本願発明者は、上述した特許文献1に開示されたバーチャル診察アプリケーションを用いるもの、すなわち、単に、患者と医療専門家とが電子メッセージで繋がることによるものではなく、さらには、上述した特許文献2に開示されたネットワーク・メディカルケア・システムを用いるもの、すなわち、単に、病院間をネットワークで結んで患者に対する医療カルテを共有化することではなく、医療関係者にとっても病院にとっても有用な医療関係者マッチングシステムができないかを鋭意検討した。
特に、医師が転職を行おうとするときは、基本的な病院情報以外は、インターネットの口コミや書き込みに頼るしかないのが実情であり、さらには仮に紹介者がいる場合でも、面接を申し込んで実際に病院にいってその様子を見る必要がある。医師は多忙なことが多く、転職の面接を行うことが難しい。そのような状況の中、事前に病院の雰囲気や医療設備、診療・検査スペースがどのようなものがわからないと、面接を申し込みたくない、そして、面接をしないと、病院の雰囲気や医療設備、診療・検査スペースがどのようなものがわからないというジレンマがあった。また、病院で診断をうけたい患者にとっても、事前に病院の雰囲気や医療設備、診療・検査スペースがどのようなものがわからないと診断を受けたくない、そして、診断を受けにいかないと、病院の雰囲気や医療設備などがどのようなものがわからないというジレンマがあった。
さらには、現在の病院カルテは、理論的にはそのカルテ情報を共有化できるはずであるが、実際には、病院が導入している医療機器(CT、MRIなど)のフォーマットが各メーカで異なり、それゆえに、隣接する同系統病院であっても、医療機器のメーカが異なれば、共有化ができないのが実情である。そのような中、本願発明者は、実際の医療現場では、特に緊急時や初回の診療では、カルテ電子データが必要な訳でなく、診療画像が必要なことに気がついた。さらには、今日において広く普及しているスマートフォンを利用すれば、その患者本人の診療画像を、スマートフォンを介在させながら利用できないかどうかを検討した。なお、診療画像は究極の個人情報と言われることがあるくらい重要な情報であるので、そのセキュリティ保護には十全を期する必要があり、単にスマートフォンの画像フォルダに保存しておけばよいというものではないことは言うまでもない。
このような状況下で、医師の転職にも便利であり、患者にも安心かつ便利で、そして、病院間の医療カルテのデータ共有がなくても医師にも患者にも利便性に優れたものがないかと考え抜いた結果として、本発明に至った。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のために、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法関係を正確に反映していない場合がある。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。加えて、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る医療関係者マッチングシステム100の一例を説明する図(イラストを利用したネットワーク図)である。また、図2は、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100の一例を説明するブロック図(ネットワーク図)である。また、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100を含む全体を医療関係者ネットワーク200と称することとする。
本実施形態の医療関係者マッチングシステム100は、医療関係者の転職を支援する医療関係者マッチングシステムである。本実施形態の医療関係者マッチングシステム100は、図1および図2に示すように、医療系データベース55が設けられた医療関係者マッチング装置(サーバ装置)50と、ホスト端末60とを備えている。ホスト端末60は、通信ネットワーク90を介して、サーバ装置50における医療系データベース(55)にアクセス可能な端末(例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末など)である。
本実施形態の構成において、通信ネットワーク90には、病院端末500およびユーザ端末10が接続されている。通信ネットワーク90は、インターネット(インターネット回線網)である。病院端末500は、病院400(401、402、405)内に配置されている。病院端末500は、インターネット(通信ネットワーク)90にアクセス可能な端末(例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、タブレット端末など)である。また、ユーザ端末10は、インターネット(通信ネットワーク)90にアクセス可能な端末(例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット端末など)である。
さらに説明すると、本実施形態の通信ネットワーク90であるインターネット通信網(インターネット回線ネットワーク)は、現在、最も普及している通信ネットワークであるが、将来これを超える通信ネットワークが発生すればそれを採用することができる。なお、本実施形態の通信ネットワーク90は、社内LAN、無線LAN(例えば、Wi-Fi)を含めた形でのインターネット通信網であって構わない。また、インターネット通信網90を使用するものの、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100を運営する会社(あるいは、団体または個人)がそれを所有することまで要求されるものではなく、本発明の構成要件としての「通信ネットワーク90(インターネット回線網)」は、通信利用できるような形態で使用できれば構わない。さらに、通信ネットワーク90は、電話線ネットワーク(特に、携帯電話通信ネットワーク)も利用することができ、現在は第5世代の規格であるが、次世代の第5世代の規格(または、それ以降の規格)に対応したものを採用することもできる。
また、医療関係者マッチング装置50は、インターネット通信網(通信ネットワーク)90に接続されたサーバ装置である。サーバ装置50は、インターネット通信網90へのデータ送受信機能を備えた電子計算機(コンピュータ装置)であり、記憶装置および半導体集積回路(IC)を備えている。本実施形態の医療系データベース55は、ハードディスク(HDD)から構成されている。具体的には、通信ネットワーク90に接続されたサーバ装置50内の記憶媒体である。ただし、医療系データベース55は、サーバ装置50の筐体から物理的に離れた位置にある記憶媒体(例えば、LANハードディスク)、または、クラウドコンピュータ上の記録媒体(ハードディスクなどの記録装置)であっても構わない。また、記録媒体は、ハードディスク(HDD)のような磁気記録媒体に限らず、光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体記録媒体(ソリッドステートドライブ:SSD)などの他の記録媒体であっても構わない。
なお、本実施形態の医療系データベース55は、医療関係者マッチングシステム100を運営する会社の内に配置されている場合の他、セキュリティをさらに高度にするために専門のデータ管理会社内で保管することも可能である。また、民間の会社の中でも、社会的に個人情報に対して信頼性の高い会社(例えば、銀行、保険会社、クレジットカード会社、著名なデータ管理会社(あるいは、政府関係の機関))の管理で、医療系データベース55を保管・運営してもらうことも可能である。
本実施形態のホスト端末60は、典型的には、パーソナルコンピュータ(PC)である。ホスト端末(PC)60は、インターネット通信網(通信ネットワーク)90に接続可能な通信装置(例えば、光ファイバ接続端子)と、ディスプレイ装置(例えば、液晶表示装置)、入力装置(例えば、キーボード、マウスなど)、演算装置(例えば、半導体集積回路装置(IC)または中央演算装置(CPU))、記憶装置(例えば、ハードディスク、半導体記憶装置など)から構成されている。ホスト端末(PC)10は、入力装置を用いて必要な情報の入力を行うことができ、それを記憶装置(HDD、SSDなど(または、ROM、RAM))を用いながら演算装置(CPU)で処理して、サーバ装置50を制御することができる。なお、ホスト端末60の説明は、病院端末500についても同様である。
なお、ホスト端末60は、パーソナルコンピュータ(PC)に限らず、サーバ装置50を操作できるのであれば、他の装置であってもよく、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話などであってもよい。また、ホスト端末60は、インターネット通信網90に接続されずに、他の通信回線、すなわち、社内LAN(有線LAN、または、無線LAN)などでサーバ装置50に接続してもよい。または、ホスト端末60は、パーソナルコンピュータ(PC)ではなく、ワークステーションの端末であってもよい。なお、本実施形態の医療関係者マッチング装置50は、典型的なサーバ装置に限らず、セキュリティが確保できるのであれば、パーソナルコンピュータ(PC)などのコンピュータ装置を用いることも可能である。また、本実施形態において、通信ネットワーク90に情報通信端末(PC、スマートフォンなど)が接続されているとは、情報通信的に接続されていること(通信可能なこと)を意味し、有線ケーブルで物理的に接続されている場合の他、無線または光通信で接続されている場合も含む。
また、インターネット通信網(通信ネットワーク)90に接続されるユーザ端末10は、医療関係者マッチングシステム100を利用するユーザ(301、302)の情報通信端末であり、典型的には、携帯型端末(例えば、スマートフォン、タブレット、ノートPCなど)である。本実施形態では、ユーザ端末10は、スマートフォン(例えば、アップル社製のiPhone(登録商標)、Android OSを搭載したスマートフォン(各種のAndroidスマートフォン))である。スマートフォンは、多機能の携帯電話であり、通話機能、インターネット通信機能を備えており、通話機能だけでなく、情報を管理・加工・送信などすることができる。ただし、本実施形態の情報通信端末10は、スマートフォンに限らず、情報通信ができるものであれば、パソコン(例えば、デスクトップPC)、ゲーム機、携帯電話、テレビなどの端末であっても構わない。また、携帯できる形の携帯通信機器(情報通信端末)としては、スマートフォン、携帯電話の他、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン、ウェアラブルコンピュータを用いることも可能である。
図1に示した構成例では、本実施形態の病院400は、大病院(大学病院など)401、小病院(開業医の病院など)402を示している。また、本実施形態の病院400は、狭義の意味の病院だけでなく、歯科病院が含まれるとともに、医療関係者が従事する施設ということで薬局も含めることもできる。図1には、薬局405も病院400の一つとして例示している。なお、本実施形態の病院(医療施設)400を、さらに広義にとらえて、介護する施設である介護施設(例えば、老人ホーム、または、養護老人ホーム、特別養護老人ホームなど)を含めることも可能である。
