JP6569861B2 - 無線電力伝送システム - Google Patents

無線電力伝送システム Download PDF

Info

Publication number
JP6569861B2
JP6569861B2 JP2015233600A JP2015233600A JP6569861B2 JP 6569861 B2 JP6569861 B2 JP 6569861B2 JP 2015233600 A JP2015233600 A JP 2015233600A JP 2015233600 A JP2015233600 A JP 2015233600A JP 6569861 B2 JP6569861 B2 JP 6569861B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
power transmission
voltage
control
inverter circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015233600A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017070178A (ja
Inventor
英治 高橋
英治 高橋
菅野 浩
浩 菅野
坂田 勉
勉 坂田
悟 菊池
悟 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to CN201610227773.2A priority Critical patent/CN106560978B/zh
Priority to US15/259,222 priority patent/US10418891B2/en
Priority to EP16189412.6A priority patent/EP3157136B1/en
Publication of JP2017070178A publication Critical patent/JP2017070178A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6569861B2 publication Critical patent/JP6569861B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)

Description

本開示は、無線で電力を伝送する無線電力伝送システムに関する。
近年、携帯電話機や電気自動車などの移動性を伴う機器に、無線(非接触)で電力を伝送する無線(非接触)電力伝送技術の開発が進められている。例えば特許文献1は、非接触伝送される電力の整流後の電圧を一定に制御することができる非接触電力伝送システムを開示している。
特開2007−336717号公報
従来の技術では、1つの送電装置に対して2つ以上の受電装置を交換して使用する場合に、負荷が起動するまでの時間が長いという課題があった。
上記課題を解決するため、本開示の一態様に係る無線電力伝送システムは、
電源から供給される第1の直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ回路と、出力された前記交流電力を無線で送電する送電アンテナと、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する送電制御回路と、を有する送電装置と、
前記送電アンテナから送電された前記交流電力を受電する受電アンテナと、受電された前記交流電力を第2の直流電力に変換する整流回路と、を有する受電装置と、
変換された前記第2の直流電力が入力される負荷と、
を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能であり、
前記受電装置は、さらに、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信する受電側送信器を有し、
前記送電装置は、さらに、前記受電装置の前記制御情報を前記受電側送信器から受信する送電側受信器と、(i)前記結合係数、(ii)前記要求電圧、及び(iii)前記負荷インピーダンスに対応づけられた制御パラメータを含むテーブルと、を有し、
前記送電制御回路は、
前記送電装置と前記受電装置とが結合した状態において、前記受電装置を起動させるための予備交流電力を前記インバータ回路に出力させて前記受電装置を起動させ、
起動した前記受電装置から前記受電装置の前記制御情報を前記送電側受信器に受信させ、
前記制御情報に基づいて前記テーブルを参照して前記制御パラメータを決定し、
前記制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する。
上記の包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよい。あるいは、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様によれば、1つの送電装置に対して2つ以上の受電装置を交換して使用する場合における負荷の起動時間を短縮することができる。
無線電力伝送システムの一例を模式的に示す図である。 フィードバック制御を行う無線電力伝送システム(比較例)の起動時の動作の一例を示す図である。 比較例における動作をより詳細に示すシーケンス図である。 実施形態1における無線電力伝送システムを模式的に示す図である。 送電装置100と、受電装置200との結合の例を示す図である。 受電アンテナ210の位置が図5Aの例とは異なる受電装置200の例を示す図である。 実施形態1における無線電力伝送システムの構成を示すブロック図である。 直列共振回路の構成を有するアンテナ110、210の等価回路の一例を示す図である。 周波数に対する送電アンテナ110のコイルの両端の電圧の振幅の依存性を模式的に示す図である。 位相シフト量に対する送電アンテナ110のコイルの両端の電圧の振幅の依存性を模式的に示す図である。 デューティ比に対する送電アンテナ110のコイルの両端の電圧の振幅の依存性を模式的に示す図である。 インバータ回路170への供給電圧に対する送電アンテナ110のコイルの両端の電圧の振幅の依存性を模式的に示す図である。 インバータ回路170の構成例を示す図である。 パルス信号の位相差に基づく振幅制御を説明するための第1の図である。 パルス信号の位相差に基づく振幅制御を説明するための第2の図である。 インバータ回路170の他の構成例を示す図である。 デューティ制御を説明するための第1の図である。 デューティ制御を説明するための第2の図である。 実施形態1における負荷に供給される電圧の時間変化の一例を示す図である。 実施形態1における動作をより詳細に示すシーケンス図である。 各負荷インピーダンスにおける、周波数-出力電圧特性の例を示す図である。 送電側メモリ152に格納されたテーブルの一例を示す図である。 実施形態1における送電装置100および受電装置200の動作を示すフローチャートである。 実施形態2の無線電力伝送システムの構成を示すブロック図である。 実施形態2における立ち上がり制御の一例を示す図である。 実施形態2における起動時の動作を示すシーケンス図である。 図20に示す動作をより詳細に示すフローチャートである。 図18に示す受電装置200bに送電する場合の起動時の動作を示すシーケンス図である。 図22に示す動作をより詳細に示すフローチャートである。 図22におけるステップS222の動作の詳細を示すフローチャートである。 DC−DCコンバータ292の構成例を示すブロック図である。 コンバータブロック294の回路構成例を示す図である。 実施形態3における無線電力伝送システムの構成を示すブロック図である。 実施形態3における起動時の動作を示すシーケンス図である。 実施形態3の変形例を示す図である。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者らは、1つの送電装置に対して、用途に応じて複数の受電装置を交換して使用できる無線電力伝送システムの開発を行っている。
図1は、そのような無線電力伝送システムの一例を模式的に示す図である。図1は、例えば工場で使用される運搬用のロボットアームに無線伝送システムを適用した例を示している。この無線電力伝送システムは、送電装置10と、受電装置20aとを備えている。受電装置20aは、他の受電装置20bと交換可能である。この例における受電装置20a、20bは、モータ等の負荷を搭載したロボットハンドである。送電装置10は、送電コイルを含む送電アンテナを有し、受電装置20aは、受電コイルを含む受電アンテナを有する。送電アンテナから受電アンテナに非接触で電力が伝送される。受電装置20aは、送電装置10から受け取った電力を、モータ等の負荷に供給する。
この無線電力伝送システムは、作業に応じてハンドを付け替えることが可能である。受電装置20aの代わりに他の受電装置20bを送電装置10に取り付けることにより、受電装置20aとは異なる作業を行うことができる。
このような受電装置の交換が可能な無線電力伝送システムにおいては、作業効率を高めるために、受電装置を交換した後も速やかに動作を開始できることが求められる。しかし、本発明者らの検討によれば、従来の制御を適用した場合には、受電装置を付け替えた後の負荷の起動時間が長くなることが判明した。以下、この課題を具体的に説明する。
従来の無線電力伝送システムには、例えば特許文献1に開示されているように、フィードバック制御を行うことにより、負荷に供給される直流電圧を一定に保つシステムがある。このようなシステムでは、受電装置は、送電装置から受け取った交流電力を整流し、整流後の直流電圧の検出値に基づいて、フィードバック信号を生成して送電装置に送る。送電装置は、フィードバック信号に応じて、送電コイルに供給する交流電力を増減させる。これにより、受電装置から負荷に供給される直流電力の電圧値がほぼ一定に制御される。
図2は、このようなフィードバック制御を行う無線電力伝送システム(比較例)の起動時の動作の一例を示す図である。図2は、仕様の異なる2つの受電装置A、Bについて、送電を開始してから負荷が起動するまでの負荷に与えられる電圧(負荷電圧)の時間変化の例を示している。
電源が投入されると、送電装置は、送電コイルと受電コイルとの位置合わせ等の動作を行った後、送電電圧を初期電圧から段階的に上昇させる。送電電圧がある一定の値を超えると、受電装置における制御回路(例えば、マイクロコントローラ(マイコン))が起動する。すると、受電装置は、制御回路が起動したことを示す起動確認信号を送電装置に送信する。送電装置は、起動確認信号を受信すると、送電電圧を一定の電圧に保持する。この初期電圧から一定の電圧になるまでの送電を、「予備送電」と呼ぶ。
その後、受電装置は送電装置に各種の信号を送信する。これらの信号は、受電装置に設定された最大電力(電力クラス)や受電装置のメーカIDまたはメーカ型番などの機器を特定する情報を示す機器情報信号を含む。これらの信号を受信した後、送電装置は本送電を開始する。
本送電では、まず、送電装置は、受電装置から、制御誤差値を示す信号である制御誤差信号を受信する。「制御誤差値」とは、受電装置の負荷が要求する要求電圧値と、現在の負荷の電圧値との差分値である。送電装置は、制御誤差信号を受信すると、負荷電圧の値が要求電圧値に達しているかを判断する。負荷電圧の値が要求電圧値に達していない(即ち、制御誤差値が0よりも大きい)場合、送電装置は、負荷電圧が要求電圧値に近づくように、送電電圧を増加させる。制御誤差信号の送受信は、例えば一定の時間間隔で繰り返し実行される。
送電電圧が要求電圧値に達すると、受電装置における負荷が起動し、負荷の動作が開始される。以後、送電装置は、負荷電圧がそのときの値で一定になるように、送電装置内のインバータ回路を制御する。インバータ回路の制御は、後に詳しく説明するように、例えばインバータ回路内の複数のスイッチング素子に供給する制御信号(例えばパルス信号)の周波数、デューティ比、または位相シフト量等の制御パラメータを変更することによって行われる。位相シフト量とは、フルブリッジインバータにおいて同時にターンオンされる2つのスイッチング素子に入力される2つのパルス信号の位相差を意味する。このように、送電装置は、誤差がなくなるまでフィードバックを繰り返して負荷電圧を要求電圧値に近づけるフィードバック制御を行う。
