JP6578870B2 - 光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法 - Google Patents

光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6578870B2
JP6578870B2 JP2015200260A JP2015200260A JP6578870B2 JP 6578870 B2 JP6578870 B2 JP 6578870B2 JP 2015200260 A JP2015200260 A JP 2015200260A JP 2015200260 A JP2015200260 A JP 2015200260A JP 6578870 B2 JP6578870 B2 JP 6578870B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
network
path
signal
types
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015200260A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017073693A (ja
Inventor
智之 樋野
智之 樋野
田島 章雄
章雄 田島
竹下 仁士
仁士 竹下
慎介 藤澤
慎介 藤澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2015200260A priority Critical patent/JP6578870B2/ja
Publication of JP2017073693A publication Critical patent/JP2017073693A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6578870B2 publication Critical patent/JP6578870B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法に関し、特に、エラスティック光ネットワーク技術を用いた光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法に関する。
ビデオストリーミングサービスに代表される、情報容量の大きな動画コンテンツのサービスが急速に増加している。そのため、ネットワーク内の通信トラフィック容量が急激に拡大している。さらに、このような大容量のコンテンツを処理する高機能移動端末が急速に普及していることにより、時間や場所の変化に対する通信トラフィックの変動量が拡大している。今後も、インターネット・オブ・シングス(Internet of Things:IoT)技術が示すように、あらゆるデジタル機器が通信機能を備えるようになると、このような傾向はさらに顕著になると予想される。このような環境下においても、ネットワークは高信頼な接続性を備えた通信機能を提供する社会基盤としての役割を果たす必要がある。
上述した環境の変化を背景として、新しいネットワークの概念やネットワークの運用方法が検討されている(例えば、特許文献1を参照)。以下では、新しいネットワークの概念であるエラスティック光ネットワーク技術と、ダイナミックなネットワークの運用方法について説明する。
エラスティック光ネットワーク技術は、光ファイバ内の波長資源をより柔軟に活用することを可能にする。すなわち、エラスティック光ネットワーク技術は、従来は固定であった光信号の変調方式を可変とすることによって、転送対地までの伝送距離とその伝送スループットに応じて最小限の波長資源で伝送することを可能とする。それによって、光ファイバなどの光ネットワーク資源の利用効率を最大化することができる。可変である変調方式には、例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式、8QAM(8 Quadrature Amplitude Modulation)方式、および16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)方式などが含まれる。
また、エラスティック光ネットワーク技術のもう一つの特徴は、従来は100ギガヘルツ(GHz)または50GHzといった固定グリッドであったのに対して、12.5GHzという粒度の細かい周波数スロットの概念を導入したことである。これにより、使用する波長資源の粒度を向上させることができる。その結果、同一の変調方式であってもスペクトル形状をシェーピングすることにより、使用する周波数帯域幅を細かい粒度で設定することが可能になる。
一方、ネットワークの運用方法に関しては、従来は固定的な運用であったのに対して、動的にネットワークを運用することが検討されている。この理由は、ネットワークに収容するクライアントの通信トラフィックの変動量が拡大しているからである。光ネットワークをダイナミックに運用することによって、時間的に変動する通信リクエスト量に応じて過不足なくネットワーク資源を割り当てることが可能になる。これによりネットワーク資源の無駄な使用を削減し、ネットワーク資源の利用効率を向上させることができる。
国際公開第2011/030897号
光ネットワークにおいては、光パスの種類、例えば冗長化構成における運用系光パスと冗長系光パスによって、設定される通信経路長に応じて許容信号対雑音比が異なる。ここで許容信号対雑音比とは、許容される光信号品質の劣化量である。運用系光パスと冗長系光パスの通信経路長が異なる場合、上述したエラスティック光ネットワーク技術を導入した光ネットワーク(エラスティック光ネットワーク)においては、運用系光パスと冗長系光パスで使用する変調方式を異なる方式とすることができる。これにより、光ファイバ内の波長資源の使用量を最小化し、光ネットワーク資源の利用効率を最大化することができる。
しかしながら、使用する変調方式が異なると、運用系光パスを光分岐および光スイッチングすることによって冗長系光パスを生成することができない。すなわち、運用系光パスと冗長系光パスで光ノード装置が備える光送受信器を共有することができない。そのため、設定される可能性がある経路に対応して、光送受信器を余分に備える必要がある。その結果、光ノード装置のコストが増大する。
このように、複数種類の光パスが設定されるエラスティック光ネットワークにおいては、光ネットワーク資源の利用効率を向上させると光ノード装置のコストが増大するという問題があった。
本発明の目的は、上述した課題である、複数種類の光パスが設定されるエラスティック光ネットワークにおいては、光ネットワーク資源の利用効率を向上させると光ノード装置のコストが増大する、という課題を解決する光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法を提供することにある。
本発明の光ネットワーク制御装置は、光ネットワークを構成する光リンクと光ノード装置の情報であるネットワーク情報を格納するネットワーク情報格納手段と、トラフィック要求を受付け、トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を、ネットワーク情報およびトラフィック要求に基づいて、同一の伝送条件となる光パスの種類数が最大となるように決定する光パス設計手段、とを有する。
本発明の光ノード装置は、トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件であって、同一の伝送条件となる光パスの種類数が最大となるように決定された伝送条件に応じて、出力する光信号の変調方式および使用する光周波数帯域幅を可変する機能を有する。