図1にした大病院401では、病院建物410、医師・看護師412、医療設備417がある検査室415、病院端末(PC)500を図示している。また、小病院402では、病院建物420、診察室421内の医師422および検査結果(レントゲン画像)426、病院端末(PC)500を図示している。また、薬局405では、薬局建物450および病院端末(PC)500を図示している。なお、病院端末(PC)500は、建物(410、420、450)内の所定の部屋に配置されて、インターネット90に接続した状態となっている。大病院401の検査室415および小病院402の診療室421には、カメラ490を表示している。このカメラ490は、360度画像(360°画像)を撮影できるものであり、その部屋の360°画像の撮影が終わったら、取り除いてもよい。なお、360°画像は、通常のカメラで撮影してそれを360°画像に編集できる機能があればそのようなものでもよい。または、360°画像が作成できるのであれば、カメラ490は、スマートフォンのカメラでもよい。加えて、カメラ490は、動画機能を持たせてものでもよく、その部屋の動画を撮影してもよい。加えて、カメラ490を備え付けた状態にしておいて、部屋の内部が観察できるようにしても構わない。
図1におけるユーザ端末10の持ち主は、医療関係者301である。本実施形態の医療関係者301は、医師、看護師、薬剤師、歯科医師、歯科衛生士などである。また、医療関係者301に介護士を含めてもよい場合がある。図1に示した医療関係者301は、医師310であり、この医師310は、ユーザ端末10を手に持っている。図示したユーザ端末10は、スマートフォンであるが、PC(例えば、ノートパソコン、デスクトップパソコン)でも、タブレット端末でも構わない。
さらに、図1におけるもう一人のユーザ端末10の持ち主は、病院検索者302である。本実施形態の病院検索者302は、患者、患者関係者、救助者、医療アドバイザなどである。医療関係者(例えば医師)301が、病院検索者302になるときもある。また、病院検索者302は、歯科病院を探しているときは歯科患者などであり、介護施設を探しているときは介護施設入居応募者などになる。
また、図1に示した構成例では、本実施形態の医療系データベース55が設けられたサーバ装置(第1サーバ装置、または、メインサーバ装置)50とは別に、追加サーバ装置150がインターネット90に接続されている。追加サーバ装置150は、医療系データベース55とは異なるデータベース155が設けられている。なお、医療系データベース55とデータベース155とを一つのサーバ装置50に設けることは可能である。また、データベース55(155)は、上述したように、ハードディスクまたは半導体記録装置などのハードウエアで構成されているものの他、インターネット90上に存在するクラウドサーバのようなものであっても構わない。
次に、図2を参照しながら、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100についてさらに説明する。本実施形態のサーバ装置(医療関係者マッチング装置)50には、医療関係者ネットワークプログラム51が含まれている。また、本実施形態の構成では、サーバ装置(医療関係者マッチング装置)50には、診療画像データプログラム59が含まれている。なお、診療画像データプログラム59の詳細は後述する。
図示した構成例では、医療関係者ネットワークプログラム51は、医療系データベース55内に格納されている。そして、病院端末500の保有者である病院400(401、402、405)の情報(特に、医療関係者マッチングシステム100を使用する病院提供情報)は、医療系データファイル53のデータ形態で、医療系データベース55に格納されている。加えて、本実施形態のサーバ装置(医療関係者マッチング装置)50には、サーバ用プログラム(不図示)が格納されている。サーバ用プログラムは、サーバをどうさせるためのプログラムであり、データの送受信、データの保存・書き換えなどのプログラムである。
図2に示した例では、通信ネットワーク90には、サーバ装置50、ホスト端末60、システム100に登録した病院400の病院端末500、および、システム100に未登録の病院400Xの病院端末500が接続されている。さらに、登録ユーザ301・302のユーザ端末(登録ユーザ端末)10、および、未登録ユーザ300Xの情報端末(新規ユーザ端末、未登録ゲスト端末)10が接続されている。ユーザ端末10は、典型的には、スマートフォンであるが、上述したように、PCなどの情報通信端末であっても構わない。また、本実施形態の通信ネットワーク90には、本実施形態のサーバ装置(医療関係者マッチング装置)50とは異なる別のサーバ装置150が接続されていても構わない。別のサーバ装置150(外部サーバ装置150)は、外部サーバデータベース155を有している。外部サーバデータベース155には、サーバ用プログラム151(または、プログラム機能、プログラム構造体)および、予約データ、転職データ、各種の条件データなどのデータ構造体153が格納されている。
本実施形態の構成において、サーバ装置(医療関係者マッチング装置)50の医療関係者ネットワークプログラム51は、ホスト端末60、病院端末500、ユーザ端末10に導入(または、インストール)される。未登録病院400Xの病院端末500および未登録ユーザ300Xのユーザ端末10には、登録手続の際に、医療関係者ネットワークプログラム51が導入される。そして、当該医療関係者ネットワークプログラム51の起動によって、医療関係者マッチングシステム100が、当該ネットワーク90に関係するハードウエアおよびソフトウエアの協働によって実現する。
ホスト端末60は、サーバ装置(医療関係者マッチング装置)50を操作する情報端末である。すなわち、ホスト端末60は、サーバ装置50にアクセス可能であり、そして、サーバ装置50の動作を制御し、サーバ装置50内のプログラムを起動させることができ、そして、サーバ装置50内のデータベース55内のデータを追加・編集・削除などすることができる。ホスト端末60には、サーバ装置50からダウンロードされて実行するホスト端末用プログラム61が含まれている。また、ホスト端末60には、ホスト端末60におけるデータ処理装置(CPU、メモリ装置、入出力装置など)63が含まれている。また、ホスト端末60には、ネットワーク90を介してデータの送受信をする送受信装置も含まれている。なお、本実施形態の構成では、サーバ装置50からのダウンロードでなく、ホスト端末60から直接端末(500、10)へ導入できるように、ホスト端末60用の医療関係者ネットワークプログラム69が格納されている。サーバ装置50から端末(500、10)に何らかの理由でダウンロードできないときに、この医療関係者ネットワークプログラム69によって端末(500、10)にソフト・アプリをインストールすることが可能である。
病院端末500は、病院400(401、402、405)の情報端末である。病院端末500は、ネットワーク90を介して、サーバ装置50との間でデータの送受信を行うことができる。病院端末500には、サーバ装置50からダウンロードされて実行する病院端末用プログラム510、病院端末500におけるデータ処理装置(CPU、メモリ装置、入出力装置など)520が含まれている。また、病院端末500には、ネットワーク90を介してデータの送受信をする送受信装置も含まれている。病院400の担当者(412、422など)は、病院端末500を操作することで、医療関係者ネットワークプログラム51の動作によって構築された医療関係者マッチングシステム100を使用することができる。
ユーザ端末10は、医療関係者マッチングシステム100を使用することができる情報端末であり、ネットワーク90を介して、サーバ装置50との間でデータの送受信を行うことができる。ユーザ端末10には、サーバ装置50からダウンロードされて実行するユーザ端末用プログラム111、および、ユーザ端末10おけるデータ処理装置(CPU、メモリ装置、入出力装置など)112が含まれている。なお、病院端末500を、ユーザ端末10として使用することも可能である。
なお、未登録ユーザ300Xのユーザ端末(新規ユーザ端末、未登録ゲスト端末)10は、まだ、医療関係者マッチングシステム100を利用していない情報端末である。未登録のユーザ端末10は、サーバ装置50からプログラムがダウンロードされるプログラム領域111が存在する。また、未登録のユーザ端末10には、データ処理装置(CPU、メモリ装置、入出力装置など)112が含まれており、ネットワーク90を介してデータの送受信をする送受信装置も含まれている。
本実施形態のサーバ装置50は、情報端末(10、60)からのデータ入力(93)、および、それらの情報端末へのデータ出力(94)を行うことができる。各情報端末(10、60)は、通信ネットワーク90に送受信可能な状態となっている(矢印91)。
図3は、本実施形態の医療系データベース55の構成を説明するためのブロック図である。上述したように医療系データベース55は、医療系データファイル53を備えている。本実施形態の医療系データファイル53は、病院400(401、402、405)を特定するための病院IDおよび病院名(例えば、○○病院、△△医院など)の少なくとも一方を含んでいる(病院IDおよび病院名の両方が含まれていることが好ましい)。また、医療系データファイル53には、病院住所、所属する医師名および医療設備の少なくとも一つが含まれる病院基本情報が含まれている(病院住所、所属する医師名、医療設備の各情報が全て含まれていることが好ましい)。さらには、医療系データファイル53には、病院内の360°画像情報が含まれている。
図3に示した医療系データファイル53は、各病院400(または、病院端末500)の病院IDに対応した個別医療系データファイル(53a、53b、・・・)から構成されている。この個別医療系データファイル(53a、53b、・・・)には、病院IDおよび病院名、病院住所、所属する医師名および医療設備、病院内の360°画像情報が含まれている。
また、本実施形態の構成では、医療系データベース55は、医療系データファイル53の情報を処理する医療系データファイル処理部52を有している。医療系データファイル処理部52は、医療系データファイル53と外部との間のデータを送受信するデータ送受信部52aと、医療系データファイル53に新規情報を追加して更新する病院データ更新部52bと、医療系データファイル53を編集する病院情報編集部52cとから構成されている。
医療系データファイル53における個別医療系データファイル(53a、53b、・・・)は、ホスト端末60及び/又は病院端末500からの入力によって作成される。そして、サーバ装置50と病院端末500とのデータ送受信は、個別医療系データファイル(53a、53b、・・・)における病院IDに基づいて実行される。本実施形態の医療系データファイル53のデータ構造、および、医療系データファイル処理部52(52a、52b、52c)は、医療関係者ネットワークプログラム51の実行によって構築されるものである。
また、本実施形態の構成では、医療系データベース55には、医療関係者ネットワークプログラム51が含まれており、医療関係者ネットワークプログラム51を実行すると、医療関係者ネットワークプログラム51で実現した機能が実行可能な状態となる。なお、本実施形態の構成例では、医療関係者ネットワークプログラム51は、医療系データベース55内に格納されているが、これらのプログラムが適切に実行できるのであれば、医療系データベース55以外の場所に格納されていてもよい。
本実施形態の医療関係者ネットワークプログラム51は、
(a)病院400の病院提供情報データを、医療系データファイル53として、医療系データベース55に登録する機能と、
(b)登録された医療系データファイル53に基づく医療系表示情報データを、ユーザ端末10に送信する機能と
を実現するプログラムである。
この病院提供情報データには、病院名、病院住所、所属する医師名および医療設備、病院内の360°画像情報が含まれており、病院IDにより、これらの情報データは紐付けられている。なお、病院IDでなく、病院名によって、これらの情報データを紐付けることも可能であるが、同名の病院があることを考慮すると、病院ID(数字、英語、英数字などの番号での特定)で管理することが好ましい。また、この病院提供情報データは、病院400の病院端末500から医療系データベース55にアップロードすることができるが、病院400から委託された形態でホスト端末60からアップロードすることも可能である。
