JP6567481B2 - 自動走行車、自動走行車制御システム、自動走行車の制御方法、自動走行車の制御プログラム、および記憶媒体 - Google Patents

自動走行車、自動走行車制御システム、自動走行車の制御方法、自動走行車の制御プログラム、および記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、部品あるいはワーク等を搭載する台車と連結して走行する自動走行車、自動走行車制御システム自動走行車の制御方法、自動走行車の制御プログラム、および記憶媒体に関する。
従来、たとえば製造工場等において、部品あるいはワーク等を搬送するために自動走行する自動走行車が知られている。自動走行車が走行する軌道には、複数の識別タグが設置されている。識別タグは、自動走行車が軌道を走行するために必要な動作コマンドを記憶している。自動走行車は、識別タグからの動作コマンドに従って動作することにより、軌道上の所定経路を、所定の動きをしながら走行する。一方、自動走行車が走行する経路を変える、あるいは走行中の自動走行車の動きを変えることは、識別タグに記憶されている動作コマンドを書き換える、あるいは識別タグ自体を変える必要があるため、容易ではない。従ってたとえば、軌道上に複数の自動走行車が存在する場合に、それぞれの自動走行車に対して、異なる経路を、異なる動きをしながら走行させることは困難である。
特開2014−2603号公報
本発明が解決しようとする課題は、走行する経路の変更あるいは走行中の動きの変更を容易に行うことが可能な自動走行車、およびその制御方法を提供することである。
実施形態に係る自動走行車は、複数の軌道のうちのいくつかの軌道によって形成される経路を走行する自動走行車であって、前記経路を特定する経路特定情報の指定を受ける入力デバイスと、前記複数の軌道上の所定位置から、それぞれ識別情報を取得する読取デバイスと、前記経路を走行するための、前記経路特定情報毎に定義され、前記識別情報と、前記識別情報に対応し、かつ前記所定位置における実行動作を表す動作コマンドとを含む経路ファイルを、前記経路特定情報に対応付けて記憶する記憶デバイスと、前記経路を走行するために動作する駆動デバイスと、前記入力デバイスによって指定を受けた前記経路特定情報に対応付けられた前記経路ファイルを前記記憶デバイスから読み出し、前記読み出した経路ファイルにおける、前記取得された識別情報に対応する動作コマンドの有無に基づき、前記駆動デバイスの動作を制御する制御デバイスとを有する。
実施形態に係る自動走行車制御システムを概略的に示す図である。 実施形態に係るAGV(自動走行車)の外観の機械構成を示す斜視図である。 (A)、(B)は、本実施形態に係るAGVが軌道を走行している場合の、ガイド用センサの光の、軌道に対する照射状態を示す模式図である。 実施形態に係るAGVの軌道の一例、およびこの軌道に沿って設けられる複数のRFIDタグ(識別タグ)を模式的に示す図である。 実施形態に係るAGVが走行する経路Aを示す模式図である。 実施形態に係るAGVが走行する経路Bを示す模式図である。 実施形態に係るAGVの制御構成を含む全体構成の一例を示すブロック図である。 経路ファイルを記憶している記憶デバイスの記憶エリアを模式的に示す図である。 経路ファイルに基づいてCPUが行う制御処理の一例を示すフローチャートである。 (A)乃至(C)は、実施形態に係るAGVの利用形態について例示するための模式図である。 AGVが台車と連結した状態を示す模式図である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。まず、実施形態による自動走行車制御システムについて図1を参照して説明する。図1は、実施形態による自動走行車制御システム1を概略的に示す図である。図1に示す制御システム1は、ホストコンピュータ11、自動走行車(以下AGVという)12、複数の軌道13、および複数の識別タグ10Rを有する。
ホストコンピュータ11は、AGV12と、たとえば無線通信を行うことにより、軌道13上において、AGV12が走行する経路を指定する。なおこの場合、ホストコンピュータ11は、AGV12と、たとえば無線通信を行うことにより、軌道13上において、AGV12の走行中に経路を変更することができる。たとえば、後述する経路Aおよび経路Bの間で、AGV12の経路を変更することができる。AGV12は、所定の動きをしながら、前記指定される経路を走行するための複数の経路ファイル(詳細は後述する)を予め記憶している。AGV12は、前記指定される経路を走行しながら、複数の識別タグ10Rと無線通信を行い、識別タグ10Rから後述の所定情報を取得する。AGV12は、前記経路ファイルと識別タグ10Rからの所定情報とに基づいて、前記指定される所定経路を、所定の動きをしながら走行する。軌道13、識別タグ10R、AGV12については、以下に詳細に説明する。
軌道13について、図1、および図4乃至図6を参照して説明する。軌道13は、たとえば床面15に貼られるテープ14によって形成される。テープ14は、床面15と反射率の異なる色を有するビニールテープである。たとえば床面15の色が白系の色である場合、テープ14として、たとえば黒色のビニールテープが用いられる。なおテープ14は、ビニールテープに限定されるものではない。テープ14は、たとえば磁気テープであっても良い。
図4は、軌道13の一例、およびこの軌道13における複数のRFIDタグ10Rの配置位置の一例を模式的に示す図である。軌道13は、図4に示す位置Z1乃至Z11を含む。軌道13は、第1乃至第7軌道を有する。第1軌道13は、図4において、位置Z1から、位置Z2を通り、位置3まで直線的に延びる軌道である。第2軌道13は、図4において、位置Z3から、位置Z4まで直線的に伸びる軌道である。第3軌道13は、図4において、位置Z4から、一旦湾曲した後に、位置Z5を直線的に通り、かつ再び湾曲して、位置Z6まで延びる軌道である。第4軌道13は、図4において、位置Z6から、位置Z7まで直線的に伸びる軌道である。第5軌道13は、図4において、位置Z7から、位置Z8を直線的に通り位置Z9まで直線的に伸びる軌道である。第6軌道13は、図4において、位置Z9から、一旦湾曲した後に、位置Z10を直線的に通り、かつ再び湾曲して、位置Z1まで延びる軌道である。第7軌道13は、図4において、位置Z3から、湾曲して分岐した後に、位置Z11を直線的に通り、かつ再び湾曲して、位置Z7まで延びる軌道である。
前記複数の軌道13は、図4に示す軌道において、AGV12が走行する経路を形成する。図5は、AGV12が走行する経路Aを示す模式図である。図6は、AGV12が走行する経路Bを示す模式図である。前記第1乃至第6軌道13が図5に示す経路Aを形成する。すなわち経路Aは、AGV12が前記第1乃至第6軌道の順に走行する経路である。また前記第1軌道13、前記第7軌道13、前記第5軌道13、および前記第6軌道13が、図6に示す経路Bを形成する。すなわち経路Bは、AGV12が前記第1軌道13、前記第7軌道13、前記第5軌道13、前記第6軌道13の順に走行する経路である。AGV12が走行する経路は、経路Aおよび経路Bに対応する経路特定情報が、たとえばホストコンピュータ11によって指定されることにより決められる。具体的には、経路特定情報が指定されることにより、経路Aあるいは経路Bに対応する後述の経路ファイルが指定される。経路Aに対応する経路特定情報は、たとえば後述の経路番号「10000」である。経路Bに対応する経路特定情報は、たとえば後述の経路番号「10001」である。以下、経路特定情報を経路番号ということがある。
識別タグ10Rについて、図4乃至図6を参照して説明する。識別タグ10Rは、例えばRFIDタグである。以下、識別タグ10Rを、RFIDタグという。RFIDタグ10Rは、所定情報を予め記憶している。前記所定情報は、少なくとも、RFIDタグ10Rが有する固有の識別情報(以下タグ番号ということがある)を含む。RFIDタグ10Rは、軌道13の所定位置付近に設置される。前記所定位置が軌道13に複数存在する場合、それぞれ異なるタグ番号を記憶しているRFIDタグ10Rが軌道13に沿って複数設置される。
前記所定位置は、たとえば、軌道13上のAGV12の動作が変わる位置である。具体的には、前記所定位置は、軌道13上において、たとえば停止中のAGVが走行を開始する位置である。前記所定位置は、軌道13上において、たとえば走行中のAGV12が停止する位置である。前記所定位置は、軌道13上において、たとえば走行中のAGV12が右折走行または左折走行する位置である。前記所定位置は、軌道13上において、たとえば走行中のAGV12が減速または加速する位置である。前記所定位置は、軌道13上において、たとえばAGV12が後述の連結デバイス33の連結ピン33bを上昇または下降させる位置である。
図4に示す軌道13において、前記所定位置は、たとえば位置Z2、位置Z3、位置Z5、位置Z8、位置Z10、および位置Z11である。すなわち図4に示す軌道13には、前記所定位置が6ヶ所存在する。従って図4に示す軌道13には、6個のRFIDタグ10R(100R、101R、102R、103R、106R、107R)が設けられる。
