JP6564296B2 - スイッチ機能付きインジケータ - Google Patents

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本発明は、スイッチ機能付きインジケータの防水構造に関する。
従来、患者のベッドサイドなどに置かれる生体情報モニタなどの医療機器には、患者の心拍や血圧などの生体情報や機器の動作状態を報知するためのインジケータが設けられている。ここで、インジケータの発光を停止するスイッチがインジケータとは異なる位置にある場合、ユーザはインジケータの発光により状況を認知した後、インジケータの発光を停止するスイッチがどこにあるかわからず、操作に手間がかかることも想定される。そこで、インジケータに、インジケータの発光を停止するための押しボタン式のスイッチ機能を付加したものがある(例えば、特許文献1)。
特開2007−215581号公報
しかしながら、インジケータに発光停止用のスイッチ機能を付加すると、インジケータは操作キーがシート部材によりカバーされたメンブレンスイッチのような防水構造を有していないため、操作キーが可動して本体部との間に隙間ができることにより防水性能が問題となる。このような防水性能に関して、医療機器の中でも特に生体情報モニタなどでは、手術室や病室で使用されることもあるため、洗浄液を使用して付着した血液などを取り除くために清掃作業を行う際に注意を要する。
さらに、医療機器に使用されるインジケータは、ユーザがすぐに気が付くように操作面(発光面)をできるだけ広くし、広い範囲を発光させたいという要求がある一方、アラームに気付いた後は直感的な操作でアラームを停止したいという要求もある。このような要求を満たすためには、インジケータにアラーム停止用のスイッチ機能を付加することが好ましいが、操作キーを大きくすると操作時の動きも複雑になるため、従来の防水性能では不十分な場合もある。
本発明は、上述した課題に鑑みなされ、その目的は、防水性能を高めると共に、たとえ液体が浸入した場合であっても電気部品に達する前に確実に排出することができる構造を実現することである。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明のスイッチ機能付きインジケータは、スイッチ部と発光部を有する電気回路部と、前記スイッチ部を作動させる操作部と、前記操作部を変位可能に保持する弾性部材と、を有し、前記弾性部材は、前記操作部の裏面から前記スイッチ部側に延び、側方に拡大する形状を有し、前記操作部は、平面部と、当該平面部に隣接する複数の側面部を有し、前記平面部は前記電気回路部が配置される本体部の上面部の一部をなすように面一に構成されており、前記側面部は前記本体部の側壁部の一部をなすように前記本体部の側壁部から上面部に向かって連続する傾斜面を有し、前記本体部には、前記本体部に配置される電気回路部をシールするように前記弾性部材を取り付けるための取付部と、前記取付部を内部から外部に連通する連通孔とが設けられている。
本発明によれば、防水性能を高めると共に、たとえ液体が浸入した場合であっても電気部品に達する前に確実に排出することができるような構造を実現することができる。
本発明に係る実施形態の生体情報モニタの外観斜視図である。 本発明に係る実施形態の生体情報モニタの本体部とベース部の外観斜視図である。 本実施形態の生体情報モニタにおけるスイッチ機能付きインジケータの分解斜視図である。 本実施形態の生体情報モニタにおけるスイッチ機能付きインジケータを図3とは反対方向から見た分解斜視図およびインジケータの取付部を示す斜視図である。 本実施形態の生体情報モニタにおけるスイッチ機能付きインジケータの断面図である。 本実施形態のスイッチ機能付きインジケータにおける操作キーの外観図である。
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で本実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
図1は本発明に係る実施形態の生体情報モニタの外観斜視図である。図2は本発明に係る実施形態の生体情報モニタの本体部とベース部の外観斜視図である。
図1および図2に示すように、本実施形態の生体情報モニタ1は、病室や手術室で患者の心拍や血圧などの生体情報を測定し表示する、所謂ベッドサイドモニタ(以下、モニタ装置と略称する)である。モニタ装置1は、表示部11や外部入力端子群12、操作スイッチ群13を有する本体部2と、本体部2と機械的および電気的に接続可能なベース部3とを備える。本体部2の筐体内部には、制御モジュールや測定モジュールなどの複数の回路基板やバッテリが収納されている。表示部11はタッチパネル式の液晶表示パネルなどである。外部入力端子群12は、カフなどの測定部を接続するための各種コネクタを含む。
本実施形態では、本体部2は、患者の心拍や血圧を測定する測定モジュールを含む測定表示ユニットである。また、本体部2は、メモリカードなどの記録媒体を接続するためのメモリカードスロットなどを含む。また、ベース部3は、本体部2に電力を供給する電源ユニットであり、外部機器などを接続するための各種コネクタなどを含む。
