JP6568455B2 - Id割り当て修正方法および車載通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される通信システムにおいて、スレーブ制御部のIDの割り当てを修正するためのID割り当て修正方法および車載通信システムに関する。
車両においては、制御すべき多数の負荷、すなわちランプ、ヒータ、電気モータ等が様々な部位に分散した状態で配置されている。これらの負荷を制御するために、電子制御ユニット(ECU)などの制御部も多数設けられている。そして多数の制御部が互いに通信できるように、これらは車両上の通信ネットワークを介して接続されている。実際には、車両上の各部を接続するワイヤハーネスに設けられた通信線を利用して通信ネットワークを構成する。
このように通信ネットワークで互いに接続された多数の制御部により通信システムを構成する場合には、特許文献1に示されているように、システム全体を管理するためのマスタ制御部と、その配下に接続される多数のスレーブ制御部とを設けるのが一般的である。また、このような通信システムにおいては、各々の制御部がネットワーク上で複数の通信相手を区別して通信できるように、更に複数の制御部が送出した信号がネットワーク上で衝突するのを回避するために、それぞれの制御部に固有のIDを事前に割り当てる必要がある。
特許文献1においては、各々のスレーブ制御部を接続するコネクタ内に、2つの抵抗器を直列に接続して構成した分圧回路を配置してあり、この分圧回路の分圧比により接続先のスレーブ制御部に割り当てるIDが決定される。
特開2005−229561号公報
ところで、車両においては、車種の違い、グレードの違い、仕向地の違い、ユーザの希望する各種オプション装備の有無等に応じて、システムに接続される車載電装機器(例えばランプ、電気モータなど)の数や種類が変化する。したがって、上記のような車両の通信システムにおいては、実際のシステムの構成に合わせて、各スレーブ制御部のIDを適切に定める必要がある。
そのため、特許文献1の技術を採用する場合には、予め固有のIDが割り当てられた多種類の車載コネクタを事前に用意しておき、最初にネットワークを構築する場合や、構築したネットワークに新たな機能の追加を行う場合にコネクタの種類を変更する必要があった。したがって、各車載コネクタ内の基板の種類数や品番が増えてしまうという問題があり、部品の交換作業も必要になる。
そこで、抵抗体により構成される特別な電線(ID割り当て用電線)をワイヤハーネスに組み込み、マスタ制御部からスレーブ制御部までの前記ID割り当て用電線の長さにより定まる抵抗値を、IDを決定する分圧回路の一方の抵抗器として代用することが考えられる。このようにすると、各コネクタに組み込む分圧回路の抵抗器の抵抗値を共通化することができ、部品数や品番数の削減が可能になる。また、ワイヤハーネス上の取り付け位置が異なる複数のスレーブ制御部に対して、それぞれ異なるIDを自動的に割り当てることが可能になる。
しかしながら、上記のID割り当て用電線を用いる場合に、各スレーブ制御部に不適切なIDが割り当てられる可能性があり、複数のスレーブ制御部から送出された信号がネットワーク上で衝突したり、ID認識の不具合が発生する可能性があった。不適切なIDが割り当てられる原因として以下のものが考えられる。
(1)前記ID割り当て用電線の抵抗値にばらつきがある。
(2)抵抗値を読み取る回路の特性にばらつきがある。
(3)分圧回路に印加される基準電圧にばらつきがある。
(4)温度変化、電圧の変化などの環境要因により上記各ばらつきが変動する。
したがって、不適切なIDが割り当てられた場合に適切なIDに修正しなければならず、この修正作業に手間がかかるという問題がある。しかし、例えば特許文献1のような方法では、部品数や品番が増えてコスト増になるため、部品数や品番を増やすことなく、かつ手間のかかる作業を行うことなく適切なIDに修正できることが望まれる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品数や品番を増やすことなく、かつ手間のかかる作業を行うことなく適切なIDに自動的に修正することが可能なID割り当て修正方法および車載通信システムを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るID割り当て修正方法は、下記(1)〜(5)を特徴としている。
(1) マスタ制御部と複数のスレーブ制御部とがワイヤハーネスを介して互いに通信可能な状態で接続され、抵抗体で構成されるID割り当て用電線が前記ワイヤハーネスに含まれ、前記複数のスレーブ制御部の各々に内蔵された基準抵抗器の抵抗値と、前記ID割り当て用電線の抵抗値とに応じて前記各スレーブ制御部のIDが決定される車両上の通信システムにおいて、前記各スレーブ制御部のIDの割り当てを修正するためのID割り当て修正方法であって、
前記複数のスレーブ制御部の各々が、順番に、他のスレーブ制御部との間で通信を行い、前記ID割り当て用電線の抵抗値により定まる取り付け位置に応じた特性値を互いに交換して、他のスレーブ制御部との間の上流/下流の位置関係を把握し、前記位置関係に基づいてIDを修正する、
ことを特徴とする。
(2) 上記(1)に記載のID割り当て修正方法において、
前記複数のスレーブ制御部が通信線に出力する信号が互いに衝突するのを回避するために、前記スレーブ制御部同士の間での通信が開始される前に、前記マスタ制御部もしくは前記スレーブ制御部が前記複数のスレーブ制御部の各々に、仮IDを付与し、
前記複数のスレーブ制御部の各々が、割り当てられた前記仮IDの番号順に従い、前記仮IDを正規のIDに修正するための前記通信を開始する、
ことを特徴とする。
(3) 上記(2)に記載のID割り当て修正方法において、
前記マスタ制御部もしくは前記スレーブ制御部は、前記仮IDとして、正規のIDの上限値よりも大きい値を前記各スレーブ制御部に割り当てる、
ことを特徴とする。
(4) 上記(2)または(3)に記載のID割り当て修正方法において、
前記マスタ制御部もしくは前記スレーブ制御部は、前記仮IDを割り当てる前に、前記各スレーブ制御部から前記特性値を取得し、前記特性値の大小関係に基づいて前記仮IDを割り当てる、
ことを特徴とする。
(5) 上記(1)に記載のID割り当て修正方法において、
