JP6559205B2 - パンチリベット取付用金型及びパンチリベット取付方法 - Google Patents
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Description
さらに、本発明は、パンチリベット取付用パンチを備えるパンチリベット取付用ヘッドがパンチ方向に可動に取り付けられ、かつパンチリベット取付用金型が固定されたフレームを備える、パンチリベット取付用工具に関する。
最後に、本発明は、パンチリベット取付用金型を使用して、少なくとも2つの被加工物のパンチリベット接合部を形成するための方法に関する。
この場合において、中実リベットを用いるパンチリベット取付方法と、半中空リベットを用いるパンチリベット取付方法とは区別される。中実リベットを用いるパンチリベット取付方法では、リベット自体が非常に硬い材料により構成され、被加工物の配列内に完全に打ち込まれ、パンチングにより生じる残留物は排出される。この場合には、被加工物の配列が互いに押し付けられ、少なくとも1つの被加工物の材料が中実リベットの半径方向溝に押し込まれることにより、接合部が形成される。
さらに、一般的に、2つの被加工物、特に複数の被加工物を互いに接合するパンチリベット接合部を形成するためには、比較的長いパンチリベットを用いることが必要になるので、そのようなパンチリベット接合部の形成は困難である。
言い換えると、該環状形状により、かつ、中央領域において比較的高い力をかけることができるという事実により、安全な残留基部厚さが達成される。
安全な残留基部厚さを達成することにより、パンチリベット接合部が、パンチリベットの端部とパンチリベット接合部の底面との間の領域において閉じられた状態に留まること、つまり、特に、ひび割れが発生しないという状態を達成することが可能になる。これは、腐食の問題の防止を可能にするものである。
さらに、好ましいことに、比較的小さい軸方向厚さを有するパンチリベット接合部を形成することが可能になる。
これにより、目的は完全に達成される。
基部に対する環状隆起部の高さは、凹部の深さに高さ係数0.05乃至0.5を乗じた範囲にあることが特に好ましい。
特に、高さ係数は、0.1乃至0.4の範囲であることが好ましく、0.15乃至0.25の範囲であることが特に好ましい。
かかる高さの環状隆起部は、特に良好なパンチリベット接合部をもたらすことが分かっている。
この先端半径は、0.15mm乃至0.4mmの範囲であることが特に好ましく、特に0.2mm乃至0.3mmの範囲にあることが好ましい。
このような丸めた形状にすることにより、ノッチにおける応力の増大を防止できる。
過剰なノッチの応力が先端領域で発生しない状態が保証されるように隆起部を形成する必要があるが、この実施形態の場合には、必要に応じて、半径方向流をより大きい程度まで抑止することができる。
この変形態様は、必要に応じて安価に作製でき、それにも関わらず半径流抑止装置の機能を達成できる。
先端の領域で平らにされた環状隆起部の場合にも、基部に対する高さは、凹部の深さに0.01乃至0.3の高さ係数を乗じた範囲とすることができる。
隆起部直径係数は、1.2乃至1.8の範囲、特に1.4乃至1.6の範囲であることが特に好ましい。
この場合において、隆起部の直径は、凹部の基部の直径の0.5倍より大きく、特に0.55倍より大きくすることができる。
代替的な好ましい実施形態によれば、キャビティは環状のキャビティである。
環状のキャビティの場合には、該環状キャビティの内側領域は、パンチリベット取付の接合動作中に、リベットシャンクの内側領域に比較的高い圧力を維持することができる。
この環状キャビティの内側領域は、凹部の基部と少なくとも部分的に同一平面内にあるように位置決めすることができる。
しかし、環状キャビティの内側領域は、凹部の基部に対してオフセットされることが特に好ましい。
一般的に、環状キャビティの内側領域は、凸状、つまり突起の形態で設けることができる。特に、環状キャビティは、断面がW形状を有するように形成することができる。
一般的に、キャビティの型式に関わらず、該キャビティは、凹部の深さに0.05乃至0.5の深さ係数を乗じた範囲の深さを有するものとすることが好ましい。
さらに別の好ましい実施形態によれば、キャビティの直径は、パンチリベット取付用金型と共に用いることができる半中空リベットのシャンク内径に0.1乃至1.0のキャビティ直径係数を乗じた範囲にされる。
この実施形態においては、半径方向流は中央領域に制限され、その結果、該半径方向流は、中空パンチリベットシャンクの広げられた端部よりも小さくなる。
