JP6566312B2 - 冷却装置、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような問題を解決するために、発熱部材の温度を直接的に検知する温度センサを設置して、その温度センサの検知結果に基いて冷却ファンをオン・オフ制御する方策が考えられる。しかし、その場合、温度センサを設置するためのスペースやコストが余計に必要になってしまうことになる。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1において、1は画像形成装置としての複写機、2は原稿Dの画像情報を光学的に読み込む原稿読込部、3は原稿読込部2で読み込んだ画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム5上に照射する露光部、4は感光体ドラム5上に形成された潜像を現像してトナー像(画像)を形成する現像装置、5は像担持体としての感光体ドラム、6は感光体ドラム5の表面を帯電する帯電装置、7は感光体ドラム5上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写装置(転写ローラ)、8は感光体ドラム5上に残留した未転写トナーを除去するクリーニング装置、10はセットされた原稿Dを原稿読込部2に搬送する原稿搬送部、12は記録媒体P(用紙)が収納された給紙部(給紙カセット)、20は記録媒体Pにおいてトナー像(未定着画像)を定着する定着装置、21は定着装置20に設置された定着ローラ、22は定着装置20に設置された加圧ローラ、24は給紙部12にセットされた記録媒体Pを給送する給紙ローラ、25は転写装置7(転写ニップ)に向けて記録媒体Pを搬送するタイミングローラ(レジストローラ)、26は定着工程後の記録媒体Pを搬送する搬送ローラ(排紙ローラ)、30、31は給紙ローラ24、搬送ローラ26などのローラ部材を回転駆動するモータ(ステッピングモータ)、40はモータ30、31を冷却する冷却装置、を示す。
まず、原稿Dは、原稿搬送部10の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部2上を通過する。このとき、原稿読込部2では、上方を通過する原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込部2で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部3(書込装置)に送信される。そして、露光部3からは、その電気信号の画像情報に基づいた露光光L(レーザ光)が、感光体ドラム5上に向けて発せられる。
その後、帯電された感光体ドラム5の表面は、露光光Lの照射位置に達する。そして、感光体ドラム5の表面に、原稿読込部2で読み込んだ画像情報に基いた静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、静電潜像が形成された感光体ドラム5の表面は、現像装置4との対向位置に達する。そして、現像装置4から感光体ドラム5上にトナーが供給されて、感光体ドラム5上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム5の表面は、転写装置7との対向位置(転写ニップ)に達する。そして、転写装置7の位置で、記録媒体P上に、感光体ドラム5上に形成されたトナー像が転写される(転写工程である。)。
そして、転写工程後の感光体ドラム5の表面は、クリーニング装置8との対向位置に達する。そして、クリーニング装置8で、感光体ドラム5上に残存する未転写トナーが除去・回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム5の表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム5における一連の作像プロセスが終了する。
まず、給紙部12に収納された記録媒体Pの最上方の1枚が、モータ30によって回転駆動される給紙ローラ24によって、複数の搬送ローラが設置された搬送経路に向けて給送される。その後、記録媒体Pは、タイミングローラ25の位置に達する。そして、タイミングローラ25の位置に達した記録媒体Pは、感光体ドラム5上に形成された画像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写装置7(転写ニップ)に向けて搬送される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
なお、図2では、給紙ローラ24を駆動するモータ30を冷却する冷却装置40について図示しているが、搬送ローラ26を駆動するモータ31を冷却する冷却装置40も同じように構成されているため、以下、その説明を適宜に省略する。
先に図1を用いて説明したように、本実施の形態における画像形成装置1には、給紙ローラ24や搬送ローラ26などのローラ部材を回転駆動するモータ30、31が設置されている。これらのモータ30、31は、発熱部材であって、連続的に駆動される時間(駆動時間)が長くなるほど、その温度上昇が大きくなって高温に達する。したがって、1ジョブ当りの記録媒体Pの通紙枚数が1枚である場合などにはモータ30、31の温度上昇は小さく、1ジョブ当りの記録媒体Pの通紙枚数が多い場合(連続通紙時である。)にはモータ30、31の温度上昇は大きくなる。そして、モータ30、31の温度上昇が大きくなると、モータ30、31の駆動力が低下して記録媒体Pの搬送不良が生じる不具合や、モータ30、31の周囲の温度が高くなって、その周辺の部品が熱劣化してしまったり、その周辺の部品に付着したトナー(装置内で飛散して付着したトナーである。)が固着してしまったりする不具合、などが生じてしまうことになる。
図2を参照して、冷却装置40には、冷却ファン41、熱電変換素子としてのペルチェ素子42、放熱部としてのフィン43、検知手段としての検知部53、断熱材45、などが設けられている。
ペルチェ素子42としては、公知のものを用いることができて、ゼーベック係数をαとして、モジュール内部抵抗をRとして、高温側と低温側との温度差をΔHとしたときに、その熱電変換される出力の最大値Pは、
P=(α・ΔH)2/(4R)
となる。
