JP6575751B2 - 車両の後輪操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の後輪を支持するサスペンション機構に介装し当該後輪を操舵する車両の後輪操舵装置に関する。
近時、車両の四輪操舵システム(4WS)の一部を構成する後輪操舵装置として、種々の態様の装置が知られているが、基本的な構成は、下記の特許文献1に記載のように「サスペンション機構に第1の連結部材及び第2の連結部材を介して連結するハウジングと、ハウジング内に収容する電動モータと、ハウジング内に収容し電動モータの出力を減速する減速機構と、この減速機構に連結して回転するナット部材及びこれに螺合すると共に第2の連結部材に連結するロッドを有し、ナット部材の回転運動をロッドの直線運動に変換する直動機構とを備え」た構成となっている。
また、下記の特許文献2に記載の装置は特許文献1に記載の装置とは基本構成が異なり、出力ロッドの両端が二種類の異なるブッシュによって支持されている。具体的には、特許文献2には、「車体に組付けられるハウジングと、このハウジングに対して回転不能で軸方向移動可能に支持され両端にて車両の左右後輪に連結されるロッドと、前記ロッドと前記ハウジング間に設けられて回転駆動手段の回転駆動力を前記ロッドの軸方向駆動力に変換する変換機構を備えている車両の後輪操舵装置であり、 前記ハウジングの左右両端部には前記ロッドの外周に摺動可能に係合して前記ロッドを軸方向移動可能に支持する筒状のブッシュがそれぞれ設けられていて、一方のブッシュのロッド支持剛性が他方のブッシュのロッド支持剛性に比して低く設定されており、一方のブッシュでは同ブッシュに設けた弾性体がロッド径方向にて弾性変形可能に構成され、他方のブッシュでは同ブッシュに設けた内周突起にて前記ロッドが傾動可能に構成されている」装置が提案されている(特許文献2の段落〔0006〕に記載)。
特開2014−231275号公報 特許第5466185号公報
上記特許文献1に開示された装置において、ロッドは、ナット部材に螺合すると共に一方の端部を第2の連結部材に連結し他方の端部をナット部材から延出して自由端部としている。即ち、ロッドの自由端部が軸受から軸方向外側に延出しており、しかも、ロッドと軸受との間に間隙(クリアランス)があるので、ロッドが径方向に変位しやすく、外力や装置自身の駆動力により、ロッドが径方向に振動するおそれがある。一方、上記特許文献2に開示された装置においては、ロッドとブッシュとの間にクリアランスが殆ど存在せず、異音を防止することができる等の効果があるが、特許文献1に記載の装置とは基本構成が異なり、ロッドの両端が二種類の異なる軸受によって支持された構成であるので、この構成を特許文献1に記載の装置に適用すると搭載性が劣り、全長も長くなる。
そこで、本発明は、車両の後輪を支持するサスペンション機構に介装し当該後輪を操舵する車両の後輪操舵装置において、ロッドの径方向の振動を適切に吸収し得る後輪操舵装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、車両の後輪を支持するサスペンション機構に介装し当該後輪を操舵する車両の後輪操舵装置において、前記サスペンション機構に第1の連結部材及び第2の連結部材を介して連結するハウジングと、該ハウジング内に収容する電動モータと、当該ハウジング内に収容し前記電動モータの出力を減速する減速機構と、該減速機構に連結して回転するナット部材、該ナット部材に螺合すると共に一方の端部を前記第2の連結部材に連結し他方の端部を当該ナット部材から延出して自由端部とするロッド、及び該ロッドの軸方向及び径方向に間隙を以って当該ロッドの自由端部に保持する環状部材を有し、前記ナット部材の回転運動を前記ロッドの直線運動に変換する直動機構とを備えることとしたものである。
上記の後輪操舵装置において、円筒部及び該円筒部の先端部が拡径されて成る鍔部を有し、前記ロッドの自由端部に螺着するナットと、該ナットの円筒部に対し径方向に間隙を以って前記環状部材が嵌合された状態で、当該ナットの鍔部に対し軸方向に間隙を以って前記環状部材を保持する保持部材とを備えたものとするとよい。前記保持部材は、前記ナットの円筒部に前記環状部材が嵌合された状態で、前記ナットの円筒部に係止されるスナップリングで構成することができる。
