JP5738801B2 - 摩擦材 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等のディスクブレーキパッド、ブレーキシューに使用される摩擦材に関する。
従来、自動車の制動装置として、ディスクブレーキ、ドラムブレーキが使用されており、その摩擦部材として、鋼鉄等の金属製のベース部材に摩擦材が貼り付けられたディスクブレーキパッド、ブレーキシューが使用されている。
摩擦材は、繊維基材としてスチール繊維を摩擦材組成物全量に対し30重量%以上60重量%未満含有するセミメタリック摩擦材、繊維基材の一部にスチール繊維を含み、且つ、スチール繊維を摩擦材組成物全量に対し30重量%未満含有するロースチール摩擦材と、繊維基材としてスチール繊維およびステンレス繊維等のスチール系繊維を含まないNAO(Non-Asbestos-Organic)材に分類されている。
ブレーキノイズの発生が少ない摩擦材が求められている近年においては、スチール繊維とスチール系繊維を含まず、且つ、非鉄金属繊維、有機繊維、無機繊維などの繊維基材、熱硬化性樹脂等の結合材、有機充填材、無機充填材、無機研削材、潤滑剤および金属粒子などの摩擦調整材から成る、NAO材の摩擦材を使用した摩擦部材が広く使用されるようになってきている。
また、環境への配慮から、重金属である銅を含有しない摩擦材が望まれるようになってきており、金属銅、銅合金、銅化合物等の銅成分を含まないNAO材の摩擦材が開発され始めている。
特許文献1(米国公開特許2010/0084233)には、結合材を12〜24体積%、繊維を2〜10体積%、少なくとも1種の潤滑剤を5体積%以下、少なくとも1種またはそれ以上の研削材を15〜30体積%、少なくとも1種のチタン酸塩を10〜24体積%含み、銅と石綿を実質的に含まないブレーキ用摩擦材、即ち、銅成分を含まないNAO材の摩擦材が開示されている。
NAO材の摩擦材において、銅成分、特に銅の繊維や粒子は、要求性能を満たすための必須成分として添加されているが、NAO材の摩擦材から銅の繊維や粒子を除くことにより、これまでになかった様々な問題が顕在化してきている。
その問題の一つとして、メタルキャッチが発生するという問題がある。
メタルキャッチとは、摩擦材と、その相手材である鋳鉄製のディスクロータやブレーキドラムが摺動したときに発生する相手材の摩耗粉が、摩擦材の摺動面に存在する金属成分に移着して金属塊を形成し、更に、摺動時の圧力によりその金属塊が摩擦材の摺動面内部に押し込まれて摩擦材の内部に固定される現象である。
メタルキャッチが発生すると、摩擦材内部の金属塊が相手材を著しく研削し制動時に振動を発生させる他、研削された相手材により摩擦材が異常摩耗し摩擦材の寿命が短くなるという問題が生じる。
従来の銅の繊維や粒子を含有する摩擦材にはメタルキャッチを抑制するため、相手材よりも軟質な銅以外の金属単体、合金や潤滑性のある金属硫化物が添加されていた。
特許文献2(特開2002−226834号公報)には、繊維基材と、充填材と、結合材とを主成分とする非石綿系摩擦材組成物を成型、硬化してなる非石綿系摩擦材において、摩擦材成分として錫及び/又は錫の硫化物を配合したことを特徴とする非石綿系摩擦材が開示されている。
特許文献3(特開2004−35281号公報)には、繊維基材と、結合材と、充填材とを含む摩擦材組成物を成型、硬化してなる摩擦材において、錫、錫合金及び錫化合物から選ばれる互いに融点の異なる3種以上を合計で5.5〜17.5体積%含有することを特徴とする摩擦材が開示されている。
しかし、銅の繊維や粒子を含まないNAO材の摩擦材においては、メタルキャッチの抑制効果があると考えられていた金属単体、合金や一部の金属硫化物を摩擦材に添加すると、逆にメタルキャッチの発生が顕著になることが明らかとなった。
米国公開特許2010/0084233号公報 特開2002−226834号公報 特開2004−35281号公報
本発明は、銅成分を含まないNAO材の摩擦材において、充分な耐摩耗性を確保しつつ、メタルキャッチを抑制できる摩擦材を提供することを目的とする。
