JP6439910B2 - 熱電素子及びその製造方法 - Google Patents

熱電素子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6439910B2
JP6439910B2 JP2014127807A JP2014127807A JP6439910B2 JP 6439910 B2 JP6439910 B2 JP 6439910B2 JP 2014127807 A JP2014127807 A JP 2014127807A JP 2014127807 A JP2014127807 A JP 2014127807A JP 6439910 B2 JP6439910 B2 JP 6439910B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoelectric
thermoelectric material
thermoelectric element
element according
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014127807A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015043412A (ja
Inventor
博文 掛本
博文 掛本
寛 入江
寛 入江
拓人 河野
拓人 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Yamanashi NUC
Original Assignee
University of Yamanashi NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Yamanashi NUC filed Critical University of Yamanashi NUC
Priority to JP2014127807A priority Critical patent/JP6439910B2/ja
Publication of JP2015043412A publication Critical patent/JP2015043412A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6439910B2 publication Critical patent/JP6439910B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、熱電素子及びその製造方法に関する。
近年、再生可能エネルギー開発の重要性が増し、エネルギー素子の高性能化が必要となっている。特に余剰な熱から電気を生みだすことが可能な熱電素子の高性能化が必要とされている。400−600℃の温度では、熱電材料に優れた特性が見られ、また熱電素子として十分な安定動作が期待できるために、この領域の熱エネルギーの再生が考えられて来た。これまで、熱電材料として、金属系(BiTe等)、Si系(FeSi等)などで基礎データの蓄積がなされているが、約10年前からは酸化物(NaCoO、SrTiO)の優れた特性が見出されるようになり、注目されている。これらの材料群は、無次元性能指数(ZT)に基づいた評価がなされている。
Bi系、Si系に比べ、酸化物材料は安定性が高く、特に非特許文献1に記載されたNaCoO(NCO:p型)熱電材料の発見以降、多くの関心が寄せられており、例えば非特許文献2には、LaやNbをドープしたSrTiOの圧電特性について報告がされている。最近の非特許文献3には、還元したタングステンブロンズ型酸化物SrBa1-xNb(SBN: n型)単結晶により高い熱電特性が得られたことが開示されている。
熱電素子を用いた発電方式は、熱源に依存はするものの、恒久的な発電が望める数少ない方式である。また温度差が100−200℃であるような用途は、潜在的な需要があるにも関わらず、開発例は少ない。
この温度差領域においては、カルノー効率で試算される発電効率は、原理的に10-15%であり、試算で使われているモデル(単純な温度勾配)では、発電効率は十分ではない。しかし先進的な排熱利用システムに見られるように、熱源からの排熱を複数回段階的に循環させる方式に、温度領域に合わせて有用な熱電素子を活用することができれば実用性はあると考えられる。さらに新しい熱源とのマッチングを模索することで、的確な経済性が得られると思われる。
無次元性能指数ZTは、性能指数Zと温度Tの積であり、性能指数Zは、
Z=Sσ/κ (式1)
で表される。ここでSはゼーベック係数、σは導電率、κは熱伝導率である。高い性能の熱電材料を得るためには、絶対値の大きなゼーベック係数(S)、大きな導電率(σ)、小さい熱伝導率(κ)が必要である。
また非特許文献4には、i層をp層とn層の短絡防止のために設けた、p層Ni0.9Mo0.1、i層Y0.03Zr0.97、n層La0.035Sr0.965TiOを積層した構造が開示されているが、p層とn層の熱電材料を直列に接続した構造に過ぎない。
また非特許文献5には、1 nm以下の導電層SrTi0.8Nb0.2を数nmのノンドープ絶縁層SrTiOで多層量子井戸構造を作製した構造が開示されているが、電子を1 nm以下の狭い範囲に閉じ込めることによって伝導電子が量子閉じ込め効果が発現し生成する2次元電子ガスが巨大な熱起電力を発生するというものである。