一般的に、最終的に半径方向流を制限するものとなるキャビティの環状外壁からキャビティ基部まで、すなわち凹部基部までの遷移部分を、傾斜させて設けることが考えられる。
しかし、遷移部は半径部とされることが好ましい。
特に、上述のキャビティの深さとの組み合わせにより、この実施形態の場合には、一方では、最下部被加工物の材料の半径方向流の十分な制限を達成し、同時に、許容できない応力、又は縁部の剥がれを防止することができる。
さらに、上記の目的は、パンチリベット取付用パンチを備えるパンチリベット取付用ヘッドがパンチング方向に可動であるように取り付けられ、かつパンチリベット取付用金型が固定されたフレームを備える、パンチリベット取付用工具により達成される。
本発明の例示的実施形態は、図面に示され、以下により完全に説明される。
パンチリベット取付用工具10は、いわゆるC型フレームとして設けられたフレーム12を有する。該フレーム12の上部端に、キャリッジ14が長手方向軸(パンチ軸)15に沿って移動可能であるように取り付けられる。パンチ16は、パンチリベット取付工程を行うために、キャリッジ14上に配置される。パンチリベット18は、詳しくは図示されていない保持装置を用いて、パンチ16上に配置される。パンチリベット18は、パンチ16上の、詳細は図示されていない保持装置によって保持される。
パンチリベット取付用金型22は、基部本体24と、基部本体から軸方向に延びる、より小さい直径の金型シャンク26とを有する。基部本体24とシャンク26との間の遷移部の半径方向表面は、金型受け20の肩部28に当接する。基部本体24は、形態が回転方向対称であることが好ましい。
パンチリベット取付用金型22は、金型シャンク26の軸方向端面により構成される、第2の軸方向面34をさらに有する。
さらに、図1は、半径流抑止装置40が、パンチリベット取付用金型22の凹部32の基部に配置されることを示す。半径流抑止装置は、パンチリベット取付用工程中に、比較的厚い被加工物の積重ね体及び/又は3つ又はそれ以上の被加工物を有する被加工物スタック及び/又は長い軸方向全長を有するパンチリベットを用いる場合であっても、形成されるパンチリベット接合部に対して十分な残留基部厚さを達成できるように、最下部被加工物の材料の半径方向流を抑止し、又は制限する。
パンチリベット取付用金型22Iの場合、凹部32の基部の中央領域に環状隆起部42が設けられ、隆起部が半径流抑止装置40Iを構成する。環状隆起部42の詳細は、パンチリベット取付用金型22Iの基部本体24を通る断面図を示す図4を参照して以下に説明する。
パンチリベット18Iは、いわゆるC型リベットとして作製され、軸方向全長LNを有し、軸方向全長LNは、好ましくは6mmより大きい、好ましくは7mmより大きい、特に8mm乃至15mmの範囲とすることができる。
シャンクの内径DNiは、3乃至3.5mmの範囲、特に3.1乃至3.3mmの範囲にあることが好ましい。
図4は、図2のパンチリベット取付用金型22Iの基部本体24を通る断面図を示す。
壁48は、15乃至25°の範囲、特に17.5乃至22.5°の範囲のテーパ角度を有する円錐台表面の様式で設けられる。
壁48は、凹部基部半径RABを介して、基部46へと次第に変化する。凹部基部半径RABは、0.5乃至2mmの範囲、特に0.75乃至1.5mmの範囲であることが好ましく、好ましくは1mmである。
壁48は、上部端に、遷移半径RAUに隣接して、例えば、10乃至13mmの範囲、特に10.5乃至12.5mmの範囲、特に11乃至12mmの範囲とすることができる第1の凹部直径DA1を有する。
さらに、壁は、基部半径RABに隣接して、例えば、10乃至12mmの範囲、特に10.5乃至11.5mmの範囲とすることができる、軸方向により低い、第2の凹部直径DA2を有する。
環状隆起部42は、断面が三角形であり、先端部に向かって鋭角をつけて設けられる。基部46の軸方向高さにおいて、環状隆起部42は半径方向厚さ、つまり半径方向幅BEを有し、半径方向幅BEは、例えば0.5乃至2mmの範囲、特に0.2乃至1mmの範囲とすることができる。
環状隆起部の直径DEは、用いられる半中空パンチリベット18Iのシャンク内径DNi掛ける1.0乃至2.0の隆起部直径係数の範囲にあることが好ましい。例えば、隆起部直径DEは、4乃至6mmの範囲、特に4.5乃至5.3mmの範囲、特に4.7乃至4.9mmの範囲とすることができる。この場合、環状隆起部42の直径DEは、環状隆起部の先端部で測定される。
