JP6559957B2 - ポリウレタン組成物のための触媒としての亜鉛(ii)錯体化合物 - Google Patents

ポリウレタン組成物のための触媒としての亜鉛(ii)錯体化合物 Download PDF

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Description

本発明はポリウレタン組成物及びポリウレタン組成物のための触媒の分野に関する。
ポリウレタン組成物は長い期間知られており、多くの分野で使用されている。伝統的に、専門家集団の間では、一成分ポリウレタン組成物と二成分ポリウレタン組成物は区別されている。一成分ポリウレタン組成物は大気湿分の影響下に硬化する。二成分ポリウレタン組成物は、実質的にポリアミン及び/又はポリオールを含む硬化剤成分を第二の成分として含む。両方の場合において、イソシアネート基含有化合物もしくはプレポリマーが用いられる。
硬化を加速するために、触媒は添加される。多くのポリウレタン触媒は知られているが、それらのほとんどはウレタン化反応、すなわち、イソシアネート基とアルコールOH基との反応に対して特に選択的ではなく、代わりに、アロファネート及びビウレット形成又は環化三量体化などのイソシアネート基の他の反応を種々の程度に触媒する。特に、ウレタン化反応は、通常、気体の二酸化炭素の解放を伴う尿素基をもたらす水とイソシアネート基との反応と、競合する。多くのポリウレタン組成物の場合に、特に、接着剤又はシーラントとして、コーティング又はキャスティング樹脂として使用されるならば、この副反応は妨害作用がある。というのは、硬化の間に、気泡の形成を引き起こし、このため、乏しい寸法安定性、より低い接着強さ、より低い機械的強度、不満足な外観及び不十分な再現性結果を引き起こすからである。気泡形成に関与する水は組成物の成分の残留水分に由来し、特に、乾燥プロセス後にも様々な程度に湿っており、典型的には、水分含有量が0.01〜0.5質量%であるポリオール及び充填剤の残留水分に由来するか、又は空気若しくは基材からの拡散により組成物中に侵入する周囲湿分に由来し、そのことは特に高湿度で多孔質基材の場合及び/又は実用上頻繁に用いられているポリエーテルポリオールなどの親水性ポリオールの場合に起こる。特に、第三級アミンなどの実用上多くの場合で使用されるアミン触媒及びジアルキルスズカルボキシレートなどのスズ触媒は、しばしば顕著な気泡形成をもたらすものであることは確かである。ポリウレタン組成物の残留水分は、さらに、もし組成物が使用前に長期間置かれる(貯蔵される)ならば、ビスマスカルボキシレートなどの加水分解に敏感な触媒を失活させる効果を有し、そのことは硬化速度及び機械的特性に悪影響を及ぼす。幾つかの既知の触媒、例えば、ジアルキルスズカルボキシレートの場合には、硬化した組成物の耐性は、熱応力下でさらに不十分であり、触媒が解重合という分子量の減少を生じ、機械強度の損失を伴う。さらに、既知の触媒の多くは室温で固体であり、ポリウレタン出発材料又は可塑剤中でわずかにしか可溶性でなく、このため、室温で硬化する組成物におけるその使用では有機溶媒を使用しなければならない。最後に、既知の触媒の幾つか、特に重金属化合物をベースとするものは毒性学的に安全でない。
硬化性組成物のための触媒として、特にポリウレタン組成物中で亜鉛化合物を使用することも知られている。通常、亜鉛(II)カルボキシレート、特に、亜鉛(II)ビス(2−エチルヘキサノエート)又は亜鉛(II)ビス(ネオデカノエート)を使用する。このような亜鉛化合物は原則的に触媒として有利である。というのは、一方で、バナジウム、鉄、マンガン又はコバルトなどの遷移金属の化合物とは対照的に、無色又はわずかにしか着色されておらず、ほとんど変色を起こさず、他方、他のd10遷移金属、カドミウム及び水銀ならびに隣接の主要族金属、例えば、スズ、鉛又はアンチモンとは対照的に、概して毒物学的に安全であるからである。しかしながら、亜鉛(II)カルボキシレートのウレタン化反応に対する触媒活性は比較的に低く、そのため、実際上、亜鉛(II)カルボキシレートは、通常、主触媒としてのビスマス(III)又はジルコニウム(IV)カルボキシレートとの組み合わせで、補助触媒としてのみ使用されうる。
本発明の課題は従来技術の上述の欠点を無くすことである。特に、本発明の課題は以下の特性の改善又はその均衡のとれた割合をもたらす触媒を提供することである。
その触媒はウレタン化反応、すなわち、イソシアネート基とアルコールOH基との反応に対する高い触媒活性及び選択性を特徴とし、それにより、湿分による妨害をできるかぎり低くし、機械的に高品質のポリウレタンポリマーを、多官能アルコール(ポリオール)及びポリイソシアネートから迅速に合成することを可能にするはずである。さらに、触媒は、通常の貯蔵条件下、すなわち、残留水分含有ポリオール組成物中で数ヶ月にわたって室温又はわずかに高温で活性の大きな損失なしに維持されるように、十分な耐加水分解性を有するはずである。さらに、触媒は、硬化したポリウレタンポリマーの耐熱性をできるかぎり少ししか低減させないはずである。さらに、触媒は室温又はわずかに高温で液体であり、又は、ポリウレタン出発材料又は可塑剤中に容易に可溶性であるはずであり、それにより、室温で硬化する無溶媒系で容易に使用されうる。最後に、触媒はできるだけ低毒性を有するはずである。
驚くべきことに、所望の特性を有する下記〈1〉に記載の新規の亜鉛(II)錯体化合物が今回見出された。
この新規の亜鉛(II)錯体化合物は、式Zn(L)(Y)2−xを有する(式中、xは1又は2を表し、Yは一価負電荷を有するリガンドを表し、そしてLは以下の式(I)のリガンドを表す)。
Figure 0006559957
(上式中、R及びRは互いに独立に、水素基、1〜10個の炭素原子を有する一価飽和若しくは不飽和炭化水素基を表わし、又は一緒になって3〜6個の炭素原子を有する二価アルキレン基を表し、そして、
及びRは互いに独立に、水素基、1〜12個の炭素原子を有する、場合によりヘテロ原子を含む一価飽和炭化水素基、又は一緒になって3〜6個の炭素原子を有する、場合によりヘテロ原子を含む二価アルキレン基を表す)。
式(I)のリガンドLは、1,3−ケトアミド構造上で非局在化している一価負電荷を形式的に有する。それゆえ、リガンドは、例えば、以下に記載の共鳴構造などの種々の共鳴構造で示すことができる。式(I)のリガンドLの全ての可能な共鳴構造は、本発明の関係で等価であると考えられる。
Figure 0006559957
リガンドYは一価負電荷を有する任意のリガンドを表し、特に、適切な有機アニオンであり、好ましくはカルボニレート、特に好ましくは1,3−ジカルボニレート、例えば、アセチルアセトネート又は2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオネートである。
中心原子として亜鉛を含み、配位結合したリガンドL、及び場合によりYを含む、本発明に係るZn(L)(Y)2−xの亜鉛(II)錯体化合物は、中性であり、そして式(I)のリガンドLを1又は2個含む。
本発明に係るZn(L)(Y)2−xの亜鉛(II)錯体化合物において、これらの錯体化合物が特に安定となるため、xは好ましくは2を表す。式(I)の2つのリガンドLは同一であっても又は異なっていてもよい。式(I)の2つの同一のリガンドが存在することは特に好ましい。
式(I)において、R及びRは互いに独立に、水素基、1〜10個の炭素原子を有する一価飽和又は不飽和炭化水素基、又は、一緒になって3〜6個の炭素原子を有する二価アルキレン基を表す。
