JP6566236B2 - 演算装置、移動体システム、演算方法およびプログラム - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施形態における水中航走体を後方から見た概略外形図である。同図を参照すると、水中航走体200は、航走体本体201と、第1主推進スラスタ211、第2主推進スラスタ212、第3主推進スラスタ213、及び、第4主推進スラスタ214の4つの主推進スラスタとを備える。以下では、第1主推進スラスタ211〜第4主推進スラスタ214を総称して主推進スラスタ210と表記する。
主推進スラスタ210の各々は、油圧モータで回転駆動されるプロペラを備え、プロペラの回転により水流を生じさせることで推力を発生させる。特に、主推進スラスタ210は、水中航走体200の後方に向けて水流を生じさせることで水中航走体200を前進させる。また、主推進スラスタ210は、水中航走体200の前方に向けて水流を生じさせることもできる。この場合、主推進スラスタ210は、水中航走体200を後進させる。
図4は、水平スラスタ220が水中航走体200を回頭させる水流の向きの例を示す説明図である。同図は、水中航走体200を側から見た場合の、水平スラスタ220が発生させる水流の向きの例を示している。同図を参照すると、第1水平スラスタ221が、水中航走体200の左側へ向けて水流を発生させている。一方、第2水平スラスタ222は、水中航走体200の右側へ向けて水流を発生させている。これにより、水中航走体200は、矢印A12にて示すように右向きに回頭する。
なお、以下では、主推進スラスタ210、水平スラスタ220及び垂直スラスタ230を総称して単にスラスタとも表記する。
図6は、水中航走体200の機能構成を示す概略ブロック図である。同図を参照すると、水中航走体200は、第1主推進スラスタ211と、第2主推進スラスタ212と、第3主推進スラスタ213と、第4主推進スラスタ214と、第1水平スラスタ221と、第2水平スラスタ222と、第1垂直スラスタ231と、第2垂直スラスタ232と、油圧ポンプ240と、推力配分制御部250とを備える。推力配分制御部250は、指令取得部251と、水平成分自動手動切替部252と、垂直成分自動手動切替部253と、制限値演算部254と、主推進成分推力制限部255と、水平成分推力制限部256と、垂直成分推力制限部257と、サーボ指令演算部258とを備える。
指令取得部251は、水中航走体200の動作を指示する動作指令値を取得する。具体的には、水中航走体200を遠隔操作する運転操作員は、水中航走体200の動作として、前後進、上下動及び左右回頭の3つの動作の組み合わせ、または、前後進、横進及び上下動の3つの動作の組み合わせを指示可能である。指令取得部251は、これら3つの動作それぞれの大きさを指示する動作指令値を取得する。
手動制御が選択されている場合、水平成分自動手動切替部252は、横進の量、左右回頭の量をそれぞれ取得して水平成分推力制限部256へ出力する。一方、自動制御が選択されている場合、水平成分自動手動切替部252は方位の設定値および現在値を取得する。そして、水平成分自動手動切替部252は、方位の設定値と現在値との比較から行うべき回頭の量を算出して水平成分推力制限部256へ出力する。
手動制御が選択されている場合、垂直成分自動手動切替部253は、上下動の量を取得して垂直成分推力制限部257へ出力する。一方、自動制御が選択されている場合、垂直成分自動手動切替部253は深度の設定値および現在値を取得する。そして、垂直成分自動手動切替部253は、深度の設定値と現在値との比較から行うべき上下動の量を算出して垂直成分推力制限部257へ出力する。
例えば、制限値演算部254は動作毎の制限値として、動作指令値に乗算する係数α(0≦α≦1)を動作毎に求める。
以下では、制限値を適用された動作指令値を制限後の動作指令値と称する。
一方、左右回頭の動作指令が行われた場合、水平成分推力制限部256は、制限値演算部254が算出した左右回頭の制限値を左右回頭の動作指令値に適用して、制限後の左右回頭の動作指令値を取得する。例えば、水平成分推力制限部256は左右回頭の制限値を上限として左右回頭の動作指令値に制限をかける。
図6を参照して説明したように、水中航走体200の油圧ポンプ240は、全てのスラスタが最大の出力を行えるだけの容量を有していないため、制限値演算部254が、動作指令値と制限値との関係を示す関数を予め記憶しておいて動作指令値を制限値に換算する。この関数を演算装置100が予め求めておく。
