JP6559916B1 - ステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電動モータとハウジングとの間からの水の浸入や腐食生成物の進行を抑制することができるステアリング装置を提供することを目的とする。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の全体構成図である。
図2は、ウォームの回転軸心における断面図である。
図3は、図2のIII部の拡大図である。
図4は、第1の実施形態に係る第2ハウジング32の支持部100の斜視図である。
図5は、第1の実施形態に係るハウジング側接触面150を軸方向に見た図である。
電動モータ50は、周知のブラシレスモータであり、図2に示すように、出力軸51に装着された磁石52と、鉄心53と、巻線54と、磁石52、鉄心53及び巻線54を収容するフレーム55と、を有している。また、電動モータ50は、フレーム55を保持するブラケット56を有している。フレーム55及びブラケット56は、それぞれ、出力軸51を回転可能に支持する、軸受57、軸受58を有している。
挿入部564は、軸方向に平行な外周面565が形成されている。外周面565には、全周に亘って外周面565から凹んだ溝566が形成されている。溝566には、Oリング567が嵌め込まれている。
第2円筒状部120における軸方向の先端部には、軸方向に直交する平面である第2円環状面121が形成されている。
ボス130における軸方向の先端部には、軸方向に直交する平面である第3円環状面131が形成されている。
接続部140における軸方向の先端部には、軸方向に直交する平面である接続面141が形成されている。接続面141は、雌ネジ135の中心と、ウォーム62の回転軸心とを結ぶ直線上に設けられている。
電動モータ50は、ブラケット56のブラケット側接触面561が第2ハウジング32の支持部100のハウジング側接触面150に接触させられた状態で、貫通孔563を通されたボルト155がボス130に形成された雌ネジ135に締め付けられることで第2ハウジング32に取り付けられる。
他方、第1円環状面111と第2円環状面121とは、軸方向の位置が同一ではあるが、第1円環状面111と第2円環状面121とは接続されておらず、第1円環状面111と第2円環状面121との間にはこれらの面から凹んだ凹部160が形成されている。凹部160には、第1円筒状部110の外周と第2円筒状部120の内周とを接続するリブ161が、周方向に複数設けられている。リブ161における軸方向の先端部は、第2円環状面121よりも、電動モータ50とは反対側となるように設定されている。
そして、上記ステアリング装置1において、ハウジング側接触面150には、ボルト155とOリング567との間にハウジング側接触面150から凹んだ凹部160が形成されている。
図6は、比較例に係るハウジング側接触面151を軸方向に見た図である。
上述した実施の形態に係るハウジング側接触面150に対して、ボルト155とOリング567との間にハウジング側接触面150から凹んだ凹部160が形成されておらず、第1円環状面111と第2円環状面121とが相互の境界がない同一平面となっている構成を、比較例に係るハウジング側接触面151とする。図6の網掛け部分が、ハウジング側接触面151である。比較例に係るハウジング側接触面151である場合には、この比較例に係るハウジング側接触面151と、電動モータ50のブラケット56のブラケット側接触面561との間の隙間が、ボルト155の周囲の第3円環状面131から第1円環状面111に至るまで略同一隙間である。この比較例に係るハウジング側接触面151とブラケット側接触面561とが接触した状態でボルト155がボス130に形成された雌ネジ135に締め付けられるため、両接触面は接触している。しかしながら、両接触面の表面粗さは0ではないため、微細な凹凸が生じている。そして、ハウジング側接触面151の表面の凹凸と、ブラケット側接触面561の表面の凹凸により、両接触面間に隙間が生じるおそれがある。両接触面間に隙間が生じている場合には、ハウジング30及びブラケット56の外部から、水が浸入し、毛細管現象により、両接触面間の隙間を介して、ハウジング30の第1円筒状部110の内部まで水が到達するおそれがある。また、例えば塩水噴霧後に生成した腐食生成物がOリング567によるシール部に到達し、ハウジング30の第1円筒状部110の内部まで浸食するおそれがある。
図7は、第2の実施形態に係るハウジング側接触面250を軸方向に見た図である。
