JP2017206154A - 水中航走体制御装置、水中航走システム、水中航走体制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
また、各軸の特性は、他軸からの干渉も受け得る。例えば、水中航走体のピッチ角を変化させると、機体が傾いて、機体の重心位置(上下方向の位置)も同時に変化してしまう。
更に、水中航走体を動作させるスラスタや舵自体も、水中航走体の速度等に応じて非線形な特性を持つ。
また、機体の速度等、アクチュエータや機体の特性を変化させる要因の状態に応じて、あらかじめ設定したゲインテーブルを用いる、又は、あらかじめ構築した数式モデルの関係式を利用して、PID制御器のゲインを動的に変化させる手法(ゲインスケジューリング)が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、機体及びアクチュエータの非線形的な特性を網羅して数式モデルを構築するには多大な時間を要する。また、時間をかけて構築した複雑な数式モデルであっても、幾分かのモデル化誤差は常に存在し、更に、数式モデルに現れない外乱要素(波によって受ける力等)や、他軸からの干渉も存在する。
そのため、ゲインスケジューリングを用いたとしても、水中航走体の運動制御における十分な制御精度を確保するのは困難である。
以下、第1の実施形態に係る水中航走システム及び水中航走体制御装置について、図1〜図8を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る水中航走システムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る水中航走システム1は、無人潜水機である水中航走体10と、当該水中航走体10のコントローラである水中航走体制御装置2と、を備えている。また、水中航走体10は、アクチュエータの一態様である複数のスラスタ100と、機体101と、を有してなる。
また、他の実施形態に係る水中航走システム1は、水中航走体10に予め指令が設定された制御装置が搭載され、当該指令に規定された動作パターンに従って自動的に動作する態様であってもよい。
また、他の実施形態に係る水中航走システム1は、水中航走体10に搭載されたセンサを通じて海底地形を照合しながら、自身で目標指令を算出して自動航行する(ある決まった海域を自動で探査する)機能を有する態様であってもよい。
図2は、第1の実施形態に係る水中航走体の構成を示す図である。
図2に示すように、第1の実施形態に係る水中航走体10は、7個のスラスタ100(TH1〜TH7)が設けられている。各スラスタ100は、機体101の各軸方向に沿って、当該機体101の内部を一方側から他方側まで伸びる筒状の空孔をなしている。各スラスタ100における空孔の内部にはプロペラが設けられている。各スラスタ100は、当該プロペラが所望の回転数で回転することで、各軸方向に沿った推力を発生させる。
また、機体101の側面には、2個のスラスタTH3、TH4が設けられている。このスラスタTH3、TH4は、機体101の左右方向(±Y方向)制御及びヨー制御に用いられる(図2の側面図参照)。
更に、機体101の上面側から下面側にかけては、3個のスラスタTH5、TH6、TH7が設けられている。このスラスタTH5〜TH7は、機体101の上下方向(±Z方向)制御、ロール(X軸回りの角度)制御、及び、ピッチ(Y軸回りの角度)制御に用いられる(図2の平面図参照)。
また、スラスタTH1〜TH7は、推力の発生源となる「アクチュエータ」の一態様であり、アクチュエータはこれに限定されない。例えば、他の実施形態に係る水中航走体10は、アクチュエータとして「舵」を具備する態様であってもよい。更に、水中航走体10は、アクチュエータとして、スラスタ100及び「舵」の両方を具備する態様であってもよい。
図3は、第1の実施形態に係る水中航走体制御装置の機能構成を示す図である。
図3に示すように、水中航走体制御装置2は、フィードバック制御部20と、推力配分部21と、回転数指令変換部22と、外乱推定部23と、制御パラメータ演算部24と、を備えている。
位置制御器200は、操作者による操作に応じて入力された位置の指令値と、水中航走体10の位置センサSn2より得られた位置の実測値との偏差を算出する。そして、位置制御器200は、当該偏差に所定の比例ゲイン(位置制御ゲインKp)を乗算することで、水中航走体10に対して付与すべき速度を示す速度指令値を算出する。
