JP6575899B2 - 三相交流電極式円形電気炉 - Google Patents

三相交流電極式円形電気炉 Download PDF

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Description

本発明は、炉内耐火物の更新頻度を削減することが可能なフェロニッケル製錬用の三相交流電極式円形電気炉に関する。
鉄とニッケルとの合金からなるフェロニッケルは、ステンレス鋼や特殊鋼の原料として使用されている。その製造方法としては、原料としての酸化ニッケル鉱石(以下、単に鉱石とよぶ)に対して、予備乾燥工程、焼成及び予備還元工程、還元熔解工程、精製(脱硫)工程、鋳造工程などからなる一連の工程で処理を行う乾式製錬方法が一般的に用いられている。
具体的には、先ず予備乾燥工程において、所定の調合組成に配合された鉱石をロータリードライヤーで処理して鉱石に含まれている付着水分の一部を除去し、乾燥鉱石を得る。次に焼成及び予備還元工程において、乾燥鉱石を石炭などの炭素質還元剤及び必要に応じて添加する熔剤(フラックスとも称する)と共にロータリーキルンに投入し、乾燥鉱石に含まれている残りの付着水及び結晶水を完全に除去する。これにより焼成及び予備還元された800〜900℃の乾燥鉱石(焼鉱とも称する)を得る。この焼鉱は未反応の還元剤と共にロータリーキルンから排出され、還元熔解工程に送られる。
還元熔解工程では、電気炉又は熔鉱炉等の還元炉で焼鉱を還元熔解し、粗フェロニッケルとスラグとを生成する。還元炉から排出されるスラグは、鉱石中の酸化鉄の大部分、二酸化ケイ素、及び酸化マグネシウムを含んでおり、鉄鋼の焼結工程における成分調整用マグネシア熔剤、コンクリート用細骨材、土木工事用資材等として利用される。一方、スラグとは別の排出口から産出される粗フェロニッケルは、上記ロータリーキルン又は還元炉に投入する還元剤の投入量によって16〜25質量%のニッケル品位に調整されている。粗フェロニッケルはこのニッケルのほか鉱石中のコバルトや一部の鉄、燃料由来の硫黄など多くの不純物元素を含んでおり、製品スペックに応じて脱硫工程で脱硫処理される。
脱硫工程では、取鍋を用いた機械式撹拌装置又は電気誘導式撹拌装置に受け入れた粗フェロニッケルに所望の硫黄含有量となるようにカルシウムカーバイド等の脱硫剤を添加し、粗フェロニッケル中の硫黄を硫化カルシウム(CaS)として精製スラグ中に固定する。これにより硫黄が除去された精製フェロニッケル熔湯を得る。鋳造工程では、回転する円盤状媒体に精製フェロニッケル熔湯を流し落とし、飛び散らせて粗粒化する。そして、粗粒化した精製フェロニッケルを冷却水の入った冷却槽内に落とし、この冷却水中で冷却する。このようにして、フレーク状粒体からなるいわゆるショット形状のフェロニッケル製品が作製される。
近年、上記した乾式製錬方法によるフェロニッケル製錬の経済性をより一層向上させることが望まれており、特に多額の投資費用を必要とする電気炉の炉内耐火物の更新(電気炉更新とも称する)の頻度を削減する事が重要な課題となっている。電気炉更新のタイミングは、一般に炉壁(側壁とも称する)耐火物の損耗状況が目安になっている。
この炉壁耐火物の損耗を抑えるため、特許文献1では冷却機能を備えた例えば銅ブロックなどの高効率熱伝導媒体を設ける技術が開示されている。また、煉瓦への負担が小さいブラッシュアーク熔解による低電流高電圧操業法の開発が、耐火物の損耗を抑制する技術として進められている。さらに、特許文献2には、炉底耐火物の熱膨張による損傷防止対策として、炉底部に設けた耐火煉瓦を円形電気炉の中心部から放射線方向に沿った状態で積み上げる方法が開示されている。
特開2007−327660公報 特開平11−173764号公報
