JP6560775B1 - 積層造形装置および積層造形物の製造方法 - Google Patents

積層造形装置および積層造形物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より効率的に固化層の温度調整を行うことができる積層造形装置の提供。【解決手段】造形領域を覆うチャンバと、所望の三次元造形物を所定高さで分割してなる複数の分割層毎に材料層を形成する材料層形成装置と、前記材料層の所定の照射領域に第1レーザ光または電子ビームを照射して焼結または溶融させ固化層を形成する第1照射装置と、形成された前記固化層に第2レーザ光を照射して所定の温度である第1温度まで加熱する第2照射装置と、を備え、前記第1温度まで加熱された前記固化層は、所定の温度である第2温度まで冷却され、前記第1温度をT1、前記第2温度をT2、前記固化層のマルテンサイト変態開始温度をMs、前記固化層のマルテンサイト変態終了温度をMfとすると、下記式(1)から(3)の関係が全て満たされる、積層造形装置が提供される。T1≧Mf(1)、T1>T2(2)T2≦Ms(3)【選択図】図11

Description

本発明は、積層造形装置および積層造形物の製造方法に関する。
金属の積層造形には複数の方式があるが、例えば焼結積層造形法または溶融積層造形法では、不活性ガスが充満された密閉されたチャンバ内において、上下方向に移動可能な造形テーブル上に金属材料からなる材料層を形成し、この材料層の所定箇所にレーザ光または電子ビームを照射して照射位置の材料粉体を焼結または溶融させることを繰り返すことによって、複数の固化層を積層して所望の三次元造形物を造形する。なお、造形テーブル上に造形プレートを配置し、造形プレート上に1層目の固化層を形成してもよい。
金属の積層造形において、材料層へのレーザ光または電子ビームの照射により形成された固化層は、固化直後は非常に高温であるが、既に形成されている固化層および造形プレートや、不活性ガス雰囲気への放熱等により温度が急速に低下する。このとき、金属では熱膨張係数が正であるために体積が収縮する。しかし、隣接する固化層や造形プレートとの密着により収縮量は制限されるため引張応力として残留する。
一方、金属材料がマルテンサイト系の材料である場合、固化層として形成された直後はオーステナイト相であるが、所定の温度条件等を満たした上で冷却されることによってマルテンサイト相へと変態する。マルテンサイト変態は体積の膨張を伴うため、圧縮応力が発生する。
上記の技術的背景の下、本出願人は、1層または複数層の固化層を形成する毎に意図的にマルテンサイト変態を進行させることで、金属の収縮による引張応力をマルテンサイト変態による圧縮応力で軽減して造形物の残留応力を制御することにより、造形物の変形を抑制可能な積層造形装置および積層造形物の製造方法に係る発明を提案した(特許文献1)。特許文献1の発明においては、意図的にマルテンサイト変態を進行させるために、1層または複数層の固化層を形成する毎に該固化層の温度調整を行っている。
特願2017−165090号
このような積層造形方法を行う上で、固化層をより効率的に昇温可能な積層造形装置が望まれている。本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、固化層にレーザ光を照射することで、より効率的に固化層の温度調整を行うことができる積層造形装置を提供するものである。
本発明によれば、造形領域を覆うチャンバと、前記造形領域に対して所望の三次元造形物を所定高さで分割してなる複数の分割層毎に材料層を形成する材料層形成装置と、前記材料層の所定の照射領域に第1レーザ光または電子ビームを照射して焼結または溶融させ固化層を形成する第1照射装置と、前記第1レーザ光または前記電子ビームによって形成された前記固化層に第2レーザ光を照射して所定の温度である第1温度まで加熱する第2照射装置と、を備え、前記第1温度まで加熱された前記固化層は、所定の温度である第2温度まで冷却され、前記第1温度をT1、前記第2温度をT2、前記固化層のマルテンサイト変態開始温度をMs、前記固化層のマルテンサイト変態終了温度をMfとすると、下記式(1)から(3)の関係が全て満たされる、積層造形装置が提供される。
T1≧Mf (1)
T1>T2 (2)
T2≦Ms (3)
本発明に係る積層造形装置は、このような第2照射装置を備えることで、効率的に固化層に対して加熱を行うことができる。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記材料層は、炭素鋼またはマルテンサイト系ステンレス鋼からなる。
好ましくは、前記第2レーザ光の照射スポットは、前記第1レーザ光または前記電子ビームの照射スポットよりも大きく、前記第1レーザ光または前記電子ビームの照射スポットを囲繞する。