また、速度制御器201は、位置制御器200から受け付けた速度指令値と、水中航走体10の速度センサSn1より得られた速度の実測値との偏差を算出する。そして、速度制御器201は、当該偏差に所定の比例ゲイン(速度制御ゲインKv)を乗算することで、水中航走体10全体に与えるべき(作用させるべき)推力を示す推力指令値を算出する。
ここで、フィードバック制御部20は、6軸の各運動モード(前後、左右、上下、ロール、ピッチ、ヨー)の各々についての推力指令値を出力する。具体的には、フィードバック制御部20が出力する推力指令値は、機体前後方向(±X方向)の推進力Fx、機体左右方向(±Y方向)の推進力Fy、機体上下方向(±Z方向)の推進力Fz、機体X軸回りの回転モーメントMx、機体Y軸回りの回転モーメントMy、及び、機体Z軸回りの回転モーメントMzからなる。なお、後述する外乱補償推力指令値についても同様である。以下の説明において、上記各運動モードについての推力指令値(及び外乱補償推力指令値)を総称して「運動モード別推力指令値」とも表記する。
他方、図2に示したスラスタ100(スラスタTH1、TH2、・・・、TH7)の各々が発生すべき推力であるスラスタ別推力指令値をT1、T2、・・・、T7とする。ここで、スラスタ別推力指令値(T1、T2、・・・、T7)と、上述の運動モード別推力指令値(Fx、Fy、Fz、Mx、My、Mz)との関係は、式(1)で表される。
推力配分部21は、予め用意された推力配分行列Vに対し、入力された外乱補償推力指令値(運動モード別推力指令値(Fx、Fy、Fz、Mx、My、Mz))を乗算することで、スラスタ別推力指令値(T1、T2、・・・、T7)を算出する。
回転数指令変換部22は、スラスタ100固有の特性が模擬されたスラスタモデルgiの逆モデルを用いて、スラスタ別推力指令値(T1、T2、・・・、T7)を、回転数指令値(n1、n2、・・・、n7)に変換する。そして、変換した各回転数指令値(n1、n2、・・・、n7)を、水中航走体10のスラスタ100(スラスタTH1、TH2、・・・、TH7)の各々に向けて出力する。
まず、水中航走体10全体についての運動モデルは、以下の式(4)のように表すことができる。
ここで、A行列は、機体101の形状等に起因する固有パラメータ群であって、1つの運動モードの加速度又は角加速度(例えば、uドット)に対する、他軸を含む各運動モードの速度又は角速度(u、v、w、p、q、r)の各々についての影響(干渉)の度合いを示す行列である。
また、B行列は、各スラスタ100の機体101における設置位置、設置方向に依存する固有パラメータ群である。例えば、図2を用いて説明した通り、機体前後方向の加速度uドットに対しては、機体101の背面側から正面側にかけて設けられた2個のスラスタTH1、TH2からの推力T1、T2が影響する。
また、式(5)における関数fは、A行列で規定された固有パラメータ群に基づく関数であって、機体前後方向の速度uに応じて作用する力、及び、他軸の速度、角速度(v、w、p、q、r)からの干渉を受けて作用する力の度合いを表している。即ち、関数fの変数には、機体前後方向の速度uのみならず、機体左右方向の速度v、機体上下方向の速度w、ロール角速度p、ピッチ角速度q、及び、ヨー角速度rも含まれる。
外乱推定部23は、図3に示すブロック線図において、フィードバック制御部20からの推力指令値(Fx)を入力とし、速度(u)を出力とする伝達系(推力配分部21、回転数指令変換部22、スラスタ100、及び、機体101の各伝達特性の直列結合)を一つの慣性体と見なしてなる慣性体モデル(式(6))に基づいて、外乱力(Dx)を推定する。以下、推力配分部21、回転数指令変換部22、スラスタ100、及び、機体101の各伝達特性の直列結合をまとめて「制御対象e」とも表記する。
図4は、第1の実施形態に係る外乱推定部の機能を説明する図である。
図3に示すブロック線図によれば、制御対象eには、フィードバック制御部20によって算出された推力指令値(Fx)から、外乱推定部23によって算出された外乱推定値(Dx)が差し引かれてなる外乱補償推力指令値(Fx−Dx)が入力される。ここで、外乱推定部23によって算出された外乱推定値(Dx)が、制御対象e(水中航走体10)に作用する外乱力と完全に一致していたと仮定すると、制御対象eには、当該制御対象eの内部において発生し得る外乱力を打ち消す外乱補償推力指令値(Fx−Dx)が入力されることとなる。したがって、制御対象eと、外乱推定部23と、を含む拡大系の制御対象Eは、フィードバック制御部20からの推力指令値(Fx)がそのまま作用する(外乱力Dxが生じない)質量mxの慣性体と見なすことができる。
