JP6568458B2 - 摩擦材 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車、鉄道車両、産業機械等に用いられるブレーキ用摩擦材に関する。
自動車等に使用されるディスクブレーキやドラムブレーキなどのブレーキ、またはクラッチなどに使用される摩擦材は、一般的に、摩擦作用を与え且つその摩擦性能を調整する摩擦調整材、補強作用を担う繊維基材、これらを一体化し強度を与える結合材等の材料からなっている。摩擦材は、その相手材と摩擦係合し、運動エネルギーを熱エネルギーに変える役割を担うため、優れた耐熱性、耐摩耗性、高い摩擦係数、摩擦係数の安定性、さらには鳴きが発生しにくいこと(鳴き特性)などが要求される。
ブレーキを連続使用すると、ブレーキの効き(制動力)が低下するフェード現象が起こることがある。フェード現象は、摩擦材が高温、高負荷に曝されたとき、摩擦材に含まれる有機物が分解して液状分解物となり、摩擦材の表面を覆うことで潤滑剤のような働きを起こしてしまうことにより引き起こされる。
耐フェード性を向上させる技術として、摩擦材にアルカリ金属塩を含有することが種々なされており、例えば、特許文献1には、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム等から選ばれる補助材を含むセミメタリック摩擦材が記載されている。
また、特許文献2には、銅成分を含まないNAO材の摩擦材として、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムから選択される1種以上を摩擦材組成物全量に対し0.2〜5.0重量%含有した摩擦材が記載されている。
特開昭59−24778号公報 特開2014−25014号公報
上記従来の技術では、高負荷制動時の摩擦熱により分解して摩擦材表面を被覆した液状分解物を、アルカリ金属塩によりガス化することにより耐フェード性を向上させることができるが、その分解ガスが摩擦材表面にガス膜として残ってしまうので、結果としてフェード現象が引き起こされ、摩擦材に対して安定的な制動力を付与することができなかった。
そこで、本発明の目的は、高負荷制動時に摩擦面が高温になることに起因するフェード現象を抑制することにより耐フェード性が向上した摩擦材を提供することにある。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、摩擦材にアルカリ金属塩とガス透過性を有する多孔質粒子を共に含有させることにより、摩擦材の高負荷制動時に生成される有機物の分解物(液状分解物)をガス化するとともに、発生した分解ガスを速やかに摩擦材外部へ排出させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記(1)〜(8)により達成されるものである。
(1)繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含む摩擦材であって、アルカリ金属塩とガス透過性を有する多孔質粒子とを含むことを特徴とする摩擦材。
(2)前記多孔質粒子は、複数の開口と該開口に繋がる内部の連通孔を有し、前記複数の開口の少なくとも幾つかは他の開口と前記連通孔により連通していることを特徴とする前記(1)に記載の摩擦材。
(3)前記多孔質粒子は中空粒子であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の摩擦材。
(4)前記中空粒子は、中空部と該中空部を形成するシェルとからなり、該シェルは前記中空粒子の粒子表面から前記中空部に連通する複数の連通孔を有することを特徴とする前記(3)に記載の摩擦材。
(5)前記多孔質粒子の平均粒子径が1〜100μmであることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の摩擦材。
(6)前記アルカリ金属塩が炭酸リチウムであることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の摩擦材。
(7)前記アルカリ金属塩の含有量が、摩擦材の全体量に対し、1〜10質量%であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の摩擦材。
(8)前記多孔質粒子の含有量が、摩擦材の全体量に対し、1〜30質量%であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の摩擦材。
