JP6568497B2 - 印刷材の製造方法 - Google Patents
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Description
[1]金属系基材または窯業系基材である基材を準備する工程と、前記基材の上に樹脂組成物を塗布し、硬化させて、インキ受理層を形成する工程と、前記インキ受理層の上に活性光線硬化型カチオン重合性インキを塗布し、活性光線を照射して硬化させて、インキ層を形成する工程と、を有し、前記活性光線硬化型カチオン重合性インキは、カチオン重合性化合物と、0.5〜10.0質量%のエポキシ含有シランカップリング剤と、10〜50質量%のヒドロキシル基含有オキセタン化合物と、光重合開始剤と、を含み、前記活性光線硬化型カチオン重合性インキを硬化させるために前記活性光線を照射している間の絶対湿度VH(g/m3)および気温T(℃)は、以下の式(1)および式(2)を満たす、印刷材の製造方法。
3.75×VH−25≦T≦10×VH−5 …(1)
15≦T≦40 …(2)
[2]前記活性光線硬化型カチオン重合性インキを硬化させるために前記活性光線を照射している間の絶対湿度VH(g/m3)は、さらに以下の式(3)を満たす、[1]に記載の印刷材の製造方法。
5≦VH≦10 …(3)
[3]前記樹脂組成物は、ポリエステルおよびメラミン樹脂を含むか、ポリエステルおよびウレタン樹脂を含むか、またはポリエステル、メラミン樹脂およびウレタン樹脂を含む、[1]または[2]に記載の印刷材の製造方法。
本発明の印刷材の製造方法によって得られる印刷材は、基材と、基材の上に配置されたインキ受理層と、インキ受理層の上に配置されたインキ層とを有する。また、この印刷材は、インキ層の上に配置されたオーバーコート層をさらに有していてもよい。本発明の印刷材の製造方法によって得られる印刷材は、例えば、建物の内装材および外壁材として使用される建築材料として好適に使用することができる。以下、印刷材の各構成要素について説明する。
基材の種類は、特に限定されない。基材の例には、金属系基材(金属板)および窯業系基材が含まれる。
インキ受理層は、基材または下塗り塗膜の表面全体に配置されている、活性光線硬化型カチオン重合性インキを受理するための層である。インキ受理層は、マトリックスとなる樹脂を含む。
インキ層は、インキ受理層の上に配置されている。インキ層は、インキ受理層の表面に所望の画像が形成されるように、インキ受理層の表面全体または一部に配置されている。インキ層は、活性光線硬化型カチオン重合性インキをインキ受理層の表面にインクジェット印刷して、活性光線を照射して活性光線硬化型カチオン重合性インキを硬化させることで形成される。活性光線硬化型カチオン重合性インキは、紫外線(活性光線)を照射することにより硬化するカチオン重合型のUVインキであることが好ましい。
前述のように、本発明の印刷材は、インキ層の上にオーバーコート層をさらに有していてもよい。
本発明に係る印刷材の製造方法は、基材を準備する工程と、基材の上にインキ受理層を形成する工程と、インキ受理層の上にインキ層を形成する工程と、を有する。また、必要に応じて、インキ層の上にオーバーコート層を形成してもよい。
3.75×VH−25≦T≦10×VH−5 …(1)
15≦T≦40 …(2)
5≦VH≦10 …(3)
(1)基材
塗装原板として、板厚が0.27mm、片面当たりのめっき付着量が90g/m2の溶融Zn−55%Al合金めっき鋼板を準備した。アルカリ脱脂した塗装原板の表面に塗布型クロメート処理液(NRC300NS;日本ペイント株式会社)を塗布し、全クロム換算付着量が50mg/m2の化成処理皮膜を形成した。次いで、ポリエステル系プライマー塗料(700P;日本ファインコーティングス株式会社)を、バーコーターを用いて化成処理皮膜の上に塗布し、到達板温215℃で焼き付けて、乾燥膜厚5μmの下塗り塗膜を形成した。
次いで、インキ受理層を形成するための樹脂組成物を、バーコーターを用いて下塗り塗膜の上に塗布し、到達板温225℃で1分間焼き付けることで、乾燥膜厚20μmのインキ受理層を形成した。樹脂組成物(白色塗料)は、ポリエステル(数平均分子量5000、ガラス転移温度30℃、水酸基価28mgKOH/g;DIC株式会社)と、架橋剤としてのメチル化メラミン樹脂(サイメル303;三井サイテック株式会社)とを70:30で混合して得られたベース樹脂に、さらに触媒、アミンおよび着色顔料を配合することで調製した。触媒としては、ドデシルベンゼンスルフォン酸を樹脂固形分に対して1質量%添加した。また、アミンとしては、ジメチルアミノエタノールを、ドデシルベンゼンスルフォン酸の酸等量に対してアミン等量として1.25倍の量を加えた。着色顔料としては、平均粒径0.28μmの酸化チタン(JR−603;テイカ株式会社)を樹脂固形分に対して45質量%添加した。
A.活性光線硬化型カチオン重合性インキの調製
