JP6569234B2 - 回路装置、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、回路装置、電気光学装置及び電子機器等に関する。
表示パネルを駆動する表示ドライバーでは、例えばソース駆動アンプの電源やゲート駆動アンプの電源、階調電圧生成回路の電源、表示パネルのコモン電圧等、多種の電圧が必要なため、それらの必要な電圧を生成する電源回路を内蔵している。例えば特許文献1、2には、複数の昇圧回路(1次昇圧回路〜4次昇圧回路)を有する電源回路と、電源回路の昇圧回路の昇圧動作により生成された電源が供給されて動作するソースドライバーやゲートドライバーと、を含む表示ドライバーが開示されている。
特開2007−212897号公報 特開2010−145738号公報
このように昇圧動作により駆動用の電源を生成する表示ドライバーでは、ノイズやレジスター値のデータ化け等が原因で、昇圧回路の寄生バイポーラー等に大電流が流れ、いわゆる電源のはまり込みが生じて、昇圧回路の昇圧動作を正常な状態に復帰できなくなってしまう。
携帯機器向けの表示ドライバーでは、このような電源のはまり込みが生じた場合にも、ユーザーが携帯機器の電源スイッチをオフにすることなどで、当該電源のはまり込みが解消され、正常状態に復帰できる。しかしながら、車載向けの表示ドライバーでは、例えばエンジンを切る等しなければ、表示ドライバーに供給される電源をオフにできないため、電源のはまり込みからの復帰が難しい。
本発明の幾つかの態様によれば、昇圧回路が生成する昇圧電圧の異常を検出して、昇圧回路の昇圧動作を正常状態に復帰させることができる回路装置、電気光学装置及び電子機器等を提供できる。
本発明の一態様は、第1〜第nの昇圧回路(nはn≧2の整数)を有する電源回路と、前記電源回路から供給される電源に基づいて動作する回路と、異常検出回路と、を含み、前記異常検出回路は、前記第1〜第nの昇圧回路のうちの第iの昇圧回路(iは1≦i≦nの整数)の昇圧動作に基づき生成された第iの昇圧電圧の異常を検出し、前記第1〜第nの昇圧回路のうちの第jの昇圧回路(jは1≦j≦n、j≠iの整数)は、前記第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に、通常の昇圧動作よりも電流供給能力が低い低能力昇圧動作を行う又は昇圧動作を停止する回路装置に関係する。
本発明の一態様によれば、異常検出回路が第iの昇圧電圧の異常を検出することで、回路装置が昇圧電圧の異常を自己検出できる。そして、第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に、第iの昇圧回路とは異なる第jの昇圧回路が低能力昇圧動作を行う又は昇圧動作を停止することで、第iの昇圧電圧が正常な電圧に復帰することが可能となり、昇圧回路の昇圧動作を正常状態に復帰させることができる。
また本発明の一態様では、前記第jの昇圧回路は、前記第iの昇圧電圧の異常が検出されている期間においては、前記低能力昇圧動作を行い又は昇圧動作を停止し、前記第iの昇圧電圧の異常が非検出になった場合には、前記通常の昇圧動作を再開してもよい。
第iの昇圧電圧が正常に復帰すれば異常は非検出となるので、それをトリガーとして第jの昇圧回路が通常の昇圧動作を再開でき、昇圧回路の動作や昇圧電圧を通常の状態に復帰させることができる。このように、回路装置は電源異常から自己復帰することが可能である。
また本発明の一態様では、前記第iの昇圧電圧は、回路装置の基板電圧であり、前記異常検出回路は、前記基板電圧の異常を検出してもよい。
例えば基板がP型である場合、基板電圧が最も低い電圧であるため、電源異常において寄生バイポーラーに流れる電流が最終的に基板に流れ込む可能性が高い。このとき基板電圧が上昇するので、その上昇を検出することで基板電圧の異常を検出できる。
また本発明の一態様では、前記第jの昇圧回路は、前記第1〜第nの昇圧回路のうち最も電流供給能力が高い昇圧回路であってもよい。
電源のはまり込みは、寄生バイポーラーのオン状態が維持された状態であるが、そのオン状態を維持するだけの電流が寄生バイポーラーに供給されなければならない。そのため、寄生バイポーラーのオン状態を維持する高い電流供給能力をもつ昇圧回路について、その昇圧動作を低能力にする又は停止すればよい。
また本発明の一態様では、前記第iの昇圧電圧は、前記第jの昇圧回路の昇圧動作に基づき生成された第jの昇圧電圧に基づき生成される電圧であってもよい。
また本発明の一態様では、前記第jの昇圧回路は、前記第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に前記低能力昇圧動作を行い、前記第iの昇圧電圧の異常が非検出になった場合には前記通常の昇圧動作を再開してもよい。
第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に第jの昇圧回路が低能力昇圧動作を行うことで第jの昇圧電圧を生成できる。第jの昇圧電圧に基づいて第iの昇圧電圧を生成する場合、第jの昇圧電圧が生成されることで第iの昇圧電圧が生成可能になり、電源異常から自己復帰できる。
また本発明の一態様では、前記第iの昇圧電圧は、前記第1〜第nの昇圧回路のうち第kの昇圧回路(kは1≦k≦n、k≠i,jの整数)の昇圧動作に基づき生成された第kの昇圧電圧に基づき生成される電圧であり、前記第jの昇圧回路は、前記第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に昇圧動作を停止してもよい。
第jの昇圧電圧とは異なる第kの昇圧電圧に基づいて第iの昇圧電圧を生成する場合、第jの昇圧回路の昇圧動作を停止しても第iの昇圧電圧は自己復帰可能である。なお、このような場合であっても、第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に第jの昇圧回路が低能力昇圧動作を行ってもよい。
また本発明の一態様では、前記回路は、前記第jの昇圧回路の昇圧動作に基づき生成された第jの昇圧電圧に基づいて表示パネルを駆動する駆動回路であってもよい。
表示パネルの駆動には大きな消費電流を必要とするため、第jの昇圧電圧は大きな電流供給能力をもつ。このような寄生バイポーラーに対する電流供給源になり得る第jの昇圧回路が低能力昇圧動作を行う又は昇圧動作を停止することで、電源異常から復帰できる。
また本発明の一態様では、前記第jの昇圧回路は、通常昇圧動作用の昇圧トランジスターと、ソフトスタート用の昇圧トランジスターと、を有し、前記低能力昇圧動作では、前記ソフトスタート用の昇圧トランジスターで昇圧動作を行ってもよい。
ソフトスタート動作は突入電流を抑制するために電流供給能力を低下させた昇圧動作である。そのため、第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に、第jの昇圧回路がソフトスタート用の昇圧トランジスターで昇圧動作を行うことで低能力昇圧動作を行うことができる。
また本発明の一態様では、前記第jの昇圧回路は、直列接続される第1〜第4のトランジスターと、前記第1〜第4のトランジスターのうちの第3、第4のトランジスターに並列接続される第5、第6のトランジスターと、を含み、前記通常の昇圧動作では、前記第1〜第4のトランジスターをオン・オフすることで昇圧動作を行い、前記低能力昇圧動作では、前記第3、第4のトランジスターをオフにして、前記第1、第2のトランジスターと前記第5、第6のトランジスターを用いて昇圧動作のソフトスタートを行ってもよい。
