JP6574882B2 - 自動車のフロントドア用窓ガラス及びフロントドア構造 - Google Patents
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物品と、
前記物品上に形成された有機物及び無機酸化物を含む有機無機複合防曇膜と、を備え、
前記有機物が吸水性樹脂を含み、
前記無機酸化物がシリカを含み、
前記有機無機複合防曇膜が前記吸水性樹脂を主成分とし、
前記有機無機複合防曇膜が紫外線吸収剤及び/又は赤外線吸収剤をさらに含む、防曇膜つき物品、を提供する。
物品としては、その形状を問わないが、ガラス、樹脂、金属、セラミックス、それらの組み合わせ等が挙げられる。物品としては、透光性物品が好ましく、透明物品がより好ましい。透光性物品又は透明物品としては、ガラス板、樹脂板に代表される透光性又は透明基板が好ましい。基板としては、高い表面硬度を有するガラス板が好ましい。
ガラス板は、例えば、車両用、建築用及び産業用の各分野で最も一般に用いられているフロート板ガラスであってよい。ガラス板は、着色されている必要はないが、グリーン、ブロンズ等に着色されていてもよい。また、強化ガラス、合わせガラス、複層ガラス等へと処理又は加工されていてもよい。主面の形状も、平面、曲面のいずれであってもよい。板厚は、例えば1〜12mmであり、建築用としては3〜10mmが、車両用としては1〜5mmがそれぞれ好適である。ガラス板は、フロート板ガラスのような透明なガラスに限らず、透光性は有するが透明ではない擦りガラスであってもよい。擦りガラスの表面に防曇膜を形成することにより、透明となることもある。
樹脂板としては、ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリレート板に代表されるアクリル樹脂板が適している。樹脂板の板厚は、2〜8mmが適切であり、3〜6mmが好適である。樹脂板の表面には、有機無機複合防曇膜との密着性を向上させるための表面処理を施してもよい。樹脂板の表面処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理等の酸化処理、及びサンドブラスト法、溶剤処理法等の凹凸化処理を挙げることができる。これらの処理の中では、効果及び操作性の観点からコロナ放電処理が好ましい。
物品は、その一方の主面上に反射膜を設けた鏡であってもよい。鏡を構成する物品としても、ガラス板等の透明基板が適している。この場合、有機無機複合防曇膜は、反射膜を設けた透明基板の主面と反対側の主面に形成されることが好ましい。防曇膜つき鏡は、いわゆる防曇鏡として使用できる。
有機無機複合防曇膜は、物品の表面に形成された単層膜である。有機無機複合防曇膜は、有機物及び無機酸化物を含む。有機物は吸水性樹脂を含み、無機酸化物はシリカを含む。有機無機複合防曇膜は、紫外線吸収剤及び/又は赤外線吸収剤を含む。以下、各成分について説明する。
吸水性樹脂としては特に制限はなく、ポリエチレングリコール、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン樹脂、デンプン系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステルポリオール、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。これらのうち好ましいのは、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル、エポキシ系樹脂及びポリウレタン樹脂であり、より好ましいのは、ポリビニルアセタール樹脂、エポキシ系樹脂及びポリウレタン樹脂であり、特に好ましいのは、ポリビニルアセタール樹脂である。
無機酸化物は、例えば、Si、Ti、Zr、Ta、Nb、Nd、La、Ce及びSnから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物であり、少なくとも、Siの酸化物(シリカ)を含む。有機無機複合防曇膜は、吸水性樹脂100重量部に対し、好ましくは0.01重量部以上であり、より好ましくは0.1重量部以上、さらに好ましくは0.2重量部以上、特に好ましくは1重量部以上、最も好ましくは5重量部以上、場合によっては10重量部以上、必要であれば20重量部以上、また、好ましくは50重量部以下、より好ましくは45重量部以下、さらに好ましくは40重量部以下、特に好ましくは35重量部以下、最も好ましくは33重量部以下、場合によっては30重量部以下となるように、無機酸化物を含むことが好ましい。無機酸化物は、有機無機複合防曇膜の強度、特に耐摩耗性を確保するために必要な成分であるが、その含有量が多くなると、有機無機複合防曇膜の防曇性が低下する。
