JP6575578B2 - 多気筒エンジンの冷却構造 - Google Patents

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Description

本発明は、多気筒エンジンの冷却構造に関する技術分野に属する。
従来より、多気筒エンジンの冷却構造として、シリンダブロックに複数のシリンダボア(複数のシリンダボア壁)の周囲を囲むようにウォータジャケットを形成し、このウォータジャケットにウォータポンプから圧送された冷却液を導入してエンジンを冷却する構造が知られている。
また、例えば特許文献1に開示されるように、シリンダブロック(シリンダボア壁)の隣り合うシリンダボア間の部分に、ウォータジャケットの冷却液をシリンダヘッドへ流すボア間流路を設けて、高温となり易い上記シリンダボア間の部分を冷却するようにすることが知られている。この特許文献1では、ボア間流路に十分な量の冷却液を流すようにするために、シリンダブロックのウォータジャケット内に収容されるウォータジャケットスペーサに、冷却液をボア間流路の入口に導くガイド部を形成するようにしている。
特開2017−89563号公報
ところで、ディーゼルエンジンを初めとする圧縮着火式エンジンでは、安定して燃料を圧縮着火させるための環境を確保するため、つまり、エンジンの燃焼室の温度を圧縮着火可能な温度に維持するために、燃焼室を保温する必要がある。一方、エンジンの、特に高負荷運転時には、燃焼室の冷却が必要となる。
特許文献1のウォータジャケットスペーサは、ウォータジャケットの内側の側壁面(シリンダボア壁の外側側面)に重なっており、ウォータジャケットスペーサとウォータジャケットの内側の側壁面との間に隙間は殆ど設けられない。また、ウォータジャケットスペーサのシリンダヘッド側の部分は、ガイド部があるだけで、シリンダボア壁を覆っていない。このため、特許文献1の構成では、エンジンの燃焼室の冷却性能は確保できるものの、燃焼室の保温性能の確保は困難である。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃焼室の冷却性能の確保と保温性能の確保との両立を図ることが可能な、多気筒エンジンの冷却構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、複数のシリンダボアと該複数のシリンダボアの周囲を囲むウォータジャケットとが設けられ、シリンダボア軸方向の一側の面にシリンダヘッドが取り付けられる、サイアミーズ型のシリンダブロックと、該シリンダブロックのウォータジャケット内に収容され、上記複数のシリンダボアに対応して形成された周壁部を有するウォータジャケットスペーサとを備えた多気筒エンジンの冷却構造を対象として、上記ウォータジャケットスペーサの周壁部のシリンダボア軸方向の長さが、上記ウォータジャケットのシリンダボア軸方向の長さと略同じであり、上記ウォータジャケットスペーサは、上記周壁部によって、上記ウォータジャケット内に、該周壁部の内側に位置する内側流路と、該周壁部の外側に位置する外側流路とが形成されるように構成され、上記内側流路のシリンダボア径方向の幅が、上記外側流路のシリンダボア径方向の幅よりも小さくされ、上記周壁部には、隣り合うシリンダボア間に対応する位置に、上記内側流路と上記外側流路とを連通する連通孔が形成されており、上記シリンダブロックのシリンダボア壁の壁内部における隣り合うシリンダボア間の部分に、上記外側流路から上記連通孔を通って上記内側流路に流入した冷却液の一部が流入するボア間流路が設けられ、上記ボア間流路の入口は、上記シリンダボア壁の隣り合うシリンダボア間におけるシリンダボア径方向外側の側面に開口しており、上記連通孔の内周面における周方向の少なくとも一部が、上記ボア間流路の入口を指向して傾斜している、という構成とした。
上記の構成により、ウォータジャケットスペーサの周壁部のシリンダボア軸方向の長さが、ウォータジャケットのシリンダボア軸方向の長さと略同じであるので、内側流路と外側流路とは、周壁部によって隔てられていて、基本的に、連通孔の箇所でしか、互いに連通していない。そして、シリンダブロックの外側からウォータジャケットに冷却液を流入させる場合、通常、冷却液を周壁部の外側に位置する外側流路に流入させることになる。外側流路及び内側流路の両方に冷却液を流入させてもよいが、内側流路のシリンダボア径方向の幅が、外側流路のシリンダボア径方向の幅よりも小さくされているので、内側流路内では冷却液が流れ難い。したがって、内側流路内においては、新鮮な冷却液が流れ難く、冷却液が淀んだ状態となっている。この結果、その淀んだ状態の冷却液によって、多気筒エンジンの燃焼室の保温性能を確保することができるようになる。