I Terasaki, Y Sasago, K Uchinokura, "Large thermoelectric power inNaCo2O4 single crystals" , Physical Review B56, R12685-R12687 (1997). S. Ohta, T.Nomura, H. Ohta and K. Koumoto "High-temperature carrier transport andthermoelectric properties of heavily La- or Nb-doped SrTiO3 singlecrystals" , Journalof Applied Physics 97, 034106 (2005). S. Lee, R. H.T. Wilke, S. Trolier-McKinstry, S. Zhang, and C. A.Randall, "SrxBa1-xNb2O6-δ. Ferroelectric-thermoelectrics: Crystal anisotropy, conductionmechanism, and power factor", Applied Physics Letters 96, 031910 (2010) S. Funahashi, T. Nakamura, K. Kageyama, H. Ieki, "Monolithicoxide-metal compositethermoelectric generators for energy harvesting", Journal of Applied Physics109 124509 (2011) H. Ohta, S. Kim, Y. Mune, T. Mizoguchi, K. Nomura, S. Ohta,T.Nomura,Y. Nakanishi, Y. Ikuhara, M. Hirano, H. Hosono, K. Koumoto, "Giantthermoelectric Seebeck coefficient of a two-dimentional electron gas in SrTiO3",nature materials vol.6 Feb. 2007 129-134
以上の非特許文献1から3に示したようにキャリア濃度を含めた単一の物質では、図1に示すヨッフェ理論が示すように、大きなSと大きなσ、あるいは大きなσと小さなκも両立しないという課題があった。また、非特許文献5ではナノスケールの人工超格子構造を構築する必要があり作製方法の煩雑さから実用への展開上課題があった。
本発明はそのような課題を解決するためのものであり、絶対値の大きいゼーベック係数(S)、大きい導電率(σ)、小さい熱伝導率(κ)を備えた熱電素子を提供するものである。
本発明の熱電素子は、第1の熱電材料による熱起電力層と、第2の熱電材料による導電層とを備え、交互に積層された前記熱起電力層と前記導電層の端面に一対の電極が配置され、前記導電層は量子閉じ込め効果を発現しない厚さであり、前記第1の熱電材料のゼーベック係数の絶対値は前記第2の熱電材料のゼーベック係数の絶対値よりも大きく、前記第1の熱電材料の導電率は前記第2の熱電材料の導電率よりも小さいことを特徴とする。
本発明によれば、絶対値の大きいゼーベック係数(S)、大きい導電率(σ)、小さい熱伝導率(κ)を、容易な手法で提供することができる。
は、ヨッフェ理論を示す図であって、半導体のキャリア濃度を横軸にとった場合のゼーベック係数S、導電率σ、熱伝導率κ及びパワーファクタSσを示したものである。 は、本発明の実施の形態を示す図であり、本発明による熱電素子の断面を示したものである。 は、本発明の実施の形態を示す図であり、本発明による熱電素子の俯瞰を示したものである。 は、本発明の実施例1による熱電素子の製造プロセスを示す図である。 は、本発明の実施例1による熱電素子の熱電特性を示す図であり、(a)はゼーベック係数、(b)は導電率、(c)はパワーファクタと温度の関係を示した図である。 は、本発明の実施例2による熱電素子の製造プロセスを示す図である。 は、本発明の実施例2による熱電素子の熱電特性を示す図であり、(a)はゼーベック係数、(b)は導電率を示した図である。 は、本発明の実施例3による熱電素子の製造プロセスを示す図である。 は、本発明の実施例4による熱電素子の製造プロセスを示す図である。 は、本発明の実施例5による熱電素子の製造プロセスを示す図である。 は、本発明の実施例5による熱電素子の熱電特性を示す図であり、(a)はゼーベック係数、(b)は導電率を示した図である。 は、本発明の実施例4、5によるBNN層のXRD測定結果であり、配向の有無を示す図である。 は、本発明の実施例6による電極配置であるS字電極配置(b)を通常の電極配置(a)と比較して示す図である。 は、本発明の実施例6による熱電素子の製造プロセスを示す図である。 は、本発明の実施例6による熱電素子の(a)導電率と、(b)ゼーベック係数の温度依存性を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明による熱電素子は、相対的に大きな絶対値のゼーベック係数、小さな導電率、小さな熱伝導率を有する第1の熱電材料と、相対的に小さなゼーベック係数、大きな導電率、大きな熱伝導率を有する第2の熱電材料とを積層し、交互に積層された前記第1の熱電材料と前記第2の熱電材料の端面に一対の電極が配置されたものである。ここで、第1の熱電材料による層は、その大きな絶対値のゼーベック係数から大きな熱起電力を得るための熱起電力層であり、また第2の熱電材料による層は、その大きな導電率から大きな電流を得る導電層である。キャリア濃度によっては、ともに半導体領域である必要はなく、熱起電力層は絶縁体領域であってもよく、また導電層は金属領域であっても構わない。
