JP6573686B2 - 複数のユーザにアクセスされるデータを処理する情報管理システム、情報管理方法、およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、複数のユーザにアクセスされるデータ、例えば、電子カルテのようなデータを処理する情報管理システム、情報管理方法、およびプログラムに関するものである。
一般的に、データアクセスされるシステムは、一時的に必要性の高いデータが、複数のユーザに同時アクセスされる場合がある。例えば、電子カルテのデータがそのような同時アクセスされうるデータとなる。このような電子カルテの従来技術について説明する。医療機関においては、コンピュータを用いて患者情報、診察情報、処方情報等を電子的に管理する電子カルテと呼ばれるシステムが用いられている(特許文献1、特許文献2参照)。
特開2002−304466号公報 特開2017−111665号公報
上記の特許文献1には、ディスプレイ装置上において当該患者の過去の診察履歴の一瞥表示や詳細表示を行う技術が記載されている。また、特許文献2には、患者のプライバシーの侵害となる電子カルテの閲覧を抑止するために、利用者のアカウント情報を、閲覧対象患者に関連付けて記憶する技術が記載されている。
上述のように、一般に、電子カルテシステムでは、患者が医療機関を受診する際、受付、診察、検査、会計等のそれぞれの段階において、受付担当者、医師、看護師、診察助手、検査技師、会計担当者等の複数のユーザによって、患者に対するデータ入力が短期間に行われる。その際、他のユーザのデータ入力待ちによる遅延を防ぎ、業務効率を高めるためには、同一患者に対するデータ入力が、複数人で並行して行えることが望ましい。
しかしながら、従来の電子カルテシステムでは、患者のデータを複数のユーザによって並行して編集することが考慮されておらず、そのため、たとえば検査技師が開いているドキュメントAを更新した場合に、すでに医師が開いているドキュメントBに反映されないというデータの不整合を生じさせる恐れがある。あるいは、看護師がドキュメントCを開いている間は、他のユーザはドキュメントCに関連するデータの更新を行えず、最新の状況を共有できなかったり、待ち時間が生じたりという、作業効率の悪化を招く恐れがある。
そこで、電子カルテシステムで、患者のデータに対する同時アクセスを可能とし、なおかつユーザ間のデータの不整合を防ぐためには、あるデータの更新が行われた際に、複数のユーザがそれぞれの端末で開いているドキュメントを全て更新しなければならない。その際、従来の方法では、データの処理量が大きい場合に更新の遅延が発生したり、並行して複数のユーザが更新を行った場合に競合が起こったりする恐れがあり、データの同時アクセスを実現することは難しい。
この課題に対して、本発明者らは、患者のデータを管理する方法に着目した。各ユーザが開くドキュメント毎に患者のデータを管理するのではなく、ドキュメントに含まれる項目毎に管理し、各ドキュメントは、それぞれデータを参照する。そのデータは、変更や複数のドキュメントに対する更新が容易となるよう、最小サイズのオブジェクトとして格納する。また、最小単位のオブジェクトのままでは、過去の履歴を参照する際に処理効率が悪いので、一定時間の経過後には、オブジェクトを結合する。
本発明は、複数のユーザにアクセスされるデータを処理するシステムにおいて、データに対する同時アクセスを可能とし、なおかつユーザ間のデータの不整合を防ぐ情報管理システム、情報管理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
第1の特徴に係る発明は、
複数のユーザに同時にアクセスされるデータを処理し、一度に参照可能なデータのまとまりをオブジェクトとして扱う情報管理システムにおいて、
前記オブジェクトのデータを参照して前記複数のユーザ各々に編集可能なドキュメントを表示するドキュメント編集手段と、
前記ドキュメントの項目に対して、データの入力を受け付けるデータ入力受付手段と、
前記入力されたデータをオブジェクト毎に格納するデータ格納手段と、
一定時間経過後に、前記オブジェクトを結合することでサイズを拡大するサイズ変更手段と、
を備えることを特徴とする情報管理システムを提供する。
第1の特徴に係る発明によれば、複数のユーザに同時にアクセスされるデータを処理し、一度に参照可能なデータのまとまりをオブジェクトとして扱う情報管理システムにおいて、前記オブジェクトのデータを参照して前記複数のユーザ各々に編集可能なドキュメントを表示するドキュメント編集手段と、前記ドキュメントの項目に対して、データの入力を受け付けるデータ入力受付手段と、前記入力されたデータをオブジェクト毎に格納するデータ格納手段と、一定時間経過後に、前記オブジェクトを結合することでサイズを拡大するサイズ変更手段と、を備える。
第1の特徴に係る発明は、情報管理システムのカテゴリであるが、情報管理方法、およびプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である情報管理システムであって、
前記データ格納手段は、前記入力されたデータを前記ドキュメントの項目毎に独立したオブジェクトとして格納し、
前記サイズ変更手段は、一定時間経過後に、前記入力済みの複数のオブジェクトを一つのオブジェクトとして統合し、オブジェクトのサイズを拡大することを特徴とする情報管理システムを提供する。
第2の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である情報管理システムにおいて、前記データ格納手段は、前記入力されたデータを前記ドキュメントの項目毎に独立したオブジェクトとして格納し、前記サイズ変更手段は、一定時間経過後に、前記入力済みの複数のオブジェクトを一つのオブジェクトとして統合し、オブジェクトのサイズを拡大する。
第3の特徴に係る発明は、第1の特徴又は第2の特徴に係る発明である情報管理システムであって、
前記受け付けた項目毎のデータにアクセスしているユーザ全てに更新されたかどうかを確認するデータ更新確認手段と、
前記データ更新確認手段により項目毎のデータが更新されたことが検出された場合に、前記ドキュメントが参照するオブジェクトのうち更新が必要な最小サイズのオブジェクトのみ、データを更新するドキュメント更新手段をさらに備えたことを特徴とする情報管理システムを提供する。
第3の特徴に係る発明によれば、第1の特徴又は第2の特徴に係る発明である情報管理システムにおいて、前記受け付けた項目毎のデータにアクセスしているユーザ全てに更新されたかどうかを確認するデータ更新確認手段と、前記データ更新確認手段により項目毎のデータが更新されたことが検出された場合に、前記ドキュメントが参照するオブジェクトのうち更新が必要な最小サイズのオブジェクトのみ、データを更新するドキュメント更新手段をさらに備える。
第4の特徴に係る発明は、第1の特徴から第3の特徴のいずれかに係る発明である情報管理システムであって、
前記一定時間経過後とは、前記ドキュメント作成日の翌日の所定の時刻又は前記ドキュメントの確定処理を行った翌日の所定の時刻であることを特徴とする情報管理システムを提供する。
第4の特徴に係る発明によれば、第1の特徴から第3の特徴のいずれかに係る発明である情報管理システムにおいて、前記一定時間経過後とは、前記ドキュメント作成日の翌日の所定の時刻又は前記ドキュメントの確定処理を行った翌日の所定の時刻である。
第5の特徴に係る発明は、第1の特徴から第4の特徴のいずれかに係る発明である情報管理システムであって、
前記データが、電子カルテに入力されるデータであることを特徴とする情報管理システムを提供する。
第5の特徴に係る発明によれば、第1の特徴から第4の特徴のいずれかに係る発明である情報管理システムにおいて、前記データが、電子カルテに入力されるデータである。
第6の特徴に係る発明は、
複数のユーザに同時にアクセスされるデータを処理し、一度に参照可能なデータのまとまりをオブジェクトとして扱う情報管理方法において、
