JP6568434B2 - ヨウ素濃度測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヨウ素濃度測定装置に関するものであり、特に水中に溶解・分散するヨウ素の濃度を自動的に測定するヨウ素濃度測定装置に関するものである。
ヨウ素は、X線造影剤、殺菌剤、医農薬品、安定剤、LCD(液晶ディスプレイ)用偏光膜などの広範な産業用原料として重要である。しかし、ヨウ素のクラーク数は64番であり、地球上にはそれほど多くない元素である。また、自然界のヨウ素は、無機塩類或いは有機化合物中の結合体として存在している。工業的なヨウ素資源としては、ヨウ素含有量の高い海藻、油田・天然ガスのかん水(石油・天然ガスと共に産出する海水に似た組成を持つ塩水)、及びチリのカリーチ鉱石などの鉱物が主体となる。中でも、日本における天然ガスの地下かん水は、世界最大のヨウ素資源である。
地下かん水を原料としたヨウ素製造方法としては、ブローアウト法、イオン交換法、活性炭吸着法、でんぷん吸着法、銅法、銀法などがあるが、中でも、ブローアウト法が最も広く行われている。このブローアウト法は、かん水中に塩素を吹き込んでヨウ素イオンを分子状ヨウ素として遊離させ、放散塔でストリッピングした分子状ヨウ素を還元・酸化して析出沈降させてヨウ素を得る方法である。このとき、分子状ヨウ素を遊離させたヨウ素回収後のかん水は、かん水廃水として自然界に放流されるが、このかん水廃水中にも回収しきれなかったヨウ素が残存している。これは、自然界から汲み上げたかん水中のヨウ素濃度が一定ではなく、分子状ヨウ素を遊離させるために吹き込まれる塩素の量など製造条件を明確に制御できないからである。
かん水廃水中の残留ヨウ素の量を少なくすることが、ヨウ素製造プラントの収率の向上につながるとともに、資源保護のためにも有効である。そこで、ヨウ素製造プラントにおいては、かん水廃水中のヨウ素濃度を滴定分析し、この濃度をブローアウト法の塩素の吹き込み量その他の回収条件にフィードバックしている。しかし、ヨウ素濃度の滴定分析は、現在のところ手分析で行われており、ヨウ素製造プラントから排出されるかん水廃水を常時監視することは行われていない。そこで、かん水廃水中のヨウ素濃度を連続或いは所定時間間隔で分析することにより、ヨウ素製造プラントの収率の向上と資源保護を更に進めることができる。また、ヨウ素回収前の汲み上げかん水のヨウ素濃度を測定することにより、ヨウ素製造プラントの収率を更に向上することができる。
一般に、ヨウ素の定量分析法には、イオンクロマトグラフィー法、滴定法、ICP(高周波誘導結合プラズマ)法などが使用される。しかし、かん水廃水のようにヨウ素以外の多くの夾雑微粒子を自然界及びヨウ素回収工程から混入した原水を分析するには、やはり滴定法が適している。しかし、現在の手分析による連続した分析は、作業員の経験と労力とに大きく依存し現実的ではない。そこで、ヨウ素濃度滴定の全操作を自動化したヨウ素濃度測定装置が望まれる。
このような目的の自動分析装置は、対象とする試料の性質と目的とする精度などにより個別具体的に製造されている。例えば、下記特許文献1においては、高濃度のリン測定を試料の希釈化なしに滴定の全操作を自動化したリン濃度測定装置が提案されている。また、下記特許文献2においては、原子力発電設備の一次冷却水を対象として、比較的簡単な構成で測定精度の高いホウ素濃度自動測定装置が提案されている。
特開平6−167488号公報 特開平5−281394号公報
ところで、上記特許文献1及び特許文献2の各測定装置は、特定の試料の中の特定の物質を滴定するための装置であり、これらの装置をそのまま或いはこれらの装置の構造を利用しても、かん水廃水中のヨウ素濃度を的確に滴定することはできない。また、このような目的をもったヨウ素濃度測定装置は、これまでに存在しない。
そこで、本発明は、上記の諸問題に対処して、多くの夾雑微粒子を含有する原水、特にヨウ素製造プラントからヨウ素回収後に排出されるかん水廃水、或いは、ヨウ素回収前の汲み上げかん水の中に微量に存在するヨウ素の濃度を自動的且つ正確に測定することのできるヨウ素濃度測定装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明者らは、鋭意研究の結果、かん水廃水中の夾雑微粒子を除去するための目詰まりの少ないフィルタ装置と、極微量の物質を滴定することができる自動滴定装置を開発し、これらを組み合わせることにより、多くの夾雑微粒子を含有する複雑な組成の原水、特にヨウ素製造プラントのかん水廃水中のヨウ素濃度を正確に自動滴定できることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明に係るヨウ素濃度測定装置は、請求項1の記載によると、
原水(S)中に含まれるヨウ素及びヨウ素イオンの量を測定するヨウ素濃度測定装置(100)であって、
撹拌機能(11)を有する混合槽(10)と、
原水中に含まれる夾雑微粒子を除去するフィルタ手段(20)と、
当該フィルタ手段を通過した原水を測定試料として採取して前記混合槽に供給するサンプリング手段(30)と、
前記測定試料中に含まれるヨウ素及びヨウ素イオンを前処理してヨウ素ヨウ化カリウム溶液を調製する測定試料調製手段(40)と、
滴定試薬を前記混合槽に供給してヨウ素濃度を滴定する滴定手段(70)と、
前記各手段を調整して滴定操作を制御する制御手段(200)とを有し、
前記測定試料調製手段は、前処理試薬供給機構(50)と蒸留水供給機構(60)とを具備し、
前記前処理試薬供給機構は、前処理試薬を貯留する前処理試薬槽(51a〜55a)、当該前処理試薬槽から前記混合槽に所定量の前処理試薬を供給する前処理試薬供給配管(51b〜55b)、及び、前処理試薬供給ポンプ(51c〜55c)を備え、
前記蒸留水供給機構は、蒸留水を貯留する蒸留水槽(61)、当該蒸留水槽から前記混合槽に蒸留水を供給する蒸留水供給配管(62)、及び、蒸留水供給ポンプ(63)を備え、
前記蒸留水供給配管は、前記混合槽が具備する排出配管(14)及び電磁弁(15)の内部を経由して当該混合槽と連通するように配管されていることを特徴とする。
また、本発明は、請求項2の記載によると、請求項1に記載のヨウ素濃度測定装置であって、
前記制御手段(200)は、前記蒸留水供給配管(62)から供給される蒸留水が前記混合槽(10)の具備する排出配管(14)及び電磁弁(15)の内部に残留する測定試料を当該混合槽中に押し出すように前記蒸留水供給機構を制御することを特徴とする。
また、本発明は、請求項3の記載によると、請求項1又は2に記載のヨウ素濃度測定装置であって、
前記制御手段(200)は、前記混合槽(10)に所定量の前処理試薬を供給した後に、前記前処理試薬供給ポンプ(51c〜55c)を逆転して前記前処理試薬供給配管(51b〜55b)の先端部に空気を導入するように前記前処理試薬供給機構を制御することを特徴とする。
また、本発明は、請求項4の記載によると、請求項1〜3のいずれか1つに記載のヨウ素濃度測定装置であって、
前記前処理試薬供給機構(50)は、第1供給機構〜第5供給機構の複数の供給機構からなり、
前記第1供給機構(51)は、第1の前処理試薬として硫酸水溶液を供給し、
前記第2供給機構(52)は、第2の前処理試薬として過マンガン酸カリウム水溶液を供給し、
前記第3供給機構(53)は、第3の前処理試薬として亜硝酸ナトリウム水溶液を供給し、
前記第4供給機構(54)は、第4の前処理試薬としてスルファミン酸水溶液を供給し、
前記第5供給機構(55)は、第5の前処理試薬としてヨウ化カリウム水溶液を供給することを特徴とする。
また、本発明は、請求項5の記載によると、請求項1〜4のいずれか1つに記載のヨウ素濃度測定装置であって、
前記滴定手段(70)は、滴定試薬供給機構(71、72、73)を具備し、
当該滴定試薬供給機構は、滴定試薬としてチオ硫酸ナトリウム水溶液を貯留する滴定試薬槽(71)、当該滴定試薬槽から前記混合槽に滴定試薬を供給する滴定試薬供給配管(73)、及び、自動ビュレット(72)を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、請求項6の記載によると、請求項1〜5のいずれか1つに記載のヨウ素濃度測定装置であって、
前記フィルタ手段(20)は、
円筒状の2室からなるフィルタ装置本体(21)と、
前記2室の隔壁を構成して原水を濾過するためのフィルタ部材(27)と、
前記2室のうちの第1室(21a)に原水を導入する導入配管(22)と、当該第1室から余剰の原水を前記フィルタ部材を経由せずに排出するバイパス配管(23)と、
前記2室のうちの第2室(21b)から濾過後の前記測定試料を前記サンプリング手段に供給するサンプル供給配管(24)とを有し、
前記導入配管は、前記第1室の円筒状側面に導入口を有し、当該導入口から前記第1室の内部に導入される原水が当該第1室の内部に渦流(V)を形成するように配管され、
前記バイパス配管は、前記第1室の上面中央の円筒軸の中心付近に排出口を有し、
前記サンプル供給配管は、前記第2室の底面に排出口を有していることを特徴とする。
上記構成によれば、本発明は、混合槽、フィルタ手段、サンプリング手段、測定試料調製手段、滴定手段、及び、制御手段を有している。混合槽は、撹拌機能を有しており自動滴定を的確に行うことができる。また、フィルタ手段は、原水中に含まれる夾雑微粒子を除去するものであり、自然界及びヨウ素回収工程から混入したヨウ素以外の多くの夾雑微粒子を除去して自動滴定を連続的に行うことができる。また、サンプリング手段は、フィルタ手段を通過した原水を測定試料として混合槽に供給する。また、測定試料調製手段は、測定試料中に含まれるヨウ素及びヨウ素イオンを前処理してヨウ素ヨウ化カリウム溶液を調製する。また、滴定手段は、混合槽中のヨウ素ヨウ化カリウム溶液に滴定試薬を供給してヨウ素濃度を滴定する。また、制御手段は、上記の各手段を調整して滴定操作を制御する。
また、上記構成によれば、測定試料調製手段は、前処理試薬供給機構と蒸留水供給機構とを具備している。前処理試薬供給機構は、前処理試薬槽、前処理試薬供給配管、及び、前処理試薬供給ポンプを備えており、前処理試薬供給ポンプの駆動により前処理試薬供給配管を介して前処理試薬槽に貯留した前処理試薬を混合槽に供給する。一方、蒸留水供給機構は、蒸留水槽、蒸留水供給配管、及び、蒸留水供給ポンプを備えており、蒸留水供給ポンプの駆動により蒸留水供給配管を介して蒸留水槽に貯留した蒸留水を混合槽に供給する。この蒸留水供給配管は、混合槽が具備する排出配管及び電磁弁の内部を経由して混合槽と連通している。
これらの手段の構成及び連動により、多くの夾雑微粒子を含有する原水、特にヨウ素製造プラントからヨウ素回収後に排出されるかん水廃水、或いは、ヨウ素回収前の汲み上げかん水の中に微量に存在するヨウ素の濃度を自動的且つ正確に測定することができる。
また、上記構成によれば、制御手段は、蒸留水供給配管から供給される蒸留水が混合槽の具備する排出配管及び電磁弁の内部に残留する測定試料を当該混合槽中に押し出すように蒸留水供給機構を制御する。このことにより、排出配管及び電磁弁の内部に残留する測定試料が混合槽中の測定試料と均一に混合され、滴定の精度が更に向上する。
また、上記構成によれば、制御手段は、混合槽に所定量の前処理試薬を供給した後に、前処理試薬供給ポンプを逆転して前処理試薬供給配管の先端部に空気を導入するように前処理試薬供給機構を制御する。このことにより、前処理試薬供給配管の先端部から前処理試薬が誤って混合槽中に滴下することがなく、滴定の精度が更に向上する。
