JP6570793B1 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

固定台板上に突出して形成された螺旋形状の渦巻歯を有する固定スクロールと、揺動台板上に突出して形成された螺旋形状の渦巻歯を有する揺動スクロールとを、互いの渦巻歯が噛み合うように備えたスクロール圧縮機であって、固定スクロールと揺動スクロールとの間に形成された圧縮室を有し、圧縮室は、各渦巻歯の外方側の端部から被圧縮ガスを吸入し、固定スクロールに対して揺動スクロールが公転運動されることで、外方側から内方側に向かって次第に容積を縮小して、圧縮した被圧縮ガスを各渦巻歯の内方側の端部から吐出し、固定スクロールまたは揺動スクロールの少なくとも一方の渦巻歯の内部には、圧縮室から吐出された被圧縮ガスを流通させる流通部が設けられ、流通部は、内方側の容積よりも外方側の容積が広く形成されている。これにより、簡易な構成で渦巻歯全体の熱膨張量を均一とし、圧縮室における被圧縮ガス漏れを抑制できる。

Description

本発明は、スクロール圧縮機に関するものである。
スクロール圧縮機は、固定スクロールに対して揺動スクロールを公転運動させることで、固定スクロールと揺動スクロールとで構成される複数の圧縮室を、外方側から内方側に向かって次第に縮小させることにより圧縮を行うものである。
このようなスクロール圧縮機では、圧縮工程により固定スクロールと揺動スクロールとにおける渦巻歯の内方側端部と外方側端部とにおいて、温度差に起因した熱膨張量の差が生じ、吸入した冷媒ガスなどの被圧縮ガスが圧縮室から漏れる虞があった。
このため、渦巻歯の内部に溝を設け、この溝を低温の吸入空間に接続された排熱経路として利用することで、当該溝に低温の吸入ガスを流通させて、渦巻歯の熱膨張を抑制可能としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−147378号公報
しかしながら、特許文献1のスクロール圧縮機では、渦巻歯の内部に設けた溝が内方側端部から外方側端部にかけて同形状であったため、当該渦巻歯の熱膨張を抑制する能力も内方側端部と外方側端部とで一律となる虞があった。
したがって、このように渦巻歯の熱膨張を抑制したとしても、未だ渦巻歯の内方側端部と外方側端部とにおける温度差に起因した熱膨張量の差が残り、圧縮室からの被圧縮ガス漏れを抑制できていない虞があった。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、簡易な構成で渦巻歯全体の熱膨張量を均一とし、圧縮室における被圧縮ガス漏れを抑制できるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
本発明に係るスクロール圧縮機は、固定台板上に突出して形成された螺旋形状の渦巻歯を有する固定スクロールと、揺動台板上に突出して形成された螺旋形状の渦巻歯を有する揺動スクロールとを、互いの前記渦巻歯が噛み合うように備えたスクロール圧縮機であって、前記固定スクロールと前記揺動スクロールとの間に形成された圧縮室を有し、前記圧縮室は、各前記渦巻歯の外方側の端部から被圧縮ガスを吸入し、前記固定スクロールに対して前記揺動スクロールが公転運動されることで、外方側から内方側に向かって次第に容積を縮小して、圧縮した前記被圧縮ガスを各前記渦巻歯の内方側の端部から吐出し、前記固定スクロールまたは前記揺動スクロールの少なくとも一方の前記渦巻歯の内部には、前記圧縮室から吐出された吸入ガスよりも高温の前記被圧縮ガスを流通させる流通部が設けられ、前記流通部は、前記内方側の容積よりも前記外方側の容積が広く形成されているものである。
本発明に係るスクロール圧縮機によれば、簡易な構成で渦巻歯全体の熱膨張量を均一とし、圧縮室における被圧縮ガス漏れを抑制できる。
本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の拡大図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の上部から見た図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部における変形例の拡大図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の拡大図である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の拡大図である。 本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の拡大図である。 本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の上部から見た図である。 本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の上部から見た図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、明細書全文に示す構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。すなわち、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能である。また、そのような変更を伴うスクロール圧縮機も本発明の技術思想に含まれる。さらに、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
実施の形態1.
