JP6566876B2 - 内部熱交換型蒸留塔の熱交換量調節方法 - Google Patents

内部熱交換型蒸留塔の熱交換量調節方法 Download PDF

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Description

本発明は、内部熱交換型蒸留塔(Heat Integrated Distillation Column、以下、HIDiCと称することがある。)における内部熱交換の熱交換量を調節する方法に関する。
蒸留分離操作は、工業プロセス全般で広く適用されているが、消費エネルギーが非常に大きい単位操作でもある。そのため産業界では消費エネルギーを低減できる蒸留装置の研究がなされてきた。こうした研究において、省エネルギー性に優れた蒸留装置としてHIDiCが開発されてきた(特許文献1〜3)。
通常の蒸留塔では濃縮部(原料供給段より上の部分)の温度より、回収部(原料供給段より下の部分)の温度のほうが高い。HIDiCの基本思想によれば、コンプレッサーによるガスの圧縮を利用して濃縮部温度を回収部温度より高くし、熱交換によって濃縮部から回収部に熱を移動させる(内部熱交換と呼ばれる)。これにより、リボイラーにおける入熱およびコンデンサーにおける除熱を削減することができ(内部熱交換が、これら入熱及び除熱の少なくとも一部を代替する)、その結果エネルギー効率が極めて高い蒸留装置が得られる。
特許文献4(特許文献4の図7、8)には、コンプレッサー出口蒸気を、低圧塔塔底部の直近に存在する段に設けられた熱交換器に通すことによって、コンプレッサー出口蒸気から低圧塔の当該段に熱を移動させ、もって内部熱交換を行うことが開示される。
国際公開第2011/043199号パンフレット 特開平8−66601号公報 特開2004−16928号公報 特開2013−208561号公報
コンプレッサー出口蒸気を内部熱交換の熱源として用いる方法は、内部熱交換のために必要となる流体の移送を簡易な装置構成で効率的に行いうるという点で優れている。特許文献4の図7、8に示される内部熱交換方法も、この利点を有している。
発明者らが検討した、上記のような内部熱交換方法について図2を参照して説明する。この図に示したHIDiCは、高圧塔1および低圧塔2を有する。低圧塔の中間段(塔底部以外の部分)にラインL1から原料が供給される。低圧塔の塔底にはリボイラーとして機能する熱交換構造3が設けられる。
低圧塔の塔頂蒸気(ラインL2)がコンプレッサー4に供給され、昇圧されると同時に昇温される。コンプレッサー出口蒸気(ラインL3)が熱交換構造3に送られ、熱交換構造3においてリボイラーの熱源として利用される。つまり、コンプレッサー出口蒸気(ラインL3)から、低圧塔の塔底に、熱が移動する。これによって内部熱交換が成立する。リボイラー熱源として利用された流体は、熱交換構造3からラインL5を経て高圧塔の塔底に送られる。
ところでHIDiCの運転に際しては、内部熱交換による熱交換量を調節することが望まれることがある。しかし、上記のような内部熱交換方法では、熱交換量(熱交換構造3における熱交換量)を柔軟に調節することはできない。
本発明者らは、内部熱交換量を柔軟に調節可能な方法に関連して、図3に示すHIDiCについて検討した。このHIDiCは、コンプレッサー出口ラインL3を分岐して、熱交換構造3を通って高圧塔塔底部に至るライン(ラインL4、L5)と、熱交換構造3をバイパスするバイパスラインL6を有し、またラインL5およびL6のそれぞれに調節弁11および12を有する。
一般的に、一つのライン(L3)を分岐してバイパスライン(L6)を設け、両ラインの流量配分を調節する場合、元々のライン(L4、L5)と、バイパスライン(L6)とのそれぞれに調節弁(11および12)を設ける。調節弁は、調節弁内を通過する流体に圧力損失を与える機器であり、弁の開度を調節することによって、その開度と調節弁前後の圧力差に応じた量だけ流体を通す特性を持つ。この調節弁の特性上、運転の柔軟性及び安定性の面で、その系に応じた十分な圧力損失を調節弁により与えるのが一般的である。こういった面から、一方のラインのみに調節弁を設けただけでは、その調節弁に十分な圧力損失を確保することが難しく、両方のラインに調節弁を設置することが一般的である。両方のラインに調節弁を設置することによって両方のラインに十分な圧力損失を与えることが可能となり、任意の流量配分において系の圧力バランスを成り立たせ、柔軟な流量配分が実現される。
