以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されることはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における中央部の右側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。第1特別図柄表示器8aの右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。この実施の形態では、合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とが、遊技球を模した画像として第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤枠で表示され、第2保留記憶は青枠で表示される)。
この実施の形態において、合算保留記憶表示部18cにおいて表示される保留表示の表示態様として、15R/8R確変大当りとなることに対する信頼度を示す通常表示態様と、所定の演出の実行を示唆する演出示唆表示態様とが設けられている。
通常表示態様には、白色で表示される「白」、赤色で表示される「赤」、および金色で表示される「金」が含まれており、15R/8R確変大当りとなることに対する信頼度は、金>赤>白となっている。
演出示唆表示態様には、「特殊」という文字を表示することにより特殊ゾーン演出の予告対象であることを示唆する第1特殊示唆態様と、「特殊?」という文字を表示することにより特殊ゾーン演出の予告対象であることを示唆する第2特殊示唆態様と、「NEXT」という文字を表示することにより擬似連を実行することを示唆する擬似連示唆態様と、「SP」という文字を表示することによりスーパーリーチに発展することを示唆するSP示唆態様とが含まれる。第1特殊示唆態様は、特殊ゾーン演出の予告対象である場合にのみ選択され得る表示態様である一方、第2特殊示唆態様は、特殊ゾーン演出の予告対象であるか否かにかかわらず選択され得る表示態様である。また、擬似連示唆態様は、擬似連を実行する場合にのみ選択され得る表示態様であり、SP示唆態様は、スーパーリーチに発展する場合にのみ選択され得る表示態様である。
なお、特殊ゾーン演出とは、1回の変動または複数回の連続した変動にて、通常の背景とは異なる特殊背景を表示する演出である。また、特殊ゾーン演出は、実行回数が多いほど15R/8R確変大当りに対する信頼度が高い構成となっている。以下、特殊ゾーン演出の実行を開始することを「特殊ゾーンに突入する」ということがある。特殊ゾーンに突入する直前には、突入成功演出が実行される。突入成功演出は、特殊ゾーンに突入することを示唆した後に、特殊ゾーンに突入することが確定した旨を示す演出(例えば、後述する図49(4)、(5)に示すように、「特殊ゾーンチャンス!」と表示した後に「成功!」と表示する演出)である。また、特殊ゾーンに突入しないときには、特殊ゾーンに突入することを示唆することにより遊技者に期待感を与える突入失敗演出が実行されることがある。例えば、突入成功演出と同様に特殊ゾーンに突入することを示唆した後に、特殊ゾーンに突入しない旨を示す演出(例えば、「特殊ゾーンチャンス!」と表示した後に「失敗・・・」と表示する演出)を突入失敗演出として実行可能である。以下、突入成功演出と突入失敗演出とを「突入予告演出」と総称することがある。突入予告演出は、変動開始時から3秒間に亘って行われる演出である。そして、特殊ゾーンに突入する場合には、変動開始から3秒後(突入成功演出の終了時)に特殊ゾーン演出が開始されるものである。なお、突入予告演出を実行する変動の変動時間が3秒より短い場合には、変動停止の1秒前に突入予告演出を強制的に終了するものとする。その際、特殊ゾーンに突入する場合には、突入成功演出を強制的に終了するとともに特殊ゾーン演出を開始するものとする。
また、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、未だ変動が行われていない保留記憶に対する保留表示が行われるとともに、該保留記憶に対する変動表示を開始してから終了するまでの間、該保留記憶に対する保留表示を、合算保留記憶表示部18cとは異なるアクティブ表示部18dにおいて継続して表示し続ける。すなわち、該アクティブ表示部18dにおいて、実行中の変動表示に対応したアクティブ表示(変動表示対応画像)が表示されることとなる。アクティブ表示は、実行中の変動にもとづいて大当りが発生することに対する信頼度を示す画像である。アクティブ表示の表示態様としては、上述した保留表示と同一の表示態様(通常表示態様である「白」、「赤」、「金」、演出示唆表示態様である第1特殊示唆態様および第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)が設けられている。
この実施の形態では、保留表示およびアクティブ表示を表示の表示態様ついては、対応する保留記憶が発生したとき(始動入賞時)に決定されるようになっている。具体的に、始動入賞が発生したときに、まず、通常表示態様の変化態様(後述する保留変化パターンおよび変化タイミング)を決定し、次に、演出示唆表示態様にて表示するか否かを決定する。演出示唆表示態様にて表示しないことが決定された場合には、始動入賞時のタイミングから通常表示態様にて保留表示が開始される。また、演出示唆表示態様にて表示することが決定された場合には、始動入賞時のタイミングから演出示唆表示態様にて保留表示の表示を開始し、示唆内容の演出を実行したとき(例えば、特殊ゾーン演出を開始してから5秒後、擬似連における再変動を行ってから5秒後、スーパーリーチを開始してから5秒後)、または実行しないことが確定したとき(例えば、突入失敗演出を実行したとき)に通常示唆表示態様に変化するようになっている。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の左側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である高確率状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。ただし、後述する高確率/低ベース状態を除く。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、所定の種別の大当りとなった場合には、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。なお、この実施の形態では、大当りとなった場合には必ず高確率状態に移行されるのであるが、大当りとなった場合に、高確率状態以外にいわゆる時短状態(例えば、低確率状態、且つ、高ベース状態)に移行される場合もあるように遊技機を構成してもよい。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、高確率フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、高ベースフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出が実行される。なお、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示されることとしてもよい。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置81を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」または「非リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、大当り種別が全て確変大当りであるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、この実施の形態に示すように、高確率状態に移行されるのみで高ベース状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−5の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用される擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの所定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、15R確変大当り、8R確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも所定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが所定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも所定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
なお、この実施の形態では、確変状態には、大当り抽選において大当りと決定される確率を高めた高確率状態に移行されるとともに、高ベース状態にも移行された状態である場合と、高確率状態にのみ移行され高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)状態である場合との2つのケースがあるが、いずれのケースの場合であっても、確変状態である場合には確変時大当り判定テーブルが用いられ、それ以外の場合に通常時大当り判定テーブルが用いられる。なお、後述するように、この実施の形態では、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなると、大当り遊技終了後に高確率状態に移行されるとともに高ベース状態に移行される。そして、大当り終了後、変動表示を70回終了するまで確変状態および高ベース状態が継続する。また、突然確変大当りとなると、大当り遊技終了後に高ベース状態には移行されずに高確率状態に移行される。そして、大当り終了後、変動表示を70回終了するまで確変状態が継続する。従って、この実施の形態では、突然確変大当りの大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの間、高確率状態のみに移行され、高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)確変状態となる場合がある。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「15R確変大当り」、「8R確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての15ラウンドの確変大当り「15R確変大当り」および8ラウンドの確変大当り「8R確変大当り」とに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「15R確変大当り」、「8R確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンド、8ラウンドおよび2ラウンドの3種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りや、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「15R確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S170参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態および高確率状態が終了する(ステップS168,S144,ステップS170,S140参照)。
「8R確変大当り」とは、8ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S170参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態および高確率状態が終了する(ステップS168,S144,ステップS170,S140参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「15R確変大当り」や「8R確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「15R確変大当り」や、「8R確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、高ベース状態には移行されずに高確率状態のみに移行される。)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高確率状態が終了する。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。なお、この実施の形態で示すように大当り種別が全て確変大当り(この実施の形態では、15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り)であるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、この実施の形態のように大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、高確率状態に移行されるのみで高ベース状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすること(大入賞口の開放パターンも突然確変大当りと小当りの場合とで同じにすること)が好ましい。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「15R確変大当り」、「8R確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
なお、この実施の形態では、上述したように、高確率状態へ移行する大当り種別のみを有することとしたが、高確率状態へ移行しない大当り(いわゆる、通常大当り)を有することとしてもよい。また、高確率状態に移行した場合、所定回数の変動表示を行うことを契機に通常状態へ移行することにより高確率状態を終了するものとしたが、通常大当りを有する構成とした場合、高確率状態に回数制限を設けずに、通常大当りが発生することを契機に通常状態へ移行することで高確率状態を終了する構成としてもよい。
また、この実施の形態では、発生した大当りの大当り種別にもとづいて確変状態へ移行可能とするが、これに限るものではない。例えば、大入賞口内に遊技球が通過可能な特定領域が設けられており、大当り中に該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態へ移行する一方、大当り中に該特定領域を遊技球が通過しなかった場合に通常状態へ移行するようなものであってもよい。その場合、大当り種別によって特定領域への遊技球の通過しやすさを変化させることにより、実質的な確変大当りおよび非確変大当りを実現するものであってもよい。例えば、大当り種別によって大入賞口の開放時間を異ならせることにより、特定領域への遊技球の通過のしやすさを変化させることとしてもよい。具体的には、大入賞口の開放時間が長い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しやすい大当り(実質的な確変大当り)とし、大入賞口の開放時間が短い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しにくい大当り(実質的な非確変大当り)としてもよい。
なお、この実施の形態では、15R確変大当りまたは8R確変大当りが発生したときに高確率状態と高ベース状態とに移行するとともに、70回の変動表示を終了すると高確率状態と高ベース状態とを終了する構成としたが、各遊技状態に移行してから終了するまでの変動表示の回数は、高確率状態と高ベース状態とで同数でなくてもよい。例えば、大当り終了後に70回の変動表示を終了した際に高ベース状態を終了し、71回の変動表示を終了した際に高確率状態を終了することとしてもよい。
また、この実施の形態では、突然確変大当りが発生したときには、大当り終了後に高ベース状態には移行せずに高確率状態のみに移行することとしたが、これに限らず、15R確変大当りや8R確変大当りの発生時と同様に、確変状態と高ベース状態とに移行することとしてもよい。また、突然確変大当りが発生した際の遊技状態にもとづいて、高ベース状態に移行するか否かを決定することとしてもよい。例えば、高ベース状態において突然確変大当りが発生した場合は高ベース状態に移行する一方、低ベース状態において突然確変大当りが発生した場合は高ベース状態に移行しないこととすれば、突然確変大当りおよび小当りのいずれが発生したのかを遊技者に認識させにくくすることができる。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「8R確変大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「15R確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「15R確変大当り」または「8R確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、8R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび15R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、15R確変大当りや8R確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(D)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/高ベース状態(15R確変大当りや8R確変大当りによる大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。また、図10(D)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/低ベース状態(突然確変大当りによる大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10(C),(D)に示すように、この実施の形態では、確変状態である場合であっても、突然確変大当りによる大当り終了後の変動表示が行われる場合には、15R確変大当りや8R確変大当りによる大当り終了後の変動表示が行われる場合までと比較して、スーパーリーチを伴う変動パターンが選択される割合が高い。そのようにすることによって、この実施の形態では、突然確変大当りによる大当り終了後の高確率状態では高い確率でスーパーリーチの変動表示を行うようにすることによって、高確率状態であることに対する遊技者の期待感を高めている。
また、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示にわたってスーパーリーチとなる割合を高めるように構成することにより、確変状態の終了直前の大当りに対する遊技者の期待感を高めることとしてもよい。この場合、例えば、大当り終了時に後述する高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタに75回をセットするようにし(例えば、高確率回数カウンタおよび高ベース回数カウンタの両方に75をセットして、75回の変動表示を終了するまで高確率/高ベース状態が継続するようにしてもよく、高確率回数カウンタに75をセットし、高ベース回数カウンタに70をセットして、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御するようにしてもよい。なお、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御する場合には、この実施の形態で示したものと同様の制御に従い、高確率フラグや高ベースフラグを確認することによって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(ステップS95,S96,S100,S101参照)。)、変動表示の開始時に、高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタの値が残り所定数(例えば5)以内となっているか否か(確変状態の残り回数が所定回数以内となっているか否か)を確認し、所定数(例えば5)以内となっていれば、図10(D)に示すスーパーリーチの割合を高めたはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを選択するようにし、カウンタの値がまだ所定数(例えば5)より多ければ、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを選択するようにしてもよい。なお、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示からスーパーリーチとなる割合を高めるように構成する場合の制御方法は、この実施の形態に示したものにかぎらず、例えば、高確率回数カウンタには、この実施の形態と同様に71をセットし、逆に高ベース回数カウンタに66をセットすることによって、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御するようにし、高確率回数カウンタの値が残り5以内となっているか否かを確認することによって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい。また、大当り後の変動回数を高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタのカウント値にもとづいて判断するのではなく、他のカウンタを用いて判断するようにしてもよい。例えば、大当り遊技終了後の変動回数をカウントするカウンタを設けるようにし、そのカウンタのカウント値が所定範囲(例えば、71〜75または66〜71。)であるか否かを確認することによって、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までの間であるか否かを判定し、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい。また、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示が終了するまでを高確率/低ベース状態に制御するように構成する場合には、この実施の形態と同様に、変動パターン設定処理において高確率フラグや高ベースフラグの状態によって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(ステップS95,S96,S100,S101参照)。