なお、予備送電が行われる時間は、例えば数ミリ秒(ms)から数十ms程度であり得る。予備送電後、送電電圧が一定値に保たれる時間は、例えば数十msから数百ms程度であり得る。最初の制御誤差信号を受信してから定常状態に移行するまでの時間は、例えば数百msから数秒(s)程度であり得る。制御誤差信号は、例えば数msから数十ms程度の時間間隔で定期的に送信され得る。これらの時間は一例であり、例えば通信速度に依存して変動し得る。
図2に示されるように、電力仕様の異なる受電装置Aと受電装置Bとでは、最初の制御誤差信号を送信してから負荷が起動するまでの時間(「負荷起動期間」と称する。)が異なる。このため、受電装置を交換する度に、交換後の受電装置の要求電圧を満足するようにフィードバック制御を行う必要がある。特に、要求電圧が高い受電装置を取り付けた場合に、負荷起動期間が長くなる。
図3は、比較例における上記の動作をより詳細に示すシーケンス図である。図3では、制御パラメータとして位相シフト量を用いる場合の例が示されている。
送電装置は、まず、送電装置と受電装置との位置合わせを行う。「位置合わせ」とは、送電装置における送電アンテナ(送電コイルを含む)と受電装置における受電アンテナ(受電コイルを含む)とが、電力伝送に適した配置関係にあることを検出する動作を意味する。位置合わせは、例えば、送電アンテナからの交流電力を受電アンテナが受電することによって送電アンテナに流れる電流が所定値を超えたことを検出することによって行われ得る。電流に代えて電圧または電力の変化を検出してもよい。
位置合わせが完了すると、予備送電が開始される。予備送電において、送電装置における制御回路は、位相シフト量を初期値φ1から所定量ずつ段階的に減少させる。この動作は、受電装置における制御回路および通信回路が起動するまで、例えば一定時間ごとに行われる。図3に示す例では、位相シフト量がφNになった時点で、受電装置の制御回路および通信回路が起動し、受電強度値を示す起動確認信号が送電装置に送信される。送電装置は、これを受けて受電装置の起動を確認する。その後、受電装置は、前述の機器情報信号、および制御誤差信号を送電装置に送信する。制御誤差信号は、前述のように、受電装置の要求電圧(即ち、負荷の起動電圧)と現在の電圧との差分値である制御誤差値を示す。これを受けて送電装置は本送電を開始する。
本送電において、送電装置は、前述のように、制御誤差値に基づくフィードバック制御を行う。図3に示す例では、送電装置の制御回路が位相シフト量をφN+1(<φN)に変更し、送電電圧を増加させる。受電装置は、位相シフト量φN+1に対応する負荷電圧VN+1を検出し、制御誤差値を計算して制御誤差信号を送電装置に送信する。送電装置はこれを受けて、位相シフト量をφN+2に減少させる。以後、同様に、受電装置からフィードバックされる制御誤差値がゼロになるまで、送電装置は位相シフト量を所定量ずつ減少させる。図3の例では、位相シフト量がφN+Mになったときの負荷電圧VN+Mで、受電側の負荷が起動している。これによって起動シーケンスは完了し、負荷が動作を開始する。
負荷の動作中、駆動状態に応じて電圧の変動が発生し得る。このため、受電装置は負荷動作開始後も制御誤差信号を定期的に送電装置に送信する。送電装置は、これを受けて、位相シフト量を変更する。これにより、負荷電圧が一定に保たれる。
図3に示す比較例の起動シーケンスでは、前述のように、本送電が開始してから、負荷の動作が開始するまでのフィードバック制御の時間が長いという課題がある。このため、1つの送電装置に対して電力仕様の異なる複数の受電装置を交換して使用する形態において、交換の都度、フィードバック制御による待機時間が発生してしまう。
本発明者らは、比較例における上記の課題を見出し、この課題を解決するための構成を検討した。その結果、送電装置が受電装置の起動を確認した後、受電装置の電力仕様に関する制御情報を取得し、その電力仕様に応じた適切な送電パラメータを設定してインバータ回路を駆動することにより、起動時間を短縮できることに想到した。ここで、「電力仕様」とは、受電装置の要求電圧(V)、負荷のインピーダンス(Z)、および送電アンテナ(送電コイル)と受電アンテナ(受電コイル)との結合係数(k)等の、電力伝送に関する仕様を意味する。受電装置の電力仕様に関する情報を、「受電装置の制御情報」と称する。「受電装置の要求電圧」は、受電装置における整流回路に接続された負荷の起動に要する電圧を指す。受電装置によって受電アンテナの構造および位置、ならびに負荷の機能および性能等が異なるため、受電装置によって電力仕様が異なる。よって、その情報を事前に取得することにより、個々の受電装置の電力仕様に応じた適切な電圧で送電を行うことができる。
以上の考察により、本発明者らは、以下に開示する各態様を想到するに至った。
(本開示の実施形態の概要)
本開示の一態様に係る無線電力伝送システムは、
電源から供給される第1の直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ回路と、出力された前記交流電力を無線で送電する送電アンテナと、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する送電制御回路と、を有する送電装置と、
前記送電アンテナから送電された前記交流電力を受電する受電アンテナと、受電された前記交流電力を第2の直流電力に変換する整流回路と、を有する受電装置と、
変換された前記第2の直流電力が入力される負荷と、
を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能であり、
前記受電装置は、さらに、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信する受電側送信器を有し、
前記送電装置は、さらに、前記受電装置の前記制御情報を前記受電側送信器から受信する送電側受信器と、(i)前記結合係数、(ii)前記要求電圧、及び(iii)前記負荷インピーダンスに対応づけられた制御パラメータを含むテーブルと、を有し、
前記送電制御回路は、
前記送電装置と前記受電装置とが結合した状態において、前記受電装置を起動させるための予備交流電力を前記インバータ回路に出力させて前記受電装置を起動させ、
起動した前記受電装置から前記受電装置の前記制御情報を前記送電側受信器に受信させ、
前記制御情報に基づいて前記テーブルを参照して前記制御パラメータを決定し、
前記制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する。
上記態様によれば、
前記受電装置は、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信する受電側送信器を有し、
前記送電装置は、前記受電装置の前記制御情報を前記受電側送信器から受信する送電側受信器と、(i)前記結合係数、(ii)前記要求電圧、及び(iii)前記負荷インピーダンスに対応づけられた制御パラメータを含むテーブルと、を有し、
前記送電制御回路は、
前記送電装置と前記受電装置とが結合した状態において、前記受電装置を起動させるための予備交流電力を前記インバータ回路に出力させて前記受電装置を起動させ、
起動した前記受電装置から前記受電装置の前記制御情報を前記送電側受信器に受信させ、
前記制御情報に基づいて前記テーブルを参照して前記制御パラメータを決定し、
前記制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する。
これにより、フィードバック制御を行った場合に必要な、負荷の起動に要する時間を短縮することができる。このため、受電装置を交換した場合の起動時間を短縮でき、作業効率を上げることができる。
送電装置と受電装置とは、結合および分離可能である。例えば、送電装置は、送電装置の表面(例えば筐体の表面)に凸部または凹部を有し、受電装置は、受電装置の表面(例えば筐体の表面)に凸部または凹部を有し得る。送電装置が凸部を有する場合、受電装置は凹部を有し得る。送電装置が凹部を有する場合、受電装置は凸部を有し得る。送電装置の凸部と受電装置の凹部とが嵌合し、または、送電装置の凹部と前記受電装置の凸部とが嵌合することにより、送電装置と前記受電装置とは結合および分離可能である。ここで「結合」とは、送電アンテナと受電アンテナとの結合係数が変化しない程度に両者の相対位置が固定される状態を意味する。
結合係数、要求電圧、および負荷インピーダンスに対応付けられた「制御パラメータ」とは、送電アンテナから送電される交流電力の振幅に影響を及ぼすパラメータを意味する。制御パラメータは、例えば、周波数、または、インバータ回路を駆動するパルス信号の位相シフト量もしくはデューティ比等であり得る。「制御パラメータを含むテーブル」とは、制御パラメータの値をデータとして含むテーブル構造を意味する。本明細書では、そのようなテーブルのデータを格納するメモリ等の記録媒体を有することを、「テーブルを有する」と表現する。「受電装置を起動させる」とは、受電装置における受電側送信器などの回路(例えば、マイコンを含む)を起動させることを意味する。
本開示の他の態様に係る無線電力伝送システムは、
電源から供給される第1の直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ回路と、出力された前記交流電力を無線で送電する送電アンテナと、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する送電制御回路と、を有する送電装置と、
前記送電アンテナから送電された前記交流電力を受電する受電アンテナと、受電された前記交流電力を第2の直流電力に変換する整流回路と、を有する受電装置と、
変換された前記第2の直流電力が入力される負荷と、
前記電源を備えたコントロール装置と、
を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能であり、
前記コントロール装置は、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信し、
前記送電装置は、さらに、前記受電装置の前記制御情報を前記コントロール装置から受信する送電側受信器と、(i)前記結合係数、(ii)前記要求電圧、及び(iii)前記負荷インピーダンスに対応づけられた制御パラメータを含むテーブルと、を有し、
前記送電制御回路は、
前記制御情報に基づいて前記テーブルを参照して前記制御パラメータを決定し、
前記制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
前記送電装置と前記受電装置とが結合した状態において、前記受電装置及び前記負荷を起動させるための交流電力を前記インバータ回路に出力させて前記受電装置及び前記負荷を起動させる。
上記態様によれば、
送電装置および受電装置の外部に設けられたコントロール装置が、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信する。
これにより、送電装置は、受電装置の起動の有無によらずに受電装置の制御情報を取得することができる。このため、負荷の起動に要する時間をさらに短縮することができる。
以下、本開示のより具体的な実施形態を説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。以下の説明において、同一または類似する構成要素については、同じ参照符号を付している。
なお、本明細書においては、わかり易さのため、送電装置に関する用語については「送電側〜」、受電装置に関する用語については「受電側〜」という表現を用いることがある。「送電側」、「受電側」などの用語は、簡潔化のために省略することもある。
(実施形態1)
図4は、実施形態1における無線電力伝送システムを模式的に示す図である。この無線電力伝送システムは、図1に示す比較例のシステムと同様の外観を有するが、起動時の制御方法が異なる。この無線電力伝送システムは、受電装置200a、200bの付け替え時の起動時間を短縮することにより、作業効率を向上させることができる。なお、この無線電力伝送システムは、受電装置200a、200b以外にも複数の可動部を有しており、各可動部にモータが設けられている。以下の説明において、受電装置200a、200bを区別しない場合には、「受電装置200」と記載する。