一方、外側流路においては、冷却液を勢いよく流すことができ、その冷却液の一部は、連通孔を通って内側流路に流入し、その流入した冷却液の一部がボア間流路に流入する。特に連通孔の内周面における周方向の少なくとも一部、ボア間流路の入口を指向して傾斜しているので、外側流路から連通孔を通って内側流路に流入した冷却液のうちの多くの量の冷却液をボア間流路に流入させることができるようになる。これにより、多気筒エンジンの燃焼室の冷却性能を確保することができるとともに、内側流路内の大部分の冷却液は淀んだ状態に維持することができる。
したがって、多気筒エンジンの燃焼室の冷却性能を確保することができるとともに、内側流路の冷却液により燃焼室の保温性能を確保することができる
上記多気筒エンジンの冷却構造において、上記連通孔の内周面におけるシリンダヘッド側の部分が、上記ボア間流路の入口を指向して傾斜し、上記連通孔の内周面における反シリンダヘッド側の部分が、上記ボア間流路の入口よりも下側を指向して傾斜している、ことが好ましい。
このことで、外側流路から連通孔を通って内側流路に流入した冷却液のうちの多くの量の冷却液をボア間流路に流入させるこができるとともに、上記連通孔を通って内側流路に流入した冷却液の一部を、シリンダボア壁の外側側面におけるボア間流路の入口の下側部分に当てることができる。この結果、シリンダボア壁を外側側面からも冷却することができる。
上記多気筒エンジンの冷却構造の実施形態では、上記シリンダブロックには、上記外側流路に連通する、該外側流路への冷却液入口が設けられている。
このことにより、内側流路内において冷却液をより一層淀んだ状態にすることができる。また、冷却液を連通孔を介して外側流路から内側流路に勢いよく流すことができて、多くの量の冷却液を連通孔を介してボア間流路に流入させることができるようになる。
上記実施形態において、上記多気筒エンジンは、直列多気筒エンジンであり、上記冷却液入口は、上記外側流路における気筒列方向の一側の部分に連通し、上記冷却液入口より上記外側流路に流入して該外側流路を流れる冷却液の経路は、該外側流路における気筒列方向の上記一側の部分から排気側の部分及び気筒列方向の他側の部分を順に通って吸気側の部分に流れるような経路とされており、上記周壁部の内側流路側の面における気筒列方向の上記一側の部分には、上記内側流路における気筒列方向の上記一側の部分において冷却液が周方向に流れるのを阻害するリブが形成されている、ことが好ましい。
こうすることで、外側流路の排気側の部分から連通孔を通って内側流路に流入した冷却液のうちボア間流路に流入しなかった冷却液が、内側流路において、リブが形成されている側には流れず、外側流路の排気側の部分を流れる冷却液と同様に、気筒列方向の上記他側に向かって流れるようにすることができる。これにより、シリンダボア壁における特に熱くなる排気側の部分を周方向の広い範囲に亘って冷却することができ、多気筒エンジンの燃焼室の冷却性能をより一層確保することができる。一方、上記のように内側流路のシリンダボア径方向の幅が小さいので、上記ボア間流路に流入しなかった冷却液は、内側流路のシリンダボア軸方向には広がり難く、基本的に、シリンダボア軸方向において連通孔と略同じ位置で気筒列方向の上記他側に向かって流れる。したがって、内側流路内の大部分の冷却液は、淀んだ状態に維持することができて、多気筒エンジンの燃焼室の保温性能を確保することができる。
以上説明したように、本発明の多気筒エンジンの冷却構造によると、ウォータジャケットスペーサの周壁部のシリンダボア軸方向の長さが、シリンダブロックのウォータジャケットのシリンダボア軸方向の長さと略同じであり、上記ウォータジャケットスペーサは、上記周壁部によって、上記ウォータジャケット内に、該周壁部の内側に位置する内側流路と、該周壁部の外側に位置する外側流路とが形成されるように構成され、上記内側流路のシリンダボア径方向の幅が、上記外側流路のシリンダボア径方向の幅よりも小さくされ、上記周壁部には、隣り合うシリンダボア間に対応する位置に、上記内側流路と上記外側流路とを連通する連通孔が形成されており、上記シリンダブロックにおける隣り合うシリンダボア間の部分に、上記外側流路から上記連通孔を通って上記内側流路に流入した冷却液の一部が流入するボア間流路が設けられ、上記ボア間流路の入口が、上記シリンダボア壁の隣り合うシリンダボア間におけるシリンダボア径方向外側の側面に開口しており、上記連通孔の内周面における周方向の少なくとも一部が、上記ボア間流路の入口を指向して傾斜していることにより、多気筒エンジンの燃焼室の冷却性能の確保と保温性能の確保との両立を図ることができるようになる。