なお、図10に示す例では、遊技状態が高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B〜135Dを用いる場合を示しているが、高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの所定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの所定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が高ベース状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの所定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、所定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、所定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「15R確変大当り」や、「8R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A20A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「15R確変大当り」や、「8R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が高確率/高ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/高ベース状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が高確率/低ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/低ベース状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する始動入賞指定コマンドを送信するとともに、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶情報として送信する演出制御コマンドは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留記憶数が増加したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図21参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「15R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「8R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「05(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
また、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値215〜229の範囲にはノーマルCA2−5およびノーマルCA2−6のいずれかの変動パターン種別が割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ7コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がノーマルCA2−5およびノーマルCA2−6のいずれかとなることを認識することができる。図12に示すように、変動パターン種別がノーマルCA2−5である場合には変動パターンとしてノーマルPB2−2が必ず選択される構成である一方、変動パターン種別がノーマルCA2−6である場合には変動パターンとしてノーマルPB2−1が必ず選択される構成であることから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ7コマンドを受信したことにもとづいて、擬似連を伴う変動パターンが選択されることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図10(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9〜12,21〜29についても同様であり、図9(A)〜(D)や図10(C),(D)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/高ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/低ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合(すなわち、非リーチCA2−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「0A(H)」を設定した変動カテゴリ11コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0B(H)」を設定した変動カテゴリ12コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態や高確率/低ベース状態)である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「8R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「15R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
なお、この実施の形態では、図12に示すように、変動パターン種別がノーマルCA3−2である場合には変動パターンとしてノーマルPB2−3またはノーマルPB2−4が選択される構成であることから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ22コマンドまたは変動カテゴリ25コマンドを受信したことにもとづいて、擬似連を伴う変動パターンが選択されることを認識することができる。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、または、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、高確率フラグや高ベースフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1214)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図20(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図20(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図20(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図20(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図20(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1216)。なお、ステップS1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図20(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図20(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1221)。
なお、ステップS1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS1226)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図20(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1227)。なお、ステップS1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1228)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1230)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1232)。
なお、ステップS1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1229〜S1232の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図21は、ステップS1217,S1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態。高確率/高ベース状態と高確率/低ベース状態とを含む。)であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。高確率フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否か(具体的には、高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/高ベース状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/低ベース状態であると判定した場合には閾値79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0A(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0B(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態(低確率/低ベース状態)における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「05(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「15R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「15R確変大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「8R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「8R確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「8R確変大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「15R確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1216,S1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」〜「0B(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、保留表示を表示するようにしてもよい。
図22および図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
なお、ステップS51において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認するのではなく、保留特定領域の1番目の領域にデータが設定されているか否かを確認し、設定されていれば保留記憶があると判定してステップS52に移行し、設定されていなければ保留記憶がないと判定してステップS51Aに移行してもよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図20(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、図21に示した入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(ランダムR)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、高確率状態における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には、ステップS220の処理のみを実行し、ステップS221,S222の処理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているとともに、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされている場合には、高確率高ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグのみがセットされ、高ベースフラグがセットされていない場合には、高確率低ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグも高ベースフラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に合算保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、高確率フラグがセットされているか否かにより行われる。高確率フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では70回)の変動表示を終了したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「15R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「8R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「8R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「15R確変大当り」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図24は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、高ベースフラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、高ベース状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」または「8R確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では70回)の変動表示を終了したときにリセットされる。
高ベースフラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS96)。高確率フラグもセットされていなければ(ステップS96のN)、すなわち、遊技状態が通常状態であれば、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS97)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS97のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS97のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
高確率フラグがセットされている場合(ステップS96のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/低ベース状態であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135D(図10(D)参照)を選択する(ステップS100)。そして、ステップS102に移行する。
高ベースフラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/高ベース状態であれば(この実施の形態では、低確率/高ベース状態に制御されることはないので、高ベースフラグがセットされていれば高確率/高ベース状態である)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS101)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S101の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、高確率/高ベース状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S98、S99、S100またはS101の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施の形態で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して保留表示の表示を行うように構成することが好ましい。
図25は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別に応じて、「15R確変大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行うとともに、「8R確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS112)。なお、「15R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定でき、「8R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、確変大当りでない場合、すなわち、突然確変大当りである場合、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS118)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS119)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS118のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS120)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に合算保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、合算保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率フラグ、および高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「15R確変大当り」または「8R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。なお、大当りの種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「15R確変大当り」の場合には15回。「8R確変大当り」の場合には8回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、15R確変大当りや8R確変大当りの場合、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS137)。高確率フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態または高確率/低ベース状態)である場合には)、高確率状態における特別図柄の変動可能回数を示す高確率回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の高確率回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、高確率フラグをリセットする(ステップS140)。高確率フラグがセットされていなければ、ステップS141に移行する。
次いで、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。高ベースフラグがセットされている場合には(すなわち、高確率/高ベース状態である場合には)、高ベース状態における特別図柄の変動可能回数を示す高ベース回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の高ベース回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、高ベースフラグをリセットする(ステップS144)。そして、ステップS145に移行する。なお、高ベースフラグがセットされていなかった場合には、そのままステップS145に移行する。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する(ステップS146)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS147)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS148)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS149)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS145のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
