JP6569092B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、衣類を洗濯する洗濯機に関する。
従来の洗濯機は、洗濯兼脱水槽の上部に配設されたバランサ装置により、脱水時における振動を抑制している(例えば、特許文献1)。
バランサ装置は、上部環状ケースと下部環状ケースとが溶着されて密封されて形成された環状体の内部に、所定量の液体が封入されて形成されている。バランサ装置は、洗濯兼脱水槽内の衣類等の偏りなどでアンバランスが生じた際に、環状体内の液体が、偏りが生じた位置とは反対側の位置に移動することにより振動を抑制する。
このような従来のバランサ装置は、脱水時の洗濯兼脱水槽の回転速度が上昇していく過程において、環状体内の液体が洗濯機の回転速度の上昇より遅れた移動となり、定常回転時では180度の遅れが生じることから、特に定常回転時の振動が大きくなる。
上記の原理から、環状体の高さ寸法を大きく設定したり、バランサ装置の環状体内が多重の環状室に区画された構成としたりすることにより、振動を抑制することができる。
しかしながら、バランサ装置は、洗濯兼脱水槽の上部に設けられているため、外径は洗濯兼脱水槽の大きさに、内径は洗濯物の出し入れを考慮した大きさに、そして、高さは製品の高さと洗濯兼脱水槽の容積に、それぞれ制限される。このため、従来の洗濯機には、環状体の内部が多重の環状室に区画されたバランサ装置が設けられている。
図17は、従来の洗濯機のバランサ装置の一例の一部を破断した斜視図である。図17を参照して従来の洗濯機を説明する。
バランサ装置540は、上部環状ケース541と下部環状ケース542とにより形成された環状体543を有する。環状体543は、環状体543を上方から見た平面視における径方向の幅が一定、かつ、内径が一定の円形状である。上部環状ケース541には、同心円状に環状の上部区画壁547,548が設けられ、環状の上部区画壁547,548により環状体143内に径方向に3重の環状室544,545,546が区画形成されている。
環状室544,545,546には、外周側の内壁から放射状に上部仕切壁549a,549b,549cが複数形成されている(環状室544,545,546の内部にそれぞれ上部仕切壁549a,549b,549cが形成されている)。上部仕切壁549a,549b,549cは、環状室544,545,546の内周側の側壁との間に間隙を有しており、環状室544,545,546の内周側の側壁との間の間隙に空気が流通する空気流通口553a,553b,553cが設けられている。
下部環状ケース542には、上部区画壁547,548の下端と当接して環状室544,545,546を区画する下部区画壁550,551が設けられている。下部環状ケース542には、上部仕切壁549a,549b,549cに対応する位置に放射状に下部仕切壁552a,552b,552cが複数設けられている。下部仕切壁552a,552b,552cは、環状室544,545,546の内周側の側壁との間に間隙を有しており、環状室544,545,546の内周側の側壁との間の間隙に、環状室544,545,546に封入される液体が流通する液体流通口554a,554b,554cが設けられている。下部環状ケース542には、環状室544,545,546に液体を注入する注入口が形成され、注入口は、栓体555,556,557により密閉される。
上記のようなバランサ装置540が洗濯兼脱水槽の上部に装着されることにより、洗濯兼脱水槽の振動が抑制される。
洗濯兼脱水槽内の衣類の位置等により洗濯兼脱水槽にアンバランスが発生した際には、バランサ装置540の液体が下部環状ケース542の液体流通口554a,554b,554cを通ってアンバランスを解消する位置に移動する。液体の移動に伴って環状室544,545,546内の空気が上部環状ケース541の空気流通口553a,553b,553cを通って移動するため、液体がスムーズに移動して洗濯兼脱水槽の振動抑制が行なわれる。
このような従来のバランサ装置の構成では、環状体内の仕切壁形状により液体の流通が容易になることによって、振動の抑制効果を向上させている。一般に、バランサ装置は、環状室を多層に区画形成することにより振動抑制効果を向上できるが、環状室を増加させると、バランサ装置の径方向の幅寸法が大きくなる。バランサ装置は、外径が洗濯兼脱水槽の外径により制約されるため、バランサ装置は、環状室を増加させると、内径が小さくなり、洗濯物の出し入れがしにくくなるという問題が生じる。
一方、バランサ装置の径方向の幅寸法を小さくするために、環状体の径方向の幅が狭く形成されると、液体の流路幅が狭くなり、流体が流れにくくなる。例えば、洗濯兼脱水槽の回転数200〜300rpm付近の2次共振での洗濯兼脱水槽における振動の振幅が大きくなり、振動抑制効果が低減するという問題がある。
特開平6−79087号公報
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、洗濯機の洗濯兼脱水槽のサイズを変えずに、洗濯物の出し入れ作業性を向上させることができるとともに、高い振動抑制効果を得ることができる洗濯機を提供する。
具体的には、本発明の実施の形態の一例による洗濯機は、筐体と、筐体内に支持される外槽と、外槽内に回転自在に配設される洗濯兼脱水槽と、洗濯兼脱水槽の上部に配設され液体が封入された環状体を有するバランサ装置とを備える。バランサ装置には、環状体内部に液体が封入された環状室が形成され、環状室内に放射状に仕切壁が配設されている。仕切壁は、複数種類の形状を有し、複数種類の形状を有する仕切壁により、環状体の内周側に液体の流路が形成されている。複数種類の形状を有する仕切壁は、所定の配置で環状室内に設けられている。環状体は、平面視において、内周形状が短径および長径を有する楕円形状で構成されている。前記洗濯兼脱水槽内に、リントを除去するフィルタが配設され、前記環状体は、前記フィルタが配設されている位置の上方位置における径方向の幅が、前記環状体の他の位置における幅よりも、広く形成されている部分を有する。
