JP6676334B2 - 鉄道車両用摩擦材 - Google Patents

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本発明は鉄道車両用摩擦材に関し、特に鉄道車両のブレーキライニングに好適な鉄道車両用摩擦材に関する。
鉄道車両に用いられているディスクブレーキ装置は、一般的に以下の様に構成されている。すなわち、車輪側に取り付けられたディスクを跨ぐようにキャリパが備えられており、キャリパは支持枠によって車両側に連結されている。またキャリパの先端にはディスクと接触するブレーキライニングとこれを固定するライニング取付板が取付けられており、ブレーキライニングにはピストンとシリンダからなる液圧装置が作用する。そして液圧装置にブレーキ液を導入することでピストンはブレーキライニングをディスクへ押しつけ可能にしている。この動作によってディスクに対面するブレーキライニングがディスクを挟み込み、制動力を発生させ車両を減速又は停止させる。
上記のように構成されたディスクブレーキ装置では、制動操作によってブレーキライニングが摩耗するため、摩耗許容限度となった時点でこれを交換することになる。
一般的に鉄道車両用摩擦材は、摩擦性能を安定させ、かつ成形時の熱伝導を良好にするために鉄粉や鉄繊維が使用され、さらに補強材として作用する繊維基材、摩擦性能を調整する摩擦調整材、充填材、これらの成分を一体化する有機材料からなる結合材等の原材料から形成されている。例えば特許文献1には、スチールファイバー5〜65重量%、低密度鉄粉5〜30重量%、鉄粉5〜30重量%、銅粉0〜10重量%、グラファイト10〜30重量%、無機充填材5〜15重量%、有機摩擦調整剤0〜10重量%、レジン5〜15重量%からなる鉄道用摩擦材が開示されている。
上記のような鉄道車両用のブレーキライニングは質量が3〜4kgにも及び、また交換作業時にはブレーキライニングを固定するライニング取付板等の周辺部品も鉄道車両から取り外す必要があり、作業時間が増加し、作業負荷が悪化し、交換作業に困難が伴っていた。
そこで、例えば特許文献2には、ブレーキライニングと、このブレーキライニングを保持した状態で車両に取り付けられるブレーキライニング板とを備えたブレーキライニング取付機構であって、前記ブレーキライニングに設けられた填込部と、前記ブレーキライニング板に、制動時に車両に当接しないように設けられ、前記ブレーキライニングが前記ブレーキライニング板の一端側から該ブレーキライニング板の面に沿って押し込まれる際に、前記填込部を引き抜き可能に差し込み保持するライニング保持部と、前記ブレーキライニングの一端部を前記ブレーキライニング板に取り外し可能に取り付ける取付手段と、を備えるブレーキライニング取付機構が提案されている。この取付機構によれば、ブレーキライニング板を車両下部に取り付けたまま交換でき、ブレーキライニングの交換の所要時間が格段に短くなるとされている。
特公平2−38812号公報 特開2001−241476号公報
しかしながら、特許文献2にも明記されているように、ブレーキライニング自体の質量は従来と同じであり、作業負荷の悪化による交換作業の困難性の問題点は依然として解決されていない。
周知のように、昨今の鉄道車両は高性能化、高速化され、ブレーキの役割は益々過酷なものとなり、特に耐フェード性を高めることが求められている。フェード現象は、上記のような有機材料がブレーキングによる高温に曝されたときに生じるガス化が一つの原因となっており、その改善が常に求められている。
また、鉄道車両はその走行距離の長さからブレーキライニングの摩耗量が顕著となり、上記交換作業が頻繁に行われ、コストの観点からその改善が求められている。その解決手段の一つとしてブレーキライニングの耐摩耗性を高め、長寿命化を図ることが挙げられるが、従来技術ではブレーキライニングの質量を低減しつつ、耐摩耗性及び耐フェード性を高める手法について何ら開示又は示唆されていない。
したがって本発明の目的は、従来と同等の摩擦性能を有し、その質量を低減することができ、なおかつ優れた耐摩耗性及び耐フェード性を有する、鉄道車両用摩擦材を提供することにある。
本発明者の検討によれば、ブレーキライニングのような鉄道車両用摩擦材の質量を減少させるには、鉄道車両用摩擦材に汎用されている鉄繊維または鉄粉を配合しないことが有効であるとの知見を得た。しかし、鉄繊維または鉄粉を配合しない場合、摩擦性能の安定性や耐フェード性が悪化してしまう。
そこで本発明者は鋭意研究を重ねた結果、チタン酸カリウム及びゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子を併用することで、鉄繊維または鉄粉を用いずとも耐摩耗性及び耐フェード性を従来品と同等以上に確保することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記(1)〜(5)により達成されるものである。
(1)繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含有し、前記摩擦調整材がチタン酸カリウムとゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子を含有し、且つ、鉄繊維または鉄粉を含有しないことを特徴とする鉄道車両用摩擦材。