図2に熱起電力層1を4層、導電層2を3層とした本発明による熱電素子の模式的な断面図を示す。また、図3に本発明による熱電素子を俯瞰した図を示す。それぞれの層は交互に積層され、第1の電極3と第2の電極4とがそれぞれ左右の端面に接続されている。熱起電力層1はゼーベック係数S1と導電率σ1と熱伝導率κ1を持っており、導電層2はゼーベック係数S2と導電率σ2と熱伝導率κ2を持っている。ここで、S1>S2、σ1<σ2である。またヨッフェ理論からσとκの傾向は一致するため、κ1<κ2である。
本構造の熱電素子によれば、熱起電力層が大きな絶対値のゼーベック係数を持つので素子全体として高い起電力を示し、同時に小さな導電率のために、隣接する導電層の大きな導電率による起電力の低下を防ぐことができる。また積層構造の電流が流れる向きに対する断面積に素子全体としてのゼーベック係数は依存しない。さらに大きな熱伝導率を持つ伝導層の温度勾配を、小さい熱伝導率をもつ熱起電力層で維持することができる。素子全体としての伝導率は層厚の加重平均で得られ、
σ=(σ)/d (式2)
で表される。ここで、dは全体の厚さであり、d、dはそれぞれ熱起電力層の厚さの総和と導電層の厚さの総和、σ、σはそれぞれ熱起電力層と導電層の導電率である。熱起電力層と導電層の各層の厚さは、単層としての特性が表れ、量子的効果の影響がない厚さであること、具体的には100nm以上、好ましくは数十〜数百μmであることが望ましい。
積層する層は3層以上であればよいが、さらに積層数を多くしてもよい。層厚や積層数は所望のゼーベック係数、導電率、熱伝導率特性を得るために最適に設計することが可能である。最外層は熱起電力層とすることが望ましい。
例えば、熱起電力層と導電層が等しい厚さを持つ場合、積層数を増やすことで全体の厚さに対する導電層の厚さの割合は、3層のとき33%、5層のとき40%、7層のとき42.9%と増加するので、積層数を上げることで導電率を上げることが可能である。
以下に実施例を詳述する。表1は、熱起電力層に用いた第1の熱電材料を横に、導電層に用いた第2の熱電材料を縦にとり、実施例に記載した材料の組み合わせを示したものである。本発明は、表1に実施例として記載した組み合わせに限定されることはなく、記載のない組み合わせの熱電材料を積層した熱電素子としても構わない。
以下に、本発明の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施例では、図2、図3における熱起電力層1にペレブスカイト型酸化物であるSrTiO(以下、「STO」という。)を用い、導電層2にLaNi10(以下「LNO」という。)を用いている。
図4を用いて、本実施例の製造プロセスを説明する。(1)SrCO、TiOの粉末を用いて固相反応法により、STO粉末を作製する。(2)NiO、Laの粉末を用いて、固相反応法により、LaNi10を作製する。それぞれエタノールにより湿式混合(20時間)を行い、乾燥、粉砕を行う。次に、(3)STO、(4)LNOそれぞれの粉末をテープ成型し、900℃で焼結を行う。(5)得られた2種類の焼結体を積層し、改めて金型に入れて、プレス成型し、1200℃で焼結し、積層体を作製する。(6)得られたSTO/LNO積層体の両端にAgを塗布し、電極を形成する。以上の工程を経てSTO/LNO熱電素子が得ることができる。
層厚をSTO/LNO/STO=500μm/500μm/500μmとした3層の熱電素子の特性を測定した結果を図5に示す。(a)はゼーベック係数の絶対値と温度との関係を示したグラフである。(b)は伝導度と温度との関係を示したグラフである。導電率はSTOとLNOの導電率を、膜厚で加重平均をとった値に近づいている。また(c)はパワーファクタと温度の関係を示したグラフであり、本実施例において、パワーファクタ(Sσ)は10−3W/mK以上と良好な特性を示した。本実施例では導電層は、量子効果が発現する膜厚である単位格子数層程度の厚さではない。それぞれの熱起電力層と導電層は単層としての特性を発現しつつ、それぞれの層の役割を担っている。
本実施例では、図2、図3における熱起電力層1にNiOを用い、導電層2にLNOを用いている。
図6を用いて、本実施例の製造プロセスを説明する。(1)まず、NiO、Laの粉末を用いて固相反応法により、LaNi10を作製する。続いてエタノールにより湿式混合(20時間)を行い、乾燥、粉砕を行う。(2)次に、LNOの粉末をプレス成型し、700℃〜900℃で焼結を行う。(3)同様にNiOの粉末からもプレス成型、700℃〜900℃で焼結を行う。(4)得られた2種類の焼結体を積層し、改めて金型に入れて、プレス成型し、700℃〜900℃で焼結し、積層体を作製する。(5)得られたNiO/LNO積層体の両端にAgを塗布し、電極を形成する。以上の工程を経てNiO/LNO熱電素子が得ることができる。
層厚をNiO/LNO/NiO=500μm/500μm/500μmとした3層の熱電素子の特性を測定した結果を、単層のNiOとLNOと比較して図7に示す。(a)はゼーベック係数の絶対値と温度との関係を示したグラフである。単層のNiOと同等のゼーベック係数が得られており、本実施例からもゼーベックの係数絶対値が大きい方の層と同等の起電力を得ていることがわかる。(b)は伝導度と温度との関係を示したグラフである。導電率はNiOとLNOの導電率を、膜厚で加重平均をとった値に近づくことが本実施例からもわかる。また本実施例においても、パワーファクタ(Sσ)は10−4W/mK以上と良好な特性を示した。
本実施例では、図2、図3における熱起電力層1に LaCoO(以下「LCO」という。)を用い、導電層2にLa0.6Sr0.4CoO(以下「LSCO」という。)を用いている。