このような構成により、洗濯機の洗濯兼脱水槽のサイズを変えずに高い振動抑制効果が得られ、衣類の取出し作業性が簡便な洗濯機を提供することができる。また、バランサ装置を小型化することができるとともに、高い振動抑制効果が得られる洗濯機を提供することができる。さらに、洗濯兼脱水槽の変形量の多い部分におけるバランサ装置の剛性を強くすることができるとともに、洗濯兼脱水4内の剛性バラツキを抑制することができ、これにより、脱水時の洗濯兼脱水槽の変形を抑制する洗濯機を提供できる。
図1は、本発明の実施の形態の洗濯機の縦断面図である。 図2は、本発明の実施の形態の洗濯機のバランサ装置の要部の透過斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態の洗濯機のバランサ装置の第1仕切壁における断面図である。 図4は、本発明の実施の形態の洗濯機のバランサ装置の第2仕切壁における断面図である。 図5は、本発明の実施の形態の洗濯機のバランサ装置の第3仕切壁における断面図である。 図6は、本発明の実施の形態の洗濯機のバランサ装置の第1仕切壁における断面図である。 図7は、本発明の実施の形態の洗濯機の比較例1のバランサ装置の第1仕切壁における断面図である。 図8は、本発明の実施の形態の洗濯機の比較例2のバランサ装置の第1仕切壁における断面図である。 図9は、本発明の実施の形態の洗濯機のバランサ装置を備えた洗濯兼脱水槽の振幅を示す特性図である。 図10は、本発明の実施の形態における比較例1のバランサ装置を備えた洗濯兼脱水槽の振幅を示す特性図である。 図11は、本発明の実施の形態における比較例2のバランサ装置を備えた洗濯兼脱水槽の振幅を示す特性図である。 図12は、本発明の実施の形態の洗濯機の洗濯兼脱水槽の斜視図である。 図13は、本発明の実施の形態の洗濯機のバランサ装置を上面から見た平面図である。 図14は、本発明の実施の形態の洗濯機のバランサ装置が使用された洗濯兼脱水槽における脱水時の振幅を示すグラフである。 図15は、従来のバランサ装置が使用された洗濯兼脱水槽における脱水時の振幅を示すグラフである。 図16は、環状体の径方向の幅の狭い従来のバランサ装置が使用された洗濯兼脱水槽における脱水時の振幅を示すグラフである。 図17は、従来の洗濯機のバランサ装置の要部の透過斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
本発明の実施の形態の一例による洗濯機100について、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の一例による洗濯機100の縦断面図である。図1において、筐体1は、下部に枠台16が配設され、上部に上部枠体22が配設されている。筐体1内部には、複数のサスペンションによって弾性的に外槽3が吊り下げられて配設されており、脱水時の外槽3の振動がサスペンション2によって吸収される構成となっている。外槽3には、その上面を覆う外槽カバー13が設けられている。外槽3の内部には、衣類を収容する洗濯兼脱水槽4が配設され、洗濯兼脱水槽4は、中空で2重構造とした軸5が中心に回転可能に支持されている。
洗濯兼脱水槽4の周壁には、通水孔4aが多数設けられている。洗濯兼脱水槽4内の底部には、衣類を攪拌するパルセータ6が回転自在に設けられている。パルセータ6は、外周部に傾斜面10を有する略鍋型の形状を有し、上面に攪拌用突出部11が形成されている。
外槽3の外側の底部には、モータ(駆動手段)8が取り付けられている。モータ8の回転力は、クラッチ9により軸5を介して、洗濯兼脱水槽4およびパルセータ6に選択的に伝達される。パルセータ6の回転によって、攪拌用突出部11により洗い、すすぎおよび脱水時に衣類が攪拌される。衣類は、パルセータ6の攪拌により、左右(回転方向)に入れ替わるとともに上下にも入れ替わる。
洗濯兼脱水槽4内の側壁には、フィルタ固定枠14が固定されており、フィルタ固定枠14にフィルタ12が着脱自在に装着されている。フィルタ12は、洗濯運転中に洗濯衣類から発生するリントを洗濯水を通じて回収する。
上部枠体22は、内部に支持部材24が配設されており、支持部材24に給水弁17および給水用ホース(図示せず)が装着されている。給水弁17は、水路を開閉する複数の弁を有する。給水弁17により水路が開かれると、支持部材24の上に設けられた給水部材21から給水用ホースを介して洗剤収納部18内の洗剤溶解部20に給水され、洗剤溶解部20等を介して洗濯兼脱水槽4に洗濯水が給水される。外槽3の下部には、排水ホース15が接続され、洗い、すすぎおよび脱水後の水が外部へ排水されるように構成されている。
上部枠体22の上部後方位置には、操作部19が設けられ、操作部19に近接する位置に洗剤収納部18が出し入れ自在に配設されている。上部枠体22には、洗濯兼脱水槽4内に洗濯物を出し入れするための開口部が形成されており、開口部を開閉自在に閉塞する外蓋23が設けられている。外蓋23は、利用者が操作するための取っ手部を有し、外蓋23の中間部で外蓋23が折り曲げられるヒンジ機構を有している。
洗濯兼脱水槽4の上部には、バランサ装置7が配設されている。洗いおよびすすぎ時において、排水後に、洗濯物が洗濯兼脱水槽4内に均一に位置しているのは稀であり、一般的には洗濯物は洗濯兼脱水槽4内で偏在しており、洗濯兼脱水槽4においてアンバランスな状態が生じる。洗濯物の偏在によるアンバランスな状態を補正するために、洗濯兼脱水槽4の内周上部にバランサ装置7が設けられている。
バランサ装置7は、洗濯兼脱水槽4の外径と実質的に同寸法の外径を有している。