これらの機能(a)および(b)は、図3に示した医療系データファイル処理部52によって実行することができる。具体的には、医療系データファイル53と外部との間のデータを送受信するデータ送受信部52aによって、外部(端末500又は60)から病院提供情報データを取り込み、病院データ更新部52bによって、取り込んだ病院提供情報データを医療系データファイル53に登録(又は更新)することができる。そして、医療系データファイル53に登録された病院提供情報データは、病院情報編集部52cによって編集することができる。そして、医療系データファイル53に登録されている病院提供情報データは、医療系表示情報データとして、データ送受信部52aは外部に(特に、ユーザ端末10に)送信することができる。そして、その外部の情報端末(特に、ユーザ端末10)で医療系表示情報データを表示させることができる。本実施形態における医療系表示情報データは、病院名、病院住所、所属する医師名および医療設備、病院内の360°画像情報を表示させるデータである。
また、本実施形態の医療関係者ネットワークプログラム51は、さらに、
(c)ユーザ端末10と病院端末500とを接続する機能
を実現するプログラムである。この機能(c)によって、サーバ装置50を介して、ユーザ端末10と病院端末500との間で相互に通信を行うことができる。したがって、ユーザ端末10のメッセージなどを、病院端末500で受け取ることができるとともに、病院端末500からの返信、条件提示やオファーをユーザ端末10で受け取ることができる。なお、ユーザ端末10と病院端末500との間のやり取りを、医療系データファイル53に記録しておくことも可能である。そのときには、医療系データファイル処理部52(52a、52b、52c)によって、その送受信、登録(記録)・更新のステップを実行することができる。
加えて、本実施形態の医療関係者ネットワークプログラム51は、さらに、
(d)ホスト端末60と医療系データベース55とを接続する機能と、
(e)病院端末500と医療系データベース55とを接続する機能と、
(f)ユーザ端末10と医療系データベース55とを接続する機能と
を実現するプログラムであってもよい。これらの機能(c)から(e)、すなわち、外部端末(60、500、10)と医療系データベース55とを接続する機能は、医療関係者ネットワークプログラム51でなくて汎用のプログラムによって実現することもできるが、本実施形態の医療関係者ネットワークプログラム51によって実現させることも可能である。この機能(c)および(e)、および、医療系データファイル処理部52(特に、データ送受信部52a)の協働により、外部端末(60、500、10)と医療系データベース55との相互通信が確保される。
本実施形態における個別医療系データファイル(53a、53b、・・・)について例示的に説明すると、以下のような要素を含んでいる。
(1)病院ID(および病院名):病院400(または病院端末500)に対応した識別番号であり、一つの病院(病院名)400に、一つの病院IDが付与されて、重複しては付与されない。病院端末500に病院IDを付するときに、一つの病院400に複数の病院端末500があるときには、病院IDに枝番をつけたり、複数の病院IDを付したりしてもよい。病院IDは、シリアルナンバー方式(またはランダム方式)で本システム(100)の側で自動的に付与してもよいし、病院端末500を保有する人が自由に選択できる方式であってもよい。
(2)病院基本情報:病院住所、所属する医師名、医療設備などであり、病院の基本的な内容を知ることができる情報のすべてが含まれていることが好ましいが、病院が実在することを特定できる最低限の情報に限定しても構わない。病院基本情報として、電話番号(及び/又は、FAX番号)、地図またはアクセス情報、ベッド数、営業日・営業時間、代表医師名(及び/又は、理事長など)、専門分野(内科、消化器科、耳鼻咽喉科、脳外科など)、理念(運営方針、治療方針、検査方針など)、沿革(設立年月なども)を含めておくことが好ましい。
(3)病院内の360°画像情報:病院の部屋(例えば、医療設備417がある検査室415、診察室421、ベッド室(入院部屋)、待合室など)の画像である。ユーザ端末10がスマートフォンのときは、指のスワイプで、画面を360°回転・移動できるようなデータであることが好ましい。また、ユーザ端末10がPCの時は、マウスの操作で、画面を360°回転・移動できるようなデータであることが好ましい。なお、360°画像は、画面を回転させることで360°見ることができるもの他、魚眼レンズのような広視野角の状態で移動することで360°(または、ほぼ360°)が見ることができるようなものであってもよい。病院内の画像の他、病院の建物、外からみた正面玄関、病院周辺の360°画像を含めてもよい。また、医師、看護師などの画像を含めてもよい(360°画像、または、1方向からの静止画像)。また、360°画像は、VR(バーチャルリアリティ)であってもよい(例えば、VRゴーグル、ヘッドマウントティスプレイ(HMD)で見るようなもの、あるいは、スマートフォンを用いてVRを体感するようなもの)。360°画像がVRのときは、ユーザ端末10は、VRゴーグル、ヘッドマウントティスプレイ(HMD)、スマートフォン、さらには、VRグラスなどである。また、360°画像は、AR(拡張現実)を利用したものであってもよい。加えて、360°画像として、動画を含めてもよい。
(4)病院端末アドレス:例えば、電子メールアドレス、携帯電話番号を利用したアドレス(ショートメールアドレス)、SNS(ソーシャルネットワーク)のアドレス(フェイスブックやLINEなどのアドレス)である。本実施形態の構成では、病院IDによって、サーバ装置50と病院端末500との通信が確立されているので、病院端末アドレスは必須ではないが、電子メールアドレスなどの病院端末アドレスがあった方が便利であるとともに、緊急時や不測の事態に対応とれる連絡先は多い方がよい(電話番号、FAX番号なども含めて)。
上述の説明は、病院400における個別医療系データファイル(53a、53b、・・・)についてであるが、ユーザ301(例えば、医師310)およびユーザ302(例えば、患者320)の個別医療系データファイル(53a、53b、・・・)を構築することもできる。その時には、以下のような要素を含めることが好ましい。
(1a)ユーザID:ユーザ301(又は302)に対応した識別番号であり、一つのユーザ301(又は302)に、一つのユーザIDが付与されて、重複しては付与されない。なお、転職のためのユーザ301(医師310)と、治療のためのユーザ302(患者320)とは、別系統のユーザID(例えば、医師ID(転職者ID)と、患者ID)を用いておくことが好ましい。また、一つのユーザが複数のIDを所望するときは、ユーザIDに枝番をつけたり、複数のユーザIDを付したりしてもよい。ユーザIDは、シリアルナンバー方式(またはランダム方式)で本システム(100)の側で自動的に付与してもよいし、ユーザ端末10を保有する人が自由に選択できる方式であってもよい。
(2a)ユーザ基本情報:ユーザ氏名、住所、年齢、生年月日などであり、ユーザを特定する基本的な内容である。これらの全ての情報のすべてが含まれていることが好ましいが、個人情報に関するものでもあるので、一部または全部を任意としてもよいし、必須項目の中でも(例えば氏名)、匿名・ニックネームを認めるなどの対応をしてもよい。加えて、ユーザ基本情報として、電話番号(及び/又は、携帯電話番号)、メールアドレス、SNSアドレス等を含めてもよい。
次に、図4も参照しながら、本実施形態の医療関係者ネットワークプログラム51によって実現される医療関係者マッチングシステム100の動作について説明する。言い換えると、医療関係者マッチングシステム100を用いた医療関係者マッチング方法について説明する。図4は、本実施形態に係る医療関係者マッチング方法を説明するためのフローチャートである。
図4のフローチャートに示すように、まず、ユーザ301又は302(例えば、図1に示した医師310、又は、病院検索者(患者)320)が、会員登録を行う(ステップS100)。ここで、医師310を例にとって説明すると、ユーザ端末であるスマートフォン10を操作して、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100のインターネットサイト(ホームページ)を表示して、そこで、医療関係者ネットワークプログラム51をダウンロードして、あとは指示にしたがって会員登録を行う。この例の場合、医療関係者ネットワークプログラム51によってスマートフォンアプリケーション(医療系スマホアプリ)がダウンロードされて、そのアプリが立ち上がり、その導入時に、会員登録をすることができる。また、スマートフォン10にアプリをダウンロードせずに、医療関係者マッチングシステム100のホームページ画面で会員登録をしてもよい。
次に、ユーザ301(医師310)は、スマートフォン10を操作することにより、インストールした医療関係者ネットワークプログラム51に基づいて動作するスマホアプリ(本実施形態の医療系スマホアプリ)で、病院を検索する(ステップS110)。病院の検索では、病院名、地域などの文字や条件を用いることができる。病院を検索すると、本システム100に登録されている病院400が表示される。なお、本システム100に登録されていない病院も表示できるようにしても構わない。本システム100の導入当初は、本システム100に登録されていない病院も表示するように運用して、本システム100の知名度が向上したり使用割合が増えた段階で、登録病院400だけを表示できるように変更してもよい(登録病院、未登録病院を切り替えて表示できるようにしてもよい)。
次に、ユーザ301(医師310)は、スマートフォン10を操作して、検索した病院400の病院情報を取得する(ステップS120)。ここでは、病院400の基本情報(病院名、住所など)を知ることができる。未登録の病院の検索結果でも、この基本情報(病院名、住所など)を表示させることは可能である。
続いて、ユーザ301(医師310)は、スマートフォン10を操作して、検索した病院400の360°画面を表示させて、その360°画面を見る(ステップS125)。ここで、360°画面を表示できるのは、本システム100に登録した病院400であり、そして、360°画面という有用な情報が含まれていることから、その病院が検索され閲覧される確率も高くなるので、本システム100の登録の促進にもなる。
ユーザ301(医師310)は、360°画面を見ることで、病院400の基本情報だけでなく、その病院がどのような医療機器を備えているか、または、そのような診療現場かどうかを、文字だけでなく、画像で、しかも360°画像で確認することができる。360°画像が、画像内で前進できたりするときは、あたかも、その病院内を歩いて見ているような感じで、病院の雰囲気を知ることができる。
次に、360°画面を見て病院の雰囲気を知ったユーザ301(医師310)は、その病院に連絡をする(ステップS130)。具体的には、ユーザ301(医師310)は、スマートフォン10を操作して、表示している病院400の連絡画面を使用して、当該病院への連絡を行う。ユーザ301が転職を希望している医師310であれば、転職に関する問い合わせ(例えば、面接希望日とか、求人募集中であるとか、勤務条件とか)を行ったらよい。
続いて、連絡を受け取った病院400は、病院端末500でその連絡内容を確認し、次いで、病院端末500から返事を書き、その返事をユーザ301(医師310)は受け取る(ステップS140)。ユーザ301が病院から受け取る返事は、自動メッセージのような定型的なものでも構わないし、病院400のスタッフが実際に作成した文章でもよい。