本発明の摩擦材は、ガス透過性を有する多孔質粒子を含むものであるので、摩擦材の高負荷制動時に生成された有機物の分解物(液状分解物)のガス化により発生した分解ガスを速やかに摩擦材外部へ排出させることができるため、ガス圧を下げることができ、優れた耐フェード性を有する。
製造例1、2で得られた中空粒子及び製造例3の硫酸バリウムの外観のSEM写真図である。 製造例1、2で得られた中空粒子及び製造例3の硫酸バリウムの断面のSEM写真図である。
以下、本発明の摩擦材を詳細に説明する。
本発明の摩擦材は、繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含み、アルカリ金属塩とガス透過性を有する多孔質粒子とを含むことを特徴とする。
ブレーキは制動時に摩擦熱が生じるが、高負荷制動に表面温度が急激に上昇し、その結果、摩擦材表層にある有機成分が熱分解によってガス化したり、タール状となって摩擦材表面に介在する。摩擦材にアルカリ金属塩を含有することにより、アルカリ金属塩がタール状の物質の分解を触媒する効果を有しており、またアルカリ金属塩により分解されて発生した分解ガスを多孔質粒子を通して摩擦材外部へ排出させることができるため、摩擦材表面でのガス潤滑によるフェード現象を防止し、ブレーキ効力の低下を抑制すると考えられる。
本発明の摩擦材に含まれるアルカリ金属塩としては、例えば、炭酸リチウム、モリブデン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。中でも、耐フェード性向上の観点から、炭酸リチウムを用いることが好ましい。
本発明の摩擦材において、アルカリ金属塩の含有量は、摩擦材の全体量に対し、1〜10質量%とすることが好ましく、2〜8質量%とすることがより好ましい。アルカリ金属塩の含有量がかかる範囲であることにより、摩擦材の成形性を損なうことなく摩擦性能を向上させることができる。
アルカリ金属塩の粒径としては、平均粒子径が好ましくは0.1〜300μm、より好ましくは1〜150μmである。平均粒子径がかかる範囲であることで、材料の分散性や摩擦材の成形性を損なうことなく、摩擦性能を向上させることができる。
ガス透過性を有する多孔質粒子は、アルカリ金属塩の作用により発生した分解ガスを摩擦材外へ排出させてガス圧を下げるために含有する。
ガス透過性を有する多孔質粒子は、複数の開口と該開口に繋がる内部の連通孔を有し、複数の開口の少なくとも幾つかは他の開口と連通孔により連通している。多孔質粒子がその表面の開口が連通孔により他の開口と繋がった構造を備えることで、分解ガスが多孔質粒子の連通孔を抜けて排出されやすくなる。
本発明の摩擦材において、ガス透過性を有する多孔質粒子の含有量は、摩擦材の全体量に対し、1〜30質量%とすることが好ましく、5〜25質量%とすることがより好ましい。摩擦材中の多孔質粒子の含有量が前記範囲であると、高い気孔率に基づく優れた耐フェード性を提供することができる。
ガス透過性を有する多孔質粒子は、ガスを透過できるものであればその素材は特に限定されないが、例えば、硫酸塩、炭酸塩等から形成されるものが挙げられる。硫酸塩としては、特に制限されないが、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等が挙げられる。中でも、高い強度を付与し、多孔質粒子を摩擦材に含有させたときに摩擦材の優れた耐フェード性及び耐摩耗性を付与し得るという観点から、モース硬度が1.0〜4.0である硫酸塩を用いることが好ましく、モース硬度が1.5〜4.0である硫酸塩がより好ましい。具体的には、硫酸バリウム及び硫酸カルシウムのうちの少なくとも1種を用いることが好ましい。
ガス透過性を有する多孔質粒子の平均粒子径は、用途に応じて適宜決定すればよいが、例えば摩擦材に優れた耐フェード性及び耐摩耗性を付与し得るという観点から、1〜100μmであるのが好ましく、3〜40μmであるのがさらに好ましく、5〜25μmがさらに好ましい。なお、本発明でいう平均粒子径は、ナノ粒子径分布測定装置により粒度分布を求め、体積基準の累積百分率50%相当粒子径(d50)を平均粒子径とする。
本発明において、ガス透過性を有する多孔質粒子は中空粒子であることが好ましい。中空粒子は、中空部と該中空部を形成するシェルとからなり、シェルは中空粒子の粒子表面から中空部に連通する複数の連通孔を有する。中空粒子を用いることで、分解ガスが粒子の内部をより通過しやすくなるため分解ガスの排出効率が優れ、耐フェード性を向上させることができる。