図5の右側は、先端部の領域で環状隆起部42IIIが角丸にされたパンチリベット取付用金型22IIIのさらに別の実施形態を示す。ここでは、図5に示す先端半径RSEは、0.1mm乃至1mmの範囲、特に0.15mm乃至0.4mmの範囲にあることが好ましく、特に0.2mm乃至0.3mmの範囲にあることが好ましい。
環状隆起部42IIIの高さTE IIIは、図4の環状隆起部42の高さTEと同一とすることができる。
図6は、変形において、環状隆起部を有する代わりに、凹部32の基部46上に中央キャビティを有する、さらに別のパンチリベット取付用金型22IVを示し、キャビティは、図6において52により示される。別の変形において、キャビティ52は、上述の隆起部42と組み合わせることができる。
結果として得られた小さい軸方向深さにより、パンチリベット取付動作中に、凹部32の中央領域に十分高い圧力を維持して、パンチリベット18Iのシャンクを適正に広げさせることができる。キャビティ52は、基部46に平行に位置合わせされたキャビティ基部58を有する。さらに、キャビティ52は、キャビティ基部58を凹部基部46に接続する、外壁56を有する。
キャビティ直径DVは、ボアの直径に対応し、ボアを用いてキャビティ52が形成される。キャビティ直径DVから始まり、外壁56は、キャビティ遷移半径RVUを介して、凹部基部46へと次第に変化し、キャビティ遷移半径RVUは、0.1mm乃至2mmの範囲、特に0.2mm乃至0.4mmの範囲とすることができる。
図7は、構造及び動作様式に関して一般的にパンチリベット取付用金型22IVに対応する、パンチリベット取付用金型22Vを示す。従って、同一の要素は、同一の参照符号で示す。
しかし、キャビティ52の中央部には、キャビティ52Vの深さTVより小さい軸方向高さTWを有する突起54が設けられる。その結果、環状キャビティ52Vの内側領域は、凹部32の基部46に対してオフセットされる。
この構成により、パンチリベット取付用動作中、中央領域において、圧力を比較的高く保持できる。
図6及び図7の実施形態において、キャビティ52、52Vの外壁56は、特に、半径流抑止装置の機能を発揮する。
キャビティ52により、中央領域における半径方向流は制限されるか、又は抑制され、一方、形成動作は、最下部被加工物62の材料の十分な残留基部厚さ68があるように行われ、特に、残留基部厚さ68にひび割れ等がなく、発錆のリスクが低減されるように行われる。
12:フレーム
14:キャリッジ
15:長手方向軸(パンチ軸)
16:パンチ
18、18I、:パンチリベット
20:金型受け
22、22I、22II、22III、22IV、22V:パンチリベット取付用金型
24:基部本体
26:シャンク
28:肩部
30:第1の軸方向面(上面)
32:凹部
34:第2の軸方向面
36:符号化手段
38:符号解読手段
40、40I、40III、40IV、40V:半径流抑止装置
42、42II、42III:環状隆起部
46:基部
48:壁
52、52V:キャビティ
54:突起
56:外壁
58:キャビティ基部
60:パンチリベット接合部
62:第1の被加工物
64:第2の被加工物
66:第3の被加工物
Claims (17)
- パンチリベット接合部の底部を形成するための凹部(32)を有する基部本体(24)を備え、前記凹部(32)が基部(46)及び環状壁(48)を有する、パンチリベット取付用工具(10)のためのパンチリベット取付用金型(22)であって、
環状の半径流抑止装置(40;40I;40III;40IV;40V)が前記基部(46)の中央領域に設けられ、前記環状半径流抑止装置は、前記凹部(32)の前記基部(46)上にキャビティ(52)を有し、前記キャビティ(52)から出る材料の半径方向流を制限するものであり、
前記キャビティ(52)のキャビティ直径(D V )は、前記パンチリベット取付用金型(22)と共に使用できる半中空パンチリベット(18)のシャンク内径(D Ni )に0.5乃至1.0のキャビティ直径係数を乗じた値の範囲にあり、
前記キャビティ(52)の内側領域が、前記凹部(32)の前記基部(46)に対してオフセットされている