銅成分として銅の繊維や粒子を含むNAO材の摩擦材において、金属単体、合金や金属硫化物を添加した場合には、次のような機構によりメタルキャッチが抑制されると推測される。
〔金属単体、合金を添加した場合〕
銅成分として銅の繊維や粒子を含むNAO材の摩擦材に、錫や真鍮などの金属単体、合金の繊維や粒子を添加した場合、先ず、摩擦材と相手材の摺動により相手材の摺動面に金属単体、合金の被膜が形成される。
その被膜の金属単体、合金が摩擦材の銅成分に移着することにより、相手材の摩耗粉が摩擦材の銅成分に移着する現象を阻害する。
摩擦材の銅成分に移着した金属単体、合金は、軟質のため金属塊に成長することがなく、メタルキャッチの発生が抑制される。
〔金属硫化物を添加した場合〕
銅成分として銅の繊維や粒子を含むNAO材の摩擦材に金属硫化物を添加した場合、金属硫化物の潤滑作用により相手材の摩耗粉の発生が抑制され、メタルキャッチが抑制される。
銅成分を含まないNAO材の摩擦材において、金属単体、合金や金属硫化物を添加した場合にメタルキャッチの発生が顕著となるのは、次のような機構によるものと推測される。
〔金属単体、合金を添加した場合〕
銅成分として銅の繊維や粒子を含まないNAO材の摩擦材に、錫や真鍮などの金属単体、合金の繊維や粒子を添加した場合、摩擦材の摺動面に存在する金属単体、合金に相手材の摩耗粉が移着して金属塊を形成し、メタルキャッチが発生する。
〔金属硫化物を添加した場合〕
銅成分として銅の繊維や粒子を含まないNAO材の摩擦材に金属硫化物を添加した場合、比較的低い温度領域では金属硫化物の潤滑作用により相手材の摩耗粉の発生が抑制され、メタルキャッチが抑制される。しかし、熱伝導率の高い銅を抜くことにより摩擦材の放熱性が低下するため、摩擦材が高温高負荷に曝されると摩擦材が蓄熱し、金属硫化物の分解温度に達しやすくなる。金属硫化物が金属成分と硫黄成分に分解すると、分解した金属成分に相手材の摩耗粉が移着して金属塊を形成し、メタルキャッチが発生する。なお、分解温度が比較的高い一部の金属硫化物においては、メタルキャッチは発生しない。
本発明者らは、上記の機構から、銅成分として銅の繊維や粒子を含まないNAO材の摩擦材において、メタルキャッチの発生を抑制するためには、意外にも、従来メタルキャッチを抑制する効果があると考えられていた原料を除くことが最も効果的であることを知見した。
本発明は、銅成分を含まないNAO材の摩擦材組成物を成型した摩擦材において、銅以外の金属単体、合金も一切含まず、潤滑剤として一部の金属硫化物を特定量含有するものであって、以下の技術を基礎とするものである。
(1)銅成分を含まないNAO材の摩擦材組成物を成型した摩擦材において、
上記摩擦材組成物は、
銅以外の金属単体、合金を含まず、
潤滑剤として、金属と硫黄に分解する温度が600℃以上である金属硫化物を含有する摩擦材。
(2)上記金属硫化物を摩擦材組成物全量に対し0.5〜2.0重量%含有することを特徴とする(1)記載の摩擦材。
(3)上記金属硫化物が硫化亜鉛であることを特徴とする(1)または(2)記載の摩擦材。
(4)上記潤滑剤として、更に黒鉛を摩擦材組成物全量に対し1.0〜3.0重量%含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の摩擦材。
本発明によれば、銅成分を含まないNAO材の摩擦材において、充分な耐摩耗性を確保しつつ、メタルキャッチの発生を抑制することができる摩擦材を提供できる。
図1は、本発明の摩擦材を用いてなるディスクブレーキパッドの製造工程の一例を示す図である。 図2は、本発明の摩擦材を用いてなるディスクブレーキパッドの一例を示す斜視図である。 図3は、本発明の摩擦材を用いてなるブレーキシューの製造工程の一例を示す図である。 図4は、本発明の摩擦材を用いてなるブレーキシューの一例を示す斜視図である。
本発明においては、銅成分を含まないNAO材の摩擦材組成物を成型した摩擦材において、銅以外の金属単体、合金を配合せず、潤滑剤として、金属と硫黄に分解する温度が600℃以上である金属硫化物を摩擦材組成物に配合する。
銅成分を含まないNAO材の摩擦材において、摩擦材組成物に銅以外の金属単体、合金を配合しないことにより、メタルキャッチを抑制することができる。