図3に示すプロセスの場合、調節弁11および12を用いて、コンプレッサー出口蒸気のうちの、熱交換構造3に流入する部分の流量(つまり、ラインL4、L5を通る流体の流量)と、熱交換構造をバイパスする部分(L6)の流量とを調節できる。熱交換構造3に流入するコンプレッサー出口蒸気の流量は、熱交換構造3における内部熱交換量に影響し、調節弁を用いてその流体の流量を増減させることによって、熱交換構造3における内部熱交換量の調節を柔軟に行うことができる。
この場合コンプレッサーによって昇圧された蒸気は、調節弁により減圧された後、高圧塔1へと導入される。高圧塔1の操作圧力は、実施しようとする内部熱交換(例えば、コンプレッサー出口蒸気を内部熱交換に利用するような内部熱交換構造3として示した形態とは異なる内部熱交換が存在する場合、その内部熱交換)の実現に必要な温度差、或いは、除熱が必要な部位に対し利用可能な冷却媒体の温度、塔頂ガスの払い出し圧力の制約等により設定される。一方、コンプレッサーの吐出圧力は、前述の考え方により設定された圧力で運転されている高圧塔1に圧縮蒸気を供給可能な程度以上で、かつ、昇圧に伴う昇温の結果コンプレッサー出口蒸気から低圧塔への熱移動が可能になる程度以上として設定する。これは、両者の圧力条件のうち、高い圧力を要する方の条件を満たすようコンプレッサーの吐出圧力が決定されることを意味するが、多くの場合のコンプレッサー吐出圧力は、前者である高圧塔1に圧縮蒸気を供給可能な程度として定まる。この場合、調節弁で生じる圧力損失分は、コンプレッサーの昇圧により補う必要がある。
したがって、上記のような場合、熱交換構造3における熱交換量を調整可能とするためにバイパスラインL6と調節弁11、12を設ける際には、調節弁における圧力損失を補うために、コンプレッサーの所要動力を大きくすることが必要となり、HIDiCの省エネルギー性が損なわれる。
本発明の目的は、HIDiCの省エネルギー性を高く保ったまま、内部熱交量を柔軟に調節することのできる、内部熱交換量の調節方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、
相対的に高圧で気液接触を行う高圧塔と、
相対的に低圧で気液接触を行う低圧塔と、
低圧塔の塔頂蒸気を昇圧するコンプレッサーと、
コンプレッサー出口蒸気の一部を、コンプレッサーから、熱交換構造を経由して、高圧塔の塔底に導く第1のラインと、ここで該熱交換構造は、コンプレッサー出口蒸気の前記一部から、低圧塔に熱を移動させる熱交換構造であり、
コンプレッサー出口蒸気の残部を、コンプレッサーから、前記熱交換構造をバイパスして、高圧塔の塔底に導く第2のラインと、
高圧塔の塔底液を、低圧塔の塔頂に導く第3のラインと
を含む内部熱交換型蒸留塔の、前記熱交換構造における熱交換量を調節する、内部熱交換型蒸留塔の熱交換量調節方法であって、
前記方法が、
前記熱交換構造に供給されるコンプレッサー出口蒸気を、前記熱交換構造において全凝縮させる工程と、
前記第1および第2のラインの蒸気が流れる部分には調節弁を設けず、前記第1のラインの熱交換構造より下流に液体用調節弁を設け、前記凝縮により得られた凝縮液の液ヘッドおよび/またはポンプによる凝縮液の昇圧を用いて液体用調節弁に要する圧力損失分を補いつつ、前記液体用調節弁を用いて、前記熱交換構造に入るコンプレッサー出口蒸気の流量を調節する工程と
を含む、内部熱交換型蒸留塔の熱交換量調節方法
が提供される。
この方法が、
凝縮液ポットを用いて、前記熱交換構造において凝縮する液の液面の変動を緩和する、或いは、液体用調節弁を蒸気が通り抜ける事象を抑制する工程を有する
ことができる。