前記オブジェクトのデータを参照して前記複数のユーザ各々に編集可能なドキュメントを表示するステップと、
前記ドキュメントの項目に対して、データの入力を受け付けるステップと、
前記入力されたデータをオブジェクト毎に格納するステップと、
一定時間経過後に、前記オブジェクトを結合することでサイズを拡大するステップと、
を備える情報管理方法を提供する。
第7の特徴に係る発明は、
複数のユーザに同時にアクセスされるデータを処理し、一度に参照可能なデータのまとまりをオブジェクトとして扱う情報管理システムに、
前記オブジェクトのデータを参照して前記複数のユーザ各々に編集可能なドキュメントを表示するステップ、
前記ドキュメントの項目に対して、データの入力を受け付けるステップ、
前記入力されたデータをオブジェクト毎に格納するステップ、
一定時間経過後に、前記オブジェクトを結合することでサイズを拡大するステップ、
を実行させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、複数のユーザにアクセスされるデータを処理するシステムにおいて、患者のデータに対する同時アクセスを可能とし、なおかつユーザ間のデータの不整合を防ぐ情報管理システム、情報管理方法、およびプログラムを提供することが可能となる。
図1は、本発明の好適な実施形態の概要図である。 図2は、端末100とサーバ200の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。 図3は、端末100とサーバ200のフローチャート図である。 図4は、データの更新によるドキュメント更新処理を行う場合の、端末100とサーバ200の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。 図5は、データの更新によるドキュメント更新処理を行う場合の、端末100Aと端末100Bとサーバ200のフローチャート図である。 図6は、本発明における端末100とサーバ200間のデータの流れの模式図である。 図7は、端末100に患者Xのバイタル情報を表示する場合の画面例である。 図8は、端末100に患者のバイタル情報一覧を表示する場合の画面例である。 図9は、本発明でリアルタイム編集を行うために、データを最小サイズのオブジェクトとして扱う際の模式図である。 図10は、本発明で一定時間が経過しリアルタイム編集が必要でなくなった場合に、データを結合してオブジェクトのサイズを拡大した際の模式図である。 図11は、従来の手法でデータの更新を行った場合の模式図である。 図12は、本発明による電子カルテシステムの画面表示の一例である。 図13は、本発明による電子カルテシステムにおいて、各オブジェクトがもつ特性情報を示す模式図である。 図14は、本発明による電子カルテシステムにおいて、各オブジェクトがもつ特性情報に基づいて作成されたドキュメントの画面表示の一例である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
[情報管理システムの概要]
図1は、本発明の好適な実施形態の概要図である。この図1に基づいて、本発明の概要を説明する。情報管理システムは、端末100、サーバ200、通信網300から構成される。また、ここでは電子カルテのデータを取り扱う情報管理システムを例として説明するが、取り扱うデータは、電子カルテに限定されることはない。
なお、図1において、端末100の数およびサーバ200の数は一つに限らず複数であってもよい。また、サーバ200は、実在する装置に限らず、仮想的な装置であってもよい。ここでは、デスクトップコンピュータの端末100Aと、タブレットの端末100Bを図示している。端末100Aは、ユーザ400Aが操作し、端末100Bは、ユーザ400Bが操作するものとする。
端末100Aおよび端末100Bは、図2に示すように、制御部110、通信部120、記憶部130、入出力部140から構成される。入出力部140は、制御部110、通信部120、記憶部130と協働してドキュメント編集モジュール141を実現する。また、入出力部140は、制御部110、記憶部130と協働してデータ入力受付モジュール142を実現する。サーバ200は、同じく図2に示すように、制御部210、通信部220、記憶部230、入出力部240、から構成される。制御部210は、通信部220、記憶部230と協働してデータ格納モジュール211を実現する。また、制御部210は、記憶部230と協働してサイズ変更モジュール212を実現する。通信網300は、インターネット等の公衆通信網でも専用通信網でもよく、端末100とサーバ200間の通信を可能とする。
端末100は、情報管理システムを使用するユーザ400が所持する端末装置である。端末100は、例えば、携帯電話、携帯情報端末、タブレット端末、パーソナルコンピュータに加え、ネットブック端末、スレート端末、電子書籍端末、携帯型音楽プレーヤ等の電化製品や、スマートグラス、ヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブル端末や、その他の物品である。端末100Aとして図示しているデスクトップコンピュータと端末100Bとして図示しているタブレット端末は、その一例にすぎない。ここでのユーザ400としては、医師、看護師、介護士、作業療法士、理学療法士、診療助手、受付担当者、支払い担当者、等、医療機関に関連して電子カルテの情報処理システムで管理するドキュメントを使用する人物を想定している。
図1の情報管理システムにおいて、はじめに、端末100Aのドキュメント編集モジュール141は、ユーザ400Aに、情報を表示したい患者とドキュメントの種類を選択させ、選択内容をサーバ200に通知する(ステップS01)。患者の選択では、受付を行った患者を氏名やIDにより一覧表示から選択させてもよいし、新規の患者の場合は、氏名やID、生年月日、性別、保険証の番号等、必要な情報を入力して新規登録してもよい。また、表示するドキュメントの選択では、患者個人のバイタル情報や患者のバイタル情報一覧等、ユーザが入力や参照を行いたいドキュメントの種類を選択可能な構成とする。バイタル情報の他にも、診療記録、手術、麻酔、処方、注射、看護記録、助産記録、処置、手術、画像、検査結果、リハビリ、健診、問診、説明同意書、看護要約、リハビリ計画書、各種証明書、等、電子カルテシステムで必要と思われるドキュメントを選択できてよい。また、ドキュメント内の項目としても、病名、主要症状、治療方法、診療の年月日、患者の基本情報(氏名・年齢・性別・住所・保険証番号等)、主訴、現病歴、既往歴、家族歴、社会歴、嗜好、アレルギー、現症・身体所見、血液検査・画像検査等各種の検査結果、予約の状況、入院後経過、看護記録、治療方針、治療の目的、等の幅広い内容を取り扱うものとする。ここでは、患者Xのバイタル情報(体温、血圧(上)、血圧(下)、脈拍)ドキュメントを選択したものとする。
図7は、端末100に患者Xのバイタル情報を表示する場合の画面例である。図7では、タブレットの入出力部140にバイタル情報を表示する例を示しているが、これはあくまで一例であり、端末の種類は問わないものとする。患者Xのバイタル情報を表示する場合の例として、ウインドウ701に項目名として、患者名710、体温720、血圧(上)730、血圧(下)740、脈拍750を表示する。また、患者名表示711として、選択した患者の氏名を表示する。又は、ID等患者を特定できる表示で代用してもよいし、両方を併記してもよい。また、コンボボックス721には体温の値を、コンボボックス731には血圧(上)の値を、コンボボックス741には血圧(下)の値を、コンボボックス751には脈拍の値を、入力又は表示するものとする。ここで、コンボボックス721、731、741、751は、必ずしもコンボボックスである必要はなく、それぞれのデータの値の入力、変更、表示が可能であればよいものとする。また、サーバ200から、必要なデータの取得ができなかった場合には、未入力の項目であると考えられるため、空欄のまま表示してもよいし、未入力であることが分かるように<未入力>等の表示を行ってもよい。また、更新情報表示760のように、誰がいつバイタル情報を更新したか、日時とユーザ名を表示してもよい。