このようにすれば、第3、第4のトランジスターにより通常昇圧動作用の昇圧トランジスターを構成し、第5、第6のトランジスターでソフトスタート用の昇圧トランジスターを構成できる。
また本発明の一態様では、前記異常検出回路は、前記第iの昇圧電圧が検出電圧を超えた場合に前記第iの昇圧電圧が異常であると検出してもよい。
第iの昇圧電圧が検出電圧を超えたことを検出することで、電源異常により第iの昇圧電圧が上昇したことを検出できる。例えば、第iの昇圧電圧が基板電圧である場合、その基板電圧が上昇したことを検出できる。
また本発明の一態様では、前記検出電圧はヒステリシス特性を有してもよい。
検出電圧がヒステリシス特性を有することで、第iの昇圧電圧が検出電圧付近にある場合に、異常検出の結果が正常・異常の反転を繰り返してしまうことを抑制できる。
また本発明の一態様では、前記異常検出回路は、高電位側電源電圧及び低電位側電源電圧の一方である第1の電源電圧のノードと、前記第iの昇圧電圧のノードとの間に設けられ、前記高電位側電源電圧及び前記低電位側電源電圧の他方である第2の電源電圧に基づく入力電圧がゲートに入力される検出トランジスターを有し、前記検出トランジスターのソース及びドレインの一方の電圧変化に基づいて、前記第iの昇圧電圧の異常を検出してもよい。
昇圧電圧でない第1の電源電圧のノードと第iの昇圧電圧のノードとの間に検出トランジスターTDETを設け、そのゲートに、昇圧電圧でない第2の電源電圧に基づく入力電圧VNB1を入力することで、昇圧電圧の異常時において第iの昇圧電圧の異常を正確に検出できる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載された回路装置と、表示パネルと、を含み、前記回路は、前記電源回路から供給される前記電源に基づいて前記表示パネルを駆動する駆動回路である電気光学装置に関係する。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載された回路装置を含む電子機器に関係する。
ドライバーの第1の構成例。 図2(A)はドライバーの第2の構成例。図2(B)はドライバーの第2の構成例のタイミングチャート。 図3(A)はドライバーの第3の構成例。図3(B)はドライバーの第3の構成例のタイミングチャート。 第jの昇圧回路の構成例。 図5(A)はドライバーの第4の構成例。図5(B)はドライバーの第5の構成例。 ドライバーの変形例。 異常検出回路の第1の詳細な構成例。 異常検出回路の動作説明図。 異常検出回路の第2の詳細な構成例。 電源回路の詳細な構成例。 電源回路が適用されたドライバーの構成例。 電源回路の起動シーケンス。 電気光学装置、電子機器の構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。例えば、以下では回路装置がドライバーである場合を例に説明するが、本発明は、昇圧回路を有する電源回路を含む回路装置であれば適用できる。
1.第1の構成例
上述したように、表示パネルを駆動するドライバーは、電源回路により複数の電圧を生成し、その複数の電圧によりソースドライバー等の回路を動作させる。例えば図10や図11で後述するように、ドライバー100の電源回路110は、システム電源210から供給されるシステム電源電圧VDD、VSSから、ソースドライバー120の電源電圧VDDHSP、VDDHSNや、コモン電圧VCOM等を生成する。
これらの電圧は、各回路内においてトランジスターの各ノードや基板に(即ち、P型・N型の拡散層等に)供給されているが、各電圧が所定の大小関係を維持している限り、基板内のPN接合には逆電圧がかかるので寄生バイポーラーがオンすることはない。しかしながら、何らかの要因で電圧の大小関係が崩れると寄生バイポーラーがオンし、電源回路が生成する電圧の間で電流経路が発生する場合がある。そして、このような電流経路が維持されると、その電流を引き抜かれる側の電圧は低下し、その電流が流れ込む側の電圧は上昇するので、電源回路が生成する電圧が所定の電圧ではない状態にはまり込んでしまう。
寄生バイポーラーをオンさせる要因としては、例えばノイズやレジスター値のデータ化け等を想定できる。例えば車載用途の場合にはエンジン等のノイズ発生源があるため非常にノイズが多い環境である。ドライバーの電源回路が生成する電圧に、そのようなノイズが載った場合、そのノイズが寄生バイポーラーをオンさせ、電源のはまり込みを起こすことが考えられる。またノイズ等によってレジスター値のデータ化けが引き起こされた場合、通常の使用状況では起きないような電源回路の設定となり、PN接合が順方向電圧となる可能性がある。例えば、ドライバーの電源をオフする際には、電源回路が生成する各電圧をホールドしているキャパシターの電荷を、グランドにショートしてディスチャージする。ドライバーが通常の動作を行っている際に、ディスチャージを指示するレジスター値がデータ化けを起こすと、電源回路が生成する電圧のうちの一部がグランドにショートすることになる。そうすると、電圧の大小関係が崩れて電源のはまり込みを起こす可能性がある。
図1に、上記のような電源の異常を検出し、正常な状態に自己復帰することが可能なドライバーの第1構成例を示す。
図1のドライバー100は、第1〜第nの昇圧回路BC1〜BCn(nはn≧2の整数)を有する電源回路110と、電源回路110から供給される電源に基づいて動作する駆動回路120(広義には回路)と、異常検出回路130と、を含む。
そして異常検出回路130は、第iの昇圧回路BCi(iは1≦i≦nの整数)の昇圧動作に基づき生成された第iの昇圧電圧VBiの異常を検出する。第jの昇圧回路BCj(jは1≦j≦n、j≠iの整数)は、第iの昇圧電圧VBiの異常が検出された場合に、通常の昇圧動作よりも電流供給能力が低い低能力昇圧動作を行う又は昇圧動作を停止する。
具体的には、電源回路110は、第1〜第nの昇圧回路BC1〜BCnが生成した第1〜第nの昇圧電圧VB1〜VBnに基づいて複数の電源を生成する。例えば、電源回路110は、第1〜第nの昇圧回路BC1〜BCnが生成した昇圧電圧VB1〜VBnをレギュレートする複数のレギュレーターを更に含んでもよい。そして、その複数のレギュレーターの出力或いは第1〜第nの昇圧電圧を電源として出力する。
第1〜第nの昇圧回路BC1〜BCnの各昇圧回路は、例えば、スイッチドキャパシター動作による昇圧動作を行うチャージポンプ回路である。或いは、インダクターのPWM駆動による昇圧動作を行うスイッチングレギュレーターであってもよい。各昇圧回路は、ドライバー100の外部から供給されるシステム電圧、或いは自分以外の昇圧回路が生成した昇圧電圧、或いはレギュレーターの出力を昇圧して昇圧電圧を生成する。ここで「昇圧」とは、正(又は負)の入力電圧から同符号の正(又は負)の昇圧電圧を生成する場合だけでなく、正(又は負)の入力電圧から逆符号の負(又は正)の昇圧電圧を生成する場合を含む。
異常検出回路130は、第iの昇圧電圧VBiが非正常(異常)な電圧になっていることを検出し、その検出信号SDTを第jの昇圧回路BCjへ出力する。例えば、正常状態では第iの昇圧電圧VBiは所定の電圧範囲内にあると考えられるので、所定の電圧範囲外(例えば後述するように所定の電圧以上)になっていることを非正常状態(異常状態)として検出する。第jの昇圧回路BCjは、検出信号SDTがアクティブになったことを受けて、低能力昇圧動作を行う又は昇圧動作を停止する。