好ましくは、前記第2レーザ光は、前記第1レーザ光または前記電子ビームが照射される前の前記材料層を予熱する。
好ましくは、前記チャンバ内に配置され上下方向に移動可能な造形テーブルをさらに備え、前記材料層は造形テーブル上に形成され、前記造形テーブルは前記第2温度に温度調整される。
好ましくは、前記第1レーザ光または前記電子ビームと前記第2レーザ光は同軸光である。
好ましくは、前記第1レーザ光もしくは前記電子ビームまたは前記第2レーザ光のうち一方を透過し、他方を前記一方と同じ光路に偏光する偏光手段と、前記偏光手段によって同軸光となった前記第1レーザ光または前記電子ビームと前記第2レーザ光を走査する走査手段と、をさらに備える。
好ましくは、下記式(4)および(5)の関係をさらに満たす。
T1>Ms (4)
T2<Mf (5)
本発明の別の観点によれば、造形領域に対して所望の三次元造形物を所定高さで分割してなる複数の分割層毎に材料層を形成するリコート工程と、前記材料層の所定の照射領域に第1レーザ光または電子ビームを照射して焼結または溶融させ固化層を形成する固化工程と、前記第1レーザ光または前記電子ビームによって形成された前記固化層に第2レーザ光を照射して所定の温度である第1温度まで加熱する加熱工程と、前記第1温度まで加熱された前記固化層を所定の温度である第2温度まで冷却する冷却工程と、を備え、前記第1温度をT1、前記第2温度をT2、前記固化層のマルテンサイト変態開始温度をMs、前記固化層のマルテンサイト変態終了温度をMfとすると、下記式(1)から(3)の関係が全て満たされる、積層造形物の製造方法が提供される。
T1≧Mf (1)
T1>T2 (2)
T2≦Ms (3)
本発明に係る積層造形物の製造方法は、このような加熱工程を備えることで、効率的に固化層に対して加熱を行うことができる。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記材料層は、炭素鋼またはマルテンサイト系ステンレス鋼からなる。
好ましくは、前記第2レーザ光の照射スポットは、前記第1レーザ光または前記電子ビームの照射スポットよりも大きく、前記第1レーザ光または前記電子ビームの照射スポットを囲繞する。
好ましくは、前記第2レーザ光が前記第1レーザ光または前記電子ビームが照射される前の前記材料層を予熱する予熱工程をさらに備える。
好ましくは、前記チャンバ内に配置され上下方向に移動可能な造形テーブルをさらに備え、前記材料層は造形テーブル上に形成され、前記造形テーブルは前記第2温度に温度調整される。
好ましくは、前記第1レーザ光または前記電子ビームと前記第2レーザ光は同軸光である。
好ましくは、前記第1レーザ光もしくは前記電子ビームまたは前記第2レーザ光のうち一方を透過し、他方を前記一方と同じ光路に偏光する偏光手段と、前記偏光手段によって同軸光となった前記第1レーザ光または前記電子ビームと前記第2レーザ光を走査する走査手段と、をさらに備える。
好ましくは、下記式(4)および(5)の関係をさらに満たす。
T1>Ms (4)
T2<Mf (5)
本発明の実施形態に係る積層造形装置の概略構成図。 本発明の実施形態に係るリコータヘッドの斜視図。 本発明の実施形態に係るリコータヘッドの別の角度から見た斜視図。 本発明の実施形態に係る照射装置の概略構成図。 本発明の実施形態に係る各分割層における照射領域を示す説明図。 本発明の実施形態に係る第1レーザ光および第2レーザ光の走査方法を示す説明図。 本発明の実施形態に係る積層造形装置を用いた積層造形方法の説明図。 本発明の実施形態に係る積層造形装置を用いた積層造形方法の説明図。 本発明の実施形態に係る積層造形装置を用いた積層造形方法の説明図。 所定部位における第1レーザ光および第2レーザ光の照射方法を示す説明図。 本発明の実施形態に係る好ましい温度調整例による所定部位における最上位の材料層および上面層の温度変化の概略図。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
本発明の実施形態に係る積層造形装置は、材料粉体からなる材料層8を形成し、この材料層8の所定箇所に第1レーザ光L1を照射して照射位置の材料粉体を焼結または溶融させることを繰り返すことによって、複数の固化層を積層して所望の三次元形状造形物を造形する積層造形装置である。なお、固化層とは焼結層および溶融層の総称である。図1に示すように、本発明の積層造形装置は、チャンバ1と照射装置13とを有する。
チャンバ1は、所要の造形領域Rを覆い且つ所定濃度の不活性ガスで充満される。チャンバ1には、内部に材料層形成装置3が設けられ、上面部に保護ウインドウ汚染防止装置17が設けられる。材料層形成装置3は、ベース台4とリコータヘッド11とを有する。