前記複数のスレーブ制御部の間の通信において、複数のスレーブ制御部が送出した信号の衝突が発生した場合には、前記信号を送出した各々のスレーブ制御部がランダムな時間を経過した後で再び通信線への信号の送出を実行する、
ことを特徴とする。
上記(1)の構成のID割り当て修正方法によれば、前記各スレーブ制御部が隣接する他のスレーブ制御部との位置関係を、それ自身の特性値と、通信により取得した他のスレーブ制御部の特性値との比較により把握し、前記ワイヤハーネスに沿った方向の上流/下流を区別できるので、例えば前記ワイヤハーネスの上流側から下流側に向かって順番にIDを自動的に割り当てることができる。
上記(2)の構成のID割り当て修正方法によれば、前記マスタ制御部が互いに異なる番号を前記仮IDとして各スレーブ制御部に割り当てることにより、複数のスレーブ制御部が同時に信号を送出するのを避けることができ、信号の衝突が生じない。また、前記複数のスレーブ制御部が前記仮IDを正規のIDに修正するための動作を前記仮IDに従って順番に行うことができる。
上記(3)の構成のID割り当て修正方法によれば、正規のIDの値と前記仮IDの値とが一致することがないため、前記仮IDが割り当てられた1つのスレーブ制御部が送出する信号と、正規のIDに修正された他のスレーブ制御部が送出する信号とが衝突するのを避けることができる。
上記(4)の構成のID割り当て修正方法によれば、前記ワイヤハーネスの流れに沿って、前記複数のスレーブ制御部に順番に前記仮IDを割り当てることができる。
上記(5)の構成のID割り当て修正方法によれば、信号の衝突が発生した場合であっても、次に再び通信する際には、衝突が生じる可能性が小さいので通信を行うことができる。したがって、一時的に同じ値のIDが複数のスレーブ制御部に同時に割り当てられた場合であっても、スレーブ制御部同士の間で通信を行うことができるため、正規のIDに修正することができる。
前述した目的を達成するために、本発明に係る車載通信システムは、下記(6)を特徴としている。
(6) マスタ制御部と複数のスレーブ制御部とがワイヤハーネスを介して互いに通信可能な状態で接続され、抵抗体で構成されるID割り当て用電線が前記ワイヤハーネスに含まれ、前記複数のスレーブ制御部の各々に内蔵された基準抵抗器の抵抗値と、前記ID割り当て用電線の抵抗値とに応じて前記各スレーブ制御部のIDが決定される車載通信システムであって、
前記複数のスレーブ制御部の各々が、順番に、他のスレーブ制御部との間で通信を行い、前記ID割り当て用電線の抵抗値により定まる取り付け位置に応じた特性値を互いに交換して、他のスレーブ制御部との間の上流/下流の位置関係を把握し、前記位置関係に基づいてIDを修正するID修正制御部、を備えた、
ことを特徴とする。
上記(6)の構成の車載通信システムによれば、前記各スレーブ制御部の前記ID修正制御部が、隣接する他のスレーブ制御部との位置関係を、それ自身の特性値と、通信により取得した他のスレーブ制御部の特性値との比較により把握し、前記ワイヤハーネスに沿った方向の上流/下流を区別できるので、例えば前記ワイヤハーネスの上流側から下流側に向かって順番にIDを自動的に割り当てることができる。
本発明のID割り当て修正方法および車載通信システムによれば、部品数や品番を増やすことなく、かつ手間のかかる作業を行うことなく適切なIDに自動的に修正することが可能である。すなわち、前記複数のスレーブ制御部について、分圧回路の部品や動作を共通化できるので装置のコストを低減できる。また、自動的にIDを適切な値に修正できるので、調整作業が不要になる。また、各スレーブ制御部のIDを正しく修正することにより、信号の衝突が生じる可能性を大幅に低減できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態における車載通信システムの構成の概要を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施形態における車載通信システムの一部分を詳細に示すブロック図である。 図3は、抵抗値Rwと割り当てるIDとの対応関係を示すグラフである。 図4は、各スレーブ制御部のID割り当てのための車載通信システムの制御の内容を示すフローチャートである。 図5は、衝突回避処理を含む各スレーブ制御部のデータ送信動作を示すフローチャートである。 図6は、各制御部の接続位置と各制御部に最初に割り当てるIDとの対応関係を示すブロック図である。 図7(A)、図7(B)、および図7(C)は、3つの状態における各制御部間の通信状態を示すブロック図である。 図8は、衝突が発生する場合の各制御部間の通信状態の具体例を示すブロック図である。
本発明のID割り当て修正方法および車載通信システムに関する具体的な実施の形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<システムの概要の説明>
本発明の実施形態における車載通信システムの構成の概要を図1に示す。また、この車載通信システムの一部分の詳細な構成例を図2に示す。
図1に示した車載通信システム100は、オプション装備を含む様々な種類の電装品を車両に搭載する際に、電源電力の供給を行ったり、負荷の通電のオンオフ等を制御する制御信号を伝送するための電気接続を実現するための構成を含んでいる。
図1に示した例では、補機40(1)、40(2)、及び40(3)として、3つの電装品を接続する場合を想定しているが、実際に接続される電装品の数、種類、接続位置などについては、このシステムを搭載する車両の仕様、すなわち車種の違い、仕向地の違い、グレードの違いなどにより変化する。補機40(1)、40(2)、及び40(3)の代表例としては、エアコン、ヘッドランプ等の照明装置、パワーウインドゥ装置、ドアロック装置、パワースライドドア装置、ドアクローザー装置、ドアミラー装置、サンシェード装置などがある。
上記のような補機は、例えば電気モータ、ランプ、リレーのような電気的に駆動可能な負荷を内蔵しているので、車両側から電源電力を供給すると共に、通電のオンオフ等を外部から制御する必要がある。
また、上記のような補機は、例えば車種の違いに応じて搭載の有無が決まったり、ユーザの選択可能なオプション装備として用意される場合がある。したがって、図1に示した補機40(1)、40(2)、及び40(3)の各々は、実際には搭載されない場合もあるし、種類の異なる補機が必要に応じて接続される場合もある。