ガラス瓶に、エポキシ化合物(CEL2021P、CEL3000; 株式会社ダイセル)合計10質量%、オキセタン化合物(OXT−221、OXT−212;東亜合成株式会社)合計35.5質量%、エポキシ基含有シランカップリング剤(KBM−403;信越化学工業株式会社)5.0質量%、ヒドロキシル基含有オキセタン化合物(OXT−101;東亜合成株式会社)25.0質量%、黒色顔料(チャンネルブラック RCF♯33;三菱化学株式会社)3.0質量部、顔料分散剤(PB822;味の素ファインテクノ株式会社)3.5質量%との混合物およびジルコニアビーズ(直径1mm)200gを入れて密栓した。次いで、ペイントシェーカーで4時間分散処理した。分散処理後、ジルコニアビーズを除去して顔料分散体を調製した。顔料分散体に、光カチオン重合開始剤(CPI−100P;サンアプロ株式会社)18質量%を混合して、活性光線硬化型カチオン重合性インキを調製した。
インクジェット印刷は、ノズル径が35μmのインクジェットヘッドを使用した。また、インクジェット印刷時のヘッド加熱温度は45℃、印加電圧は11.5V、パルス幅は10.0μs、駆動周波数は3483Hz、インキ滴の体積は42pl、解像度は360dpiでインキ塗布量:8.4g/m2(インキ層が隙間なく形成されるべき量)となるように印刷した。
インクジェット印刷後の塗装材に対して、高圧水銀ランプ(Hバルブ;フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社)を用いて、200W/cmのランプ出力で、積算光量:600mJ/cm2(赤外線光量計UV−351−25;株式会社オーク製作所で測定)となるように、紫外線を照射した。インクジェット印刷後、紫外線を照射している間の塗装材の周囲の温度(気温)および湿度を適宜調整した。
(1)密着性の評価
印刷材に対して、JIS K5600−5−6に準拠した碁盤目試験を実施した。具体的には、印刷材の表面に、1mm間隔で100個のマス目ができるように基盤目状の切り込みを入れ、当該部分にテープを貼り付けた。テープ剥離後、インキ層の残存率を観察した。インキ層の剥離面積が0%のものを「◎」と評価し、剥離面積が0%超かつ10%以内であったものを「○」と評価し、剥離面積が10%超かつ20%以内であったものを「△」と評価し、剥離面積が20%を超えたものを「×」として評価した。UVインキ層の密着性の評価が△以上であれば実用可能である。
印刷材に対して、キシレンを含有させた1cm×1cmの脱脂綿で500gの荷重をかけてUVインキ層を50回往復で擦り、UVインキ層の外観を目視により評価した。UVインキ層の外観に変化が認められないものを「◎」と評価し、艶引けが認められるものを「○」と評価し、UVインキ層が素地まで溶解し、素地の露出面積が0%超であって20%以内であったものを「△」と評価し、素地の露出が20%以上であったものを「×」として評価した。UVインキ層の密着性の評価が△以上であれば実用可能である。
インキ層の総合評価は、前述の密着性の評価および硬化性の評価の評価結果に基づいて行った。密着性および硬化性の評価で×があったものを「×」と評価し、密着性および硬化性の評価で×がなく△があったものを「△」と評価し、密着性および硬化性の評価で×および△がなく○があったものを「○」と評価し、密着性および硬化性の評価がいずれも◎であったものを「◎」と評価した。総合評価が△以上であれば実用可能である。
図2は、表1の評価結果をプロットしたグラフであり、絶対湿度および気温とインクの密着性との関係を示すグラフである。図2の直線L1は、T=10VH−5を示しており、直線L2は、T=3.75VH−25を示している。また、直線L3は、T=40を示しており、直線L4は、T=15を示している。また、破線は、VH=3,16を示す直線であり、一点鎖線は、VH=4,12を示す直線であり、二点破線は、VH=5,10を示す直線である。
Claims (3)
- 金属系基材または窯業系基材である基材を準備する工程と、
前記基材の上に樹脂組成物を塗布し、硬化させて、インキ受理層を形成する工程と、
前記インキ受理層の上に活性光線硬化型カチオン重合性インキを塗布し、活性光線を照射して硬化させて、インキ層を形成する工程と、を有し、
前記活性光線硬化型カチオン重合性インキは、カチオン重合性化合物と、0.5〜10.0質量%のエポキシ含有シランカップリング剤と、10〜50質量%のヒドロキシル基含有オキセタン化合物と、光重合開始剤と、を含み、
前記活性光線硬化型カチオン重合性インキを硬化させるために前記活性光線を照射している間の絶対湿度VH(g/m3)および気温T(℃)は、以下の式(1)および式(2)を満たす、
印刷材の製造方法。
3.75×VH−25≦T≦10×VH−5 …(1)
15≦T≦40 …(2) - 前記活性光線硬化型カチオン重合性インキを硬化させるために前記活性光線を照射している間の絶対湿度VH(g/m3)は、さらに以下の式(3)を満たす、請求項1に記載の印刷材の製造方法。
5≦VH≦10 …(3) - 前記樹脂組成物は、ポリエステルおよびメラミン樹脂を含むか、ポリエステルおよびウレタン樹脂を含むか、またはポリエステル、メラミン樹脂およびウレタン樹脂を含む、請求項1または請求項2に記載の印刷材の製造方法。
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