1〜10個の炭素原子を有する一価飽和炭化水素基は、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、特にメチル又はブチル基である。これらは、錯体化合物が結果的に液体であるか又は容易に可溶性である傾向があるという利点を有する。一価不飽和炭化水素基は、また、好ましくはアリール基であり、特にフェニル基である。
が水素基であることは特に好ましく、これは錯体化合物が結果として特に安定である傾向があるからである。
3〜6個の炭素原子を有する二価アルキレン基は、式−(CH−(式中、nは3〜6、好ましくは3〜4、特に3を表す)の基であると理解される。
及びRは、一緒になって、好ましくは3〜4個の炭素原子を有する二価アルキレン基を形成し、特に3個の炭素原子を有する二価アルキレン基を形成する。
及びRは互いに独立に、水素基、1〜12個の炭素原子を有する、場合によりヘテロ原子を含む一価飽和炭化水素基、又は一緒になって3〜6個の炭素原子を有する、場合によりヘテロ原子を含む二価アルキレン基を表す。
1〜12個の炭素原子を有する一価飽和炭化水素基は、好ましくは1〜8個の炭素原子を有するアルキル基であり、特に好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ヘキシル、2−メチルペンチル、オクチル又は2−エチルヘキシル基である。これにより、錯体化合物が結果として液体又は容易に可溶性である傾向があるという利点がある。1〜12個の炭素原子を有する一価飽和炭化水素基は、好ましくは、5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基であることができ、特に好ましくは6個の炭素原子を有する。ヘテロ原子を含む一価飽和炭化水素基は、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基であり、特に好ましくは2−ヒドロキシエチル又は2−ヒドロキシプロピル基である。これにより、錯体化合物が結果として液体又は容易に可溶性である傾向があり、リガンドが硬化の間にポリマー中に共有結合で取り込まれうるという利点がある。1〜4個の炭素原子を有するアルキルエーテル基を使用することも好ましく、特に好ましくは2−メトキシエチル又は2−(2−メトキシ)エトキシエチル基を使用する。錯体化合物は、結果として、液体であり又は容易に可溶性である傾向があるからである。
はRと一緒に、好ましくは、式−(CH−X−(CH−(式中、X=O、NR(Rは1〜4個の炭素原子を有する一価アルキル基)又はSであり、n=2〜4である)を有する二価アルキレン基を形成することもできる。特に好ましくは、n=2であり、そしてX=O又はNRである。
式(I)を有するリガンドLにおける好ましい基の選択は、例えば、本発明に係る式Zn(L)(Y)2−xの亜鉛(II)錯体化合物を調製するための出発物質として使用される、対応する1,3−ケトアミドが容易に調製できること、及び/又は、市販入手可能であり、結果的に安価であるという事実に基づいている。
〜Rが表に示す意味を有する、式(I)の2つの同一のリガンドLを有する、式Zn(L)の亜鉛(II)錯体化合物を使用することは好ましい。
Figure 0006559957
好ましい実施形態において、本発明に係る式Zn(L)(Y)2−xの亜鉛(II)錯体化合物は、2,2,6,6−テトラメチル−4−[N−n−ブチルアミン−N(1',3'−ジオキソブチル)]ピペリジンエノラートのZn−IIキレートではない。
本発明に係る式Zn(L)(Y)2−xの亜鉛錯体化合物の調製は、下記式
Figure 0006559957
(上式中、R、R、R及びRは上記に規定のとおりである)を有する1,3−ケトアミドと、亜鉛(II)塩又は亜鉛(II)錯体とを反応させることにより行う。塩化亜鉛、酢酸亜鉛及び亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)を使用することが好ましく、特に好ましくは亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)を使用する。
ここでの1,3−ケトアミドは化学量論的な量又は化学量論的な量を超える量で使用されうる。1,3−ケトアミドの化学量論量を超える量を使用する場合には、本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は増加した加水分解安定性及びより低い粘度を有する傾向がある。亜鉛(II)塩又は亜鉛(II)錯体と1,3−ケトアミドとの化学量論比は1:2〜1:6の範囲にあることが好ましい。
好ましくは乾燥した亜鉛(II)塩又は亜鉛(II)錯体を1,3−ケトアミドと混合し、混合物を、好ましくは、1〜24時間、好ましくは約3時間攪拌しながら、50℃〜130℃の温度、特に、約80℃で加熱する。その後、反応混合物から揮発性成分を、好ましくは真空中で除去する。
好ましくは乾燥した亜鉛(II)塩又は亜鉛(II)錯体を、また、高沸点有機溶媒、特に、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME)中で1,3−ケトアミドと反応させ、好ましくは、1〜24時間、好ましくは約3時間攪拌しながら、50℃〜130℃の温度、特に、約80℃で加熱することができる。その後、反応混合物は好ましくは室温に冷却される。
本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は、硬化性組成物、好ましくはポリウレタン組成物のための触媒として使用することができる。本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は架橋反応を経験することが可能な反応性基を含む硬化性組成物の硬化を加速する。ブロックトイソシアネート基及び特には遊離イソシアネート基により、互いに架橋し、場合により湿分の影響下で架橋する、二成分ポリウレタン組成物の硬化を本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物が促進することは特に好ましい。この方法において、とりわけウレタン化反応、すなわちアルコールのOH基とイソシアネート基との反応を促進する。架橋される組成物は、また特にアルコキシシラン基などの架橋反応を経験することが可能なさらなる反応性基を含んでもよい。上記の基は、例えばシラン接着剤中に含まれるように、好ましくはトリアルコキシシラン基である。
本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は、有利には二成分ポリウレタン組成物中の触媒として用いることができる。本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物に加えて、この組成物は第一成分としてポリオール及び第二成分としてポリイソシアネートを含む。
用語「二成分」とは、組成物の構成要素が互いに別々の容器に格納され、独自にそれぞれ貯蔵安定である2つの異なる成分の形態で存在する組成物を意味する。二つの成分が互いに混合するのは組成物の適用の直前又はその間になってからであり、その後に、混合した組成物は硬化し、硬化は、特定の環境では、湿分及び/又は高温の影響下でのみ起こり又は完了する。
ポリオール又はポリイソシアネートなどの「ポリ」で始まる物質名は、1分子当たり、その名前に由来する官能基を形式的に2個以上含む物質を意味する。