本発明の実施形態に係る冷却構造が適用された多気筒エンジンのシリンダブロックを、ブロックウォータジャケットにウォータジャケットスペーサを収容した状態で示す斜視図である。 図1の、ブロックウォータジャケットにウォータジャケットスペーサが収容されたシリンダブロックの平面図である。 図2のIII−III線に沿って切断した断面斜視図である。 ウォータジャケットスペーサを示す斜視図である。 ウォータジャケットスペーサを反変速機側から見た図である。 ウォータジャケットスペーサを排気側から見た図である。 ウォータジャケットスペーサを変速機側から見た図である。 ウォータジャケットスペーサを吸気側から見た図である。 シリンダボア壁のくびれ部及びブロックウォータジャケットの内側湾曲部を拡大して示す拡大平面図である。 図2のX−X線断面図である。 図10のXI部分を拡大して示す拡大断面図である。 ウォータジャケットスペーサの周壁部の縦リブが見えるような方向から見た斜視図である。 図12のXIII−XIII線断面図である。 ウォータジャケットスペーサの反変速機側の部分を示す平面図である。 外側流路から連通孔を通って内側流路に流入した冷却液の流れの様子をシミュレーションした結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る冷却構造が適用された多気筒エンジン(以下、単にエンジンという)のシリンダブロック1を示す。本実施形態では、上記エンジンは、直列4気筒のディーゼルエンジンであり、シリンダブロック1には、一列に並ぶ4つのシリンダボア2と、各シリンダボア2の周囲を囲む筒状のシリンダボア壁2aとが設けられている。任意の隣り合うシリンダボア壁2a同士は一体的に連結されていて、シリンダブロック1は、サイアミーズ型のシリンダブロックと呼ばれる。シリンダボア壁2aにおける隣り合うシリンダボア2間の部分は、くびれている。
本実施形態では、上記エンジンは、車両前部のエンジンルーム内に、気筒列方向が車幅方向となりかつシリンダボア軸方向が上下方向となるように搭載される。図1の手前側及び図2の下側が、エンジンに対して吸気が導入される吸気側であり、図1の奥側及び図2の上側が、エンジンから排気が排出される排気側である。また、シリンダブロック1の車両左側(図2の右側)の端面には、変速機(図示せず)が取り付けられる。以下の説明では、上記エンジンが上記車両に搭載された状態にあるものとする。
本実施形態では、シリンダブロック1の吸気側の面における変速機側の部分に、寒冷地で使用されるブロックヒータ(図示せず)が乗員によって差し込まれるヒータ差し込み孔3が設けられている。
シリンダブロック1の上面(シリンダブロック1におけるシリンダボア軸方向の一側の面)には、ガスケット36を介してシリンダヘッド35が取り付けられる(図10参照)。シリンダブロック1の上面には、シリンダヘッド35をシリンダブロック1に取付固定するためのボルト(図示せず)が螺号する8つのねじ穴4が形成されている。
シリンダブロック1には、4つのシリンダボア2(4つのシリンダボア壁2a)の周囲を囲むブロックウォータジャケット7が設けられている。このブロックウォータジャケット7は、シリンダブロック1の上面に開口するように溝状に形成されている。この開口は、シリンダブロック1の上面にシリンダヘッド35がガスケット36を介して取り付けられたときに、該ガスケット36により閉塞される。
ブロックウォータジャケット7の内側の側壁は、シリンダボア壁2aで構成される。ブロックウォータジャケット7の内側の側壁面は、シリンダボア壁2aの外側側面となる。ブロックウォータジャケット7は、シリンダボア壁2aにおける隣り合うシリンダボア2間の吸気側及び排気側の部分に対応して、4つのシリンダボア2の中心線を全て含む仮想の中央平面に近づくように内側に湾曲している。以下、シリンダボア壁2aにおける隣り合うシリンダボア2間の吸気側及び排気側の部分それぞれを、くびれ部2bという。本実施形態では、シリンダボア壁2aに6つのくびれ部2bが設けられていることになる。
ブロックウォータジャケット7には、吸気側かつ反変速機側の部分に、該ブロックウォータジャケット7内に冷却液を導入するための冷却液導入部7aが設けられている。
シリンダブロック1の吸気側の側面における反変速機側の部分には、ブロックウォータジャケット7に冷却液(エンジン冷却水)を流入させるための冷却液入口8が設けられている。この冷却液入口8は、シリンダブロック1の吸気側の側壁部に設けられた断面矩形状の連通路9(図3参照)を介して、冷却液導入部7aと連通している。これにより、冷却液入口8は、ブロックウォータジャケット7(詳細には、後述の外側流路7c)に連通していることになる。冷却液入口8は、不図示のウォータポンプの吐出口と接続される。これにより、ウォータポンプの吐出口から吐出された冷却液が、冷却液入口8及び連通路9を介して冷却液導入部7aに導入され、冷却液導入部7aからブロックウォータジャケット7(詳細には、後述の外側流路7c)に流入する。