低能力昇圧動作は、負荷に対する電流供給能力を絞った昇圧動作である。即ち、昇圧回路が昇圧電圧を規定の電圧に維持できる出力電流の最大値を電流供給能力とした場合、低能力昇圧動作では通常の昇圧動作よりも小さい出力電流で昇圧電圧を規定の電圧に維持できなくなる。例えばチャージポンプ回路の場合、スイッチドキャパシターのスイッチ素子のサイズ(オン抵抗)を変えることで電流供給能力を変えることができる。例えば図4のソフトスタート用のトランジスターで行う昇圧動作により低能力昇圧動作を実現できる。なお、通常の昇圧動作とは、昇圧回路がもつ本来の電流供給能力での動作であり、例えば図4の昇圧回路において通常昇圧動作用のトランジスターで行う昇圧動作である。
昇圧動作の停止は、昇圧回路が昇圧動作を行わない状態であり、例えばチャージポンプ回路やスイッチングレギュレーターがスイッチング動作を停止した状態である。この状態では、スイッチング動作において繰り返される複数の相のいずれかの相に停止する、或いは昇圧回路の出力がハイインピーダンス状態に設定される。
以上のように、異常検出回路130が第iの昇圧電圧VBiの異常を検出することで、ドライバー100は昇圧電圧の異常を自己検出できる。そして、異常検出回路130により第iの昇圧電圧VBiの異常が検出された場合に、第jの昇圧回路BCjが低能力昇圧動作を行う又は昇圧動作を停止することで、昇圧電圧を正常状態に復帰させることが可能になる。
即ち、電源回路110が生成する電源の間でドライバー100の基板内の寄生バイポーラーを介して電流が流れることで電源のはまり込みが発生している。電源回路110は昇圧電圧に基づいて電源電圧を生成するので、寄生バイポーラーに流れる電流の供給源は昇圧回路である。寄生バイポーラーに対して十分な電流が供給されている限り寄生バイポーラーのオン状態は維持される。そのため、その電流の供給源となっている昇圧回路が低能力昇圧動作を行う又は昇圧動作を停止することで、寄生バイポーラーのオン状態が解除され、電源のはまり込みを解除することができる。
2.第2、第3の構成例
図2(A)、図3(A)にドライバー100の第2、第3の構成例を示す。なお図2(A)、図3(A)では昇圧回路の一部や駆動回路120の図示を省略する。また図2(B)、図3(B)に第2、第3の構成例のタイミングチャートを示す。
図2(B)、図3(B)に示すように、第jの昇圧回路BCjは、第iの昇圧電圧VBiの異常が検出されている期間においては、低能力昇圧動作を行い又は昇圧動作を停止し、第iの昇圧電圧VBiの異常が非検出になった場合には、通常の昇圧動作を再開する。
図2(B)、図3(B)の例では、第iの昇圧電圧VBiの異常が検出されている期間は、検出信号SDTがハイレベル(アクティブ)となっている期間であり、第iの昇圧電圧VBiの異常が非検出になった場合は、検出信号SDTがハイレベルからローレベル(非アクティブ)になった場合である。
上述したように、本実施形態では第jの昇圧回路BCjが低能力昇圧動作を行う又は昇圧動作を停止することで、第iの昇圧電圧を正常状態に復帰させることができる。第iの昇圧電圧が正常状態に復帰すれば異常は非検出となるので、それをトリガーとして第jの昇圧回路BCjが通常の昇圧動作を再開でき、昇圧回路の動作や昇圧電圧を通常の状態に復帰させることができる。この復帰動作はドライバー100内で完結しており、ユーザーによる電源スイッチのオフ等は不要である。例えば車載用途ではドライバー100の電源に異常が生じたとしても停車してエンジンを切ることが難しい場合があるので、電源異常から自己復帰して表示を回復できることが望ましい。
また本実施形態では、第iの昇圧電圧VBiは、ドライバー100の基板電圧である。異常検出回路130は、その基板電圧の異常を検出する。
即ち、ドライバー100は集積回路装置で構成され、その集積回路装置の半導体基板に設定する電圧が基板電圧である。例えば半導体基板がP型である場合、電源回路110が生成する電源のうち最も低い電圧を基板電圧に設定する。例えば、後述する図10の電源回路では昇圧回路BC4が生成する電圧VEEが基板電圧である。
半導体基板がP型である場合、基板電圧が最も低い電圧であるため、電源異常において寄生バイポーラーに流れる電流が最終的に基板に流れ込む可能性が高い。このような異常な電流が基板に流れ込んだ場合、基板電圧が上昇するので、その電位を検出することで基板電圧の異常を検出できる。
具体的には、図2(B)、図3(B)に示すように、異常検出回路130は、第iの昇圧電圧VBiが検出電圧VD1を超えた場合に第iの昇圧電圧VBiが異常であると検出する。この検出電圧は、ヒステリシス特性を有する。即ち、非検出となるときには検出電圧VD1とは異なる検出電圧VD2(<VD1)を用いる。
このように第iの昇圧電圧VBiが検出電圧VD1を超えたことを検出することで、電源のはまり込みにより基板電圧が上昇したことを検出できる。通常の動作状態(即ち電源回路110が生成する電源が正常な状態)では第iの昇圧電圧VBiは所定範囲内で変動すると考えられるので、その所定範囲外に検出電圧VD1を設定しておく。或いは、電源のはまり込みが生じた時に第iの昇圧電圧VBiがどの程度の電圧になるか分かっている(例えば実験的に分かっている)場合、その電圧に検出電圧VD1を設定しておく。
図2(A)に示す第2の構成例では、第iの昇圧電圧VBiは、第jの昇圧回路BCjの昇圧動作に基づき生成された第jの昇圧電圧VBjに基づき生成される電圧である。そして図2(B)に示すように、第jの昇圧回路BCjは、第iの昇圧電圧VBiの異常が検出された場合に低能力昇圧動作を行い、第iの昇圧電圧VBiの異常が非検出になった場合には通常の昇圧動作を再開する。
具体的には、電源回路110は、第iの昇圧回路BCiと第jの昇圧回路BCjとレギュレーターRGAとを含む。そして、レギュレーターRGAは、第jの昇圧電圧VBjから電圧VGAを生成し、第iの昇圧回路BCiは、電圧VGAを昇圧して第iの昇圧電圧VBiを生成する。レギュレーターRGAは例えばリニアレギュレーターであり、第jの昇圧電圧VBjを、基準電圧を所定倍した電圧VGAにレギュレートする。例えば後述する図10の電源回路では、第1の昇圧回路BC1が第jの昇圧回路BCjに対応し、レギュレーターRG8がレギュレーターRGAに対応し、第4の昇圧回路BC4が第iの昇圧回路BCiに対応する。
このような構成の場合、第iの昇圧電圧VBiが異常状態から復帰するためにはレギュレーターRGAの出力電圧VGAが必要である。即ち、そのレギュレーターRGAの入力電圧である第jの昇圧電圧VBjが生成されている必要がある。そのため、図2(A)の構成では異常状態において第jの昇圧回路BCjが昇圧動作を停止せずに低能力動作を行い、異常状態においても第iの昇圧回路BCiに対してレギュレーターRGAの出力電圧VGAを供給する。これにより、電源のはまり込みを解消できると共に、第iの昇圧電圧VBiを正常な電圧へ自己復帰させることができる。
図3(A)に示す第3の構成例では、第iの昇圧電圧VBiは、第kの昇圧回路(kは1≦k≦n、k≠i,jの整数)の昇圧動作に基づき生成された第kの昇圧電圧VBkに基づき生成される電圧である。そして図3(B)に示すように、第jの昇圧回路BCjは、第iの昇圧電圧VBiの異常が検出された場合に昇圧動作を停止する。