炉殻(炉体鉄皮とも称する)及びこれを内張りする耐火物で主に構成される電気炉の炉体構造(以下、単に炉体構造と称する)では、1400〜1600℃の熔体を保持する事で発生する電気炉の炉底耐火物の熱膨張を、該炉底耐火物を構成する煉瓦の目地代及び炉底部において全体として円形状に敷き詰められている煉瓦群の周縁部に設けたクッションペーストの厚さで吸収するようになっている。電気炉更新では、設備投資費用を最小限に抑えるため電気炉の炉殻径を変えずに耐火物だけを更新するが、その際、電気炉の炉内有効容積(以下、単に炉内有効容積と称する)を大きくするには、クッションペーストの厚さをできるだけ薄くし、炉底耐火物の目地代でその分を確保する事が望ましい。
しかし、上記の炉底耐火物の目地代を過度に広げると、この目地から熔体漏れが生ずることがあった。そこで、クッションペーストの厚さをある程度厚くすることが必要になるが、この場合はその分だけ炉内有効容積が減少するため、電気炉に電力を投入するトランスの能力を最大限にして操業する事で生産量を最大化しても、生産性の低下は避けられない。
このような事情の下、従来は全体的に円形状に敷き詰められた炉底耐火物の円周方向における膨張代の内、33%程度を炉底耐火物間の目地で吸収し、残りの67%程度をクッションペースト厚さと炉壁鉄皮の局所的な変形で対応することが多かった。その結果、炉底耐火物の熱膨脹量が炉底耐火物間の目地の吸収代を大きく超過し、炉底耐火物とクッションペーストとの間に設けた炉壁抱き煉瓦が押し上げられ、炉壁鉄皮が部分的に膨張することがあった。そして、電気炉更新から概ね10年が経過する頃には炉壁鉄皮の部分的な膨らみが顕著となり、場合によっては炉壁抱き煉瓦やその周囲に設けた煉瓦に亀裂が入ることがあった。なお、全体的に円形状に敷き詰められた炉底耐火物が円周方向に熱膨張する場合は、ほぼ同じ膨張率で半径方向にも膨張する。
上記した炉壁鉄皮の部分的な膨張の問題は、特許文献2の炉体構造を採用しても、炉底耐火物間の目地代が炉底耐火物の理論膨張量の33%程度である場合は抑えることが困難であると考えられる。このように、炉壁鉄皮の膨らみや煉瓦の亀裂が確認された場合、炉壁耐火物において損耗が認められなくても、炉壁耐火物の劣化による熔体漏れリスクを回避するため、耐火物を更新する必要があり、コストアップとなっていた。
従って、熔体漏れに直結する炉底耐火物の目地代を過度に広げる事無く炉底耐火物の熱膨張を適度に吸収して電気炉の炉命を延長することが可能な三相交流電極式円形電気炉が求められていた。本発明は上記した従来の問題に鑑みてなされたものであり、炉内有効容積を大きく確保しながら炉底耐火物からの熔体漏れや炉底耐火物の膨張による側壁鉄皮の膨らみ等の問題を抑えて炉命を延長することが可能なフェロニッケル製錬用の三相交流電極式円形電気炉を提供する事を目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係るフェロニッケル製錬用の三相交流電極式円形電気炉は、炉底鉄皮の内側に敷き詰められた炉底耐火物と、その周縁部に設けられたクッションペーストとで炉底部が内張りされたフェロニッケル製錬用の三相交流電極式円形電気炉であって、該電気炉内のフェロニッケルメタル層の温度が1400〜1600℃となる操業条件において、炉底中央部の熔体に最も近い部分に位置する炉底耐火物の温度で定義される操業時温度での炉底耐火物の理論膨張量をA%、該操業時温度での炉底耐火物の許容変形量(該操業時温度の炉底耐火物が圧縮クリープテストで破損する応力での変形量)をB%、該操業条件において最も温度が低くなる炉底耐火物の該最も低い温度での理論膨張量をC%としたとき、炉底耐火物の目地代を該操業時温度における炉底耐火物の理論膨張量の(A−B)/A×100(%)以上、C/A×100(%)以下にし、電気炉をその中心軸を含む任意の面で切断した切断面において、両端のクッションペーストの合計厚さを、前記操業時温度における炉底耐火物の理論膨張量から前記目地代を引いた量にすることを特徴としている。
