JP6575450B2 - 回転電機装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車又は商用車等の車両に搭載され、回転電機、及び回転電機との間で電力伝達を行う電力変換回路を備える回転電機装置に関する。
この種の装置を構成する回転電機において、回転電機が電動機として使用される回転速度範囲が広い場合、低速域及び高速域のそれぞれで回転電機の要求性能を実現する必要がある。例えば、車載システムにDCDCコンバータを備え、回転電機への印加電圧をDCDCコンバータによって可変させながら回転電機を駆動する構成を採用することにより、要求性能を実現することが考えられる。ただし、この構成は高価であるため、経済的ではないといった課題がある。
また例えば、回転電機の運転中において、そのステータ巻線特性を、Δ結線等の高速型の特性又は星形結線等の高トルク型の特性に切り替える構成を採用することにより、要求性能を実現することも考えられる。ただし、この構成では、ステータ巻線特性を切り替える構成が複雑であり、また、ステータ巻線特性の切り替え時に回転電機の動作を一旦停止させなければならないといった課題がある。
そこで、低速域及び高速域のそれぞれで回転電機の要求性能を簡素な構成で実現するために、下記特許文献1に見られるように、低速域で全波駆動処理を行い、高速域で半波駆動処理を行う構成が知られている。詳しくは、下記特許文献1に記載の構成では、3相インバータを構成するハイサイドスイッチの高電位側端子と、電動機のコイルの中性点とがトランジスタ等の半導体素子で接続されている。そして、半波駆動処理として、半導体素子をオンして、かつ、ハイサイドスイッチをオフした状態で、インバータを構成するローサイドスイッチをスイッチング制御する処理を行う。なお、半波駆動処理については、例えば下記特許文献2にも記載されている。
特開平11−332288号公報 特開平11−356082号公報
ここで、上記特許文献1に記載の構成では、半波駆動処理を行うために半導体素子を追加する必要があり、構成の大型化を招くこととなる。また、上記特許文献1に記載の構成では、半波駆動処理が行われる期間において、インバータを構成するハイサイドスイッチが駆動停止され、ハイサイドスイッチが余分な構成となる。このように、半波駆動処理を実行可能な回転電機装置において、その構成を小型化することについては、未だ改善の余地を残すものとなっている。
本発明は、構成部品を効率的に利用し、小型化を図ることができる回転電機装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の発明は、回転電機(10)、及び該回転電機との間で電力伝達を行う電力変換回路を備える回転電機装置(MU)である。第1の発明では、前記回転電機は、ステータコア(15a)に巻回されて、かつ、星形結線されたN相分のコイル(12U,12V,12W)を有し、前記電力変換回路は、直流電源(30)の正極側に高電位側端子が接続されたN相分のハイサイドスイッチ(SUp,SVp,SWp)と、前記直流電源の負極側に低電位側端子が接続されたN相分のローサイドスイッチ(SUn,SVn,SWn)と、を有している。
そして第1の発明では、前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチのうち、一方が常時接続スイッチ(SUp,SVp,SWp)とされ、他方が選択接続スイッチ(SUn,SVn,SWn)とされており、前記常時接続スイッチの高電位側端子及び低電位側端子のうち、前記直流電源の正極側及び負極側のいずれにも接続されていない端子が常時接続端子とされており、N相それぞれにおいて、前記常時接続端子が、前記コイルの両端のうち該コイルの中性点(N)側とは反対側に接続されており、前記選択接続スイッチの高電位側端子及び低電位側端子のうち、前記直流電源の正極側及び負極側のいずれにも接続されていない端子が選択接続端子とされている。そして第1の発明は、N相それぞれにおいて、前記選択接続端子と、前記常時接続端子及び前記コイルの中性点のうちいずれか一方とを選択的に接続する切替スイッチ(40)と、N相それぞれにおいて、前記選択接続端子と前記常時接続端子とを前記切替スイッチにより接続した状態で、前記常時接続スイッチ及び前記選択接続スイッチをスイッチング制御する全波駆動処理を行う全波駆動部(50)と、N相それぞれにおいて、前記選択接続端子と前記コイルの中性点とを前記切替スイッチにより接続して、かつ、前記選択接続スイッチをオンした状態で、前記常時接続スイッチをスイッチング制御する半波駆動処理を行う半波駆動部(50)と、前記全波駆動処理及び前記半波駆動処理のうち、いずれかを選択して実行する実行部(50)と、を備える。
第1の発明では、ハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチのうち、一方が常時接続スイッチとされ、他方が選択接続スイッチとされている。そして、常時接続スイッチの常時接続端子と、選択接続スイッチの選択接続端子とが上記のように定義されている。そして、N相それぞれにおいて、常時接続端子が、コイルの両端のうちコイルの中性点側とは反対側に接続されている。
そして第1の発明は、N相それぞれにおいて、選択接続端子と、常時接続端子及びコイルの中性点のうちいずれか一方とを選択的に接続する切替スイッチを備えている。このため、全波駆動部により、N相それぞれにおいて、選択接続端子と常時接続端子とを切替スイッチにより接続した状態で、常時接続スイッチ及び選択接続スイッチをスイッチング制御する全波駆動処理を行うことができる。また、半波駆動部により、N相それぞれにおいて、選択接続端子とコイルの中性点とを切替スイッチにより接続して、かつ、選択接続スイッチをオンした状態で、常時接続スイッチをスイッチング制御する半波駆動処理を行うことができる。
このように、切替スイッチを備える第1の発明によれば、上記特許文献1に記載のような半導体素子を備えることなく、半波駆動処理を行うことができる。また第1の発明によれば、半波駆動処理が行われる期間において、ハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチの双方が使用されるため、余分な構成がない。したがって第1の発明によれば、電力変換回路を構成する各スイッチを有効利用することができ、回転電機装置の小型化を図ることができる。
さらに第1の発明によれば、半波駆動処理が行われる場合において、N相それぞれの選択接続スイッチに直流電源からの電流を分流できる。このため特定の常時接続スイッチに負荷が集中することを防止でき、ひいては回転電機装置の信頼性を高めることができる。
ちなみに、上記特許文献1に記載の構成では、中性点に接続された半導体素子に各相の電流が合流する。このため、回転電機装置の信頼性を維持するためには、例えば3相の場合、半導体素子の定格電流を、ハイサイド,ローサイドスイッチの3倍の定格電流にする必要がある。この場合、半導体素子の体格及びコストが増大し得る。
ここで半波駆動部は、具体的には第2の発明のように、前記常時接続スイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれでずらしつつ、N相それぞれにおいて、電気角半周期以下の所定期間に渡って電気角1周期毎に前記常時接続スイッチを通電制御することができる。
また半波駆動部は、より具体的には第3の発明のように、前記常時接続スイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれで「360°/N」ずらしつつ、前記常時接続スイッチを通電制御することができる。
第4の発明は、N相それぞれにおいて、前記コイルに流れる電流の絶対値が所定電流値以下になっていると判定した場合に、前記常時接続端子及び前記コイルの中性点のうちいずれか一方から他方へと前記選択接続端子の接続対象を切り替えるように前記切替スイッチを制御する低電流切替部(50)を備える。
常時接続端子及びコイルの中性点のうちいずれか一方から他方へと選択接続端子の接続対象を切り替える場合、直流電源及びコイルを含むループ回路が一時的に遮断される。コイルに流れる電流の絶対値が大きい状態で、ループ回路が一時的に遮断されると、大きなサージ電圧が発生し、回転電機装置の信頼性が低下し得る。ここで、コイルには交流電流が流れるため、コイルに流れる電流にはゼロクロス点が存在する。
そこで第4の発明は、N相それぞれにおいて、コイルに流れる電流の絶対値が所定電流値以下になっていると判定した場合に、常時接続端子及びコイルの中性点のうちいずれか一方から他方へと選択接続端子の接続対象を切り替えるように切替スイッチを制御する。これにより、サージ電圧を低減することができる。
第5の発明は、前記回転電機のロータ(11)の磁極位置情報を取得する位置取得部(50)を備え、前記低電流切替部は、前記位置取得部により取得された磁極位置情報に基づいて、前記コイルに流れる電流の絶対値が前記所定電流値以下になっていることを判定する。
ロータの磁極位置情報と、コイルに流れる電流の位相とを関係付けることができる。このため、ロータの磁極位置情報に基づいて、コイルに流れる電流が所定電流値以下である状況を把握することができる。この点に鑑み、第5の発明では、位置取得部により取得された磁極位置情報に基づいて、コイルに流れる電流の絶対値が所定電流値以下になっていることを判定する。
第6の発明では、前記切替スイッチは、前記常時接続端子と前記選択接続端子とを接続する第1接続スイッチ(40A)と、前記選択接続端子と前記コイルの中性点とを接続する第2接続スイッチ(40B)と、を有し、前記第1接続スイッチをオンからオフに切り替えてかつ前記第2接続スイッチをオフからオンに切り替えることにより、前記選択接続端子の接続対象を前記常時接続端子から前記コイルの中性点に切り替える第1切替処理と、前記第1接続スイッチをオフからオンに切り替えてかつ前記第2接続スイッチをオンからオフに切り替えることにより、前記選択接続端子の接続対象を前記コイルの中性点から前記常時接続端子に切り替える第2切替処理とを行う切替制御部(50)を備え、前記切替制御部は、さらに、前記第1切替処理及び前記第2切替処理において、前記第1接続スイッチ及び前記第2接続スイッチそれぞれの駆動状態を切り替える場合に前記第1接続スイッチ及び前記第2接続スイッチの双方をオンする期間を設定する。
第6の発明では、第1切替処理により、選択接続端子の接続対象が常時接続端子からコイルの中性点に切り替えられる。また、第2切替処理により、選択接続端子の接続対象がコイルの中性点から常時接続端子に切り替えられる。ここで、第1接続スイッチ及び第2接続スイッチそれぞれの駆動状態が切り替えられる場合に、第1接続スイッチ及び第2接続スイッチの双方がオフされる期間が存在すると、電流流通経路が遮断され、サージ電圧が発生する懸念がある。
そこで第6の発明では、第1切替処理及び第2切替処理において、第1接続スイッチ及び第2接続スイッチそれぞれの駆動状態が切り替えられる場合に第1接続スイッチ及び第2接続スイッチの双方がオンされる期間が設定される。これにより、電流流通経路の遮断を防止でき、サージ電圧の発生を防止できる。
