JP6577174B2 - 偏光板 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光板に関する。
近年、画像表示装置、特にモバイル用途の画像表示装置では薄型化が進み、該画像表示装置に用いられる偏光板についても、薄型化の要求が高まっている。偏光板を薄型化する手段としては、偏光子(偏光膜)自体を薄膜化する、偏光子を保護するための保護フィルムを偏光子の片側のみに配置する等の手段が挙げられる(例えば、特許文献1、特許文献2)。偏光子の片側にのみ保護フィルムが配置された偏光板、すなわち、偏光子と該偏光子の片側に配置された保護フィルムから構成される偏光板(以下、片保護偏光板ともいう)は、偏光子上に直接、粘着剤層を形成して他の部材に貼着して用いられる。このとき、片保護偏光板に貼着される部材によっては、偏光子および/または粘着剤層の成分に起因した劣化が生じる場合がある。例えば、酸化インジウムスズ(ITO)から構成される透明導電膜と片保護偏光板とを組み合わせた場合、偏光子および/または粘着剤層の成分により、透明導電膜の抵抗値が変化するという問題が生じる。
特許第4691205号 特許第5048120号
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、薄型の偏光板(より具体的には、偏光子の片側にのみ保護フィルムが配置された偏光板)であり、かつ、該偏光板に貼着される部材の劣化を防止し得る偏光板を提供することにある。
本発明の偏光板は、直線偏光分離フィルムと、第1の粘着剤層または第1の接着剤層と、偏光膜と、保護フィルムと、第2の粘着剤層とをこの順に備え、該偏光膜の厚みが、15μm以下であり、該第2の粘着剤層がモノマーを含む第2の粘着剤組成物から形成され、該第2の粘着剤組成物中の酸モノマーの含有割合が、該第2の粘着剤組成物中の全モノマー100重量部に対して、2重量部以下である。
1つの実施形態においては、上記偏光板は、透明導電膜に貼着して使用される。
1つの実施形態においては、上記透明導電膜が、酸化インジウムスズを含む。
本発明の別の局面によれば、光学積層体が提供される。この光学積層体は、上記偏光板と、該偏光板に備えられる前記第2の粘着剤層の前記保護フィルムとは反対側の面に、貼着した透明導電膜とを備える。
1つの実施形態においては、上記透明導電膜が、酸化インジウムスズを含む。
本発明のさらに別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、上記光学積層体を備える。
本発明によれば、直線偏光分離フィルムと、偏光膜(偏光子)と、保護フィルムとをこの順で積層することにより、保護フィルムを1枚のみ使用する偏光板が得られ、このような構成ながらも、該偏光板に貼着される部材(貼着対象部材)の劣化を防止し得る偏光板を得ることができる。また、該貼着対象部材と接触する側の粘着剤層(第2の粘着剤層)を、酸成分(酸モノマー)の少ない粘着剤組成物で形成することにより、この効果はより顕著となる。
本発明の1つの実施形態による偏光板の概略断面図である。 本発明の偏光板に用いられる直線偏光分離フィルムの一例を示す概略斜視図である。 本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。
A.偏光板の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による偏光板の概略断面図である。この偏光板100は、直線偏光分離フィルム10と、第1の粘着剤層20または第1の接着剤層と、偏光膜30と、保護フィルム40と、第2の粘着剤層50とをこの順に備える。直線偏光分離フィルム10は、透過軸と反射軸とを有し、特定の偏光状態(偏光方向)の偏光を透過し、それ以外の偏光状態の光を反射し得、輝度向上フィルムとして機能し得る。また、直線偏光分離フィルム10は、偏光膜30を保護するフィルムとしても機能し得る。偏光膜30は、入射する光を直交する2つの偏光成分に分離し、一方の偏光成分を透過させ、他方の偏光成分を吸収させる機能を有する。偏光膜30は、厚みが15μm以下である。保護フィルム40は、偏光膜30を保護する機能を有し、例えば、接着剤層(図示せず)を介して偏光膜に貼着して配置され得る。
好ましくは、直線偏光分離フィルム10と偏光膜30とは、直線偏光分離フィルム10の透過軸と、偏光膜30の吸収軸とが実質的に直交するように、積層される。本明細書において「実質的に直交」とは、光学的な2つの軸のなす角度が、90°±2°である場合を包含し、好ましくは90°±1°である。
本発明の偏光板は、直線偏光分離フィルム10を有するため、画像表示装置に適用した場合に、バックライトからの光の利用効率向上に寄与し得る。また、直線偏光分離フィルム10が偏光膜30を保護するため、保護フィルム40を1枚のみ有する構成を採用し得る。上記のように薄型の偏光膜(厚み15μm以下)を用い、さらに、直線偏光分離フィルムが偏光膜の保護を担うことにより、輝度向上機能を有し、かつ、非常に薄い偏光板を得ることができる。本発明の偏光板の厚みは、好ましくは150μm以下であり、より好ましくは120μm以下であり、さらに好ましくは60μm〜100μmである。
本発明の偏光板においては、偏光膜30と第2の粘着剤層50との間に、保護フィルム40が配置される。このようにして偏光膜30の一方の面(紙面下側の面)に保護フィルム40を配置することにより、該第2の粘着剤層50に吸収された水分が、偏光膜30に接触することを防止することができる。その結果、偏光膜30の水分による劣化が防止される。