次に、本発明の実施の形態による洗濯機100のバランサ装置7について、図2〜5を用いて説明する。
図2は、本発明の実施の形態の洗濯機100のバランサ装置の要部の透過斜視図である。図2に示すように、バランサ装置7は、上部環状ケース31と下部環状ケース32とにより形成された環状体30を有する。環状体30内部は、環状の区画壁35により、径方向に2重の環状室33,34が区画形成されている。環状室33,34内には、放射状に仕切壁36,37が複数形成されている。
また、仕切壁36,37は、環状室33,34内の内周側の形状が、互いに実質的に同一に形成されている。また、仕切壁36,37は、それぞれ複数種類の形状を有している。具体的には、例えば、本実施の形態においては、仕切壁36,37は、第1仕切壁36a,37a、第2仕切壁36b,37b、および、第3仕切壁36c,37cの3種類の形状を有している。
図3は、バランサ装置7の第1仕切壁36a,37a位置における断面図である。図3に示すように、第1仕切壁36a,37aは、環状室33,34内の外周側の内面に接する外周側部分36a−1,37a−1と、環状室33,34内の内周側の内面に接する内周側部分36a−2,37a−2とを有する。第1仕切壁36a,37aは、環状室33,34内の外周側部分36a−1,37a−1が、内周側部分36a−2,37a−2よりも少し高く形成されている。
また、環状室33,34内には、第1仕切壁36a,37aの外周側部分36a−1,37a−1の内周側の面と、環状室33,34の内周側の内面との間に、溝部55a,56aが設けられている。溝部55a,56aの幅寸法(環状体30の径方向における溝部55a,56aの幅)はWa、第1仕切壁36a,37aの内周側部分36a−2,37a−2の高さはLa、および、第1仕切壁36a,37aの外周側部分36a−1,37a−1の高さはLAに設定されている。第1仕切壁36a,37aの上方の環状室33,34内には、空間57a,58aが形成され、空間57a,58aと溝部55a,56aとにより、液体38の流路が構成されている。本実施の形態では、第1仕切壁36a,37aは、環状体30内に中心角15度間隔で24箇所形成されている。
第1仕切壁36a,37aは、洗濯兼脱水槽4が回転している状態において、環状室33,34内の液体が遠心力により移動するための流路として機能する。すなわち、第1仕切壁36a,37aにより、第1仕切壁36a,37aの上方の空間57a,58aおよび溝部55a,56aに、洗濯兼脱水槽4の回転状態において環状室33,34内の液体が遠心力により移動するための流路が形成される。流路が広くなるように第1仕切壁36a,37aが形成されることにより、液体の移動が効率よく行なわれる。
図4は、バランサ装置7の第2仕切壁36b,37bにおける断面図である。図4に示すように、第2仕切壁36b,37bは、環状室33,34内の外周側の内面に接する外周側部分36b−1,37b−1と、環状室33,34内の内周側の内面に接する内周側部分36b−2,37b−2とを有する。第2仕切壁36b,37bは、環状体30の外周側部分36b−1,37b−1が、環状室33,34上面まで延設されて設けられている。環状室33,34内の第2仕切壁36b,37bの外周側部分36b−1,37b−1の内周側の面と、環状室33,34内の内周側の内面との間には、液体が移動するための流路として機能する空間57b,58bが形成されている。第2仕切壁36b,37bは、本実施の形態では、環状体30内に中心角30度間隔で12箇所形成されている。
第2仕切壁36b,37bと環状室33,34の内周側の内面との間の空間57b,58bは、その下部に、第1仕切壁36a,37aの外周側部分36a−1,37a−1の内周側の面と環状室33,34の内周側の内面との間における溝部55a,56aと同様に、溝部55b,56bが設けられている。第2仕切壁36b,37bの内周側部分36b−2,37b−2の高さLbは、第1仕切壁36a,37aの内周側部分36a−2,37a−2の高さLaと実質的に同じ高さに形成されている。
また、第2仕切壁36b,37bと環状室33,34の内周側の内面との間の空間57b,58bにおける溝部55b,56bの幅寸法(環状体30の径方向における溝部55b,56bの幅)Wbは、第1仕切壁36a,37aの外周側部分36a−1,37a−1の内周側の面と環状室33,34内面との間の溝部55a,56aの幅寸法Waと実質的に同一寸法に形成されている。
第2仕切壁36b,37bの外周側部分36b−1,37b−1は、環状室33,34の上面まで延設されているので、洗濯兼脱水槽4が回転している状態において環状室33,34内の液体が遠心力により外周側に移動した際に、外周側部分36b−1,37b−1が液体の移動を制限するように機能する。
図5は、本実施の形態における洗濯機100のバランサ装置7の第3仕切壁36c,37cにおける断面図である。図5に示すように、第3仕切壁36c,37cは、環状室33,34内の外周側の内面に接する外周側部分36c−1,37c−1と、環状室33,34内の内周側の内面に接する内周側部分36c−2,37c−2とを有する。第3仕切壁36c,37cは、外周側部分36c−1,37c−1が、上方に向かうに従い、環状室33,34内の外周側の内壁からの突出量が小さくなり、外周側部分36c−1,37c−1と環状室33,34内の内周側の内面との間隔が広がるように形成されている。第3仕切壁36c,37cの外周側部分36c−1,37c−1と環状室33,34の内側の内面との間には、液体が移動するための流路となる空間57c,58cが形成されている。第3仕切壁36c,37cは、環状体30内に中心角30度間隔で12箇所形成されている。
