JP6569230B2 - 二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池およびその製造方法に関する。
二次電池は、例えば、発電要素およびシール部を有する電池本体部を備えている。発電要素は、樹脂集電体に配置された電極をセパレータを介して積層して構成される。シール部は、シール材を熱融着することによって形成されており、発電要素の外周部の少なくとも一部を封止するために使用される。熱融着は、電極の積層方向に関し電池本体部の両方の外側からシール材を加熱することによって実施されている。
一方、集電体の軽量化を図る観点から、金属層を含む樹脂集電体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特表2008−536254号公報
しかし、金属層を含む樹脂集電体は、金属層を含まない樹脂集電体と異なり、金属層を経由した放熱効果が大きいため、シール材を熱融着する際、電池本体部の外側の加熱温度と電池本体部の積層方向中央部に位置するシール材の温度との温度差が増加する問題を有する。
例えば、高融点のシール材を適用してシール部を形成する場合、電池本体部の積層方向中央部に位置するシール材の温度を確保するためには、電池本体部の外側の加熱温度を大幅に高くする必要がある。そのため、セパレータの熱収縮による内部短絡(対向する電極面の接触)が発生する虞があり、良好な高温シール性を得ることが困難である。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、良好な高温シール性を有する二次電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一様相は、金属層を含む樹脂集電体に配置された電極をセパレータを介して積層方向に積層してなる発電要素と、前記発電要素の外周部の少なくとも一部を封止するためのシール部と、を有する電池本体部を有する二次電池である。前記電池本体部において前記セパレータが、前記電極を介して前記積層方向に複数積層されている。前記シール部は、シール材を熱融着することによって形成されている。複数の前記セパレータのそれぞれは、前記シール材の熱融着における前記電池本体部の前記積層方向外側の加熱温度での熱収縮率が5%以下である材料から構成されている。複数の前記セパレータは、第1セパレータと、前記第1セパレータに対して前記電極を隔てて前記積層方向の両方の外側に位置し、かつ、前記電池本体部において前記積層方向の最外側の両方に位置するセパレータを含む第2セパレータと、が含まれる。前記第2セパレータは、前記加熱温度における熱収縮率が、前記第1セパレータより小さい。
上記目的を達成するための本発明の別の一様相は、金属層を含む樹脂集電体に配置された電極をセパレータを介して積層してなる発電要素と、前記発電要素の外周部の少なくとも一部を封止するためのシール部と、を有する電池本体部を備えている二次電池の製造方法である。前記二次電池の製造方法は、前記シール部を、前記発電要素の外周部に配置されるシール材を熱融着することによって形成するシール部形成工程を有し、前記熱融着は、前記電極の積層方向に関する前記電池本体部の両方の外側を介して、前記シール材を加熱することによって実施されており、前記セパレータは、前記電池本体部の外側の加熱温度における熱収縮率が5%以下である材料から構成されている。前記シール部形成工程において、前記電極の積層方向に関し、前記電池本体部の外側の間に位置する中央部を、近接加熱する。
本発明によれば、セパレータは、シール材加熱温度(電池本体部の外側の加熱温度)における熱収縮率が5%以下である材料から構成されている。そのため、高融点のシール材を適用してシール部を形成する際、電池本体部の積層方向中央部に位置するシール材の温度が確保されるように、シール材加熱温度を上昇させても、セパレータの熱収縮による内部短絡の発生が抑制される。したがって、良好な高温シール性を有する二次電池を製造することできる。つまり、良好な高温シール性を有する二次電池およびその製造方法を提供することが可能である。
本発明の実施の形態に係る二次電池を説明するための斜視図である。 図1に示される二次電池の断面図である。 図2に示される集電体を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態に係る二次電池の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図4に示されるシール部形成工程を説明するための断面図である。 シール部形成工程における温度分布を説明するためのグラフである。 図5に示される積層方向中央部に位置するシール材の温度と容量維持率との関係を示している実験結果のテーブルである。 図5に示されるシール材の材料と容量維持率との関係を示している実験結果のテーブルである。 図5に示されるセパレータの材料に関する熱収縮率と内部短絡発生率との関係を示している実験結果のテーブルである。 図5に示される負極活物質層および正極活物質層に含まれるバインダーの材料に関するフッ化水素ガス発生の有無を示している実験結果のテーブルである。 本発明の実施の形態に係る変形例1を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態に係る変形例2を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態に係る変形例3を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態に係る変形例4を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態に係る変形例5を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態に係る変形例6を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本発明の実施の形態に係る二次電池を説明するための斜視図、図2は、図1に示される二次電池の断面図、図3は、図2に示される集電体を説明するための断面図である。