本発明の光ネットワーク制御方法は、光ネットワークを構成する光リンクと光ノード装置の情報であるネットワーク情報と、トラフィック要求を取得し、トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を、ネットワーク情報およびトラフィック要求に基づいて、同一の伝送条件となる光パスの種類数が最大となるように決定する。
本発明の光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法によれば、複数種類の光パスが設定されるエラスティック光ネットワークにおいて、光ノード装置のコストの増大を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る光ネットワーク制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る光ノード装置の構成、および光ネットワーク制御装置と光ノード装置からなる光ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る光ノード装置が備える光送受信器の構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る光ネットワーク制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る光ネットワーク制御装置が備える設定テーブルの構成を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る光ネットワーク制御装置が備える設定テーブルの構成を模式的に示す図であって、2種類の光パスが同じ領域内に設定される場合を示す。 本発明の第2の実施形態に係る光ネットワーク制御装置が備える伝送条件決定部の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る光ネットワーク制御装置が備える設定テーブルの構成を模式的に示す図であって、2種類の光パスが異なる領域に設定される場合を示す。 本発明の第3の実施形態に係る光ネットワーク制御装置が備える伝送条件決定部の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る光ネットワーク制御装置が備える設定テーブルの構成を模式的に示す図であって、変更された後の設定テーブルの構成を示す。 本発明の第3の実施形態に係る光ネットワーク制御装置が備える設定テーブルの構成を模式的に示す図であって、変更された後の設定テーブルの別の構成を示す。 本発明の第4の実施形態に係る光ネットワーク制御装置が備える設定テーブルの構成を模式的に示す図であって、3種類の光パスが異なる領域に設定される場合を示す。 本発明の第4の実施形態に係る光ネットワーク制御装置が備える伝送条件決定部の動作を説明するためのフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光ネットワーク制御装置100の構成を示すブロック図である。光ネットワーク制御装置100は、ネットワーク情報格納手段110と光パス設計手段120とを有する。この光ネットワーク制御装置100は、伝送距離および伝送容量(スループット)に応じて光信号の変調方式を設定可能なエラスティック光ネットワークに用いられる。
ネットワーク情報格納手段110は、光ネットワークを構成する光リンクと光ノード装置の情報であるネットワーク情報を格納する。光パス設計手段120は、トラフィック要求を受付け、トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を、ネットワーク情報およびトラフィック要求に基づいて、同一の伝送条件となる光パスの種類数が最大となるように決定する。
同一の伝送条件となる複数種類の光パスでは、光ノード装置が備える光送受信器を共有することが可能である。したがって、上述した構成とすることにより、本実施形態による光ネットワーク制御装置100によれば、複数種類の光パスが設定されるエラスティック光ネットワークにおいて、光ノード装置のコストの増大を抑制することができる。
ここで、光パス設計手段120は、決定した伝送条件に基づいて、光ノード装置における複数種類の光パスの生成方式を決定する構成とすることができる。例えば、光パス設計手段120は、目的地が同じで経路が異なる二つのルートへ送出する光信号を共有する方式を決定する。具体的には光パス設計手段120は、一の光送受信器が出力する光信号を分岐して複数の光信号を生成するか、複数の光送受信器を用いて複数の光信号を生成するか、のいずれかに決定する構成とすることができる。
なお、上述した伝送条件は、少なくとも変調方式を含み、さらに、使用する光周波数帯域幅を含むこととしてもよい。
次に、本実施形態による光ネットワーク制御方法について説明する。本実施形態による光ネットワーク制御方法においては、まず、光ネットワークを構成する光リンクと光ノード装置の情報であるネットワーク情報と、トラフィック要求を取得する。そして、このトラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を、ネットワーク情報およびトラフィック要求に基づいて、同一の伝送条件となる光パスの種類数が最大となるように決定する。
上述したように、同一の伝送条件となる複数種類の光パスでは、光ノード装置が備える光送受信器を共有することが可能である。したがって、本実施形態による光ネットワーク制御方法によれば、複数種類の光パスが設定されるエラスティック光ネットワークにおいて、光ノード装置のコストの増大を抑制することができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図2Aに、本実施形態に係る光ノード装置400の構成、および本実施形態に係る光ネットワーク制御装置300と光ノード装置400からなる光ネットワークシステム200の構成を示す。
光ネットワーク制御装置300は、クライアントからの通信リクエストに対して光ネットワークの経路や伝送パラメータを策定し、光ノード装置400を制御する。光ノード装置400は、出力する光信号の変調方式および使用する光周波数帯域幅を可変する機能を有する。このとき、光ノード装置400は、トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件であって、同一の伝送条件となる光パスの種類数が最大となるように決定された伝送条件に応じて、変調方式および使用する光周波数帯域幅を可変する。なお、本実施形態では、複数種類の光パスとして冗長化構成における運用系光パス10および冗長系光パス11、12を設定する場合について説明する。
光ノード装置400は、光送受信器410、光分岐スイッチ部(光分岐スイッチ手段)420、クライアント処理部430、および光ノード制御部(光ノード制御手段)440を有する。
光送受信器410は、任意の容量のクライアント信号を、容量に応じた変調方式を用いて収容した光信号を送出する。光送受信器410は図2Bに示すように、クライアントインターフェース411、フレーマ412、およびラインインターフェース413を備える。光送受信器410は、クライアントインターフェース411でクライアント信号を収容し、広域転送用のフレーマ412においてフレーム化処理を行い、その後にラインインターフェース413により光信号を広域ネットワークへ転送する。ここで、ラインインターフェース413は1個のレーザダイオード(Laser Diode:LD)を備えているので、1台の光送受信器410あたり1種類の光キャリアを広域ネットワークへ送信することが可能である。