上述の例では、ユーザ301(医師310)について説明したが、ユーザ302(病院検索者320)でも操作は同様である。なお、ユーザ302(病院検索者320)の場合は、転職を希望している者ではないので、ステップS100〜S125までを行って、360°画面を見たところまででとどめて、スマホアプリを使って連絡まではしない可能性がある。もちろん、ユーザ302(病院検索者320)でも、ステップS130(病院への連絡)およびS140(病院からの返事の受取)を行ってもよい。
次に、図5を参照しながら、本実施形態の医療関係者マッチング方法における転職活動フローについて説明する。図5は、本実施形態に係る転職活動フローについてのフローチャートである。
図4に示したステップS130の段階で(または、その前後で(例えば、病院からの返事の後で)、ユーザ301(医師310)は、図5に示すようにして転職活動フローを実行することができる。
まず、図5に示すように、転職条件を入力する(ステップS200)。具体的には、ユーザ301(医師310)は、スマートフォン10を操作して、そのスマートフォン10に表示されている転職条件の入力画面を使用して、転職条件の入力を行う。転職条件の入力は、直接の文字・数字入力の他、選択式の入力(プルダウン式、クリック式、点(又は、レ点)入力形式のものなど)のものであってもよい。
次に、その入力した転職条件を登録する(ステップS210)。具体的には、ユーザ301(医師310)は、スマートフォン10を操作して、表示している転職条件の入力内容を確認して、登録のボタンを押せばよい。すると、その転職条件は、本実施形態のサーバ装置50の医療系データベース55に登録される。具体的には、医療系データベース55におけるそのユーザID(医師ID)の個別医療系データファイル53の一部として登録される。
また、一つの病院400を検索した状態ではなく、所望の地域(例えば、東京都、関西エリア)または勤務条件(例えば、年収○○万円以上など)を指定し、その地域や条件の中で、転職条件を入力し(ステップS200)、そしてその転職条件を登録(ステップS210)することもできる。
次に、登録された転職条件と、その条件に見合う病院400とのマッチング処理を行う(ステップS220)。このマッチング処理(S220)は、一つの病院400に対して一人の連絡者(医師310)のときは、その病院400のスタッフ(例えば、医院長、看護士長、人事スタッフなど)が、病院端末500でその転職条件を確認することで行うことができる。そして、その後、当該連絡者(医師310)に対して返事をすることで、採用の合否、面接日程の連絡、質問に対する返答、病院からの質問などを行って、連絡者(医師310)が病院400とマッチするか、あるいは、求人募集している病院400に対して連絡者(医師310)がマッチするかの処理を行う。
このマッチング処理においては、最終的な決定(例えば、面接日時の確定)の前に、サーバ装置50の医療系データベース55に格納されている医療関係者ネットワークプログラム51によって、転職条件と募集条件(求人条件)とがマッチングしているかどうかのチェックを行うことが好ましい。そのようなチェック(マッチング処理のチェック)は、医療関係者ネットワークプログラム51において、募集条件の範囲内に、転職条件が収まっているかどうかのソフトウエア的な比較ステップを実行できる機能を発現できるようなプログラムを記載しておけばよい。
また、このマッチング処理(S220)が、複数の病院400に対して、複数の連絡者(医師310)が存在するときは、医療関係者ネットワークプログラム51に、推奨の順位を示すマッチング機能を持たせるような構成にすることが好ましい。また、そのようなマッチング機能は、医療関係者ネットワークプログラム51に記載するだけでなく、外部のサーバ装置150(外部データベース155)に格納されている人工知能プログラムを利用してもよい。そのような人工知能プログラムは、比較推奨処理またはビックデータの処理に適しているもの、または、ディープラーニング処理に適したもの等を使用することができるが、このようなマッチング処理を実行できるのであれば適宜適切な人工知能プログラムを使用することができる。本実施形態の構成においては、例えば、NEC製のAI(人工知能)商品「NEC the WISE」などを使用することができるが、これに限定されるものではない。
このようなマッチング処理(S220)を経て、連絡者(医師310)と病院400の担当者(例えば、医院長)とが面接などを行って、実際に転職が成立するかどうかが決まる。本実施形態の医療関係者マッチング方法によれば、連絡者である医師310は、事前に、病院内の360°画像を見た上で、転職希望を申し込んでいるので、いま勤務している医療設備・検査設備と違うことにより(文字情報のCT・MRIなどの機器名は同じでも)、面接は受けたもの転職を辞退するとか、あるいは、病院の雰囲気があわないとかの理由で転職を辞退するとかの事象を大幅に減らすことができる。加えて、病院400の側も、実際には転職しない医師310に対して連絡をしたり面接をすることを大幅に減らすことができるので、実際に相性の良い医師310と面接を行うことが多くなる。その結果、コスト・時間および精神的な負担を大幅に減らすことができ、医師と病院の両方にとってメリットが大きい。
次に、図6を参照しながら、本実施形態の医療関係者マッチング方法における病院検索フローについて説明する。図6は、本実施形態に係る病院検索フローについてのフローチャートである。この病院検索フローは、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100を用いて、病院検索者302(患者(または患者関係者等)320)が病院を探すプロセスについての説明である。
図4に示した会員登録(ステップS100)の後、ユーザ302(患者320等)は、図6に示すようにして病院検索フローを実行することができる。
まず、図6に示すように、症状情報を入力する(ステップS300)。具体的には、ユーザ302(患者320)は、スマートフォン10を操作して、そのスマートフォン10に表示されている症状情報の入力画面を使用して、症状情報(例えば、頭痛・耳鳴り、二ヶ月前から等)の入力を行う。症状情報の入力は、直接の文字・数字入力の他、選択式の入力(プルダウン式、点(又は、レ点)入力式、または、チェックボックス式、ラジオボタン式のものなど)のものであってもよい。
次に、その入力した症状情報を登録する(ステップS310)。具体的には、ユーザ302(患者320)は、スマートフォン10を操作して、表示している症状情報の入力内容を確認して、登録のボタンを押せばよい。すると、その症状情報は、本実施形態のサーバ装置50の医療系データベース55に登録される。具体的には、医療系データベース55における個別の医療系データファイル53(ユーザID(患者ID)によって規定された患者データファイル)の一部として登録される。
次に、登録された症状情報と、その症状情報に見合う病院400(すなわち、その症状の治療が得意な病院・専門の病院)とのマッチング処理を行う(ステップS320)。このマッチング処理(S320)は、一つの病院400に対して一人のユーザ302(患者320)のときは、その病院400のスタッフ(例えば、医院長、看護士長)が、病院端末500でその転職条件を確認することで行うことができる。そして、その後、当該連絡者(患者320)に対して返事をすることで、当該病院で治療/検査ができるかどうか、診療可能日時の連絡、質問に対する返答、病院からの質問などを行って、連絡者(患者320)が病院400とマッチするか、あるいは、病院400に対して連絡者(患者320)がマッチするかの処理を行う。
このマッチング処理においては、最終的な決定(例えば、診療日時の確定)の前に、サーバ装置50の医療系データベース55に格納されている医療関係者ネットワークプログラム51によって、症状情報と、病院の治療・検査能力適性(症状に対する専門性、専門/熟練の医師の有無、医療設備など)とがマッチングしているかどうかのチェックを行うことが好ましい。そのようなチェック(マッチング処理のチェック)は、医療関係者ネットワークプログラム51において、連絡条件(治療情報に基づく条件)の範囲内に、病院の治療・検査能力に基づく条件が収まっているかどうかのソフトウエア的な比較ステップを実行できる機能を発現できるようなプログラムを記載しておけばよい。
また、このマッチング処理(S320)が、複数の病院400に対して、複数の連絡者(患者320)が存在するときは、医療関係者ネットワークプログラム51に、推奨の順位を示すマッチング機能を持たせるような構成にすることが好ましい。また、そのようなマッチング機能は、医療関係者ネットワークプログラム51に記載するだけでなく、外部のサーバ装置150(外部データベース155)に格納されている人工知能プログラムを利用してもよい。そのような人工知能プログラムは、比較推奨処理またはビックデータの処理に適しているもの、または、ディープラーニング処理に適したもの等を使用することができるが、このようなマッチング処理を実行できるのであれば適宜適切な人工知能プログラムを使用することができる。本実施形態の構成においては、例えば、NEC製のAI(人工知能)商品「NEC the WISE」などを使用することができるが、これに限定されるものではない。
このようなマッチング処理(S320)を経て、連絡者(患者320)と病院400の担当者(例えば、専門の勤務医)とが診察・検査などを行うことができる。本実施形態の医療関係者マッチング方法によれば、連絡者である患者320は、事前に、病院内の360°画像を見た上で、治療の申し込みをしているので、病院の雰囲気や、実際に検査を受ける医療設備が思っていたのと違うなどの理由で治療を辞退することを大幅に減らすことができる。その結果、両者とも治療に至るまでの負担を大幅に減らすことができ、患者と病院の両方にとってメリットが大きい。
また、マッチング処理(S320)では、ユーザ302(患者320、または、患者の関係者など)が診察時間を予約する予約システムを用いることができる。具体的には、ユーザ302(患者320)は、スマートフォン10を操作して、本実施形態のシステム100(医療系スマホアプリ)を立ち上げて、そこで、病院400への予約を行うことができるプログラムを含む予約システムに接続することができる。この予約システムは、本実施形態の医療系データベース55内に格納しておくことができる他、外部のサーバ装置150(外部データベース155)に格納されているものを使用することが可能である。
この予約を行うには、患者320は、スマートフォン10を操作して、予約システムによる予約を行い、次いで、予約システムから予約結果メッセージがスマートフォン10に表示されて、予約が完了したことがわかるようにしてもよい。なお、予約システムの構成によっては、一度確定した予約を変更できるような仕組みにしても構わない。このような予約システムによる予約ステップを導入することにより、患者と病院の両方の負担を軽減することができる。
本実施形態の医療関係者マッチングシステム100では、医療系データベース55に登録される医療系データファイル53に病院基本情報と病院内の360°画像情報とが含まれてる。そして、医療関係者ネットワークプログラム51によって、ユーザ端末10には360°画像情報が表示される。さらに、医療関係者ネットワークプログラム51によって、ユーザ端末10と病院端末500とを接続する機能が実現されて、ユーザ端末10と病院端末500は相互に通信可能な状態になる。
したがって、ユーザ端末10の持ち主である医療関係者301(医師310等)は、転職する際において、病院住所などの病院の病院基本情報だけでなく、病院内の360°画像を見ることができる。それゆえに、医療関係者301(医師310等)であれば、その360°画像を見ると、実際の雰囲気や使用している医療設備・診療所などの内容がわかる。そして、ユーザ端末10と病院端末500とが接続されているので、そのまま転職活動(問い合わせなど)を行うことができる。
