JP6561666B2 - 熱電変換素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電変換素子及びその製造方法に関する。
近年、熱電変換素子が注目されている。熱電変換素子を使用すると、今まで廃棄されていた熱エネルギーを電気エネルギーに変換して再利用することが可能になる。
一般的な熱電変換素子は、p型熱電変換材料のブロックとn型熱電変換材料のブロックとを交互に並べ、それらのブロックを2枚の伝熱板の間に挟んだ構造を有している。p型熱電変換材料のブロックとn型熱電変換材料のブロックとは金属端子により電気的に直列に接続され、終端のブロックには引出電極が接続される(例えば、特許文献1,2参照)。
また、成膜技術を使用して、基板上に熱電変換材料の薄膜を形成する熱電変換素子の製造方法も提案されている(例えば、特許文献3及び非特許文献1参照)。更に、種々の金属酸化物のn型熱電変換材料及びp型熱電変換材料が提案されている(例えば、特許文献3,4及び非特許文献1)。
一般的に、熱電変換材料の特性は、性能指数Zと絶対温度Tとの積ZTで評価される。性能指数Zと絶対温度Tとの積ZTは無次元性能指数と呼ばれ、下記(1)式で表される。無次元性能指数ZTの値が高いほど、熱電変換素子の熱電変換効率を高くできる。
ZT=((S2×σ)/κ)×T …(1)
ここで、Sはゼーベック係数(V/K)、σは電気伝導率(/Ωm)、κは熱伝導率(W/mK)である。
上記(1)式からわかるように、熱電変換材料には、ゼーベック係数S及び電気伝導率σが大きく、熱伝導率κが小さいことが望まれる。
特開2002−246657号公報 特開2008−192694号公報 特開2013−125822号公報 特開2004−356476号公報
M.Takashiri et al., Fabrication and characterization of bismuth-telluride-based alloy thin film thermoelectric generators by flash evaporation method, Sensors and Actuators A 138(2007)329-334
しかしながら、現状では、無次元性能指数ZTの値が十分大きな熱電変換材料がなく、熱電変換素子の熱電変換効率を高くすることができない。
開示の技術は、熱電変換効率が高い熱電変換素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
開示の技術の一観点によれば、基板と、前記基板上に配置され、熱電変換材料からなる第1の層と第2の層とを交互に積層してなる熱変換部材と、前記基板上に配置され、前記第1の層及び前記第2の層の積層方向に直交する方向で前記熱電変換部材を間に挟む第1の電極及び第2の電極と、を有し、前記第1の層の前記熱電変換材料の平均粒子径が前記第2の層の前記熱電変換材料の平均粒子径よりも大きい熱電変換素子が提供される。
開示の技術の他の一観点によれば、基板上に、熱電変換材料からなる第1の層と第2の層とを交互に積層して熱電変換部材を形成する工程と、前記基板上に、前記第1の層及び前記第2の層の積層方向に直交する方向で前記熱電変換部材を間に挟む第1の電極及び第2の電極を形成する工程と、を有し、前記第1の層の前記熱電変換材料の平均粒子径が前記第2の層の前記熱電変換材料の平均粒子径よりも大きい熱電変換素子の製造方法が提供される。
上記一観点に係る熱電変換素子及びその製造方法によれば、熱電変換効率が高い熱電変換素子が得られる。
図1(a),(b)は、熱電変換材料の粒子径とフォノンによる熱振動κphoとの関係を示す模式図である。 図2は、実施形態に係る熱電変換素子の一例を示す平面図である。 図3は、熱電変換部材の模式的断面図である。 図4は、ゼーベック係数S、電気伝導率σ、S2σ値、及び熱伝導率κの関係を示す図である。 図5は、小径粒子の割合Rと電気伝導率σ、熱伝導率κ及び特性値割合σ/κとの関係を示す図である。 図6は、熱電変換素子の製造に使用する成膜装置(エアロゾルデポジション装置)の一例を示す模式図である。
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
前述したように、熱電変換材料には、ゼーベック係数S及び電気伝導率σが大きく、熱伝導率κが小さいことが望まれる。ここで、前述の(1)式は、次の(2)式のように表わすことができる。
ZT=((S2×σ)/κ)×T
=((S2×σ)/(κele+κpho))×T …(2)
