JP6565121B2 - 代謝障害を治療する方法 - Google Patents
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Description
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与される研究費第HL097738号及び第DK077086号の下での政府の支援で実施した。当該政府は、本発明におけるある権利を有する。
本出願は、本開示の別個の部分として、その全体が参照により組み込まれるコンピュータ可読形式における配列表(ファイル名:46768S_SeqListing.txt、2014年3月18日作成、3,026バイト、ASCIIテキストファイル)を含有する。
本発明は、代謝障害などのニューレグリン4(Nrg4)を特徴とする容態を治療する方法に関する。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
代謝障害を治療する必要のある患者へ治療有効量のNrg4、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片を投与することを含む、代謝障害を治療する方法。
(項目2)
前記代謝障害は、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎、2型糖尿病、高血糖、高脂血症、脂質異常血症、肥満、高インスリン血症、インスリン抵抗性、高コレステロール血症、非家族性高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症、ホモ接合性家族性高コレステロール血症、混合型脂質異常血症、粥状硬化症、早発性冠動脈性心疾患、脂質異常血症、高トリグリセリド血症、高脂肪酸血症、及び硬変症からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記生物活性のある断片は、配列番号1の残基5〜46、5〜55、5〜62、1〜46、1〜55、1〜52、1〜53、4〜52、4〜53、または1〜62を含む、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記Nrg4バリアントは、配列番号1と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%同一である、項目1または2に記載の方法。
(項目5)
前記Nrg4、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片は、ウイルスベクターによってコードされる、項目1〜4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記Nrg4、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片は、化学的に合成されまたは組換え源から精製される、項目1〜4のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
ニューレグリン4(Nrg4)の欠損を特徴とする疾患または容態を治療する必要のある患者へ、治療有効量のNrg4(配列番号1)、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片を投与することを含む、該疾患または容態を治療する方法。
(項目8)
前記疾患または容態は、健常患者由来の脂肪組織におけるNRG4の発現と比較して、脂肪組織におけるNRG4の発現が低下している、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記脂肪組織は、褐色脂肪組織または白色脂肪組織である、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記疾患または容態は、脂肪細胞と体組織の間にある異常な情報伝達である、項目7、8、または9に記載の方法。
(項目11)
前記疾患または容態は、代謝障害である、項目7に記載の方法。
(項目12)
前記代謝障害は、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎、II型糖尿病、高血糖、高脂血症、脂質異常血症、肥満、高インスリン血症、インスリン抵抗性、高コレステロール血症、非家族性高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症、ホモ接合性家族性高コレステロール血症、混合型脂質異常血症、粥状硬化症、早発性冠動脈性心疾患、脂質異常血症、高トリグリセリド血症、高脂肪酸血症、及び硬変症からなる群から選択される、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記生物活性のある断片は、配列番号1の残基5〜46、5〜55、5〜62、1〜46、1〜55、1〜52、1〜53、4〜52、4〜53、または1〜62を含む、項目7に記載の方法。
(項目14)
前記Nrg4バリアントは、配列番号1と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%同一である、項目7に記載の方法。