有機無機複合防曇膜は、無機酸化物の少なくとも一部として、無機酸化物微粒子をさらに含んでいてもよい。無機酸化物微粒子を構成する無機酸化物は、例えば、Si、Ti、Zr、Ta、Nb、Nd、La、Ce及びSnから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物であり、好ましくはシリカ微粒子である。シリカ微粒子は、例えば、コロイダルシリカを添加することにより有機無機複合防曇膜に導入できる。無機酸化物微粒子は、有機無機複合防曇膜に加えられた応力を、有機無機複合防曇膜を支持する物品に伝達する作用に優れ、硬度も高い。したがって、無機酸化物微粒子の添加は、有機無機複合防曇膜の耐摩耗性を向上させる観点から有利である。また、有機無機複合防曇膜に無機酸化物微粒子を添加すると、微粒子が接触又は近接している部位に微細な空隙が形成され、この空隙から膜中に水蒸気が取り込まれやすくなる。このため、無機酸化物微粒子の添加は、防曇性の向上に有利に作用することもある。無機酸化物微粒子は、有機無機複合防曇膜を形成するための塗工液に、予め形成した無機酸化物微粒子を添加することにより、有機無機複合防曇膜に供給することができる。
無機酸化物を有機無機複合防曇膜に配合するためには、加水分解性基を有する金属化合物(加水分解性金属化合物)又はその加水分解物を、有機無機複合防曇膜を形成するための塗工液に添加するとよい。加水分解性金属化合物としては、以下の式(I)で表される、加水分解性基を有するシリコン化合物が好ましい。無機酸化物に含まれるシリカは、加水分解性基を有するシリコン化合物又はその加水分解物由来のシリカを含むことが好ましい。式(I)で表される加水分解性基を有するシリコン化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。本発明においては、シロキサン結合で結合したシリコン化合物において、そのシリコンの一部に有機金属が直接結合しているものもシリカに含める。
式(I)におけるRは、水素原子が反応性官能基に置換されていてもよい炭素数1〜3の炭化水素基である。炭素数1〜3の炭化水素基としては、炭素数1〜3のアルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基)及び炭素数2〜3のアルケニル基(ビニル基、アリル基、プロペニル基)等が挙げられる。
式(II)におけるR及びmは、上述したとおりである。加水分解及び重縮合の後、式(II)で表される化合物は、実際には、有機無機複合防曇膜中において、シリコン原子と酸素原子とが交互に接続し、かつ三次元的に広がるシロキサン結合(Si−O−Si)のネットワーク構造を形成する。
有機無機複合防曇膜は、有機ホウ素化合物、有機チタン化合物及び有機ジルコニウム化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤に由来する架橋構造を含んでいてもよい。架橋構造の導入は、有機無機複合防曇膜の耐摩耗性、耐水性を向上させる。別の観点から述べると、架橋構造の導入は、有機無機複合防曇膜の防曇性能を低下させることなくその耐久性を改善することを容易にする。
有機無機複合防曇膜には、その他の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、防曇性を改善する機能を有するグリセリン、エチレングリコール等のグリコール類が挙げられる。添加剤は、界面活性剤、界面調整剤、スリップ性付与剤、レベリング剤、消泡剤、防腐剤等であってもよい。
有機無機複合防曇膜の膜厚は、要求される防曇特性その他に応じて適宜調整すればよい。有機無機複合防曇膜の膜厚は、好ましくは1〜20μmであり、より好ましくは2〜15μm、さらに好ましくは3〜10μmである。
有機無機複合防曇膜は、有機無機複合防曇膜を形成するための塗工液を透明基板等の物品上に塗布し、塗布した塗工液を乾燥させることにより、成膜することができる。塗工液の調製に用いる溶媒、塗工液の塗布方法は、公知の材料及び方法を用いればよい。