第7の発明では、前記コイルを第1コイルとし、前記回転電機は、前記第1コイルと電気的に絶縁されつつ前記ステータコアに巻回されて、かつ、星形結線されたN相分の第2コイル(14X,14Y,14Z)をさらに有し、前記ハイサイドスイッチを第1ハイサイドスイッチとし、前記ローサイドスイッチを第1ローサイドスイッチとし、前記常時接続スイッチは、前記第1ハイサイドスイッチであり、前記選択接続スイッチは、前記第1ローサイドスイッチであり、前記常時接続端子は、前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子であり、前記選択接続端子は、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子であり、前記切替スイッチを第1切替スイッチとし、前記電力変換回路は、前記直流電源の正極側に高電位側端子が接続されたN相分の第2ハイサイドスイッチ(SXp,SYp,SZp)と、前記直流電源の負極側に低電位側端子が接続されたN相分の第2ローサイドスイッチ(SXn,SYn,SZn)と、を有し、N相それぞれにおいて、前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子が、前記第2コイルの両端のうち該第2コイルの中性点(N2)側とは反対側に接続されており、N相それぞれにおいて、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子と、前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子及び前記第2コイルの中性点のうちいずれか一方とを選択的に接続する第2切替スイッチ(60)を備え、前記全波駆動部は、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子と前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子とを前記第1切替スイッチにより接続して、かつ、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子と前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子とを前記第2切替スイッチにより接続した状態で、前記各第1ハイサイドスイッチ、前記各第1ローサイドスイッチ、前記各第2ハイサイドスイッチ及び前記各第2ローサイドスイッチをスイッチング制御し、前記半波駆動部は、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子と前記第1コイルの中性点(N1)とを前記第1切替スイッチにより接続して、かつ、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子と前記第2コイルの中性点とを前記第2切替スイッチにより接続して、かつ、前記各第1ローサイドスイッチ及び前記各第2ハイサイドスイッチをオンした状態で、前記各第1ハイサイドスイッチ及び前記各第2ローサイドスイッチをスイッチング制御する。
第7の発明の回転電機は、N相分の第1,第2コイルを有する2重巻線回転電機である。第1コイルと第2コイルとは電気的に絶縁されている。
また第7の発明は、第1切替スイッチと、第2切替スイッチとを備えている。第1切替スイッチは、第1ローサイドスイッチの高電位側端子と、第1ハイサイドスイッチの低電位側端子及び第1コイルの中性点のうちいずれか一方とを選択的に接続する。第2切替スイッチは、第2ハイサイドスイッチの低電位側端子と、第2ローサイドスイッチの高電位側端子及び第2コイルの中性点のうちいずれか一方とを選択的に接続する。
さらに、第7の発明では、全波駆動部により全波駆動処理が行われ、半波駆動部により半波駆動処理が行われる。ここで、半波駆動処理は、第1ローサイドスイッチの高電位側端子と第1コイルの中性点とを第1切替スイッチにより接続して、かつ、各第1ローサイドスイッチをオンした状態で、各第1ハイサイドスイッチをスイッチング制御する処理を含む。この処理により、各相の第1コイルには、第1ハイサイドスイッチ側から中性点側へと向かう方向に電流が流れる。
また、半波駆動処理は、第2ハイサイドスイッチの低電位側端子と第2コイルの中性点とを第2切替スイッチにより接続して、かつ、各第2ハイサイドスイッチをオンした状態で、各第2ローサイドスイッチをスイッチング制御する処理を含む。この処理により、各相の第2コイルには、その中性点側から第2ローサイドスイッチ側へと向かう方向に電流が流れる。
半波駆動処理によれば、第1コイルの電流流通方向と第2コイルの電流流通方向とが、中性点を基準とした場合に逆となる。これにより、回転電機のトルクリップルが低減されるようにトルクを発生させることができる。したがって、第7の発明によれば、2重巻線回転電機を有効活用しつつ、各切替スイッチを設けるといった簡素な構成で、半波駆動処理が行われる場合における回転電機のトルクリップルを低減できる。
第8の発明は、前記直流電源の正極側に接続された正極導電部材(Lp)と、前記直流電源の負極側に接続された負極導電部材(Ln)と、前記正極導電部材及び前記負極導電部材の間を接続するコンデンサ(31)と、を備える。第8の発明では、前記各第1ハイサイドスイッチ及び前記各第2ハイサイドスイッチそれぞれの高電位側端子が前記正極導電部材に接続されており、前記各第1ローサイドスイッチ及び前記各第2ローサイドスイッチそれぞれの低電位側端子が前記負極導電部材に接続されている。
第8の発明によれば、半波駆動処理が行われる場合において、第1ハイサイドスイッチのスイッチング制御により正極導電部材に生じる電流リップルを、第2ローサイドスイッチのスイッチング制御により正極導電部材に生じる電流リップルで打ち消すようにすることができる。なお、負極導電部材に生じる電流リップルについても同様である。これにより、各導電部材に生じる電流リップルも低減でき、コンデンサの静電容量を小さくできる。その結果、コンデンサを小型化できる。
ここで半波駆動部は、具体的には第9の発明のように、前記第1ハイサイドスイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれでずらしつつ、N相それぞれにおいて、電気角半周期以下の第1所定期間に渡って電気角1周期毎に前記第1ハイサイドスイッチを通電制御し、また、前記第2ローサイドスイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれでずらしつつ、N相それぞれにおいて、電気角半周期以下の第2所定期間に渡って電気角1周期毎に前記第2ローサイドスイッチを通電制御することができる。
また半波駆動部は、より具体的には第10の発明のように、前記半波駆動部は、前記第1ハイサイドスイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれで「360°/N」ずらしつつ、前記第1ハイサイドスイッチを通電制御し、また、前記第2ローサイドスイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれで「360°/N」ずらしつつ、前記第2ローサイドスイッチを通電制御することができる。
第11の発明では、前記第1所定期間及び前記第2所定期間のそれぞれが、「90°+180°/N」以上であって、かつ、電気角半周期以下の期間に設定されている。
第1,第2コイルへの通電期間が短くなると、回転電機のトルクリップルが増加してしまう。ここで、第11の発明における第1所定期間及び第2所定期間の設定によれば、相数に応じた第1,第2コイルの通電期間を確保できる。例えば、N=3の場合、各所定期間は150°以上であってかつ電気角半周期以下の期間に設定される。これにより、回転電機のトルクリップルの低減効果を高めることができる。
第12の発明では、前記第1コイルと前記第2コイルとの間の空間位相差が電気角で0となるように前記第1コイル及び前記第2コイルが前記ステータコアに巻回されており、前記半波駆動部は、空間位相が一致する相のそれぞれにおいて、前記第1ハイサイドスイッチの通電制御の開始タイミングと前記第2ローサイドスイッチの通電制御の開始タイミングとを電気角半周期だけずらしつつ、前記第1ハイサイドスイッチ及び前記第2ローサイドスイッチを通電制御する。
第12の発明によれば、空間位相が一致する相のそれぞれにおいて、第1コイルに通電されていない期間に第2コイルに通電することができる。また、空間位相が一致する相のそれぞれにおいて、第2コイルに通電されていない期間に第1コイルに通電することができる。このため、周期的に変動する回転電機のトルクの最小値を底上げすることができ、ひいては回転電機の平均トルクを増大することができる。
なお第12の発明において、第1,第2所定期間が180°に設定される場合、空間位相が一致する相のそれぞれにおいて、第1ハイサイドスイッチの通電制御の終了タイミングと、第2ローサイドスイッチの通電制御の開始タイミングとが一致する。
第13の発明は、N相それぞれにおいて、前記第1コイルに流れる電流の絶対値が第1所定電流値以下になっていると判定した場合に、前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子及び前記第1コイルの中性点のうちいずれか一方から他方へと前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子の接続対象を切り替えるように前記第1切替スイッチを制御する第1低電流切替部(50)と、N相それぞれにおいて、前記第2コイルに流れる電流の絶対値が第2所定電流値以下になっていると判定した場合に、前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子及び前記第2コイルの中性点のうちいずれか一方から他方へと前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子の接続対象を切り替えるように前記第2切替スイッチを制御する第2低電流切替部(50)と、を備える。
第1ハイサイドスイッチの低電位側端子及び第1コイルの中性点のうちいずれか一方から他方へと第1ローサイドスイッチの高電位側端子との接続対象を切り替える場合、直流電源及び第1コイルを含むループ回路が一時的に遮断される。第1コイルに流れる電流の絶対値が大きい状態で、ループ回路が一時的に遮断されると、大きなサージ電圧が発生し、回転電機装置の信頼性が低下し得る。
そこで第12の発明では、第1低電流切替部により、N相それぞれにおいて、第1コイルに流れる電流の絶対値が第1所定電流値以下になっていると判定した場合に、第1ハイサイドスイッチの低電位側端子及び第1コイルの中性点のうちいずれか一方から他方へと第1ローサイドスイッチの高電位側端子との接続対象を切り替えるように第1切替スイッチを制御する。これにより、サージ電圧を低減することができる。