そこで、図1の車載通信システム100においては、各補機40(1)、40(2)、及び40(3)を、ワイヤハーネスW/Hの任意の箇所に後付けで接続できるように構成してある。実際には、ワイヤハーネスW/Hにスレーブ制御部30(1)を接続し、このスレーブ制御部30(1)の配下に補機40(1)を接続してある。また、ワイヤハーネスW/Hの別の箇所にスレーブ制御部30(2)を接続し、このスレーブ制御部30(2)の配下に補機40(2)を接続してある。更に、ワイヤハーネスW/Hの別の箇所にスレーブ制御部30(3)を接続し、このスレーブ制御部30(3)の配下に補機40(3)を接続してある。各スレーブ制御部30は、ワイヤハーネスの端部に接続されたコネクタに内蔵された電子回路である。
したがって、接続対象の補機毎に幹線から分岐した特別なサブハーネスを用意しておかなくても各補機40をワイヤハーネスW/Hに直接的に接続できるので、ワイヤハーネスの構成を簡素化することができる。また、補機を接続しない場合に、付け捨てになる部品(サブハーネス等)が増えることもない。
図1に示した車載通信システム100の例では、接続に用いるワイヤハーネスW/Hは、電源線W1、通信線W2、及びID割り当て用電線W3の3本の電線で構成されている。なお、アース線をワイヤハーネスW/Hに含める場合もあるが、アース接続については、各スレーブ制御部の近傍や、各補機の近傍で車体アースと接続することが可能であるため、必ずしもワイヤハーネスW/Hにアース線を含める必要はない。
ワイヤハーネスW/Hの電源線W1には、車両上の主電源であるバッテリー等の出力から、ジャンクションボックス10の内部で分配された1つの系統の電源電力、例えば+12Vの直流電圧が供給される。
ワイヤハーネスW/Hの通信線W2は、マスタ制御部20と各スレーブ制御部30(1)、30(2)、30(3)との間でデータ通信を行うための伝送路を形成する。例えば、CAN (Controller Area Network)、あるいはCXPI(Clock Extension Peripheral Interface)、LIN(Local Interconnect Network)のような通信規格に従って通信するためのインタフェースをマスタ制御部20及び各スレーブ制御部30が内蔵しており、これらが通信線W2を経由して相互にデータ通信を行うことができる。
ID割り当て用電線W3は、通常の導電体よりも抵抗率が大きい抵抗体で構成される特別な電線であり、ID割り当てのために特別に設けられている。つまり、長さに応じてID割り当て用電線W3の抵抗値が変化する。また、長さによる抵抗値の違いを各スレーブ制御部30が把握することも容易である。
ID割り当て用電線W3は、マスタ制御部20側の一端がアース25に接続されており、ID割り当て用電線W3の途中の接続点Pe1、Pe2、およびPe3の各位置でスレーブ制御部30(1)、30(2)、および30(3)の各々と接続されている。
したがって、スレーブ制御部30(1)は、アース点Pgndから接続点Pe1までの距離に相当する抵抗体長Lw1に応じたID割り当て用電線W3の抵抗値を検出できる。また、スレーブ制御部30(2)は、アース点Pgndから接続点Pe2までの距離に相当する抵抗体長Lw2に応じたID割り当て用電線W3の抵抗値を検出できる。スレーブ制御部30(3)は、アース点Pgndから接続点Pe3までの距離に相当する抵抗体長Lw3に応じたID割り当て用電線W3の抵抗値を検出できる。
例えば、補機40(1)に内蔵される負荷を駆動するために前記負荷に通電する場合には、スレーブ制御部30(1)に内蔵されたスイッチング回路を導通状態にすることで、電源線W1、前記スイッチング回路、前記負荷を経由して、アースに電流が流れ、前記負荷が動作する。前記スイッチング回路のオンオフを制御するための指示については、マスタ制御部20から通信線W2を経由してスレーブ制御部30(1)に送ることができる。
同様に、スレーブ制御部30(2)に内蔵されたスイッチング回路を導通状態にすることで、電源線W1、前記スイッチング回路、補機40(2)内の負荷を経由して、アースに電流が流れ、前記負荷が動作する。また、スレーブ制御部30(3)に内蔵されたスイッチング回路を導通状態にすることで、電源線W1、前記スイッチング回路、補機40(3)内の負荷を経由して、アースに電流が流れ、前記負荷が動作する。
尚、ワイヤハーネスW/Hと後付けする各スレーブ制御部30の内部回路との現実の電気接続については、「圧接」、「接着」、「溶着」などの物理的接続形態で実現することができる。また、スレーブ制御部30と補機40との接続形態については、専用の電線を用いて電線同士を接続する形態(WtoW)で接続しても良いし、スレーブ制御部30と補機40とを物理的及び電気的に直結しても良いし、ワイヤハーネスW/H上の短い電線を経由して接続する形態(ピックテールW/H)を用いても良い。また、スレーブ制御部30及び補機40をワイヤハーネスW/Hに直接取り付ける形態も考えられる。
<詳細な構成の具体例>
図1に示したマスタ制御部20及びスレーブ制御部30の詳細な構成例を図2に示す。
<マスタ制御部20の構成>
図2の構成例においては、マスタ制御部20は、マイクロコンピュータ(CPU)21、データ通信用トランシーバ22、および機器テーブル23を内蔵している。機器テーブル23は、例えば不揮発性メモリ上に配置される。また、マイクロコンピュータ21が実現する機能として、図2に示すようにデータ通信制御機能21a、負荷制御機能21b、およびID修正制御部21cが存在する。
データ通信用トランシーバ22は、CAN、CXPI、LINのような所定の通信規格に適合する信号を送信及び受信する機能を搭載している。マイクロコンピュータ21は、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、データ通信制御機能21a、負荷制御機能21b、およびID修正制御部21cを実現する。
データ通信制御機能21aは、データ通信用トランシーバ22及び通信線W2を利用して、ワイヤハーネスW/Hに接続された各スレーブ制御部30との間でデータ通信を行うための制御を実施する。