1つの実施形態においては、本発明の偏光板は、透明導電膜に貼着して使用される。より具体的には、本発明の偏光板は、該偏光板に備えられる第2の粘着剤層を透明導電膜に貼着して使用され得る。上記のとおり、本発明の偏光板においては、偏光膜30と第2の粘着剤層50との間に保護フィルム40が配置されおり、偏光膜30のヨウ素成分の移動が保護フィルム40により遮断される。そのため、該偏光板を用いれば、貼着対象部材(例えば、上記透明導電膜)が偏光膜のヨウ素成分により劣化することを防止し得る。また、後述のように、第2の粘着剤層を、酸成分(酸モノマー)の少ない粘着剤組成物で形成することにより、貼着対象部材(例えば、上記透明導電膜)の酸成分による劣化も防止され得る。したがって、本発明の偏光板を用いれば、貼着対象部材の耐久性が向上する。好ましくは、上記透明導電膜は酸化インジウムスズ(ITO)を含む。上記効果を奏する本発明は、ヨウ素および酸成分により劣化しやすいITO膜に対して、より有用である。
1つの実施形態においては、本発明の偏光板は長尺状(例えば、100m以上)に形成され得る。
B.偏光膜
上記偏光膜の厚みは、好ましくは15μm以下であり、より好ましくは7μm以下であり、さらに好ましくは6μm以下である。このように薄い偏光膜を用いることにより、薄型の偏光板を得ることができる。一方、上記偏光膜の厚みは、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは2μm以上である。
上記偏光膜は、好ましくは、波長380nm〜780nmのいずれかの波長で吸収二色性を示す。偏光膜の単体透過率は、好ましくは40.0%以上、より好ましくは41.0%以上、さらに好ましくは42.0%以上、特に好ましくは43.0%以上である。偏光膜の偏光度は、好ましくは99.8%以上であり、より好ましくは99.9%以上であり、さらに好ましくは99.95%以上である。
好ましくは、上記偏光膜は、ヨウ素系偏光膜である。より詳細には、上記偏光膜は、ヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂(以下、「PVA系樹脂」と称する)フィルムから構成され得る。
上記PVA系樹脂フィルムを形成するPVA系樹脂としては、任意の適切な樹脂が採用され得る。例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得られる。エチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化することにより得られる。PVA系樹脂のケン化度は、通常85モル%〜100モル%であり、好ましくは95.0モル%〜99.95モル%であり、さらに好ましくは99.0モル%〜99.93モル%である。ケン化度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。このようなケン化度のPVA系樹脂を用いることによって、耐久性に優れた偏光膜が得られ得る。ケン化度が高すぎる場合には、ゲル化してしまうおそれがある。
PVA系樹脂の平均重合度は、目的に応じて適切に選択され得る。平均重合度は、通常1000〜10000であり、好ましくは1200〜5000であり、さらに好ましくは1500〜4500である。なお、平均重合度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。
上記偏光膜の製造方法としては、例えば、PVA系樹脂フィルム単体を延伸、染色する方法(I)、樹脂基材とポリビニルアルコール系樹脂層とを有する積層体(i)を延伸、染色する方法(II)等が挙げられる。方法(I)は、当業界で周知慣用の方法であるため、詳細な説明は省略する。上記製造方法(II)は、好ましくは、樹脂基材と該樹脂基材の少なくとも片側に形成されたポリビニルアルコール系樹脂層とを有する積層体(i)を延伸、染色して、該樹脂基材上に偏光膜を作製する工程を含む。積層体(i)は、樹脂基材上にポリビニルアルコール系樹脂を含む塗布液を塗布・乾燥して形成され得る。また、積層体(i)は、ポリビニルアルコール系樹脂膜を樹脂基材上に転写して形成されてもよい。上記製造方法(II)の詳細は、例えば、特開2012−73580号公報に記載されており、この公報は、本明細書に参考として援用される。
C.保護フィルム
上記保護フィルムとしては、任意の適切な樹脂フィルムが採用され得る。保護フィルムの形成材料としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル系樹脂および/またはメタクリル系樹脂をいう。
なお、上記のようにして偏光膜を作製した後、上記樹脂基材をそのまま保護フィルムとして用いてもよく、上記樹脂基材を剥離した後に偏光膜と保護フィルムとを任意の適切な接着剤層(第2の接着剤層)を介して貼着してもよい。
上記保護フィルムの厚みは、好ましくは40μm以下であり、より好ましくは5μm〜35μmであり、さらに好ましくは10μm〜30μmである。なお、上記保護フィルムには、各種表面処理が施されていてもよい。
