JP6565955B2 - 車両用操作装置 - Google Patents
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Description
このような車両用操作装置では、操作部の変位に伴う操作反力が小さ過ぎる場合、操作感覚が軽く、オーバーシュートする虞が有り、逆に、操作部の変位に伴う操作反力が大き過ぎる場合、操作感覚が重く、操作遅れを生じる虞がある。
そこで、乗員に対して適度な節度感を発生可能な操作反力特性に基づいて操作部を制御することが行われている。
しかし、特許文献1の技術では、走行状態等外部環境からの影響に基づいて操作部の操作反力を調整しているに過ぎず、人間四肢の力学特性、所謂人間の関節粘弾性特性が考慮されていないため、人体工学上、乗員の操作状況(動作)に適合した操作感覚を得ることができない。
また、乗員が操作部を操作する場合、乗員が知覚する負荷は、乗員が操作部から感じる操作反力(以下、感覚反力という)と自己の運動抵抗である粘性反力との2つの反力の和と見做すことができる。
それ故、特許文献1のように、外部環境の影響に基づいて操作部からの操作反力が一定の特性に設定されていても、筋活動が高い場合には、乗員は高い感覚反力を知覚し、筋活動が低い場合には、乗員は低い感覚反力を知覚するため、違和感を覚える虞がある。
特に、回転軸回りに操作される回転操作部の把持姿勢によっては、指関節や手首関節等関与する関節が多くなり、その動作も複雑になるため、筋粘性特性の影響が少なくない。
これにより、回転軸回りに回動可能に形成された操作部に節度感を適切に与えることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、付与する操作反力と前記操作部の変位に相当する回転角とをパラメータとして設定されたF−θ特性を備え、前記制御手段が、前記把持状態に応じて前記F−θ特性の最大操作反力又は周期の少なくとも一方を変更することを特徴としている。
これにより、筋粘性特性の影響を受け易い把持状態の場合、操作反力を低減することができ、回転動作が困難な把持状態の場合、回転操作量を低減することができる。
これにより、節度感を適切に与えつつ筋粘性特性の影響を最小化することができる。また、筋粘性特性の影響を受け易い上持ち状態であっても、操作部の操作感覚を改善することができる。
これにより、節度感を適切に与えつつ筋粘性特性の影響を最小化することができる。また、回転動作が困難な横持ち状態であっても、操作部の操作感覚を改善することができる。
以下の説明は、本発明を車両用操作装置に適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。
まず、車両Vの全体構成について説明する。
図1に示すように、車両Vは、車幅方向に延びるインスツルメントパネル1と、前後に延びてインスツルメントパネル1の車幅方向中央部に連なるコンソールボックス2と、コンソールボックス2の右側に配置された運転席及びステアリングホイール3と、コンソールボックス2の左側に配置された助手席と、操作装置10等を備えている。インスツルメントパネル1とコンソールボックス2との接続部分近傍には、オーディオ装置4が配設され、このオーディオ装置4の上部にエアコン5(空調装置)の空調風吹出口5aが形成されている。
運転席近傍のコンソールボックス2の上部位置には、変速シフトレバー8、パーキングブレーキシバー9及び操作装置10の一部を構成する各種入力系スイッチ11〜17等が配設されている。
図2,図3に示すように、操作装置10は、回動可能なコマンダスイッチ(以下、コマンダと略す)11(操作部)と、選択スイッチ12〜14と、戻りスイッチ15と、決定スイッチ16と、ボリューム17とからなる入力系スイッチと、これら入力系スイッチの操作に応じてモニタ7の表示内容の選択や車載機器4〜6を制御可能なECU(Electronic Control Unit)20(制御手段)等を備えている。
圧力センサ11aにより、乗員によるコマンダ11の把持状態を判定することができる。
乗員がコマンダ11を上方から把持する上持ち状態のとき、乗員の手のひらとコマンダ11の頂部とが接触するため、圧力センサ11aによって接触圧力が検出される。
一方、乗員がコマンダ11を側方から把持する横持ち状態のとき、コマンダ11を指先で把持するため、乗員の手のひらとコマンダ11の頂部とが接触しないため、圧力センサ11aによって接触圧力が検出されない。
尚、圧力センサ11aに代えて、歪ゲージや電極を用いても良い。