本発明によれば、HIDiCの省エネルギー性を高く保ったまま、内部熱交換量を柔軟に調節することのできる、内部熱交換量の調節方法が提供される。
本発明の方法を実施するに好適なHIDiCの構成を示す概念図である。 本発明者らが検討したHIDiCの構成を示す概念図である。 本発明者らが検討したHIDiCの別の構成を示す概念図である。 熱交換構造の詳細例を示す模式図である。 本発明の方法を実施するに好適な別のHIDiCの構成を説明するための、概念的部分図である。 凝縮液ポットの例を説明するための概念図である。 本発明の方法を実施するに好適な更に別のHIDiCの構成を説明するための、概念的部分図である。 本発明の方法を実施するに好適な更に別のHIDiCの構成を説明するための、概念的部分図である。
以下図面を参照しつつ本発明の形態について説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、以下、適宜図3に示す装置と対比しながら本発明について説明するが、図3に示す装置は参照用として発明者らが検討した装置であり、発明者らが知る限り、図3に示す装置は公知ではない。また、用語「液ヘッド」は、液体の位置ヘッドを意味する。
〔蒸留装置(HIDiC)の基本構成〕
本発明を実施するに好適な蒸留装置は次の要素を含む(図1を参照):高圧塔1、低圧塔2、コンプレッサー4、第1のライン(ラインL3、L4、L5)、第2のライン(ラインL3およびL6)、第3のラインL14。コンプレッサー4には、ラインL2を経由して、低圧塔の塔頂蒸気が導入される。
図1に示される蒸留装置は、HIDiCを構成する。本発明は、このような蒸留装置の、熱交換構造3における熱交換量を調節する方法に関する。その方法は、次の工程を含む。
・熱交換構造3に供給されるコンプレッサー出口蒸気を、熱交換構造3において全凝縮させる工程。
・第1および第2のラインの蒸気が流れる部分には調節弁を設けず、第1のラインの熱交換構造3より下流に液体用調節弁11を設け、そのうえで、
凝縮(熱交換構造3における全凝縮)により得られた凝縮液の液ヘッドを用いるか、ポンプにより凝縮液を昇圧するか、あるいは液ヘッドとポンプによる凝縮液の昇圧の両方を利用して、液体用調節弁11に要する圧力損失分を補いつつ、
液体用調節弁11を用いて、前記熱交換構造3に入るコンプレッサー出口蒸気の流量(ラインL4の流量)を調節する工程。
〔高圧塔、低圧塔、コンプレッサー〕
高圧塔1および低圧塔2のいずれにおいても気液接触を行うが、高圧塔1は、低圧塔2と比較して、相対的に高圧で気液接触を行う。低圧塔の塔頂蒸気は、コンプレッサーで昇圧された後、最終的に高圧塔塔底に供給される。したがって、コンプレッサー4によって、低圧塔よりも高圧塔を、高圧にすることができる。
コンプレッサーにおける昇圧は、所定の圧力で運転されている高圧塔1に圧縮蒸気を供給可能な程度以上で、かつ、昇圧に伴う昇温の結果、コンプレッサー出口蒸気から低圧塔への熱移動が可能になる程度以上に行う。尚、高圧塔1の操作圧力は、実施しようとする内部熱交換(例えば、コンプレッサー出口蒸気を内部熱交換に利用するような内部熱交換構造3として示した形態とは異なる内部熱交換が存在する場合、その内部熱交換)の実現に必要な温度差、或いは、除熱が必要な部位に対し利用可能な冷却媒体の温度、塔頂ガスの払い出し圧力の制約等により決定される。
高圧塔、低圧塔とも、従来型の蒸留塔(単一の塔で構成される蒸留塔)と同様に、気液接触促進のために、内部に棚段あるいは充填物を配することができる。
〔第1および第2のライン、熱交換構造〕