(2)前記チタン酸カリウムの含有量が9〜20体積%であることを特徴とする前記(1)に記載の鉄道車両用摩擦材。
(3)前記ゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子の含有量が6〜12体積%であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の鉄道車両用摩擦材。
(4)さらに弾性黒鉛を含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の鉄道車両用摩擦材。
(5)前記弾性黒鉛の含有量が4〜12体積%であることを特徴とする前記(4)に記載の鉄道車両用摩擦材。
本発明によれば、本発明の鉄道車両用摩擦材をブレーキライニングとした際の質量を低減させることができるため、交換時の作業性を改善することができる。また、優れた耐摩耗性を有するため摩擦材の製品寿命を延ばすことができ、さらにまた、優れた耐フェード性を有するため高速運転時の摩擦係数が低下しにくく、摩擦材特性を向上させることができる。
以下、本発明の鉄道車両用摩擦材について詳細に説明する。
本発明の鉄道車両用摩擦材は、繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含有し、前記摩擦調整材がチタン酸カリウムとゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子を含有する。また、本発明の鉄道車両用摩擦材は、鉄繊維や鉄粉を含有しない。前記構成を備えることで、本発明の鉄道車両用摩擦材は、重量が従来のものより軽くなり、交換時の作業性が向上するとともに、摩擦材の寿命が長くなるため交換頻度を減らすことができる。
以下、本発明の鉄道車両用摩擦材の各成分について説明する。
繊維基材としては、例えば、耐熱性有機繊維、無機繊維、金属繊維が使用される。耐熱性有機繊維としては、例えば、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)、耐炎性アクリル繊維が挙げられ、無機繊維としては、例えば、セラミック繊維(生体溶解性のものが好ましく用いられる)、ガラス繊維、カーボン繊維、ロックウール等が挙げられ、また、金属繊維としては、例えば、銅繊維等が挙げられ、これらを単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。中でも、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)、生体溶解性無機繊維、銅繊維を用いることが好ましい。生体溶解性無機繊維としては、例えばシリカ(SiO)−マグネシア(MgO)−カルシア(CaO)系生体溶解性繊維が好ましい。
繊維基材の含有量は、鉄道車両用摩擦材中、10〜40体積%であることが好ましく、10〜30体積%がより好ましい。繊維基材の含有量が上記範囲にあれば十分な機械強度を確保することができる。
摩擦調整材としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、バーミキュライト、マイカ、チタン酸カリウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸マグネシウムカリウム、ゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム等の無機充填材、アルミナ、シリカ、マグネシア、ジルコニア、ケイ酸ジルコニウム、酸化クロム、四三酸化鉄(Fe)、等の研削材、銅、銅合金、アルミニウム、亜鉛、錫等の金属粉末、各種ゴム粉末(ゴムダスト、タイヤ粉末等)、カシューダスト、レジンダスト、メラミンダスト等の有機充填材、黒鉛(グラファイト)、二硫化モリブデン、硫化錫、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の固体潤滑材等が挙げられる。
本発明の鉄道車両用摩擦材には、摩擦調整材として、チタン酸カリウム及びゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子を含有することが必須である。
(チタン酸カリウム)
本発明で使用されるチタン酸カリウムは、従来から公知のものを使用することができ、その形状としては、特に制限されないが、例えば、板状、繊維状、不定形状等のチタン酸カリウムを使用することができる。鉄道車両用摩擦材にチタン酸カリウムを含有させることで、摩擦材に耐熱性が付与され、耐フェード性を向上させることができる。
本発明において、特に人体への影響といった作業環境対応という観点から、繊維状のチタン酸カリウムよりも不定形状または板状のチタン酸カリウムを用いるのが好ましい。
不定形状または板状のチタン酸カリウムとしては、その平均粒径は、6〜13μmであるのが好ましく、7〜9μmであるのがより好ましい。
なお、本発明において、平均粒径は、複数の粒子を、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置によって測定し求めることができる。