具体的には、電源回路110は、第iの昇圧回路BCiと第jの昇圧回路BCjと第kの昇圧回路BCkとレギュレーターRGBとを含む。そして、レギュレーターRGBは、第kの昇圧電圧VBkから電圧VGBを生成し、第iの昇圧回路BCiは、電圧VGBを昇圧して第iの昇圧電圧VBiを生成する。レギュレーターRGBは例えばリニアレギュレーターであり、第kの昇圧電圧VBkを、基準電圧を所定倍した電圧VGBにレギュレートする。例えば後述する図10の電源回路では、第2、第3の昇圧回路BC2、BC3が第jの昇圧回路BCjに対応し、第1の昇圧回路BC1が第kの昇圧回路BCkに対応し、レギュレーターRG8がレギュレーターRGBに対応し、第4の昇圧回路BC4が第iの昇圧回路BCiに対応する。
このような構成の場合、第jの昇圧電圧VBjが生成されていなくても第iの昇圧電圧VBiは異常状態から復帰できる。そのため、図3(A)の構成では異常状態において第jの昇圧回路BCjが昇圧動作を停止する。これにより、異常状態において第jの昇圧電圧VBjは生成されなくなるが、第iの昇圧回路BCiが第iの昇圧電圧VBiを生成できる状態でさえあれば電源のはまり込みから自己復帰することが可能となる。
また本実施形態では、第jの昇圧回路BCjは、第1〜第nの昇圧回路BC1〜BCnのうち最も電流供給能力が高い昇圧回路である。
電源のはまり込みは、寄生バイポーラーのオン状態が維持された状態であるが、そのオン状態を維持するだけの電流が寄生バイポーラーに供給されなければならない。そのため、電流供給能力が小さい昇圧回路の出力では、仮に寄生バイポーラーがオンしても、そのオン状態が自然に解消されると考えられる。そのため、寄生バイポーラーのオン状態を維持する高い電流供給能力をもつ昇圧回路について、その昇圧動作を低能力にする又は停止すればよい。
例えば図10の電源回路では、第1の昇圧回路BC1が最も電流供給能力が高い昇圧回路である。第1の昇圧回路BC1には後段の回路として複数のレギュレーターや昇圧回路が設けられており、それらのレギュレーターや昇圧回路の出力電流や消費電流を供給する必要があるため、第1の昇圧回路BC1の電流供給能力が最大となっている。第1の昇圧回路BC1の後段のレギュレーターや昇圧回路の先で寄生バイポーラーがオンしたとしても、その前段の電流供給源である第1の昇圧回路BC1の電流供給を絞る又は停止することで、電源のはまり込みから復帰できる。
また本実施形態では、駆動回路120は、第jの昇圧回路BCjの昇圧動作に基づき生成された第jの昇圧電圧VBjに基づいて表示パネル200(電気光学パネル)を駆動する。
駆動回路120は表示パネルのソース線を駆動するソースドライバーである。ソースドライバーは画素容量を高速に駆動する必要があるため、ドライバー100の中でも消費電流が大きい回路となっている。そのため、第jの昇圧電圧VBjに基づいて駆動回路120の電源が生成される場合、第jの昇圧電圧VBjは大きな電流供給能力をもつ。このような大きな電流供給能力をもつ第jの昇圧回路BCjは、寄生バイポーラーに対する電流供給源になり得るので、その昇圧動作を低能力にする又は停止することで、電源のはまり込みから復帰できる。
例えば図10の電源回路では、レギュレーターRG5、RG7、RG11、RG12の出力電圧VDDHSP、VDDRMP、VDDHSN、VDDRMNがソースドライバーの電源電圧である。即ち、第1の昇圧回路BC1や第3の昇圧回路BC3が第jの昇圧回路BCjに対応する。
なお、図10の電源回路において第2の昇圧回路BC2や第4の昇圧回路BC4、第5の昇圧回路BC5が、電源のはまり込み時に低能力昇圧動作を行い又は昇圧動作を停止してもよい。
3.昇圧回路
図4に、低能力昇圧動作が可能な第jの昇圧回路BCjの構成例を示す。図4は、第jの昇圧回路BCjがチャージポンプ回路である場合の構成例である。
第jの昇圧回路BCjは、通常昇圧動作用の昇圧トランジスターTA3、TA4と、ソフトスタート用の昇圧トランジスターTA5、TA6と、を有する。そして低能力昇圧動作では、ソフトスタート用の昇圧トランジスターTA5、TA6で昇圧動作を行う。
より具体的には、第jの昇圧回路BCjは、直列接続される第1〜第4のトランジスターTA1〜TA4と、第3、第4のトランジスターTA3、TA4に並列接続される第5、第6のトランジスターTA5、TA6と、を含む。そして通常の昇圧動作では、第1〜第4のトランジスターTA1〜TA4をオン・オフすることで昇圧動作を行い、低能力昇圧動作では、第3、第4のトランジスターTA3、TA4をオフにして、第1、第2のトランジスターTA1、TA2と第5、第6のトランジスターTA5、TA6を用いて昇圧動作のソフトスタートを行う。
トランジスターTA1〜TA3、TA5はP型トランジスターであり、トランジスターTA4、TA6はN型トランジスターである。通常の昇圧動作では、第1期間(第1相)でトランジスターTA2、TA4がオンになり、トランジスターTA1、TA3がオフになり、キャパシターCAの一端がグランド電圧VSSに接続され、キャパシターCAの他端が入力電圧VINに接続される。第2期間(第2相)でトランジスターTA2、TA4がオフになり、トランジスターTA1、TA3がオンになり、キャパシターCAの一端が入力電圧VINに接続され、キャパシターCAの他端からトランジスターTA1を介して出力電圧VQ=2×VINが出力される。トランジスターTA5、TA6は第1期間、第2期間ともにオフである。或いは、通常の昇圧動作においてソフトスタート用のトランジスターTA5、TA6を併用してもよい。即ち、第1期間でトランジスターTA6がオンになり、トランジスターTA5がオフになり、第2期間でトランジスターTA5がオンになり、トランジスターTA6がオフになってもよい。低能力昇圧動作では、第1期間でトランジスターTA2、TA6がオンになり、トランジスターTA1、TA5がオフになり、第2期間でトランジスターTA2、TA6がオフになり、トランジスターTA1、TA5がオンになる。
ソフトスタート用の昇圧トランジスターTA3、TA4のサイズ(例えばチャネル幅W/チャネル長Lのチャネル幅W等)は、通常昇圧動作用の昇圧トランジスターTA5、TA6のサイズよりも小さい。そのため、ソフトスタート用の昇圧トランジスターTA3、TA4の方がオン抵抗が大きくなり、そのトランジスターTA3、TA4で昇圧動作を行うことで第jの昇圧回路BCjの電流供給能力が低下する。ソフトスタート用の昇圧トランジスターTA3、TA4は、電源回路110の起動時において昇圧動作を開始する際の突入電流を抑制するために設けられている。このように元々設けられているソフトスタート回路を用いることで電源のはまり込み時の低能力昇圧動作を実現できる。
4.第4、第5の構成例
図5(A)にドライバー100の第4の構成例を示す。第4の構成例は、第jの昇圧回路BCjが電源のはまり込み時に昇圧動作を停止する場合の構成例である。なお図5(A)では駆動回路120や昇圧回路の一部の図示を省略する。
ドライバー100は、制御回路140と、第jの昇圧回路BCjと、異常検出回路130を含む。第jの昇圧回路BCjは、イネーブル信号生成部GENと、昇圧クロック生成部CKGと、昇圧部BSTと、を含む。
昇圧部BSTは、図4で説明したチャージポンプ回路で構成される。昇圧クロック生成部CKGは、昇圧部BSTを駆動するクロック信号を生成する。即ち、昇圧部BSTを構成するトランジスターTA1〜TA6をオン・オフ制御するクロック信号を、通常の昇圧動作やソフトスタート動作(低能力昇圧動作)に対応して生成する。
制御回路140は、イネーブル信号ENとソフトスタート信号SFTを第jの昇圧回路BCjへ出力する。第jの昇圧回路BCjは、イネーブル信号ENがアクティブの期間において昇圧動作を行い、ソフトスタート信号SFTがアクティブの期間においてソフトスタート動作を行う。