また、上記構成によれば、前処理試薬供給機構は、第1供給機構〜第5供給機構の複数の供給機構からなり、それぞれ、第1〜第5の前処理試薬を供給する。これらの前処理試薬は、それぞれ、硫酸水溶液、過マンガン酸カリウム水溶液、亜硝酸ナトリウム水溶液、スルファミン酸水溶液、及び、ヨウ化カリウム水溶液であり、これらの前処理試薬が順次供給されることにより、混合槽中の測定試料に含有されるヨウ素及びヨウ素イオンが正確にヨウ素ヨウ化カリウム溶液に調製される。
また、上記構成によれば、滴定手段は、滴定試薬供給機構を具備している。この滴定試薬供給機構は、滴定試薬槽、滴定試薬供給配管、及び、自動ビュレットを備えており、自動ビュレットの駆動により滴定試薬供給配管を介して滴定試薬槽に貯留したチオ硫酸ナトリウム水溶液を混合槽に供給する。このことにより、混合槽中のヨウ素ヨウ化カリウム溶液がチオ硫酸ナトリウム水溶液により自動滴定され、原水中に含まれるヨウ素及びヨウ素イオンの量を自動で滴定することができる。
また、上記構成によれば、フィルタ手段は、フィルタ装置本体、フィルタ部材、バイパス配管、及び、サンプル供給配管を有している。フィルタ装置本体は、円筒状の2室からなり、フィルタ部材がこの2室の隔壁を構成して原水を濾過する。この2室のうちの第1室には、原水を導入する導入配管とフィルタ部材を経由せずに余剰の原水を排出するバイパス配管とが設けられている。一方、この2室のうちの第2室には、濾過後の測定試料をサンプリング手段に供給するサンプル供給配管が設けられている。
また、上記構成によれば、導入配管は、第1室の円筒状側面に導入口を有し、第1室の内部に導入される原水が第1室の内部に渦流を形成するように配管されている。一方、バイパス配管は、第1室の上面中央の円筒軸の中心付近に排出口を有している。また、サンプル供給配管は、第2室の底面に排出口を有している。このような構成において、フィルタ手段は、ヨウ素製造プラントからヨウ素回収後に排出されるかん水廃水、或いは、ヨウ素回収前の汲み上げかん水が多く含有する夾雑微粒子をヨウ素濃度の滴定前に効率よく除去することができる。
よって、本発明においては、多くの夾雑微粒子を含有する原水、特にヨウ素製造プラントからヨウ素回収後に排出されるかん水廃水、或いは、ヨウ素回収前の汲み上げかん水の中に微量に存在するヨウ素の濃度を自動的且つ正確に測定することのできるヨウ素濃度測定装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るヨウ素濃度測定装置の構成図である。 上記実施形態のヨウ素濃度測定装置に組込まれたフィルタ装置の外観を表す斜視図である。 図2のフィルタ装置の斜視図の部分断面図である。 図3のフィルタ装置の部分断面図に渦流を表した斜視図である。 図2のフィルタ装置を組込んだ配管図で濾過状態を表す図である。 上記実施形態のヨウ素濃度測定装置の制御装置を示すブロック図である。 上記実施形態のマイクロコンピュータの作動を示すフローチャート(その1)である。 上記実施形態のマイクロコンピュータの作動を示すフローチャート(その2)である。 上記実施形態のマイクロコンピュータの作動を示すフローチャート(その3)である。 上記実施形態のマイクロコンピュータの作動を示すフローチャート(その4)である。 上記実施形態のマイクロコンピュータの作動を示すフローチャート(その5)である。 上記実施形態のマイクロコンピュータの作動を示すフローチャート(その6)である。 上記実施形態のマイクロコンピュータの作動を示すフローチャート(その7)である。 上記実施形態のマイクロコンピュータの作動を示すフローチャート(その8)である。 上記実施形態のマイクロコンピュータの作動を示すフローチャート(その9)である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。本実施形態は、天然ガスの地下かん水からブローアウト法によりヨウ素を回収するヨウ素製造プラントにおいて、ヨウ素回収後に排出されるかん水廃水を測定用の原水とし、この原水中に残留するヨウ素の濃度を自動滴定するヨウ素濃度測定装置に関するものである。なお、本実施形態においては、かん水廃水中のヨウ素濃度は、ppmのオーダーと極微量であることから滴定の精度が要求される。
図1は、本実施形態に係るヨウ素濃度測定装置の構成を示している。なお、図1において、ヨウ素濃度測定装置100は、ヨウ素回収後のかん水廃水を一時的に貯留する排水槽Tに配管接続されている。この排水槽Tは、一定の容量を有してヨウ素回収後のかん水廃水が常に流入し、同量のかん水廃水が常に流出している。従って、この排水槽Tの内部に貯留されたかん水廃水Sのヨウ素濃度を測定することにより、ヨウ素製造プラントから排出されるかん水廃水のヨウ素濃度を経時的に観察することができる。
図1に示すように、上記ヨウ素濃度測定装置100は、混合槽10と、フィルタ装置20と、サンプリング装置30と、測定試料調製装置40と、滴定装置70と、制御装置200(図示しない)とから構成されている。
混合槽10は、ガラス製又はプラスチック製のビーカーからなり、その下部にマグネチックスターラー11を備え、その内部にはマグネチックスターラー11で回転する撹拌子12と、滴定試料の酸化還元電位(ORP)を測定するORPメータ13を備えている。また、混合槽10の下方側壁には、滴定後の試料を排液する排出配管14とこの排出配管14を開閉する電磁弁15とが設けられている。
フィルタ装置20は、混合槽10に供給するかん水廃水Sが含有する夾雑微粒子を除去する。かん水廃水Sの中には、自然界からの夾雑微粒子やブローアウト法によるヨウ素回収工程で発生した夾雑微粒子などが多く混入している。従って、これらの夾雑微粒子を適切に除去しなければ、装置の目詰まりが生じるなどヨウ素濃度の自動滴定を精度よく維持することができない。一方、長時間の自動滴定操作においては、除去しなければならない夾雑微粒子の量が多く、フィルタ装置の目詰まりが頻繁に生じる。長時間の自動滴定操作の間にフィルタ交換などのメンテナンス操作が頻繁になれば、自動滴定の意味をなさなくなる。
そこで、本実施形態においては、濾過するかん水廃液自体によるフィルタの自動洗浄機能を有したフィルタ装置20を更に逆洗浄と組み合わせて採用した。この、フィルタ装置20は、導入配管22で排水槽Tに連通しており、排水槽Tに貯留されたかん水廃水は、循環ポンプ29の稼働により導入配管22を介してフィルタ装置20に供給される。なお、フィルタ装置20の詳細については後述する。
サンプリング装置30は、フィルタ装置20で濾過されたかん水廃水(以下「濾過後かん水廃水」という)を貯留するサンプル採取槽31と、この濾過後かん水廃水を一定量サンプリングして混合槽10に供給する自動ビュレット32とを備えている。サンプル採取槽31には、サンプル採取槽31に濾過後かん水廃水を供給する供給配管と電磁弁(後述するフィルタ装置のサンプル供給配管24と電磁弁24a)及び、濾過後かん水廃水を排出する排出配管31bと電磁弁31aが設けられている。サンプル採取槽31に貯留された濾過後かん水廃水は、自動ビュレット32の稼働により配管33を介して混合槽10に測定試料として供給される。このように、サンプリング装置30における定量手段に自動ビュレット32を採用することにより、正確なサンプリングが可能となり測定試料中に含有される極微量のヨウ素の量を正確に滴定することができる。
測定試料調製装置40は、混合槽10に供給された測定試料中に含まれるヨウ素及びヨウ素イオンを前処理してヨウ素ヨウ化カリウム溶液を調製する。そのため、測定試料調製装置40は、前処理試薬供給機構50と蒸留水供給機構60とを具備している。
前処理試薬供給機構50は、第1供給機構〜第5供給機構の5系統の供給機構51〜55からなり、各供給機構は、前処理試薬を貯留する前処理試薬槽51a〜55a、当該前処理試薬槽から混合槽10に所定量の前処理試薬を供給する前処理試薬供給配管51b〜55b、及び、前処理試薬供給ポンプ51c〜55cを備えている。なお、前処理試薬供給ポンプの種類は特に限定するものではないが、本実施形態においては、正確な供給が可能なチュービングポンプを採用する。また、各前処理試薬供給配管としてテフロチューブ(「テフロン」は登録商標)を採用する。各前処理試薬供給配管の流出端部は、混合槽10の上方に開口しており、各前処理試薬供給ポンプの正確な稼働により、各前処理試薬供給配管を介して各前処理試薬の適正量が混合槽10に供給される。
なお、本実施形態において、第1供給機構51は、第1試薬槽51a、第1供給配管51b、及び、第1チュービングポンプ51cを備えており、第1試薬槽51aには、前処理試薬として硫酸水溶液が貯留されている。第2供給機構52は、第2試薬槽52a、第2供給配管52b、及び、第2チュービングポンプ52cを備えており、第2試薬槽52aには、前処理試薬として過マンガン酸カリウム水溶液が貯留されている。第3供給機構53は、第3試薬槽53a、第3供給配管53b、及び、第3チュービングポンプ53cを備えており、第3試薬槽53aには、前処理試薬として亜硝酸ナトリウム水溶液が貯留されている。第4供給機構54は、第4試薬槽54a、第4供給配管54b、及び、第4チュービングポンプ54cを備えており、第4試薬槽54aには、前処理試薬としてスルファミン酸水溶液が貯留されている。第5供給機構55は、第5試薬槽55a、第5供給配管55b、及び、第5チュービングポンプ55cを備えており、第5試薬槽55aには、前処理試薬としてヨウ化カリウム水溶液が貯留されている。なお、各前処理試薬の滴定における役割については後述する。
このように、測定試料調製装置40によるヨウ素ヨウ化カリウム溶液の調製の際には、各試薬槽51a〜55aに貯留された各前処理試薬が反応順序に従って適正量が供給される。ここで、各前処理試薬の供給量にずれが生じた場合には、正確なヨウ素濃度を算出することができない。特に、ヨウ素回収後のかん水廃液中の極微量のヨウ素の量を滴定する際には、各前処理試薬の供給量を正確に制御する必要がある。
ここで、本実施形態に係るヨウ素濃度測定装置100のように、複数の前処理試薬を反応順序に従って供給する各供給配管51b〜55bの流出端部は、常に混合槽10の上方に開口している。従って、装置に与えられた震動その他の要因により、各供給配管51b〜55bの流出端部に保持された前処理試薬が各チュービングポンプ51c〜55cの駆動によらず、混合槽10に落下する恐れがある。
そこで、本実施形態においては、制御装置200による制御(後述する)により、各供給機構51〜55により、それぞれ、混合槽10に所定量の前処理試薬を供給した後に、各チュービングポンプ51c〜55cを逆転して、各供給配管51b〜55bの流出端部(先端部)に空気を導入するように制御する。このことにより、装置に震動その他の要因が与えられた場合でも、各供給配管51b〜55bの流出端部(先端部)に保持された前処理試薬が混合槽10に落下することがない。よって、ヨウ素回収後のかん水廃液中の極微量のヨウ素の量を正確に滴定することができる。
一方、蒸留水供給機構60は、蒸留水槽61、蒸留水供給ポンプ63、及び、蒸留水供給配管62とこの蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64とを備えている。なお、蒸留水供給ポンプの種類は特に限定するものではないが、本実施形態においては、圧電素子駆動ポンプを採用する。また、蒸留水供給配管62は、混合槽10の下方側壁において混合槽10に連通するとともに、混合槽10の排出配管14とも接続している。このような構成において、蒸留水供給機構60は、蒸留水供給ポンプ63の駆動により蒸留水供給配管62を介して蒸留水槽61に貯留した蒸留水を混合槽10に供給する。このように、蒸留水供給配管62は、混合槽10の排出配管14及び電磁弁15の内部(混合槽10側の管路)を介して混合槽10の内部と連通している。
