JP6571543B2 - 折戸装置 - Google Patents
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Description
第1態様の折戸装置は、第1レール部と第2レール部を有し、前記第1レール部と前記第2レール部の間にコーナー部が形成される枠体と、前記第1レール部に対して折り畳み動作を伴いスライド可能に設けられる第1折戸と、前記第2レール部に対して折り畳み動作を伴いスライド可能に設けられる第2折戸と、外力を受けて回転することで、前記第1折戸の上下方向一方側にある第1端縁部に第1シール部を突き当て可能な第1回転体と、前記コーナー部側にある前記第1回転体の端部に設けられる第1カバー体と、を備え、前記第1カバー体は、前記第1回転体の前記第1シール部が前記第1端縁部に突き当てられるシール位置にあるとき、前記第2折戸と前記枠体との間に形成される隙間を前記第2折戸の見込方向から覆うように設けられることを特徴とする。
本実施形態の折戸装置10はガーデンルーム12に用いられる。ガーデンルーム12は、複数の支柱14と、複数の支柱14により支持される屋根16と、屋根16の下方に配置される折戸装置10とを備える。折戸装置10は、後述する全ての第1折戸18(A)及び第2折戸18(B)が伸長した状態にあるとき、それらの内側の室内空間と、それらの外側の室外空間とに仕切る機能をもつ。
折戸装置10は、主に、枠体20と、複数の第1折戸18(A)と、複数の第2折戸18(B)と、第1回転体22(A)と、第2回転体22(B)と、第1カバー体24と、第2カバー体26とを備える。以下、共通点の多い別々の構成要素には符号の末尾に(A)、(B)と付すことで区別し、総称するときはこれら符号を省略する。本実施形態の折戸装置10は、第1カバー体24及び第2カバー体26に主な特徴の一つがあるが、先に周辺構造から説明する。
図4は、枠体20の一部を示す平面図である。
枠体20は、複数の枠により枠組みされている。枠には、上下一組の第1レール枠28(A)と、上下一組の第2レール枠28(B)が含まれる。第1レール枠28(A)と第2レール枠28(B)とは互いの端部を突き合わせて配置される。また、枠には、隣り合う第1レール枠28(A)と第2レール枠28(B)との突き合わせ箇所に接続される上下一組のコーナー枠30が含まれる。本図では下側の枠のみ示す。第1レール枠28(A)には下側の第1下側レール枠28(A)が含まれ、第2レール枠28(B)には下側の第2下側レール枠28(B)が含まれる。
図3、図5に示すように、枠体20は、さらに、コーナー部34に配置されるコーナー縦枠40を有する。コーナー縦枠40は、枠体20を枠組みする枠の一つでもある。コーナー縦枠40は、第1レール部32(A)や第2レール部32(B)に対してスライド可能なスライダ42を有する。これにより、コーナー縦枠40も、折戸18と同様、第1レール部32(A)と第2レール部32(B)との間で連続するスライド経路に沿ってスライド可能に設けられる。
第1折戸18(A)と第2折戸18(B)は多くの点で構成が共通するため、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本明細書では第1折戸18(A)や第2折戸18(B)の見込方向ということがあるが、これは伸長状態にある第1折戸18(A)や第2折戸18(B)を正面から見たときの奥行方向をいう。
図2、図6に示すように、二つの戸体18aの幅方向の対向する端部とは反対側の端部には、枠体20の上下のレール部32に沿ってスライド可能なスライダ18eが取り付けられる。これにより、二つの戸体18aは、上下のレール部32に対してスライド可能に設けられる。以上の構成により、第1折戸18(A)は、上下の第1レール部32(A)に対して折り畳み動作及び伸長動作を伴いスライド可能に設けられる。また、第2折戸18(B)は、上下の第2レール部32(B)に対して折り畳み動作及び伸長動作を伴いスライド可能に設けられる。
図6に示すように、第1回転体22(A)は、第1レール部32(A)を形成する枠の一つとなる第1下側レール枠28(A)に回転可能に取り付けられる。詳しくは、第1下側レール枠28(A)には、第1レール部32(A)に対して第1折戸18(A)の見込方向の室内側(図6の右側)に円柱状の軸部46が形成される。第1回転体22(A)は、第1下側レール枠28(A)の軸部46に回転自在に支持される軸受部22aを有し、その軸受部22aを介して第1下側レール枠28(A)に回転可能に取り付けられる。