本発明によれば、電気炉の炉内有効容積を大きく確保しながら炉底耐火物からの熔体漏れや炉底耐火物の膨張による側壁鉄皮の膨らみの問題を抑えることができ、よってこの電気炉を用いたフェロニッケル製錬の経済性を高めることができる。
電気炉の炉体構造の一具体例を示す概略の部分縦断面図である。
以下、本発明のフェロニッケル製錬用の三相交流電極式円形電気炉の一具体例について説明する。この本発明の一具体例の電気炉は、図1に示すように炉体鉄皮1の内側に耐火物が内張りされた炉体構造を有している。具体的には、略円筒形状の側壁鉄皮1aの下端部に位置する略円板形状の炉底鉄皮1bの上面には、鉄皮面に沿って複数の下部耐火物2が複数層敷き詰められており、その上に略直方体形状の煉瓦からなる複数の炉底耐火物3が全体として略皿型形状になるように2層敷き詰められている。各層において炉底耐火物3は各々の厚み方向に1列に並んだ煉瓦の列が互いに平行に複数列並ぶように立設して並べられており、上から見た時に全体として略円形になるように周縁部の炉底耐火物3は適宜切り欠かれている。そして、隣接する炉底耐火物3の間に目地4が充填されている。
上記のように、上から見た時に全体として略円形状に敷き詰められている2層の炉底耐火物3の各層の外縁部に、側壁抱き煉瓦5が環状に設けられており、この側壁抱き煉瓦5と側壁鉄皮1aとの間にクッションペースト6が設けられている。また、2層の炉底耐火物3の上側にはスタンプとも称される不定形耐火物7が設けられている。上記した炉体構造により、炉底耐火物3の熱膨張を、炉底耐火物3間の目地4の目地代とクッションペースト6の厚さとで吸収する構造になっている。
上記した炉体構造では、目地4の目地代を電気炉の操業時において炉底耐火物3が実際に熱せられる温度における炉底耐火物3の熱膨張量に一致させることが望ましい。しかし、上記の炉体構造では、側壁鉄皮1aの内径が例えば10〜25m程度になると、炉底中心部の熔体は炉底外周部の熔体に比べて数百℃高温になり、炉底中心部において熔体に最も近い位置に敷き詰められている煉瓦と、炉底外周部において熔体から最も離れた位置に敷き詰められている煉瓦とでは、数百℃の温度差が生じることがある。そのため、最も温度が高くなる炉底中心部の熔体に最も近い煉瓦の温度条件に基づいて目地代を定めると、目地からの熔体漏れの問題を生じるおそれがあり、最も温度が低くなる炉底外周部の熔体から最も離れた煉瓦の温度条件に基づいて目地代を定めると、側壁鉄皮の膨らみなどの問題を生じるおそれがあった。
そこで、本発明の一具体例の電気炉では、その操業時温度での炉底耐火物の理論膨張量をA%、該操業時温度での炉底耐火物の許容変形量をB%、操業の際に最も温度が低くなる炉底耐火物の該最も低い温度での理論膨張量をC%としたとき、炉底耐火物の目地の目地代を該操業時温度における炉底耐火物の理論膨張量の(A−B)/A×100(%)以上、C/A×100(%)以下にしている。ここで、ある温度における炉底耐火物の理論膨張量は、炉底耐火物の組成に基づいて定まる線膨張係数(熱膨張率)から求めることができ、許容変形量は、圧縮クリープテストなどから求めることができる。
例えば、電気炉の操業温度として測定が行われている炉底耐火物の上方のフェロニッケルメタル層の温度が1400〜1600℃の場合、炉底耐火物がMgOを95〜99質量%含むマグネシア耐火物とすると、最も温度が高くなる炉底中心部の熔体に最も近い炉底耐火物の操業時温度は1300℃程度と考えることができるので、炉底耐火物の操業時温度1300℃での理論膨張量Aは1.7%、該炉底耐火物の操業時温度1300℃での圧縮クリープテストで求めた許容変形量Bは0.8%となり、(A−B)/A×100は53%となる。よって、炉底耐火物の目地の目地代を、炉底耐火物の操業時温度1300℃での理論膨張量1.7%に対して53%以上すればよく、図1の場合では、炉底耐火物3を構成する煉瓦の施工時(常温時)の厚みの合計の0.90%以上を目地4の合計の目地代にすれば、煉瓦に対して破壊が生じるような過剰な圧縮応力はほとんどかからなくなる。なお、電気炉内のフェロニッケルメタル層や各種耐火物の伝熱係数や位置関係は既知であるので、上記の操業時温度はフェロニッケルメタル層の温度から算出することができる。また、上記の操業時温度は、中央部に位置する炉底耐火物のうち、不定形耐火物であるスタンプに接している部分の温度とする。