ここで、蒸留水供給機構60の作用について説明する。本実施形態に係るヨウ素濃度測定装置100は、サンプリング装置30により一定量の測定試料を混合槽10に供給する。次に、混合槽10の測定試料に対して前処理試薬供給機構50により各前処理試薬を順次供給して酸化と還元を複数回繰り返し、最終的に測定試料をヨウ素ヨウ化カリウム溶液に調製する。この測定試料の前処理段階において、混合槽10の排出配管14の電磁弁15は常に閉鎖されている。このとき、閉鎖された電磁弁15と混合槽10との間の排出配管14の中には、測定試料の一部が保持されている。ところが、排出配管14のこの部分は、混合槽10中の撹拌されている溶液とは混合しにくく、均一化に時間的ずれが生じやすい。前処理段階の各反応に時間的ずれが生じたのでは、各段階で正確な反応が行われず、そのため、最終的なヨウ素濃度の滴定に誤差が生じやすい。
そこで、本実施形態においては、各前処理試薬を混合槽10に供給して各反応を行う場合に、電磁弁15と混合槽10との間の排出配管14の中に残留する測定試料を蒸留水供給機構60が供給する蒸留水によって、混合槽10中に押し出すようにする。このことにより、前処理段階の各反応に時間的ずれが生じにくく、ヨウ素回収後のかん水廃液中の極微量のヨウ素の量を正確に滴定することができる。なお、本実施形態においては、制御装置200による制御(後述する)により、蒸留水供給機構60による蒸留水の供給を制御する。
滴定装置70は、滴定試薬を貯留する滴定試薬槽71と、この滴定試薬を混合槽10に供給する自動ビュレット72とを備えている。滴定試薬槽71に貯留された滴定試薬は、自動ビュレット72の稼働により配管73を介して混合槽10に徐々に供給される。本実施形態においては、滴定試薬としてチオ硫酸ナトリウム水溶液を使用し、混合槽10中で調整されたヨウ素ヨウ化カリウム溶液にチオ硫酸ナトリウム水溶液を供給して、酸化還元滴定によりヨウ素濃度を滴定する。このとき、混合槽10が備えるORPメータ13により測定試料の酸化還元電位を計測しながら自動ビュレット72により滴定試薬を供給しながら滴定の終点を求める。このように、本実施形態において、滴定装置70における滴定手段に自動ビュレット72を採用することにより、正確な滴定が可能となり測定試料中に含有される極微量のヨウ素の量を正確に滴定することができる。
制御装置200は、上記の各装置の作動を調整して滴定操作を正確に制御する。なお、制御装置200の詳細については後述する。
次に、本実施形態に係るヨウ素濃度測定装置100に使用するフィルタ装置20について、図2〜図5により説明する。図2は、フィルタ装置20の外観を表す斜視図である。図2に示すように、フィルタ装置20は、フィルタ装置本体21と、導入配管22と、バイパス配管23と、サンプル供給配管24と、排出配管25と、洗浄水供給配管26とを有している。
フィルタ装置本体21は、中空で円筒状の2室が円筒軸方向に積層されている。円筒状の2室のうち上側の第1室21aの側面(曲面部)には、導入配管22の端部が導入口として接続されている。この第1室21aの側面と導入配管22との接続は、導入配管22から第1室21aに導入される濾過前かん水廃水が第1室21aの側面内側に沿って流れるように、導入配管22の軸方向が第1室21aの円筒軸の中心からずれた方向に配管されている。
また、第1室21aの上面(平面部)には、バイパス配管23の端部が排出口として接続されている。この第1室21aの上面とバイパス配管23との接続は、バイパス配管23から排出される濾過前かん水廃水が第1室21aの円筒軸の方向(上方)に流れるように、バイパス配管23の端部が第1室21aの上面の円筒軸の中心付近に配管されている。なお、バイパス配管23は、その管路に流量調節弁23bを有している。この流量調節弁23bの作用については後述する。
一方、円筒状の2室のうち下側の第2室21bの側面(曲面部)には、洗浄水供給配管26の端部が導入口として接続されている。この第2室21bの側面と洗浄水供給配管26との接続は、洗浄水供給配管26から第2室21bに導入される洗浄液が第2室21bの側面内側に沿って流れるように、洗浄水供給配管26の軸方向が第2室21bの円筒軸の中心からずれた方向に配管されている。
また、第2室21bの下面(平面部)には、サンプル供給配管24の端部と排出配管25の端部がそれぞれの排出口として接続されている。この第2室21bの下面と排出配管25との接続は、排出配管25から排出される濾過後かん水廃水が第2室21bの円筒軸の方向(下方)に流れるように、排出配管25の端部が第2室21bの下面の円筒軸の中心付近に配管されている。これに対して、第2室21bの下面とサンプル供給配管24との接続は、サンプル供給配管24の端部が第2室21bの下面の円筒軸の中心から離れた位置に配管されている。このサンプル供給配管24から排出される濾過後かん水廃水は、サンプリング装置30のサンプル採取槽31に供給される。
次に、フィルタ装置20の内部構造について説明する。図3は、フィルタ装置20の斜視図の部分断面図である。図3に示すように、フィルタ装置20の内部には、かん水廃水を濾過するためのフィルタ部材27が第1室21aと第2室21bとの間に隔壁を構成している。
フィルタ部材27は、多数の小孔を有する円形の基盤と、その表面を覆うメッシュシートと、基盤の周囲に配されたパッキンとから構成されている。本実施形態においては、盤面に孔径6mmの小孔を73個あけた直径80mmの基盤の上に目の細かさが120メッシュのステンレス製のメッシュシートを配したものを使用した。なお、基盤の直径、小孔の孔径と個数、メッシュシートの目の細かさなどは、特に限定するものではなく、濾過するかん水廃水中などの夾雑微粒子の量及び使用目的によって適宜選定すればよい。
次に、このように構成したフィルタ装置20の内部の濾過前かん水廃水の流れについて説明する。図4は、フィルタ装置20の部分断面図に渦流Vを表した斜視図である。上述のように、フィルタ装置本体21の第1室21aの側面(曲面部)には、導入配管22の端部が導入口として接続され、導入配管22から第1室21aに導入される濾過前かん水廃水が第1室21aの側面内側に沿って流れるように配管されている。一方、第1室21aの上面(平面部)には、バイパス配管23の端部が排出口として接続され、第1室21aの上面の円筒軸の中心付近から円筒軸の方向(上方)に流れるように配管されている。
これらのことにより、導入配管22から第1室21aに導入された濾過前かん水廃水は、第1室21aの側面内側に沿って流れて渦流Vを形成し、その後、第1室21aの円筒軸の中心部からバイパス配管23を介して排出される(図4参照)。この間、第1室21aに導入された濾過前かん水廃水は、その一部がフィルタ部材27によって濾過され第2室21bに導入される。ここで、濾過前かん水廃水には多くの夾雑微粒子が混入しており、フィルタ部材27の表面に配されたメッシュシートで濾過される。この状態では、メッシュシートは直ぐに目詰まりするように思われる。
しかし、フィルタ装置20においては、第1室21aの内部に形成された渦流Vがメッシュシートで濾過された夾雑微粒子を押し流しバイパス配管23を介して排出する。そのためには、第1室21aに導入される濾過前かん水廃水の量を多くして渦流Vの流速と流量を大きくすることが好ましい。一方、フィルタ部材27によって濾過されるかん水廃水の量は、ヨウ素濃度測定装置100で必要とされる少量でよい。このように、フィルタ装置本体21に導入される濾過前かん水廃水の量を多く、且つ、フィルタ部材27によって濾過されるかん水廃水の量をできるだけ少なくすることが好ましい。
この条件を充足するために、本実施形態においては、バイパス配管23の管路に配された流量調節弁23bを活用する。図5は、フィルタ装置20を組込んだ配管図で濾過状態を表す図である。図5に示す配管図において、フィルタ装置本体21には導入配管22と、バイパス配管23と、サンプル供給配管24と、排出配管25と、洗浄水供給配管26と、洗浄水排出配管28とが接続されている。
図5において、導入配管22の管路には、電磁弁22aと循環ポンプ29(図1参照)が配設されている。バイパス配管23は、フィルタ装置本体21の上方でバイパス配管23と洗浄水排出配管28に分岐し、洗浄水排出配管28への分岐点には電磁弁28aが配設されている。また、バイパス配管23の管路には、電磁弁23aとその下流側に流量調節弁23bとが配設されている。サンプル供給配管24の管路には、電磁弁24aが配設されている。排出配管25は、フィルタ装置本体21の下方で2経路に分岐し、一方の経路には排水弁25bが配設されている。また、他方の経路は電磁弁25aを介してその下流側をバイパス配管23の流量調節弁23bの上流側に接続されている。洗浄水供給配管26の管路には、電磁弁26aが配設されている。なお、バイパス配管23と排出配管25とから排出されるかん水廃水は、再度、排水槽Tに戻される(図1参照)。
このように配管された状態において、濾過状態を説明する。まず、図5において、排出配管25の排水弁25b、洗浄水供給配管26の電磁弁26a、及び、洗浄水排出配管28の電磁弁28aを閉鎖する。次に、導入配管22の電磁弁22a、バイパス配管23の電磁弁23aと流量調節弁23b、サンプル供給配管24の電磁弁24a、及び、排出配管25の電磁弁25aを開放する。
この状態において、多くの夾雑微粒子が混入した濾過前かん水廃水は、導入配管22を介してフィルタ装置本体21の上方側にある第1室21aの内部に渦流Vを形成しながら導入される。この段階では、流量調節弁23bが十分に解放された状態にあり、第1室21aの内部の圧力は、フィルタ部材27による抵抗により濾過前かん水廃水を透過させるほど大きくならない。そのため、第1室21aの内部に導入された濾過前かん水廃水の大部分は、バイパス配管23を介して排出される。よって、この状態においては、フィルタ装置本体21の下方側にある第2室21bの内部に測定に必要な量の濾過後かん水廃水を導入することができない。
そこで、本実施形態においては、バイパス配管23の流量調節弁23bを調整して測定に必要な量の濾過後かん水廃水を得ることとする。まず、十分に解放された状態にある流量調節弁23bを少し絞り込んで、バイパス配管23を介して排出される濾過前かん水廃水の量を調整する(減じる)。この調整は、導入配管22を介して第1室21aの内部に導入される濾過前かん水廃水の量と、フィルタ部材27を介して透過する濾過後かん水廃水の量とのバランスにより適宜調整する。
このようにして、流量調節弁23bを絞り込むと第1室21aの内部の圧力が増加する。このことにより、フィルタ部材27の抵抗を越えて濾過されるかん水廃水の量が徐々に増加する。逆に、流量調節弁23bを大きく絞り込むと第1室21aの内部の圧力が更に増加して、第1室21aの内部に導入された濾過前かん水廃水の大部分は、フィルタ部材27により濾過されて第2室21bから排出配管25を介して排出される。このような状態では、フィルタ部材27の目詰まりが激しくなり、フィルタ部材27の洗浄を頻繁に行わなければならなくなる。
ここで、上述のように、排出配管25は、その下流側をバイパス配管23の流量調節弁23bの上流側に接続されている。この状態において、濾過後かん水廃水が導入される第2室21bの内部の圧力よりも、バイパス配管23の流量調節弁23bの上流側の圧力の方が小さくなるものと考えられる。従って、第2室21bの内部の濾過後かん水廃水のうち、サンプル供給配管24を介してサンプリング装置30に供給される以外の余剰の濾過後かん水廃水は、排出配管25を介してバイパス配管23に流入し、バイパス配管23を介して排出される余剰の濾過前かん水廃水と共に、再度、排水槽Tに戻される(図1参照)。