第1回転体22(A)は、後述する外力付与機構70から付与される外力を外力受け部22cにより受けることで、第1下側レール枠28(A)の軸部46周りに正回転方向に回転する。これにより、第1回転体22(A)は、第1下側レール枠28(A)の第1内側収容部36(A)内に中空部22bが収容される初期位置から、第1内側収容部36(A)から抜け出して第1折戸18(A)の下端縁部18f(第1端縁部)に第1シール部22dが突き当てられるシール位置に移動する。第1回転体22(A)がシール位置にあるとき、第1回転体22(A)の第1シール部22dは、第1折戸18(A)の幅方向に沿って突き当てられ、第1折戸18(A)と第1回転体22(A)の間をシールする。外力付与機構70からの外力の付与を解除すると、第1回転体22(A)は中空部22bの重さにより逆回転方向に回転し、シール位置から初期位置に移動する。
図3に示すように、第2回転体22(B)は、枠体20のコーナー部34側にある第1回転体22(A)の端部に対して、その長手方向の端面を突き合わせた位置に配置される。
第2回転体22(B)が第2下側レール枠28(B)との関係でもつ構成要素の多くは、第1回転体22(A)が第1下側レール枠28(A)との関係でもつ構成要素と共通する。第1回転体22(A)と共通する第2回転体22(B)の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10(a)は、第1回転体22(A)がシール位置にあるときの第1カバー体24を図8の矢視Vp2から見た図であり、図10(b)は、第1カバー体24の斜視図である。
図7、図8、図10に示すように、第1カバー体24は、枠体20のコーナー部34側にある第1回転体22(A)の第1中空部22bの端部に圧入される第1圧入部24aを有する。第1カバー体24は、第1回転体22(A)の第1中空部22b内に対する第1圧入部24aの圧入により、枠体20のコーナー部34側にある第1回転体22(A)の端部に着脱可能に設けられる。これにより、第1カバー体24は、第1回転体22(A)と一体に第1回転体22(A)の回転軸線Rc周りに回転する。
第1折戸18(A)と枠体20との間には隙間50が形成される。この隙間50は、コーナー縦枠40や第1下側レール枠28(A)と第1折戸18(A)との間に形成される。
図8、図11、図12に示すように、第1回転体22(A)は、第1回転体22(A)がシール位置にあるとき、第1折戸18(A)と枠体20との間に形成される隙間50を第1折戸18(A)の見込方向の室内側(図8の上側)から覆うように設けられる。このとき、第1回転体22(A)は、第1折戸18(A)の下端縁部18fとコーナー縦枠40とを跨ぐ範囲を第1折戸18(A)の見込方向から覆うように設けられる。これにより、枠体20のコーナー部34寄りの箇所で、第2折戸18(B)と枠体20との間の隙間48を第1カバー体24により覆いつつ、第1折戸18(A)と枠体20との間の隙間50も第1回転体22(A)により覆うことができる。よって、枠体20のコーナー部34寄りの箇所からの室内空間に対する遮蔽対象の入り込みを効果的に抑えられる。
図13(a)は、第2カバー体26の斜視図であり、図13(b)は、第2カバー体26の他の斜視図である。
図8、図9、図13に示すように、第2カバー体26は、枠体20のコーナー部34側にある第2回転体22(B)の中空部22bの端部に圧入される第2圧入部26aを有する。第2カバー体26は、第2回転体22(B)の中空部22b内に対する第2圧入部26aの圧入により、枠体20のコーナー部34側にある第2回転体22(B)の端部に着脱可能に設けられる。これにより、第2カバー体26は、第2回転体22(B)と一体に第2回転体22(B)の回転軸線Rc周りに回転する。
折戸18は折り畳み動作をロック可能な第1ロック機構60を有する。第1ロック機構60は、第1ロック機構60によるロックの有無の切り替えに用いられる第1操作部60aと、折戸18の框18c内に挿通される棒状の第1ロック部60bとを備える。第1操作部60aは、折戸18の框18cの外面に露出しており、框18cに対して上下動可能に設けられる。第1ロック部60bは、第1操作部60aとの間で荷重を伝達可能に設けられている。第1ロック部60bは、第1操作部60aと連動して方向Paに上下動することで、枠体20の下側レール部32に抜き差しされる(図6参照)。図6では第1ロック部60bが下側レール部32に差し込まれた状態を示す。