本発明において、チタン酸カリウムの含有量は、鉄道車両用摩擦材全体に対し、9〜20体積%が好ましく、9〜14体積%がより好ましい。チタン酸カリウムの含有量が上記範囲にあれば、摩擦材に十分な耐熱性を付与することができる。
(ゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子)
本発明で使用されるゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子は、従来から公知のものを使用することができる。鉄道車両用摩擦材にゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子を含有させることで、耐熱性が付与され、高速運転時の摩擦係数の低下を抑制することができ、耐フェード性を向上させることができる。
ゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子は、鉄道車両用摩擦材の摩擦性能及び耐フェード性を向上させるという観点から、実質的に球状を呈し、その平均粒径が好ましくは30〜100μmであるものがよい。また、その嵩比重は好ましくは85〜130g/lである。
特に、ゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子は、CaSi17(OH)で表され、その内部に針状の結晶が存在するものが好ましい。このようなゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子は、市販されているものを使用することができ、例えばプロマット社製「プロマクソン」(商品名、平均粒径35〜85μm)が挙げられる。
本発明において、ゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子の含有量は、鉄道車両用摩擦材全体に対し、6〜12体積%が好ましく、6〜9体積%がより好ましい。ゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子の含有量が上記範囲内にあれば、摩擦材に十分な耐熱性を付与することできる。
本発明において、チタン酸カリウムとゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子を含有することで、鉄道車両用摩擦材に耐熱性を与えて、鉄道車両用摩擦材に鉄繊維または鉄粉を含有しなくとも耐フェード性を向上させ、従来品と同等の摩擦係数(μ)を確保できるとともに、高速運転時の摩擦係数が低下しにくい摩擦係数の安定した鉄道車両用摩擦材とすることができる。
本発明の鉄道車両用摩擦材は、高速運転時の摩擦性能の低下を抑制するという観点から、さらに黒鉛を含有することが好ましい。黒鉛としては、例えば、天然黒鉛、弾性黒鉛、膨張黒鉛、鱗片状黒鉛、黒鉛コークス等が挙げられ、中でも、弾性黒鉛は高速運転時の摩擦性能の機能の低下抑制効果がより高く得られるため好ましい。
弾性黒鉛は、原料コークス類を黒鉛化する際に、その黒鉛化を途中で止めたものであって、その黒鉛化率は80〜95%であることが好ましい。前記原料コークス類としては、コールタールピッチ、石炭系ピッチ、石油系ピッチ等を約350〜500℃で熱処理した時に生成する炭素質メソフェーズ又は生コークス、あるいはこれらを硝酸もしくは硝酸と硫酸との混酸で処理したものなどの、従来弾性黒鉛の製造原料とされているものを挙げることができる。
弾性黒鉛の平均粒径は、0.1〜1.0mmが好ましい。また、弾性黒鉛の回復率は、10〜90%の範囲内の圧縮率において50%以上であることが好ましい。
本発明において、弾性黒鉛の含有量は、鉄道車両用摩擦材全体に対し、4〜12体積%が好ましく、4〜10体積%がより好ましい。弾性黒鉛の含有量が上記範囲内であれば、摩擦材に十分な柔軟性を付与することができ摩擦材が相手材にしっかりと当るため、高速運転時での摩擦係数の低下を抑制することができる。
また、本発明の鉄道車両用摩擦材は、耐摩耗性という観点から、さらに銅を含有することが好ましい。銅は、例えば銅繊維の形態で配合できる。
本発明において、銅の含有量は、鉄道車両用摩擦材全体に対し、2〜8体積%が好ましく、3〜5体積%がより好ましい。
結合材は、繊維基材及び摩擦調整材を一体化するために用いられる。結合材としては、例えば、ストレートフェノール樹脂、エラストマー等による各種変性フェノール樹脂等が挙げられる。エラストマー変性フェノール樹脂としては、アクリルゴム変性フェノール樹脂やシリコーンゴム変性フェノール樹脂、NBRゴム変性フェノール樹脂等を挙げることができる。これらの結合材は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
結合材の含有量は、十分な機械的強度、耐摩耗性を確保するため、鉄道車両用摩擦材中、10〜25体積%であることが好ましく、10〜20体積%がより好ましい。
本発明の摩擦材組成物は、繊維基材、摩擦調整材及び結合材以外に、必要に応じてその他の材料を配合することができる。