このように、流量調節弁23bを適切に調整すると、導入配管22を介して第1室21aの内部に導入される濾過前かん水廃水の量と、フィルタ部材27を介して透過する濾過後かん水廃水の量とのバランスが最適となる。このような状態においては、フィルタ部材27を透過する濾過前かん水廃水の量が制限されているので、フィルタ部材27の目詰まりが極力抑えられている。一方、滴定に必要な量の濾過後かん水廃水を確保することができる。なお、フィルタ部材27の目詰まりが極力抑えられているが、長時間の自動滴定を繰り返すときには、1回又は数回の滴定ごとにフィルタ部材27を洗浄することが好ましい。本実施形態においては、このような洗浄を自動で行うことにより長時間の自動測定を可能としている。
次に、本実施形態に係るヨウ素濃度測定装置100の制御装置200について説明する。制御装置200は、図6のブロック図に示すごとく、マイクロコンピュータ201と、駆動回路202〜219とを備えており、サンプリング装置30の自動ビュレット32及び滴定装置70の自動ビュレット72とも接続している。
マイクロコンピュータ201は、図7〜図15に示すフローチャートに従い、コンピュータプログラムを実行する。なお、このコンピュータプログラムは、マイクロコンピュータ201のROMに読み出し可能に記憶されている。
駆動回路202は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、フィルタ装置20の導入配管22を開閉する電磁弁22aを駆動する。駆動回路203は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、フィルタ装置20のバイパス配管23を開閉する電磁弁23aを駆動する。駆動回路204は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、フィルタ装置20の排出配管25を開閉する電磁弁25aを駆動する。駆動回路205は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、フィルタ装置20の導入配管22に設けられた循環ポンプ29を駆動する。駆動回路206は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、サンプリング装置30のサンプル採取槽31の排出配管31bを開閉する電磁弁31aを駆動する。駆動回路207は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、フィルタ装置20のサンプル供給配管24を開閉する電磁弁24aを駆動する。駆動回路208は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、フィルタ装置20の洗浄水排出配管28を開閉する電磁弁28aを駆動する。駆動回路209は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、フィルタ装置20の洗浄水供給配管26を開閉する電磁弁26aを駆動する。
駆動回路210は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、混合槽10の排出配管14を開閉する電磁弁15を駆動する。駆動回路211は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63を駆動する。駆動回路212は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64を駆動する。駆動回路213は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、混合槽10のマグネチックスターラー11を駆動する。また、サンプリング装置30の自動ビュレット32は、マイクロコンピュータ201による制御のもとに駆動する。
駆動回路214は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、前処理試薬供給機構50の第1供給機構51の第1チュービングポンプ51cを駆動する。駆動回路215は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、前処理試薬供給機構50の第2供給機構52の第2チュービングポンプ52cを駆動する。駆動回路216は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、前処理試薬供給機構50の第3供給機構53の第3チュービングポンプ53cを駆動する。駆動回路217は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、ヨウ素濃度測定装置100の内部を換気する換気ファン(図1に図示せず)を駆動する。駆動回路218は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、前処理試薬供給機構50の第4供給機構54の第4チュービングポンプ54cを駆動する。駆動回路219は、マイクロコンピュータ201による制御のもと、前処理試薬供給機構50の第5供給機構55の第5チュービングポンプ55cを駆動する。また、滴定装置70の自動ビュレット72は、マイクロコンピュータ201による制御のもとに駆動する。
以下、本実施形態に係るヨウ素濃度測定装置の作動について説明する(図7〜図15参照)。まず、上記コンピュータプログラムをスタートすると、図7のステップ301において、フィルタ導入電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路202に出力される。すると、駆動回路202は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってフィルタ装置20の導入配管22を開閉する電磁弁22aを開放する。
次に、ステップ302において、フィルタバイパス電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路203に出力される。すると、駆動回路203は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってフィルタ装置20のバイパス配管23を開閉する電磁弁23aを開放する。
次に、ステップ303において、フィルタ排出電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路204に出力される。すると、駆動回路204は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってフィルタ装置20の排出配管25を開閉する電磁弁25aを開放する。
次に、ステップ304において、電磁弁22a、23a、25aが全て解放された状態にあるか否かが各電磁弁開閉センサ(図6参照)により確認される。電磁弁22a、23a、25aのいずれかが解放されていないと判定された場合には、ステップ304においてNOと判定され、タイミングをとるためにステップ304を繰り返す。
ステップ304において、電磁弁22a、23a、25aが全て解放されていると判定された場合にはYESと判定される。次に、ステップ305において、循環ポンプ運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路205に出力される。すると、駆動回路205は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってフィルタ装置20の導入配管22に設けられた循環ポンプ29を駆動する。
このように循環ポンプ29が駆動している状態において、排水槽Tに貯留されたかん水廃水は、フィルタ装置20を経由してバイパス配管23及び排出配管25を介して、再度、排水槽Tに戻される(図1参照)。
この状態において、ステップ306において、サンプル採取槽ブロー電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路206に出力される。すると、駆動回路206は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってサンプリング装置30のサンプル採取槽31の排出配管31bを開閉する電磁弁31aを開放する。このことにより、サンプル採取槽31に貯留されていた前回の滴定用に貯留したサンプル液(濾過後かん水廃水)が排出される。次に、ステップ307において、サンプル採取槽31のブローが完了するまで所定時間待機する。このブロー時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ308において、サンプル採取槽ブロー電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路206の出力が停止される。すると、サンプリング装置30のサンプル採取槽31の排出配管31bを開閉する電磁弁31aが閉鎖する。
次に、ステップ309において、サンプル採取槽供給電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路207に出力される。すると、駆動回路207は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってフィルタ装置20のサンプル供給配管24を開閉する電磁弁24aを開放する。このことにより、サンプル採取槽31に今回の滴定用のサンプル液(濾過後かん水廃水)が貯留される。次に、ステップ310において、サンプル採取槽31にサンプル液(濾過後かん水廃水)が供給されるまで所定時間待機する。この供給時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ311において、サンプル採取槽供給電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路207の出力が停止される。すると、駆動回路207は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってフィルタ装置20のサンプル供給配管24を開閉する電磁弁24aを閉鎖する。
次に、ステップ312において、サンプル採取槽31へのサンプル液の採取が2回目か否かが確認される。サンプル採取槽31へのサンプル液の採取を2回行う理由は、1回目がサンプル採取槽31の新規サンプル液での洗浄を意味し、2回目が滴定用の測定試料を採取するためのものを意味している。サンプル液(濾過後かん水廃水)の採取が1回目と判定された場合には、ステップ312においてNOと判定され、再度、ステップ306に戻る。
ステップ312において、サンプル液の採取が2回目と判定された場合にはYESと判定される。次に、ステップ313において、循環ポンプ運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路205の出力が停止される。すると、フィルタ装置20の導入配管22に設けられた循環ポンプ29が停止する。このように循環ポンプ29が停止している状態において、排水槽Tに貯留されたかん水廃水は、フィルタ装置20に供給されることはない。
次に、図8のステップ314において、フィルタ導入電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路202の出力が停止される。すると、フィルタ装置20の導入配管22を開閉する電磁弁22aが閉鎖する。
次に、ステップ315において、フィルタバイパス電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路203の出力が停止される。すると、フィルタ装置20のバイパス配管23を開閉する電磁弁23aを閉鎖する。
次に、ステップ316において、フィルタ排出電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路204の出力が停止される。すると、フィルタ装置20の排出配管25を開閉する電磁弁25aが閉鎖する。