図5Aは、送電装置100と、受電装置200との結合の例を示す図である。この例では、送電装置100は、送電コイルを含む送電アンテナ110と、送電側通信コイル120とを有する。受電装置200は、受電コイルを含む受電アンテナ210と、受電側通信コイル220とを有する。送電装置100は、凸部130を有し、受電装置200は凹部230を有する。凸部130と凹部230とが嵌合することにより、送電装置100および受電装置200は、結合および分離可能である。送電装置100と受電装置200とが結合した状態では、送電アンテナ110と、受電アンテナ210とが対向した状態になる。この状態で、送電アンテナ110から受電アンテナ210へ電力が伝送される。この状態における結合係数をk1とする。
図5Aの例とは逆に、送電装置100が凹部を有し、受電装置200が凸部を有していてもよい。その場合には、送電装置100の凹部と受電装置200の凸部とが嵌合することにより、送電装置100と受電装置200とが結合及び分離可能になる。なお、凹部と凸部との嵌合によらずに、例えばネジまたは留め具その他の方法で送電装置100と受電装置200とが互いに結合及び分離可能に構成されていてもよい。
図5Bは、受電アンテナ210の位置が図5Aの例とは異なる受電装置200の例を示す図である。この例では、送電装置100と受電装置200とが結合した状態において、送電アンテナ110と受電アンテナ210との距離が、図5Aの例における距離よりも長い。このため、結合時の結合係数k2は、図5Aの例における結合係数k1よりも小さい。このように、受電装置200によって結合係数が異なり得る。他に、受電装置200の要求電圧および受電装置200に接続された負荷のインピーダンスも受電装置200によって異なり得る。したがって、受電装置200を付け替えた場合には、送電装置100が送電する交流電力の電圧の振幅を変えるなどの制御が必要になる。
図6は、実施形態1における無線電力伝送システムの構成を示すブロック図である。図6は、送電装置100および受電装置200a、200bのそれぞれの構成を示している。本実施形態における無線電力伝送システムは、送電装置100と、受電装置200(受電装置200aまたは200b)と、負荷400(負荷400aまたは負荷400b)と、を備える。図6に示す例では、負荷400が受電装置200の外部に位置しているが、負荷400は受電装置200に内蔵されていてもよい。
送電装置100は、送電回路140と、送電アンテナ110と、送電側受信器180とを有する。送電回路140は、インバータ回路170と、パルス出力回路160と、送電制御回路150とを含む。インバータ回路170は、外部の電源に接続され、電源から供給される第1の直流(DC)電力を交流(AC)電力に変換して出力する。送電アンテナ110は、インバータ回路170に接続され、出力された交流電力を無線で送電する。送電制御回路150は、パルス出力回路160を駆動して、インバータ回路170から出力される交流電力を調整する。送電制御回路150は、後述するテーブルを格納する送電側メモリ152を有している。送電側メモリ152は、送電制御回路150の外部に設けられていてもよい。パルス出力回路160は、例えばゲートドライバであり、送電制御回路150からの指令に応じて、インバータ回路170に含まれる複数のスイッチング素子にパルス信号を供給する。インバータ回路170は、そのパルス信号に応答して、各スイッチング素子の導通(オン)/非導通(オフ)の状態を切替える。送電側受信器180は、受電装置200から送信される制御情報(データ)を受信する通信回路(通信器)である。
受電装置200aは、受電アンテナ210と、受電回路240と、受電側送信器280とを有する。受電回路240は、整流回路270と、受電制御回路250とを含む。受電アンテナ210は、送電アンテナから送電された交流電力を受電して出力する。整流回路270は、受電アンテナ210、負荷400a、および受電制御回路250に接続されている。整流回路270は、受電アンテナ210によって受電された交流電力を第2の直流電力に変換して負荷400aに出力する。受電制御回路250は、受電装置200aの要求電圧、結合係数、および負荷インピーダンス等の制御情報を格納する受電側メモリ252を有する。受電制御回路250は、起動時に、この制御情報を送電装置100に送信するように受電側送信器280に指示する。負荷400aは、受電装置200aにおける整流回路270に接続されている。負荷400aには、整流回路270によって変換された第2の直流電力が入力される。
受電装置200bは、受電装置200aと同様の構成要素を備える。なお、図6に示す例では、受電装置200bにおける受電側メモリ252が受電制御回路250の外部に位置している。このように、受電側メモリ252は、受電制御回路250に含まれている必要はない。受電装置200bは、負荷400bに接続されている。負荷400bは、負荷400aとは異なる機能および性能を有し得る。言い換えれば、負荷400bは、負荷400aとは異なるインピーダンスを有し、異なる電圧で駆動され得る。
本実施形態における受電装置200a、200bは、ロボットアームの先端に接続されるハンドであるが、他の装置であってもよい。例えば、監視カメラの回転部等であってもよい。本実施形態における負荷400a、400bは、ロボットアームの先端のハンドに搭載されたアクチュエータなどのモータを含む機器である。負荷は、例えば監視カメラの回転部に搭載されたCCDカメラや照明装置等の撮像装置であってもよい。
送電アンテナ110および受電アンテナ210の各々は、例えばコイルおよびコンデンサを含む共振回路によって実現され得る。図7は、直列共振回路の構成を有するアンテナ110、210の等価回路の一例を示している。図示される例に限らず、各アンテナは並列共振回路の構成を有していてもよい。本明細書において、送電アンテナ110におけるコイルを送電コイルと呼び、受電アンテナ210におけるコイルを受電コイルと呼ぶ。このようなアンテナ110、210によれば、送電コイルと受電コイルとの間の誘導結合(即ち磁界結合)によって電力が無線で伝送される。各アンテナは、磁界結合の代わりに電界結合を利用して電力を無線で伝送する構成を備えていてもよい。その場合には、各アンテナは、送電または受電のための2つの電極と、インダクタおよびキャパシタを含む共振回路とを備え得る。電界結合を利用した送電アンテナおよび受電アンテナは、例えば工場内の搬送ロボットのような移動する機器に電力を無線で伝送する場合に好適に利用され得る。
送電制御回路150および受電制御回路250は、例えばマイクロコントーラ(マイコン)等の、プロセッサとメモリとを含む集積回路であり得る。メモリには後述する動作を実現するための制御プログラム(ソフトウェア)が格納され得る。プロセッサが制御プログラムを実行することにより、後述する機能が実現される。送電制御回路150および受電制御回路250は、ソフトウェアによらず、ハードウェアのみによって実現されていてもよい。送電制御回路150および送電側受信器180は、一体化された1つの回路要素であってもよい。同様に、受電制御回路250および受電側受信器280は、一体化された1つの回路要素であってもよい。
送電側受信器180および受電側送信器280による無線情報通信の方式は特定の方式に限定されず、任意の方法でよい。例えば、振幅変調方式、周波数変調方式、無線LAN、またはZigbee(登録商標)等の無線方式を用いることができる。
本実施形態における受電側送信器280は、起動時に、(i)送電アンテナ110と受電アンテナ210との間の結合係数、(ii)要求電圧、及び(iii)負荷インピーダンスを含む制御情報を送電装置100に送信する。制御情報は、受電側メモリ252に予め保存されている。この制御情報は、受電装置200の回路構成および接続される負荷の特性によって異なる。よって、受電装置の制御情報を「回路仕様」と称することがある。
送電側メモリ152には、(i)結合係数、(ii)要求電圧、及び(iii)負荷インピーダンスに対応づけられた制御パラメータを含むテーブルが予め保存されている。このテーブルは、結合係数(k)、要求電圧(V)、負荷インピーダンス(Z)の組み合わせと、制御パラメータとの対応関係を規定する。
制御パラメータとは、インバータ回路170から出力される電圧のレベルを決定するパラメータを意味する。制御パラメータには、例えば、インバータ回路が有する複数のスイッチング素子に供給するパルス信号の周波数(f)、同時にオンにされる2つのスイッチング素子に供給される2つのパルス信号の位相差(「位相シフト量」または「位相ずれ量」とも称する。)、または複数のスイッチング素子の各々に供給されるPWMパルス信号のデューティ比であり得る。なお、図6には示されていないが、インバータ回路170の前段にDC−DCコンバータを設け、インバータ回路170に入力される第1の直流電力の電圧の大きさを送電制御回路150が変化させる形態でもよい。そのような形態では、DC−DCコンバータの出力電圧の値を制御パラメータとしてもよい。送電制御回路150は、DC−DCコンバータ内のスイッチング素子のスイッチングの周波数を変化させることにより、DC−DCコンバータから出力される電圧の大きさを調整することができる。以上のような制御パラメータを変化させることにより、インバータ回路から出力される交流電力のレベルを変化させ、受電装置が受け取る交流電力の振幅を変化させることができる。
図8Aから図8Dは、それぞれ、周波数、位相シフト量、デューティ比、およびインバータ回路170への供給電圧に対する送電アンテナ110のコイルの両端の電圧の振幅の依存性の一例を模式的に示している。図8Aに示すように、周波数を大きくすると、コイルの両端の電圧の振幅は減少する傾向がある。ただし、低い周波数の領域では、逆に、周波数を小さくするほど電圧の振幅が減少する傾向もある。図8Bに示すように、位相シフト量を0°から180°の範囲内で大きくすると、コイルの両端の電圧振幅の時間平均は減少する。図8Cに示すように、デューティ比を0%から50%の範囲内で大きくすると、コイルの両端の電圧振幅の時間平均は増加する。図8Dに示すように、インバータ回路170に供給する電圧を増加させると、コイルの両端の電圧の振幅は増加する。したがって、送電制御回路150は、周波数、位相シフト量、デューティ比、および供給電圧の少なくとも1つを制御パラメータとして、送電アンテナ110のコイルの両端電圧の振幅を制御できる。
図9は、インバータ回路170の構成例を示す図である。インバータ回路170は、パルス出力回路160から供給されたパルス信号に応じて導通・非導通の状態を変化させる複数のスイッチング素子S1〜S4を有する。各スイッチング素子の導通・非導通の状態を変化させることにより、入力された直流電力を交流電力に変換することができる。図9に示す例では、4つのスイッチング素子S1〜S4を含むフルブリッジ型のインバータ回路が用いられている。この例では、各スイッチング素子はIGBT(Insulated−gate bipolar transistor)であるが、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field−Effect Transistor)などの他の種類のスイッチング素子を用いてもよい。
図9に示す例では、4つのスイッチング素子S1〜S4のうち、スイッチング素子S1およびS4(第1スイッチング素子対)は、供給された直流電圧と同じ極性の電圧を導通時に出力する。一方、スイッチング素子S2およびS3(第2スイッチング素子対)は、供給された直流電圧と逆の極性の電圧を導通時に出力する。パルス出力回路160は、制御回路150からの指示に従い、4つのスイッチング素子S1〜S4のゲートにパルス信号を供給する。この際、第1スイッチング素子対(S1およびS4)に供給する2つのパルス信号の位相差、および第2スイッチング素子対(S2およびS3)に供給する2つのパルス信号の位相差を調整することにより、振幅制御を行うことができる。