ベース台4は、積層造形物が形成される造形領域Rを有する。造形領域Rには、造形テーブル5が設けられる。造形テーブル5は、造形テーブル駆動機構31によって駆動されて上下方向(図1の矢印U方向)に移動することができる。積層造形装置の使用時には、造形テーブル5上に造形プレート7が配置され、その上に材料層8が形成される。また、所定の照射領域は、造形領域R内に存在し、所望の三次元造形物の輪郭形状で囲繞される領域とおおよそ一致する。
造形テーブル5は、好ましくは所望の温度(後述の第2温度と略同一温度)に温度調整可能に構成される。造形テーブル5内部には温調器が設けられ、温調器は例えば冷媒を通す管路である。なお、造形テーブル駆動機構31の熱変位を防止するため、温調器と造形テーブル駆動機構31との間に一定の温度に保たれた恒温部が設けられてもよい。
造形テーブル5の周りには、粉体保持壁26が設けられる。粉体保持壁26と造形テーブル5とによって囲まれる粉体保持空間には、未固化の材料粉体が保持される。図1においては不図示であるが、粉体保持壁26の下側には、粉体保持空間内の材料粉体を排出可能な粉体排出部が設けられてもよい。かかる場合、積層造形の完了後に造形テーブル5を降下させることによって、未固化の材料粉体が粉体排出部から排出される。排出された材料粉体は、シューターガイドによってシューターに案内され、シューターを通じてバケットに収容されることになる。
リコータヘッド11は、図2および図3に示すように、材料収容部11aと材料供給部11bと材料排出部11cとを有する。
材料収容部11aは材料粉体を収容する。材料供給部11bは、材料収容部11aの上面に設けられ、不図示の材料供給装置から材料収容部11aに供給される材料粉体の受口となる。材料排出部11cは、材料収容部11aの底面に設けられ、材料収容部11a内の材料粉体を排出する。なお、材料排出部11cは、リコータヘッド11の移動方向(矢印B方向)に直交する水平1軸方向(矢印C方向)に延びるスリット形状である。
また、リコータヘッド11の両側面には、それぞれブレード11fb、11rbが設けられる。ブレード11fb、11rbは、材料粉体を撒布する。換言するとブレード11fb、11rbは、材料排出部11cから排出された材料粉体を平坦化して材料層8を形成する。
切削装置50は、スピンドルヘッド60が設けられた加工ヘッド57を有する。加工ヘッド57は、不図示の加工ヘッド駆動機構により、スピンドルヘッド60を所望の位置に移動させる。
スピンドルヘッド60は、不図示のエンドミル等の切削工具を取り付けて回転させることができるように構成されており、材料粉体を焼結または溶融して得られた固化層の表面や不要部分に対して切削加工を行うことができる。また切削工具は複数種類の切削工具であることが好ましく、使用する切削工具は不図示の自動工具交換装置によって、造形中にも交換可能である。
チャンバ1の上面には、保護ウインドウ1aを覆うように保護ウインドウ汚染防止装置17が設けられる。保護ウインドウ汚染防止装置17は、円筒状の筐体17aと、筐体17a内に配置された円筒状の拡散部材17cを備える。筐体17aと拡散部材17cの間に不活性ガス供給空間17dが設けられる。また、筐体17aの底面には、拡散部材17cの内側に開口部17bが設けられる。拡散部材17cには多数の細孔17eが設けられており、不活性ガス供給空間17dに供給された清浄な不活性ガスは細孔17eを通じて清浄室17fに充満される。そして、清浄室17fに充満された清浄な不活性ガスは、開口部17bを通じて保護ウインドウ汚染防止装置17の下方に向かって噴出される。
照射装置13が、チャンバ1の上方に設けられる。ここで照射装置13は、材料層8の所定の照射領域に第1レーザ光Lを照射して焼結または溶融させ固化層を形成する第1照射装置13aと、第1レーザL1によって形成された固化層に第2レーザ光L2を照射して所定の温度まで加熱する第2照射装置13bとを備える。具体的に本実施形態に係る第1照射装置13aは、図4に示すように、第1光源42aと、第1コリメータ43aと、第1フォーカス制御ユニット44aと、を含む。また、第2照射装置13bは、第2光源42bと、第2コリメータ43bと、を含む。さらに、偏光手段45と、走査手段とが設けられる。なお、必要に応じて他の部材を設けてもよく、例えば、第2照射装置13bは、第2光源42bより出力された第2レーザ光L2を所望の照射スポット径に調整する第2フォーカス制御ユニットをさらに備えてもよい。
第1光源42aは第1レーザ光L1を出力する。ここで、第1レーザ光L1は、材料層8を焼結または溶融可能なレーザであって、例えば、CO2レーザ、ファイバーレーザ、YAGレーザ等である。
第1コリメータ43aは、第1光源42aより出力された第1レーザ光L1を平行光に変換する。第1フォーカス制御ユニット44aは、第1光源42aより出力された第1レーザ光L1を集光し所望のスポット径に調整する。その後、第1レーザ光L1は偏光手段45に到達し、偏光された第1レーザ光、ここでは反射光が2軸のガルバノミラー46a、46bへ進行する。
