JP6561508B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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図15に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2A,2Bと2つの出力側ディスク3A,3Bとが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のスリーブ4aには、出力側ディスク3A,3Bがスプライン結合によって連結されている。
また、入力側ディスク2A,2Bは、入力軸1にボールスプライン6,6を介して支持されており、これら入力側ディスク2A,2Bは入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2A,2Bの内側面(凹面)2a,2bと出力側ディスク3A,3Bの内側面(凹面)3a,3bとの間には、パワーローラ11,11(図16参照)が回転自在に挟持されている。
皿ばね10は、シム36を介して入力側ディスク2Bを出力側ディスク3Bに向けて押圧しており、この皿ばね10は、ローディングナット9およびシム36とともに、各ディスク2A,2B,3A,3Bの内側面2a,2b,3a,3bとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する予圧付与装置を構成する。
各ヨーク34,35は鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク34,35の四隅部には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15,15の両端部に設けた枢軸14,14がラジアルニードル軸受30,30を介して揺動自在に支持されている。
また、各ポスト64,68の両端部にはそれぞれ、挿通孔64a,68aが入力軸1の軸線Oの方向に沿って形成され、一方各ヨーク34,35にもそれぞれ、各貫通孔37,37を横切る挿通孔34a,35aが入力軸1の軸線O方向に沿って形成されている。上側のポスト64の挿通孔64aおよび上側のヨーク34の挿通孔34aは、一直線状に配置されており、これらの挿通孔64a,34aには、上側のヨーク34を上側のポスト64に揺動自在に支持する支持ピン51が挿通されており、一方下側のポスト68の挿通孔68aおよび下側のヨーク35の挿通孔35aは一直線状に配置されており、これらの挿通孔68a、35aには、下側のヨーク35を下側のポスト68に揺動自在に支持する支持ピン51が挿通されている。
このような、ヨークが支持ピン等の支持部材により当該支持部材を中心に揺動可能となるような構造を有するトロイダル型無段変速機として、特許文献1〜6に記載のものが知られている。これらの文献に記載のトロイダル型無段変速機では、ヨークを揺動自在に支持する支持ピン等の支持部材は、ポストの固定部材に形成された挿通孔に圧入により挿通して固定されている。
また、トラニオンを支持するピストン等とシリンダ間やヨーク等によるリンク機構などの可動部の隙間にコンタミを噛み込んでしまっても、機能が失陥してしまいトロイダル無段変速機に不具合が生じる虞がある。
以上によりトロイダル型無段変速機は、組立工程でのコンタミの管理には非常に注意を要する。また、トロイダル型無段変速機を運転している間に圧入されている支持ピン等の支持部材の圧入が緩んで当該支持部材が抜け落ちてしまう虞もある。
前記ポストに設けられた挿通孔に、前記ヨークを揺動自在に支持するヨーク支持部材が挿通されるとともに、このヨーク支持部材は前記ヨークに設けられたヨーク側挿通孔に挿通され、
前記ヨーク支持部材には雄ねじ部が形成され、この雄ねじ部が前記ヨーク側挿通孔または前記ポスト側挿通孔に形成された雌ねじ部にねじ込まれていることを特徴とする。
したがって、圧入に起因するコンタミの発生やヨーク支持部材の抜け落ちを防止できる。
前記ポストと前記ヨークのうちの少なくともいずれか一方に、前記ポスト側挿通孔と交差する方向から固定部材が挿通され、この固定部材の先端部が前記溝部に挿入されていてもよい。
(第1の実施形態)
図1に示す第1の実施の形態のトロイダル型無段変速機は、例えば、ケーシングに収容する前の段階で、入力軸1、入力側ディスク2,2、出力側ディスク3A、外周歯車4A、上下のヨーク23A,23B、トラニオン、パワーローラ11、シリンダボディ31、油圧式の押圧装置12A、固定部材52(アッパープレート)等が一体に組み立てられてバリエータモジュール43とされ、このバリエータモジュール43をケーシング内に収容して取り付けるようになっている。