用語「ポリイソシアネート」とは、2個以上のイソシアネート基を有する化合物を含み、これらがモノマージイソシアネート、オリゴマーポリイソシアネート又はイソシアネート基を含むポリマーのいずれであるかに関係ない。
好適なポリイソシアネートは、例えばモノマージイソシアネート又はトリイソシアネート又はモノマージイソシアネートのオリゴマー又はモノマージイソシアネートの誘導体の形態でのポリイソシアネートである。
例えば好適なモノマージイソシアネート又はトリイソシアネートは、例えば1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−及び2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、リジン及びリジンエステルジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3及び−1,4ジイソシアネート、1−メチル−2,4−及び−2,6−ジイソシアナトシクロヘキサン及びこれらの異性体の任意の所望の混合物、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネート又はIPDI)、ペルヒドロ−2,4’−及び−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(HMDI)、1,4−ジイソシアナト−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDI)、1,3−及び1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、m−及びp−キシリレンジイソシアネート(m−及びp−XDI)、m−及びp−テトラメチル−1,3−及び−1,4−キシリレンジイソシアネート(m−及びp−TMXDI)、ビス−(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ナフタレン、二量体及び三量体脂肪酸イソシアネート、例えば3,6−ビス−(9−イソシアナトノニル)−4,5−ジ−(1−ヘプテニル)シクロヘキセン(ジメリルジイソシアネート)、α,α,α',α',α",α"−ヘキサメチル−1,3,5−メシチレントリイソシアネート、2,4−及び2,6−トルイレンジイソシアネート及びこれらの異性体の任意の混合物(TDI)、4,4'−、2,4'−及び2,2'−ジフェニルメタンジイソシアネート及びこれらの異性体の任意の混合物(MDI)、MDI及びMDIホモログ(ポリマーMDI又はPMDI)の混合物、1,3−及び1,4−フェニレンジイソシアネート、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ジイソシアナトベンゼン、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3'−ジメチル-4,4’−ジイソシアナトジフェニル(TODI)、ジアニシジンジイソシアネート(DADI)、1,3,5−トリス(イソシアナトメチル)ベンゼン、トリス−(4−イソシアナトフェニル)メタン及びトリス−(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェートである。
好ましいポリイソシアネートは市販のジイソシアネートである。HDI、IPDI、TDI及びMDIならびにジイソシアネートのオリゴマー及びイソシアネート基含有ポリウレタンポリマー(NCOプレポリマー)を使用することは特に好ましい。
例えば、以下の市販のポリオール又はそれらの混合物はポリオールとして使用することができる。
−ポリエーテルポリオール又はオリゴエーテロールとも呼ばれるポリオキシアルキレンポリオールであって、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、1,2−又は2,3−ブチレンオキシド、オキセタン、テトラヒドロフラン又はそれらの混合物の重合生成物であり、場合により、2個以上の活性水素原子を有する出発分子、例えば、水、アンモニア、又は、幾つかのOH基又はNH基を含む化合物、例えば、1,2−エタンジオール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、異性体ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコール、異性体ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、1,3−及び1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセロール、アニリン、ならびに上記化合物の混合物を用いて重合されるポリオール。低い不飽和度(ASTM D−2849−69により測定し、ポリオールのグラム当たりの不飽和のミリ当量(ミリ当量/g)で示す)を有するポリオキシアルキレンポリオールであって、例えば、いわゆる二重金属シアン化物錯体触媒(DMC触媒)を用いて調製されるもの、及び、より高い不飽和度を有するポリオキシアルキレンポリオールであって、例えば、NaOH、KOH、CsOH又はアルカリアルコラートなどのアニオン性触媒を用いて製造されるもの、の両方を使用することも可能である。
ポリオキシアルキレンジオール又はポリオキシアルキレントリオール、特にポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレンジオール及びトリオールは特に適している。特に適切なのは、不飽和度が0.02ミリ当量/g未満であり分子量が1000〜30,000g/モルの範囲にあるポリオキシアルキレンジオール及びトリオール、及び、分子量が400〜8000g/モルの範囲にあるポリオキシプロピレンジオール及びトリオールである。
いわゆるエチレンオキシド末端(「EO末端キャップ」、エチレンオキシド末端キャップ)されたポリオキシプロピレンポリオールも特に適している。それは特殊なポリオキシプロピレンポリオキシエチレンポリオールであり、それは、例えば、ポリプロポキシル化反応の完了後に、純粋なポリオキシプロピレンポリオール、特に、ポリオキシプロピレンジオール及びトリオールを、エチレンオキシドによりさらにアルコキシル化することにより調製され、結果として、第一級ヒドロキシル基を含む。
−スチレンアクリロニトリル又はアクリロニトリルメチルメタクリレートでグラフトされたポリエーテルポリオール、
−オリゴエステロールとも呼ばれるポリエステルポリオールであって、既知の方法、特に、ヒドロキシカルボン酸の重縮合又は脂肪族及び/又は芳香族ポリカルボン酸の二価又は多価アルコールとの重縮合により調製されるポリエステルポリオール。
特に好適なポリエステルポリオールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,12−ヒドロキシステアリルアルコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ダイマー脂肪酸ジオール(ダイマージオール)、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパン又は上記のアルコールの混合物などの二価から三価、特に、二価アルコールと、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、トリメチルアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、ダイマー脂肪酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート、ヘキサヒドロフタル酸、トリメリット酸及び無水トリメリット酸、又は、上記の酸の混合物などの有機ジカルボン酸又はトリカルボン酸、特にジカルボン酸、又はその無水物もしくはエステルとから調製されるもの、ならびに、例えば、εカプロラクトンなどのラクトン及び上記の二価及び三価アルコールなどの出発物質から製造されるポリエステルポリオール。