また、求人を募集している病院400(401、402、405)しても、文字情報に依存した病院基本情報だけでなく、その360°画像を見てもらうことで、実際の雰囲気や使用している医療設備・診療所を把握してもらった上で、募集がくる。しがって、ミスマッチングが少なくなるとともに、すぐに連絡・応答ができるので、機会損失を減らすことができる。その結果、本実施形態の構成によれば、医師310を含む医療関係者301が病院400に転職するときに医療関係者301にとっても病院400にとっても有用な医療関係者マッチングシステムを実現することができる。
さらに、本実施形態の構成では、ユーザ端末10の持ち主として、患者320など(例えば、患者、患者関係者、救助者および医療アドバイザなど)の病院検索者302を含めることができる。その場合、病院を探している人302(特に、患者320等)は、探している病院400への口コミや書き込みだけでなく、ユーザ端末10で、病院住所などの病院の病院基本情報とともに病院400内の360°画像を見ることができる。したがって、病院を探している人302(特に、患者320)は、病院住所などの病院の病院基本情報だけでなく、病院内の360°画像を見ることができることから、実際の雰囲気や使用している医療設備・診療所などの内容を理解した上で、その病院400に訪問・問い合わせ等をすることができる。また、予約システムによって予約手続も行うことができる場合、さらに便利である。
次に、図7および図8を参照しながら、本実施形態の医療関係者ネットワークプログラム51とともに診療画像データプログラム59によって実現される医療関係者マッチングシステム100について説明する。特に、ユーザ302(患者320)の診断結果である診療画像データを保存および表示する機能を実現する診療画像データプログラム59について説明する。
図7は、本実施形態のサーバ装置50において、医療系データベース55(第1データベース)とともに、診療画像データベース57(第2データベース)の構成を示すブロック図である。本実施形態の構成においては、医療系データファイル53を含む医療系データベース55と、医療画像データファイル56を含む診療画像データベース57のそれぞれのセキュリティを強化するために、診療画像データベース57は、医療系データベース55とは別のデータベースとして構築されている。なお、セキュリティの強度を確保できるのであれば、医療系データベース55と診療画像データベース57とを一つのデータベースとして構築することも可能である。また、本実施形態のサーバ装置50は、医療系データベース55と診療画像データベース57との両方を含んでいるが、物理的に一つのサーバ装置50に格納されていてもよいし、情報的に接続されているのであれば、物理的に離れた場所に設置されていてもよい。また、診療画像データプログラム59だけ医療系データベース55に格納しておいても構わない。
本実施形態の構成おいては、診療画像データベース57の診療画像データプログラム59を実行すると、サーバ装置50において(ここでは、診療画像データベース57内において)、診断画像データを格納する診療画像データ格納部56と、診断画像データを処理する診断画像データ処理部58が構築される。本実施形態の診断画像データ処理部58は、診療画像データ格納部56と外部(90)との送受信をする診療画像データ送受信部58aと、医療系データファイル53から、病院属性に従って前記データ抽出を実行するデータ抽出部58bと、診療画像データを編集する診療画像データ編集部58cとを含んでいる。
本実施形態の構成では、ユーザ302(患者320)は自分の診断結果である診療画像を、スマートフォン10のカメラで撮影して、スマートフォン10の記憶媒体(データ処理装置112の一部)に診療画像データを保存する。そして、スマートフォン10は、その診療画像データを、ネットワーク90を介してサーバ装置50の診療画像データベース57に送信し、次いで、診療画像データベース57の診療画像データ格納部56内に保存される。これらの処理、すなわち、送信された診療画像データを受信および保存の処理は、診断画像データ処理部58(58a、58bなど)によって実行することができる。さらに、このような診療画像データのアップロード処理を、本実施形態の医療関係者ネットワークプログラムによる処理で行うことができるような構成にすることができる。また、本実施形態の医療関係者ネットワークプログラムにより、診療画像データベース57の診療画像データ格納部56(または、医療系データベース55を利用しているときはその一部)内に保存された診療画像データを、当該ユーザ(診療画像の本人)のスマートフォン10にアップロードできるような構成にしてもよい。
なお、診療画像データは、診療画像は究極の個人情報と言われることがあるくらい重要な情報であるので、スマートフォン10と診療画像データベース57との通信(送受信)だけのやり取りに限定して、ホスト装置60は、診療画像データ格納部56内の診療画像データにはアクセス不可の構成にすることが好ましい。また、主治医の病院400の病院端末500からも、当該ユーザ(診療画像の本人)から許可を受けた時だけ、診療画像データ格納部56内の診療画像データにはアクセスすることができ、そうでなければアクセス不可の構成にすることが好ましい。なお、外部のサーバ装置150の外部データベース155の方がセキュリティが強度であるならば、診療画像データ格納部56内の診療画像データ群は、外部データベース155に格納させるようにしてもよい。また、診療画像データの取り扱いは、ブロックチェーン技術を使用したものであってもよい。加えて、診療画像データの取り扱いは、将来実用化が期待されている量子暗号技術を用いたものであってもよい。
図8は、医療関係者ネットワークプログラム51によって実現される機能51a〜51fを模式的に示している。また、診療画像データプログラム59によって実現される機能59a(および、その他の機能59x)を模式的に示している。なお、機能51a〜51f、および、機能59a〜59xは、サーバ装置50内のOS(オペレーションシステム)及びアプリケーションプログラムなどのソフトウエアおよびハードウエアと協働して、上述した医療関係者マッチングシステム100を構築する。例えば、医療関係者ネットワークプログラム51によって実現される機能51a〜51fの一例は、上述した機能(a)から(f)などである。また、医療関係者ネットワークプログラム59によって実現される機能59a〜59xは、上述した機能(診療画像データのダウンロード処理、保存処理、アップロード処理など)である。
なお、サーバ装置50内におけるデータ格納プログラム、データ編集プログラム、データ送受信プログラム、入出力装置とのインターフェイスプログラム、バックアッププログラム、エラーメッセージプログラムなどについては、本発明の実施形態の主要項目ではないので、技術内容の理解を簡明する目的で省略する。それらの技術については、情報通信技術分野の技術常識に基づいて実装/運用(実施)することができる。また、情報通信端末(例えば、スマートフォン)におけるデータ処理プログラム、データ送受信プログラム、通話・通信技術、インターネット関連技術(ホームページ表示、広告表示機能含む)、カメラ撮像技術、画像情報処理技術(OCR機能、バーコード処理機能なども含む)、ICタグ認識技術、アプリケーション動作技術も同様に、技術内容の理解を簡明する目的で省略する。それらの技術については、情報通信端末(スマートフォン)の技術分野の技術常識に基づいて実装/運用(実施)することができる。また、上記で説明したプログラムによって実現した機能は、主に、サーバ装置50を中心にして見た機能である。すなわち、「送信」と「受信」は対の用語であるので、情報通信端末(10など)から見た機能では、用語の名称は変わる点を付言する。つまり、サーバ装置50からの送信(矢印94参照)は、情報通信端末(10など)では受信になる。一方、情報通信端末(10など)からの送信は、サーバ装置50では受信になる(矢印93参照)。また、各種プログラムの具体的なプログラミン言語/コード、プログラム機能名/構造などは、情報通信技術分野の技術常識に基づいて実行することができる。また、診療画像データの暗号化技術(または、ブロックチェーン技術)、および、他のデータ(病院基本情報、360°画像情報など)についても、本発明の実施形態の主要項目ではないので、技術内容の理解を簡明する目的で省略する。
<実施例>
次に、図9および図10から図28を参照しながら、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100の実施例について説明する。図9は、医療関係者ネットワークプログラム51によって実現される医療関係者マッチングシステム100のホームページの基本構成要素についてのブロック図である。図10は、本実施形態のユーザ端末10であるスマートフォンの構成を示す図である。図11から図28は、スマートフォン10を用いて医療関係者マッチングシステム100の操作方法を説明するための図である。なお、この実施例は、本実施形態のシステム・方法を、よりわかりやすく具体的に説明するための例示であり、これ以外の実施手法は多数存在するものである。
本実施形態の医療関係者マッチングシステム100がホームページ構成で実現されたときの一例は、図9に示すようなツリー構造を構築することができる。図9に示すように、基本ホームページ構成部位20として、トップページ(TOP)21と、基本情報ページ25とがある。TOP21の下層には、地図詳細ページ22、病名検索ページ23、薬剤検索ページ24が含まれている。また、基本情報ページ25の下層には、360°カメラページ(360°画像ページ)26と、動画ページ27と、病院詳細ページ28が含まれている。
本実施形態においては、図9に示した基本ホームページ構成部位20を、サーバ装置50の医療系データベース55(および医療関係者ネットワークプログラム51)によって構築している。そして、サーバ装置50の第2データベース57(または、外部サーバ装置150)において、予約システム130および支払いクレジットシステム131、診察画像データ群133、薬手帳システム135、転職サービスシステム140を構築している。本実施形態の一例では、予約システム130および支払いクレジットシステム131を一つのデータベース内で構築し、診察画像データ群133を一つのデータベース内で構築し、薬手帳システム135を一つのデータベース内で構築し、そして、転職サービスシステム140を一つのデータベース内で構築している。なお、これは一例であり、基本ホームページ構成部位20と、予約システム130〜転職サービスシステム140までを含めて一つのデータベース(55)で構築してもよい。また、基本ホームページ構成部位20と診察画像データ群133を一つのサーバ装置50に格納し、予約システム130・支払いクレジットシステム131、薬手帳システム135、転職サービスシステム140を、1つ又は複数の外部サーバ装置150にて構築してもよい。なお、各ページ(21〜28)および各サービス(130〜140)の内容については後述する。
図10は、本実施形態に係る情報通信端末(スマートフォン)10であり、そして、スマートフォン10の表面(画像表示部側)を示している。
図示したスマートフォン10は、筐体210、ボタン(ホームボタン)230、カメラ240、画像表示部(ディスプレイ部)250を備えている。筐体210の側面には、スイッチボタン211が設けられている。ディスプレイ部250は、タッチパネル式のディスプレイ(液晶ディスプレイ、または、有機ELディスプレイ)である。なお、図示したスマートフォン10は、スピーカー、マイクが備え付けられており、ホームボタン230が存在しないものもある。なお、スマートフォン10には、パスワード認証、指紋認証、顔認証、虹彩認証などによって、本人によるアクセスのセキュリティが確保されていることが好ましい。
