JP6569332B2 - 摩擦材 - Google Patents

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本発明は、例えば、車両用ブレーキ装置に用いられる摩擦材に関するものである。
近年、自動車の高性能化、高出力化に伴い、ブレーキ用ディスクパッドやライニング等に使用される摩擦材にも、熱に対する安定性が求められている。具体的には、耐熱強度、耐熱摩耗性が要求されるとともに、温度変化に対する摩擦係数の変化が少ない安定した摩擦特性が要求される。更に、レーシングカーなどでは、ブレーキに高負荷がかかる為、摩擦材温度は600℃〜700℃以上に上昇する。この場合、有機繊維を基材とするNAO材では数回のブレーキングで摩滅が生じてしまい、性能を高く維持することが困難である。
それに対して、スチール繊維を基材として用い、フェノール樹脂やフェノール変性樹脂等のフェノール系熱硬化樹脂を結合材とし、これに無機質又は金属質の摩擦摩耗調整材を加えたセミメタリック摩擦材が、熱安定や耐摩耗性において優れている。ただし、上述のレーシングカーなどでは、耐久性、耐摩耗性において改善の余地がある。
こうした課題を解決する為に、特許文献1では、クローム、コバルト、ニッケル、錫、チタン、マンガンから選ばれる1種以上の金属をスチール繊維の重量に対して所定割合の重量にて配合した摩擦材が提案されている。
特開平6−122867号公報
しかしながら、クローム、コバルト、ニッケルは環境負荷に懸念がある原料であり、近年の環境意識の高まりにおいて、使用を規制する動きがある。また、錫、チタン、マンガンは耐摩耗性の確保において改善の余地がある。
本発明の課題は、環境問題に対応しながら、高温域での安定した効きを有し、かつ、優れた耐摩耗性を確保できる摩擦材を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、スチール繊維を基材として、摩擦材組成物全体に対して25体積%〜35体積%配合し、かつ、熱硬化性樹脂を結合材として含む摩擦材において、金属タングステン粉末を配合したことを要旨とする。
請求項1の発明によれば、高温域での摩擦材のマトリクス強度が確保され、これにより耐摩耗性が向上し、加えて、高温摺動時に摺動面上にタングステン酸化物の被膜が生成されることで、摺動相手である被摩擦材(例えばディスクロータ)との凝着が抑制され、摩擦材自身の低摩耗性能を発揮することができるとともに安定した効きが得られる。金属タングステン粉末は、環境問題にも対応する原料である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記金属タングステン粉末を摩擦材組成物全体に対して1.0体積%〜6.0体積%配合したことを要旨とする。
請求項2の発明によれば、耐摩耗性及びブレーキの効きの安定性について、これをより好適なものとすることができる。
本発明の実施例及び比較例の摩擦材原料の組成とその性能評価を要約した図である。
以下、本発明の実施形態により具体的に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の実施形態によって限定されるものではない。
1.摩擦材
以下、本発明に係る摩擦材の一実施形態について詳細に説明する。本実施形態の摩擦材は、基材繊維、結合材、潤滑材、無機充填材、及び金属粉末を含んでなる。
ここで、基材繊維としては、スチール繊維を用いている。結合材としては、フェノール樹脂やフェノール変性樹脂等のフェノール系熱硬化樹脂を挙げることができ、ここでは、フェノール樹脂を用いている。
潤滑剤としては、例えば、黒鉛、金属硫化物(三硫化アンチモン、二硫化モリブデン、硫化錫など)、コークス、カーボンブラックなどを挙げることができる。
無機充填材としては、例えば、チタン酸カリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、珪酸ジルコニウム、水酸化カルシウム、硫酸バリウム、炭化珪素、マイカ、タルク、ジルコニアを挙げることができる。
本発明においては、上述のように、環境問題に対応しながら、高温域での安定した効きを有し、かつ、優れた耐摩耗性を確保すべく、クローム、コバルト、ニッケル、錫、チタン及びマンガンのいずれも用いず、金属粉末として、高融点金属であるタングステン粉末を配合している。