第3仕切壁36c,37cと環状室33,34内面との間の空間57c,58cの下部は、第1仕切壁36a,37aの外周側部分36a−1,37a−1の内周側の内面と環状室33,34内面との間における溝部55a,56aと同様に、溝部55c,56cが設けられている。第3仕切壁36c,37cの内周側部分36c−2,37c−2の高さLcは、第1仕切壁36a,37aの内周側部分36a−2,37a−2の高さLa、および第2仕切壁36b,37bの内周側部分36b−2,37b−2の高さLbと実質的に同じ高さに形成されている。
また、溝部55c,56cの底部の幅寸法(環状体30の径方向における溝部55c,56cの底部の幅)Wcは、第1仕切壁36a,37aの外周側部分36a−1,37a−1の内周側の内面と環状室33,34内面との間の溝部55a,56aの幅寸法Wa、および、第2仕切壁36b,37bの外周側部分36b−1,37b−1の内周側の内面と環状室33,34内面との間の溝部55b,56bの幅寸法Wbと、実質的に同一寸法に形成されている。
上述したように、第3仕切壁36c,37cの外周側部分36c−1,37c−1は、環状室33,34の上方に向かうにしたがって環状室33,34内の外周側の内壁からの突出量が小さくなるよう形成されている。すなわち、第3仕切壁36c,37cの外周側部分36c−1,37c−1の内周側の内面と環状室33,34の内周側の内面との間隔が大きくなるように形成され、空間57c,58cが上方に向かうにしたがって大きくなるように形成されている。このような構成により、第3仕切壁36c,37cの外周側部分36c−1,37c−1は、洗濯兼脱水槽4の回転数が上昇する過程において遠心力により外周側に移動する液体の移動を制限するように機能する。
特に、第3仕切壁36c,37cの外周側部分36c−1,37c−1は、第3仕切壁36c,37cにより、環状室33,34内の液体が、洗濯兼脱水槽4の回転が上昇途中の状態で遠心力によって完全に環状室33,34の外周側に移動することを阻止することができる。すなわち、第3仕切壁36c,37cの外周側部分36c−1,37c−1は、環状室33,34内の液体が、第3仕切壁36c,37cの外周側部分36c−1,37c−1と実質的に同形状となるように、換言すれば、環状室33,34内の液体が、環状室33,34内の上方より下方の量が多い状態となるように、液体の移動を制御する機能を有する。
また、図2に示すように、隣り合う2つの第1仕切壁36a,37aの間、すなわち、ある第1仕切壁36a,37aと次の第1仕切壁36a,37aとの間に、第2仕切壁36b,37bが配設され、次の第1仕切壁36a,37aとまた次の第1仕切壁36a,37aとの間には、第3仕切壁36c,37cが配設される。以降、複数種類の形状を有する仕切壁36,37である第1仕切壁36a,37a、第2仕切壁36b,37b、および、第3仕切壁36c,37cが、上記の配置で設けられる。
なお、複数種類の形状を有する仕切壁36,37である第1仕切壁36a,37a、第2仕切壁36b,37b、および、第3仕切壁36c,37cの配置は、上記の配置に限られず、洗濯兼脱水槽4の形状、環状室33,34内の液体の材質、および、洗濯機100が設置される環境等に応じて、環状室33,34内の液体が効率よくスムーズに移動できる最適な配列順序および組み合わせで配置される。
環状室33,34には、所定量の液体38が封入されている。図2に、バランサ装置7の停止状態の液体38が示されている。環状室33,34内に封入される液体38は、環状室33,34の容積の30〜70%に設定されている。液体38の封入量は、環状室33,34の容積の30〜70%に設定されることにより、バランサ装置7の矯正遠心力が最大となる。本実施の形態では、液体38の封入量は、環状室33,34の容積の約55%に設定されている。
また、本実施の形態では、バランサ装置7は、外径がφ470mm、および、高さが74mmに設定されている。液体38は、第1仕切壁36a,37a、第2仕切壁36b,37b、および、第3仕切壁36c,37cによって環状室33,34内の移動が制限される。
上記のような構成のバランサ装置7において、バランサ装置7が装着された洗濯兼脱水槽4が回転すると、環状室33,34内の液体38は、第1仕切壁36a、37aにより形成される空間57a,58aおよび溝部55a,56aにより構成される流路、第2仕切壁36b、37bにより形成される空間57b,58bおよび溝部55b,56bにより構成される流路、および、第3仕切壁36c,37cにより形成される空間57c,58cおよび溝部55c,56cにより構成される流路を通って流れ、洗濯兼脱水槽4にアンバランスが生じた場合には、アンバランスを解消する位置に移動する。
特に、第1仕切壁36a,37aにより形成される空間57a,58aおよび溝部55a,56aにより構成される流路は、広く形成されている。また、環状体30内には、第1仕切壁36a,37aが多く形成されている。このような構成により、環状室33,34内の液体38をより効率よく移動させることが可能となる。
一方、洗濯兼脱水槽4の回転の遠心力により環状室33,34内の外周側に移動する液体38は、第2仕切壁36b,37b、および、第3仕切壁36c,37cにより外周側への移動が制限され、アンバランスを解消する位置にて保持され、振動抑制効果が維持される。特に、上述したような形状の第2仕切壁36b,37bにより、洗濯兼脱水槽4の回転が上昇し、環状室33,34内の液体38が外周側に移動した状態における液体38の移動制限効果が大きい。また、上述したような形状の第3仕切壁36c,37cにより、洗濯兼脱水槽4の回転が上昇途中の状態で、液体38が外周側に移動する途中の状態における液体38の移動制限効果が大きい。
以下に、本実施の形態のバランサ装置7が装着された洗濯機100、および、2つの比較例のバランサ装置がそれぞれ装着された洗濯機の脱水時における洗濯兼脱水槽の振動の振幅を比較する。