図28は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、15R確変大当りまたは8R確変大当りであった場合には大当り終了指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS164)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が15R確変大当りまたは8R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、15R確変大当りまたは8R確変大当りや突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」、「02」または「04」であるか否かを確認することによって判定できる。15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)とともに、高ベース回数カウンタに70をセットする(ステップS168)。さらに、高確率フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、高確率回数カウンタに70をセットする(ステップS170)。そして、ステップS171に移行する。15R確変大当りまたは8R確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、突然確変大当りであれば)、CPU56は、ステップS169へ移行する。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図29は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図30は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図31および図32は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS652)。
図33は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図33に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、図19の始動口スイッチ通過処理のステップS1218〜S1221,S1229〜S1232で示したように、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドがセットで送信される。そのため、図33に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図33に示すように、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図33では、格納領域1〜5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図33に示す例では、前回の変動表示において7個までの保留記憶が発生して最新のコマンドが格納されている格納領域に合算保留記憶数7を指定する合算保留記憶数指定コマンド(C207(H))が格納され、その後、保留記憶が1つ消化されて2番目の保留記憶にもとづく変動表示が開始されている状況での始動入賞時コマンド格納領域の格納状態が示されている。
また、図33に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごと(合算保留記憶数減算指定コマンドを受信するごと)に、後述するステップS663で1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図33に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている各コマンドが格納領域4にシフトされる。なお、各コマンドが削除されるタイミングは、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する演出図柄変動開始処理中であってもよい。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図21参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
また、この実施の形態では、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、保留表示およびアクティブ表示の表示態様の変化パターン(以下、「保留変化パターン」という)を示すデータと、表示態様の変化タイミングを示すデータとを格納できるよう記憶領域が確保されている。保留変化パターンとしては、「白」から変化しないP01、「白」から「赤」に変化するP02、「赤」から変化しないP03、「白」から「赤」に変化し、さらに「金」に変化するP04、および「赤」から「金」に変化するP05が設けられている(図39(A)参照)。また、変化タイミングとしては、n個目(n=1,2,3,4,5,6,7)の保留表示にシフトしたタイミングである「n個目」と、アクティブ表示の表示を開始したタイミングである「アクティブ開始時」と、アクティブ表示を開始してから所定期間(13秒間)経過後のタイミングである「アクティブ中」とが設けられている(図40参照)。なお、変化タイミングとしてアクティブ中が決定されているものの、対応する変動の変動時間が13秒より短い場合には、変動が停止する1秒前にアクティブ表示の表示態様が変化するものである。保留変化パターンおよび変化タイミングは、始動入賞時に決定されて格納される。例えば、図33に示す例では、1つ目〜4つ目の保留記憶の保留変化パターンとしてP01が決定され、5つ目の保留記憶の保留変化パターンとしてP04が決定されており、5つ目の保留記憶の変化タイミングとしては「4個目」および「アクティブ中」が決定されたことが示されている。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS654A)。そして、変動カテゴリコマンドを受信したことを示す変動カテゴリコマンド受信フラグをセットする(ステップS654B)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS656B)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS658B)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび始動入賞指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS660)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS662)。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が点灯表示されていた場合に、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には、1つ目の保留表示を削除するとともに、2つ目に表示されていた保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた保留表示を2つ目の表示領域にシフトし、4つ目に表示されていた保留表示を3つ目の表示領域にシフトし、5つ目に表示されていた保留表示を4つ目の表示領域にシフトする。
このとき、変化タイミングに達した保留表示が存在する場合には、保留変化パターンに応じた表示態様に変化させる。具体的には、格納領域2の変化タイミングとして1個目が記憶されているか、格納領域3の変化タイミングとして2個目が記憶されているか、格納領域4の変化タイミングとして3個目が記憶されているか、格納領域5の変化タイミングとして4個目が記憶されているか、格納領域6の変化タイミングとして5個目が記憶されているか、格納領域7の変化タイミングとして6個目が記憶されているか、格納領域8の変化タイミングとして7個目が記憶されている場合に、対応する保留表示の表示態様を保留変化パターンに応じて変化させる。例えば、図33に例示する時点から次の変動が開始されてステップS662の処理を行う場合、格納領域5の変化タイミングとして4個目とアクティブ中とが記憶され、保留変化パターンとしてはP04が記憶されているため、5つ目に表示されていた保留表示を4つ目の表示領域にシフトするときに表示態様を「白」から「赤」に変化させる。
そして、演出制御用CPU101は、アクティブ表示の表示を開始する(ステップS662a)。例えば、1つ目の表示領域に表示されていた保留表示が演出態様表示態様の保留表示であれば、同様の演出態様表示態様にてアクティブ表示の表示を開始する。また、1つ目の表示領域に表示されていた保留表示が演出態様表示態様の保留表示でなければ、格納領域1の変化タイミングとしてアクティブ開始時が記憶されている場合には、保留変化パターンに応じた表示態様(保留変化パターンがP02またはP04であり1回目の変化より前であれば「赤」、P04であり1回目の変化より後またはP05であれば「金」)にてアクティブ表示の表示を開始し、格納領域1の変化タイミングとしてアクティブ開始時が記憶されていない場合には、合算保留記憶表示部18cの1つ目の表示領域に表示されていた保留表示と同様の表示態様にてアクティブ表示の表示を開始する。
また、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域における格納領域1のデータをRAMに形成されているアクティブ情報格納領域(不図示)に移動し(ステップS663A)、格納領域2〜8のデータをそれぞれ格納領域2〜7にシフトして格納する(ステップS663)。アクティブ情報格納領域は、始動入賞時コマンド格納領域と同じ種類の情報(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンド、保留変化パターン、変化タイミング1、変化タイミング2)を、アクティブ表示に対応する情報として記憶可能に構成されている。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS684)。そして、ステップS611に移行する。
図34は、図29に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、新たな始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定し(ステップS800A)、受信した場合には、特殊ゾーン演出に関する制御を行う特殊ゾーン制御処理(ステップS800B)と、保留表示に関する制御を行う保留表示制御処理(ステップS800C)とを実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S810のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理(ステップS808)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(ステップS808):変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り開放中処理(ステップS809)に対応した値に更新する。
小当り開放中処理(ステップS809):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残り開放がある場合には、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理(ステップS808)に対応した値に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(ステップS810)に対応した値に更新する
小当り終了演出処理(ステップS810):演出表示装置9において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図35は、特殊ゾーン制御処理を示すフローチャートである。特殊ゾーン制御処理において、演出制御用CPU101は、特殊ゾーン演出の実行中であることを示す特殊ゾーン中フラグまたは特殊ゾーン演出の開始を待機していることを示す突入待ちフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3501,S3502)、いずれかがセットされている場合には、そのまま特殊ゾーン制御処理を終了する。これにより、複数の変動を予告対象とする特殊ゾーン演出が重複して実行されることを防止している。
特殊ゾーン中フラグおよび突入待ちフラグのいずれもセットされていない場合、演出制御用CPU101は、突入失敗演出の開始を待機していることを示す突入失敗待機フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3503)、セットされている場合には、そのまま特殊ゾーン制御処理を終了する。
突入失敗待機フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU101は、以前に記憶されている保留記憶が全て非リーチはずれに対応する保留記憶であるか否かを判定する(ステップS3504)。具体的には、新たに記憶された保留記憶に対応する格納領域より前の全ての格納領域において、変動カテゴリ1指定コマンド、変動カテゴリ9指定コマンドまたは変動カテゴリ11指定コマンドが格納されていれば、以前に記憶されている保留記憶が全て非リーチはずれに対応する保留記憶であると判定する。
以前に記憶されている保留記憶が全て非リーチはずれに対応する保留記憶である場合には、新たに発生した保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行するか否かを決定するための特殊ゾーン突入抽選処理を実行する(ステップS3505)。具体的には、図36(A)に示す特殊ゾーン突入抽選テーブルを用いて、特殊ゾーン演出を実行するか否かを決定する。
図36(A)は、特殊ゾーン突入抽選テーブルを示す説明図である。図36(A)に示す特殊ゾーン突入抽選テーブルには入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて特殊ゾーン演出の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図36(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、特殊ゾーン突入抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、60%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、40%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、30%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、70%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がその他である場合、100%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが決定される。すなわち、15R確変大当り、8R確変大当りまたはスーパーリーチはずれである場合のみ特殊ゾーン演出を実行可能な構成としているがこれに限るものではなく、入賞時判定結果が突然確変大当り、小当り、ノーマルリーチはずれ、または非リーチはずれであっても特殊ゾーン演出を実行可能であることとしてもよい。
特殊ゾーン演出を実行すること(特殊ゾーンに突入すること)が決定された場合(ステップS3506のY)、演出制御用CPU101は、突入待ちフラグをセットし(ステップS3507)、特殊ゾーン演出の実行回数を決定するための実行回数決定抽選を行う(ステップS3508)。具体的には、図36(B)に示す実行回数決定抽選テーブルを用いて、特殊ゾーン演出の実行回数を決定する。
図36(B)は、実行回数決定抽選テーブルを示す説明図である。図36(B)に示す実行回数決定抽選テーブルには、合算保留記憶数毎に、入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて特殊ゾーン演出の実行回数Kに対応する判定値が割り当てられているが、図36(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、実行回数決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
なお、図示するように、実行回数Kが「1」である場合は、予告対象の変動に対するアクティブ表示が表示されているとき(具体的には、該アクティブ表示を開始してから5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。実行回数Kが「2」である場合は、予告対象の変動に対する保留表示が1個目の保留表示であるとき(具体的には、1個目の保留表示になった5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。実行回数Kが「3」である場合は、予告対象の変動に対する保留表示が2個目の保留表示であるとき(具体的には、2個目の保留表示になった5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。実行回数Kが「4」である場合は、予告対象の変動に対する保留表示が3個目の保留表示であるとき(具体的には、3個目の保留表示になった5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。なお、この実施の形態では、実行回数Kの最大値は「4」であることとするが、「5」以上の値を実行回数Kとして選択可能な構成としてもよい。
例えば、合算保留記憶数が1である場合、入賞時判定結果にかかわらず100%の割合で実行回数Kとして「1」が決定される。
例えば、合算保留記憶数が2である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「1」が、60%の割合で「2」が、実行回数Kとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、60%の割合で「1」が、40%の割合で「2」が、実行回数Kとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が3である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、20%の割合で「1」が、30%の割合で「2」が、50%の割合で「3」が、実行回数Kとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、50%の割合で「1」が、30%の割合で「2」が、20%の割合で「3」が、実行回数Kとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が4以上である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、10%の割合で「1」が、20%の割合で「2」が、30%の割合で「3」が、40%の割合で「4」が、実行回数Kとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「1」が、30%の割合で「2」が、20%の割合で「3」が、10%の割合で「4」が、実行回数Kとして決定される。
これにより、本実施の形態では、実行回数Kが多いほど、15R確変大当りおよび8R確変大当りとなることに対する信頼度が高くなっている。
演出制御用CPU101は、抽選結果を実行回数Kとしてセットし(ステップS3509)、特殊ゾーン演出の予告対象までの残余変動回数である残余回数Rに合算保留記憶数をセットする(ステップS3510)。この残余回数Rは、変動が実行される度に1ずつ減算され(ステップS4602,S4610参照)、残余回数Rに1加算した値と実行回数Kとが同値になった変動において突入成功演出が実行されるとともに特殊ゾーン演出が開始され(ステップS4603のY,S4605参照)、残余回数Rが「0」になった変動において該特殊ゾーン演出が終了するようになっている(ステップS4606のY,S4611のY参照)。
また、特殊ゾーン演出を実行しないこと(特殊ゾーンに突入しないこと)が決定された場合(ステップS3506のN)、新たな保留記憶を予告対象とする突入失敗演出の実行の有無を決定するための突入失敗演出実行抽選を行う(ステップS3511)。具体的には、図36(C)に示す突入失敗演出実行抽選テーブルを用いて、突入失敗演出の実行の有無を決定する。
図36(C)は、突入失敗演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図36(C)に示す突入失敗演出実行抽選テーブルには入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて特殊ゾーン演出の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図36(C)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、突入失敗演出実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、20%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、80%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、10%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、90%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がその他である場合、1%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、99%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
突入失敗演出を実行する場合(ステップS3512のY)、突入失敗演出の実行タイミングを決定するための実行タイミング決定抽選を行う(ステップS3513)。具体的には、図36(D)に示す実行タイミング決定抽選テーブルを用いて、突入失敗演出の実行タイミングを決定する。
図36(D)は、実行タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図36(D)に示す実行タイミング決定抽選テーブルには、合算保留記憶数毎に、入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて突入失敗演出の実行タイミングに対応する判定値が割り当てられているが、図36(D)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、実行タイミング決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
なお、図示するように、各実行タイミングには、実行タイミングを特定するためのタイミング特定数が対応づけられている。例えば、予告対象の変動に対するアクティブ表示が表示されているタイミングの「アクティブ」に対してタイミング特定数「0」が、予告対象の変動に対する保留表示が1個目の保留表示であるタイミングの「1個目」に対してタイミング特定数「1」が、予告対象の変動に対する保留表示が2個目の保留表示であるタイミングの「2個目」に対してタイミング特定数「2」が、予告対象の変動に対する保留表示が3個目の保留表示であるタイミングの「3個目」に対してタイミング特定数「3」が、それぞれ対応付けられておいる。
