JP2015093935A - 摩擦材 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性の向上と幅広い車種に適合する摩擦特性及び振動特性が両立した摩擦材を提供する。【解決手段】繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含む摩擦材であって、銅、銅合金及び銅化合物から選ばれるうち少なくとも一種の銅成分の含有量が銅元素換算で5質量%以下であり、弾性黒鉛を2〜7質量%、クロマイトを3〜10質量%、スチール繊維を3〜15質量%含む、摩擦材。【選択図】なし

Description

本発明は、摩擦材に関し、特に自動車用ブレーキに使用される摩擦材において、摩擦材強度及び摩擦係数を維持し、ブレーキ振動を低減させた摩擦材に関する。
従来、ブレーキ等に使用される摩擦材は、繊維基材、摩擦調整材、充填材及び結合材を用い、それらを配合し、予備成形、熱成形、仕上げなどの工程からなる製造プロセスによって製造されている。ブレーキ等に使用される摩擦材としては、アラミド繊維などの有機繊維、ガラス繊維などの無機繊維、銅繊維などの金属繊維等の繊維基材、ゴムダスト、カシューダスト、金属粒子、セラミックス粒子や黒鉛、弾性黒鉛等の有機/無機摩擦調整材、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の充填材、フェノール樹脂等の結合材が使用されている。
中でも、摩擦調整材として使用される弾性黒鉛は潤滑性と、特にその優れた熱的安定性及び化学的安定性のために、これを摩擦材料の成分として用いたときに、様々な環境下で、減衰特性を維持しながら、ノイズの低減を可能にするので、弾性黒鉛を添加した摩擦材が検討されている。
また、摩擦材の場合、耐フェード性を向上させるため、熱伝導率の大きな金属、特に銅の繊維または銅の粒子あるいはアブレシブ材等の硬質材料が添加されることがある。
例えば、特許文献1には、摩擦材の局部的摩擦の結果生ずる早期焼付きを防ぐため、0.1kg/cmの荷重を付加したときを基準として9000kg/cmの荷重を付加したときの体積圧縮率が80%以上であり、荷重を取り除いたときの回復率が50%以上である高弾性黒鉛をフィラーとして摩擦材料に配合することが記載されている。
特許文献2には、繊維基材、摩擦調整材及び結合材を用いてなる非石綿系摩擦材において、部分黒鉛化コークスを0.5体積%〜2.5体積%配合したことにより摩擦特性を悪化させず、摩擦材の圧縮歪み量を調整してブレーキフィーリングを向上させた非石綿系摩擦材が記載されている。
特許文献3には、良好なダンピング特性を維持しながら、フェード性能にも優れる、すなわち高速・高負荷時における摩擦係数低下の少ない摩擦材を提供することを目的とし、有機ダストを含有せず、繊維基材と、結合剤と、充填材とからなる摩擦材であって、平均粒子径が0.1〜5.0mmの弾性黒鉛を5〜25重量%含有した摩擦材が記載されている。
特許文献4には、繊維基材、結合材、及び摩擦調整材を含む摩擦材において、摩擦調整材としてクロマイト、珪酸ジルコニウム等の研削材を配合することによりローター攻撃性を悪化させずに、高速での効き、フェード特性が向上した摩擦材が得られると記されている。
特許文献5には、繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含む摩擦材は、チタン酸カリウム粉末、スチール繊維、ピロリン酸カルシウム及び酸化鉄を含有し、700℃付近の超高温度域においても十分なフェード特性と優れた摩擦強度を有すると述べている。また、摩擦係数、耐摩耗性、振動特性、鳴き特性等に応じて、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、酸化クロム、クロマイト等の研削材を単独でまたは2種以上を組み合わせて配合してもよいと記載されている。
特開平3−282028号公報 特開2007−326999号公報 特開2009−155439号公報 特開2010−222555号公報 特開2012−52069号公報
一方、昨今では、自動車用ブレーキにおいてブレーキ鳴きと同様に振動特性に関しても市場要求が高くなっており、耐熱強度、摩擦係数、摩耗寿命等の摩擦特性及び振動特性との両立が不可欠になる。しかしながら、従来技術では、摩擦特性と振動特性(トルク変動量)が両立する摩擦材は実用化されていなかった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、自動車のブレーキ装置のディスクブレーキパッド、ドラムブレーキシュー等の摩擦部材に使用される、弾性黒鉛を含む摩擦材に関し、銅成分の配合量を抑えても、他の特性をほとんど悪化させずに、耐摩耗性の向上と幅広い車種に適合する摩擦特性及び振動特性が両立した摩擦材を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、繊維基材、摩擦調整材及び結合材を少なくとも含有してなる摩擦材において、銅含有量が銅元素換算で5質量%以下であり、弾性黒鉛、クロマイト及びスチール繊維を併用することにより摩擦特性と振動特性とを両立させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の課題は下記摩擦材により達成された。