RFIDタグ100Rは、位置Z2の付近に設けられる。RFIDタグ100Rは、タグ番号「100」を記憶している。RFIDタグ101Rは、位置Z3の付近に設けられる。RFIDタグ101Rは、タグ番号「101」を記憶している。RFIDタグ102Rは、位置Z5の付近に設けられる。RFIDタグ102Rは、タグ番号「102」を記憶している。RFIDタグ103Rは、位置Z11の付近に設けられる。RFIDタグ103Rは、タグ番号「103」を記憶している。RFIDタグ106Rは、位置Z8の付近に設けられる。RFIDタグ106Rは、タグ番号「106」を記憶している。RFIDタグ107Rは、位置Z10の付近に設けられる。RFIDタグ107Rは、タグ番号「107」を記憶している。
RFIDタグ10Rは、AGV12と通信を行うことにより、AGV12へ自身のタグ番号を送信する。AGV12は、RFIDタグ10Rから取得するタグ番号と、経路Aまたは経路Bを走行するための経路ファイルとに基づいて、前記指定される所定経路(経路Aまたは経路B)を、所定の動き(たとえば連結ビン33bを昇降する等)しながら、走行する。
以下、AGV12について詳細に説明する。まずAGV12の機械構成を、図2を参照して説明する。図2は、AGV12の機械構成を示す斜視図である。図2に示すように、AGV12は、筐体21、バンパ22、超音波センサ23、スピーカ24、前輪28、駆動デバイス29、バッテリカバー31a、および昇降口33aを有する。さらにAGV12は、マンマシンインターフェースとして、表示器25、操作ボタン26、表示灯27を有する。
筐体21は、たとえば前面、後面、両側面、上面、および底面を有する直方体形状を有する。筐体21の前面は、AGV12が前進走行する側の面である。後面は、AGVが後進走行する側の面である。
バンパ22は、筐体21の前面の、図2において下方に設けられる。バンパ22は、AGV12の前進走行において、AGV12が障害物と衝突した時に障害物に押されることにより動作する。バンパが動作すると、AGV12は、後述するように走行を停止する。AGV12は、例えば後述のスタートボタン26aが操作されるまで、停止状態を維持する。
超音波センサ23は、筐体21の前記前面、かつ図2においてバンパ22の上方に設けられる。超音波センサ23は、前記前面の方向に存在する障害物の有無を検知する。超音波センサ23は、障害物の有無の検知結果に応じて、後述のCPU35aに障害物検知情報を出力する。超音波センサ23が障害物を検知すると、後述するように、AGV12は、走行を停止する。超音波センサ23が障害物を検知しなくなると、AGV12は、スタートボタン26aの操作なしに、走行を自動再開する。前記障害物は、軌道13上の人、物体等を含む。
スピーカ24は、筐体21の前面において超音波センサ23に隣接して設けられる。スピーカ24は、AGV12の状態を、音声出力により報知する。スピーカ24は、たとえばAGV12が走行している状態において所定の音楽を出力する。スピーカ24は、たとえばAGVが異常停止した状態において前記音楽とは異なる所定の音楽を出力する。
表示器25は、図2において筐体21の上面に設けられる。表示器25は、AGV12の状態を表示する。AGV12の状態は、たとえば、前記指定されている経路番号、バッテリ電圧、ガイド用センサ受光量等を含む。バッテリ電圧は、後述するバッテリ31の出力電圧である。ガイド用センサ受光量は、後述するガイド用センサ41の受光量である。
操作ボタン26は、筐体21の上面において、表示器25に隣接して設けられる。操作ボタン26は、スタートボタン26a、ストップボタン26b、電源ボタン26c等を含む。
電源ボタン26cは、AGV12の電源をオン、オフするためのオペレータの操作を受け付けるボタンである。
スタートボタン26aは、AGV12の走行を開始させるためのオペレータの操作を受け付けるボタンである。
ストップボタン26bは、AGV12の走行を停止させるためのオペレータの操作を受け付けるボタンである。
表示灯27は、筐体21の上面において操作ボタン26に隣接して設けられる。表示灯27は、たとえば電源ボタン26cがオン操作されたときに、所定の色(たとえば緑色)に点灯し、電源ボタン26cがオフ操作されたときに消灯する。表示灯27は、たとえばAGV12が異常状態のときに、所定の色(たとえば赤色)に点滅する。AGV12の異常状態は、たとえばバンパ22によって障害物と衝突してAGV12が停止した状態を含む。AGV12の異常状態は、たとえば表示器25によって表示されるバッテリ電圧が所定電圧未満である状態を含んでもよい。AGV12の異常状態は、たとえば表示器25によって表示されるガイド用センサ受光量が所定光量未満である状態を含んでもよい。表示灯27は、AGV12の前記異常状態に応じて、点滅色を変えてもよい。
前輪28は、筐体21の底面において、筐体21の前面側であり、かつ筐体21の両側面に直行する直線上の中央部に設けられる。前輪28は、AGV12の直進走行あるいは左折走行/右折走行に応じて従動回転する従動輪である。以下、前輪28を従動輪ということがある。従動輪28は、たとえば自在キャスタである。
駆動デバイス29は、前記複数の経路をAGV12が走行するために動作する。駆動デバイス29は、後述する後輪用駆動モータ29a、および図2に示す後輪29b等を含む。後輪29bは、筐体21の両側面に設けられる2個の駆動輪である。以下後輪29bを駆動輪ということがある。AGV12は、駆動輪29bが駆動されることにより、前進走行及び後進走行する。駆動輪29bは、後述する2個の後輪用駆動モータ29aによって別々に等速回転され、あるいは異なる速度で回転差制御される。AGV12は、駆動輪29bが回転差制御されることにより、左折走行/右折走行する。
バッテリカバー31aは、筐体21の上面に開閉可能に設けられる。バッテリカバー31aは、開かれることにより、筐体21内の後述するバッテリ31を露出する。オペレータは、バッテリカバー31aを開くことにより、筐体21内のバッテリ31を交換することができる。
昇降口33aは、筐体21の上面に形成される。昇降口33aは、後述する連結デバイス33の連結ピン33bが上昇して筐体21の上面から筐体21外に突出するときに、通過する開口である。さらに昇降口33aは、後述する連結ピン33bが下降して筐体21外から筐体21内に収容されるときに、通過する開口である。図2は、後述する連結ピン33bが筐体21内に収容されている状態を示している。
AGV12は、さらに図7に示すように、バッテリ31、バンパセンサ22a、連結デバイス33、入力デバイス(インターフェース基板)34、駆動デバイス29の後輪用駆動モータ29a、ガイド用センサ41、読取デバイス42、および制御デバイス35を有する。図7は、AGV12の制御構成を含む全体構成の一例を示すブロック図である。
バッテリ31は、図2に示す筐体21内部の所定位置に、交換可能に装着される。バッテリ31は、AGV12の各部に駆動用の電力を供給するための電源である。バッテリ31は、たとえばNi−MHバッテリである。
バンパ動作検知用センサ22aは、図に2示す筐体22a内部において、バンパ22の近傍に設けられる。バンパ動作検知用センサ22aは、バンパ22が障害物に押されて動く動作を検知する。バンパ動作検知用センサ22aは、バンパ22の前記動作を検知すると、衝突検知情報を後述のCPU35aに出力する。バンパ動作検知用センサ22aは、たとえばフォトマイクロセンサである。
連結デバイス33は、図2に示す筐体21内部の所定位置に設けられる。連結デバイス33は、被搬送物、たとえば部品、ワーク等が搭載される台車92(図11参照)を連結するために動作する。連結デバイス33は、連結ピン33b、昇降用モータ33c、および不図示の昇降機構を有する。
連結ピン33bは、図2に示す筐体21に昇降可能に設けられる。連結ピン33bは、図2に示す状態から上昇して、昇降口33aから筐体21外に突出する(図11参照)。図11は、AGV12が台車92と連結した状態を示す模式図である。連結ピン33bは、たとえば上昇方向の先端付近に設けられる図11に示す連結部33fを有する。連結ピン33bは、図11に示すように、上昇して筐体21外に突出した状態で、前記連結部33fにおいて、台車92の被連結部92aに連結される。連結ピン33bは、下降して、図2に示すように、昇降口33aから筐体21内に収容される。
昇降機構は、連結ピン33bを昇降させる。昇降機構は、たとえばラックとピ二オンとを含む周知の機構である。
昇降用モータ33cは、昇降機構を駆動する正逆回転可能なモータである。前記連結ピン33bは、昇降用モータ33cが正逆回転することによって駆動される昇降機構により、昇降する。昇降用モータ33cには、たとえば、DCモータ、サーボモータなどを用いることできる。ここでは一例として、昇降用モータ33cにDCモータを用いる。以下、昇降用モータ33cをDCモータということがある。