ガス透過性を有する多孔質粒子が中空粒子である場合、シェルのシェル壁の厚みは、用途に応じて適宜決定すればよいが、摩擦材に優れた耐フェード性及び耐摩耗性を付与し得るという観点から、0.1〜2.0μmであるのが好ましく、0.5〜2.0μmがさらに好ましい。
また、中空粒子のかさ密度は、用途に応じて適宜決定すればよいが、例えば摩擦材に優れた耐フェード性及び耐摩耗性を付与し得るという観点から、タップ密度が0.4〜2.2g/cmであるのが好ましく、0.4〜1.8g/cmがさらに好ましい。
中空粒子のシェルの厚みは、中空粒子の断面をSEM観察することにより、また、かさ密度は、JIS R1628に従い測定することができる。
中空粒子のシェルの厚み及びかさ密度の調整は、下記の中空粒子の製造方法において説明する。
中空粒子の強度は、5〜50MPaが好ましく、10〜45MPaがさらに好ましい。中空粒子の強度が前記範囲であると、外からの圧力や衝撃を受けてもひび割れや損害を受けることがないため、摩擦材の気孔率を損ねることがない。
なお、該強度は、例えば、微小圧縮試験機(例えば、株式会社島津製作所製「MCTW−500」(商品名))などを用いて算出することができる。
次に、ガス透過性を有する多孔質粒子が中空粒子である場合を例にとり、中空粒子の製造方法について以下に説明する。
中空粒子は、公知の方法により製造することができ、例えば、噴霧乾燥法、メカノケミカル法、ゾルゲルコート法、高速気流衝撃法、メカニカルアロイング、ミキサーによる攪拌混合等によって得ることができる。中でも、中空粒子の強度及び気孔率を高め得るとともに、その内部の中空部のサイズ及び形状の設計が容易に制御できるという観点から、噴霧乾燥法、メカノケミカル法を用いることが好ましい。
噴霧乾燥法は、熱風中にスラリーを噴霧して乾燥する方法である。本発明において、硫酸塩のスラリー、並びに、ポリマー及び粒子状生体材料のうちの少なくとも1種を混合し、得られた混合液を噴霧乾燥後、熱処理することにより中空粒子を製造することができる。
硫酸塩のスラリーは、例えば、0.02〜0.30μmの範囲、好ましくは0.08〜0.12μmの範囲の粒径の硫酸塩を準備し、分散溶媒に該硫酸塩を分散させることにより得ることができる。分散溶媒としては、精製水、蒸留水等の水やエタノール等の有機溶媒を挙げることができ、環境への負荷の観点から、精製水、蒸留水を用いることが好ましい。
硫酸塩のスラリーの固形分濃度は、1〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜30質量%である。スラリーの固形分濃度が前記範囲であると、硫酸塩が均一に分散するため好適である。
また、硫酸塩のスラリーには必要に応じて公知の分散剤を加えることができる。分散剤としては、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤のアンモニウム塩、ポリアクリル酸塩等を用いることができる。分散剤の含有量は、適度な分散性を付与するとの観点から、スラリー中、1〜4質量%とすることが好ましい。
また、硫酸塩のスラリーの粘度(25℃)は、例えば500〜4000mPa・sであり、好ましくは1000〜2000mPa・sである。スラリーの粘度が前記範囲であると、均一な形状の粒子が作製できるため好適である。
中空粒子を製造する際に使用されるポリマーの組成は特に制限されないが、その形成に使用する単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化スチレン、ジビニルベンゼン等の不飽和芳香族類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート等の不飽和カルボン酸アルキルエステル類;その他に、ブタジエン、イソプレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ジアリルフタレート、アクリルアクリレート、アリルメタクリレート等を例示することができる。また、これらの単量体は、1種を単独でも2種以上を混合しても使用することができる。なお、加熱により、分解しやすい重合体を得るためには、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートおよび酢酸ビニルから選ばれた少なくとも1種の単量体を主成分とする重合体が好ましい。