出力側ディスク3Aは、ラジアルニードル軸受5を介して入力軸1に相対回転自在に支持されている。
また、一対の柱状ポスト69の間に、出力側ディスク3Aが配置され、この出力側ディスク3Aの軸方向両端に出力側ディスク3Aを軸方向に位置決めするとともに軸回りに回転可能に支持するスラスト軸受60が設けられている。すなわち、柱状ポスト69と、出力側ディスク3Aの小径側端部との間にスラスト軸受60が配置され、出力側ディスク3Aの入力軸1の軸方向に沿った位置が規制されるとともに、出力側ディスク3Aの軸回りの回転を許容している。
また、本実施形態において、押圧装置12Aは、ローディングカム式ではなく油圧式になっており、入力軸1と回転するとともに、入力側ディスク2の背面との間に油圧室を形成するシリンダ12Bを備えている。なお、油圧室には入力側ディスク2に予圧を付与する皿バネ12Cが設けられている。
このヨーク支持部材71は、図2(a),(b)に示すように、本体部71aと、この本体部71aの基端部に当該本体部71aと同軸に設けられて本体部71aより大径の大径部71bと、本体部71aの先端部に当該本体部71aと同軸に設けられて本体部71aより小径の小径部71cとから構成されている。
小径部71cの外周面には雄ねじ部71dが形成されており、大径部71bの端面にはヨーク支持部材71を六角レンチ等の工具等によって回すために当該工具を挿入する六角形状の挿入孔71eが形成されている。
また、ヨーク23A,23Bの四隅部にはそれぞれ支持孔18が設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオンの両端部に設けた枢軸がラジアルニードル軸受を介して揺動自在に支持されるようになっている。
図3に示すように、貫通孔75の軸方向に対向する面には前記ヨーク側挿通孔73,74が対向して同軸に設けられており、ヨーク側挿通孔73の内周面は仕上げ面となっている。図1に示すように、このヨーク側挿通孔73にヨーク支持部材71の大径部71bが挿入されており、これによって、ヨーク支持部材71を精度よく位置決めしている。
また、ヨーク側挿通孔74の内周面には雌ねじ部74dが形成されており、この雌ねじ部74dにヨーク支持部材71の雄ねじ部71dがねじ込まれており、これによって、ヨーク支持部材71はヨーク側挿通孔74に固定されている。
さらに、ポスト64,68と、ヨーク23A,23Bとの間の隙間にはスラスト軸受77,77が介在している。つまり、ポスト64,68の側面と、ヨーク23A,23Bの貫通孔75に面する面との間の隙間にスラスト軸受77が介在している。
したがって、ヨーク23A,23Bは、スラスト軸受77およびラジアル軸受76によってバリエータ軸方向およびそれと直交する方向にガタツクこと無く円滑に揺動できるようになっている。
この場合、図5に示すように、ヨーク側挿通孔73の内周面に雌ねじ部74dを形成し、ヨーク側挿通孔74の内周面を仕上げ面とする。
この組立方法では、図6および図7に示すように、トロイダル型無段変速機の上下を逆にした状態で組み立てる。
まず、2本の柱状ポスト69,69を、スラスト軸受60,60を介して出力側ディスク3Aを挟むようにして軸方向位置を固定するとともに、アッパープレート52に上側のヨーク23Aを組み付ける。
また、ヨーク23Aの貫通孔75に面する面(ヨーク側挿通孔73,74の対向する開口面)に予めスラスト軸受77,77を取り付けておくとともに、ポスト64のポスト側挿通孔70に予めラジアル軸受76を取り付けておく。
次に、ヨーク23Bの側方からヨーク支持部材71,71をバリエータ軸方向に沿って挿通する。この際、ヨーク支持部材71をヨーク23Bのヨーク側挿通孔73から挿通し、さらにポスト68のポスト側挿通孔70に挿通して、その先端部の雄ねじ部71dをヨーク側挿通孔74の雌ねじ部74dにねじ込む。これによって、ヨーク23Bをポスト68,68に揺動可能に取り付ける。
また、ヨーク23Bの貫通孔75に面する面(ヨーク側挿通孔73,74の対向する開口面)に予めスラスト軸受77,77を取り付けておくとともに、ポスト68のポスト側挿通孔70に予めラジアル軸受76を取り付けておく。
最後に、入力軸1および入力側ディスク2,2、押圧装置12Aをバリエータ軸方向から組み付けて終了する。
したがって、圧入に起因するコンタミの発生やヨーク支持部材71の抜け落ちを防止できる。