<スクロール圧縮機1の構成>
図1〜図4を参照しながら、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機1の縦断面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機1の圧縮機構部の拡大図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機1の圧縮機構部の上部から見た図である。図4は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機1の圧縮機構部における変形例の拡大図である。
図1〜図4に示すように、スクロール圧縮機1は、密閉容器2の内部に、圧縮機構部10と、当該圧縮機構部10を駆動する電動機部20とを備えている。圧縮機構部10は、固定スクロール11と揺動スクロール12とを有して構成されている。電動機部20は、回転子21と固定子22を有して構成されており、主軸30を介して圧縮機構部10を駆動する。
主軸30は、電動機部20の回転子21が焼き嵌め等の手法によって固定され、回転子21が回転することに伴って回転することで、圧縮機構部10を駆動させる。また、スクロール圧縮機1の下部に位置する油溜り部60には冷凍機油が貯油されており、主軸30の下端に設けられた給油機構によって、冷凍機油を吸い上げ、各摺動部に供給される。
具体的に、固定スクロール11は、固定台板111上に螺旋形状に設けられた渦巻歯112を備えている。また、固定スクロール11は、中央部に圧縮された加熱媒体としてのガスを吐出する吐出口13が設けられている。さらに、固定スクロール11には、吸入管51が圧入されている。また、固定スクロール11の外周部は、不図示のボルトにてガイドフレーム14に締結されている。
揺動スクロール12は、固定スクロール11と同様に揺動台板121上に螺旋形状に設けられた渦巻歯122を備えている。そして、固定スクロール11と揺動スクロール12とが、それぞれの渦巻歯112と渦巻歯122とを互いに噛み合うように設置されることで、圧縮室4を構成している。
また、揺動スクロール12は揺動軸受15を備えており、主軸30の上端の揺動軸部31に対して回転自在に支持されている。さらに、揺動スクロール12は、オルダム機構40が往復摺動自在に係合されている。揺動スクロール12は、固定スクロール11に対して自転することなく、偏心旋回運動が可能となっている。ガイドフレーム14の下部には空間16があり、当該空間16にはスクロール圧縮機1の外部へと連通する吐出管52が接続されている。さらに、密閉容器2内の上部には、圧縮室4に外部から吸入された被圧縮ガスが圧縮され、高温高圧の加熱媒体として吐出される空間としての吐出ガス空間3が設けられている。
本実施の形態1の場合、スクロール圧縮機1において固定スクロール11には、固定台板111の渦巻歯112が配置された面の反対側から、渦巻歯112の螺旋形状に沿って渦巻歯112の内部に空間としての溝113が形成されている。溝113は、密閉容器2内の上部に設けられた吐出ガス空間3に開放されている。
また、同様に揺動スクロール12には、揺動台板121の渦巻歯122が配置された面の反対側から、渦巻歯122の螺旋形状に沿って渦巻歯122の内部に空間としての溝123が形成されている。溝123は、揺動軸部31の先端空間17に開放されており、先端空間17は主軸30の中空穴32を通じて吐出ガス雰囲気下の油溜り部60に接続されている。
また、図2に示すとおり、固定スクロール11および揺動スクロール12の渦巻歯112、122の溝113、123の深さは、内方側端部から外方側端部にかけて深く形成されている。これにより、渦巻歯112、122の容積に対して、溝113、123の内方側の容積よりも外方側の容積が大きくなるように形成されている。