図3に示すように、連通路9は、ブロックウォータジャケット7の外側の側壁面(詳細には、冷却液導入部7aの側壁面)に開口している。この開口の下面は、冷却液導入部7aの底面よりも高い高さ位置にあり、該開口の下面と冷却液導入部7aの底面との間に段差が生じている。この段差は、シリンダブロック1を鋳造する際の連通路9用の型(冷却液入口8側に型抜きされる)とブロックウォータジャケット7用の型(上側に型抜きされる)との型抜きの関係で生じるものである。
図4〜図11に示すように、ブロックウォータジャケット7内には、4つのシリンダボア2(4つのシリンダボア壁2a)に対応して形成された周壁部12を有するウォータジャケットスペーサ11が収容されている。このウォータジャケットスペーサ11は、樹脂製のものである。周壁部12の高さ(シリンダボア軸方向の長さ)は、ブロックウォータジャケット7の溝深さ(シリンダボア軸方向の長さ)と略同じにされている。本実施形態では、ウォータジャケットスペーサ11の周壁部12は、4つのシリンダボア2(4つのシリンダボア壁2a)を囲むように筒状をなしている。尚、周壁部12の周方向の一部が切り離されていてもよい。
ウォータジャケットスペーサ11は、該ウォータジャケットスペーサ11の周壁部12によって、ブロックウォータジャケット7内に、周壁部12の内側(シリンダボア壁2aの側)に位置する内側流路7bと、周壁部12の外側(シリンダボア壁2aとは反対側)に位置する外側流路7cとが形成されるように構成されている(特に図10参照)。内側流路7bの幅(周壁部12の内側の面とブロックウォータジャケット7の内側の側壁面との間の距離)は、外側流路7cの幅(周壁部12の外側の面とブロックウォータジャケット7の外側の側壁面との間の距離)よりも小さくされている。ウォータジャケットスペーサ11の周壁部12は、シリンダボア壁2aの6つのくびれ部2bにそれぞれ対応して、ブロックウォータジャケット7と同様に、上記中央平面に近づくように内側に湾曲した6つの内側湾曲部13を有している。
ウォータジャケットスペーサ11の周壁部12の下端部における冷却液導入部7aに対応する部分には、冷却液導入部7aの底面の上側を覆うように延びる延設部14が設けられている。この延設部14の上面は、連通路9の上記開口の下面と同じ高さ位置にあり、この延設部14により上記段差をなくすようにしている。仮に上記段差を残したままにしておくと、該段差によって、連通路9から冷却液導入部7aに導入された冷却液の流れが乱れることになるが、延設部14により上記段差をなくすことで、冷却液の流れが乱れるのを抑制することができる。
冷却液導入部7aは、平面視で、変速機側に向かって排気側に傾斜して延びている。この冷却液導入部7aの下流端が、外側流路7cにおける反変速機側の部分に接続されている。このことで、冷却液入口8は、外側流路7cへの冷却液入口であって、外側流路7cにおける反変速機側の部分(気筒列方向の一側の部分)に連通することになる。冷却液導入部7aの上記傾斜により、図4及び図5に示すように、冷却液導入部7aから外側流路7cに流入した冷却液の大部分は、ウォータジャケットスペーサ11の周壁部12の反変速機側の部分における外側の面に沿って排気側に向かって流れる。残りの冷却液は、周壁部12における吸気側の部分における外側の面に沿って変速機側に向かって流れる(図4及び図5の矢印参照)。
図示は省略するが、シリンダヘッド35及びガスケット36における反変速機側の端部には、外側流路7cの反変速機側の部分を流れる冷却液を、シリンダヘッド35のヘッドウォータジャケット35a(図10参照)に流入させるための流入孔が形成されている。シリンダヘッド35及びガスケット36の流入孔は、外側流路7cの反変速機側の部分の上側に位置していて、互いに上下方向に連通した状態で、外側流路7cをヘッドウォータジャケット35aに連通させる。
冷却液導入部7aから外側流路7cに流入した直後の冷却液であって排気側に向かって流れようとする冷却液は、上記ウォータポンプの吐出口から吐出されたばかりの冷却液であるため、その流れが強く、上側にも勢いよく流れようとする。これにより、排気側に向かって流れようとする冷却液の一部は、上記流入孔を通って、気筒列方向に延びるヘッドウォータジャケット35aの反変速機側の端部に流入することになる。上記流入孔に流入しなかった冷却液は、外側流路7cを略一周するように、外側流路7cにおいて、反変速機側の部分、排気側の部分、変速機側の部分、及び、吸気側の部分を順に流れる(図6〜図8の矢印参照)。すなわち、冷却液入口8より外側流路7cに流入して該外側流路7cを流れる冷却液の経路は、基本的に、該外側流路7cにおける反変速機側の部分(気筒列方向の上記一側の部分)から排気側の部分及び変速機側の部分(気筒列方向の他側の部分)を順に通って吸気側の部分に流れるような経路とされており、外側流路7cを流れる冷却水は、平面視で、略U字状に流れることになる。
