JP6564865B2 - 光電気的触媒作用のための電極、太陽電池、及び前記電極を製造するための方法 - Google Patents

光電気的触媒作用のための電極、太陽電池、及び前記電極を製造するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体材料の粒子を含む光電気的触媒作用のための電極、及びそのような電極を備える太陽電池、及び前記電極を製造するための方法に関する。
光触媒電極は、光活性である表面を有する。すなわち、その材料は、光励起による内部光効果の結果として、電子正孔対を発生する。その結果、照光に起因して、触媒されるべき反応に必要な導電性及び過電圧が減少する。
光触媒電極は例えば、代替燃料を得るための(光)電気化学的水分解(HO→H+1/2O)で、又は二酸化炭素が酸化数の低い一酸化炭素又は炭化水素になる反応で、使用される。
このような光触媒電極は例えば、基材表面(支持体)上に顔料粉末を電気泳動堆積(EPD)することによって製造することができる。電気泳動堆積は幅広く使用されている工業的プロセスであり、ここで、コロイドの粒子が電場の影響下で電極上に堆積される。
実験室において合成された、粉末形状の光活性材料の電気泳動堆積が先行技術である。最もよく知られている最近の研究の例は、導電性基材上への酸化タンタル(TaON)の堆積である。電気泳動方法が使用されている他の領域としては、イットリウム又はセリウム系酸化物などの材料で作られる非光活性膜の製造が含まれる。
堆積される粒子は、大部分が、高品質基準を満たすために実験室スケールで製造される粒子である。電極が高品質であることを表すために、具体的には、粒子サイズ及びそれらの材料特性(例えば粒子表面の欠陥密度など)の変動の低さについて、高い基準が設定される。工業的に製造された粒子、特に顔料粒子は、これらの基準を満たさない。なぜなら、それらは、粒子サイズの変動が比較的幅広い顔料粉末として調製されるからである。このような粉末を、EPDを使用する電極の製造において使用すると、触媒層の粒子の分布が不均一である電極が得られる(図1)。このことは、EPD中に、低い流動抵抗のために、より小さい粒子が、より大きい粒子よりも速く、基材表面上に堆積するという事実に起因する。
加えて、工業的に入手可能な材料は、多数の欠陥部位を有する。このため、材料における再結合率及び粒子の表面上の再結合率は高くなり、電極の質がかなり低下する。
しかしながら、EPDの前に、高品質の(顔料)粒子を製造するためには、高いレベルの労力及びコストが必要である。そのため、本発明の一つの目的は、低コストで高品質の電極及び前記電極を製造するための低コストの方法を提供することである。
この目的は、独立請求項において記載される特徴を備える電極及び方法により達成される。
したがって、本発明の第一の態様は、光電気的触媒作用のための電極に関し、この電極は支持層を含み、支持層の上に触媒層が配置され、触媒層が第一の半導体材料の粒子を含む。本発明によれば、触媒層はマトリクスをさらに含み、このマトリクスは第二の半導体材料を含む。このマトリクスは、それが粒子を少なくとも部分的に取り囲む(包埋する)ように配置される。
本発明に係る電極の利点は、具体的には、マトリクスが、光効果によって発生し粒子−マトリクス界面によって分離した電荷キャリアの除去を容易にし、そのため粒子表面上の分離した電荷キャリアの再結合を阻害することである。このようにして、光を照射した時の材料の導電性が、標準的な材料より長い距離にわたって保持される。ここで、電荷キャリアの移動は隣接する粒子を介してのみ起こる。その結果として、本発明に係る電極によれば、高品質が、具体的には、照射下でより高い光電流又はより高い光電圧が、得られる。
この効果は、他の粒子ともマトリクスとも接触しない領域を有する粒子の数が少なくなるほど、さらに強化される。したがって、マトリクスが粒子のあらゆる面を取り囲み、粒子がマトリクス材料に包埋されていることが、特に好ましい。
本発明の方法において、光電極は、光電気化学電極及び光起電性電極の両方であるとみなされる。ここで、光電気化学電極は、電解質上に配置される。電解質は、電極とともに電気化学的半電池を形成する。これに対し、光起電性電極はイオン伝導体に隣接する。このイオン伝導体は具体的にはレドックス対を含み、光起電性反応に起因して消費されない。
光電気化学セル、又はPECは、太陽電池であり、可視光を電気エネルギーに変換する。セルは、半導体光アノード、金属で作られるカソード、及び電解質から成る。セルは、電気エネルギーを直接に発生するか、又はセルは水の電気分解と同様のプロセスで水素を製造する。