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン「Uvinul3050」(BASF社製)0.5重量部、アルコール溶媒「ソルミックスAP−7」[日本アルコール販売(株)製]18.62重量部、精製水17.63重量部、酸触媒として硝酸0.05重量部、テトラエトキシシラン「KBE−04」[信越化学工業(株)製]0.69重量部、レベリング剤「KP−341」[信越化学工業(株)製]0.01重量部、ポリビニルアセタール樹脂含有溶液「エスレック KX−5」[固形分8重量%、ベンズアルデヒドに由来するアセタール構造を含む、アセタール化度:9モル%、積水化学工業(株)製]62.5重量部、をガラス製容器に入れ、25℃で3時間撹拌することにより、有機無機複合防曇膜形成用塗工液を調製した。ここで、KP−341は任意の添加剤であるが、塗工液を塗工して得られた防曇膜に生じる縦スジの発生を効果的に抑制し、防曇膜つき物品の外観、品質の向上に寄与する。次いで、市販の紫外線カットグリーンガラス「UVFL」[厚さ3.1mm、日本板硝子(株)製]を100×100mmに切断して洗浄し、それに20℃、相対湿度30%の環境下で、有機無機複合防曇膜形成用塗工液をフローコート法により塗工した。同環境下で10分間乾燥させた後、高温高湿度環境下にて予備硬化処理を行い、次いで120℃で30分間の加熱処理を実施し、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品E−1を作製した。
「Uvinul3050」の部数を0.75重量部に変更し、「ソルミックスAP−7」の部数を18.37重量部に変更した以外は参照例1と同様にして、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品E−2を作製した。
「ソルミックスAP−7」の部数を20.06重量部に変更し、精製水の部数を15.63重量部に変更し、「KBE−04」の部数を1.04重量部に変更し、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン「KBM−403」[信越化学工業(株)製]0.21重量部を添加したこと以外は参照例1と同様にして、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品E−3を作製した。
「Uvinul3050」の部数を0.75重量部に変更し、「ソルミックスAP−7」の部数を19.81重量部に変更し、「KBE−04」の部数を1.04重量%に変更し、「KBM−403」0.21重量%を添加したこと以外は参照例1と同様にして、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品E−4を作製した。
「ソルミックスAP−7」20.14重量部、精製水15.63重量部、酸触媒として硝酸0.05重量部、「KBE−04」1.04重量部、インジウム錫酸化物微粒子分散液[40重量%エチルアルコール分散液、三菱マテリアル電子化成(株)製]0.63重量部、「KP−341」0.01重量部、「エスレックKX−5」62.5重量部をガラス製容器に入れ、25℃で3時間撹拌することにより、有機無機複合防曇膜形成用塗工液を調製した。次いで、市販の紫外線カットグリーンガラス「UVFL」を100×100mmに切断して洗浄し、それに20℃、相対湿度30%の環境下で、有機無機複合防曇膜形成用塗工液をフローコート法により塗工した。同環境下で10分間乾燥させた後、高温高湿度環境下にて予備硬化処理を行い、次いで120℃で30分間の加熱処理を実施し、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品E−5を作製した。
「ソルミックスAP−7」の部数を19.33重量部に変更し、「KBM−403」0.21重量部を添加したこと以外は参照例3と同様にして、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品E−6を作製した。
「ソルミックスAP−7」の部数を19.39重量部に変更し、「Uvinul3050」0.75重量部を添加したこと以外は参照例3と同様にして、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品E−7を作製した。