ウォータジャケットスペーサ11の周壁部12の外側の面(外側流路7c側の面)には、外側流路7cの下流側ほど冷却液を上側に持ち上げるための冷却液案内スロープ15が突出形成されている。この冷却液案内スロープ15は、周壁部12の反変速機側の部分では、図5に示すように、上記延設部14の基端部から排気側に延びてその途中から排気側に向かって上側に傾斜し、周壁部12の排気側の部分では、図6に示すように、周壁部12の反変速機側の部分における冷却液案内スロープ15に連続するように、変速機側に向かって上側に傾斜し、周壁部12の変速機側の部分では、図7に示すように、周壁部12の排気側の部分における冷却液案内スロープ15に連続するように、吸気側に向かって上側に傾斜し、周壁部12の排気側の部分では、図8に示すように、周壁部12の変速機側の部分における冷却液案内スロープ15に連続するように、反変速機側に向かって上側に傾斜している。尚、周壁部12の排気側の部分における冷却液案内スロープ15は、反変速機側から2番目のシリンダボア2に対応する位置から反変速機側では、反変速機側に向かって下側に傾斜している。これは、冷却液導入部7aから外側流路7cに流入した、変速機側に向かって流れる冷却液を上側に持ち上げるためである(図8の右側に向かう矢印参照)。
外側流路7cを略一周した冷却液及び冷却液導入部7aから外側流路7cに流入しかつ変速機側に向かって流れた冷却液は、シリンダブロック1の吸気側の側壁面に設けられた冷却液出口5(図1参照)から不図示のオイルクーラへと流れるようになっている。
外側流路7cを流れる冷却液の一部は、後に詳細に説明するように、後述の6つの連通孔19を介して内側流路7bへと流れて、この内側流路7bから後述の6つのボア間流路31を通ってヘッドウォータジャケット35aに流入するようになっている。
上記流入孔からヘッドウォータジャケット35aに流入した冷却液は、ヘッドウォータジャケット35a内を反変速機側から変速機側へと流れ、その途中で、ボア間流路31を通ってヘッドウォータジャケット35aに流入した冷却液と合流する。こうして合流した冷却液は、シリンダヘッド35の変速機側の端面に設けられた流出口からシリンダヘッド35の外側へ流出する。この流出口から流出した冷却液、及び、上記オイルクーラを通過した冷却液は、ラジエータを通過した後、上記ウォータポンプの吸込み口に吸い込まれる。
ウォータジャケットスペーサ11の周壁部12の外側の面における上端部には、周壁部12の外側に突出する(つまり外側流路7cに突出する)上側フランジ16が形成されている。この上側フランジ16は、周壁部12の周方向において、反変速機側の部分(上記流入孔に対応する部分)を除いた略全体に形成されている。この上側フランジ16により、外側流路7cを流れる冷却液が周壁部12の上端を超えて内側流路7bに流れ込むのを抑制している。
また、図5及び図6に示すように、周壁部12の外側の面における周方向の一部には、上側フランジ16に対して下側に所定間隔をあけて、上側フランジ16と略平行に周壁部12の周方向に延びる下側フランジ17が形成されている。この下側フランジ17は、周壁部12の周方向において、上記流入孔に対応する部分を除いて、外側流路7cの上流側に対応する部分に形成されている。すなわち、外側流路7cの上流側の部分では、上記のように、冷却液が上側にも勢いよく流れようとしているので、上側フランジ16と下側フランジ17との二重フランジにより、冷却液が周壁部12の上端を超えて内側流路7bに流れ込むのを抑制するようにしている。尚、下側フランジ17において後述の連通孔19の真下側となる部分には、冷却液が該連通孔19に流れるように、切込み17aが形成されている。
図4及び図8に示すように、周壁部12の吸気側の部分における変速機側かつ下側の部分には、ヒータ差し込み孔3に差し込まれた上記ブロックヒータとの干渉を避けるための切欠き部18が形成されている。
図4、図6、図8〜図11に示すように、ウォータジャケットスペーサ11の周壁部12には、シリンダボア壁2aのくびれ部2bに対応する位置(つまり、内側湾曲部13)に、内側流路7bと外側流路7cとを連通する連通孔19(本実施形態では、全部で6つの連通孔19)が形成されている。これらの連通孔19は、周壁部12における上端近傍(シリンダヘッド35側の端部近傍)に形成されている。これらの連通孔19を介して、外側流路7cを流れる冷却液の一部が内側流路7bへと流れることになる。
各連通孔19は、縦長の断面矩形状に形成されている。すなわち、各連通孔19の上下方向の長さが、当該連通孔19の横幅(気筒列方向の長さ)よりも大きくされている。
図10及び図11に示すように、シリンダボア壁2aの各くびれ部2bには、ボア間流路31が設けられている。