連結デバイス33は、さらに連結ピン昇降検知用センサ33dを有する(図7参照)。連結ピン昇降検知用センサ33dは、連結ピン33bの昇降を検知する。連結ピン昇降検知用センサ33dは、検知結果に基づいて、連結ピン33bの昇降状態の情報をCPU35aに出力する。連結ピン昇降検知用センサ33dは、たとえばフォトマイクロセンサである。
入力デバイス34は、図2に示す筐体21内部に設けられる。入力デバイス34は、前記複数の経路A、Bのそれぞれに対応する複数の経路番号(経路特定情報)のうちのいずれか一つの経路番号の指定を受ける。言い換えると、入力デバイス34は、後述の経路ファイルを指定するために、経路番号の指定を受ける。入力デバイス34は、たとえばインターフェース(I/F)基板を有する。I/F基板は、インターフェース回路が実装された基板である。I/F基板は、有線または無線により、外部装置(たとえばホストコンピュータ11)と通信を行うインターフェースである。
後輪用駆動モータ29aは、図2に示す筐体21内部に設けられる。後輪用駆動モータ29aは、筐体21の両側面の駆動輪29bを個別駆動するために、2個のモータを含む。2個の後輪用駆動モータ29aは、たとえば正逆回転可能かつ減速機付きモータである。後輪用駆動モータ29aには、たとえばサーボモータ、またはDCモータなどを用いることができる。ここでは一例として、後輪用駆動モータ29aにサーボモータを用いる。以下、後輪用駆動モータ29aをサーボモータという。2個のサーボモータ29aが等速で回転することにより、2個の駆動輪29bが等速で回転する。AGV12は、2個の駆動輪29bが等速で回転することにより、直進走行する。また2個のサーボモータ29aが速度差を有して正逆回転することにより、2個の駆動輪29bが速度差を有して回転する。AGV12は、2個の駆動輪29bが速度差を有して回転することにより、右折走行または左折走行する。
ガイド用センサ41は、図2に示す筐体21の底面において、筐体21の後面側であり、かつ筐体21の両側面に直交する直線上の中央部に設けられる。従って、ガイド用センサ41の位置と、前述の前輪28の位置とは、筐体21の前面および後面を直交する同一直線上に位置する。またガイド用センサ41は、たとえば2個のセンサを含む。
2個のガイド用センサ41は、たとえば筐体21の前面および後面を直交する前記同一直線を境に左右対称に設けられる。2個のガイド用センサ41は、図3(A),(B)に示すように、AGV12の軌道13を形成するテープ14が貼られた床面15に向けて、それぞれ光L1,L2を照射する。2個のガイド用センサ41は、照射光L1,L2に対するテープ14および床面15からの反射光を受光する。図3(A),(B)は、2個のガイド用センサ41により、光L1,L2が照射されている様子を示す模式図である。
図3(A)は、AGV12がテープ14の軌道13を外れずに走行している場合の、2個のセンサの光L1,L2の、テープ14の軌道13に対する照射状態を示している。AGV12がテープ14の軌道を外れずに走行している場合、2個のガイド用センサ41の光L1,L2は、テープ14に照射される。従って2個のガイド用センサ41は、テープ14からの反射光を受光する。すなわち2個のガイド用センサ41は、同一の光量の反射光を受光する。
図3(B)は、AGV12がテープ14の軌道13を、図において右側に外れて走行している場合の、2個のガイド用センサ41の光L1,L2の、テープ14の軌道13に対する照射状態を示している。AGV12がテープ14の軌道13を外れて走行している場合、2個のガイド用センサ41のうちの一方のガイド用センサ41の光L1は、テープ14に照射される。一方2個のガイド用センサ41のうちの他方のガイド用センサ41の光L2は、床面15に照射される。従って前記一方のガイド用センサ41は、テープ14からの反射光を受光し、前記他方のガイド用センサ41は、床面15からの反射光を受光する。すなわち2個のガイド用センサ41は、異なる光量の反射光を受光する。
2個のガイド用センサ41は、前記受光量によって、軌道13から外れたか否かを示す軌道追従情報を後述のCPU35aに出力する。
なおガイド用センサ41は、上述した光センサに限定されない。たとえば、光学式センサやカメラで、画像を取得しても良い。また、たとえばガイド用センサ41は、磁気センサであっても良い。この場合AGV12の軌道13を形成するテープ14は、たとえば磁気テープが用いられる。
読取デバイス42は、図2に示す筐体21の底面の所定位置に設けられる。読取デバイス42は、例えばRFIDリーダである。以下、読取デバイス42をRFIDリーダという。RFIDリーダ42は、AGV12の軌道13の前記所定位置付近に設けられるRFIDタグ10Rと通信を行う。RFIDリーダ42は、RFIDタグ10Rと通信を行うことにより、RFIDタグ10Rから前記タグ番号を取得する。
AGV12は、RFIDリーダ42が取得する前記タグ番号と、後述の経路ファイルとに基づいて、前記所定位置において、走行開始、直進走行、左折走行、右折走行、加速走行、減速走行、走行停止、および連結ピン33bの昇降等の動作を行う。
図7の制御デバイス35は、AGV12を経路A(図5参照)または経路B(図6参照)に沿って走行させるために、上述したAGV12の各部の動作を制御する。制御デバイス35について、図7を参照して説明する。図7に示すように、制御デバイス35は、CPU35a、ROM35b、およびRAM35cを含む、たとえばワンボードマイコンである。
制御デバイス35には、駆動デバイス29の2個のサーボモータ29a、超音波センサ23、ガイド用センサ41、バンパ動作検知用センサ22a、および連結ピン昇降検知用センサ33dが接続される。さらに、制御デバイス35には、モータドライバ33eを介して、連結ピン昇降用のDCモータ33cが接続され、かつシリアル変換器42aを介して、RFIDリーダ42が接続される。また前記以外に、制御デバイス35には、記憶デバイス91、入力デバイス34、操作ボタン26、表示器25、表示灯27、スピーカ24、およびバッテリ31が接続される。
図7に示すCPU35aは、以下の種々の情報を取得する。たとえばCPU35aは、シリアル変換器42aを介して、RFIDリーダ42から、RFIDタグ10Rのタグ番号を取得する。またCPU35aは、たとえば記憶デバイス91から、経路Aあるいは経路Bの経路ファイルを取得する。またCPU35aは、超音波センサ23から障害物検知情報を取得する。またCPU35aは、ガイド用センサ41から、軌道追従情報を取得する。またCPU35aは、バンパ動作検知用センサ22aから、障害物との衝突検知情報を取得する。またCPU35aは、連結ピン昇降検知用センサ33dから、連結ピン33bの昇降状態の情報を取得する。CPUは35a、前記取得される情報等に基づき、制御プログラムに従って、サーボモータ29aおよびDCモータ33c等を駆動することにより、2個の駆動輪29bの回転および連結ピン33bの昇降等を制御する。
図7に示すROM35bは、2個の駆動輪29bの回転および連結ピン33bの昇降を制御するために、サーボモータ29aおよびDCモータ33cを駆動するための各種の制御プログラムを予め記憶している。
図7に示すRAM35cは、たとえば、ROM35bから読み出された制御プログラムを一時記憶するエリア、あるいは記憶デバイス91から読み出された経路ファイルを一時記憶するエリアとして機能する。
記憶デバイス91は、たとえば、ハードディスクドライブ装置である。記憶デバイス91は、経路Aあるいは経路Bの経路ファイルを予め記憶している。図8は、経路ファイルを記憶している記憶デバイス91の記憶エリアを模式的に示す図である。記憶デバイス91は、図8に示すように、経路ファイルを、経路番号(経路特定情報)に対応付けて記憶している。
前記経路ファイルは、図8に示すように、タグ番号(識別情報)毎に動作コマンドを含む。
前記動作コマンドは、経路Aあるいは経路Bを形成する軌道13の前記所定位置において、AGV12が実行する動作を示すコマンドである。具体的には、動作コマンドは、CPU35aが、前記所定位置においてサーボモータ29aを駆動制御することにより、2個の駆動輪29bを回転または停止させて、AGV12を走行または停止させるためのコマンドである。さらに動作コマンドは、CPU35aが、前記所定位置において、DCモータ33cを駆動制御することにより、連結ピン33bを昇降させるためのコマンドである。
より具体的に説明すると、図8に示すように記憶デバイス91は、経路Aの経路ファイルを、経路番号「10000」に対応付けて記憶している。経路Aの経路ファイルは、タグ番号「102」、「106」、「100」毎の動作コマンドを含む。
ここで、タグ番号「102」は、上述したように所定位置Z5に設けられるRFIDタグ102Rのタグ番号である。従ってタグ番号「102」に対応する動作コマンドは、所定位置Z5においてAGV12が実行する動作を示すコマンドである。すなわちAGV12は、経路Aが指定されて走行する場合、所定位置Z5において、走行を停止し、連結ピン33bを上昇させる。さらに所定位置Z5においてAGV12は、連結ピン33bの上昇後、走行を再スタートする。