演算装置100は、例えばコンピュータを用いて構成される。
以下では、制限条件速度演算部120が求める制限後の動作指令値に対する水中航走体200の速度ベクトルを、制限条件速度ベクトルと称する。
以下では、理想速度演算部130が求める、動作指令値に対する制限がないと仮定した場合の動作指令値対する水中航走体200の速度ベクトルを、理想速度ベクトルと称する。
なお、以下では、演算装置100が前後進、横進、上下動、左右回頭の4次元空間における速度ベクトルを用いる場合を例に説明するが、これに限らない。例えば、演算装置100が、東西、南北、上下の3次元空間における速度ベクトルを用いるようにしてもよい。
式(2)の「Vi(t)・V(t)」は、理想速度ベクトルVi(t)と制限条件速度ベクトルV(t)との内積を示し、式(3)のように表される。
また、vi(t)は、理想速度ベクトルVi(t)における横進の成分を示す。横進の成分とは、具体的には水中航走体200の横方向の速度成分である。また、v(t)は、制限条件速度ベクトルV(t)における横進の成分を示す。
なお、動作指令設定部110が、前後進、上下動及び左右回頭の動作指令値の組み合わせを設定する場合、vi(t)の値、v(t)の値のいずれもゼロ(0)とする。
また、ri(t)は、理想速度ベクトルVi(t)における左右回頭の成分を示す。左右回頭の成分とは、具体的には水中航走体200が向き(進行方向)を左右に変化させる角速度成分である。また、r(t)は、制限条件速度ベクトルV(t)における左右回頭の成分を示す。
なお、動作指令設定部110が、前後進、横進及び上下動の動作指令値の組み合わせを設定する場合、ri(t)の値、r(t)の値のいずれもゼロとする。
また、式(2)の「|Vi(t)|」は、理想速度ベクトルVi(t)の大きさを示し、式(4)のように表される。
推力配分決定部160は、動作指令設定部110が設定する動作指令毎に、動作単位で制限値を決定する。具体的には、推力配分決定部160は、油圧ポンプ240が供給可能な油量を制約条件とし、評価関数演算部140が用いる評価関数を目的関数として、目的関数の値を最小化する制約付き非線形最適化問題を解くことで、前後進、上下動、左右回頭の各々の制限後の動作指令値を取得する。そして、推力配分決定部160は、制限後の前後進の動作指令値を主推進スラスタ210に対する制限値に換算する。また、推力配分決定部160は、上下動の前後進の動作指令値を垂直スラスタ230に対する制限値に換算する。また、推力配分決定部160は、制限後の上下回頭の動作指令値を水平スラスタ220に対する制限値に換算する。
推力配分決定部160が最適化問題を解く方法として、例えば逐次2次計画法(Sequential Quadratic Programming;SQP)など既存の方法を用いることができる。
図9は、推力配分決定部160が取得する、前後進の動作指令値が1の場合の前後進の制限値の例を示すグラフである。同図のグラフでは、上下動の動作指令値の軸と、左右回頭の動作指令値の軸と、前後進の制限値の軸とが示されている。そして、同図のグラフでは、前後進の動作指令値が1の場合について、上下動の動作指令値および左右回頭の動作指令値に対応する前後進の制限値が示されている。
なお、前後進の動作指令値、上下動の動作指令値、左右回頭の動作指令値のいずれも、最小値が0、最大値が1である。前後進の制限値も、最小値が0、最大値が1である。
このように、推力配分決定部160は、動作指令設定部110が設定した前後進の動作指令値、上下動の動作指令値、及び、左右回頭の動作指令値の組み合わせ毎に、前後進の制限値、上下動の制限値、及び、左右回頭の制限値を求める。
また、fXj=1(Zj、Nj)は、1つの動作に対する制限値を示している。関数近似部170は、例えば前後進、上下動、左右回頭の各々、かつ、Xj=0、Xj=0.25、Xj=0.5、Xj=0.75、Xj=1の各々について、式(6)に示される形式の関数を求める。
なお、関数近似部170は、式(7)に示されるように横進の動作指令値Yjを含む式を、式(6)の形式の関数と共に前後進、上下動、左右回頭の各々、かつ、Xj=0、Xj=0.25、Xj=0.5、Xj=0.75、Xj=1の各々について求める。
式(6)におけるa0〜a5、及び、式(7)におけるb0〜b5の各々は、いずれも定数の係数を示す。関数近似部170は、これらの定数の値を決定することで、推力配分決定部160が求めた解を近似する関数を求める。