−ポリカーボネートポリオールであって、例えば、ポリエステルポリオールの製造に用いられる上記のアルコールを、ジアルキルカーボネート、ジアリールカーボネート又はホスゲンと反応させることにより得られるポリカーボネートポリオール。
−少なくとも2個のヒドロキシル基を有し、上述したタイプのポリエーテル、ポリエステル及び/又はポリカーボネート構造を有する少なくとも2つの異なるブロックを含む、ブロックコポリマーであって、特に、ポリエーテルポリエステルポリオール。
−ポリアクリレート及びポリメタクリレートポリオール。
−ポリヒドロキシ官能性脂肪及びオイル、例えば、天然脂肪及びオイル、特にヒマシ油、又は、天然脂肪及びオイルの化学修飾によって調製される、いわゆるオレオケミカルポリオール、例えば、不飽和オイルのエポキシ化及び続くカルボン酸又はアルコールによる開環により得られるエポキシポリエステル又はエポキシポリエーテル、又は、不飽和オイルのヒドロホルミル化及び水素化によって得られるポリオール、又は、アルコール分解又はオゾン分解などの分解過程、及び、そのようにして得られた分解生成物又はその誘導体のエステル交換又は二量化などの続いて行う化学結合により天然脂肪及びオイルから得られるポリオール。天然脂肪及びオイルの適切な分解生成物は、特に、脂肪酸及び脂肪アルコールならびに脂肪酸エステル、特にメチルエステル(FAME)であり、それは、例えば、ヒドロホルミル化及び水素化により誘導されて、ヒドロキシ脂肪酸エステルを形成することができる。
−オリゴハイドロカーボンオールとも呼ばれるポリハイドロカーボンポリオールであり、例えば、ポリヒドロキシ官能性ポリオレフィン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリヒドロキシ官能性エチレンプロピレン、エチレンブチレン又はエチレンプロピレンジエンコポリマー、ジエン、特に、1,3−ブタジエンのポリヒドロキシ官能性ポリマーであって、特に、アニオン重合からも製造されうるもの、1,3−ブタジエン又はジエン混合物などのジエン、及び、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、イソブチレン及びイソプレンなどのビニルモノマーのポリヒドロキシ官能性コポリマー、例えば、ポリヒドロキシ官能性アクリロニトリル/ブタジエンコポリマーであり、例えば、エポキシド又はアミノアルコールとカルボキシル末端アクリロニトリル/ブタジエンコポリマーから製造することができるもの、及び、ジエンのポリヒドロキシ官能性ポリマー又はコポリマーを水素化したもの。
上記ポリオールは、好ましくは、平均分子量が250〜30,000g/モル、特に400〜20,000g/モルであり、さらに好ましくは、平均OH官能価が1.6〜3の範囲にある。
オリゴマー又はポリマーの場合の用語「分子量」は、常に平均分子量Mnを指す。
ポリエーテルポリオールを使用することは特に好ましく、好ましくは、ポリプロピレンポリオール及びポリエチレンポリプロピレン混合ポリオール、ならびに、ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオールである。
本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は、好ましくは第一の成分中に存在し、第二の成分中で触媒的に作用する化合物に対して敏感であるポリイソシアネートの貯蔵安定性(貯蔵寿命)が影響を受けないという利点を有する。
本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は、例えば、単独の触媒として、又は、ビスマス、スズ又はジルコニウム化合物あるいは第三級アミンなどの他の触媒と一緒に使用することができる。
本発明に係る二成分ポリウレタン組成物は、場合によって、例えば、顔料、可塑剤又は希釈剤、硬化剤、架橋剤、連鎖延長剤、さらなる触媒、接着プロモータ、安定剤、レオロジー助剤及び乾燥剤などのさらなる慣用補助物質及び添加剤を含むことができる。
本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は、元素亜鉛の量の観点で考えると、好ましくは、本発明に係る二成分ポリウレタン組成物中に、組成物の質量に対して、0.001〜1質量%の量、特に好ましくは、0.005〜0.5質量%、そして非常に好ましくは、0.01〜0.2質量%の量で存在する。過度に多量の使用は、組成物の開放時間又は処理時間を短すぎるものとし、一方、より少量の使用は、組成物があまりに弱く触媒され、あまりにもゆっくりと不完全及び/又は不正確に硬化するという欠点を有している。本発明に係る二成分ポリウレタン組成物においては、本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は、組成物100g当たりに、0.015〜15、好ましくは0.075〜7.5、特に好ましくは0.15〜3ミリモル当量の亜鉛原子を含む。
既に上述したように、ウレタン化反応に関して、本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は比較的活性が高く、また、比較的に選択的である。亜鉛(II)カルボキシレートと比較して、本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は明らかに高い触媒活性を特徴とする。一般に、本発明に係る二成分ポリウレタン組成物の硬化は急速であり、特に、亜鉛(II)カルボキシレートを使用するときよりも明らかに短い硬化時間である。しかしながら、本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物の選択性は、向上した活性により悪影響を受けず、硬化は、高温、高周囲湿分又は高いコンパウンド残留水分含量などの不利な条件下でも、また、第二級OH基を含むポリオール又は親水性ポリオールを使用した場合にも、気泡の形成なしに行われる。本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は熱的及び加水分解的に比較的安定であり、残留水分含有ポリオール中であってもゆっくりとしか分解せず、従って、長貯蔵期間でもその触媒活性を維持する。本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物の使用は、熱暴露下でも硬化したポリウレタン組成物の満足できる安定性をもたらす。また、本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は室温で液体であり、及び/又は、可塑剤又はポリオール中に容易に可溶性であり、このため、特に、揮発性有機溶剤(VOC)の使用なしに、室温で硬化する系において単純に使用することができる。最後に、本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物はわずかに着色しているのみであり、硬化したポリウレタン組成物のいかなる変色もほとんどもたらさない。これは、また、比較的に低い毒性を有する。