但し、κeleは電子による熱伝導、κphoは格子振動(フォノン)による熱振動である。
電気導電率σ及びフォノンによる熱振動κphoの値は、いずれも熱電変換材料の粒子径に関係する。図1(a)に示すように、熱電変換材料の粒子径を例えば数μm程度又はそれ以上にすると、電気伝導率σの値は大きくなるが、フォノンによる熱振動κphoの値も大きくなる。その結果、ZTの値を十分に大きくすることができない。
一方、図1(b)に示すように、熱電変換材料の粒子径を例えば数10nm程度に小さくすると、フォノンによる熱振動κphoの値は小さくなるが、電気伝導率σの値も小さくなる。その結果、ZTの値を十分に大きくすることができない。
以下の実施形態では、熱電変換効率が高い熱電変換素子及びその製造方法について説明する。
(実施形態)
図2は、実施形態に係る熱電変換素子の一例を示す平面図である。
本実施形態に係る熱電変換素子10は、基板11と、基板11上に交互に且つ相互に平行に配置された複数の帯状のn型熱電変換部材12及びp型熱電変換部材13と、それらの熱電変換部材12,13を電気的に直列に接続する複数の接続電極14とを有する。
また、熱電変換部材12,13の配列方向の一方の側(図2では左側)に配置されたn型熱電変換部材12には引出電極15aが接続され、他方の側(図2では右側)に配置されたp型熱電変換部材13には引出電極15bが接続されている。
基板11は表面が絶縁性のものであればよく、例えば石英板又はSrTiO3板等を使用することができる。
n型熱電変換部材12は、図3の模式的断面図に示すように、大径の粒子よりなる第1の層12aと、小径の粒子よりなる第2の層12bとを交互に積層した構造を有する。ここで、第1の層12a及び第2の層12bの粒子は、いずれも金属又は金属酸化物よりなる。
本実施形態では、第1の層12a及び第2の層12bの粒子は、いずれもランタン(La)又はニオブ(Nb)をドープしたチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)よりなるものとする。
第1の層12aの平均粒子径は例えば0.2μm程度であり、第2の層12bの平均粒子径は例えば数10nmである。なお、第1の層12aの平均粒子径の好ましい範囲は0.2μm〜0.4μmであり、第2の層12bの平均粒子径の好ましい範囲は20nm〜50nmである。
また、第1の層12aと第2の層12bとの合計の層数は、例えば3層〜5層程度である。但し、第1の層12a及び第2の層12bの厚さ及び層数は任意であり、上記の例に限定されない。
p型熱電変換部材13も、金属又は金属酸化物よりなる。p型熱電変換部材13を構成する金属酸化物として、例えばCa3Co49を使用することができる。
p型熱電変換部材13も、n型熱電変換部材12と同様に、大径の粒子よりなる第1の層と、小径の粒子よりなる第2の層とを交互に積層した構造を有することが好ましい。但し、n型熱電変換部材12及びp型熱電変換部材13の少なくとも一方が、大径の粒子よりなる第1の層と、小径の粒子よりなる第2の層とを交互に積層した構造を有していればよい。
接続電極14及び引出電極15a,15bは、いずれも金/チタン又はその他の金属により形成されている。
このように構成された熱電変換素子10において、熱電変換部材12,13の長さ方向の一方の側(図2では上側)と他方の側(図2では下側)との間に温度差を与えると、ゼーベック効果により熱電変換素子10に電力が発生する。そして、熱電変換素子10に発生した電力は、引出電極15a,15bから取り出すことができる。
図4は、ゼーベック係数S、電気伝導率σ、S2σ値、及び熱伝導率κの関係を示す図である。この図4に示すように、ゼーベック係数Sと電気伝導率σとは相反関係にあり、電気伝導率σの値が大きいほどゼーベック係数Sの値は小さくなる。また、熱伝導率κの値は電子による熱伝導κeleとフォノンによる熱振動κphoとの合計であるが、フォノンによる熱振動κphoの値は電気伝導率σの値にかかわらずほぼ一定であるのに対し、電子による熱伝導κeleの値は電気伝導率σの値が大きいほど大きくなる。
一般的に、導電材料が同じであるとすると、粒子径が大きいほど電気伝導率σの値は大きくなる。また、粒子径をフォノンの平均自由行程に近いサイズ(例えば、数10nm)まで小さくすると、電気伝導率σにあまり影響を与えることなく熱振動κphoの値を小さくすることができる。
本実施形態では、図3に示すように、大径の粒子からなる第1の層12aと小径の粒子からなる第2の層12bとを交互に積層した熱電変換部材12を使用している。大径の粒子からなる第1の層12aにより、電気伝導率σの値を大きくすることができる。また、小径の粒子からなる第2の層12bにより、熱振動κphoの値、延いては熱伝導率κの値を小さくすることができる。