図1に戻り、端末100Aからの患者とドキュメント選択の通知を受けて、サーバ200のデータ格納モジュール211は、患者Xのバイタル情報ドキュメント表示に必要なデータの検索を行う(ステップS02)。ここでは、すでに記憶部230に、患者Xの体温、血圧(上)、血圧(下)が記憶されているものとする。
データ格納モジュール211は、ステップS02で検索した患者Xのバイタル情報(体温、血圧(上)、血圧(下))を、データとして端末100Aに送信する(ステップS03)。ここで、患者Xのバイタル情報のうち、脈拍はデータとして記憶されていないことを、あわせて送信してもよい。
次に、端末100Aのドキュメント編集モジュール141は、患者Xのバイタル情報(体温、血圧(上)、血圧(下))をデータとして受信する(ステップS04)。患者Xのバイタル情報のうち、脈拍はデータとして記憶されていないことがサーバ200から送信された場合は、これもあわせて受信するものとする。
ステップS03のデータ格納モジュール211によるデータの送信と、ステップS04のドキュメント編集モジュール141によるデータの受信は、ドキュメントの表示に必要な項目分、データをまとめて送受信してもよいし、項目毎にデータを分けて、ステップS03とステップS04を繰り返してもよいものとする。
ドキュメント編集モジュール141は、ステップS04で受信したデータをもとに、患者Xのバイタルデータをドキュメントとして表示する(ステップS05)。この段階では、脈拍のデータがないので、図7のコンボボックス751は空欄で表示するか、<未入力>等の表示を行う。
次に、データ入力受付モジュール142は、ユーザ400Aからのデータ入力を受け付ける(ステップS06)。ここでは、ユーザ400Aは、端末100Aの入出力部140を介して、患者Xの脈拍が71回/分であることを入力したものとする。
そして、データ入力受付モジュール142は、患者Xの脈拍が71回/分であるという入力データを、サーバ200に送信する(ステップS07)。入力データとあわせて、入力日時とユーザ400Aの情報を送信してもよい。
サーバ200のデータ格納モジュール211は、端末100Aから入力データを受信する(ステップS08)。ここでは、患者Xの脈拍が71回/分であることを受信する。端末100Aから、入力日時とユーザの情報が送信された場合には、あわせて受信する。
データ格納モジュール211は、受信した入力データを記憶部230のオブジェクトに格納する(ステップS09)。ここで、患者Xの脈拍が71回/分であるということをあらわすデータを記憶部230の最小サイズのオブジェクトに格納する。入力日時とユーザの情報をあわせて受信した場合には、その情報もあわせて格納してもよいし、別オブジェクトとして格納してもよい。ここで、記憶部230には、患者Xのバイタルデータとして、体温、血圧(上)、血圧(下)、脈拍が記憶されたため、例えば、この後にユーザ400Bが端末100Bで患者Xのバイタル情報を表示させた場合には、図7のコンボボックス751には、脈拍が71回/分であることを表示することができる。
ここでの、オブジェクトとは、一度に参照可能なデータのまとまりのことである。オブジェクトのサイズが小さいと、変更時のデータ通信に要する時間がほとんどかからないという利点がある。そのため、変更時のデータ通信に要する時間が数ミリ秒の遅延の範囲内ですみ、複数人でのリアルタイム性のある並行した編集が可能となる。逆に、オブジェクトのサイズが大きいと、データ通信に要する時間は長くなるが、一度のデータアクセスでまとめてデータを取得できるという利点がある。
図9は、本発明でリアルタイム編集を行うために、データを最小サイズのオブジェクトとして扱う際の模式図である。端末100の記憶部230を模式的に示しており、左側がリアルタイム編集可能な、最小単位のオブジェクトに分割されたデータである。右側は、リアルタイム編集対象外の、まとめられたオブジェクトである。ここで、左側に示す通り、患者Xの体温データ、患者Xの血圧(上)データ、患者Xの血圧(下)データ、患者Xの脈拍データ、はそれぞれが1つのオブジェクトである。また、患者Xの受付情報データも、独立したオブジェクトとする。同じように、患者Yの体温データ、患者Yの血圧(上)データ、患者Yの血圧(下)データ、患者Yの脈拍データ、患者Yの受付情報データも、それぞれが独立したオブジェクトである。
図1に戻り、一定時間の経過後、サーバ200のサイズ変更モジュール212は、オブジェクトのサイズ変更を行う(ステップS10)。ここでのサイズ変更とは、入力済みの複数のオブジェクトを一つのオブジェクトとして統合し、オブジェクトのサイズを拡大することである。また、ここで、一定時間経過後とは、ドキュメント作成日の翌日の所定の時刻、又は、ドキュメントの確定処理を行った翌日の所定の時刻であることが望ましい。なぜかというと、電子カルテのシステムを考えた場合、診察情報は、基本的に診察の翌日以降の編集を行わないため、データを最小サイズのオブジェクトのままにしておき、リアルタイムに編集できる構成を維持する必要が無いためである。運用の例としては、患者のカルテは作成日の翌日の所定の時刻を一定時間経過後とし、その他の文書データのドキュメントは、確定処理を行った翌日の所定の時刻を一定時間経過後とすることが考えられる。ここでの確定処理とは、ドキュメントの保存処理または、ドキュメントのクローズ処理等、システムに応じて設定可能とする。
図10は、本発明で一定時間が経過しリアルタイム編集が必要でなくなった場合に、データを結合してオブジェクトのサイズを拡大した際の模式図である。端末100の記憶部230を模式的に示しており、右側は、リアルタイム編集対象外の、まとめられたオブジェクトである。ここで、患者Xのバイタル情報として、患者Xの体温データ、血圧(上)データ、血圧(下)データ、脈拍データと、患者Xの受付情報データをまとめて、1つのオブジェクトとする。また、同じように、患者Yのバイタル情報として、患者Yの体温データ、血圧(上)データ、血圧(下)データ、脈拍データと、患者Yの受付情報データをまとめて、1つのオブジェクトとする。さらに、患者バイタル情報一覧として、患者Xの受付情報データ、体温データ、血圧(上)データ、血圧(下)データ、脈拍データと患者Yの受付情報データ、体温データ、血圧(上)データ、血圧(下)データ、脈拍データをまとめて、1つのオブジェクトとする。このほかに、患者Xの体温データとして過去のデータに今回のデータを加えたものを1つのオブジェクト、患者Xの血圧(上)データとして過去のデータに今回のデータを加えたものを1つのオブジェクト、患者Xの血圧(下)データとして過去のデータに今回のデータを加えたものを1つのオブジェクト、患者Xの脈拍データとして過去のデータに今回のデータを加えたものを1つのオブジェクト、として更新する。今回が初診で過去のデータがない患者Yについては、患者Xの体温データとして今回のデータを初回としたものを1つのオブジェクト、患者Xの血圧(上)データとして今回のデータを初回としたものを1つのオブジェクト、患者Xの血圧(下)データとして今回のデータを初回としたものを1つのオブジェクト、患者Xの脈拍データとして今回のデータを初回としたものを1つのオブジェクト、として新規に作成する。このように、リアルタイム編集が必要なくなったデータをまとめることで、例えば、患者Xの体温データをまとめたオブジェクトにアクセスすると、記憶部230に対して一回のアクセスで過去の体温データ全てを取得することが可能となり、システムのパフォーマンスに与える影響が小さくてすむ。リアルタイム編集可能な、最小サイズのオブジェクトのままだと、過去の体温データの数と同じ回数だけ、それぞれのオブジェクトにアクセスしなければならない。