本発明の実施の形態に係る二次電池10は、積層型のリチウムイオン二次電池であり、図1に示されるように、正極集電タブ12、負極集電タブ14および外装体16を有する。
正極集電タブ12および負極集電タブ14は、高導電性部材からなる強電端子であり、外装体16の内部から外部に向かって延長しており、電流を引き出すために使用される。高導電性部材は、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス、これらの合金である。正極集電タブ12および負極集電タブ14は、例えば、耐熱絶縁性の熱収縮チューブにより被覆することで、周辺機器や配線などへの電気的接触を、確実に防止することが好ましい。
外装体16は、図2に示されるように、内部に電池本体部18が配置されており、外部からの衝撃や環境劣化を防止するために使用されており、シート材の外周部の一部または全部を、熱融着により接合することで形成される。
シート材は、軽量化および熱伝導性の観点から、高分子−金属複合ラミネートフィルムから構成されることが好ましい。高分子は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂材料である。金属は、例えば、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)である。
外装体16は、一対のラミネートフィルム(シート材)によって構成される形態に限定されず、例えば、予め袋状に形成されているラミネートフィルムを適用することも可能である。
電池本体部18は、集電体22、負極活物質層26、正極活物質層28、セパレータ40、シール部32,34を有する。
集電体22は、軽量化を図るため、図3に示されるように、導電性樹脂層23および金属層24を有する樹脂集電体から構成される。
負極活物質層26および正極活物質層28は、双極型電極20(図3)を構成しており、負極活物質層26は、集電体22の一方の面に配置され、正極活物質層28は、集電体22の他方の面に配置される。
セパレータ40は、負極活物質層26と正極活物質層28との間に配置される。なお、隣接する負極活物質層26、セパレータ40および正極活物質層28は、発電要素(単電池)19を構成する(図3)。つまり、電池本体部18は、複数の積層された発電要素19が電気的に直列接続された構造を有する。
シール部32およびシール部34は、正極活物質層28および負極活物質層26の周囲をそれぞれ取り囲むように配置されており、発電要素19の外周部19Aの少なくとも一部を封止するために設けられている。シール部32,34は、シール材を加熱して熱融着することによって形成されている。
なお、セパレータ40は、後述されるように、シール材加熱温度における熱収縮率が5%以下である材料から構成されており、双極型の二次電池10は、良好な高温シール性を有する。
正極集電タブ12および負極集電タブ14は、電池本体部18の外側に配置され、電極投影面の全てを、少なくとも覆うように構成されている。したがって、電流取り出し部(面方向の電流取り出し)は、低抵抗化され、電池の高出力化が可能になる。
双極型電極20の積層方向Sに関し、最外側に位置する集電体22は、双極型電極構造を有していない。具体的には、図2中最上層に位置する集電体22は、正極活物質層28を有しておらず、図2中最下層に位置する集電体22は、負極活物質層26を有していない。これは、最上層および最下層に位置する集電体22の外側に位置する正極活物質層28および負極活物質層26は、電池反応に関与しないためである。しかし、必要に応じ、双極型電極構造を有するように構成することも可能である。
次に、集電体、負極活物質層、正極活物質層およびセパレータの材質等を説明する。
集電体22の導電性樹脂層23は、例えば、導電性高分子材料や、導電性フィラーを含有する高分子材料から構成される。導電性高分子材料は、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアクリロニトリル、ポリオキサジアゾール、またはこれらの混合物である。
導電性フィラーは、例えば、アルミニウム材、ステンレス材、グラファイトやカーボンブラックなどのカーボン材、銀材、金材、銅材、チタン材である。導電性フィラーを含有する高分子材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、スチレンブタジエンゴム、ポリアクリロニトリル、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、またはこれらの混合物である。
集電体22の金属層24は、例えば、アルミニウム、銅、鉄、クロム、ニッケル、チタン、バナジウム、モリブデン、ニオブ、金、銀、白金、およびこれら金属の合金、金属炭化物、金属窒化物、金属酸化物から構成される。金属層24は、例えば、メッキ、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングによって形成することが可能である。
負極活物質層26は、負極活物質および添加剤(バインダや導電助剤等)を含有する。負極活物質は、容量および出力特性の観点から、炭素材料および合金系負極材料を適用することが好ましい。炭素材料は、例えば、グラファイト、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバ、コークス、ソフトカーボン、ハードカーボンである。合金系負極材料は、例えば、ケイ素、酸化ケイ素、二酸化錫、炭化ケイ素、錫である。