第2光源42bは第2レーザ光L2を出力する。ここで、第2レーザ光L2は、固化層を所望の温度(後述の第1温度)に加熱可能なレーザであって、例えば、CO2レーザ、ファイバーレーザ、YAGレーザ等である。なお、本実施形態においては、第2レーザ光L2は第1レーザ光L1が照射される前の材料層8を予熱することにも使用される。第2レーザ光L2を予熱に使用する場合、その他の予熱手段は必須ではない。例えば、造形テーブル5に予熱のための加熱器を設けなくてもよい。
第2コリメータ43bは、第2光源42bより出力された第2レーザ光L2を平行光に変換する。好ましくは、第2レーザ光L2の照射スポットは、第1レーザ光L1の照射スポットよりも大きく、第1レーザ光L1の照射スポットを囲繞するように構成される。なお、照射スポットとは照射位置、換言すれば材料層8または固化層における第1レーザ光L1および第2レーザ光L2の形状を意味する。第1レーザ光L1および第2レーザ光L2の照射スポットが略円形である場合、第1レーザ光L1の照射位置における照射スポットの径をd1、第2レーザ光L2の照射スポットの径をd2とすると、d2/d1は、例えば、10≦d2/d1≦1000である。このような第2レーザ光L2により、第1レーザ光L1が照射される前の材料層8の予熱と、第1レーザ光L1が照射され固化した固化層の加熱を好適に行うことができる。所望のスポット径に調整された第2レーザ光L2は偏光手段45に到達し、その透過光が2軸のガルバノミラー46a、46bへ進行する。
偏光手段45は、第1レーザ光L1または第2レーザ光L2のうち一方を透過させ、他方を一方と同じ光路に偏光させる。偏光手段45は例えばビームスプリッタ等のフィルタである。上述の通り、本実施形態においては、偏光手段45によって偏光した第1レーザ光L1と、偏光手段45を透過した第2レーザ光L2が同軸光となって2軸のガルバノミラー46a、46bへ進行するように構成される。このように構成することで、1つの走査手段によって同一位置に第1レーザ光L1および第2レーザ光L2を走査することができる。
走査手段は例えばガルバノスキャナであり、ガルバノスキャナ一対の各ガルバノミラー46a、46bは、それぞれガルバノミラー46a、46bをそれぞれ回転させるアクチュエータを備えている。2軸のガルバノミラー46a、46bは、第1および第2光源42a、42bより出力された第1および第2レーザ光L1、L2を制御可能に2次元走査する。ガルバノミラー46a、46bは、それぞれ、不図示の制御装置から入力される回転角度制御信号の大きさに応じて回転角度が制御される。かかる特徴により、ガルバノミラー46a、46bの各アクチュエータに入力する回転角度制御信号の大きさを変化させることによって、所望の位置に同軸光となった第1レーザ光L1および第2レーザ光L2を照射することができる。
ガルバノミラー46a、46bを通過した第1レーザ光L1および第2レーザL2は、チャンバ1に設けられた保護ウインドウ1aを透過して造形領域Rに形成された材料層8に照射される。保護ウインドウ1aは、第1および第2レーザ光L1、L2を透過可能な材料で形成される。例えば、第1レーザ光L1および第2レーザL2がファイバーレーザまたはYAGレーザの場合、保護ウインドウ1aは石英ガラスで構成可能である。
ここで、本実施形態における第1レーザ光L1および第2レーザ光L2の走査方法について説明する。本実施形態では、図5に示すように、各分割層における照射領域は所定幅w毎に1以上の分割領域に分割され、各分割領域毎に第1レーザ光L1および第2レーザ光L2の走査が行われる。具体的には、図6に矢印で示すように、分割領域における第1レーザ光L1および第2レーザ光L2の所定幅w方向の走査が、所定幅wに直交する走査方向sに沿って順に行われる。第2レーザ光L2の照射スポットは、第1レーザ光L1の照射スポットよりも大きく、各照射スポットの中心は略同一であるため、照射領域上の各部位においては、第1レーザ光L1よりも第2レーザ光L2がより長い時間照射されることとなる。なお、上記に示した第1レーザ光L1および第2レーザ光L2の走査方法はあくまで一例であり、種々の走査方法が採用可能である。具体的に、上記にはいわゆるラスタ走査の例を示したが、ベクトル走査であってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。また、分割領域も任意の手法で設定してよい。
本発明の実施形態に係る積層造形装置は、前述の第2照射装置13bを少なくとも用いて上面層が第1温度まで加熱され、その後上面層が第2温度まで冷却されることを特徴とする。ここで、第1温度をT1、第2温度をT2、固化層のマルテンサイト変態開始温度をMsおよび固化層のマルテンサイト変態終了温度をMf、とすると、下記式(1)から(3)の関係が全て満たされる。
T1≧Mf (1)
T1>T2 (2)
T2≦Ms (3)