上記保護フィルムの透湿度は、好ましくは1000g/m/24h以下であり、より好ましくは100g/m/24h以下であり、さらに好ましくは90g/m/24h以下である。このような範囲であれば、偏光膜の水分による劣化を防止することができる。なお、「透湿度」は、JIS Z0208の透湿度試験(カップ法)に準拠して、温度40℃、湿度92%RHの雰囲気中、面積1mの試料を24時間に通過する水蒸気量(g)を測定して求められる値である。
1つの実施形態においては、上記保護フィルムは、位相差フィルムとしても機能し得る。例えば、本発明の偏光板が、IPSモードの液晶表示装置に適用される場合、屈折率楕円体がnx>ny>nzである位相差フィルム、屈折率楕円体がnz>nx>nyである位相差フィルム、またはこれら位相差フィルムの積層フィルムが、保護フィルムとして用いられ得る。なお、「nx」はフィルム面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」はフィルム面内で遅相軸と直交する方向の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
D.直線偏光分離フィルム
図2は、直線偏光分離フィルムの一例を示す概略斜視図である。好ましくは、直線偏光分離フィルム10は、複屈折性を有する層Aと複屈折性を実質的に有さない層Bとが交互に積層された多層積層体である。例えば、図示例では、A層のX軸方向の屈折率n(X)がY軸方向の屈折率n(Y)より大きく、B層のX軸方向の屈折率n(X)とY軸方向の屈折率n(Y)とは実質的に同一である。したがって、A層とB層との屈折率差は、X軸方向において大きく、Y軸方向においては実質的にゼロである。その結果、X軸方向が反射軸となり、Y軸方向が透過軸となる。A層とB層とのX軸方向における屈折率差は、好ましくは0.2〜0.3である。なお、X軸方向は、後述する製造方法における直線偏光分離フィルムの延伸方向に対応する。
上記A層は、好ましくは、延伸により複屈折性を発現する材料で構成される。このような材料の代表例としては、ナフタレンジカルボン酸ポリエステル(例えば、ポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネートおよびアクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレート)が挙げられる。なかでも、低透湿性の点から、ポリエチレンナフタレートまたはポリカーボネートが好ましい。上記B層は、好ましくは、延伸しても複屈折性を実質的に発現しない材料で構成される。このような材料の代表例としては、ナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸とのコポリエステルが挙げられる。
上記直線偏光分離フィルムは、A層とB層との界面において、第1の偏光方向を有する光(例えば、p波)を透過し、第1の偏光方向とは直交する第2の偏光方向を有する光(例えば、s波)を反射する。反射した光は、A層とB層との界面において、一部が第1の偏光方向を有する光として透過し、一部が第2の偏光方向を有する光として反射する。直線偏光分離フィルムの内部において、このような反射および透過が多数繰り返されることにより、光の利用効率を高めることができる。
好ましくは、直線偏光分離フィルムは、図2に示すように、偏光膜11と反対側の最外層として反射層Rを含む。反射層Rを設けることにより、最終的に利用されずに直線偏光分離フィルムの最外部に戻ってきた光をさらに利用することができるので、光の利用効率をさらに高めることができる。反射層Rは、代表的には、ポリエステル樹脂層の多層構造により反射機能を発現する。
上記直線偏光分離フィルムの全体厚みは、目的、直線偏光分離フィルムに含まれる層の合計数等に応じて適切に設定され得る。直線偏光分離フィルムの全体厚みは、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは10μm〜50μmであり、さらに好ましくは20μm〜40μmである。このような範囲であれば、水分透過性の低い直線偏光分離フィルムの形成と、偏光板の薄型化とを両立させることができる。
上記直線偏光分離フィルムの透湿度は、好ましくは100g/m/24h以下であり、より好ましくは80g/m/24h以下であり、さらに好ましくは20g/m/24h〜60g/m/24hである。このような範囲であれば、偏光膜の水分による劣化を防止することができる。
上記直線偏光分離フィルムとしては、例えば、特表平9−507308号公報に記載のものが使用され得る。
上記直線偏光分離フィルムは、市販品をそのまま用いてもよく、市販品を2次加工(例えば、延伸)して用いてもよい。市販品としては、例えば、3M社製の商品名DBEF、3M社製の商品名APFが挙げられる。
上記直線偏光分離フィルムは、代表的には、共押出と横延伸とを組み合わせて作製され得る。共押出は、任意の適切な方式で行われ得る。例えば、フィードブロック方式であってもよく、マルチマニホールド方式であってもよい。例えば、フィードブロック中でA層を構成する材料とB層を構成する材料とを押出し、次いで、マルチプライヤーを用いて多層化する。なお、このような多層化装置は当業者に公知である。次いで、得られた長尺状の多層積層体を代表的には搬送方向に直交する方向(TD)に延伸する。A層を構成する材料(例えば、ポリエチレンナフタレート)は、当該横延伸により延伸方向においてのみ屈折率が増大し、結果として複屈折性を発現する。B層を構成する材料(例えば、ナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸とのコポリエステル)は、当該横延伸によってもいずれの方向にも屈折率は増大しない。結果として、延伸方向(TD)に反射軸を有し、搬送方向(MD)に透過軸を有する直線偏光分離フィルムが得られ得る(TDが図2のx軸方向に対応し、MDがy軸方向に対応する)。なお、延伸操作は、任意の適切な装置を用いて行われ得る。1つの実施形態においては、このようにして得られ、長手方向に透過軸を有する長尺状直線偏光分離フィルムを幅方向に切断して得られた直線偏光分離フィルムが用いられ得る。