一方、上記した操業時温度1300℃では、最も低い炉底耐火物の温度は例えば1000℃程度になるので、この1000℃でのマグネシア耐火物からなる炉底耐火物の理論膨張量は1.3%となり、C/A×100は76%となる。よって、炉底耐火物の目地の目地代を、炉底耐火物の操業時温度1300℃での理論膨張量1.7%に対して76%以下にすればよく、図1の場合では、炉底耐火物3を構成する煉瓦の施工時(常温時)の厚みの合計の1.3%以下を目地4の合計の目地代にすれば、最も温度の低い煉瓦においても、煉瓦と煉瓦の間に隙間が生じるおそれはない。
なお、実際の電気炉の操業では、各種外乱により操業温度が変動したり、炉底耐火物の品質がばらついたりするので、これらを考慮して目地4の目地代を操業時温度での炉底耐火物3の理論膨張量の55%以上65%以下とすることが望ましい。具体的には、施工時に炉底耐火物3として厚さ150mmの直方体の煉瓦を1列に並べた時の端から端までの煉瓦の数が100枚であった場合、隣接する煉瓦間の目地代は各々1.4mm以上1.7mm以下の範囲内、例えば1.5mmにすればよい。
上記したように、中心部及び外周部を含む全ての炉底耐火物の目地代を上記範囲内にすることで、最も温度が低い煉瓦部では煉瓦目地代が熱膨張によって丁度無くなり、一方、最も温度が高い煉瓦部では該煉瓦部の目地代を超えて熱膨張するものの、これにより生ずる応力を煉瓦が破損する応力未満に抑えることができる。すなわち、上記範囲の目地代にすることで、炉内有効容積を確保しながら、炉底耐火物からの熔体漏れリスクを低減でき、且つ炉底耐火物の熱膨張による側壁鉄皮の部分的な膨らみを防止して炉命を延長することができる。
本発明の一具体例の電気炉では、電気炉をその中心軸を通る任意の面で切断した切断面において、両端のクッションペースト6の合計厚さを、上記にて得た電気炉の操業時温度での炉底耐火物の理論膨張量から上記した目地代分を差し引いた量であるのが好ましく、具体的には該理論膨張量の35〜45%とする事が好ましい。このクッションペースト6の合計厚さが理論炉底耐火物膨張量の35%未満の場合、クッションペースト6の合計厚さが足りないので、煉瓦の目地代を超えて熱膨張する、電気炉の中央部に位置する最も温度が高くなる煉瓦による膨張が周縁部に及ぼす影響を吸収するのが困難になり、電気炉更新後の10年が経過するまでに、側壁鉄皮に顕著な膨らみが認められるようになるおそれがある。逆にクッションペーストの合計厚さが理論炉底耐火物膨張量の45%を超える場合、クッションペーストの合計厚さが厚くなりすぎるので、炉内有効容積が少なくなるので好ましくない。
また、本発明の一具体例の電気炉は、炉底耐火物の上面の不定形耐火物(スタンプとも称する)7のスタンプ厚さが400〜500mmであるのが好ましい。このスタンプ厚さが400mm未満の場合、スタンプ厚さが足りないため、炉底耐火物3に過大な熱負荷がかかるおそれがある。一方、このスタンプ厚さが500mmを超えると、スタンプ厚さが厚すぎて、炉底耐火物3に適度な熱膨張を与えるだけの伝熱量が減るため、目地代が想定した幅よりも開く可能性があるので好ましくない。