なお、スクロール圧縮機1の揺動スクロール12の背面には、中間圧が導入された背圧室18が設けられている。このため、溝123は揺動軸部31の先端空間17に開放されているが、揺動スクロール12の背面が吐出ガス空間3であれば、溝123は先端空間17だけでなく、揺動スクロール12の背面側へ直接開放してもよい。また、図4に示すとおり、揺動スクロール12の渦巻歯122における溝123の開放先は、複数の圧縮室4のうちの吐出ガス空間3と常時連通する最も内側の圧縮室4でもよい。
<スクロール圧縮機1の動作>
次に、スクロール圧縮機1の動作について説明する。圧縮機構部10は、吸入管51から低温の吸入ガスを取り込み、固定スクロール11と揺動スクロール12の渦巻歯112、122で形成された圧縮室4に満たされる。
揺動スクロール12は主軸30の回転に伴い、固定スクロール11に対して偏心旋回運動し、圧縮室4の容積を順次縮小して被圧縮ガスを圧縮する。そして、圧縮機構部10は圧縮された被圧縮ガスを、固定スクロール11の中央にある吐出口13から高温高圧の加熱媒体として密閉容器2内部の吐出ガス空間3に吐出する。このように、加熱媒体として吐出された吐出ガスは密閉容器2内の吐出ガス空間3に満たされ、ガイドフレーム14の下部にある空間16を通過して吐出管52から、スクロール圧縮機1の外部へと吐き出される。
このとき、圧縮機構部10は、外周部から低温の吸入ガスを取り込み、徐々に高温高圧のガスへ圧縮して中央部から吐出ガスを放出する。このため、固定スクロール11および揺動スクロール12の渦巻歯112、122においては、外周側に位置する外方側の端部と中央側に位置する内方側の端部とで温度差が生じる。
そのため、従来の圧縮機では、この温度差によって渦巻歯112、122の熱膨張量が外方側の端部と内方側の端部とで変化し、渦巻歯112、122の高さに差が生じ、相手方のスクロールの固定台板111または揺動台板121に対する隙間が大きくなる。これにより、被圧縮ガスが高圧側から低圧側へ漏れて損失となる場合があった。
そこで、本実施の形態1のスクロール圧縮機1では、渦巻歯112、122の内部に溝113、123を設け、溝113、123を吐出ガス空間3または先端空間17に開放させている。このため、スクロール圧縮機1では、高温高圧の加熱媒体として吐出される吐出ガスまたは冷凍機油が溝113、123を流通し、渦巻歯112、122を加熱する。
このとき、特に渦巻歯112、122の内方側の端部に対して外方側の端部の溝113、123の深さを深くして、渦巻歯112、122の容積に対して、溝113、123の内方側の容積よりも外方側の容積が大きくなるようにしている。
<実施の形態1における効果>
以上、説明したように、本実施の形態1のスクロール圧縮機1では、外方側の端部での受熱面積を大きくすることにより、高温の吐出ガスまたは高温の冷凍機油で渦巻歯112、122を内方側から外方側へと均一に加熱できる。したがって、低温の吸入ガスに接して熱膨張量が小さい外方側の端部ほど加熱されやすく、渦巻歯112、122の熱膨張量が全体で均一化され、相手方スクロールの固定台板111または揺動台板121との隙間を縮小し、被圧縮ガスの漏れを抑えることができる。
さらに、溝113、123は、吐出ガス空間3または高温の冷凍機油の給油経路に開放していればよいため、簡易な構造で構成できる。また、溝113、123には吐出ガスが流入して、吸入ガスへは直接放熱されないため、吸入加熱損失などの影響が小さく、スクロール圧縮機1の圧縮効率の低下を防止できる。
しかも、渦巻歯112、122の容積に対して、溝113、123の内方側の容積よりも外方側の容積が大きくなるようにしているため、外方側の渦巻歯112、122をより加熱しやすくでき、当該加熱の均一化が容易である。
実施の形態2.