焼結または溶融後、冷却される前の上面層は、オーステナイト相を含む状態であって、冷却により少なくとも一部がマルテンサイト相へと変態する。なお、上面層とは、形成されてから第1温度、第2温度の一連の順番で行われる温度調整、換言すればマルテンサイト変態のための加熱および冷却が1度も実施されていない固化層をいう。本実施形態においては、具体的に、上面層は後述の加熱工程時点での最上位の固化層である。
以上のように、第2照射装置13bを構成することで上面層を所望の温度である第1温度に加熱することが可能である。また、第1温度に加熱された上面層は、下層の固化層や造形プレート7および周囲の不活性ガスに放熱されることで第2温度まで冷却される。特に、本実施形態のように、造形テーブル5が第2温度と略同一温度に温度調整される場合は、より効率的に上面層の冷却を行うことができる。
また、積層造形装置は、最上位の材料層8または上面層の温度を測定する不図示の温度センサを用いて、第2レーザ光L2の走査速度、レーザ強度、照射スポット径の大きさ等がフィードバック制御されてもよい。かかる構成により、より正確に最上位の材料層8または上面層の温度を制御することができる。なお、温度センサは、複数設けてもよい。また、温度センサは、例えば、赤外線温度センサである。
チャンバ1は所定濃度の不活性ガスが供給されるとともに、材料層8の焼結または溶融時に発生するヒュームを含んだ不活性ガスを排出している。具体的には、チャンバ1には、不活性ガス供給装置15と、ダクトボックス21、23を介してヒュームコレクタ19が接続されている。不活性ガス供給装置15は、不活性ガスを供給する機能を有し、例えば、周囲の空気から窒素ガスを取り出す膜式窒素セパレータを備える装置である。不活性ガス供給装置15は、チャンバ1に設けられた供給口から不活性ガスの供給を行い、チャンバ1を所定濃度の不活性ガスで充満させる。また、チャンバ1の排出口から排出されたヒュームを多く含む不活性ガスはヒュームコレクタ19へと送られ、ヒュームが除去された上でチャンバ1へと返送される。なお、本明細書において、不活性ガスとは、材料粉体と実質的に反応しないガスをいい、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等から材料粉体の種類に応じて適当なものが選択される。
ここで、本発明の一実施形態に係る積層造形物の製造方法における各工程について図7〜図9および図10A〜図10Eを用いて説明する。なお、図7〜図9では、視認性を考慮し図1では示していた構成要素を一部省略している。また、以下において、造形領域Rに対して所望の三次元造形物を所定高さで分割してなる複数の分割層毎に材料層8を形成する工程をリコート工程、第1レーザ光L1が照射される前の材料層8を第2レーザ光L2が予熱する予熱工程、材料層8の所定の照射領域に第1レーザ光L1を照射して焼結または溶融させ固化層を形成する工程を固化工程、第1レーザ光L1によって形成された固化層に第2レーザ光L2を照射して第1温度まで加熱する加熱工程、第1温度まで加熱された固化層を第2温度まで冷却する工程を冷却工程と呼ぶ
まず、1回目のリコート工程が行われる。図7に示すように、造形テーブル5上に造形プレート7を載置し、造形テーブル5の高さを適切な位置に調整する。この状態で材料収容部11a内に材料粉体が充填されているリコータヘッド11を図7の矢印B方向に造形領域Rの左側から右側に移動させることによって、造形プレート7上に1層目の材料層8を形成する。
次に、1回目の予熱工程、固化工程、加熱工程および冷却工程が行われる。予熱工程、固化工程、加熱工程および冷却工程は平行して行われるが、ある部位に注目すれば、予熱工程、固化工程、加熱工程、冷却工程の順に行われる。ここでは図10A〜図10Eにおける所定部位Pに着目されたい。図10A〜図10Eにおいては、走査経路に所定部位Pを含む所定幅w方向の第1レーザ光L1および第2レーザ光L2の走査を概略的に示している。
図10Aに示す状態では、所定部位Pの材料層8には第1レーザ光L1および第2レーザ光L2が照射されておらず、予熱前の状態を表している。このとき、所定部位Pの温度は第2温度に保たれている。ここで、所定部位Pにおいて1回目の予熱工程が行われる。図10Bに示すように、第1レーザ光L1および第2レーザ光L2が図中の走査方向に走査され、そして所定部位Pに第2レーザ光L2が照射される。これによって、所定部位Pが固化に適した温度まで予熱される。なお、各分割領域における走査の始点付近の材料層8が固化に適した温度まで昇温するまで、分割領域において第1レーザ光L1および第2レーザ光L2を走査をさせる前に、第2レーザ光L2を所定時間始点付近の材料層8に照射することが望ましい。
次に、所定部位Pにおいて1回目の固化工程が行われる。すなわち、図10Cに示すように、材料層8中の所定部位Pに第1レーザ光L1を照射し材料層8のレーザ照射位置を焼結または溶融させる。すなわち、所定部位Pが固化層(図8に示すような1層目の固化層81fの一部)となる。