なお、本実施の形態では、モータ30(発熱部材)とフィン43(放熱部)とが断熱材45によって仕切られている。これにより、ペルチェ素子42の高温側の熱によって低温側の温度が高められて、高温側と低温側との温度差ΔHが小さくなって、ペルチェ素子42から出力される電力が低下してしまう不具合を軽減することができる。
なお、本実施の形態において、蓄電池52は、冷却ファン41の他に、モータ30にも接続されていて、モータ30への電力の供給をもおこなえるように構成されている。
そして、ペルチェ素子42から出力される電力が第1所定値W1から徐々に減少していって第2所定値W2に達した状態が検知部53で検知された場合には、冷却ファン41によるモータ30の冷却が充分であって、モータ30の温度上昇がそれほど大きくなくて、再びモータ30の発熱による不具合が生じにくくなったものとして、再び、制御部50の制御によって主電源51(又は、蓄電池52)から冷却ファン41への電力供給がおこなわれずに、冷却ファン41の駆動が停止(オフ)される。これにより、モータ30の冷却が必要でないときに、冷却ファン41によってモータ30が無駄に冷却される不具合が抑止される。
連続通紙時には、図3に示すようなサイクルが繰り返されることになる。なお、第1所定値W1と第2所定値W2とは、冷却ファン41の冷却性能、モータ30の発熱特性、ペルチェ素子42による電力変換の度合い、モータ30の発熱による不具合の状況、などに応じて、適宜に最適な値に設定される。
このような制御をおこなうことで、冷却ファン41が、駆動開始時に急激に最大出力で駆動されたり、駆動停止時に最大出力から急激に駆動停止されたりしないため、冷却ファン41の駆動開始時や駆動停止時に生じやすい音圧レベルの変化量を小さくすることができる。
なお、上述した冷却ファン41のPWM制御におけるPWMデューティの狙いの値X%は、冷却ファン41の性能などに応じて適宜設定される値である。
詳しくは、図5に示すように、フィン43の突起部を覆うようにダクト46が設置されている。そして、冷却ファン41は、モータ30に加えて、フィン43をも冷却するように構成されている。具体的に、冷却ファン41から吐出された空気の一部は、モータ30に直接的に当てられてモータ30が冷却される。また、冷却ファン41から吐出された空気の一部は、ダクト46に流入されて、ダクト46に流入された空気によってフィン43が冷却される。
このように構成した場合には、冷却ファン41によってペルチェ素子42における低温側(フィン43)の温度を低下できるために、冷却ファン41によるモータ30の冷却によってペルチェ素子42における高温側の温度が低下しても、ペルチェ素子42から出力される電力が低くなりにくくなる。そのため、ペルチェ素子42による熱電変換効率の低下を軽減しつつ、モータ30の発熱による不具合を防止して、モータ30の温度を直接的に検知する温度センサを設置することなく、冷却ファン41の消費電力が大きくなってしまう不具合を軽減することができる。
これにより、モータ30の温度を直接的に検知する温度センサを設置することなく、モータ30を冷却する必要のないときまで冷却ファン41が無駄に駆動されずに、冷却ファン41の消費電力が大きくなってしまう不具合を軽減することができる。
また、本実施の形態では、給紙ローラ24や搬送ローラ26などのローラ部材を回転駆動するモータ30、31を冷却する冷却装置に対して本発明を適用したが、その他の発熱部材(例えば、定着装置20である。)を冷却する冷却装置に対しても本発明を適用することができる。
そして、それらの場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
12 給紙部、
20 定着装置、
30、31 モータ(発熱部材)、
40 冷却装置、
41 冷却ファン(冷却手段)、
42 ペルチェ素子(熱電変換素子)、
42a 発熱部、
43 フィン(放熱部)、
45 断熱材、
46 ダクト、
51 主電源、
52 蓄電池。
Claims (7)
- 画像形成装置に設置される冷却装置であって、
モータを冷却する冷却ファンと、
前記モータから生じた熱を電力に変換する熱電変換素子と、
前記熱電変換素子によって変換された電力の大きさを検知する検知手段と、
を備え、
連続通紙において、前記冷却ファンは、PWM制御により駆動されて、前記検知手段によって検知された電力の大きさが増加して第1所定値に達した直後から所定時間が経過するまでの間にPWMデューティが起動最小値から狙い値に漸増されながら駆動が開始されて、PWMデューティが前記狙い値に達した後はその状態で駆動が続けられて、前記検知手段によって検知された電力の大きさが減少して前記第1所定値よりも小さな第2所定値に達した直後から所定時間が経過するまでの間にPWMデューティが前記狙いの値から前記起動最小値に漸減されて駆動が停止されるように制御されることを特徴とする冷却装置。 - 前記起動最小値は、20%であることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
- 前記熱電変換素子によって変換された電力を蓄電する蓄電池を備え、
前記冷却ファンは、主電源とは別に前記蓄電池からも電力が供給されるように構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷却装置。 - 前記熱電変換素子は、前記モータに接続されて、前記モータから受けた熱の一部を放熱する放熱部を具備し、
前記放熱部は、前記冷却ファンによって冷却されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の冷却装置。 - 前記モータと前記放熱部とは断熱材によって仕切られたことを特徴とする請求項4に記載の冷却装置。
- 前記熱電変換素子は、ペルチェ素子であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の冷却装置。
- 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の冷却装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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