したがって、図3に示すブロック線図は、外乱推定部23が水中航走体10に作用する外乱力を正しく推定できている限りにおいては、図4に示すブロック線図のように簡略化される。即ち、入力を「力」(推力指令値)とし、出力を「速度」として、質量mの慣性体として振る舞う拡大系の制御対象Eの伝達関数は、「1/(ms)」に成形される。これにより、フィードバック制御部20の設計(位置制御器200及び速度制御器201のパラメータ決定)を行う際には、質量mの慣性体(拡大系の制御対象E)の状態量(位置、速度)を制御するものとして容易に設計することができる。
図5は、第1の実施形態に係る外乱推定部の構成を示す図である。
図5に示すように、外乱推定部23は、近似微分演算部230と、慣性体モデル231と、ローパスフィルタ232と、を備えている。
近似微分演算部230は、速度センサSn1から速度の実測値を入力して、その微分値(加速度の推定値)を算出する。ここで、近似微分演算部230の伝達関数に含まれる「ω」は、外乱推定部23の帯域である。帯域ωは、外乱推定部23の特性値であって、外乱推定部23の性能の指標となる。即ち、外乱推定部23は、帯域ω以下の外乱力についてのみ補償可能となる。
慣性体モデル231は、推力配分部21から機体101までの伝達系(制御対象e)を、質量mmの一つの慣性体とみなしてなるモデルである。慣性体モデル231は、近似微分演算部230から入力された加速度に対し質量mmを乗算し、その演算結果を、制御対象eに実際に作用した力(Fx+Dx)の推定値として出力する。
ローパスフィルタ232は、フィードバック制御部20からの推力指令値のうち、外乱推定部23の帯域ωよりも低い周波数成分のみを通過させる。
制御対象eには、フィードバック制御部20から入力される推力指令値(Fx)に対し、外乱推定値(Dx)を差し引いて得られる外乱補償推力指令値が入力される。このようにして得られた外乱補償推力指令値は、制御対象eに作用する外乱力を補償する(打ち消す)。これにより、制御対象eと外乱推定部23とを含む拡大系の制御対象Eは、外乱力が打ち消された(発生しない)慣性体と見なすことができる(図4参照)。
図6、図7は、それぞれ、第1の実施形態に係る制御パラメータ演算部の機能を説明する第1の図、第2の図である。
以下、図6、図7を参照しながら、制御パラメータ演算部24の機能について説明する。
そこで、図5における制御対象eの、より厳密な運動特性について説明する。
ここで、機体前後方向の推進力Fxは、フィードバック制御部20からの推力指令値であって、スラスタ100を通じて水中航走体10に与えられる推力(具体的には、T1+T2)である。この機体前後方向の推進力Fxと、外乱力Dxとが釣り合っている平衡状態においては、式(6)に示す慣性体モデルは、機体前後方向の速度uと、機体前後方向の推進力Fxと、を用いて式(7)のように表すことができる。
このように、スラスタ100によって水中航走体10に与えられる推進力と、当該水中航走体10に作用する外乱力とが釣り合う平衡状態においては、当該外乱力は、水中航走体10の速度(角速度)(u、v、w、p、q、r)と、当該運動モード別の固有値(au、av、qw、ap、aq、qr)との積で表すことができる。
そして、上述したように、運動モード別の固有値(au、av、qw、ap、aq、qr)自身も、水中航走体10の速度又は角速度(u、v、w、p、q、r)に応じて、時々刻々と変化する特性を有している。
また、式(10)において「a」は、各運動モード別の固有値(au、av、qw、ap、aq、qr)である。また、「m」は、水中航走体10の機体101の、運動モード別の質量(mx、my、mz)(又は、イナーシャJ)である。
以上より、制御対象eの伝達関数Gは、平衡状態における運動特性(式(7)〜式(9)等)に基づいて、「K/(s+a)」(K=1/m)と表現することができる。
このように、制御対象eは、実際には、慣性体とは異なる運動特性(伝達関数G=K/(s+a))を有しているにもかかわらず、外乱推定部23は、制御対象eを、慣性体(Km/s)と見なして外乱力の推定を行っている。そのため、外乱推定部23では吸収しきれない外乱要素が生じ得る。