さらに、ヨーク23A,23Bのヨーク側挿通孔73の内周面は仕上げ面となっており、このヨーク側挿通孔73にヨーク支持部材71の外周面が仕上げされた大径部71bが挿入されている、インロウ構造となっているので、ヨーク支持部材71をヨーク23A,23Bに対して精度よく位置決めすることができる。
この場合、ヨーク支持部材71の仕上げされた大径部71bがヨーク側挿通孔73に嵌合する前に、ヨーク支持部材71の雄ねじ部71dがヨーク側挿通孔74の雌ねじ部74dに螺合するように大径部71bおよび雄ねじ部71dの長さを設定すればよい。
図8は第2の実施の形態のトロイダル型無段変速機を示す断面図である。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と共通構成部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
この図に示すトロイダル型無段変速機では、ヨーク支持部材71とポスト64,68のポスト側挿通孔70との間に第1の実施の形態のようなラジアル軸受76が設けられておらず、また、ヨーク23A,23Bとポスト64,68との嵌め合いは微小な隙間となっており、第1の実施の形態のようなスラスト軸受77が設けられていない。
本実施の形態では、ラジアル軸受76およびスラスト軸受77を削減でき、軸受の軌道面の超仕上げが必要なくなるため、コストを削減できる。
また、ラジアル軸受76またはスラスト軸受77のいずれか一方を設けることで、変速速度とコスト削減を両立できる。
なお、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、圧入に起因するコンタミの発生やヨーク支持部材71の抜け落ちを防止できるのは勿論ことである。
図9は第3の実施の形態のトロイダル型無段変速機を示す断面図である。
なお、本実施の形態において、第2の実施の形態と共通構成部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施の形態では、第2の実施の形態と異なり、ヨーク支持部材71と、ポスト64,68のポスト側挿通孔70の内周面との間にラジアル軸受76が設けられていない。
この場合に、ヨーク支持部材71の本体部71aの外周面に溝部71fを形成し、この溝部71fに固定部材83を挿入することで、ヨーク支持部材71の雄ねじ部71dが雌ねじ部74dから緩んだ際に、当該ヨーク支持部材71の抜け落ちを防止することができる。
また、固定部材83は、本実施の形態では、図9に示すように、アッパープレート52に対してポスト64を固定しているボルト80およびシリンダボディ31に対してポスト68を固定しているボルト81を使用すればよい。
この場合、ボルト80,81が溝部71fの溝底と接触すると、ヨーク23A,23Bの揺動運動の抵抗となってしまうので、ボルト80,81の先端と溝部71fの溝底との間に隙間が設けられている。また、ボルト80,81の先端部の外周面と溝部71fの内側面との間にも隙間が設けられている。これによって、ボルト80,81がヨーク23A,23Bの揺動運動の抵抗となることがない。
ヨーク23A,23Bにねじ孔を設け、このねじ孔に固定部材をねじ込む場合、ヨーク23A,23Bとヨーク支持部材71とは結合されているため、固定部材の先端部が溝部71fの溝底や内側面に接触していても構わない。
図11および図12は第4の実施の形態のトロイダル型無段変速機を示すもので、図11は断面図、図12は分解斜視図である。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と共通構成部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
すなわちまず、図11および図12に示すように、ポスト64,68には、その径方向中央部に溝部84が軸方向に延在して形成されており、これによって、ポスト64,68は二つ割れとなって、二つの割れ部85a,85bを有している。
二つの割れ部85a,85bの対向する側面は、互いに平行でかつバリエータ軸と直交して配置されている。
ポスト側挿通孔70aはポスト側挿通孔70bより大径であり、このポスト側挿通孔70aの内周面は仕上げ面となっている。また、ポスト側挿通孔70bには雌ねじ部70dが形成されている。
ヨーク支持部材91は、前記ヨーク支持部材71と同様に、本体部91aと、この本体部91aの基端部に当該本体部91aと同軸に設けられて本体部91aより大径の大径部91bと、本体部91aの先端部に当該本体部91aと同軸に設けられて本体部91aより小径の小径部91cとから構成されている。