図21は、演算装置100が動作指令値に対する制限値を求める処理手順を示すフローチャートである。同図の処理では演算装置100は、前後進の動作指令値の設定値毎に処理を行うループL11を開始する(ステップS101)。例えば、動作指令設定部110が、前後進の動作指令値として0、0.25、0.5、0.75及び1をそれぞれ設定し、演算装置100は、設定値毎にループL11の処理を行う。
そして、制限条件速度演算部120が、制限条件速度ベクトルを算出する(ステップS112)。具体的には制限条件速度演算部120は、動作指令設定部110が設定した前後進の指令値に推力配分決定部160が設定した前後進の制限値を上限として制限して制限後の前後進の指令値を得る。同様に、制限条件速度演算部120は、動作指令設定部110が設定した上下動の指令値に推力配分決定部160が設定した上下動の制限値を上限として制限して制限後の上下動の指令値を得る。さらに、制限条件速度演算部120は、動作指令設定部110が設定した左右回頭の指令値に推力配分決定部160が設定した左右回頭の制限値を上限として制限して制限後の左右回頭の指令値を得る。そして、制限条件速度演算部120は、得られた制限後の指令値を水中航走体200のモデルに代入して制限条件速度ベクトルを算出する。
次に、評価関数演算部140は、制限条件速度演算部120が求めた制限条件速度ベクトルの評価値を算出する(ステップS114)。具体的には、評価関数演算部140は、制限条件速度演算部120が求めた制限条件速度ベクトルと理想速度演算部130が求めた理想動作ベクトルとを式(1)〜式(5)に代入して、評価値EVALを算出する。この評価値EVALは、推力配分決定部160が解く最適化問題における目的関数値の例に該当する。
最適解が得られていないと判定した場合(ステップS115:NO)、推力配分決定部160が前後進の制限値、上下動の制限値、及び、左右回頭の制限値を設定し直す(ステップS131)。ここでは、油圧ポンプの供給可能な油量となるように設定した制約条件を満足するように、各制限値が設定される。
ステップS131の後、ステップS112へ遷移する。
そして、結果出力部180が、ステップS131で得られた近似関数を出力する(ステップS132)。
ステップS132の後、図21の処理を終了する。
図22は、水中航走体システム1とは異なる方法による油圧配分の例を示すグラフである。同図に示すグラフの縦軸は推力を表し、横軸には各スラスタが示されている。
図22に示す方法では、主推進スラスタ210、水平スラスタ220、垂直スラスタ230のいずれか1つに優先的に油圧を供給し、他のスラスタに対しては、一律に油圧制限する。図22の例では、垂直スラスタ230に対して優先的に油圧が供給されており、垂直スラスタ230は、動作指令値にて指示されたとおりの推力を出力することができる。一方、主推進スラスタ210および水平スラスタ220に対する動作指令値は一律50パーセント(%)制限される。
図23では、最大前進指令と、方位変更指令と、深度変換指令が同時に入力された場合の、水中航走体200の移動経路のシミュレーション結果の例を示している。距離の軸では、水中航走体200の移動距離を示す。方位角の軸では、水中航走体200の向きを示す。深度の軸では、水中航走体200の深度を示す。
水中航走体システム1による油圧配分方法を用いた場合、図22に示す油圧分配方法を用いた場合のいずれも、水中航走体200は、点P11を始点として移動している。また、点P12ではいずれの方法でも、指令された動作を達成している。
これに対して、水中航走体システム1による油圧配分方法を用いた場合の線L111に示される移動経路のほうが、点P11と点P12とを直線で結んだ経路に近い。この点で水中航走体システム1による油圧配分方法を用いたほうが、水中航走体200が効率的な動作をしている。
同図は、図23に示すシミュレーションにて水中航走体200が移動を開始してからの経過時間と移動距離との関係を示している。線L211は、水中航走体システム1による油圧配分方法を用いた場合の、水中航走体200の移動距離の例を示す。一方、線L212は、図22に示す油圧分配方法を用いた場合の、水中航走体200の移動距離の例を示す。
水中航走体システム1による油圧分配方法を用いた場合のほうが、図22に示す油圧分配方法を用いた場合よりも、線L213で示される所定の距離に到達する時間が短縮できていることがわかる。