また、潤滑剤として、金属と硫黄に分解する温度が600℃以上である金属硫化物を摩擦材組成物に配合することにより、充分な耐摩耗性を確保しつつ、メタルキャッチを抑制することができる。
金属と硫黄に分解する温度が600℃以上である金属硫化物の添加量は、摩擦材組成物全量に対し、0.5〜2.0重量%が好ましい。
添加量がこの範囲であると、摩擦材の耐摩耗性がより良好となり、また、摩擦係数が低下することがなく充分な制動力を得ることができる。
金属と硫黄に分解する温度が600℃以上である金属硫化物としては、硫化亜鉛、二硫化モリブデン、硫化タングステンが挙げられる。
二硫化モリブデンは300〜400℃の温度域で酸化し、三酸化モリブデンとなる。このときに摩擦係数が上昇し、制動力が不安定となる問題がある。
また、硫化タングステンも425℃の温度域で酸化するため、二硫化モリブデンと同様の問題がある。
一方、硫化亜鉛は、酸化する温度が700℃程度であり、二硫化モリブデンよりも高い温度域まで潤滑性を維持できるので、硫化亜鉛を使用するのが好ましい。
なお、600℃より低い温度で金属と硫黄に分解する金属硫化物としては、硫化錫(SnS)が挙げられる。
硫化錫を使用すると、相手材、摩擦材の異常摩耗の原因となるメタルキャッチが発生しやすくなる。
潤滑剤として、更に、黒鉛を摩擦材組成物全量に対し1.0〜3.0重量%添加すると、耐摩耗性がより向上する。
また、本発明にかかる摩擦材組成物は、潤滑剤として、金属と硫黄に分解する温度が600℃以上である金属硫化物、黒鉛の他に、通常摩擦材に使用される有機繊維、無機繊維などの繊維基材、熱硬化性樹脂などの結合材と、有機充填材、無機充填材、研削材などの摩擦調整材とを含む。
繊維基材としては、アラミド繊維、アクリル繊維等の有機繊維、カーボン繊維、セラミック繊維、ロックウール等の無機繊維が挙げられ、単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。繊維基材の含有量は、充分な機械強度を確保するため、摩擦材組成物全量に対し3〜10重量%とすることが好ましい。
結合材としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、これらの熱硬化性樹脂をカシューオイル、シリコーンオイル、各種エラストマー等で変性した樹脂、これらの熱硬化性樹脂に各種エラストマー、フッ素ポリマー等を分散させた樹脂等が挙げられ、これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
結合材の含有量は、充分な機械的強度、耐摩耗性を確保するため、摩擦材組成物全量に対し、4〜15重量%とすることが好ましい。
摩擦調整材としては、カシューダスト、ゴムダスト(タイヤトレッドゴムの粉砕粉)、未加硫の各種ゴム粒子、加硫された各種ゴム粒子等の有機充填材、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、バーミキュライト、マイカ、板状または鱗片状のチタン酸塩、四三酸化鉄等の無機充填材、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、珪酸ジルコニウム、酸化マグネシウム等の研削材が挙げられ、これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
摩擦調整材の含有量は、所望する摩擦特性に応じて、摩擦材組成物全量に対し65〜90重量%とすることが好ましい。
本発明の摩擦材は、所定量配合した上記の摩擦材組成物を、混合機を用いて均一に混合する混合工程、得られた摩擦材原料混合物を熱成形型に投入し、加熱加圧して成型する加熱加圧成型工程、得られた成型品を加熱して結合材の硬化反応を完了させる熱処理工程、摩擦面を形成する研磨工程を経て製造される。
必要に応じて、加熱加圧成型工程の前に、摩擦材原料混合物を造粒する造粒工程、摩擦材原料混合物または造粒工程で得られた造粒物を予備成型型に投入し、予備成型物を成型する予備成型工程が実施され、加熱加圧成型工程の後に、塗装、塗装焼き付け工程、スコーチ工程が実施される。