図5、図15に示すように、第2ロック機構62は、第2ロック機構62によるロックの有無の切り替えに用いられる第2操作部64と、枠部材40a内に挿通されるとともにスライド自在に嵌め込まれる可動部66と、可動部66から突き出る棒状の第2ロック部68とを有する。第2操作部64は、枠部材40aの室内空間に臨む箇所に露出しており、枠部材40aに対して上下動可能に設けられる。可動部66及び第2ロック部68は、第2操作部64との間で荷重を伝達可能に設けられている。
図5、図16に示すように、第2ロック部68は、第2操作部64と連動して方向Pbに上下動することで、下側コーナー枠30のロック穴30aに抜き差しされる。第2ロック機構62は、図16(b)に示すように、第2ロック部68がロック穴30aに差し込まれた位置にあるとき、枠体20のコーナー部34に対するコーナー縦枠40の位置をロックするロック状態になる。一方、図16(a)に示すように、第2ロック部68がロック穴30aから抜き出された位置にあるとき、枠体20のコーナー部34に対するコーナー縦枠40のスライドを許容するロック解除状態になる。
図16、図17に示すように、第1外力付与部72(A)は、第2操作部64と同方向に上下動することで、第1外側収容部38(A)に対する抜き差しを伴い第1回転体22(A)の外力受け部22cに対して接離する(図7も参照)。ここでの「接離」とは接触及び離間を意味する。第1外力付与部72(A)は、第1回転体22(A)の外力受け部22cに接触することで、第1回転体22(A)に回転させるための外力を付与する。第1回転体22(A)の外力受け部22cに第1外力付与部72(A)が接触してからの第1外力付与部72(A)の移動量が大きくなるほど、第1回転体22(A)の回転量が大きくなる。この結果、第1回転体22(A)は、図17(a)に示すような初期位置から、図17(b)に示すようなシール位置に移動する。
折戸装置10は、折戸18の第1ロック機構60とは独立して動作することで、第1回転体22(A)に回転させるための外力を付与可能な外力付与機構70を備えている。よって、折戸18の第1ロック機構60により折戸18の折り畳み動作をロックした場合でも、第1回転体22(A)や第2回転体22(B)を移動させずに初期位置にある状態のままにできる。この状態にあるとき、折戸18の折り畳み動作をロックしつつも、枠体20と折戸18との間から隙間風等の遮蔽対象を積極的に室内空間に取り入れることができる。また、折戸18の折り畳み動作をロックしつつ、外力付与機構70を動作させることで第1回転体22(A)や第2回転体22(B)をシール位置まで移動させることができる。このとき、枠体20と折戸18との間から遮蔽対象が室内空間に入り込むのを抑えられる。よって、折戸18が第1ロック機構60によりロック状態にあるときでも、使用者の気分や好みに応じて遮蔽対象の通し方を調整でき、その通し方に自由度を持たせることができる。
図16(a)に示すように、第2ロック機構62の第2ロック部68の先端の高さ位置をP1とし、外力付与機構70の各外力付与部72(A)、72(B)の先端の高さ位置をP2とする。ここでの高さ位置とは、枠体20にコーナー部34にコーナー縦枠40が配置された状態を基準とした鉛直方向での位置をいう。このとき、各外力付与部72(A)、72(B)は、第2ロック部68の先端の高さ位置P1よりも、ロック穴30aに対する第2ロック部68の差込方向とは反対側(図中の上側)にずれた位置に、各外力付与部72(A)、72(B)の先端の高さ位置P2があるように設けられる。
この態様によれば、第2折戸と枠体との間の隙間を第2カバー体により覆うことで、枠体のコーナー部寄りの箇所からの室内空間に対する遮蔽対象の入り込みを抑えられる。
この態様によれば、第1回転体と第2回転体がシール位置にあるとき、第2折戸の見込方向から見て、第1カバー体と第2カバー体との間に露出する隙間が生じ難くなる。
この態様によれば、第1回転体と第2回転体がシール位置にあるとき、第2カバー体と第2折戸との間にある隙間を狭められる。