(項目15)
前記Nrg4、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片は、ウイルスベクターによってコードされる、項目7に記載の方法。
(項目16)
前記Nrg4、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片は、化学的に合成されまたは組換え源から精製される、項目7に記載の方法。
(項目17)
肝臓における脂肪蓄積を低下させる必要のある患者へ、治療有効量のNrg4、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片を投与することを含む、肝臓における脂肪蓄積を低下させる方法
(項目18)
前記Nrg4、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片は、治療有効量の脂質低下薬と併用投与される、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記脂質低下薬は、アトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、フルバスタチン、エゼチミブ、ベザフィブラート、シプロフィブラート、クロフィブラート、ナイアシン、ゲムフィブロジル、及びフェノフィブラートからなる群から選択される、項目18に記載の方法。
(項目20)
血糖値を低下させる必要のある患者へ、治療有効量のNrg4、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片を投与することを含む、血糖値を低下させる方法。
(項目21)
前記Nrg4,Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片は、治療有効量のインスリン、GLP−1、メトホルミン、またはDPP4阻害薬と併用投与される、項目20に記載の方法。
(項目22)
Nrg4、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片、及び医薬として許容し得る担体を含む組成物。
(項目23)
前記生物活性のある断片は、配列番号1の残基5〜46、5〜55、5〜62、1〜46、1〜55、1〜52、1〜53、4〜52、4〜53、または1〜62を含む、項目22に記載の組成物。
(項目24)
前記Nrg4バリアントは、配列番号1と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%同一である、項目22に記載の組成物。
(項目25)
検査個体由来の検体におけるNrg4水準を判定する工程を含む、検査個体における代謝障害を診断する方法であって、この中で、正常個体におけるNrg4水準と比較して該検査個体において低いNrg4水準は、当該容態を示唆しておりかつこの中で、該正常個体は、該代謝障害に罹患していないことが判っている、該方法。
(項目26)
個体由来の検体におけるNrg4水準を検出する工程を含む、個体における代謝障害を診断するための方法であって、この中で、同じ個体における先行Nrg4水準と比較して低いNrg4水準は、該代謝障害を示唆している、該方法。
(項目27)
検査個体由来の検体におけるNrg4水準を判定する工程を含む、該検査個体における代謝障害に対する易罹患性を判定するための方法であって、この中で、正常な個体由来の検体におけるNrg4水準と比較して低い、該検査個体におけるNrg4水準は、該容態に対する易罹患性を示しており、かつこの中で、該正常な個体は、該代謝障害に罹患していないことが判っている、該方法。
(項目28)
個体由来の検体におけるNrg4水準を検出する工程を含む、個体における代謝障害に対する易罹患性を判定するための方法であって、この中で、同じ個体における先行Nrg4水準と比較して低いNrg4水準は、該代謝障害に対する易罹患性を示唆している、該方法。
(項目29)
個体由来の検体におけるNrg4水準を経時的に判定する工程を含む、個体における代謝障害の進行を判定するための方法であって、この中で、経時的なNrg4水準の低下は、代謝障害の進行を示唆している、該方法。
(項目30)
個体由来の検体におけるNrg4水準を判定する工程を含む、該個体における代謝障害の治療の有効性をモニターするための方法であって、この中で、経時的なNrg4水準の上昇は、有効な治療を示唆している、該方法。
(項目31)
前記代謝障害は、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎、II型糖尿病、高血糖、高脂血症、脂質異常血症、肥満、高インスリン血症、インスリン抵抗性、高コレステロール血症、非家族性高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症、ホモ接合性家族性高コレステロール血症、混合型脂質異常血症、粥状硬化症、早発性冠動脈性心疾患、脂質異常血症、高トリグリセリド血症、高脂肪酸血症、及び硬変症からなる群から選択される、項目25〜30のいずれか一項に記載の方法。
(項目32)
Nrg4水準は、Nrg4の血清タンパク質濃度の尺度である、項目25〜31のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