負荷制御機能21bは、ワイヤハーネスW/Hの各位置に接続されているスレーブ制御部30を経由して、その配下に接続された補機40内部の負荷のオンオフ等を制御する機能である。例えば、負荷を制御するためのユーザのスイッチ操作や、図示しない上位の電子制御ユニット(ECU)からの指示を負荷制御機能21bが検出すると、データ通信制御機能21aが目的の負荷を管理しているスレーブ制御部に対して通信線W2を介して制御情報を送信し、負荷のオンオフを切り替えることができる。
図1に示した車載通信システム100においては、複数のスレーブ制御部30(1)、30(2)、および30(3)が共通の通信線W2に接続されているので、マスタ制御部20および複数のスレーブ制御部30のそれぞれが通信線W2に送出する信号の送信元を受信側で識別したり、複数の信号が通信線W2上で衝突しないように管理する必要がある。そのため、固有の識別番号であるIDを、マスタ制御部20および各スレーブ制御部30に割り当てる必要がある。マスタ制御部20のIDについては固定でよいが、各スレーブ制御部30については適切なIDを割り当てる必要がある。
図1に示した車載通信システム100においては、ID割り当て用電線W3を用いているので、各スレーブ制御部30の接続点におけるID割り当て用電線W3の抵抗値の違いに基づき、各スレーブ制御部30にIDを自動的に割り当てることができる。
しかし、ID割り当て用電線W3上の取り付け位置に応じて決定されるIDについては、修正を必要とする場合がある。この修正を自動的に行うために、ID修正制御部21cが設けてある。つまり、ID修正制御部21cは、ID割り当て用電線W3上の取り付け位置に応じて決定されたIDをより適切なIDに自動的に修正する機能を有している。
本実施形態では、機器テーブル23は制御対象の各補機40と、その補機を制御するために使用するスレーブ制御部30に最終的に割り当てられたIDとの対応関係を保持する。したがって、マスタ制御部20のマイクロコンピュータ21は、各補機40を制御する際に、機器テーブル23から該当する接続先のスレーブ制御部30のIDを把握し、目的の制御対象に制御命令(負荷のオンオフ等)を送ることができる。
<スレーブ制御部30の構成>
図2の構成例においては、スレーブ制御部30はマイクロコンピュータ(CPU)31、データ通信用トランシーバ32、スイッチング素子33、および基準抵抗器34を内蔵している。また、マイクロコンピュータ31が実現する機能として、図2に示すようにデータ通信制御機能31a、負荷制御機能31b、およびID修正制御部31dがある。更に、マイクロコンピュータ31にはA/D変換器31cが内蔵されている。
尚、スレーブ制御部30(1)〜30(3)のそれぞれは、基準抵抗器34の抵抗値Rsも含めて、全て共通の構成を有している。動作の内容も共通である。このような構成の共通化により、スレーブ制御部30のコストを低減できる。
データ通信用トランシーバ32は、CAN、CXPI、LINのような所定の通信規格に適合する信号を送信及び受信する機能を搭載している。マイクロコンピュータ31は、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、データ通信制御機能31a、負荷制御機能31b、およびID修正制御部31dの機能を実現する。
基準抵抗器34は、一端がスレーブ制御部30内のA/D基準電源と接続され、他端がID割り当て用電線W3と接続されている。したがって、基準抵抗器34とID割り当て用電線W3の抵抗(抵抗値がRw)との直列回路は、A/D基準電源の電位とアース25の電位との間の電圧(Vb)を分圧する分圧回路を構成する。
そして、この分圧回路から出力される分圧回路出力電圧VadがA/D変換器31cのアナログ信号入力ポートに印加される。基準抵抗器34の抵抗値Rsは全てのスレーブ制御部30に共通であるので、分圧回路出力電圧Vadは、ID割り当て用電線W3の抵抗値Rw、すなわち各スレーブ制御部30の取り付け位置(Pe1、Pe2、Pe3)に応じて変化する。そして、この分圧回路出力電圧Vadが初期状態におけるIDの割り当てに利用される。
本実施形態では、スイッチング素子33としてIPD(Intelligent Power Device)を採用している。このIPDは、パワーMOSFETのようなスイッチング素子と、ゲートドライバ、電流検出回路、及び各種保護回路を含んでいる。スイッチング素子33は、図2に示すように補機40内の負荷と接続され、前記負荷の通電を制御するためのスイッチング回路として動作する。
データ通信制御機能31aは、データ通信用トランシーバ32及び通信線W2を利用して、ワイヤハーネスW/Hの上流側に接続されているマスタ制御部20との間、および他のスレーブ制御部30との間でそれぞれデータ通信を行うための制御を実施する。
また、スレーブ制御部30のIDをマスタ制御部20側で決定する場合には、スレーブ制御部30が検出したID割り当て用電線W3の抵抗値Rwの情報を、スレーブ制御部30からマスタ制御部20に送信する必要がある。この機能もデータ通信制御機能31aに含まれている。
ここで分圧回路出力電圧Vadは次式で表される。
Vad=Vb・Rw/(Rs+Rw) ・・・(1)
Vb:A/D基準電源の電位とアース25との間の電位差[V]
また、基準抵抗器34の抵抗値Rsは既知であるので、分圧回路出力電圧VadをA/D変換器31cで計測した結果を用いて、前記第(1)式からID割り当て用電線W3の抵抗値Rwを算出できる。例えば、Vb=10[V]、Rs=1[kΩ]の条件でVad=1[V]の時は、Rw=111[Ω]として算出される。この抵抗値Rwをデータ通信制御機能31aが算出してマスタ制御部20に送信する。
尚、本実施形態では、スレーブ制御部30が抵抗値Rwの情報を送信する場合を想定しているが、スレーブ制御部30が分圧回路出力電圧Vadの情報を送信し、マスタ制御部20側で分圧回路出力電圧Vadから抵抗値Rwを算出することも可能である。また、スレーブ制御部30の内部で、それ自身のIDを抵抗値Rwに基づき決定することも可能である。
負荷制御機能31bは、マスタ制御部20側から送信された指示に従って、スイッチング素子33の制御を実施する。通常はスイッチング素子33のオンオフにより負荷の通電状態と非通電状態との切り替えを行う。また、負荷に流す電流の調整が必要な場合には、パルス幅変調(PWM)信号を用いてスイッチング素子33のオンオフを周期的に繰り返す。そして、パルス幅又はオンオフデューティの調整により、負荷に流れる電流の平均値を調整することができる。
