JP6560608B2 - エアゾール噴射装置 - Google Patents

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本発明は誤噴射を防ぐことができるエアゾール噴射装置に関するものである。
誤噴射を防ぐことができるエアゾール噴射装置として、噴射釦を押すことができる操作可能状態と、押すことができない操作不能状態とを切り替えることができるものが知られている。
例えば、特許文献1のエアゾール噴射装置(害虫駆除用噴霧装置)には、噴射用釦が誤って押されてしまうのを防止するための誤作動防止レバーが設けられている。使用者が誤作動防止レバーを一方向へ動かすと、誤作動防止レバーのストッパー部が噴射用釦と装置本体との間に入り込んで噴射用釦が操作不能状態となり、一方、使用者が誤作動防止レバーを他方向へ動かすと、ストッパー部が噴射用釦と装置本体との間から抜け出て噴射用釦が操作可能状態になる。
また、特許文献2のエアゾール噴射装置(薬剤放散装置)では、ロック部材が操作不能位置に向けて付勢されており、使用者がロック部材に力を加えてこれを操作可能位置に移動させている間のみ、噴射釦を押して薬剤を外部へ噴射することができる。
特開2009−254281号公報 特開2013−247899号公報
しかし、特許文献1のエアゾール噴射装置の場合、使用者が噴射釦を押して薬剤を外部へ噴射した後、操作可能状態から操作不能状態へ戻すことを忘れた場合、操作可能状態が維持されてしまい、誤噴射を防ぐことができない。また、操作不能状態から操作可能状態への切り替えの際も、その逆の切り替えの際も、使用者がレバーを動かさなければならず、使用者にとって面倒である。
また、特許文献2のエアゾール噴射装置では、誤作動防止機構の動作が自動的に行われるため、誤噴射を防止することができるが、薬剤を外部へ噴射するためには使用者がロック部材に力を加えながら同時に噴射釦を押さなければならず、噴射するときの操作が容易でない。
本発明は以上のような実情に鑑みてなされたものであり、薬剤を噴射するときの操作が容易であり、さらに、誤噴射を確実に防ぐことができるエアゾール噴射装置を提供することを課題とする。
本実施形態のエアゾール噴射装置は、薬剤が入った容器が収納される収納部と、前記容器内の前記薬剤を外部へ噴射するための噴射釦と、前記噴射釦を操作不能状態と操作可能状態との間で切り替える誤操作防止機構とを備えるエアゾール噴射装置であって、前記噴射釦よりも前記噴射釦が押される方向の場所に前記誤操作防止機構の一部としての誤操作防止部材が設けられ、前記噴射釦がその押される方向の部分に前記誤操作防止機構の別の一部としてのストッパーと仮止め解除突起とを備え、前記誤操作防止部材が、一端が固定された弾性部と、前記弾性部の他端側に設けられ前記弾性部に歪みを与えながら移動するストッパー受け部と、前記ストッパー受け部と共に移動するレバーとを備え、前記弾性部の歪みが除去された状態では、前記ストッパー受け部が前記ストッパーを受ける位置にあって前記噴射釦が押せない操作不能状態となり、前記弾性部が歪んだ状態では、前記ストッパー受け部が前記ストッパーを受ける位置から外れて前記噴射釦が押せる操作可能状態となり、前記レバーが仮止めされることにより前記弾性部が歪んだ状態が維持され、操作可能状態において前記噴射釦が押されると、前記噴射釦が前記容器の噴射口を押して前記薬剤を噴射させ、それと同時に、前記仮止め解除突起が前記レバーを押して前記レバーの仮止めを解除し、その解除後、前記弾性部の歪みが減少することにより前記ストッパー受け部が前記ストッパーを受ける位置に向かって移動して、操作不能状態に戻ることを特徴とする。
本実施形態のエアゾール噴射装置では、薬剤を噴射するときは使用者が噴射釦を押すだけで良いので操作が容易であり、噴射釦を操作すると自動的に操作不能状態に切り替わるため誤噴射を防ぐこともできる。
実施形態1のエアゾール噴射装置10の斜視図。 装置本体20の合成樹脂部品20aを取り外し、噴射釦30を開いた状態での、実施形態1のエアゾール噴射装置10の斜視図。 噴射釦30を開いた状態での実施形態1のエアゾール噴射装置10の平面図。 実施形態1の押下げ部材40の斜視図。 実施形態1の噴射口部材32の斜視図。 装置本体20の合成樹脂部品20aを取り外し、噴射釦30を閉じた状態での、実施形態1のエアゾール噴射装置10の断面斜視図。 バルブステム52の長い薬剤容器50が収納された実施形態1のエアゾール噴射装置10を、装置本体20の合成樹脂部品20aを取り外すとともに、噴射釦30を前後方向の断面として表した図。 バルブステム52の短い薬剤容器50が収納された実施形態1のエアゾール噴射装置10を、装置本体20の合成樹脂部品20aを取り外すとともに、噴射釦30を前後方向の断面として表した図。 実施形態1の誤操作防止機構の作動を示す図。(a)はレバー68が長孔70の水平部側端部78にあるときの様子、(b)はレバー68が長孔70の切り欠け部72に仮止めされたときの様子、(c)はレバー68が仮止め解除突起48に押し下げられたときの様子、(d)はレバー68が突出部27の下を移動しているときの様子、(e)はレバー68が突出部27を完全に乗り越えたときの様子、(f)は突出部27を乗り越えたレバー68が長孔70の水平部側端部78に向かって移動しているときの様子を示す。 