次に、図5を参照しながら、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機1について説明する。図5は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機1の圧縮機構部10の拡大図である。なお、前述した実施の形態1と同様の構成部分に関しては説明を割愛する。
図5に示すとおり、本実施の形態2では、揺動スクロール12の渦巻歯122にのみ空洞を設けている。例えば、固定スクロール11が鋳鉄材からなり、揺動スクロール12がアルミ合金材からなるというように、スクロール圧縮機1において、固定スクロール11と揺動スクロール12の材質が異なる場合がある。このとき、アルミ合金材の方が鋳鉄材よりも線膨張係数が大きく熱膨張しやすい。したがって、アルミ合金材の揺動スクロール12において、渦巻歯122の内方側の端部と外方側の端部とで熱膨張量の差が顕著になる。このため、本実施の形態2のスクロール圧縮機1では、揺動スクロール12にのみ溝123を設けて、渦巻歯122の熱膨張量を均一にしている。
なお、本実施の形態2では、固定スクロール11を鋳鉄材、揺動スクロール12をアルミ合金材としたが、本発明において材料を限定するものではない。線膨張係数やスクロール部材の設置空間などによって、固定スクロール11にのみ空洞である溝113を備えてもよい。
<実施の形態2における効果>
以上、説明したように、本実施の形態2のスクロール圧縮機1では、固定スクロール11と揺動スクロール12の材質が異なるスクロール圧縮機1を想定し、揺動スクロール12にのみ溝123を設けた。これにより、より簡易な構成で渦巻歯122における内方側の端部と外方側の端部における熱膨張量を均一にすることができる。
実施の形態3.
次に、図6を参照しながら、本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機1について説明する。図6は、本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機1の圧縮機構部10の拡大図である。なお、前述した実施の形態1と同様の構成部分に関しては説明を割愛する。
固定スクロール11および揺動スクロール12の渦巻歯112、122において、外方側の端部は内方側の端部より熱膨張量が小さい。このため、本実施の形態3では、図6に示すとおり、溝113、123において、内方側の端部から外方側の端部に向かうにつれ溝幅を広くしている。
本実施の形態3では、渦巻歯112、122の内方側の端部に対して外方側の端部の溝113、123の溝幅を広くして、渦巻歯112、122に対する溝113、123の内方側の容積よりも外方側の容積を大きくしている。
これにより、渦巻歯112、122における外方側の端部での受熱量が大きくなり、渦巻歯112、122の熱膨張量が内方側と外方側とで差がなく全体として均一となる。したがって、相手方スクロールの固定台板111または揺動台板121との隙間を縮小し、被圧縮ガスの漏れを抑えることができる。
<実施の形態3における効果>
以上、説明したように、本実施の形態3のスクロール圧縮機1では、渦巻歯112、122において、溝113、123の内方側の端部から外方側の端部に向かうにつれ溝幅を広くした。これにより、渦巻歯112、122における外方側の端部での受熱量が大きくなり、渦巻歯112、122の熱膨張量が内方側と外方側とで差がなく全体として均一にすることができる。したがって、相手方スクロールの固定台板111または揺動台板121との隙間を縮小し、簡易な構成で被圧縮ガスの漏れを抑えることができる。
実施の形態4.