またタグ番号「106」は、上述したように所定位置Z8に設けられるRFIDタグ106Rのタグ番号である。従ってタグ番号「106」に対応する動作コマンドは、所定位置Z8においてAGV12が実行する動作を示すコマンドである。すなわちAGV12は、経路Aが指定されて走行する場合、所定位置Z8において、走行を停止し、連結ピン33bを下降させる。さらに所定位置Z8においてAGV12は、連結ピン10の下降後、走行を再スタートする。
またタグ番号「100」は、上述したように所定位置Z2に設けられるRFIDタグ100Rのタグ番号である。従ってタグ番号「100」に対応する動作コマンドは、所定位置Z2においてAGV12が実行する動作を示すコマンドである。すなわちAGV12は、経路Aが指定されて走行する場合、所定位置Z2において、走行を停止する。
また図8に示すように記憶デバイス91は、経路Bの経路ファイルを、経路番号「10000」に対応付けて記憶している。経路Bの経路ファイルは、タグ番号「101」、「103」、「107」、「100」毎の動作コマンドを含む。
タグ番号「101」は、上述したように所定位置Z3に設けられるRFIDタグ101Rのタグ番号である。従ってタグ番号「101」に対応する動作コマンドは、所定位置Z3において、AGV12が実行する動作を示すコマンドである。すなわちAGV12は、経路Bが指定されて走行する場合、所定位置Z3において左折走行する。
またタグ番号「103」は、上述したように所定位置Z11に設けられるRFIDタグ103Rのタグ番号である。従ってタグ番号「103」に対応する動作コマンドは、所定位置Z11において、AGV12が実行する動作を示すコマンドである。すなわちAGV12は、経路Bが指定されて走行する場合、所定位置Z11において、走行を停止し、連結ピン33bを上昇させる。さらに所定位置Z11においてAGV12は、連結ピン33bの上昇後、走行を再スタートする。
またタグ番号「107」は、上述したように所定位置Z10に設けられるRFIDタグ107Rのタグ番号である。従ってタグ番号「107」に対応する動作コマンドは、所定位置Z10において、AGV12が実行する動作を示すコマンドである。すなわちAGV12は、経路Bが指定されて走行する場合、所定位置Z10において、走行を停止し、連結ピン33bを下降させる。さらに所定位置Z10においてAGV12は、連結ピン33bの下降後、走行を再スタートする。
またタグ番号「100」は、上述したように所定位置Z2に設けられるRFIDタグ100Rのタグ番号である。従ってタグ番号「100」に対応する動作コマンドは、所定位置Z2においてAGV12が実行する動作を示すコマンドである。すなわちAGV12は、経路Bが指定されて走行する場合、所定位置Z2において、走行を停止する。
図8において、記憶デバイス91は、経路Aおよび経路Bに対応する経路ファイルだけを記憶しているが、他の経路に対応する新たな経路ファイルを記憶することも可能である。新たな経路ファイルは、たとえば入力デバイス34を介して、記憶デバイス91に記憶される。また記憶デバイス91が記憶している経路ファイルに含まれる動作コマンドは、書き替えることも可能である。また、記憶デバイス91が記憶している経路ファイルに含まれる動作コマンドは、タグ番号と共に新たに追加されることも可能である。また記憶デバイス91は、同一の軌道13により形成される経路(たとえば図5に示す経路A)の経路ファイルであっても、図8に示す経路Aの経路ファイルとは異なる動作コマンドを含む場合、新たな経路番号に対応付けて当該経路ファイルを新たに記憶することができる。
次に、図7に示す制御構成に基づくCPU35が行う制御動作の具体例について説明する。CPU35aは、電源ボタン26cがオン操作されることに従って、バッテリ31の出力電圧に基づき、AGV12の各部への電力供給を制御する。CPU35aは、電源ボタン26cがオフ操作されることに従って、AGV12の各部への電力供給を停止する。
CPU35aは、スタートボタン26aが操作されることに従って、2個のサーボモータ29aを駆動する。2個のサーボモータ29aが駆動されることによって、2個の駆動輪29bが回転する。2個のサーボモータ29aが等速で駆動されることによって、2個の駆動輪29bが等速で回転する。2個の駆動輪29bが等速で回転することにより、AGV12は直進走行する。2個のサーボモータ29aが異なる速度で駆動されることによって、AGV12は2個の駆動輪29bが異なる速度で回転する。2個の駆動輪b29が異なる速度で回転することにより、左折走行/右折走行する。
CPU35aは、ストップボタン26aが操作されることに従って、2個のサーボモータ29aの駆動を停止する。2個のサーボモータ29aの駆動が停止されることによって、2個の駆動輪29bが回転を停止する。
CPU35aは、AGV12の走行中において、上述したように、ガイド用センサ41から軌道追従情報を取得する。CPU35aは、軌道追従情報に基づいて、2個のサーボモータ29aの回転速度差を制御して、AGV12が軌道13から外れないように制御する。
CPU35aは、AGV12の走行中において、上述したように、超音波センサ23から障害物検知情報を取得する。CPU35aは、障害物検知情報に基づいて障害物があることを判断した場合、2個のサーボモータ29aの駆動を停止する。従ってAGV12は、走行を停止する。CPU35aは、障害物検知情報に基づいて障害物がないことを判断すると、2個のサーボモータ29aの駆動を再開する。従ってAGV12は、走行を再開する。
CPU35aは、AGV12の走行中において、上述したように、バンパ動作検知用センサ22aから衝突検知情報を取得する。CPU35aは、衝突検知情報に基づいて、障害物と衝突したことを判断した場合、2個のサーボモータ29aの駆動を停止する。従ってAGV12は、走行を停止する。この場合CPU35aは、たとえばスタートボタン26aが操作されるまで、2個のサーボモータ29aの駆動を停止し続ける。
またCPU35aは、連結ピン昇降検知用センサ33dからの前記昇降状態の情報に基づいて、連結ピン33bに昇降状態を確認する。
CPU35aは、電源ボタン26cがオン操作されている状態において、表示器25にバッテリ31の出力電圧を表示させる。さらにCPU35aは、ガイド用センサ41の前記受光量を、表示器25に表示させる。またCPU35aは、前記指定されている経路番号を表示器25に表示させる。
CPU35aは、AGV12の通常走行中において、スピーカ24を制御することにより、上述したように、通常走行を示す音声(たとえば所定の音楽)を出力させる。またCPU35aは、AGV12の前記異常状態において、スピーカ24を制御することにより、上述したように、異常状態を示す音声を出力させる。
CPU35aは、電源ボタン26cがオン操作/オフ操作されることに従って、表示灯27を、上述したように点灯制御する。CPU35aは、AGV12の前記異常状態において、表示灯27を、上述したように点滅制御する。
次に、上述した経路ファイルに基づいて、CPU35aが行うAGV12の走行制御および連結ピン33bの昇降制御を、図9を参照して説明する。図9は、経路ファイルに基づいてCPU35aが行う制御処理の一例を示すフローチャートである。図9において、AGV12は、たとえば予め図4に示す所定位置Z2(以下、スタート位置Z2ということがある)に位置し、電源ボタン26cがオン操作されているものとする。
ステップS1において、CPU35aは、たとえば外部のホストコンピュータ11から、入力デバイス34を介して、経路番号の指定を受ける。CPU35aは、指定を受けた経路番号を基に、記憶デバイス91から経路ファイルを読み出し、RAM35cに一時記憶する。
ステップS2において、CPU35aは、スタートボタン26aによってスタート指示が受付けられたか否かを確認する。スタートボタン26aによってスタート指示が受付けられていない場合(ステップS2においてNO)、CPU35aは、スタートボタン26aによるスタート指示の受付けを待つ。スタートボタン26aによってスタート指示が受付けられた場合(ステップS2においてYES)、CPU35aの処理はステップS3に進む。
ステップS3において、CPU35aは、2個のサーボモータ29aを駆動し、2個の駆動輪29bを等速度で回転する。これによりAGV12は、たとえば図5に示す矢印方向に、直進走行を開始する。
ステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によってタグ番号が取得されたか否かを確認する。RFIDリーダ42によってタグ番号が取得されていない場合(ステップS4においてNO)、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。RFIDリーダ42によってタグ番号が取得された場合(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
ステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号の経路ファイルにおいて(ステップS1参照)、取得されたタグ番号に対応する動作コマンドを確認する。確認の結果、取得したタグ番号に対応する動作コマンドが、指定を受けた経路の経路ファイルに存在しない場合、CPU35aは、AGV12の走行状態を維持するように、サーボモータ29aを駆動制御する。
前記確認の結果、取得したタグ番号に対応する動作コマンドが、指定を受けた経路の経路ファイルに存在する場合、CPU35aは、取得されたタグ番号に対応する動作コマンドに従って、サーボモータ29aを駆動制御し、および/またはDCモータ33cを駆動制御する。
次にステップS6において、CPU35aは、AGV12の走行を終了するか否かを確認する。具体的にはCPU35aは、たとえばストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられていない場合(ステップS6においてNO)、CPU35aの処理はステップS4に戻る。以降、CPU35aは、ステップS4乃至ステップS6の処理を繰り返す。一方ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられた場合(ステップS6においてNO)、CPU35aは、AGV12の走行を終了する。
なお、前記ステップS1における経路番号の指定は、AGV12の走行スタート位置に設けられたRFIDタグ(たとえば図5に示すRFIDタグ100R)から、取得されても良い。この場合、スタート位置のRFIDタグは、タグ番号および所定の経路番号を記憶しているものとする。
以上のように、実施形態に関わるAGV12は、例えば図8に示すように、経路番号(経路特定情報)に対応付けて経路ファイルを、予め記憶する記憶デバイス91を有する。また経路ファイルは、RFIDタグ(識別タグ)10Rから取得されるタグ番号(識別情報)毎の動作コマンドを含む。そしてAGV12は、たとえば図9に示すように、指定される経路番号の経路ファイルに含まれるタグ番号毎の動作コマンドに従って、所定経路を走行し、所定の動きを行う。従って実施形態に関わるAGV12によれば、走行する経路の変更あるいは走行中の動きの変更を容易に行うことが可能である。
次に、具体的に、AGV12が経路A(図5参照)を走行する場合のCPU35aによる制御処理について、図9を参照して説明する。なお、経路Aの所定位置Z5には、台車92(図11参照)が待機しているものとする。まずステップS1において、CPU35aは、たとえば外部のホストコンピュータ11から、入力デバイス34を介して、経路Aの経路番号「10000」の指定を受ける。CPU35aは、指定を受けた経路番号「10000」を基に、記憶デバイス91から、図8に示す経路Aの経路ファイルを読み出し、RAM35cに一時記憶する。
ステップS2において、CPU35aは、スタートボタン26aによるスタート指示の受付けを待つ。スタートボタン26aによってスタート指示が受付けられた場合(ステップS2においてYES)、CPU35aの処理はステップS3に進む。
ステップS3において、CPU35aは、2個のサーボモータ29aを駆動する。2個のサーボモータ29aが駆動されることによって、2個の駆動輪29bは等速度で回転する。これによりAGV12は、スタート位置Z2から、図5に示す矢印方向に、直進走行を開始する。
ステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。AGV12は、ステップS3において走行を開始した後に、図5に示す所定位置Z3の近傍に到達する。所定位置Z3には、上述したようにRFIDタグ101Rが設けられている。CPU35aは、所定位置Z3の近傍において、RFIDリーダ42を介して、RFIDタグ101Rから、タグ番号「101」を取得する。RFIDリーダ42によってタグ番号「101」が取得されると(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
ステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号「10000」の経路ファイル(経路Aの経路ファイル)において、取得されたタグ番号「101」に対応する動作コマンドを確認する。CPU35aは、経路番号「10000」の経路ファイルに、取得したタグ番号「101」に対応する動作コマンドが存在しないことを確認する(図8参照)。従ってCPU35aは、2個のサーボモータ29aの駆動を継続する。2個のサーボモータ29aが駆動を継続されることによって、2個の駆動輪29bは等速度で回転し続ける。これによりAGV12は、図5の矢印方向に、軌道に沿って直進走行し続ける。
次にステップS6において、CPU35aは、ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられていない場合(ステップS6においてNO)、CPU35aの処理はステップS4に戻る。
再びステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。AGV12は、ステップS5において走行し続けた後に、図5に示す所定位置Z5の近傍に到達する。所定位置Z5には、上述したようにRFIDタグ102Rが設けられている。CPU35aは、所定位置Z5の近傍において、RFIDリーダ42を介して、RFIDタグ102Rから、タグ番号「102」を取得する。RFIDリーダ42によってタグ番号「102」が取得されると(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
再びステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号「10000」の経路ファイル(経路Aの経路ファイル)において、取得されたタグ番号「102」に対応する動作コマンドを確認する。CPU35aは、経路番号「10000」の経路ファイルに、取得したタグ番号「102」に対応する動作コマンドが存在することを確認する(図8参照)。
CPU35aは、タグ番号「102」に対応する動作コマンドに従って、まず2個のサーボモータ29aの駆動を停止する。2個のサーボモータ29aが駆動を停止されることによって、2個の駆動輪29bは回転を停止する。これによりAGV12は、図5に示す所定位置Z5において、走行を停止する。
次に、CPU35aは、タグ番号「102」に対応する動作コマンドに従って、DCモータ33cを駆動する。DCモータ33cが駆動されることによって、連結ピン33bが上昇する。連結ピン33bは、上昇することによって、上述した台車と連結する。
連結ピン33bの上昇後、すなわち連結ピン33bの台車との連結後、CPU35aは、タグ番号「102」に対応する動作コマンドに従って、2個のサーボモータ29aを再駆動する。2個のサーボモータ29aが再駆動されることによって、2個の駆動輪29bは等速で回転を再開する。これによりAGV12は、図5に示す所定位置Z5から、台車を連結した状態で、軌道に沿って直進走行を開始する。
次に再びステップS6において、CPU35aは、ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられていない場合(ステップS6においてNO)、CPU35aの処理はステップS4に戻る。
再びステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。AGV12は、ステップS5において走行し続けた後に、図5に示す所定位置Z8の近傍に到達する。所定位置Z8には、上述したようにRFIDタグ106Rが設けられている。CPU35aは、所定位置Z8の近傍において、RFIDリーダ42を介して、RFIDタグ106Rから、タグ番号「106」を取得する。RFIDリーダ42によってタグ番号「106」が取得されると(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
再びステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号「10000」の経路ファイル(経路Aの経路ファイル)において、取得されたタグ番号「106」に対応する動作コマンドを確認する。CPU35aは、経路番号「10000」の経路ファイルに、取得したタグ番号「102」に対応する動作コマンドが存在することを確認する(図8参照)。
CPU35aは、タグ番号「106」に対応する動作コマンドに従って、まず2個のサーボモータ29aの駆動を停止する。2個のサーボモータ29aが駆動を停止されることによって、2個の駆動輪29bは回転を停止する。これによりAGV12は、図5に示す所定位置Z8において、走行を停止する。
次に、CPU35aは、タグ番号「106」に対応する動作コマンドに従って、DCモータ33cを駆動する。DCモータ33cが駆動されることによって、連結ピン33bが下降する。連結ピン33bは、下降することによって、上述した台車と連結解除する。