このように、複数人でのリアルタイム性のある並行した編集が必要な段階では、オブジェクトのサイズを小さくして変更時のデータ通信に要する時間をごく短く抑え、各ユーザが行った更新を即時反映することで、ユーザ間のデータの不整合を防ぐことが可能である。また、一定時間の経過後は、オブジェクトのサイズを拡大して、一度のデータアクセスでまとめてデータを取得することでシステムのパフォーマンスに与える影響を小さく抑えることが可能となる。
以上のように、本発明によれば、複数のユーザにアクセスされるデータを処理する電子カルテシステムにおいて、患者のデータに対する同時アクセスを可能とし、なおかつユーザ間のデータの不整合を防ぐことができ、パフォーマンス性の高い情報管理システム、情報管理方法、およびプログラムを提供することが可能となる。
[各機能の説明]
図2は、端末100とサーバ200の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。端末100は、制御部110、通信部120、記憶部130、入出力部140から構成される。入出力部140は、制御部110、通信部120、記憶部130と協働してドキュメント編集モジュール141を実現する。また、入出力部140は、制御部110、記憶部130と協働してデータ入力受付モジュール142を実現する。サーバ200は、制御部210、通信部220、記憶部230、入出力部240、から構成される。制御部210は、通信部220、記憶部230と協働してデータ格納モジュール211を実現する。また、制御部210は、記憶部230と協働してサイズ変更モジュール212を実現する。通信網300は、インターネット等の公衆通信網でも専用通信網でもよく、端末100とサーバ200間の通信を可能とする。なお、図2において、端末100の数およびサーバ200の数は一つに限らず複数であってもよい。ここでは、デスクトップコンピュータの端末100Aと、タブレットの端末100Bを図示しているが、端末100Aも端末100Bも、端末100の機能ブロックを備えるものとする。
端末100は、情報管理システムを使用するユーザ400が所持する端末装置である。端末100は、例えば、携帯電話、携帯情報端末、タブレット端末、パーソナルコンピュータに加え、ネットブック端末、スレート端末、電子書籍端末、携帯型音楽プレーヤ等の電化製品や、スマートグラス、ヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブル端末や、その他の物品である。端末100Aとして図示しているデスクトップコンピュータと端末100Bとして図示しているタブレット端末は、その一例にすぎない。ここでのユーザ400としては、医師、看護師、介護士、作業療法士、理学療法士、診療助手、受付担当者、支払い担当者、等、医療機関に関連して電子カルテの情報処理システムで管理するドキュメントを使用する人物を想定している。
端末100は、制御部110として、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備える。
通信部120として、他の機器と通信可能にするためのデバイス、例えば、有線によるLAN接続や、IEEE802.11に準拠したWi−Fi(Wireless Fidelity)対応デバイス又はIMT−2000規格に準拠した無線デバイス等を備える。
記憶部130として、ハードディスクや半導体メモリによる、データのストレージ部を備える。
入出力部140は、ユーザ400が電子カルテの情報管理システムを利用するために必要な機能を備えるものとする。入出力部140は、制御部110、通信部120、記憶部130と協働してドキュメント編集モジュール141を実現する。また、入出力部140は、制御部110、記憶部130と協働してデータ入力受付モジュール142を実現する。入力を実現するための例として、タッチパネル機能を実現する液晶ディスプレイ、キーボード、マウス、ペンタブレット、装置上のハードウェアボタン、音声認識を行うためのマイク等を備えることが可能である。出力を実現するための例として、液晶ディスプレイ、PCのディスプレイ、プロジェクターへの投影等の表示と音声出力等の形態が考えられる。入出力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
サーバ200は、後述の機能を備える、一般的な計算機であってよい。また、実在する装置に限らず、仮想的な装置であってもよい。
サーバ200は、制御部210として、CPU、RAM、ROM等を備える。制御部210は、通信部220、記憶部230と協働してデータ格納モジュール211を実現する。また、制御部210は、記憶部230と協働してサイズ変更モジュール212を実現する。
通信部220として、他の機器と通信可能にするためのデバイス、例えば、有線によるLAN接続や、IEEE802.11に準拠したWi−Fi対応デバイス又はIMT−2000規格に準拠した無線デバイス等を備える。
記憶部230として、ハードディスクや半導体メモリによる、データのストレージ部を備える。
入出力部240には、入力を実現するための例として、タッチパネル機能を実現する液晶ディスプレイ、キーボード、マウス、ペンタブレット、装置上のハードウェアボタン、音声認識を行うためのマイク等を備えることが可能である。出力を実現するための例として、液晶ディスプレイ、PCのディスプレイ、プロジェクターへの投影等の表示と音声出力等の形態が考えられる。
[電子カルテの情報管理処理]
図3は、端末100とサーバ200のフローチャート図である。ここでの端末100は、図2の端末100A又は端末100Bのいずれかとする。端末100は、ユーザ400が使用しているものとし、上述した各モジュールが実行する処理について、本処理にあわせて説明する。
はじめに、端末100を使用するユーザ400は、電子カルテの情報管理システムへのログイン処理を行う(ステップS301)。ここで、ログイン処理を行うことで、端末100を使用するユーザ400を特定することができる。ログインするために必要なアカウント情報と認証情報を、ログイン要求とあわせてサーバ200に送信するものとする。アカウント情報とは、氏名やニックネームやID等であり、認証情報とは、パスワードやパスフレーズ、指紋や虹彩、等であるものとする。
次に、端末100のドキュメント編集モジュール141は、ユーザ400に、情報を表示したい患者とドキュメントの種類を選択させ、選択内容をサーバ200に通知する(ステップS302)。患者の選択では、受付を行った患者を氏名やIDにより一覧表示から選択させてもよいし、新規の患者の場合は、氏名やID、生年月日、性別、保険証の番号等、必要な情報を入力して新規登録してもよい。また、表示するドキュメントの選択では、患者個人のバイタル情報や患者のバイタル情報一覧等、ユーザが入力や参照を行いたいドキュメントの種類を選択可能な構成とする。バイタル情報の他にも、診療記録、手術、麻酔、処方、注射、看護記録、助産記録、処置、手術、画像、検査結果、リハビリ、健診、問診、説明同意書、看護要約、リハビリ計画書、各種証明書、等、電子カルテシステムで必要と思われるドキュメントを選択できてよい。また、ドキュメント内の項目としても、病名、主要症状、治療方法、診療の年月日、患者の基本情報(氏名・年齢・性別・住所・保険証番号等)、主訴、現病歴、既往歴、家族歴、社会歴、嗜好、アレルギー、現症・身体所見、血液検査・画像検査等各種の検査結果、予約の状況、入院後経過、看護記録、治療方針、治療の目的、等の幅広い内容を取り扱うものとする。ここでは、患者Xのバイタル情報(体温、血圧(上)、血圧(下)、脈拍)ドキュメントを選択したものとする。