支持層は導電性材料であり、導電性材料の上に触媒層が配置される。支持層は、具体的には、電極の外形及びサイズを規定し、電気回路に連結することができる。
触媒層は、粒子及びマトリクスを含み、光活性である。このことは、好ましくは、粒子とマトリクスの両方が、内部光効果、具体的には光導電性を示すことを意味する。したがって、触媒層は、具体的には、反応を電気化学的に触媒するように設計される。
粒子は、好ましくは顔料粒子、具体的には着色顔料粒子である。この顔料は、光活性特性を有し、使用される適用媒体、例えば溶媒などに溶解しない(DIN55944)。この粒子は半導体材料を含み、この半導体材料は好ましくは、少なくとも1つの金属又は1つの金属イオンを含む。
電極は好ましくは、平面電極であり、この平面電極では、反応に(例えば水の酸化に)必要とされる過電圧が、触媒層、具体的には顔料の光活性によって低減される。この低減は、電子正孔対の光励起発生を伴う粒子の内部光効果によって可能となる。すなわち、外部電圧源によって供給される必要がない光電圧が構築され、したがって、全体の電圧がより低くても電極が反応できるようになる。ここで起こる電流密度は、電荷キャリア(還元反応を伴う電子又は酸化反応を伴う正孔)によって運ばれる。この電荷キャリアは、もっぱら又は大部分が光誘導される、すなわち、照光がない場合は発生しない。
本発明に係る電極の一つの好ましい実施形態において、粒子の少なくとも90%は、平均粒子直径からの偏差が、最大20%、具体的には最大15%、好ましくは最大10%である。すなわち粒子が単分散で分散する。有利なことに、この実施形態は、電極、及び/又は電極の触媒層が、全てのセクション及び/又は部分的セクションにおいて、同じ電気化学的特性、具体的には電気特性を有することを保証する。
同じ特性(物理的、化学的又は有機的)を有する粒子又は個々の要素の集合が、「単分散」と呼ばれる。許容される標準偏差、用途又はサイズクラスに応じて、1つの特性のみが同じであることもできる。ここで、分散は具体的には、粒子の組成及び/又は直径を指す。
粒子直径の分布に加えて、平均粒子直径は、電極の品質に直接影響を及ぼす。好ましくは、粒子はナノ粒子である。平均粒子直径は、可能な限り小さく、好ましくは50〜100nmの範囲にある。1つの好ましい粒子直径は、材料に依存し、粒子材料中の電荷キャリアの自由拡散長の範囲にある。なぜならば、これにより、光励起された電荷キャリアの長い耐用期間τが保証されるからである。
光励起された電荷キャリアの耐用期間τとは、すなわち、電子正孔対が分離した状態で存在する時間である。この耐用期間τは、(粒子体積において)電荷キャリアが再結合して、そのため固体−電解質界面上での反応にもはや利用することができなくなる前の、電荷キャリアを電極反応に使用することのできる期間を示す。
耐用期間と同様に、本発明によれば、電極の品質は、いわゆる(少数電荷キャリア)拡散長、Lによっても説明することができる。この拡散長、Lはすなわち、分離した電荷キャリアが、再結合が起こる前に移動することのできる長さスケールである。いわゆる拡散係数Dが使用される場合、これらの2つの値の間には、L=(Dτ)1/2による数学的関係がある。
単純化されたGartnerモデルでは、予想される光電流密度は最終的に、光強度I、光吸収係数α及び(取り囲む電解質に依存する)材料の電子バンド曲がりWという材料の定数を用いて、jphoto=−eI(1−e−aW/(1+αL))により単純化して表すことができる。
したがって、粒子が、少数電荷キャリアの拡散長Lが特に長い材料を含むことが好ましい。
さらに、粒子の体積における及び/又はそれらの表面上の電子欠陥の密度は、好ましくは、可能な限り小さい。なぜなら、これらは、体積における分離した電荷キャリアの再結合を加速し、表面上での電荷キャリア結合を増加させるからである。
本発明のさらに好ましい実施形態において、半導体材料は自由電荷キャリアを有し、ここで、マトリクス材料中の過半数を占める電荷キャリア(過半数電荷キャリア)のタイプは、粒子において照光の結果として続いて形成される電荷キャリア(少数電荷キャリア)のタイプに対応する。この実施形態において、光により発生した電荷キャリアが、マトリクス材料にわたり、電解質界面へ、最適に除去される。