第1のラインは、コンプレッサー出口蒸気の一部を、コンプレッサーから、熱交換構造3を経由して、高圧塔1の塔底に導く(ラインL3、L4、L5)。第2のラインは、コンプレッサー出口蒸気の残部を、コンプレッサーから、熱交換構造3をバイパスして、高圧塔の塔底に導く(ラインL3およびL6)。図1において、ラインL3は、第1のラインと第2のラインとに兼用される。さらに、第1のライン、第2のラインは共に高圧塔1の塔底を終点とする。即ち、両ラインの始点の圧力は同じであり、また終点の圧力もほぼ等しくなる。ただし、第1のライン、第2のラインのどちらかあるいは両方が、高圧塔1の塔底の液面より低い位置に接続される場合には、高圧塔の塔底液による液ヘッドの作用分だけ両ラインの終点の圧力は異なる。第1のライン、第2のラインへと流れる蒸気の流量配分は、両ラインの始点、終点の圧力条件を満たすような圧力バランスに基づき定まる。なお、図1では、ラインL6の高圧塔への接続位置が、ラインL5の高圧塔への接続位置よりも高い位置にあるが、両ラインとも高圧塔の底部に接続され、どちらのラインが上にあっても構わない。あるいはこれらのラインの高圧塔への接続位置が同じ高さにあってもよい。
熱交換構造3は、コンプレッサー出口蒸気の一部(ラインL4から熱交換構造3に供給される部分)から、間接熱交換によって、低圧塔に熱を移動させる。図1は、熱の移動先を低圧塔のリボイラー段として示しているが、それに限らず、低圧塔の任意の段に熱を移動させることができる。
〔第3のライン、その他〕
第3のラインL14は、高圧塔の塔底液を、低圧塔の塔頂に導く。この液の移送を、高圧塔と低圧塔との圧力差によって行うことができる場合もある。しかし、この圧力差だけではこの液を移送できない場合には、適宜ポンプを用いることができる。
HIDiCは、オーバーヘッドコンデンサー5を備えることができる。高圧塔1の塔頂ガスが、ラインL11からオーバーヘッドコンデンサーに供給され、冷却され、少なくとも一部が凝縮される。得られる流体の一部がラインL12を通じて高圧塔にリフラックスされ、残部がHIDiCの留出液としてL13から排出される。オーバーヘッドコンデンサーにおける冷却媒体としては、実現可能な冷却媒体の中から運転条件に合わせて適宜の流体を用いればよい。
また、図1には示していないが、HIDiCは、必要に応じて適宜の外部熱媒により加熱されるリボイラーを低圧塔に備えることができる。
〔熱交換量調節方法〕
ラインL4から熱交換構造3に供給されるコンプレッサー出口蒸気を、熱交換構造3において全凝縮させる。このためには、凝縮操作の際に想定される最大の熱交換量を達成することのできる熱交換能力を熱交換構造が持つように、熱交換構造を設計すればよい。
前記全凝縮の結果、熱交換構造3の出口から高圧塔塔底に至るラインL5を流れる流体は、液体である。液体ラインL5には液体用調節弁11を設置し、この調節弁11を用いてラインL5を流れる液体の流量、即ち熱交換構造3における蒸気凝縮量を調節することにより、熱交換構造3の熱交換量を調節することができる。
前述の通り、一般に、調節弁を通る流体に対し、運転の柔軟性及び安定性の面で、その系に応じた十分な圧力損失を調節弁により与える必要がある。本発明によれば、バイパスラインL6を通る蒸気に対し必要以上の圧力損失を調節弁等によって与えることなく、調節弁11により柔軟な運転の制御を実現している。
これを実現するために、液体ラインL5、もしくは液体ラインL5および熱交換構造3内部に生じる凝縮液の液ヘッドを利用して、或いは、液体ラインL5に設置したポンプによる昇圧により、液体用調節弁11に要する圧力損失分を補う。これによって、意図した流量配分において、第1のラインと第2のラインの両ラインの圧力バランスを同時に成り立たせることが可能となる。液ヘッドとポンプによる昇圧の両方を利用することもできる。このようにして、調節弁11の柔軟な制御性に必要な圧力損失を十分に確保することができる。
液ヘッドを利用するには、ラインL5の高圧塔1への接続口及び高圧塔1の塔底液の液面高さよりも、熱交換構造3を高い位置に配置する。
ポンプを使用する場合は、熱交換構造3の凝縮液出口と高圧塔との間のラインL5にポンプを設ければよい。尚、ポンプによる液体の昇圧は、コンプレッサーによるガスの昇圧と比べて、はるかに消費動力が小さい。