(1)繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含む摩擦材であって、銅、銅合金及び銅化合物から選ばれるうち少なくとも一種の銅成分の含有量が銅元素換算で5質量%以下であり、弾性黒鉛を2〜7質量%、クロマイトを3〜10質量%、スチール繊維を3〜15質量%含む、摩擦材。
(2)前記銅成分の含有量が銅元素換算で0.5質量%以上である、(1)に記載の摩擦材。
(3)前記銅成分が繊維状である、(2)に記載の摩擦材。
(4)前記銅成分が銅繊維及び黄銅繊維のうち少なくとも一方である、(2)又は(3)に記載の摩擦材。
ブレーキ振動(トルク変動量)の制御を目的とし、弾性黒鉛を添加し、かつ、クロマイト及びスチール繊維を配合した摩擦材により、摩擦係数の低下を抑制し、適度な摩擦係数の確保及び摩耗寿命が良好な摩擦特性を有する摩擦材を提供することができる。
また、本発明の摩擦材は銅成分を多量(5質量%超)に含有しなくても、耐熱強度、摩擦特性を確保できる摩擦材である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明するが、下記実施形態は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の摩擦材は、弾性黒鉛、クロマイト及びスチール繊維が配合され、銅成分の含有量が5質量%以下である。銅成分の含有量が5質量%以下であれば、環境への負荷が少ない点で好ましい。
銅成分の含有量は銅元素換算で算出される。本願発明の摩擦材に銅成分が含まれる場合には、銅単体で含まれてもよく、銅及び亜鉛、ニッケルに、マンガン、アルミニウム、又はスズ等を含む銅合金の状態で含まれてもよく、酸化物又は硫化物などの銅化合物として含まれてもよい。
本発明で使用する弾性黒鉛とは、弾性黒鉛を得るために黒鉛化するための原料コークス類を黒鉛化する際に、その黒鉛化を途中で止めたものであって、その黒鉛化率は80〜95%であることが好ましい。前記原料コークス類としては、コールタールピッチ、石炭系ピッチ、石油系ピッチ等を約350〜500℃で熱処理した時に生成する炭素質メソフェーズ又は生コークス、あるいはこれらを硝酸もしくは硝酸と硫酸との混酸で処理したものなどの、従来弾性黒鉛の製造原料とされているものを挙げることができる。
弾性黒鉛の平均粒径は、0.1〜1.0mmが好ましい。弾性黒鉛の平均粒径がこの範囲であれば、摩擦材の弾性率を良好に向上させながら、摩擦材中の気孔率を効果的に高くすることができる。これにより、良好な減衰特性に加えて、フェード時に発生した有機物分解ガスが弾性黒鉛中の細孔に逃れることができ、フェード性能が向上する。弾性黒鉛の平均粒径が0.1mm以上であれば、減衰特性を維持され好ましい。一方、弾性黒鉛の平均粒径が1.0mm以下であれば、繊維基材の分散性が保たれ好ましい。また、弾性黒鉛の回復率は、10〜90%の範囲内の圧縮率において50%以上であることが好ましい。圧縮率10〜90%における回復率が50%以上であれば、摩擦材の良好な弾性率を得ることができる。より好ましくは、10〜90%の範囲内の圧縮率において回復率70%以上である。または、圧縮率50%における回復率が70%以上であり、好ましくは圧縮率50%における回復率が90%以上である。
弾性黒鉛の含有量は、摩擦材全量に対し2〜7質量%である。弾性黒鉛の含有量を2質量%以上とすることで、摩擦材の減衰特性が十分に発揮し、ブレーキ振動を抑制することができる。一方、弾性黒鉛の含有量を7質量%以下とすることで、摩擦係数の低下を抑制することができる。
また、摩擦材において、弾性黒鉛は従来の黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)と併用して用いても差し支えない。
摩擦材の配合に際しては、本発明の主旨に沿う限り通常用いられる材料が使用される。補強用の繊維基材としては、有機繊維、無機繊維、金属繊維が使用される。