本発明に係る二成分ポリウレタン組成物は多くの分野で使用でき、例えば、キャスティング組成物、シーラント、接着剤、カバリング、コーティング、塗料、プライマー、硬質フォーム、軟質フォーム、成形品、エラストマー、繊維、フィルム又はメンブレンとして建築及び産業用途のために使用でき、例えば、電気キャスティング組成物、閉塞用コンパウンド、シームシーラント、キャビティーシーラント、ジョイントシーラント、アセンブリ接着剤、自動車車体用接着剤、プレート接着剤、サンドイッチエレメント接着剤、ラミネート用接着剤、ラミネート接着剤、包装用接着剤、木材接着剤、寄木張り床用接着剤、アンカリング接着剤、ボトムカバリング及びコーティング、バルコニー及びルーフコーティング、コンクリート保護コーティング、駐車場コーティング、パイプコーティング、耐食コーティング、テキスタイルコーティング、木材塗料、装飾用塗料、プライマー、家具フォーム、パッディングフォーム、フィルターフォーム、断熱フォーム、防音フォーム、シーリングフォーム、包装用フォーム、自動車車体フォーム、モデル製造板、減衰要素、シーリング要素、タイヤ、ロール、ベアリング、ローラー、コンベヤーベルト、弾性糸、靴底、ケーシング、窓プロファイルセクション、インプラント、発泡ゴムなどとして使用できる。
好ましい用途分野は建物及び産業用途のためのキャスティング組成物、シーラント、接着剤、カバリング、コーティング、塗料、プライマー、成形品及びエラストマーである。
二成分ポリウレタン組成物における使用に加えて、本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物は、また、一成分ポリウレタン組成物、エポキシ樹脂、アクリレート及びシリコーン中に触媒又は共触媒として使用することができる。
触媒としての使用に加えて、亜鉛化合物を使用する他の用途は、原理的に、本発明に係る亜鉛(II)錯体化合物について考えることができ、例えば、難燃剤、腐食剤、乾燥剤、樹脂、摩擦防止剤、潤滑剤、腐食保護剤、亜鉛コーティング剤、溶融亜鉛めっき剤、含浸剤、安定剤、防腐剤、静真菌剤、疎水化剤、接着プロモータ、顔料のための出発製品、洗浄剤添加剤、染色助剤、テキスタイル助剤、吸収剤、エッチング剤、肥料、飼料、美容目的のために、例えば、消臭剤として、薬学的目的のために、例えば、皮膚剤、創傷治療剤、防腐剤、亜鉛サプリメント、持効性活性物質などとして使用される。
測定方法の説明
赤外スペクトルは、Perkin−Elmer FT−IR1600装置(ZnSe結晶を用いた水平ATR測定装置、測定ウィンドー4000〜650cm−1)で測定した。希釈していない液体サンプルをフィルムとして施用した。固体サンプルはCHCl中に溶解した。吸収バンドは、波数(cm−1)を用いて示されている。
H NMRスペクトルは300.13 MHzでBruker DPX−300の分光計で測定した。ケミカルシフトδは、テトラメチルシラン(TMS)に対するppmで示されている。真の結合パターンと擬似結合パターンとの間に区別がされなかった。
粘度は、調温Physica MCR300コーンアンドプレート粘度計(コーン直径20mm、コーン角度1°、コーン先端−プレート間距離0.05mm、せん断速度0.1〜100s−1)で測定した。
ジクロロメタンに溶解したサンプル(40mg/l)のUV−可視スペクトルは1cmの石英キュベット中で800〜200nmの波長範囲でVarian Cary 50分光計で測定した。最大吸光度のλmaxをnm単位で示し、括弧内には関連するモル吸光係数εをl・g−1・cm−1で示している。
亜鉛(II)錯体化合物の調製
一般調製手順A
丸底フラスコ中で、乾燥した亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び1,3−ケトアミドを混合し、3時間攪拌しながら、混合物を80℃で加熱した。その後、真空中で揮発性成分を反応混合物から除去した。
一般調製手順B
丸底フラスコ中で、乾燥した亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び1,3−ケトアミドのテトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME)中の混合物を、3時間攪拌しながら、80℃で加熱した。その後、反応混合物を室温に冷却した。
例1:亜鉛(II)ビス(N,N−ジエチル−3−オキソブタンアミデート)
3.39gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び4.11gのN,N−ジエチル−3−オキソブタンアミドを一般調製手順Aに従って反応させた。生成物は4.52gの黄色固形分からなった。
FT-IR: 2974, 2932, 2873, 1721, 1638, 1556, 1513, 1435, 1387, 1358, 1308, 1274, 1208, 1164, 1096, 1080, 1007, 955, 921, 828, 765, 728, 668
UV-vis: 270 (0.22) (亜鉛 (II)ビス(アセチルアセトネート): 294 (0.21)及び280 (0.27) と比較)
例2:TEGDME中の亜鉛(II)ビス(N,N−ジエチル−3−オキソブタンアミデート)
5.27gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び6.60gのN,N−ジエチル−3−オキソブタンアミドを10.02gのTEGDME中で、一般調製手順Bに従って反応させた。生成物は21.89gの黄色溶液からなった。
例3:亜鉛(II)ビス(N,N−ジブチル−3−オキソブタンアミデート)
2.76gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び4.69gのN,N−ジブチル−3−オキソブタンアミドを一般調製手順Aに従って反応させた。生成物は5.66gの粘性のオレンジ色のオイルからなった。
1H-NMR (CDCl3): δ 0.85-1.0 (m, 12 H, CH3CH2), 1.2-1.4 (m, 8 H, CH2CH3), 1.4-1.6 (m, 8 H, CH2CH2CH3), 1.95 (s, 6 H, MeCO), 3.1-3.1 (m, 4 H, NCH2), 3.25-3.35 (m, 4 H, NCH2), 4.8 (s, 2 H, CHCO)
FT-IR: 2955, 2929, 2870, 2359, 1581, 1555, 1511, 1463, 1388, 1366, 1290, 1227, 1204, 997, 947, 764, 732
例4:TEGDME中の亜鉛(II)ビス(N,N−ジブチル−3−オキソブタンアミデート)
2.69gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び4.70gのN,N−ジブチル−3−オキソブタンアミドを、8.37gのTEGDME中で一般調製手順Bに従って反応させた。生成物は15.76gの黄色溶液からなった。
例5:TEGDME中の亜鉛(II)ビス(N,N−ビス(2−エチルヘキシル)−3−オキソブタンアミデート)
1.67gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び4.47gのN,N−ビス(2−エチルヘキシル)−3−オキソブタンアミドを4.40gのTEGDME中で、一般調製手順Bに従って反応させた。生成物は10.54gの黄色溶液からなった。
例6:TEGDME中の亜鉛(II)ビス(N−シクロヘキシル−N−メチル−3−オキソブタンアミデート)