ことを特徴とするパンチリベット取付用金型。 - 前記半径流抑止装置(40;40I;40II;40III)は、前記凹部(32)の前記基部(46)上に環状隆起部(42)を有することを特徴とする、請求項1に記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記基部(46)に対する前記環状隆起部(42)の高さ(TE)は、前記凹部(32)の深さ(TA)に0.05乃至0.5の範囲の高さ係数を乗じた値であることを特徴とする、請求項2に記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記高さ係数は、0.1乃至0.4の範囲にあることを特徴とする、請求項3に記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記環状隆起部(42III)は、先端領域において角丸にされ、前記角丸部分は0.1mm乃至1mmの範囲の先端半径(RSE)を有することを特徴とする、請求項2〜請求項4のいずれかに記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記先端半径(RSE)は、0.15mm乃至0.4mmの範囲にあることを特徴とする、請求項5に記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記環状隆起部(42)は、先端に向かって鋭角をもたせて設けられることを特徴とする、請求項2〜請求項4のいずれかに記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記環状隆起部(42II)は、先端の領域で平らにされることを特徴とする、請求項2〜請求項4のいずれかに記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記環状隆起部(42)の隆起部直径(DE)は、前記リベット取付用金型(22)と共に用いることができる半中空パンチリベット(18)のシャンク内径(DNi)に1.0乃至2.0の隆起部直径係数を乗じた値の範囲にあることを特徴とする、請求項2〜請求項7のいずれかに記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記隆起部直径係数は、1.2乃至1.8の範囲にあることを特徴とする、請求項9に記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記キャビティ(52V)は、環状キャビティであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記キャビティ(52)は、前記凹部(32)の前記深さ(TA)に0.05乃至0.5の範囲の深さ係数を乗じた値の深さ(TV)を有することを特徴とする、請求項1〜請求項11のいずれかに記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記深さ係数は、0.1乃至0.4の範囲にあることを特徴とする、請求項12に記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記キャビティ(52)の環状外壁(56)から前記キャビティ(52)のキャビティ基部(58)への遷移部は角丸にされ、前記角丸にされた部分は、0.1mm乃至1mmの範囲のキャビティ基部半径(RVB)を有することを特徴とする、請求項1〜請求項13のいずれかに記載のパンチリベット取付用金型。
- 前記キャビティ(52)の環状外壁(56)から前記凹部(32)の前記基部(46)への遷移部は角丸にされ、前記角丸にされた部分は、0.1mm乃至2mmの範囲にあるキャビティ遷移部半径(RVU)を有することを特徴とする、請求項1〜請求項14のいずれかに記載のパンチリベット取付用金型。
- パンチリベット取付用パンチ(16)を備えるパンチリベット取付用ヘッド(14)がパンチする方向(15)に可動であるようにフレーム(12)上に取り付けられ、かつ請求項1〜請求項15のいずれかに記載のパンチリベット取付用金型(22)が前記フレーム(12)上に固定された、パンチリベット取付用工具(10)。
- 請求項1〜請求項15のいずれかに記載のパンチリベット取付用金型(22)の上面上に配置された少なくとも2つの被加工物(62、64、66)にパンチリベット接合部(60)を形成するための方法であって、
半中空パンチリベット(18)を前記最上部の被加工物(66)に打ち込み、前記半中空パンチリベット(18)の中空シャンクを前記最下部被加工物(62)内に貫入させ、そこで半径方向に広がらせ、前記パンチリベット取付用金型(22)により前記パンチリベット接合部(60)の底部が形成されるようにするステップを含むことを特徴とする、方法。
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