E.第1の粘着剤層、第1の接着剤層
上記偏光膜と直線偏光分離フィルムとは、第1の粘着剤層または第1の接着剤層を介して、積層される。
(第1の粘着剤層)
上記第1の粘着剤層は、任意の適切な粘着剤により形成される。第1の粘着剤層を構成する材料としては、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系ポリマー、ゴム系ポリマー、イソシアネート系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ゼラチン系ポリマー、ビニル系ポリマー、ラテックス系ポリマー、水系ポリエステルなどのポリマーをベースポリマーとする材料が挙げられる。なかでも好ましくは、低透湿性の観点からアクリル系ポリマーをベースポリマーとする材料である。
第1の粘着剤層を形成する粘着剤として、好ましくは、非水溶性の粘着剤が用いられる。非水溶性の粘着剤を用いれば、透湿性の低い粘着剤層を形成することができ、偏光膜の水分による劣化を防止することができる。
上記第1の粘着剤層の厚みは、好ましくは15μm以下であり、より好ましくは10μm以下であり、さらに好ましくは5μm以下である。本発明の偏光板は、偏光膜の一方の面(図1における紙面上側の面)に、厚みが15μm以下の第1の粘着剤層を介して、直線偏光分離フィルムを配置することにより、該面への水分の進入が抑制される。その結果、偏光膜の水分による劣化が防止される。第1の粘着剤層の厚みの下限値は、例えば、1μmである。
(第1の接着剤層)
上記第1の接着剤層は、任意の適切な接着剤により形成される。接着剤としては、水系接着剤であってもよく溶剤系接着剤であってもよく活性エネルギー線硬化型接着剤であってもよい。
上記活性エネルギー線硬化型接着剤としては、活性エネルギー線の照射によって硬化し得る接着剤であれば、任意の適切な接着剤が用いられ得る。活性エネルギー線硬化型接着剤としては、例えば、紫外線硬化型接着剤、電子線硬化型接着剤等が挙げられる。活性エネルギー線硬化型接着剤の硬化型の具体例としては、ラジカル硬化型、カチオン硬化型、アニオン硬化型、これらの組み合わせ(例えば、ラジカル硬化型とカチオン硬化型のハイブリッド)が挙げられる。
上記活性エネルギー線硬化型接着剤としては、例えば、硬化成分として(メタ)アクリレート基や(メタ)アクリルアミド基などのラジカル重合性基を有する化合物(例えば、モノマーおよび/またはオリゴマー)を含有する接着剤が挙げられる。
上記活性エネルギー線硬化型接着剤およびその硬化方法の具体例は、例えば、特開2012−144690号公報に記載されている。当該記載は、本明細書に参考として援用される。
上記水系接着剤としては、任意の適切な水系接着剤が採用され得る。好ましくは、PVA系樹脂を含む水系接着剤が用いられる。水系接着剤に含まれるPVA系樹脂の平均重合度は、接着性の点から、好ましくは100〜5500程度、さらに好ましくは1000〜4500である。平均ケン化度は、接着性の点から、好ましくは85モル%〜100モル%程度であり、さらに好ましくは90モル%〜100モル%である。
上記水系接着剤に含まれるPVA系樹脂は、好ましくは、アセトアセチル基を含有する。PVA系樹脂層と保護フィルムとの密着性に優れ、耐久性に優れ得るからである。アセトアセチル基含有PVA系樹脂は、例えば、PVA系樹脂とジケテンとを任意の方法で反応させることにより得られる。アセトアセチル基含有PVA系樹脂のアセトアセチル基変性度は、代表的には0.1モル%以上であり、好ましくは0.1モル%〜40モル%程度であり、さらに好ましくは1モル%〜20モル%であり、より好ましくは1モル%〜7モル%である。なお、アセトアセチル基変性度はNMRにより測定した値である。
上記水系接着剤の樹脂濃度は、好ましくは0.1重量%〜15重量%であり、さらに好ましくは0.5重量%〜10重量%である。
F.第2の粘着剤層
本発明の偏光板は、最外側に第2の粘着剤層を備え、該第2の粘着剤層を介して他の部材に貼着することができる。
上記第2の粘着剤層は、第2の粘着剤組成物から形成され得る。より具体的には、該第2の粘着剤組成物は、粘着剤の前駆体としてのモノマーを含み、該第2の粘着剤組成物を塗布、重合することにより第2の粘着剤層が形成され得る。第2の粘着剤組成物中の酸モノマーの含有割合は、第2の粘着剤組成物中の全モノマー100重量部に対して、2重量部以下であり、好ましくは0.5重量部以下であり、より好ましくは0.1重量部以下であり、さらに好ましくは0重量部〜0.01重量部である。このように酸モノマーの少ない粘着剤組成物を用いれば、酸成分の少ない粘着剤から形成される第2の粘着剤層を得ることができ、貼着対象部材の劣化を防止し得る偏光板を得ることができる。なお、第2の粘着剤組成物は、酢酸エチル等の任意の適切な溶媒;重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤等の任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。