装置本体20の合成樹脂部品20aを取り外し、噴射釦30を閉じた状態での、実施形態2のエアゾール噴射装置110の斜視図。 装置本体20の合成樹脂部品20aを取り外し、噴射釦30を開いた状態での、実施形態2のエアゾール噴射装置110の斜視図。 装置本体20の合成樹脂部品20bを取り外し、噴射釦30を開いた状態での、実施形態2のエアゾール噴射装置110の斜視図。 実施形態2〜4のエアゾール噴射装置の斜視図。 装置本体20の合成樹脂部品20aを取り外し、噴射釦30を閉じた状態での、実施形態3のエアゾール噴射装置210の斜視図。 装置本体20の合成樹脂部品20aを取り外し、噴射釦30を開いた状態での、実施形態3のエアゾール噴射装置210の斜視図。 装置本体20の合成樹脂部品20bを取り外し、噴射釦30を開いた状態での、実施形態3のエアゾール噴射装置210の斜視図。 装置本体20の合成樹脂部品20aを取り外し、噴射釦30を閉じた状態での、実施形態4のエアゾール噴射装置310の斜視図。 装置本体20の合成樹脂部品20aを取り外し、噴射釦30を開いた状態での、実施形態4のエアゾール噴射装置310の斜視図。 装置本体20の合成樹脂部品20bを取り外し、噴射釦30を開いた状態での、実施形態4のエアゾール噴射装置310の斜視図。 実施形態4のエアゾール噴射装置310のスプリング362の斜視図。 実施形態4のエアゾール噴射装置310の誤操作防止部材360の斜視図。
実施形態について図面に基づき説明する。以下の説明において、前後左右とは、使用者がエアゾール噴射装置10を持った場合すなわち図1の矢印の方向を後ろとした場合の表現である。
(実施形態1)
実施形態1のエアゾール噴射装置10を図1〜図8に示す。図2に示すように、本実施形態のエアゾール噴射装置10は、上部が開口部22となっている装置本体20と、装置本体20の開口部22を塞ぐように設けられる噴射釦30とを備える。装置本体20の内部には、薬剤(エアゾール組成物)が入った容器(薬剤容器50)が収納される収納部24が形成され、また、後で述べる誤操作防止部材60が設けられている。収納部24に薬剤容器50が収納されると、薬剤容器50のバルブステム52が装置本体20の開口部22付近に位置する。そして噴射釦30がこのバルブステム52を押す位置にある。図6に示すように、噴射釦30には、薬剤容器50のバルブステム52を押す噴射口部材32が設けられており、噴射口部材32にはバルブステム52から噴出した薬剤を通過させる噴射孔34が形成されている。使用者が噴射釦30を押すと、噴射口部材32が薬剤容器50のバルブステム52を押し、バルブステム52から薬剤が霧状になって噴出し、その薬剤が噴射孔34を通過して外部に噴出される。以上がエアゾール噴射装置10の基本的構造だが、以下でエアゾール噴射装置10について詳細に説明する。
まず、エアゾール噴射装置10に収納される薬剤容器50は、エアゾール製品に用いられる一般的な薬剤容器である。具体的には、薬剤容器50は、その上部に突出している噴射口としてのバルブステム52が押されると、薬剤がバルブステム52に開けられた吐出口54を通過して噴出するものである。常時、バルブステム52はスプリング等によって上方に付勢されており、薬剤容器50内の薬剤が吐出口54を通過しない閉状態となっている。しかし、バルブステム52が付勢力に抗して押し下げられると、薬剤容器50内の薬剤が吐出口54を通過する開状態となり、薬剤が噴出する。また、定量噴霧機構を備えた既知のバルブステムを用いても良い。
薬剤容器50内の薬剤としては、例えば、ピレスロイド系殺虫剤、有機リン系殺虫剤、カーバメート系殺虫剤、オキサジアゾール系殺虫剤、フェニルピラゾール系殺虫剤、スルホンアミド系殺虫剤、ネオニコチノイド系殺虫剤、ピロール系殺虫剤等の各種殺虫剤や、精油又は天然物由来の害虫忌避剤等が挙げられる。また、これらの殺虫剤や害虫忌避剤が、アルコール、脂肪酸エステル、炭化水素、ハイドロフルオロカーボン系溶剤、フッ素系溶剤等の溶剤に溶解されたものも、薬剤容器50内の薬剤として挙げられる。薬剤容器50内には、これらの薬剤と共に、液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハロゲン化炭化水素、炭酸ガス、窒素ガス等の噴射剤も収納されている。ただし以上は例示であって、芳香剤、消臭剤や除菌剤等を含め、様々な薬剤が薬剤容器50内の薬剤として採用され得る。このような薬剤の入った薬剤容器50がエアゾール噴射装置10に収納されてエアゾール製品となる。
エアゾール製品の具体例を挙げると、薬剤としてピレスロイド系殺虫剤の一種であるトランスフルトリン、溶剤としてアルコールの一種であるエタノール、噴射剤として液化石油ガスが採用され、バルブステム52が1回押されると0.1〜0.3mL程度の薬剤が噴出するように定量噴霧機構を設けたエアゾール製品として設計されている。そして薬剤が1回噴出すると、その薬剤が微粒子化して長時間にわたって空間を漂い、4.5〜8畳の部屋で4〜12時間、害虫駆除効果が持続する。
図2及び図6〜図8に示すように、装置本体20は、その内部の下方の空間が縦仕切壁26によって前後に区画され、縦仕切壁26より後方に薬剤容器50が収納される収納部24が形成されている。また、縦仕切壁26の上端部から前方へ向かって水平仕切壁28が設けられており、水平仕切壁28の上面側に後で述べる誤操作防止部材60が設けられている。また水平仕切壁28には孔28aが設けられている。