次に、所定部位Pにおいて1回目の加熱工程が行われる。図10Dに示すように、固化層となった所定部位Pは第2レーザ光L2が照射されて加熱がなされる。所定部位Pは、当該加熱によって少なくとも第1温度まで達する。なお、各分割領域における走査の終点付近の固化層が冷却後にマルテンサイト変態が起こるように十分加熱されるまで、第1レーザ光L1および第2レーザ光L2が分割領域における走査を終えた後、第2レーザ光L2を所定時間終点付近の固化層に照射することが望ましい。また、加熱工程における加熱時間および加熱温度は、使用する金属材料または使用が想定される金属材料に応じて適当な値に設定され、例えば、第2レーザ光L2の走査速度、レーザ強度、照射スポット径の大きさによって調整可能である。
次に、所定部位Pにおいて1回目の冷却工程が行われる。図10Eに示すように、第2レーザ光L2による所定部位Pへの加熱が終了したため、所定部位Pは造形プレート7や不活性ガス雰囲気等に熱を奪われ(前述の通り、2回目以降の冷却工程では下層の固化層によっても熱を奪われる)、第2温度まで冷却される。
これら1回目の各工程を経ることによって、図8に示すような1層目の固化層81fが形成される。
次に、2回目のリコート工程として、造形テーブル5の高さを材料層8の所定厚(1層)分下げ、リコータヘッド11を造形領域Rの右側から左側に移動させることによって、固化層81f上に2層目の材料層8を形成する。
次に、2回目の予熱工程、固化工程、加熱工程および冷却工程が行われる。各工程は1回目の工程と同様である。
これら2回目の各工程を経ることによって、図9に示すような2層目の固化層82fが形成される。
以上の工程を繰り返すことによって、3層目以降の固化層が形成される。
なお、本実施形態のように切削装置50を備える積層造形装置においては、所定数の固化層を形成する度に、固化層の端面に対して、スピンドルヘッド60に装着された回転切削工具によって切削加工を行う切削工程を実施してもよい。切削工程は、例えば、固化層が0.4mmから1mmの所定厚積層する毎に行われる。また、焼結または溶融時に発生したスパッタが固化層の表面に付着し突起部が生成されることがあるが、リコート工程時にリコータヘッド11が突起部に衝突したときは、突起部を除去するために最上位の固化層の上面に対して切削加工を行ってもよい。
このようなリコート工程、予熱工程、固化工程、加熱工程および冷却工程と、好ましくは切削工程が繰り返され、所望の三次元造形物が形成される。
以上のような温度調整工程、すなわち加熱工程および冷却工程により、固化層の冷却による収縮に起因する引張応力を軽減し、造形物の変形を抑制することが可能である。すなわち、マルテンサイト変態が生じる金属材料においては、マルテンサイト変態時に体積が膨張し、冷却時の体積収縮が緩和される。ここで、マルテンサイト変態開始温度以下且つマルテンサイト変態終了温度以上の範囲でマルテンサイト変態が起こる。
また、この変態量(=膨張量)は、第1温度、第2温度、マルテンサイト変態終了温度、およびマルテンサイト変態開始温度の関係により制御することができる。すなわち、それらの温度関係によって造形物の残留応力を制御することができる。特に、本実施形態に係る積層造形装置においては、図11に示すような例が好ましい。このグラフは所定部位Pにおける最上位の材料層8および上面層の温度変化を表している。図11に示す例では、マルテンサイト変態が起こる温度帯に第1温度、第2温度の両方が含まれない。すなわち、下記式(1)〜(5)をすべて満たす。
T1≧Mf (1)
T1>T2 (2)
T2≦Ms (3)
T1>Ms (4)
T2<Mf (5)
この温度パターンにおいては、温度調整が可能な範囲で第1温度の上限および第2温度の下限に制限がなくなるため温度制御が容易となる。特に本実施形態に係る積層造形装置では、第2レーザ光L2を用いて上面層を加熱するため高い第1温度を実現することができる。すなわち、比較的マルテンサイト変態開始温度(Ms)が高い場合にも有効である。また、マルテンサイト変態開始温度以上から冷却を開始しマルテンサイト変態終了温度以下まで冷却を行う、換言すればマルテンサイト変態が起こる温度帯の全ての範囲でマルテンサイト変態を起こすため再現性が高い。マルテンサイト変態による膨張量が造形時の収縮量以下である材料に適する制御方法である。
本発明の一実施形態の金属積層造形物の製造方法において使用可能な材料粉体は、マルテンサイト変態が生じる金属材料、例えば炭素鋼またはマルテンサイト系ステンレス鋼の粉体である。また、材料粉体の形状は、例えば平均粒径20μmの球形である。
また、マルテンサイト変態開始温度およびマルテンサイト変態終了温度は、材料の炭素含有量によってする上下することが分かっている。そこで、材料の炭素含有量を調整することで、本願発明のマルテンサイト変態を利用した造形方法を多様な材料に適応することができる。