図6は、本実施の形態のバランサ装置7の第1仕切壁36a,37aにおける断面図である。バランサ装置7は、液面と第1仕切壁36a,37aの内周側部分36a−2,37a−2の上端(溝部55a,56aの底部)との距離H1=15mm、環状室33,34内の高さH2=70mm、バランサ装置7の内径D1=φ404mm、および、環状体30の径方向の幅W2=33mmに設定されている。本実施の形態のバランサ装置7では、H1/H2=0.21となる。
図7は、比較例1のバランサ装置の第1仕切壁における断面図である。比較例1のバランサ装置は、液面と第1仕切壁内周側部分の上端との距離H71=5mm、環状室733,734内の高さH72=70mm、バランサ装置の内径D3=φ404mm、および、環状体730径方向の幅W4=33mmに設定されている。比較例1のバランサ装置では、H71/H72=0.07となる。
図8は、比較例2のバランサ装置の第1仕切壁における断面図である。比較例2のバランサ装置は、液面と第1仕切壁内周側部分の上端との距離H81=5mm、環状室833,834内の高さH82=70mm、バランサ装置の内径D5=φ381mm、および、環状体830径方向の幅W6=44.5mmに設定されている。比較例2のバランサ装置では、H81/H82=0.07となる。
図9は、図6に示す本実施の形態の洗濯機100のバランサ装置7による洗濯兼脱水槽4の振幅を示す特性図である。図9は、図7に示す比較例1の洗濯機のバランサ装置による洗濯兼脱水槽の振幅を示す特性図である。図111は、図8に示す比較例2の洗濯機のバランサ装置による洗濯兼脱水槽の振幅を示す特性図である。
図7に示す比較例1のバランサ装置は、第1仕切壁の内周側部分が図6に示す本実施の形態のバランサ装置7の第1仕切壁の内周側部分36a−2,37a−2と比較して高く形成されており、流体の流路は狭く形成されている。比較例1のバランサ装置では、図9に示すように、脱水開始後、洗濯兼脱水槽内に生じたアンバランスに対する補正が遅れ、脱水時の洗濯兼脱水槽の回転数200〜300rpmになってもアンバランスと反対側(180度遅れ)に液体が移動できず、120〜150度遅れ程度までしか移動できない。このため、洗濯兼脱水槽の振動の振幅が大きくなる。
図8に示す比較例2のバランサ装置は、液面と第1仕切壁内周側部分の上端との距離H1が比較例1と同じ距離に形成されているが、図7に示す比較例1に比較し、バランサ装置の内径(D5)が径小に構成され、環状体30の径方向の幅(W6)が広く形成されている。このような構成により、比較例2における流体の流路は、比較例1の流体の流路よりも広く形成されている。比較例2のバランサ装置では、脱水開始後スムーズに液体が移動し、脱水回転数200rpmのときには環状体30内の液体がアンバランスと反対側(180度遅れ)に移動できる。これにより、洗濯兼脱水槽の回転数200〜300rpm時の振幅を小さくすることができ、その後の脱水工程においても環状体30内の液体がアンバランスと逆方向にある状態を保持することができる。
しかしながら、比較例2のバランサ装置は、内径(D5)が径小となるため、洗濯物の出入作業性が低下する。
図6に示す本実施の形態のバランサ装置7は、比較例2のバランサ装置と比較して、内径(D1)が径大に形成されている。このような構成により、比較例2のバランサ装置が用いられた洗濯機よりも、洗濯物の出入作業性を向上することができる。
また、本実施の形態のバランサ装置7は、径方向の幅が狭く形成されているが、液面に対する第1仕切壁の内周側部分の上端の距離H1が、比較例1および比較例2におけるH71およびH81より大きく形成されており、流体の流路が広く形成されている。
このような構成により、本実施の形態のバランサ装置7は、脱水開始後スムーズに液体が移動し、脱水回転数200rpmのときには、環状体30内の液体がアンバランスと反対側(180度遅れ)に移動できるため、回転数200〜300rpm時の振幅を小さくすることができ、その後の脱水工程においても環状体30内の液体がアンバランスと逆方向にある状態を保持することができる。
なお、液面と第1仕切壁36a,37aの内周側部分36a−2,37a−2の上端との距離H1を大きくしすぎると、例えば、H1が20mm以上で形成されると、さらに液体が流れやすくなるが、脱水時の回転数200rpm以降も液体が移動しやすくなり、液体がアンバランスと反対側(180度遅れ)にある状態を保持できなくなる。このため、逆に液体が加振し、洗濯兼脱水槽の振幅が大きくなる場合がある。
また、第1仕切壁36a,37aにより形成される溝部55a,56aの幅寸法Wa、第2仕切壁36b,37bにより形成される溝部55b,56bの幅寸法Wb、および、第3仕切壁36c,37cにより形成される溝部55c,56cの幅寸法Wcがそれぞれ4mm未満に設定された場合、液面と第1仕切壁36a,37aの内周側部分36a−2,37a−2の上端(溝部55a,56aの底部)までの距離H=10〜20mmの場合でも、液体38の流路が狭くなり、脱水時、液体38がスムーズに移動できなくなり、液体38の移動のバラツキが大きくなる。したがって、第1仕切壁36a,37aにより形成される溝部55a,56aの幅寸法Wa、第2仕切壁36b,37bにより形成される溝部55b,56bの幅寸法Wb、および、第3仕切壁36c,37cにより形成される溝部55c,56cの幅寸法Wcは、4mm以上とすることが好ましい。
本発明の実施の形態の一例による洗濯機100においては、洗濯兼脱水槽およびバランサ装置7が以下に説明するような構成を有していてもよい。以下に、本発明の実施の形態の一例による洗濯機100における洗濯兼脱水槽およびバランサ装置7の別の構成例について、図12〜図16を用いて説明する。
図12は、本発明の実施の形態の一例による洗濯機100の別の構成例による洗濯兼脱水槽を示す斜視図である。図13は、本発明の実施の形態の洗濯機100の別の構成例によるバランサ装置7を上方から見た平面図である。