スマートフォン10は、特定のプログラム(アプリケーション)を動作させることができ、そのアプリケーション(「アプリ」と称する場合あり)280が、ディスプレイ部250に表示されている。ディスプレイ部250のアイコン(280等)を触ることで、アプリケーションを動作させることができる。本実施形態の医療関係者マッチングシステム100からのプログラムは、通信ネットワーク90(インターネット回線、携帯電話回線など)を通じてダウンロードされてスマートフォン10に導入されており、そして、本実施形態のアプリケーションアイコン285となって表示されている。
また、スマートフォン10は、GPS機能(Global Positioning System)を備えており、位置情報を入手することができる。その位置情報は、通信ネットワーク90を通じて、サーバ装置50へ送信することができる。さらに、カメラ240で撮像した画像は、通信ネットワーク(インターネット回線)90を経由して送信することができるし、あるいは、その画像(例えば、二次元バーコードなど)を解析して情報処理することも可能である。
本実施形態のアプリアイコン285を指で押すと、図11に示すようなTOP画面21が表示される。TOP画面21にはログインボタン30があり、ここから会員の人はログインすることができる。会員でない人は、ログインボタン30を押した後、そこから新規会員登録ができるような処理にしておくことができる。また、ログインボタン30の近くに、プルダウンボタン45があり、プルダウンボタン45を押して、そこから各種項目へ移動することができる。
図示した構成において、TOP画面21には、ダイレクト検索31、現在地32、科目33、病名34、薬剤35、機器36、予約37、QRコード38、管理39、スキャン40、手帳41、医療従事者ログイン42の各ボタンが設けられている。
ダイレクト検索31では、そこでテキスト文字を入力することにより、検索を行うことができる。現在地32のボタンを押すと、スマートフォン10を持っている位置(自分の位置)をGPS(またはWi−Fi接続情報)で確認することができる。科目33のボタンを押すと、さらに細かい項目を見ることができる。ダイレクト検索31や現在位置32の機能は、未登録会員でも使用できるようにしても構わない。
また、病名34のボタンを押すと、病名を検索する処理が可能となる。QRード38のボタンをおすと、自動でスマートフォン10のカメラが立ち上がって、二次元バーコード(QRード)を読み取って、そこに記載の情報(URL情報など)を認識して処理することができる。例えば、本システム100の登録が可能なQRコードを読み取って会員登録の処理を行うことができる。
管理39のボタンを押すと、管理画面となり、種々の管理処理(例えば、住所、クレジットカード情報、メールアドレスの登録・変更など)を行うことができる。スキャン40のボタンを押すと、スマートフォン10のカメラを用いたスキャニングを行ってその画像(特に、診療結果の画像など)を登録することができる。手帳41のボタンを押すと、使用した薬(及び/又は、処方された薬)を表示・確認できる画面を表示させることができる。
医療従事者ログイン42のボタンは、転職希望者の医師(または、医師、看護師、薬剤師、歯科医師、歯科衛生士その他の医療関係者(図1の302))がログインするものである。本実施形態の構成では、医療従事者ログイン42のボタンを押すと、図9に示した転職サービスシステム140を利用できるようになっている。
図12は、地図詳細22(図9参照)の画面を示している。図示した例では、図11中の現在地32のボタンを押すと、この地図詳細の画面22が表示される。ここでは、現在位置の周辺の地図画面71が表示されており、駅から病院までのルートとともに、移動時間(歩2分、車1分)が表されている。地図画面71に、自分の位置を表示させるようにしてもよい。また、調べたい病院の周辺地図(駅からのルート)を表示させるときは、自分の位置は表示させなくてもよい。また、地図71の詳細度合いなどは、科目70のボタンで変更することができる。
図13は、病院一覧画面を示している。図13に示した画面データは、登録された医療系データファイル53に基づく医療系表示情報データに対応する。また、図示した例では、図11中のダイレクト検索31の検索結果画面であり、検索ヒットした複数の病院73が表示されている。各病院の欄には、病院情報(簡易病院情報)72として、例えば、アイコン73、病院名、時間(診察医時間)、URL、TELが表示されている。この病院一覧画面では、地域ボタン70aで地域を変更したり、科目ボタン70bでより細かい項目を表示させたりすることができる。
図14は、病名画面74を示している。図示した例では、図11中の病名34を押した画面である。この病名画面74では、ダイレクト検索ボタン31で病名を検索することができ、病名の説明74が表示される。ダイレクト検索ボタン31での病名の検索の他に、選択式ボタン(プルダウンボタン)70によっても調べて、病名の説明74を表示させることができる。この病名の説明74の画面には、「近くの病院」75のボタンがあり、近くの病院を表示させることができる。具体的には、病院の住所・連絡先(電話番号)を表示させる他、図12に示した地図詳細22の地図画面71で表示させることができる。
図15は、薬剤名画面76を示している。これは、図9の薬剤検索24に対応する。図示した例では、図11中の薬剤35を押した画面である。この薬剤名画面76では、ダイレクト検索ボタン31で薬剤名を検索することができ、薬剤の説明が表示される。ダイレクト検索ボタン31での薬剤名の検索の他に、選択式ボタン(プルダウンボタン)70によっても調べることができる。この薬剤の説明76の画面には、「近くの病院」75のボタンがあり、その薬剤を扱う近くの病院を表示させることができる。
図16は、機器名画面77を示している。図示した例では、図11中の機器36を押した画面である。この機器名画面77では、ダイレクト検索ボタン31で医療機器名を検索することができ、医療機器の説明が表示される。ダイレクト検索ボタン31での機器名の検索の他に、選択式ボタン(プルダウンボタン)70によっても調べることができる。この医療機器の説明77の画面には、「近くの病院」75のボタンがあり、その医療機器を備えた近くの病院を表示させることができる。
図17は、個別の病院情報画面78を示している。これは、図9の基本情報25に対応する。また、個別の病院情報画面78(基本情報25)のデータは、登録された医療系データファイル53に基づく医療系表示情報データに対応する。この例では、図17に示した個別の病院情報画面78は、図13の一覧画面72から一つの病院を選択したものである。
この個別の病院情報画面78では、簡易病院情報72(例えば、アイコン73、病院名、時間(診察医時間)、URL、TEL)が表示されている。さらには、詳細ボタン72aを押すと、さらに詳細な病院情報を見ることができる。詳細情報には、在籍する医師、専門分野(内科、耳鼻咽喉科など)が含まれていることが好ましい。
また、個別の病院情報画面78には、予約時間帯テーブル85および予約ボタン86が設けられている。予約時間帯テーブル85は、その病院の予約可能な時間帯を示す表である。そして、予約ボタン86で、その病院の診療予約を行うことができる。本実施形態の構成では、予約時間帯テーブル85および予約ボタン86は、図9に示した予約システム130(診療費用の決裁も連動させるときは支払いクレジットシステム131)を利用できるようになっている。
さらに、個別の病院情報画面78には、院内画像ボタン81および動画82が設けられている。図示した例では、院内画像ボタン81とともにその説明が記載されている。また、動画82(動画画面、または、動画ボタン)とともにその説明が記載されている。
図18は、院内画像79のページを示している。図示した例では、図17の院内画像81のボタンを押すと、図18の院内画像79のページになる。ここでは、複数の院内画像81のボタンとその説明が表示されており、予約ボタン86も設けられている。また、プルダウン70で、院内かそれ以外(例えば、病院建物外観、外から見た玄関など)を変更することも可能である。
図19は、院内画像の別の構成例のページ80を示している。図19に示したページ80では、360°画像の表示画面85と、動画の表示画面86とが示されている。ここでは、プルダウン70によって、画像を変更可能である。例えば、静止画、360°画像、動画などの切り替えを行うことができる。また、院内かそれ以外(例えば、病院建物外観、外から見た玄関など)を変更することも可能である。
次に、図20から図23を参照しながら、360°画像について説明する。図20は、医療設備がある検査室の360°画像85を示している。360°画像85は、スマートフォン10の表示画面250の中で見ることができる。この例では、指で(または、対応機種ならばペンで)、左右(矢印89a、89b)、上下(矢印89c、89d)の方向に画像85を移動させることができ、360°回転させることができる。なお、スマートフォンでなく、PCのときは、マウスで同様のことを実行することができる。また、360°画像の内容によっては、中央を押すことにより、前方への移動も可能なようにすることができる。
そして、図21は、ベッド室(入院部屋、点滴部屋など)の360°画像85を示している。次に、図22は、診察室の360°画像85を示している。続いて、図23は、受付室の360°画像85を示している。
このような360°画面を見ることにより、ユーザ301(又は302)は、その雰囲気も疑似体験することができるので、より多くの情報を入手した上で、病院400に問い合わせ等を行うことができる。また、360°画像の内容によっては、それぞれの部屋を移動できるような構成にすることができる。もちろん、各部屋だけの360°画像でもよい。
次に、図24は、個別の病院情報画面(病院詳細)のページを示している。これは、図9の病院詳細28に対応する。この例では、図24に示したページは、図17に示した個別の病院情報画面78における詳細ボタン72aを押したときに表示される。
この個別の病院情報画面(病院詳細)のページ72aは、病院情報(簡易病院情報)72とともに、医師情報95が含まれている。この例では、医師情報95には、複数の医師が記載されており、顔写真95pも含まれている。また、病院詳細ページ72aには、360°画像/動画の枠96も含まれており、そこには、360°画像及び/又は動画の画像82(85,86)が表示されている。さらに、病院詳細ページ72aには、転職のための枠99が含まれており、この枠99(ボタン、書き込みなど)を使用して、転職サービスシステム140を利用することができる。
次に、図25から図27を参照しながら、本実施形態における予約システム130について説明する。
まず、図17に示した個別の病院情報画面78における予約ボタン86を押すと、図25に示すような予約時間帯テーブル85B(詳細版)を表示させることができる。この予約時間帯テーブル85Bのうちの所望の時間帯を選択して、図26に示した予約確認画面86Cに進む。この内容でよければ、OKを押す(違っているならキャンセルでやり直す)。すると、図27に示すような予約確定画面86Dになり、診療の予約ができたことがわかる。この他に、予約の変更を行うための処理を含むプログラム(予約変更プログラム)を設けてもよい。
図28は、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100における診療画像データを保存および表示するページ92である。これは図9の診療画像(診察画像データ群)133に対応する。図28に示した例では、複数の診療画像92a、92bが画像データとして登録されて、それを表示することができる。また、プルダウンボタン70で画像の項目を変更することができる。
本実施形態の構成では、図11に示したTOP画面21のスキャンボタン40を押すと、スマートフォン10のカメラが自動的に動作して、診療結果を写真(イメージデータ)でとり、それを図28に示した診療画像92a、92bの画像データとして登録(保存)することができる。どの枠(92a、92bなど)で登録するかは、プルダウンボタン70で選択することが出来るように構成することができる。