さらに、本発明の一具体例の電気炉の炉底耐火物を構成する煉瓦は、その長手方向を縦にして立設させた時の高さが250〜450mmであることが好ましい。該煉瓦の高さ方向の寸法が250mm未満では、煉瓦強度が不足するおそれがある。また、必要な炉底耐火物厚さを確保するために煉瓦層の数を増やす必要が生じ得るので、築炉に時間と費用がかかるおそれがある。逆に、前記煉瓦の高さ方向の寸法が450mmを超えると、煉瓦の上端と煉瓦の下端で熱膨張の差が発生し、煉瓦の途中で亀裂が入るおそれがあるので好ましくない。
以上、本発明に係る三相交流電極式円形電気炉の一具体例について説明したが、本発明は上記した一具体例に限定されるものではなく、本発明の主旨から逸脱しない範囲の種々の態様で実施可能である。例えば、炉底耐火物の目地代を定めるベースとなる炉底耐火物の許容変形量は、圧縮クリープ値に代えて引張クリープ値を用いることも可能である。
電気炉更新の際、炉底耐火物として炉底鉄皮上に略皿型形状に敷き詰めた炉底煉瓦群の円周方向の膨張代の内、60%を炉底煉瓦間の目地代で吸収させ、残り40%を炉底煉瓦群の周縁部に設けたクッションペーストの厚さで吸収させるようにした。その結果、電気炉更新から6年が経過しても側壁抱き煉瓦の押し上げによる側壁鉄皮の部分的な膨張は認められなかった。
比較のため、炉底耐火物として炉底鉄皮上に略皿型形状に敷き詰めた炉底煉瓦群の円周方向の膨張代の内、33%を炉底煉瓦間の目地代で吸収させ、残り67%をクッションペーストの厚さと側壁鉄皮の膨張で吸収させるようにした。その結果、炉底煉瓦の熱膨張が目地代による吸収代を大きく超過し、炉底煉瓦が側壁抱き煉瓦を押し上げ、電気炉更新から6年が経過した時点で側壁鉄皮の部分的な膨らみが認められるようになり、10年が経過した時点で側壁鉄皮の部分的な膨らみが顕著となり、一部に亀裂が認められた。
1 炉体鉄皮
1a 側壁鉄皮
1b 炉底鉄皮
2 下部耐火物
3 炉底耐火物
4 炉底耐火物間の目地
5 側壁抱き煉瓦
6 クッションペースト
7 不定形耐火物


Claims (4)

  1. 炉底鉄皮の内側に敷き詰められた炉底耐火物と、その周縁部に設けられたクッションペーストとで炉底部が内張りされたフェロニッケル製錬用の三相交流電極式円形電気炉であって、該電気炉内のフェロニッケルメタル層の温度が1400〜1600℃となる操業条件において、炉底中央部の熔体に最も近い部分に位置する炉底耐火物の温度で定義される操業時温度での炉底耐火物の理論膨張量をA%、該操業時温度での炉底耐火物の許容変形量(該操業時温度の炉底耐火物が圧縮クリープテストで破損する応力での変形量)をB%、操業条件において最も温度が低くなる炉底耐火物の該最も低い温度での理論膨張量をC%としたとき、炉底耐火物の目地代を該操業時温度における炉底耐火物の理論膨張量の(A−B)/A×100(%)以上、C/A×100(%)以下にし、電気炉をその中心軸を含む任意の面で切断した切断面において、両端のクッションペーストの合計厚さを、前記操業時温度における炉底耐火物の理論膨張量から前記目地代を引いた量にすることを特徴とするフェロニッケル製錬用の三相交流電極式円形電気炉。
  2. 前記目地代を、前記操業時温度における前記炉底耐火物の理論膨張量の55%以上65%以下にすることを特徴とする、請求項1に記載のフェロニッケル製錬用の三相交流電極式円形電気炉。
  3. 前記炉底耐火物の上面にはさらに不定形耐火物が設けられており、該不定形耐火物のスタンプ厚さを400〜500mmにすることを特徴とする、請求項1又は2に記載のフェロニッケル製錬用の三相交流電極式円形電気炉。
  4. 前記炉底耐火物はMgOを95〜99質量%を含む略直方体形状の煉瓦であり、その長手方向を縦にして立設させた時の高さが250〜450mmであることを特徴とする、請求項1〜のうちいずれか1項に記載のフェロニッケル製錬用の三相交流電極式円形電気炉。
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