2.71gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び4.38gのN−シクロヘキシル−N−メチル−3−オキソブタンアミドを8.05gのTEGDME中で一般調製手順Bに従って反応させた。生成物は15.14gの黄色がかった溶液からなった。
例7:亜鉛(II)ビス(N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−オキソブタンアミデート))
3.00gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び4.79gのN,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−オキソブタンアミドを一般調製手順Aに従って反応させた。生成物は5.75gの粘性でオレンジ色のオイルからなった。
1H-NMR (CDCl3): δ 1.95 (s, 6 H, MeCO), 3.3-3.35 (m, 12 H, OMe), 3.45-3.6 (m, 16 H, NCH2 and OCH2), 4.85 (s, 2 H, CHCO)
FT-IR: 2981, 2925, 2891, 2830, 2359, 2340, 1718, 1636, 1574, 1515, 1383, 1360, 1262, 1193, 1112, 1014, 961, 926, 768, 732, 668
例8:亜鉛(II)ビス(N,N−ジブチル−3−オキソヘプタンアミデート)
2.70gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び5.65gのN,N−ジブチル−3−オキソヘプタンアミドを一般調製手順Aに従って反応させた。生成物は6.25gの黄色オイルからなった。
1H-NMR (CDCl3): δ 0.8-1.0 (m, 18 H, CH3CH2), 1.25-1.4 (m, 12 H, CH3CH2), 1.45-1.65 (m, 12 H, CH2CH2CH3), 2.1-2.2 (t, 4 H, CH2CO), 3.1-3.2 (m, 4 H, NCH2), 3.25-3.35 (m, 4 H, NCH2), 4.75 (s, 2 H, CHCO)
FT-IR: 2954, 2929, 2870, 1552, 1511, 1461, 1430, 1393, 1369, 1290, 1223, 1102, 951, 768, 731
例9:TEGDME中の亜鉛(II)ビス(N,N−ビス(2−エチルヘキシル)−3−オキソヘプタンアミデート)
2.58gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び7.91gのN,N−ビス(2−エチルヘキシル)−3−オキソヘプタンアミドを4.03gのTEGDME中で一般調製手順Bに従って反応させた。生成物は14.52gの黄色溶液からなった。
例10:亜鉛(II)ビス(N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−オキソヘプタンアミデート)
2.70gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び5.57gのN,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−オキソヘプタンアミドを一般調製手順Aに従って反応させた。生成物は6.01gの粘性でオレンジ色のオイルからなった。
1H-NMR (CDCl3): δ 0.85-0.95 (t, 12 H, CH3CH2), 1.25-1.4 (m, 8 H, CH2CH3), 1.5-1.65 (m, 8 H, CH2CH2CH3), 2.1-2.2 (t, 4 H, CH2CH2CO), 3.3-3.4 (m, 6 H, OMe), 3.4-3.6 (m, 8 H, OCH2及びNCH2), 4.8 (s, 2 H, CHCO)
FT-IR: 2953, 2926, 2871, 1553, 1511, 1454, 1383, 1359, 1273, 1195, 1113, 1011, 950, 927, 768, 728, 668
例11:TEGDME中の亜鉛(II)ビス(N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−オキソヘプタンアミデート)
2.61gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び5.66gのN,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−オキソヘプタンアミデートを6.04gのTEGDME中で一般調製手順Bに従って反応させた。生成物は14.31gの黄色がかった溶液からなった。
例12:亜鉛(II)ビス(N,N−ジブチル−3−オキソ−3−フェニルプロパンアミデート)
1.99gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び4.37gのN,N−ジブチル−3−オキソ−3−フェニルプロパンアミドを一般調製手順Aに従って反応させた。生成物は5.01gの粘性のオレンジ色のオイルからなった。
1H-NMR (CDCl3): δ 0.85-1.0 (m, 12 H, CH3CH2), 1.25-1.45 (m, 8 H, CH2CH3), 1.45-1.7 (m, 8 H, CH2CH2CH3), 3.2-3.45 (m, 8 H, NCH2), 5.45 (s, 2 H, CHCO), 7.35-7.5 (m, 6 H, arom-H), 7.75-7.8 (m, 2 H, arom-H), 7.95-8.1 (m, 2 H, arom-H)
FT-IR: 2955, 2928, 2869, 2359, 2339, 1584, 1548, 1499, 1482, 1462, 1366, 1292, 1214, 1111, 1020, 914, 760, 696
例13:TEGDME中の亜鉛(II)ビス(N,N−ビス(2−エチルヘキシル)−3−オキソ−3−フェニルプロパンアミデート)
2.65gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び8.57gのN,N−ビス(2−エチルヘキシル)−3−オキソ−3−フェニルプロパンアミドを4.84gのTEGDME中で一般調製手順Bに従って反応させた。生成物は16.06gの黄色がかった溶液からなった。
例14:TEGDME中の亜鉛(II)ビス(N,N−ジブチル−2−オキソシクロペンタンカルボキサミデート)
2.71gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び5.47gのN,N−ジブチル−2−オキソシクロペンタンカルボキサミドを7.57gのTEGDME中で一般調製手順Bに従って反応させた。生成物は15.75gの黄色溶液からなった。
例15:TEGDME中の亜鉛(II)ビス(N,N−ビス(2−エチルヘキシル)−2−オキソシクロペンタンカルボキサミデート)
2.77gの亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)及び7.96gのN,N−ビス(2−エチルヘキシル)−2−オキソシクロペンタンカルボキサミドを5.02gのTEGDME中で一般調製手順Bに従って反応させた。生成物は15.75gの黄色がかった溶液からなった。