図5は、横軸に熱電変換部材12中の小径の粒子(以下、「小径粒子」ともいう)の割合Rをとり、縦軸に電気伝導率σ、熱伝導率κ、及びσ/κ(以下、「特性値割合」という)をとって、小径粒子の割合Rと電気伝導率σ、熱伝導率κ及び特性値割合σ/κとの関係を示す図である。ここで、小径粒子の割合Rは、R=(各第2の層12bの厚さの合計)/(熱電変換部材12の厚さ)である。また、第1の層12aの出発原料の平均粒子径は約1μm、第2の層12bの出発原料の平均粒子径は約0.3μmである。
図5に示すように小径粒子の割合Rが0.2未満の場合、及び0.8を超える場合は、いずれも特性値割合σ/κの値はほぼ1である。一方、小径粒子の割合Rが0.2〜0.8の場合は、特性値割合σ/κの値は1よりも大きくなる。このため、小径粒子の割合Rは、0.2≦R≦0.8を満足することが好ましい。図5に示す例では、小径粒子の割合Rが0.4のときに、特性値割合σ/κの値が約1.75と大きくなっている。
前述の(1)式からわかるように、特性値割合σ/κの値が大きくなれば、それに比例して無次元性能指数ZTの値が大きくなり、熱電変換効率が向上する。すなわち、本実施形態のように熱電変換部材12(又は、熱電変換部材13)を、大径の粒子からなる第1の層と、小径の粒子からなる第2の層とを交互に積層した構造とすることにより、熱電変換素子10の熱電変換効率を向上させることができる。
図6は、本実施形態において熱電変換素子10の製造に使用する成膜装置(エアロゾルデポジション装置)の一例を示す模式図である。
図6に示すエアロゾルデポジション装置20は、メカニカルブースター27を介して真空ポンプ26に接続される成膜室21と、エアロゾルを発生するエアロゾル発生部31とを有する。
成膜室21には基板11が搭載されるステージ23と、ステージ23を水平方向(XY方向)及び垂直方向(Z方向)に駆動するステージ駆動部25とが設けられている。また、成膜室21内には、ステージ23に搭載された基板11に向けてエアロゾルを噴射する噴射ノズル22が配置されている。
成膜室21の内部空間は、真空ポンプ26及びメカニカルブースター27により減圧される。成膜室21とメカニカルブースター27との間、又はメカニカルブースター27と真空ポンプ26との間には、成膜室21内に噴射された原料粉末のうち膜の形成に寄与しなかった分を回収する集塵機(図示せず)が設けられている。
エアロゾル発生部31内には原料粉末(出発原料)32が格納される。また、エアロゾル発生部31には、エアロゾルの生成を促進するための加振器33が取り付けられている。加振器33によりエアロゾル発生部31に超音波振動又は機械的振動を加えて原料粉末32を飛散させ、エアロゾルの生成を促進する。
エアロゾル発生部31には、原料粉末32の乾燥を促進するためのヒータ(図示せず)が設けられている。このエアロゾル発生部31の内部空間は、配管44及び開閉バルブ44aを介してメカニカルブースター27に接続されている。
エアロゾル発生部31内には、ガスボンベ34から配管41、開閉バルブ41a及びマスフローコントローラ41bを介してキャリアガスが供給される。キャリアガスとして、He(ヘリウム)等の不活性ガスや、酸素又は空気等が使用される。
キャリアガスは、エアロゾル発生部31内で原料粉末32と混合されてエアロゾルとなる。エアロゾル発生部31で生成されたエアロゾルは、配管42及び開閉バルブ42aを通って成膜室21内の噴射ノズル22に送られる。
以下、上述のエアロゾルデポジション装置20を使用した熱電変換素子10の製造方法の一例について説明する。
まず、基板11を、エアロゾルデポジション装置20のステージ23に搭載する。ここでは、基板11として、石英板を使用するものとする。基板11の表面には、n型熱電変換部材12の形成領域に対応する部分が開口されたマスクを配置する。
また、n型熱電変換部材12を形成するための原料粉末(出発原料)として、ランタンがドープされた平均粒子径が1.0μmのチタン酸ストロンチウムと、同じくランタンがドープされた平均粒子径が0.3μmのチタン酸ストロンチウムとを用意する。これらの原料粉末は、予め約130℃の温度で30分間加熱しながら真空脱気し、粉末表面に吸着されている水分を除去しておく。