次に、ステップ317において、電磁弁22a、23a、25aが全て閉鎖された状態にあるか否かが各電磁弁開閉センサ(図6参照)により確認される。電磁弁22a、23a、25aのいずれかが閉鎖されていないと判定された場合には、ステップ317においてNOと判定され、タイミングをとるためにステップ317を繰り返す。
ステップ317において、電磁弁22a、23a、25aが全て閉鎖されていると判定された場合にはYESと判定される。次に、ステップ318において、フィルタ洗浄水排出電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路208に出力される。すると、駆動回路208は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってフィルタ装置20の洗浄水排出配管28を開閉する電磁弁28aを開放する。
次に、ステップ319において、フィルタ洗浄水供給電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路209に出力される。すると、駆動回路209は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってフィルタ装置20の洗浄水供給配管26を開閉する電磁弁26aを開放する。
次に、ステップ320において、電磁弁26a、28aが全て解放された状態にあるか否かが各電磁弁開閉センサ(図6参照)により確認される。電磁弁26a、28aのいずれかが解放されていないと判定された場合には、ステップ320においてNOと判定され、タイミングをとるためにステップ320を繰り返す。
ステップ320において、電磁弁26a、28aが全て解放されていると判定された場合にはYESと判定される。この状態において、フィルタ装置20は、洗浄水により逆洗浄される。次に、ステップ321において、フィルタ装置20の洗浄が完了するまで所定時間待機する。この洗浄時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ322において、フィルタ洗浄水供給電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路209の出力が停止される。すると、フィルタ装置20の洗浄水供給配管26を開閉する電磁弁26aが閉鎖する。
次に、ステップ323において、フィルタ洗浄水排出電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路208の出力が停止される。すると、フィルタ装置20の洗浄水排出配管28を開閉する電磁弁28aが閉鎖する。
次に、ステップ324において、電磁弁26a、28aが全て閉鎖された状態にあるか否かが各電磁弁開閉センサ(図6参照)により確認される。電磁弁26a、28aのいずれかが閉鎖されていないと判定された場合には、ステップ324においてNOと判定され、タイミングをとるためにステップ324を繰り返す。
ステップ324において、電磁弁26a、28aが全て閉鎖されていると判定された場合にはYESと判定される。この状態において、フィルタ装置20は、洗浄された状態にあり連続して濾過操作を行うことができる。
次に、図9のステップ325において、混合槽ブロー電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路210に出力される。すると、駆動回路210は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって混合槽10の排出配管14を開閉する電磁弁15を開放する。このことにより、混合槽10に貯留されていた前回の滴定用の測定試料が排出される。次に、ステップ326において、混合槽10のブローが完了するまで所定時間待機する。このブロー時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ327において、混合槽ブロー電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路210の出力が停止される。すると、混合槽10の排出配管14を開閉する電磁弁15が閉鎖する。
次に、ステップ328において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路211に出力される。すると、駆動回路211は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63を駆動する。
次に、ステップ329において、混合槽蒸留水供給電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路212に出力される。すると、駆動回路212は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64を開放する。このことにより、蒸留水槽61に貯留された蒸留水が混合槽10に供給される。次に、ステップ330において、混合槽10に所定量の蒸留水が供給されるまで所定時間待機する。この供給時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ331において、混合槽蒸留水供給電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路212の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64が閉鎖する。
次に、ステップ332において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路211の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63が停止する。
次に、ステップ333において、混合槽10への蒸留水の供給が2回目か否かが確認される。混合槽10への蒸留水の供給を2回行う理由は、混合槽10の蒸留水での洗浄を確実に行うことを意味している。蒸留水の供給が1回目と判定された場合には、ステップ333においてNOと判定され、再度、ステップ325に戻る。
ステップ333において、蒸留水の供給が2回目と判定された場合にはYESと判定される。次に、ステップ334において、混合槽マグネチックスターラー回転開始処理がなされる。この回転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路213に出力される。すると、駆動回路213は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって混合槽10のマグネチックスターラー11を駆動する。
次に、ステップ335において、サンプリング用自動ビュレット全吐出処理がなされる。この全吐出処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力がサンプリング装置30の自動ビュレット32に出力される。すると、自動ビュレット32は、上記起動出力に対応して内部の残留液を全て吐出する。
次に、ステップ336において、サンプリング用自動ビュレット吸引処理がなされる。この吸引処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力がサンプリング装置30の自動ビュレット32に出力される。すると、自動ビュレット32は、上記起動出力に対応してサンプル採取槽31に貯留されたサンプル液(濾過後かん水廃水)から予め設定された量のサンプル液を吸引する。
次に、ステップ337において、自動ビュレット32による吸引処理が3回目か否かが確認される。自動ビュレット32による吸引処理を3回行う理由は、1回目及び2回目が自動ビュレット32の内部及び供給配管内の洗浄を意味し、3回目が滴定用の測定試料を吸引するためのものを意味している。サンプル液の吸引処理が1回目又は2回目と判定された場合には、ステップ337においてNOと判定され、再度、ステップ335に戻る。
ステップ337において、自動ビュレット32による吸引処理が3回目と判定された場合にはYESと判定される。次に、ステップ338において、サンプリング用自動ビュレット吐出処理がなされる。この吐出処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力がサンプリング装置30の自動ビュレット32に出力される。すると、自動ビュレット32は、上記起動出力に対応して内部のサンプル液を所定量(少量)だけ吐出する。この状態において、自動ビュレット32は、混合槽10への配管33の吐出口が安定した状態となり、その内部のサンプル液(濾過後かん水廃水)を所定量だけ測定試料として供給できる状態となる。
次に、ステップ339において、混合槽マグネチックスターラー回転停止処理がなされる。この回転停止処理では、駆動回路213の出力が停止される。すると、混合槽10のマグネチックスターラー11が停止する。
次に、図10において混合槽10の洗浄操作を行う。まず、ステップ340において、混合槽ブロー電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路210に出力される。すると、駆動回路210は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって混合槽10の排出配管14を開閉する電磁弁15を開放する。次に、ステップ341において、混合槽10のブローが完了するまで所定時間待機する。このブロー時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ342において、混合槽ブロー電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路210の出力が停止される。すると、混合槽10の排出配管14を開閉する電磁弁15が閉鎖する。
次に、ステップ343において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路211に出力される。すると、駆動回路211は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63を駆動する。
次に、ステップ344において、混合槽蒸留水供給電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路212に出力される。すると、駆動回路212は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64を開放する。次に、ステップ345において、混合槽10に所定量の蒸留水が供給されるまで所定時間待機する。この供給時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ346において、混合槽蒸留水供給電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路212の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64が閉鎖する。
次に、ステップ347において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路211の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63が停止する。