有機繊維としては、例えば芳香族ポリアミド(アラミド)繊維、耐炎性アクリル繊維、セルロース繊維等が挙げられ、無機繊維としては、例えば、チタン酸カリウム繊維やアルミナ繊維等のセラミック繊維、生体溶解性無機繊維、ガラス繊維、カーボン繊維、ロックウール等が挙げられ、また金属繊維としては例えばスチール繊維、銅繊維、黄銅繊維等が挙げられ、これらを単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の摩擦材では、スチール繊維を含む。スチール繊維は、摩擦材の強度を維持する効果があり、含有量は摩擦材全量に対し3〜15質量%であり、5〜10質量%とすることが好ましい。
また本発明の摩擦材では銅繊維や黄銅繊維等の銅成分を含んでいてもよい。銅成分は摩擦材全量に対し0.5〜5質量%とすることが好ましく、1〜5質量%とすることがより好ましい。少量の銅繊維や黄銅繊維は弾性黒鉛とともに振動特性を改善するため配合することが好ましい。
繊維基材の含有量は、十分な機械強度を確保するため、摩擦材全量に対し10〜40質量%とすることが好ましく、10〜30質量%とすることがより好ましい。
結合材は熱硬化性樹脂からなり、熱硬化性樹脂として、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂や、これら熱硬化性樹脂をカシューオイル、シリコーンオイル、各種エラストマー等で変性した樹脂や、これらの熱硬化性樹脂に各種エラストマー、フッ素ポリマー等を分散させた樹脂等が挙げられ、これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。結合材の含有量は、十分な機械的強度、耐摩耗性を確保するため、摩擦材全量に対し、5〜15質量%とすることが好ましく、5〜10質量%とすることがより好ましい。
摩擦調整材としては、レジンダスト、ゴムダスト(タイヤトレッドゴムの粉砕粉)、未加硫の各種ゴム粒子、加硫された各種ゴム粒子等の有機充填材や、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、バーミキュライト、マイカ、チタン酸カリウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸マグネシウムカリウム等の非ウィスカー状チタン酸化合物等の無機充填材や、炭化ケイ素、アルミナ、シリカ、マグネシア、珪酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、四三酸化鉄(Fe)、クロマイト等の研削材や、黒鉛、弾性黒鉛、三硫化アンチモン、コークス、二硫化モリブデン、硫化錫、硫化亜鉛、硫化鉄、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の潤滑材や、アルミニウム、スズ、亜鉛等の金属粉末等が挙げられ、これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。摩擦調整材の含有量は、所望する摩擦特性に応じて、摩擦材全量に対し50〜90質量%とすることが好ましく、60〜85質量%とすることがより好ましい。
また、本発明の摩擦調整材として、特に、研削材を含むことが好ましく、モース硬度が5.5〜9のものが好ましい。研削材としては、クロマイト、珪酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム等が例示され、本発明の摩擦材では少なくともクロマイトを含む。
摩擦材におけるクロマイトの含有量は3〜10質量%であり、好ましくは3〜7質量%である。クロマイトをかかる範囲で含有することで摩擦係数を制御できる。
研削材としてはクロマイトを単独で使用してもよく、クロマイト以外を併用してもよい。クロマイトはモース硬度が約5.5と比較的研削性が弱く、含有量を調節することにより、相手材攻撃性を抑制するとともに振動特性を確保することに寄与することができる。
上記研削材の効果は、各々の研削材の平均粒径を特定範囲とすることにより一層有効になる。クロマイトの平均粒径は1〜20μmが好ましく、5〜15μmが更に好ましい。1μm以上であれば研削作用が発揮されるため効きが確保され、要求する摩擦係数を保持することができる。また、20μm以下であれば、研削作用が高くなり過ぎず相手材攻撃性を抑制することができる。各平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計により測定される値(メジアン径)である。
本発明では、必要に応じ、摩擦調整材として上記以外の周知のものを適宜配合することができる。
本発明に係る摩擦材の製造方法の具体的な態様としては、周知の製造工程により行うことができ、例えば、上記各成分を配合し、その配合物を通常の製法に従って予備成形、熱成形、加熱、研摩等の工程を経て摩擦材を作製することができる。
摩擦材を備えたブレーキパッドの製造における一般的な工程を以下に示す。
(a)板金プレスによりプレッシャプレートを所定の形状に成形する工程、