マトリクス材料は具体的には、アモルファス材料であり、これは粒子を取り囲み、光により発生した電荷キャリアが電解質界面へ除去されることを可能にする。このマトリクス材料の電子構造は好ましくは、粒子内の少数電荷キャリアタイプ(光励起された電子又は正孔)が、マトリクス材料中の過半数電荷キャリアタイプと一致することを特徴とする。このことは、例えば、粒子内で正孔(電子的な欠陥として知られる)が光によって励起され、粒子−マトリクス界面に輸送された後、正孔がそこから、正孔電流を介してマトリクス材料内を送られて、正孔が電解質との界面に達することを意味する。この例において、正孔がマトリクス材料中の過半数電荷キャリアである、すなわち正孔は光励起されないと想定されているため、マトリクス材料内でのその再結合確率が非常に低い。ドーピングタイプによる特性決定によれば、上の例は、nドープされた粒子とpドープされたマトリクス材料の組み合わせにより実現される。代替的に、ドーピングの結果得られるマトリクス材料の過半数電荷キャリア、及び粒子の少数電荷キャリア(すなわちもっぱら光励起された電荷キャリア)は、電子である。
さらに、マトリクス材料のカチオンが粒子の材料のカチオンと同じ元素を含む場合が好ましい。特に好ましい態様では、マトリクス材料は、粒子組成物のカチオンの少なくとも1つのタイプの酸化物及び/又はセラミックを含む。
さらに、マトリクス材料が、アモルファス半導体材料と一緒に基礎材料を含むことが好ましく、この基礎材料は、炭素が豊富であり、電子的に不活性且つ電気化学的に不活性である。その炭素含量は好ましくは、30質量%より高い、具体的には45質量%より高い、特に好ましくは50質量%より高い。このようなマトリクス材料は、とりわけ、光活性粒子を保護するのに使用される。この光活性粒子はさもなくば、酸化還元プロセスによって電解質と直接接触するとアモルファス化される。そしてそれゆえに、この光活性粒子は、再結合プロセスの数が増加することに起因して、それらの光活性を失うか、又は光活性を強く減少させる。
本発明に係る電極のさらに好ましい実施形態において、触媒層は、本発明に係る同様のタイプの複数の層の多層系として設計される。これは、触媒層が、規定の層厚について非常に均一であるという利点を有する。なぜなら、同じタイプの複数の薄い層は、それらの層厚が小さいために、均一性が最大であり、そして、それらの薄い層を並べて、規定の層厚のより厚い層を形成することにより、やはり均一性が最大である層が得られるためである。さらに、不均一系の層が配置されて多層系を形成していることに起因して、例えば、層厚について導電性の勾配を有する触媒層が達成される。ここで、好ましくは、2〜10の層、具体的には2〜5の層が配置される。
本発明のさらなる態様は、本発明に係る電極を有する太陽電池に関する。本発明に係る太陽電池の利点は、具体的には、本発明に係る太陽電池は、作るのがより簡単であること、より長い耐用期間を有すること、及び非毒性の物質から構築することができることである。本発明に係る太陽電池において、電極は、吸収体材料を形成する。イオン伝導体、具体的には固定されたイオン伝導体は、電極上に配置される。
太陽電池はさらに、対向電極を有する。この対向電極は、イオン伝導体を介して本発明に係る電極(光電極)に電気的に連結される。好ましくは、対向電極は平面であり、本発明に係る電極に向かい合って配置されて、これにより層スタックが、本発明に係る光電極(太陽電池の吸収体材料)/イオン伝導体/対向電極から形成される。この実施形態において、好ましくは、対向電極は、光電極の活性波長(光電極において光効果を引き起こす波長)のために、透明導電性材料(TCO)を含む。この実施形態の利点は、具体的には、電極が大きい表面積を有し平行に配置されていることに起因して、発生した多数の自由電荷キャリアがイオン伝導体中を長い距離移動して再結合することなく、自由電荷キャリアを捕捉することができることである。これにより効率の度合いが増加する。代替的に、対向電極は棒電極又は平板電極である。この実施形態の利点は、遮光を完全に防止することができることである。加えて、材料に依存して、自由電荷キャリアの再結合率は、表面積が小さくなると減少する。
光電極において、照射の結果、光効果に起因して、電荷キャリアが発生すると、これらは分離され、イオン伝導体を介して対向電極に導かれ、外部電力回路に供給される。
本発明のさらなる態様は、光電気的触媒作用のための電極、具体的には上述の電極、を製造するための方法に関する。本発明によれば、この方法は、少なくとも以下のステップを含む。
a:溶媒中の粒子の懸濁液を調製し、懸濁液を支持層に接触させるステップ、
b:粒子の層を支持層上に堆積するために、支持層と懸濁液との間に電圧パルスを印加するステップ、及び
c:懸濁された粒子の直径を減少させるステップ。
ここで、ステップbが繰り返される。