なお、この実施の形態では、特殊ゾーン演出の実行回数Kとして1〜4の値を選択可能な構成としたため(図36(B)参照)、予告対象の変動に対する保留表示が4個目以上の保留表示であるタイミングでは突入失敗演出を実行しないこととしたが、これに限るものではない。例えば、「5」以上の値を実行回数Kとして選択可能な構成とした場合、予告対象の変動に対する保留表示が4個目以上の保留表示であるタイミングであっても突入失敗演出を実行可能であることとしてもよい。
例えば、合算保留記憶数が1である場合、入賞時判定結果にかかわらず100%の割合で実行タイミングとして「アクティブ」が決定される。
例えば、合算保留記憶数が2である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、60%の割合で「アクティブ」が、40%の割合で「1個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「アクティブ」が、60%の割合で「1個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がその他であれば、20%の割合で「アクティブ」が、80%の割合で「1個目」が、実行タイミングとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が3である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、50%の割合で「アクティブ」が、30%の割合で「1個目」が、20%の割合で「2個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、20%の割合で「アクティブ」が、30%の割合で「1個目」が、50%の割合で「2個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がその他であれば、10%の割合で「アクティブ」が、20%の割合で「1個目」が、70%の割合で「2個目」が、実行タイミングとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が4である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「アクティブ」が、30%の割合で「1個目」が、20%の割合で「2個目」が、10%の割合で「3個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、10%の割合で「アクティブ」が、20%の割合で「1個目」が、30%の割合で「2個目」が、40%の割合で「3個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がその他であれば、5%の割合で「アクティブ」が、10%の割合で「1個目」が、15%の割合で「2個目」が、70%の割合で「3個目」が、実行タイミングとして決定される。
その後、演出制御用CPU101は、突入失敗待機フラグをセットし(ステップS3514)、突入失敗演出を実行するまでの残余変動回数である残余待機数Pに、ステップ3513にて決定した実行タイミングに対応付けられているタイミング特定数を合算保留記憶数から減算した値をセットする(ステップS3515)。この残余待機数Pは変動が実行される度に1ずつ減算され(ステップS4614参照)、「0」になった変動において突入失敗演出が実行されるようになっている(ステップS4615のY,S4616参照)。
図37および図38は、保留表示制御処理を示すフローチャートである。保留表示制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、新たに発生した保留記憶に対する保留表示の保留変化パターンを決定するための保留変化パターン決定抽選を実行する(ステップS3701)。具体的には、図39(A)に示す保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定する。
図39(A)は、保留変化パターン決定テーブルを示す説明図である。図39(A)に示す各保留変化パターン決定テーブルには入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて保留変化パターンに対応する判定値が割り当てられているが、図39(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、保留変化パターン決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、10%の割合でP01が、15%の割合でP02が、20%の割合でP03が、25%の割合でP04が、30%の割合でP05が、保留変化パターンとして決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、70%の割合でP01が、15%の割合でP02が、7%の割合でP03が、5%の割合でP04が、3%の割合でP05が、保留変化パターンとして決定される。
例えば、入賞時判定結果がその他である場合、100%の割合でP01が保留変化パターンとして決定される。
このような割合にて保留変化パターンを決定することにより、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する保留表示またはアクティブ表示の表示態様が有する信頼度は、白<赤<金となっている。
また、この実施の形態における保留変化パターンは、「赤」にならない保留変化パターン(以下、「赤なし」ということがある。例えば、P01。)と、「赤」になる保留変化パターン(以下、「赤あり」ということがある。例えば、P01以外。)とに大別できる。そこで、赤ありおよび赤なしの選択割合を、図39(B)に示している。
図示するように、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合、90%の割合で赤ありを選択し、10%の割合で赤なしを選択する。入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、30%の割合で赤ありを選択し、70%の割合で赤なしを選択する。入賞時判定結果がその他である場合、100%の割合で赤なしを選択する。
ここで、図36(A)に示した特殊ゾーン演出の実行の選択割合と、図39(B)に示した赤ありの選択割合とを比較すると、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合、赤ありの選択割合の方が特殊ゾーン演出を実行する割合よりも高い一方、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、赤ありの選択割合の方が特殊ゾーン演出を実行する割合よりも低い。従って、赤ありが選択された場合の方が、特殊ゾーン演出を実行することが選択された場合よりも、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度が高い。すなわち、この実施の形態においては、表示態様が「赤」の保留表示またはアクティブ表示が表示されることは、特殊ゾーン演出よりも信頼度が高いよう構成されている。
なお、この実施の形態では、入賞時判定結果が15R確変大当り、8R確変大当りまたはスーパーリーチはずれである場合にのみP02〜P05を選択可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、入賞時判定結果が突然確変大当り、小当り、ノーマルリーチはずれまたは非リーチはずれであっても、P02〜P05を選択可能であることとしてもよい。
次に、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域における格納領域(合算保留記憶数に応じた格納領域)に、ステップS3701にて決定した保留変化パターンを示すデータを格納することにより保留変化パターンを記憶する(ステップS3702)。記憶した保留変化パターンが変化なしの保留変化パターン(P01またはP03)である場合、ステップS3710へ移行する。記憶した保留変化パターンが変化ありの保留変化パターン(P02,P04,P05のいずれか)である場合、変化タイミングを決定するための変化タイミング決定抽選を行う(ステップS3704)。具体的には、図40(A)に示す第1変化タイミング決定抽選テーブルまたは図40(B)に示す第2変化タイミング決定抽選テーブルを用いて変化タイミングを決定する。
図40(A)は、第1変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図40(B)は、第2変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図40(A),(B)に示す各変化タイミング決定抽選テーブルには合算保留記憶数毎に変化タイミングに対応する判定値が割り当てられているが、図40(A),(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、変化タイミング決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
まず、図40(A)に示す第1変化タイミング決定抽選テーブルを用いて変化タイミング決定抽選を行った場合について説明する。第1変化タイミング決定抽選テーブルは、入賞時判定結果が大当りである場合に用いられる変化タイミング決定抽選テーブルである。
例えば、合算保留記憶数が「1」である場合、60%の割合でアクティブ中を、40%の割合でアクティブ開始時を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「2」である場合、50%の割合でアクティブ中を、30%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「3」である場合、40%の割合でアクティブ中を、30%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、10%の割合で2個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「4」である場合、30%の割合でアクティブ中を、25%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、15%の割合で2個目を、10%の割合で3個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「5」である場合、22%の割合でアクティブ中を、20%の割合でアクティブ開始時を、18%の割合で1個目を、16%の割合で2個目を、14%の割合で3個目を、10%の割合で4個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「6」である場合、22%の割合でアクティブ中を、18%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、10%の割合で4個目を、8%の割合で5個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「7」である場合、20%の割合でアクティブ中を、18%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、10%の割合で4個目を、6%の割合で5個目を、4%の割合で6個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「8」である場合、20%の割合でアクティブ中を、18%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、8%の割合で4個目を、6%の割合で5個目を、4%の割合で6個目を、2%の割合で7個目を、変化タイミングとして決定する。
次に、図40(B)に示す第2変化タイミング決定抽選テーブルを用いて変化タイミング決定抽選を行った場合について説明する。第2変化タイミング決定抽選テーブルは、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合に用いられる変化タイミング決定抽選テーブルである。
例えば、合算保留記憶数が「1」である場合、40%の割合でアクティブ中を、60%の割合でアクティブ開始時を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「2」である場合、20%の割合でアクティブ中を、30%の割合でアクティブ開始時を、50%の割合で1個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「3」である場合、10%の割合でアクティブ中を、20%の割合でアクティブ開始時を、30%の割合で1個目を、40%の割合で2個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「4」である場合、10%の割合でアクティブ中を、15%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、25%の割合で2個目を、30%の割合で3個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「5」である場合、10%の割合でアクティブ中を、14%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、18%の割合で2個目を、20%の割合で3個目を、22%の割合で4個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「6」である場合、8%の割合でアクティブ中を、10%の割合でアクティブ開始時を、12%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、16%の割合で3個目を、18%の割合で4個目を、22%の割合で5個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「7」である場合、4%の割合でアクティブ中を、6%の割合でアクティブ開始時を、10%の割合で1個目を、12%の割合で2個目を、14%の割合で3個目を、16%の割合で4個目を、18%の割合で5個目を、20%の割合で6個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「8」である場合、2%の割合でアクティブ中を、4%の割合でアクティブ開始時を、6%の割合で1個目を、8%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、14%の割合で4個目を、16%の割合で5個目を、18%の割合で6個目を、20%の割合で7個目を、変化タイミングとして決定する。
このように、この実施の形態では、大当りである場合よりも、はずれである場合の方が保留表示を開始してから早い時期を変化タイミングとして決定しやすい構成になっている。従って、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化するタイミングとしては、保留表示を開始してから遅い時期であるほど大当りに対する信頼度が高い構成となっている。逆に、保留表示を開始してから早い時期であるほど大当りに対する信頼度が高い構成であってもよいし、変化タイミングは大当りに対する信頼度を示さないものであってもよい。
なお、この実施の形態では、入賞時判定結果が大当りでもスーパーリーチはずれでもない場合(その他である場合)には、保留変化パターンとしてP01のみが選択され得る構成としてあるため、その他用の変化タイミング決定抽選テーブルは設けられていないが、その他であっても表示態様が変化する保留変化パターンを選択可能な構成とするものであれば、その他用の変化タイミング決定抽選テーブルが設けられていることとしてもよい。
その後、演出制御用CPU101は、決定した変化タイミングを始動入賞時コマンド格納領域に記憶する(ステップS3705)。そして、ステップS3702にて記憶した保留変化パターンが、変化回数が2回の保留変化パターン(すなわち、P04)である場合(ステップS3706のY)、変化タイミング決定抽選を再度行い(ステップS3707)、決定された変化タイミングがステップS3705において記憶した変化タイミングと異なる場合には(ステップS3708のN)、ステップS3707にて決定した変化タイミングを始動入賞時コマンド格納領域に記憶する(ステップS3709)。ステップS3707において決定した変化タイミングが、ステップS3705において記憶した変化タイミングと同一であった場合(ステップS3708のY)、ステップS3705において記憶した変化タイミングと異なる変化タイミングが決定されるまで変化タイミング決定抽選(ステップS3707)を繰り返し実行する。これにより、2回の異なる変化タイミングを決定することとしている。なお、2つの変化タイミングの組み合わせパターンが複数設けられており、そのうちのいずれかを選択することにより、2回の変化タイミングを一括して決定することとしてもよい。
その後、演出制御用CPU101は、演出示唆表示態様にて保留表示を表示することに関する処理(ステップS3710〜S3725)を実行する。該処理には、具体的に、第1特殊示唆態様にて保留表示を表示することに関する第1処理(ステップS3710〜S3713)と、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示することに関する第2処理(ステップS3714〜S3717)と、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することに関する第3処理(ステップS3718〜S3721)と、SP示唆態様にて保留表示を表示することに関する第4処理(ステップS3722〜S3725)とが含まれる。
以下、第1特殊示唆態様における保留表示を「第1特殊示唆保留」、第2特殊示唆態様における保留表示を「第2特殊示唆保留」、擬似連示唆態様における保留表示を「擬似連示唆保留」、SP示唆態様における保留表示を「SP示唆保留」ということがある。
まず、演出制御用CPU101は、新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定であるか否かを判定する(ステップS3710)。例えば、上述した特殊ゾーン制御処理(図35参照)において、特殊ゾーンに突入することを決定したとき(例えば、ステップS3506のYの直後)にフラグをセットしておき、該フラグがセットされていれば、新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定であると判定するものである。
新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定である場合、第1特殊示唆保留の表示を実行するか否かを決定するための第1特殊示唆実行抽選を行う(ステップS3711)。具体的には、図41(A)に示す第1特殊示唆実行抽選テーブルを用いて第1特殊示唆保留を実行するか否かを決定する。
図41(A)は、第1特殊示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図41(A)に示す第1特殊示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎に第1特殊示唆保留の表示の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図41(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、第1特殊示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、40%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、60%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、80%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、20%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、30%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、60%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、40%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
第1特殊示唆保留の表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、第1特殊示唆保留の表示を開始する(ステップS3713)。
ステップS3710において新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定でない場合、またはステップS3712において第1特殊示唆保留の表示を実行ない場合、演出制御用CPU101は、新たな保留記憶が予告対象の突入予告演出を実行する(特殊ゾーンに移行する予定である場合(突入成功演出を実行する予定である場合)と、特殊ゾーンに移行しない予定であるものの、突入失敗演出を実行する予定である場合とを含む)か否かを判定する(ステップS3714)。例えば、上述した特殊ゾーン制御処理(図35参照)において、特殊ゾーンに突入することを決定したとき(例えば、ステップS3506のYの直後)にフラグをセットしておき、該フラグがセットされていれば、新たな保留記憶が予告対象の突入成功演出を実行する予定であると判定するものである。また、例えば、上述した特殊ゾーン制御処理(図35参照)において、突入失敗演出を実行することを決定したとき(例えば、ステップS3512のYの直後)にフラグをセットしておき、該フラグがセットされていれば、新たな保留記憶が予告対象の突入失敗演出を実行する予定であると判定するものである。
突入予告演出を実行する予定である場合、第2特殊示唆保留の表示を実行するか否かを決定するための第2特殊示唆実行抽選を行う(ステップS3715)。具体的には、図41(B)に示す第2特殊示唆実行抽選テーブルを用いて第2特殊示唆保留の表示を実行するか否かを決定する。
図41(B)は、第2特殊示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図40(B)に示す第2特殊示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎に第2特殊示唆保留の表示の実行の有無に対応する判定値として、突入成功演出を実行する場合と突入失敗演出を実行する場合とで異なる値が割り当てられているが、図41(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、第2特殊示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