式(11)によれば、拡大系の制御対象Eの伝達関数は、外乱推定部23が有する慣性体モデル231(質量mmの慣性体モデル)の伝達特性(Km/s)と、制御対象eの慣性体モデル231からのずれ成分(K(s+ω)/(Kms+(Kma+Kω)))との積で表現される。
図8に示すように、制御パラメータ演算部24は、まず、速度センサSn1を通じて、水中航走体10の速度の実測値を取得する(ステップS01)。
次に、制御パラメータ演算部24は、予め用意したテーブル(若しくは、関係式)を参照して、速度センサSn1から取得した速度の実測値から、その状態(速度)において適用すべき固有値aを特定する(ステップS02)。
更に、制御パラメータ演算部24は、特定した固有値aを用いて、フィードバック制御部20の速度制御器201に適用すべき制御パラメータを算出する(ステップS03)。具体的には、制御パラメータ演算部24は、図7における誤差ゲインω/(ω+a)の逆数((ω+a)/ω)を補償値として、元々規定されていた規定パラメータ(速度制御ゲインKv)に乗算する。
以上の通り、第1の実施形態に係る水中航走体制御装置2は、速度センサSn1を通じて得られた当該水中航走体10の速度の実測値と、与えられた速度の指令値と、の偏差に基づいて、当該偏差を小さくするために水中航走体10に与えるべき推力を示す推力指令値を算出するフィードバック制御部20を備えている。
また、水中航走体制御装置2は、推力指令値に基づく外乱補償推力指令値を入力し、当該外乱補償推力指令値に示される推力を水中航走体10に与えるために、複数のスラスタ100の各々が発生すべき推力を示すスラスタ別推力指令値を算出する推力配分部21を備えている。
更に、水中航走体制御装置2は、推力指令値と速度の実測値とに基づいて、水中航走体10に作用していた外乱力を示す外乱推定値を算出する外乱推定部23を備えている。
そして、外乱補償推力指令値は、フィードバック制御部20によって算出された推力指令値から、外乱推定部23によって算出された外乱推定値が差し引かれてなる。
以上より、簡素な設計で、水中航走体10に対する精度の高い運動制御が実現可能となる。
このようにすることで、外乱推定部23は、速度センサSn1から取得した速度の実測値から、慣性体モデル231を通じて、水中航走体10に作用していた全ての力を推定することができる。よって、外乱推定部23は、推力指令値に示される力と、水中航走体10に作用していた力の推定結果との偏差を、水中航走体10に作用していた「外乱力」と見なして、外乱力推定値を算出することができる。
このようにすることで、水中航走体10を、完全な慣性体と見なすことができないために、外乱推定部23によって吸収することができない外乱要素を、フィードバック制御部20の制御パラメータを適宜調整して、打ち消すことができる。
このようにすることで、フィードバック制御部20の制御パラメータ(Kv・(ω+a)/ω)は、水中航走体10を慣性体と見なした場合に生じ得る誤差ゲイン(ω/(ω+a))を打ち消すように、適宜調整される。
具体的には、制御パラメータ演算部24は、制御対象eの慣性体モデル231からのずれ成分((s+ω)/(s+(ω+a)))(式(12)参照)の逆数を、規定パラメータ(速度制御ゲインKv)に乗算することで、速度制御器201の制御パラメータを算出するようにしてもよい。このようにすることで、制御対象eの運動特性を、全ての周波数帯域において、質量mmの慣性体モデルに一致させることができる。
また、第1の実施形態に係る水中航走体制御装置2は、スラスタ100が発生すべき推力を示すスラスタ別推力指令値を、スラスタ100が回転すべき回転数指令値に変換する回転数指令変換部22を備えるものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
即ち、回転数指令変換部22は、機体101に推力を与えるアクチュエータの態様に応じて、適宜変更されてもよい。具体的には、他の実施形態に係る水中航走体制御装置2は、アクチュエータ別推力指令値を、当該アクチュエータに直接入力可能な指令値(回転数、電圧値、電流値等、アクチュエータの態様に応じた指令値)に変換する変換部を備える態様とされていればよい。
10 水中航走体
100 スラスタ(アクチュエータ)
101 機体
2 水中航走体制御装置
20 フィードバック制御部
200 位置制御器
201 速度制御器
21 推力配分部
22 回転数指令変換部
23 外乱推定部