コマンダ11に乗員の手動操作に応じた操作反力Fを付与するモータ19(反力付与手段)が、ロータリエンコーダ18に並設されている。モータ19の出力軸である回転軸19aには、歯車19bが連結され、この歯車19bが歯車18bに噛合している。
圧力センサ11aとロータリエンコーダ18は、ECU20に検出信号を出力可能に形成され、モータ19は、ECU20から指令信号を入力可能に形成されている。
戻りスイッチ15は、スイッチが押圧操作されたとき、現時点表示されていた画面を押圧操作される前の表示画面に戻すことが可能であり、決定スイッチ16は、スイッチが押圧操作されたとき、選択されている車載機器における選択された機能を実行可能である。
入力系スイッチ12〜17は、ECU20に検出信号を出力可能に夫々形成されている。
ECU20は、コマンダ11の乗員による回転軸18a回りの手動操作量に応じてコマンダ11に付与する操作反力Fを制御可能に構成されている。この操作反力Fは、乗員に対して所定の回転角θ毎に節度感を与えている。
ECU2は、後述するコマンダ粘性特性XとF−θ特性Wとに基づく指令信号をモータ19に出力している。
このECU2は、CPU、ROM、RAM等からなる電子制御ユニットであり、ROMに記憶されているアプリケーションプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することにより各種演算処理を行っている。
回転角速度演算部21は、ロータリエンコーダ18から回転角θ(変位)の信号を入力し、回転角θに基づきコマンダ11の回転角速度dθ(変位速度)を演算している。
コマンダ11の回転角速度dθが速いとき、乗員の筋活動量が大きく、コマンダ11の回転角速度dθが遅いとき、乗員の筋活動量が小さいことから、乗員の筋活動の状態を検出している。
操作部粘性特性補正部22は、メモリ28に格納されているコマンダ粘性特性X(操作部粘性特性)の時定数を乗員の筋緊張度に基づいて変更可能に構成されている。
ここで、操作部粘性特性補正部22の説明に先行してメモリ28について説明する。
メモリ28には、予め、実験等によって求められた初期F−θ特性Wa,Wbと、コマンダ粘性特性Xとが記憶されている。
尚、初期F−θ特性Wa,Wbに基づき中間F−θ特性である第1,第2F−θ特性W1,W2を設定し、最終的にモータ19の作動を制御するための基本F−θ特性W3を設定する。
初期F−θ特性Waは、前後に隣り合う両底部Qaと頂部Paと周期Taとにより規定された複数の山部と谷部から構成されている。この初期F−θ特性Waは、前側底部Qaから後側の頂部Paに亙って所定の変化率で操作反力Fが増加する増加傾向を有し、頂部Pa以降において前記変化率よりも大きな変化率の減少傾向を有している。
初期F−θ特性Wbは、底部Qaの操作反力Fと同じ反力である前後に隣り合う両底部Qbと頂部Paの操作反力Fよりも大きい反力である頂部Pbと周期Tb(Tb<Ta)とにより規定された複数の山部から構成されている。この初期F−θ特性Wbは、前側底部Qbから後側の頂部Pbに亙って所定の変化率で操作反力Fが増加する増加傾向を有し、頂部Pa以降において前記変化率よりも大きな変化率の減少傾向を有している。
尚、Sa,Sbは、夫々モニタ7の表示内容(画面)の切替タイミングであり、予め初期F−θ特性Wa,Wbに夫々設定されている。
このコマンダ粘性特性Xは、回転角速度dθが基準回転角速度Vα未満のとき、回転角速度dθが大きい程粘性値が大きくなり、回転角速度dθが基準回転角速度Vα以上のとき、回転角速度dθに拘らず粘性値が一定になる時定数を有する特性である。
基本F−θ特性W3の山部の増加傾向(変化率)は、コマンダ粘性特性Xに基づいて設定されているため、回転角速度dθが基準回転角速度Vα未満のとき、回転角速度dθが大きい程操作反力Fが大きくなり、回転角速度dθが基準回転角速度Vα以上のとき、回転角速度dθに拘らず操作反力Fが一定になる。それ故、乗員に対して筋粘性特性に適した操作感覚を与えることができ、乗員がコマンダ11から感じる操作反力Fを筋活動に拘らず適正化することができる。
破線で示す特性y2は実線で示す特性y1よりも乗員の緊張度が高いときの特性であり、一点鎖線で示す特性y3は破線で示す特性y2よりも乗員の緊張度が高いときの特性である。筋粘性特性Yは、乗員の筋緊張度が大きい程下凸状の曲率が緩やかになる(時定数が大きくなる)と共に、関節角速度が基準関節角速度Vβのとき、乗員の緊張度に拘らず粘性値が一定に収束する特性を備えている。
本実施例では、コマンダ粘性特性Xの基準回転角速度Vαは、筋粘性特性Yの基準関節角速度Vβに基づいて設定されている。