イネーブル信号生成部GENは、制御回路140からのイネーブル信号ENと異常検出回路130からの検出信号SDTとに基づいて、新たなイネーブル信号ENAを生成する。イネーブル信号ENがアクティブの場合において、異常検出回路130が第iの昇圧電圧VBiの異常を検出して検出信号SDTがアクティブとなった場合、イネーブル信号生成部GENは非アクティブのイネーブル信号ENAを出力する。即ち、電源のはまり込み時において第jの昇圧回路BCjに昇圧動作の停止が指示される。例えばイネーブル信号ENと検出信号SDTがハイアクティブの場合、イネーブル信号生成部GENは、検出信号SDTを論理反転するインバーターと、インバーターの出力とイネーブル信号ENの論理積を出力する論理積回路と、で構成される。
図5(B)にドライバー100の第5の構成例を示す。第5の構成例は、第jの昇圧回路BCjが電源のはまり込み時に低能力昇圧動作を行う場合の構成例である。なお図5(B)では駆動回路120や昇圧回路の一部の図示を省略する。
ドライバー100は、制御回路140と、第jの昇圧回路BCjと、異常検出回路130を含む。第jの昇圧回路BCjは、ソフトスタート信号生成部GSFと、昇圧クロック生成部CKGと、昇圧部BSTと、を含む。
ソフトスタート信号生成部GSFは、制御回路140からのソフトスタート信号SFTと異常検出回路130からの検出信号SDTとに基づいて、新たなソフトスタート信号SFTAを生成する。ソフトスタート信号SFTが非アクティブの場合において、異常検出回路130が第iの昇圧電圧VBiの異常を検出して検出信号SDTがアクティブとなった場合、ソフトスタート信号生成部GSFはアクティブのソフトスタート信号SFTAを出力する。即ち、電源のはまり込み時において第jの昇圧回路BCjにソフトスタート動作(低能力昇圧動作)が指示される。例えばソフトスタート信号SFTと検出信号SDTがハイアクティブの場合、イネーブル信号生成部GENは、検出信号SDTとソフトスタート信号SFTの論理和を出力する論理和回路で構成される。
5.変形例
図6にドライバー100の変形例を示す。この変形例では、昇圧電圧(第iの昇圧電圧VBi)の異常が検出された場合に、電源回路110の起動シーケンスを再実行する。
具体的には異常検出回路130は制御回路140に対して検出信号SDTを出力する。制御回路140は、検出信号SDTがアクティブになった場合に、電源回路110の動作を一旦停止させ、その後に電源回路110を再起動する。起動シーケンスは、電源回路110の各部の動作タイミングを制御するシーケンスである。図12で後述するように、例えば第1〜第nの昇圧回路BC1〜BCnの昇圧動作を開始するタイミングや、ソフトスタートを開始・停止するタイミング、レギュレーターの動作を開始する(又は出力をイネーブルにする)タイミング等を制御する。
このように、低能力昇圧動作や昇圧動作の停止だけでなく、起動シーケンスを再実行することによっても電源のはまり込みから自己復帰することが可能である。即ち、起動シーケンスを再実行すると、昇圧回路を含む電源回路の動作が一旦停止するので、寄生トランジスターへの電流供給が無くなり、電源のはまり込みから復帰できる。
6.異常検出回路
図7に、異常検出回路130の第1の詳細な構成例を示す。図7に示すように、異常検出回路130は検出トランジスターTDETを有する。検出トランジスターTDETは、高電位側電源電圧VDD及び低電位側電源電圧VSSの一方である第1の電源電圧のノードと、第iの昇圧電圧VBiのノードとの間に設けられ、高電位側電源電圧VDD及び低電位側電源電圧VSSの他方である第2の電源電圧に基づく入力電圧VNB1がゲートに入力される。そして異常検出回路130は、検出トランジスターTDETのソース及びドレインの一方の電圧変化に基づいて、第iの昇圧電圧VBiの異常を検出する。
なお以下では、検出トランジスターTDETがN型トランジスターであり、第1の電源電圧が高電位側電源電圧VDDであり、第2の電源電圧が低電位側電源電圧VSSであり、異常検出回路130が検出トランジスターTDETのドレイン(ノードNB2)の電圧変化に基づいて異常検出する場合を例にとって説明する。
高電位側電源電圧VDD及び低電位側電源電圧VSSは、電源回路110が生成する電圧ではなく、例えばドライバー100外部のシステム電源から供給される電源電圧である。即ち、電源電圧VDD、VSSは、第iの昇圧電圧VBiに異常が起きたときでも変動がなく、一定の電圧であると信頼できる電圧である。
このような信頼できる第1の電源電圧VDDのノードと第iの昇圧電圧VBiのノードとの間に検出トランジスターTDETを設け、そのゲートに、信頼できる第2の電源電圧VSSに基づく入力電圧VNB1を入力することで、第iの昇圧電圧VBiの異常を正確に検出できる。即ち、第1の電源電圧VDDと第2の電源電圧VSSは変化しないので、検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2の変化は、第iの昇圧電圧VBiの変化によって生じることになる。即ち、その検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2の変化を検出することで、第iの昇圧電圧VBiの異常を検出できる。
また本実施形態では、異常検出回路130は、検出トランジスターTDETのドレイン(ソース及びドレインの一方)と、第1の電源電圧VDDのノードとの間に設けられる抵抗素子RCを有する。
即ち、抵抗素子RCと検出トランジスターTDETは、第1の電源電圧VDDのノードと第iの昇圧電圧VBiのノードとの間に直列接続される。検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2は、抵抗素子RCと検出トランジスターTDETのオン抵抗とで抵抗分割された電圧となる。第iの昇圧電圧VBiが変化すると検出トランジスターTDETのソース電圧が変化するのでオン抵抗が変化し、抵抗分割の比が変わるので、検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2が変化し、第iの昇圧電圧VBiの異常を検出することが可能となる。
また本実施形態では、検出トランジスターのソース(ソース及びドレインの他方)と、第iの昇圧電圧VBiのノードとの間に設けられ、ドレインとゲートが接続される第2のトランジスターTB2を有する。例えば第2のトランジスターTB2はN型トランジスターである。
このように、いわゆるダイオード接続された第2のトランジスターTB2を、検出トランジスターTDETのソース側に設けることで、異常検出の検出電圧を調整できる。具体的には、第iの昇圧電圧VBiは第2の電源電圧VSSよりも低い電圧(負電圧)である。電源のはまり込みが生じた際、基板電圧である第iの昇圧電圧VBiが上昇するが、基板と第2の電源電圧VSSの間にはダイオード(寄生ダイオード等)が存在するので、第iの昇圧電圧VBiの上昇は第2の電源電圧VSS程度までである。そのため、第iの昇圧電圧VBiの異常は、第2の電源電圧VSSよりも少し低い検出電圧で行う。このとき、第2のトランジスターTB2を設けることで検出電圧を下げることができ、適切な検出電圧を設定できる。
検出トランジスターTDETのゲート電圧を変更することでも検出電圧を変えることができるが、このゲート電圧はヒステリシス特性に関係しており、検出電圧の調整のためだけには変更できない。そのため、第2のトランジスターTB2を設けて検出電圧を調整する。