収納部24は、薬剤容器50が収納可能なように、薬剤容器50の形状に合わせた形状の空間となっている。本実施形態の場合は収納部24は円筒に近い形状の空間になっている。使用者は薬剤容器50をこの収納部24にその上方から出し入れすることができる。図1〜2及び図7〜8に示すように、装置本体20の外壁21の後方部分には窓23が開けられており、この窓23によって収納部24と外部とが通じている。そのため使用者は、収納部24内に薬剤容器50が収納されているか否かについて、また薬剤容器50が収納されている場合はその種類について、窓23を通して外部から視認することができる。また使用者は、薬剤容器50が透明でその中を見ることができる場合は、収納部24に収納されている薬剤容器50内の薬剤の残量を、窓23を通して外部から視認することができる。このような装置本体20は、例えば、左右一対の成型された合成樹脂部品20a、20bが組み合わされて出来ている。
図2及び図6〜図8に示すように、噴射釦30の後方には、左右方向に延びる噴射釦支持軸25が設けられている。一方、装置本体20の上端後方部には支持軸受部(図示せず)が設けられ、支持軸受部に噴射釦支持軸25が嵌められている。そのため、噴射釦30は、噴射釦支持軸25を中心に回るように動くことができ、装置本体20の開口部22を閉じたり開いたりすることができる。使用者は、上記のように収納部24に薬剤容器50を出し入れする際は噴射釦30を上げて開口部22を開き、出し入れした後は噴射釦30を下げて開口部22を閉じる。
図4〜図8に示すように、噴射釦30は、収納部24の上方において上下方向に開いた孔41が形成された押下げ部材40と、押下げ部材40の孔41に設けられた噴射口部材32とを備える。図7、図8に示すように、押下げ部材40は、噴射釦30が閉じた状態でほぼ水平に保たれる押圧板部42と、押圧板部42の縁部から下方に延びる周壁部44とを備える。孔41は押圧板部42の後方に設けられている。押圧板部42の前方部分は使用者が指で押す部分である。押圧板部42の縁部から下方に延びる周壁部44は、装置本体20の上部の開口部22から装置本体20の内側へ入り込むことができる。押下げ部材40の後方端部には噴射釦支持軸25が設けられている。噴射釦支持軸25は、押圧板部42の後端部付近に設けられた左右2つの後方突出部31aを介して、押圧板部42へと繋がっている。噴射釦支持軸25は装置本体20の支持軸受部に嵌められている。そのため、押下げ部材40は噴射釦支持軸25を中心に回るように動くことができ、使用者が押下げ部材40を押すと、押下げ部材40が押し下げられる。押下げ部材40は、例えば、合成樹脂の成型品である。
図2及び図6〜図8に示すように、噴射口部材32の裏側のバルブステム52に対向する位置には裏側へ突出する筒部36が形成されており、収納部24に薬剤容器50が収納され噴射釦30が閉じられると、バルブステム52が筒部36に嵌り込むようになっている。バルブステム52の外径と筒部36の内径とがほぼ一致し、バルブステム52は筒部36に嵌り込むと一定の力を加えなければ筒部36から抜けないようになっている。筒部36の内部から噴射口部材32の表側にかけて噴射孔34が開けられている。そのため、バルブステム52から噴出した薬剤は、筒部36の内側及び噴射孔34を通過して、外部へ噴射される。
図5に示すように、噴射口部材32の後方端部には支持部31bが設けられている。支持部31bは、押下げ部材40の左右2つの後方突出部31aの間に入り、押下げ部材40の噴射釦支持軸25に嵌められている。そのため、噴射口部材32は噴射釦支持軸25を中心に回るように動くことができる。噴射口部材32は、例えば、合成樹脂の成型品である。
図5〜図8に示すように、噴射口部材32の周縁部にはフランジ38が設けられている。このフランジ38は、押下げ部材40の孔41の周縁部41aに、裏側から当たる。そのため、使用者が押下げ部材40を押し下げると、押下げ部材40の孔41の周縁部41aが噴射口部材32のフランジ38を押し、噴射口部材32も押し下げられる。また、噴射口部材32が押し下げられた状態になると、薬剤容器50のバルブステム52の付勢力が働き、噴射口部材32は反対に押し上げられる。すると、噴射口部材32のフランジ38が押下げ部材40の孔41の周縁部41aを押し、押下げ部材40も押し上げられる。
噴射釦30が以上のような構造のため、使用者が押下げ部材40を押すと、噴射口部材32がバルブステム52を押し、バルブステム52から噴出した薬剤が噴射孔34から外部へ噴射される。使用者が押下げ部材40から指を離すと、バルブステム52の付勢力により、押下げ部材40及び噴射口部材32が元に戻る。