図7は、端末100に患者Xのバイタル情報を表示する場合の画面例である。図7では、タブレットの入出力部140にバイタル情報を表示する例を示しているが、これはあくまで一例であり、端末の種類は問わないものとする。患者Xのバイタル情報を表示する場合の例として、ウインドウ701に項目名として、患者名710、体温720、血圧(上)730、血圧(下)740、脈拍750を表示する。また、患者名表示711として、選択した患者の氏名を表示する。又は、ID等患者を特定できる表示で代用してもよいし、両方を併記してもよい。また、コンボボックス721には体温の値を、コンボボックス731には血圧(上)の値を、コンボボックス741には血圧(下)の値を、コンボボックス751には脈拍の値を、入力又は表示するものとする。ここで、コンボボックス721、731、741、751は、必ずしもコンボボックスである必要はなく、それぞれのデータの値の入力、変更、表示が可能であればよいものとする。また、サーバ200から、必要なデータの取得ができなかった場合には、未入力の項目であると考えられるため、空欄のまま表示してもよいし、未入力であることが分かるように<未入力>等の表示を行ってもよい。また、更新情報表示760のように、誰がいつバイタル情報を更新したか、日時とユーザ名を表示してもよい。
図3に戻り、端末100からの患者とドキュメント選択の通知を受けて、サーバ200のデータ格納モジュール211は、患者Xのバイタル情報ドキュメント表示に必要なデータの検索を行う(ステップS303)。ここでは、すでに記憶部230に、患者Xの体温、血圧(上)、血圧(下)が記憶されているものとする。
データ格納モジュール211は、ステップS303で検索した患者Xのバイタル情報(体温、血圧(上)、血圧(下))を、データとして端末100に送信する(ステップS304)。ここで、患者Xのバイタル情報のうち、脈拍はデータとして記憶されていないことを、あわせて送信してもよい。
次に、端末100のドキュメント編集モジュール141は、患者Xのバイタル情報(体温、血圧(上)、血圧(下))をデータとして受信する(ステップS305)。患者Xのバイタル情報のうち、脈拍はデータとして記憶されていないことがサーバ200から送信された場合は、これもあわせて受信するものとする。
ステップS304のデータ格納モジュール211によるデータの送信と、ステップS305のドキュメント編集モジュール141によるデータの受信は、ドキュメントの表示に必要な項目分、データをまとめて送受信してもよいし、項目毎にデータを分けて、ステップS304とステップS305を繰り返してもよいものとする。
ドキュメント編集モジュール141は、ステップS305で受信したデータをもとに、患者Xのバイタルデータをドキュメントとして表示する(ステップS306)。この段階では、脈拍のデータがないので、図7のコンボボックス751は空欄で表示するか、<未入力>等の表示を行う。
次に、データ入力受付モジュール142は、ユーザ400からのデータ入力を受け付ける(ステップS307)。ここでは、ユーザ400は、端末100の入出力部140を介して、患者Xの脈拍が71回/分であることを入力したものとする。
そして、データ入力受付モジュール142は、患者Xの脈拍が71回/分であるという入力データを、サーバ200に送信する(ステップS308)。入力データとあわせて、入力日時とユーザ400の情報を送信してもよい。
サーバ200のデータ格納モジュール211は、端末100から入力データを受信する(ステップS309)。ここでは、患者Xの脈拍が71回/分であることを受信する。端末100から、入力日時とユーザの情報が送信された場合には、あわせて受信する。
データ格納モジュール211は、受信した入力データを記憶部230のオブジェクトに格納する(ステップS310)。ここで、患者Xの脈拍が71回/分であるということをあらわすデータを記憶部230の最小サイズのオブジェクトに格納する。入力日時とユーザの情報をあわせて受信した場合には、その情報もあわせて格納してもよいし、別オブジェクトとして格納してもよい。ここで、記憶部230には、患者Xのバイタルデータとして、体温、血圧(上)、血圧(下)、脈拍が記憶されたため、例えば、この後にユーザ400Bが端末100Bで患者Xのバイタル情報を表示させた場合には、図7のコンボボックス751には、脈拍が71回/分であることを表示することができる。
ここでの、オブジェクトとは、一度に参照可能なデータのまとまりのことである。オブジェクトのサイズが小さいと、変更時のデータ通信に要する時間がほとんどかからないという利点がある。そのため、変更時のデータ通信に要する時間が数ミリ秒の遅延の範囲内ですみ、複数人でのリアルタイム性のある並行した編集が可能となる。逆に、オブジェクトのサイズが大きいと、データ通信に要する時間は長くなるが、一度のデータアクセスでまとめてデータを取得できるという利点がある。
図9は、本発明でリアルタイム編集を行うために、データを最小サイズのオブジェクトとして扱う際の模式図である。端末100の記憶部230を模式的に示しており、左側がリアルタイム編集可能な、最小単位のオブジェクトに分割されたデータである。右側は、リアルタイム編集対象外の、まとめられたオブジェクトである。ここで、左側に示す通り、患者Xの体温データ、患者Xの血圧(上)データ、患者Xの血圧(下)データ、患者Xの脈拍データ、はそれぞれが1つのオブジェクトである。また、患者Xの受付情報データも、独立したオブジェクトとする。同じように、患者Yの体温データ、患者Yの血圧(上)データ、患者Yの血圧(下)データ、患者Yの脈拍データ、患者Yの受付情報データも、それぞれが独立したオブジェクトである。
図3に戻り、データの参照や編集の必要がなくなった場合、ユーザ400はログアウト要求をサーバ200に送信し、電子カルテの情報管理システムからログアウトする(ステップS311)。
また、一定時間の経過後、サーバ200のサイズ変更モジュール212は、オブジェクトのサイズ変更を行う(ステップS312)。ここでのサイズ変更とは、入力済みの複数のオブジェクトを一つのオブジェクトとして統合し、オブジェクトのサイズを拡大することである。また、ここで、一定時間経過後とは、ドキュメント作成日の翌日の所定の時刻、又は、ドキュメントの確定処理を行った翌日の所定の時刻であることが望ましい。なぜかというと、電子カルテのシステムを考えた場合、診察情報は、基本的に診察の翌日以降の編集を行わないため、データを最小サイズのオブジェクトのままにしておき、リアルタイムに編集できる構成を維持する必要が無いためである。運用の例としては、患者のカルテは作成日の翌日の所定の時刻を一定時間経過後とし、その他の文書データのドキュメントは、確定処理を行った翌日の所定の時刻を一定時間経過後とすることが考えられる。ここでの確定処理とは、ドキュメントの保存処理または、ドキュメントのクローズ処理等、システムに応じて設定可能とする。
図10は、本発明で一定時間が経過しリアルタイム編集が必要でなくなった場合に、データを結合してオブジェクトのサイズを拡大した際の模式図である。端末100の記憶部230を模式的に示しており、右側は、リアルタイム編集対象外の、まとめられたオブジェクトである。ここで、患者Xのバイタル情報として、患者Xの体温データ、血圧(上)データ、血圧(下)データ、脈拍データと、患者Xの受付情報データをまとめて、1つのオブジェクトとする。また、同じように、患者Yのバイタル情報として、患者Yの体温データ、血圧(上)データ、血圧(下)データ、脈拍データと、患者Yの受付情報データをまとめて、1つのオブジェクトとする。さらに、患者バイタル情報一覧として、患者Xの受付情報データ、体温データ、血圧(上)データ、血圧(下)データ、脈拍データと患者Yの受付情報データ、体温データ、血圧(上)データ、血圧(下)データ、脈拍データをまとめて、1つのオブジェクトとする。このほかに、患者Xの体温データとして過去のデータに今回のデータを加えたものを1つのオブジェクト、患者Xの血圧(上)データとして過去のデータに今回のデータを加えたものを1つのオブジェクト、患者Xの血圧(下)データとして過去のデータに今回のデータを加えたものを1つのオブジェクト、患者Xの脈拍データとして過去のデータに今回のデータを加えたものを1つのオブジェクト、として更新する。今回が初診で過去のデータがない患者Yについては、患者Xの体温データとして今回のデータを初回としたものを1つのオブジェクト、患者Xの血圧(上)データとして今回のデータを初回としたものを1つのオブジェクト、患者Xの血圧(下)データとして今回のデータを初回としたものを1つのオブジェクト、患者Xの脈拍データとして今回のデータを初回としたものを1つのオブジェクト、として新規に作成する。このように、リアルタイム編集が必要なくなったデータをまとめることで、例えば、患者Xの体温データをまとめたオブジェクトにアクセスすると、記憶部230に対して一回のアクセスで過去の体温データ全てを取得することが可能となり、システムのパフォーマンスに与える影響が小さくてすむ。リアルタイム編集可能な、最小サイズのオブジェクトのままだと、過去の体温データの数と同じ回数だけ、それぞれのオブジェクトにアクセスしなければならない。