同様に、第13の発明では、第2低電流切替部により、第2コイルに流れる電流の絶対値が小さい状態で、直流電源及び第2コイルを含むループ回路を遮断でき、サージ電圧を低減することができる。
第14の発明では、前記第1切替スイッチは、前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子と前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子とを接続する第1接続スイッチ(40A)と、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子と前記第1コイルの中性点とを接続する第2接続スイッチ(40B)と、を有し、前記第2切替スイッチは、前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子と前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子とを接続する第3接続スイッチ(60A)と、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子と前記第2コイルの中性点とを接続する第4接続スイッチ(60B)と、を有している。第14の発明は、前記第1接続スイッチをオンからオフに切り替えてかつ前記第2接続スイッチをオフからオンに切り替えることにより、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子の接続対象を前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子から前記第1コイルの中性点に切り替える第1切替処理と、前記第1接続スイッチをオフからオンに切り替えてかつ前記第2接続スイッチをオンからオフに切り替えることにより、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子の接続対象を前記第1コイルの中性点から前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子に切り替える第2切替処理とを行う第1切替制御部(50)と、前記第3接続スイッチをオンからオフに切り替えてかつ前記第4接続スイッチをオフからオンに切り替えることにより、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子の接続対象を前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子から前記第2コイルの中性点に切り替える第3切替処理と、前記第3接続スイッチをオフからオンに切り替えてかつ前記第4接続スイッチをオンからオフに切り替えることにより、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子の接続対象を前記第2コイルの中性点から前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子に切り替える第4切替処理とを行う第2切替制御部(50)と、を備え、前記第1切替制御部は、さらに、前記第1切替処理及び前記第2切替処理において、前記第1接続スイッチ及び前記第2接続スイッチそれぞれの駆動状態を切り替える場合に前記第1接続スイッチ及び前記第2接続スイッチの双方をオンする期間を設定し、前記第2切替制御部は、さらに、前記第3切替処理及び前記第4切替処理において、前記第3接続スイッチ及び前記第4接続スイッチそれぞれの駆動状態を切り替える場合に前記第3接続スイッチ及び前記第4接続スイッチの双方をオンする期間を設定する。
第14の発明では、第1〜第4切替処理が行われる。ここで、第1切替処理や第2切替処理により第1接続スイッチ及び第2接続スイッチそれぞれの駆動状態が切り替えられる場合に、第1接続スイッチ及び第2接続スイッチの双方がオフされる期間が存在すると、電流流通経路が遮断され、サージ電圧が発生する懸念がある。また、第3切替処理や第4切替処理により第3接続スイッチ及び第4接続スイッチそれぞれの駆動状態が切り替えられる場合に、第3接続スイッチ及び第4接続スイッチの双方がオフされる期間が存在すると、電流流通経路が遮断され、サージ電圧が発生する懸念がある。
そこで第14の発明では、第1切替処理及び第2切替処理において、第1接続スイッチ及び第2接続スイッチそれぞれの駆動状態が切り替えられる場合に第1接続スイッチ及び第2接続スイッチの双方がオンされる期間が設定される。また、第3切替処理及び第4切替処理において、第3接続スイッチ及び第4接続スイッチそれぞれの駆動状態が切り替えられる場合に第3接続スイッチ及び第4接続スイッチの双方がオンされる期間が設定される。これにより、電流流通経路の遮断を防止でき、サージ電圧の発生を防止できる。
第1実施形態に係る車載回転電機装置の全体構成図。 3相コイルを示す図。 3相コイルを示す図。 切替スイッチのU相部分の構成を示す図。 全波駆動処理と半波駆動処理との切替態様を示す図。 各スイッチの駆動態様を示す図。 各相に流れる正弦波状の電流を示す図。 切替スイッチの切替時期を示す図。 切替スイッチの切替態様を示す図。 第2実施形態に係る車載回転電機装置の全体構成図。 回転電機の断面図。 第2切替スイッチのX相部分の構成を示す図。 各スイッチの駆動態様を示す図。 各相に流れる正弦波状の電流を示す図。 半波駆動処理時における電流流通経路を示す図。 半波駆動処理時におけるトルクリップルの低減効果及び平均トルクの増大効果を示す図。 その他の実施形態に係る回転電機の断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る回転電機装置を車載主機としてエンジンを搭載した車両に搭載した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
回転電機装置MUは、図1に示すように、回転電機10を備えている。本実施形態では、回転電機10として、永久磁石界磁型の同期機を用いている。また本実施形態では、回転電機10として、電動機及び発電機の機能を統合したISG(Integrated Starter Generator)を用いている。
回転電機10を構成するロータ11は、永久磁石を有し、エンジン20の出力軸と動力伝達可能とされている。具体的には、ロータ11は、ベルトを介して出力軸に接続されている。エンジン20の出力軸には、変速装置及び車軸を含む動力伝達経路を介して、駆動輪21が接続されている。
回転電機10を構成するステータコアには、U,V,W相コイル12U,12V,12Wが巻回されている。U,V,W相コイル12U,12V,12Wは、星形結線されており、電気角で互いに120°ずれた状態でステータコアに巻回されている。なお、U,V,W相コイル12U,12V,12Wとしては、図2のように電気角で120°の位相差を表現するように図示されるが、図1では、便宜上、図3のように図示している。
先の図1の説明に戻り、回転電機装置MUは、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpと、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnとを備えている。U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpの高電位側端子には、バスバー等の正極導電部材Lpを介して直流電源30の正極端子が接続されている。U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnの低電位側端子には、U,V,W相シャント抵抗13U,13V,13Wと、バスバー等の負極導電部材Lnとを介して、直流電源30の負極端子が接続されている。
回転電機装置MUは、コンデンサ31を備えている。コンデンサ31の高電位側端子には、正極導電部材Lpが接続され、コンデンサ31の低電位側端子には、負極導電部材Lnが接続されている。
本実施形態では、各スイッチSUp,SVp,SWp,SUn,SVn,SWnとして、電圧制御型の半導体スイッチング素子を用いており、具体的にはNチャネルMOSFETを用いている。このため、各スイッチにおいて、高電位側端子はドレインであり、低電位側端子はソースである。なお、各スイッチSUp,SVp,SWp,SUn,SVn,SWnには、図示しないボディダイオードが逆並列に接続されている。
なお、負極導電部材Lnには、回転電機装置MUのグランドが接続されている。また本実施形態では、直流電源30として蓄電池を用いている。また本実施形態では、直流電源30として、定格電圧が12Vのものを用いている。
U,V,W相コイル12U,12V,12Wの第1端には、バスバー等の導電部材を介してU,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpのソースが接続されている。U,V,W相コイル12U,12V,12Wの第2端は、中性点Nで接続されている。なお本実施形態において、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpが「常時接続スイッチ」に相当する。また本実施形態において、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpのソースが「常時接続端子」に相当する。
回転電機装置MUは、切替スイッチ40を備えている。切替スイッチ40は、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnのドレインと、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpのソース及び中性点Nのうちいずれか一方とを選択的に接続する。
図4に、本実施形態に係る切替スイッチ40の構成を示す。本実施形態において、U,V,W相それぞれに対応する切替スイッチ40の構成は同じである。このため、図4には、切替スイッチ40のU相部分の構成を示す。なお図4では、U相シャント抵抗13Uの図示を省略している。
切替スイッチ40のU相部分は、第1接続スイッチ40A及び第2接続スイッチ40Bを備えている。本実施形態では、各接続スイッチ40A,40Bとして、NチャネルMOSFETを用いている。第1接続スイッチ40Aのドレインには、U相ハイサイドスイッチSUpのソースが接続され、第1接続スイッチ40Aのソースには、U相ローサイドスイッチSUnのドレインが接続されている。第2接続スイッチ40Bのドレインには、バスバー等の導電部材を介して中性点Nが接続され、第2接続スイッチ40Bのソースには、U相ローサイドスイッチSUnのドレインが接続されている。