また、粒子状生体材料としては、例えば、酵母、デンプン、菌類、藻類、胞子、花粉等が挙げられ、中でも入手性の観点から、酵母、デンプンを用いるのが好ましい。粒子状生体材料は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酵母としては、ビール酵母、ワイン酵母、パン酵母等;デンプンとしては、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、豆デンプン、いもデンプン等;菌類としては、キノコ、カビ等;藻類としてはワカメ、コンブ、テングサ等;胞子としては、シダ植物、コケ植物等;花粉としては、スギやヒノキなどの樹木花粉、花や草などの草花花粉等をいずれも用いることができる。
ポリマー及び粒子状生体材料の平均粒子径は、1〜20μmであることが好ましく、より好ましくは5〜20μmである。ポリマー及び粒子状生体材料の平均粒子径が前記範囲であると、作製される粒子を摩擦材に添加したときなどに、作製される粒子がフィラーとして機能しやすい粒子径となるため好ましい。
硫酸塩のスラリーとポリマー及び粒子状生体材料のうちの少なくとも1種との混合は、
公知の方法により行うことができ、例えば、硫酸塩のスラリーにポリマー及び/又は粒子状生体材料を添加して撹拌する方法、分散溶媒に硫酸塩、分散剤並びにポリマー及び/又は粒子状生体材料を添加して撹拌する方法等が挙げられる。
得られた混合液中の硫酸塩のスラリーとポリマー及び/又は粒子状生体材料との混合割合は、前者:後者(固形分質量比)として、例えば、2:1〜1:10であることが好ましく、より好ましくは1:1〜1:4である。硫酸塩のスラリーとポリマー及び/又は粒子状生体材料との混合割合が前記範囲であると、粒子強度と粒子内部への気孔の付与の両立が可能となるため好適である。
調製された混合液は噴霧乾燥を施される。噴霧乾燥法に用いる装置としては、公知の噴霧乾燥装置を用いて行うことができ、例えば、ディスクアトマイザー式スプレードライヤー、二流体ノズルスプレードライヤー等が挙げられる。
ディスクアトマイザー式スプレードライヤーは、ディスク状のアトマイザーを乾燥室に設置し、ディスクを回転させつつそこにスラリーを送液し、放出させ、乾燥室内を移動させながらスラリーを乾燥させる方式である。ディスクアトマイザー式スプレードライヤーとしては、大川原化工機株式会社製のM型ディスクアトマイザー、K型ディスクアトマイザー、N型ディスクアトマイザー等を使用することができる。
二流体ノズルスプレードライヤーは、気体路と液体路からでた流体が一点に集まる衝突焦点を形成させるためのノズルエッジから気体とスラリーを噴出させ、噴出したスラリーを乾燥させる方式である。二流体ノズルスプレードライヤーとしては、大川原化工機株式会社製の二流体ノズルスプレードライヤー等を使用することができる。
ディスクの回転速度はディスクの大きさにより適宜調整すればよく、通常は10000〜40000rpm、好ましくは20000〜30000rpmである。
噴霧乾燥で調製された乾燥物は、熱処理を行い、コアを構成していたポリマー及び粒子状生体材料から選択された少なくとも1種を焼成除去し、硫酸塩から形成されるシェル及び該シェルに囲まれた中空部から構成される本発明の中空粒子を得る。
熱処理条件としては、例えば大気雰囲気下、熱処理温度450〜1000℃、好ましくは500〜800℃、熱処理時間1〜10時間、好ましくは2〜4時間である。熱処理温度が前記範囲であるとコアを焼成させ分解させることができ、熱処理時間が前記範囲であると硫酸塩の焼結が進行し強固な粒子となるため好適である。
噴霧乾燥法において、中空粒子の平均粒子径の調整は、ディスクの回転速度、ディスクへのスラリーの送液速度、乾燥室内の乾燥温度を適宜設定することにより行うことができる。
中空粒子のシェルのシェル壁の厚み及びかさ密度(タップ密度)の調整は、スラリーの固形分濃度を適宜設定することにより行うことができる。
中空粒子の強度の調整は、熱処理温度、熱処理時間を適宜設定することにより行うことができる。
メカノケミカル法は、摩擦、圧縮等の機械エネルギーにより局部的に生じる高いエネルギーを利用して、コア粒子の表面に硫酸塩の微粒子(以下、「硫酸塩微粒子」という)を付着させる方法である。
本発明において、硫酸塩微粒子とポリマー及び粒子状生体材料のうちの少なくとも1種とを原理的に溶剤を使用しない乾式法で、上記機械的エネルギーを加えて混合することにより、両者を互いに付着させて複合化する。
硫酸塩微粒子は、平均粒子径が20〜300nmのナノ粒子を用いることが好ましく、
80〜120nmのナノ粒子であることがより好ましい。硫酸塩微粒子の平均粒子径が前記範囲であると、ポリマー及び/又は粒子状生体材料の表面を間隙無く被覆することができ、硫酸塩により形成されるシェルのシェル壁の強度を高めることができる。