「ソルミックスAP−7」の部数を19.18重量部に変更し、「Uvinul3050」0.75重量部を添加し、「KBM−403」[信越化学工業(株)製]0.21重量部を添加したこと以外は参照例3と同様にして、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品E−8を作製した。
「ソルミックスAP−7」の部数を20.37重量部に変更し、精製水の部数を15.63重量部に変更し、硝酸の部数を0.01重量部に変更し、「KBM−403」0.28重量部を添加し、表面調整剤「BYK−307」[ビックケミー・ジャパン(株)製]0.01重量部を添加したこと以外は参照例1と同様にして、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品E−9を作製した。ここで、BYK−307は任意の成分であるが、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを含有する表面調整剤であり、防曇膜の表面滑り性をよくすることができる。
参照例1で用いたものと同じ市販の紫外線カットグリーンガラス「UVFL」を100×100mmに切断して洗浄したものを、そのまま使用した(防曇膜つき物品C−1)。
「Uvinul3050」を未添加とし、「ソルミックスAP−7」の部数を19.12重量部に変更したこと以外は参照例1と同様にして、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品C−2を作製した。
「Uvinul3050」を未添加とし、「ソルミックスAP−7」の部数を20.56重量部に変更し、精製水の部数を15.63重量部に変更し、「KBE−04」の部数を1.04重量部に変更し、「KBM−403」0.21重量部を添加したこと以外は参照例1と同様にして、膜厚5μmの防曇膜を備えた防曇膜つき物品C−3を作製した。
防曇膜つき物品の外観を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:ムラ、白濁、クラックなし。
×:ムラ、白濁、クラックの少なくとも一つがあり。
防曇膜つき物品の曇価を、ヘーズメーター「HZ−V3」[スガ試験機(株)製]を用いて測定し、下記の基準で評価した。
○:曇価が1.0%以下であった。
×:曇価が1.0%より大であった。
防曇膜つき物品を、20℃、相対湿度30%の環境下に1時間放置した。恒温水槽を用いて水温を35℃にした温水面上に防曇膜つき物品が水蒸気に晒されるように配置し、防曇膜に曇りが認められるまでの時間を測定し、下記の基準で評価した。
○:曇りが確認されるまでに、50秒間以上要した。
△:曇りが確認されるまでに30秒間より長く要したが、50秒間未満で曇りが確認された。
×:30秒間以下で曇りが確認された。
防曇膜つき物品をテーバー摩耗試験機「5130」(TABER INDUSTRIES社製)に設置し、250gの荷重で500回転させ、試験前後での曇価の変化量ΔHz(%)を測定した。曇価はヘーズメーター「HZ−1S」[スガ試験機(株)製]を用いて測定し、下記の基準で評価した。
○:ΔHzが7%以下であった。
×:ΔHzが7%超、又は塗膜の剥離の少なくとも一方が生じた。
分光光度計「U−4100」[(株)日立製作所製]を用いて、防曇膜つき物品の可視光透過率:YA、紫外線透過率:TUV380、近赤外域平均透過率:TNIRを測定した。YAは、JIS R3106:1998に従い、光源であるCIE標準イルミナントAに対する透過率である。TUV380は、ISO 9050(1990年度版)に定める紫外線透過率である。TNIRは、波長1000〜2000nmにおける平均透過率であり、赤外線カット性能の指標である。これらをそれぞれ下記の基準で評価した。
○:70%以上
×:70%未満
○:2.0%以下
×:2.0%より大
○:30%未満
×:30%以上