この診療画像92(92a、92b)の利用者は、患者320などのユーザ302だけでなく、現役の医師310等(転職者の医師だけでなく、その病院400の医師・医療関係者(医療従事者))も利用することができる。健康な人も患者も含めて一般の人は、定期的に健康診断(人間ドック含む)を受けて、健康診断結果(診断データ)を持っているのに対し、実は、医師は多忙であるとともに自分で診察できるようという能力的な過信から、健康診断を受けない傾向があるのが実情である。そのような中、本実施形態の手法を用いたら、医師であっても、自分のスマートフォン10で診療画像92(92a、92b)を保存・表示させることができて便利である。
また、本実施形態の構成では、診療画像92(92a、92b)をユーザ端末(スマートフォン)10から、サーバ装置50(又は150)のデータベース57(55)にアップロードする手法について説明した。しかしながら、自分自身の診察画像(健康・疾患データ)が外部を出すのに抵抗がある人もいるため、スマートフォン10の中での保存・表示に留めて、アップロードは行わない構成にしてもよい。そのような構成でも、診断時に、スマートフォン10を取り出して、診療画像92(92a、92b)を医師に見せればよいので、簡易的には十分役割を果たす。
さらに、TOP画面21のスキャンボタン40の機能は、処方箋の読み取りに転用してもよい。すなわち、薬局に持って行く紙の処方箋に対して、スキャンボタン40を押し、続いて、処方箋をスキャニングして、そして、その撮影した処方箋の画像データをスマートフォン10のOCR(スマートフォン内のアプリケーションなど)で処理して、図11に示した手帳41(又は、図9の薬手帳135)に保存するような構成にすることができる。このような処方箋のスキャニング手法は、処方箋が電子的に病院400(401、402)から薬局
さらに、本実施形態の支払いクレジットシステム131(支払いクレジットサービス)を利用した場合、本実施形態のシステム100がインストールされたスマートフォン10を用いると、そのスマートフォン10で予約をして(事前に360°画像を見た上で)、必要であれば診察時に、診療画像92(92a、92b)を見せて、そして処方箋に記載の薬(薬剤)もスマートフォン10を利用して受け取ることができる。そして、その処方箋の履歴は、薬手帳に電子的にスマートフォン10内に記録・保存される。さらには、そのスマートフォン10を用いて、クレジット決済も行うことができる。これは、患者320にとって非常に便利であるとともに、病院400(401、402)・薬局405にも利点が多く、双方にメリットが多い。
特に、病院400側は、初診の患者(または、緊急の患者)320の診療画像を入手することができず、そのような診療画像(または健康診断数値)をしらないまま、診察することがほとんどである。そこで検査をしたとしても、検査後でしか適切な診療を行うことができない。仮に同系統の病院、または、提携している病院(町病院と大病院)の間であっても、検査装置が違えばフォーマットが違って、互いに利用することができないという事情がある。加えて、現在難航している電子カルテの共有化が進んだとしても、大病院と異なり、小さな病院は予算的に、すべてのフォーマットに対応できるような電子カルテ総合システムの導入には躊躇することが考えられ、理想的な電子カルテの共有化の実現は夢のまま終わる可能性が高い。そのような中であっても、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100を用いれば、簡易版であったとしても、スマートフォン10を用いながら診療画像データを、患者から医師に見せることができ、医療・治療に大きく貢献する。加えて、処方箋の履歴があれば、どのような投薬がされてきたかも医師も薬剤師も理解することができ、患者320が使用している薬剤名を覚えていなくても、過去の薬の履歴も含めてスマートフォン10を医師・薬剤師に見せるだけでよく、その結果、適切な調剤を行うことができる。
本実施形態の構成では、ユーザ端末(スマートフォン)10に導入された医療関係者ネットワークプログラム51および診療画像データプログラム59により、診療画像データ(92a、92b)を保存および表示する機能を実現することができる。したがって、病院400(401、402)間での診察結果のデータフォーマットが異なっており、病院間でその診察結果を共有できないときでも、ユーザ端末10の持ち主302は、ユーザ端末10に保存された診療画像(92a、92b)を表示して、診察する病院400の医師に見せることができる。その結果、病院間で医療カルテの共有化を行わなくても、患者自身の身体データを有効利用することができる。
また、本実施形態の構成では、ユーザ端末(スマートフォン)10に導入された医療関係者ネットワークプログラム51によって、ユーザ端末10の持ち主302(320)の処方箋情報を保存することができる。したがって、ユーザ端末10の持ち主302(320)は、処方箋情報を薬局405に見せることで、調剤の組み合わせ等を判別(特に処方してはいけない薬の判別)することができる。そして、医療関係者ネットワークプログラム51によって、薬局405の病院端末500へ処方箋情報を送信できる場合、薬局405は事前に準備できて便利になるとともに間違いが大幅に減らすことができ、さらには、ユーザ端末10に表示された処方箋情報と照らし合わせて確認することができるという効果も得られる。加えて、医療関係者ネットワークプログラム51により、診療費用を決裁することができるときは、診察を受けた患者320は、ユーザ端末10を用いて診療費用を払うことができて便利である。
また、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100では、上述したように、ユーザ302の一人ひとりに管理ページ(ユーザID)を付して、血液検査、X線、CT、MRIなどの画像を持ち運びができるようにすることができる。この管理ページによる画像(検査画像、診療画像)の処理は、図7に示した診療画像データベース57(医療画像データファイル56)および診療画像データプログラム59によって行うことができる。検査・診療画像を持ち運びができることで、1つの病院(医療機関)400で受診した際の検査結果を別の病院にて診てもらうことができるようになり、毎回行われる検査を減らすことができる。その結果、医療費の抑制にもつながる。
さらに、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100を用いると、病院400での診療の受付をQRコード(二次元バーコード)で行うことができる。そうすると、診察の呼び出し等と連係して、会計、続いて、薬局での処方箋の提示もすべてアプリ一括管理ができることとなって非常に便利である。さらには、そのような便利なアプリケーション(スマホアプリ)が一般的に普及することにより、その有名なスマホアプリの知名度によって、医師、看護師、薬剤師なども当該アプリを知って使うようになり、そして、そのアプリ内で転職も行うことができることから、相乗効果で、本実施形態のシステム100を普及させることができる。すなわち、転職活動でアプリを使用することで、医師等にも当該アプリが広まるとともに、それを患者にも勧め、さらには、患者からアプリのことを聞いた医師等が使用して、さらに別の患者に進めるなどの連鎖普及効果がある。
また、このような便利なシステム(医療関係者マッチングシステム100)を使用できることは病院400の広告にもなる。言い換えると、医療関係者マッチングシステム100に対応している病院400ということで、患者は利便知性を感じて、その病院400に行きやすくなる。同様に、医師310もそのような病院400へ転職を申し込みしたくなる。さらには、この医療関係者マッチングシステム100の導入をきっかけとして、国が推進する施策の進展、すなわち、病院400のキャッシュレス、データ持ち運びなどに寄与する。
さらに、本医療関係者マッチングシステム100にAI(人工知能)を搭載することで(AIプログラムと組み合わせることで)、検査画像データ(診療画像データ)の解析を行い、それによって患者320が羅漢している病気の判別や処方された薬の効能を示すことができる。特に、その画像解析についてのAIプログラム処理を外部サーバ150のAIプログラムを利用する構成例では、ユーザ302は、スマートフォン10でその解析処理(病気の判別など)を行うことができるので、早期発見、誤診防止、薬の誤飲防止などの効果を上げることができる。
加えて、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100を用いて、健康保険証をデータとしてスマートフォン10に取り込み、そして、(医師会が推奨するように)健康保険証をデータとして持ち運びできるようにすれば、毎回提示する必要もない。そして、それにお薬手帳もデータとして本システム100で併用すれば、紙のお薬手帳も不要となるので便利である。また、本実施形態の予約システム130を導入することにより、待ち時間を減らすことができるので、患者320および病院400の負担を大幅に下げることができる。さらには、支払いクレジットシステム131を導入することで、会計待ちを減らすことができ、同様に、患者320および病院400の負担を大幅に下げることができる。
本発明の実施形態に係る医療関係者マッチングシステム100は、病院、医科歯科クリニック、薬局にとって非常に大きなメリットを提供できる。病院・医科歯科クリニックだけでなく、介護施設、動物病院にも同様に大きなメリットを提供できる。なお、システム的には、美容院、幼稚園、保育園、飲食店などにも適用可能であるが、一番メリットがあるのは、医師の転職活動および診療データの持ち運びなどの効果が顕著に得られる病院、医科歯科クリニック、薬局などの医療施設である。本発明の実施形態に係る構成・手法では、スマートフォン10のアプリ285内では、360度の画像(例えば、図19の「85」)を見ることができ、その画像(360°画像)によって、受付、外来、検査室、病室などの閲覧することができる。閲覧する際に、画像(360°画像)にテロップを出したり、医師や看護師の音声(例えば、肉声)が聞こえるような構成にすることもできる。
本実施形態の医療関係者マッチングシステム100を用いると、病院400に所属している医師のプロフィールが掲載されるので、どのような診療科が得意か、外科系であればどのような手術が可能か一目でわかる。その結果、患者320にとって有益な情報が得られるとともに、それは、転職を希望している医師310によっても有益な情報となる。加えて、各検査や手術は動画(例えば、図19の「86」)で見せることが可能である。これにより、病院400からの専門用語の多い文字情報による一方的な説明でなく、患者にとって直感的にも視覚的にも(音声があると聴覚的にも)わかりやすい説明を提供することができる。
また、病院検索(図6参照)では、現在位置をGPSで特定し、病院400までの距離と時間を表示させることができる(図12参照)。公共交通機関(バス、電車など)を使用した時の経路(及び/又は、移動時間)も表示させるようにすることもできる。また、診療されたい病院の診療科に基づいて、その地域や現在地近くの病院についての絞り込み検索を行う構成にすることができる。さらに、自分がどのような疾患かわからない場合は、家庭の医学(インターネット回線90を利用して電子データのもの、又は、スマートフォン10に格納されている電子データ)にアクセスして、そこから大まかな病名を特定して、病院の検索ができるような構成にすることができる。