本発明に係る方法を機能させる方法は、具体的には、表面への荷電粒子の移動が、短い電圧パルスの持続時間にのみ、この短い期間にのみ、開始されるという事実から成る。流動抵抗に起因して、最も小さい粒子のみが、電圧パルス内に表面に達することができ、堆積させることができる。ある特定の値を超える粒子直径を有する粒子は、懸濁液中に残り、堆積されない。次に、粒子のエッチングは、粒子のサイズを減少させることにより、小さい粒子を再び発生する。この小さい粒子は、次の電圧パルスで堆積される。したがって、非常に均一な層が堆積される。この層に堆積された粒子は、ある特定の直径を超えない。そして、このような均一に分布した粒子を懸濁液として予め利用可能にしておく必要がない。
本発明に係る方法は、一方では、光により発生した電荷キャリアのいわゆる体積再結合率を低減する目的で、初期材料の粒子直径のサイズが強く減少するという利点を示す。さらに、本発明に係る方法は、粒子の必要な品質レベルが、標準的な方法で必要なレベルよりも低いため、標準的な方法と比較して、粒子を調製する労力及びコストがかなり低減されるという利点を示す。したがって、本発明に係る方法によれば、ステップcにおいて粒子直径が減少するので、粒子直径の分散がより大きい粒子を使用することができる。加えて、ステップcにおいて粒子表面の品質が最適化され、それにより表面上の欠陥密度が低減される。ステップbにおいて小さい粒子を堆積することにより、高品質触媒層をもたらす粒子のみがキャリア材料上に堆積されるようになる。
コストに関しては、低品質の低コスト粒子を堆積のための出発物として使用することができるため、工業的に製造された市販の粒子を使用することで、コストがかなり下がる。同時に、電極の品質が向上する。すなわち、達成可能な光電圧密度及び光電流密度が最大化される。ここで、(実験室において研究目的で製造された材料と比較して)通常低品質の粒子から電極を製造することができることが、特に重要である。ここで、この電極は、最初は検出可能な光活性のみを示し、後続の最適化ステップにおいて、技術的工業的用途に関連する効率を達成する。通常、これらは、AM1.5の光条件下で、観察された反応の熱力学的電位に正比例して、およそ10mAcm−2の光電気触媒電流密度を含む。
本発明によれば、ヘテロ系を発生する方法が推奨される。このヘテロ系により、顔料粒子(これは、好ましくは結晶質であり、材料に固有の拡散長以下のサイズの平均直径を有する)が、少なくとも部分的に、好ましくは完全に、アモルファス導電性(例えば酸化物)マトリクスに包埋される。ここで、マトリクス材料は好ましくは、粒子から得られる。多段階の複合処理により、電極の不均一系の構造が達成される。この多段階の複合処理は、電気泳動粒子輸送及びアモルファスマトリクス材料の同時形成を含む。ここで、好ましくは、処理は2〜10ステップ、好ましくは2〜5ステップで行われる。言い換えれば、ステップb及び/又はステップcは、2〜10回、好ましくは2〜5回繰り返される。
本発明に係る方法によれば、ステップaにおいて、堆積される粒子は適切な溶媒中に懸濁される。適切な溶媒は、粒子を溶解しないが、好ましくは粒子の凝集を懸濁液の状態で防止する溶媒である。選択された粒子材料に応じて、溶媒は好ましくはプロトン性溶媒である。懸濁された粒子は、分極した又はイオン化された表面を有する。さらに、ステップaは、キャリア材料を懸濁液に接触させるステップを含む。このステップは、例えば、懸濁液へのキャリア材料の浸漬、キャリア材料上への懸濁液の適用を含むものと理解される。ここで、キャリア材料は表面を有し、この表面上に、本方法の過程で粒子が堆積する。
粒子の表面の分極又はイオン化は、好ましくは、化学的添加剤の添加により達成される。好ましくは、粒子表面の電荷は、懸濁液への酸化剤又は還元剤の添加により決定される。1つの好ましい試薬は、例えばヨウ素である。
後続のステップbは、電圧パルスの印加を含む、すなわち、予め指定されたレベルでの、予め指定された期間、具体的には短い期間の、電圧の印加を含む。ここで、数秒から数分の期間が、「短い」とみなされる。2つの電圧パルスの間に、電圧が印加されないか、又は電圧パルスと比較して低い電圧が印加される。
電圧が分極されて、電場が誘導される。これにより、粒子は、それらの表面が分極している又はイオン化されていることに起因して、キャリア材料の表面へ懸濁液内を移動する。キャリア材料が正の又は負の電極になるように、粒子表面上の電荷に応じて、電圧が印加される。移動スピードは具体的には、溶媒の粘度及び粒子直径により決定される。より小さい直径を有する粒子は、より大きい粒子直径及び/又はより大きい粒子表面を有する粒子よりも、高い移動スピードを有する。電圧パルスが終了すると、粒子の移動は中断されて、懸濁された粒子の一部のみが、すなわち、より小さい直径及び/又はより小さい表面を有する粒子のみが、キャリア材料の表面に達してそこに堆積されることになる。