ポリマー及び粒子状生体材料は、上記の噴霧乾燥法で例示したものが挙げられ、好ましいものも同様である。
硫酸塩微粒子とポリマー及び/又は粒子状生体材料との混合割合は、前者:後者(固形分質量比)として、例えば、2:1〜1:10であることが好ましく、より好ましくは1:1〜1:4である。硫酸塩のスラリーとポリマー及び/又は粒子状生体材料との混合割合が前記範囲であると、粒子強度と粒子内部への気孔の付与が可能となるため好適である。
メカノケミカル法に用いる装置としては、特に限定されるものではなく、ミル、粉体を対象にした機械的複合化装置を用いることができ、具体的には、ビーズミル、遊星式、転動式、振動式のボールミルや、ロッキングミル、タワーミル、メカノフュージョン、ジェットミル、ハイブリダイザー、ヘンシェルミキサー、ホモミキサー等が挙げられる。中でもハイブリダイザーを用いることが好ましい。例えば、株式会社奈良機械製作所製「NHS−1」(商品名)等が挙げられる。
メカノケミカル法により複合化された粒子は、続いて熱処理に施される。熱処理条件は、上記の噴霧乾燥法で例示した条件が挙げられ、好ましい条件も同様である。
メカノケミカル法において、中空粒子の平均粒子径の調整は、原料の混合割合の選定、
コア粒子、シェル粒子の粒子径の選択により行うことができる。
中空粒子のシェルのシェル壁の厚み及びかさ密度(タップ密度)の調整は、複合化させる子粒子の投入量、ロータの回転数を調整することにより行うことができる。
中空粒子の強度の調整は、使用するシェル粒子の粒子径と加熱温度を選択することにより行うことができる。粒子径が小さいほど、また、加熱温度が高いほど、早く焼結が進行し粒子強度が高くなる。
以上の方法により得られた中空粒子は、そのシェルに、粒子表面から中空部に連通する複数の連通孔を有し、これにより一方の連通孔に入った分解ガスが中空粒子の中空部を抜けて他の連通孔から排出される。
本発明に係る摩擦材には、上記成分の他、繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含む。
繊維基材は摩擦材としたときの補強用に用いられ、繊維基材としては、有機繊維、無機繊維、金属繊維等が使用される。有機繊維としては、例えば、芳香族ポリアミド(アラミド)繊維、耐炎性アクリル繊維、セルロース繊維等が挙げられ、無機繊維としては、例えば、生体溶解性無機繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等が挙げられ、また、金属繊維としては、例えば、スチール繊維、アルミニウム繊維、亜鉛繊維、錫または錫合金繊維、ステンレス繊維、銅又は銅合金繊維等が挙げられる。これらの繊維基材の中でも、生体溶解性無機繊維は、人体への影響が少ない点から好適に用いることができる。このような生体溶解性無機繊維としては、SiO−CaO−MgO系繊維やSiO−CaO−MgO−Al系繊維、SiO−MgO−SrO系繊維などの生体溶解性セラミック繊維や生体溶解性ロックウールなどを挙げることができる。
繊維基材は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
繊維基材の含有量は、十分な機械強度を確保するため、摩擦材の全体量に対し1〜25質量%とすることが好ましく、5〜20質量%とすることがより好ましい。
なお、摩擦材中に銅又は銅合金繊維を含有させる場合は、耐環境汚染の観点から、摩擦材中の銅の含有量が銅元素換算で0.5質量%以下とすることが好ましく、本発明においては、摩擦材中に銅を実質的に含有しないことがより好ましい。しかしながら、本発明の摩擦材は、銅を含有しないものに限定されず、銅を含有するものであってもよい。
本発明の摩擦材に含まれる摩擦調整材としては、無機充填材、有機充填材、研削材、固体潤滑材などが挙げられ、これらを適宜混合することができる。
無機充填材としては、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、バーミキュライト、マイカ等の無機材料や、アルミニウム、スズ、亜鉛等の金属粉末が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の摩擦材において、無機充填材は、摩擦材の全体量に対し、1〜60質量%とすることが好ましく、1〜50質量%とすることがより好ましい。