上記第2の粘着剤層は、任意の適切な粘着剤により形成される。第2の粘着剤層を構成する材料としては、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系ポリマー、ゴム系ポリマー、イソシアネート系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ゼラチン系ポリマー、ビニル系ポリマー、ラテックス系ポリマー、水系ポリエステルなどのポリマーをベースポリマーとする材料が挙げられる。なかでも好ましくは、アクリル系ポリマーをベースポリマーとする材料である。
上記アクリル系粘着剤を含む第2の粘着剤層は、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド類等のアクリル系モノマーを含む第2の粘着剤組成物から形成される。該第2の粘着剤組成物中のアクリル系モノマーの含有割合は、第2の粘着剤組成物中の全モノマー100重量部に対して、例えば90重量部以上であり、好ましくは99重量部より多く100重量部以下である。なお、第2の粘着剤組成物中のモノマーは、1種を単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。該第2の粘着剤組成物中の酸モノマーの含有割合は、上記のように少量であることが好ましい。より具体的には、該第2の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等のカルボキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマー等の酸モノマーの含有割合が、全モノマー100重量部に対して、2重量部以下であることが好ましい。
上記第2の粘着剤層の厚みは、好ましくは10μm〜30μmであり、より好ましくは15μm〜25μmである。
G.偏光板の製造方法
上記偏光板は、任意の適切な製造方法により製造され得る。上記偏光板の製造方法は、例えば、偏光膜と保護フィルムと第2の粘着剤層とを積層して積層体Iを形成する工程a、直線偏光分離フィルム上に第1の粘着剤層または第1の接着剤層を形成して積層体IIを得る工程b、および該積層体Iの偏光膜と積層体IIの直線偏光分離フィルムとを該第1の粘着剤層または第1の接着剤層を介して貼り合わせる工程cを含む。偏光膜を形成する際の樹脂基材を保護フィルムとする場合、すなわち、樹脂基材付偏光膜を偏光板の製造方法に供する場合には、工程aにおいて、樹脂基材(保護フィルム)付きの偏光膜に第2の粘着剤層を積層する。
1つの実施形態においては、工程aにおいて、偏光膜と保護フィルムとの積層は、ロールツーロールプロセスにより行われる。好ましくは、B−1項で説明する偏光膜の製造方法において、MD延伸工程を経て得られ、長手方向に吸収軸を有する長尺状の偏光膜と、長尺状の保護フィルムとを、接着剤層(第2の接着剤層)を介して、積層することにより、積層体Iを得る。第2の接着剤層は、例えば、E項で説明した接着剤を含む。好ましくは、工程aにおいて、偏光膜と保護フィルムとの積層は、加熱下で行われる。加熱温度は、第2の接着剤層を構成する接着剤が水系接着剤または溶剤系接着剤である場合には接着剤が乾燥する温度であり、接着剤が活性エネルギー線硬化型接着剤である場合には接着剤が硬化する温度である。加熱温度は、好ましくは50℃以上であり、より好ましくは55℃以上であり、さらに好ましくは60℃以上である。一方、加熱温度は、好ましくは80℃以下である。なお、保護フィルムの積層の際に行う加熱は、上記積層体の乾燥処理と兼ねてもよい。上記第2の接着剤層の厚みは、好ましくは0.01μm〜7μmであり、より好ましくは0.01μm〜5μmであり、さらに好ましくは0.01μm〜2μmであり、最も好ましくは0.01μm〜1μmである。
工程aにおいて、第2の粘着剤層は、例えば、保護フィルム上にF項で説明した第2の粘着剤組成物を塗布し、その後、第2の粘着剤組成物を重合して形成される。重合方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。
上記工程bにおいては、直線偏光分離フィルムに粘着剤または接着剤を塗工して、直線偏光分離フィルム上に第1の粘着剤層または第1の接着剤層を形成する。好ましくは、第1の粘着剤層を形成する。本発明においては、直線偏光分離フィルムと偏光膜との間に粘着剤層(第1の粘着剤層)を配置するという構成であることにより、該偏光板製造時に、粘着剤層付きの直線偏光分離フィルム(積層体I)をロールの形態で準備することができる。積層体Iをロールの形態で準備すれば、積層体Iと積層体IIとの貼り合わせ(工程c)をロールツーロールプロセスにて行うことができる。
H.光学積層体
本発明の別の局面においては、光学積層体が提供される。図3は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。この光学積層体200は、偏光板100と、透明導電膜60とを備える。偏光板100としては、A項〜G項で説明した偏光板が用いられ得る。透明導電膜60は、偏光板100に備えられる第2の粘着剤層50の保護フィルム40とは反対側の面に貼着して、配置される。本発明の光学積層体は、偏光膜30と第2の粘着剤層50との間に保護フィルム40が配置され、該保護フィルム40により偏光膜30からのヨウ素の移動が遮断される。その結果、透明導電膜60のヨウ素による劣化が防止される。また、第2の粘着剤層50を形成する組成物に含まれる酸成分(酸モノマー)を上記のように所定量以下とすることにより、透明導電膜60の酸による劣化が防止される。