また本実施形態では、異常検出回路130は、第iの昇圧電圧VBiが検出電圧を超えた場合に第iの昇圧電圧VBiが異常であると検出する。この検出電圧は、ヒステリシス特性を有する。
具体的には、異常検出回路130は、検出トランジスターTDETのドレイン(ソース及びドレインの一方)の電圧をバッファリングするバッファー回路BFBと、検出トランジスターTDETのゲートと第2の電源電圧VSSのノードとの間に設けられ、バッファー回路BFBの出力(電圧VNB4)に基づいてオン・オフされる第3のトランジスターTB3と、第1の電源電圧VDDのノードと検出トランジスターTDETのゲートとの間に設けられる第1の抵抗素子RB1と、検出トランジスターTDETのゲートと第2の電源電圧VSSのノードとの間に設けられ、第3のトランジスターTB3に並列接続される第2の抵抗素子RB2と、を有する。
バッファー回路BFBは、検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2を受ける第1のインバーター(P型トランジスターTB4、N型トランジスターTB5)と、第1のインバーターの出力を受ける第2のインバーターIVB2と、で構成される。異常検出回路130は、バッファー回路BFBの出力を受けて検出信号SDTを出力するインバーターIVB2を含んでいる。
図8を用いて異常検出回路130の動作を説明する。図8は、第iの昇圧電圧VBiを変化させたときの検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2とゲート電圧VNB1のシミュレーション結果である。シミュレーションの便宜上、時間軸に沿って第iの昇圧電圧VBiを変化させている。
まず、正常から異常へ変化するときの動作を説明する。正常時には第iの昇圧電圧VBi=−10Vの付近で動作している。このとき検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2はVSS=0Vより低いのでバッファー回路BFBの出力はローレベルであり、トランジスターTB3はオフしている。検出トランジスターTDETのゲート電圧VNB1は抵抗素子RB1、RB2の抵抗分割で決まる。
第iの昇圧電圧VBiが−10Vから上昇していく(紙面中央から右に向かう)と、それに伴って検出トランジスターTDETのソース電圧が上昇し、検出トランジスターTDETのオン抵抗が上昇する。それにより、検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2が上昇する。第iの昇圧電圧VBiが検出電圧VD1になると検出トランジスターTDETがオフになり、検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2が電源電圧VDDまで上昇する。そうするとバッファー回路BFBの出力がローレベルからハイレベルになる。即ち、第iの昇圧電圧VBiが検出電圧VD1を超えた場合に第iの昇圧電圧VBiが異常であると検出される。
次に、異常から正常へ復帰するときの動作を説明する。第iの昇圧電圧VBiがVSS=0Vから低下していく(紙面左から中央に向かう)と、それに伴って検出トランジスターTDETのソース電圧が低下する。第iの昇圧電圧VBiが検出電圧VD2になると検出トランジスターTDETがオンになり、検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2がVSS=0Vよりも低くなる。そうするとバッファー回路BFBの出力がハイレベルからローレベルになる。バッファー回路BFBの出力がハイレベルのときにはトランジスターTB3はオンしており、検出トランジスターTDETのゲート電圧VNB1はVSS=0Vである。これは、抵抗素子RB1、RB2の分割電圧よりも低いので、検出トランジスターTDETのソース電圧が、より低い状態にならないと検出トランジスターTDETがオンにならない。即ち、VD2<VD1となり、検出電圧はヒステリシス特性を有している。
図9に、異常検出回路130の第2の詳細な構成例を示す。この構成例では、異常検出回路130は、検出トランジスターTDETのドレイン(ソース及びドレインの一方)と、第1の電源電圧VDDのノードとの間に設けられ、ゲートに入力電圧VNB1が入力される第1のトランジスターTB1を有する。なお、第1の詳細な構成例と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
動作は基本的に第1の詳細な構成例と同様である。即ち、第1のトランジスターTB1のオン抵抗が第1の詳細な構成例における抵抗素子RCに対応している。検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2は第1のトランジスターTB1のオン抵抗と検出トランジスターTDETのオン抵抗の抵抗分割で決まっており、第iの昇圧電圧VBiが上昇して検出トランジスターTDETのオン抵抗が高くなると検出トランジスターTDETのドレイン電圧VNB2が上昇してバッファー回路BFBの出力が反転し、異常が検出される。
7.電源回路
図10に、電源回路110の詳細な構成例を示す。図11に、図10の電源回路110が適用されたドライバー100の構成例を示す。
図11のドライバー100は、電源回路110、ソースドライバー120(駆動回路)、ゲートドライバー150、制御回路140を含む。ソースドライバー120(データドライバー)は表示パネル200のソース線(データ線)を駆動する回路であり、例えば階調電圧生成回路やD/A変換回路、ソースアンプ等を含む。ゲートドライバー150(走査ドライバー)は、表示パネル200のゲート線(走査線)を駆動する回路であり、例えばレベルシフターやバッファー等を含む。制御回路140は、例えば、表示コントローラー300との通信を行うインターフェース回路、表示コントローラー300から送信される画像データをラッチするラインラッチ、表示制御のタイミングを制御するタイミングコントローラー等を含む。例えば制御回路140はゲートアレイ等で構成される。
図10の電源回路110は、第1〜第5の昇圧回路BC1〜BC5と、第1〜第13のレギュレーターRG1〜RG13を含む。例えば第1〜第5の昇圧回路BC1〜BC5はチャージポンプ回路であり、第1〜第13のレギュレーターRG1〜RG13はリニアレギュレーターである。なお図10において、各電圧の図面上下方向の位置関係は、おおよその電圧の大小関係を表す。例えば、VDDL、VLDO等はVDDとVSSの間の電圧であり、VOUTM、VOUT3等はVSSよりも低い電圧(負電圧)であり、VOUT等はVDDよりも高い電圧である。
レギュレーターRG1、RG2、RG3は電源電圧VDDを降圧し、電圧VDDL、VLDO1、VLDO2を生成する。図10に示すように、電圧VDDLは制御回路140(ロジック回路)の電源電圧である。
昇圧回路BC1は、電圧VSSを基準に電圧VLDO1を2倍に昇圧して電圧VOUTを生成する。レギュレーターRG4、RG5、RG6、RG7、RG8、RG9は、電圧VOUTを降圧して電圧VREG、VDDHSP、VDDRHP、VDDRMP、VOFREG、VONREGを生成する。レギュレーターRG4は不図示のバンドギャップ回路の出力電圧を基準に電圧VREGを生成する。その他のレギュレーターRG1〜RG3、RG5〜RG13は、電圧VREGを基準に各電圧を出力する。図10に示すように、電圧VDDHSP、VDDRMPはソースドライバー120の正の電源電圧(ドット反転駆動の正極駆動に用いる電源電圧)である。電圧VDDRHPは階調電圧生成回路の電源電圧である。