Nrg4水準は、NRG4mRNA水準の尺度である、項目25〜31のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
Nrg4水準は、Nrg4活性の尺度である、項目25〜31のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記Nrg4活性は、特異的な結合の活性である、項目34に記載の方法。
(1)疎水性:ノルロイシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、
(2)中性親水性:システイン、セリン、トレオニン、
(3)酸性:アスパラギン酸、グルタミン酸、
(4)塩基性:アスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、リジン、アルギニン、
(5)鎖の向きに影響する残基:グリシン、プロリン、及び
(6)芳香族:トリプリン、チロシン、フェニルアラニン
である。
シグナル伝達リガンドのニューレグリンファミリーのメンバーであるニューレグリン4(Nrg4)は、血漿グルコース及び脂質水準ならびにNAFLDの発症を調節する新規の脂肪由来ホルモンとして本明細書で発見された。Nrg4発現は、脂肪組織において非常に豊富であり、褐色脂肪細胞及び白色脂肪細胞の分化の間に誘導される。結合アッセイを用いたところ、Nrg4は、飽和可能な様式で推定受容体(または複数の受容体)を通じて肝細胞へ排他的に結合することが発見された。脂肪細胞におけるNrg4発現の水準は、マウスにおける肥満の食餌誘発性モデル及び遺伝的モデルにおいて有意に低下しており、Nrg4の不全が肥満関連代謝障害の発症に寄与するかもしれないことを示唆している。このことを支持して、Nrg4欠損マウスは、高脂肪食摂餌後により重症な高血糖、高脂血症、及び脂肪肝を発症した。対照的に、Nrg4の脂肪特異的遺伝子導入発現は血中のグルコース及び脂質を低下させ、肝臓の脂肪含有量を減少させた。本明細書に説明される研究は、代謝の恒常性維持を維持する上での有益な役割を担っている新規の脂肪由来ホルモンとしてNrg4を確立した。このようなものとして、Nrg4の治療的標的化は、例えば2型糖尿病、高脂血症、及び非アルコール性脂肪肝疾患を治療するための新たな手段を提供する。
(1)疎水性:ノルロイシン、メチオニン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、
(2)中性親水性:システイン、セリン、トレオニン、
(3)酸性:アスパラギン酸、グルタミン酸、
(4)塩基性:アスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、リジン、アルギニン、
(5)鎖の向きに影響する残基:グリシン、プロリン、及び
(6)芳香族:トリプリン、チロシン、フェニルアラニン
である。
最適なNrg4またはNrg4調節因子の製剤化は、投与経路及び所望の薬用量に応じて、当業者によって判断される。このような製剤化は、投与される薬剤の物理的な状態、安定性、生体内での放出速度、及び生体内でのクリアランス速度に影響するかもしれない。
提供される方法によるNrg4またはNrg4調節因子の投与は、いずれかの経路を介してである。従来の投与経路、例えば、非経口的、皮下的、静脈内、皮内、筋肉内、乳腺内、腹腔内、髄腔内、眼内、球後、肺内、気管内点滴、気管支内点滴、エアゾール、舌下、経口、鼻内、肛門内、膣内、または経皮送達、あるいは特定部位における外科的植え込みによるものが企図される。具体的に企図されるのは、静脈内投与を含む方法である。
提供されるNrg4またはNrg4調節因子組成物を用いた治療の有効性を高めるために、ある態様において、これらの組成物を、具体的な疾患または容態の治療において有効な他の療法と組み合わせることが望ましい。
目下、2型糖尿病の治療のための種々の薬理学的アプローチがある。当該アプローチは、異なる作用様式を介して作用する。すなわち、1)スルホニル尿素(例えば、グリメピリド、グリセンチド、スルホニル尿素、AY31637)は、インスリン分泌を本質的に刺激し、2)ビグアニド(例えば、メトホルミン)は、グルコース利用を促進し、肝グルコース産生を低下させ、及び腸グルコースの生産量を減少させることによって作用し、3)α−グルコシダーゼ阻害薬(例えば、アカルボース、ミグリトール)は、炭水化物の消化及び結果的には腸からの吸収を遅延させ、食後高血糖を低下させ、4)チアゾリジンジオン(例えば、トログリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、グリピジド、バラグリタゾン、リボグリタゾン、ネトグリタゾン、トログリタゾン、エングリタゾン、AD5075、T174、YM268、R102380、NC2100、NIP223、NIP221、MK0767、シグリタゾン、アダグリタゾン、CLX0921、ダルグリタゾン、CP92768、BM152054)は、インスリン作用を亢進させ、したがって、末梢組織におけるグルコース利用を促進し、5)グルカゴン様ペプチド及びアゴニスト(例えば、エキセンジン)またはその安定化薬(例えば、シタグリプチンなどのDPP4阻害薬)は、グルコース刺激性インスリン分泌を増強し、ならびに6)インスリンまたはその類似体(例えば、LANTUS(登録商標))は、組織グルコース利用を刺激して肝グルコース生産量を阻害する。上記の薬理学的アプローチは、個々にまたは併用療法で利用してもよい。