ID修正制御部31dは、それ自身の自律的な制御により、もしくはマスタ制御部20のからの指示に従った制御により、自ノードのスレーブ制御部30のIDを決定したり修正するための動作を行う。
<ID割り当て修正の必要性の説明>
図1に示した車載通信システム100においては、各スレーブ制御部30をワイヤハーネスW/Hに取り付ける位置の違いによってID割り当て用電線W3の抵抗値Rwが変化するので、抵抗値Rwに応じたIDを各スレーブ制御部30に自動的に割り当てることができる。しかし、以下に示す(1)〜(4)のような変動要因がある。
(1)個体差によりID割り当て用電線W3の抵抗値にばらつきが生じる。
(2)個体差により抵抗値Rwを読み取る回路の特性にばらつきが生じる。
(3)個体差により分圧回路に印加される基準電圧にばらつきが生じる。
(4)温度変化、電圧の変化などの環境要因の影響で上記各ばらつきが変動する。
上記のような変動要因により、不適切なID割り当てが行われる場合がある。例えば、(ID=2)、(ID=3)、(ID=4)、(ID=5)、(ID=6)、(ID=7)のように、連続する番号を6個のスレーブ制御部30の各々に割り当てたい時に、(ID=2)、(ID=4)、(ID=6)、(ID=8)、(ID=10)、(ID=12)のように、不連続の番号が割り当てられる可能性がある。しかし、通信規格に応じて使用可能なIDの数に限りがあるので、不連続で番号を割り当てると、システムに接続可能なスレーブ制御部30の数が減ってしまう。例えば、CXPIやLINの場合は接続可能なノード数が最大で15であるが、それよりも更に接続可能なノード数が減ってしまう。
また、例えば、(ID=2)、(ID=3)、(ID=3)、(ID=5)、(ID=5)、(ID=7)のように、部分的に重複する番号が各スレーブ制御部30のIDとして割り当てられる可能性もある。その場合には、複数のスレーブ制御部30から信号が同時に通信線W2に送出されることになり、信号の衝突が発生して通信不可能な状態になる。
本実施形態においては、図2に示したように、マスタ制御部20に設けたID修正制御部21cと、スレーブ制御部30に設けたID修正制御部31dの両者もしくは一方の働きにより、割り当てるIDを適切な値に自動的に修正することができる。
<最初に割り当てるIDの説明>
<抵抗値Rwと割り当てるIDとの対応関係>
抵抗値Rwと割り当てるIDとの対応関係の具体例を図3に示す。つまり、各スレーブ制御部30の位置で検出される抵抗値Rwの値の大小に応じて、図3に示すようにIDを割り当てることができる。
図3に示す例では、マスタ制御部20に割り当てるIDを(ID=1)に固定し、これをマスタ制御部20の「正ID」とする場合を想定している。また、各スレーブ制御部30に割り当てるIDについては修正が必要であり、修正の際に同じIDの重複割り当てが生じて信号の衝突が生じるのを回避するため、最初に「仮ID」を割り当てる。
また、CXPIやLINの通信を行う場合に、接続可能なノード数が最大で15であることを考慮して、「正ID」の範囲を「1〜15」とし、その最大値よりも大きい「20」を「仮ID」の最小値として使用する。これにより、「正ID」と「仮ID」との値の重複を避けることができる。
そして、図3のように、抵抗値Rwの「正ID=1」の範囲に隣接する領域に「仮ID=20」を対応付け、更に抵抗値Rwが大きくなるに従い、「仮ID=21」、「仮ID=22」、「仮ID=23」、「仮ID=24」、「仮ID=25」、・・・を順番に抵抗値Rwに対応付ける。
実際には、「正ID=1」、「仮ID=20」、「仮ID=21」、「仮ID=22」、「仮ID=23」、「仮ID=24」、「仮ID=25」の各々の範囲の境界に対応する抵抗値Rwの閾値(範囲の下限及び上限に対応)を、定数データとしてマスタ制御部20内又は各スレーブ制御部30内に保持しておく。そして、各スレーブ制御部30が検出した抵抗値Rwを前記閾値と比較することにより、抵抗値Rwが属する範囲を特定し、「仮ID=20」、「仮ID=21」、「仮ID=22」、「仮ID=23」、「仮ID=24」、「仮ID=25」のいずれかを割り当てることができる。
<最初に割り当てるIDの具体例>
各制御部の接続位置と各制御部に最初に割り当てるIDとの対応関係の具体例を図6に示す。図6に示した車載通信システムにおいては、マスタ制御部20の下流側のワイヤハーネスW/H上に、6個のスレーブ制御部51〜56が順番に並んだ状態で接続されている。ここで、スレーブ制御部51〜56の各々は、図2に示したスレーブ制御部30に相当する。また、ワイヤハーネスW/Hには前述のID割り当て用電線W3も含まれている。
具体的な構成例としては、スレーブ制御部53の配下には図示しない車体左側のテールランプが補機40として接続される。また、スレーブ制御部55の配下には図示しないラゲッジ灯が補機40として接続される。また、スレーブ制御部56の配下には図示しない車体右側のテールランプが補機40として接続される。
ここで、ワイヤハーネスW/Hの上流側(マスタ制御部20に近い側)から下流側に向かって、スレーブ制御部51、52、53、54、55、および56が順番に並んでいるので、ID割り当て用電線W3の接地点からの距離の大きさも、スレーブ制御部51、52、53、54、55、および56の順番で大きくなる。したがって、スレーブ制御部51、52、53、54、55、および56が検出する抵抗値Rwをそれぞれ、Rw1、Rw2、Rw3、Rw4、Rw5、およびRw6で表すと、以下の関係になる。
Rw1<Rw2<Rw3<Rw4<Rw5<Rw6 ・・・(2)
したがって、これらの抵抗値Rw1、Rw2、Rw3、Rw4、Rw5、およびRw6の各々を、図3に示した各範囲の境界の閾値と比較することにより、スレーブ制御部51〜56の各々が検出した抵抗値Rwの属する範囲を特定でき、割り当てるべきIDも特定できる。そして、図3に示したような条件に従い、検出した抵抗値RwからIDを特定することにより、図6に示したようにIDをスレーブ制御部51〜56に割り当てることができる。
上記のような処理の結果として、図6に示した例では、スレーブ制御部51に「仮ID=20」が割り当てられ、スレーブ制御部52に「仮ID=21」が割り当てられ、スレーブ制御部53に「仮ID=22」が割り当てられ、スレーブ制御部54に「仮ID=23」が割り当てられ、スレーブ制御部55に「仮ID=24」が割り当てられ、スレーブ制御部56に「仮ID=25」が割り当てられている。