更に、上記の後輪操舵装置において、前記ナットに対し、前記環状部材が前記ロッドの軸を中心として相対的に回転することを阻止する回転阻止機構を備えたものとするとよい。前記回転阻止機構は、前記ナットの鍔部の外周面に形成された平面部と、前記環状部材の一部が前記ロッドの軸方向に延出し前記ナットの平面部に係合する爪部によって構成することができる。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明の車両の後輪操舵装置においては、ナット部材の回転運動をロッドの直線運動に変換する直動機構が、減速機構に連結して回転するナット部材、このナット部材に螺合すると共に一方の端部を第2の連結部材に連結し他方の端部をナット部材から延出して自由端部とするロッド、及びロッドの軸方向及び径方向に間隙を以ってロッドの自由端部に保持する環状部材を有しており、外力や装置自身の駆動力によりロッドの径方向振動が生じたときには、環状部材とロッドとの間に衝突力が発生し、この衝突力によりロッドの振動エネルギーが吸収されるので、ロッドの径方向振動を適切に減衰させることができる。
特に、円筒部及び該円筒部の先端部が拡径されて成る鍔部を有し、ロッドの自由端部に螺着するナットと、ナットの円筒部に対し径方向に間隙を以って環状部材が嵌合された状態で、ナットの鍔部に対し軸方向に間隙を以って環状部材を保持する保持部材とを備えたものとすれば、ロッドが径方向に振動した場合には、環状部材とナットの衝突の繰り返しによって、ロッドの振動を適切に減衰させることができる。例えば、保持部材はスナップリングで構成することができ、簡単な構成で組付が容易な構造とすることができる。
更に、ナットに対し、環状部材がロッドの軸を中心として相対的に回転することを阻止する回転阻止機構を備えたものとすれば、ロッドが径方向に振動した場合に、環状部材がロッドと共に回転することを阻止して環状部材とナットの衝突の繰り返しを維持し、ロッドの振動を適切に減衰させることができる。回転阻止機構は、ナットの鍔部の外周面に形成された平面部と、環状部材の一部がロッドの軸方向に延出しナットの平面部に係合する爪部によって構成することができ、簡単且つ組付が容易な構造とすることができる。
本発明の一実施形態に係る後輪操舵装置の全体構成を示す横断面図である。 本発明の一実施形態におけるアクチュエータ部分を拡大して示す横断面図である。 本発明の一実施形態におけるコントローラ部分を拡大して示す横断面図である。 本発明の一実施形態におけるコントローラ部分を拡大して示す縦断面図である。 本発明の一実施形態におけるロッドの自由端部の構造を示す横断面図である。 本発明の一実施形態におけるロッドの自由端部の構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態におけるロッドの自由端部の構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態におけるロッドの自由端部の構造を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態における環状部材の回転阻止機構を示す横断面図である。 本発明の一実施形態における環状部材の回転阻止機構を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態におけるロッドの減衰作動のシミュレーション結果を示すグラフである。 従来のロッドの減衰作動のシミュレーション結果を示すグラフである。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。本発明の一実施形態に係る後輪操舵装置の全体構成を図1に示す。本実施形態の後輪操舵装置は四輪操舵システム(4WS)の一部を構成するものであるが、前輪操舵装置は従前と同様であるので省略している。また、車両の後輪を支持するサスペンション機構には種々の態様があるが、本実施形態では、図1に二点鎖線で示すように構成されており、車両の後輪RL、RRを支持するリヤアクスルRAへの支持部RSと、リヤアクスルRAに軸支され揺動中心Cを中心に揺動するリンクLSとの間に、本実施形態の後輪操舵装置を構成するアクチュエータユニットAUが介装され、これによって支持部RSとリンクLSとの間が伸縮駆動され、リンクLSの揺動に応じてタイロッドTR、TRを介して後輪RL、RRが操舵される。