先の図1の説明に戻り、回転電機装置MUは、制御装置50を備えている。制御装置50には、ロータ11の磁極位置情報Sigが入力される。制御装置50は、第1制御部50A及び第2制御部50Bを有している。第2制御部50Bには、U,V,W相シャント抵抗13U,13V,13Wにおける電位差が入力される。第2制御部50Bは、切替スイッチ40を制御する。詳しくは、先の図4を参照すると、第2制御部50Bは、第1接続スイッチ40Aをオフしてかつ第2接続スイッチ40Bをオンすることにより、U相ローサイドスイッチSUnのドレインと中性点Nとを接続する第1切替処理を行う。一方、第2制御部50Bは、第1接続スイッチ40Aをオンしてかつ第2接続スイッチ40Bをオフすることにより、U相ローサイドスイッチSUnのドレインと、U相ハイサイドスイッチSUpのソースとを接続する第2切替処理を行う。なお本実施形態において、第2制御部50Bが「切替制御部」に相当する。
ちなみに、磁極位置情報Sigとしては、例えば、ロータ11の電気角を検出する角度検出器により検出された電気角情報を用いることができる。この場合、角度検出器としては、例えば、レゾルバ、ホールIC、MR式のセンサ、光学式のセンサ等を用いることができる。また、磁極位置情報Sigとしては、例えば、角度検出器の検出情報を用いない位置センサレス制御で得られた電気角情報を用いることができる。
ちなみに、回転電機装置MUとしては、例えば、回転電機10、各スイッチSUp〜SWn、切替スイッチ40、及び制御装置50が一体化されて構成されたものであってもよいし、これら機器それぞれが別々に配置されて構成されたものであってもよい。
第1制御部50Aは、各スイッチSUp〜SWnを、ロータ11の磁極位置情報Sigに基づいてスイッチング制御することにより、回転電機10を電動機として駆動させる。なお本実施形態において、第1制御部50Aが、「半波駆動部」、「全波駆動部」及び「実行部」に相当する。
詳しくは、第1制御部50Aは、磁極位置情報Sigに基づいて、ロータ11の回転速度Nmを算出する。第1制御部50Aは、算出した回転速度Nmが第1所定値Nth1以下であると判定している場合、図5に示すように、全波駆動処理を行う。この処理は、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnのドレインとU,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpのソースとを接続するように切替スイッチ40を制御した状態で、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpと、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnと交互にオンする処理である。ここで、各スイッチSUp〜SWnのスイッチング制御により、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpと、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnとの接続点からU,V,W相コイル12U,12V,12Wへと3相対称交流電流が流れる。なお、3相対称交流電流を流す手法は、例えばベクトル制御等の周知の手法を用いればよい。
一方、第1制御部50Aは、ロータ11の回転速度Nmが第1所定値Nth1を超えていると判定している場合、半波駆動処理を行う。この処理は、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnのドレインと中性点Nとを接続するように切替スイッチ40を制御して、かつ、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnをオンした状態で、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpを図6に示す通電パターンでスイッチング制御する処理である。
なお、半波駆動処理時においては、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnがオンされ続けているため、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnにスイッチング損失は発生しない。また本実施形態において、第1制御部50Aは、図5に示すように、ロータ11の回転速度Nmが第1所定値Nth1を一旦超えたと判定した後、回転速度Nmが第1所定値Nth1よりも小さい第2所定値Nth2を下回ったと判定した場合、半波駆動処理から全波駆動処理に切り替える。これにより、半波駆動処理及び全波駆動処理のうち一方から他方への頻繁な切替の発生を防止できる。
図6を用いて、本実施形態に係る半波駆動処理について説明する。なお図6において、横軸の1目盛は電気角60°を表している。
第1制御部50Aは、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpの通電制御の開始タイミングを、U,V,W相それぞれで120°ずらしている。また、第1制御部50Aは、U,V,W相それぞれにおいて、電気角半周期(180°)に渡って電気角1周期毎にU,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpを通電制御する。このため、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpについて、電気角180°の無通電期間が存在することとなる。また、電気角60°に渡ってオーバーラップして通電される期間が存在する。
ここで本実施形態では、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpの通電制御を、正弦波PWM制御によって行う。この場合、U,V,W相コイル12U,12V,13Wに流れる電流波形は、図7に示すように、正弦波の半波分の波形となる。詳しくは、U,V,W相コイル12U,12V,12Wそれぞれにおいて、電気角180°の期間のみ正弦波状の電流が流れ、残りの180°の期間において電流が流れない。なお図7では、各相コイル12U,12V,12Wの第1端から中性点Nへと向かう方向が正として定義され、中性点Nから各相コイル12U,12V,12Wの第1端へと向かう方向が負として定義されている。
このように本実施形態では、切替スイッチ40を備えることで、上記特許文献1に記載のようなハイサイドスイッチ及び中性点を接続する半導体素子を備えることなく、半波駆動処理を行うことができる。また本実施形態によれば、半波駆動処理が行われる期間において、各ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnが利用され、余分な構成がない。したがって本実施形態によれば、半波駆動処理が行われる場合において各スイッチSUp〜SWnを有効利用することができ、回転電機装置MUの小型化を図ることができる。
さらに本実施形態によれば、半波駆動処理が行われる場合において、各ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnに直流電源30からの電流を分流できる。このため、各ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnのうちいずれかに負荷が集中することを防止でき、電流流通に伴う発熱を分散できる。その結果、回転電機装置MUの信頼性を高めることができる。
本実施形態において、第1制御部50Aは、U,V,W相コイル12U,12V,12Wに流れる相電流の絶対値が所定電流値Ith以下になっていると判定している場合に限って、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnのドレインの接続対象を切り替えるための切替スイッチ40の制御を許可する。これは、各相コイル12U,12V,12Wに流れる相電流がゼロクロスするタイミング近傍の電流値が小さいことを利用し、第1,第2切替処理時に発生するサージ電圧を抑制するためのものである。図8には、全波駆動処理が行われる場合におけるU,V,W相コイル12U,12V,12Wに流れるU,V,W相電流が所定電流値Ith以下になり、第1,第2切替処理のU,V,W相に対応する処理が許可される期間をTRU,TRV,TRWにて示す。
なお、所定電流値Ithは、サージ電圧を抑制することと、第1,第2切替処理の許可期間の判定を容易にすることとを考慮して、例えば、各相コイル12U,12V,12Wに流れる定格電流値の10%程度の値に設定されればよい。
ちなみに第1制御部50Aは、全波駆動処理時において、第1,第2切替処理の許可期間の判定に用いるU,V,W相電流を、U,V,W相シャント抵抗13U,13V,13Wの電位差と、各スイッチSUp〜SWnのスイッチングパターンとに基づいて算出する。この算出手法は、各スイッチSUp〜SWnのスイッチングパターンに対応して各相コイル12U,12V,12Wに印加される電圧ベクトルと、各シャント抵抗13U,13V,13Wで検出できる相電流とを関係付けることができることを用いたものである。また、第1制御部50Aは、半波駆動処理時において、許可期間の判定に用いるU,V,W相電流を、U,V,W相シャント抵抗13U,13V,13Wの電位差に基づいて算出する。この算出手法は、本実施形態では中性点Nに流れる電流が略3等分されて各ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnに流れることを用いたものである。
ちなみに、回転電機10としては、永久磁石界磁型のものに代えて、巻線界磁型のものを採用することができる。この場合、サージ電圧の発生を抑制すべく、第1,第2切替処理時に界磁巻線に流す励磁電流を一旦止めて第1,第2接続スイッチ40A,40Bの駆動状態を切り替えることも考えられる。ただし、回転電機10の界磁巻線に流す励磁電流の時定数(例えば数百msec)が、各スイッチSUp〜SWnの制御時定数よりも1オーダー以上長くなる。このため、第1,第2接続スイッチ40A,40Bの駆動状態の切り替え後において、界磁巻線に励磁電流を再度流し始めたとしても、励磁電流がその目標電流に到達するまでの時間が過度に長くなる。その結果、第1,第2切替処理の実行に伴って、回転電機10の運転が一時的に停止されてしまうこととなる。これに対し、相電流の絶対値が所定電流値Ith以下となっている場合に第1,第2切替処理を行う構成によれば、界磁巻線に流す励磁電流を停止させる必要がない。このため、回転電機10の運転が一時的に停止されてしまう事態は発生しない。
また本実施形態において、U,V,W相コイル12U,12V,12Wに流れる相電流の絶対値が所定電流値Ith以下になっていることを、磁極位置情報Sigに基づいて判定してもよい。この判定手法は、U,V,W相コイル12U,12V,12Wに流れる相電流の位相と、ロータ11の磁極位置とを関係付けることができることを利用したものである。具体的には、第2制御部50Bは、磁極位置情報Sigに基づいて把握されるロータ11の磁極位置が、相電流の絶対値が所定電流値Ith以下になっていると想定される期間であると判定している場合に限って切替スイッチ40の制御を許可すればよい。