図10Aおよび図10Bは、パルス信号の位相差に基づく振幅制御を説明するための図である。図10Aは、スイッチング素子S1およびS4に供給される2つのパルス信号の位相シフト量φ、およびスイッチング素子S2およびS3に供給される2つのパルス信号の位相シフト量φが0度の場合の4つのパルス信号およびインバータ回路170から出力される電圧Vの時間変化を模式的に示している。図10Bは、位相シフト量φが90度の場合の各パルス信号および電圧Vの時間変化を模式的に示している。スイッチング素子S1、S2に入力されるパルス信号の立上がりおよび立下りのタイミングに対して、スイッチング素子S3、S4に入力されるパルス信号の立下がりおよび立上がりのタイミングを時間的にシフトさせることにより、位相シフト量φが調整される。位相シフト量φを変化させると、電圧Vの出力時間比(即ち、1周期のうち、ゼロではない値をとる期間の割合)が変化する。位相シフト量φが0度に近いほど電圧Vの出力時間比が大きくなり、位相シフト量φが180度に近いほど電圧Vの出力時間比が小さくなる。インバータ回路170から出力される電圧Vは、不図示の平滑回路を用いて正弦波電圧に変換されて送電アンテナ110に供給され得る。その正弦波電圧の振幅は、出力時間比に応じて変化する。よって、位相シフト量φを変化させることにより、送電アンテナ110に入力される交流電圧の振幅の時間平均値を変化させることができる。
図11は、インバータ回路170の他の構成例を示す図である。この例におけるインバータ回路170は、ハーフブリッジ型のインバータ回路である。ハーフブリッジ型のインバータ回路を用いる場合には、前述の位相制御は適用できない。この場合には、各スイッチング素子に入力されるパルス信号のデューティ比を制御することによって電圧の振幅の時間平均値を制御できる。
図11に示すインバータ回路170は、2つのスイッチング素子S1、S2と2つのキャパシタとを含むハーフブリッジ型のインバータ回路である。2つのスイッチング素子S1、S2と、2つのキャパシタC1、C2とは、並列に接続されている。送電アンテナ110の一端は2つのスイッチング素子S1、S2の間の点に接続され、他端は2つのキャパシタC1、C2の間の点に接続されている。
制御回路150およびパルス出力回路160は、スイッチング素子S1、S2を交互にオンにするように、パルス信号を各スイッチング素子に供給する。これにより、直流電力が交流電力に変換される。
この例では、パルス信号のデューティ比(即ち、1周期のうち、オンにする期間の割合)を調整することにより、出力電圧Vの出力時間比を調整できる。これにより、送電アンテナ110に入力される交流電力を調整することができる。
図12Aおよび図12Bは、デューティ制御を説明するための図である。図12Aは、各パルス信号のデューティ比が0.5(50%)の場合の、スイッチング素子S1〜S4に入力されるパルス信号および出力電圧Vの波形の例を示している。図12Bは、各パルス信号のデューティ比が0.25(25%)の場合の、スイッチング素子S1〜S4に入力されるパルス信号および出力電圧Vの波形の例を示している。図示されるように、デューティ比を変化させることにより、電圧Vの出力時間比(即ち、1周期のうち、ゼロではない値をとる期間の割合)を変化させることができる。これにより、受電アンテナ210によって受電される交流電力の電圧の振幅も変化させることができる。このようなデューティ比の異なるパルス信号は、例えばPWM制御回路を含むパルス出力回路160によって生成される。デューティ比は、0%から50%の範囲で調整される。デューティ比が50%のとき、送電電圧の振幅が最も大きくなり、デューティ比が0%のとき、送電電圧の振幅が最も小さくなる。このようなデューティ制御は、図9に示すようなフルブリッジ型のインバータ回路を用いた場合も同様に適用できる。
次に、本実施形態における動作を説明する。以下の説明では、送電装置100は、送電する交流電力の周波数を制御パラメータとして、交流電力の振幅を調整する場合を想定する。以下の説明は、周波数以外にも前述の位相シフト量、デューティ比、またはDC−DCコンバータの出力電圧を制御パラメータとする場合も同様に成立する。
図13は、本実施形態における負荷に供給される電圧の時間変化の一例を示している。本実施形態では、予備送電によって受電装置200における受電制御回路250が起動すると、受電装置200の回路仕様(結合係数k、要求電圧V、および負荷インピーダンスZ)を示す制御情報を送電装置100に送信する。送電装置100は、制御情報を受信すると、テーブルを参照して、受電装置200の要求電圧を満たす周波数に変更して送電する。その結果、フィードバック制御を行うことなく、すぐに負荷400を起動して動作を開始させることができる。
図14は、本実施形態における動作をより詳細に示すシーケンス図である。図示されるように、送電装置100は、まず、送電装置100と受電装置200との位置合わせを行う。この位置合わせは、図3を参照しながら説明した比較例における動作と同じである。
位置合わせが完了すると、予備送電が開始される。予備送電において、送電制御回路150は、周波数を初期値f0から所定量ずつ段階的に変化させる。この動作は、受電装置200における制御回路250および送信器280が起動するまで、例えば一定時間ごとに行われる。図14に示す例では、周波数がfNになった時点で、受電装置200における制御回路250および送信器280が起動する。送信器280は、(i)結合係数、(ii)要求電圧、(iii)負荷インピーダンスの情報を含む制御情報を送電装置100に送信する。なお、図3に示す比較例と同様に、起動確認信号および機器情報信号を送信してもよい。送電装置100は、制御情報を受信して受電装置200の起動を確認する。送電制御回路150は、受信した制御情報が示す(i)結合係数、(ii)要求電圧、(iii)負荷インピーダンスの組み合わせに対応する周波数fIを、メモリ152に格納されたテーブルを参照して決定する。送電制御回路150は、その周波数fIで、インバータ回路170を駆動して本送電を開始する。
本実施形態では、周波数fIに対応する負荷電圧VIが、負荷400の起動電圧に一致している。このため、負荷400は直ちに起動し、動作を開始する。動作中、負荷400の駆動状態に応じて負荷電圧が変化することがある。このため、受電制御回路250および受電側送信器280は、負荷動作開始後、要求電圧と現在の電圧との差分値である制御誤差値を示す制御誤差信号を送電装置100に送信する。送電制御回路150は、制御誤差値に基づいて、周波数を変更して、誤差をゼロに近づける。このように、負荷が動作を開始した後は、フィードバック制御が行われ得る。
図15は、各負荷インピーダンスにおける、周波数-出力電圧特性の例を示す図である。ここで、結合係数は一定の値としている。図示されるように、周波数-出力電圧特性は、負荷インピーダンスによって異なる。周波数-出力電圧特性はまた、結合係数によっても異なる。このため、受電装置200の要求電圧を満たす周波数を決定するためには、負荷インピーダンスおよび結合係数の情報が必要である。
図16は、送電側メモリ152に格納されたテーブルの一例を示す図である。図示されるテーブルは、結合係数の値ごとに用意され、各テーブルは、負荷インピーダンスと要求電圧との組み合わせに対応する周波数の値のデータを有している。送電制御回路150は、受電装置200から送信された制御情報に含まれる結合係数の値に基づき、対応するテーブルを選択する。次に、制御情報に含まれる負荷インピーダンスおよび要求電圧の情報に基づき、テーブルから本送電時に使用する初期周波数の値を決定する。図16は、結合係数が0.7、負荷インピーダンスが30Ω、要求電圧が15Vの場合に、周波数95kHzが選択される例を示している。制御パラメータが周波数以外の場合(例えば、位相シフト量、デューティ比、DC−DCコンバータの出力電圧の場合等)も、同様のテーブルが使用され得る。なお、実施形態2において説明するように、要求電圧が範囲で指定される場合は、テーブルに格納される制御パラメータの情報も範囲であり得る。例えば、「95±5(kHz)」または「90〜100(kHz)」といった情報がテーブルに格納され得る。
次に、図17に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態の動作をより詳細に説明する。
図17は、本実施形態における送電装置100および受電装置200の動作を示すフローチャートである。
まず、送電装置100が、予備送電を開始する。受電装置200は、送電電力を受電する(ステップS111)。すると、やがて受電制御回路250が起動する(ステップS112)。受電制御回路250は、受電装置200の回路仕様(結合係数k、要求電圧V、負荷インピーダンスZを含む制御情報)をメモリ252から読み出す(ステップS113)。受電側送信器280は、制御情報を送電装置100に送信する(ステップS114)。
送電制御回路150は、送電側受信器180を介して、制御情報を受信する(ステップS121)。そして、制御情報に含まれる結合係数の情報から、制御パラメータ(本実施形態では周波数)を決定するためのテーブルを決定する(ステップS122)。続いて、そのテーブルを参照し、負荷インピーダンスおよび要求電圧の情報から、インバータ170を駆動するための周波数を検索する(ステップS123)。送電制御回路150は、テーブル内に、適合する周波数があるかを判断する(ステップS124)。適合する周波数がない場合は、周波数制御の範囲外であることを示すアラートを発生させる(ステップS128)。アラートは、例えば不図示のディスプレイまたはスピーカーから映像または音声の情報として出力され得る。適合する周波数がある場合は、送電制御回路150は、パルス出力回路160に、該当する周波数の制御パルスを生成させる(ステップS125)。この制御パルスを受けて、インバータ回路170が駆動される(ステップS126)。これにより、負荷の起動電圧に適合した電圧の電力が送電される(ステップS127)。その結果、負荷が起動し、負荷の動作が開始される。
以上のように、本実施形態における送電制御回路150は、以下の動作を行う。
(1)送電装置100と受電装置200とが結合した状態において、受電装置200を起動させるための予備交流電力をインバータ回路170に出力させて受電装置200を起動させる。
(2)起動した受電装置200から受電装置200の制御情報を送電側受信器180に受信させる。
(3)制御情報に基づいてテーブルを参照して制御パラメータを決定する。
(4)制御パラメータを用いてインバータ回路170から出力される交流電力の電圧を調整する。
本実施形態における送電制御回路150は、特に、制御パラメータを用いた交流電力の電圧の調整によって、交流電力の電圧を受電装置200の要求電圧に一致させる調整を行う。このため、比較例において必要であった起動時のフィードバック制御を省略でき、起動時間を短縮することができる。
なお、送電制御回路150は、受電装置200または外部のコントロール装置(コントローラ)から受信した情報(例えば故障通知)に基づき、インバータ回路170の駆動を停止するなどの制御を行ってもよい。また、送電制御回路150は、受電装置200または外部のコントロール装置から受信した情報に基づき、外部のコントロール装置に信号(例えば送電を停止したことを示す信号)を送信してもよい。これにより、無線電力伝送の安全性を向上させることができる。
(実施形態2)
図18は、実施形態2の無線電力伝送システムの構成を示すブロック図である。本実施形態の無線電力伝送システムは、実施形態1による起動制御と、比較例におけるフィードバック制御とを併用する点で、実施形態1とは異なる。また、受電装置200bにおいては、変圧回路(DC−DCコンバータ)292を用いて、受電電圧について広い範囲の変動に対応できる。DC−DCコンバータ292は、例えば、整流回路270から出力される第2のDC電力の電圧が負荷の要求電圧(例えば5V)から外れていても、負荷の要求電圧に一致するように調整する。
図19は、本実施形態における立ち上がり制御の一例を示す図である。図示されるように、本実施形態では、送電制御回路150は、制御情報受信後、受電装置200の要求電圧に一致はしていないものの、要求電圧に近い電圧を発生する周波数で電力を送信する。そして、少ない回数のフィードバック制御を行い、ターゲットの電圧に近づける。これにより、受電装置200の制御情報に基づいて決定した制御パラメータに誤差がある場合でも、短時間で要求電圧を満たすことができる。