本実施の形態の洗濯機100の別の構成例によるバランサ装置7は、外径はφ470mm、高さは74mmに設定されている。また、バランサ装置7の内周形状は、図12に示すように、フィルタ12の上方位置の環状体30の径方向の幅W1が、フィルタ12の上方位置から90度変位した位置の環状体30の径方向の幅W2より広い形状を有している。
本実施の形態の洗濯機100の別の構成例によるバランサ装置7において、環状体30は、フィルタ12の上方位置の径方向の幅寸法W1は37mmに設定されており、フィルタ12の上方位置と180度対向する位置との間隔である内径は396mmに設定されている。また、環状体30は、フィルタ12が配置された位置から90度変位した位置の環状体30の径方向の幅寸法W2は33mmに設定されており、フィルタ12が配置された位置から90度変位した位置と180度対向する位置との間隔である内径は短径404mmに設定されている。
環状体30は、径方向の幅寸法の広い部分が、径方向の幅寸法の狭い部分より内径が小さく形成されている。また、仕切壁36,37と環状室33,34の側壁との間に形成される液体流通口(溝部55a,56a,55b,56b,55c,56cおよび空間57a,58a,57b,58b,57c,58cにより形成される液体流通口)も、径方向の幅寸法の広い部分の環状室における液体流通口の方が、径方向の幅寸法の狭い部分の環状室における液体流通口より、大きく形成されている。環状体30には、環状室33,34に液体を注入する注入口が、径方向の幅寸法が広く形成された位置に形成されている。
環状体30の内周形状は、図13に示す環状体30を上方から見た平面視において、フィルタ12の上方位置における環状体30の部分が短径となり、フィルタ12の上方位置から90度変位した位置における環状体30の部分が長径となる略楕円形状であり、フィルタ12の上方位置から90度変位した位置にかけて径が漸次変化されて構成されている。なお、略楕円形状の楕円とは、幾何学上の厳密な楕円を意図するものではない。
図14は、本発明の実施の形態の洗濯機100の洗濯兼脱水槽4の脱水時の振動の振幅を示すグラフである。図15は、図17に示す従来のバランサ装置が装着された洗濯兼脱水槽の脱水時の振幅を示すグラフである。図17に示す従来のバランサ装置は、環状体543の内周形状が円形であり、内径が381mmであり、環状体543の径方向の幅寸法が44.5mmである。図16は、図17に示す従来のバランサ装置の径方向の幅寸法が狭く形成されたバランサ装置が装着された洗濯兼脱水槽の脱水時の振幅を示すグラフである。この径方向の幅寸法が狭く形成されたバランサ装置は、環状体543の内周形状が円形であり、内径が404mmであり、環状体543の径方向の幅寸法が33mmである。
図15に示すように、従来のバランサ装置が装着された洗濯兼脱水槽の脱水時の振幅は、200〜300rpm時の振幅が若干高めであるが、十分な振動抑制効果を有している。しかしながら、環状体543の内径寸法が小さいため、洗濯物の出し入れがしにくいという問題がある。
一方、図16にその脱水時の振動の振幅が示されている洗濯兼脱水槽は、径方向の幅寸法が狭く形成された従来のバランサ装置を備えている。この径方向の幅寸法が狭く形成された従来のバランサ装置を備えている洗濯兼脱水槽は、図17に示す従来のバランサ装置より内径寸法が大きいため、洗濯物の出し入れがし易くなる。しかしながら、図16に示されるように、バランサ装置の径方向の幅寸法が狭く形成されたバランサ装置が装着された洗濯兼脱水槽では、200〜300rpm時の振幅が高くなり、振動抑制効果が低減する。
一方、図14に示すように、本実施の形態の別の構成例によるバランサ装置7が装着された洗濯兼脱水槽4では、特に、200〜300rpm時の振動の振幅が低減され、高い振動抑制効果を得ることができる。
一般に、洗濯兼脱水槽4内において、フィルタ12が洗濯兼脱水槽4内面側に突出するため、洗濯物がフィルタ12に引っかかり、フィルタ12近傍に洗濯物が偏在し易い。
本実施の形態の別の構成例によるバランサ装置7は、洗濯物が偏在しやすいフィルタ12の上方位置の環状体30の、径方向の幅が、フィルタ12の上方位置から90度変位した位置の環状体30の径方向の幅寸法より広くなるように構成されている。このような構成により、径方向の幅寸法が広く設けられた環状体30の部分に、環状体30の他の部分より多くの液体が移動することができ、アンバランスな状態を補正しやすくなる。これにより、多くの液体を衣類が偏っている位置と反対側に移動させることができ、特に、回転数200〜300rpm時における振幅を小さくすることができる。
また、バランサ装置7の環状体30の径方向の幅寸法を狭く形成すると、バランサ装置7の剛性が弱くなるため、脱水時に洗濯兼脱水槽4の変形量が大きくなり、洗濯兼脱水槽4が外槽3とこすれやすくなる可能性がある。特に、洗濯兼脱水槽4は、フィルタ12およびフィルタ固定枠14が装着された部分の重量が重くなり、この部分において脱水時に洗濯兼脱水槽4の変形量が大きくなる。
本実施の形態の別の構成例によるバランサ装置7は、フィルタ12の上方部分の環状体30の径方向の幅が、環状体30の他の部分における幅より広くなるように形成されているため、洗濯兼脱水槽4の変形量の多い部分におけるバランサ装置7の剛性を強くすることができる。また、洗濯兼脱水槽4内の剛性バラツキを抑制でき、脱水時の洗濯兼脱水槽4の変形を抑制することができる。
以上述べたとおり、本実施の形態の洗濯機100において、本実施の形態の別の構成例によるバランサ装置7が用いられた場合も、洗濯機100の洗濯兼脱水槽4のサイズを変えずに高い振動抑制効果を得ることができ、衣類の取出し作業性が簡便な洗濯機100を得ることができる。