好ましくは、透明導電膜60は、透明導電層61と基材62とを備える。透明導電層61は、第2の粘着剤層50と接触するようにして配置される。透明導電層を構成する材料としては、任意の適切な材料が用いられ得る。該材料としては、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ガリウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化アンチモンスズ(ATO)等が挙げられる。
透明導電膜60は、酸化インジウムスズ(ITO)を含むことが好ましい。より詳細には、透明導電層61は、酸化インジウムスズ(ITO)から構成されることが好ましい。上記効果を奏する本発明は、ヨウ素および酸成分により劣化しやすいITO膜に対して、より有用である。
基材62を構成する材料としては、任意の適切な材料が用いられ得る。該材料としては、例えば、無アルカリガラス等のガラス、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂が挙げられる。
透明導電膜の形成方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、透明導電膜は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により、基材上に透明導電層を形成して得られ得る。
I.画像表示装置
本発明の画像表示装置は、上記光学積層体を備える。画像表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置が挙げられる。液晶表示装置に用いる場合、上記光学積層体は、背面側偏光板として用いられること、すなわち、液晶セルの視認側とは反対側に配置されることが好ましい。また、上記光学積層体は、直線偏光分離フィルムがバックライト側となるようにして、画像表示装置内に配置されることが好ましい。上記光学積層体をこのような配置で用いれば、直線偏光分離フィルムの機能が十分に発揮され、輝度に優れる画像表示装置を得ることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各特性の測定方法は以下の通りである。
1.厚み
デジタルマイクロメーター(アンリツ社製、製品名「KC−351C」)を用いて測定した。
2.透明導電膜(ITO)の抵抗値変化
実施例および比較例で得られた偏光板(15mm×15mm)の第2の粘着剤層を、透明導電膜(25mm×25mm)の中央部に貼着して光学積層体を形成した。透明導電膜は、基材としての無アルカリガラスと透明導電層としてのITO層とを備える構成とし、第2の粘着剤層とITO層とが接触するようにした。
該光学積層体を、50℃、5atmの雰囲気下で15分間、オートクレーブ処理した。オートクレーブ処理後の光学積層体の抵抗値を測定し、該抵抗値を「初期抵抗値」とした。
その後、上記光学積層体を、60℃、90%R.H.の環境下で500時間放置した後、光学積層体の抵抗値を測定し、該抵抗値を「湿熱後の抵抗値」とした。
なお、抵抗値の測定は、Accent Optical Technologies社製 HL5500PCを用いたホール効果測定により行った。抵抗値変化は、「初期抵抗値」と「湿熱後の抵抗値」とから、抵抗値変化率(%)=(湿熱後の抵抗値―初期抵抗値)/(初期抵抗値)×100の式により求めた。表1中、抵抗値変化率が100〜150%の場合を◎、150〜200%の場合を〇、200%より大きい場合を×とした。
[製造例1] 積層体i(偏光膜/保護フィルム)の製造
非晶性PET基材に9μm厚のポリビニルアルコール(PVA)層が製膜された積層体を、空中で補助延伸して(延伸温度:130℃)、延伸積層体を生成した。次に、延伸積層体を、水100重量部に対して、ヨウ素0.1重量部、ヨウ化カリウム0.7重量部を含有する染色液に120秒間浸漬して、着色積層体を生成した。さらに、着色積層体を、ホウ酸水中で延伸(延伸温度:65℃)した。延伸処理の総延伸倍率は5.94倍とした。上記操作により、非晶性PET基材と一体に延伸された4μm厚のPVA層とを含む積層体(基材/偏光膜)を得た。さらに、当該光学フィルム積層体の偏光膜の表面にPVA系接着剤を塗布しながら、20μm厚の保護フィルム(アクリル樹脂フィルム)を貼合せた後、非晶性PET基材を剥離して、薄型のヨウ素系偏光膜と、該偏光膜の片側に配置された保護フィルムとを有する積層体iを得た。
[製造例2] 積層体II(第1の粘着剤層/直線偏光分離フィルム)の製造