用語「脂質低下薬」とは、個体における脂質の低下を達成するために個体へ提供される医薬剤を指す。例えば、ある実施形態において、脂質低下薬は、LDL−C、アポB、VLDL−C、IDL−C、非HDL−C、Lp(a)、血清トリグリセリド、肝トリグリセリド、Ox−LDL−C、小LDL粒子、小VLDL、リン脂質、及び酸化型リン脂質のうちの1つ以上を低下させるために個体へ提供される。理想的には、脂質低下薬の投与は、個体における1つ以上の血清脂質の減少を経時的にもたらす。
本発明はまた、本明細書に説明される障害の治療における使用のためのキットも企図する。このようなキットには、医薬として許容され得る担体中に先に説明されるNrg4(配列番号1)、Nrg4バリアント、またはこれらの生物活性のある断片を含む少なくとも第一の無菌の組成物が含まれる。別の成分は、任意で、治療用組成物の投与に適した容器及びビヒクルとともにある当該障害の治療のための第二の治療薬である。当該キットは任意で、第一及び第二の組成物を懸濁、希釈、当該組成物の送達を果たすための溶液または緩衝液を含む。当該キットはまた、任意で、本発明の方法において使用する組成物のうちの1つ以上の送達のためのカテーテル、注射器または他の送達装置を含む。別の態様において、当該キットは任意でさらに、治療法のための投与プロトコルを含有する説明書を含む。
本開示はまた、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎、II型糖尿病、高血糖、高脂血症、脂質異常血症、肥満、高インスリン血症、インスリン抵抗性、高コレステロール血症、非家族性高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症、ホモ接合性家族性高コレステロール血症、混合型脂質異常血症、粥状硬化症、早発性冠動脈性心疾患、脂質異常血症、高トリグリセリド血症、高脂肪酸血症、及び硬変症からなる群から選択される代謝障害の容態を罹患していると疑われる患者由来の検体中のNrg4水準を判定することを含む、当該患者における当該代謝障害を診断する方法も企図する。
Nrg4トランスジェニックマウスの作出
マウスNrg4cDNA(5’UTR及び部分的3’UTRを含む)をpCR2.1 TOPOベクター中へとTAクローン化した。AP2プロモーターを当該ベクター上のHindIIIとKpnIの間に挿入し、その一方で、ヒト成長ホルモンポリAをEcoRVとXbaIの間に挿入した。全ベクターをHindIII及びApaIを用いた二重消化によって線形化して、遺伝子導入カセットを放出し、C57BL/6Jマウス卵へと微量注入して、AP2−Nrg4トランスジェニック仔を作出した。
SV40T−ラージ抗原で不死化した褐色脂肪細胞前駆細胞を、10%ウシ胎児血清(FBS)含有DMEM中でコンフルエント2日後まで培養した(0日として計数)。0.5mMのIBMX、125μMのインドメタシン、1μMのデキサメタゾンを含有するカクテルを、10%のFBS、20nMのインスリン及び1nMのT3を含有する分化維持DMEMへと添加することによって分化を誘導した。誘導から2〜3日後、細胞を維持培地のみで培養した。遺伝子発現分析のために、褐色脂肪細胞分化の間の異なる日付で全RNAを分離した。
SEAPまたはSEAP−Nrg4N62を発現するベクターを293T細胞にトランスフェクトした。トランスフェクトの24時間後、細胞を無血清培地へさらに2日間切り替えた後、培地を収集してCentriconを用いて濃縮した。簡潔には、凍結組織切片をSEAPまたはSEAP−Nrg4N62条件培地を用いて室温で45分間インキュベートした後、0.1%トゥイーン含有PBS中で4回洗浄し、20mMのHEPES(pH7.4)、60%のアセトン、及び3%のホルムアルデヒドを含有する溶液中で固定した。内在性アルカリフォスファターゼを65℃で30分間失活させた後、融合タンパク質由来の酵素活性を、NBT/BCIP基質を用いて検出した。競合結合のために、凍結組織切片を4μg/μLのGSTまたはGST−Nrg4N62を用いて30分間プレインキュベートした後、SEAP−Nrg4N62条件培地を用いてさらに1時間同時インキュベートした。
本実施例において、高度に感受性のあるかつ特異的なTaqman定量的PCRアッセイを用いて、Nrg4が褐色脂肪組織及び白色脂肪組織において豊富に発現することを発見した。他の組織においては、mRNA発現はほとんど検出されなかった。Nrg4の発現は、脂肪細胞分化の間に高度に誘導性であった。この発現特性は、Nrg4が、脂肪組織と他の代謝組織の間のクロストークを仲介する上で、まだ認識されていない役割を担っているかもしれないことを示唆している。Nrg4mRNA発現は、食餌誘発性肥満マウス及び遺伝的肥満マウス由来の脂肪組織において顕著に低下した。このようなものとして、肥満は、Nrg4発現及び作用に関する可能性のある欠損と関係している。
代謝測定 血漿グリセロール/トリグリセリド、ケトン/コレステロール及び非エステル化脂肪酸濃度を、市販のアッセイキット(それぞれSigma、Stanbio Laboratory、和光純薬)を用いて測定した。