液体用調節弁11に要する圧力損失分を補って、第1のラインと第2のラインの両ラインの圧力バランスを同時に成り立たせるためには、気体による位置ヘッドを無視小とすると、第1のラインで生じる圧力損失分から、第2のラインの始点と終点の圧力差を差し引いた差圧分と等しいだけの圧力増が、液ヘッドまたはポンプによる昇圧、或いは液ヘッドとポンプによる昇圧の両方、によってもたらされればよい。ただし、第1のライン、第2のラインのどちらかあるいは両方が、高圧塔1の塔底の液面より低い位置に接続される場合には、高圧塔の塔底液による液ヘッドの作用分だけ必要な差圧分に差異が生じるので、この差異を勘案する。
ここで図4を用いて、ラインL5を流れる液体の流量を変化させる場合の熱交換構造内の現象について説明する。ここではシェル側3aにコンプレッサー出口蒸気が流入し、チューブ側3b(チューブ内)に低圧塔からの流体が流れるシェルアンドチューブ型熱交換器を熱交換構造3の例にして、説明する。ラインL4からコンプレッサー出口蒸気が、シェルの上部に供給され、チューブ内を流れる低圧塔塔底液によって冷却されて全凝縮し、シェルの下部からラインL5に排出される。シェル側の蒸気の凝縮のために有効に働く伝熱面積は、シェル側において液に浸かっていない部分(すなわち液面3cより上の部分)のチューブ表面積に相当し、シェル側において液に浸かっている部分のチューブ表面積と液に浸かっていない部分のチューブ表面積との間の比率は、熱交換構造で実現される総熱交換量に影響を与える。液面がシェル内の低い位置にあるほど、即ち凝縮に有効に働く伝熱面積が大きいほど、熱交換構造3における総熱交換量は増加する傾向となる。これは、シェル側蒸気の凝縮に有効に働く伝熱面の伝熱効率(単位面積あたりの熱交換量)が、シェル側が凝縮液に浸かっている部分の伝熱面の伝熱効率(単位面積あたりの熱交換量)より大きくなるという特性に起因している。
まず、或る定常状態(当初の定常状態)から、液体用調節弁11の開度を大きくして、ラインL5を流れる液の流量を増加させた場合について説明する。この場合、シェル側からの液排出量が増加し、したがってシェル内の液面が下がる。すると凝縮に有効に働く伝熱面積が増加する。そのため熱交換構造3における熱交換量が増加する。熱交換量が増加すると、より多くの蒸気が凝縮する。したがって、シェルからラインL5に排出されるべき液の量が増える。その結果、当初の定常状態よりも、ラインL5の流量が大きい定常状態に移行することができる。一方、液体用調節弁11の開度を小さくした場合は、上記と逆の現象が生じる。
つまり、液体用調節弁11によってラインL5における液体流量が調節され、その結果、熱交換構造内の液面の位置が調節され(熱交換構造において液は全凝縮するため、熱交換構造内に液面が存在する)、熱交換構造にはその液面の位置に応じた熱交換能力が生じ、その結果、シェル側蒸気の凝縮量および内部熱交換量が調節される。コンプレッサー出口蒸気のうち、第1のラインを流れる流量(L4の流量)と、第2のラインを流れる流量(L6の流量)との流量配分は、熱交換構造3における凝縮量によって間接的に定まる。
換言すれば、図3に示す装置においては、第1および第2のラインを流れる流体の流量は次のようにして調節可能となる。なお、第1のラインと第2のライン(バイパスライン)を流れる流体の総流量は別の要因により定まっているとする。
1)バイパスライン(第2のライン)の調節弁12によって、バイパスラインを流れる流体に適切な圧力損失を与える。つまり、意図した流量配分において、第1のラインと第2のラインの両ラインの圧力バランスが同時に成り立つ程度の圧力損失をバイパスラインに設ける。
2)上記1)の結果、第1のラインの調節弁11によって、第1のラインの流量を調節でき、したがって熱交換構造3における熱交換量が調整できる。
3)上記2)の結果、バイパスラインの流量が間接的に定まる。
これに対して本発明によれば、上記1)を無くしても(調節弁12を使用せずに)、上記2)の熱交換構造3における熱交換量が調整でき、上記3)も実現できる。即ち、本発明では、調節弁11によって柔軟な流量配分を実現するための方法として、第2のラインに調節弁等で圧力損失を与えて第1のライン及び第2のラインの圧力バランスを同時に成り立たせるのではなく、第1のライン内部の液ヘッド等を利用して第1のライン及び第2のラインの圧力バランスを同時に成り立たせる。