図20は、本実施形態における起動時の動作を示すシーケンス図である。本送電開始までの動作は、実施形態1における動作と同じである。本実施形態では、本送電開始後も、制御誤差値に基づくフィードバック制御が行われる。これにより、テーブルを参照して決定した制御パラメータの値が、理想的な値から若干ずれている場合であっても、フィードバック制御により、そのずれを補償することができる。図20は、受電装置200の要求電圧に近い電圧を発生させる周波数fIで本送電が開始される例を示している。初期周波数fIに設定した後、フィードバック制御が1回または複数回行われ、周波数がfI+Nになった時点で負荷が起動している。負荷起動後の動作は、実施形態1と同じである。
図21は、図20に示す動作をより詳細に示すフローチャートである。ステップS211〜S221までの動作は、図17におけるステップS111〜121の動作とそれぞれ同じである。ステップS222は、図17におけるステップS121〜S125の動作と同じである。ステップS223〜S224は、図17におけるステップS126〜S127と同じである。しかし、本実施形態では、受電装置200の要求電圧からずれた電圧を発生させる周波数fIで本送電が開始される。このため、ステップS231において、受電制御回路250は、電流電圧検出回路290を用いて受電電圧(整流後の直流電圧)を検出する(ステップS231)。そして、要求電圧と受電電圧との差分値である制御誤差値を算出して送信する(ステップS232)。送電制御回路150は、制御誤差値の情報を受信すると、制御誤差値が0であるかを判断する(ステップS241)。制御誤差値が0でない場合、インバータ回路170を駆動する制御パルスの周波数を所定量だけ変化させる(ステップS242)。以後、制御誤差値が0になるまで、ステップS223〜S242の動作が繰り返される。制御誤差値が0になると、負荷が起動する。
図22は、図18に示す受電装置200bに送電する場合の起動時の動作を示すシーケンス図である。受電装置200bは、DC−DCコンバータ292を有しているため、要求電圧は所定の値ではなく、所定の範囲(以下、「要求電圧範囲」と称する。)である。このため、受電制御回路250および受電側送信回路280は、起動後、(i)結合係数、(ii)要求電圧範囲、(iii)負荷インピーダンスの情報を送電装置100に送信する。要求電圧範囲の情報は、例えば、「5V±1V」または「4V〜6V」といった情報であり得る。この例では、テーブルに格納されている周波数の情報も、値ではなく範囲で管理されている。送電制御回路150は、受信した結合係数、要求電圧範囲、および負荷インピーダンスに対応する周波数範囲の情報をテーブルから取得し、その周波数範囲から、例えば中心周波数を初期周波数fIとして決定する。図22の例でも、本送電開始後、制御誤差値に基づくフィードバック制御が行われる。制御誤差値は、例えば以下の何れかであり得る。
(1)制御誤差値=要求電圧範囲の中心値−現在の電圧値
(2)制御誤差値=要求電圧範囲の上限値−現在の電圧値
(3)制御誤差値=要求電圧範囲の下限値−現在の電圧値
図23は、図22に示す動作をより詳細に示すフローチャートである。ステップS222およびステップS232の動作のみが、図21に示す動作と異なる。
図24は、ステップS222の動作の詳細を示すフローチャートである。送電制御回路150は、送電側受信器180が受信した受電装置の回路仕様(結合係数、負荷インピーダンス、要求電圧範囲)の情報を取得する(ステップS301)。続いて、結合係数の情報に基づき、その結合係数に対応する周波数を決定するためのテーブルの番号を決定する(ステップS302)。決定したテーブルを参照し、負荷インピーダンスおよび要求電圧範囲の組み合わせに対応する制御パラメータ(本実施形態では周波数)の範囲を特定する(ステップS303)。次に、特定した周波数の範囲から、例えば中心周波数を算出し、周波数fIを決定する(ステップS304)。決定した周波数fIの制御パルスを生成するようにパルス出力回路160に指示する(ステップS305)。
図23に示すステップS232では、前述のように、制御誤差値として、要求電圧範囲の代表値と第2DC電圧との差分値が算出される。代表値は、例えば中心値、上限値、下限値の何れかであり得る。
本実施形態では、受電装置200bがDC−DCコンバータ292を備えているので、送電装置100に要求する要求電圧の範囲を、負荷400が要求する電圧の範囲よりも拡大することができる。例えば、負荷400が要求する電圧の範囲が4V〜6Vのときであっても、送電装置100に要求する要求電圧の範囲を、例えば4V〜12Vに拡大することができる。この場合、DC−DCコンバータ292は、第2DC電圧が4V〜12Vのとき、電圧変換を行い、第2DC電圧を、4V〜6Vの範囲内にすることができる。この場合、制御パラメータについても、所定の値ではなく、所定の範囲を示す情報として管理され得る。
図25は、DC−DCコンバータ292の構成例を示すブロック図である。DC−DCコンバータ292は、コンバータブロック294と、制御ブロック296と、出力電圧検出ブロック298とを有する。
図26は、コンバータブロック294の回路構成例を示す図である。図示されるDC−DCコンバータ292は、一石降圧型DC−DCコンバータであるが、他の回路構成を有していてもよい。図示される例では、入力電圧は出力電圧よりも大きい。設定した電圧が出力されるように、制御ブロック296が、出力電圧検出ブロック298によって検出された出力電力をモニタしながら、コンバータブロック294のスイッチングのデューティ比を変更するフィードバック制御が行われる。
以上のように、本実施形態では、送電制御回路150は、制御パラメータを用いた交流電力の電圧の調整によって、受電される交流電力の電圧の振幅(または整流後の電圧)を、要求電圧の例えば80%から120%の範囲に近づける調整を行う。その後、受電制御回路250および受電側送信器280は、誤差情報を送電装置100に送信する。送電制御回路150は、この誤差情報を受けて、制御パラメータを更新し、誤差を小さくする。この動作を繰り返すことにより、誤差を略ゼロにする(収束させる)。このように、送電制御回路150は、まず、制御パラメータを、要求電圧を満たす値に近づけた後、制御パラメータの更新を繰り返してインバータ回路170から出力される交流電力の電圧の振幅を所望の値または範囲に調整する。これにより、受電装置200からの制御情報に基づいて決定した制御パラメータに誤差がある場合でも、短時間で要求電圧を満たすことができる。
(実施形態3)
図27は、実施形態3における無線電力伝送システムの構成を示すブロック図である。実施形態3における無線電力伝送システムは、電源を備えたコントロール装置300を備えている点で、実施形態1、2とは異なる。
本実施形態では、受電装置200ではなく、コントロール装置300が、(i)送電アンテナ110と受電アンテナ210との間の結合係数、(ii)受電装置200の要求電圧、及び(iii)負荷400のインピーダンスを含む受電装置200の制御情報を管理し、送電装置100に送信する。受電装置200aが送電装置100に取り付けられている場合には、受電装置200aの制御情報が送電装置100に送信される。受電装置200bが送電装置100に取り付けられている場合には、受電装置200bの制御情報が送電装置100に送信される。図示されていない他の受電装置が送電装置100に取り付けられている場合には、その受電装置の制御情報が送電装置100に送信される。コントローラ300内の記録媒体には、各受電装置200の制御情報が予め記録されている。コントロール装置300が送電装置100の外部信号送受信器185に制御情報を入力することにより、送電装置100は受電装置200が起動する前に制御情報を取得できる。このため、より早い起動が可能である。なお、送電装置100における外部信号送受信器185は、無線通信を行う回路であってもよいし、有線でコントロール装置300から情報を取得する回路であってもよい。
コントロール装置300は、直流電源、制御回路、および通信回路を備える。コントロール装置300における制御回路は、例えばCPU等のプロセッサとメモリとを有する。メモリに格納されたコンピュータプログラムをプロセッサが実行することにより、本実施形態の動作を実行することができる。コントロール装置300は、送電装置100および受電装置200とは遠く離れて位置していてもよい。
本実施形態でも、実施形態2と同様、フィードバック制御による電圧調整が実施され得る。また、受電装置200bについては、DC−DCコンバータ292を用いた電圧調整も可能である。なお、本実施形態における変圧回路(DC−DCコンバータ)292は、受電装置200bの外部に設けられている。このように、DC−DCコンバータ292を用いる場合、受電装置200bの内部にDC−DCコンバータ292を設ける必要はない。受電装置200bは、DC−DCコンバータ292を備えることにより、電圧の急激な変化に対応できる。
図28は、本実施形態における起動時の動作を示すシーケンス図である。本実施形態では、送電装置100と受電装置200との位置合わせが完了すると、コントロール装置300における制御回路および通信回路が、受電装置200の制御情報を送電装置100に送信する。送電制御回路150は、これを受けて、実施形態1、2と同じ処理により、制御情報が示す結合係数、負荷インピーダンス、および要求電圧の組み合わせに対応する制御パラメータ(この例では周波数)の値を決定し、その制御パラメータでインバータ回路170を駆動する。これにより、受電装置200の制御回路250と通信回路280とが起動するとともに、負荷も起動する。以後、負荷の駆動状態に応じた変動に対応するため、制御誤差値に基づくフィードバック制御が行われる。
図28に示す動作では、周波数fIを決定した後、負荷が起動するまでのフィードバック制御は行われていないが、実施形態2と同様、そのようなフィードバック制御を行ってもよい。
本実施形態では、送電装置100はコントロール装置300から受電装置200の情報を得るため、受電装置200を起動するための予備送電が不要である。受電装置200の要求電圧を満たす制御パラメータを用いて送電することにより、すぐに負荷の動作を開始できる。
図29は、本実施形態の変形例を示す図である。この変形例では、送電装置100がインピーダンス調整回路192と電流電圧検出回路190とをさらに備えている。インピーダンス調整回路192は、インバータ回路170と送電アンテナ110との間に接続されている。電流電圧検出回路190は、電源とインバータ回路170との間に接続されている。インピーダンス調整回路192は、送電アンテナ110に接続されるインダクタンスまたはキャパシタンスを変化させることによってインピーダンスを調整する。送電制御回路150は、コントロール装置300から送信される制御情報と、電流電圧検出回路190が検出した電流および電圧の検出値とに基づいて、インピーダンス調整回路192を制御する。これにより、送電回路140のインピーダンスを調整し、インピーダンス整合を実現することができる。
なお、同様のインピーダンス調整を実施形態1または実施形態2の構成において行う場合には、送電制御回路150は、受電装置200から取得した制御情報に基づいて、インピーダンス調整回路192を制御する。
以上のように、本開示は、以下の項目に記載の無線電力伝送システム及び送電装置を含む。
[項目1]
電源から供給される第1の直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ回路と、出力された前記交流電力を無線で送電する送電アンテナと、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する送電制御回路と、を有する送電装置と、
前記送電アンテナから送電された前記交流電力を受電する受電アンテナと、受電された前記交流電力を第2の直流電力に変換する整流回路と、を有する受電装置と、
変換された前記第2の直流電力が入力される負荷と、
を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能であり、
前記受電装置は、さらに、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信する受電側送信器を有し、
前記送電装置は、さらに、前記受電装置の前記制御情報を前記受電側送信器から受信する送電側受信器と、(i)前記結合係数、(ii)前記要求電圧、及び(iii)前記負荷インピーダンスに対応づけられた制御パラメータを含むテーブルと、を有し、
前記送電制御回路は、