連結ピン33bの下降後、すなわち連結ピン33bの台車との連結解除後、CPU35aは、タグ番号「106」に対応する動作コマンドに従って、2個のサーボモータ29aを再駆動する。2個のサーボモータ29aが再駆動されることによって、2個の駆動輪29bは等速で回転を再開する。これによりAGV12は、図5に示す所定位置Z8から、台車を残した状態で、軌道に沿って直進走行を開始する。
次に再びステップS6において、CPU35aは、ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられていない場合(ステップS6においてNO)、CPU35aの処理はステップS4に戻る。
再びステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。AGV12は、ステップS5において走行し続けた後に、図5に示す所定位置Z10の近傍に到達する。所定位置Z10には、上述したようにRFIDタグ107Rが設けられている。CPU35aは、所定位置Z10の近傍において、RFIDリーダ42を介して、RFIDタグ106Rから、タグ番号「107」を取得する。RFIDリーダ42によってタグ番号「107」が取得されると(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
再びステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号「10000」の経路ファイル(経路Aの経路ファイル)において、取得されたタグ番号「107」に対応する動作コマンドを確認する。CPU35aは、経路番号「10000」の経路ファイルに、取得したタグ番号「107」に対応する動作コマンドが存在しないことを確認する(図8参照)。従ってCPU35aは、2個のサーボモータ29aの駆動を継続する。2個のサーボモータ29aが駆動を継続されることによって、2個の駆動輪29bは等速度で回転し続ける。これによりAGV12は、図5の矢印方向に、軌道に沿って直進走行し続ける。
次に再びステップS6において、CPU35aは、ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられていない場合(ステップS6においてNO)、CPU35aの処理はステップS4に戻る。
再びステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。AGV12は、ステップS5において走行し続けた後に、図5に示す所定位置Z2の近傍に到達する。所定位置Z2には、上述したようにRFIDタグ100Rが設けられている。CPU35aは、所定位置Z2の近傍において、RFIDリーダ42を介して、RFIDタグ100Rから、タグ番号「100」を取得する。RFIDリーダ42によってタグ番号「100」が取得されると(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
再びステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号「10000」の経路ファイル(経路Aの経路ファイル)において、取得されたタグ番号「100」に対応する動作コマンドを確認する。CPU35aは、経路番号「10000」の経路ファイルに、取得したタグ番号「100」に対応する動作コマンドが存在することを確認する(図8参照)。
CPU35aは、タグ番号「100」に対応する動作コマンドに従って、2個のサーボモータ29aの駆動を停止する。2個のサーボモータ29aが駆動を停止されることによって、2個の駆動輪29bは回転を停止する。これによりAGV12は、図5に示す所定位置Z2において、走行を停止する。
次に再びステップS6において、CPU35aは、ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられた場合(ステップS6においてNO)、CPU35aは、AGV12の経路Aの走行を終了する。
次に、AGV12が経路B(図6参照)を走行する場合のCPU35aによる制御処理について、図9を参照して説明する。なお、経路Bの所定位置Z11には、台車92(図11参照)が待機しているものとする。まずステップS1において、CPU35aは、たとえば外部のホストコンピュータ11から、I/F装置を介して、経路Bの経路番号「10001」の指定を受ける。CPU35aは、指定を受けた経路番号「10001」を基に、記憶デバイス91から、図8に示す経路Bの経路ファイルを読み出し、RAM35cに一時記憶する。
ステップS2において、CPU35aは、スタートボタン26aによるスタート指示の受付けを待つ。スタートボタン26aによってスタート指示が受付けられた場合(ステップS2においてYES)、CPU35aの処理はステップS3に進む。
ステップS3において、CPU35aは、2個のサーボモータ29aを駆動する。2個のサーボモータ29aが駆動されることによって、2個の駆動輪29bは等速度で回転する。これによりAGV12は、スタート位置Z2から、図6に示す矢印方向に、直進走行を開始する。
ステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。AGV12は、ステップS3において走行を開始した後に、図6に示す所定位置Z3の近傍に到達する。所定位置Z3には、上述したようにRFIDタグ101Rが設けられている。CPU35aは、所定位置Z3の近傍において、RFIDリーダ42を介して、RFIDタグ101Rから、タグ番号「101」を取得する。RFIDリーダ42によってタグ番号「101」が取得されると(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
ステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号「10001」の経路ファイル(経路Bの経路ファイル)において、取得されたタグ番号「101」に対応する動作コマンドを確認する。CPU35aは、経路番号「10001」の経路ファイルに、取得したタグ番号「101」に対応する動作コマンドが存在することを確認する(図8参照)。CPU35aは、タグ番号「101」に対応する動作コマンドに従って、2個の駆動輪29bが異なる速度で回転されるように、2個のサーボモータ29aを駆動する。2個のサーボモータ29aが駆動されることによって、2個の駆動輪29bは、異なる速度で回転する。これによりAGV12は、図6の所定位置Z3においてに、左折走行する。
次にステップS6において、CPU35aは、ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられていない場合(ステップS6においてNO)、CPU35aの処理はステップS4に戻る。
再びステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。AGV12は、ステップS5において左折走行した後に、図6に示す所定位置Z11の近傍に到達する。所定位置Z11には、上述したようにRFIDタグ103Rが設けられている。CPU35aは、所定位置Z11の近傍において、RFIDリーダ42を介して、RFIDタグ103Rから、タグ番号「103」を取得する。RFIDリーダ42によってタグ番号「103」が取得されると(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
再びステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号「10001」の経路ファイル(経路Bの経路ファイル)において、取得されたタグ番号「103」に対応する動作コマンドを確認する。CPU35aは、経路番号「10001」の経路ファイルに、取得したタグ番号「103」に対応する動作コマンドが存在することを確認する(図8参照)。
CPU35aは、タグ番号「103」に対応する動作コマンドに従って、まず2個のサーボモータ29aの駆動を停止する。2個のサーボモータ29aが駆動を停止されることによって、2個の駆動輪29bは回転を停止する。これによりAGV12は、図6に示す所定位置Z11において、走行を停止する。
次に、CPU35aは、タグ番号「103」に対応する動作コマンドに従って、DCモータ33cを駆動する。DCモータ33cが駆動されることによって、連結ピン33bが上昇する。連結ピン33bは、上昇することによって、上述した台車と連結する。
連結ピン33bの上昇後、すなわち連結ピン33bの台車との連結後、CPU35aは、タグ番号「103」に対応する動作コマンドに従って、2個のサーボモータ29aを再駆動する。2個のサーボモータ29aが再駆動されることによって、2個の駆動輪29bは等速で回転を再開する。これによりAGV12は、図6に示す所定位置Z11から、台車を連結した状態で、軌道に沿って直進走行を開始する。
次に再びステップS6において、CPU35aは、ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられていない場合(ステップS6においてNO)、CPU35aの処理はステップS4に戻る。
再びステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。AGV12は、ステップS5において走行し続けた後に、図6に示す所定位置Z8の近傍に到達する。所定位置Z8には、上述したようにRFIDタグ106Rが設けられている。CPU35aは、所定位置Z8の近傍において、RFIDリーダ42を介して、RFIDタグ106Rから、タグ番号「106」を取得する。RFIDリーダ42によってタグ番号「106」が取得されると(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
再びステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号「10001」の経路ファイル(経路Bの経路ファイル)において、取得されたタグ番号「106」に対応する動作コマンドを確認する。CPU35aは、経路番号「10001」の経路ファイルに、取得したタグ番号「106」に対応する動作コマンドが存在しないことを確認する(図8参照)。従ってCPU35aは、2個のサーボモータ29aの駆動を継続する。2個のサーボモータ29aが駆動を継続されることによって、2個の駆動輪29bは等速度で回転し続ける。これによりAGV12は、図6の矢印方向に、軌道に沿って直進走行し続ける。
次に再びステップS6において、CPU35aは、ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられていない場合(ステップS6においてNO)、CPU35aの処理はステップS4に戻る。
再びステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。AGV12は、ステップS5において走行し続けた後に、図6に示す所定位置Z10の近傍に到達する。所定位置Z10には、上述したようにRFIDタグ107Rが設けられている。CPU35aは、所定位置Z10の近傍において、RFIDリーダ42を介して、RFIDタグ107Rから、タグ番号「107」を取得する。RFIDリーダ42によってタグ番号「107」が取得されると(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
再びステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号「10001」の経路ファイル(経路Bの経路ファイル)において、取得されたタグ番号「107」に対応する動作コマンドを確認する。CPU35aは、経路番号「10001」の経路ファイルに、取得したタグ番号「107」に対応する動作コマンドが存在することを確認する(図8参照)。
CPU35aは、タグ番号「107」に対応する動作コマンドに従って、まず2個のサーボモータ29aの駆動を停止する。2個のサーボモータ29aが駆動を停止されることによって、2個の駆動輪29bは回転を停止する。これによりAGV12は、図6に示す所定位置Z10において、走行を停止する。
次に、CPU35aは、タグ番号「107」に対応する動作コマンドに従って、DCモータ33cを駆動する。DCモータ33cが駆動されることによって、連結ピン33bが下降する。連結ピン33bは、下降することによって、上述した台車と連結解除する。
連結ピン33bの下降後、すなわち連結ピン33bの台車との連結解除後、CPU35aは、タグ番号「107」に対応する動作コマンドに従って、2個のサーボモータ29aを再駆動する。2個のサーボモータ29aが再駆動されることによって、2個の駆動輪29bは等速で回転を再開する。これによりAGV12は、図6に示す所定位置Z10から、台車を残した状態で、軌道に沿って直進走行を開始する。
次に再びステップS6において、CPU35aは、ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられていない場合(ステップS6においてNO)、CPU35aの処理はステップS4に戻る。
再びステップS4において、CPU35aは、RFIDリーダ42によるタグ番号の取得を待つ。AGV12は、ステップS5において走行し続けた後に、図6に示す所定位置Z2の近傍に到達する。所定位置Z2には、上述したようにRFIDタグ100Rが設けられている。CPU35aは、所定位置Z2の近傍において、RFIDリーダ42を介して、RFIDタグ100Rから、タグ番号「100」を取得する。RFIDリーダ42によってタグ番号「100」が取得されると(ステップS4においてYES)、CPU35aの処理はステップS5に進む。
再びステップS5において、CPU35aは、指定されている経路番号「10001」の経路ファイル(経路Bの経路ファイル)において、取得されたタグ番号「100」に対応する動作コマンドを確認する。CPU35aは、経路番号「10001」の経路ファイルに、取得したタグ番号「100」に対応する動作コマンドが存在することを確認する(図8参照)。
CPU35aは、タグ番号「100」に対応する動作コマンドに従って、2個のサーボモータ29aの駆動を停止する。2個のサーボモータ29aが駆動を停止されることによって、2個の駆動輪29bは回転を停止する。これによりAGV12は、図6に示す所定位置Z2において、走行を停止する。
次に再びステップS6において、CPU35aは、ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられたか否かを確認する。ストップボタン26bにより走行停止指示が受付けられた場合(ステップS6においてNO)、CPU35aは、AGV12の経路Bの走行を終了する。
以下に実施形態による自動走行車制御システム1を用いて、製造工場等において、部品あるいはワーク等を、作業工程ラインへ搬送する例を説明する。図10(A)乃至(C)は、実施形態による自動走行車制御システム1の利用形態の例を示す模式図である。図10においては、AGV12に部品あるいはワークが直接搭載されているが、実際にはAGV12は、上述したように台車と連結して走行する。部品あるいはワークは、台車に搭載される。また図10においては、上述したRFIDタグの図示を省略しているが、実際には、AGV12の経路において、AGV12の走行が停止する位置等のAGV12の動作が変わる位置に、上述したようにRFIDタグが設けられる。
AGV12は、たとえば図10(A)に示すように、部品ステーションから作業工程ラインへ部品を搬送する。具体的には、部品ステーションと作業工程ラインとの間に、軌道により形成されるAGV12の経路が設けられる。部品ステーションにおいて、AGV12には、たとえば作業員により、前記作業工程ラインに必要な部品が搭載される。AGV12は、前記部品を搭載した状態で、部品ステーションから作業工程ラインに向かって、前記経路を走行する。AGV12が作業工程ラインに到着すると、AGV12は停止する。たとえば作業員によって、部品がAGV12から作業工程ラインに移される。AGV12は、搭載していた部品が作業工程ラインに移された後に、走行を再開する。AGV12は、作業工程ラインから部品ステーションに向かって、前記経路を走行し、部品ステーションに戻る。
また、AGV12は、たとえば図10(B)に示すように、複数の作業工程ライン間において、ワークを搬送する。具体的には、複数の作業工程ラインの間に、軌道により形成されるAGV12の経路が設けられる。AGV12は、ワークを搭載した状態で、作業工程ライン間を、前記経路に従って走行する。AGV12が、一方の作業工程ラインに到着すると停止する。たとえば作業員によって、ワークがAGV12から作業工程ラインに移される。また所定の作業が済んだワークが、たとえば作業員によって、AGV12に搭載される。その後AGV12は他方の作業工程ラインへ走行する。
また、AGV12は、たとえば図10(C)に示すように、一つの作業工程ラインに沿って、ワークを搬送する。具体的には、一つの作業工程ラインに沿って、所定の軌道が設けられる。AGV12は、ワークを搭載した状態で、作業工程ラインに沿って軌道を走行する。作業工程ラインの各工程の作業員は、たとえばAGV12からワークを取り出して、ワークに対する所定の作業を行う。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 自動走行車制御システム
10R 識別タグ(RFIDタグ)
11 ホストコンピュータ
12 自動走行車(AGV)
13 軌道
14 テープ
15 床面
21 筐体
22 バンパ
23 超音波センサ
24 スピーカ
25 表示器
26 操作ボタン
26a スタートボタン
26b ストップボタン
26c 電源ボタン
27 表示灯
28 前輪(従動輪)
29 駆動デバイス
29a 後輪用駆動モータ
29b 後輪(駆動輪)
31 バッテリ
31a バッテリカバー
33 連結デバイス
33a 昇降口
33b 連結ピン
33c 昇降用モータ
33d 連結ピン昇降検知用センサ
33e モータドライバ
33f 連結部
34 入力デバイス(I/F基板)