白色脂肪組織由来の全RNAを、Invitrogen製の市販のキットを用いて抽出した。他の組織及び培養細胞由来のRNAは、TRIzol法を用いて抽出した。定量的リアルタイムPCR(定量的PCR)分析のために、等量のRNAをMMLV−RTを用いて逆転写させた後、SYBR Green(Life Technologies)を用いた定量的PCR反応を実施した。mRNAの相対的な量をリボソームタンパク質36B4に対して標準化した。
Nrg4の発現が肥満において調節不全であるかどうかを判定するために、標準食(痩身)または60%脂肪由来の熱量を含有する高脂肪食(HFD)(肥満)を摂餌したマウス由来の脂肪組織から分離した全RNAについての定量的PCR分析を実施した。期待していたように、炎症性サイトカインであるTNFαの発現は、高脂肪食摂餌マウス由来の精巣上体白色脂肪において高かった(図5のA)。褐色脂肪におけるNrg4発現は、2群間で類似していたのに対し、そのmRNA水準は、食餌誘発性肥満マウスにおける精巣上皮白色脂肪において顕著に低かった(図5のA及び図15のA)。同様に、Nrg4発現はまた、肥満に関する2つのさらに重症な遺伝モデルであるレプチン欠損(ob/ob)マウスまたはレプチン受容体欠損(db/db)マウス由来の精巣上皮の白色脂肪及び褐色脂肪の両方において有意に低下した(図5のB及び図15のA)。Nrg4発現の下方調節は、脂肪細胞において特異的に生じた(図5のC及び図15のB)。実際、Nrg4mRNA水準は、精巣上体白色脂肪の間質血管画分において非常に低かった。対照的に、成熟脂肪細胞画分は豊富なNrg4を発現し、これは肥満を劇的に減少させた。炎症誘発性サイトカインが、脂肪組織インスリン抵抗性及び代謝調節不全と関係していたので、炎症誘発性サイトカインシグナル伝達が培養脂肪細胞におけるNrg4発現を調節するかどうかを判定するために実験を行った。完全に分化した褐色脂肪細胞及び3T3−L1脂肪細胞をビヒクル(PBS)、TNFαまたはIL−1βを用いて異なる時間処理した後、遺伝子発現分析のために、処理した細胞から全RNAを分離した。ビヒクルと比較して、TNFα及びIL−1β処理は、褐色脂肪細胞及び白色脂肪細胞の両方におけるNrg4mRNA発現を劇的に低下させた(図5のD及び図15のC)。
上昇するNrg4水準は代謝上の利益を与えるかもしれないという概念実証の証拠を提供するために、脂肪特異的Nrg4トランスジェニックマウスを作出して、本実施例における肥満におけるNrg4発現低下を救出した。Nrg4欠損とは顕著に対照的に、Nrg4トランスジェニックマウスは、血中グルコース濃度及び血中脂質濃度を有意に低下させ、肝臓における脂肪の蓄積を減少させた。したがって、Nrg4ホルモンシグナル伝達の補強は、肥満と関係した代謝障害の発症を寛解させると予測される。
上記のように、脂肪細胞Nrg4発現は、マウスにおける食餌誘発性肥満及び遺伝的肥満を有意に低下した(図5のA及びB)。したがって、脂肪組織におけるNrg4の遺伝子導入過剰発現は、肥満によって誘導される代謝の恒常性維持の悪化を標準化または救出するかもしれない。さらに、組換えNrg4タンパク質の投与は、高血糖、非アルコール性脂肪肝疾患、及び高脂血症を治療する上で治療上の利益を提供するかもしれない。これらの可能性を検査するために、脂肪特異的Nrg4トランスジェニックマウスを、脂肪細胞における遺伝子の遺伝子導入発現に対処する上で広範に使用されているaP2プロモーター/エンハンサーの制御下で作出した。褐色脂肪組織及び白色脂肪組織におけるNrg4の種々の水準の遺伝子導入発現を有する5つの独立したトランスジェニック始祖を作出した。系統#111は、さらなる研究のために選択され、その理由はNrg4導入遺伝子が、痩身マウスにおけるその発現をわずかに上回る水準まで脂肪組織において特異的に発現するからであった。AP2−Nrg4トランスジェニックマウスは、生後の成長、身体的様相、及び一般的な行動特徴に関して非トランスジェニック同腹子と区別することはできなかった。
2型糖尿病及び非アルコール性脂肪肝疾患を治療する上で外来的に投与されたNrg4の治療能力を評価するために、Nrg4のEGF様ドメイン(アミノ酸1〜52)に対応するNrg4ペプチドを合成する。N末端アセチル化及びC末端アミド化を導入して、循環中のペプチドの安定性を改善する。このペプチドの生物活性を培養細胞において評価し、生体内研究を急性及び慢性の処置条件下で実施する。急性実験のために、本ペプチドを異なる用量で腹腔内注射を介して送達し、注射後に血漿及び肝臓の代謝産物濃度を測定する。これらの研究は、食餌誘発性肥満マウスモデル及び遺伝的肥満マウスモデルにおいて実施する。肝遺伝子発現を分析して、関与する標的代謝経路を研究する。慢性処置については、本ペプチドを、腹腔内注射または浸透圧ポンプシステムを介して送達し、定常かつ制御された送達を達成する。処置の開始後の異なる時点で代謝分析を実施する。薬物動態特性を変化させて、迅速なクリアランス及び/または失活を克服する。この目的のために、脂肪アシル基の化学修飾(例えば、パルミチル化)を有するNrg4ペプチドを生成する。アシル化ペプチドは、血清アルブミンと関係があることが示され、かつ循環における半減期、及び生物学的利用能を大いに改善した。ペグ化及びグリコシル化などの追加的な化学的修飾も生成させる。