正極活物質層28は、正極活物質および添加剤(バインダや導電助剤等)を含有する。正極活物質は、容量および出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物を適用することが好ましい。リチウム−遷移金属複合酸化物は、例えば、LiCoOなどのLi・Co系複合酸化物、LiNiOなどのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMnなどのLi・Mn系複合酸化物、LiFeOである。
負極活物質層26および正極活物質層28に係るバインダーは、例えば、ポリアミック酸、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、スチレンブタジエンゴム、ポリアクリロニトリル、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、またはこれらの混合物である。
負極活物質層26および正極活物質層28に係る導電助剤は、導電性を向上させるために配合される添加物であり、例えば。アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、気相成長炭素繊維などの炭素材料である。
セパレータ40は、絶縁体であるが、多孔性(ポーラス)であり、電解質が浸透することによって、イオンの透過性および電気伝導性を呈する。電解質は、例えば、ゲルポリマー系であり、電解液およびホストポリマーを有する。
電解液は、プロピレンカーボネートおよびエチレンカーボネートからなる有機溶媒、支持塩としてのリチウム塩(LiPF)を含んでいる。有機溶媒は、例えば、その他の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類、テトラヒドロフラン等のエーテル類を適用することが可能である。リチウム塩は、例えば、その他の無機酸陰イオン塩、LiCFSO等の有機酸陰イオン塩を、適用することが可能である。
ホストポリマーは、HFP(ヘキサフルオロプロピレン)コポリマーを10%含むPVDF−HFP(ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体)である。ホストポリマーは、その他のリチウムイオン伝導性を持たない高分子や、イオン伝導性を有する高分子(固体高分子電解質)を適用することも可能である。その他のリチウムイオン伝導性を持たない高分子は、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレートである。イオン伝導性を有する高分子は、例えば、ポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシドである。
次に、本発明の実施の形態に係る二次電池の製造方法を説明する。
図4は、本発明の実施の形態に係る二次電池の製造方法を説明するためのフローチャートである。
二次電池10の製造方法は、図4に示されるように、電極形成工程、シール材配置工程、積層工程、シール部形成工程、組立工程、第1封止工程、液注工程および第2封止工程を有する。
電極形成工程においては、導電性樹脂層23および金属層24を有する集電体22の一方および他方の面に、正極活物質スラリーおよび負極活物質スラリーが、それぞれ塗布され、乾燥される。これにより、負極活物質層26および正極活物質層28が形成され、双極型電極20が得られる。正極活物質スラリーは、例えば、正極活物質、導電助剤およびバインダーを有し、粘度調整溶媒を添加することで、所定の粘度に調整されている。負極活物質スラリーは、例えば、負極活物質およびバインダーを有し、粘度調整溶媒を添加することで、所定の粘度に調整されている。正極活物質スラリーの塗膜および負極活物質スラリーの塗膜は、例えば、真空オーブンを利用して、乾燥させられる。
シール材配置工程においては、シール部32およびシール部34に対応するシート状のシール材が、発電要素19の外周部(正極活物質層28および負極活物質層26の周囲)を取り囲むように配置される。
積層工程においては、シート状のシール材が配置された双極型電極20がセパレータ40を介して順次積層され、電池本体部18が形成される。なお、電極の積層方向Sに関し、最下層に位置する集電体22は、負極活物質層26を有していないものが適用され、最上層に位置する集電体22は、正極活物質層28を有していないものが適用されている。
シール部形成工程においては、シール材を熱融着することによって、シール部32,34が形成される。熱融着は、電極の積層方向Sに関し電池本体部18の両方の外側を介して、シール材を加熱することによって実施される。なお、セパレータ40は、シール材加熱温度(電池本体部の外側の加熱温度)における熱収縮率が5%以下である材料から構成されている。
組立工程においては、電池本体部18に、正極集電タブ12および負極集電タブ14が取付けられ、一対の矩形状ラミネートフィルム(シート材)の間に配置される。
第1封止工程においては、ラミネートフィルムの外周部の3辺が熱融着により接合される。
液注工程においては、ラミネートフィルムにおける未接合の1辺を利用し、電解液が注液される。
第2封止工程においては、未接合の1辺が熱融着されることにより、内部に電池本体部18が密閉状態で収容されている外装体16が形成される。
本製造方法においては、上記のように、セパレータ40は、シール材加熱温度(電池本体部の外側の加熱温度)における熱収縮率が5%以下である材料から構成されている。そのため、高融点のシール材を適用してシール部32,34を形成する際、電池本体部の積層方向中央部に位置するシール材の温度が確保されるように、シール材加熱温度を上昇させても、セパレータ40の熱収縮による内部短絡(対向する電極面の接触)の発生が抑制される。したがって、良好な高温シール性を有する二次電池を製造することできる。つまり、良好な高温シール性を有する二次電池およびその製造方法を提供することが可能である。
また、シール部を形成するシール材は、シート状であるため、良好なシール性を確保することが容易である。
次に、シール部形成工程を詳述する。