したがって、電圧パルスの持続時間は、各電圧パルスで堆積される層厚及び層組成に、及び具体的には、堆積された層内の最大粒子直径に、影響を及ぼす。
本発明に係る方法の好ましい実施形態において、電圧パルスは、10秒間〜5分間、好ましくは1〜3分間、具体的には1〜2分間の時間、印加される。この好ましい時間内で堆積された層は、粒子サイズの均一性が大きい。さらに、これらの時間内では、堆積された粒子が、粒子材料内の電荷キャリアの拡散長L以下の直径を有することが保証される。上述のように、このような層を有する電極は、特に高品質である。
本発明に係る方法のステップcにおいて、粒子直径が減少する。1つの好ましい実施形態において、この減少は、化学的エッチングによって行われる。この目的のために、この方法の開始時及び/又はこの方法中に、次いで好ましくは電圧パルスの間に、化学的エッチング剤が懸濁液に添加される。化学的エッチング剤は粒子材料を根本的に溶解することができるが、この溶解は、方法の最中に、粒子の一部のみが、具体的には個々の粒子の一部のみが、溶解するようなスピードで起こる。化学的エッチング剤は、この事実により特徴付けられる。
好ましくは、エッチングの目的で、懸濁液にアルカリ液又はアルカリ質が補充される。しかしながら、代替的に又は付加的に、酸化剤及び還元剤などの他の試薬を添加することができ、この他の試薬は、粒子材料を、溶媒中に溶解可能な物質に変換するものである。この試薬は好ましくは、プロトン性溶媒中で解離する。例えば、ヨウ素を懸濁液に添加すると、最初に荷電粒子表面が生じる。過度のヨウ素はヨウ化水素酸(HI)を形成し、ヨウ化水素酸(HI)は次いで、反応のさらなる過程でエッチング剤として作用する。
ステップcに加えて、すなわち本質的に連続して、粒子の直径の減少は、電圧パルス中にも起こることができる。これは、例えば、全体の手順の間に化学的エッチング剤が懸濁液中に存在するという事実によって実現される。
粒子の直径が減少するとき、粒子の表面の一部が溶解する。その結果、一方では、粒子直径の減少が起こる。他方では、溶解した物質は次いで、酸化物などのさらなる化合物に入り込むこともでき、表面上にマトリクス材料として堆積することもできる。この堆積は、粒子の堆積と同時に起こり、必要であれば、パルスの合間でさらに起こることができる。
特に有利な態様では、本発明に係る方法のステップcにおいて、粒子は部分的に溶解し、ステップbにおいて、溶解した材料が、粒子と同時にマトリクス材料として堆積する。このことにより、マトリクス材料が、パルスの合間での堆積とは対照的に、粒子から成る層に隣接する別個の層に堆積されず、それ故に不均一系の層スタックが形成されない、という利点がもたらされる。かなり大きい程度に混合が起こり、その結果、粒子の少なくとも一部がマトリクス材料によって取り囲まれ、好ましくは粒子がマトリクス材料に包埋される。
さらなる実施形態において、マトリクス材料の電気化学的特性に正の影響を及ぼすさらなる物質が、懸濁液に添加されることが好ましい。このような物質としては、例えば、マトリクス材料の過半数電荷キャリアのタイプが、粒子の少数電荷キャリアのタイプに対応するように、マトリクス材料を必要に応じてドーピングする物質が含まれる。適切な添加剤としては、金属ハロゲン化物、特に金属塩化物が含まれる。
本発明のさらに好ましい実施形態は、従属請求項に記載された残りの特徴において説明される。
本出願において言及された本発明の様々な実施形態は、個々の場合において別段の記載がない限り、互いに有利に組み合わせることができる。
ここで、本発明を、添付の図面を参照して、例示的な実施形態において以下に説明する。
図1は、先行技術に係る光電気的触媒作用のための電極の模式側面図(I)及び本発明の好ましい実施形態に係る光電気的触媒作用のための電極の模式側面図(II)を示す。
図2は、本発明の好ましい実施形態に係る方法の模式図を示す。
図3は、先行技術に係る電極の光電流密度と本発明に係る電極の光電流密度を比較する図表を示す。
図4は、本発明に係る方法を使用して製造された電極の、2種類の分解能でのEDX画像を示す。
図1は、先行技術に係る電極10'(部分図I)と、本発明に係る電極10(部分図II)を比較する模式側面図を示す。電極10及び電極10'は両方とも、支持層1を有し、支持層1の上に触媒層2が堆積されている。一方、触媒層2は光活性粒子3を含む。電極10及び電極10'は例えば、電気泳動堆積(EPD)を使用して作製することができる。