アクチュエータユニットAUは、ハウジング1にロッド2が軸方向移動(直線運動)可能に支持され、その一端部がボールジョイントJLを介してリンクLSに連結され、ハウジング1がボールジョイントJAを介して支持部RSに連結されており、ボールジョイントJA及びボールジョイントJLが夫々第1及び第2の連結部材を構成している。而して、アクチュエータ3によってロッド2が駆動され、リヤアクスルRAの支持部RSとリンクLSとの間が伸縮駆動されるように構成されている。具体的には、アクチュエータ3を構成する電動モータ3aはコントローラ4によって制御され、電動モータ3aの回転出力が減速機構3bによって減速された後、直動機構3cを介してロッド2の直線運動に変換されるように構成されている。尚、本実施形態では電動モータ3aはブラシレスモータで構成されている。
本実施形態においては、ハウジング1は主としてアクチュエータ3の構成部品(電動モータ3a等)を内蔵するハウジング1aと、主としてコントローラ4の構成部品(電子回路基板40等)を内蔵するハウジング1bに大別され、ハウジング1aを構成する筒体10に連結カバー11が接合されると共に、ハウジング1bを構成し上下及び軸方向に開口部を有する筐体12が接合され、この筐体12の上下の開口部に蓋体15及び16が接合されるように構成されている。本実施形態のハウジング1は金属製で、連結カバー11及び筐体12はアルミニウム製で、筒体10並びに蓋体15及び16は鉄製である。
アクチュエータ3は、図2に拡大して示すように構成され、ステータ24にコイル23が巻装された状態で、筒体10内に圧入固定されている。電動モータ3aの出力軸は中空回転軸20で構成され、この中空回転軸20は、筒体10内に挿入される環状のモータカバー25の内径部25aと、筐体12に形成される環状溝12aに対し、夫々軸受25b及び12bを介して回転可能に支持されている。中空回転軸20の軸方向中間部には、電動モータ3aのロータを構成するコア21が圧入固定され、このコア21の円周方向に均等に永久磁石22が配設されている。
更に、中空回転軸20内には、ロッド2が同軸に配置され、ハウジング1に対し軸方向移動(直線運動)可能に支持されると共に、ハウジング1に対し回転不能に支持されるが、この支持構造については後述する。尚、ロッド2と筐体12の支持部との間にはブッシュ2a及び2bが介装されているが、これらはロッド2の軸方向移動を円滑に行うために摺動抵抗を低減するものである。即ち、本実施形態は言わば片持支持の伸縮機構であるので、ブッシュ2a及び2bには両端支持の軸方向移動機構における軸受としての機能は要求されない。
本実施形態の減速機構3bは遊星歯車機構30で構成され、外歯歯車のサンギヤ31が中空回転軸20と一体的に結合され、中空回転軸20と共に回転可能に支持されている。また、内歯歯車のリングギヤ33がホルダ34に固定されており、外歯歯車のプラネタリギヤ32がサンギヤ31及びリングギヤ33に噛合しサンギヤ31回りを回転するように配設されている。そして、このプラネタリギヤ32を、ピン35を介して回転可能に支持するキャリアとして、ナット部材36がホルダ34に対し軸受37を介して回転可能に支持されている。軸受37はボールベアリングで、その内輪37aがナット部材36に嵌合されると共に、その外輪37bがホルダ34に嵌合され、C字状のスペーサ37cによってナット部材36に保持されている。