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル100重量部、アクリル酸5重量部、アクリル酸ヒドロキシエチル0.075重量部、および、開始剤としてのAIBNをモノマー(固形分)100重量部に対して1重量部を、酢酸エチルと共に加えて窒素ガス気流下、60℃で7時間反応させた後、その反応液に酢酸エチルを加えて、重量平均分子量220万のアクリル系ポリマーを含有する溶液を得た(固形分濃度30重量%)。該溶液に、上記アクリル系ポリマー溶液の固形分100重量部あたり0.6重量部の架橋剤(トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体、日本ポリウレタン工業社製、商品名「コロネートL」)と、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン(信越化学工業社製、「KBM−403」)0.075重量部とを配合して、粘着剤溶液Iを得た。
粘着剤溶液Iを、シリコーン系剥離剤で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セパレータ)の表面に、ファウンテンコータで均一に塗工し、155℃の空気循環式恒温オーブンで2分間乾燥し、セパレータの表面に厚さ5μmの第1の粘着剤層を形成した。次いで、20μmの直線偏光分離フィルム(3M社製、商品名「DBEF」)に、セパレータ付きの第1の粘着剤層を貼り合わせ、セパレータ付きの積層体II(第1の粘着剤層/直線偏光分離フィルム)を得た。
[製造例3] アクリル系粘着剤組成物Aの製造
冷却管、窒素導入管、温度計及び撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル99重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル1重量部、および、開始剤としてのAIBNをモノマー(固形分)100重量部に対して1重量部を、酢酸エチルと共に加えて窒素ガス気流下、60℃で7時間反応させた後、その反応液に酢酸エチルを加えて、重量平均分子量160万のアクリル系ポリマーを含有する溶液を得た(固形分濃度30重量%)。該溶液に、架橋剤として、上記アクリル系ポリマー溶液の固形分100重量部あたり0.1重量部のトリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート(三井化学社製、商品名「タケネートD110N」)と、ジベンゾイルパーオキサイド0.3重量部と、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名「KBM−403」)0.1重量部とを配合して、粘着剤組成物Aを得た。
[製造例4] アクリル系粘着剤組成物Bの製造
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル98.9重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル1重量部、アクリル酸0.1重量部、および、開始剤としてのAIBNをモノマー(固形分)100重量部に対して1重量部を酢酸エチルと共に加えて窒素ガス気流下、60℃で7時間反応させた後、その反応液に酢酸エチルを加えて、重量平均分子量160万のアクリル系ポリマーを含有する溶液を得た(固形分濃度30重量%)。該溶液に、架橋剤として、上記アクリル系ポリマー溶液の固形分100重量部あたり0.1重量部のトリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート(三井化学社製、商品名「タケネートD110N」)と、ジベンゾイルパーオキサイド0.3重量部と、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名「KBM−403」)0.1重量部とを配合して、粘着剤組成物Bを得た。
[製造例5] アクリル系粘着剤組成物Cの製造
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル97重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル1重量部、アクリル酸2重量部、および、開始剤としてのAIBNをモノマー(固形分)100重量部に対して1重量部を酢酸エチルと共に加えて窒素ガス気流下、60℃で7時間反応させた後、その反応液に酢酸エチルを加えて、重量平均分子量160万のアクリル系ポリマーを含有する溶液を得た(固形分濃度30重量%)。該溶液に、架橋剤として、上記アクリル系ポリマー溶液の固形分100重量部あたり0.1重量部のトリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート(三井化学社製、商品名「タケネートD110N」)と、ジベンゾイルパーオキサイド0.3重量部と、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名「KBM−403」)0.1重量部とを配合して、粘着剤組成物Cを得た。
[製造例6] アクリル系粘着剤組成物Dの製造
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル95重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル1重量部、アクリル酸4重量部、および、開始剤としてのAIBNをモノマー(固形分)100重量部に対して1重量部を酢酸エチルと共に加えて窒素ガス気流下、60℃で7時間反応させた後、その反応液に酢酸エチルを加えて、重量平均分子量160万のアクリル系ポリマーを含有する溶液を得た(固形分濃度30重量%)。該溶液に、架橋剤として、上記アクリル系ポリマー溶液の固形分100重量部あたり0.1重量部のトリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート(三井化学社製、商品名「タケネートD110N」)と、ジベンゾイルパーオキサイド0.3重量部と、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名「KBM−403」)0.1重量部とを配合して、粘着剤組成物Dを得た。