ここで、押下げ部材40と噴射口部材32とは固定されていないため、押し下げや押し上げがなされていないときは、噴射口部材32は押下げ部材40に対してバルブステム52を押す方向に可動である。そのため、後で述べる操作不能状態において、押下げ部材40の高さは固定されるが、噴射口部材32の高さは変化できる。そのため、バルブステム52や薬剤容器50の長さが変わっても、バルブステム52を噴射口部材32の筒部36に嵌り込ませて噴射釦30を閉じることができる。例えば図7に示すようにバルブステム52が長い場合は、噴射口部材32がバルブステム52によって高く持ち上げられるが、その場合は押下げ部材40の孔41の周縁部41aと噴射口部材32のフランジ38とが当たった状態で、噴射釦30が閉じられる。一方図8に示すようにバルブステム52が短い場合は、噴射口部材32がバルブステム52によって比較的低く持ち上げられるが、その場合は孔41の周縁部41aとフランジ38とが離れた状態で噴射釦30が閉じられる。
図1に示すように、装置本体20の外壁21の左側前方部分には、後で述べる誤操作防止機構の一部としての長孔70が開いている。長孔70は、その一方側の端部から水平に延びる水平部74と、長孔70の他方側の端部に形成された切り欠け部72とを備える。水平部74と切り欠け部72とは上下方向にほぼ同じ高さにある。長孔70の水平部74と切り欠け部72との間の部分は、水平部74や切り欠け部72より低くなった谷部76となっている。谷部76は、外壁21の一部が水平部74と切り欠け部72との間に突出した突出部27によって形成されている。水平部74、谷部76、切り欠け部72がこの順に連続して長孔70を形成している。
図2〜図3及び図6〜図8に示すように、装置本体20内の前方の水平仕切壁28の上で噴射釦30の裏側の場所(すなわち、噴射釦30よりも、噴射釦30が押される方向の場所)には、後で述べる誤操作防止機構の一部としての誤操作防止部材60が設けられている。誤操作防止部材60は、平面視で湾曲した形状で弾性を有する弾性部62と、弾性部62の一端に設けられ水平仕切壁28に固定された固定部64と、弾性部62の他端に設けられ弾性部62の変形可能な範囲内で動くことができるストッパー受け部66と、ストッパー受け部66に設けられた板状のレバー68とを備える。誤操作防止部材60は、例えば、全体が合成樹脂の成型品である。そして弾性部62は、例えば、他の部分よりも薄く成型されることによって弾性変形可能となっている。装置本体20の外壁21は誤操作防止部材60を横方向から囲っているが、図1及び図3に示すように誤操作防止部材60のうちレバー68の先端付近の部分は上記の長孔70から外部へ出ている。レバー68が弾性部62の歪み量を変化させながら動く方向と長孔70の延びる方向とは一致している。そのため使用者は、レバー68を長孔70内で移動させることにより、弾性部62の歪み量を変化させ、またストッパー受け部66を移動させることができる。
レバー68が長孔70の切り欠け部72が設けられていない方の端部(水平部側端部78とする)にあるとき、弾性部62の歪みは除去された状態にある。図3及び図6〜図8では、この状態における誤操作防止部材60が実線で示されている。使用者がレバー68を長孔70の切り欠け部72側に向かって移動させると、ストッパー受け部66も移動し、弾性部62が歪みを増加させながら湾曲がきつくなる方向(ストッパー受け部66と固定部64とが近づく方向)に変形する。レバー68が長孔70の切り欠け部72に到達すると、レバー68が移動できる範囲内において、ストッパー受け部66が元の位置から最も離れた位置に到達し、弾性部62が最もきつく湾曲し、弾性部62の歪みが最大となる。図3及び図6〜図8では、この状態における誤操作防止部材60が一点鎖線で示されている。このとき、弾性部62には湾曲状態が元に戻るように力が働き、レバー68及びストッパー受け部66に対しこれらが元の位置(水平部側端部78)に戻るように力が働いている。しかしレバー68は、切り欠け部72に入ると、切り欠け部72の隣の突出部27によって水平部74の方向への移動が止められるため、切り欠け部72に仮止めされる。前記の水平仕切壁28の孔28aの位置は、レバー68が切り欠け部72に仮止めされたときのストッパー受け部66の下方の位置である。レバー68が切り欠け部72から外れると、弾性部62の歪みが減少してレバー68及びストッパー受け部66は自動的に元の位置に戻る。
図2に示すように、噴射釦30の押下げ部材40には、その裏側の部分(すなわち、噴射釦30の押される方向の部分)から下方に突出するストッパー46と仮止め解除突起48とが設けられている。ストッパー46及び仮止め解除突起48は後で述べる誤操作防止機構の一部である。
図6〜図8に示すように、ストッパー46は、誤操作防止部材60のレバー68が長孔70の水平部側端部78にあるときのストッパー受け部66の位置の上にある。レバー68が長孔70の水平部側端部78にあり、噴射釦30が閉じられてその噴射口部材32の筒部36にバルブステム52が嵌った状態において、ストッパー46の下端部がストッパー受け部66の上端部に接する。そのため、この状態で使用者が噴射釦30の押下げ部材40を押そうとしても、ストッパー受け部66がストッパー46を受けるため、噴射釦30は下がらない。これにより後で述べる操作不能状態が実現される。
しかし、レバー68が長孔70の切り欠け部72に移動すると、図6〜図8に示すように、レバー68と共に移動するストッパー受け部66がストッパー46の下方の位置から外れ前方へ移動する。そのため、レバー68が長孔70の切り欠け部72にある状態では、使用者が噴射釦30の押下げ部材40を押すと、ストッパー受け部66がストッパー46を受けることはなく、噴射釦30が下がる。これにより後で述べる操作可能状態が実現される。