まず、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)について説明する。
例えば、突入成功演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行する予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、80%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、20%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、突入失敗演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行しない予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、80%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、20%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
次に、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれ(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)である場合について説明する。
例えば、突入成功演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行する予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、30%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、突入失敗演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行しない予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、30%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
最後に、入賞時判定結果がその他である場合について説明する。
例えば、突入失敗演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行しない予定である場合)、いずれの保留変化パターンであっても、100%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが決定される。なお、この実施の形態では、入賞時判定結果がその他である場合には、特殊ゾーンに突入しない構成であるため、突入成功演出を実行する場合における第2特殊示唆保留の表示の実行の有無を決定するための判定値は割り振られていない。
このように、この実施の形態では、入賞時判定結果が15R確変大当り、8R確変大当り、またはスーパーリーチはずれである場合に限り、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示可能であることとしたが、これに限るものではなく、入賞時判定結果が突然確変大当り、小当り、ノーマルリーチはずれ、または非リーチはずれである場合にも第2特殊示唆態様にて保留表示を表示可能であることとしてもよい。
また、このように、保留変化パターンがP01以外であるとき、突入成功演出を実行する場合の方が、突入失敗演出を実行する場合よりも高い割合で第2特殊示唆保留の表示を実行するよう構成されている。すなわち、第2特殊示唆保留の表示が実行されるとき、特殊ゾーンに突入した場合の方が、特殊ゾーンに突入しない場合よりも表示態様が「赤」に変化しやすい構成となっている。なお、特殊ゾーンに突入しない場合には表示態様が「赤」に変化しない構成であってもよい。
ここで、図41(B)に示した第2特殊示唆実行抽選テーブルと、図39(B)に示した赤保留の選択割合とを比較する。例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合には、赤ありの選択割合は90%である一方(図39(B)参照)、第2特殊示唆保留の実行割合は90%未満である(図41(B)参照)。また、例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合には、赤ありの選択割合は30%である一方(図39(B)参照)、第2特殊示唆保留の実行割合は30%以上である(図41(B)参照)。従って、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度は、赤保留>第2特殊示唆保留となっている。
第2特殊示唆保留の表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、第2特殊示唆保留の表示を開始する(ステップS3717)。
ステップS3714において新たな保留記憶が予告対象の突入予告演出を実行しない場合、またはステップS3716において第2特殊示唆保留の表示を実行しない場合、演出制御用CPU101は、新たな保留記憶が擬似連を伴う擬似連保留であるか否かを判定する(ステップS3718)。例えば、変動カテゴリ7指定コマンド、変動カテゴリ22指定コマンド、または変動カテゴリ25指定コマンドが受信されていた場合に、擬似連保留であると判定する。擬似連保留である場合、擬似連示唆保留の表示を実行するか否かを決定するための擬似連示唆実行抽選を行う(ステップS3719)。具体的には、図41(C)に示す擬似連示唆実行抽選テーブルを用いて擬似連示唆保留の表示を実行するか否かを決定する。
図41(C)は、擬似連示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図41(C)に示す擬似連示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎に擬似連示唆保留の表示の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図41(C)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、擬似連示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が大当りである場合(変動カテゴリ22指定コマンドまたは変動カテゴリ25指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、20%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、80%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、30%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、入賞時判定結果がはずれである場合(変動カテゴリ7指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、10%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、90%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、20%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、80%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
擬似連示唆保留の表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、擬似連示唆保留の表示を開始する(ステップS3721)。
ステップS3718において新たな保留記憶が擬似連保留でない場合、またはステップS3720において擬似連示唆保留の表示を実行しない場合、演出制御用CPU101は、新たな保留記憶がスーパーリーチに発展するSPリーチ保留であるか否かを判定する(ステップS3722)。例えば、変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンド、変動カテゴリ12指定コマンド、変動カテゴリ23指定コマンド、または変動カテゴリ26指定コマンドが受信されている場合に、SPリーチ保留であると判定する。SPリーチ保留である場合、SP示唆保留の表示を実行するか否かを決定するためのSP示唆実行抽選を行う(ステップS3723)。具体的には、図41(D)に示すSP示唆実行抽選テーブルを用いてSP示唆保留の表示を実行するか否かを決定する。
図41(D)は、SP示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図41(D)に示すSP示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎にSP示唆保留の表示を実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図41(D)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、SP示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が大当りである場合(変動カテゴリ23指定コマンドまたは変動カテゴリ26指定コマンドが受信されている場合)、保留変化パターンがP01であれば、30%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、70%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、40%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、60%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、入賞時判定結果がはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されている場合)、保留変化パターンがP01であれば、20%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、80%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、30%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、70%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
SP示唆態様における保留表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、SP示唆保留の表示を開始する(ステップS3725)。
ここで、図41(C)に示した擬似連示唆実行抽選テーブルと、図41(D)に示したSP示唆実行抽選テーブルとを比較すると、保留変化パターンがP01以外である場合において、擬似連示唆保留の表示の実行割合とSP示唆保留の表示の実行割合とが異なる。すなわち、演出示唆表示態様の種類にもとづいて異なる割合にて、演出示唆表示態様から「赤」に変化させる構成になっている。これにより、演出示唆表示態様の種類に注目させることができる。
ステップS3722において新たな保留記憶がSPリーチ保留でない場合、またはステップS3724においてSP示唆保留の表示を実行しない場合、演出制御用CPU101は、ステップS3702において記憶した保留変化パターンに応じた表示態様にて、新たな保留記憶に対する保留表示の表示を開始する(ステップS3726)。具体的に、P01,P02,P04のいずれかであれば「白」にて保留表示を開始し、P03またはP05であれば「赤」にて保留表示を開始する。
なお、この実施の形態では、ステップS3710〜S3725に示したように、演出示唆態様の保留表示の表示タイミングを始動入賞時としたが、これに限るものではない。例えば、保留表示のシフト時、変動表示中、またはアクティブ表示中など、いずれのタイミングに演出示唆態様の保留表示またはアクティブ表示を表示可能であることとしてもよい。
また、この実施の形態では、第1処理、第2処理、第3処理、第4処理の順に処理を実行することにより、実行優先度(すなわち、実行頻度)が第1特殊示唆態様>第2特殊示唆態様>擬似連示唆態様>SP示唆態様となってしまうことが考えられる。そこで、例えば、第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様およびSP示唆態様のうちのいずれの演出示唆表示態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示するかを一括して決定可能なテーブルを設けることにより、実行優先度(実行頻度)に偏りが生じるのを防ぐことができる。または、本実施の形態のように各演出示唆表示態様にて保留表示またはアクティブ表示を実行するか否かを順に抽選するものであっても、先に実行される抽選であるほど実行割合を低くする(後に実行される抽選であるほど実行割合を高くする)ことにより、実行優先度(実行頻度)に偏りが生じるのを防ぐことができる。
また、この実施の形態では、複数の演出示唆表示態様のうち単一の演出示唆表示態様でのみ保留表示を表示可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、複数の演出示唆表示態様にて保留表示を表示可能であることとしてもよい。例えば、第1特殊示唆表示態様およびSP示唆表示態様にて保留表示を実行することが決定された場合には、「特殊」という文字と「SP」という文字とを含む保留表示を表示することとしてもよい。具体的には、上述した第1処理〜第4処理をそれぞれ独立して実行することにより、複数の演出示唆表示態様にて保留表示を表示可能であることとしてもよい。なお、第1特殊示唆表示態様および第2特殊示唆表示態様が示唆する予告演出はいずれも特殊ゾーン演出であるため、第1特殊示唆表示態様および第2特殊示唆表示態様の両方にて保留表示を実行することはないよう構成してもよい。例えば、第1特殊示唆表示態様の保留表示の方が第2特殊示唆表示態様の保留表示よりも優先的に表示されることとすればよい。
図42は、図34に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図42に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図43は、図34に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8002で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせや、通常では表示されない特殊な画像(数字以外の画像であってもよい。)を含む図柄の組み合わせなど。「擬似連図柄」ともいう。)も決定する。また、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の連続演出を実行すると決定されている場合には、演出図柄の停止図柄として、いわゆるチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)を決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図44は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図44に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「15R確変大当り」または「8R確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。なお、「15R確変大当り」または「8R確変大当り」のいずれであるかに応じて停止図柄の決定割合を異ならせてもよい。例えば、「15R確変大当り」である場合には、3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くし、「8R確変大当り」である場合には、3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くするようにしてもよい。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(例えば、ステップアップ予告演出やミニキャラ予告演出、可動物予告演出、演出羽根役物予告演出などであってもよい。)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
その後、演出制御用CPU101は、特殊ゾーン演出を設定するための特殊ゾーン設定処理を実行する(ステップS8003A)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンや予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図45は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図45に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、演出制御用CPU101は、予告演出を実行することに決定され、予告演出を実行する場合には、ステップS8004において予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8006)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。 そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図46は、特殊ゾーン設定処理を示すフローチャートである。図46に示す特殊ゾーン設定処理において、演出制御用CPU101は、まず突入待ちフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4601)、セットされている場合には残余回数Rから「1」減算した値を新たな残余回数Rとしてセットする(ステップS4602)。そして、セットされた残余回数Rに「1」加算した値と実行回数Kとが同値であるか否かを判定し(ステップS4603)、同値でない場合にはそのまま特殊ゾーン設定処理を終了する。同値である場合には、突入待ちフラグをリセットし(ステップS4604)、突入成功演出および特殊ゾーン演出を設定する(ステップS4605)。そして、残余回数Rが0でない場合には、特殊ゾーン中フラグをセットする(ステップS4606のN,S4607)。なお、残余回数Rが0であるときには、次の変動では特殊ゾーン演出が終了していることとなるため、特殊ゾーン中フラグをセットしない。
また、ステップS4601において突入待ちフラグがセットされていない場合、演出制御用CPU101は、特殊ゾーン中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4608)、特殊ゾーン中フラグがセットされている場合、特殊ゾーン演出を設定し(ステップS4609)、残余回数Rから「1」減算した値を新たな残余回数Rとしてセットする(ステップS4610)。そして、残余回数Rが「0」になったときに特殊ゾーン中フラグをリセットする(ステップS4611のY,S4612)。
ステップS4608において、特殊ゾーン中フラグがセットされていない場合、突入失敗待機フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4613)、セットされている場合には、残余待機数Pから「1」減算した値を新たな残余待機数Pとしてセットする(ステップS4614)。そして、残余待機数Pが「0」になった場合(ステップS4615のY)、突入失敗演出を設定し(ステップS4616)、突入失敗待機フラグをリセットする(ステップS4617)。
図47は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、アクティブ表示の変化タイミングであるか否かを判定する(ステップS4701)。具体的に、上述したアクティブ情報格納領域において、変化タイミングとしてアクティブ中が格納されており、変動開始から所定時間(例えば、13秒)が経過したときに、アクティブ表示の変化タイミングであると判定する。なお、上述したように、変化タイミングとしてアクティブ中が格納されているものの、対応する変動の変動時間が13秒より短い場合には、変動が停止する1秒前をアクティブ表示の変化タイミングとして判定するものとする。アクティブ表示の変化タイミングである場合には、アクティブ情報格納領域における保留変化パターンを参照して、アクティブ表示の表示態様を変化させる(ステップS4702)。例えば、保留変化パターンがP02であれば「赤」に変化させ、P04またはP05であれば「金」に変化させる。
また、第1特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4703のY)、突入成功演出の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS4704)。具体的に、3秒以上の変動時間を有する変動において突入成功演出を開始した場合には、突入成功演出を開始してから3秒が経過したタイミングを突入成功演出の終了タイミングであると判定し、3秒未満の変動時間を有する変動中に突入成功演出を開始した場合には、変動停止の1秒前のタイミングを突入成功演出の終了タイミングであると判定する。突入成功演出の終了タイミングである場合、第1特殊示唆態様にて表示している保留表示またはアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4705)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には両方の変化タイミング以前であれば「白」に、一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、突入成功演出を実行した変動の変動時間が8秒未満である場合(突入成功演出を実行するための期間(3秒間)と、突入成功演出を終了してから保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させるまでの待機期間(5秒間)との合計期間よりも変動時間が短い場合)、変動停止の1秒前に保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させることとする。