上述したように、本発明の実施の形態の一例による洗濯機100は、筐体1と、筐体1内に支持された外槽3と、外槽3内に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽4と、洗濯兼脱水槽4の上部に配設されたバランサ装置7とを有する。
本発明の実施の形態による洗濯機100において、バランサ装置7は環状体30を有する。環状体30は、内部に液体が封入された環状室33,34を有し、環状室33,34内には、環状室33,34内の内周側に液体の流路を形成する仕切壁36,37が配設されている。仕切壁36,37は、それぞれ複数種類の形状を有し、複数種類の形状を有する仕切壁36,37(36a,37a,36b,37b,36c,37c)は、所定の配置で環状室33,34内に配設されている。
このような構成により、洗濯兼脱水槽4の回転により環状室33,34内の外周側に移動する液体の移動を制限することができるため、洗濯兼脱水槽4においてアンバランスが生じた場合に、アンバランスを解消する位置に環状室33,34内の液体が効率よく移動することができる。これにより、洗濯兼脱水槽のサイズを変えずに高い振動抑制効果を得ることができるとともに、衣類の取出し作業性を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態による洗濯機100において、複数種類の形状を有する仕切壁36,37は、環状室33,34内の上方および内周側に液体の流路を形成する第1仕切壁36a,37aと、環状室33,34内の外周側の内面を形成する第2仕切壁36b,37bとを有していてもよい。また、複数種類の形状を有する仕切壁36,37の所定の配置には、2つの第1仕切壁36a,37aの間に少なくとも1つの第2仕切壁36b,37bが配設される配置が含まれていてもよい。このような構成により、洗濯兼脱水槽4の回転状態において液体が遠心力により環状室33,34内の外周側に移動した場合は、第2仕切壁36b,37bの外周側部分(環状室33,34内の外周側の内面に接する部分)36b−1,37b−1が液体の移動を制限するように機能するため、効率よくアンバランスを補正することができる。これにより、洗濯兼脱水槽のサイズを変えずに高い振動抑制効果を得ることができるとともに、衣類等の取出し作業性を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態による洗濯機100において、複数種類の形状を有する仕切壁36,37は、環状室33,34内の上方に液体の流路を形成する第1仕切壁36a,37aと、環状室33,34の下方になるにしたがって環状室33,34内の外周側からの突出量が増大する形状を有する第3仕切壁36c,37cとを有していてもよい。所定の配置は、2つの第1仕切壁36a,37aの間に少なくとも1つの第3仕切壁36c,37cが配設される配置が含まれていてもよい。このような構成により、第3仕切壁36c,37cが、洗濯兼脱水槽4の回転数が上昇する過程において遠心力により外周側に移動する液体の移動を制限するように機能するため、効率よくアンバランスを補正することができる。これにより、洗濯兼脱水槽のサイズを変えずに高い振動抑制効果を得ることができるとともに、衣類等の取出し作業性を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態による洗濯機100において、複数種類の形状を有する仕切壁36,37(36a,37a,36b,37b,36c,37c)は、それぞれ内周側部分(環状室33,34内の内周側の内面に接する部分)36a−2,37a−2、36b−2,37b−2、36c−2,37c−2の高さが実質的に同一高さに形成されていてもよい。このような構成により、環状室33,34内の液体がスムーズに移動することができるため、洗濯兼脱水槽4におけるアンバランスをより効率よく解消することができる。
また、本発明の実施の形態による洗濯機100において、複数種類の形状を有する仕切壁36,37(36a,37a,36b,37b,36c,37c)は、外周側部分(環状室33,34内の外周側の内面に接する部分)36a−1,37a−1、36b−1,37b−1、36c−1,37c−1が、それぞれの内周側部分36a−2,37a−2、36b−2,37b−2、36c−2,37c−2よりも高く形成されていてもよい。また、環状室33,34内の外周側部分36a−1,37a−1、36b−1,37b−1、36c−1,37c−1の内周側の内面と、環状室33,34内の内周側の内面との間に、溝部55a,56a,55b,56b,55c,56cが形成されていてもよい。さらに、複数種類の形状を有する仕切壁36,37(36a,37a,36b,37b,36c,37c)により形成される溝部55a,56a,55b,56b,55c,56cの幅は、実質的に同寸法に形成されていてもよい。このような構成により、洗濯兼脱水槽4においてアンバランスが生じた場合には、アンバランスを解消する位置に液体が効率よく移動することができ、洗濯兼脱水槽のサイズを変えずに高い振動抑制効果を得ることができるとともに、取出し作業性を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態による洗濯機100において、バランサ装置7は、環状体30が、上方から見た平面視において、内周形状が短径および長径を有する略楕円形状で構成されていてもよい。このような構成により、洗濯機の洗濯兼脱水槽のサイズを変えずに振動抑制効果を低下させることなく、環状体30の内径を広くすることができる。これにより、洗濯機の洗濯兼脱水槽のサイズを変えずに高い振動抑制効果が得られ、衣類の取出し作業性が向上された洗濯機を提供できる。