昇圧回路BC2は、電圧VSSを基準に電圧VLDO2を反転して負の電圧VOUTMを生成する。レギュレーターRG10は電圧VLDO2と電圧VOUTMから電圧VCOMを生成する。電圧VCOMは、表示パネル200のソース線を駆動する際のコモン電圧である。
昇圧回路BC3は、電圧VSSを基準に電圧VDDを4倍に反転昇圧して負の電圧VOUT3を生成する。レギュレーターRG11は電圧VOUT3を降圧して電圧VDDHSNを生成し、レギュレーターRG12は電圧VDDHSNを降圧して電圧VDDRMNを生成する。図10に示すように、電圧VDDHSN、VDDRMPは、ソースドライバー120の負の電源電圧(ドット反転駆動の負極駆動に用いる電源電圧)である。
昇圧回路BC4は、電圧VSSを基準に電圧VOFREGを3倍に反転昇圧し、負の電圧VEEを生成する。電圧VEEはドライバー100の半導体基板(P型基板)の基板電圧である。レギュレーターRG13は電圧VEEを降圧して電圧VGLを生成する。図10に示すように、電圧VGLはゲートドライバー150の負の電源電圧である。
昇圧回路BC5は、電圧VONREGと電圧VGLから電圧VDDHG=VONREG×2−VGLを生成する。図10に示すように、電圧VDDHGはゲートドライバー150の正の電源電圧である。
図12に、制御回路140が実行する電源回路110の起動シーケンスを示す。なお起動シーケンスは図12に限定されず、例えば昇圧回路BC1〜BC5の昇圧動作を同時に開始させてもよい。例えばレジスター設定により起動シーケンスをユーザーが設定できるように構成してもよい。
図12に示すように、電源回路110の起動を指示するレジスター値DISONが、ドライバー100外部の表示コントローラー(処理部)によりアクティブにされると、制御回路140は電源回路110の起動シーケンスを開始する。例えば起動シーケンスの実行期間は6フレームF1〜F6である。なおレギュレーターRG1はドライバー100の電源投入時にバンドギャップ回路等と共に動作オンになる。
起動シーケンスでは、まず第2フレームF2の開始時に昇圧回路BC1〜BC3のイネーブル信号をアクティブにして昇圧動作を開始させる。またレギュレーターRG1〜4を動作オンにする。第2〜第5フレームF2〜F5までは昇圧回路BC1〜BC3のソフトスタート信号をアクティブにしてソフトスタート動作させる。次に第3フレームF3の開始時にレギュレーターRG5〜7、11、12のイネーブル信号をアクティブにして動作オンにする。この第3フレームF3までで、1次〜3次の昇圧系が立ち上がり、レギュレーターの基準電圧とコモン電圧、ソースドライバーの電源電圧が出力される。
また第3フレームF3の開始時に、レギュレーターRG8のイネーブル信号をアクティブにして動作オンさせ、昇圧回路BC4のイネーブル信号をアクティブにして昇圧動作を開始させる。次に第4フレームF4の開始時にレギュレーターRG13のイネーブル信号をアクティブにして動作オンさせる。またレギュレーターRG9のイネーブル信号をアクティブにして動作オンさせ、昇圧回路BC5のイネーブル信号をアクティブにして昇圧動作を開始させる。この第4フレームF4までで、4次及び5次の昇圧系が立ち上がり、ゲートドライバーの電源電圧と基板電圧が出力される。
次に第5フレームF5の間に(第6フレームF6の開始前)にレギュレーターRG10のイネーブル信号をアクティブにして動作オンさせる。この第5フレームでコモン電圧が出力される。第6フレームF6の開始時には昇圧回路BC1〜BC3のソフトスタート動作が終了して通常の昇圧動作に移行し、第6フレームF6の終了で起動シーケンスが終了する。
なお、図6で説明した起動シーケンスの再実行では、異常検出回路130からの検出信号SDTがアクティブになった場合に制御回路140がレジスター値DISONを非アクティブにし、再びレジスター値DISONをアクティブにすることで、起動シーケンスを再度実行する。
8.電気光学装置、電子機器
図13に、本実施形態のドライバー100を適用できる電気光学装置と電子機器の構成例を示す。本実施形態の電子機器として、例えばプロジェクターや、テレビション装置、情報処理装置(コンピューター)、携帯型情報端末、カーナビゲーションシステム、携帯型ゲーム端末等の、表示装置を搭載する種々の電子機器を想定できる。
図13に示す電子機器は、電気光学装置350、表示コントローラー300(ホストコントローラー、第1処理部)、CPU310(第2処理部)、記憶部320、ユーザーインターフェース部330、データインターフェース部340を含む。電気光学装置350はドライバー100、表示パネル200を含む。
表示パネル200は例えばマトリックス型の液晶表示パネルである。或は、表示パネル200は自発光素子を用いたEL(Electro-Luminescence)表示パネルであってもよい。例えば、表示パネル200にはフレキシブル基板が接続され、そのフレキシブル基板にドライバー100が実装され、電気光学装置350が構成される。なお、ドライバー100と表示パネル200は電気光学装置350として構成されずに個々の部品として電子機器に組み込まれてもよい。例えば、表示パネル200には配線引き出し用のフレキシブル基板が接続され、ドライバー100は表示コントローラー300等とともにリジッド基板に実装され、そのリジッド基板にフレキシブル基板を接続することで表示パネル200が実装されてもよい。
ユーザーインターフェース部330は、ユーザーからの種々の操作を受け付けるインターフェース部である。例えば、ボタンやマウス、キーボード、表示パネル200に装着されたタッチパネル等で構成される。データインターフェース部340は、画像データや制御データの入出力を行うインターフェース部である。例えばUSB等の有線通信インターフェースや、或は無線LAN等の無線通信インターフェースである。記憶部320は、データインターフェース部340から入力された画像データを記憶する。或は、記憶部320は、CPU310や表示コントローラー300のワーキングメモリーとして機能する。CPU310は、電子機器の各部の制御処理や種々のデータ処理を行う。表示コントローラー300はドライバー100の制御処理を行う。例えば、表示コントローラー300は、データインターフェース部340や記憶部320から転送された画像データを、ドライバー100が受け付け可能な形式に変換し、その変換された画像データをドライバー100へ出力する。ドライバー100は、表示コントローラー300から転送された画像データに基づいて表示パネル200を駆動する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また電源回路、異常検出回路、回路装置、電気光学装置、電子機器の構成・動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
100 ドライバー、110 電源回路、120 ソースドライバー、
120 駆動回路、130 異常検出回路、140 制御回路、
150 ゲートドライバー、200 表示パネル、210 システム電源、
300 表示コントローラー、310 CPU、320 記憶部、
330 ユーザーインターフェース部、340 データインターフェース部、
350 電気光学装置、
BCi 第iの昇圧回路、BCj 第jの昇圧回路、BCk 第kの昇圧回路、