同図は、図23に示すシミュレーションにて水中航走体200が移動を開始してからの経過時間と深度との関係を示している。線L221は、水中航走体システム1による油圧配分方法を用いた場合の、水中航走体200の深度の例を示す。一方、線L222は、図22に示す油圧分配方法を用いた場合の、水中航走体200の深度の例を示す。線L221、L222のいずれも、目標深度に達して目標深度を維持している様子を示している。
水中航走体システム1による油圧分配方法を用いた場合のほうが、図22に示す油圧分配方法を用いた場合よりも、所定の深度に到達するのに時間がかかっていることがわかる。
同図は、図23に示すシミュレーションにて水中航走体200が移動を開始してからの経過時間と向き(方位角)との関係を示している。線L231は、水中航走体システム1による油圧配分方法を用いた場合の、水中航走体200の向きの例を示す。一方、線L232は、図22に示す油圧分配方法を用いた場合の、水中航走体200の向きの例を示す。線L231、L232のいずれも、目標方位角に達して目標方位角を維持している様子を示している。
水中航走体システム1による油圧分配方法を用いた場合のほうが、図22に示す油圧分配方法を用いた場合よりも、所定の方位に到達する時間が短縮できていることがわかる。
同図は、図23に示すシミュレーションにて水中航走体200が移動を開始してからの経過時間と必要な油量の推定値との関係を示している。線L241は、水中航走体システム1による油圧配分方法を用いた場合の油量の例を示す。線L241にて示される油量は、ほぼ制約の上限の油量になっている。一方、線L242は、図22に示す油圧分配方法を用いた場合の油量の例を示す。
線L241とL242とを比較すると、水中航走体システム1による油圧分配方法を用いた場合(線L241)の方が、図22に示す油圧分配方法を用いた場合(線L242)に比べて、常に所望の制約油量に保持できている。これは、前後、上下、回頭の推力指令が時々刻々変化しても制約油量を保持する条件下で推力配分を変化させているためである。このことから、水中航走体システム1による油圧分配方法を用いた場合の方が、図22に示す油圧分配方法を用いた場合よりも、常に油圧ポンプの能力を最大限近く発揮でき、水中航走体200の速度ベクトルを理想に近付ける推力配分を実現することで、水中航走体200を効率よく移動させていると考えられる。
これにより、複数のスラスタが発生させる推力の総和が制限された制限条件下における水中航走体200の移動経路を、推力の制限を受けていない場合の移動経路に近付けることができる。制限条件下における水中航走体200の移動経路を、制限を受けていない場合の移動経路に近付けることで、水中航走体200を動作指令に従って効率よく移動させることができ、水中航走体200が目的地に到達するまでの移動時間を短縮することができる。
これにより、複数のスラスタが発生させる推力の総和が制限された制限条件下における水中航走体200の向きを、推力の制限を受けていない場合の向きに近付けることができる。制限条件下における水中航走体200の向きを、制限を受けていない場合の向きに近付けることで、水中航走体200動作指令に従って効率よく移動させることができ、水中航走体200が目的地に到達するまでの移動時間を短縮することができる。
また、本実施形態における移動体が推力を発生させる方法はプロペラ式に限らない。例えば、本実施形態における移動体がジェット噴射によって推力を発生させるようにしてもよい。
また、本実施形態における移動体が推力を発生させる動力源は油圧に限らない。例えば、本実施形態における移動体が電動モータにてプロペラを回転させるようにしてもよい。あるいは、本実施形態における移動体が燃料を燃焼させてジェット噴射を行うようにしてもよい。
なお、動作指令設定部110が、前後進、上下動及び左右回頭の動作指令値の組み合わせを設定する場合、vi(t)の値、v(t)の値のいずれもゼロとする。
なお、動作指令設定部110が、前後進、横進及び上下動の動作指令値の組み合わせを設定する場合、ri(t)の値、r(t)の値のいずれもゼロとする。
これにより、複数のスラスタが発生させる推力の総和が制限された制限条件下における水中航走体200の速度ベクトルの向き及び大きさを、推力の制限を受けていない場合の速度ベクトルの向き及び大きさに近付けることができる。制限条件下における水中航走体200の速度ベクトルの向き及び大きさを、推力の制限を受けていない場合の速度ベクトルの向き及び大きさに近付けることで、水中航走体200動作指令に従って効率よく移動させることができ、水中航走体200が目的地に到達するまでの移動時間を短縮することができる。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