また、ストッパー46の前方下端部分には傾斜部46aが設けられている。一方、ストッパー受け部66の後方上端部分にも傾斜部66aが設けられている。ストッパー受け部66がストッパー46より前方にあり、ストッパー受け部66の上端部がストッパー46の下端部より上方にある状態から、ストッパー受け部66が後方に向かって移動すると、ストッパー受け部66の傾斜部66aがストッパー46の傾斜部46aに当たるようになっている(図9(e)参照)。
仮止め解除突起48は噴射釦30の周壁部44から延長して設けられている。図4に示すように、仮止め解除突起48は、頂部48aと、頂部48aから連続して斜め後方に直線状に延びている傾斜部48bと、頂部48aから連続して斜め前方に曲線状に延びている曲線部48cとを備える。仮止め解除突起48は、外壁21の裏側であって切り欠け部72の上方の位置にある(図9(a)、(b)参照)。レバー68が切り欠け部72に仮止めされストッパー受け部66がストッパー46から外れた状態から使用者が噴射釦30を押すと、仮止め解除突起48が下がり切り欠け部72のレバー68を押し下げる(図9(c)参照)。するとレバー68が切り欠け部72から外れ、前記の仮止めが解除される。
以上の誤操作防止部材60、長孔70、ストッパー46、仮止め解除突起48は、誤操作防止機構を構成している。誤操作防止機構は、噴射釦30を押すことができない操作不能状態と、噴射釦30を押すことができる操作可能状態との間の切り替えに用いられる機構である。誤操作防止機構の作動について図9に基づき説明する。図9はレバー68、ストッパー受け部66、ストッパー46、仮止め解除突起48を長孔70側から見た図である。図9において、仮止め解除突起48はストッパー46よりも手前にあり、レバー68はストッパー受け部66よりも手前にある。図9に記載されている矢印は各部の移動方向を示している。
図9(a)は、レバー68が長孔70の水平部側端部78にあるときの様子を示している。このとき噴射釦30の裏側に設けられたストッパー46が、誤操作防止部材60のストッパー受け部66に当たっている。そのため、使用者が噴射釦30を押そうとしても、噴射釦30は下がらない。このときの状態が操作不能状態である。上記のようにこのとき弾性部62の歪みは除去されている。
使用者は、噴射釦30を操作可能状態にするときは、弾性部62の弾性力に逆らいながらレバー68を長孔70内で移動させ、切り欠け部72に仮止めする。図9(b)は、レバー68が切り欠け部72に仮止めされたときの様子を示している。このときストッパー受け部66はストッパー46の下から外れている。そのため、噴射釦30は、使用者が押せば下がることができる状態にある。このときの状態が操作可能状態である。上記のようにこのとき弾性部62は歪んでおり、レバー68が仮止めされて歪んだ状態が維持されている。
噴射釦30が操作可能状態にあるときに使用者がこれを押すと、噴射釦30が下がって噴射口部材32がバルブステム52を押し、上記のようにバルブステム52から噴出した薬剤が噴射孔34から外部へ噴射される。それと同時に誤操作防止機構の作動が開始される。具体的には、使用者が噴射釦30を押すと、図9(c)に示すように仮止め解除突起48も下がり、仮止め解除突起48がその曲線部48cでレバー68を押し下げる。するとレバー68の高さは切り欠け部72の隣の突出部27より下になり、レバー68が切り欠け部72から外れる。なおこのとき、ストッパー受け部66の下端付近の部分は水平仕切壁28の孔28aに入り込む。
薬剤の噴出後、使用者が噴射釦30から指を離すと、噴射釦30がバルブステム52の付勢力により上方に押し戻され、仮止め解除突起48も上方へ移動する。上記のようにレバー68が切り欠け部72から外れているため、仮止め解除突起48が上方へ移動すると、レバー68は弾性部62の歪みを減少させながら水平部側端部78の方向(後方)へ移動して行く。レバー68の移動に伴いストッパー受け部66も後方へ移動する。
詳細に説明すると、図9(c)のように仮止め解除突起48がレバー68を押し下げた後、仮止め解除突起48が上方へ移動し始めると、レバー68は図9(d)に示すように長孔70の突出部27の下を移動する。図9(c)から図9(d)までの過程において、レバー68は仮止め解除突起48の曲線部48cにガイドされながら後方へ移動する。つまり、図9(c)から図9(d)までの過程において、レバー68は上昇して行く仮止め解除突起48の曲線部48cに接し続けており、レバー68は曲線部48cに沿いながら後方へ移動する。
レバー68は、長孔70の突出部27の下まで移動すると、上昇し続けている仮止め解除突起48から離れる。そしてレバー68は、弾性部62の歪みを減少させながら自動的に後方へ移動し続け、図9(e)に示すように突出部27を完全に乗り越える。
図9(e)に示すように、レバー68が仮止め解除突起48から離れた後、ストッパー受け部66の傾斜部66aがストッパー46の傾斜部46aに当たる。図9(f)に示すように、この状態でレバー68及びストッパー受け部66が弾性部62の歪みを減少させながら後方へ移動し続けるため、ストッパー受け部66の傾斜部66aとストッパー46の傾斜部46aとの間で滑りが生じる。その結果、後方へ移動するストッパー受け部66がストッパー46を押し上げることになる。そして最終的に、レバー68が長孔70の水平部側端部78に戻り、ストッパー受け部66がストッパー46を受ける位置に戻り、噴射釦30が図9(a)に示す操作不能状態に戻る。