このように、液体ラインL5、もしくは液体ラインL5および熱交換構造3内部に生じる凝縮液の液ヘッドの利用、或いは、液体ラインL5に設置したポンプの昇圧等により、第2のラインに調節弁を設けることなく、調節弁11での柔軟な運転制御を実現することで、熱交換構造3の熱交換量、つまりHIDiCにおける内部熱交換量を調節することができる。
前述のように、コンプレッサー出口蒸気を高圧塔塔底に導くライン、すなわち第1および第2のラインにはガス用調節弁を設けない。つまり、第1および第2のラインの、蒸気が流れる部分(ラインL3、L4、L6)には、調節弁を設置しない。第2のライン(L3、L6)には調節弁は不要である。ただし、遮断弁のような運転の調整を本来の目的としない弁に関しては、通常運転時に圧力損失をほとんど与えないため、第1および第2のラインの蒸気が流れる部分にも設置することができる。
このように、本発明によれば、バイパスラインを使用しつつも、ガス用調節弁を用いず、液体用調節弁を使用するだけで、内部熱交換量を調節することができる。したがって、調節弁で生じる圧力損失をコンプレッサーの昇圧により補う必要がなくなるという面で、HIDiCの省エネルギー性は損なわれない。
〔凝縮液ポット〕
先に、図4を用いて、或る定常状態から別の定常状態に移行できることについて説明した。しかし、液体用調節弁11の開度を急激に変化させる場合など、一時的にではあるが、熱交換構造内の凝縮液が枯渇する、あるいは、熱交換構造から凝縮液が溢れる、といった現象が生じる可能性も考えられる。このような現象が懸念される場合、凝縮液ポットを用いて凝縮液の容量を増大させ、その結果、熱交換構造内の液面の変動を緩和し、前述のような現象を回避することができる。つまり、熱交換構造において凝縮する液の液面の変動速度および変動幅を抑制することができる。
凝縮液ポットを用いる形態の例について、図5および6を用いて説明する。コンプレッサー出口ラインL3がラインL4とL6とに分岐され、さらにL4がラインL21とL22とに分岐される。ラインL21は凝縮液ポット6に接続され、ラインL22は熱交換構造3に接続される。熱交換構造3で凝縮した液がラインL23から凝縮液ポット6に供給される。
図6に示す形態では、凝縮液ポット6は、鉛直方向において、熱交換構造3内の液面3cが存在しうる領域を全て含むように設けられる。例えば、鉛直方向において、熱交換構造3のシェルが存在する領域を全て含むように、凝縮液ポット6を設けることができる。熱交換構造の片側(図6ではシェル側)はラインL21、L22およびL23によって凝縮液ポット6と連通している。したがって、熱交換構造の片側(図6ではシェル側)と凝縮液ポット内において、同じ高さの液面が形成される。
このように、熱交換構造内部に生じる凝縮液の液面と、凝縮液ポット内の液面を連動させることにより、凝縮液量の増減或いは凝縮液の排出量の増減は、熱交換構造内部の液面変動による液容量の増減分と凝縮液ポット内部の液面変動による液容量の増減分の総和に相当すると言える。したがって凝縮液ポットの容量を凝縮液量の増減或いは凝縮液の排出量の増減に利用することができ、これにより液面の変動速度を小さくし、前述のような現象を回避することが可能となる。
その他、熱交換構造或いはその内部の液面より低い位置に凝縮液ポットを設けることにより、凝縮液の枯渇により液体用調節弁を蒸気が通り抜けるという事象を回避することができる。液体用調節弁に蒸気或いは蒸気と液の混合流体が通り抜けると、熱交換構造に入る蒸気の流量を適切に調節することが困難となる可能性がある。こういった目的の凝縮液ポットを設ける場合、熱交換構造内部の液面変動速度に対し凝縮液ポットは関与しないが、前述の凝縮液ポットよりも凝縮液ポットを小さくできる。また、液面変動速度を小さくしたくない場合において、液体用調節弁に蒸気が通り抜けるという事象を防止する方法としても採用できる。なお、熱交換構造或いはその内部の液面より低い位置に凝縮液ポットを設ける場合、熱交換構造内部に生じる液面3cに対応する液面が、図6のL21内に生じる。