35 制御デバイス
35a CPU
35b ROM
35c RAM
41 ガイド用センサ
42 読取デバイス(RFIDリーダ)
42a シリアル変換回器
91 記憶デバイス
92 台車
92a 被連結部
100R,101R,102R,103R,106R,107R 識別タグ(RFIDタグ)

Claims (20)

  1. 複数の軌道のうちのいくつかの軌道によって形成される経路を走行する自動走行車において、
    前記経路を特定する経路特定情報の指定を受ける入力デバイスと、
    前記複数の軌道上の所定位置から、それぞれ識別情報を取得する読取デバイスと、
    前記経路を走行するための、前記経路特定情報毎に定義され、前記識別情報と、前記識別情報に対応し、かつ前記所定位置における実行動作を表す動作コマンドとを含む経路ファイルを、前記経路特定情報に対応付けて記憶する記憶デバイスと、
    前記経路を走行するために動作する駆動デバイスと、
    前記入力デバイスによって指定を受けた前記経路特定情報に対応付けられた前記経路ファイルを、前記記憶デバイスから読み出し、
    前記読み出した経路ファイルにおける、前記取得された識別情報に対応する動作コマンドの有無に基づき、前記駆動デバイスの動作を制御する
    制御デバイスと、
    を有する自動走行車。
  2. 前記制御デバイスは、
    前記入力デバイスを介して前記経路特定情報の指定を受け、
    前記入力デバイスによって指定を受けた前記経路特定情報に対応付けられた前記経路ファイルを、前記記憶デバイスから読み出し、
    前記自動走行車の走行を開始させるために、前記駆動デバイスの動作を開始させ、
    前記走行中に前記読取デバイスによって前記識別情報が取得されたか否かを判断する第1判断を実行し、
    前記第1判断により前記識別情報が取得されたと判断した場合に、前記読取デバイスによって取得した前記識別情報が、前記読み出した前記経路ファイルに含まれているか否かを判断する第2判断を実行し、
    前記第2判断により前記識別情報が前記経路ファイルに含まれていないと判断した場合に、前記駆動デバイスの動作を変更させず、
    前記第2判断により前記識別情報が前記経路ファイルに含まれていると判断した場合に、前記読み出した前記経路ファイルに含まれる前記識別情報に対応する動作コマンドに基づいて、前記駆動デバイスの動作を変更するように制御する
    請求項1に記載の自動走行車。
  3. 前記制御デバイスは、前記第2判断により前記識別情報が前記経路ファイルに含まれていないと判断した場合に、前記駆動デバイスの動作を変更させずに、前記第1判断及び前記第2判断を再度実行する請求項2に記載の自動走行車。
  4. 前記読取デバイスは、前記複数の軌道上の所定位置のうちの、前記自動走行車が自動走行を開始するスタート位置から、前記識別情報及び前記経路特定情報を取得し、
    前記制御デバイスは、前記読取デバイスによって取得された前記経路特定情報に対応付けられた前記経路ファイルを、前記記憶デバイスから読み出す
    請求項1乃至3のいずれか一つに記載の自動走行車。
  5. 前記動作コマンドの情報は、変更可能である請求項1乃至4のいずれか一つに記載の自動走行車。
  6. 前記入力デバイスは、前記経路ファイルを指定するために、前記経路特定情報の指定を受ける請求項1乃至3のいずれか一つに記載の自動走行車。
  7. 前記読取デバイスは、前記複数の軌道の前記所定位置に設置された識別タグから、各識別タグが有する識別情報を取得する請求項1乃至6のいずれか一つに記載の自動走行車。
  8. 前記制御デバイスは、前記経路ファイルに含まれる前記識別情報毎の前記動作コマンドに従って、前記駆動デバイスの動作を制御する請求項1乃至7のいずれか一つに記載の自動走行車。
  9. 前記自動走行車は、さらに、被搬送物が搭載される台車を連結するために動作する連結デバイスを有し、
    前記制御デバイスは、前記経路ファイルに含まれる前記識別情報毎の前記動作コマンドに従って、前記連結デバイスの動作を制御する請求項1乃至8のいずれか一つに記載の自動走行車。
  10. 前記請求項1乃至9のいずれか一つに記載の自動走行車と、
    前記自動走行車と通信するコンピュータと、
    前記自動走行車が走行する軌道と、
    前記軌道の所定の位置に設けられ、前記自動走行車が取得する識別情報を記憶する識別タグと、
    を有する自動走行車の制御システム。
  11. 複数の軌道のうちのいくつかの軌道によって形成される経路を特定する経路特定情報の指定を受ける入力デバイスと、前記複数の軌道上の所定位置から、それぞれ識別情報を取得する読取デバイスと、前記経路を走行するための、前記経路特定情報毎に定義され、前記識別情報と、前記識別情報に対応し、かつ前記所定位置における実行動作を表す動作コマンドとを含む経路ファイルを、前記経路特定情報に対応付けて記憶する記憶デバイスと、前記経路を走行するために動作する駆動デバイスと、を有する自動走行車の制御方法において、
    前記入力デバイスによって前記経路特定情報の指定を受け、
    前記読取デバイスによって前記識別情報を取得し、
    前記指定を受けた前記経路特定情報に対応付けられた前記経路ファイルを前記記憶デバイスから読み出し、
    前記読み出した経路ファイルにおける、前記取得された識別情報に対応する動作コマンドの有無に基づき、前記駆動デバイスの動作を制御する、
    自動走行車の制御方法。
  12. 前記経路ファイルの前記記憶デバイスからの読み出し後に、
    前記自動走行車の走行を開始させるために、前記駆動デバイスの動作を開始させ、
    前記走行中に前記読取デバイスによって前記識別情報が取得されたか否かを判断する第1判断を実行し、
    前記第1判断により前記識別情報が取得されたと判断した場合に、前記読取デバイスによって取得した前記識別情報が、前記読み出した前記経路ファイルに含まれているか否かを判断する第2判断を実行し、
    前記第2判断により前記識別情報が前記経路ファイルに含まれていないと判断した場合に、前記駆動デバイスの動作を変更させず、
    前記第2判断により前記識別情報が前記経路ファイルに含まれていると判断した場合に、前記読み出した前記経路ファイルに含まれる前記識別情報に対応する動作コマンドに基づいて、前記駆動デバイスの動作を変更するように制御する
    請求項11に記載の自動走行車の制御方法。
  13. 前記第2判断により前記識別情報が前記経路ファイルに含まれていないと判断した場合に、前記駆動デバイスの動作を変更させずに、前記第1判断及び前記第2判断を再度実行する請求項12に記載の自動走行車の制御方法。
  14. さらに、前記動作コマンドの情報を変更する請求項12または13に記載の自動走行車の制御方法。
  15. 前記経路特定情報の指定受けにおいて、前記経路ファイルを指定するために、前記経路特定情報の指定を受ける請求項12乃至14のいずれか一つに記載の自動走行車の制御方法。
  16. 前記識別情報の取得において、前記複数の軌道の複数の所定位置に設置された識別タグから、各識別タグが有する識別情報を取得する請求項12乃至15のいずれか一つに記載の自動走行車の制御方法。
  17. 前記駆動デバイスの動作の制御において、前記経路ファイルに含まれる前記識別情報毎の前記動作コマンドに従って、前記駆動デバイスの動作を制御する請求項12乃至16のいずれか一つに記載の自動走行車の制御方法。
  18. 前記自動走行車は、さらに、被搬送物が搭載される台車を連結するために動作する連結デバイスを有し、
    前記経路ファイルに含まれる前記識別情報毎の前記動作コマンドに従って、前記連結デバイスの動作を制御する請求項12乃至17のいずれか一つに記載の自動走行車の制御方法。
  19. 複数の軌道のうちのいくつかの軌道によって形成される経路を特定する経路特定情報の指定を受ける入力デバイスと、前記複数の軌道上の所定位置から、それぞれ識別情報を取得する読取デバイスと、前記経路を走行するための、前記経路特定情報毎に定義され、前記識別情報と、前記識別情報に対応し、かつ前記所定位置における実行動作を表す動作コマンドとを含む経路ファイルを、前記経路特定情報に対応付けて記憶する記憶デバイスと、前記経路を走行するために動作する駆動デバイスと、コンピュータを含み、前記各デバイスを制御する制御デバイスと、を有する自動走行車の制御プログラムにおいて、
    前記入力デバイスによって指定を受けた前記経路特定情報に対応付けられた前記経路ファイルを、前記記憶デバイスから読み出す機能と、
    前記読み出す機能により読み出した経路ファイルにおける、前記取得された識別情報に対応する動作コマンドの有無に基づき、前記駆動デバイスの動作を制御する機能と、
    を前記コンピュータに実行させる自動走行車の制御プログラム。
  20. 請求項19に記載の前記プログラムを記憶した記憶媒体。
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