小径部91cの外周面には雄ねじ部91dが形成されており、大径部91bの端面にはヨーク支持部材91を六角レンチ等の工具等によって回すために当該工具を挿入する六角形状の挿入孔91eが形成されている。
なお、ヨーク支持部材91の本体部91aは、ヨーク支持部材71の本体部71aより短く、ヨーク支持部材91の大径部91bおよび小径部91cは、ヨーク支持部材71の大径部71bおよび小径部71cより長くなっている。
また、23C,23Dの四隅部にはそれぞれ支持孔18が設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオンの両端部に設けた枢軸がラジアルニードル軸受を介して揺動自在に支持されるようになっている。
また、ヨーク側挿通孔形成部93のバリエータ軸方向の長さは、ポスト64,68の溝部84の幅より短くなっており、これによって、ヨーク側挿通孔形成部93を割れ部85a,85bが挟むようにして、ポスト64,68がヨーク23C,23Dの貫通孔92に挿入されている。
ヨーク側挿通孔94には、ラジアル軸受76が設けられており、このラジアル軸受76にヨーク支持部材91の本体部91aが周方向に回転自在に支持されている。
さらに、ポスト64,68の割れ部85a,85bと、ヨーク側挿通孔形成部93との間の隙間にはそれぞれスラスト軸受77,77が介在している。
したがって、ヨーク23C,23Dは、スラスト軸受77およびラジアル軸受76によってバリエータ軸方向およびそれと直交する方向にガタツクこと無く円滑に揺動できるようになっている。
すなわち、まず、2本の柱状ポスト69,69を、スラスト軸受60,60を介して出力側ディスク3Aを挟むようにして軸方向位置を固定するとともに、アッパープレート52に上側のヨーク23Cを組み付ける。
また、ヨーク23Cのヨーク側挿通孔形成部93の対向する面に予めスラスト軸受77,77を取り付けておくとともに、ヨーク側挿通孔94に予めラジアル軸受76を取り付けておく。
次に、ヨーク23Dの側方からヨーク支持部材91,91をバリエータ軸方向に沿って挿通する。この際、ヨーク支持部材91をポスト68のポスト側挿通孔70aから挿通し、さらにヨーク23Dのヨーク側挿通孔94に挿通して、その先端部の雄ねじ部91dをポスト68のポスト側挿通孔70bの雌ねじ部70dにねじ込む。これによって、ヨーク23Dをポスト68,68に揺動可能に取り付ける。
また、ヨーク23Dのヨーク側挿通孔形成部93の対向する面に予めスラスト軸受77,77を取り付けておくとともに、ヨーク側挿通孔94に予めラジアル軸受76を取り付けておく。
最後に、入力軸1および入力側ディスク2,2、押圧装置12Aをバリエータ軸方向から組み付けて終了する。
したがって、圧入に起因するコンタミの発生やヨーク支持部材71の抜け落ちを防止できる。
さらに、ポスト側挿通孔70aの内周面は仕上げ面となっており、このポスト側挿通孔70aにヨーク支持部材91の外周面が仕上げされた大径部91bが挿入されている、インロウ構造となっているので、ヨーク支持部材91をポスト64,68に対して精度よく位置決めすることができる。
しかし、本実施の形態では、雌ねじ部70dを表面硬さが高くなくても問題とならないポスト64,68に設けたので、防炭処理等が必要なくなり、コスト削減を図ることができる。
図13は第5の実施の形態のトロイダル型無段変速機の要部を示す断面図、図14はヨーク支持部材71の斜視図である。
本実施の形態では、図14に示すように、ヨーク支持部材71の外周面に抜け止め用の止め輪95を固定した点が第1の実施の形態と異なるので、以下ではこの点について説明し、第1の実施の形態と共通構成部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
小径部71gの外周面には止め輪溝96が周方向に沿って形成され、この止め輪溝96に止め輪95が嵌め込まれ、これによって止め輪95が小径部71gに固定されている。
この止め輪95は、ヨーク23A,23Bの、ヨーク支持部材71の挿通方向と逆方向に対向する対向面97に当接または近接している。
この対向面97は、ヨーク23A,23Bのヨーク側挿通孔74の出口に面する面であり、この対向面97はヨーク23A,23Bの貫通孔72に面している。
限らず、シングルキャビティ式ハーフトロイダル型無段変速機にも適用できる。
3A 出力側ディスク
11 パワーローラ
14 枢軸
15 トラニオン
23A,23B,23C,23D ヨーク
64,68 ポスト
70,70a,70b ポスト側挿通孔
70d,74d 雌ねじ部
71,91 ヨーク支持部材
73,74,94 ヨーク側挿通孔
71d,91d 雄ねじ部
71f 溝部
83 固定部材
95 止め輪