前記送電装置と前記受電装置とが結合した状態において、前記受電装置を起動させるための予備交流電力を前記インバータ回路に出力させて前記受電装置を起動させ、
起動した前記受電装置から前記受電装置の前記制御情報を前記送電側受信器に受信させ、
前記制御情報に基づいて前記テーブルを参照して前記制御パラメータを決定し、
前記制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する、
無線電力伝送システム。
上記態様によれば、
前記受電装置は、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信する受電側送信器を有し、
前記送電装置は、前記受電装置の前記制御情報を前記受電側送信器から受信する送電側受信器と、(i)前記結合係数、(ii)前記要求電圧、及び(iii)前記負荷インピーダンスに対応づけられた制御パラメータを含むテーブルと、を有し、
前記送電制御回路は、
前記送電装置と前記受電装置とが結合した状態において、前記受電装置を起動させるための予備交流電力を前記インバータ回路に出力させて前記受電装置を起動させ、
起動した前記受電装置から前記受電装置の前記制御情報を前記送電側受信器に受信させ、
前記制御情報に基づいて前記テーブルを参照して前記制御パラメータを決定し、
前記制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する。
これにより、フィードバック制御を行った場合に必要な、負荷の起動に要する時間を短縮することができる。このため、受電装置を交換した場合の起動時間を短縮でき、作業効率を上げることができる。
[項目2]
前記送電制御回路は、
前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整によって、前記交流電力の電圧を前記要求電圧に一致させる調整を行う、
項目1に記載の無線電力伝送システム。
これにより、フィードバック制御を行うことなく、負荷を起動させることができる。
[項目3]
前記送電制御回路は、
前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整によって、前記交流電力の電圧を前記要求電圧の80%から120%の範囲に近づける調整を行う、
項目1に記載の無線電力伝送システム。
これにより、少ない回数のフィードバック制御により、要求電圧を満たすことができる。
[項目4]
前記送電側受信器は、前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整後、前記第2の直流電力の電圧と前記要求電圧との誤差を示す誤差情報を前記受電側送信器から受信し、
前記送電制御回路は、前記制御パラメータを更新して前記誤差情報が示す誤差を収束させ、前記更新された制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する、
項目3に記載の無線電力伝送システム。
これにより、前記交流電力の電圧を要求電圧の80%から120%の範囲に近づけた後、要求電圧に一致させることができる。
[項目5]
前記受電装置の要求電圧は所定の範囲を示す値である、
項目1〜4のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
これにより、前記交流電力の電圧を特定の値ではなく所定の範囲に調整すればよくなるため、制御が容易になる。
[項目6]
前記制御パラメータは所定の範囲を示す値である、
項目1〜4のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
[項目7]
前記送電制御回路は、
前記所定の範囲によって示される前記制御パラメータの中心値を用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する、
項目6に記載の無線電力伝送システム。
[項目8]
前記送電装置は、前記送電装置の表面に凸部または凹部を有し、
前記受電装置は、前記受電装置の表面に凸部または凹部を有し、
前記送電装置の凸部と前記受電装置の凹部とが嵌合し、または、前記送電装置の凹部と前記受電装置の凸部とが嵌合することにより、前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能である、
項目1〜7のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
これにより、送電装置と受電装置とを容易に結合及び分離することができる。
[項目9]
前記負荷は前記受電装置に含まれる、
項目1〜8のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
[項目10]
前記インバータ回路は、4つのスイッチング素子を有し、
前記4つのスイッチング素子は、前記電源から供給された前記第1の直流電力の電圧と同じ極性の電圧を導通時に出力する第1スイッチング素子対と、前記第1の直流電力の電圧と逆の極性の電圧を導通時に出力する第2スイッチング素子対とを含み、
前記送電制御回路は、
前記4つのスイッチング素子の各々に、導通及び非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
前記第1スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差、及び前記第2スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差を調整することにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
前記制御パラメータは、前記位相差を表す値である、
項目1〜9のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
これにより、フルブリッジ型インバータ回路を用いる場合に、前記位相差の調整によって前記交流電力の電圧を調整できる。
[項目11]
前記送電制御回路は、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の周波数を変化させることにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、前記制御パラメータは、前記周波数を表す値である、
項目1〜9のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
これにより、周波数の調整によって前記交流電力の電圧を調整できる。
[項目12]
前記インバータ回路は、複数のスイッチング素子を有し、
前記送電制御回路は、前記複数のスイッチング素子の各々に、導通及び非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
前記パルス信号のデューティ比を調整することにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
前記制御パラメータは、前記デューティ比を表す値である、
項目1〜9のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
これにより、デューティ比の調整によって前記交流電力の電圧を調整できる。
[項目13]
電源から供給される第1の直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ回路と、出力された前記交流電力を無線で送電する送電アンテナと、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する送電制御回路と、を有する送電装置と、
前記送電アンテナから送電された前記交流電力を受電する受電アンテナと、受電された前記交流電力を第2の直流電力に変換する整流回路と、を有する受電装置と、
変換された前記第2の直流電力が入力される負荷と、
前記電源を備えたコントロール装置と、
を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能であり、
前記コントロール装置は、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信し、
前記送電装置は、さらに、前記受電装置の前記制御情報を前記コントロール装置から受信する送電側受信器と、(i)前記結合係数、(ii)前記要求電圧、及び(iii)前記負荷インピーダンスに対応づけられた制御パラメータを含むテーブルと、を有し、
前記送電制御回路は、
前記制御情報に基づいて前記テーブルを参照して前記制御パラメータを決定し、
前記制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
前記送電装置と前記受電装置とが結合した状態において、前記受電装置及び前記負荷を起動させるための交流電力を前記インバータ回路に出力させて前記受電装置及び前記負荷を起動させる、
無線電力伝送システム。
上記態様によれば、
送電装置および受電装置の外部に設けられたコントロール装置が、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信する。
これにより、送電装置は、受電装置の起動の有無によらずに受電装置の制御情報を取得することができる。このため、負荷の起動に要する時間をさらに短縮することができる。
[項目14]
前記送電制御回路は、
前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整によって、前記交流電力の電圧を前記要求電圧に一致させる調整を行う、
項目13に記載の無線電力伝送システム。
これにより、フィードバック制御を行うことなく、負荷を起動させることができる。
[項目15]
前記送電制御回路は、
前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整によって、前記交流電力の電圧を前記要求電圧の80%から120%の範囲に近づける調整を行う、
項目13に記載の無線電力伝送システム。
これにより、少ない回数のフィードバック制御により、要求電圧を満たすことができる。
[項目16]
前記送電側受信器は、前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整後、前記第2の直流電力の電圧と前記要求電圧との誤差を示す誤差情報を前記受電側送信器から受信し、
前記送電制御回路は、前記制御パラメータを更新して前記誤差情報が示す誤差を収束させ、前記更新された制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する、
項目15に記載の無線電力伝送システム。
これにより、前記交流電力の電圧を要求電圧の80%から120%の範囲に近づけた後、要求電圧に一致させることができる。
[項目17]
前記受電装置の要求電圧は所定の範囲を示す値である、
項目13〜16のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
これにより、前記交流電力の電圧を特定の値ではなく所定の範囲に調整すればよくなるため、制御が容易になる。
[項目18]
前記制御パラメータは所定の範囲を示す値である、
項目13〜16のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
[項目19]
前記送電制御回路は、
前記所定の範囲によって示される前記制御パラメータの中心値を用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する、
項目18に記載の無線電力伝送システム。
[項目20]
前記送電装置は、前記送電装置の表面に凸部または凹部を有し、
前記受電装置は、前記受電装置の表面に凸部または凹部を有し、
前記送電装置の凸部と前記受電装置の凹部とが嵌合し、または、前記送電装置の凹部と前記受電装置の凸部とが嵌合することにより、前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能である、
項目13〜19のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
これにより、送電装置と受電装置とを容易に結合及び分離することができる。
[項目21]
前記負荷は前記受電装置に含まれる、