また、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4706のY)、突入予告演出(突入成功演出または突入失敗演出)の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS4707)。具体的に、3秒以上の変動時間を有する変動において突入予告演出を開始した場合には、突入予告演出を開始してから3秒が経過したタイミングを突入予告演出の終了タイミングであると判定し、3秒未満の変動時間を有する変動中に突入予告演出を開始した場合には、変動停止の1秒前のタイミングを突入予告演出の終了タイミングであると判定する。突入予告演出の終了タイミングである場合、第2特殊示唆態様にて表示している保留表示またはアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4708)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には両方の変化タイミング以前であれば「白」に、一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、突入予告演出を実行した変動の変動時間が8秒未満である場合(突入予告演出を実行するための期間(3秒間)と、突入予告演出を終了してから保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させるまでの待機期間(5秒間)との合計期間よりも変動時間が短い場合)、変動停止の1秒前に保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させることとする。
また、擬似連示唆態様にてアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4709のY)、擬似連の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS4710)。具体的に、擬似連ではチャンス目図柄が停止表示された後に再変動が開始されるものが一般的であるが、ステップS4710においては、1回目の再変動タイミングを擬似連の開始タイミングとして判定する。なお、1回目のチャンス目図柄の停止タイミングを擬似連の開始タイミングとして判定するものであってもよい。
擬似連の開始タイミングである場合、擬似連示唆態様にて表示しているアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4711)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、擬似連の開始タイミングから5秒が経過する前に変動が終了する変動パターンが設けられており、該変動パターンの変動中にアクティブ表示の表示態様を変化させる場合には、変動停止の所定時間前(例えば、1秒前)にアクティブ表示の表示態様を変化させることとしてもよい。
また、SP示唆態様にてアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4712のY)、スーパーリーチ演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS4713)。具体的に、変動パターン毎に予め定められたタイミングをスーパーリーチ演出の開始タイミングとして判定する。スーパーリーチ演出の開始タイミングである場合、SP示唆態様にて表示しているアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4714)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、スーパーリーチ演出の開始タイミングから5秒が経過する前に変動が終了する変動パターンが設けられており、該変動パターンの変動中にアクティブ表示の表示態様を変化させる場合には、変動停止の所定時間前(例えば、1秒前)にアクティブ表示の表示態様を変化させることとしてもよい。
その後、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8111)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8112)。
図48は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8313に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8311)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図42のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8312)。
図49および図50は、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示する場合における表示例を示す説明図である。まず、(1)アクティブ表示と2個の保留表示とが表示されている変動中に、(2)新たな保留記憶が発生して該保留記憶に対応する保留表示が第2特殊示唆態様(「特殊?」)にて表示される。このとき、該保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行することが決定されるとともに、実行回数Kとして「3」が、残余回数Rとして「3」がセットされたこととする。また、保留変化パターンとしてP04が決定され、変化タイミングとして1個目および2個目が決定されたこととする。
そして、(3)はずれ目で変動が終了し、(4)次の変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示が表示されるとともに、保留表示がシフトする。そして、残余回数Rが「2」となり(ステップS4601参照)、残余回数Rに「1」加算した値と実行回数Kが同値となることから、突入予告演出が実行される(ステップS4603のY,S4605参照)。それから3秒が経過すると、(5)突入成功演出であったことが報知され、特殊ゾーンに突入する。それから5秒後のタイミングで、(6)第2特殊示唆態様にて表示していた保留表示の表示態様が「赤」に変化する(ステップS4708参照)。
その後、(7)はずれ目で変動が終了し、(8)次の変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示が表示されるとともに、保留表示がシフトする。そして、「赤」にて表示していた保留表示の保留変化パターンはP04であるとともに、変化タイミングに1個目が含まれることから、表示態様が「金」に変化する(ステップS662参照)。
図51は、第2特殊示唆態様にてアクティブ表示を表示する場合における表示例を示す説明図である。まず、(1)アクティブ表示と2個の保留表示とが表示されている変動中に、(2)新たな保留記憶が発生して該保留記憶に対応する保留表示が第2特殊示唆態様(「特殊?」)にて表示される。このとき、該保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行することが決定されるとともに、実行回数Kとして「1」が、残余回数Rとして「3」がセットされたこととする。また、保留変化パターンとしてP04が決定され、変化タイミングとして2個目およびアクティブ中が決定されたこととする。
そして、変動が数回行われ、(3)第2特殊示唆態様にて表示されていた保留表示に対応する変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示が表示される。そして、残余回数Rが「0」となり(ステップS4602参照)、残余回数Rに「1」加算した値と実行回数Kが同値となることから、突入予告演出が実行される(ステップS4603のY,S4605参照)。それから3秒が経過すると、(4)突入成功演出であったことが報知され、特殊ゾーンに突入する。それから5秒後のタイミングで、(5)第2特殊示唆態様にて表示していたアクティブ表示の表示態様が「赤」に変化する(ステップS4708参照)。
その後、(6)アクティブ表示の保留変化パターンはP04であるとともに、変化タイミングにアクティブ中が含まれることから、アクティブ表示変化タイミングにおいて、表示態様が「金」に変化する(ステップS4702参照)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、可変表示を実行可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を、少なくとも、通常態様(本例では、「白」)と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様(本例では、「赤」)と、演出内容を示唆する第2特定態様(本例では、演出示唆表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様))とを含むいずれかの表示態様にて表示可能な特定表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS662,S662a,S3713,S3717,S3721,S3725,S3726,S4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行する部分)と、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS8004において選択したプロセステーブルに応じてステップS8006,S8105を実行することにより、特殊ゾーン演出、擬似連、およびスーパーリーチ演出を実行可能な部分)とを備え、特定表示手段は、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき(本例では、示唆された内容の演出が実行された5秒後)に該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行することにより、保留変化パターンとしてP02〜P05のいずれかが選択されていた場合には、第2表示態様である演出示唆表示態様にて表示していた保留表示またはアクティブ表示を、第1特定態様である「赤」に変化可能である)こととした。これにより、特定態様に対する期待感を高めることができる。
なお、この実施の形態では、「通常態様」および「第1特定態様」としてそれぞれ単一の表示態様(「白」、「赤」)が設けられていることとしたが、「通常態様」および「第1特定態様」のうち少なくとも一方として、複数の表示態様が設けられていることとしてもよい。また、「第2特定態様」として複数の表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)が設けられていることとしたが、「第2特定態様」として単一の表示態様が設けられていることとしてもよい。
また、「第2特定態様の特定表示」により示唆される演出は上述したものに限られず、段階的に発展していくステップアップ予告演出、キャラクタが登場するキャラクタ予告演出、セリフを表示するセリフ演出、遊技者に操作ボタン120への操作を促すボタン演出、保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させる作用演出など、いずれの演出であってもよい。
また、この実施の形態では、文字(「特殊」、「特殊?」、「NEXT」、「SP」)により演出を示唆する表示態様を「第2特定態様」としたが、キャラクタ、ボタンまたは模様により演出の内容を示唆するものであってもよい。
また、この実施の形態では、特殊ゾーン演出、擬似連演出、またはスーパーリーチ演出を開始してから5秒後を「第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき」としたが、これに限るものではない。例えば、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行された時点、または該時点の前後のタイミングであればよい。
また、この実施の形態では、「第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき」を、各演出が開始された5秒後に統一することとしたが、これに限るものではない。例えば、示唆内容の演出毎に異なるタイミングが予め設定されている(例えば、示唆内容の演出が擬似連であれば擬似連開始の3秒後、示唆内容の演出がスーパーリーチであればスーパーリーチ開始の4秒後)こととしてもよいし、または複数のタイミングからいずれかのタイミングを抽選によって決定することとしてもよい。抽選で決定する場合には、抽選割合が大当りであるか否かによって異なることとしてもよい。これにより、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が第2特定態様から第1特定態様に変化するタイミングによって期待感を与えることができる。
また、この実施の形態では、保留変化パターンと変化タイミングとをそれぞれ異なる抽選によって決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、保留変化パターンおよび変化タイミングの情報を含むデータ(すなわち、どのタイミングでどの表示態様に変化するかが予め定められたデータ)が複数設けられており、いずれかのデータに応じた保留変化を行うかを抽選により決定することとしてもよい。
また、保留表示またはアクティブ表示の表示態様の変化タイミングについては予め定められていないものであってもよく、例えば、変動を開始する度に、保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させるか否かを抽選によって決定することとしてもよい。また、変化後の表示態様についても予め定められていないものであってもよく、例えば、変化タイミングにて、いずれの表示態様に変化させるかを抽選によって決定することとしてもよい。
また、この実施の形態では、保留表示またはアクティブ表示の表示態様として、通常表示態様と演出示唆表示態様とをそれぞれ異なる抽選によって決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、通常表示態様おより演出示唆表示態様を含む表示態様の変化パターンが複数設けられており、いずれの変化パターンにて表示態様を変化させるかを決定することとしてもよい。
また、この実施の形態では、保留表示またはアクティブ表示を演出示唆表示態様にて表示しているときは、通常表示態様では表示していない構成としたが、これに限るものではない。例えば、通常表示態様の保留表示またはアクティブ表示の方が、演出示唆表示態様の保留表示またはアクティブ表示よりも、表示優先度の低い画像として表示することとすれば、演出示唆表示態様の保留表示またはアクティブ表示の表示中であっても、通常表示態様の表示制御(変化タイミングにおける表示態様の変化制御)を中断することなく、この実施の形態と同様の表示を行うことができる。
また、この実施の形態では、演出実行手段は、第2特定態様にて特定表示が表示されていても、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行しない場合があり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS3714のYの後にステップS3715を行うことにより、特殊ゾーン演出を実行しない場合であっても第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示可能である。すなわち、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示していたときには、示唆内容である特殊ゾーン演出を実行しない場合がある。)、特定表示手段は、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されない場合であっても、第2特定態様にて表示されている特定表示の表示態様を第1特定態様に変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4706〜S4708を実行することにより、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示していたにもかかわらず特殊ゾーン演出を実行しないときにも、第1特定態様である「赤」に変化可能である)こととした。これにより、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されなかったときの期待感を維持することができる。
また、この実施の形態では、特定表示手段は、第2特定態様よりも期待度の高い第1特定態様にて、特定表示を表示可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1特定態様である「赤」を表示する保留変化パターンを図39(B)に示す割合にて選択する(ステップS3701)一方、第2特定態様である第2特殊示唆態様の表示を図41(B)に示す割合にて決定する(ステップS3715)ことにより、第2特殊示唆態様よりも15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度の高い「赤」にて、保留表示またはアクティブ表示を表示可能である)こととした。これにより、第1特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、この実施の形態では、特定表示手段は、第2特定態様の特定表示により示唆される内容の演出よりも期待度の高い第1特定態様にて、特定表示を表示可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1特定態様である「赤」を表示する保留変化パターンを図39(B)に示す割合にて選択する(ステップS3701)一方、第2特定態様の示唆内容である特殊ゾーン演出の実行の有無を図36(A)に示す割合にて決定する(ステップS3505)ことにより、特殊ゾーン演出よりも15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度の高い「赤」にて、保留表示またはアクティブ表示を表示可能である)こととした。これにより、第1特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、この実施の形態では、特定表示手段は、第2特定態様から第1特定態様に変化した特定表示の表示態様をさらに変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留変化パターンとしてP04が選択され、変化タイミングとしてアクティブ中が選択されている場合、ステップS4705,S4708,S4711,S4714を実行した後にステップS4701,S4702を実行することにより、保留表示またはアクティブ表示の表示態様を、演出示唆表示態様から「赤」に変化し、さらに「金」に変化可能である)こととした。これにより、第1特定態様に変化した後の特定表示の表示態様に対する期待感を高めることができる。
また、この実施の形態では、特定表示手段は、示唆内容の異なる複数種類の第2特定態様(本例では、第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)にて特定表示を表示可能であり、第2特定態様の種類にもとづいて異なる割合にて、特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化させる(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図41(A)〜(D)に示すテーブルを用いて各演出示唆表示態様にて表示するか否かを決定することにより、「赤」が含まれる保留変化パターン(P01以外)であるときにいずれの演出示唆表示態様にて表示するかの割合が異なる。従って、演出示唆表示態様の種類によって異なる割合にて、「赤」に変化させるようになっている。)こととした。これにより、特定表示の表示態様に注目させることができる。
この実施の形態では、擬似連示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示した場合には、対応する変動にて必ず擬似連演出を実行する構成としたが、これに限るものではなく、擬似連示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示したときに、擬似連演出を実行する場合と実行しない場合とが設けられていてもよい。同様に、SP示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示したときに、スーパーリーチ演出を実行する場合と実行しない場合とが設けられていてもよい。
なお、この実施の形態では、始動入賞時に受信する変動カテゴリコマンドにもとづいて、1回または2回の擬似連を伴う変動であることを認識(先読み)することができる構成であるため、1回または2回の擬似連を伴う変動を予告対象として擬似連示唆態様を実行可能であるが、3回の擬似連を伴う変動を予告対象としても擬似連示唆態様を実行可能であることとしてもよい。
また、保留変化パターンにおける変化態様としては、通常表示態様だけでなく演出示唆表示態様が含まれており、通常表示態様および演出示唆表示態様への変化態様を一括して決定可能であることとしてもよい。例えば、「白」から第1特殊示唆表示態様に変化する保留変化パターンや、第2特殊示唆表示態様から「赤」に変化する保留変化パターンや、「白」から擬似連示唆態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンや、「白」からSP示唆表示態様に変化する保留変化パターンなどの複数の保留変化パターンが設けられており、いずれの保留変化パターンとするかを選択することとしてもよい。
また、この実施の形態では、いずれの入賞時判定結果であっても共通の保留変化パターン決定テーブル(図39(A)参照)を用いて保留変化パターンを決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、複数の保留変化パターン決定テーブルが設けられており、受信した変動カテゴリコマンドに応じた保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよい。
例えば、擬似連を伴うはずれ変動である旨を示す変動カテゴリコマンドを受信した場合には、上述した保留変化パターンP01〜P05と、「白」から擬似連示唆態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンと、擬似連示唆態様から「赤」に変化する保留変化パターンとを含む保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよい。また、例えば、スーパーリーチを伴う大当り変動である旨を示す変動カテゴリコマンドを受信した場合には、上述した保留変化パターンP01〜P05と、「白」から第2特殊示唆表示態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンと、「白」からSP示唆表示態様に変化する保留変化パターンと、第1特殊示唆表示態様からSP示唆表示態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンとを含む保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよい。