現に臨床的な使用における多くの生物治療薬は、操作された哺乳類細胞株から精製された組換えタンパク質である。ポリヒスチン(polyhistine)タグ付き分泌タンパク質(His−Nrg4)としてNrg4を産生するプラスミドを構築する。His−Nrg4を分泌する安定してトランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を作製し、アフィニティマトリックスを用いて組換えNrg4を精製する。この組換えタンパク質は、適切なグリコシル化及びジスルフィド結合を含有しかつ、天然のNrg4と類似の薬物動態特性を有すると期待される。組換えNrg4の生物活性をマウスにおいて評価する。追加的に、血中グルコースを低下させ及び非アルコール性脂肪肝疾患を治療する上での治療効果の生体内評価のために、CHO細胞からタグのついていないNrg4を精製するプロトコルを確立する。
Nrg4の細胞外開裂部位をマッピングするために、アラニン変異体のパネルを、EGF様ドメインと膜貫通ドメインの間に位置するアミノ酸51〜61に関して作製した。検出を容易にするために、全長の野生型及び変異体のNrg4タンパク質を分泌型アルカリフォスファターゼ(SEAP)のC末端へ融合させた。成熟Nrg4の開裂及び分泌は、一過性にトランスフェクトしたHEK293細胞からの条件培地(CM)中のSEAP−Nrg4融合タンパク質の存在によって検出される。イムノブロッティング分析は、SEAP−Nrg4タンパク質が、トランスフェクトした細胞からのCM中に産生され、放出され、かつ容易に検出可能であることを示し、Nrg4細胞外ドメインの放出を示した(図14)。アラニンによって置換されるアミノ酸53〜54(53−2A)またはアミノ酸53(53−A)を有する突然変異体は、全細胞溶解物中の前駆体タンパク質の類似の発現にもかかわらず、CM中で検出可能なSEAP−Nrg4融合タンパク質の水準を顕著に低下させた。対照的に、アミノ酸51〜52、54、55〜57、55〜58、58〜59、または60〜61でのアラニン突然変異体は、培地中へのSEAP−Nrg4の放出に及ぼす中程度の効果を有していた。これらの結果は、アミノ酸53がプロテアーゼによるNrg4の開裂及び細胞外空間へのその放出に決定的であることを示す。
追加的な研究を実施して、Nrg4欠損を有する対象に及ぼす高脂肪食の効果を判定した。
野生型マウス及びNrg4ノックアウトマウスに標準食または高脂肪食を摂餌させた。NMR分析装置(Minispec LF90II,Bruker Optics)を用いて体脂肪量及び除脂肪体重を測定した。酸素摂取量(VO2)、自発的運動量及び摂餌量を、光学ビーム活性モニタリング装置を装備した集積開放型回路熱量計である包括的実験室モニタリングシステム(Comprehensive Laboratory Monitaring System(CLAMS))(Columbus Instruments)を用いて測定した。マウスは、密閉されたチャンバー(7.9インチ×4インチ×5インチ)で飼育し、餌と水は自由に摂れるようにした。本研究は、20〜23℃、12時間の明暗周期(暗期:午後6時〜午前6時)に設定した実験室において実施した。測定は、72時間連続して実施した。この時間に、動物にはチャンバーの内側に配置された装備された給餌装置及び飲水装置を通じて食餌及び水が提供された。各動物の食餌量を、チャンバーの下に装着した精確な秤を通じてモニターした。各チャンバーにおけるVO2は、10分間の間隔で5秒間連続して測定し、運動活動は、X次元及びZ次元において毎秒記録した。
トリグリセリド(Sigma)及び非エステル化脂肪酸(和光純薬)の血漿濃度は、市販のアッセイキットを用いて測定した。肝トリグリセリドは、すでに説明した通り抽出及び測定した。血漿インスリンは、ELISAアッセイキット(CrystalChem)を用いて測定した。耐糖能試験及びインスリン耐性試験を実施した。
本実施例は、Nrg4が肝臓における脂質生成遺伝子発現を減弱させることを通じてシグナル伝達することを実証する。理論によって結び付けられることなく、この肝脂質生成の下方調節は、Nrg4の有益な代謝効果の基礎となると考えられている。
50mMのトリス(pH7.5)、150mMのNaCl,5mMのNaF、25mMのβ−グリセロリン酸、1mMのオルトバナジン酸ナトリウム、10%のグリセロール、1%のトリトンX−100、1mMのジチオトレイトール(DTT)、及び新たに添加されたプロテアーゼ阻害薬を含有する溶解緩衝液中で肝臓を均質化することによって、全肝溶解物を調製した。肝核抽出物も調製した。簡潔には、0.6%のNP40、150mMのNaCl、10mMのHEPES(pH=7.9)、1mMのEDTA、及びプロテアーゼ阻害薬カクテルを含有する氷冷した均質化緩衝液中でダウンスホモジナイザーを用いて、凍結肝臓を均質化した。均質化液を4℃、450rpmで短時間遠心分離して組織片を取り除いた。懸濁液を新たなチューブに移し、4℃、3,000rpmで5分間遠心分離した。核ペレットを均質化緩衝液で洗浄し、20mMのトリス(pH=7.5)、25%のグリセロール、1.5mMのMgCl2、200μMのEDTA、20mMのKCl、及びプロテアーゼ阻害薬を含有する低塩緩衝液中で再懸濁した。20mMのトリス(pH=7.5)、1.5mMのMgCl2、200μMのEDTA、1.2MのKCl、及びプロテアーゼ阻害薬を含有する高塩緩衝液(1/2容積)の添加後、各タンパク質を4℃で2時間、抽出した。イムノブロッティング実験は、SREBP1及びChrebp(Santa Cruz Biotechnology)、チューブリン(Sigma)、及びラミンA/C、ホスホErbB4及び全ErbB4、ホスホAKT(S473)及び全AKT、リン光体−AMPK(Thr172)及び全AMPK(Cell Signaling)に対する特異的抗体を用いて実施した。