次に、ステップ348において、混合槽マグネチックスターラー回転開始処理がなされる。この回転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路213に出力される。すると、駆動回路213は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって混合槽10のマグネチックスターラー11を駆動する。次に、ステップ349において、混合槽10の内部の洗浄が完了するまで所定時間待機する。この洗浄時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ350において、混合槽マグネチックスターラー回転停止処理がなされる。この回転停止処理では、駆動回路213の出力が停止される。すると、混合槽10のマグネチックスターラー11が停止する。
次に、ステップ351において、混合槽10への蒸留水の供給が5回目か否かが確認される。なお、本実施形態においては、前の回の滴定の影響及び各装置の洗浄の影響を排除するために5回の洗浄を行うが、この回数に限定するものではない。混合槽10への蒸留水の供給が5回未満と判定された場合には、ステップ351においてNOと判定され、再度、ステップ340に戻る。
ステップ351において、蒸留水の供給が5回目と判定された場合にはYESと判定される。次に、ステップ352において、混合槽ブロー電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路210に出力される。すると、駆動回路210は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって混合槽10の排出配管14を開閉する電磁弁15を開放する。次に、ステップ353において、混合槽10のブローが完了するまで所定時間待機する。このブロー時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ354において、混合槽ブロー電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路210の出力が停止される。すると、混合槽10の排出配管14を開閉する電磁弁15を閉鎖する。この状態において、混合槽10の洗浄が完了し滴定準備が完了する。
次に、図11において測定試料の前処理操作を開始する。まず、ステップ355において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路211に出力される。すると、駆動回路211は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63を駆動する。
次に、ステップ356において、混合槽蒸留水供給電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路212に出力される。すると、駆動回路212は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64を開放する。次に、ステップ357において、混合槽10に所定量の蒸留水が供給されるまで所定時間待機する。この供給時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ358において、混合槽蒸留水供給電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路212の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64が閉鎖する。
次に、ステップ359において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路211の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63が停止する。
次に、ステップ360において、混合槽マグネチックスターラー回転開始処理がなされる。この回転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路213に出力される。すると、駆動回路213は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって混合槽10のマグネチックスターラー11を駆動する。
次に、ステップ361において、サンプリング用自動ビュレット10ml吐出処理がなされる。この吐出処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力がサンプリング装置30の自動ビュレット32に出力される。すると、自動ビュレット32は、上記起動出力に対応して内部に貯留していたサンプル液10mlを測定試料として混合槽10に吐出する。この操作により、測定試料が蒸留水に希釈された状態で混合槽10の内部に準備される。なお、自動ビュレット32からの吐出量は特に限定するものではなく、測定試料中のヨウ素濃度、各試薬の濃度などの滴定条件等により適宜選定すればよい。
次に、ステップ362において、サンプリング用自動ビュレット吐出口から吸引処理がなされる。この吸引処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力がサンプリング装置30の自動ビュレット32に出力される。すると、自動ビュレット32は、上記起動出力に対応して吐出口から所定量(少量)の空気を吸引する。この操作は、以降の前処理操作及び滴定操作が行われている間に、自動ビュレット32の吐出口から不用意にサンプル液が測定試料に中に落下することを防止するためのものである。よって、本実施形態においては、測定試料中の極微量のヨウ素を正確に測定することができる。
次に、ステップ363において、第1チュービングポンプ正転開始処理がなされる。この正転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路214に出力される。すると、駆動回路214は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって前処理試薬供給機構50の第1供給機構51の第1チュービングポンプ51cを正転方向に駆動する。次に、ステップ364において、第1チュービングポンプ正転停止処理がなされる。この正転停止処理では、駆動回路214の出力が停止される。すると、第1供給機構51の第1チュービングポンプ51cが停止する。これらの操作により、混合槽10の測定試料の中に第1供給機構51の前処理試薬である硫酸水溶液が所定量供給される。なお、供給量の設定は、予め第1チュービングポンプ51cの回転数と駆動時間により設定する。
次に、ステップ365において、第1チュービングポンプ逆転開始処理がなされる。この逆転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路214に出力される。すると、駆動回路214は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって前処理試薬供給機構50の第1供給機構51の第1チュービングポンプ51cを逆転方向に駆動する。次に、ステップ366において、第1チュービングポンプ逆転停止処理がなされる。この逆転停止処理では、駆動回路214の出力が停止される。すると、第1供給機構51の第1チュービングポンプ51cが停止する。これらの操作により、第1供給機構51の第1供給配管51bの先端部(混合槽10の上部に開口する吐出口)に少量の空気が導入される。このことにより、前処理操作及び滴定操作が行われている間に、第1供給配管51bの先端部から不用意に前処理試薬が測定試料に中に落下することを防止する。よって、本実施形態においては、測定試料中の極微量のヨウ素を正確に測定することができる。
次に、ステップ367において、第2チュービングポンプ正転開始処理がなされる。この正転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路215に出力される。すると、駆動回路215は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって前処理試薬供給機構50の第2供給機構52の第2チュービングポンプ52cを正転方向に駆動する。次に、ステップ368において、第2チュービングポンプ正転停止処理がなされる。この正転停止処理では、駆動回路215の出力が停止される。すると、第2供給機構52の第2チュービングポンプ52cが停止する。これらの操作により、混合槽10の測定試料の中に第2供給機構52の前処理試薬である過マンガン酸カリウム水溶液が所定量供給される。
なお、第2供給機構52から供給する過マンガン酸カリウム水溶液の量は、必要量以上の過剰量とする。この供給量の設定は、予め第2チュービングポンプ52cの回転数と駆動時間により設定する。このことにより、過マンガン酸カリウムによる測定試料の酸化が開始する。
次に、ステップ369において、第2チュービングポンプ逆転開始処理がなされる。この逆転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路215に出力される。すると、駆動回路215は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって前処理試薬供給機構50の第2供給機構52の第2チュービングポンプ52cを逆転方向に駆動する。次に、ステップ370において、第2チュービングポンプ逆転停止処理がなされる。この逆転停止処理では、駆動回路215の出力が停止される。すると、第2供給機構52の第2チュービングポンプ52cが停止する。これらの操作により、第2供給機構52の第2供給配管52bの先端部(混合槽10の上部に開口する吐出口)に少量の空気が導入される。このことにより、前処理操作及び滴定操作が行われている間に、第2供給配管52bの先端部から不用意に前処理試薬が測定試料に中に落下することを防止する。よって、本実施形態においては、測定試料中の極微量のヨウ素を正確に測定することができる。
次に、図12において測定試料の前処理操作を継続する。まず、ステップ371において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路211に出力される。すると、駆動回路211は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63を駆動する。
次に、ステップ372において、混合槽蒸留水供給電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路212に出力される。すると、駆動回路212は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64を開放する。次に、ステップ373において、混合槽10に所定量(少量)の蒸留水が供給されるまで所定時間待機する。この供給時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ374において、混合槽蒸留水供給電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路212の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64が閉鎖する。
次に、ステップ375において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路211の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63が停止する。これらの処理により、電磁弁15と混合槽10との間の排出配管14の中に残留する測定試料が蒸留水によって混合槽10中に押し出され、混合槽10の内部の測定試料と均一に混合され反応が適正に行われる。よって、本実施形態においては、測定試料中の極微量のヨウ素を正確に測定することができる。