本実施形態において、「低電流切替部」としての第2制御部50Bは、図9(a)に示すように、第1切替処理において、第1接続スイッチ40Aをオフに切り替える前に第2接続スイッチ40Bをオンに切り替える。これにより、第1切替処理において、第1接続スイッチ40A及び第2接続スイッチ40Bの双方がオンされる期間が設定される。また、第2制御部50Bは、図9(b)に示すように、第2切替処理において、第2接続スイッチ40Bをオフに切り替える前に第1接続スイッチ40Aをオンに切り替える。これにより、第2切替処理において、第1接続スイッチ40A及び第2接続スイッチ40Bの双方がオンされる期間が設定される。この構成によれば、第1,第2接続スイッチ40A,40Bの駆動状態が切り替えられることに伴い電流流通経路が遮断されることを防止でき、サージ電圧の発生を抑制することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図10に示すように、回転電機10として2重巻線回転電機を用いる。なお図10において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。また図10では、エンジン20及びシャント抵抗13U,13V,13W等の図示を省略している。さらに本実施形態では、切替スイッチ40を第1切替スイッチ40と称し、U,V,W相コイル12U,12V,12Wの中性点Nを第1中性点N1と称すこととする。また本実施形態では、第1制御部50A及び第2制御部50Bをまとめて制御装置50と表記している。
回転電機10を構成する共通のステータには、U,V,W相コイル12U,12V,12Wと電気的に絶縁されたX,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zが配置されている。各コイル12U〜12W,14X〜14Zに対して、ロータ11が共通化されている。X,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zは、星形結線されており、電気角で互いに120°ずれた状態でステータコアに巻回されている。なお本実施形態において、各コイル12U,12V,12W,14X,14Y,14Zの巻数は互いに同一に設定されている。また本実施形態において、U,V,W相コイル12U,12V,12Wが「第1コイル」に相当し、X,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zが「第2コイル」に相当する。
図11を用いて、回転電機10の構成について詳述する。なお、図11は、ロータ11の回転中心軸線Oの方向と直交する面で回転電機10を切断した断面図を示している。
図示されるように、ステータ15を構成するステータコア15aは、円環状をなしている。ステータコア15aの中心軸線と、ロータ11の回転中心軸線Oとは、同軸上に配置されている。本実施形態において、ロータ11は、ステータコア15aの内周側に、ステータコア15aに対して回転自在に配置されている。
ステータコア15aは、その周方向に等ピッチで形成された複数のティース部15bを有している。本実施形態において、ステータコア15aは、48個のティース部15bを有している。このため、ステータコア15aには、周方向に隣り合うティース部15bによって48個のスロットが形成されている。
ロータ11は、回転軸が設けられたロータコア11aと、ロータコア11aに設けられた永久磁石11bとを備えている。本実施形態では、8極分の永久磁石11bが設けられている。
各ティース部15bには、コイルが巻回されている。詳しくは、ステータコア15aの周方向に並ぶティース部15bのそれぞれには、U相コイル12U+、W相コイル12W−、V相コイル12V+、U相コイル12U−、W相コイル12W+、及びV相コイル12V−の順で各コイルが巻回されている。このため、各コイル12U+,12W−,12V+,12U−,12W+,12V−は、隣り合う2個のスロットに配置されている。ここで、各コイルの「+」「−」は、極性が逆であることを示している。
ステータコア15aの周方向に並ぶティース部15bのそれぞれには、X相コイル14X+、Z相コイル14Z−、Y相コイル14Y+、X相コイル14X−、Z相コイル14Z+、及びY相コイル14Y−の順で各コイルが巻回されている。このため、各コイル14X+,14Z−,14Y+,14X−,14Z+,14Y−は隣り合う2個のスロットに配置されている。
本実施形態では、ステータコア15aの径方向外側をU相コイル12U+、径方向内側をX相コイル14X+として、互いに電気的に絶縁された状態で各コイル12U+,14X+が同一のティース部15bに巻回されている。W相コイル12W−,Z相コイル14Z−の組、V相コイル12V+,Y相コイル14Y+の組、U相コイル12U−,X相コイル14X−の組、W相コイル12W+,Z相コイル14Z+の組、及びV相コイル12V−,Y相コイル14Y−の組についても同様である。このため本実施形態では、U,V,W相コイル12U,12V,12Wと、X,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zとのなす空間位相差が電気角で0°とされている。なお図11では、各コイルの断面のハッチングを省略している。なお、U〜W相コイル12U〜12WとX〜Z相コイル14X〜14Zとが共通のステータコア15aに巻回される構成により、ロータ11とステータ15との間の空隙の磁束変動を抑制でき、回転電機10のトルクリップルを低減できる。
先の図10の説明に戻り、回転電機装置MUは、X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZpと、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnとを備えている。本実施形態では、各スイッチSXp,SYp,SZp,SXn,SYn,SZnとして、電圧制御型の半導体スイッチング素子を用いており、具体的にはNチャネルMOSFETを用いている。なお、各スイッチSXp,SYp,SZp,SXn,SYn,SZnには、図示しないボディダイオードが逆並列に接続されている。
X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZpのドレインには、正極導電部材Lpを介して直流電源30の正極端子が接続されている。X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnのソースには、負極導電部材Lnを介して、直流電源30の負極端子が接続されている。
X,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zの第1端には、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnのドレインが接続されている。X,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zの第2端は、第2中性点N2で接続されている。
回転電機装置MUは、第2切替スイッチ60を備えている。第2切替スイッチ60は、X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZpのソースと、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnのドレイン及び第2中性点N2のうちいずれか一方とを選択的に接続する。
図12に、本実施形態に係る第2切替スイッチ60の構成を示す。本実施形態において、X,Y,Z相それぞれに対応する第2切替スイッチ60の構成は同じである。このため、図12には、第2切替スイッチ60のX相部分の構成を示す。
第2切替スイッチ60のX相部分は、第3接続スイッチ60A及び第4接続スイッチ60Bを備えている。本実施形態では、各接続スイッチ60A,60Bとして、NチャネルMOSFETを用いている。第3接続スイッチ60Aのドレインには、X相ハイサイドスイッチSXpのソースが接続され、第3接続スイッチ60Aのソースには、X相ローサイドスイッチSXnのドレインが接続されている。第4接続スイッチ60Bのソースには、第2中性点N2が接続され、第4接続スイッチ60Bのドレインには、X相ハイサイドスイッチSXpのソースが接続されている。
制御装置50は、第1,第2切替スイッチ40,60を制御する。詳しくは、先の図12を参照すると、制御装置50は、第3接続スイッチ60Aをオフしてかつ第4接続スイッチ60Bをオンすることにより、X相ハイサイドスイッチSXpのソースと第2中性点N2とを接続する第3切替処理を行う。一方、制御装置50は、第3接続スイッチ60Aをオンしてかつ第4接続スイッチ60Bをオフすることにより、X相ハイサイドスイッチSXpのソースと、X相ローサイドスイッチSXnのドレインとを接続する第4切替処理を行う。
ここで本実施形態において、制御装置50は、第3切替処理において、第3接続スイッチ60Aをオフに切り替える前に第4接続スイッチ60Bをオンに切り替える。これにより、第3切替処理において、第3接続スイッチ60A及び第4接続スイッチ60Bの双方がオンされる期間が設定される。また制御装置50は、第4切替処理において、第4接続スイッチ60Bをオフに切り替える前に第3接続スイッチ60Aをオンに切り替える。これにより、第4切替処理において、第3接続スイッチ60A及び第4接続スイッチ60Bの双方がオンされる期間が設定される。この構成により、サージ電圧の発生を抑制する。
また本実施形態において、制御装置50は、U,V,W相コイル12U,12V,12Wに流れる相電流の絶対値が第1所定電流値Ith1以下になっていると判定している場合に限って、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnのドレインの接続対象を切り替えるための第1切替スイッチ40の制御を許可する。また、制御装置50は、X,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zに流れる相電流の絶対値が第2所定電流値Ith2以下になっていると判定している場合に限って、X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZpのソースの接続対象を切り替えるための第2切替スイッチ60の制御を許可する。なお、第1所定電流値Ith1及び第2所定電流値Ith2は、同じ値に設定されていてもよいし、異なる値に設定されていてもよい。また、許可期間の判定には、上記第1実施形態で説明したように、シャント抵抗で検出された電流を用いてもよいし、磁極位置情報Sigを用いてもよい。