ディスクブレーキパッドを製造する場合には、加熱加圧成型工程において、予め洗浄、表面処理、接着剤を塗布した鋼鉄などの金属製のバックプレートと前記摩擦材原料混合物または造粒物および予備成型物を重ねた状態で成型が施される。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜11・比較例1〜2の摩擦材の製造方法]
表1及び表2に示す組成の摩擦材組成物をレディゲミキサーにて5分間混合し、成型金型内で10MPaにて1分加圧して予備成型をした。この予備成型物を、予め洗浄、表面処理、接着剤を塗布した鋼鉄製のバックプレート上に重ね、熱成型型内で成型温度150℃、成型圧力40MPaの条件下で10分間成型した後、200℃で5時間熱処理(後硬化)を行い、研磨して乗用車用ディスクブレーキパッドを作製した(実施例1〜11、比較例1〜2)。
各実施例、比較例で作製した成型物について、メタルキャッチの有無、相手材攻撃性、耐摩耗性、摩擦係数について評価を行った。評価方法は下記のとおりであり、その評価結果は、表1及び表2に併せ示す。
<メタルキャッチの有無>
摩耗試験において、各温度の摩耗量測定時に、メタルキャッチを目視にて観察し、下記基準にて評価した。
○:メタルキャッチが無い。
×:メタルキャッチがある。
<相手材攻撃性>
JASO C427 「摩耗試験」に準拠し、制動初速度50km/h、制動減速度0.3G、制動回数適宜、制動前ブレーキ温度100℃、200℃、300℃、400℃の条件で、ディスクロータの摩耗量(μm)を測定し、制動回数1000回あたりの摩耗量に換算後、下記基準にて評価した。
◎:ディスクロータの摩耗量(μm)<15
○:15≦ディスクロータの摩耗量(μm)<20
△:20≦ディスクロータの摩耗量(μm)<25
×:25≦ディスクロータの摩耗量(μm)
<耐摩耗性>
JASO C427 「摩耗試験」に準拠し、制動初速度50km/h、制動減速度0.3G、制動回数適宜、制動前ブレーキ温度100℃、200℃、300℃、400℃の条件で、摩擦材の摩耗量(mm)を測定し、制動回数1000回あたりの摩耗量に換算後、下記基準にて評価した。
◎:ディスクパッドの摩耗量(mm)<0.15
○:0.15≦ディスクパッドの摩耗量(mm)<0.20
△:0.20≦ディスクパッドの摩耗量(mm)<0.25
×:ディスクパッドの摩耗量(mm)≧0.25
<平均摩擦係数>
JASO C406(一般性能)に規定される第2効力試験の、初速度50km/hから液圧4MPaにて制動した試験を5回行い、そのときの平均値を求めた。
◎: 0.42以上 0.45未満
○: 0.39以上 0.42未満
△: 0.36以上 0.39未満
×: 0.36未満



表1及び表2より、銅成分を含まないNAO材の摩擦材において、潤滑剤として、金属と硫黄に分解する温度が600℃以上である金属硫化物を含有させることにより、メタルキャッチの発生を抑えられることができ、かつ、相手材攻撃性、耐摩耗性、摩擦係数といった、摩擦材として要求される特性についても、充分確保できていることが理解される。
本発明によれば、近年求められている、ブレーキノイズの発生が少なく、重金属である銅を含有しない摩擦材において、充分な耐摩耗性を確保しつつ、メタルキャッチをも抑制できる摩擦材を得ることができ、きわめて実用的価値の高いものである。
1 ディスクブレーキパッド
2 バックプレート
3 摩擦材
4 ブレーキシュー
5 ブレーキシュー本体
6 摩擦材(ライニング)

Claims (3)

  1. 銅成分を含まないNAO材の摩擦材組成物を成型した摩擦材において、上記摩擦材組成物は、銅以外の金属単体、合金を含まず、潤滑剤として、硫化亜鉛を含有することを特徴とする摩擦材。
  2. 上記硫化亜鉛を、0.5〜2.0重量%含有することを特徴とする請求項1記載の摩擦材。
  3. 上記潤滑剤として、更に黒鉛を摩擦材組成物全量に対し2.0〜5.0重量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の摩擦材。
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