図11は、従来の手法でデータの更新を行った場合の模式図である。従来の手法では、ドキュメント毎にデータを保持する。図11では、患者Xの体温をデータとして含むドキュメントの種類として、患者毎のバイタル情報、患者バイタル情報一覧、ドキュメントZがある場合を示している。ここで、患者Xのバイタル情報ドキュメントの体温データが更新された場合、あわせて、患者バイタル情報一覧ドキュメントの患者Xの体温データと、ドキュメントZの患者Xの体温データを更新する必要がある。また、端末100に患者バイタル情報一覧ドキュメントを表示している場合には、患者バイタル情報一覧に含まれる全データ、「患者Xの受付情報データ、体温データ、血圧(上)データ、血圧(下)データ、脈拍データ、患者Yの受付情報データ、体温データ、血圧(上)データ、血圧(下)データ、脈拍データ」を端末100で再読み込みしなければならない。このように、1つのドキュメント内のある項目を変更すると、不整合を生じないために、同項目を含む全てのドキュメントのデータを更新する必要がある。また、各端末100に表示しているドキュメントのデータを更新するために、ドキュメント全体のデータを再読み込みする必要がある。このように、従来方式では、処理が複雑になり、かつ、データの通信量が増大するため、リアルタイムな並行した編集は困難である。
以上のように、本発明によれば、複数のユーザにアクセスされるデータを処理する電子カルテシステムにおいて、患者のデータに対する同時アクセスを可能とし、なおかつユーザ間のデータの不整合を防ぐことができ、パフォーマンス性の高い情報管理システム、情報管理方法、およびプログラムを提供することが可能となる。
[ドキュメント更新処理]
図4は、データの更新によるドキュメント更新処理を行う場合の、端末100とサーバ200の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。端末100の構成は、図2の構成に加えて、入出力部140が、制御部110、通信部120、記憶部130と協働してドキュメント更新モジュール143を実現する。また、サーバ200の構成は、図2の構成に加えて、制御部210が、記憶部230と協働してデータ更新確認モジュール213を実現する。通信網300は、インターネット等の公衆通信網でも専用通信網でもよく、端末100とサーバ200間の通信を可能とする。図4において、端末100の数およびサーバ200の数は一つに限らず複数であってもよい。ここでは、デスクトップコンピュータの端末100Aと、タブレットの端末100Bを図示しているが、端末100Aも端末100Bも、端末100の機能ブロックを備えるものとする。
図5は、データの更新によるドキュメント更新処理を行う場合の、端末100Aと端末100Bとサーバ200のフローチャート図である。上述した各装置のモジュールが実行する処理について、本処理にあわせて説明する。
はじめに、端末100Bのドキュメント編集モジュール141は、患者のドキュメントを表示する(ステップS501)。簡略化のためフローチャートに表示していないが、ユーザ400Bの使用する端末100Bは、電子カルテの情報管理システムへのログイン処理を行ったものとする。また、ここでは、患者Xのバイタル情報(体温、血圧(上)、血圧(下)、脈拍)ドキュメントを選択し、患者Xの必要なデータを受信した後に、患者Xのバイタル情報ドキュメントを表示したものとする。ここのタイミングでは、データを取得した患者Xの体温、血圧(上)、血圧(下)を表示し、データが存在しない脈拍は値を表示しないものとする。
端末100Aのドキュメント編集モジュール141は、ユーザ400Aに、情報を表示したい患者とドキュメントの種類を選択させ、選択内容をサーバ200に通知する(ステップS502)。簡略化のためフローチャートに表示していないが、ステップS502は、ユーザ400Aの使用する端末100Aが、電子カルテの情報管理システムへのログイン処理を行ったあとであるとする。また、ここでは、患者Xのバイタル情報(体温、血圧(上)、血圧(下)、脈拍)ドキュメントを選択したものとする。
端末100Aからの患者とドキュメント選択の通知を受けて、サーバ200のデータ格納モジュール211は、患者Xのバイタル情報ドキュメント表示に必要なデータの検索を行う(ステップS503)。ここでは、すでに記憶部230に、患者Xの体温、血圧(上)、血圧(下)が記憶されているものとする。
データ格納モジュール211は、ステップS503で検索した患者Xのバイタル情報(体温、血圧(上)、血圧(下))を、データとして端末100に送信する(ステップS504)。ここで、患者Xのバイタル情報のうち、脈拍はデータとして記憶されていないことを、あわせて送信してもよい。
次に、端末100Aのドキュメント編集モジュール141は、患者Xのバイタル情報(体温、血圧(上)、血圧(下))をデータとして受信する(ステップS505)。患者Xのバイタル情報のうち、脈拍はデータとして記憶されていないことがサーバ200から送信された場合は、これもあわせて受信するものとする。
ステップS504のデータ格納モジュール211によるデータの送信と、ステップS505のドキュメント編集モジュール141によるデータの受信は、ドキュメントの表示に必要な項目分、データをまとめて送受信してもよいし、項目毎にデータを分けて、ステップS504とステップS505を繰り返してもよいものとする。
ドキュメント編集モジュール141は、ステップS505で受信したデータをもとに、患者Xのバイタルデータをドキュメントとして表示する(ステップS506)。この段階では、脈拍のデータがないので、脈拍は値を表示しないものとする。
次に、データ入力受付モジュール142は、ユーザ400Aからのデータ入力を受け付ける(ステップS507)。ここでは、ユーザ400Aは、端末100Aの入出力部140を介して、患者Xの脈拍が71回/分であることを入力したものとする。
そして、データ入力受付モジュール142は、患者Xの脈拍が71回/分であるという入力データを、サーバ200に送信する(ステップS508)。入力データとあわせて、入力日時とユーザ400の情報を送信してもよい。
サーバ200のデータ格納モジュール211は、端末100Aから入力データを受信する(ステップS509)。ここでは、患者Xの脈拍が71回/分であることを受信する。端末100から、入力日時とユーザの情報が送信された場合には、あわせて受信する。
データ格納モジュール211は、受信した入力データを記憶部230のオブジェクトに格納する(ステップS510)。ここで、患者Xの脈拍が71回/分であるということをあらわすデータを記憶部230の最小サイズのオブジェクトに格納する。入力日時とユーザの情報をあわせて受信した場合には、その情報もあわせて格納してもよいし、別オブジェクトとして格納してもよい。
次に、サーバ200のデータ更新確認モジュール213は、患者Xのバイタル情報をドキュメントとして表示している端末100Aと端末100Bに、それぞれ更新された患者Xの脈拍データを送信する(ステップS510)。
端末100Aのドキュメント更新モジュール143と、端末100Bのドキュメント更新モジュール143は、患者Xの脈拍データを更新データとして受信する(ステップS511)。