参照例5の有機無機複合防曇膜形成用塗工液を、ロボットアームと吐出部を備えたノズルフローコーターを用いて、自動車用ドアガラスの車内面に塗布した。ノズルフローコーターは、図3に例示するコーターであり、ガラス板10を保持しながら移動させるロボットアーム7と、塗工液Gを射出する射出部8とを備える。ガラス板10は、ロボットアーム7により、ロボットアーム7により保持されている部位が、鉛直方向に対してd°の角度で傾斜して保持されている。dは好ましくは−3°〜+30°である。射出部8は、ノズル82と、このノズル82を支持する基部81とを備える。射出部8では、チューブ84により供給される塗工液Gを、ノズル82からガラス板10に射出した。ロボットアーム7は、先端部の吸盤によりガラス板10を保持し、ノズル82とガラス板10とを相対移動させることができる。ノズル82とガラス板10とを相対移動させつつ、塗工液Gのノズル82からの射出を制御することにより、塗工液Gがガラス板10に接する位置の軌跡を制御し、ガラス板10の主面17上の所定領域に、塗工液Gを塗布することができる。
Claims (12)
- ガラスを含む物品と、
前記物品上に形成された有機物及び無機酸化物を含む単層膜の有機無機複合防曇膜と、を備え、
前記有機物が吸水性樹脂を含み、
前記吸水性樹脂がポリビニルアセタール樹脂を含み、
前記無機酸化物がシリカを含み、
前記シリカが、加水分解性基を有するシリコン化合物又はその加水分解物由来のシリカを含み、
前記加水分解性基を有するシリコン化合物が、シリコンアルコキシドを含み、
前記シリコンアルコキシドが、シランカップリング剤を含み、
前記有機無機複合防曇膜が前記吸水性樹脂を主成分とし、
前記有機無機複合防曇膜が紫外線吸収剤をさらに含み、
前記紫外線吸収剤が有機物であり、
ISO 9050(1990年度版)に従って算出した紫外線透過率TUV380が2.0%以下であり、
CIE標準イルミナントAを用いて、JIS R3106:1998に従って算出した可視光透過率YAが70%以上である、自動車のフロントドア用窓ガラス。 - 前記物品の上辺部及び側辺部の少なくとも一方は、前記有機無機複合防曇膜が形成されていない領域を有する、請求項1に記載のフロントドア用窓ガラス。
- 前記紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、ヒドロキシフェニルトリアジン化合物及びシアノアクリレートから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載のフロントドア用窓ガラス。
- 前記有機無機複合防曇膜が赤外線吸収剤をさらに含み、
前記赤外線吸収剤が、インジウム錫酸化物微粒子及び/又はアンチモン錫酸化物微粒子を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフロントドア用窓ガラス。 - 前記シリコンアルコキシドが4官能シリコンアルコキシドを含み、
前記シリコンアルコキシドの主成分が4官能シリコンアルコキシドである、請求項1に記載のフロントドア用窓ガラス。 - 前記シリコンアルコキシドが、さらに3官能シリコンアルコキシドを含む、請求項5に記載のフロントドア用窓ガラス。
- 前記防曇膜が、無機酸化物微粒子をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のフロントドア用窓ガラス。
- 前記無機酸化物微粒子が、シリカ微粒子である、請求項7に記載のフロントドア用窓ガラス。
- 前記物品がガラス板であり、荷重2.45N、回転数500回とした以外はJIS R3212:2008に規定されたテーバー摩耗試験の前後で、曇価の変化が7%以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のフロントドア用窓ガラス。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のフロントドア用窓ガラスと、
開口部を有し、かつ前記フロントドア用窓ガラスが内部を昇降できるように取り付けられた枠体と、
前記開口部に沿って配置されたガラスランと、
前記フロントドア用窓ガラスを昇降させることによって前記開口部を開閉する駆動部と、
を備えた、自動車のフロントドア構造。 - 前記フロントドア用窓ガラスが、前記開口部を締め切る締め切り位置まで上昇したときに、前記物品において、前記有機無機複合防曇膜が形成されていない領域が車内側から視認されない、請求項10に記載のフロントドア構造。
- 前記フロントドア用窓ガラスが、前記開口部を締め切る締め切り位置まで上昇したときに、前記物品において、前記有機無機複合防曇膜が形成されていない領域が車内側から視認される、請求項10に記載のフロントドア構造。
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