図5は、図4に示されるシール部形成工程を説明するための断面図、図6は、シール部形成工程における温度分布を説明するためのグラフである。
シール部形成工程においては、例えば、図5に示されるように、ヒートバー110,120および駆動装置114,124を有するホットプレス装置が適用される。
ヒートバー110,120は、内部にヒーター112,122を有し、その温度を変更可能に構成されている。ヒートバー110,120は、電池本体部18の一方および他方の外側に、それぞれ相対して配置され、正極活物質層28および負極活物質層26の周囲を取り囲んでいるシート状のシール材31,33と位置合せされている。
駆動装置114,124は、例えば、往復動手段を有し、ヒートバー110,120が連結されている。したがって、ヒートバー110,120は、電池本体部18の外側に対して当接自在である。
本熱融着装置が適用されるシール部形成工程においては、積層工程から電池本体部18が投入されると、ヒートバー110,120が駆動装置114,124によって駆動され、電池本体部18の両方の外側に当接する。この際、ヒートバー110,120は、ヒーター112,122によって予め温度が上昇しており、電池本体部18の両方の外側を介して、シール材31,33が加熱されることになる。
電極20の積層方向Sに関し最外側に位置するシール材31,33は、ヒートバー110,120に隣接するため、その温度は、ヒーター112,122の温度(電池本体部の外側の加熱温度)と略一致する。つまり、電池本体部18の外側におけるシール材加熱温度は、ヒーター112,122の温度に対応している。
最外側に位置するシール材31,33の内側に位置するシール材31,33は、ヒーター112,122からの距離が長くなり、また、集電体22の金属層24を経由した放熱を生じる。したがって、最外側に位置するシール材31,33の加熱温度(シール材加熱温度)と積層方向中央部に位置するシール材31,33の温度との温度差が増加する。したがって、図6に示されるように、シール材31,33は、最外側において最大の温度を示し、電池本体部18の積層方向中央部において最小の温度を示すことになる。
しかし、上記のように、セパレータ40は、シール材加熱温度における熱収縮率が5%以下である材料から構成されているため、セパレータ40の熱収縮による内部短絡の発生が抑制される。
次に、セパレータ、シール材および電極に含まれるバインダーに係る構成を順次詳述する。
図7は、図5に示される積層方向中央部に位置するシール材の温度と容量維持率との関係を示している実験結果のテーブル、図8は、図5に示されるシール材の材料と容量維持率との関係を示している実験結果のテーブル、図9は、図5に示されるセパレータの材料に関する熱収縮率と内部短絡発生率との関係を示している実験結果のテーブル、図10は、図5に示される負極活物質層および正極活物質層に含まれるバインダーの材料に関するフッ化水素ガス発生の有無を示している実験結果のテーブルである。
実験に使用した二次電池は、概して以下のように製造した。
集電体の金属層側表面に、負極活物質スラリーを塗布し、乾燥させることで、負極活物質層(厚さ:100μm)を形成した。金属層は、銅めっき層である。負極活物質スラリーは、負極活物質としてグラファイト90wt%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン10wt%、粘度調整溶媒として適量のN−メチル−2−ピロリドンを混合し、調製した。
そして、集電体の導電性樹脂層側表面に、正極活物質スラリーを塗布し、乾燥させることで、正極活物質層(厚さ:100μm)を形成し、これにより、負極活物質層26および正極活物質層28を有する双極型電極20を得た。導電性樹脂層は、導電性ポリイミド樹脂層である。正極活物質スラリーは、正極活物質としてLiNiO85wt%、導電助剤としてアセチレンブラック5wt%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン10wt%、粘度調整溶媒として適量のN−メチル−2−ピロリドンを混合し、調製した。なお、負極活物質層の投影面は、正極活物質層の投影面よりも周囲に1mmはみだすように設定し、また、シール材の配置領域として、集電体の両面に関し、各辺幅10mmの余白が残るように設定(表面露出部(余白部)を形成)した。
その後、同様にして、第2および第3の双極型電極20を得た。
そして、第1の双極型電極20の表面露出部(余白部)に、幅10mmのシール材を配置した。この際、シール材は、正極活物質層の端面から1mm離して位置決めした。
正極活物質層を覆う大きさの第1のセパレータを、第1の双極型電極20の正極活物質層側表面に配置した。その後、シール材および第2の双極型電極20を順次配置した。この際、シール材は、第2の双極型電極20の表面露出部(余白部)に対応するように位置決めし、また、第2の双極型電極20は、負極活物質層が第1の双極型電極20の正極活物質層からはみ出さないように、位置決めした。
同様にして、シール材、第2のセパレータ、シール材および第3の双極型電極20を順次配置した。これにより、正極活物質層/負極活物質層の組み合わせを2組有する電池本体部(積層体)を得た。
電池本体部の有するシール材は、ホットプレス装置によって熱融着して、シール部を形成した。
集電タブ(強電端子)を、電池本体部を挟持するように取付けた後で、電池本体部を、一対の矩形状ラミネートフィルムの間に配置し、ラミネートフィルムの外周部の3辺を熱融着により接合した。
ラミネートフィルム(シート材)における未接合の1辺を利用し、電解液を注液した。電解液は、プロピレンカーボネート・エチレンカーボネートの等体積混合液にリチウム塩であるLiPFを1mol/Lの濃度で溶解させたものである。
そして、未接合の1辺を熱融着することにより、外装体を形成した。これにより、実験に使用した二次電池が製造された。