光送受信器410が備える上述した3個の機能部が、クライアント容量に対して可変な収容機能を実現する。すなわち、クライアントインターフェース411は、任意の容量を収容する機能を有する。広域転送用のフレーマ412は、可変な容量に対して、そのサイズに合わせてフレーム化処理を行う機能を有する。そしてラインインターフェース413は、可変容量に応じて変調方式を可変に設定することができる。
ここで対象となる変調方式には、QPSK変調方式、8QAM変調方式、および16QAM変調方式が含まれる。このうち、16QAM変調方式による光信号が最も信号多値度が大きいため伝送可能な距離は最も短いが、光周波数利用効率は最も大きい。一方、QPSK変調方式による光信号は、信号多値度が小さいため伝送距離は最も長いが、光周波数利用効率は最も小さい。
光送受信器410の伝送容量や変調方式は、光ノード制御部440を介して光ネットワーク制御装置300によって制御される。具体的には、短い経路パスに対しては、16QAMのような高多値度の変調方式が割り当てられる。一方、長い経路パスに対しては、QPSKのような低多値度の変調方式が割り当てられる。これにより、経路と伝送容量が異なる通信リクエストを、それぞれ最小の光周波数帯域で伝送することが可能になる。
光分岐スイッチ部420は、光送受信器410に入出力する光信号を分岐する動作およびスイッチする動作のいずれかを行う。光信号を2分岐することによって、運用系光パスから冗長系光パスを生成することができる。また、障害発生時に光信号の行先をスイッチすることにより、運用系光パスから冗長系光パスに切り替えることも可能となる。
光分岐スイッチ部420は、すべての入出力のポート間においてノンブロッキングで接続する必要がある。このためには例えば、一般的に用いられるマルチキャストスイッチなどを使用することができる。マルチキャストスイッチは光信号を一度分岐してから出力ポートを選択するため、ノンブロッキングの機能を備えているからである。
クライアント処理部430は、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおけるレイヤ1からレイヤ3までの様々な粒度のクライアントデータを収容し処理する。そして、電気信号またはクライアントの光信号の状態で運用系の信号から冗長系の信号を生成する機能を備えている。
光ノード制御部440は、光ネットワーク制御装置300から送付された設定制御コマンドに基づいて、光ノード装置400が備える光送受信器410、光分岐スイッチ部420、およびクライアント処理部430を制御する。
ここで、光ノード制御部440は、一の光送受信器410が出力する光信号を光分岐スイッチ部420によって分岐して複数の光信号を生成するように、光送受信器410および光分岐スイッチ部420を制御する。これに限らず、光ノード制御部440は、複数の光送受信器410を用いて複数の光信号を生成するように、光送受信器410および光分岐スイッチ部420を制御することもできる。
光ネットワーク制御装置300は、運用系と冗長系の経路情報やそれらのスループット情報から、必要な光送受信器410の個数、すなわち光キャリアの個数や、変調方式などの伝送条件、および冗長構成方式を設定する。光ノード制御部440は、この設定制御コマンドに基づき、光ノード装置400内の接続ポート管理情報を用いて駆動対象となる光送受信器410、光分岐スイッチ部420、およびクライアント処理部430の設定を行う。
また、光ノード制御部440は、光ノード装置400が備える各機能部の稼働状況を光ネットワーク制御装置300に通知する。
図3に、光ネットワーク制御装置300の構成を示す。光ネットワーク制御装置300は、ネットワーク情報格納手段としてのデータベース部310、光パス設計部(光パス設計手段)320、および光パス割当制御部330を有する。
データベース部310は、既設の光パスおよびリンクの情報を格納するパス/リンク情報格納部311と、光ノード装置400のリソース情報を格納する光ノード情報格納部312を備える。
光パス設計部320は、経路探索部(経路探索手段)321、信号対雑音比算出部(信号対雑音比算出手段)322、伝送条件決定部(伝送条件決定手段)323、および割当順序決定部324を備える。
経路探索部321は、クライアントからのトラフィック要求20とデータベース部310が格納している上述のネットワーク情報とから、光ネットワークの経路を算出する。経路の算出には、ファーストフィット(First−Fit)アルゴリズムやモストユースト(Most−Used)アルゴリズムなどを用いることができるが、その割り当てアルゴリズムは特に限定されない。
信号対雑音比算出部322は、算出した経路の経路長から、許容される光信号品質の劣化量である許容信号対雑音比を算出する。
伝送条件決定部323は、この許容信号対雑音比とトラフィック要求20に含まれる伝送容量に基づいて、複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を決定する。このとき伝送条件決定部323は、同一の伝送条件となる光パスの種類数が最大となるように伝送条件を決定する。伝送条件決定部323は、具体的には例えば、経路長に基づいて算出される許容信号対雑音比と要求される伝送容量とを指標として、光送受信器410の変調方式と必要となる光送受信器410の個数、すなわち光キャリアの個数を設定するテーブルを備える。
図4に、伝送条件決定部323が備える、上述した光送受信器の条件を設定するテーブルの構成を模式的に示す。同図の横軸はスループット(伝送容量)を、縦軸は許容信号対雑音比を示す。同図中の各領域に、光送受信器410に設定する変調方式や必要となる光送受信器の個数に関する情報を保有する。具体的には例えば、領域31には、QPSK変調方式を採用し光送受信器を3台(光キャリアを3個)使用するという情報が保持される。また、領域32には、8QAM変調方式を採用し光送受信器を2台(光キャリアを2個)使用するという情報が保持される。そして領域33には、16QAM変調方式を採用し光送受信器を1台(光キャリアを1個)使用するという情報が保持されている。
縦軸に示した許容信号対雑音比の値が大きい場合(縦軸のH方向)、高多値度の伝送が可能である。これとは逆に、許容信号対雑音比の値が小さい場合(縦軸のJ方向)、低多値度での伝送が必要となる。ここで、光送受信器410の変調方式および必要となる光送受信器の個数(光キャリアの個数)は、使用する光周波数帯域が最小となるように設定される。すなわち、変調方式等の伝送条件は、スループット(横軸)と許容信号対雑音比(縦軸)から定まるが、光信号を伝送するために必要な光周波数帯域幅は、領域33の条件で最も小さくなり、領域32、領域31の順に大きくなる。したがって、図4中の2軸で決まる伝送条件のうち、縦軸上方にある領域の伝送条件が選択される。
上述したように、エラスティック光ネットワークにおいては、伝送容量と許容される信号対雑音比に応じて、変調方式や使用する光キャリア数を適応的に変更することができる。そのため、設定テーブルは図4に示すように複数の設定領域から構成される。したがって、例えば、所定のトラフィック要求に基づいて「D」で示したスループットを伝送する場合、許容される信号対雑音比(許容信号対雑音比)に応じて、3通りの領域(31、32、33)を設定することが可能である。
領域31においては、許容される信号対雑音比が小さいため、多値度の低い変調方式(例えばQPSK方式)を採用する必要がある。一方、要求される伝送容量を満たすために必要となる光送受信器の個数(光キャリアの個数)は3個と多くなる。領域33においては、許容される信号対雑音比が大きいため、多値度の高い変調方式(例えば16QAM方式)を採用することができる。この場合、必要となる光送受信器の個数(光キャリアの個数)は少なくなる。領域32では、領域31と領域33の中間の伝送能力となる。