本発明の鉄道車両用摩擦材の製造は、公知の製造工程により行うことができ、例えば、予備成形、熱成形、加熱、研摩等の工程を経て摩擦材を作製することができる。
具体的には、繊維基材、摩擦調整材及び結合材を混練機によって均一に混合して混合物を生成し、常温にて所定の圧力で成形して予備成形体を作製し、次に、この予備成形体を加圧しながら加熱し、所定の形状の成形物が生成される。最後に、この成形物を熱処理することによって鉄道車両用摩擦材が製造される。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
(実施例1〜8及び比較例1)
<鉄道車両用摩擦材の作製>
表1に示す配合材料を、混合攪拌機に一括して投入し、混合を行い、混合物を得た。
その後、得られた混合物を予備成形プレスの金型に投入し、常温にて15MPaで2秒間、成形を行い予備成形体を作製した。続いて、予備成形体を熱成形型に投入し、温度150℃、成形面圧40MPaで15分間加熱圧縮成形を行った。
得られた加熱圧縮成形体に200℃で5時間の熱処理を実施した後、研摩工程を経て鉄道車両用摩擦材を得た。
<鉄道車両用摩擦材の評価試験>
上記作製した実施例1〜8及び比較例1の鉄道車両用摩擦材について重量を測定し、一般性能試験及びフェード試験を行い、各速度における摩擦係数、摩耗量、フェード時における摩擦係数の低下率を求めた。結果を表1に併せて示す。
(1)一般性能試験(摩擦係数)
・制動初速度:20km/h、40km/h、60km/h
・試験面圧:1.4MPa
・軸重(空車試験):7.1t
・軸重(満車試験):10.6t
・試験開始温度:60℃以下
・ブレーキ有効径:0.249m
・車軸直径:0.86m
JIS E4309に準じて、上記の条件で、ダイナモメーター試験機を用いて試験(17回制動)を行い、満車条件の軸重における摩擦係数μを測定した。
(2)摩耗量
JIS E4309に準じて、上記(1)一般性能試験の条件で、ダイナモメーター試験機を用いて試験(17回制動)を行い、空車条件と満車条件の軸重における制動試験後の摩擦材摩耗量を測定した。
(3)フェード時摩擦係数低下率(%)
・初速度:60km/h
・試験面圧:1.4MPa
・軸重:10.6t
・試験条件:120sインターバル試験
・ブレーキ有効径:0.249m
・車軸直径:0.86m
上記の条件で、ダイナモメーター試験機を用いて試験(72回制動)を行い、摩擦係数μを測定した。
得られた摩擦係数より、下記式よりフェード時摩擦係数低下率(%)を求めた。
フェード時摩擦係数低下率(%)={(初期摩擦係数−最低摩擦係数)/初期摩擦係数)×100
Figure 0006676334
表1の結果から分かるように、実施例1〜8の摩擦材は、チタン酸カリウム及びゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子を含有し、かつ鉄繊維または鉄粉を含有しないものであるので、従来品である比較例1に比べて、同等の摩擦性能を有し、その質量を大幅に低減することができ、なおかつ優れた耐摩耗性及び耐フェード性を有することが分かる。
具体的には、実施例1〜8の鉄道車両用摩擦材は、比較例1の鉄道車両用摩擦材に対して13〜25%程度の重量減であり、これらを用いることにより交換時の作業性が改善されることがわかった。また、比較例1の鉄道車両用摩擦材が初速度60km/hにおいて初速度20km/hの結果よりも0.03低くなったのに対し、実施例1〜8の鉄道車両用摩擦材は初速度60km/hにおいても初速度20km/hの結果と同じであるか、比較例1の結果と比べて摩擦係数の低下が少なかった。
また、フェード時の摩擦係数低下率についても、比較例1に比べて実施例1〜8は低下率が低かった。
そして、鉄道車両用摩擦材の摩耗量試験においても、比較例1に対して実施例1〜8は摩耗量が非常に少なく、耐摩耗性に優れることがわかり、摩擦材の寿命を延ばすことができることがわかった。
本発明の鉄道車両用摩擦材は、鉄道車両のブレーキライニングに特に有用である。

Claims (4)

  1. 繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含有し、前記摩擦調整材がチタン酸カリウムとゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子を含有し、且つ、鉄繊維または鉄粉を含有しないことを特徴とする鉄道車両用摩擦材であって、
    前記ゾノトライト型合成含水ケイ酸カルシウム粒子の含有量が6〜12体積%であり、
    さらに銅を3〜8体積%含有することを特徴とする鉄道車両用摩擦材。
  2. 前記チタン酸カリウムの含有量が9〜20体積%であることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用摩擦材。
  3. さらに弾性黒鉛を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両用摩擦材。
  4. 前記弾性黒鉛の含有量が4〜12体積%であることを特徴とする請求項3に記載の鉄道車両用摩擦材。
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