この態様によれば、第1カバー体が第1回転体と一体に回転するとき、第2カバー体と第1カバー体との接触を防止できる。
この態様によれば、枠体のコーナー部寄りの箇所で、第2折戸と枠体との間の隙間を第1カバー体により覆いつつ、第1折戸と枠体との間の隙間も第1回転体により覆うことができる。
第1項目の折戸装置は、第1レール部を有する枠体と、前記第1レール部に対して折り畳み動作を伴いスライド可能に設けられる第1折戸であって、前記折り畳み動作をロック可能な第1ロック機構を有する第1折戸と、外力を受けて回転することで、前記第1折戸の上下方向の一方側にある第1端縁部に第1シール部を突き当て可能な第1回転体と、前記第1ロック機構とは独立して動作することで、前記第1回転体に回転させるための外力を付与可能な外力付与機構と、を備える。
この項目によれば、第1回転体と第2回転体のそれぞれに専用の外力付与機構を用いるよりも機構数を減らすことができ、製品コストの削減を図れる。
この項目によれば、第2ロック機構によるロック動作のための一つの操作により第1回転体も回転させることができ、第1回転体を回転させるための操作の手間を抑えられる。
この項目によれば、第1状態にあるとき、枠体の他の枠に対する位置がロックされたコーナー縦枠に折戸を突き当てることで、折戸の位置合わせ作業をし易くなる。また、折戸の位置合せ作業中には回転体との干渉を防止できるため、折戸の位置合せ作業を更にし易くなる。
この項目によれば、複数の第1折戸のそれぞれにつき一つの回転体の第1シール部を突き当てる場合と比べて、別々の回転体の間の僅かな隙間が生じなくなり、室内空間に対する遮蔽対象の入り込みを効果的に抑えられる。
Claims (7)
- 第1レール部と第2レール部を有し、前記第1レール部と前記第2レール部の間にコーナー部が形成される枠体と、
前記第1レール部に対して折り畳み動作を伴いスライド可能に設けられる第1折戸と、
前記第2レール部に対して折り畳み動作を伴いスライド可能に設けられる第2折戸と、
外力を受けて回転することで、前記第1折戸の上下方向の一方側にある第1端縁部に第1シール部を突き当て可能な第1回転体と、
前記コーナー部側にある前記第1回転体の端部に設けられる第1カバー体と、を備え、
前記第1カバー体は、前記第1回転体の前記第1シール部が前記第1端縁部に突き当てられるシール位置にあるとき、前記第2折戸と前記枠体との間に形成される隙間を前記第2折戸の見込方向から覆うように設けられることを特徴とする折戸装置。 - 外力を受けて回転することで、前記第1端縁部と上下方向の同じ側にある前記第2折戸の第2端縁部に第2シール部を突き当て可能な第2回転体と、
前記コーナー部側にある前記第2回転体の端部に設けられる第2カバー体と、を備え、
前記第2カバー体は、前記第2回転体の前記第2シール部が前記第2端縁部に突き当てられるシール位置にあるとき、前記隙間を前記第2折戸の見込方向から覆うように設けられる請求項1に記載の折戸装置。 - 前記第2カバー体は、前記第1回転体がシール位置にあり、かつ、前記第2回転体がシール位置にあるとき、前記第1カバー体に対して前記第2折戸の見込方向に重なる位置に一部があるように設けられる請求項2に記載の折戸装置。
- 前記第2カバー体は、前記第1回転体がシール位置にあり、かつ、前記第2回転体がシール位置にあるとき、前記第1カバー体に対して前記第2回転体の回転軸線方向に重なる位置に一部があるように設けられる請求項3に記載の折戸装置。
- 前記第2カバー体は、前記第1カバー体の回転軌跡を避けるように形成される請求項2から4のいずれかに記載の折戸装置。
- 前記枠体は、前記コーナー部に配置されるコーナー縦枠を有し、
前記第1カバー体と前記第2カバー体は、前記第1回転体がシール位置にあり、かつ、前記第2回転体がシール位置にあるとき、前記第2端縁部と前記コーナー縦枠とを跨ぐ範囲を前記第2折戸の見込方向から覆うように設けられる請求項2から5のいずれかに記載の折戸装置。 - 前記枠体は、前記コーナー部に配置されるコーナー縦枠を有し、
前記第1回転体は、前記シール位置にあるとき、前記第1端縁部と前記コーナー縦枠とを跨ぐ範囲を前記第1折戸の見込方向から覆うように設けられる請求項1から6のいずれかに記載の折戸装置。
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