なお、運用系光パス10および冗長系光パス11、12を設定する場合、レイテンシを考慮し、一般的には運用系光パス10の経路長の方が短く設定される。そのため、運用系光パス10の方がより高い許容信号対雑音比を有する必要がある。すなわち、図4に示した設定テーブルにおいて、運用系光パス10の方が冗長系光パス11、12よりも縦軸上方の領域に位置することになる。
以下では、クライアントからの通信リクエストに運用系光パス10と冗長系光パス11の2種類の光パスが含まれ、この2種類の光パスが図5に示すように、設定テーブルの同じ領域内に設定される場合について説明する。すなわち、運用系光パス10と冗長系光パス11の光信号が、同じ変調方式かつ同じ光周波数帯域幅で伝送される場合について説明する。このような条件となるのは、例えば、割り当てられた運用系光パス10と冗長系光パス11の経路が同じ距離となる場合などが考えられる。
伝送条件決定部323は、運用系光パスや複数の冗長系光パスなどの複数種類の光パスの、それぞれの変調方式と使用する光キャリアの個数を決定する。このとき、伝送条件決定部323は、複数種類の光パスにそれぞれ収容される光信号のうち、光ノード装置400が備える光送受信器410が生成する光信号の種類数が最大となるように伝送条件を決定する。すなわち、伝送条件決定部323は、複数種類の光パスのスループットと許容される信号対雑音比に関する情報を用いて、光送受信器410の共有度が大きくなるように変調方式等の伝送条件を決定する。この共有度は下記の式で表される。
Figure 0006578870
上式中、信号種数は運用系や冗長系などの信号種類の数を表わす。したがって例えば、1台の光送受信器によって運用系光パスと冗長系光パスを収容する場合、共有度は200%となる。
複数種類の光パスについて、変調方式や使用する光周波数帯域幅などの伝送条件(伝送パラメータ)を同一とすることによって、光分岐スイッチ部420における光分岐または光スイッチングによって複数種類の光信号を生成することが可能になる。そのため、光送受信器410の共有度は大きくなる。
伝送条件決定部323が、光送受信器410の共有度が最大となる伝送条件を決定した後に、光パス設計部320が備える割当順序決定部324が複数ある光パスリクエストの割り当ての順序を決定する。そして、光パス割当制御部330が光ノード装置400に設定コマンドを通知するとともに、データベース部310を更新する。
次に、伝送条件決定部323の動作について、さらに詳細に説明する。図6は、伝送条件決定部323の動作を説明するためのフローチャートである。
伝送条件決定部323は、経路探索部321および信号対雑音比算出部322からスループットと許容信号対雑音比に関する情報を受け取る(ステップS110)。これらの情報と保有している設定テーブルによって、光送受信器の伝送条件を定める設定テーブル上の領域を仮決定する(ステップS120)。そして、運用系光パス10と冗長系光パス11が、設定テーブルの同一領域に含まれるか否かを判定する(ステップS130)。同一領域に含まれると判定した場合(ステップS130/YES)は、続けて伝送条件を決定する(ステップS140)。運用系光パス10と冗長系光パス11が設定テーブルの同一領域に含まれるので、仮決定したのと同じ伝送条件に決定する。なお、同一領域に含まれないと判定した場合(ステップS130/NO)は、第3の実施形態による動作フロー(ステップS200)に移行する。
次に、伝送条件決定部323は、運用系光パス10と冗長系光パス11に収容される光信号を共有する方式を決定する(ステップS150)。具体的には、一の光送受信器が出力する光信号を分岐して複数の光信号を生成するか、複数の光送受信器を用いて複数の光信号を生成するか、のいずれかの方式を採用するかを決定する。運用系光パス10と冗長系光パス11が設定テーブルの同一領域に含まれる場合は、運用系光パス10と冗長系光パス11に対して同じ変調方式となり、かつ使用する光周波数帯域幅も同一となる。そのため、光信号の状態で光分岐または光スイッチにより冗長系光パスを生成する共有方式に決定する。
最後に、伝送条件決定部323は決定結果を、光パス割当制御部330を介して光ノード装置400に通知する(ステップS160)。
なお、上記説明では、運用系光パス10と冗長系光パス11の2種類の光パスを設定することとした。これに限らず、運用系光パス10および冗長系光パス11と第2冗長系光パス12の3種類の光パスを設定する場合であっても、本実施形態による光ネットワーク制御装置300を用いることができる。
次に、本実施形態による光ネットワーク制御方法について説明する。
本実施形態による光ネットワーク制御方法においては、まず、光ネットワークを構成する光リンクと光ノード装置の情報であるネットワーク情報と、トラフィック要求を取得する。そして、このトラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を、ネットワーク情報およびトラフィック要求に基づいて、同一の伝送条件となる光パスの種類数が最大となるように決定する。
ここで、上述した伝送条件を決定する際に、まず、トラフィック要求とネットワーク情報から、光ネットワークの経路を算出する。この経路の経路長から、許容される光信号品質の劣化量である許容信号対雑音比を算出する。そして、トラフィック要求に含まれる伝送容量と許容信号対雑音比に基づいて、複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を決定する。
上述したように、本実施形態による光ネットワーク制御装置300、光ノード装置400、および光ネットワーク制御方法によれば、複数種類の光パスが設定されるエラスティック光ネットワークにおいて、光ノード装置のコストの増大を抑制することができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態においては、光ネットワーク制御装置300が備える伝送条件決定部323の動作が、第2の実施形態における場合と異なる。本実施形態に係る光ネットワーク制御装置300および光ノード装置400の構成は、第2の実施形態によるものと同様であるので、それらの説明は省略する。
伝送条件決定部323は第2の実施形態と同様に光送受信器の設定テーブルを備える。本実施形態においては、運用系光パスと冗長系光パスにおいて許容される信号対雑音比が大きく異なる場合における、伝送条件決定部323の動作について説明する。この場合、運用系光パス10と冗長系光パス11は、図7に示すように、設定テーブルの異なる領域に設定される。図7では、運用系光パス10が領域33に設定され、伝送パラメータは変調方式が16QAMで1台の光送受信器による1キャリア伝送である場合を示している。一方、冗長系光パス11は領域32に設定され、伝送パラメータは変調方式が8QAMで2台の光送受信器による2キャリア伝送となる場合を示す。
本実施形態による光ネットワーク制御装置300が備える伝送条件決定部323は、ネットワーク情報に含まれる光リンクにおける光周波数帯域の使用率情報および許容信号対雑音比の余裕度の少なくとも一方に基づいて、伝送条件を決定する。このネットワーク情報は、既設の光パスやリンクの情報および光ノード装置400のリソース情報を含み、データベース部310に格納されている。
次に、本実施形態による伝送条件決定部323の動作について、さらに詳細に説明する。図8は、伝送条件決定部323の動作を説明するためのフローチャートである。
伝送条件決定部323は、経路探索部321および信号対雑音比算出部322からスループットと許容信号対雑音比に関する情報を受け取る(ステップS110)。これらの情報と保有している設定テーブルによって、光送受信器の伝送条件を定める設定テーブル上の領域を仮決定する(ステップS120)。そして、運用系光パス10と冗長系光パス11が、設定テーブルの同一領域に含まれるか否かを判定する(ステップS130)。