次に、図7および図8を参照しながら、本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機1について説明する。図7は、本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機1の圧縮機構部10の拡大図である。また、図8は、本発明の実施の形態に4に係るスクロール圧縮機1の圧縮機構部10の上部から見た図である。なお、前述した実施の形態1と同様の構成部分に関しては説明を割愛する。
図7および図8に示すとおり、本実施の形態4では、渦巻歯112、122の溝113、123を、渦巻歯112、122の内方側から外方側に向かう途中の位置から外方側の端部にかけてのみ設けている。具体的には、吸入ガスの閉じ込め完了時の圧縮室4に面する渦巻歯112、122部分にのみ溝113、123を設けることが好ましい。すなわち、渦巻歯112、122における内方側の端部には溝113、123を設けず、外方側の端部に向けて容積を広くした溝113、123を設ける構成とする。
前述したように、渦巻歯112、122の内方側の端部は常時吐出ガスに触れるため、渦巻歯112、122を内部から加熱する必要がない場合がある。このような場合において、本実施の形態4は有効であり、渦巻歯112、122において低温の吸入ガスに接する部分のみを積極的に加熱して、熱膨張量を渦巻歯112、122全体で均一にできる。
<実施の形態4における効果>
以上、説明したように、本実施の形態4のスクロール圧縮機1では、渦巻歯112、122の溝113、123を、吸入ガスの閉じ込め完了時の圧縮室4に面する渦巻歯112、122部分にのみ設けるようにした。これにより、渦巻歯112、122を内部から加熱する必要がない部位に溝113、123を設ける手間を省き、渦巻歯112、122において低温の吸入ガスに接する部分のみを積極的に加熱して、熱膨張量を渦巻歯112、122全体で均一にできる。
また、吐出ガスは高圧であり、渦巻歯112、122の内方側の端部付近は高いガス荷重を受けるが、本実施の形態4では内方側の端部付近の渦巻歯112、122の内部に溝113、123がないため、曲げ耐力の低下を防止し、信頼性を向上させることができる。
実施の形態5.
次に、図9を参照しながら、本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機1について説明する。図9は、本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機1の圧縮機構部10の上部から見た図である。なお、前述した実施の形態1と同様の構成部分に関しては説明を割愛する。また、以下では固定スクロール11についてのみ図示し、揺動スクロール12については同様に構成されるため、便宜上、図9に対応する図示を割愛する。
図9に示すとおり、本実施の形態5の固定スクロール11には固定台板111の渦巻歯112が設けられた面の反対側から、渦巻歯112の螺旋形状に沿って渦巻歯112の内部に空間としての穴114が複数個形成されている。穴114の入口は、密閉容器2内部の吐出ガス空間3に開放されている。
なお、揺動スクロール12については、前述した空間としての溝123に替わって複数の穴が設けられる点を除き、構成は概ね他の実施の形態と同様である。つまり、溝123は渦巻歯122の内方側から外方側に向けて連続して設けられるが、穴は断続して設けられる点のみが異なっている。よって、ある断面においては、図1、2、4、6、7等と同様となる。このため、図1、2、4、6、7等を参照願いたい。
すなわち、固定スクロール11と同様に揺動スクロール12には揺動台板121の渦巻歯122が設けられた面の反対側から、渦巻歯122の螺旋形状に沿って渦巻歯122の内部に空洞である穴が複数個形成されていてもよい。この場合、穴は、揺動軸部31の先端空間17に開放されており、先端空間17は主軸30の中空穴32を通じて吐出ガス雰囲気下の油溜り部60に接続されている。
本実施の形態5では、穴114が吐出ガス空間3に開放されているため、高温高圧の吐出ガスが穴114を流通し、渦巻歯112を加熱する。そして、高温の吐出ガスで渦巻歯112を内部から均一に加熱するため、渦巻歯112の熱膨張量を全体として均一化できる。揺動スクロール12についても固定スクロール11と同様に穴を設けた場合、当該穴が先端空間17に開放されているため、高温の冷凍機油が穴を流通し、渦巻歯122を内部から均一に加熱するため、渦巻歯112の熱膨張量を全体として均一化できる。
<実施の形態5における効果>