本実施形態においては、ホルダ34及びピン35は金属製(例えば鉄製)であるが、サンギヤ31、プラネタリギヤ32及びリングギヤ33が合成樹脂製であり、サンギヤ31は金属製の中空回転軸20に一体成形されている。そして、リングギヤ33はホルダ34に対し回転不能に支持され、ホルダ34は筒体10に対して回転不能に支持されている。即ち、図2に示すように、筒体10内に形成された環状溝10aにスナップリング14が保持され、このスナップリング14の環状側面と連結カバー11の環状開口端面との間に、軸受37の外輪37b及びホルダ34が挟持された状態で、筒体10の減速機構3b側(図2の左側)の開口端に形成された螺子部に環状のロックナット13が螺合され、筒体10と連結カバー11が締結される。而して、ロックナット13の螺合に伴って生ずる軸方向の押圧力によって、軸受37の外輪37b及びホルダ34はスナップリング14と連結カバー11との間に強固に挟持され、この結果、ホルダ34は筒体10に対して回転不能に保持される。尚、環状溝10a及びスナップリング14に代えて、筒体10の内周面に環状の段差(図示せず)を形成し、これを係止部に供することとしてもよい。
そして、ロッド2の外周面に所定の軸方向長さに亘って台形螺子が形成された雄螺子部2cとナット部材36の内周面に形成された雌螺子部36cが螺合するように配置されており、これらナット部材36とロッド2によって直動機構3cが構成されている。尚、ロッド2は、前述のように支持されているので、ロッド2に付与され得る軸方向の荷重は、ナット部材36、軸受37、ホルダ34及びスナップリング14を介して、筒体10及び連結カバー11で吸収される。更に、ロッド2はナット部材36から延出しており、その自由端部には、ロッド2の軸方向及び径方向に間隙を以って環状部材2xが保持されているが、これについては後述する。
一方、図3に示すように、コントローラ4として、電子制御装置(図示せず)を構成する電子回路基板40及び変位検知装置5を構成する磁石ブロック50がハウジング1b内に収容されている。変位検知装置5は、例えば磁気ベクトルセンサで構成される変位センサ5aと例えばネオジウム磁石で構成される永久磁石5bを備え、変位センサ5aは電子回路基板40に支持され、永久磁石5bは磁石ブロック50内に保持されている。この磁石ブロック50は、ロッド2の直線運動時の軸方向変位を検出する機能を有する共に、前述のロッド2の回転を阻止する機能を有している。
図3及び図4に示すように、ロッド2の両側面には、軸方向に長尺となる長溝(略矩形の凹部)2r、2sが形成されており、一方の長溝2rに磁石ブロック50が配置され、反対側の長溝2sからボルト51が挿通され、ロッド2に固定されている。磁石ブロック50は合成樹脂で形成され、図3に示すように、永久磁石5bを収容する保持部52と、その両端に一対の脚部53、53が延出形成されると共に、両脚部53、53間に金属製のナット54がインサート成形されている。一方、図4に示すように、筐体12の内部には支持部12sが形成されており、ロッド2の軸に平行に一対の立壁部12w、12wが形成されている。そして、保持部52が一対の立壁部12w、12w間に保持されるように組付けられ、ロッド2の貫通孔2hにボルト51が挿通されナット54に螺合される。この結果、磁石ブロック50によって、ロッド2が筐体12の立壁部12w、12wひいてはハウジング1に対し回転不能に支持される。
而して、本実施形態のアクチュエータ3においては、電動モータ3aによって中空回転軸20が回転駆動されると、その回転出力が遊星歯車機構30の減速機構3bによって減速されてナット部材36が回転駆動され、更に、直動機構3cによって、ナット部材36の回転運動がロッド2の直線運動に変換される。これにより、前述のようにリヤアクスルRAの支持部RSとリンクLSとの間が伸縮駆動されて、後輪の舵角が調整される。
本実施形態においては、図5乃至図7に拡大して示すように、ロッド2の自由端部にナット2dが螺着されており、このナット2dに環状部材2xが嵌合され、保持部材たるスナップリング2yによって環状部材2xが保持されている。ナット2dは、図5に示すように、円筒部2da及びその先端部が拡径されて成る鍔部2dbを有し、鍔部2dbは多角形(例えば六角形)に形成されている。