項目13〜20のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
[項目22]
前記インバータ回路は、4つのスイッチング素子を有し、
前記4つのスイッチング素子は、前記電源から供給された前記第1の直流電力の電圧と同じ極性の電圧を導通時に出力する第1スイッチング素子対と、前記第1の直流電力の電圧と逆の極性の電圧を導通時に出力する第2スイッチング素子対とを含み、
前記送電制御回路は、
前記4つのスイッチング素子の各々に、導通及び非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
前記第1スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差、及び前記第2スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差を調整することにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
前記制御パラメータは、前記位相差を表す値である、
項目13〜21のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
これにより、フルブリッジ型インバータ回路を用いる場合に、前記位相差の調整により、前記交流電力の電圧を調整できる。
[項目23]
前記送電制御回路は、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の周波数を変化させることにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、前記制御パラメータは、前記周波数を表す値である、
項目13〜21のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
これにより、周波数の調整により、前記交流電力の電圧を調整できる。
[項目24]
前記インバータ回路は、複数のスイッチング素子を有し、
前記送電制御回路は、前記複数のスイッチング素子の各々に、導通及び非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
前記パルス信号のデューティ比を調整することにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
前記制御パラメータは、前記デューティ比を表す値である、
項目13〜21のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
本開示の技術は、例えば、監視カメラ、ロボットなど、電力供給とともにデータを伝送する必要がある機器に利用可能である。
100 送電装置
110 送電アンテナ(送電コイル)
120 送電側通信コイル
130 凸部
140 送電回路
150 送電制御回路
152 送電側メモリ(テーブル)
160 パルス出力回路
170 インバータ回路
180 送電側受信器
185 外部信号送受信器
190 電流電圧検出回路
192 インピーダンス調整回路
200、200a、200b 受電装置
210 受電アンテナ(受電コイル)
220 受電側通信コイル)
230 凹部
240 受電回路
250 受電制御回路
252 受電側メモリ
270 整流回路
280 受電側送信器
290 電流電圧検出回路
292 DC/DCコンバータ
294 コンバータブロック
296 制御ブロック
298 出力電圧検出ブロック
300 コントロール装置
400 負荷

Claims (24)

  1. 電源から供給される第1の直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ回路と、出力された前記交流電力を無線で送電する送電アンテナと、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する送電制御回路と、を有する送電装置と、
    前記送電アンテナから送電された前記交流電力を受電する受電アンテナと、受電された前記交流電力を第2の直流電力に変換する整流回路と、を有する受電装置と、
    変換された前記第2の直流電力が入力される負荷と、
    を備えた無線電力伝送システムであって、
    前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能であり、
    前記受電装置は、さらに、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信する受電側送信器を有し、
    前記送電装置は、さらに、前記受電装置の前記制御情報を前記受電側送信器から受信する送電側受信器と、(i)前記結合係数、(ii)前記要求電圧、及び(iii)前記負荷インピーダンスに対応づけられた制御パラメータを含むテーブルと、を有し、
    前記送電制御回路は、
    前記送電装置と前記受電装置とが結合した状態において、前記受電装置を起動させるための予備交流電力を前記インバータ回路に出力させて前記受電装置を起動させ、
    起動した前記受電装置から前記受電装置の前記制御情報を前記送電側受信器に受信させ、
    前記制御情報に基づいて前記テーブルを参照して前記制御パラメータを決定し、
    前記制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する、
    無線電力伝送システム。
  2. 前記送電制御回路は、
    前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整によって、前記交流電力の電圧を前記要求電圧に一致させる調整を行う、
    請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  3. 前記送電制御回路は、
    前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整によって、前記交流電力の電圧を前記要求電圧の80%から120%の範囲に近づける調整を行う、
    請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  4. 前記送電側受信器は、前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整後、前記第2の直流電力の電圧と前記要求電圧との誤差を示す誤差情報を前記受電側送信器から受信し、
    前記送電制御回路は、前記制御パラメータを更新して前記誤差情報が示す誤差を収束させ、前記更新された制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する、
    請求項3に記載の無線電力伝送システム。
  5. 前記受電装置の要求電圧は所定の範囲を示す値である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  6. 前記制御パラメータは所定の範囲を示す値である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  7. 前記送電制御回路は、
    前記所定の範囲によって示される前記制御パラメータの中心値を用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する、
    請求項6に記載の無線電力伝送システム。
  8. 前記送電装置は、前記送電装置の表面に凸部または凹部を有し、
    前記受電装置は、前記受電装置の表面に凸部または凹部を有し、
    前記送電装置の凸部と前記受電装置の凹部とが嵌合し、または、前記送電装置の凹部と前記受電装置の凸部とが嵌合することにより、前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能である、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  9. 前記負荷は前記受電装置に含まれる、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  10. 前記インバータ回路は、4つのスイッチング素子を有し、
    前記4つのスイッチング素子は、前記電源から供給された前記第1の直流電力の電圧と同じ極性の電圧を導通時に出力する第1スイッチング素子対と、前記第1の直流電力の電圧と逆の極性の電圧を導通時に出力する第2スイッチング素子対とを含み、
    前記送電制御回路は、
    前記4つのスイッチング素子の各々に、導通及び非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
    前記第1スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差、及び前記第2スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差を調整することにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
    前記制御パラメータは、前記位相差を表す値である、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  11. 前記送電制御回路は、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の周波数を変化させることにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、前記制御パラメータは、前記周波数を表す値である、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  12. 前記インバータ回路は、複数のスイッチング素子を有し、
    前記送電制御回路は、前記複数のスイッチング素子の各々に、導通及び非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
    前記パルス信号のデューティ比を調整することにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
    前記制御パラメータは、前記デューティ比を表す値である、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  13. 電源から供給される第1の直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ回路と、出力された前記交流電力を無線で送電する送電アンテナと、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する送電制御回路と、を有する送電装置と、
    前記送電アンテナから送電された前記交流電力を受電する受電アンテナと、受電された前記交流電力を第2の直流電力に変換する整流回路と、を有する受電装置と、
    変換された前記第2の直流電力が入力される負荷と、
    前記電源を備えたコントロール装置と、
    を備えた無線電力伝送システムであって、
    前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能であり、
    前記コントロール装置は、(i)前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の結合係数、(ii)前記受電装置の要求電圧、及び(iii)前記負荷の負荷インピーダンスを含む前記受電装置の制御情報を前記送電装置に送信し、
    前記送電装置は、さらに、前記受電装置の前記制御情報を前記コントロール装置から受信する送電側受信器と、(i)前記結合係数、(ii)前記要求電圧、及び(iii)前記負荷インピーダンスに対応づけられた制御パラメータを含むテーブルと、を有し、
    前記送電制御回路は、
    前記制御情報に基づいて前記テーブルを参照して前記制御パラメータを決定し、
    前記制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