運用系光パス10と冗長系光パス11が設定テーブルの同一領域に含まれないと判定した場合(ステップS130/NO)、本実施形態においては2段階の共有ステップ(ステップS210、ステップS220)を実行する。この共有ステップにより、光ノード装置400が備える光送受信器410の共有度を向上するための制御を行う。
1段階目の共有ステップS210においては、まず、対象となる光リンクにおける光周波数帯域の使用率情報をデータベース部310から取得する(ステップS211)。そして、この光周波数帯域の使用状況に余裕があるか否かを判定する(ステップS212)。
光周波数帯域の使用率が特定の閾値以下であり使用状況に余裕があると判定した場合(ステップS212/YES)、光周波数帯域のマージンを利用して運用系光パス10の伝送条件を緩和し、多値度の低い伝送方式に決定する(ステップS140)。
この共有ステップS210により変更した後の設定テーブルを図9に示す。光周波数帯域のマージンを利用して設定変更した領域を拡張領域41として示す。図7に示したように領域33に含まれていた運用系光パス10は、拡張領域41に含まれるようになる。具体的には、16QAM変調方式を用いて1台の光送受信器による1キャリアで伝送していた運用系光パス10を、8QAM変調方式を用いて2台の光送受信器による2キャリアで伝送するように設定変更する。これにより、運用系光パス10と冗長系光パス11は同一の伝送条件となる。同一の伝送条件となると、光分岐スイッチ部420において光信号を光分岐または光スイッチすることによって冗長系光パスを生成することができるので、光送受信器410を共有することが可能になる。
ここで用いる光周波数帯域の使用率の閾値は、固定値であってもよいし、状況に合わせて可変値としてもよい。また、光周波数帯域の使用状況がフラグメンテーションと呼ばれる不連続な使用状況となる場合には、連続した光周波数帯域の空き状況を閾値として用いることができる。また、光パスのブロック率を閾値として用いてもよい。
一方、ステップS212において、光周波数帯域の使用率が閾値を超えており、光周波数帯域の使用状況に余裕がないと判定した場合(ステップS212/NO)、2段階目の共有ステップS220に移行する。
2段階目の共有ステップS220においては、まず、受信感度のマージン情報を算出する(ステップS221)。ここで、受信感度のマージン情報とは、波長に依存したマージンに関する情報である。光信号の波長毎に許容信号対雑音比に差が生じるので、これにより波長に依存したマージンが発生する。許容信号対雑音比の波長に依存する特性差は、光ファイバや光アンプの波長依存性が原因で生じる。この許容信号対雑音比の波長依存性によって、許容信号対雑音比に余裕度(過剰マージン)生じる場合がある。そこで、伝送条件決定部323は、許容信号対雑音比に余裕があるか否かを判定する(ステップS222)。
許容信号対雑音比に余裕があると判定した場合(ステップS222/YES)、この過剰マージンを利用して、冗長系光パスの伝送方式を運用系光パスと同じ伝送方式である多値度の高い伝送方式に決定する(ステップS140)。
この共有ステップS220により変更した後の設定テーブルを図10に示す。許容信号対雑音比の過剰マージンを利用して設定変更した領域を拡張領域42として示す。図7に示したように領域32に含まれていた冗長系光パス11は、拡張領域42に含まれるようになる。具体的には、8QAM変調方式を用いて2台の光送受信器による2キャリアで伝送していた冗長系光パスを、16QAM変調方式を用いて1台の光送受信器による1キャリアで伝送するように設定変更する。これにより、運用系光パス10と冗長系光パス11は同一の伝送条件となる。同一の伝送条件となると、光分岐スイッチ部420において光信号を光分岐または光スイッチすることによって冗長系光パスを生成することができるので、光送受信器410を共有することが可能になる。
上述した2段階の共有ステップ(ステップS210、S220)において、いずれの条件も満たさない場合(ステップS212/NOかつステップS222/NO)は、複数の光送受信器を用いて複数の光信号を生成する方式に決定する(ステップS150)。
上記説明では、光周波数帯域の使用状況の余裕度を判定するステップS210を行った後に、許容信号対雑音比の余裕度を判定するステップS220を行うこととした。しかし、これに限らず、許容信号対雑音比の余裕度を判定するステップS220を行った後に、光周波数帯域の使用状況の余裕度を判定するステップS210を行うこととしてもよい。
上述したように、本実施形態による光ネットワーク制御装置300によれば、光送受信器410の共有度を増大させることができるので、複数種類の光パスが設定される光ネットワークにおいて、光ノード装置のコストの増大をさらに抑制することができる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態においては、光ネットワーク制御装置300が備える伝送条件決定部323の動作が、第2の実施形態および第3の実施形態における場合と異なる。本実施形態に係る光ネットワーク制御装置300および光ノード装置400の構成は、第2の実施形態によるものと同様であるので、それらの説明は省略する。
伝送条件決定部323は第2の実施形態および第3の実施形態と同様に光送受信器の設定テーブルを備える。本実施形態においては、運用系光パス10、冗長系光パス11、および第2冗長系光パス12の3種類の光パスにおいて、それぞれ許容される信号対雑音比が大きく異なる場合における、伝送条件決定部323の動作について説明する。この場合、運用系光パス10、冗長系光パス11、および第2冗長系光パス12は、図11の左側に示すように、設定テーブルの異なる領域に設定される。
運用系光パス10は経路長が短いため変調方式は多値度が大きい16QAM方式とし、1台の光送受信器による1キャリア伝送となる。したがって、図11の左側に示すように、運用系光パス10は設定テーブルの領域33に設定される。冗長系光パス11は、運用系光パス10よりも経路長が長くなるため、変調方式は多値度を下げた8QAM方式とし、2台の光送受信器による2キャリア伝送となる。したがって、冗長系光パス11は設定テーブルの領域32に設定される。そして、第2冗長系光パス12は、冗長系光パス11よりもさらに経路長が長いため、変調方式は多値度がさらに低いQPSK方式とし、3台の光送受信器による3キャリア伝送となる。すなわち、第2冗長系光パス12は設定テーブルの領域31に設定される。
伝送条件決定部323は、運用系光パス10、冗長系光パス11、および第2冗長系光パス12に対する光送受信器410の伝送条件を決定する。このとき、伝送条件決定部323は、まず、第3の実施形態による動作フロー(図8参照)により、設定テーブルの各対象領域に対する拡張領域41、42をそれぞれ算出する。拡張領域41は光周波数帯域のマージンを利用して得られる領域であり、拡張領域42は受信感度の過剰マージンを利用して得られる領域である。
次に、伝送条件決定部323は、運用系光パス10、冗長系光パス11、および第2冗長系光パス12に対してそれぞれ設定されている設定条件のうち、少なくとも2個以上の設定条件が、設定テーブルの同一領域に含まれるか否かを判定する。伝送条件決定部323は拡張領域41、42を考慮することによって、運用系光パス10、冗長系光パス11、および第2冗長系光パス12に対して共有可能な光送受信器410の変調方式や使用する光周波数帯域などの伝送条件(伝送パラメータ)を決定する。
このときの伝送条件決定部323の動作を、図12に示したフローチャートを用いてさらに詳細に説明する。