次に、図7を参照し、シール材に関する加熱温度と容量維持率との関係を説明する。なお、容量維持率(高温高湿環境における耐久性)は、初期の電池容量に対する、温度60℃かつ湿度90%の環境下における30日経過後における電池容量の割合(%)を、示している。シール材は、融点が130℃のポリプロピレン−ポリエチレン共重合体を適用した。
図7に示されるように、シール材加熱温度の上昇に伴って、積層方向中央部に位置するシール材の温度および容量維持率が上昇する傾向を有していた。特に、積層方向中央部に位置するシール材の温度が、シール材融点を越える場合、特に、良好な容量維持率を示した。
したがって、シール部形成工程においては、全てのシール材(積層方向中央部に位置するシール材を含め)の温度は、シール材の融点より高いことが好ましい。この場合、良好な高温シール性を有するシール部を確実に形成することが可能である。
次に、図8を参照し、シール材の材料と容量維持率との関係を説明する。
シール材は、融点が130℃のポリエチレン単独重合体、融点が140℃のポリプロピレン−ポリエチレン共重合体、融点が150℃のポリプロピレン−ポリエチレン共重合体、および、融点が160℃のポリプロピレン単独重合体を適用した。シール材加熱温度は、シール材融点と同一とした。
図8に示されるように、シール材加熱温度(シール材融点)の上昇に伴って、容量維持率が上昇する傾向を有する。特に、融点が150℃以上のポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体およびポリプロピレン−ポリエチレン共重合体)から形成されたシール部を有する2次電池は、良好な容量維持率を示した。
したがって、シール材は、融点が150℃以上のポリオレフィン系樹脂からなることが好ましく、良好な容量維持率を確保することが可能である。
次に、図9を参照し、セパレータの材料に関する熱収縮率と内部短絡発生率との関係を説明する。
実験には、シール材加熱温度として150℃を適用し、セパレータの材料として、ポリオレフィン系樹脂A、ポリオレフィン系樹脂B、ポリオレフィン系樹脂Cおよびアラミド系樹脂を検討した。ポリオレフィン系樹脂Aは、熱収縮率が32%のポリエチレン樹脂である。ポリオレフィン系樹脂Bは、熱収縮率が5.2%のポリプロピレン樹脂である。ポリオレフィン系樹脂Cは、熱収縮率が4.7%のポリプロピレン樹脂である。アラミド系樹脂は、熱収縮率が0.1%である。なお、熱収縮開始温度は、熱収縮率が1%を越える温度(10時間保持)であり、熱収縮率は、150℃(10時間保持)の値である。
図9に示されるように、熱収縮率が4.7%であるポリオレフィン系樹脂Cのセパレータを有する2次電池と、熱収縮率が0.1%であるアラミド系樹脂のセパレータを有する2次電池とは、内部短絡が発生しておらず、良好な結果を示した。一方、熱収縮率が5.2%であるポリオレフィン系樹脂Cのセパレータを有する2次電池は、内部短絡の発生率が高くなっている。
したがって、セパレータの材料は、ポリオレフィン系樹脂およびアラミド系樹脂の少なくとも一方を含んでおり、150℃における熱収縮率が5%以下であることが好ましい。この場合、例えば、150℃近傍の融点を有する高融点のシール材を適用しても、セパレータの熱収縮による内部短絡の発生を抑制することが可能である。
セパレータの材料は、アラミド系樹脂であることがさらに好ましい。この場合、例えば、アラミド系樹脂の熱収縮開始温度は、200℃以上の高温であるため、セパレータの熱収縮による内部短絡を発生させることなく、シール材加熱温度を上昇させて、シール材の熱融着の生産性を向上させることが可能である。つまり、シール材加熱温度およびシール材融点よりも熱収縮開始温度が高いセパレータを使用することが、特に好ましく、これにより、セパレータの熱収縮による内部短絡の発生が確実に抑制される。なお、ポリオレフィン系樹脂Aのセパレータを有する2次電池の内部短絡発生率が、10/10であるのは、熱収縮開始温度がシール材加熱温度より大幅に低いためである。
次に、図10を参照し、負極活物質層および正極活物質層に含まれるバインダーの材料に関するフッ化水素ガス発生の有無を説明する。
実験には、シール材加熱温度として160℃を適用し、バインダーの材料として、スチレンブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン系樹脂A、ポリフッ化ビニリデン系樹脂Bおよびポリフッ化ビニリデン系樹脂Cを検討した。ポリフッ化ビニリデン系樹脂Aは、KFポリマーL#1120(株式会社クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン製)である。ポリフッ化ビニリデン系樹脂Bは、KFポリマーL#9130(株式会社クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン製)である。ポリフッ化ビニリデン系樹脂Cは、KFポリマーL#9210(株式会社クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン製)である。
図10に示されるように、バインダーとして、スチレンブタジエンゴムおよびポリフッ化ビニリデン系樹脂Aを有する電極を有する2次電池においては、フッ化水素ガスが発生しなかった。
したがって、熱安定性に優れるバインダーを用いることで、シール部形成工程においてフッ化水素ガスが発生しないため、シール材を熱融着する設備に対するフッ化水素ガスによる腐食を排除することが可能である。
特に、スチレンブタジエンゴムおよびポリフッ化ビニリデン系樹脂A等のように、160℃においてフッ化水素ガスを発生させない場合、シール部形成工程において160℃のシール材加熱温度を適用することにより、例えば、150℃以上の融点を有する高融点のシール材(ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体あるいはポリプロピレン単独重合体)を適用することが容易である。
次に、本発明の実施の形態に係る変形例1〜6を順次説明する。