図3に示すように、操作部粘性特性補正部22は、乗員の筋緊張度を推定する筋緊張度推定部22aを有している。この操作部粘性特性補正部22は、筋緊張度推定部22aが推定した筋緊張度が大きい程コマンダ粘性特性Xの時定数が大きくなるように変更している。
図5に示すように、破線で示す特性x2は実線で示す特性x1よりも乗員の緊張度が高いときの特性であり、一点鎖線で示す特性x3は破線で示す特性x2よりも乗員の緊張度が高いときの特性である。コマンダ粘性特性Xは、乗員の筋緊張度が大きい程上凸状の曲率が緩やかになる(時定数が大きくなる)と共に、回転角速度dθが基準回転角速度Vαのとき、乗員の緊張度に拘らず粘性値が一定に収束するように設定されている。
それ故、操作反力Fと自己の運動抵抗からなる乗員に作用する負荷を乗員の筋活動に拘らず略一定にすることができ、コマンダ11の操作感覚を向上することができる。
操作経験量演算部22bは、乗員によるコマンダ11の操作開始回数を累積カウントしている。コマンダ11の累積操作回数が多い(例えば、判定回数N以上)とき、乗員がコマンダ11の操作に慣れている一方、コマンダ11の累積操作回数が少ない(例えば、判定回数N未満)とき、乗員がコマンダ11の操作に不慣れであることから、コマンダ11の累積操作回数をパラメータとして、乗員によるコマンダ11の操作に対する筋緊張度を検出している。
把持状態判定部23は、圧力センサ11aからの入力信号に基づき乗員によるコマンダ11の把持状態を判定している。
コマンダ11の頂部の押圧力が高いとき、乗員の手のひらとコマンダ11の頂部とが接触しており、コマンダ11の頂部の押圧力が低いとき、乗員の手のひらとコマンダ11の頂部とが接触していないことから、コマンダ11の頂部の押圧力をパラメータとして、乗員によるコマンダ11の把持状態を判定している。
F−θ特性補正部24は、メモリ28に格納されている初期F−θ特性Wa,Wbの操作反力F及び表示内容の切替タイミングSa,Sbを変更可能に構成されている。
F−θ特性補正部24は、操作反力調整機能と、周期調整機能とを用いて第1,第2F−θ特性W1,W2を設定し、最終的にモータ19の作動を制御するための基本F−θ特性W3を設定している。以下、特に説明がない場合、F−θ特性W、波形周期T、波形頂部P、波形底部Q、表示内容の切替タイミングS、操作反力Fを各々を代表する符号として説明を行う。
コマンダ11の操作姿勢が上持ち状態のとき、操作に関連する関節が多いため、筋粘性特性の影響が大きい。それ故、上持ち状態のときは、横持ち状態のときよりも操作反力Fを低下させている。これにより、姿勢に基づく筋粘弾性の影響を低減している。
また、コマンダ11の操作経験量が多いとき、操作経験量が少ないときに比べて乗員の緊張度が低いため、筋粘性特性の影響が小さい。
図7(a)に示すように、コマンダ11の操作経験量が多いときは、頂部Pの操作反力Fを補正係数α(0<α)を用いて(1+α)×Fに補正して、操作経験に基づく筋粘弾性の影響を低減している。操作経験量は、コマンダ11の累積操作回数、累積操作時間で検出することができ、簡易的に走行時間や走行距離を用いることも可能である。
尚、図7(b)に示すように、コマンダ11の操作経験量が少ないときは、頂部Pの操作反力Fを補正係数αを用いて操作反力(1−α)×Fに補正しても良い。
それ故、図9に示すように、カテゴリAでは、カテゴリAの先頭及び末尾に位置する端タイトルa1,a5の最大操作反力Fをタイトルa2〜a4の最大操作反力Fよりも大きくするように設定している。
また、カテゴリAの中央に位置するタイトルa3の最大操作反力Fをタイトルa3に隣り合うタイトルa2,a4の最大操作反力Fよりも小さくするように設定している。
同様に、カテゴリBでは、端タイトルb1の最大操作反力Fをタイトルb2の最大操作反力Fよりも大きくするように設定している。これにより、カテゴリ間の遷移状況を操作反力Fを介して触覚によって知覚することができる。
コマンダ11の操作姿勢が横持ち状態のとき、指関節のみの操作になるため、コマンダ11の回転操作は容易ではなく、操作性が低下する。
それ故、横持ち状態のとき、F−θ特性Wの周期Tを小さくして乗員による操作量を低減し、上持ち状態のとき、横持ち状態のときよりもF−θ特性Wの周期Tを大きくしている。これにより、乗員による把持状態に拘らずコマンダ11の操作性を維持している。
図9に示すように、コマンダ11の操作量(回転角θ)に基づいてモニタ7に表示可能な各タイトルa1〜a5,b1,b2が、F−θ特性Wの山部の頂部Pが各表示期間に含まれるように回転角θに対して夫々割付けられている。