上記の環状部材2xは例えば金属製リングで構成され、図8に拡大して示すように、ナット2dの円筒部2daに対し径方向に間隙(クリアランスSa)を以って嵌合された状態で、ナット2dの鍔部2dbに対し軸方向に間隙(クリアランスSb)を以って保持され、スナップリング2yによってナット2dの軸方向の抜けが阻止されるように構成されている。従って、環状部材2xは、クリアランスSaの範囲内でロッド2に対して自由に径方向に相対変位することができ、しかも、軸方向にもクリアランスSbが設けられているので、環状部材2xの径方向の動きが妨げられることもない。
而して、ロッド2が径方向に振動した場合に、環状部材2xとナット2dとの間に相対的な変位が生じ、環状部材2xとナット2dが衝突を繰り返し、この衝突力によってロッド2の振動エネルギーが吸収され、ロッド2の振動が適切に減衰される。この減衰作動のシミュレーション結果を図11に示す。即ち、図11の上方のグラフに示すように、時間0にてロッド2に起振力を入力し振動を発生させると、環状部材2xとナット2dとの間に衝突力が大きい初期段階は、図11の下方のグラフに示すようにロッド2が大きく振動するが、環状部材2xとナット2dとの間に衝突が生ずる度に、ロッド2の振幅が小さくなり、短時間でロッド2の振動が減衰していくことが確認された。これに対し、図12は、環状部材2xを設けない場合の上記の起振力(図11の上方に示すグラフと同様の衝突力)によるロッド2の振動を示すものであるが、振動の減衰は殆ど見られない。
ところで、部品寸法のバラツキや外力条件によっては、ロッド2の振動がランダムな径方向振動ではなく、ブッシュ2aを中心とした回転振動(振れ回り)となる場合があり、環状部材2xがロッド2の回転振動エネルギーによってロッド2と共に回転運動をするおそれがある。この場合、環状部材2xとロッド2が同じ動きをすることになるため、前述のような両者の衝突が発生しにくくなり、環状部材2xによる十分な減衰効果が期待できなくなるおそれがある。
そこで、図9及び図10に示す実施形態においては、環状部材2xがロッド2の軸を中心として相対的に回転することを阻止する回転阻止機構を備えることとしたもので、ナット2dの鍔部2dbの外周面に形成された平面部(例えば、図10に示す六角形の外面の一つ)2deと、環状部材2xの一部がロッド2の軸方向に延出しナット2dの平面部2deに係合する爪部2xeによって構成されている。尚、ナット2dの円筒部2daに対し環状部材2xをスプライン嵌合することによって回転阻止機構を構成することとしてもよい。更に、環状部材2xの材質を密度が大きい金属(例えば銅や真鍮)として質量を稼ぎ、環状部材2xの外径や厚さを小さくすることとすれば、搭載性を向上することができる。
上記の構成になるアクチュエータユニットAUの製造方法を説明すると、先ず、コイル23が巻装されたステータ24が、圧入装置(図示せず)によって筒体10内に圧入され、図2に示す所定の位置で固定される。また、モータカバー25が筒体10内に挿入され、スナップリング14が筒体10内の環状溝10aに固定される。これとは別に、サンギヤ31が一体成形された中空回転軸20に、軸受25bが圧入された後、永久磁石22を保持するための樹脂製の押え部材22aが圧入されると共に、コア21が圧入固定される。そして、コア21内に永久磁石22が収容され、更に押え部材22bが圧入されたサブアセンブリの状態で、永久磁石22が着磁される。
次に、上記の中空回転軸20がステータ24の中空部内に挿入され、軸受25bがモータカバー25の中空部に嵌合した状態で保持される。更に、磁極センサ6用のプラスチックマグネット6bが固着された支持部材26が中空回転軸20の端部に圧入され、プラスチックマグネット6bが着磁された後、筐体12が筒体10の電動モータ3a側(図2の右側)の開口に接合され、ボルト結合される。尚、筐体12の環状溝12aには軸受12bの外輪が圧入されており、筒体10に筐体12を接合すると軸受12bの内輪が中空回転軸20に嵌合する。