図11は、本発明の実施の形態に係る変形例1を説明するための断面図である。
本発明の実施の形態に係る二次電池は、双極型に限定されず、例えば、図11に示される非双極型の二次電池60に適用することも可能である。なお、二次電池10の部材と同様の機能を有する部材については、重複を避けるため、その説明を省略する。
二次電池60は、図11に示されるように、正極集電タブ62、負極集電タブ64および外装体66を有する。正極集電タブ62および負極集電タブ64は、高導電性部材からなる強電端子である。外装体66は、内部に電池本体部68が配置されている。
電池本体部68は、負極集電体72B、負極活物質層76、正極集電体72A、正極活物質層78、セパレータ90、負極リード54、正極リード52、シール部82,84を有する。
負極活物質層76および正極活物質層78は、二次電池60の電極を構成しており、負極活物質層76は、負極集電体72Bの両面に配置され、正極活物質層78は、正極集電体72Aの両面に配置される。セパレータ90は、負極活物質層76と正極活物質層78との間に配置される。なお、隣接する負極活物質層76、セパレータ90および正極活物質層78は、発電要素(単電池)を構成する。
正極リード52は、高導電性部材からなり、正極集電体72Aと連続的に一体化している一端部と、外部に導出される正極集電タブ62に固定される他端部とを有し、正極集電体72Aと正極集電タブ62とを電気的に接続するために使用される。負極リード54は、高導電性部材からなり、負極集電体72Bと連続的に一体化している一端部と、外部に導出される負極集電タブ64に固定される他端部とを有し、負極集電体72Bと負極集電タブ64とを電気的に接続するために使用される。固定方法は、例えば、超音波溶接や抵抗溶接が適用される。
シール部82およびシール部84は、正極集電体72Aに配置される正極活物質層78の周囲および負極集電体72Bに配置される負極活物質層76の周囲をそれぞれ取り囲むように配置される。
シール部82およびシール部84は、二次電池10の場合と同様に形成されており、したがって、非双極型の二次電池60は、良好な高温シール性を有する。
二次電池60は、シール部82およびシール部84の両者を有する形態に限定されず、例えば、必要に応じ、正極活物質層78の周囲に配置されるシール部82のみを有することも可能である。
なお、二次電池60に関し、積層方向中央部に位置するシール材の温度と容量維持率との関係(図7参照)、シール材の材料と容量維持率との関係(図8参照)、セパレータの材料に関する熱収縮率と内部短絡発生率との関係(図9参照)、および、負極活物質層および正極活物質層に含まれるバインダーの材料に関するフッ化水素ガス発生の有無(図10参照)に係る実験を実施したところ、二次電池10と同様な実験結果を示した。
実験に使用した二次電池は、以下のように製造した。
負極集電体の両面に、負極活物質スラリーを塗布し、乾燥させることで、負極活物質層(厚さ:100μm)を形成した。正極集電体の両面に、正極活物質スラリーを塗布し、乾燥させることで、正極活物質層(厚さ:100μm)を形成した。
この際、負極活物質層の投影面は、正極活物質層の投影面よりも周囲に1mmはみだすように設定した。シール材の配置領域として、各集電体の両面に関し、各辺幅10mmの余白が残るように設定(表面露出部(余白部)を形成)した。また、各集電体には、長さ50mm、幅10mmのリードを付帯させた。
なお、負極活物質スラリーおよび正極活物質スラリーの調製は、二次電池10の場合と同様に実施した。負極集電体の金属層は、銅めっき層である。正極集電体の金属層は、アルミニウムめっき層である。
同様にして、負極活物質層が両面に配置された第2の負極集電体を作製した。
そして、負極活物質層が両面に配置された第1の負極集電体の表面露出部(余白部)に、シール材を配置した後で、第1のセパレータを配置した。その後、シール材、および正極活物質層が両面に配置された第1の正極集電体を順次配置した。この際、シール材は、第1の正極集電体の表面露出部(余白部)に対応するように位置決めされた。
第1の正極集電体の表面露出部(余白部)に、シール材を配置した後で、第2のセパレータを配置した。その後、シール材、および負極活物質層が両面に配置された第2の負極集電体を順次配置した。この際、シール材は、第2の負極集電体の表面露出部(余白部)に対応するように位置決めされた。
これにより、正極活物質層/負極活物質層の組み合わせを2組有する電池本体部(積層体)を得た。
その後、二次電池10の場合と同様に、シール部の形成、ラミネートフィルムの外周部の3辺の熱融着、電解液の注液、および、接合の1辺の熱融着を実施し、外装体を形成した。そして、2組の負極タブを合わせて負極集電タブ、1組の正極タブを正極集電タブとし、発電要素を完成させた。これにより、実験に使用した二次電池が製造された。
図12は、本発明の実施の形態に係る変形例2を説明するための断面図である。
電池本体部18に含まれるセパレータの材料は、同一である形態に限定されない。例えば、図12に示されるように、熱収縮率が異なる第1セパレータ40Aおよび第2セパレータ40Bを有することが可能である。
第1セパレータ40Aは、電池本体部18の積層方向中央部に位置する。第2セパレータ40Bは、積層方向Sに関し第1セパレータ40Aの両方の外側に位置し、かつ、積層方向Sに関し両方の最外側に位置するセパレータを含んでおり、シール材加熱温度における熱収縮率が、第1セパレータ40Aより小さい。
この場合、高融点のシール材を適用してシール部を形成する際、積層方向中央部に位置するシール材の温度が確保されるように、シール材加熱温度を上昇させても、加熱面に隣接する(積層方向最外側に位置する)第2セパレータ40Bの熱収縮率は、小さいため、セパレータの熱収縮による内部短絡の発生が効率的に抑制される。
図13〜16は、本発明の実施の形態に係る変形例3〜6を説明するための断面図である。