電極10'の構造は、典型的に、より大きい直径分布を有する粒子3の電気泳動堆積によって維持される。この電極10'の構造は、触媒層2中に、より小さい粒子3a及びより大きい粒子3bの両方を有する。粒子3のそれぞれの可動性にしたがって、溶液での堆積中に、最も小さい粒子3aが最も速く堆積され、より大きい粒子3bが最も遅く堆積される。この理由のために、より小さい粒子3aは、より大きい粒子3bよりも、支持層1の近くに配置される。
図1の部分図IIは、本発明に係る電極10の構造を示しており、ここで、小さい粒子3a(直径<拡散長)が、支持層1上のいくつかの層5中に単分散されて配置される。一方で、包埋された(アモルファス)マトリクス4は、アモルファスの電子的及び電気化学的不活性の基礎材料4b及びアモルファス半導体材料4aを含んでおり、光により発生した電荷キャリアを電解質界面の方へ除去することを可能にする。不活性基礎材料4bは、特に炭素が豊富である(炭素含量が30質量%より高い、具体的には50質量%より高い)。一方で、金属酸化物などの半導体材料4aは、炭素含量が30質量%未満、具体的には20質量%未満であり、光活性粒子3aのカチオンに対応するカチオンを有する。ここで、粒子3aのカチオンと、マトリクスの半導体材料4aのカチオンが、同じ酸化段階を有するかどうかは、重要でない。
本発明に係る電極によれば、電荷キャリアが粒子3aにおいて発生し、電荷キャリアはそこから、マトリクス4を通って移動する。この移動は、マトリクス4の半導体材料4a内で始まり、いわゆるホッピングメカニズムを介する。不活性基礎材料4bは、電荷キャリアに対し高インピーダンスバリアを提示する。電荷キャリアは、トンネル効果を介してのみこのバリアを横断することができる。それにもかかわらず良好な導電性を実現するためには、基礎材料4bの広がり及び/又は導電性及び半導電性粒子3a、4aの間の距離が、可能な限り小さく、好ましくは1〜5nmの範囲である。
本発明に係る光電気的触媒作用のための光電極は、触媒エネルギー変換のために、結合電子及びイオン輸送を使用する。ここで、電解質がイオン伝導体の役割を果たす。この電解質において、HOをH及びOに分解するプロセスなどの、部分的に不可逆的な化学的プロセスが起こる。ここで、同じ電極を、電解質(これは実際は本発明の目的ではない)が、いわゆるレドックス対(例えばヨウ化物/三ヨウ化物など)を含有する電解質で置き換えられている、同等の配置で動作させることができる。結果として実現される配置により、電解質を消費することなく、可逆的条件下(I→I 及びI →I)で、光エネルギーが光電圧及び光電流に変換される。次いで、これは光電気化学太陽電池になる。さらなる実施形態において、電子伝導体によって電解質を完全に置き換えることができ、この電子伝導体は電極を対向電極に連結する。これは、導電性の材料、具体的には金属の材料と、表面を直接接触させることによって、及び/又は透明導電性酸化物(TCO)を堆積し、次にTCOを好ましくは金属接触を介して対向電極に連結することによって、行うことができる。この配置により、固体の太陽電池が実現され、ここで、必要とされる光電圧及び光電流が、触媒粒子として知られる構造において発生する。
図2は、本発明に係る方法の模式図を示しており、これは、大きい直径分布を有する市販の粒子3のn回のステップの電気泳動堆積によるものである。最初に、粒子3を溶媒5(示されず)に懸濁する。この粒子3は、粒子直径が非常に多様である。この懸濁液を支持層1に接触させる。これは、懸濁の前と後の両方で行うことができる。それに続いて、堆積プロセスが始まる。このプロセスは一般に、2ステップ(b、c)において行われ、これらのステップは、触媒層2の所望の層厚が達成されるまで繰り返される。
ここで、本発明に係る多段階堆積によれば、粒子の中間エッチング(c)及び短い電気泳動堆積段階(b)が、キャリア材料1上に均一なサイズ分布を実現する。一方で、エッチングプロセスの反応生成物は、マトリクス材料4の包埋構造を可能にする。個々の場合において、さらなる添加剤の添加により、マトリクス材料の化学的組成及びその電子特性を適切に改変することができ、そのため電荷輸送及び界面のバンド曲がりについての好ましい導電性特性を実現することができる。
好ましい一実施形態において、これは具体的には以下を意味する。