図8を用いて、本実施例の製造プロセスを説明する。(1)まず、La、Coの粉末を用いて、固相反応法によりLCOを作製する。続いてエタノールにより湿式混合(20時間)を行い、乾燥、粉砕を行う。(2) 同様にLa、SrCO、Coの粉末を用いて乾式混合を行い、固相反応法によりLSCOを作製する。(3)次に、LNOの粉末をプレス成型し、700℃〜900℃で焼結を行う。(4)同様に、LSCOの粉末もプレス成型し、700℃〜900℃で焼結を行う。(5)得られた2種類の焼結体を積層し、改めて金型に入れて、プレス成型し、1200℃で焼結し、積層体を作製する。(6)得られたLCO/LSCO積層体の両端にAgを堆積・塗布し、電極を形成する。以上の工程を経てLCO/LSCO熱電素子が得ることができる。
本製造プロセスにより、層厚をLCO/LSCO/LCO=500μm/500μm/500μmとした3層の熱電素子を得ることができた。
本実施例では、図2、図3における熱起電力層1にタングステン・ブロンズ型金属酸化物であるBaNaNb15(以下「BNN」という。)を、導電層2に同様にタングステン・ブロンズ型金属酸化物であるBaAgNb15(以下「BAN」という。)を用いている。BNN、BANそれぞれを薄層にしたものを積層した構造であり、層厚はBNN、BANそれぞれ80μm〜100μm程度とした。
図9を用いて、本実施例の製造プロセスを説明する。(1)まず、NaCO、BaCO、Nbの粉末を乾式混合し、固相反応法(1350℃、12時間)により、BNNを作製する。(2)同様に、AgO、BaCO、Nbの粉末を乾式混合し、固相反応法(1350℃、12時間)により、BANを作製する。(3)次に、BNN粒子を湿式混合し、ドクターブレード法によりテープ状に成型する。(4)同様に、BAN粒子を湿式混合し、ドクターブレード法によりテープ状に成型する。(5)次に、成型したそれぞれ2種類のテープを積層し、一軸プレス又はCIPプレスにより成型後、1220℃、2時間で焼結を行う。(6)さらに黒鉛を用いた1050℃で、5時間の還元処理を行い、BNN/BAN積層体を作製する。(7)得られたBNN/BAN積層体の両端にAgを堆積・塗布し、電極を形成する。以上の工程を経てBNN/BAN熱電素子が得ることができる。
本実施例5では、実施例4におけるBNNとBANをそれぞれ配向させている。
図10を用いて、本実施例の製造プロセスを説明する。(1)まず、NaCl、BaCO、Nbの粉末を用いて湿式混合(30分)を行い、固相反応法(1200℃、4時間)により、BNN針状(Needle)テンプレート種粒子、(Ba、Na)Nb(N-BNN)を作製する。この粒子はBNN結晶を配向させるテンプレートとなる。(2)同様に、KCl、BaCO、Nbの粉末を用いて乾式混合(30分)を行い、固相反応法(1100℃、4時間)により、BKN針状(Needle)テンプレート種粒子、(Ba、K)Nb(N-BKN)を作製する。この針状粒子はBAN結晶を配向させるテンプレートとなる。(3)次にBNN針状粒子とBaNbとNaNbOを湿式混合(12時間)し、ドクターブレード法によりテープ状に成型する。(4)同様に、BKN針状粒子とBaNbとAgNbOを湿式混合(12時間)し、ドクターブレード法によりテープ状に成型する。(5)次に、成型したそれぞれ2種類のテープを積層し、一軸プレス又はCIPプレスにより成型後、1220℃、2時間で焼結を行う。(6)さらに黒鉛を用いた1050℃で、5時間の還元処理を行い、BNN/BAN積層体を作製する。(7)得られたBNN/BAN積層体の両端にAgを堆積・塗布し、電極を形成する。以上の工程を経てBNN/BAN熱電素子が得ることができる。
得られた、層厚をBNN/BAN/BNN=80μm/80μm/100μmとした3層の熱電素子の特性を測定した結果を、単層のBNNとBANと比較して図11に示す。(a)はゼーベック係数の絶対値と温度との関係を示したグラフである。単層のBNNと同等のゼーベック係数が得られており、ゼーベック係数の絶対値が大きい方の層と同等の起電力を得ていることがわかる。(b)は伝導度と温度との関係を示したグラフである。導電率はBNNとBANの導電率を、膜厚で加重平均をとった値に近づくことがわかる。またパワーファクタ(Sσ)は10−4W/mK以上と良好な特性を示した。
図12に実施例4と5の製法で作製したBNN単層の結晶配向性を、XRD測定により比較したグラフを示す。下側の線が無配向BNNであり、上側の線が配向BNNの測定結果である。配向BNNの配向度Fは83.7〜88.2%であり、良好な結晶配向性を示していることがわかる。
配向BNNは無配向BNNよりも導電率が大きく、パワーファクタが向上していることは発明者の研究により既にわかっている。従って、実施例4によれば、熱電性能は劣るものの、製造工程が簡単であるため、低コストな熱電素子を提供することができ、実施例5によれば製造工程が複雑ではあるが、熱電性能が優れている熱電素子を提供することができる。
本実施例6は、実施例1と同様の熱起電力層STOと導電層LNOの積層体であるが、STO/LTO/STOの3層積層体とし、電極を配置する箇所が異なる。図13に電極の形成箇所を示す。図13(a)は通常の電極配置であり、STO/LNO/STOの3層すべてにわたって接触するようAgを塗布して電極を形成している。一方、図13(b)は本実施例に用いた電極配置であり、一方の電極を上層のSTOとLNOの端面に接触するように塗布して形成し、他方の電極を下層のSTOとLNOの他の端面に接触するように形成している。本電極の配置をS字電極配置と称することにする。図13のそれぞれの図の上図は電極を形成する端面と電極を重ねて表示したものであり、下図は2つの電極を含む2つの端面を含むように切った断面図である。
