JP2013129863A - 精製炉の羽口構造及び銅精製炉羽口煉瓦の冷却方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 銅精製炉の羽口煉瓦の損耗速度を鈍化させる。
【解決手段】 銅精製炉100の羽口煉瓦11A,11Bにより形成された羽口10の周辺部に電気銅製ブロック体18を設置し、上記電気銅製ブロック体18と羽口煉瓦11A,11B、羽口管12、羽口蓋14との間に熱伝導性を有するカーボンペースト17を充填してなる羽口構造とすることにより、上記羽口煉瓦11A,11B及び羽口管12の保有熱を羽口蓋を通じて放散させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 銅精製炉100の羽口煉瓦11A,11Bにより形成された羽口10の周辺部に電気銅製ブロック体18を設置し、上記電気銅製ブロック体18と羽口煉瓦11A,11B、羽口管12、羽口蓋14との間に熱伝導性を有するカーボンペースト17を充填してなる羽口構造とすることにより、上記羽口煉瓦11A,11B及び羽口管12の保有熱を羽口蓋を通じて放散させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、銅製錬における精製炉の羽口構造及び銅精製炉羽口煉瓦の冷却方法に関する。
銅製錬の操業では、自熔炉、錬かん炉、転炉という工程を経て、銅精製炉まで製錬を進めた後、熔銅は鋳型に流し込まれ、電解精製に使用するアノードが鋳造される。上記銅製錬操業において、乾式製錬で銅品位を上昇させるのは銅精製炉が最終的な工程である。
銅精製炉では、炉の一端からバーナーで加熱して保温しながら、転炉で産出された一定量の粗銅を受け入れ、受け入れ終了後、熔中に羽口を浸漬するようにして、羽口に挿入された羽口管から工業用酸素を吹き込んで酸化する酸化工程や、羽口管から還元ガスを吹き込んで還元する還元工程を経て、粗銅中の硫黄や酸素を除去した精製粗銅を製造している。
この一連の工程を経て精製粗銅を製造する際、羽口は約1150〜1200℃程度の熔融状態にある粗銅に浸漬した状態であり、操業を繰り返す度に、熔体による浸食や熱スポーリング、また熔体の揺動による物理的衝撃により羽口管及び羽口煉瓦が損耗していく為、管理基準上の煉瓦残寸に達した場合は定期的に羽口煉瓦の交換補修を行なう必要がある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、羽口煉瓦の交換補修を実施する際には、銅精製炉の上工程である自熔炉、転炉の操業度を一時的に下げるという操業スケジュールの調整を行なう必要があるため、電気銅の減産へと繋がる。加えて羽口煉瓦の交換補修作業は熱間での作業である為重労働であり、可能な限り補修作業の負荷軽減が望まれる。
以上の理由から、羽口補修頻度を減少する必要があり、羽口煉瓦の損耗速度を抑えるため、羽口煉瓦材質の変更や操業中に羽口周りをエアー冷却するといった対策が実施されてきたが、大きな効果は得られていなかった。
本発明は、上述の如き従来の問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、銅精製炉の羽口煉瓦の損耗速度を鈍化させた精製炉の羽口構造及び銅精製炉羽口煉瓦の冷却方法を提供することにある。
本発明の他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下に説明される実施の形態の説明から一層明らかにされる。
本発明者らは、熱伝導性の良好な電気銅製のブロック体を羽口煉瓦と羽口蓋間に設置、加えて羽口煉瓦と電気銅ブロック体及び羽口蓋間に熱伝導性に優れたカーボンペースト又は不定形耐火物と混練したカーボンペーストを充填することで、羽口煉瓦が保有する熱を銅製ブロック及び充填剤を通じて羽口蓋から大気へ放熱することで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、銅精製炉の羽口構造であって、銅精製炉の羽口煉瓦により形成された羽口の周辺部に電気銅製ブロック体を設置し、上記電気銅製ブロック体と羽口煉瓦、羽口管、羽口蓋との間に熱伝導性を有するカーボンペーストを充填してなることを特徴とする。