シール部形成工程におけるシール材の熱融着は、積層方向Sに関し電池本体部18の両方の外側を介してシール材を加熱することのみによって実施する形態に限定されない。
例えば、図13の変形例3に示されるように、電池本体部18の積層方向中央部を、別途設けられたヒートバー130によって同時に加熱することも可能である。なお、符号132および134は、ヒートバー130の内部に配置されたヒーターおよびヒートバー130の駆動装置を示している。
この場合、積層方向中央部に位置するシール材の温度が上昇することで、当該シール材の温度とシール材加熱温度との温度差が縮小する。したがって、例えば、積層方向中央部に位置するシール材の温度を維持しつつ、シール材加熱温度を低下させることが可能である。なお、電池本体部18の積層方向中央部は、必要に応じ、非接触式に加熱することも可能である。
積層方向中央部に位置するシール材の温度とシール材加熱温度との温度差の縮小は、変形例3の形態に限定されない。
例えば、図14の変形例4に示されるように、積層方向Sに関し電池本体部18の両方の外側を、別途設けられた赤外線ヒーター140,145によって同時に加熱したり、図15の変形例5に示されるように、電池本体部18を雰囲気温度が加温されたチャンバー150に配置(電池本体部18の周囲の雰囲気温度を加温)したり、図16の変形例6に示されるように、電池本体部18を、断熱構造162を有するチャンバー160に配置(断熱された空間の内部に配置)したりすることも可能である。
これらの場合、電池本体部(金属層を含む樹脂集電体)18の温度が上昇することで、シール材からの集電体の金属層を経由した放熱が抑制され、その結果、積層方向中央部に位置するシール材の温度が上昇し、当該シール材の温度とシール材加熱温度との温度差が縮小する。なお、変形例4に係る電池本体部18の外側の加熱は、必要に応じ、接触式を適用することも可能である。
以上のように本実施の形態においては、セパレータは、シール材加熱温度(電池本体部の外側の加熱温度)における熱収縮率が5%以下である材料から構成されている。そのため、高融点のシール材を適用してシール部を形成する際、電池本体部の積層方向中央部に位置するシール材の温度が確保されるように、シール材加熱温度を上昇させても、セパレータの熱収縮による内部短絡の発生が抑制される。したがって、良好な高温シール性を有する二次電池を製造することできる。つまり、良好な高温シール性を有する二次電池およびその製造方法を提供することが可能である。
シール材が、融点が150℃以上のポリオレフィン系樹脂からなる場合、良好な容量維持率(高温高湿環境における耐久性)を確保することが可能である。
シール材が、シート状である場合、良好なシール性を確保することが容易である。
セパレータの材料は、ポリオレフィン系樹脂およびアラミド系樹脂の少なくとも一方を含んでおり、150℃における熱収縮率が5%以下であることが好ましい。この場合、例えば、150℃近傍の融点を有する高融点のシール材を適用しても、セパレータの熱収縮による内部短絡の発生を抑制することが可能である。
セパレータの材料は、アラミド系樹脂であることが好ましい。この場合、アラミド系樹脂の熱収縮開始温度は200℃以上の高温であるため、セパレータの熱収縮による内部短絡を発生させることなく、シール材加熱温度を上昇させて、シール材の熱融着の生産性を向上させることが可能である。
電極に含まれるバインダーが、シール材加熱温度において、フッ化水素ガスを発生させない場合、シール材を熱融着する設備に対するフッ化水素ガスによる腐食を排除することが可能である。
電極に含まれるバインダーは、160℃において、フッ化水素ガスを発生させないことが好ましい。この場合、例えば、150℃以上の融点を有する高融点のシール材(ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体あるいはポリプロピレン単独重合体)を適用することが容易である。
積層方向に関し両方の最外側に位置するセパレータは、シール材加熱温度における熱収縮率が、積層方向中央部に位置するセパレータより小さいことが好ましい。この場合、加熱面に隣接する(積層方向最外側に位置する)セパレータの熱収縮率は、小さいため、セパレータの熱収縮による内部短絡の発生が効率的に抑制される。
電極が、樹脂集電体の一方の面に配置される正極活物質層と、他方の面に配置される正極活物質層と、を有する双極型電極である場合、良好な高温シール性を有する双極型の二次電池を提供することが可能である。
電極が、第1の樹脂集電体の両方の面に配置される正極活物質層と、第2の樹脂集電体の両方の面に配置される負極活物質層と、を有する非双極型電極である場合、良好な高温シール性を有する非双極型の二次電池を提供することが可能である。
シール部形成工程において、電池本体部の外側の間に位置する積層方向中央部に位置するシール材を加熱することが好ましい。この場合、積層方向中央部に位置するシール材の温度が上昇することで、当該シール材の温度とシール材加熱温度との温度差が縮小する。したがって、例えば、積層方向中央部に位置するシール材の温度を維持しつつ、シール材加熱温度を低下させることが可能である。
積層方向中央部に位置するシール材の温度とシール材加熱温度との温度差の縮小は、電池本体部の両方の外側を別途加熱したり、電池本体部の周囲の雰囲気温度を加温したり、電池本体部を、断熱された空間の内部に配置したりすることによっても可能であり、これらの場合においても、例えば、積層方向中央部に位置するシール材の温度を維持しつつ、シール材加熱温度を低下させることが可能である。
シール部形成工程において、シール材加熱温度は、セパレータの熱収縮開始温度より低く、電池本体部に含まれるシール材の温度は、シール材の融点より高いことが好ましい。この場合、セパレータの熱収縮による内部短絡の発生が確実に抑制され、また、良好な高温シール性を有するシール部を確実に形成することが可能である。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲で種々改変することができる。例えば、変形例1に変形例2を適用したり、変形例3〜6を適宜組み合わせたりすることが可能である。また、二次電池は、単独で使用することが可能であるが、二次電池を直列化および/又は並列化した組電池の形態で利用することも可能である。