図10に示すように、F−θ特性補正部24は、モニタ7に表示されるタイトルa1〜a5,b1,b2の切替タイミングSを1周期前の山部の頂部Pからこの頂部Pの後側に連続した谷部の底部Qの間になるように設定している。
尚、切替タイミングSの初期位置は、谷部の底部Qである。
モニタ7に表示されたタイトルは、隣り合う切替タイミングSにコマンダ11が操作されるまで、或いは車載機器4〜6の作動が開始されるまで継続表示されている。
切替タイミングSは、コマンダ11の回転角速度dθが速い程頂部P側に移行されるため、補正係数k(0<k<1)を用いて(1−k・dθ)×Sに補正されている。
モータ制御部25は、操作部粘性特性補正部22によって設定されたコマンダ粘性特性XとF−θ特性補正部24によって設定された基本F−θ特性W3に基づく指令信号をモータ19に出力し、乗員の手動操作量に応じた操作反力Fをコマンダ11に付与している。
モニタ制御部26は、選択スイッチ12〜15の何れかを押圧操作したとき、モニタ7に選択されたメニュー画面を表示している。このモニタ制御部26は、所定のメニュー画面が表示され且つコマンダ11が操作されたとき、波形設定部24によって設定された基本F−θ特性W3の切替タイミングSに基づく指令信号をモニタ7に出力し、乗員の手動操作量に応じたタイトル(表示内容)をモニタ7に表示する。
車載機器制御部27は、乗員が選択したタイトルを決定スイッチ16の押圧操作により決定したとき、車載機器の機能動作を実行する指令信号を選択された車載機器に出力している。
図11のフローチャートに示すように、まず、操作反力制御処理では、圧力センサ11aやロータリエンコーダ18の出力値及び初期F−θ特性Wa,Wbやコマンダ粘性特性X等の各種情報を読み込み(S1)、S2へ移行する。
S2では、コマンダ11が操作されたか否か判定する。
S2の判定の結果、コマンダ11が操作された場合、S3に移行し、操作部粘性特性補正部22が回転角速度dθ及び操作経験量に基づきコマンダ粘性特性設定処理を行う。
S2の判定の結果、コマンダ11が操作されていない場合、S1にリターンして情報の読み込みを継続する。
S5では、現在、コマンダ11が切替タイミングS相当位置に操作されているか否か判定する。
S5の判定の結果、コマンダ11が切替タイミングS相当位置に操作されている場合、該当する表示画面(タイトル)を表示して(S6)、S7に移行する。S5の判定の結果、コマンダ11が切替タイミングS相当位置に操作されていない場合、S7に移行する。
S7では、決定スイッチ16が押圧されたか否か判定する。
S7の判定の結果、決定スイッチ16が押圧された場合、選択されている車載機器に選択された機能を実行させる指令信号を出力して(S8)、リターンする。S7の判定の結果、決定スイッチ16が押圧されていない場合、リターンする。
図12のフローチャートに示すように、基本F−θ特性設定処理では、まず、S11にて、コマンダ11の乗員による操作が開始されたか否か判定する。
S11の判定の結果、コマンダ11の操作が開始された場合、累積操作回数カウンタCの値に1を加算し(S12)、S13に移行する。S11の判定の結果、コマンダ11の操作開始ではない場合、コマンダ11の操作継続中であるため、S13に移行する。
S13の判定の結果、乗員が上持ち状態である場合、初期F−θ特性Waを第1F−θ特性W1に設定し(S14)、S16に移行する
S13の判定の結果、乗員が上持ち状態ではない場合、乗員が横持ち状態であると判断できるため、初期F−θ特性Wbを第1F−θ特性W1に設定し(S15)、S16に移行する
S17では、操作反力F及び切替タイミングSが補正された第1F−θ特性W1を第2F−θ特性W2に設定し、S18に移行する。
S18では、操作反力補正を実行し、終了する。
図13のフローチャートに示すように、操作反力補正処理では、まず、S21にて、各カテゴリ内に含まれる複数のタイトル(表示内容)を第2F−θ特性W2の山部に夫々割付け、S22に移行する。
S22では、同一カテゴリ内において中央部に対して端側に位置するタイトル程タイトルに対応した最大操作反力Fが大きくなるようにカテゴリ内の反力調整を行い、S23に移行する。
S23の判定の結果、カウンタCが判定回数N以上の場合、乗員によるコマンダ11の操作経験量が多いため、第2F−θ特性W2の各山部の最大操作反力Fを(1+α)×Fに夫々増加補正し、S25に移行する。
S23の判定の結果、カウンタCが判定回数N未満の場合、乗員によるコマンダ11の操作経験量が少ないため、第2F−θ特性W2の各山部の最大操作反力Fを増加することなく、S25に移行する。