このタングステン粉末は、環境問題に対応する原料である。これを用いることで、高温域での摩擦材のマトリクス強度が確保され、これにより耐摩耗性が向上する。さらに、高温摺動時に摺動面上にタングステン酸化物の被膜が生成されることで、摺動相手であるディスクロータ等の被摩擦材との凝着が抑制される。したがって、摩擦材自身の低摩耗性能を発揮することができるとともに安定した効きが得られるようになる。
なお、タングステン粉末の配合量は、摩擦材組成物全体に対して、1.0体積%〜6.0体積%が望ましい。1.0体積%以上配合することで、耐摩耗性を高く維持することができ、また、6.0体積%以下とすることで、ブレーキ効きを良好なものとすることができる。さらに望ましくは、2.0体積%〜6.0体積%とするとよい。
また、スチール繊維の配合量は、摩擦材組成物全体に対して、20体積%〜35体積%が望ましい。20体積%以上とすることで、高温時の摩擦材強度を高く維持でき、耐摩耗性を良好なものとすることができ、また、35体積%以下とすることで、摩擦材の成形性を高く維持することができ、実用性を高くすることができる。さらに望ましくは、25体積%〜35体積%とするとよい。
本発明の摩擦材は、例えば車両等のディスクブレーキ用パッドに適用できるが、これに限定されるものではない。例えば、ドラムブレーキ用のブレーキシュー等、従来公知の摩擦材に適用することができる。
2.摩擦材の製造方法
以下、本発明の摩擦材の製造方法についての実施形態を説明する。本実施形態の摩擦材の製造方法は、上述した配合材の原料をレディゲミキサーで10分混合し、この混合物を成形温度160℃、成形圧力1000kgf/cm、成形時間10分の条件において加圧加熱成形し、成形物を200℃、4時間の条件において硬化させる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施例では、図1に示す配合量に従って摩擦材原料を配合し、実施例1〜11及び比較例1〜4の摩擦材組成物を得た。実施例1、6〜8、11は、参考例である。この摩擦材組成物を上記のように混合・加圧加熱し、硬化させた。なお、表中の各摩擦材原料の配合量の単位は、摩擦材組成物全体に対する体積%である。
作製した実施例1〜11及び比較例1〜4の摩擦材について下記の項目について評価を行った。
(効力(摩擦係数))
後述する温度別摩耗評価時の代表摩擦係数(制動前ディスクロータ温度が500℃の場合の摩擦係数)を測定した。
(温度別摩耗量)
ブレーキダイナモ試験機を用いて、所定条件(所定車速から所定減速度にて停止)にて各温度(制動前ディスクロータ温度)における摩耗試験を行い、摩擦材の摩耗量(mm)を測定し、制動回数1000回あたりの摩耗量に換算した。
(パッド成形性)
パッドの成形性評価については、バックリング(変形)なしで成形できた場合を「○」、成形圧力を調整することによって許容範囲内で成形できた場合を「△」、成形時にクラックやフロー(混合粉の流れ)によって成形状態が悪い場合を「×」で示すこととした。
結果を図1に示す。本発明の実施例1〜11では、いずれについても、効力、温度別摩耗量、及び成形性において良好な結果が得られた。これにより、スチール繊維を基材として含み、かつ、熱硬化性樹脂を結合材として含む摩擦材において、金属タングステン粉末を配合することで、環境問題に対応しつつ、効力、温度別摩耗量、及び成形性に優れた摩擦材が得られることが判明した。
本発明の摩擦材及び摩擦材の製造方法は、車両等のディスクブレーキ用パッドやブレー
キシュー等、従来公知の摩擦材が要求されるものに適用することができる。

Claims (2)

  1. スチール繊維を基材として、摩擦材組成物全体に対して25体積%〜35体積%配合し、かつ、熱硬化性樹脂を結合材として含む摩擦材において、金属タングステン粉末を配合したことを特徴とする非石綿系摩擦材。
  2. 前記金属タングステン粉末を摩擦材組成物全体に対して1.0体積%〜6.0体積%配合したことを特徴とする請求項1に記載の非石綿系摩擦材。
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