ここでは、平均粒子径が1.0μmのチタン酸ストロンチウムを入れた第1のエアロゾル発生部31と、平均粒子径が0.3μmのチタン酸ストロンチウムを入れた第2のエアロゾル発生部31とを使用するものとする。それらのエアロゾル発生部31はガスボンベ34と成膜室21との間に配置され、成膜時にはいずれか一方のエアロゾル発生部31のみがガスボンベ34及び成膜室21に接続されるものとする。
まず、大径の粒子よりなる第1の層12aを形成するために、平均粒子径が1.0μmのチタン酸ストロンチウム(原料粉末)を入れたエアロゾル発生部31を成膜室21に接続し、成膜室21及びエアロゾル発生部31内を減圧する。その後、バルブ44aを閉じた後、ガスボンベ34からエアロゾル発生部31にキャリアガスを供給する。これにより、エアロゾル発生部31内にチタン酸ストロンチウムのエアロゾルが発生し、噴射ノズル22からエアロゾルが噴射される。そして、基板11の表面にチタン酸ストロンチウムが堆積して、第1の層12aが形成される。
このとき、原料粉末(チタン酸ストロンチウム)の粒子径が小さすぎると、電気伝導率σの値を十分に大きくすることができないだけでなく、基板11に対する密着性が悪くなる。一方、原料粉末の粒子径が大きすぎると、原料粉末の粒子が基板11の衝突する際の衝撃により、基板11の表面を削り取ってしまうおそれがある。
このため、第1の層12aを形成するときの原料粉末の平均粒子径は、0.5μm〜3μmとすることが好ましい。なお、チタン酸ストロンチウムの粉末は基板11に衝突するまでに粉砕されるため、第1の層12a中の粒子径は原料粉末の粒子径よりも小さくなる。
次に、小径の粒子よりなる第2の層12bを形成するために、平均粒子径が0.3μmのチタン酸ストロンチウムを入れたエアロゾル発生部31を成膜室21に接続する。そして、第1の層12aの形成時と同様に、ガスボンベ34からエアロゾル発生部31にキャリアガスを供給する。これにより、原料粉末を含むエアロゾルが噴射ノズル22から噴射され、第1の層12aの上に小径のチタン酸ストロンチウムからなる第2の層12bが形成される。この場合も、チタン酸ストロンチウムの粉末は第1の層12aが形成された基板11に衝突するまでに粉砕されるため、第2の層12b中の粒子径は原料粉末の粒子径よりも小さくなる。
第2の層12bを形成するときの原料粉末の粒子径が0.1μmよりも小さいと、第2の層12bの密着性が悪くなる。また、第2の層12bを形成するときの原料粉末の粒子径が0.5μmよりも大きいと、第2の層12bの粒子径が大きくなり、κphoの値を十分に小さくすることができない。このため、第2の層12bを形成するときの原料粉末の平均粒子径は、0.1μm〜0.5μmとすることが好ましい。
上述のようにして第1の層12aと第2の層12bとを交互に、且つ所望の層数形成しることで、n型熱電変換部材12の形成が完了する。
次に、Ca3Co49等のp型熱電変換材料を使用してp型熱電変換部材13を形成する。p型熱電変換部材13の形成方法は基本的にn型熱電変換部材12の形成方法と同じであるので、ここではその説明を省略する
このようにしてn型熱電変換部材12及びp型熱電変換部材13を形成した後、エアロゾルデポジション装置20から基板11を取り出す。その後、基板11の表面に、接続電極14及び引出電極15a,15bの形成領域に対応する部分が開口されたマスクを取り付け、基板11をスパッタリング装置内に配置する。そして、スパッタリング装置により基板11上に例えばチタン及び金を順次スパッタして、接続電極14及び引出電極15a,15bを形成する。このようにして、本実施形態に係る熱電変換素子10が完成する。
上述した例ではエアロゾルデポジションを使用して熱電変換部材12,13を形成しているが、その他の方法で熱電変換部材12,13を形成してもよい。エアロゾルデポジション法を使用した場合は、粒子径が大きく異なる第1の層と第2の層との積層構造を比較的容易に形成することができる。
以上の諸実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)基板と、
前記基板上に配置され、熱電変換材料からなる第1の層と第2の層とを交互に積層してなる熱変換部材とを有し、
前記第1の層の前記熱電変換材料の平均粒子径が前記第2の層の前記熱電変換材料の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする熱電変換素子。
(付記2)前記熱電変換材料が、金属酸化物からなることを特徴とする付記1に記載の熱電変換素子。
(付記3)前記第1の層の前記熱電変換材料の平均粒子径が0.2μm乃至0.4μmであり、前記第2の層の前記熱電変換材料の平均粒子径が20nm乃至50nmであることを特徴とする付記1又は2に記載の熱電変換素子。