有機充填材としては各種ゴム粉末(生ゴム粉末、タイヤ粉末等)、カシューダスト、メラミンダスト等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、有機充填材は、摩擦材の全体量に対し、1〜15質量%とすることが好ましく、1〜10質量%とすることがより好ましい。
研削材としてはアルミナ、シリカ、マグネシア、ジルコニア、ケイ酸ジルコニウム、酸化クロム、四三酸化鉄(Fe)、クロマイト等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、研削材は、摩擦材の全体量に対し、5〜30質量%とすることが好ましく、10〜30質量%とすることがより好ましい。
固体潤滑材としては、黒鉛(グラファイト)、三硫化アンチモン、二硫化モリブデン、
硫化スズ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。また、黒鉛の粒径は1〜1000μmであることが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の摩擦材において、固体潤滑材は、摩擦材の全体量に対し、1〜20質量%とすることが好ましく、3〜15質量%とすることがより好ましい。
本発明の摩擦材に含まれる結合材は、摩擦材に含まれる繊維基材及び摩擦調整材を一体化するために用いられ、通常用いられる種々の結合材を用いることができる。具体的にはストレートフェノール樹脂、エラストマー等による各種変性フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。エラストマー変性フェノール樹脂としては、アクリルゴム変性フェノール樹脂やシリコーンゴム変性フェノール樹脂、NBRゴム変性フェノール樹脂等が挙げられる。なお、これらの結合材は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明において、結合材は、摩擦材の全体量に対し、5〜20質量%とすることが好ましく、5〜15質量%とすることがより好ましい。
本発明の摩擦材の製造は、周知の製造工程により行うことができ、例えば、予備成形、熱成形、加熱、研摩等の工程を経て摩擦材を作製することができる。
ディスクブレーキ用ブレーキパッドの製造における一般的な工程を以下に示す。
(a)板金プレスによりプレッシャプレートを所定の形状に成形する工程、
(b)上記プレッシャプレートに脱脂処理及びプライマー処理を施す工程、
(c)有機繊維、無機繊維、金属繊維等の繊維基材;摩擦調整材;結合材等の粉末原料;多孔質粒子;アルカリ金属塩;必要に応じてその他の充填材を配合し、撹拌により十分に均質化した原材料を、常温にて所定の圧力で成形して予備成形体を作製する工程、
(d)上記予備成形体と接着剤が塗布されたプレッシャプレートとを、所定の温度及び圧力を加えて両部材を一体に固着する熱成形工程(成形温度130〜180℃、成形圧力30〜80MPa、成形時間2〜10分間)、
(e)アフターキュア(150℃〜300℃、1〜5時間)を行って、最終的に仕上げ処理を施す工程。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
<中空粒子の作製>
(製造例1)
硫酸バリウム(竹原化学工業株式会社製「W−10」(商品名))10kg、精製水23.3kg、分散剤(サンノプコ株式会社製「SNディスパーサント5468」(商品名)、メジアン径:100nm)0.25kgを混合し、硫酸バリウムのスラリーを調製した。
上記スラリーと、コア粒子としての平均粒子径10μmのポリメチルメタクリレート(PMMA)(積水化成品工業株式会社製「SSX−101」(商品名))とを、固形分質量比が1:1になるように混合し、固形分30質量%の硫酸バリウム/ポリメチルメタクリレート混合液を得た。
この混合液に対し、噴霧乾燥を施し、メジアン径が約25μmの複合粒子を得た。噴霧乾燥は、ディスクアトマイザー式スプレードライヤーとして大川原化工機株式会社製「L−8」(商品名)を用い、ディスクの回転速度を30000rpm、ディスクへのスラリーの送液速度を40g/min、乾燥室内の噴霧液入り口温度を180℃に設定した。
続いて、上記噴霧乾燥で調製された乾燥物に対し、熱処理を行った。熱処理条件は、大気中、600℃、2時間とし、コア粒子を焼成除去した。
以上の工程を経ることにより、メジアン径が20μmの硫酸バリウムの中空粒子を得た。
(製造例2)
製造例1で調製した硫酸バリウムのスラリーを用い、該スラリーと、コア粒子としての平均粒子径1μmのポリメチルメタクリレート(PMMA)(積水化成品工業株式会社製「SSX−101」(商品名))とを、固形分質量比が1:1になるように混合し、固形分30質量%の硫酸バリウム/PMMA混合液を得た。