端末100Aのドキュメント更新モジュール143と、端末100Bのドキュメント更新モジュール143は、それぞれステップS511で受信したデータをもとに、患者Xのバイタル情報ドキュメントを更新する(ステップS512)。端末100Bも、患者Xの脈拍データを受信したので、ちょうど図7の表示のように、コンボボックス751にも脈拍の値が表示される。
一定時間の経過後、サーバ200のサイズ変更モジュール212は、オブジェクトのサイズ変更を行う(ステップS513)。ここでのサイズ変更とは、入力済みの複数のオブジェクトを一つのオブジェクトとして統合し、オブジェクトのサイズを拡大することである。ここで、一定時間とは、最初のデータ入力受付又は最後のデータ入力受付から24時間以上であることが望ましい。なぜかというと、電子カルテのシステムを考えた場合、診察情報は、基本的に診察の翌日以降の編集を行わないため、データを最小サイズのオブジェクトのままにしておき、リアルタイムに編集できる構成を維持する必要が無いためである。
以上のように、本発明によれば、複数のユーザにアクセスされるデータを処理する電子カルテシステムにおいて、患者のデータに対する同時アクセスを可能とし、なおかつユーザ間のデータの不整合を防ぐことができ、パフォーマンス性の高い情報管理システム、情報管理方法、およびプログラムを提供することが可能となる。
[リアルタイム編集時のデータの流れ]
図6は、本発明における端末100とサーバ200の記憶部230間のデータの流れの模式図である。図7は、端末100に患者Xのバイタル情報を表示する場合の画面例である。図8は、端末100に患者のバイタル情報一覧を表示する場合の画面例である。これらの図に基づいて、本発明において、複数のユーザ400がそれぞれの端末100でドキュメントを編集する場合の、データの流れについて説明する。
図6では、医師であるユーザ400Aがデスクトップコンピュータの端末100Aを使用して、患者Xのバイタル情報を表示している。また、診療助手であるユーザ400Bもタブレットの端末100Bを使用して、患者Xのバイタル情報を表示している。医師であるユーザ400Cは、デスクトップコンピュータである端末100C1とタブレットである端末100C2を同時に使用して、それぞれに患者Yのバイタル情報を表示している。看護師であるユーザ400Dはタブレット端末100Dを使用して、患者バイタル情報一覧を表示している。同じく看護師であるユーザ400Eもタブレット端末100Eを使用して、患者情報一覧を表示している。ここで、ユーザ400Cのように、一人のユーザが端末を複数利用する場合には、一方の端末で選択した患者を、他方の端末でも自動的に選択してもよい。また、複数の端末の使い道としては、例えば、タブレット端末100C2で写真をとり、デスクトップコンピュータ100C1で入力を行う、等が考えられる。各ユーザ400が、ドキュメントを選択すると、それぞれの端末100のドキュメント編集モジュール141が、ドキュメントを構成する項目とユーザ400との関連付けを行う。ユーザはそれぞれ別のドキュメントを表示していても、そのドキュメントを構成する項目のデータは、サーバ200の記憶部230内の同一オブジェクトである。
図7は、前述のとおり、端末100に患者Xのバイタル情報を表示する場合の画面例である。図7では、タブレットの入出力部140にバイタル情報を表示する例を示しているが、これはあくまで一例であり、端末の種類は問わないものとする。患者Xのバイタル情報を表示する場合の例として、ウインドウ701に項目名として、患者名710、体温720、血圧(上)730、血圧(下)740、脈拍750を表示する。また、患者名表示711として、選択した患者の氏名を表示する。又は、ID等患者を特定できる表示で代用してもよいし、両方を併記してもよい。また、コンボボックス721には体温の値を、コンボボックス731には血圧(上)の値を、コンボボックス741には血圧(下)の値を、コンボボックス751には脈拍の値を、入力又は表示するものとする。ここで、コンボボックス721、731、741、751は、必ずしもコンボボックスである必要はなく、それぞれのデータの値の入力、変更、表示が可能であればよいものとする。また、サーバ200から、必要なデータの取得ができなかった場合には、未入力の項目であると考えられるため、空欄のまま表示してもよいし、未入力であることが分かるように<未入力>等の表示を行ってもよい。また、更新情報表示760のように、誰がいつバイタル情報を更新したか、日時とユーザ名を表示してもよい。
図8は、端末100に患者のバイタル情報一覧を表示する場合の画面例である。図8では、タブレットの入出力部140にバイタル情報を表示する例を示しているが、これはあくまで一例であり、端末の種類は問わないものとする。患者のバイタル情報を表示する場合の例として、ウインドウ801に表802として、患者名、体温、血圧(上)、血圧(下)、脈拍を表示する。ここでは、患者Xと患者Yのデータのみを表示しているが、患者の人数にあわせて、すべての情報を表示してもよいし、表示する情報数を選択できるようにしてもよい。また、サーバ200から、必要なデータの取得ができなかった場合には、未入力の項目であると考えられるため、空欄のまま表示してもよいし、未入力であることが分かるように<未入力>等の表示を行ってもよい。
まず、ユーザ400Dが端末100Dを使用して、患者Xの体温を更新する場合を考える。この場合、ユーザ400Dは、図8に示す端末100Dの入出力部140を使用して、表802の患者Xの体温(℃)のデータを更新する。端末100Dのデータ入力受付モジュール142は、ユーザ400Dによるデータ入力を受け付け、入力されたデータをサーバ200に送信する。サーバ200のデータ格納モジュールは、患者Xの体温データをオブジェクトに格納する。その後、データ更新確認モジュール143は、患者Xの体温データの項目と関連付けられたユーザ400に対して、更新したデータの同時送信を行う。更新したデータの送信は、データの更新をおこなったユーザ自身にも行うものとする。ここでは、患者Xのバイタル情報を表示しているユーザ400Aの端末100Aと、患者Xのバイタル情報を表示しているユーザ400Bの端末100Bと、患者バイタル情報一覧を表示しているユーザ400Dの端末100Dと、患者バイタル情報一覧を表示しているユーザ400Eの端末100Eに更新したデータの送信を行う。各端末100のドキュメント更新モジュール143は、更新されたデータを受信して、ドキュメントの更新を行う。
次に、ユーザ400Cが端末100C2を使用して、患者Yの脈拍を更新する場合を考える。図7は患者Xのバイタル情報を表示した例を示しているが、この場合、ユーザ400Cは、端末100C2の画面に表示された、患者Yのバイタル情報を更新する。端末100C2の入出力部140を使用して、コンボボックス751に相当する箇所の患者Yの脈拍(回/分)のデータを更新する。端末100C2のデータ入力受付モジュール142は、ユーザ400Cによるデータ入力を受け付け、入力されたデータをサーバ200に送信する。サーバ200のデータ格納モジュールは、患者Yの脈拍データをオブジェクトに格納する。その後、データ更新確認モジュール143は、患者Yの脈拍データの項目と関連付けられたユーザ400に対して、更新したデータの同時送信を行う。更新したデータの送信は、データの更新をおこなったユーザ自身にも行うものとする。ここでは、患者Yのバイタル情報を表示しているユーザ400Cの端末100C1、端末100C2と、患者バイタル情報一覧を表示しているユーザ400Dの端末100Dと、患者バイタル情報一覧を表示しているユーザ400Eの端末100Eに更新したデータの送信を行う。各端末100のドキュメント更新モジュール143は、更新されたデータを受信して、ドキュメントの更新を行う。
このように、各端末100のドキュメントを更新すると、更新した項目のサーバ200内のオブジェクト自体のデータを更新し、その更新内容を項目に関連するドキュメントを表示している端末100に送信して、各ドキュメントの更新を行う。オブジェクトを最小サイズに分割しているため、更新したデータの送信は、数ミリ秒の範囲内に収まり、その結果、複数人でのリアルタイムな並行した編集が可能となる。