以上のように、薬剤を噴射するときは使用者は噴射釦30を押すだけで良く、噴射釦30を押す操作時に、誤操作防止機構を操作する必要が無いので、エアゾール噴射装置10は操作が容易である。そして、使用者が噴射釦30を押すと自動的に操作不能状態に切り替わるため、使用者が操作不能状態に切り替えなくても、確実に誤噴射を防ぐことができる。
また、ストッパー受け部66が、レバー68の仮止めが解除されてストッパー46を受ける位置に向かって移動する途中でストッパー46を押し上げるため、バルブステム52の付勢力が弱い場合でも噴射釦30を操作不能状態の位置に戻すことができる。
また、噴射口部材32が押下げ部材40に対して噴射口30を押す方向に可動であるため、薬剤容器50毎にバルブステム52の長さにばらつきがある場合や、高さの異なる薬剤容器50が収納部24に収納される場合でも、使用者が噴射釦30を閉じると噴射口部材32の高さだけが変化し押下げ部材40の高さは変化しない。そのためエアゾール噴射装置10が正常に機能する。
以上の実施形態は例示であり、発明の範囲はこれに限定されない。以上の実施形態に対して、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々な変更、置換、省略等を行うことができる。例えば、本実施形態において噴射釦30の操作不能状態では誤操作防止部材60の弾性部62の歪みが除去されているが、ここでの除去とは操作可能状態における弾性部62と比較して歪みが除去されていることを意味する。従って、操作不能状態における弾性部62の歪みは、操作可能状態における弾性部62の歪みと比較して少なければ良く、必ずしも完全に無くなっている必要はない。また弾性部62はばね鋼等の金属で出来ていても良い。また誤操作防止機構として上記実施形態とは異なる様々なものが採用され得る。以下の実施形態2〜4は誤操作防止機構を変更した実施形態である。
(実施形態2)
図10〜図13に示す実施形態2のエアゾール噴射装置110では、水平仕切壁28の上で噴射釦30の裏側の場所に誤操作防止部材160が設けられている。誤操作防止部材160は、実施形態1の誤操作防止部材60と同様に、平面視で湾曲した形状で弾性を有する弾性部162と、弾性部162の一端に設けられ水平仕切壁28に固定された固定部164と、弾性部162の他端に設けられ弾性部162の変形可能な範囲内で動くことができるストッパー受け部166と、ストッパー受け部166に設けられた板状のレバー168とを備える。ただし、平面視での弾性部162の湾曲方向は実施形態1の弾性部62の湾曲方向と逆である。そしてレバー168は前方を向いている。レバー168及びストッパー受け部166は、弾性部162の歪み量を変化させながら左右方向へ移動可能となっている。
また、図13に示すように、装置本体20の外壁21の前方部分には左右方向に伸びる長孔170が設けられている。長孔170は、実施形態1の長孔70と同じ形状をしており、その一方側の端部(水平部側端部178)から水平に延びる水平部174と、長孔170の他方側の端部に形成された切り欠け部172と、水平部174と切り欠け部172との間の谷部176とを備える。この長孔170内をレバー168が移動する。
噴射釦30には、その裏側から下方に突出するストッパー146と仮止め解除突起148とが設けられている。仮止め解除突起148は、装置本体20の外壁21の裏側であって長孔170の切り欠け部172の上方の位置にある。
レバー168が長孔170の水平部側端部178にあるとき(すなわち図においてレバー168が実線で表されている状態のとき)、弾性部162の歪みは除去された状態である。このときストッパー受け部166はストッパー146を受ける位置にあり、噴射釦30は操作不能状態になっている。使用者がレバー168を長孔170の切り欠け部172に向かって移動させると、弾性部162は湾曲が緩くなる方向(固定部164とストッパー受け部166とが離れて行く方向)に歪む。そして、レバー168が切り欠け部172にあるとき(すなわち図においてレバー168が一点鎖線で表されている状態のとき)、弾性部162はレバー168の移動可能な範囲内で最も大きく歪んだ状態にある。このときストッパー受け部166はストッパー146を受ける位置から外れており、噴射釦30は操作可能状態になっている。使用者は、レバー168を切り欠け部172に仮止めすることにより、操作可能状態を維持することができる。
操作可能状態から、使用者が噴射釦30を押すと、仮止め解除突起148がレバー168を押して仮止めを解除する。仮止めが解除されるとレバー168は弾性部162の歪みを減少させながら水平部側端部178の方向へ移動する。そして噴射釦30は操作不能状態に戻る。なお、ストッパー受け部166の上端部の、ストッパー受け部166がストッパー146を受ける位置に移動する際の移動方向(左側)の部分には、傾斜部166aが設けられている。また、ストッパー146の前記傾斜部166aに対向する部分には傾斜部146aが設けられている。そのため、レバー168の移動の途中で、ストッパー受け部166の傾斜部166aとストッパー146の傾斜部146aとが接し、ストッパー受け部166がストッパー146を押し上げる。