第2の実施形態に係る第2ハウジング232の支持部200は、第1の実施形態に係る第2ハウジング32の支持部100に対して、ハウジング側接触面150に相当する部位が異なる。以下、第2ハウジング32の支持部100と異なる点について説明する。第2ハウジング232の支持部200と第2ハウジング32の支持部100とで、同じ形状、機能を有する部位については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2の実施形態に係る支持部200においては、第1円環状面111、第2円環状面121、第3円環状面131、接続面141及び円環接続面246は、軸方向の位置が同一となるように機械加工が施されている。以下では、これら第1円環状面111、第2円環状面121、第3円環状面131、接続面141及び円環接続面246を、ブラケット56のブラケット側接触面561と接触させる「ハウジング側接触面250」と称する場合がある。図7の網掛け部分が、ハウジング側接触面250である。
それゆえ、ハウジング側接触面250には、ボルト155とOリング567との間にハウジング側接触面250から凹んだ凹部160が形成されている。
なお、円環接続面246が設けられている箇所が、接続面141が設けられている箇所と周方向の位相が異なるのであれば、円環接続面246を複数設けても良い。
図8は、第3の実施形態に係る第2ハウジング332の断面図である。
第3の実施形態に係る第2ハウジング332の支持部300は、第1の実施形態に係る第2ハウジング32の支持部100に対して、ハウジング側接触面150に相当する部位が異なる。以下、第2ハウジング32の支持部100と異なる点について説明する。第2ハウジング332の支持部300と第2ハウジング32の支持部100とで、同じ形状、機能を有する部位については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この第3の実施形態に係る支持部300においても、第2ハウジング332に、ブラケット側接触面561と凹部160との間の隙間が、ハウジング側接触面150とブラケット側接触面561との間の隙間よりも大きい。それゆえ、外部から、ブラケット側接触面561と第3円環状面131との間の隙間に浸入した水が、毛細管現象により、ハウジング30の第1円筒状部110の内部の、第1円筒状部110の内周面112とブラケット56の挿入部564の外周面565との間の隙間に入り込むことや腐食生成物が進行することが抑制される。その結果、ハウジング30の内周面112と、ブラケット56の外周面565との間の隙間に水が浸入したり腐食生成物を生成したりすることに起因して錆が進行することが抑制される。また、この錆により、ハウジング30とブラケット56との間をシールするOリング567のシール性能が低下し、Oリング567とハウジング30との間の隙間や、Oリング567とブラケット56との間の隙間から、電動モータ50の内部や、ハウジング30の内部に、水が浸入することや腐食生成物がさらに進行することが抑制される。
図9は、第4の実施形態に係る第2ハウジング432の断面図である。
第4の実施形態に係る第2ハウジング432の支持部400は、第1の実施形態に係る第2ハウジング32の支持部100に対して、ハウジング側接触面150に相当する部位が異なる。以下、第2ハウジング32の支持部100と異なる点について説明する。第2ハウジング432の支持部400と第2ハウジング32の支持部100とで、同じ形状、機能を有する部位については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
また、ブラケット56の挿入部564の周囲は、第2ハウジング432の第1円筒状部110の先端部を受け入れることが可能なように凹んでいる。
この第4の実施形態に係る支持部400においても、第2ハウジング432に、ブラケット側接触面561と凹部160との間の隙間が、ハウジング側接触面450とブラケット側接触面561との間の隙間よりも大きい。それゆえ、外部から、ブラケット側接触面561と第3円環状面131との間の隙間に浸入した水が、毛細管現象により、ハウジング30の第1円筒状部110の内部の、第1円筒状部110の内周面112とブラケット56の挿入部564の外周面565との間の隙間に入り込むことや、腐食生成物が進行することが抑制される。