各くびれ部2bのボア間流路31は、上流側流路31aと下流側流路31bとで構成され、上流側流路31aの下流端に下流側流路31bの上流端が接続されている。上流側流路31aの上流端は、該上流側流路31aの他の部分よりも拡径されていて、ブロックウォータジャケット7の内側の側壁面に開口している。この上流側流路31aにおける上記内側の側壁面の開口は、ボア間流路31の入口31cに相当する。下流側流路31bの下流端は、シリンダボア壁2aの上面に開口している。この下流側流路31bにおけるシリンダブロック1上面の開口は、ボア間流路31の出口31dに相当する。
上流側流路31a及び下流側流路31bは共に、上記中央平面に向かって下側に傾斜するように延びている。上流側流路31aの水平に対する鋭角側の傾斜角が、下流側流路31bの水平に対する鋭角側の傾斜角よりも小さくされている。上流側流路31a及び下流側流路31bは共に、ドリルによって形成されたものである。
下流側流路31bの下流端(シリンダブロック1上面の開口)は、ガスケット36に設けられた接続孔36a及びシリンダヘッド35に設けられた接続流路35bを介して、シリンダヘッド35のヘッドウォータジャケット35aに接続されている。
各連通孔19は、気筒列方向において、対応するくびれ部2bのボア間流路31の入口31cと同じ位置に位置している。そして、各ボア間流路31には、対応する連通孔19を通って外側流路7cから内側流路7bに流入した冷却液の一部が流入するようになっている。
すなわち、各連通孔19の内周面における周方向の一部が、対応するボア間流路31の入口31cを指向して傾斜している。具体的には、図11に示すように、各連通孔19の内周面における上側(シリンダヘッド側)の部分が、対応するボア間流路31の入口31cを指向して傾斜する上側傾斜面19bとされている。この上側傾斜面19bは、内側流路7b側ほど下側に位置するように傾斜している。これにより、各連通孔19を通って内側流路7bに流入した冷却液の一部が、対応するボア間流路31の入口31cにスムーズに流入する。尚、上側フランジ16の下面における各連通孔19の上側に位置する部分には、上側傾斜面19bと同一面となるように傾斜した傾斜面16aが形成されている。
本実施形態では、各連通孔19の内周面における下側(反シリンダヘッド側)の部分は、ボア間流路31の入口31cよりも下側を指向して傾斜する下側傾斜面19aとされている。この下側傾斜面19aは、内側流路7b側ほど上側に位置するように傾斜している。これにより、連通孔19を通って外側流路7cから内側流路7bに流入した冷却液の一部を、シリンダボア壁2aの外側側面におけるボア間流路31の入口31cの下側部分に当てて、シリンダボア壁2aを外側側面から冷却する。しかも、本実施形態では、各連通孔19の上下方向の長さが、当該連通孔19の横幅よりも大きくされていることで、シリンダボア壁2aのくびれ部2bの縦方向の出来る限り広い範囲を冷却する。また、各連通孔19の横幅を小さくすることで、冷却液の流速を出来る限り高めて、冷却液を勢いよくシリンダボア壁2aのくびれ部2bに当てるとともに、上側傾斜面19bによって、冷却液をボア間流路31の入口31cにより一層スムーズに流入させるようにする。
ボア間流路31の入口31cに流入した冷却液は、シリンダヘッド35側に吸い込まれるように、上流側流路31a及び下流側流路31bを順に流れる。これにより、シリンダボア壁2aのくびれ部2bを壁内部から更に冷却する。その後、冷却液は、ボア間流路31の出口31dから出て、ガスケット36の接続孔36a及びシリンダヘッド35の接続流路35bを介してヘッドウォータジャケット35aに流入する。
本実施形態では、図12〜図14に示すように、ウォータジャケットスペーサ11の周壁部12の内側(内側流路7b側)の面における反変速機側の部分(気筒列方向の上記一側の部分)に、内側流路7bにおける反変速機側の部分(気筒列方向の上記一側の部分)において冷却液が周方向に流れるのを阻害する複数の縦リブ23が周方向に間隔をあけて形成されている。これら縦リブ23は、周壁部12の高さ方向全体に亘って形成されている。縦リブ23が形成されている部分における内側流路7bの幅(縦リブ23とブロックウォータジャケット7の内側の側壁面との間の距離)は、縦リブ23が形成されていない部分における内側流路7bの幅よりも小さくされている。
隣り合う縦リブ23同士は、周壁部12の内側の面の上側部分に設けられた横リブ24によって連結されている。図13に示すように、隣り合う縦リブ23(横リブ24よりも下側の部分)の間隔は、下側にいくほど広くされている(縦リブ23自体の幅が下側にいくほど小さくされている)。これは、ウォータジャケットスペーサ11を射出成形により成形する際の、縦リブ23(横リブ24よりも下側の部分)を成形するための型を下側に抜き易くするためである。