以上のように、誤操作防止部材160、長孔170、ストッパー146、仮止め解除突起148が、誤操作防止機構を構成している。
(実施形態3)
図14〜図16に示す実施形態3のエアゾール噴射装置210では、水平仕切壁28の上で噴射釦30の裏側の場所から装置本体20内の縦仕切壁26より前の前方空間229aにかけて、誤操作防止部材260が設けられている。誤操作防止部材260は、前方空間229aに上下方向に設けられた弾性部としてのトーションバー262と、トーションバー262の下端部に設けられ装置本体20の底壁229bに固定された固定部264と、トーションバー262の上端側に設けられ水平仕切壁28の上で左右両方向に回転可能な回転部229cと、回転部229cから水平方向に延びる棒部229dの先に設けられたストッパー受け部266と、ストッパー受け部266に設けられた板状のレバー268とを備える。レバー268及びストッパー受け部266は、回転部229cを回転させてトーションバー262の歪み量を変化させながら左右方向へ移動可能となっている。
また、装置本体20の外壁21の前方部分には実施形態2のものと同じ長孔170が設けられている。また、噴射釦30には、実施形態2のものと同じ位置にストッパー146と仮止め解除突起148とが設けられている。
レバー268が長孔170の水平部側端部178にあるとき(すなわち図においてレバー268が実線で表されている状態のとき)、トーションバー262の歪みは除去された状態である。このときストッパー受け部266はストッパー146を受ける位置にあり、噴射釦30は操作不能状態になっている。使用者がレバー268を長孔170の切り欠け部172に向かって移動させると、回転部229cが回転し、ストッパー受け部266の位置がずれる。このときトーションバー262が捻れて歪みが生じる。そして、レバー268が切り欠け部172にあるとき(すなわち図においてレバー168が一点鎖線で表されている状態のとき)、トーションバー262はレバー268が移動可能な範囲内で最も大きく歪んだ状態にある。このときストッパー受け部266はストッパー146を受ける位置から外れており、噴射釦30は操作可能状態になっている。使用者は、レバー268を切り欠け部172に仮止めすることにより、操作可能状態を維持することができる。
操作可能状態から、使用者が噴射釦30を押すと、仮止め解除突起148がレバー268を押して仮止めを解除する。仮止めが解除されるとレバー268はトーションバー262の歪みを減少させながら水平部側端部178の方向へ移動する。そして噴射釦30は操作不能状態に戻る。なお、ストッパー受け部266の上端部の、ストッパー受け部266がストッパー146を受ける位置に移動する際の移動方向(左側)の部分には、傾斜部266aが設けられている。そのため、レバー268の移動の途中で、ストッパー受け部266の傾斜部266aとストッパー146の傾斜部146aとが接し、ストッパー受け部266がストッパー146を押し上げる。
以上のように、誤操作防止部材260、長孔170、ストッパー146、仮止め解除突起148が、誤操作防止機構を構成している。
(実施形態4)
図17〜図21に示す実施形態4のエアゾール噴射装置310では、水平仕切壁28の上で噴射釦30の裏側の場所に誤操作防止部材360が設けられている。誤操作防止部材360は、弾性部としてのスプリング362と、スプリング362の上端部362aに設けられ左右両方向に回転可能な回転部329cと、回転部329cから水平方向に延びる棒部329dの先に設けられたストッパー受け部366と、ストッパー受け部366に設けられた板状のレバー368とを備える。スプリング362の下端部362bは、図示しない固定部によって、水平仕切壁28側に固定されている。水平仕切壁28側の前記固定部と回転部329cとはスプリング362のみによって連結されている。この構造により、レバー368及びストッパー受け部366は、回転部329cを回転させてスプリング362の歪み量を変化させながら左右方向(例えば図21の矢印方向)へ移動可能となっている。
また、装置本体20の外壁21の前方部分には実施形態2のものと同じ長孔170が設けられている。また、噴射釦30には、実施形態2のものと同じ位置にストッパー146と仮止め解除突起148とが設けられている。
レバー368が長孔170の水平部側端部178にあるとき(すなわち図においてレバー368が実線で表されている状態のとき)、スプリング362の歪みは除去された状態である。このときストッパー受け部366はストッパー146を受ける位置にあり、噴射釦30は操作不能状態になっている。使用者がレバー368を長孔170の切り欠け部172(図17〜図19には図示せず)に向かって移動させると、回転部329cが回転し、ストッパー受け部366の位置がずれる。このときスプリング362に歪みが生じる。そして、レバー368が切り欠け部172にあるとき(すなわち図においてレバー368が一点鎖線で表されている状態のとき)、スプリング362はレバー368が移動可能な範囲内で最も大きく歪んだ状態にある。このときストッパー受け部366はストッパー146を受ける位置から外れており、噴射釦30は操作可能状態になっている。使用者は、レバー368を切り欠け部172に仮止めすることにより、操作可能状態を維持することができる。