本発明に係る銅精製炉の羽口構造において、上記カーボンペーストは、例えば、不定形耐火物と混練されているものとすることができる。
また、本発明は、銅精製炉羽口煉瓦の冷却方法であって、銅精製炉の羽口煉瓦により形成された羽口の周辺部に電気銅製ブロック体を設置し、上記電気銅製ブロック体と羽口煉瓦、羽口管、羽口蓋との間に熱伝導性を有するカーボンペーストを充填し、上記羽口煉瓦及び羽口管の保有熱を羽口蓋を通じて放散させることを特徴とする。
本発明に係る銅精製炉の羽口煉瓦の冷却方法において、上記カーボンペーストは、例えば、不定形耐火物と混練されているものとすることができる。
本発明では、電気銅製ブロック体と羽口煉瓦、羽口管、羽口蓋との間に熱伝導性を有するカーボンペーストを充填し、上記羽口煉瓦及び羽口管の保有熱を羽口蓋を通じて放散させることで、上記羽口煉瓦の損耗速度を鈍化させ、羽口交換補修の頻度を減少させることができ、電気銅の減産回避及び交換作業負荷の軽減といった効果が得られる為、その工業的価値は大きい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明は、例えば図1の構造の銅精製炉100の羽口10に適用される。
図1は、銅精製炉100の概略構造を示す図であり、(A)は炉口を上方にした銅精製炉100の平面図、(B)は銅精製炉100の縦断測面図である。
この銅精製炉100は、炉体シェル1の内側に煉瓦2がライニングされており、炉の一端にバーナー孔3を有し、他端に排煙孔4を有する横長円筒形をなしている。転炉からの熔銅を受け入れる炉口5が炉の中央部に設けられ、羽口10はバーナー孔3寄りと排煙孔4寄りの2箇所に設けられている。また、片方の羽口10の反対側には精製した熔銅を排出するためのタップ孔7が1箇所設けられている。
この銅精製炉100では、炉の一端のバーナー孔3からバーナーで加熱して保温しながら、転炉で産出された一定量の熔銅を炉口5から受け入れる。次に、羽口10に羽口管12を挿入し、熔銅中に羽口10及び羽口管12を浸漬するように当該銅精製炉100を回転させ、羽口管12から熔銅中に工業用酸素を吹き込んで酸化し、あるいは還元ガスを吹き込んで還元する。その後、再びバーナーで熔銅の保温をしながら、タップ孔7から熔銅を排出して銅アノードの鋳造を行う。
上記銅精製炉100における羽口10の概略構造を図2の断面図に示すように、上記羽口10は、当該羽口10の外周枠を構成する複数の羽口煉瓦11A、送風用の羽口管12、この羽口管12の周囲を閉じる複数の羽口煉瓦11B、羽口煉瓦止め鉄板13、羽口蓋14などによって構成されている。上記羽口蓋14と羽口煉瓦11A,11B間には、不定形耐火物15が充填されている。羽口管12は、羽口煉瓦11B、羽口煉瓦止め鉄板13、羽口蓋14を貫通して、銅精製炉100の内部と外部の図示しない送風管とを連通させている。
従来、羽口煉瓦11A,11Bの交換補修の際には、まず羽口蓋14を外し、羽口蓋14と羽口煉瓦11A,11B間に充填されている不定形耐火物15及び使用済羽口煉瓦11B及び羽口管12を炉体シェル1から除去・取り外した後、新規の羽口煉瓦11A,11B及び羽口管12に積み替える。その後、設置した羽口煉瓦11A,11Bと羽口蓋14間に不定形耐火物15を充填させた後、羽口10を羽口蓋14にて密閉するようにしていた。
これに対し、上記銅精製炉100の羽口10に本発明を適用する場合、上記羽口煉瓦11A,11Bの交換補修の際に、羽口蓋14を外し、羽口蓋14と羽口煉瓦11A,11B間に充填されている不定形耐火物15及び使用済羽口煉瓦11A,11B及び羽口管12を炉体シェル1から除去・取り外した後、新規の羽口煉瓦11A,11B及び羽口管12を設置する。そして、図3の(A),(B)に示すように、設置した羽口煉瓦11A,11B上にカーボンペースト又は不定形耐火物と混練したカーボンペースト17を塗布し、さらに、羽口管12の四方を取り囲みかつ羽口煉瓦11A,11Bと密着するように銅製ブロック体18を設置する。そして、カーボンペースト又は不定形耐火物と混練したカーボンペースト17を羽口煉瓦11A,11Bと羽口管12、電気銅製ブロック体18との間に充填し、その後に羽口10を羽口蓋14にて密閉する。