なお、後述するように、通信線W2上で信号の衝突が発生しても通信を行うことが可能な通信プロトコルを採用することもできる。その場合には、必ずしも上記の「仮ID」を割り当てる必要はない。つまり、抵抗値Rwに応じて「2〜16」の範囲内の値(LIN、CXPIの場合)を初期状態で各スレーブ制御部30に割り当ててもよい。
<ID割り当てのための処理手順>
スレーブ制御部30に相当する各スレーブ制御部にIDを割り当てるための車載通信システムの制御の内容を図4に示す。図4の制御には、割り当てたIDを修正するための処理手順も含まれている。図4に示した制御の各処理ステップは、マイクロコンピュータ21および31のいずれか一方、もしくは両方の動作により実現される。また、3つの状態における各制御部間の通信状態を図7(A)、図7(B)、および図7(C)に示す。
図4のステップS11では、各スレーブ制御部、つまりスレーブ制御部30内のマイクロコンピュータ31が、分圧回路出力電圧VadをA/D変換器31cを用いて計測する。そして、次のS12で、分圧回路出力電圧Vadの計測値から抵抗値Rwをマイクロコンピュータ31が算出する。
ステップS13では、各スレーブ制御部がS12で算出した抵抗値Rwに基づき、図3に示したような条件に従って、マスタ制御部20が、もしくはスレーブ制御部自身がスレーブ制御部の「仮ID」を決定する。このステップS13の結果として、例えば図6に示したように、スレーブ制御部51〜56のそれぞれに「仮ID」が割り当てられる。
ステップS15以降の処理については、システムに接続されている全てのスレーブ制御部のそれぞれについて、順番に実行される。その処理の実行順序を、マスタ制御部20又は各スレーブ制御部自身がステップS14で決定する。具体的には、割り当てられた「仮ID」の値の小さい方から順番に処理するように決定する。
例えば、図6に示した構成の車載通信システムにおいては、仮IDの中で最小の「仮ID=20」が割り当てられたスレーブ制御部51が最初に処理を実行し、次に「仮ID=21」が割り当てられたスレーブ制御部52が処理を実行し、次に「仮ID=22」が割り当てられたスレーブ制御部53が処理を実行するように順番を決定する。
ステップS15では、各スレーブ制御部が同じ通信線W2に接続されている他の全てのスレーブ制御部との間で順番にデータ通信を行い通信相手の検出した抵抗値Rwの情報のやりとり(交換)を実行する。なお、抵抗値Rwの代わりに、これと同等の情報、例えば分圧回路出力電圧Vadの情報、あるいは分圧回路の分圧比の情報を交換してもよい。
例えば、「仮ID=20」が割り当てられたスレーブ制御部51が最初に処理を開始する時には、図7(A)に示すように、スレーブ制御部51からスレーブ制御部52〜56のそれぞれを送信先として、順番にデータを送信する。そして、これらの間で相互に抵抗値Rwの情報をやりとりする。
また、スレーブ制御部51における処理が終了すると、仮IDの中で2番目に値が大きい「仮ID=21」が割り当てられたスレーブ制御部52が処理を開始する。この時には、図7(B)に示すように、スレーブ制御部52からスレーブ制御部53〜56のそれぞれを送信先として、順番にデータを送信する。そして、これらの間で相互に抵抗値Rwの情報をやりとりする。スレーブ制御部51との間では既に抵抗値Rwの情報交換が終了しているので、再びこの情報を交換する必要はない。
上記と同じように処理を繰り返し、最後に「仮ID=24」が割り当てられたスレーブ制御部55と、「仮ID=25」が割り当てられたスレーブ制御部56との間で図7(C)に示すようにデータ通信を行い、抵抗値Rwの情報をやりとりする。
図4のステップS16では、上記のS15で取得した全てのスレーブ制御部の抵抗値Rwの情報を利用して、抵抗値Rwの大小関係から、複数スレーブ制御部間の上流/下流の相互の位置関係を認識する。この位置関係の認識については、各スレーブ制御部自身が行ってもよいし、マスタ制御部20側で処理してもよい。
つまり、前記第(2)式に示したように、「Rw1<Rw2<Rw3<Rw4<Rw5<Rw6」の関係が成立している場合には、以下に示す状態であることが、各スレーブ制御部またはマスタ制御部20によって認識される。
(1)抵抗値がRw1のスレーブ制御部51は、抵抗値がRw2〜Rw6の他のスレーブ制御部よりも上流に位置している。
(2)抵抗値がRw2のスレーブ制御部52は、抵抗値がRw1のスレーブ制御部51よりも下流であり、かつ抵抗値がRw3〜Rw6の他のスレーブ制御部よりも上流に位置している。
(3)抵抗値がRw3のスレーブ制御部53は、抵抗値がRw2のスレーブ制御部52よりも下流であり、かつ抵抗値がRw4〜Rw6の他のスレーブ制御部よりも上流に位置している。
(4)抵抗値がRw4のスレーブ制御部54は、抵抗値がRw3のスレーブ制御部53よりも下流であり、かつ抵抗値がRw5〜Rw6の他のスレーブ制御部よりも上流に位置している。
(5)抵抗値がRw5のスレーブ制御部55は、抵抗値がRw4のスレーブ制御部54よりも下流であり、かつ抵抗値がRw6のスレーブ制御部56よりも上流に位置している。
図4のステップS17では、S18で各スレーブ制御部が認識した上流/下流のスレーブ間の相互の位置関係に基づき、各スレーブ制御部が自ノードのIDを修正する。例えば、上記の(1)〜(5)の状況を把握した場合には、図7(A)に示すように、仮IDが割り当てられた各スレーブ制御部の中で、最上流に位置するスレーブ制御部51が、自ノードに対して割り当てられている「仮ID=20」を「正ID=2」に修正する。
また、図7(B)に示すように、仮IDが割り当てられた各スレーブ制御部の中で、上流側から2番目に位置するスレーブ制御部52が、自ノードに対して割り当てられている「仮ID=21」を「正ID=3」に修正する。
また、図7(C)に示すように、上流側から5番目に位置するスレーブ制御部55が、自ノードに対して割り当てられている「仮ID=24」を「正ID=6」に修正し、最も下流側に位置するスレーブ制御部56が、自ノードに対して割り当てられている「仮ID=25」を「正ID=7」に修正する。