本実施例では3層積層体としているが、5層以上の奇数の積層体であっても構わない。例えば、5層積層体STO/LTO/STO/LTO/STOの場合には、図13(c)に示すように、一方の電極を最上層と最下層のSTOとすべてのLTOに、他方の電極を真ん中のSTOとすべてのLTOに接続する。
7層の場合には、図13(d)に示すように、一方の電極を上から複数層目のSTOとすべてのLTOに、他方の電極を上から基数番目のSTOとすべてのLTOに接続する。図13(c)、(d)で、A、BはそれぞれSTOとLTOである。このように、熱起電力層であるSTOは一方の電極のみに接続し、導電層のLTOは双方の電極に接続する。また、熱起電力層であるSTOの隣り合う2層のそれぞれの層は、異なる電極に接続する。このようなS字電極配置とすることで、ゼーベック係数を上げることができる。
図14を用いて、本実施例の製造プロセスを説明する。(1)SrCO、TiOの粉末を用いて固相反応法により、STO粉末を作製する。(2)酸化ニッケルNiO、炭酸ランタンLa(COの粉末を用いて、固相反応法により、LaNi10を作製する。それぞれエタノールにより湿式混合(20時間)を行い、乾燥、粉砕を行う。次に、(3)STO、(4)LNOそれぞれの粉末をテープ成型し、900℃で5時間仮焼結を行う。(5)得られた2種類の焼結体をSTO/LTO/STOと積層し、改めて金型に入れて、プレス成型し、900℃で30分から1時間、SPS焼結を行い、さらに1100℃で2時間、大気中でアニールし、積層体を作製する。(6)得られたSTO/LNO/STO積層体の両端に、上述の電極配置となるようにAgを塗布し、電極を形成する。以上の工程を経てSTO/LNO/STO熱電素子が得ることができる。
本実施例で得られたS字電極配置STO/LNO/STO熱電素子の導電率と、ゼーベック係数の温度依存性を、通常の電極配置と比較して図15の(a)、(b)に示す。図13(a)から導電率は、S字電極配置と通常の電極配置でほぼ等しいが、図13(b)からゼーベック係数は、S字電極配置の方が絶対値が高く、性能が高いことがわかる。図中白抜き○、黒抜き●はS字電極配置の異なるサンプルの測定値を表している。また白抜き□、黒抜き■は通常電極配置の異なるサンプルの測定値を表している。また、図13(c)は通常電極配置と、LNO単層のゼーベック係数の比較である。図13からLNO単層よりも通常電極配置のSTO/LNO/STO積層構造が、さらにS字電極配置のSTO/LNO/STO積層構造がゼーベック係数が大きくなっていることがわかる。
本発明による熱電素子は、その使用温度領域から、大規模集中発電機関よりも、民生用(家庭、自動車)・分散型発電機器への用途に適している。
別の用途として、緊急用・熱電デバイスにも利用が可能である。NCOを用いた例ではガスコンロや焚火の熱から携帯電話器等への5V発電が迅速に可能であり、震災など非常時の用途としての有用性が非常に高いことは明らかである。以上の観点から、熱電デバイスは今後も市場開拓性は十二分に有しており、今回の発明が熱電素子として応用された場合、上記の用途への有用性は非常に高いと思われる。
個人用自動車の市場の推移は、やはりエネルギーの使用効率(燃費)の向上であるが、急速にエンジン(20%)から完全電動モータ(60%)に切り替えることは現在の国内状況からは難しい。このため、内燃機関(エンジン)と電動モータとのハイブリッド化(ハイブリッド自動車)が行われている。ハイブリッド自動車は、速度に応じてエンジンと電動モータを切り替えて走行している。動力の切り替えは、パワートランジスタ(インバータ)によるが、より高出力化が求められパワートランジスタの発熱(100−200℃)が増大している。大気へ排熱を行うと当然ながら効率が落ちてしまう。ハイブリッド自動車の将来は、やはり排熱を電気エネルギーとして再生することであり、このため高度な熱エネルギー再利用が求められている。本発明の有用性(100−200℃の熱発電)が認識された際には、勿論、カルノー効率を20%近くにするための排熱発電のための高度な循環システムの構築が必要となるが、本発明はハイブリッド自動車の効率を向上させるための主要な要素となる可能性を有している。
次の可能性として、企業では、空調およびパーソナルコンピュータ(PC)の使用が高い。PCは特に中央演算処理装置(CPU)の高速演算による高性能化により発熱量が増大している。周知のとおり、その放熱が依然課題となっている。放熱はアルミ製の放熱板とファンによって構成されている。通常の放熱方式に加えて、水冷による熱循環システムも見られて、今後も新しいデバイスや方式を盛んに取り込んでゆく分野である。水冷以外にも、これまで導入されて来たペルチェ素子による冷却に加えて、本発明による熱電素子も試験的に組み込まれる可能性は十分に考えられる。
次の可能性として一般家庭における利用が考えられる。一般家庭においては、電力の消費は、暖房(効率から今後は空調機器による可能性が高い)、給湯(風呂)が大部分を占めている。暖房(空調)機器は、熱源として発生する熱の温度は十分高くはないので、不向きである。しかし、給湯器と風呂の湯の循環部分は、本発明による熱電素子にとっては、理想的な熱源として考えられる。また湯沸かし器、調理器具、効率を問わなければ、あらゆる熱源に付属させて発電することが出来る。非常時の携帯電話の充電も、震災時の課題となったのは記憶に新しい。
今後は、家庭用電気機器はIT化により、遠隔管理、稼働制御される可能性があるが、そのための電力需要が生じる。機器内部のマイコン電源の電力供給として、排熱エネルギー発電が発展する可能性がある。その際には、熱電素子は充電器と併せてモジュール化することで、外部電源から切り離して使用されることになれば、IT電力需要を一部分支えることも期待される。