S25では、各補正が施された第2F−θ特性W2を基本F−θ特性W3に設定し、終了する。
この操作装置10によれば、コマンダ11の所定の回転角θ毎に節度感を与えるようにコマンダ11に操作反力Fを付与するモータ19を有するため、乗員にコマンダ11による節度感を適切に与えることができる。ECU20が、把持状態判定部23によって検出された把持状態に応じて操作反力Fを変更するため、筋粘性特性の影響を最小化することができ、節度感を維持しつつコマンダ11の操作感覚を向上することができる。
ECU20は、横持ち状態が検出されたとき、上持ち状態が検出されたときよりも周期を小さくするため、回転動作が困難な横持ち状態であっても、コマンダ11の操作感覚を改善することができる。
1〕前記実施形態においては、車載機器としてオーディオ、エアコン及びナビゲーションシステムを備え、コマンダを用いてこれらの制御を行う例を説明したが、少なくとも何れか1つを制御できれば良く、また、これら以外の車載機器を制御することも可能である。
また、回転軸が直線上にストローク可能な多機能コマンダに適用することも可能である。
10 操作装置
11 コマンダ
11a 圧力センサ
18a 回転軸
19 モータ
20 ECU
23 把持状態判定部
V 車両
F 操作反力
W,W1,W2,W3 F−θ特性
θ 回転角
Claims (5)
- 乗員の手動操作により操作される入力手段の操作量に応じて車載機器が制御される車両用操作装置において、
乗員の手動操作により所定の操作軌跡に沿って変位可能な操作部と、
乗員による前記操作部の把持状態が上持ち状態と横持ち状態の何れの状態であるかを検出する把持状態検出手段と、
前記操作部の所定の操作量毎に節度感を与えるように前記操作部に操作反力を付与する反力付与手段と、
前記反力付与手段によって付与する操作反力を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段が、前記把持状態検出手段によって検出された把持状態に応じて操作反力を変更することを特徴とする車両用操作装置。 - 前記操作部が回転軸回りに回動可能に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用操作装置。
- 付与する操作反力と前記操作部の変位に相当する回転角とをパラメータとして設定されたF−θ特性を備え、
前記制御手段が、前記把持状態に応じて前記F−θ特性の最大操作反力又は周期の少なくとも一方を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用操作装置。 - 乗員の手動操作により操作される入力手段の操作量に応じて車載機器が制御される車両用操作装置において、
乗員の手動操作により所定の操作軌跡に沿って変位可能且つ回転軸回りに回動可能な操作部と、
乗員による前記操作部の把持状態を検出する把持状態検出手段と、
前記操作部の所定の操作量毎に節度感を与えるように前記操作部に操作反力を付与する反力付与手段と、
付与する操作反力と前記操作部の変位に相当する回転角とをパラメータとして設定されたF−θ特性と、
前記反力付与手段によって付与する操作反力を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段が、前記把持状態検出手段によって検出された把持状態に応じて前記F−θ特性の最大操作反力又は周期の少なくとも一方を変更すると共に、上持ち状態が検出されたとき、横持ち状態が検出されたときよりも最大操作反力を小さくすることを特徴とする車両用操作装置。 - 乗員の手動操作により操作される入力手段の操作量に応じて車載機器が制御される車両用操作装置において、
乗員の手動操作により所定の操作軌跡に沿って変位可能且つ回転軸回りに回動可能な操作部と、
乗員による前記操作部の把持状態を検出する把持状態検出手段と、
前記操作部の所定の操作量毎に節度感を与えるように前記操作部に操作反力を付与する反力付与手段と、
付与する操作反力と前記操作部の変位に相当する回転角とをパラメータとして設定されたF−θ特性と、
前記反力付与手段によって付与する操作反力を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段が、前記把持状態検出手段によって検出された把持状態に応じて前記F−θ特性の最大操作反力又は周期の少なくとも一方を変更すると共に、横持ち状態が検出されたとき、上持ち状態が検出されたときよりも周期を小さくすることを特徴とする車両用操作装置。
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