また、この実施の形態では説明を省略したが、複数回の再変動を含む擬似連を伴う変動であることが始動入賞時に確定し、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することが決定された場合、いずれの再変動タイミングにて擬似連示唆態様から通常表示態様(例えば、「赤」、「金」)に変化するかを決定可能であることとしてもよい。例えば、1回目の再変動
タイミングに表示態様を変化することを決定した場合には、1回の再変動を含む擬似連の実行を擬似連示唆態様により示唆することとなる一方、2回目の再変動タイミングに表示態様を変化することを決定した場合には、2回の再変動を含む擬似連の実行を擬似連示唆態様により示唆することとなる。すなわち、複数回の再変動を含む擬似連を伴う変動であることが始動入賞時に確定し、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することが決定された場合、1回の再変動を含む擬似連の実行を示唆対象とするのか、または2回の再変動を含む擬似連の実行を示唆対象とするのかを決定可能であることとしてもよい。
また、擬似連示唆態様として複数の表示態様が設けられており、いずれの種類の擬似連示唆態様にて保留表示を表示するかによって、再変動の回数を示唆可能であることとしてもよい。例えば、擬似連示唆態様A〜Cが設けられており、1回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Aにて保留表示を表示しやすく、2回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Bにて保留表示を表示しやすく、3回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Cにて保留表示を表示しやすいこととしてもよい。
また、この実施の形態では、変動を開始してから3秒後に特殊ゾーン演出を開始することとしたが、特殊ゾーン演出の開始タイミング(突入タイミング)についてはこれに限るものではない。例えば、変動を開始するタイミングや、所定演出(例えば、スーパーリーチ演出)の実行中の所定のタイミングにて特殊ゾーン演出を開始することとしてもよい。また、擬似連を伴う変動であれば、1回目の再変動タイミングや、2回目の再変動タイミングにて特殊ゾーン演出を開始することとしてもよい。また、複数のタイミングのうちいずれのタイミングにおいて特殊ゾーン演出を開始するかを抽選により決定することとしてもよい。
また、第1演出装置および第2演出装置を備え、第1演出装置を用いて特定表示を表示可能であり、特定表示の表示態様を変化可能な変化演出を実行可能であり、第1演出装置を用いて特定表示の表示態様を変化可能な第1変化演出と、第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により特定表示の表示態様を変化可能な第2変化演出とを実行可能であり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて特定表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なることとしてもよい。具体的には、以下の変形例1を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例1では、上述した演出表示装置9の下方には、演出表示装置9を構成する液晶表示装置(LCD)よりも小さいサイズの液晶表示装置(LCD)で構成された副表示装置9Sが設けられている。副表示装置9Sの表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)18cが設けられている。
また、副表示装置9Sの表示画面には、アクティブ表示が表示されるアクティブ表示領域9Aが設けられている。
この変形例1では、先読み予告演出として、保留変化予告演出を実行可能である。保留変化予告演出は、保留表示を通常態様(本例では、黒色の丸形表示)とは異なる特殊表示態様(本例では、青色や赤色の丸形表示)に変化させる演出である。なお、この変形例1では、保留変化予告演出を実行する場合、始動入賞が発生したタイミングで通常態様で保留表示の表示を開始し、その後、保留表示のシフトのタイミングで作用演出(後述する作用演出Aや作用演出B)が実行されて予告対象の保留表示がいずれかの特殊表示態様に変化する演出が実行される(従って、この変形例1では、保留変化予告演出には、少なくとも、作用演出を実行する部分と予告対象の保留表示が変化する部分との両方が含まれる)。なお、保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化すると、その後、予告対象の変動表示が開始されるタイミングで、予告対象の保留記憶が消化されて、予告対象の特殊表示態様の保留表示が消去されるとともに、アクティブ表示領域9Aにおいて特殊表示態様のアクティブ表示が表示される。そして、予告対象の変動表示を終了すると、その特殊表示態様のアクティブ表示が消去される。従って、この変形例1では、保留変化予告演出が実行されると、特殊表示態様の表示(保留表示、アクティブ表示)が予告対象の変動表示を終了するまで継続される。
変形例1では、始動入賞が発生したときに、演出制御用CPU101は、保留表示制御処理(ステップS800C)において、保留変化予告演出の有無および種類を決定するための保留変化予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留変化予告演出の有無および種類を決定する。また、演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理(ステップS801)において、設定した保留変化予告演出を実行する。
図52は、変形例1における保留変化予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図52に示すように、変形例1では、保留変化予告演出決定テーブルには、保留変化予告演出なし、保留変化予告演出1〜6に対して、それぞれ判定値が割り振られている。また、図52に示すように、この変形例1では、保留変化予告演出として、保留変化予告演出1〜6の6種類がある。
保留変化予告演出1は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するだけで、保留表示の表示態様を通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化させない保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出2は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するだけで、保留表示の表示態様を通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化させない保留変化予告演出である。従って、この変形例1では、保留変化予告演出1または保留変化予告演出2が実行される場合には、作用演出(作用演出Aまたは作用演出B)が実行されるだけで保留表示の表示態様は変化しないことから、いわゆるガセの保留変化予告演出に該当する。
保留変化予告演出3は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するとともに、保留表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出4は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するとともに、保留表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出5は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するとともに、保留表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出6は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するとともに、保留表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。
また、図52に示すように、この変形例1では、保留変化予告演出において実行される作用演出として、作用演出Aおよび作用演出Bの2種類がある。作用演出Aは、副表示装置9S(サブ表示装置)のみを用いて行われる作用演出である。また、作用演出Bは、演出表示装置9(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いて行われる作用演出である。なお、作用演出を行う際に液晶表示装置のみを用いて行うのではなく、例えば、保留表示やアクティブ表示が変化するタイミングでスピーカから所定の変化音を出力したり、ランプやLEDなどを発光させたりするなど、他の演出装置による演出を伴うようにしてもよい。
図52に示すように、この変形例1では、変動カテゴリコマンドで示される判定結果が非リーチはずれである場合や、スーパーリーチはずれである場合、変動カテゴリコマンドで示される判定結果がスーパーリーチ大当りである場合に、保留変化予告演出の実行が決定される場合がある。
この変形例1では、保留変化予告演出は、副表示装置9Sを用いて保留表示の表示態様を変化可能な演出(本例では、作用演出Aを伴う保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、および保留変化予告演出5。以下、第1保留変化予告演出ともいう)と、演出表示装置9と副表示装置9Sとを連動させた態様により保留表示の表示態様を変化可能な演出(本例では、作用演出Bを伴う保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、および保留変化予告演出6。以下、第2保留変化予告演出ともいう)とに大別されるのであるが、図52に示すように、スーパーリーチ大当りとなる場合には、相対的に第2保留変化予告演出が実行される割合が第1保留変化予告演出が実行される割合よりも高くなっている。また、図52に示すように、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合には、相対的に第2保留変化予告演出が実行される割合が第1保留変化予告演出が実行される割合よりも低くなっている。従って、この変形例1では、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
また、この変形例1では、保留表示の表示態様の変化態様には、予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変化する場合と赤色の丸形表示に変化する場合とがあるのであるが、図52に示すように、第1保留変化予告演出が実行された場合には、相対的に青色の丸形表示に変化する割合が赤色の丸形表示に変化する割合よりも高くなっている。また、図52に示すように、第2保留変化予告演出が実行された場合には、相対的に赤色の丸形表示に変化する割合が青色の丸形表示に変化する割合よりも高くなっている。従って、この変形例1では、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて、予告対象の保留表示が青色の丸形表示と赤色の丸形表示とのいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる。
また、この変形例1では、保留変化予告演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない場合(すなわち、ガセの保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出2)を実行する場合)がある。また、図52に示すように、ガセの第1保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出1)が実行される割合の方が、ガセの第2保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出2)が実行される割合よりも高くなっている。従って、この変形例1では、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されるかに応じて、予告対象の保留表示の表示態様が変化する割合が異なる。具体的には、この変形例1では、ガセの第2保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出2)の方がガセの第1保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出1)よりも実行割合が低いので、相対的に第2保留変化予告演出が実行された場合の方が第1保留変化予告演出が実行された場合よりも、予告対象の保留表示が変化する割合が高い。なお、この変形例1で示した態様にかぎらず、逆に第1保留変化予告演出が実行された場合の方が第2保留変化予告演出が実行された場合よりも、相対的に予告対象の保留表示が変化する割合が高くなるように構成してもよい。
なお、保留変化予告演出の決定の割り振りの仕方は、この変形例1で示したものにかぎられない。例えば、保留表示が変化する前の段階で合算保留記憶表示部18cにおけるいずれの保留表示が予告対象であるかを認識できる場合と認識できない場合とがあるように構成されている場合、予告対象の保留表示を認識できる場合と認識できない場合とで、異なる割合で第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出の実行を決定するようにしてもよい。この場合、例えば、保留変化予告演出における最終変化態様(本例では、青色または赤色の丸形表示)とは異なるが、通常態様とは異なる表示態様(例えば、白色の丸形表示)の保留表示であって、さらに表示態様が変化することを示唆する保留表示(いわゆる白保留表示)を表示可能に構成した場合には、白保留表示が表示されているか否かによって、いずれの保留表示が予告対象となりうるかを類推できる。従って、白保留表示が表示されているか否かによって、異なる割合で第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出の実行を決定するようにしてもよい。
また、この変形例1では、保留変化予告演出において保留表示の表示態様を1回のみ変化させる場合を示しているが、保留表示の表示態様を複数回変化可能に構成してもよい(さらに、アクティブ表示となった後も含めて複数回変化可能に構成してもよい)。この場合、変化回数や、それぞれいずれのタイミングで変化させるか、それぞれいずれの表示態様(色など)に変化させるかの変化パターンを一括して決定するように構成してもよい。また、例えば、アクティブ表示となった後も含めて複数回変化可能に構成する場合には、保留変化予告演出決定処理において、アクティブ表示となった後の変化も含む変化パターンを一括して決定してもよいし、保留変化予告演出決定処理では保留表示の変化パターンのみを決定するようにし、アクティブ表示となった後の変化パターンについては変動開始時の演出図柄変動開始処理で決定するように構成してもよい。
また、この変形例1では、保留変化予告演出において必ず作用演出が実行される場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、作用演出を行わずに保留表示の表示態様が変化する場合があるように構成してもよい。また、そのような作用演出を伴わない保留変化予告演出を実行する場合であって、上記のように保留表示(アクティブ表示も含めてよい)の表示態様を複数回変化可能に構成する場合、その複数回の変化タイミングのうちのいずれのタイミングで作用演出を実行するかや、作用演出の実行回数も決定するように構成してもよい。
また、この変形例1では、作用演出Bが実行される場合の方が、作用演出Aが実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高かったり、いわゆるガセの保留変化予告演出となる割合が少ないなど、有利度合いが高くなる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、作用演出Bが実行される場合の方が、作用演出Aが実行される場合と比較して、有利度合いが低くなるように構成してもよい。
次に、保留変化予告演出の演出態様の具体例について説明する。図53および図54は、変形例1における保留変化予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図53は、第1保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、保留変化予告演出5)の演出態様の具体例を示している。また、図54は、第2保留変化予告演出(保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、保留変化予告演出6)の演出態様の具体例を示している。なお、図53および図54において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図53を用いて、第1保留変化予告演出の演出態様について説明する。図53(1)に示す例では、演出表示装置9(メイン表示装置)において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているものとし、副表示装置9S(サブ表示装置)では、アクティブ表示領域9Aに現在実行中に変動表示に対応して所定表示(アクティブ表示)が表示されているとともに、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が表示されている(すなわち、保留記憶が2つ溜まっている)ものとする。次いで、図53(2)に示すように、新たな始動入賞が発生し、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ増加して3つになったものとする。また、新たな始動入賞が発生したことにもとづいて、第1保留変化予告演出を実行することに決定したものとする。なお、図53に示す例では、保留変化予告演出3または保留変化予告演出5を実行することに決定したものとする。そして、図53(3)に示すように変動表示を終了し、保留記憶を1つ消化して、図53(4)に示すように次の変動表示を開始したものとする。また、図53(4)に示すように、保留記憶を1つ消化したことにより、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ減少して2つになったものとする。
次いで、作用演出Aの開始タイミング(例えば、変動開始1秒後)となると、図53(4)に示すように、副表示装置9S(サブ表示装置)において作用演出Aが開始される。本例では、図53(4)に示すように、作用演出Aとして、副表示装置9S(サブ表示装置)においてアクティブ表示領域9Aおよび合算保留記憶表示部18cの方向に向かって矢200が飛んでいくような態様の演出が実行される。そして、図53(5)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおいて、予告対象の保留表示に矢200が命中したような態様の演出が実行される。
そして、作用演出Aの終了タイミング(例えば、変動開始6秒後)となると、図53(6)に示すように、副表示装置9S(サブ表示装置)において作用演出Aが終了され、予告対象の保留表示の表示態様が変更される。例えば、保留変化予告演出3を実行した場合であれば、図53(6)において予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変更され、保留変化予告演出5を実行した場合であれば、図53(6)において予告対象の保留表示が赤色の丸形表示に変更される。
なお、図53に示す例では、第1保留変化予告演出として保留変化予告演出3または保留変化予告演出5を実行する場合が示されているが、保留変化予告演出1が実行される場合には、図53(4)(5)と同様の態様で作用演出Aが実行されるのみで、図53(6)では、保留表示は通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化しない(いわゆるガセの第1保留変化予告演出となる)ことになる。この場合、例えば、図53と同様の態様で矢が飛んでいくような演出を行うものの保留表示を反れて矢が命中しないような演出を実行してもよい。
次に、図54を用いて、第2保留変化予告演出の演出態様について説明する。図54(1)に示す例では、演出表示装置9(メイン表示装置)において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているものとし、副表示装置9S(サブ表示装置)では、アクティブ表示領域9Aに現在実行中に変動表示に対応して所定表示(アクティブ表示)が表示されているとともに、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が表示されている(すなわち、保留記憶が2つ溜まっている)ものとする。次いで、図54(2)に示すように、新たな始動入賞が発生し、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ増加して3つになったものとする。また、新たな始動入賞が発生したことにもとづいて、第2保留変化予告演出を実行することに決定したものとする。なお、図54に示す例では、保留変化予告演出4または保留変化予告演出6を実行することに決定したものとする。そして、図54(3)に示すように変動表示を終了し、保留記憶を1つ消化して、図54(4)に示すように次の変動表示を開始したものとする。また、図54(4)に示すように、保留記憶を1つ消化したことにより、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ減少して2つになったものとする。