本発明は、民生機器で発生する熱を電気に変換する材料なので、熱電素子として発展した場合、いわゆる創エネルギー素子としてだけ構成されるだけではなく、高度省エネルギーシステムの内蔵する発電素子としても発展する可能性を有している。
1 熱起電力層
2 導電層
3 第1の電極
4 第2の電極

Claims (18)

  1. 第1の熱電材料による熱起電力層と、
    第2の熱電材料による導電層と、
    を備え、
    交互に積層された前記熱起電力層と前記導電層の端面に一対の電極が配置され、
    前記一対の電極のそれぞれは前記熱起電力層および前記導電層に接触し
    前記導電層は量子閉じ込め効果を発現しない厚さであり、
    前記第1の熱電材料のゼーベック係数の絶対値は前記第2の熱電材料のゼーベック係数の絶対値よりも大きく、前記第1の熱電材料の導電率は前記第2の熱電材料の導電率よりも小さいことを特徴とする熱電素子。
  2. 交互に積層された前記熱起電力層と前記導電層の最外層は、前記熱起電力層であることを特徴とする請求項1に記載の熱電素子。
  3. 前記熱起電力層の各層は前記一対の電極のうちどちらか一方の電極にのみ接続され、前記導電層の各層は前記一対の電極のうち双方の電極に接続されることを特徴とする請求項2に記載の熱電素子。
  4. 前記熱起電力層の隣り合う2層の各層は、前記一対の電極のうちそれぞれ異なる電極に接続されることを特徴とする請求項3に記載の熱電素子。
  5. 前記第1の熱電材料が、SrTiO あるいはLaCoO のいずれかであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の熱電素子。
  6. 前記第1の熱電材料がチタン酸ストロンチウムであり、前記第2の熱電材料がランタンニッケル酸化物であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の熱電素子。
  7. 前記第1の熱電材料が化学式(1)
    SrTiO
    (以下「STO」という。)
    前記第2の熱電材料が化学式(2)
    LaNi10
    (以下「LNO」という。)
    で表されることを特徴とする請求項6に記載の熱電素子。
  8. 前記第1の熱電材料が化学式(3)
    NiO
    前記第2の熱電材料がLNOであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の熱電素子。
  9. 前記第1の熱電材料がランタンコバルト酸化物であり、前記導電層がランタンストロン
    チウムコバルト酸化物であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の熱電素
    子。
  10. 前記第1の熱電材料が化学式(4)
    LaCoO
    (以下「LCO」という。)
    前記第2の熱電材料が化学式(5)
    La0.6Sr0.4CoO
    (以下「LSCO」という。)
    で表されることを特徴とする請求項に記載の熱電素子。
  11. 前記第1の熱電材料が化学式(6)
    BaNaNb15
    (以下「BNN」という。)で表され、
    前記第2の熱電材料が化学式(7)
    BaAgNb15
    (以下「BAN」という。)で表されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の熱電素子。
  12. 前記BNN、又は前記BANの結晶が配向していることを特徴とする請求項11に記載の熱電素子。
  13. 第1の熱電材料をテープ状に成型する工程と、
    第2の熱電材料をテープ状に成型する工程と、
    前記成型した2種類のテープを積層し、焼結処理を行う工程と、
    を備え、
    前記第1の熱電材料のゼーベック係数の絶対値は前記第2の熱電材料のゼーベック係数の絶対値よりも大きく、前記第1の熱電材料の導電率は前記第2の熱電材料の導電率よりも小さいことを特徴とする熱電素子の製造方法。
  14. SrCOとTiOの粉末を混合し、固相反応により前記第1の熱電材料であるSrTiOを作製する工程と、
    LaとNiOの粉末を混合し、固相反応法により前記第2の熱電材料であるLNOを作製する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項13に記載の熱電素子の製造方法。
  15. 前記第1の熱電材料はNiOであり、
    LaとNiOの粉末を混合し、固相反応法により前記第2の熱電材料であるLNOを作製する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項13に記載の熱電素子の製造方法。
  16. LaとCoの粉末を混合し、固相反応法により前記第1の熱電材料であるLCOを作製する工程と、
    LaとSrCOとCoの粉末を混合し、固相反応法により前記第2の熱電材料であるLSCOを作製する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項13に記載の熱電素子の製造方法。
  17. BaCOとNaCOとNbの粉末を混合し、固相反応法により前記第1の熱電材料であるBNNを作製する工程と、
    BaCOとAgOとNbの粉末を混合し、固相反応法により前記第2の熱電材料であるBANを作製する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項13に記載の熱電素子の製造方法。