10,60 二次電池、
12,62 正極集電タブ、
14,64 負極集電タブ、
16,66 外装体、
18,68 電池本体部、
19 発電要素、
19A 外周部、
20 双極型電極、
22 集電体、
23 導電性樹脂層、
24 金属層、
26,76 負極活物質層、
28,78 正極活物質層、
31,33 シール材、
32,34,82,84 シール部、
40,90 セパレータ、
40A 第1セパレータ、
40B 第2セパレータ、
52 正極リード、
54 負極リード、
72A 正極集電体、
72B 負極集電体、
110,130 ヒートバー、
112,132 ヒーター、
114,134 駆動装置、
140 赤外線ヒーター、
150,160 チャンバー、
162 断熱構造、
S 積層方向。

Claims (14)

  1. 金属層を含む樹脂集電体に配置された電極をセパレータを介して積層方向に積層してなる発電要素と、前記発電要素の外周部の少なくとも一部を封止するためのシール部と、を有する電池本体部を有し、
    前記電池本体部において前記セパレータが、前記電極を介して前記積層方向に複数積層されており、
    前記シール部は、シール材を熱融着することによって形成されており、
    複数の前記セパレータのそれぞれは、前記シール材の熱融着における前記電池本体部の前記積層方向外側の加熱温度での熱収縮率が5%以下である材料から構成されており、
    複数の前記セパレータは、第1セパレータと、前記電池本体部において前記積層方向の最外側の両方に位置するセパレータを含み、かつ、前記第1セパレータに対して前記電極を隔てて前記積層方向の両方の外側に位置する第2セパレータと、が含まれ
    前記第2セパレータは、前記加熱温度における熱収縮率が、前記第1セパレータより小さいことを特徴とする二次電池。
  2. 前記シール材は、融点が150℃以上のポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記シール材は、シート状であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の二次電池。
  4. 複数の前記セパレータのそれぞれの材料は、ポリオレフィン系樹脂およびアラミド系樹脂の少なくとも一方を含んでおり、150℃における熱収縮率が5%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池。
  5. 複数の前記セパレータのそれぞれの材料は、アラミド系樹脂を含むことを特徴とする請求項4に記載の二次電池。
  6. 前記電極に含まれるバインダーは、前記加熱温度において、フッ化水素ガスを発生させないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次電池。
  7. 前記電極に含まれるバインダーは、160℃において、フッ化水素ガスを発生させないことを特徴とする請求項6に記載の二次電池に記載の二次電池。
  8. 前記電極は、前記樹脂集電体の一方の面に配置される正極活物質層と、他方の面に配置される負極活物質層と、を有する双極型電極であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の二次電池。
  9. 前記電極は、第1の樹脂集電体の両方の面に配置される正極活物質層と、第2の樹脂集電体の両方の面に配置される負極活物質層と、を有する非双極型電極であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の二次電池。
  10. 金属層を含む樹脂集電体に配置された電極をセパレータを介して積層してなる発電要素と、前記発電要素の外周部の少なくとも一部を封止するためのシール部と、を有する電池本体部を備えている二次電池の製造方法であって、
    前記シール部を、前記発電要素の外周部に配置されるシール材を熱融着することによって形成するシール部形成工程を有し、
    前記熱融着は、前記電極の積層方向に関する前記電池本体部の両方の外側を介して、前記シール材を加熱することによって実施されており、
    前記セパレータは、前記電池本体部の外側の加熱温度における熱収縮率が5%以下である材料から構成されており、
    前記シール部形成工程において、前記電極の積層方向に関し、前記電池本体部の外側の間に位置する中央部を、近接加熱することを特徴とする二次電池の製造方法。
  11. 前記シール部形成工程において、前記電池本体部の両方の外側を、別途加熱することを特徴とする請求項10に記載の二次電池の製造方法。
  12. 前記シール部形成工程において、前記電池本体部の周囲の雰囲気温度は、別途加温されていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の二次電池の製造方法。
  13. 前記シール部形成工程において、前記電池本体部は、断熱された空間の内部に配置されていることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の二次電池の製造方法。
  14. 前記シール部形成工程において、
    前記電池本体部の外側の加熱温度は、前記セパレータの熱収縮開始温度より低く、
    前記電池本体部に含まれる前記シール材の温度は、前記シール材の融点より高いことを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の二次電池の製造方法。
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