加えて、第4の実施形態に係る支持部400においては、第1円筒状部110における軸方向の先端部が、第2円環状面121、第3円環状面131及び接続面141(ハウジング側接触面450)における軸方向の位置よりも電動モータ50側となるように構成されているので、たとえ、ハウジング30及びブラケット56の外部から、水が浸入し、両接触面間の隙間を介して、第1円筒状部110の近くまで水が到達したり腐食生成物が進行したりしたとしても、第1円筒状部110における軸方向の先端部を乗り越えて第1円筒状部110の内部に入り込むことが抑制される。その結果、ハウジング30の内周面112と、ブラケット56の外周面565との間の隙間に水が浸入したり腐食生成物が生成したりすることに起因して錆が進行することが抑制される。また、この錆により、ハウジング30とブラケット56との間をシールするOリング567のシール性能が低下し、Oリング567とハウジング30との間の隙間や、Oリング567とブラケット56との間の隙間から、電動モータ50の内部や、ハウジング30の内部に、水が浸入したり腐食生成物がさらに進行したりすることが抑制される。
また、電動モータ50の構造は、図2に示した構造に限定されない。電動モータ50は、上述したトルクセンサ(不図示)からの出力値を用いてこの電動モータ50の制御量(例えば電流)を決定する制御部やインバータ等を一体的に有していても良い。
Claims (8)
- 第1平面を有し、ラック軸の一部を収容するハウジングと、
前記第1平面と対向する第2平面を有し、回転軸を支持するブラケットを有する電動モータと、
前記第1平面と前記第2平面とが合わせられた状態で前記ハウジングと前記ブラケットとを締め付ける締付部材と、
前記締付部材よりも前記回転軸側で前記ハウジングと前記ブラケットとの間をシールするシール部材と、
を備え、
前記第1平面又は前記第2平面の少なくともいずれかの平面には、前記締付部材と前記シール部材との間に前記平面から凹んだ凹部が形成され、
前記ブラケットは、前記シール部材が装着される溝が形成された外周面を有し、
前記ハウジングは、前記外周面と対向する内周面を有し、
前記第1平面は、前記内周面を内周に有する第1円筒状部における前記回転軸の軸方向の端部に形成された第1円環状面と、前記第1円筒状部よりも前記締付部材側に設けられた第2円筒状部における前記軸方向の端部に形成された第2円環状面と、を有し、前記第1円環状面と前記第2円環状面との間に前記凹部が形成され、
前記ハウジングは、前記凹部に、前記第1円筒状部の外周と前記第2円筒状部の内周とを接続するリブを有する
ステアリング装置。 - 前記第1平面は、前記締付部材の周囲に形成された円環状の第3円環状面と、前記第2円環状面と前記第3円環状面とを接続する第1接続面とを有する
請求項1に記載のステアリング装置。 - 前記第1平面は、前記第1円環状面と前記第2円環状面とを接続する第2接続面を有し、前記第1接続面と前記第2接続面とは、前記回転軸の回転方向にずれている
請求項2に記載のステアリング装置。 - 第1平面と内周面とを有し、ラック軸の一部を収容するハウジングと、
前記第1平面と対向する第2平面と、前記内周面と対向する外周面とを有し、回転軸を支持するブラケットを有する電動モータと、
前記第1平面と前記第2平面とが合わせられた状態で前記ハウジングと前記ブラケットとを締め付ける締付部材と、
を備え、
前記第1平面と前記第2平面にて構成される前記締付部材による締付部位と、前記ハウジングの前記内周面を内周に有する第1円筒状部との間には、前記第1平面と前記第2平面との間の隙間よりも大きな隙間が形成され、
前記第1円筒状部における前記回転軸の軸方向の端部は、前記第1平面よりも前記第2平面側に突出している
ステアリング装置。 - 前記第1平面は、前記第1円筒状部よりも前記締付部材側に設けられた第2円筒状部における前記回転軸の軸方向の端部に形成された第2円環状面を有し、
前記ハウジングは、前記第1円筒状部と前記第2円筒状部との間に前記第1平面よりも前記第2平面とは反対側に凹んだ凹部を有する
請求項4に記載のステアリング装置。 - 前記ハウジングは、前記凹部に、前記第1円筒状部の外周と前記第2円筒状部の内周とを接続するリブを有する
請求項5に記載のステアリング装置。 - 前記第1平面は、前記締付部材の周囲に形成された円環状の第3円環状面と、前記第2円環状面と前記第3円環状面とを接続する第1接続面とを有する
請求項5又は6に記載のステアリング装置。 - 前記第1平面は、前記第2円環状面と前記第1円筒状部とを接続する第2接続面を有し、前記第1接続面と前記第2接続面とは、前記回転軸の回転方向にずれている
請求項7に記載のステアリング装置。
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