制御装置50は、磁極位置情報Sigに基づいて各スイッチSUp〜SWn,SXp〜SZnを制御することにより、回転電機10を電動機として駆動させる。本実施形態において、全波駆動処理は、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnのドレインとU,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpのソースとを接続するように第1切替スイッチ40を制御した状態で、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpと、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnと交互にオンする処理を含む。また、全波駆動処理は、X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZpのソースとX,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnのドレインとを接続するように第2切替スイッチ60を制御した状態で、X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZpと、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnと交互にオンする処理を含む。各スイッチSXp〜SZnのスイッチング制御により、X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZpと、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnとの接続点からX,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zへと3相対称交流電流が流れる。
続いて、本実施形態に係る半波駆動処理について説明する。なお本実施形態において、U,V,W相に対応する各スイッチSUp〜SWn及び第1切替スイッチ40の駆動態様は、上記第1実施形態と同様である。このため、その駆動態様の説明を適宜省略する。
本実施形態に係る半波駆動処理は、X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZpのソースと第2中性点N2とを接続するように第2切替スイッチ60を制御して、かつ、X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZpをオンした状態で、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnを図13に示す通電パターンでスイッチング制御する処理である。
詳しくは、制御装置50は、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnの通電制御の開始タイミングを、X,Y,Z相それぞれで120°ずらしている。また、制御装置50は、X,Y,Z相それぞれにおいて、電気角半周期(180°)に渡って電気角1周期毎にX,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnを通電制御する。このため、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnについて、電気角180°の無通電期間が存在することとなる。
ここで、U相とX相とは、空間位相が一致している。制御装置50は、U相ハイサイドスイッチSUpの通電制御の開始タイミングと、X相ローサイドスイッチSXnの通電制御の開始タイミングとを電気角180°だけずらしている。
また、V相とY相とは、空間位相が一致している。制御装置50は、V相ハイサイドスイッチSVpの通電制御の開始タイミングと、Y相ローサイドスイッチSYnの通電制御の開始タイミングとを電気角180°だけずらしている。
さらに、W相とZ相とは、空間位相が一致している。制御装置50は、W相ハイサイドスイッチSWpの通電制御の開始タイミングと、Z相ローサイドスイッチSZnの通電制御の開始タイミングとを電気角180°だけずらしている。
ここで本実施形態では、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnの通電制御を、正弦波PWM制御によって行う。この場合、各相コイル12U〜12W,14X〜14Zに流れる電流波形は、図14に示すように、正弦波の半波分の波形となる。なお図14では、X,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zの第1端から中性点N2へと向かう方向が正として定義され、中性点N2からX,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zの第1端へと向かう方向が負として定義されている。
図13に示す通電パターンで各スイッチSUp〜SWnを駆動する場合における電流流通経路を図15に示す。
まず、U,V,W相コイル12U,12V,12Wについて説明すると、破線の矢印に示すように、直流電源30の正極端子、正極導電部材Lp、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpのうちオンされているスイッチ、第1中性点N1、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWn、負極導電部材Ln、及び直流電源30の負極端子を有するループ経路に電流が流れる。すなわち、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpからU,V,W相コイル12U,12V,12Wへと電流を流し込み、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWn及び負極導電部材Lnを介して直流電源30へと電流を還流させる。
続いて、X,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zについて説明する。破線の矢印に示すように、直流電源30の正極端子、正極導電部材Lp、X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZp、第2中性点N2、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnのうちオンされているスイッチ、負極導電部材Ln、及び直流電源30の負極端子を有するループ経路に電流が流れる。すなわち、X,Y,Z相ハイサイドスイッチSXp,SYp,SZpからX,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zへと電流を流し込み、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZn及び負極導電部材Lnを介して直流電源30へと電流を還流させる。
続いて、図16を用いて、本実施形態に係る半波駆動処理の効果について説明する。本実施形態に係る半波駆動処理によれば、上記第1実施形態と比較して、回転電機10のトルクリップルTrqripを低減することができる。本実施形態では、トルクリップルTrqripを90%から20%に低減することができる。なお、トルクリップルTrqripが90%であるとは、回転電機10の平均トルクTrqaveに対するトルク脈動の割合が90%を占めることを意味する。
トルクリップルTrqripを低減できるのは、第1中性点N1を基準とした場合のU,V,W相コイル12U,12V,12Wの電流流通方向と、第2中性点N2を基準とした場合のX,Y,Z相コイル14X,14Y,14Zの電流流通方向とが逆になり、回転電機10の瞬間最大トルクを小さくしてかつ瞬間最小トルクを大きくできるためである。
特に本実施形態では、以下(A)〜(C)の構成としたことにより、例えばU,V,W,Z相について説明すると、U相コイル12Uの通電制御の開始タイミングからV相コイル12Vの通電制御の終了タイミングまでの期間の中央のタイミングにおいて、W相と空間位相が一致するZ相コイル14Zに流れる電流を最大にできる。その結果、トルクリップルの低減効果を大きくできる。
(A)U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpの通電制御の開始タイミングを120°(=360°/3)ずつずらし、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnの通電制御の開始タイミングを120°ずつずらしたこと。
(B)U相ハイサイドスイッチSUpの通電制御の開始タイミングと、U相と空間位相が一致するX相ローサイドスイッチSXnの通電制御の開始タイミングとを180°ずらし、V相ハイサイドスイッチSVpの通電制御の開始タイミングと、V相と空間位相が一致するY相ローサイドスイッチSYnの通電制御の開始タイミングとを180°ずらし、W相ハイサイドスイッチSWpの通電制御の開始タイミングと、W相と空間位相が一致するZ相ローサイドスイッチSZnの通電制御の開始タイミングとを180°ずらしたこと。
(C)各相コイル12U〜12W,14X〜14Zの通電制御期間を180°に設定したこと。
また本実施形態に係る半波駆動処理によれば、上記第1実施形態と比較して、回転電機10の瞬間最大トルクは低下するものの、回転電機10の平均トルクTrqaveを増大できる。平均トルクTrqaveは、最大トルクと最小トルクとの平均値に略等しくなる。本実施形態では、平均トルクTrqaveを32Nmから35Nmに増大できる。さらに本実施形態によれば、正極導電部材Lpにおける電流リップルを低減でき、コンデンサ31の静電容量を低減できる。その結果、コンデンサ31を小型化できる。
平均トルクTrqaveが増大できるのは、以下に説明する理由のためである。例えばU,X相について説明すると、U相コイル12Uに通電されていない期間に、U相コイル12Uと空間位相が一致するX相コイル14Xに、U相コイル12Uに流れる電流方向とは逆向きの電流が流れる。これにより、周期的に変動する回転電機10のトルクの最小値を底上げすることができ、平均トルクTrqaveを増大できる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第2実施形態では、U〜W相コイル12U〜12WとX〜Z相コイル14X〜14Zとの空間位相差を、0としたがこれに限らず、0以外の値としてもよい。ここで、空間位相差を電気角で30°とする場合の回転電機10の一例を図17に示す。なお図17において、先の図11に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、ステータコア15aの周方向に並ぶ各スロットのそれぞれには、U相コイル12U+、X相コイル14X+、W相コイル12W−、Z相コイル14Z−、V相コイル12V+、Y相コイル14Y+、U相コイル12U−、X相コイル14X−、W相コイル12W+、Z相コイル14Z+、V相コイル12V−、及びY相コイル14Y−の順で各コイルが収容されている。図17において、周方向に並ぶ6スロットで電気角180°となるため、互いに隣接するスロットは、電気角で30°(=180°/6)離間している。以上説明した構成によれば、上記第2実施形態で得られるトルクリップルの低減効果に準じたトルクリップルの低減効果を得ることができる。