  18. BaCOとNaClとNbとの粉末を混合し、固相反応法により、BNNの配向した針状粒子を作成する工程と、
    BaCOとKClとNbとの粉末を混合し、固相反応法により、BaKNb15(以下「BKN」という。)の配向した針状粒子を作成する工程と、
    前記BNNにBaNb(以下「BN」という。)とNaNbO(以下「NN」という。)を加え、湿式混合を行いテープ状に成型する工程と、
    前記BKNにBNとAgNbO(以下「AN」という。)を加え、湿式混合を行いテープ状に成型する工程と、
    前記成型した2種類のテープを積層し、焼結処理を行う工程と、
    黒鉛とともに1000℃以上の温度で処理する工程と、
    を備えたことを特徴とする熱電素子の製造方法。
JP2014127807A 2013-07-22 2014-06-23 熱電素子及びその製造方法 Active JP6439910B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014127807A JP6439910B2 (ja) 2013-07-22 2014-06-23 熱電素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013151300 2013-07-22
JP2013151300 2013-07-22
JP2014127807A JP6439910B2 (ja) 2013-07-22 2014-06-23 熱電素子及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015043412A JP2015043412A (ja) 2015-03-05
JP6439910B2 true JP6439910B2 (ja) 2018-12-19

Family

ID=52696805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014127807A Active JP6439910B2 (ja) 2013-07-22 2014-06-23 熱電素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6439910B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6561666B2 (ja) * 2015-08-06 2019-08-21 富士通株式会社 熱電変換素子及びその製造方法
US20190202740A1 (en) * 2016-08-26 2019-07-04 Sabic Global Technologies B.V. Method of making a ceramic composite material by cold sintering
CN117156940B (zh) * 2023-10-30 2024-01-09 北京中育神州数据科技有限公司 一种利用异质热电材料优化热电性能的方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01208876A (ja) * 1988-02-17 1989-08-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱電装置とその製造方法
JP3235279B2 (ja) * 1993-06-18 2001-12-04 富士ゼロックス株式会社 エピタキシャル強誘電体薄膜素子の作製方法
JP2000101151A (ja) * 1998-09-24 2000-04-07 Sanyo Electric Co Ltd 半導体素子及びその製造方法
JP2001007409A (ja) * 1999-06-18 2001-01-12 Daikin Ind Ltd 熱電変換素子
JP3594008B2 (ja) * 2000-11-30 2004-11-24 ヤマハ株式会社 熱電材料、その製造方法及びペルチェモジュール
JP2004311819A (ja) * 2003-04-09 2004-11-04 Idemitsu Kosan Co Ltd 熱電変換モジュール
JP2005251917A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Denso Corp 熱電変換素子
JP2009016495A (ja) * 2007-07-03 2009-01-22 Daikin Ind Ltd 熱電素子およびその製造方法
JP2010093009A (ja) * 2008-10-07 2010-04-22 Sumitomo Chemical Co Ltd 熱電変換モジュールおよび熱電変換素子
JP5742174B2 (ja) * 2009-12-09 2015-07-01 ソニー株式会社 熱電発電装置、熱電発電方法及び電気信号検出方法
JP5703585B2 (ja) * 2010-04-13 2015-04-22 富士通株式会社 熱電変換素子及びその製造方法
US20120145211A1 (en) * 2010-12-09 2012-06-14 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Thermoelectric device and method of manufacturing the same
JP2012186230A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Fujitsu Ltd 熱電変換素子および熱電変換材料