操作可能状態から、使用者が噴射釦30を押すと、仮止め解除突起148がレバー368を押して仮止めを解除する。仮止めが解除されるとレバー368はスプリング362の歪みを減少させながら水平部側端部178の方向へ移動する。そして噴射釦30は操作不能状態に戻る。なお、ストッパー受け部366の上端部の、ストッパー受け部366がストッパー146を受ける位置に移動する際の移動方向(左側)の部分には、傾斜部366aが設けられている。そのため、レバー368の移動の途中で、ストッパー受け部366の傾斜部366aとストッパー146の傾斜部146aとが接し、ストッパー受け部366がストッパー146を押し上げる。
以上のように、誤操作防止部材360、長孔170、ストッパー146、仮止め解除突起148が、誤操作防止機構を構成している。
10…エアゾール噴射装置、20…装置本体、20a、20b…合成樹脂部品、21…外壁、22…開口部、23…窓、24…収納部、25…噴射釦支持軸、26…縦仕切壁、27…突出部、28…水平仕切壁、28a…孔、30…噴射釦、31a…後方突出部、31b…支持部、32…噴射口部材、34…噴射孔、36…筒部、38…フランジ、40…押下げ部材、41…孔、41a…孔41の周縁部、42…押圧板部、44…周壁部、46…ストッパー、46a…傾斜部、48…仮止め解除突起、48a…頂部、48b…傾斜部、48c…曲線部、50…薬剤容器、52…バルブステム、54…吐出口、60…誤操作防止部材、62…弾性部、64…固定部、66…ストッパー受け部、66a…傾斜部、68…レバー、70…長孔、72…切り欠け部、74…水平部、76…谷部、78…水平部側端部、
110…エアゾール噴射装置、140…押下げ部材、146…ストッパー、146a…傾斜部、148…仮止め解除突起、160…誤操作防止部材、162…弾性部、164…固定部、166…ストッパー受け部、166a…傾斜部、168…レバー、170…長孔、172…切り欠け部、174…水平部、176…谷部、178…水平部側端部、
210…エアゾール噴射装置、229a…前方空間、229b…底壁、229c…回転部、229d…棒部、260…誤操作防止部材、262…トーションバー、264…固定部、266…ストッパー受け部、266a…傾斜部、268…レバー、
310…エアゾール噴射装置、329c…回転部、329d…棒部、360…誤操作防止部材、362…スプリング、362a…上端部、362b…下端部、366…ストッパー受け部、366a…傾斜部、368…レバー

Claims (4)

  1. 薬剤が入った容器が収納される収納部と、前記容器内の前記薬剤を外部へ噴射するための噴射釦と、前記噴射釦を操作不能状態と操作可能状態との間で切り替える誤操作防止機構とを備えるエアゾール噴射装置において、
    前記噴射釦よりも前記噴射釦が押される方向の場所に前記誤操作防止機構の一部としての誤操作防止部材が設けられ、
    前記噴射釦がその押される方向の部分に前記誤操作防止機構の別の一部としてのストッパーと仮止め解除突起とを備え、
    前記誤操作防止部材が、一端が固定された弾性部と、前記弾性部の他端側に設けられ前記弾性部に歪みを与えながら移動するストッパー受け部と、前記ストッパー受け部と共に移動するレバーとを備え、
    前記弾性部の歪みが除去された状態では、前記ストッパー受け部が前記ストッパーを受ける位置にあって前記噴射釦が押せない操作不能状態となり、
    前記弾性部が歪んだ状態では、前記ストッパー受け部が前記ストッパーを受ける位置から外れて前記噴射釦が押せる操作可能状態となり、前記レバーが仮止めされることにより前記弾性部が歪んだ状態が維持され、
    操作可能状態において前記噴射釦が押されると、前記噴射釦が前記容器の噴射口を押して前記薬剤を噴射させ、それと同時に、前記仮止め解除突起が前記レバーを押して前記レバーの仮止めを解除し、その解除後、前記弾性部の歪みが減少することにより前記ストッパー受け部が前記ストッパーを受ける位置に向かって移動して、操作不能状態に戻る、
    エアゾール噴射装置。
  2. 前記誤操作防止部材を囲う外壁に、前記弾性部の歪み量を変化させる方向に前記レバーが移動可能な長孔と、前記長孔の端部に設けられた切り欠け部とが設けられ、
    前記切り欠け部において前記弾性部が歪んだ状態で前記レバーが仮止めされる、請求項1に記載のエアゾール噴射装置。
  3. 前記レバーの仮止めの解除後、前記弾性部の歪みが減少することにより前記ストッパー受け部が前記ストッパーを受ける位置に向かって移動する途中で、前記ストッパー受け部が前記ストッパーを押し上げる、請求項1又は2に記載のエアゾール噴射装置。
  4. 前記噴射釦が、前記容器の噴射口を押す噴射口部材と、前記ストッパーと前記仮止め解除突起とを備える押下げ部材とを備え、
    前記噴射口部材が前記押下げ部材に対して前記噴射口を押す方向に可動である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアゾール噴射装置。
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