二成分ポリウレタン組成物
例16〜17及び比較例V1〜V5
第一の成分を調製するために、各例において、ポリエーテルトリオール(Voranol(登録商標) CP 4755、Dowから)及び表1による触媒を、3000rpmで30秒間、遠心ミキサー(SpeedMixer(商標)DAC 150, FlackTek Inc.)で密に混合した。新たに調製した第一の成分の一部を、次に、内側に塗装されたアルミニウムチューブ中に充填し、このチューブを気密に閉止し、60℃で熱対流炉中で7日間貯蔵した。
各例について、記載のとおりに、新たに調製した第一の成分の残りの部分を、表1に係る第二の成分としての室温で液体である変性ジフェニルメタンジイソシアネート(Desmodur(登録商標) CD−L、Bayerから)と混合し、ポリウレタン組成物を形成した。
同様に、各例について、60℃で7日間貯蔵した第一の成分を、表1による第二の成分と混合し、同様に、ポリウレタン組成物を形成した。
Figure 0006559957
ポリウレタン組成物を、特に、新たに調製した第一の成分を含む組成物及び60℃で7日間貯蔵した第一の成分を含む組成物の両方の各々の場合について、外観、タックフリー時間、気泡形成及びショアA硬度に関してチェックした。さらに、新たに調製した第一の成分を含む組成物についてのみ、特にサンプルの促進老化のための様々な貯蔵条件の前及び後に、機械特性も引張試験で測定した。
組成物の外観は純粋に視覚的に評価し、「透明」、「濁り」又は「不均一」として等級化した。
タックフリー時間(皮張り時間)の決定のために、室温の組成物を約3mmの層厚でカードボードに適用し、標準大気条件(「NK」23℃±1℃、50±5%相対湿度)でそれぞれの場合に、LDPE製のピペットにより組成物の表面を軽く叩いた後に、ピペット上に残留物が初めて残らなくなるまでの時間を決定した。
タックフリー時間を決定するために調製した組成物において硬化の間に発生した気泡の数(「多い」、「幾分」及び「なし」)を用いて視覚的に気泡形成を評価した。
ショアA硬度は標準大気条件で7日間硬化した試験試料に対してDIN 53505により決定した。
引張試験における機械特性の決定のために、厚さ約3mmのフィルムを、平坦なPTFEモールドに組成物を注入し、標準大気条件で7日間それを硬化させることにより組成物から調製した。不粘着性かつ弾性フィルムを得た。30mmのバー長さ及び4mmのバー幅を有し、長さが75mmであるダンベル形サンプルをフィルムから打ち抜き、これらの幾つかをDIN EN53504に従って、200mm/分の引張り速度で引張強さ、破断点伸び率及びE弾性率(0.5〜5.0%の伸び率で)を試験した。残りのダンベルを、熱対流炉中で100℃で1日間貯蔵し、例えば、「cataplasm」(40℃及び相対湿度100%)下で10日間、又は、「cataplasm」下で10日間、100℃で1日間貯蔵し、その後、それぞれの場合に、標準大気条件で1日間維持し、DIN EN53504に記載のとおりに試験した。
これらの試験の結果を表2に示す。
Figure 0006559957
表2から判るとおり、本発明に係る触媒を含む二成分ポリウレタン組成物は透明で均一な混合物を示し、貯蔵の前及び後の両方で比較的に短いタックフリー時間を有し、気泡なしに硬化し、比較的に高い強度及び満足される耐性を有する材料を形成する。
例18〜19及び比較例V6〜V10
第一の成分を調製するために、各例に対して、3000rpmで30秒間、ポリエーテルトリオール(Voranol(登録商標) CP 4755、Dowから)、ポリエーテルジオール(Acclaim(登録商標) 4200、Bayerから)及び表3による触媒を、遠心ミキサー(SpeedMixer(商標)DAC 150, FlackTek Inc.)で密に混合した。新たに調製した第一の成分の一部を、次に、内側に塗装がされたアルミニウムチューブ中に充填し、チューブを気密に閉止し、60℃で熱対流炉中で7日間貯蔵した。
各例について、記載のとおりに、新たに調製した第一の成分の残りの部分を、表3に係る第二の成分としての室温で液体である変性ジフェニルメタンジイソシアネート(Desmodur(登録商標) CD−L、Bayerから)と混合し、ポリウレタン組成物を形成した。
同様に、各例について、60℃で7日間貯蔵した第一の成分を、表3による第二の成分と混合し、同様に、ポリウレタン組成物を形成した。
Figure 0006559957
ポリウレタン組成物を、例16に関して記載したとおりにチェックし、それぞれの場合に、外観、タックフリー時間、気泡形成、及び、新たに調製した第一の成分を含む組成物に関してのみ、引張り試験における機械特性について決定した。
これらの試験の結果を表4に示す。
Figure 0006559957
表4から判るとおり、本発明に係る触媒を含む二成分ポリウレタン組成物は透明で均一な混合物を示し、比較的に短いタックフリー時間を有し、気泡なしに硬化し、比較的に高い強度及び満足できる耐性を有する材料を形成する。
例20〜31
例16に記載されるとおりに、第一の成分を調製するために、各場合に、ポリエーテルトリオール(Voranol(登録商標) CP 4755、Dowから)及び表5による触媒を混合した。新たに調製した第一の成分の一部を、次に、内側に塗装がされたアルミニウムチューブ中に充填し、このチューブを気密に閉止し、60℃で熱対流炉中で7日間貯蔵した。
各例について、例16に記載のように、新たに調製した第一の成分の残りの部分を、表5に係る第二の成分としての室温で液体である変性ジフェニルメタンジイソシアネート(Desmodur(登録商標) CD−L、Bayerから)と混合し、ポリウレタン組成物を形成した。
同様に、各例について、60℃で7日間貯蔵した第一の成分を、同様に、表5による第二の成分と混合し、ポリウレタン組成物を形成した。
外観、タックフリー時間、気泡形成及びシェアA硬度ならびに引張り試験における機械特性に関して、例16について記載されるとおり、ポリウレタン組成物をチェックした。
結果を表6に示す。
Figure 0006559957
Figure 0006559957
表6から判るとおり、本発明に係る触媒を含む二成分ポリウレタン組成物は透明で均一な混合物を示し、貯蔵の前及び後の両方で比較的に短いタックフリー時間を有し、概して気泡なしに硬化し、満足できるショアA硬度を有する材料を形成する。
本発明の実施態様として、以下を挙げることができる:
〈1〉
式Zn(L) (Y) 2−x の亜鉛(II)錯体化合物:
{式中、xは1又は2を表し、Yは一価負電荷を有するリガンドを表し、そしてLは以下の式(I)のリガンドを表わす:
Figure 0006559957
(上式中、R 及びR は互いに独立に、水素基、又は1〜10個の炭素原子を有する一価飽和若しくは不飽和炭化水素基を表わすか、又は一緒になって3〜6個の炭素原子を有する二価アルキレン基を表し、そして、
及びR は互いに独立に、水素基又はヘテロ原子を含んでいてもよい1〜12個の炭素原子を有する一価飽和炭化水素基を表わし、又は一緒になって3〜6個の炭素原子を有する、ヘテロ原子をも含む二価アルキレン基を表す)}。
〈2〉
が、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、若しくはフェニル基を表わし、又はR と一緒になって3〜4個の炭素原子を有する二価アルキレン基を表す、〈1〉に記載の亜鉛(II)錯体化合物。
〈3〉
が、水素基を表す、〈1〉又は〈2〉に記載の亜鉛(II)錯体化合物。