なお、図5においては、HIDiCの一部を省略している。また、リボイラーに塔底液を送るラインL8と、缶出液として塔底液を排出するラインL9とを、低圧塔の塔底から別々に取り出している(図1におけるラインL7は存在しない)。
〔熱交換構造の詳細〕
図1に示した形態では、熱交換構造3として、低圧塔の外に(かつ高圧塔の外に)設けた熱交換器を用いる。低圧塔の塔底液をラインL7に抜き出し、その液の一部を、ラインL8から熱交換器に供給して加熱し、好ましくはその一部もしくは全部を蒸発させ、低圧塔に戻す。低圧塔塔底液の残部は、ラインL9から、缶出液として排出される。つまり図1では、熱交換構造3がHIDiCのリボイラーとして機能する例を示している。
このような熱交換構造としては、シェルアンドチューブ型熱交換器やプレートフィン型熱交換器など、適宜公知の熱交換器を用いることができる。図4ではコンプレッサー出口蒸気をシェル側に流したが、チューブ側に流してもよい。
あるいは、図7に示すように、Uチューブを用いたチューブバンドル型熱交換器を低圧塔の塔底部の内部に差し込むことによって、熱交換構造3を構成することができる。チューブバンドル型熱交換器は、Uチューブが横向きになるよう設けられ、U型チューブの一端(より高い位置に配される)がラインL4に接続され、他端(より低い位置に配される)がラインL5に接続される。ラインL4からコンプレッサー出口蒸気の一部がチューブバンドル型熱交換器に入り、全凝縮してL5から排出される。
〔コンプレッサー出口蒸気からの熱を受け取る箇所〕
図1、5、7に示す形態では、ラインL4のコンプレッサー出口蒸気から、低圧塔2の塔底部に、熱を移動させている。しかし、その限りではなく、図8に示すように、ラインL4のコンプレッサー出口蒸気から、低圧塔の中間段に熱を移動させてもよい。コンプレッサー出口蒸気からの熱を受け取る箇所は、低圧塔の任意の段であってよい。なお図1に示す形態からも明らかなように、本発明に関して、用語「低圧塔」は、リボイラー段を含むものと理解される。
図8に示す形態のHIDiCでは、低圧塔の中間段から流体を抜き出し、低圧塔外かつ高圧塔外に設けた熱交換器(熱交換構造3)において抜き出した流体を加熱して、低圧塔に戻している。より詳しくは、低圧塔の中間段から液体を抜き出し、熱交換構造3において液体を加熱し、好ましくはその一部もしくは全部を蒸発させ、前記中間段の直下の段に戻すことができる。また、図7に示したようなチューブバンドル型熱交換器を、低圧塔の中間段に差し込んでもよい。
〔その他の熱交換構造〕
本発明においては、HIDiCがコンプレッサー出口蒸気の一部から低圧塔に熱を移動させる熱交換構造を有する。HIDiCは、この熱交換構造に加えて、HIDiCの構成として公知の他の熱交換構造、例えば、コンプレッサー出口蒸気とは異なる、高圧塔1内の流体を熱源とする内部熱交換、を有していてもよい。
〔実施例1〕
次の点を除いて図1に示した構成を有するHIDiCにつき、熱物質収支をとった。
・熱交換構造の設置形態は、図8に示す形態とする。すなわち、低圧塔の中間段から流体を抜き出し、低圧塔外かつ高圧塔外に設けた熱交換器(熱交換構造3)において抜き出した流体を加熱して、低圧塔に戻す。
・低圧塔の塔底部に、外部熱媒により加熱されるリボイラー(不図示)が備わる。図1に示すような、リボイラーとして働く熱交換構造3は存在しない。
なお、実施例1において、コンプレッサーの吐出圧力は、高圧塔1に圧縮蒸気を供給可能な程度の圧力として設定される。
ラインL1から低圧塔2に供給される原料の条件を表1に示す。なお「C8」は「炭素数が8である」ことを意味し、「C10化合物」は、炭素数10以上の化合物を意味する。また圧力は絶対圧で示す(他の表においても同じ)。
製品に求められる仕様は表2に記載されるとおりとした。
〔比較例1〕
HIDiCではない通常の蒸留塔、つまり単一の塔からなる蒸留塔(オーバーヘッドコンデンサーとリボイラーを備える)について、原料条件と製品仕様を実施例1と同様にして、熱物質収支をとった。