    前記送電装置と前記受電装置とが結合した状態において、前記受電装置及び前記負荷を起動させるための交流電力を前記インバータ回路に出力させて前記受電装置及び前記負荷を起動させる、
    無線電力伝送システム。
  14. 前記送電制御回路は、
    前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整によって、前記交流電力の電圧を前記要求電圧に一致させる調整を行う、
    請求項13に記載の無線電力伝送システム。
  15. 前記送電制御回路は、
    前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整によって、前記交流電力の電圧を前記要求電圧の80%から120%の範囲に近づける調整を行う、
    請求項13に記載の無線電力伝送システム。
  16. 前記送電側受信器は、前記制御パラメータを用いた前記交流電力の電圧の調整後、前記第2の直流電力の電圧と前記要求電圧との誤差を示す誤差情報を前記受電装置から受信し、
    前記送電制御回路は、前記制御パラメータを更新して前記誤差情報が示す誤差を収束させ、前記更新された制御パラメータを用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する、
    請求項15に記載の無線電力伝送システム。
  17. 前記受電装置の要求電圧は所定の範囲を示す値である、
    請求項13〜16のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  18. 前記制御パラメータは所定の範囲を示す値である、
    請求項13〜16のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  19. 前記送電制御回路は、
    前記所定の範囲によって示される前記制御パラメータの中心値を用いて前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整する、
    請求項18に記載の無線電力伝送システム。
  20. 前記送電装置は、前記送電装置の表面に凸部または凹部を有し、
    前記受電装置は、前記受電装置の表面に凸部または凹部を有し、
    前記送電装置の凸部と前記受電装置の凹部とが嵌合し、または、前記送電装置の凹部と前記受電装置の凸部とが嵌合することにより、前記送電装置と前記受電装置とは結合及び分離可能である、
    請求項13〜19のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  21. 前記負荷は前記受電装置に含まれる、
    請求項13〜20のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  22. 前記インバータ回路は、4つのスイッチング素子を有し、
    前記4つのスイッチング素子は、前記電源から供給された前記第1の直流電力の電圧と同じ極性の電圧を導通時に出力する第1スイッチング素子対と、前記第1の直流電力の電圧と逆の極性の電圧を導通時に出力する第2スイッチング素子対とを含み、
    前記送電制御回路は、
    前記4つのスイッチング素子の各々に、導通及び非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
    前記第1スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差、及び前記第2スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差を調整することにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
    前記制御パラメータは、前記位相差を表す値である、
    請求項13〜21のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  23. 前記送電制御回路は、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の周波数を変化させることにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、前記制御パラメータは、前記周波数を表す値である、
    請求項13〜21のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  24. 前記インバータ回路は、複数のスイッチング素子を有し、
    前記送電制御回路は、前記複数のスイッチング素子の各々に、導通及び非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
    前記パルス信号のデューティ比を調整することにより、前記インバータ回路から出力される前記交流電力の電圧を調整し、
    前記制御パラメータは、前記デューティ比を表す値である、
    請求項13〜21のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
JP2015233600A 2015-10-02 2015-11-30 無線電力伝送システム Active JP6569861B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201610227773.2A CN106560978B (zh) 2015-10-02 2016-04-13 无线电力传输系统
US15/259,222 US10418891B2 (en) 2015-10-02 2016-09-08 Wireless power transmission system
EP16189412.6A EP3157136B1 (en) 2015-10-02 2016-09-19 Wireless power transmission system

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201562236306P 2015-10-02 2015-10-02
US62/236,306 2015-10-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017070178A JP2017070178A (ja) 2017-04-06
JP6569861B2 true JP6569861B2 (ja) 2019-09-04

Family

ID=58495505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015233600A Active JP6569861B2 (ja) 2015-10-02 2015-11-30 無線電力伝送システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6569861B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10958154B2 (en) * 2017-07-06 2021-03-23 Integrated Device Technology, Inc. Wireless receiver rectifier low side current limited operation
JP7239421B2 (ja) * 2019-08-02 2023-03-14 京セラ株式会社 光ファイバー給電システム及び光ファイバー給電システムの給電側データ通信装置
JP2023016438A (ja) * 2021-07-21 2023-02-02 キヤノン株式会社 受電装置、受電装置の制御方法およびプログラム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4706036B2 (ja) * 2005-02-03 2011-06-22 学校法人東京理科大学 非接触電力供給システム及びそれを用いた医療システム
JP2012070463A (ja) * 2010-09-21 2012-04-05 Nissan Motor Co Ltd 非接触給電装置
US9225391B2 (en) * 2012-03-19 2015-12-29 Lg Innotek Co., Ltd. Wireless power transmitting apparatus and method thereof
JP5801268B2 (ja) * 2012-09-03 2015-10-28 株式会社東芝 送電装置、受電装置および無線電力伝送システム
JP6040899B2 (ja) * 2013-04-08 2016-12-07 ソニー株式会社 電子機器および給電システム
JPWO2015015771A1 (ja) * 2013-07-31 2017-03-02 パナソニック株式会社 無線電力伝送システムおよび送電装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017070178A (ja) 2017-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106560978B (zh) 无线电力传输系统
KR101853825B1 (ko) 비접촉 송전 장치 및 전력 전송 시스템
US10811912B2 (en) Wireless power transmission system
JP6497614B2 (ja) 送電装置及び無線電力伝送システム
CN106560981B (zh) 无线电力传输系统
JP5978905B2 (ja) 非接触受電装置および非接触電力伝送システム
JP6103445B2 (ja) 非接触充電装置の給電装置
US10181761B2 (en) Wireless power transmission system
JPWO2015015771A1 (ja) 無線電力伝送システムおよび送電装置
CN106560979B (zh) 无线电力传输系统
JP2018117511A (ja) 送電装置、および当該送電装置を備える無線電力伝送システム
US20170324280A1 (en) Wireless power supply device, wireless power receiving device and wireless power transmission system
JP6569861B2 (ja) 無線電力伝送システム
US20170288462A1 (en) Wireless Power Supply Device, Wireless Power Receiving Device and Wireless Power Transmission System
JP2017077058A (ja) ワイヤレス送電装置、その制御回路および制御方法、充電器
JP6176291B2 (ja) 非接触送電装置および電力伝送システム
WO2016190095A1 (ja) ワイヤレス給電システム
JP6142901B2 (ja) 非接触送電装置および電力伝送システム
CN107565705B (zh) 电能发射端的控制方法、电能发射端及非接触电能传输装置
JP2016226233A (ja) 給電装置
JP6593648B2 (ja) 受電装置および無線電力伝送システム
JP6583823B2 (ja) 無線電力伝送システム
JP6583824B2 (ja) 無線電力伝送システム
JP2017041921A (ja) 送電機器
JP6646840B2 (ja) 無線電力伝送システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190320

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190416

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190723

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6569861

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151