97 対向面
Claims (10)
- 入力側ディスクと、この入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するとともに、前記パワーローラを回転自在に支持する少なくとも一対のトラニオンと、前記各トラニオンの前記各枢軸をそれぞれ揺動自在かつ軸方向に変位自在に支持するとともに、前記各トラニオンの変位により揺動するヨークと、当該ヨークを揺動自在に支持するポストとを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記ポストに設けられたポスト側挿通孔にラジアル軸受が設けられ、このラジアル軸受に、前記ヨークを揺動自在に支持するヨーク支持部材が挿通されることで、当該ヨーク支持部材が回転自在に支持されるとともに、このヨーク支持部材は前記ヨークに設けられたヨーク側挿通孔に挿通され、
前記ポストと前記ヨークとの間の前記ヨーク支持部材の軸方向における隙間に、スラスト軸受が前記ヨーク支持部材と同軸に設けられ、
前記ヨーク支持部材には雄ねじ部が形成され、この雄ねじ部が前記ヨーク側挿通孔に形成された雌ねじ部にねじ込まれていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 入力側ディスクと、この入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するとともに、前記パワーローラを回転自在に支持する少なくとも一対のトラニオンと、前記各トラニオンの前記各枢軸をそれぞれ揺動自在かつ軸方向に変位自在に支持するとともに、前記各トラニオンの変位により揺動するヨークと、当該ヨークを揺動自在に支持するポストとを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記ポストに設けられ、かつラジアル軸受が設けられていないポスト側挿通孔に、前記ヨークを揺動自在に支持するヨーク支持部材が挿通されるとともに、このヨーク支持部材は前記ヨークに設けられたヨーク側挿通孔に挿通され、
前記ポストと前記ヨークとの前記ヨーク支持部材の軸方向における間は、スラスト軸受が設けられていない、微小隙間となっており、
前記ヨーク支持部材には雄ねじ部が形成され、この雄ねじ部が前記ヨーク側挿通孔に形成された雌ねじ部にねじ込まれていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 入力側ディスクと、この入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するとともに、前記パワーローラを回転自在に支持する少なくとも一対のトラニオンと、前記各トラニオンの前記各枢軸をそれぞれ揺動自在かつ軸方向に変位自在に支持するとともに、前記各トラニオンの変位により揺動するヨークと、当該ヨークを揺動自在に支持するポストとを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記ポストに設けられたポスト側挿通孔に、前記ヨークを揺動自在に支持するヨーク支持部材が挿通されるとともに、このヨーク支持部材は前記ヨークに設けられたヨーク側挿通孔に挿通され、
前記ポストに当該ポストの径方向中央部に溝部が前記ポストの軸方向に延在して形成されることで、前記ポストは前記溝部を挟んで前記ヨーク支持部材の軸方向に離間する二つの割れ部を有し、
一方の前記割れ部に一方のポスト側挿通孔が設けられ、他方の前記割れ部に、一方の前記ポスト側挿通孔より小径の他方のポスト側挿通孔が一方の前記ポスト側挿通孔と同軸に設けられ、
一方の前記ポスト側挿通孔の内周面は仕上げ面となっており、他方の前記ポスト側挿通孔には雌ねじ部が形成され、
前記ヨーク支持部材は、本体部と、この本体部の基端部に当該本体部と同軸に設けられて前記本体部より大径の大径部と、前記本体部の先端部に当該本体部と同軸に設けられて前記本体部より小径の雄ねじ部とを備え、
一方の前記ポスト側挿通孔に前記ヨーク支持部材の前記大径部が嵌め込まれ、前記雌ねじ部に前記ヨーク支持部材の前記雄ねじ部がねじ込まれていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記ヨーク支持部材は、本体部と、この本体部の基端部に当該本体部と同軸に設けられて前記本体部より大径の大径部と、前記本体部の先端部に当該本体部と同軸に設けられて前記本体部より小径の雄ねじ部とを備え、
前記ヨーク側挿通孔は、前記ヨーク支持部材の軸方向に離間して2つ設けられ、