図14に示すように、縦リブ23の形成範囲は、周壁部12の内側の面における反変速機側の部分において、平面視で、延設部14の基端部(冷却液導入部7aの下流端)を含む範囲とされている。縦リブ23の形成範囲は、平面視で、反変速機側から1番目のシリンダボア2の中心O回りの角度で、例えば60°以上120°以下とされる。延設部14が周壁部12の内側の面における反変速機側の部分において、吸気側に寄っているので、縦リブ23の形成範囲も、上記中央平面(図14でCで表す)に対して吸気側に寄っている。
周壁部12の外側の面において、周方向の両端にそれぞれ位置する2つの縦リブ23を除く縦リブ23の形成範囲に対応する部分には、上側フランジ16が形成されていない。このため、冷却液導入部7aからの冷却液が周壁部12の上端を超えて内側流路7bに流れ込む可能性が高い。しかし、本実施形態では、周方向の両端にそれぞれ位置する2つの縦リブ23により、周壁部12の上端を超えて内側流路7bに流れ込んだ冷却液が変速機側へ流れるのが抑制される。
上記複数の縦リブ23により、外側流路7cの排気側の部分から連通孔19を通って内側流路7bに流入した冷却液のうちボア間流路31に流入しなかった冷却液が、縦リブ23が形成されている側(反変速機側)には流れず、外側流路7cの排気側の部分を流れる冷却液と同様に、変速機側に向かって流れるようになる。尚、外側流路7cの吸気側の部分から連通孔19を通って内側流路7bに流入した冷却液のうちボア間流路31に流入しなかった冷却液は、縦リブ23が形成されている反変速機側にも流れず、内側流路7bを排気側から流れてくる冷却液によって変速機側にも流れず、結局、ボア間流路31に押し込まれる。
図15は、外側流路7c(図15の左側)から連通孔19を通って内側流路7b(図15の右側)に流入した冷却液の流れの様子をシミュレーションした結果を示す。ベクトルの大きさ及び濃淡が流速の速さを示し、ベクトルの大きさが大きいほど流速が速く、また、濃度が濃いほど流速が速い。尚、ここでは、濃度は区別できるように3種類にしか分けていない。
このシミュレーションの結果から、外側流路7cから連通孔19を通って内側流路7bに流入した冷却液のうち、連通孔19の上側部分を通った冷却液は、上側傾斜面19bによって、ボア間流路31の入口31c(図15において内側流路7bの右側に記載)に向かって流れて、該入口31cに流入していることが分かる。ボア間流路31の入口31cに流入した冷却液は、シリンダヘッド35側に吸い込まれるために、流速が速くなる。また、連通孔19の下側部分を通った冷却液は、シリンダボア壁2aの外側側面におけるボア間流路31の入口31cの下側部分に当たっていることが分かる。さらに、上側フランジ16の下面における各連通孔19の上側に位置する部分の傾斜面16a(上側傾斜面19bと同一面)により、外側流路7cを上側に向かって流れる冷却液が、連通孔19の側へスムーズにターンしていることが分かる。
したがって、本実施形態では、ウォータジャケットスペーサ11の周壁部12の高さ(シリンダボア軸方向の長さ)が、ブロックウォータジャケット7の溝深さ(シリンダボア軸方向の長さ)と略同じであるので、内側流路7bと外側流路7cとは、周壁部12によって隔てられていて、基本的に、連通孔19の箇所でしか、互いに連通していない。そして、冷却液入口8からは外側流路7cに冷却液が流入し、その冷却液は外側流路7cを流れる。その冷却液の一部が、連通孔19を通って内側流路7bに流入し、その流入した冷却液の一部がボア間流路31の入口31cに流入する。特に連通孔19の内周面の上側傾斜面19bによって、連通孔19を通って内側流路7bに流入した冷却液の一部が、対応するボア間流路31の入口31cにスムーズに流入する。また、外側流路7cの排気側の部分から連通孔19を通って内側流路7bに流入した冷却液のうちボア間流路31に流入しなかった冷却液は、上記のように、変速機側に向かって流れるようになる。この結果、シリンダボア壁2aにおける特に熱くなる排気側の部分を、くびれ部2bを含めて、周方向の広い範囲に亘って冷却することができる。よって、エンジンの燃焼室の冷却性能を確保することができる。
また、内側流路7bの幅が、冷却液入口8が連通する外側流路7cの幅よりも小さいので、内側流路内では冷却液が流れ難い。このため、連通孔19を通って内側流路7bに流入しかつボア間流路31に流入しなかった冷却液は、内側流路7bの上下方向(シリンダボア軸方向)には広がり難く、基本的に、連通孔19と略同じ高さ位置で変速機側に向かって流れる。この結果、内側流路7b内の大部分の冷却液は、新鮮な冷却液と混合されずに、淀んだ状態になっている。よって、その淀んだ状態の冷却液によって、エンジンの燃焼室の保温性能を確保することができるようになる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上記実施形態では、連通孔19の内周面における上側(シリンダヘッド側)の部分が、ボア間流路31の入口31cを指向して傾斜し、連通孔19の内周面における下側(反シリンダヘッド側)の部分が、ボア間流路31の入口31cよりも下側を指向して傾斜しているが、連通孔19の内周面における上側及び下側の部分が、ボア間流路31の入口31cを指向して傾斜していてもよい。また、連通孔19が、内側流路7b側ほど径が小さくなる円錐状であり、連通孔19の内周面の全周がボア間流路31の入口31cを指向して傾斜していてもよい。