・上記第1実施形態において、U,V,W相コイル12U,12V,12Wの両端のうち、中性点N1側とは反対側に常時接続される対象を、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpのソースに代えて、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnのドレインとしてもよい。この場合、ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnが常時接続スイッチとされ、ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpが選択接続スイッチとされる。また、ローサイドスイッチSUn,SVn,SWnの高電位側端子が常時接続端子とされ、ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpのソースが選択接続端子とされる。また、切替スイッチ40は、U,V,W相ローサイドスイッチSUn,SVn,SWn及びU,V,W相コイル12U,12V,12Wのうちいずれか一方と、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpのソースとを選択的に接続する。
・上記第1実施形態では、各スイッチSUp,SVp,SWpの通電制御を、正弦波PWM制御によって行ったがこれに限らない。例えば、各スイッチSUp,SVp,SWpの通電制御期間である電気角半周期に渡って、各スイッチSUp,SVp,SWpをオンし続ける制御を行ってもよい。また例えば、通電制御期間において、所定の時比率にて各スイッチSUp,SVp,SWpをオンオフ制御してもよい。ここで時比率とは、規定時間Tswに対するスイッチのオン時間Tonの比率「Ton/Tsw」のことである。
また上記第2実施形態でも同様に、各スイッチSXn,SYn,SZnの通電制御として、正弦波PWM制御に代えて、電気角半周期に渡って各スイッチSXn,SYn,SZnをオンし続ける制御、又は通電制御期間において所定の時比率にて各スイッチSXn,SYn,SZnをオンオフする制御を採用してもよい。
・上記第1,第2実施形態では、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpの通電制御期間を電気角半周期(180°)としたがこれに限らない。例えば、通電制御期間を、120°以上であってかつ180°未満の期間としてもよく、望ましくは、150°以上であってかつ180°未満の期間としてもよい。
また上記第2実施形態でも同様に、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnの通電制御期間を、120°以上であってかつ180°未満の期間としてもよく、望ましくは、150°以上であってかつ180°未満の期間としてもよい。
・上記第2実施形態では、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpの通電制御期間である第1所定期間と、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnの通電制御期間である第2所定期間とを等しくしたがこれに限らない。例えば、上記第1実施形態に対するトルクリップルの低減効果が過度に低下しないことを条件として、第1所定期間と第2所定期間とを異なる期間に設定してもよい。
・上記第1,第2実施形態では、回転電機10を3相のものとしたがこれに限らず、2相、又は4相以上のものであってもよい。この場合、切替スイッチは、2つの接続スイッチを各相に対応した数だけ備える構成となる。またこの場合、2、又は4以上の整数をMと定義すると、上記第1実施形態の半波駆動処理において、制御装置50は、U,V,W相ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpの通電制御の開始タイミングをM相それぞれで「360°/M」ずらしつつ各ハイサイドスイッチSUp,SVp,SWpを通電制御すればよい。また、上記第2実施形態の半波駆動処理において、制御装置50は、さらに、X,Y,Z相ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnの通電制御の開始タイミングをM相それぞれで「360°/M」ずらしつつ各ローサイドスイッチSXn,SYn,SZnを通電制御すればよい。なお、各スイッチSUp,SVp,SWp,SXn,SYn,SZnの通電制御期間は、「90°+180°/M」以上であって、かつ、電気角半周期以下の期間に設定される。
・上記第1実施形態において、先の図8に示した処理及び先の図9に示した処理のうち、少なくとも一方の処理を除去してもよい。なお、上記第2実施形態においても同様である。
・上記第2実施形態において、半波駆動処理時に、U〜W相コイル12U〜12W、及びX〜Z相コイル14X〜14Zのうち、いずれか一方に対応する各スイッチのみを駆動し、他方に対応する各スイッチをオフしてもよい。
・回転電機装置MUを構成する各スイッチとしては、NチャネルMOSFETに限らず、例えばIGBTであってもよい。IGBTは、例えばSiにて構成されるものであってもよい。IGBTの場合、スイッチの高電位側端子はコレクタとなり、低電位側端子はエミッタとなる。なお、各スイッチの材質は、例えば、Si、SiC又はGaNであってもよい。
・回転電機としては、永久磁石界磁型の回転電機に限らない。例えば、巻線界磁型の回転電機、又は永久磁石界磁及び巻線界磁の双方を有する回転電機であってもよい。
・直流電源30としては、定格電圧が12Vの低圧蓄電池に限らず、例えば、定格電圧が100V以上の高圧蓄電池であってもよい。
・切替スイッチとしては、先の図4,図12に示したものに限らず、例えば、リレーであってもよい。
・回転電機10としては、エンジン20の出力軸にベルトを介して接続されるものに限らない。例えば、出力軸と駆動輪21とを接続する動力伝達経路において、変速装置よりも駆動輪21側に回転電機10が直接接続される構成であってもよい。また例えば、上記動力伝達経路において、エンジン20と変速装置との間に挟み込まれる形で回転電機10が搭載される構成であってもよい。
10…回転電機、12U,12V,12W…U,V,W相コイル、40…切替スイッチ、50…制御装置、SUp,SVp,SWp…U,V,W相ハイサイドスイッチ、SUn,SVn,SWn…U,V,W相ローサイドスイッチ。

Claims (14)

  1. 回転電機(10)、及び該回転電機との間で電力伝達を行う電力変換回路を備える回転電機装置(MU)であって、
    2以上の整数がNとして定義されており、
    前記回転電機は、ステータコア(15a)に巻回されて、かつ、星形結線されたN相分のコイル(12U,12V,12W)を有し、
    前記電力変換回路は、
    直流電源(30)の正極側に高電位側端子が接続されたN相分のハイサイドスイッチ(SUp,SVp,SWp)と、
    前記直流電源の負極側に低電位側端子が接続されたN相分のローサイドスイッチ(SUn,SVn,SWn)と、を有し、
    前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチのうち、一方が常時接続スイッチ(SUp,SVp,SWp)とされ、他方が選択接続スイッチ(SUn,SVn,SWn)とされており、
    前記常時接続スイッチの高電位側端子及び低電位側端子のうち、前記直流電源の正極側及び負極側のいずれにも接続されていない端子が常時接続端子とされており、
    N相それぞれにおいて、前記常時接続端子が、前記コイルの両端のうち該コイルの中性点(N)側とは反対側に接続されており、
    前記選択接続スイッチの高電位側端子及び低電位側端子のうち、前記直流電源の正極側及び負極側のいずれにも接続されていない端子が選択接続端子とされており、
    N相それぞれにおいて、前記選択接続端子と、前記常時接続端子及び前記コイルの中性点のうちいずれか一方とを選択的に接続する切替スイッチ(40)と、
    N相それぞれにおいて、前記選択接続端子と前記常時接続端子とを前記切替スイッチにより接続した状態で、前記常時接続スイッチ及び前記選択接続スイッチをスイッチング制御する全波駆動処理を行う全波駆動部(50)と、
    N相それぞれにおいて、前記選択接続端子と前記コイルの中性点とを前記切替スイッチにより接続して、かつ、前記選択接続スイッチをオンした状態で、前記常時接続スイッチをスイッチング制御する半波駆動処理を行う半波駆動部(50)と、
    前記全波駆動処理及び前記半波駆動処理のうち、いずれかを選択して実行する実行部(50)と、を備える回転電機装置。
  2. 前記半波駆動部は、前記常時接続スイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれでずらしつつ、N相それぞれにおいて、電気角半周期以下の所定期間に渡って電気角1周期毎に前記常時接続スイッチを通電制御する請求項1に記載の回転電機装置。
  3. 前記半波駆動部は、前記常時接続スイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれで「360°/N」ずらしつつ、前記常時接続スイッチを通電制御する請求項2に記載の回転電機装置。
  4. N相それぞれにおいて、前記コイルに流れる電流の絶対値が所定電流値以下になっていると判定した場合に、前記常時接続端子及び前記コイルの中性点のうちいずれか一方から他方へと前記選択接続端子の接続対象を切り替えるように前記切替スイッチを制御する低電流切替部(50)を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機装置。
  5. 前記回転電機のロータ(11)の磁極位置情報を取得する位置取得部(50)を備え、
    前記低電流切替部は、前記位置取得部により取得された磁極位置情報に基づいて、前記コイルに流れる電流の絶対値が前記所定電流値以下になっていることを判定する請求項4に記載の回転電機装置。
  6. 前記切替スイッチは、
    前記常時接続端子と前記選択接続端子とを接続する第1接続スイッチ(40A)と、
    前記選択接続端子と前記コイルの中性点とを接続する第2接続スイッチ(40B)と、を有し、
    前記第1接続スイッチをオンからオフに切り替えてかつ前記第2接続スイッチをオフからオンに切り替えることにより、前記選択接続端子の接続対象を前記常時接続端子から前記コイルの中性点に切り替える第1切替処理と、前記第1接続スイッチをオフからオンに切り替えてかつ前記第2接続スイッチをオンからオフに切り替えることにより、前記選択接続端子の接続対象を前記コイルの中性点から前記常時接続端子に切り替える第2切替処理とを行う切替制御部(50)を備え、