図4のステップS18では、直前のS17で自ノードのIDを修正したスレーブ制御部が、それ自身の修正後のIDが他の全てのスレーブ制御部で正しく認識されるか否かを、実際に通信を行って確認する。IDが正しく認識された場合は次のS19に進み、正しく認識されない場合はIDを修正し直す必要があるのでS17に戻る。
ステップS19では、次スレーブのID修正処理に移行する。例えば、図7(A)のように「正ID=2」が割り当てられた1番目のスレーブ制御部51のIDが正しく認識された場合には、次に図7(B)に示す2番目のスレーブ制御部52について、IDを修正するためにS19からS20を通りS17に進む。
全てのスレーブ制御部51〜56についてIDの修正が終了し、かつ修正後のIDが他の全てのスレーブ制御部に正しく認識されることが確認された場合には、ステップS20で処理を終了する。
<通信線W2上での信号の衝突回避のための制御>
<衝突が発生する状況の具体例>
衝突が発生する場合の各制御部間の通信状態の具体例を図8に示す。
図8に示した車載通信システムは、図6に示した車載通信システムと同様に、6個のスレーブ制御部51〜56を備えている。但し、上流側から2番目に位置するスレーブ制御部52と、3番目に位置するスレーブ制御部53とは互いの距離が非常に近い状態でワイヤハーネスW/Hに接続されている。
図8に示すような状況では、スレーブ制御部52が検出した抵抗値Rwと、スレーブ制御部53が検出した抵抗値Rwとの差が非常に小さいため、図3に示す条件によりこれらを区別することが困難になる。したがって、図8に示すように、「仮ID=21」がスレーブ制御部52に割り当てられ、スレーブ制御部53にも同じ「仮ID=21」が割り当てられることになる。
その結果、スレーブ制御部52とスレーブ制御部53とが同じタイミングで通信線W2上に信号を送出することになり、これらの信号が通信線W2上で衝突する。このような衝突が生じると、受信側のスレーブ制御部が、通信線W2に送出された信号を正しく認識できないため、データ通信に失敗する。
<衝突回避アルゴリズムを含む処理手順>
衝突回避処理を含む各スレーブ制御部のデータ送信動作の具体例を図5に示す。この処理手順は、例えば図2に示したデータ通信制御機能31aの一部分としてマイクロコンピュータ31が実行する。図5に示す動作について以下に説明する。
ステップS31では、スレーブ制御部であるスレーブ制御部30がデータの送信をしようとする場合に、マイクロコンピュータ31が該当するデータをデータ通信用トランシーバ32を介して通信線W2に送出する。
ステップS32では、データ送出元のスレーブ制御部において、通信線W2上で信号の衝突が生じたか否かを識別する。具体的には、通信線W2に現れる信号を監視することにより、またはデータ送信先のスレーブ制御部からの正しい応答を検出したか否かにより、衝突の有無を識別できる。そして、衝突を検出した場合は次のS33に進む。
ステップS33では、データ送出元のスレーブ制御部において、マイクロコンピュータ31は、公知の乱数発生アルゴリズムを利用して、ランダムな待ち時間Twを決定する。そして、次のステップS34で、マイクロコンピュータ31は待ち時間Twが経過するまで待機する。この待ち時間Twが経過すると次のステップS35に進む。
ステップS35では、前にS31で通信線W2に送出したデータと同じデータを、同じ送信元のスレーブ制御部が再び通信線W2に送出するための処理をマイクロコンピュータ31が実行する。
つまり、図5に示す処理においては、信号の衝突が発生した場合に、ランダムな待ち時間Twが経過してから再び送信を実行するので、2回目またはそれ以降の送信の際に衝突が生じる可能性は極めて低い。したがって、例えば図8に示すように衝突が生じる可能性が高い環境であっても、データの再送により正しくデータ通信を行うことができる。
したがって、各スレーブ制御部が図5に示すような衝突回避処理を実行する場合には、前述の特別な「仮ID」を各スレーブ制御部に割り当てる必要性もなくなる。つまり、各スレーブ制御部に最初に割り当てるIDの値については、各スレーブ制御部が検出した抵抗値Rwに応じて決めるだけでよい。
<車載通信システム100の利点>
前述の車載通信システム100においては、各スレーブ制御部に割り当てるIDを、各スレーブ間の通信を利用して自動的に適切な値に修正することができる。したがって、システムの構成が異なる場合であっても、各スレーブ制御部、つまりスレーブ制御部30の構成や動作を共通化することができる。この共通化によりシステムのコストを低減できる。
特に、ID割り当て用電線W3を利用することにより、分圧回路の一方の抵抗を構成する抵抗値Rsも共通化できるので、スレーブ制御部30毎に分圧回路の個体差を調整する必要もない。
また、図6に示すように最初に特別な「仮ID」を各スレーブ制御部に割り当てることにより、通信線W2上で複数の信号が衝突する可能性を減らすことができ、IDの修正にかかる所要時間を短縮できる。また、複数の信号の衝突が生じる場合であっても、図5に示した処理を適用することにより、データ通信を正しく行うことができ、適切なIDに確実に修正できる。
ここで、上述した本発明に係るID割り当て修正方法および車載通信システムの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[6]に簡潔に纏めて列記する。
[1] マスタ制御部(20)と複数のスレーブ制御部(スレーブ制御部30、51〜56)とがワイヤハーネス(W/H)を介して互いに通信可能な状態で接続され、抵抗体で構成されるID割り当て用電線(W3)が前記ワイヤハーネスに含まれ、前記複数のスレーブ制御部の各々に内蔵された基準抵抗器(34)の抵抗値(Rs)と、前記ID割り当て用電線の抵抗値(Rw)とに応じて前記各スレーブ制御部のIDが決定される車両上の通信システムにおいて、前記各スレーブ制御部のIDの割り当てを修正するためのID割り当て修正方法であって、
前記複数のスレーブ制御部の各々が、順番に、他のスレーブ制御部との間で通信を行い、前記ID割り当て用電線の抵抗値により定まる取り付け位置に応じた特性値(RwまたはVad)を互いに交換して、他のスレーブ制御部との間の上流/下流の位置関係を把握し、前記位置関係に基づいてIDを修正する(S15〜S20)、
ことを特徴とするID割り当て修正方法。