伝送条件決定部323は、まず、運用系光パス10、冗長系光パス11、および第2冗長系光パス12について、設定テーブル上の領域を仮決定する(ステップS310)。そして、光周波数帯域のマージンおよび受信感度の過剰マージンを算出する(ステップS320)。
次に、全ての光パスの設定条件が単一の領域に含まれるか否かを判定する(ステップS330)。全ての設定条件が単一の領域に含まれると判定した場合(ステップS330/YES)、続いて、全ての設定条件を含む単一領域が2個以上あるか否かを判定する(ステップS340)。このような単一領域が2個以上はないと判定した場合(ステップS340/NO)、その単一領域に定められた伝送条件に決定する(ステップS350)。すなわち、変調方式および使用する光送受信器の個数を決定する。
次に、伝送条件決定部323は、運用系光パス10、冗長系光パス11、および第2冗長系光パス12に収容される光信号を共有する方式を決定する(ステップS360)。具体的には、一の光送受信器が出力する光信号を分岐して複数の光信号を生成するか、複数の光送受信器を用いて複数の光信号を生成するか、のいずれかの方式を採用するかを決定する。全ての光パスが単一の領域に含まれる場合は、運用系光パス10、冗長系光パス11、および第2冗長系光パス12に対して同じ変調方式となり、かつ使用する光周波数帯域幅が同一となる。そのため、光信号の状態で光分岐または光スイッチにより冗長系光パスを生成する共有方式に決定する。
全ての光パスの設定条件を含む単一領域が2個以上あると判定した場合(ステップS340/YES)、許容される信号対雑音比が大きい設定領域を選択する(ステップS341)。これは、許容信号対雑音比が大きい伝送条件の方が、光周波数の利用効率が大きいからである。
また、全ての光パスの設定条件が単一の領域には含まれない場合(ステップS330/NO)、2個以上の設定条件が同一の領域に含まれるか否かを判定する(ステップS370)。2個以上の設定条件が同一の領域に含まれないと判定した場合(ステップS370/NO)は、複数の光送受信器を用いて複数の光信号を生成する方式に決定する(ステップS360)。
2個以上の光パスの設定条件が同一の領域に含まれると判定した場合(ステップS370/YES)、続いて、2個以上の設定条件を含む単一領域が2個以上あるか否かを判定する(ステップS380)。
2個以上の設定条件を含む単一領域が2個以上あると判定した場合(ステップS380/YES)、許容される信号対雑音比が大きい設定領域を選択する(ステップS381)。これは、許容信号対雑音比が大きい伝送条件の方が、光周波数の利用効率が大きいからである。
2個以上の設定条件を含む単一領域が2個以上はないと判定した場合(ステップS380/NO)、その単一の領域に定められた伝送条件に決定し(ステップS350)、その場合の共有方式を決定する(ステップS360)。
図11の右側領域に、このような場合の設定テーブルの設定状態を示す。領域33の拡張領域42を冗長系光パス11に利用することによって、運用系光パス10と冗長系光パス11を同一の伝送条件に設定することができることがわかる。すなわち、運用系光パス10および冗長系光パス11のいずれにおいても、16QAM変調方式を用いて1台の光送受信器による1キャリアで伝送することが可能になる。
このように、運用系光パス10と冗長系光パス11が同じ領域33に設定され、第2冗長系光パス12だけが異なる領域31に設定される場合、運用系光パス10と冗長系光パス11に対しては伝送条件が同一になる。そのため、光分岐スイッチ部420において光信号を光分岐または光スイッチすることによって、運用系光パス10から冗長系光パス11を生成することができる。その結果、運用系光パス10と冗長系光パス11で光送受信器410を共有することが可能になる。
なお、光送受信器410を共有することができない第2冗長系光パス12は、光ノード装置400が備えるクライアント処理部430によって新たに形成し、別の光送受信器を使用する。
なお、冗長系光パス11と第2冗長系光パス12が設定テーブルの同じ領域に設定され、運用系光パス10だけが異なる領域に設定される場合であっても、本実施形態による光ネットワーク制御装置300を用いることができる。すなわち、この場合は冗長系光パス11と第2冗長系光パス12が同じ伝送条件となるため、光分岐スイッチ部420において光信号を光分岐または光スイッチすることによって、冗長系光パスを生成することができる。したがって、冗長系光パス11と第2冗長系光パス12で光送受信器410を共有することが可能になる。この場合、光送受信器を共有できない運用系光パス10は、光ノード装置400が備えるクライアント処理部430によって新たに形成する。
上述したように、本実施形態による光ネットワーク制御装置300によれば、光送受信器410の共有度を増大させることができるので、複数種類の光パスが設定される光ネットワークにおいて、光ノード装置のコストの増大をさらに抑制することができる。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)光ネットワークを構成する光リンクと光ノード装置の情報であるネットワーク情報を格納するネットワーク情報格納手段と、トラフィック要求を受付け、前記トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を、前記ネットワーク情報および前記トラフィック要求に基づいて、同一の伝送条件となる前記光パスの種類数が最大となるように決定する光パス設計手段、とを有する光ネットワーク制御装置。
(付記2)前記光パス設計手段は、決定した伝送条件に基づいて、前記光ノード装置における前記複数種類の光パスの生成方式を決定する付記1に記載した光ネットワーク制御装置。
(付記3)前記光パス設計手段は、前記トラフィック要求と前記ネットワーク情報から、前記光ネットワークの経路を算出する経路探索手段と、前記経路の経路長から、許容される光信号品質の劣化量である許容信号対雑音比を算出する信号対雑音比算出手段と、前記トラフィック要求に含まれる伝送容量と前記許容信号対雑音比に基づいて、前記複数種類の光パスのそれぞれの前記伝送条件を決定する伝送条件決定手段、とを備える付記1または2に記載した光ネットワーク制御装置。
(付記4)前記伝送条件決定手段は、前記ネットワーク情報に含まれる前記光リンクにおける光周波数帯域の使用率情報および前記許容信号対雑音比の余裕度の少なくとも一方に基づいて、前記伝送条件を決定する付記3に記載した光ネットワーク制御装置。
(付記5)トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件であって、同一の伝送条件となる前記光パスの種類数が最大となるように決定された伝送条件に応じて、出力する光信号の変調方式および使用する光周波数帯域幅を可変する機能を有する光ノード装置。
(付記6)任意の容量のクライアント信号を、前記容量に応じた変調方式を用いて収容した光信号を送出する光送受信器と、前記光送受信器に入出力する光信号を、分岐する動作およびスイッチする動作のいずれかを行う光分岐スイッチ手段と、前記決定された伝送条件に基づいて、前記光送受信器と前記光分岐スイッチ手段をそれぞれ制御する光ノード制御手段、とを有する付記5に記載した光ノード装置。
(付記7)前記光ノード制御手段は、一の前記光送受信器が出力する光信号を前記光分岐スイッチ手段によって分岐して複数の光信号を生成するように、前記光送受信器および前記光分岐スイッチ手段を制御する付記6に記載した光ノード装置。
(付記8)前記光ノード制御手段は、複数の前記光送受信器を用いて複数の光信号を生成するように、前記光送受信器および前記光分岐スイッチ手段を制御する付記6に記載した光ノード装置。