この混合液に対し、実施例1と同様の条件で噴霧乾燥と熱処理を行い、メジアン径が1μmの硫酸バリウムの中空粒子を得た。
(製造例3)
比較用の硫酸バリウム粒子として、非中空の硫酸バリウム(竹原化学工業株式会社製「W−10」(商品名))を用いた。
<中空粒子の観察>
製造例1、2で得られた中空粒子及び製造例3の硫酸バリウムの外観をSEMにより観察した(倍率1000倍)。結果を、図1に示す。また、製造例1、2で得られた中空粒子及び製造例3の硫酸バリウムの断面をSEMにより観察した(倍率1000倍)。結果を図2に示す。
図1及び図2からわかるとおり、製造例1及び2で得られた中空粒子は、硫酸バリウムからなるシェル及びそれに囲まれた中空部から構成されてなる中空粒子が形成されていることを確認できた。また、これらの中空粒子が多孔質のものであることも確認できた。
(実施例1〜8及び比較例1〜3)
<摩擦材の作製>
摩擦材の配合材料を表1に示す配合組成(質量%)に従って混合機で混合し、原料混合物を得た。得られた原料混合物を圧力20MPaで10秒間予備成形し、予備成形体を作製した。次いで、予備成形体を金型に投入し、温度150℃、成形面圧50MPaで5分間加熱加圧成形した。その後、この加熱加圧成形体に対し、250℃で3時間のアフターキュアを行い、研摩工程を経て実施例1〜8、比較例1〜3の摩擦材を得た。
<摩擦材の気孔率の測定>
上記で得られた各摩擦材の気孔率をヘリウム含浸法により測定した。結果を表1に示す。
<摩擦材の性能試験>
上記で得られた各摩擦材に対し、以下の試験を行った。
各摩擦材について、JASO C406に準拠した摩擦性能試験をブレーキダイナモメータで行った。各摩擦材における第1フェードにおける瞬時最低摩擦係数(μ)を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、アルカリ金属塩及びガス透過性を有する多孔質粒子を共に含有した実施例1〜8は、アルカリ金属塩又はガス透過性を有する多孔質粒子が含まれる比較例1、2やアルカリ金属塩及びガス透過性を有する多孔質粒子を含まない比較例3と比べて、高速時の制動における瞬時最低摩擦係数の向上が顕著にみられ、耐フェード性が向上していることがわかった。

Claims (8)

  1. 繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含む摩擦材であって、
    アルカリ金属塩とガス透過性を有する多孔質粒子とを含み、
    前記アルカリ金属塩が、炭酸リチウム、モリブデン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム及び炭酸カリウムからなる群から選択される少なくとも1つのアルカリ金属塩であり、
    前記多孔質粒子が、硫酸塩及び炭酸塩からなる群から選択される少なくとも1つから形成される多孔質粒子であることを特徴とする摩擦材。
  2. 前記多孔質粒子は、複数の開口と該開口に繋がる内部の連通孔を有し、前記複数の開口の少なくとも幾つかは他の開口と前記連通孔により連通していることを特徴とする請求項1に記載の摩擦材。
  3. 前記多孔質粒子は中空粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の摩擦材。
  4. 前記中空粒子は、中空部と該中空部を形成するシェルとからなり、該シェルは前記中空粒子の粒子表面から前記中空部に連通する複数の連通孔を有することを特徴とする請求項3に記載の摩擦材。
  5. 前記多孔質粒子の平均粒子径が1〜100μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の摩擦材。
  6. 前記アルカリ金属塩が炭酸リチウムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の摩擦材。
  7. 前記アルカリ金属塩の含有量が、摩擦材の全体量に対し、1〜10質量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の摩擦材。
  8. 前記多孔質粒子の含有量が、摩擦材の全体量に対し、1〜30質量%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の摩擦材。
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