〈4〉
が、水素基、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基、5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、若しくは1〜4個の炭素原子を有するアルキルエーテル基を表わし、又はR と一緒になって式−(CH −X−(CH −を有する二価アルキレン基{式中、X=O、NR(Rは1〜4個の炭素原子を有する一価アルキル基)又はSであり、n=2〜6である}を表す、〈1〉〜〈3〉のいずれか一項に記載の亜鉛(II)錯体化合物。
〈5〉
が、水素基、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基、5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキルエーテル基を表す、〈1〉〜〈4〉のいずれか一項に記載の亜鉛(II)錯体化合物。
〈6〉
xが、2を表す、〈1〉〜〈5〉のいずれか一項に記載の亜鉛(II)錯体化合物。
〈7〉
以下の式の1,3−ケトアミドと、亜鉛(II)塩又は亜鉛(II)錯体を反応させる、〈1〉〜〈6〉のいずれか一項に記載の亜鉛(II)錯体化合物の製造方法:
Figure 0006559957
(上式中、R 、R 、R 及びR は上記に規定のとおりである)。
〈8〉
前記亜鉛(II)塩又は亜鉛(II)錯体/1,3−ケトアミドの比が、1:2〜1:6の範囲にある、〈7〉に記載の方法。
〈9〉
亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)を亜鉛(II)錯体として使用する、〈7〉又は〈8〉に記載の方法。
〈10〉
硬化性組成物用の触媒としての、特に、二成分ポリウレタン組成物用の触媒としての、〈1〉〜〈6〉のいずれか一項に記載の亜鉛(II)錯体化合物の使用。
〈11〉
第一の成分として少なくとも1種のポリオール、第二の成分として少なくとも1種のポリイソシアネート、及び、〈1〉〜〈6〉のいずれか一項に記載の少なくとも1種の亜鉛(II)錯体化合物を含む、二成分ポリウレタン組成物。
〈12〉
前記ポリオールがポリエーテルポリオールであり、そして前記ポリイソシアネートがジイソシアネートである、〈11〉に記載の二成分ポリウレタン組成物。
〈13〉
前記亜鉛(II)錯体化合物が、100gの組成物当たり、0.015〜15、好ましくは0.075〜7.5、特に好ましくは0.15〜3ミリモル当量の亜鉛原子を含む、〈11〉又は〈12〉に記載の二成分ポリウレタン組成物。
〈14〉
前記亜鉛(II)錯体化合物が第一の成分中に含まれる、〈11〉〜〈13〉のいずれか一項に記載の二成分ポリウレタン組成物。
〈15〉
建築及び産業のためのキャスティング組成物、シーラント、接着剤、コーティング、カバリング、塗料、プライマー、成形品、エラストマーとしての〈11〉〜〈14〉のいずれか一項に記載の二成分ポリウレタン組成物の使用。

Claims (13)

  1. ポリウレタン組成物用の触媒としての、式Zn(L)(Y)2−xの亜鉛(II)錯体化合物の使用:
    {式中、xは1又は2を表し、Yは一価負電荷を有するリガンドを表し、そしてLは以下の式(I)のリガンドを表わす:
    Figure 0006559957
    (上式中、Rは1〜10個の炭素原子を有する一価飽和炭化水素基を表し、
    が、水素基を表し、そして、
    及びRは、互いに独立に、酸素原子を含んでいてもよい1〜12個の炭素原子を有する一価飽和炭化水素基を表わし、又は一緒になって3〜6個の炭素原子を有する、酸素原子を含んでいてもよい二価アルキレン基を表す)、
    但し前記化合物は2,2,6,6−テトラメチル−4−[N−n−ブチルアミン−N(1',3'−ジオキソブチル)]ピペリジンエノラートのZn−IIキレートではない}。
  2. が、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表す、請求項1に記載の亜鉛(II)錯体化合物の使用。
  3. が、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基、5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、若しくは1〜4個の炭素原子を有するアルキルエーテル基を表わし、又はRと一緒になって式−(CH−X−(CH−を有する二価アルキレン基{式中、X=Oであり、n=2〜3である}を表す、請求項1又は2に記載の亜鉛(II)錯体化合物の使用。
  4. が、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基、5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキルエーテル基を表す、請求項1〜3のいずれか一項に記載の亜鉛(II)錯体化合物の使用。
  5. xが、2を表す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の亜鉛(II)錯体化合物の使用。
  6. 亜鉛(II)錯体化合物が、以下の式の1,3−ケトアミドと、亜鉛(II)塩又は亜鉛(II)錯体を反応させることによって製造される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の亜鉛(II)錯体化合物の使用:
    Figure 0006559957
    (上式中、R、R、R及びRは上記に規定のとおりである)。
  7. 前記亜鉛(II)塩又は亜鉛(II)錯体/1,3−ケトアミドの比が、1:2〜1:6の範囲にある、請求項6に記載の使用。
  8. 亜鉛(II)ビス(アセチルアセトネート)を亜鉛(II)錯体として使用する、請求項6又は7に記載の使用。
  9. 第一の成分として少なくとも1種のポリオール、第二の成分として少なくとも1種のポリイソシアネート、及び式Zn(L)(Y)2−xの少なくとも1種の亜鉛(II)錯体化合物を含む、二成分ポリウレタン組成物:
    {式中、xは1又は2を表し、Yは一価負電荷を有するリガンドを表し、そしてLは以下の式(I)のリガンドを表わす:
    Figure 0006559957
    (上式中、Rは、1〜10個の炭素原子を有する一価飽和炭化水素基を表し、
    が、水素基を表し、そして、
    及びRは、互いに独立に、酸素原子を含んでいてもよい1〜12個の炭素原子を有する一価飽和炭化水素基を表わし、又は一緒になって3〜6個の炭素原子を有する、酸素原子を含んでいてもよい二価アルキレン基を表す)}。
  10. 前記ポリオールがポリエーテルポリオールであり、そして前記ポリイソシアネートがジイソシアネートである、請求項9に記載の二成分ポリウレタン組成物。
  11. 前記亜鉛(II)錯体化合物が、100gの組成物当たり、0.015〜15ミリモル当量の亜鉛原子を含む、請求項9又は10に記載の二成分ポリウレタン組成物。
  12. 前記亜鉛(II)錯体化合物が第一の成分中に含まれる、請求項9〜11のいずれか一項に記載の二成分ポリウレタン組成物。
  13. 建築及び産業のためのキャスティング組成物、シーラント、接着剤、コーティング、カバリング、塗料、プライマー、成形品、エラストマーとしての請求項9〜12のいずれか一項に記載の二成分ポリウレタン組成物の使用。
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