次に、ステップ376において、10分間待機処理がなされる。この待機処理では、過マンガン酸カリウムにより測定試料の酸化が完結するまでの時間を確保する。なお、反応時間は10分に限定するものではなく、反応に十分な時間であれば適宜設定すればよい。
次に、ステップ377において、第3チュービングポンプ正転開始処理がなされる。この正転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路216に出力される。すると、駆動回路216は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって前処理試薬供給機構50の第3供給機構53の第3チュービングポンプ53cを正転方向に駆動する。次に、ステップ378において、第3チュービングポンプ正転停止処理がなされる。この正転停止処理では、駆動回路216の出力が停止される。すると、第3供給機構53の第3チュービングポンプ53cが停止する。これらの操作により、混合槽10の測定試料の中に第3供給機構53の前処理試薬である亜硝酸ナトリウム水溶液が所定量供給される。
なお、第3供給機構53から供給する亜硝酸ナトリウム水溶液の量は、残留した過マンガン酸カリウムを分解するのに必要な量以上の過剰量とする。この供給量の設定は、予め第3チュービングポンプ53cの回転数と駆動時間により設定する。このことにより、ステップ376で行われた先の反応で残留した過マンガン酸カリウムを亜硝酸ナトリウムで分解する反応が開始する。
次に、ステップ379において、第3チュービングポンプ逆転開始処理がなされる。この逆転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路216に出力される。すると、駆動回路216は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって前処理試薬供給機構50の第3供給機構53の第3チュービングポンプ53cを逆転方向に駆動する。次に、ステップ380において、第3チュービングポンプ逆転停止処理がなされる。この逆転停止処理では、駆動回路216の出力が停止される。すると、第3供給機構53の第3チュービングポンプ53cが停止する。これらの操作により、第3供給機構53の第3供給配管53bの先端部(混合槽10の上部に開口する吐出口)に少量の空気が導入される。このことにより、前処理操作及び滴定操作が行われている間に、第3供給配管53bの先端部から不用意に前処理試薬が測定試料に中に落下することを防止する。よって、本実施形態においては、測定試料中の極微量のヨウ素を正確に測定することができる。
ここで、ステップ381において、パネル内換気ファン運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路217に出力される。すると、駆動回路217は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってヨウ素濃度測定装置100の内部を換気する換気ファン(図1に図示せず)を駆動する。これは、混合槽10内で前処理試薬同士の分解反応が開始されたことにより発生するガスを装置外に排除するためである。
次に、ステップ382において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路211に出力される。すると、駆動回路211は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63を駆動する。
次に、ステップ383において、混合槽蒸留水供給電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路212に出力される。すると、駆動回路212は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64を開放する。次に、ステップ384において、混合槽10に所定量(少量)の蒸留水が供給されるまで所定時間待機する。この供給時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ385において、混合槽蒸留水供給電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路212の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64が閉鎖する。
次に、ステップ386において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路211の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63が停止する。これらの処理により、電磁弁15と混合槽10との間の排出配管14の中に残留する測定試料(先工程の残留過マンガン酸カリウムを含有)が蒸留水によって混合槽10中に押し出され、混合槽10の内部の測定試料と均一に混合され反応が適正に行われる。よって、本実施形態においては、測定試料中の極微量のヨウ素を正確に測定することができる。
次に、ステップ387において、5分間待機処理がなされる。この待機処理では、ステップ376で行われた先の反応で残留した過マンガン酸カリウムを亜硝酸ナトリウムで分解する反応が完結するまでの時間を確保する。なお、反応時間は5分に限定するものではなく、反応に十分な時間であれば適宜設定すればよい。
次に、図13において測定試料の前処理操作を継続する。まず、ステップ388において、第4チュービングポンプ正転開始処理がなされる。この正転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路218に出力される。すると、駆動回路218は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって前処理試薬供給機構50の第4供給機構54の第4チュービングポンプ54cを正転方向に駆動する。次に、ステップ389において、第4チュービングポンプ正転停止処理がなされる。この正転停止処理では、駆動回路218の出力が停止される。すると、第4供給機構54の第4チュービングポンプ54cが停止する。これらの操作により、混合槽10の測定試料の中に第4供給機構54の前処理試薬であるスルファミン酸水溶液が所定量供給される。
なお、第4供給機構54から供給するスルファミン酸水溶液の量は、残留した亜硝酸ナトリウム水溶液を分解するのに必要な量以上の過剰量とする。この供給量の設定は、予め第4チュービングポンプ54cの回転数と駆動時間により設定する。このことにより、このことにより、ステップ387で行われた先の反応で残留した亜硝酸ナトリウム水溶液をスルファミン酸で分解する反応が開始する。
次に、ステップ390において、第4チュービングポンプ逆転開始処理がなされる。この逆転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路218に出力される。すると、駆動回路218は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって前処理試薬供給機構50の第4供給機構54の第4チュービングポンプ54cを逆転方向に駆動する。次に、ステップ391において、第4チュービングポンプ逆転停止処理がなされる。この逆転停止処理では、駆動回路218の出力が停止される。すると、第4供給機構54の第4チュービングポンプ54cが停止する。これらの操作により、第4供給機構54の第4供給配管54bの先端部(混合槽10の上部に開口する吐出口)に少量の空気が導入される。このことにより、前処理操作及び滴定操作が行われている間に、第4供給配管54bの先端部から不用意に前処理試薬が測定試料に中に落下することを防止する。よって、本実施形態においては、測定試料中の極微量のヨウ素を正確に測定することができる。
次に、ステップ392において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路211に出力される。すると、駆動回路211は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63を駆動する。
次に、ステップ393において、混合槽蒸留水供給電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路212に出力される。すると、駆動回路212は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64を開放する。次に、ステップ394において、混合槽10に所定量(少量)の蒸留水が供給されるまで所定時間待機する。この供給時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ395において、混合槽蒸留水供給電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路212の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64が閉鎖する。
次に、ステップ396において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路211の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63が停止する。これらの処理により、電磁弁15と混合槽10との間の排出配管14の中に残留する測定試料(先工程の残留亜硝酸ナトリウムを含有)が蒸留水によって混合槽10中に押し出され、混合槽10の内部の測定試料と均一に混合され反応が適正に行われる。よって、本実施形態においては、測定試料中の極微量のヨウ素を正確に測定することができる。
次に、ステップ397において、5分間待機処理がなされる。この待機処理では、ステップ387で行われた先の反応で残留した亜硝酸ナトリウムをスルファミン酸で分解する反応が完結するまでの時間を確保する。なお、反応時間は5分に限定するものではなく、反応に十分な時間であれば適宜設定すればよい。
次に、図14において測定試料の前処理操作を継続する。まず、ステップ398において、パネル内換気ファン運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路217の出力が停止される。すると、ヨウ素濃度測定装置100の内部を換気する換気ファン(図1に図示せず)が停止する。これは、混合槽10内で行われた前処理試薬の分解反応が終了したことによる。
次に、ステップ399において、第5チュービングポンプ正転開始処理がなされる。この正転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路219に出力される。すると、駆動回路219は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって前処理試薬供給機構50の第5供給機構55の第5チュービングポンプ55cを正転方向に駆動する。次に、ステップ400において、第5チュービングポンプ正転停止処理がなされる。この正転停止処理では、駆動回路219の出力が停止される。すると、第5供給機構55の第5チュービングポンプ55cが停止する。これらの操作により、混合槽10の測定試料の中に第5供給機構55の前処理試薬であるヨウ化カリウム水溶液が所定量供給される。