(付記9)光ネットワークを構成する光リンクと光ノード装置の情報であるネットワーク情報と、トラフィック要求を取得し、前記トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を、前記ネットワーク情報および前記トラフィック要求に基づいて、同一の伝送条件となる前記光パスの種類数が最大となるように決定する光ネットワーク制御方法。
(付記10)前記伝送条件を決定する際に、前記トラフィック要求と前記ネットワーク情報から、前記光ネットワークの経路を算出し、前記経路の経路長から、許容される光信号品質の劣化量である許容信号対雑音比を算出し、前記トラフィック要求に含まれる伝送容量と前記許容信号対雑音比に基づいて、前記複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を決定する付記9に記載した光ネットワーク制御方法。
(付記11)前記伝送条件決定手段は、前記複数種類の光パスにそれぞれ収容される光信号のうち、前記光ノード装置が備える光送受信器が生成する前記光信号の種類数が最大となるように前記伝送条件を決定する付記3に記載した光ネットワーク制御装置。
(付記12)前記伝送条件は、少なくとも変調方式を含む付記1から4および11のいずれか一項に記載した光ネットワーク制御装置。
(付記13)前記伝送条件は、光周波数帯域幅をさらに含む付記12に記載した光ネットワーク制御装置。
(付記14)前記複数種類の光パスは、冗長化構成における運用系光パスおよび冗長系光パスを含む付記1から4および11から13のいずれか一項に記載した光ネットワーク制御装置。
(付記15)前記伝送条件を決定する際に、前記ネットワーク情報に含まれる前記光リンクにおける光周波数帯域の使用率情報および前記許容信号対雑音比の余裕度の少なくとも一方に基づいて、前記伝送条件を決定する付記10に記載した光ネットワーク制御方法。
100 光ネットワーク制御装置
110 ネットワーク情報格納手段
120 光パス設計手段
200 光ネットワークシステム
300 光ネットワーク制御装置
310 データベース部
311 パス/リンク情報格納部
312 光ノード情報格納部
320 光パス設計部
321 経路探索部
322 信号対雑音比算出部
323 伝送条件決定部
324 割当順序決定部
330 光パス割当制御部
400 光ノード装置
410 光送受信器
411 クライアントインターフェース
412 フレーマ
413 ラインインターフェース
420 光分岐スイッチ部
430 クライアント処理部
440 光ノード制御部
10 運用系光パス
11 冗長系光パス
12 第2冗長系光パス
20 トラフィック要求
31、32、33 領域
41、42 拡張領域

Claims (9)

  1. 光ネットワークを構成する光リンクと光ノード装置の情報であるネットワーク情報を格納するネットワーク情報格納手段と、
    トラフィック要求を受付け、前記トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を、前記ネットワーク情報および前記トラフィック要求に基づいて、同一の伝送条件となる前記光パスの種類数が最大となるように決定する光パス設計手段、とを有し、
    前記光パス設計手段は、前記光ノード装置における、前記同一の伝送条件となる前記複数種類の光パスの生成方式を、一の光送受信器が出力する光信号を分岐して複数の光信号を生成する方式に決定する
    光ネットワーク制御装置。
  2. 前記光パス設計手段は、
    前記トラフィック要求と前記ネットワーク情報から、前記光ネットワークの経路を算出する経路探索手段と、
    前記経路の経路長に応じて、許容される光信号品質の劣化量である許容信号対雑音比を算出する信号対雑音比算出手段と、
    前記トラフィック要求に含まれる伝送容量と前記許容信号対雑音比に基づいて、前記複数種類の光パスのそれぞれの前記伝送条件を決定する伝送条件決定手段、とを備える
    請求項1に記載した光ネットワーク制御装置。
  3. 前記伝送条件決定手段は、前記ネットワーク情報に含まれる前記光リンクにおける光周波数帯域の使用率情報および前記許容信号対雑音比の余裕度の少なくとも一方に基づいて、前記伝送条件を決定する
    請求項に記載した光ネットワーク制御装置。
  4. トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件であって、同一の伝送条件となる前記光パスの種類数が最大となるように決定された伝送条件に応じて、出力する光信号の変調方式および使用する光周波数帯域幅を可変する機能を有し、
    前記同一の伝送条件となる前記複数種類の光パスを、一の光送受信器が出力する光信号を分岐して複数の光信号を生成することにより生成する
    光ノード装置。
  5. 任意の容量のクライアント信号を、前記容量に応じた変調方式を用いて収容した光信号を送出する光送受信器と、
    前記光送受信器に入出力する光信号を、分岐する動作およびスイッチする動作のいずれかを行う光分岐スイッチ手段と、
    前記決定された伝送条件に基づいて、前記光送受信器と前記光分岐スイッチ手段をそれぞれ制御する光ノード制御手段、とを有する
    請求項に記載した光ノード装置。
  6. 前記光ノード制御手段は、一の前記光送受信器が出力する光信号を前記光分岐スイッチ手段によって分岐して複数の光信号を生成するように、前記光送受信器および前記光分岐スイッチ手段を制御する
    請求項に記載した光ノード装置。
  7. 前記光ノード制御手段は、複数の前記光送受信器を用いて複数の光信号を生成するように、前記光送受信器および前記光分岐スイッチ手段を制御する
    請求項に記載した光ノード装置。
  8. 光ネットワークを構成する光リンクと光ノード装置の情報であるネットワーク情報と、トラフィック要求を取得し、
    前記トラフィック要求を収容する複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を、前記ネットワーク情報および前記トラフィック要求に基づいて、同一の伝送条件となる前記光パスの種類数が最大となるように決定し、
    前記光ノード装置における、前記同一の伝送条件となる前記複数種類の光パスの生成方式を、一の光送受信器が出力する光信号を分岐して複数の光信号を生成する方式に決定する
    光ネットワーク制御方法。
  9. 前記伝送条件を決定する際に、
    前記トラフィック要求と前記ネットワーク情報から、前記光ネットワークの経路を算出し、
    前記経路の経路長に応じて、許容される光信号品質の劣化量である許容信号対雑音比を算出し、
    前記トラフィック要求に含まれる伝送容量と前記許容信号対雑音比に基づいて、前記複数種類の光パスのそれぞれの伝送条件を決定する
    請求項に記載した光ネットワーク制御方法。
JP2015200260A 2015-10-08 2015-10-08 光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法 Active JP6578870B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015200260A JP6578870B2 (ja) 2015-10-08 2015-10-08 光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015200260A JP6578870B2 (ja) 2015-10-08 2015-10-08 光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017073693A JP2017073693A (ja) 2017-04-13