230 近似微分演算部
231 慣性体モデル
232 ローパスフィルタ
24 制御パラメータ演算部
Sn1 速度センサ
Sn2 位置センサ
Claims (7)
- 複数のアクチュエータから発生する推力により水中を航走する水中航走体を制御する水中航走体制御装置であって、
前記水中航走体に搭載されたセンサを通じて得られた当該水中航走体の状態量の実測値と、与えられた前記状態量の指令値と、の偏差に基づいて、当該偏差を小さくするために前記水中航走体に与えるべき推力を示す推力指令値を算出するフィードバック制御部と、
前記推力指令値に基づく所定の外乱補償推力指令値を入力し、当該外乱補償推力指令値に示される推力を前記水中航走体に与えるために、複数の前記アクチュエータの各々が発生すべき推力を示すアクチュエータ別推力指令値を算出する推力配分部と、
前記推力指令値と前記状態量の実測値とに基づいて、前記水中航走体に作用する外乱力を示す外乱推定値を算出する外乱推定部と、
を備え、
前記外乱補償推力指令値は、
前記フィードバック制御部によって算出された前記推力指令値から、前記外乱推定部によって算出された前記外乱推定値が差し引かれてなる
水中航走体制御装置。 - 前記外乱推定部は、
前記推力配分部、前記アクチュエータ、及び、前記水中航走体の機体を一つの慣性体と見なしてなる慣性体モデルに基づいて、前記外乱推定値を算出する
請求項1に記載の水中航走体制御装置。 - 前記状態量の実測値に基づいて、前記フィードバック制御部におけるフィードバック制御の特性を示す制御パラメータを算出する制御パラメータ演算部を更に備え、
前記フィードバック制御部は、
前記制御パラメータ演算部によって算出された制御パラメータに基づいて、前記偏差に応じた前記推力指令値を算出する
請求項1又は請求項2に記載の水中航走体制御装置。 - 前記制御パラメータ演算部は、
前記フィードバック制御部において予め規定された規定パラメータに、前記外乱推定部の帯域と、前記水中航走体の前記状態量に応じた当該水中航走体の固有値と、に基づいて算出される補償値を乗算することで、前記制御パラメータを算出する
請求項3に記載の水中航走体制御装置。 - 請求項1から請求項4の何れか一項に記載の水中航走体制御装置と、
前記水中航走体と、
を備える水中航走システム。 - 複数のアクチュエータから発生する推力により水中を航走する水中航走体を制御する方法であって、
前記水中航走体に搭載されたセンサを通じて得られた当該水中航走体の状態量の実測値と、与えられた前記状態量の指令値と、の偏差に基づいて、当該偏差を小さくするために前記水中航走体に与えるべき推力を示す推力指令値を算出するフィードバック制御ステップと、
前記推力指令値に応じた所定の外乱補償推力指令値を入力し、当該外乱補償推力指令値に示される推力を前記水中航走体に与えるために、複数の前記アクチュエータの各々が発生すべき推力を示すアクチュエータ別推力指令値を算出する推力配分ステップと、
前記推力指令値と前記状態量の実測値とに基づいて、前記水中航走体に作用する外乱力の推定結果を示す外乱推定値を算出する外乱力推定ステップと、
を有し、
前記外乱補償推力指令値は、
前記フィードバック制御ステップにおいて算出された推力指令値から前記外乱推定ステップにおいて算出された外乱推定値が差し引かれてなる
水中航走体制御方法。 - 複数のアクチュエータから発生する推力により水中を航走する水中航走体を制御する水中航走体制御装置のコンピュータを、
前記水中航走体に搭載されたセンサを通じて得られた当該水中航走体の状態量の実測値と、与えられた前記状態量の指令値と、の偏差に基づいて、当該偏差を小さくするために前記水中航走体に与えるべき推力を示す推力指令値を算出するフィードバック制御部、
前記推力指令値に応じた所定の外乱補償推力指令値を入力し、当該外乱補償推力指令値に示される推力を前記水中航走体に与えるために、複数の前記アクチュエータの各々が発生すべき推力を示すアクチュエータ別推力指令値を算出する推力配分部、
前記推力指令値と前記状態量の実測値とに基づいて、前記水中航走体に作用する外乱力の推定結果を示す外乱推定値を算出する外乱推定部、
として機能させ、
前記外乱補償推力指令値は、
前記フィードバック制御部によって算出された推力指令値から前記外乱推定部によって算出された外乱推定値が差し引かれてなる
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