なお、第5供給機構55から供給するヨウ化カリウム水溶液の量は、測定試料中のヨウ素酸を分解し、且つ、発生するヨウ素をヨウ素ヨウ化カリウム水溶液として溶解するのに十分な量とする。この供給量の設定は、予め第5チュービングポンプ55cの回転数と駆動時間により設定する。このことにより、測定試料中のヨウ素酸が分解されてヨウ素となり、且つ、水に溶けにくいヨウ素がヨウ素ヨウ化カリウム水溶液として溶解された状態となる。
次に、ステップ401において、第5チュービングポンプ逆転開始処理がなされる。この逆転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路219に出力される。すると、駆動回路219は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって前処理試薬供給機構50の第5供給機構55の第5チュービングポンプ55cを逆転方向に駆動する。次に、ステップ402において、第5チュービングポンプ逆転停止処理がなされる。この逆転停止処理では、駆動回路219の出力が停止される。すると、第5供給機構55の第5チュービングポンプ55cが停止する。これらの操作により、第5供給機構55の第5供給配管55bの先端部(混合槽10の上部に開口する吐出口)に少量の空気が導入される。このことにより、前処理操作及び滴定操作が行われている間に、第5供給配管55bの先端部から不用意に前処理試薬が測定試料に中に落下することを防止する。よって、本実施形態においては、測定試料中の極微量のヨウ素を正確に測定することができる。
次に、ステップ403において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路211に出力される。すると、駆動回路211は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63を駆動する。
次に、ステップ404において、混合槽蒸留水供給電磁弁開弁処理がなされる。この電磁弁開弁処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が駆動回路212に出力される。すると、駆動回路212は、上記起動出力に対応した駆動出力でもって蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64を開放する。次に、ステップ405において、混合槽10に所定量(少量)の蒸留水が供給されるまで所定時間待機する。この供給時間は、予め設定しておく。
次に、ステップ406において、混合槽蒸留水供給電磁弁閉弁処理がなされる。この電磁弁閉弁処理では、駆動回路212の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62を開閉する電磁弁64が閉鎖する。
次に、ステップ407において、混合槽蒸留水供給ポンプ運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路211の出力が停止される。すると、蒸留水供給機構60の蒸留水供給配管62に設けられた蒸留水供給ポンプ63が停止する。これらの処理により、電磁弁15と混合槽10との間の排出配管14の中に残留する測定試料が蒸留水によって混合槽10中に押し出され、混合槽10の内部の測定試料と均一に混合され反応が適正に行われる。よって、本実施形態においては、測定試料中の極微量のヨウ素を正確に測定することができる。
次に、図15において測定試料中のヨウ素の滴定操作を行う。まず、ステップ408において、滴定用自動ビュレット吸引処理がなされる。この吸引処理では、マイクロコンピュータ201から所定の起動出力が滴定装置70の自動ビュレット72に出力される。すると、自動ビュレット72は、上記起動出力に対応して滴定試薬槽71に貯留された滴定試薬としてのチオ硫酸ナトリウム水溶液を吸引する。
次に、ステップ409において、現在の滴下量とORP電位の保存処理がなされる。この保存処理では、自動ビュレット72の現在の滴下量と、混合槽10のORPメータ13(ORPセンサ)から検出された測定試料の現在のORP電位(酸化還元電位)とがマイクロコンピュータ201に読込まれる。
次に、ステップ410において、次の滴下量の計算処理がなされる。この計算処理では、上記ステップ409で読込まれた現在の滴下量とORP電位から、次に自動ビュレット72から滴下する滴定試薬の量を算出する。この算出方法のプログラムは、予め設定してマイクロコンピュータ201のROMに読み出し可能に記憶されている。
次に、ステップ411において、滴定用自動ビュレット計算量吐出処理がなされる。この吐出処理では、マイクロコンピュータ201から上記ステップ410で算出した吐出量に対応する起動出力が滴定装置70の自動ビュレット72に出力される。すると、自動ビュレット72は、上記起動出力に対応して滴定試薬としてのチオ硫酸ナトリウム水溶液を混合槽10内に吐出する。次に、ステップ412において、ORPメータ13の電位が安定するまで待機する。
次に、ステップ413において、自動滴定が終点を超えたか否かが確認される。なお、本実施形態においては、終点の確認条件を予め設定しておく。自動滴定が未だ終点を超えていないと判定された場合には、ステップ413においてNOと判定され、再度、ステップ409に戻り、滴定が繰り返される。
ステップ413において、自動滴定が終点を超えたと判定された場合にはYESと判定される。次に、ステップ414において、終点までの滴定量から滴定濃度の算出処理がなされる。この算出処理では、自動ビュレット72から吐出されたチオ硫酸ナトリウム水溶液の総量から測定試料中のヨウ素濃度が算出される。このヨウ素濃度は、測定試料としてサンプリングしたサンプル液(濾過後かん水廃水)のヨウ素濃度であり、現在、ヨウ素製造プラントからヨウ素回収後に排出されているかん水廃水のヨウ素濃度に対応する。
このように、ヨウ素濃度の滴定が終了した時点において、ステップ415において、連続測定を実施するか否かが確認される。ここで、連続してヨウ素濃度の測定を行う場合には、再度、ステップ301からの一連の処理がなされる。一方、連続してヨウ素濃度の測定を行わず終了する場合には、コンピュータプログラムを終了する。
以上説明したように、本発明においては、多くの夾雑微粒子を含有する原水、特にヨウ素製造プラントからヨウ素回収後に排出されるかん水廃水、或いは、ヨウ素回収前の汲み上げかん水の中に微量に存在するヨウ素の濃度を自動的且つ正確に測定することのできるヨウ素濃度測定装置を提供することができる。
100…ヨウ素濃度測定装置、S…かん水廃水、T…排水槽、V…渦流、
10…混合槽、11…マグネチックスターラー、12…撹拌子、13…ORPメータ、
14…排出配管、15…電磁弁、
20…フィルタ装置、21…フィルタ装置本体、21a…第1室、21b…第2室、
22…導入配管、23…バイパス配管、24…サンプル供給配管、25…排出配管、26…洗浄水供給配管、27…フィルタ部材、28…洗浄水排出配管、29…循環ポンプ、
22a、23a、24a、25a、26a、28a…電磁弁、
23b…流量調節弁、25b…排水弁、
30…サンプリング装置、31…サンプル採取槽、32…自動ビュレット、33…配管、
40…測定試料調製装置、
50…前処理試薬供給機構、51〜55…供給機構、51a〜55a…試薬槽、
51b〜55b…供給配管、51c〜55c…チュービングポンプ、
60…蒸留水供給機構、61…蒸留水槽、62…蒸留水供給配管、
63…蒸留水供給ポンプ、64…電磁弁、
70…滴定装置、71…滴定試薬槽、72…自動ビュレット、73…配管、
200…制御装置、201…マイクロコンピュータ。

Claims (6)

  1. 原水中に含まれるヨウ素及びヨウ素イオンの量を測定するヨウ素濃度測定装置であって、
    撹拌機能を有する混合槽と、
    原水中に含まれる夾雑微粒子を除去するフィルタ手段と、
    当該フィルタ手段を通過した原水を測定試料として採取して前記混合槽に供給するサンプリング手段と、
    前記測定試料中に含まれるヨウ素及びヨウ素イオンを前処理してヨウ素ヨウ化カリウム溶液を調製する測定試料調製手段と、
    滴定試薬を前記混合槽に供給してヨウ素濃度を滴定する滴定手段と、
    前記各手段を調整して滴定操作を制御する制御手段とを有し、
    前記測定試料調製手段は、前処理試薬供給機構と蒸留水供給機構とを具備し、
    前記前処理試薬供給機構は、前処理試薬を貯留する前処理試薬槽、当該前処理試薬槽から前記混合槽に所定量の前処理試薬を供給する前処理試薬供給配管、及び、前処理試薬供給ポンプを備え、
    前記蒸留水供給機構は、蒸留水を貯留する蒸留水槽、当該蒸留水槽から前記混合槽に蒸留水を供給する蒸留水供給配管、及び、蒸留水供給ポンプを備え、
    前記蒸留水供給配管は、前記混合槽が具備する排出配管及び電磁弁の内部を経由して当該混合槽と連通するように配管されていることを特徴とするヨウ素濃度測定装置。
  2. 前記制御手段は、前記蒸留水供給配管から供給される蒸留水が前記混合槽の具備する排出配管及び電磁弁の内部に残留する測定試料を当該混合槽中に押し出すように前記蒸留水供給機構を制御することを特徴とする請求項1に記載のヨウ素濃度測定装置。
  3. 前記制御手段は、前記混合槽に所定量の前処理試薬を供給した後に、前記前処理試薬供給ポンプを逆転して前記前処理試薬供給配管の先端部に空気を導入するように前記前処理試薬供給機構を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のヨウ素濃度測定装置。
  4. 前記前処理試薬供給機構は、第1供給機構〜第5供給機構の複数の供給機構からなり、
    前記第1供給機構は、第1の前処理試薬として硫酸水溶液を供給し、
    前記第2供給機構は、第2の前処理試薬として過マンガン酸カリウム水溶液を供給し、
    前記第3供給機構は、第3の前処理試薬として亜硝酸ナトリウム水溶液を供給し、
    前記第4供給機構は、第4の前処理試薬としてスルファミン酸水溶液を供給し、
    前記第5供給機構は、第5の前処理試薬としてヨウ化カリウム水溶液を供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のヨウ素濃度測定装置。
  5. 前記滴定手段は、滴定試薬供給機構を具備し、
    当該滴定試薬供給機構は、滴定試薬としてチオ硫酸ナトリウム水溶液を貯留する滴定試薬槽、当該滴定試薬槽から前記混合槽に滴定試薬を供給する滴定試薬供給配管、及び、自動ビュレットを備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のヨウ素濃度測定装置。
  6. 前記フィルタ手段は、
    円筒状の2室からなるフィルタ装置本体と、
    前記2室の隔壁を構成して原水を濾過するためのフィルタ部材と、
    前記2室のうちの第1室に原水を導入する導入配管と、当該第1室から余剰の原水を前記フィルタ部材を経由せずに排出するバイパス配管と、
    前記2室のうちの第2室から濾過後の前記測定試料を前記サンプリング手段に供給するサンプル供給配管とを有し、
    前記導入配管は、前記第1室の円筒状側面に導入口を有し、当該導入口から前記第1室の内部に導入される原水が当該第1室の内部に渦流を形成するように配管され、
    前記バイパス配管は、前記第1室の上面中央の円筒軸の中心付近に排出口を有し、
    前記サンプル供給配管は、前記第2室の底面に排出口を有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のヨウ素濃度測定装置。
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