また、本発明の実施の形態による洗濯機100は、洗濯兼脱水槽4内に、リントを除去するフィルタ12が配設され、環状体30は、フィルタ12が配設されている位置の上方位置における径方向の幅が、環状体30の他の部分(例えば、フィルタ12が配置されている位置の上方位置から90度変位した位置)における径方向の幅よりも、広く形成されている部分を有するよう構成されてもよい。このような構成により、環状体30の径方向の幅が広く形成されている部分に多くの液体が移動することができ、洗濯兼脱水槽4内における洗濯物の偏在等によるアンバランスが補正されやすくなる。また、洗濯兼脱水槽4は、フィルタ12およびフィルタ固定枠14が装着された部分の重量が重くなり、この部分において脱水時に洗濯兼脱水槽4の変形量が大きくなり、洗濯兼脱水槽4が外槽3とこすれ易くなる可能性がある。この点、本発明の実施の形態による洗濯機100におけるバランサ装置7は、フィルタ12の上方位置の環状体30の径方向の幅寸法が、フィルタ12の上方位置から90度変位した位置の環状体30の径方向の幅寸法より広く形成されることにより、洗濯兼脱水槽4の変形量の多い部分におけるバランサ装置7の剛性を強くすることができるとともに、洗濯兼脱水槽4内の剛性バラツキを抑制することができる。これにより、脱水時の洗濯兼脱水槽4の変形を抑制することができ、振動抑制効果の高い洗濯機を提供できるとともに、衣類の取出し作業性が向上された洗濯機を提供できる。
また、本発明の実施の形態による洗濯機100は、環状体30が、径方向の幅寸法が広く形成された幅広の部分に環状体30内への液体の注入口が設けられていてもよい。このような構成により、液体注入口が設けられることによる液体流路幅への影響(液体流路幅が狭くなるという影響)が小さくなるので、環状体30内で液体が流れやすくなる。これにより、洗濯機の洗濯兼脱水槽のサイズを変えずに振動抑制効果の高い、洗濯兼脱水槽4内の剛性バラツキの少ない洗濯機を提供できる。
以上述べたように、本発明は、洗濯機の洗濯兼脱水槽のサイズを変えずに高い振動抑制効果が得られ、衣類の取出し作業性が向上された洗濯機を提供することができる。よって、各種家庭用および業務用の洗濯機および洗濯乾燥機等に広く利用されることができる。
1 筐体
3 外槽
4 洗濯兼脱水槽
4a 通水孔
5 軸
6 パルセータ
7 バランサ装置
8 モータ(駆動手段)
9 クラッチ
10 傾斜面
11 攪拌用突出部
12 フィルタ
13 外槽カバー
14 フィルタ固定枠
15 排水ホース
16 枠台
17 給水弁
18 洗剤収納部
19 操作部
20 洗剤溶解部
21 給水部材
22 上部枠体
23 外蓋
24 支持部材
30 環状体
31,41 上部環状ケース
32,42 下部環状ケース
33,34 環状室
35 区画壁
36,37 仕切壁
36a,37a 第1仕切壁
36b,37b 第2仕切壁
36c,37c 第3仕切壁
36a−1,37a−1 外周側部分(第1仕切壁)
36b−1,37b−1 外周側部分(第2仕切壁)
36c−1,37c−1 外周側部分(第3仕切壁)
36a−2,37a−2 内周側部分(第1仕切壁)
36b−2,37b−2 内周側部分(第2仕切壁)
36c−2,37c−2 内周側部分(第3仕切壁)
38 液体
55a,56a,55b,56b,55c,56c 溝部
57a,58a,57b,58b,57c,58c 空間

Claims (6)

  1. 洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽の上部に配設された環状体を有するバランサ装置とを備え、前記環状体は、内部に液体が封入された環状室を有し、前記環状室内には、仕切壁が配設され、前記仕切壁は、前記環状室内の内周側に前記液体の流路を形成し、前記仕切壁は、複数種類の形状を有し、前記複数種類の形状の前記仕切壁が所定の配置で前記環状室内に配設され、前記環状体は、平面視において、内周形状が短径および長径を有する楕円形状で構成され、前記洗濯兼脱水槽内に、リントを除去するフィルタが配設され、前記環状体は、前記フィルタが配設されている位置の上方位置における径方向の幅が、前記環状体の他の位置における幅よりも、広く形成されている部分を有する洗濯機。
  2. 前記複数種類の形状を有する前記仕切壁は、前記環状室内の上方および前記内周側に液体の流路を形成する第1仕切壁と、前記環状室内の外周側の内面を形成する第2仕切壁とを有し、前記所定の配置は、2つの前記第1仕切壁の間に前記第2仕切壁が配設される配置を含む請求項1に記載の洗濯機。
  3. 前記複数種類の形状を有する前記仕切壁は、前記環状室内の前記上方に前記液体の前記流路を形成する前記第1仕切壁と、前記環状室内の下方になるにしたがって前記環状室内の前記外周側の内壁からの突出量が増大する形状を有する第3仕切壁とを備え、前記所定の配置は、2つの前記第1仕切壁の間に前記第3仕切壁が配設される配置を含む請求項1または請求項2に記載の洗濯機。
  4. 前記複数種類の形状を有する前記仕切壁は、前記環状室内の前記内周側の内面と接する内周側部分の高さが実質的に同一高さに形成された請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗濯機。
  5. 前記複数種類の形状を有する前記仕切壁は、前記環状室内の前記外周側の前記内面に接する外周側部分が前記内周側部分よりも高く形成され、前記環状室内の前記外周側部分の前記内周側の前記内面と、前記環状室内の前記内周側の前記内面との間に溝部が形成され、前記溝部の底部の幅が実質的に同寸法に形成された請求項1〜4のいずれか1項に記載の洗濯機。
  6. 前記環状体は、前記径方向の幅が広く形成された部分に、前記液体の注入口が設けられた請求項1〜5のいずれか1項に記載の洗濯機。
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