ここで、図3の(A),(B)は、上記銅精製炉100の羽口10に適用した本発明に係る羽口構造を示す要部断面図であり、(A)は(B)におけるBB線で切断して羽口およびその周辺部を正面から見た要部断面を示し、(B)は(A)におけるAA線で切断して羽口およびその周辺部を正面から見た要部断面を示している。
上記カーボンペースト17は、熱伝導性に優れ、羽口煉瓦11A,11B及び羽口管12からの抜熱を促進させる目的で、上記羽口煉瓦11A,11B上に塗布されるとともに、及び上記羽口煉瓦11A,11Bと羽口管12、電気銅製ブロック体18との間に充填される。
このように、銅精製炉100の羽口煉瓦11A,11Bにより形成された羽口10の周辺部に電気銅製ブロック体18を設置し、上記電気銅製ブロック体18と羽口煉瓦11A,11B、羽口管12、羽口蓋14との間に熱伝導性を有するカーボンペースト17を充填してなる銅精製炉100の羽口構造では、電気銅製ブロック体18と羽口煉瓦11A,11B、羽口管12、羽口蓋14との間に熱伝導性を有するカーボンペースト17を充填したことで、上記羽口煉瓦11A,11B及び羽口管12の保有熱を羽口蓋14を通じて効率よく放散させることができ、上記羽口煉瓦11A,11Bの損耗速度を鈍化させ、羽口交換補修の頻度を減少させることができる。
なお、上記カーボンペースト17は、例えば、高アルミナ質などの不定形耐火物と混練されているものとすることができる。
ここで、上記銅精製炉100の羽口10を構成している羽口煉瓦11A,11Bの交換補修の際に、本発明に係る羽口構造とした場合と、従来の羽口構造のままとした場合について、羽口残寸の推移と羽口交換補修までの操業回数の関係を実測した結果を図4に示す。
この図4に示す実測結果からも明らかなように、本発明に係る羽口構造では、羽口煉瓦11A,11Bの冷却効果により羽口損耗速度が鈍化し、羽口寿命を延長することができる。
この図4に示す実測結果からも明らかなように、本発明に係る羽口構造では、羽口煉瓦11A,11Bの冷却効果により羽口損耗速度が鈍化し、羽口寿命を延長することができる。
1 炉体シェル、2 煉瓦、3 バーナー孔、4 排煙孔、5 炉口、7 タップ孔、10 羽口、11A,11B 羽口煉瓦、12 羽口管、13 羽口煉瓦止め鉄板、14 羽口蓋、15 不定形耐火物、17 カーボンペースト、18 銅製ブロック体、100 銅精製炉
Claims (4)
- 銅精製炉の羽口煉瓦により形成された羽口の周辺部に電気銅製ブロック体を設置し、
上記電気銅製ブロック体と羽口煉瓦、羽口管、羽口蓋との間に熱伝導性を有するカーボンペーストを充填してなる銅精製炉の羽口構造。 - 上記カーボンペーストは、不定形耐火物と混練されていることを特徴とする請求項1記載の銅精製炉の羽口構造。
- 銅精製炉の羽口煉瓦により形成された羽口の周辺部に電気銅製ブロック体を設置し、 上記電気銅製ブロック体と羽口煉瓦、羽口管、羽口蓋との間に熱伝導性を有するカーボンペーストを充填し、
上記羽口煉瓦及び羽口管の保有熱を羽口蓋を通じて放散させることを特徴とする銅精製炉羽口煉瓦の冷却方法。 - 上記カーボンペーストは、不定形耐火物と混練されていることを特徴とする請求項3記載の銅精製炉羽口煉瓦の冷却方法。
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CN108728666A (zh) * | 2018-07-25 | 2018-11-02 | 河南中原黄金冶炼厂有限责任公司 | 一种压盖式冶炼炉 |
CN109974459A (zh) * | 2017-12-28 | 2019-07-05 | 蓝星硅材料有限公司 | 一种电极糊修复炉眼的方法 |
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