本体部2とベース部3は、取り付けおよび取り外しが可能である。本体部2とベース部3にはそれぞれ、互いに装着された状態で電気的に接続される接続部14、15が設けられている。なお、本体部2のバッテリは、ベース部3から取り外された状態でも本体部2が単体で動作可能なように搭載されている。また、本体部2の上面部には、本体部2単体やベース部3に装着された本体部2を把持するハンドル部17が設けられている。
<インジケータの防水構造および支持構造>次に、本実施形態のスイッチ機能付きインジケータの構成および機能について説明する。
図3は本実施形態の生体情報モニタにおけるスイッチ機能付きインジケータの分解斜視図である。図4は本実施形態の生体情報モニタにおけるスイッチ機能付きインジケータを図3とは反対方向から見た分解斜視図およびインジケータの取付部を示す斜視図である。図5は本実施形態の生体情報モニタにおけるスイッチ機能付きインジケータの断面図である。図6は本実施形態のスイッチ機能付きインジケータにおける操作キーの外観図である。
まず、本実施形態のスイッチ機能付きインジケータの防水構造について説明する。
本実施形態のモニタ装置1の本体部2における表示部11や操作スイッチ類13が設けられた筐体2Aには、患者の心拍や血圧などの生体情報や機器の動作状態を報知するためのインジケータ50が外部に露出して設けられている。なお、インジケータ50の発光時にはアラーム音も同時に発出される。インジケータ50は、光の色や音質、音量、点灯、点滅、点滅間隔などを変えることで患者の容体や機器の動作状態を報知する。そして、インジケータ50には、発光は継続されたままでアラーム音だけを一時停止させるためのスイッチ機能が付加されている。なお、このアラーム音を一時停止する時間はユーザにより任意に設定可能である。
インジケータ50は、例えば、スイッチ部51と発光部52などの電気部品が実装された回路基板53と、スイッチ部51をオン位置またはオフ位置に作動させる操作キー54と、操作キー54と回路基板53の間に設けられた防水用の弾性部材55と、弾性部材55を本体部2の取付部24に固定するための固定部材56とを有し、これらが本体部2における上面部の角部に設けられた凹形状の取付部24に取り付けられる。スイッチ部51は、例えば、押圧式の上下方向に変位するスイッチであり、発光部52は、例えば、LED素子である。発光部52は、発光時の明るさを均一化するために、回路基板53上にスイッチ部51を挟むように2個設けられている。
操作キー54は、上下方向だけでなく、横方向や斜め方向など、少なくとも3面方向(後述する平面部54bおよび2つの側面部54c)からの押し込み動作をスイッチ部51に伝達できるように構成されている。操作キー54は、例えば、発光部52の光を透過可能な半透明のポリカーボネイトなどの樹脂材料により構成されている。また、弾性部材55は、例えば、発光部の光を透過可能な半透明のシリコンゴムにより構成されている。また、固定部材56は、弾性部材55の周囲を取り囲むように中空の矩形状に形成されたステンレスなどの防錆性を有する金属プレートからなる。
操作キー54は、平面部54bと、当該平面部54bに隣接する複数の側面部54cおよび曲面部54dを有し、平面部54bは本体部2の上面部とほぼ面一に構成され、側面部54cおよび曲面部54dに向けて斜め下方に傾斜しており、側面部54cおよび曲面部54dは、本体部2の側壁部の一部をなすように本体部2の側壁部から上面部に向かって連続するテーパ状の傾斜面を有している。これにより、操作キー54の平面部54bから側面部54cおよび曲面部54dに沿って液体が流れやすくなるため、液体が取付部24の外側縁部24bと操作キー54の側面部54cや曲面部54dの下縁部との隙間に浸入しにくい構造となる。
弾性部材55は、操作キー54の裏面(操作面と反対側)に装着される平面部55aと、操作キー54の裏面の中央部付近から下方に延びる円柱状のスイッチ操作部54aが挿入されるさや状のスイッチ当接部55bと、操作キー54とほぼ同じ外形を有するフランジ部55cを備える。平面部55aの肉厚は、スイッチ当接部55bやフランジ部55cに比べて肉厚が大きくなっている。スイッチ当接部55bの下端部はスイッチ部51に当接し、スイッチ操作部54aが下方に変位することでスイッチ部51をオンするような長さを有する。フランジ部55cは、平面部55aの裏面から下方に延び、操作キー54の外形とほぼ同じ外形となるように側方に拡大している。フランジ部55cは、固定部材56により取付部24の段差部24aに密着したシール状態でビス25などで固定される。これにより、取付部24の段差部24aより下方に配置されている回路基板53への液体の浸入を防止する。
また、取付部24には内部から外部に連通する連通孔26が形成されており、操作キー54と取付部24の周囲の側壁部などの隙間から弾性部材55のフランジ部55cに達した液体は、フランジ部55cから連通孔26を介して外部に排出されるように構成されている。