一方の前記ヨーク側挿通孔に形成された前記雌ねじ部に、前記ヨーク支持部材の前記雄ねじ部がねじ込まれ、他方の前記ヨーク挿通孔に、前記ヨーク支持部材の前記大径部が挿入されていること特徴とする請求項1または2に記載のトロイダル型無段変速機。 - 前記ヨーク支持部材は、本体部と、この本体部の基端部に当該本体部と同軸に設けられて前記本体部より大径の雄ねじ部と、前記本体部の先端部に当該本体部と同軸に設けられて本体部より小径の小径部とを備え、
前記ヨーク側挿通孔は、前記ヨーク支持部材の軸方向に離間して2つ設けられ、
他方の前記ヨーク側挿通孔に形成された前記雌ねじ部に、前記ヨーク支持部材の前記雄ねじ部がねじ込まれ、一方の前記ヨーク挿通孔に、前記ヨーク支持部材の前記小径部が挿入されていること特徴とする請求項1または2に記載のトロイダル型無段変速機。 - 入力側ディスクと、この入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するとともに、前記パワーローラを回転自在に支持する少なくとも一対のトラニオンと、前記各トラニオンの前記各枢軸をそれぞれ揺動自在かつ軸方向に変位自在に支持するとともに、前記各トラニオンの変位により揺動するヨークと、当該ヨークを揺動自在に支持するポストとを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記ポストに設けられたポスト側挿通孔に、前記ヨークを揺動自在に支持するヨーク支持部材が挿通されるとともに、このヨーク支持部材は前記ヨークに設けられたヨーク側挿通孔に挿通され、
前記ポストに設けられたポスト側挿通孔に前記ヨーク支持部材を回転自在に支持するラジアル軸受が設けられるか、または前記ポストと前記ヨークとの前記ヨーク支持部材の軸方向における隙間にスラスト軸受が設けられ、
前記ヨーク支持部材には雄ねじ部が形成され、この雄ねじ部が前記ヨーク側挿通孔に形成された雌ねじ部にねじ込まれていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記ヨーク支持部材は、本体部と、この本体部の基端部に当該本体部と同軸に設けられて前記本体部より大径の大径部と、前記本体部の先端部に当該本体部と同軸に設けられて前記本体部より小径の雄ねじ部と、この雄ねじ部の先端部に設けられて当該雄ねじ部より小径の小径部とを備え、
前記ヨーク側挿通孔は、前記ヨーク支持部材の軸方向に離間して2つ設けられ、
一方の前記ヨーク側挿通孔に形成された前記雌ねじ部に、前記ヨーク支持部材の前記雄ねじ部がねじ込まれ、他方の前記ヨーク挿通孔に、前記ヨーク支持部材の前記大径部が挿入され、
前記ヨーク支持部材の前記小径部は一方の前記ヨーク側挿通孔から突出しており、この突出している前記小径部に止め輪が固定され、この止め輪が前記ヨーク側挿通孔の出口に面する対向面に当接または近接していることを特徴とする請求項4に記載のトロイダル型無段変速機。 - 入力側ディスクと、この入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するとともに、前記パワーローラを回転自在に支持する少なくとも一対のトラニオンと、前記各トラニオンの前記各枢軸をそれぞれ揺動自在かつ軸方向に変位自在に支持するとともに、前記各トラニオンの変位により揺動するヨークと、当該ヨークを揺動自在に支持するポストとを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記ポストに設けられたポスト側挿通孔に、前記ヨークを揺動自在に支持するヨーク支持部材が挿通されるとともに、このヨーク支持部材は前記ヨークに設けられたヨーク側挿通孔に挿通され、
前記ヨーク支持部材には雄ねじ部が形成され、この雄ねじ部が前記ヨーク側挿通孔に形成された雌ねじ部にねじ込まれ、
前記ヨーク支持部材の外周面に溝部が形成され、この溝部に前記ポストに挿入された固定部材の先端部が挿入されていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記ヨーク支持部材の軸方向の中央部に前記溝部が周方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項8に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記ヨーク支持部材は、前記入力側ディスクの側から前記ポスト側挿通孔および前記ヨーク側挿通孔に挿通されていることを特徴とする請求項1、2、3、6または8に記載のトロイダル型無段変速機。
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