JP6578870B2 true JP6578870B2 (ja) 2019-09-25

Family

ID=58537544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015200260A Active JP6578870B2 (ja) 2015-10-08 2015-10-08 光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6578870B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6919708B2 (ja) * 2017-07-06 2021-08-18 日本電気株式会社 光パス制御装置および光パス制御方法
CN110582034B (zh) * 2018-06-11 2022-04-26 台达电子工业股份有限公司 智能定义光隧道网络系统控制器及其控制方法
WO2023084786A1 (ja) * 2021-11-15 2023-05-19 日本電信電話株式会社 光パス設計装置、光パス設計方法およびプログラム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63152233A (ja) * 1986-12-17 1988-06-24 Mitsubishi Electric Corp 光伝送装置
US8964581B2 (en) * 2009-09-14 2015-02-24 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Bandwidth variable communication method, bandwidth variable communication apparatus, transmission bandwidth determination apparatus, transmission bandwidth determination method, node apparatus, communication path setting system, communication path setting
JP6053547B2 (ja) * 2013-02-07 2016-12-27 Kddi株式会社 光ネットワークの制御装置及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017073693A (ja) 2017-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Christodoulopoulos et al. Dynamic bandwidth allocation in flexible OFDM-based networks
EP2957054B1 (en) A virtual network embedding procedure in an optical wavelength division multiplexing (wdm) network
CN109995435B (zh) 一种基于多纤芯光网络的虚拟网络映射方法及系统
US9882655B2 (en) Optical network-on-chip, method for dynamically adjusting optical link bandwidth
JP6578870B2 (ja) 光ネットワーク制御装置、光ノード装置、および光ネットワーク制御方法
US9768904B2 (en) Method and apparatus for allocating slots for transmission of data
EP3729747A1 (en) Methods, apparatus and computer programs for allocating traffic in a telecommunications network
CN107124376B (zh) 一种弹性光网络(eon)中基于分段调制的频谱分配方法
WO2016079959A1 (ja) 光ネットワークシステム、光ノード装置、および光パス設定方法
Gao et al. Multicast service-oriented virtual network mapping over elastic optical networks
CN107204935B (zh) 频谱灵活光网络的故障概率和负载均衡折衷方法和系统
CN113132827B (zh) 一种弹性光网络下调制自适应的路由计算方法与装置
Soto et al. Greedy randomized path-ranking virtual optical network embedding onto EON-based substrate networks
Zhu et al. Service-classified routing, core, and spectrum assignment in spatial division multiplexing elastic optical networks with multicore fiber
JP5759636B2 (ja) 光ネットワークにおいて帯域幅を割り当てる方法
WO2023004903A1 (zh) 基于串扰感知的专用保护频谱分配方法及系统
Khandaker et al. Survivable virtual optical network mapping in spectrum and modulation format convertible flexible grid optical networks
JP6451753B2 (ja) 局舎端末、光ネットワーク及び帯域割当方法
JP2009060494A (ja) ネットワーク制御装置、ネットワーク制御方法、ネットワークシステムおよびプログラム
Luo et al. Routing, spectrum and core assignment based on auxiliary matrix in the intra data center networks using multi-core fibers with super channel
WO2018139410A1 (ja) 光ネットワーク制御装置及びその制御方法
Gao et al. Virtual Network Mapping for Multicast Traffic over Elastic Optical Networks
US9479283B2 (en) Channel establishment method and device
KR100901521B1 (ko) 휴리스틱 트래픽 로드 밸런스된 채널 공유 방법과 장치,상기 채널 공유 방법을 이용한 매체 접속 방법, 상기 채널공유 장치를 이용한 매체 접속망 시스템 그리고 상기방법들을 수행하는 프로그램이 기록된 기록 매체
Khandaker et al. Statistical capacity sharing for variable-rate connections in flexible grid optical networks

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190628

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6578870

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150