[実施例1]
製造例3で得られた粘着剤組成物Aを、シリコーン系剥離剤で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セパレータ)の表面に、ファウンテンコータで均一に塗工し、155℃の空気循環式恒温オーブンで2分間乾燥し、セパレータの表面に厚さ20μmの粘着剤層(第2の粘着剤層)を形成した。次いで、製造例1で得られた積層体iの保護フィルム側に、セパレータ付の粘着剤層(第2の粘着剤層)を貼着し、積層体I(偏光膜/保護フィルム/第2の粘着剤層(/セパレータ))を得た。
製造例2で得られた積層体IIのセパレータを剥離し、積層体IIの第1の粘着剤層と上記積層体Iの偏光膜とを貼り合わせて、偏光板(直線偏光分離フィルム(20μm)/第1の粘着剤層(5μm)/偏光膜(4μm)/保護フィルム(20μm)/第2の粘着剤層(20μm)(/セパレータ))を得た。なお、積層体Iと積層体IIとは、偏光膜の透過軸と直線偏光分離フィルムの透過軸とが平行となるようにして、積層した。
得られた偏光板を上記評価2(透明導電膜(ITO)の抵抗値変化)に供した。結果を表1に示す。
[実施例2]
粘着剤組成物Aに代えて、粘着剤組成物B(製造例4)を用いた以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例3]
粘着剤組成物Aに代えて、粘着剤組成物C(製造例5)を用いた以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様にして、粘着剤溶液Iを得た。粘着剤溶液Iを、シリコーン系剥離剤で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セパレータ)の表面に、ファウンテンコータで均一に塗工し、155℃の空気循環式恒温オーブンで2分間乾燥し、セパレータの表面に厚さ20μmの粘着剤層(第2の粘着剤層)を形成した。次いで、製造例1で得られた積層体iの偏光膜側に、セパレータ付の粘着剤層(第2粘着剤層)を貼着し、積層体C(保護フィルム/偏光膜/第2の粘着剤層/セパレータ)を得た。
製造例2で得られた積層体IIのセパレータを剥離し、積層体IIの第1の粘着剤層と上記積層体Cの保護フィルムとを貼り合わせて、偏光板(直線偏光分離フィルム(20μm)/第1の粘着剤層(5μm)/保護フィルム(20μm)/偏光膜(4μm)/第2の粘着剤層(/セパレータ))を得た。なお、積層体Cと積層体IIとは、偏光膜の透過軸と直線偏光分離フィルムの透過軸とが平行となるようにして、積層した。
得られた偏光板を上記評価2(透明導電膜(ITO)の抵抗値変化)に供した。結果を表1に示す。
[比較例2]
粘着剤組成物Aに代えて、粘着剤組成物D(製造例6)を用いた以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
[比較例3]
粘着剤組成物Aに代えて、粘着剤組成物D(製造例6)を用いた以外は、比較例1と同様にして偏光板を得た。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
Figure 0006577174
表1から明らかなように、本発明によれば、直線偏光分離フィルムと、偏光膜と、保護フィルムとをこの順で備え、かつ、最外側に、酸モノマー(実施例においてはアクリル酸)の含有割合が特定量以下の粘着剤組成物から形成された第2の粘着剤層を備える本願発明の偏光板は、保護フィルムを1枚のみ使用する構成ながらも、該偏光板に貼着される部材の劣化を防止し得る。
本発明の偏光板は、液晶テレビ、液晶ディスプレイ、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯ゲーム機、カーナビゲーション、コピー機、プリンター、ファックス、時計、電子レンジ等の液晶パネル、有機ELデバイスの反射防止板として好適に用いられる。
10 直線偏光分離フィルム
20 第1の粘着剤層
30 偏光膜
40 保護フィルム
50 第2の粘着剤層
100 偏光板

Claims (3)

  1. 直線偏光分離フィルムと、第1の粘着剤層または第1の接着剤層と、偏光膜と、保護フィルムと、第2の粘着剤層とをこの順に有する偏光板と、
    該偏光板に備えられる該第2の粘着剤層の該保護フィルムとは反対側の面に、貼着した透明導電膜とを備え、
    該偏光板が保護フィルムを1枚のみ有し、
    該偏光膜の厚みが、15μm以下であり、
    該第2の粘着剤層がモノマーを含む第2の粘着剤組成物から形成され、該第2の粘着剤組成物中の酸モノマーの含有割合が、該第2の粘着剤組成物中の全モノマー100重量部に対して、2重量部以下である、
    光学積層体
  2. 前記透明導電膜が、酸化インジウムスズを含む、請求項に記載の光学積層体
  3. 請求項1または2に記載の光学積層体を備える、画像表示装置。
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