〔比較例2〕
次の点を除いて図3に示した構成を有するHIDiCについて、熱物質収支をとった。
・熱交換構造の設置形態は、図8に示す形態とする。すなわち、低圧塔の中間段から流体を抜き出し、低圧塔外かつ高圧塔外に設けた熱交換器(熱交換構造3)において抜き出した流体を加熱して、低圧塔に戻す。
・低圧塔の塔底部に、外部熱媒により加熱されるリボイラー(不図示)が備わる。図1に示すような、リボイラーとして働く熱交換構造3は存在しない。
この例では、蒸気バイパスラインL6のガス用調節弁12により加わる圧力損失として50kPaを考慮した。これに伴い、比較例2のコンプレッサー4の吐出圧力を実施例1の吐出圧力よりも50kPa高く設定する。このように、バイパスラインL6にガス用調節弁12を設置してコンプレッサー吐出圧力を50kPa高く設定した点を除いて、比較例2は実施例1と同じ条件、同じ構成で熱物質収支をとっている。このため、コンプレッサー吐出圧力の違いに起因するコンプレッサー動力の差異は、実施例1と比較例1の間の省エネルギー性指標の差の直接的な原因となる。
表3に、外部冷媒によるコンデンサー5の負荷、外部熱媒によるリボイラー(不図示)の負荷、コンプレッサー4の動力、コンプレッサーの動力を一次エネルギーに換算した換算値、省エネルギー性指標を示す。一次エネルギー換算値は、発電効率36.6%を想定して、「(コンプレッサー動力)÷0.366」として求めた。省エネルギー性指標は、次式により算出した。省エネルギー性指標が大きいほど、省エネルギー性能が良い。
(省エネルギー性指標[%])=[1−{(HIDiCにおける外部熱媒のリボイラー負荷)+(コンプレッサー動力一次エネルギー換算値)}/(通常蒸留操作における外部熱媒のリボイラー負荷)]×100
ここで、通常蒸留操作の外部熱媒によるリボイラー負荷とは、比較例1におけるリボイラー負荷を意味する。
表4に、コンプレッサー動力算出条件の詳細を示す。
比較例2においては、ガス用調節弁12における圧力損失に起因して、コンプレッサー所要動力が実施例1より大きい。従って、実施例1の省エネルギー性が、比較例2の省エネルギー性よりも優れている。
1 高圧塔(高圧部)
2 低圧塔(低圧部)
3 熱交換構造
4 コンプレッサー
5 オーバーヘッドコンデンサー
6 凝縮液ポット
11、12 調節弁

Claims (2)

  1. 相対的に高圧で気液接触を行う高圧塔と、
    相対的に低圧で気液接触を行う低圧塔と、
    低圧塔の塔頂蒸気を昇圧するコンプレッサーと、
    コンプレッサー出口蒸気の一部を、コンプレッサーから、熱交換構造を経由して、高圧塔の塔底に導く第1のラインと、ここで該熱交換構造は、コンプレッサー出口蒸気の前記一部から、低圧塔に熱を移動させる熱交換構造であり、
    コンプレッサー出口蒸気の残部を、コンプレッサーから、前記熱交換構造をバイパスして、高圧塔の塔底に導く第2のラインと、
    高圧塔の塔底液を、低圧塔の塔頂に導く第3のラインと
    を含む内部熱交換型蒸留塔の、前記熱交換構造における熱交換量を調節する、内部熱交換型蒸留塔の熱交換量調節方法であって、
    前記方法が、
    前記熱交換構造に供給されるコンプレッサー出口蒸気を、前記熱交換構造において全凝縮させる工程と、
    前記第1および第2のラインの蒸気が流れる部分には調節弁を設けず、前記第1のラインの熱交換構造より下流に液体用調節弁を設け、前記凝縮により得られた凝縮液の液ヘッドおよび/またはポンプによる凝縮液の昇圧を用いて液体用調節弁に要する圧力損失分を補いつつ、前記液体用調節弁を用いて、前記熱交換構造に入るコンプレッサー出口蒸気の流量を調節する工程と
    を含む、内部熱交換型蒸留塔の熱交換量調節方法。
  2. 凝縮液ポットを用いて、前記熱交換構造において凝縮する液の液面の変動を緩和する、或いは、液体用調節弁を蒸気が通り抜ける事象を抑制する工程を有する、請求項1記載の方法。
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