100 演算装置
110 動作指令設定部
120 制限条件速度演算部
130 理想速度演算部
140 評価関数演算部
150 油量出力部
160 推力配分決定部
170 関数近似部
180 結果出力部
200 水中航走体
211 第1主推進スラスタ
212 第2主推進スラスタ
213 第3主推進スラスタ
214 第4主推進スラスタ
221 第1水平スラスタ
222 第2水平スラスタ
231 第1垂直スラスタ
232 第2垂直スラスタ
240 油圧ポンプ
250 推力配分制御部
251 指令取得部
252 水平成分自動手動切替部
253 垂直成分自動手動切替部
254 制限値演算部
255 主推進成分推力制限部
256 水平成分推力制限部
257 垂直成分推力制限部
258 サーボ指令演算部
Claims (6)
- 移動体における互いに異なる方向に推力を発生させる複数の推力発生部に対する動作指令と、前記複数の推力発生部が発生させる推力の総和が制限された制限条件下で前記推力の総和の制限を満たすように設定される、前記動作指令に対する制限値とに基づいて、前記動作指令に前記制限値が適用されたときの前記移動体の速度ベクトルである制限条件速度ベクトルを演算する制限条件速度演算部と、
前記動作指令に基づいて、前記複数の推力発生部の推力を制限しない制限無し条件下における前記移動体の速度ベクトルである理想速度ベクトルを演算する理想速度演算部と、
前記制限条件速度ベクトルと前記理想速度ベクトルとの相違の評価値を算出する評価関数演算部と、
前記制限値を仮設定し、前記評価値を目的関数値として前記制限値を設定し直す最適化を、前記評価値が所定の終了条件を満たすまで繰り返す推力配分決定部と、
を備える演算装置。 - 前記推力配分決定部は、前記制限条件速度ベクトルの方向と前記理想速度ベクトルの方向との角度の積分値を目的関数とする最適化問題を解くことで、前記制限値を算出する、
請求項1に記載の演算装置。 - 前記推力配分決定部は、前記制限条件速度ベクトルと前記理想速度ベクトルとの差の大きさの積分値を目的関数とする最適化問題を解くことで、前記制限値を算出する、
請求項1に記載の演算装置。 - 移動体本体と、
前記移動体本体に設けられて互いに異なる方向に推力を発生させる複数の推力発生部と、
請求項1から3のいずれか一項に記載の演算装置と、
を備える移動体システム。 - 演算装置の演算方法であって、
移動体における互いに異なる方向に推力を発生させる複数の推力発生部に対する動作指令と、前記複数の推力発生部が発生させる推力の総和が制限された制限条件下で前記推力の総和の制限を満たすように設定される、前記動作指令に対する制限値とに基づいて、前記動作指令に前記制限値が適用されたときの前記移動体の速度ベクトルである制限条件速度ベクトルを演算する制限条件速度演算ステップと、
前記動作指令に基づいて、前記複数の推力発生部の推力を制限しない制限無し条件下における前記移動体の速度ベクトルである理想速度ベクトルを演算する理想速度演算ステップと、
前記制限条件速度ベクトルと前記理想速度ベクトルとの相違の評価値を算出するステップと、
前記制限値を仮設定し、前記評価値を目的関数値として前記制限値を設定し直す最適化を、前記評価値が所定の終了条件を満たすまで繰り返す推力配分決定ステップと、
を有する演算方法。 - コンピュータに、
移動体における互いに異なる方向に推力を発生させる複数の推力発生部に対する動作指令と、前記複数の推力発生部が発生させる推力の総和が制限された制限条件下で前記推力の総和の制限を満たすように設定される、前記動作指令に対する制限値とに基づいて、前記動作指令に前記制限値が適用されたときの前記移動体の速度ベクトルである制限条件速度ベクトルを演算する制限条件速度演算ステップと、
前記動作指令に基づいて、前記複数の推力発生部の推力を制限しない制限無し条件下における前記移動体の速度ベクトルである理想速度ベクトルを演算する理想速度演算ステップと、
前記制限条件速度ベクトルと前記理想速度ベクトルとの相違の評価値を算出するステップと、
前記制限値を仮設定し、前記評価値を目的関数値として前記制限値を設定し直す最適化を、前記評価値が所定の終了条件を満たすまで繰り返す推力配分決定ステップと、
を実行させるためのプログラム。
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