初代肝細胞をC57BL/6JマウスからII型コラゲナーゼ(Invitrogen、カリフォルニア州カールスバッド市)を用いることによって分離した。肝細胞は、10%BGSを含有するDMEM培地中で37℃及び5%CO2で維持した。アデノウイルス感染を分離当日実施した。24時間後、細胞を、ビヒクル(DMSO)またはT0901317(5μmol/L)とともにGST及びGST−Nrg4Ex(10μg/mL)を用いて24時間処理した。シグナル伝達については、細胞を、0.1%BSAを補充したDMEMへと12時間切り替えた後にGST及びGST−Nrg4Ex処理をした。組換えアデノウイルスは、すでに説明された通り(Liら,Cell Metabolism 8:105〜117,2008)、AdEasyアデノウイルスベクター(Stratagene,カリフォルニア州サンタクララ市)を用いて生成した。
肝臓がNrg4によって標的とされる主要代謝組織であることを確立したので、Nrg4が肝代謝を調節する機序を判定するために実験を実施した。遺伝子発現分析は、PGC−1、PGC1,ChREBP、及びSREBP2を含む肝代謝のいくつかの転写調節因子のmRNA水準が対照肝とノックアウト肝の間で類似していることを示した(図19のA)。対照的に、新規の脂質生成及びトリグリセリド合成の鍵調節因子であるSREBP1cのmRNA発現は、Nrg4ノックアウトマウス肝において有意に誘導された。重要なことに、SREBP1前駆体(pSREBP1)のタンパク質水準ならびに核におけるSREBP1の開裂しかつ転写活性のある分子種(nSREBP1)も上昇した(図19のB)。ホスホAMPK及び、mTOR複合体2の基質であるホスホAKT(S473)の水準は、野生型肝及びノックアウト肝の間で類似していた。
2型糖尿病及び非アルコール性脂肪肝疾患を治療する上で外来的に投与されるNrg4の治療上の能力を評価するために、組換えNrg4タンパク質を発現するベクター(GST−Nrg4)を、細菌宿主を用いて作出した。原理実証研究を実施して、組換えNrg4タンパク質の潜在的な治療効果を評価した。GST−Nrg4融合タンパク質及びGSTを、関連発現ベクターを含有する細菌から発現及び精製した。1日当たり2用量のGSTまたはGST−Nrg4を食餌誘発性肥満マウスに5日間連続して腹腔内投与した。代謝産物測定及び遺伝子発現分析のために、最後の注射の2時間後に血漿検体及び組織検体を収集した。血漿のグルコース濃度及びインスリン濃度は、対照においてよりもGST−Nrg4で処置したマウスにおいて低かった(図25)。理論によって結び付けられることなく、これらの結果は、血中グルコースを低下させるGST−Nrg4の能力が、インスリン分泌促進物質として作用するのとは異なる機序を通じて仲介されることを示す。新規の脂質生成に関与する酵素の発現は、リンゴ酸酵素1(ME1)及びステアロイルCoA脱飽和酵素1(SCD1)を含む、GST−Nrg4によって有意に低下した。
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Claims (24)
- 非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎及び硬変症からなる群から選択される代謝障害を治療するための医薬の製造における、配列番号1のアミノ酸配列を含むニューレグリン4(Nrg4)タンパク質、配列番号1の全長のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%または99%同一であるアミノ酸配列を含むNrg4バリアント、または配列番号1の残基1〜55、1〜52、1〜53または1〜62を含む生物活性のある断片の使用。
- 前記代謝障害は、NAFLDである、請求項1に記載の方法。
- 前記代謝障害は、脂肪性肝炎である、請求項1に記載の方法。
- 前記代謝障害は、硬変症である、請求項1に記載の方法。
- 前記Nrg4バリアントは、配列番号1の全長のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記生物活性のある断片は、配列番号1のアミノ酸残基1〜52または1〜62を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記Nrg4タンパク質は、配列番号1のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記医薬は、治療有効量の脂質低下薬との併用投与のためのものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用。