また、弾性部材55は、平面部55aの裏面からフランジ部55cに延びるスカート状の連結部分55dが拡径方向に傾斜した形状を有しており、連結部分55dとスイッチ当接部55bの弾性力とスイッチ部51の復元力により操作キー54をスイッチ部51とは反対側(図中上方)に常時付勢している。これにより、操作キー54は、図中下方のスイッチ部51側に押し込まれると弾性部材55の上記弾性力に抗してスイッチ部51側に変位可能であると共に、操作キー54を押し込む外力が作用しなくなると、弾性部材55の上記弾性力によりスイッチ部51とは反対側に押し上げられ元の状態に戻る。
以上のように、本実施形態によれば、スイッチ機能付きインジケータにおいて、操作キー54の操作面や可動範囲を広くしても防水性能を低下させず、たとえ液体が浸入した場合でもスイッチ部51や発光部52などの電気部品が実装された回路基板53に達する前に確実に排出することができるような構造を実現することができる。
次に、本実施形態のスイッチ機能付きインジケータの支持構造について説明する。
操作キー54には、その曲面部54dとは対角方向の角部に、操作キー54の外形より外側に突出する突出部54eが設けられている。突出部54eは、操作キー54の下端部から延び、所定の幅および厚みを有するU字状の外形を有している。そして、操作キー54は、突出部54eが取付部24の対応する部位に形成されたスリット孔24bに所定の隙間を持って挿入されることで、取付部24に片持ち支持される。
これにより、操作キー54は、その平面部54bや側面部54cや曲面部54dのいずれの面が押し込まれたとしても、上記突出部54eを支点として揺動するので、操作キー54の押し込み動作を確実にスイッチ部51に伝達できる。また、従来のように、インジケータの発光範囲内に軸などの構造物を配置する必要がないので、操作キー54の可動方向が限定されず、インジケータの発光範囲を狭めたり、発光ムラを発生させることもなくなる。
なお、本発明のスイッチ機能付きインジケータは、上述した実施形態の生体情報モニタなどの医療機器に限らず、他の様々な装置に適用可能である。
1…生体情報モニタ、2…本体部、3…ベース部、50…スイッチ機能付きインジケータ、51…スイッチ部、52…発光部、53…回路基板、54…操作キー

Claims (7)

  1. スイッチ部と発光部を有する電気回路部と、
    前記スイッチ部を作動させる操作部と、
    前記操作部を変位可能に保持する弾性部材と、を有し、
    前記弾性部材は、前記操作部の裏面から前記スイッチ部側に延び、側方に拡大する形状を有し、
    前記操作部は、平面部と、当該平面部に隣接する複数の側面部を有し、前記平面部は前記電気回路部が配置される本体部の上面部の一部をなすように面一に構成されており、前記側面部は前記本体部の側壁部の一部をなすように前記本体部の側壁部から上面部に向かって連続する傾斜面を有し、
    前記本体部には、前記本体部に配置される電気回路部をシールするように前記弾性部材を取り付けるための取付部と、前記取付部を内部から外部に連通する連通孔とが設けられていることを特徴とするスイッチ機能付きインジケータ。
  2. 前記弾性部材は、前記操作部の裏面から前記スイッチ部側に延び、側方に拡大するフランジ部を有し、
    前記フランジ部は、前記操作部と前記電気回路部の間に位置するように前記取付部に固定部材を介して固定され、前記操作部からフランジ部に達した液体が前記フランジ部から前記連通孔を通じて外部に排出されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ機能付きインジケータ。
  3. 前記フランジ部は、前記操作部が操作されていない状態で、前記操作部を前記スイッチ部とは反対方向に付勢するような弾性力を付与することを特徴とする請求項2に記載のスイッチ機能付きインジケータ。
  4. 前記操作部は、前記スイッチ部側に延びるスイッチ操作部を有し、前記弾性部材は、前記スイッチ操作部が挿入されて前記スイッチ部に当接するスイッチ当接部を有し、
    前記操作部が押し込まれたときに、前記フランジ部の弾性力に抗して前記スイッチ操作部が前記スイッチ当接部を介して前記スイッチ部を作動させることを特徴とする請求項3に記載のスイッチ機能付きインジケータ。
  5. 前記操作部および前記弾性部材は、半透明の材料により形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスイッチ機能付きインジケータ。
  6. 前記スイッチ部は、人体の生体情報を測定し表示する装置のインジケータに設けられ、警報音を一時停止するスイッチであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスイッチ機能付きインジケータ。
  7. 前記スイッチ部は、前記インジケータは点灯されたままで警報音を一時停止するスイッチであることを特徴とする請求項6に記載のスイッチ機能付きインジケータ。
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