[電子カルテシステムの画面表示例]
図12は、本発明による電子カルテシステムの画面表示の一例である。端末100の入出力部140に、入院患者の検査画像を表示している。ここでは、画面上部に患者のデータを表示し、画面左部に受付リストとして外来や入院等の患者の分類等を表示し、画面中央部に患者の検査画像を表示し、画面右部に患者の診察履歴を表示する例を示している。このように、電子カルテシステムでは、前述したような数値によるデータのみではなく、内視鏡画像、レントゲン画像、CT(Computed Tomography)画像、等の検査画像の取り扱いも行う。この場合、画像データも同じようにオブジェクトに格納するものとする。
また、図12で画面右部に表示しているような、患者の診察履歴のドキュメントを作成する場合、前述したサイズ変更モジュール212によるオブジェクトのサイズ変更で、オブジェクトをまとめる処理が有効である。患者の履歴が多い場合にも、オブジェクトがまとめてあるため、端末100からサーバ200に対して少ないアクセス回数で、必要なデータを取得することが可能となる。このように、リアルタイム編集による利便性と、過去の履歴を参照する際のパフォーマンスとを、両立させることが可能である。
これ以外にも、電子カルテシステムでは、診療記録、処方、注射、看護記録、処置、手術、画像、検査結果、リハビリ、健診、問診、説明同意書、看護要約、リハビリ計画書、各種証明書、等、様々なドキュメントを扱うが、本手法では、データをオブジェクトとして取り扱うため、必要な項目のデータのみを容易に抽出することができ、時系列でのデータ表示や項目を組み合わせてのデータ表示等、様々な形態のドキュメントを表示することが可能となるという利点がある。また、ドキュメント毎にデータの管理を行わないため、ドキュメントの様式変更があった場合や、項目の種類変更があった場合等にも、容易に対応することができる。
[オブジェクトの特性情報]
図13は、本発明による電子カルテシステムにおいて、各オブジェクトがもつ特性情報を示す模式図である。ドキュメントαは、図13の上部に示すように、A項目オブジェクト、B項目オブジェクト、C項目オブジェクト、D項目オブジェクト、E項目オブジェクト、F項目オブジェクトの6つのオブジェクトからなるものとする。図13の下部に示すように、これら、それぞれのオブジェクトが、「数値フィールド、ラジオボタン、チェックボタン、数字チェックボタン、コンボボックス、セレクトボックス、日付フィールド、時間フィールド、画像、カメラ、署名コントロール、ラインコントロール、図形コントロール、検索フィールド、郵便番号フィールド、住所フィールド、薬剤フィールド、薬剤コメントフィールド、用法フィールド」等の特性情報を備える。電子カルテシステムは、各オブジェクトのこれらの特性情報を利用して、ドキュメントαを表示する。
図14は、本発明による電子カルテシステムにおいて、各オブジェクトがもつ特性情報に基づいて作成されたドキュメントの画面表示の一例である。図14に示すドキュメントβでは、診断名、家族構成、氏名、生年月日、住所、TEL、入院日、退院日、等の各項目が、各オブジェクトに相当する。ドキュメントβの各項目の範囲に限らず、オブジェクトは、ユーザがドキュメントとして取り扱いたい範囲を網羅しなければならないため、広範囲のデータに対応するものとする。例として前述した数値によるバイタルデータの他にも、家系図(図形データ)や、医師による説明画像(手書き画像)、手術中の映像(動画)等も取り扱いデータとして対応することで、幅広いドキュメントを扱うことが可能となる。
以上のように、本発明によれば、複数のユーザにアクセスされるデータを処理する電子カルテシステムにおいて、患者のデータに対する同時アクセスを可能とし、なおかつユーザ間のデータの不整合を防ぐことができ、パフォーマンス性の高い情報管理システム、情報管理方法、およびプログラムを提供することが可能となる。
上述した手段、機能は、コンピュータが、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、コンピュータからネットワーク経由で提供される形態であってもよいし、フレキシブルディスク、CD、DVD、コンパクトメモリ等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される形態であってもよい。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置又は外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
100 端末、200 サーバ、300 通信網、400 ユーザ

Claims (7)

  1. 複数のユーザに同時にアクセスされるデータを処理し、一度に参照可能なデータのまとまりをオブジェクトとして扱う情報管理システムにおいて、
    前記オブジェクトのデータを参照して前記複数のユーザ各々に編集可能なドキュメントを表示するドキュメント編集手段と、
    前記ドキュメントの項目に対して、データの入力を受け付けるデータ入力受付手段と、
    前記入力されたデータをオブジェクト毎に格納するデータ格納手段と、
    一定時間経過後に、前記オブジェクトを結合することでサイズを拡大するサイズ変更手段と、
    を備えることを特徴とする情報管理システム。
  2. 前記データ格納手段は、前記入力されたデータを前記ドキュメントの項目毎に独立したオブジェクトとして格納し、
    前記サイズ変更手段は、一定時間経過後に、前記入力済みの複数のオブジェクトを一つのオブジェクトとして統合し、オブジェクトのサイズを拡大することを特徴とする請求項1に記載の情報管理システム。
  3. 前記受け付けた項目毎のデータにアクセスしているユーザ全てに更新されたかどうかを確認するデータ更新確認手段と、
    前記データ更新確認手段により項目毎のデータが更新されたことが検出された場合に、前記ドキュメントが参照するオブジェクトのうち更新が必要な最小サイズのオブジェクトのみ、データを更新するドキュメント更新手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報管理システム。
  4. 前記一定時間経過後とは、前記ドキュメント作成日の翌日の所定の時刻又は前記ドキュメントの確定処理を行った翌日の所定の時刻であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報管理システム。
  5. 前記データが、電子カルテに入力されるデータであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報管理システム。
  6. 複数のユーザに同時にアクセスされるデータを処理し、一度に参照可能なデータのまとまりをオブジェクトとして扱う情報管理方法において、
    前記オブジェクトのデータを参照して前記複数のユーザ各々に編集可能なドキュメントを表示するステップと、
    前記ドキュメントの項目に対して、データの入力を受け付けるステップと、
    前記入力されたデータをオブジェクト毎に格納するステップと、
    一定時間経過後に、前記オブジェクトを結合することでサイズを拡大するステップと、
    を備えることを特徴とする情報管理方法。
  7. 複数のユーザに同時にアクセスされるデータを処理し、一度に参照可能なデータのまとまりをオブジェクトとして扱う情報管理システムに、
    前記オブジェクトのデータを参照して前記複数のユーザ各々に編集可能なドキュメントを表示するステップ、
    前記ドキュメントの項目に対して、データの入力を受け付けるステップ、
    前記入力されたデータをオブジェクト毎に格納するステップ、
    一定時間経過後に、前記オブジェクトを結合することでサイズを拡大するステップ、
    を実行させるためのプログラム。
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