以上、説明したように、本実施の形態5のスクロール圧縮機1では、渦巻歯112の螺旋形状に沿って内方側から外方側に向けて、渦巻歯112の内部に複数の穴114を設けるようにした。これら複数の穴114は、それぞれ吐出ガス空間3に開放されているため、高温高圧の吐出ガスが穴114を流通し、渦巻歯112を加熱できる。これにより、高温の吐出ガスで渦巻歯112を内部から均一に加熱するため、渦巻歯112の熱膨張量が全体で均一化され、相手方スクロールの固定台板111との隙間を縮小し、被圧縮ガスの漏れを抑えることができる。また、前述の溝113は渦巻歯112の内方側から外方側に向けて連続して設けられるが、穴114は断続して設けられる分、前述した実施の形態1、3〜4に対して、渦巻歯112の薄肉部が減少するため、渦巻歯112の曲げ耐力を向上できる。
<変形例>
なお、図9において穴114は丸穴としているが、本発明はこれに限らず、穴114はどのような形状でもよい。さらに、好適には穴114の設置間隔を、外方側端部では狭く、内方側端部では広くとることで、熱膨張量の小さい外方側端部での受熱面積を大きくすることができ、渦巻歯の熱膨張量を均一化しやすくできる。
また、前述した実施の形態1〜5の構成は一例であり、それぞれを組み合わせてもよい。例えば、実施の形態1と実施の形態3の構成を組み合わせて、溝113、123の内方側端部の深さを浅く、幅を狭くし、外方側端部の深さを深く、幅を広くしてもよい。好ましくは、固定スクロール11および揺動スクロール12の材質、設置位置を考慮し、熱膨張しにくいスクロール部材の空洞を大きくする。このとき、被圧縮ガスの高低圧差による温度差が大きいほど、外方側端部側が加熱されやすくなるように、外方側端部側の空洞容積を内方側端部よりも大きくなるように構成するとよい。
1 スクロール圧縮機、2 密閉容器、3 吐出ガス空間、4 圧縮室、10 圧縮機構部、11 固定スクロール、111 固定台板、112 渦巻歯、113 溝、114 穴、12 揺動スクロール、121 揺動台板、122 渦巻歯、123 溝、13 吐出口、14 ガイドフレーム、15 揺動軸受、16 空間、17 先端空間、18 背圧室、20 電動機部、21 回転子、22 固定子、30 主軸、31 揺動軸部、32 中空穴、40 オルダム機構、51 吸入管、52 吐出管、60 油溜り部。

Claims (5)

  1. 固定台板上に突出して形成された螺旋形状の渦巻歯を有する固定スクロールと、
    揺動台板上に突出して形成された螺旋形状の渦巻歯を有する揺動スクロールとを、互いの前記渦巻歯が噛み合うように備えたスクロール圧縮機であって、
    前記固定スクロールと前記揺動スクロールとの間に形成された圧縮室を有し、
    前記圧縮室は、
    各前記渦巻歯の外方側の端部から被圧縮ガスを吸入し、
    前記固定スクロールに対して前記揺動スクロールが公転運動されることで、外方側から内方側に向かって次第に容積を縮小して、圧縮した前記被圧縮ガスを各前記渦巻歯の内方側の端部から吐出し、
    前記固定スクロールまたは前記揺動スクロールの少なくとも一方の前記渦巻歯の内部には、前記圧縮室から吐出された吸入ガスよりも高温の前記被圧縮ガスを流通させる流通部が設けられ、
    前記流通部は、前記内方側の容積よりも前記外方側の容積が広く形成されているスクロール圧縮機。
  2. 前記流通部は、
    前記固定スクロールまたは前記揺動スクロールにおける前記渦巻歯の前記螺旋形状に沿って連続して設けられた溝からなり、
    前記溝は、前記被圧縮ガスが吐出される空間と連通している請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記溝は、
    前記内方側から前記外方側に向かうにつれて深さが深くなる請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記溝は、
    前記内方側から前記外方側に向かうにつれて幅が広くなる請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記流通部は、
    前記固定スクロールまたは前記揺動スクロールにおける前記渦巻歯の前記螺旋形状に沿って設けられた複数の穴からなり、
    前記複数の穴は、前記固定台板側または前記揺動台板側にのみ開放され、前記被圧縮ガスが吐出される空間と連通している請求項1に記載のスクロール圧縮機。
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