また、上記実施形態では、エンジンを、シリンダボア軸方向が上下方向となるように車両に搭載したが、これに限るものではなく、例えば、シリンダボア軸方向が水平方向となるように車両に搭載されるエンジンの冷却構造にも、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、多気筒のディーゼルエンジンに本発明を適用したが、多気筒の圧縮着火式エンジンであればどのようなエンジンであっても本発明を好適に適用することができる。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、複数のシリンダボアと該複数のシリンダボアの周囲を囲むウォータジャケットとが設けられ、シリンダボア軸方向の一側の面にシリンダヘッドが取り付けられる、サイアミーズ型のシリンダブロックと、該シリンダブロックのウォータジャケット内に収容され、上記複数のシリンダボアに対応して形成された周壁部を有するウォータジャケットスペーサとを備えた多気筒エンジンの冷却構造に有用であり、特に、該多気筒エンジンがディーゼルエンジン等の圧縮着火式エンジンである場合に有用である。
1 シリンダブロック
2 シリンダボア
7 ブロックウォータジャケット
7b 内側流路
7c 外側流路
8 冷却液入口
11 ウォータジャケットスペーサ
12 周壁部
19 連通孔
19a 下側傾斜面
19b 上側傾斜面
23 縦リブ
35 シリンダヘッド

Claims (4)

  1. 複数のシリンダボアと該複数のシリンダボアの周囲を囲むウォータジャケットとが設けられ、シリンダボア軸方向の一側の面にシリンダヘッドが取り付けられる、サイアミーズ型のシリンダブロックと、該シリンダブロックのウォータジャケット内に収容され、上記複数のシリンダボアに対応して形成された周壁部を有するウォータジャケットスペーサとを備えた多気筒エンジンの冷却構造であって、
    上記ウォータジャケットスペーサの周壁部のシリンダボア軸方向の長さが、上記ウォータジャケットのシリンダボア軸方向の長さと略同じであり、
    上記ウォータジャケットスペーサは、上記周壁部によって、上記ウォータジャケット内に、該周壁部の内側に位置する内側流路と、該周壁部の外側に位置する外側流路とが形成されるように構成され、
    上記内側流路のシリンダボア径方向の幅が、上記外側流路のシリンダボア径方向の幅よりも小さくされ、
    上記周壁部には、隣り合うシリンダボア間に対応する位置に、上記内側流路と上記外側流路とを連通する連通孔が形成されており、
    上記シリンダブロックのシリンダボア壁の壁内部における隣り合うシリンダボア間の部分に、上記外側流路から上記連通孔を通って上記内側流路に流入した冷却液の一部が流入するボア間流路が設けられ
    上記ボア間流路の入口は、上記シリンダボア壁の隣り合うシリンダボア間におけるシリンダボア径方向外側の側面に開口しており、
    上記連通孔の内周面における周方向の少なくとも一部が、上記ボア間流路の入口を指向して傾斜していることを特徴とする多気筒エンジンの冷却構造。
  2. 請求項記載の多気筒エンジンの冷却構造において、
    上記連通孔の内周面におけるシリンダヘッド側の部分が、上記ボア間流路の入口を指向して傾斜し、
    上記連通孔の内周面における反シリンダヘッド側の部分が、上記ボア間流路の入口よりも下側を指向して傾斜していることを特徴とする多気筒エンジンの冷却構造。
  3. 請求項1又は2記載の多気筒エンジンの冷却構造において、
    上記シリンダブロックには、上記外側流路に連通する、該外側流路への冷却液入口が設けられていることを特徴とする多気筒エンジンの冷却構造。
  4. 請求項記載の多気筒エンジンの冷却構造において、
    上記多気筒エンジンは、直列多気筒エンジンであり、
    上記冷却液入口は、上記外側流路における気筒列方向の一側の部分に連通し、
    上記冷却液入口より上記外側流路に流入して該外側流路を流れる冷却液の経路は、該外側流路における気筒列方向の上記一側の部分から排気側の部分及び気筒列方向の他側の部分を順に通って吸気側の部分に流れるような経路とされており、
    上記周壁部の内側流路側の面における気筒列方向の上記一側の部分には、上記内側流路における気筒列方向の上記一側の部分において冷却液が周方向に流れるのを阻害するリブが形成されていることを特徴とする多気筒エンジンの冷却構造。
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