[2] 前記複数のスレーブ制御部が通信線に出力する信号が互いに衝突するのを回避するために、前記スレーブ制御部同士の間での通信が開始される前に、前記マスタ制御部もしくは前記スレーブ制御部が前記複数のスレーブ制御部の各々に、仮IDを付与(S13)、
前記複数のスレーブ制御部の各々が、割り当てられた前記仮IDの番号順に従い、前記仮IDを正規のIDに修正するための前記通信を開始する(S14)、
ことを特徴とする上記[1]に記載のID割り当て修正方法。
[3] 前記マスタ制御部もしくは前記スレーブ制御部は、前記仮IDとして、正規のIDの上限値よりも大きい値を前記各スレーブ制御部に割り当てる(図6参照)、
ことを特徴とする上記[2]に記載のID割り当て修正方法。
[4] 前記マスタ制御部もしくは前記スレーブ制御部は、前記仮IDを割り当てる前に、前記各スレーブ制御部から前記特性値を取得し、前記特性値の大小関係に基づいて前記仮IDを割り当てる(S13)、
ことを特徴とする上記[2]または[3]に記載のID割り当て修正方法。
[5] 前記複数のスレーブ制御部の間の通信において、複数のスレーブ制御部が送出した信号の衝突が発生した場合には、前記信号を送出した各々のスレーブ制御部がランダムな時間を経過した後で再び通信線への信号の送出を実行する(S33〜S35)、
ことを特徴とする上記[1]に記載のID割り当て修正方法。
[6] マスタ制御部(20)と複数のスレーブ制御部(30、51〜56)とがワイヤハーネス(W/H)を介して互いに通信可能な状態で接続され、抵抗体で構成されるID割り当て用電線(W3)が前記ワイヤハーネスに含まれ、前記複数のスレーブ制御部の各々に内蔵された基準抵抗器(34)の抵抗値(Rs)と、前記ID割り当て用電線の抵抗値(Rw)とに応じて前記各スレーブ制御部のIDが決定される車載通信システム(100)であって、
前記複数のスレーブ制御部の各々が、順番に、他のスレーブ制御部との間で通信を行い、前記ID割り当て用電線の抵抗値により定まる取り付け位置に応じた特性値を互いに交換して、他のスレーブ制御部との間の上流/下流の位置関係を把握し、前記位置関係に基づいてIDを修正するID修正制御部(31d、S15〜S20)、を備えた、
ことを特徴とする車載通信システム。
10 ジャンクションボックス
20 マスタ制御部
21 マイクロコンピュータ
21a データ通信制御機能
21b 負荷制御機能
21c ID修正制御部
22 データ通信用トランシーバ
23 機器テーブル
25 アース
30 スレーブ制御部
31 マイクロコンピュータ
31a データ通信制御機能
31b 負荷制御機能
31c A/D変換器
31d ID修正制御部
32 データ通信用トランシーバ
33 スイッチング素子
34 基準抵抗器
40 補機
51,52,53,54,55,56 スレーブ制御部
100 車載通信システム
W/H ワイヤハーネス
W1 電源線
W2 通信線
W3 ID割り当て用電線
Vad 分圧回路出力電圧
Lw1,Lw2,Lw3 抵抗体長
Pgnd アース点
Pe1,Pe2,Pe3 接続点
Rs,Rw 抵抗値
Vb A/D基準電源の電圧

Claims (6)

  1. マスタ制御部と複数のスレーブ制御部とがワイヤハーネスを介して互いに通信可能な状態で接続され、抵抗体で構成されるID割り当て用電線が前記ワイヤハーネスに含まれ、前記複数のスレーブ制御部の各々に内蔵された基準抵抗器の抵抗値と、前記ID割り当て用電線の抵抗値とに応じて前記各スレーブ制御部のIDが決定される車両上の通信システムにおいて、前記各スレーブ制御部のIDの割り当てを修正するためのID割り当て修正方法であって、
    前記複数のスレーブ制御部の各々が、順番に、他のスレーブ制御部との間で通信を行い、前記ID割り当て用電線の抵抗値により定まる取り付け位置に応じた特性値を互いに交換して、他のスレーブ制御部との間の上流/下流の位置関係を把握し、前記位置関係に基づいてIDを修正する、
    ことを特徴とするID割り当て修正方法。
  2. 前記複数のスレーブ制御部が通信線に出力する信号が互いに衝突するのを回避するために、前記スレーブ制御部同士の間での通信が開始される前に、前記マスタ制御部もしくは前記スレーブ制御部が前記複数のスレーブ制御部の各々に、仮IDを付与し、
    前記複数のスレーブ制御部の各々が、割り当てられた前記仮IDの番号順に従い、前記仮IDを正規のIDに修正するための前記通信を開始する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のID割り当て修正方法。
  3. 前記マスタ制御部もしくは前記スレーブ制御部は、前記仮IDとして、正規のIDの上限値よりも大きい値を前記各スレーブ制御部に割り当てる、
    ことを特徴とする請求項2に記載のID割り当て修正方法。
  4. 前記マスタ制御部もしくは前記スレーブ制御部は、前記仮IDを割り当てる前に、前記各スレーブ制御部から前記特性値を取得し、前記特性値の大小関係に基づいて前記仮IDを割り当てる、
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のID割り当て修正方法。
  5. 前記複数のスレーブ制御部の間の通信において、複数のスレーブ制御部が送出した信号の衝突が発生した場合には、前記信号を送出した各々のスレーブ制御部がランダムな時間を経過した後で再び通信線への信号の送出を実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のID割り当て修正方法。
  6. マスタ制御部と複数のスレーブ制御部とがワイヤハーネスを介して互いに通信可能な状態で接続され、抵抗体で構成されるID割り当て用電線が前記ワイヤハーネスに含まれ、前記複数のスレーブ制御部の各々に内蔵された基準抵抗器の抵抗値と、前記ID割り当て用電線の抵抗値とに応じて前記各スレーブ制御部のIDが決定される車載通信システムであって、
    前記複数のスレーブ制御部の各々が、順番に、他のスレーブ制御部との間で通信を行い、前記ID割り当て用電線の抵抗値により定まる取り付け位置に応じた特性値を互いに交換して、他のスレーブ制御部との間の上流/下流の位置関係を把握し、前記位置関係に基づいてIDを修正するID修正制御部、を備えた、
    ことを特徴とする車載通信システム。
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