本実施形態の医療関係者マッチングシステム100を用いることで、予約システムの搭載、通院の予約が簡単にでき、それをユーザ端末10(特に、スマートフォンのアプリ285)で行うことができるので便利である。本実施形態の予約システム130を導入していることは、病院400内でわかるようにして、その優先的な利用を促す。また、その病院400が予約システム130を導入していることは、インターネット90を通じて広告配信(宣伝配信)できる構成にすることも可能である。そして、予約システム130を利用する予約者が優先になるような運用を病院400は行って、予約システム130を利用した予約を普及させる。また、アプリ285にマイページを設けて、QRコードを利用して受付から支払いまで一括管理できるような構成にすることができる。さらには、病院400の入口にIC読み取り機能(スマートタグ、Felica(商品名)など)をつけて、ICカード(または、IC付きスマートフォン10)での入退場の管理から支払いまでの一括管理できる構成にすることも可能である。加えて、診療支払いは、クレジットカードと連携させることができる。なお、クレジットカードによる決裁は、現金、電子マネーの他、ポイント、仮想通貨などによるものにも対応させても構わない。
本実施形態の構成において、診療報酬明細は、スマートフォンアプリ285のマイページに送られてくるようにしてもよい。これにより、ペーパレス処理ができるので、患者にとっても病院にとっても便利である。処方箋もアプリ285内で管理できるので、近隣の薬局405でアプリ285を利用して、薬の受取から支払いまで可能となる。アプリ285にお薬手帳の機能も設けることで、アプリ285内で薬も管理することができる。また、アプリ285に保存された薬データを利用して、薬の効能が確認できるような構成にすることができる。加えて、X日分の服薬・服用の指示をされた場合に、その期間中の服用するタイミングを、スマートフォン10でのリマインダー機能で知らせるような構成を構築することも可能である。それによって、患者320の薬の飲み忘れを減らすことができる。また、アプリ285によって、再診の予約をその場で行うことができるような構成にすることができる。その場で予定がわからないときは、アプリ285のよる仮予約(または、予約の変更)の機能が実行できるように構成することができる。そして、再診のタイミングもリマインダー機能で(スマートフォン10にて)通知する構成にすることができる。
患者320が健康診断を受けた時は、アプリ285で所定期間後(例えば、半年後、1年後など)の次回の検診時期にリマンダーを送ることができるように、健康診断リマインダー機能を設けることができる。そして、前回の検査結果もマイページで確認できるように構成できる。血液検査、CT、MRIや、カメラデータ(例えば、胃カメラデータ、大腸カメラデータなど)もアプリ285内で確認および比較可能な構成にできる。さらには、他の病院400に検査結果などを転送して、セカンドオピニオンを受けることができるような構成にすることも可能である。また、レセコン(診療報酬明細書(レセプト)を作成するソフトウエア)に関する機能も持たせて、レセコン情報の一元管理を行うような構成にしてもよい。また、スマートフォン10の機能(健康アプリ、身体測定アプリなど)と提携して、ヘルスデータを、本実施形態のアプリ285に取り込むことができる構成にしてもよい。
上述したように、本実施形態の構成では、医師、医療人材の転職機能が設けられている。スマートフォン10のアプリ285によって転職ができることは、転職希望者の利便性の向上、負担低減となる。また、会員登録をすることで、求人情報の掲載と閲覧をID/PASSにて行うことができるようにして、転職活動がばれないようなプライバシー保護を高めることができる。また、転職用のマイページでは、患者302(320)にはみることができないような医療設備などを閲覧できるような構成にすることができる。さらには、転職の面接も、スマートフォン10を利用して、テレビ面接を行うことができるような構成にすることも可能である。これにより、転職希望者の医師301が、病院400に直接行かなくてすむことのメリットが生まれる。特に、病院400が遠方なとき、または、医師301/面接担当者(特に、専門分野の医師)のスケジュールがなかなかあわないときにメリットが大きい。加えて、匿名で質問ができたり、その質問の内容を確認できるようにすることができる。エントリーシートを匿名にて送ることができ、面接の日程が決まってから、本名を開示するようなシステムにすることもできる。
また、病院400の院長(または、専門家の担当者、部長など)と直接話をしたい場合は、病院長(または、それ専用のもの)の特設ページを設けて、院長と自ら話すこと(音声の他、チャットなどの文字のやりとりも含む)ができる機能を設けることもできる。採用が決まったときは、必要項目の入力フォーマットに必要事項を記載したら、採用通知書が発行されるような機能を設けることができる。その採用通知書は、アプリ285内で確認できるようにすることができる。合意に至れば、雇用契約書もアプリ285内で管理ができ、いつでも閲覧できるような構成にすることができる。また、それらの書類(電子書類)をプリントアウトできるような構成にすることもできる。なお、求職者(301)は、求職者自身のアピールポイントを外部の会社(転職コンサルタント会社など)に、アプリ285で相談することができる。その会社の一つが、ホスト端末60を運営・管理する会社であってもよい。
また、本実施形態の医療関係者マッチングシステム100を用いて、全国対応の遠隔診療を行うことができる(例えば、東京の患者を、地方(九州)の病院で診療してもらう(またはその逆))。遠隔診断を受けてみて、仮に相性が合わない医師であれば、その遠隔診断をやめることができる。遠隔診断の結果相性がよければ(納得したら)訪問して直接診断を受けることができる。このようにするとお互いのミスマッチが減って、時間的・金銭的な節約になる。このような遠隔診断を行うには、本システム100おいて、図24に示したアイコン(例えば、医者の顔)95pを押すと、テレビ電話、または音声電話ができるような構成にしたらよい。なお、本実施形態の予約システム130を応用して、遠隔診断の予約システムを構築してもよい。
さらに、本実施形態のシステム100の構成を使うと、スマートフォン10のGPS機能を利用して、近隣ですぐ診察できる病院400を探すことができる(例えば、30分以内の診察)。これは、患者320だけでなく、患者の家族、救急隊員、警察官、通行人の救出者にも便利な機能である。加えて、病院が何時から何時まであいているか(救急病院か)を確認する機能あれば、現時点で診察してくれる病院を、本システム100(スマートフォン10のアプリ285)で探すことができる。
加えて、本実施形態のシステム100を用いて、アプリ285内で診察券を発行できるようにしてもよいし、マイナンバー登録管理なども行えるようにしてもよい。そのようにしたら、紙で管理するよりも、不正防止につながる。さらには、病院だけでなく、看護施設や老人ホームとも含めたマッチングシステムにしたら、地域連携にもつながる。そして、訪問介護との連携もアプリ285によって行うことができるように構築することができる。そして、マッチングシステムにおいてAIシステムを導入することで、マッチングの精度・確率を向上させることができる。
本実施形態の医療関係者マッチングシステム100は、単なる病院検索アプリではなく、360°画像を閲覧できるシステムを用いて医者の転職活動および患者の病院決定に貢献するものであり、極めて優れたものである。医療関係者マッチングシステム100を、未登録会員にも普及のための広告プログラムを本システム100は備えておくことができるとともに、口コミサイトの実行・管理を行うようなシステムにしてもよく、それは、口コミサイトの外部システムの利用・応用でも実行することができる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。また、本実施形態のシステム100全体を説明してきたが、本実施形態に係るプログラム51、59単体(特に、スマートフォン10に導入するスマートフォンアプリケーション285)を、具体的には、プログラム自体、または、プログラムを格納した記録媒体、ダウンロード可能なプログラム製品を知的財産として商品化することも可能である。
ある好適な実施形態において、前記医療関係者マッチング方法は、さらに、前記ユーザ端末に導入された前記医療関係者ネットワークプログラムを用いて、前記ユーザ端末の前記持ち主が受けた診療費用を決済する工程を含む。
本発明の一態様では、ユーザ端末に導入された医療関係者ネットワークプログラムによって、ユーザ端末の持ち主の処方箋情報を保存することができる。したがって、ユーザ端末の持ち主は、処方箋情報を薬局に見せることで、調剤の組み合わせ等を判別(特に処方してはいけない薬の判別)することができる。そして、医療関係者ネットワークプログラムによって、薬局の病院端末へ処方箋情報を送信できる場合、薬局は事前に準備できて便利になるとともに間違いが大幅に減らすことができ、さらには、ユーザ端末に表示された処方箋情報と照らし合わせて確認することができるという効果も得られる。加えて、本発明の一態様では、医療関係者ネットワークプログラムにより、診療費用を決済することができるので、診察を受けた患者は、ユーザ端末を用いて診療費用を払うことができて便利である。なお、本発明のさらなる特徴または効果は、発明を実施するための形態にて示すこととする。
また、個別の病院情報画面78には、予約時間帯テーブル85および予約ボタン86が設けられている。予約時間帯テーブル85は、その病院の予約可能な時間帯を示す表である。そして、予約ボタン86で、その病院の診療予約を行うことができる。本実施形態の構成では、予約時間帯テーブル85および予約ボタン86は、図9に示した予約システム130(診療費用の決済も連動させるときは支払いクレジットシステム131)を利用できるようになっている。
また、本実施形態の構成では、ユーザ端末(スマートフォン)10に導入された医療関係者ネットワークプログラム51によって、ユーザ端末10の持ち主302(320)の処方箋情報を保存することができる。したがって、ユーザ端末10の持ち主302(320)は、処方箋情報を薬局405に見せることで、調剤の組み合わせ等を判別(特に処方してはいけない薬の判別)することができる。そして、医療関係者ネットワークプログラム51によって、薬局405の病院端末500へ処方箋情報を送信できる場合、薬局405は事前に準備できて便利になるとともに間違いが大幅に減らすことができ、さらには、ユーザ端末10に表示された処方箋情報と照らし合わせて確認することができるという効果も得られる。加えて、医療関係者ネットワークプログラム51により、診療費用を決済することができるときは、診察を受けた患者320は、ユーザ端末10を用いて診療費用を払うことができて便利である。
本実施形態の医療関係者マッチングシステム100を用いることで、予約システムの搭載、通院の予約が簡単にでき、それをユーザ端末10(特に、スマートフォンのアプリ285)で行うことができるので便利である。本実施形態の予約システム130を導入していることは、病院400内でわかるようにして、その優先的な利用を促す。また、その病院400が予約システム130を導入していることは、インターネット90を通じて広告配信(宣伝配信)できる構成にすることも可能である。そして、予約システム130を利用する予約者が優先になるような運用を病院400は行って、予約システム130を利用した予約を普及させる。また、アプリ285にマイページを設けて、QRコードを利用して受付から支払いまで一括管理できるような構成にすることができる。さらには、病院400の入口にIC読み取り機能(スマートタグ、Felica(商品名)など)をつけて、ICカード(または、IC付きスマートフォン10)での入退場の管理から支払いまでの一括管理できる構成にすることも可能である。加えて、診療支払いは、クレジットカードと連携させることができる。なお、クレジットカードによる決済は、現金、電子マネーの他、ポイント、仮想通貨などによるものにも対応させても構わない。