材料の炭素含有量の調整方法として、例えば、複数の材料を混合してもよい。具体的には、ある金属に対し、相対的に炭素含有量の高い金属または炭素の少なくとも一方を混合することで、所望のマルテンサイト変態開始温度またはマルテンサイト変態終了温度を有する混合材料を生成してもよい。
本発明の実施形態に係る積層造形装置は、次のような態様によっても実施することができ、同様の効果を奏することが期待されうる。
第1に、本発明の実施形態に係る積層造形装置は粉末焼結積層造形方式または粉末溶融積層造形方式による積層造形装置であったが、シート積層方式による積層造形装置であってもよい。すなわち、材料粉体に代えて板状の金属シートを使用して材料層を形成し、材料層の所定箇所に第1レーザ光L1を照射して金属シートを溶融させることを繰り返すよう構成してもよい。
第2に、本実施形態では固化層の形成のための照射装置として第1レーザ光L1を照射する第1照射装置13aを使用したが、電子ビームを照射する第1照射装置を使用してもよい。この場合は、上述の実施形態に係る記載において、第1レーザ光L1を電子ビームと読み換えればよいので詳細な説明は省略する。
第3に、本発明の実施形態に係る積層造形装置では、偏光手段45によって偏光した第1レーザ光L1と、偏光手段45を透過した第2レーザ光L2が同軸光となって2軸のガルバノミラー46a、46bへ進行するように、第1照射装置13aおよび第2照射装置13bを配置している。しかしながら、これらを入れ替えて、偏光手段45を透過した第1レーザ光L1と、偏光手段45によって偏光した第2レーザ光L2が同軸光となって2軸のガルバノミラー46a、46bへ進行するように実施してもよい。
第4に、下記式(1)から(3)の関係が全て満たされる限りにおいて、
T1≧Mf (1)
T1>T2 (2)
T2≦Ms (3)
第1温度および第2温度は造形中一定でなくてよい。例えば、各分割層毎に第1温度および第2温度の具体的数値は変化してもよい。
第5に、本実施形態では予熱工程、固化工程、加熱工程および冷却工程を平行して行ったが、各部位において予熱工程、固化工程、加熱工程、冷却工程の順に各工程が行われるのであれば、予熱工程、固化工程、加熱工程および冷却工程は平行して行われなくてもよい。例えば、1層または複数層の固化層の形成に係る固化工程を終える毎に、第2レーザ光L2による固化工程を行ってもよい。なお、この場合においては、上面層は加熱工程時点での最上位の固化層を少なくとも含む1層または複数層の固化層である。
本発明の実施形態やその変形例を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 :チャンバ
1a :保護ウインドウ
3 :材料層形成装置
4 :ベース台
5 :造形テーブル
7 :造形プレート
8 :材料層
11 :リコータヘッド
11a :材料収容部
11b :材料供給部
11c :材料排出部
11fb :ブレード
11rb :ブレード
13 :照射装置
13a :第1照射装置
13b :第2照射装置
15 :不活性ガス供給装置
17 :保護ウインドウ汚染防止装置
17a :筐体
17b :開口部
17c :拡散部材
17d :不活性ガス供給空間
17e :細孔
17f :清浄室
19 :ヒュームコレクタ
21 :ダクトボックス
23 :ダクトボックス
26 :粉体保持壁
31 :造形テーブル駆動機構
42a :第1光源
42b :第2光源
43a :第1コリメータ
43b :第2コリメータ
44a :第1フォーカス制御ユニット
45 :偏光手段
46a :ガルバノミラー
46b :ガルバノミラー
50 :切削装置
57 :加工ヘッド
60 :スピンドルヘッド
81f :固化層
82f :固化層
L1 :第1レーザ光
L2 :第2レーザ光
P :所定部位
R :造形領域

Claims (12)

  1. 造形領域を覆うチャンバと、
    前記造形領域に対して所望の三次元造形物を所定高さで分割してなる複数の分割層毎に材料層を形成する材料層形成装置と、
    前記材料層の所定の照射領域に第1照射スポットを有する第1レーザ光または電子ビームを照射して焼結または溶融させ固化層を形成する第1照射装置と、
    前記第1レーザ光または前記電子ビームが照射される前の前記材料層および前記第1レーザ光または前記電子ビームによって形成された前記固化層に第2レーザ光を照射して、前記材料層を予熱するとともに前記固化層を所定の温度である第1温度まで加熱する第2照射装置と、
    前記チャンバ内に配置され上下方向に移動可能な造形テーブルと、を備え、
    前記材料層は造形テーブル上に形成され、
    前記造形テーブルは所定の温度である第2温度に温度調整され、
    前記第1温度まで加熱された前記固化層は、前記第2温度まで冷却され、