(付記4)前記熱電変換材料が、ランタン(La)又はニオブ(Nb)をドープしたチタン酸ストロンチウムであることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
(付記5)小径粒子の割合Rを、R=(各第2の層の厚さの合計)/(熱変換部材の厚さ)としたときに、0.2≦R≦0.8を満足することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
(付記6)基板上に、熱電変換材料からなる第1の層と第2の層とを交互に積層する工程を有し、
前記第1の層の前記熱電変換材料の平均粒子径が前記第2の層の前記熱電変換材料の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする熱電変換素子の製造方法。
(付記7)前記第1の層及び前記第2の層を、いずれもエアロゾルデポジション法により形成することを特徴とする付記6に記載の熱電変換素子の製造方法。
(付記8)前記第1の層を形成するときの原料粉末の平均粒子径が0.5μm乃至3μmであることを特徴とする付記7に記載の熱電変換素子の製造方法。
(付記9)前記第2の層を形成するときの原料粉末の平均粒子径が0.1μm乃至0.5μmであることを特徴とする付記7又は8に記載の熱電変換素子の製造方法。
(付記10)前記熱電変換材料が、金属酸化物からなることを特徴とする付記6乃至9のいずれか1項に記載の熱電変換素子の製造方法。
10…熱電変換素子、11…基板、12,13…熱電変換部材、12a…第1の層、12b…第2の層、14…接続電極、15a,15b…引出電極、20…エアロゾルデポジション装置、21…成膜室、22…噴射ノズル、23…ステージ、25…ステージ駆動部、26…真空ポンプ、27…メカニカルブースター、31…エアロゾル発生部、32…原料粉末、33…加振器、34…ガスボンベ。

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置され、熱電変換材料からなる第1の層と第2の層とを交互に積層してなる熱変換部材と
    前記基板上に配置され、前記第1の層及び前記第2の層の積層方向に直交する方向で前記熱電変換部材を間に挟む第1の電極及び第2の電極と、
    を有し、
    前記第1の層の前記熱電変換材料の平均粒子径が前記第2の層の前記熱電変換材料の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする熱電変換素子。
  2. 前記熱電変換材料が、金属酸化物からなることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換素子。
  3. 前記第1の層の前記熱電変換材料の平均粒子径が0.2μm乃至0.4μmであり、前記第2の層の前記熱電変換材料の平均粒子径が20nm乃至50nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱電変換素子。
  4. 小径粒子の割合Rを、R=(各第2の層の厚さの合計)/(熱変換部材の厚さ)としたときに、0.2≦R≦0.8を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  5. 前記熱電変換材料が、ランタン(La)又はニオブ(Nb)をドープしたチタン酸ストロンチウムであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  6. 基板上に、熱電変換材料からなる第1の層と第2の層とを交互に積層して熱電変換部材を形成する工程と、
    前記基板上に、前記第1の層及び前記第2の層の積層方向に直交する方向で前記熱電変換部材を間に挟む第1の電極及び第2の電極を形成する工程と、
    を有し、
    前記第1の層の前記熱電変換材料の平均粒子径が前記第2の層の前記熱電変換材料の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする熱電変換素子の製造方法。
  7. 前記第1の層及び前記第2の層を、いずれもエアロゾルデポジション法により形成することを特徴とする請求項に記載の熱電変換素子の製造方法。
  8. 前記熱電変換材料が、ランタン(La)又はニオブ(Nb)をドープしたチタン酸ストロンチウムであることを特徴とする請求項6又は7に記載の熱電変換素子の製造方法。
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