    前記切替制御部は、さらに、前記第1切替処理及び前記第2切替処理において、前記第1接続スイッチ及び前記第2接続スイッチそれぞれの駆動状態を切り替える場合に前記第1接続スイッチ及び前記第2接続スイッチの双方をオンする期間を設定する請求項4又は5に記載の回転電機装置。
  7. 前記コイルを第1コイルとし、
    前記回転電機は、前記第1コイルと電気的に絶縁されつつ前記ステータコアに巻回されて、かつ、星形結線されたN相分の第2コイル(14X,14Y,14Z)をさらに有し、
    前記ハイサイドスイッチを第1ハイサイドスイッチとし、
    前記ローサイドスイッチを第1ローサイドスイッチとし、
    前記常時接続スイッチは、前記第1ハイサイドスイッチであり、
    前記選択接続スイッチは、前記第1ローサイドスイッチであり、
    前記常時接続端子は、前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子であり、
    前記選択接続端子は、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子であり、
    前記切替スイッチを第1切替スイッチとし、
    前記電力変換回路は、
    前記直流電源の正極側に高電位側端子が接続されたN相分の第2ハイサイドスイッチ(SXp,SYp,SZp)と、
    前記直流電源の負極側に低電位側端子が接続されたN相分の第2ローサイドスイッチ(SXn,SYn,SZn)と、を有し、
    N相それぞれにおいて、前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子が、前記第2コイルの両端のうち該第2コイルの中性点(N2)側とは反対側に接続されており、
    N相それぞれにおいて、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子と、前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子及び前記第2コイルの中性点のうちいずれか一方とを選択的に接続する第2切替スイッチ(60)を備え、
    前記全波駆動部は、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子と前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子とを前記第1切替スイッチにより接続して、かつ、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子と前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子とを前記第2切替スイッチにより接続した状態で、前記各第1ハイサイドスイッチ、前記各第1ローサイドスイッチ、前記各第2ハイサイドスイッチ及び前記各第2ローサイドスイッチをスイッチング制御し、
    前記半波駆動部は、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子と前記第1コイルの中性点(N1)とを前記第1切替スイッチにより接続して、かつ、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子と前記第2コイルの中性点とを前記第2切替スイッチにより接続して、かつ、前記各第1ローサイドスイッチ及び前記各第2ハイサイドスイッチをオンした状態で、前記各第1ハイサイドスイッチ及び前記各第2ローサイドスイッチをスイッチング制御する請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転電機装置。
  8. 前記直流電源の正極側に接続された正極導電部材(Lp)と、
    前記直流電源の負極側に接続された負極導電部材(Ln)と、
    前記正極導電部材及び前記負極導電部材の間を接続するコンデンサ(31)と、を備え、
    前記各第1ハイサイドスイッチ及び前記各第2ハイサイドスイッチそれぞれの高電位側端子が前記正極導電部材に接続されており、
    前記各第1ローサイドスイッチ及び前記各第2ローサイドスイッチそれぞれの低電位側端子が前記負極導電部材に接続されている請求項7に記載の回転電機装置。
  9. 前記半波駆動部は、前記第1ハイサイドスイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれでずらしつつ、N相それぞれにおいて、電気角半周期以下の第1所定期間に渡って電気角1周期毎に前記第1ハイサイドスイッチを通電制御し、また、前記第2ローサイドスイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれでずらしつつ、N相それぞれにおいて、電気角半周期以下の第2所定期間に渡って電気角1周期毎に前記第2ローサイドスイッチを通電制御する請求項7又は8に記載の回転電機装置。
  10. 前記半波駆動部は、前記第1ハイサイドスイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれで「360°/N」ずらしつつ、前記第1ハイサイドスイッチを通電制御し、また、前記第2ローサイドスイッチの通電制御の開始タイミングをN相それぞれで「360°/N」ずらしつつ、前記第2ローサイドスイッチを通電制御する請求項9に記載の回転電機装置。
  11. 前記第1所定期間及び前記第2所定期間のそれぞれが、「90°+180°/N」以上であって、かつ、電気角半周期以下の期間に設定されている請求項9又は10に記載の回転電機装置。
  12. 前記第1コイルと前記第2コイルとの間の空間位相差が電気角で0となるように前記第1コイル及び前記第2コイルが前記ステータコアに巻回されており、
    前記半波駆動部は、空間位相が一致する相のそれぞれにおいて、前記第1ハイサイドスイッチの通電制御の開始タイミングと前記第2ローサイドスイッチの通電制御の開始タイミングとを電気角半周期だけずらしつつ、前記第1ハイサイドスイッチ及び前記第2ローサイドスイッチを通電制御する請求項10又は11に記載の回転電機装置。
  13. N相それぞれにおいて、前記第1コイルに流れる電流の絶対値が第1所定電流値以下になっていると判定した場合に、前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子及び前記第1コイルの中性点のうちいずれか一方から他方へと前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子の接続対象を切り替えるように前記第1切替スイッチを制御する第1低電流切替部(50)と、
    N相それぞれにおいて、前記第2コイルに流れる電流の絶対値が第2所定電流値以下になっていると判定した場合に、前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子及び前記第2コイルの中性点のうちいずれか一方から他方へと前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子の接続対象を切り替えるように前記第2切替スイッチを制御する第2低電流切替部(50)と、を備える請求項7〜12のいずれか1項に記載の回転電機装置。
  14. 前記第1切替スイッチは、
    前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子と前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子とを接続する第1接続スイッチ(40A)と、
    前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子と前記第1コイルの中性点とを接続する第2接続スイッチ(40B)と、を有し、
    前記第2切替スイッチは、
    前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子と前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子とを接続する第3接続スイッチ(60A)と、
    前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子と前記第2コイルの中性点とを接続する第4接続スイッチ(60B)と、を有し、
    前記第1接続スイッチをオンからオフに切り替えてかつ前記第2接続スイッチをオフからオンに切り替えることにより、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子の接続対象を前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子から前記第1コイルの中性点に切り替える第1切替処理と、前記第1接続スイッチをオフからオンに切り替えてかつ前記第2接続スイッチをオンからオフに切り替えることにより、前記第1ローサイドスイッチの高電位側端子の接続対象を前記第1コイルの中性点から前記第1ハイサイドスイッチの低電位側端子に切り替える第2切替処理とを行う第1切替制御部(50)と、
    前記第3接続スイッチをオンからオフに切り替えてかつ前記第4接続スイッチをオフからオンに切り替えることにより、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子の接続対象を前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子から前記第2コイルの中性点に切り替える第3切替処理と、前記第3接続スイッチをオフからオンに切り替えてかつ前記第4接続スイッチをオンからオフに切り替えることにより、前記第2ハイサイドスイッチの低電位側端子の接続対象を前記第2コイルの中性点から前記第2ローサイドスイッチの高電位側端子に切り替える第4切替処理とを行う第2切替制御部(50)と、を備え、
    前記第1切替制御部は、さらに、前記第1切替処理及び前記第2切替処理において、前記第1接続スイッチ及び前記第2接続スイッチそれぞれの駆動状態を切り替える場合に前記第1接続スイッチ及び前記第2接続スイッチの双方をオンする期間を設定し、
    前記第2切替制御部は、さらに、前記第3切替処理及び前記第4切替処理において、前記第3接続スイッチ及び前記第4接続スイッチそれぞれの駆動状態を切り替える場合に前記第3接続スイッチ及び前記第4接続スイッチの双方をオンする期間を設定する請求項7〜13のいずれか1項に記載の回転電機装置。
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