1)顔料粒子を、電気泳動堆積に適切な溶媒(例えばアセトン又はアセトニトリル)中に懸濁する。反対電荷を有する支持層1への均一な輸送が保証されるように、粒子3の表面電荷を、適切な還元剤又は酸化剤(例えばヨウ素)を添加することにより決定する。短い電圧パルスを介して、最も小さい粒子3a(これは拡散長より小さい直径を有する。既に懸濁液に存在する場合)のみが、キャリア材料上に電気泳動堆積される。この効果は、より大きい粒子(これはより大きい直径を有する)が、粘性のある溶液において、より高い抵抗(この抵抗は、直径に伴い二次関数的に増加する)に起因して、より長い輸送時間を必要とするという事実により、実現する。
2)化学的エッチング剤の添加により、それに続いて粒子直径が減少する。これにより、粒子3aの表面に近い領域が溶解する(ここでは、小さい矢印で示される)。同時に、エッチング(c)に起因して、表面状態の密度がより低い粒子表面が実現する。一般に、酸又はアルカリ液がこの目的に適している。しかしながら、ヨウ素が使用される場合、プロトン性の、すなわちプロトン供与性のエタノールを、酸性の、且つそれ故にわずかにエッチング性の効果を達成する目的で、添加することができる。このエッチング(c)の過程で、粒子(3)の材料が懸濁液に放出される。次いで、後続の電圧パルスが、最も小さい粒子3aを支持層1に輸送する。同時に、マトリクス4が電極上に電気化学的に形成され、このマトリクスは、エッチングの過程で、溶解した反応生成物の化学成分から蓄積される。このマトリクス材料4は、例えばアモルファス構造を有する。必要であれば、さらなる化学的添加剤(例えば金属塩化物)が、マトリクス材料4の電子特性を改変するのに役立ち得る。
3)電極上に所望の厚さの膜が形成されるまで、ステップ1及びステップ2を繰り返す。膜厚さが達成される前にヨウ素濃度が使い果たされた場合、好ましくは、懸濁液にヨウ素が再び添加される。このようにヨウ素濃度が使い果たされることは、代替的に又は付加的に、堆積についてのインジケータ及び/又はレギュレータとしての役割を果たすことができる。全体の光吸収挙動、及びそれ故に、入射光と発生した電荷キャリアとの割合は、膜厚さにより決定される(入射光子対電荷キャリア効率、IPCE)。
<例示的な実施形態>
バナジン酸ビスマス顔料(BiVO)(Bruchsaler−Farben GmbH製)を使用した。本発明に係る方法のステップaにしたがい、黄色顔料(35mg)をアセトン(10ml)/ヨウ素(40mg)溶液中に、超音波浴(37kHz)中で10分間懸濁する。それに続いて、電気泳動堆積のためのこの懸濁液を、キャリア(フッ素化酸化スズ、FTO)上に、各1分40秒間電気泳動堆積し、これを3回繰り返した。個々の堆積の間に、懸濁液を超音波浴中に再びセットした。添加されたヨウ素は残留水とともにアセトン溶液を形成するために、酸化物粒子は強く部分的に溶解し、したがって酸化物粒子のサイズが減少する。最初の堆積及び最後の堆積の後に、結果として得られた表面の形態を、EDXを使用して決定した(図3)。この表面形態は、図1のIIに概略的に示される電極10に対応する。
ここで選ばれた例において、マトリクス材料4は主として、アモルファスのバナジウム酸化物(V)であり、このバナジウム酸化物は、BiVOから成る粒子3を包埋する。
図3において、一定の電位(1.2V)で、光をスイッチオン又はオフ(約50mWcm−2)したときの、2つの電極10及び電極10'の挙動を、比較して示す。光をスイッチオン又はオフする時点は、参照番号21及び22で示されている。先行技術に係る電極10'(これは、例えば、所望の層厚が達成されるまで、溶液の電気泳動堆積を1回限り行うことにより製造することができる)が、光パルス中におよそ20μAcm−2の光電流密度しか有しない一方で、本発明に係る電極10は、最大200μAcm−2の光電流密度を達成する。この結果は、0.1M NaOH電解質における酸素の光電気的発生中に測定した。2つの比較された電極10及び電極10'の光電流応答が、0.1M NaOH電解質において示される。Ag/AgCl参照電極と比較して1.2Vになるように電位を選択した。
図4は、ステップ1の後のマトリクス材料の界面上の触媒層のEDX画像(I)、及び図3に表される本発明に係る方法の完了後のマトリクス材料の同じ部位のEDX画像(II)を示す。外観(Ia)において、(より薄い)界面表面を見ることができ、この界面表面は、より大きい粒子又は粒子凝集体によって部分的に覆われている。Ibのアモルファス相は、より小さい粒子がほとんど包埋されていないことを示す。対照的に、方法(II)の完了後のEDX画像の外観IIaは、より大きい粒子又は凝集体の堆積が減少していることを示している。詳細図IIbは、ナノ粒子のヘテロ層を示しており、この層は、アモルファス相によって取り囲まれた小さい個々の構成要素から成る。IIbにおいて、ナノ粒子のヘテロ層をはっきりと見ることができ、この層は、アモルファス相によって取り囲まれた小さい(非結晶質の)個々の構成要素から成る。ここで、ナノ粒子の、非結晶質の構成要素は、アモルファス相とともにマトリクス材料を形成する。