(b)上記プレッシャプレートに脱脂処理、化成処理及びプライマー処理を施す工程、
(c)繊維基材、摩擦調整材、及び結合材等の原料を配合し、撹拌により十分に均質化して、常温にて所定の圧力で成形して予備成形体を作製する工程、
(d)上記予備成形体と接着剤が塗布されたプレッシャプレートとを、所定の温度及び圧力を加えて両部材を一体に固着する熱成形工程(成形温度130〜180℃、成形圧力30〜80MPa、成形時間2〜10分間)、
(e)アフタキュア(150〜300℃、1〜5時間)を行って、最終的に研摩、表面焼き、及び塗装等の仕上げ処理を施す工程。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜16、比較例1〜9)
<摩擦材の作製>
摩擦材の作製工程は下記の通りである。
1.原料の混合
配合原材料は、混合攪拌機に一括して投入し常温で5分間混合攪拌を行った。なお、具体的な原材料は下記に示した原料を使用した。具体的な配合比は、各々表に示す。なお、黄銅繊維7質量%は、銅元素換算で4.9質量%に相当する。
2.作製工程
上記配合材料からなる混合物を各々予備成形、熱成形、加熱、研摩等の工程を経て摩擦材を作製した。
(1)予備成形
上記混合物を予備成形プレスの金型に投入し、常温にて20MPaで10秒間の常温での成形を行い予備成形体を作製した。
(2)熱成形
この予備成形体を熱成形型に投入し、予め接着剤を塗布した金属板(プレッシャプレート:P/P)を重ね150℃、45MPaで5分間加熱加圧成形を行った。
(3)この加熱加圧成形体に250℃、3時間の熱処理を実施後、所定の厚み16mmに研摩、塗装し摩擦材を得た。(パッド面積:60cm
<評価:摩擦試験>
上記の摩擦材を使用して以下の評価を実施した。
(1)トルク変動量評価
a)JASO摺合せ条件準拠し;速度65→0kph、減速度3.5m/s、制御温度 150℃(ロータ温度)で行った。
b)制動条件;速度130→40kph、液圧4MPa一定にて10回制動を実施した。
c)上記各制動時におけるトルク変動量を計測した。
(2)圧縮歪量評価
JIS D4413に準拠して評価した。
(3)摩擦係数(第一フェード最低摩擦係数)/摩擦材摩耗量
JASO C406に準じて行った。
(4)耐クラック性
300℃に昇温した摩擦材を水中に投入することを5回繰り返して行った。
評価は、○、△、×で行い、その判定基準は下記に示す通りである。
・トルク変動量(Nm) ○; 200 >
△; 200 〜 250
×; 250 ≦
・圧縮歪量(μm/2枚) ○; 136 ≦
△; 120 ≦ X ≦ 135
×; 120 >
・第一フェード最低摩擦係数 ○; 0.26 ≦
△; 0.20 ≦ X ≦ 0.25
×; 0.20 >
・摩擦材摩耗量(mm) ○; 1.2 >
△; 1.2 〜 1.5
×; 1.5 ≦
・耐クラック性 ○; クラック発生無
×; クラック発生有
Figure 2015093935
Figure 2015093935
Figure 2015093935
摩擦材の評価は、トルク変動量、圧縮歪量、摩擦係数、摩擦材摩耗量、耐クラック性の各評価項目について行った。実施例と比較例から分かるように、弾性黒鉛を2〜7質量%、クロマイトを3〜10質量%及びスチール繊維を3〜15質量%同時に含む実施例の摩擦材は、上記評価項目の判定基準をほぼ満たしている。しかし、比較例の摩擦材は、トルク変動量あるいは耐クラック性のいずれかの項目の判定基準以下であることが示された。
本発明の摩擦材は、クロマイト、スチール繊維及び弾性黒鉛を摩擦材の原材料として特定量を配合することにより、振動特性と摩擦特性の両立を確保でき、高い摩擦係数を保持しつつ、耐クラック性の確保とともに、効きとのバランス調整もできるので、特に乗用車など幅広い車種に適合した摩擦材、より具体的には前記の用途に使用されるブレーキパッド、ブレーキライニング、クラッチフェーシングとしての需要が期待される。

Claims (4)

  1. 繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含む摩擦材であって、銅、銅合金及び銅化合物から選ばれるうち少なくとも一種の銅成分の含有量が銅元素換算で5質量%以下であり、弾性黒鉛を2〜7質量%、クロマイトを3〜10質量%、スチール繊維を3〜15質量%含む、摩擦材。
  2. 前記銅成分の含有量が銅元素換算で0.5質量%以上である、請求項1に記載の摩擦材。
  3. 前記銅成分が繊維状である、請求項2に記載の摩擦材。
  4. 前記銅成分が銅繊維及び黄銅繊維のうち少なくとも一方である、請求項2又は3に記載の摩擦材。
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