JP6209781B2 (ja) * 2012-02-28 2017-10-11 国立大学法人山梨大学 熱電材料及びその製造方法
JP2012178584A (ja) * 2012-04-23 2012-09-13 Tdk Corp 積層型圧電素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015043412A (ja) 2015-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kieslich et al. A chemists view: Metal oxides with adaptive structures for thermoelectric applications
Wang et al. High temperature thermoelectric response of electron-doped CaMnO3
Choi et al. Oxide-based thermoelectric power generation module using p-type Ca3Co4O9 and n-type (ZnO) 7In2O3 legs
Roy et al. Synthesis and characterization of Sr2TiMO6 (M= Fe, Co) double perovskites for high temperature thermoelectric applications
Lan et al. High Thermoelectric Performance of Nanostructured In 2 O 3‐Based Ceramics
Tkach et al. Abnormal grain growth as a method to enhance the thermoelectric performance of Nb-doped strontium titanate ceramics
Funahashi et al. Fabrication and application of an oxide thermoelectric system
Lv et al. Optimized thermoelectric performance of Bi 2 Te 3 nanowires
Wang et al. Improved Thermoelectric Properties of La1− x Sr x CoO3 Nanowires
Ji Metal oxide-based thermoelectric materials
JP2012124469A (ja) 熱電素子及び熱電モジュール
JP6439910B2 (ja) 熱電素子及びその製造方法
KR101779497B1 (ko) 나노입자가 도핑된 열전소자를 포함하는 열전모듈 및 그 제조 방법
Yasukawa et al. Thermoelectric properties and figure of merit of perovskite-type Ba1− xLaxSnO3 with x= 0.002–0.008
Sugahara et al. Structure and thermoelectric properties of Ca2− xSrxFeMoO6 (0≤ x≤ 0.3) double-perovskite oxides
JP3727945B2 (ja) 熱電変換材料及びその製法
Kanas et al. All-oxide thermoelectric module with in situ formed non-rectifying complex p–p–n junction and transverse thermoelectric effect
Redel et al. Thermoelectric porous MOF based hybrid materials
Feldhoff et al. A High-temperature thermoelectric generator based on oxides
JP6315357B2 (ja) 熱電材料の製造方法及び熱電素子
Jung et al. Synergistically improved thermoelectric energy harvesting of edge-oxidized-graphene-bridged N-type bismuth telluride thick films
Zhou et al. Orbital, charge, and spin couplings in Ru 2 5+ O 9 dimers of Ba 3 CoRu 2 O 9
Kim et al. Electrical transport properties of Ca0. 9La0. 1− xBixMnO3− δ (0≤ x≤ 0.1) thermoelectric materials
Culebras et al. La 1− x Ca x MnO 3 semiconducting nanostructures: morphology and thermoelectric properties
Töpfer et al. Oxide multilayer thermoelectric generators

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6439910

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250