    前記材料層の形成と、前記材料層の予熱と、前記固化層の形成と、前記固化層の前記第1温度までの加熱と、前記第1温度まで加熱された前記固化層の前記第2温度までの冷却と、が繰り返し実施され、
    各々の前記固化層の前記第1温度までの加熱と前記第1温度まで加熱された前記固化層の前記第2温度までの冷却とにおいて、前記第1温度をT1、前記第2温度をT2、前記固化層のマルテンサイト変態開始温度をMs、前記固化層のマルテンサイト変態終了温度をMfとすると、
    前記各々の前記固化層の前記第1温度までの加熱と前記第1温度まで加熱された前記固化層の前記第2温度までの冷却とにおいて、下記式(1)から(3)の関係が全て満たされる、
    T1≧Mf (1)
    T1>T2 (2)
    T2≦Ms (3)
    積層造形装置。
  2. 前記材料層は、炭素鋼またはマルテンサイト系ステンレス鋼からなる、
    請求項1に記載の積層造形装置。
  3. 前記第2レーザ光の照射スポットは、前記第1レーザ光または前記電子ビームの照射スポットよりも大きく、前記第1レーザ光または前記電子ビームの照射スポットを囲繞する、
    請求項1または請求項2に記載の積層造形装置。
  4. 前記第1レーザ光または前記電子ビームと前記第2レーザ光は同軸光である、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の積層造形装置。
  5. 前記第1レーザ光もしくは前記電子ビームまたは前記第2レーザ光のうち一方を透過し、他方を前記一方と同じ光路に偏光する偏光手段と、
    前記偏光手段によって同軸光となった前記第1レーザ光または前記電子ビームと前記第2レーザ光を走査する走査手段と、をさらに備える、
    請求項4に記載の積層造形装置。
  6. 下記式(4)および(5)の関係をさらに満たす、
    T1>Ms (4)
    T2<Mf (5)
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の積層造形装置。
  7. 造形領域に対して所望の三次元造形物を所定高さで分割してなる複数の分割層毎に上下方向に移動可能な造形テーブル上に材料層を形成するリコート工程と、
    第1レーザ光または電子ビームが照射される前の前記材料層に第2レーザ光を照射して予熱する予熱工程と、
    前記材料層の所定の照射領域に前記第1レーザ光または前記電子ビームを照射して焼結または溶融させ固化層を形成する固化工程と、
    前記第1レーザ光または前記電子ビームによって形成された前記固化層に前記第2レーザ光を照射して所定の温度である第1温度まで加熱する加熱工程と、
    所定の温度である第2温度に温度調整された前記造形テーブルにより前記第1温度まで加熱された前記固化層を前記第2温度まで冷却する冷却工程と、を備え、
    前記リコート工程、前記予熱工程、前記固化工程、前記加熱工程および前記冷却工程が繰り返し実施され、
    各々の前記加熱工程および前記冷却工程における、前記第1温度をT1、前記第2温度をT2、前記固化層のマルテンサイト変態開始温度をMs、前記固化層のマルテンサイト変態終了温度をMfとすると、前記各々の前記加熱工程および前記冷却工程において、下記式(1)から(3)の関係が全て満たされる、
    T1≧Mf (1)
    T1>T2 (2)
    T2≦Ms (3)
    積層造形物の製造方法。
  8. 前記材料層は、炭素鋼またはマルテンサイト系ステンレス鋼からなる、
    請求項7に記載の積層造形物の製造方法。
  9. 前記第2レーザ光の照射スポットは、前記第1レーザ光または前記電子ビームの照射スポットよりも大きく、前記第1レーザ光または前記電子ビームの照射スポットを囲繞する、
    請求項7または請求項8に記載の積層造形物の製造方法。
  10. 前記第1レーザ光または前記電子ビームと前記第2レーザ光は同軸光である、
    請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の積層造形物の製造方法。
  11. 前記第1レーザ光もしくは前記電子ビームまたは前記第2レーザ光のうち一方を透過し、他方を前記一方と同じ光路に偏光する偏光手段と、
    前記偏光手段によって同軸光となった前記第1レーザ光または前記電子ビームと前記第2レーザ光を走査する走査手段と、をさらに備える、
    請求項10に記載の積層造形物の製造方法。
  12. 下記式(4)および(5)の関係をさらに満たす、
    T1>Ms (4)
    T2<Mf (5)
    請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の積層造形物の製造方法。
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