参照番号リスト
1 支持層
2 触媒層
3 粒子
3a 小さい粒子
3b より大きい粒子
4 マトリクス
4a アモルファス半導体材料
4b 不活性基礎材料
5 溶媒
10 電極
10' 先行技術に係る電極
20 本発明に係る電極の電力密度
30 先行技術に係る電極の電力密度
21/31 光オン
22/32 光オフ
23/33 光電流密度

Claims (13)

  1. 光電気的触媒作用のための電極(10)であって、
    前記電極(10)が支持層(1)を含み、前記支持層(1)の上に触媒層(2)が配置され、前記触媒層(2)が第一の半導体材料の粒子(3)を含み、
    前記触媒層(2)が、アモルファスの第二の半導体材料のマトリクス(4)をさらに有し、前記マトリクス(4)が前記粒子を少なくとも部分的に取り囲む、電極(10)であり、
    前記粒子(3)の少なくとも90%は、平均粒子直径からの偏差が、最大20%であることを特徴とする、電極(10)。
  2. 前記粒子(3)の少なくとも90%は、平均粒子直径からの偏差が、最大10%であることを特徴とする、請求項1に記載の光電気的触媒作用のための電極(10)。
  3. 前記半導体材料が自由電荷キャリアを有し、前記マトリクス材料において過半数を占める電荷キャリアのタイプが、照光の結果、粒子(3)において形成される電荷キャリアのタイプに対応することを特徴とする、請求項1〜2のいずれか一項に記載の、光電気的触媒作用のための電極(10)。
  4. 前記電極が、光電気化学電極又は光起電性電極であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の、光電気的触媒作用のための電極(10)。
  5. 解質又は電子伝導体が、前記電極上に配置されることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の、光電気的触媒作用のための電極(10)。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の光電気的触媒作用のための電極、及び電解質又は電子伝導体、を有する、太陽電池。
  7. 請求項に記載の太陽電池であって、前記太陽電池が、具体的には透明対向電極をさらに含み、光電気的触媒作用のための前記電極が、前記電解質又は電子伝導体を介して前記対向電極に導電的に連結されることを特徴とする、太陽電池。
  8. 光電気的触媒作用のための電極(10)を製造するための方法であって、
    a:溶媒(5)中の粒子(3)の懸濁液を調製し、前記懸濁液を支持層(1)に接触させるステップ、
    b:粒子(3)の層を前記支持層(1)上に堆積するために、前記支持層(1)と前記懸濁液との間に電圧パルスを印加するステップ、及び
    c:前記懸濁された粒子(3)の直径を減少させるステップを含み、
    ステップ(b)が単独で繰り返される、又はステップ(b)及びステップ(c)が複合で繰り返される、方法。
  9. 前記電圧パルスが、10秒間〜5分間の範囲の時間印加されることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  10. 前記粒子直径が、化学的エッチングを使用して減少させられることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記方法のステップ(c)中に、前記支持層(1)と前記懸濁液との間に、電圧が印加されないか、又はステップ(b)で印加される電圧よりも低い電圧が印加されることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記粒子(3)の表面電荷が、酸化剤又は還元剤を前記懸濁液に添加することにより決定されることを特徴とする、請求項11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ステップ(c)において、前記粒子(3)が部分的に溶解し、ステップ(b)において、前記溶解した粒子材料が、前記粒子(3)と同時にマトリクス(4)として堆積することを特徴とする、請求項12のいずれか一項に記載の方法。
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