BFB バッファー回路、TDET 検出トランジスター、
VBi 第iの昇圧電圧、VBj 第jの昇圧電圧、VBk 第kの昇圧電圧、
VD1,VD2 検出電圧、VDD 高電位側電源電圧、
VSS 低電位側電源電圧

Claims (15)

  1. 第1〜第nの昇圧回路(nはn≧2の整数)を有する電源回路と、
    前記電源回路から供給される電源に基づいて動作する回路と、
    異常検出回路と、
    を含み、
    前記異常検出回路は、
    前記第1〜第nの昇圧回路のうちの第iの昇圧回路(iは1≦i≦nの整数)の昇圧動作に基づき生成された第iの昇圧電圧の異常を検出し、
    前記第1〜第nの昇圧回路のうちの第jの昇圧回路(jは1≦j≦n、j≠iの整数)は、
    前記第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に、通常の昇圧動作よりも電流供給能力が低い低能力昇圧動作を行う又は昇圧動作を停止し、
    前記第iの昇圧電圧は、前記第jの昇圧回路の昇圧動作に基づき生成された第jの昇圧電圧に基づき生成される電圧であることを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1において、
    前記第jの昇圧回路は、
    前記第iの昇圧電圧の異常が検出されている期間においては、前記低能力昇圧動作を行い又は昇圧動作を停止し、前記第iの昇圧電圧の異常が非検出になった場合には、前記通常の昇圧動作を再開することを特徴とする回路装置。
  3. 第1〜第nの昇圧回路(nはn≧2の整数)を有する電源回路と、
    前記電源回路から供給される電源に基づいて動作する回路と、
    異常検出回路と、
    を含み、
    前記異常検出回路は、
    前記第1〜第nの昇圧回路のうちの第iの昇圧回路(iは1≦i≦nの整数)の昇圧動作に基づき生成された第iの昇圧電圧の異常を検出し、
    前記第1〜第nの昇圧回路のうちの第jの昇圧回路(jは1≦j≦n、j≠iの整数)は、
    前記第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に、昇圧動作を停止し、
    前記第iの昇圧電圧は、前記第1〜第nの昇圧回路のうち第kの昇圧回路(kは1≦k≦n、k≠i,jの整数)の昇圧動作に基づき生成された第kの昇圧電圧に基づき生成される電圧であることを特徴とする回路装置。
  4. 請求項3において、
    前記第jの昇圧回路は、
    前記第iの昇圧電圧の異常が検出されている期間においては、昇圧動作を停止し、前記第iの昇圧電圧の異常が非検出になった場合には、常の昇圧動作を再開することを特徴とする回路装置。
  5. 第1〜第nの昇圧回路(nはn≧2の整数)を有する電源回路と、
    前記電源回路から供給される電源に基づいて動作する回路と、
    異常検出回路と、
    を含み、
    前記異常検出回路は、
    前記第1〜第nの昇圧回路のうちの第iの昇圧回路(iは1≦i≦nの整数)の昇圧動作に基づき生成された第iの昇圧電圧の異常を検出し、
    前記第1〜第nの昇圧回路のうちの第jの昇圧回路(jは1≦j≦n、j≠iの整数)は、
    通常昇圧動作用の昇圧トランジスターと、ソフトスタート用の昇圧トランジスターと、を有し、
    前記第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に、前記ソフトスタート用の昇圧トランジスターで昇圧動作を行うことで、通常の昇圧動作よりも電流供給能力が低い低能力昇圧動作を行うことを特徴とする回路装置。
  6. 第1〜第nの昇圧回路(nはn≧2の整数)を有する電源回路と、
    前記電源回路から供給される電源に基づいて動作する回路と、
    異常検出回路と、
    を含み、
    前記異常検出回路は、
    前記第1〜第nの昇圧回路のうちの第iの昇圧回路(iは1≦i≦nの整数)の昇圧動作に基づき生成された第iの昇圧電圧の異常を検出し、
    前記第1〜第nの昇圧回路のうちの第jの昇圧回路(jは1≦j≦n、j≠iの整数)は、
    直列接続される第1〜第4のトランジスターと、前記第1〜第4のトランジスターのうちの第3、第4のトランジスターに並列接続される第5、第6のトランジスターと、を含み、
    通常の昇圧動作では、前記第1〜第4のトランジスターをオン・オフすることで昇圧動作を行い、
    前記第iの昇圧電圧の異常が検出された場合に、前記第3、第4のトランジスターをオフにして、前記第1、第2のトランジスターと前記第5、第6のトランジスターを用いて昇圧動作のソフトスタートを行うことで、前記通常の昇圧動作よりも電流供給能力が低い低能力昇圧動作を行うことを特徴とする回路装置。
  7. 請求項5又は6において、
    前記第jの昇圧回路は、
    前記第iの昇圧電圧の異常が検出されている期間においては、前記低能力昇圧動作を行い、前記第iの昇圧電圧の異常が非検出になった場合には、前記通常の昇圧動作を再開することを特徴とする回路装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記第iの昇圧電圧は、回路装置の基板電圧であり、
    前記異常検出回路は、
    前記基板電圧の異常を検出することを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記第jの昇圧回路は、前記第1〜第nの昇圧回路のうち最も電流供給能力が高い昇圧回路であることを特徴とする回路装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    前記回路は、
    前記第jの昇圧回路の昇圧動作に基づき生成された第jの昇圧電圧に基づいて表示パネルを駆動する駆動回路であることを特徴とする回路装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記異常検出回路は、
    前記第iの昇圧電圧が検出電圧を超えた場合に前記第iの昇圧電圧が異常であると検出することを特徴とする回路装置。
  12. 請求項11において、
    前記検出電圧はヒステリシス特性を有することを特徴とする回路装置。
  13. 請求項11又は12において、
    前記異常検出回路は、
    高電位側電源電圧及び低電位側電源電圧の一方である第1の電源電圧のノードと、前記第iの昇圧電圧のノードとの間に設けられ、前記高電位側電源電圧及び前記低電位側電源電圧の他方である第2の電源電圧に基づく入力電圧がゲートに入力される検出トランジスターを有し、
    前記検出トランジスターのソース及びドレインの一方の電圧変化に基づいて、前記第iの昇圧電圧の異常を検出することを特徴とする回路装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載された回路装置と、
    表示パネルと、
    を含み、
    前記回路は、前記電源回路から供給される前記電源に基づいて前記表示パネルを駆動する駆動回路であることを特徴とする電気光学装置。
  15. 請求項1乃至13のいずれかに記載された回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
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