- 前記脂質低下薬は、アトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、フルバスタチン、エゼチミブ、ベザフィブラート、シプロフィブラート、クロフィブラート、ナイアシン、ゲムフィブロジル、及びフェノフィブラートからなる群から選択される、請求項8に記載の使用。
- 対象由来の検体における、配列番号1のアミノ酸配列を含むニューレグリン4(Nrg4)タンパク質、または配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99%同一であるアミノ酸配列を含むNrg4バリアントの水準をモニターする工程を含む、該対象における代謝障害または代謝障害に対する易罹患性をモニターする方法であって、この中で、該代謝障害は非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎及び硬変症からなる群から選択され、正常対象における該水準と比較して該対象において低い該水準は、該代謝障害を示唆しているか、または該代謝障害に対する易罹患性を示しており、かつこの中で、該正常対象は、該代謝障害に罹患していないことが判っている、該方法。
- 対象由来の検体における、配列番号1のアミノ酸配列を含むニューレグリン4(Nrg4)タンパク質、配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99%同一であるアミノ酸配列を含むNrg4バリアント、または配列番号1の残基1〜55、1〜52、1〜53または1〜62を含むこれらの生物活性のある断片の水準を経時的にモニターする工程を含む、該対象における代謝障害の進行をモニターするための方法であって、この中で、該代謝障害は非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎及び硬変症からなる群から選択され、経時的な該Nrg4タンパク質、バリアント、またはこれらの生物活性のある該断片の水準の低下は、該代謝障害の進行を示唆している、該方法。
- 対象由来の検体における、配列番号1のアミノ酸配列を含むニューレグリン4(Nrg4)タンパク質、配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99%同一であるアミノ酸配列を含むNrg4バリアント、または配列番号1の残基1〜55、1〜52、1〜53または1〜62を含むこれらの生物活性のある断片の水準を判定する工程を含む、該対象における代謝障害の治療の有効性をモニターするための方法であって、この中で、該代謝障害は非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎及び硬変症からなる群から選択され、経時的な該Nrg4タンパク質、バリアント、またはこれらの生物活性のある該断片の水準の上昇は、有効な治療を示唆している、該方法。
- 前記代謝障害は、NAFLDである、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記代謝障害は、脂肪性肝炎である、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記代謝障害は、硬変症である、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎及び硬変症からなる群から選択される代謝障害を治療するための組成物であって、配列番号1のアミノ酸配列を含むニューレグリン4(Nrg4)タンパク質、配列番号1の全長のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%または99%同一であるアミノ酸配列を含むNrg4バリアント、または配列番号1の残基1〜55、1〜52、1〜53または1〜62を含む生物活性のある断片を含む、組成物。
- 前記代謝障害は、NAFLDである、請求項16に記載の組成物。
- 前記代謝障害は、脂肪性肝炎である、請求項16に記載の組成物。
- 前記代謝障害は、硬変症である、請求項16に記載の組成物。
- 前記Nrg4バリアントは、配列番号1の全長のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項16に記載の組成物。
- 前記生物活性のある断片は、配列番号1のアミノ酸残基1〜52または1〜62を含む、請求項16に記載の組成物。
- 前記Nrg4タンパク質は、配列番号1のアミノ酸配列を含む、請求項16に記載の組成物。
- 前記組成物は、治療有効量の脂質低下薬と併用投与されることを特徴とする、請求項16〜22のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記脂質低下薬は、アトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、フルバスタチン、エゼチミブ、ベザフィブラート、シプロフィブラート、クロフィブラート、ナイアシン、ゲムフィブロジル、及びフェノフィブラートからなる群から選択される、請求項23に記載の組成物。
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