一方、軸受37の内輪37aがナット部材36に嵌合され、スペーサ37cによって保持され、軸受37の外輪37bがホルダ34に嵌合される。次に、リングギヤ33がホルダ34に装着され、ピン35によってプラネタリギヤ32がナット部材36に支持され、ピン35に係止部材38が係止される。そして、ナット部材36の雌螺子部36cにロッド2の雄螺子部2cが螺合され、雄螺子部2cの先端にナット2dが螺着された後、ナット2dの円筒部2daに環状部材2xが嵌合され、スナップリング2yが円筒部2daに係止される。
上記のように組み付けられたロッド2が図1乃至図3に示す中空回転軸20内に挿通され、サンギヤ31がプラネタリギヤ32及びリングギヤ33に噛合するように組み付けられ、ホルダ34の軸方向端面がスナップリング14の側端面に当接するまで押し込まれる。続いて、連結カバー11が装着され、筒体10にロックナット13が螺合される。これにより、軸受37の外輪37b及びホルダ34がスナップリング14と連結カバー11との間に強固に挟持される。このとき、ロッド2は、筐体12に配設されたブッシュ2a及び2b内を挿通し、筐体12の外部まで延出している。そして、筐体12内で、ロッド2の長溝2rに磁石ブロック50が配置され、その保持部52が立壁部12w、12w間に保持されるように組付けられる。而して、ロッド2の貫通孔2hにボルト51が挿通されナット54に螺合されると、ロッド2はハウジング1に対し回転不能に支持される。
更に、変位センサ5aが装着された電子回路基板40が、筐体12内に収容され、変位センサ5aが永久磁石5bと対向する位置で固定される。そして、ワイヤハーネス(図示せず)が接続された後、蓋体15及び16がシール部材のOリングORを介して筐体12にボルト結合されると、筐体12内が液密空間となる。以上のように組付けられた後、ロッド2の(自由端部と反対側の)端部に第2の連結部材たるボールジョイントJLが連結され、ラバーブーツBTが装着される。
1 ハウジング
2 ロッド
2d ナット
2x 環状部材
2y スナップリング(保持部材)
3 アクチュエータ
3a 電動モータ
3b 減速機構
3c 直動機構
4 コントローラ
5 変位検知装置
10 筒体
11 連結カバー
12 筐体
13 ロックナット
14 スナップリング
15、16 蓋体
20 中空回転軸
25 モータカバー
30 遊星歯車機構
34 ホルダ
36 ナット部材
37 軸受
40 電子回路基板
50 磁石ブロック

Claims (4)

  1. 車両の後輪を支持するサスペンション機構に介装し当該後輪を操舵する車両の後輪操舵装置において、前記サスペンション機構に第1の連結部材及び第2の連結部材を介して連結するハウジングと、該ハウジング内に収容する電動モータと、当該ハウジング内に収容し前記電動モータの出力を減速する減速機構と、該減速機構に連結して回転するナット部材、該ナット部材に螺合すると共に一方の端部を前記第2の連結部材に連結し他方の端部を当該ナット部材から延出して自由端部とするロッド、及び該ロッドの軸方向及び径方向に間隙を以って当該ロッドの自由端部に保持する環状部材を有し、前記ナット部材の回転運動を前記ロッドの直線運動に変換する直動機構と、円筒部及び該円筒部の先端部が拡径されて成る鍔部を有し、前記ロッドの自由端部に螺着するナットと、該ナットに対し、前記環状部材が前記ロッドの軸を中心として相対的に回転することを阻止する回転阻止機構とを備えたことを特徴とする車両の後輪操舵装置。
  2. 前記ナットの円筒部に対し径方向に間隙を以って前記環状部材が嵌合された状態で、前記ナットの鍔部に対し軸方向に間隙を以って前記環状部材を保持する保持部材備えたことを特徴とする請求項1記載の車両の後輪操舵装置。
  3. 前記保持部材は、前記ナットの円筒部に前記環状部材が嵌合された状態で、前記ナットの円筒部に係止されるスナップリングであることを特徴とする請求項2記載の車両の後輪操舵装置。
  4. 前記回転阻止機構は、前記ナットの鍔部の外周面に形成された平面部と、前記環状部材の一部が前記ロッドの軸方向に延出し前記ナットの平面部に係合する爪部によって構成されることを特徴とする請求項記載の車両の後輪操舵装置。
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