次いで、作用演出Bの開始タイミング(例えば、変動開始1秒後)となると、図54(4)に示すように、演出表示装置9(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いた作用演出Bが開始される。本例では、図54(4)に示すように、作用演出Bとして、恰も、副表示装置9S(サブ表示装置)のアクティブ表示領域9Aおよび合算保留記憶表示部18cの方向に向かって、演出表示装置9(メイン表示装置)において矢201が飛んでいくような態様の演出が実行される。そして、図54(5)に示すように、恰も矢201が演出表示装置9(メン表示装置)から副表示装置9S(サブ表示装置)まで跨って飛んで行って、副表示装置9S(サブ表示装置)の合算保留記憶表示部18cにおいて、予告対象の保留表示に矢201が命中したような態様の演出が実行される。
そして、作用演出Bの終了タイミング(例えば、変動開始6秒後)となると、図54(6)に示すように、演出表示装置9(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いた作用演出Bが終了され、予告対象の保留表示の表示態様が変更される。例えば、保留変化予告演出4を実行した場合であれば、図54(6)において予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変更され、保留変化予告演出6を実行した場合であれば、図54(6)において予告対象の保留表示が赤色の丸形表示に変更される。
なお、図54に示す例では、第2保留変化予告演出として保留変化予告演出4または保留変化予告演出6を実行する場合が示されているが、保留変化予告演出2が実行される場合には、図54(4)(5)と同様の態様で作用演出Bが実行されるのみで、図54(6)では、保留表示は通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化しない(いわゆるガセの第2保留変化予告演出となる)ことになる。この場合、例えば、図54と同様の態様で矢が飛んでいくような演出を行うものの保留表示を反れて矢が命中しないような演出を実行してもよい。
以上に説明したように、この変形例1によれば、第1演出装置(本例では、副表示装置9S(サブ表示装置))および第2演出装置(本例では、演出表示装置9(メイン表示装置))を備え、第1演出装置を用いて特定表示(本例では、保留表示)を表示可能であり(本例では、副表示装置9Sに合算保留記憶表示部18cがある)、特定表示の表示態様を変化可能な変化演出(本例では、保留変化予告演出)を実行可能である。この場合、第1演出装置を用いて特定表示の表示態様を変化可能な第1変化演出(本例では、第1保留変化予告演出(作用演出Aを伴う保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、保留変化予告演出5))と、第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により特定表示の表示態様を変化可能な第2変化演出(本例では、第2保留変化予告演出(作用演出Bを伴う保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、保留変化予告演出6))とを実行可能である。そして、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて特定表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なる(本例では、図52に示すように、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する有利度(信頼度)が高い)。そのため、複数種類の変化演出を実行可能とすることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。また、いずれの変化演出が実行されるかによって期待度が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
なお、変形例1では、保留表示を「特定表示」として説明したが、これに限るものではない。例えば、可変表示に対応する対応表示(アクティブ表示)を「特定表示」とするものであってもよい。具体的には、可変表示の実行中に第1演出装置を用いて該可変表示に対応する対応表示(例えば、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示)を表示可能であり(例えば、副表示装置9Sにアクティブ表示が表示されるアクティブ表示領域がある)、対応表示の表示態様を変化可能な変化演出(例えば、アクティブ表示を通常態様(例えば、黒色の丸形表示)とは異なる特殊表示態様(例えば、青色や赤色の丸形表示)に変化させるアクティブ表示変化予告演出)を実行可能であり、第1演出装置を用いて対応表示の表示態様を変化可能な第1変化演出(例えば、副表示装置9Sを用いてアクティブ表示の表示態様を変化可能な演出第1アクティブ表示変化予告演出)と、第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により対応表示の表示態様を変化可能な第2変化演出(例えば、演出表示装置9と副表示装置9Sとを連動させた態様によりアクティブ表示の表示態様を変化可能な第2アクティブ表示変化予告演出)とを実行可能であり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて対応表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なる(例えば、第2アクティブ表示変化予告演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化した場合には、第1アクティブ表示変化予告演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い)こととしてもよい。そのため、複数種類の変化演出を実行可能とすることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。また、いずれの変化演出が実行されるかによって期待度が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
なお、変形例1では、変化演出として保留変化予告演出とアクティブ表示変化予告演出との両方を実行可能(ただし、1つの変動表示では保留変化予告演出とアクティブ表示変化予告演出とが重複して実行されないように制御)に構成してもよいし、変化演出として保留変化予告演出またはアクティブ表示変化予告演出のいずれか一方のみを実行可能(他方の演出は、一切実行しない)に遊技機を構成してもよい。
また、変形例1では、例えば、遊技状態や演出状態、遊技機における各種の設定状態が特定の状態である場合には、保留変化予告演出またはアクティブ表示変化予告演出のいずれか一方のみを実行するように構成し、特定の状態とは異なる状態では、他方の演出を実行するように構成してもよい。また、さらなる異なる状態では、保留変化予告演出とアクティブ表示変化予告演出との両方を実行可能に構成してもよく、様々な構成態様が考えられる。
また、変形例1では、第1演出装置が副表示装置9S(サブ表示装置)であり、第2演出装置が演出表示装置9(メイン表示装置)である場合を示したが、第1演出装置および第2演出装置は、そのような液晶表示装置である場合にかぎられない。例えば、第1演出装置や第2演出装置を可動可能な可動部材(演出用役物)で構成してもよい。また、例えば、液晶表示装置を可動可能に構成し、その可動可能に構成した液晶表示装置によって第1演出装置や第2演出装置を構成してもよい。さらに、演出装置として、液晶表示装置や可動部材(演出用役物)だけでなく、ランプやLEDなどの発光体や、スピーカなどの音出力装置を用いてもよい。
また、変形例1では、演出表示装置9(メイン表示装置)と副表示装置9S(サブ表示装置)との2つの演出装置を用いる場合を示したが、2つにかぎらず、3以上の演出装置を用いて、保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出を実行可能に構成してもよい。
3つの演出装置を用いる例として、例えば、3つの液晶表示装置を用いて作用演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、1つ目の液晶表示装置を可動可能に構成し、その1つ目の液晶表示装置を可動させながら矢を表示して、その矢がメイン表示装置を経由して、サブ表示装置のアクティブ表示や保留表示に方に向かって飛んでいくような態様で作用演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、3つの演出装置として、液晶表示装置とLEDと演出用役物とを用いて作用演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、演出用役物が可動すると、その可動した演出用役物の近辺に位置するLEDから順にLEDが発光していき、液晶表示装置の近辺に位置するLEDまで発光が達すると、液晶表示装置の表示画面上のアクティブ表示や保留表示の表示態様が変化するような態様で作用演出を実行するように構成してもよい。
また、上記のように3以上の演出装置を用いて作用演出を実行可能に構成する場合、より多くの数の演出装置が連動して作用演出が実行するに従って、有利度合いが高くなる(例えば、ガセの演出となる割合を低くしたり、有利な変化態様に変化する)ように構成してもよい。また、逆に、より多くの数の演出装置が連動して作用演出が実行するに従って、有利度合いが低くなるように構成してもよい。
また、変形例1では、「第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により対応表示の表示態様を変化可能な第2変化演出」とは、第1演出装置と第2演出装置とが何らかの態様で作用することにより第2変化演出を実行することである。例えば、「第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により対応表示の表示態様を変化可能な第2変化演出」とは、図54に示すように、演出表示装置9(メイン表示装置)の表示画面上において、恰も保留表示やアクティブ表示を表示する副表示装置9S(サブ表示装置)に向かって飛んでいくように矢などの画像を表示するなど、保留表示やアクティブ表示に作用するような演出表示を行うものであってもよい。また、例えば、メイン表示装置に代えて演出用役物を備えるように構成する場合に、保留表示やアクティブ表示に向かって演出用役物が可動することによって、物理的な動作により作用するように見せるものであってもよい。
また、変形例1では、保留表示が変化可能な表示態様は複数種類(例えば、青色の丸形表示と赤色の丸形表示)あり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて、保留表示がいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる(例えば、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて、予告対象の保留表示が青色の丸形表示と赤色の丸形表示とのいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって変化態様が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、対応表示が変化可能な表示態様は複数種類(例えば、青色の丸形表示と赤色の丸形表示)あり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて対応表示の表示態様が変化したかに応じて、対応表示がいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる(例えば、第1アクティブ表示変化予告演出または第2アクティブ表示変化予告演出のいずれが実行されてアクティブ表示の表示態様が変化したかに応じて、アクティブ表示が青色の丸形表示と赤色の丸形表示とのいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって変化態様が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、変形例1では、変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない場合(例えば、ガセの保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出2)が実行される場合)があり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されるかに応じて、保留表示の表示態様が変化する割合が異なる(例えば、相対的に第2保留変化予告演出が実行された場合の方が第1保留変化予告演出が実行された場合よりも、予告対象の保留表示が変化する割合が高い)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって保留表示の表示態様が変化する割合が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、変化演出が実行されても対応表示の表示態様が変化しない場合(例えば、ガセのアクティブ表示変化予告演出が実行される場合)があり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されるかに応じて、対応表示の表示態様が変化する割合が異なる(例えば、相対的に第2アクティブ表示変化予告演出が実行された場合の方が第1アクティブ表示変化予告演出が実行された場合よりも、アクティブ表示が変化する割合が高い)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって対応表示の表示態様が変化する割合が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、変形例1では、第2変化演出が実行されて表示態様が変化した場合には、第1変化演出が実行されて表示態様が変化した場合と比較して期待度が高くなる(例えば、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。また、第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。)こととしてもよい。そのため、第2変化演出が実行されることにより遊技者の期待感を向上させることができる。
なお、第2保留変化予告演出や第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合に、第1保留変化予告演出や第1アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなることとしてもよいし、逆に、第1保留変化予告演出や第1アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合に、第2保留変化予告演出や第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。
また、変形例1では、第2保留変化予告演出や第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合の方が大当り期待度が高くなることとしてもよいし、大当り期待度にかぎらず、例えば、確変大当りに対する期待度や、リーチ期待度、擬似連が発生することに対する期待度が高くなるようにしてもよい。また、例えば、保留表示やアクティブ表示が変化するか否かに対する期待度や、複数種類の変化態様がある場合に保留表示やアクティブ表示がいずれの態様に変化するかに対する期待度が高くなるようにしてもよい。
また、この変形例1によれば、第2演出装置は、主表示装置(本例では、演出表示装置9(メイン表示装置))であり、第1演出装置は、副表示装置(本例では、副表示装置9S(サブ表示装置))である。そのため、主表示装置と副表示装置とを用いることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。
また、保留表示の表示態様を変化させるときと対応表示の表示態様を変化させるときとで共通の変化演出を実行可能である(例えば、図53に示すように、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで、同様の演出態様で作用演出Aが実行される。また、図54に示すように、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで、同様の演出態様で作用演出Bが実行される。ただし、厳密には、いずれの保留表示またはアクティブ表示が予告対象であるかによって矢が命中する先が異なるので、一部が共通する演出となっている。)こととしてもよい。そのため、保留表示と対応表示とのいずれが変化するかに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、変形例1では、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで実行される作用演出Aと、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出とで実行される作用演出Bとの両方が同様の演出態様で実行されることとしてもよいし、いずれか一方のみが同様の態様で実行されるように構成してもよい。例えば、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで同様の演出態様で作用演出Aを実行する一方で、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出とでは異なる演出態様の作用演出Bを実行するように構成してもよい。また、逆に、例えば、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで同様の演出態様で作用演出Bを実行する一方で、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出とでは異なる演出態様の作用演出Aを実行するように構成してもよい。
また、作用演出を実行した後、大当りの信頼度を示す表示態様に特定表示を変化可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、作用演出を実行した後、演出内容を示唆する表示態様(例えば、上述した第2特定態様)に特定表示を変化可能であることとしてもよい。
また、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御される期待度を表示態様によって示唆する特定表示を表示し、有利状態に制御されるか否かを報知し、一の可変表示の実行期間において、有利状態に制御されない旨の所定報知が行われた後に特定表示の表示態様が変化して有利状態に制御される旨の特定報知が行われることとしてもよい。具体的には、以下の変形例2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例2においては、上述したアクティブ表示のことを「今回表示」ということがある。また、変形例2においては、上述した保留変化パターンのことを「保留等演出パターン」ということがある。また、変形例2において、保留表示の表示態様および今回表示の表示態様としては、白色、黄色、赤色および虹色が設けられている。なお、大当り期待度は、虹色>赤色>黄色>白色である。
また、変形例2においては、上述した演出表示装置9のことを「画像表示装置5」ということがある。画像表示装置5の表示領域には、例えば、保留表示エリア5Hや今回表示エリア5Kが配置されている。
保留表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の保留数が特定可能に表示される。例えば、保留表示エリア5Hでは、入賞順(消化順)がわかるような態様で、飾り図柄の可変表示の保留数に応じた数の保留表示が表示される。具体的には、第1特図ゲーム(第1特別図柄変動)に対応する飾り図柄の保留表示と、第2特図ゲーム(第2特別図柄変動)に対応する飾り図柄の保留表示とが入賞順に従って並べられて保留表示エリア5Hに表示される。また、保留表示エリア5Hでは、当該特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示が開始される毎に、開始される可変表示に対応する保留表示が消去(消化)されるとともに、消去される保留表示の他に他の保留表示があるときには当該他の保留表示の表示位置が消去される保留表示の側(今回表示エリア5Kの側)に移動(シフト)される。
今回表示エリア5Kでは、今回表示(消化時表示、アクティブ表示などとも称される場合がある)が表示される。今回表示とは、消化された保留表示に対応する飾り図柄の可変表示に応じて表示されるもの(保留表示が消化されるときに消化される保留表示に代えて表示されるもの)である。
図55は、変形例2における画像表示装置の表示例を示す図である。なお、図55において、保留表示の表示態様及び今回表示の表示態様に関して、白色を丸、黄色を四角、赤色を二重丸、虹色を星にて図示している。また、図55(A)に示した保留表示HH1の入賞時には、保留表示HH1に対応する可変表示の変動カテゴリとして「PB’3(スーパーリーチ(大当り))」が決定され、保留表示HH1に対応する保留等演出パターンとして「HP5」が決定されているものとする。
変動カテゴリ「PB’3」は、スーパーリーチ(大当り)の変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB’3」には、ノーマルBからスーパーリーチA(以下、スーパーAという)に発展して大当りとなる変動パターン「PB’3−1」と、ノーマルBからスーパーリーチB(以下、スーパーBという)に発展して大当りとなる変動パターン「PB’3−2」と、ノーマルBからスーパーAに発展して救済大当りとなる変動パターン「PB’3−3」と、ノーマルBからスーパーBに発展して救済大当りとなる変動パターン「PB’3−4」とが属している。なお、救済大当りとは、はずれの報知が一旦行われた後に大当りの報知が行われる大当りである。大当りの報知前に一旦報知されるはずれは仮はずれとも称される。従って、救済大当りは、仮はずれ後の大当りとも称される。他の変動パターンとしては、ノーマルBからスーパーAに発展してはずれとなる変動パターン「PA’3−1」などが設けられている。
保留等演出パターン「HP5」は、保留表示の表示態様を白色とし、今回表示の表示態様(リーチ前)を黄色とし、今回表示の表示態様(リーチ後)を赤色とする保留等演出パターンである。
図55(A)は、今回表示エリア5Kに表示されている今回表示KH0に対応する可変表示において大当り組み合わせではない確定飾り図柄(「4」「1」「3」)が停止表示された場面を表している。今回表示KH0は、括弧内に「元HH0」と記載したように、1つ前の可変表示(非図示)において保留表示HH0(非図示)として保留表示エリア5Hに表示されていたものである。また、図55(A)において保留表示エリア5Hに表示されている保留表示HH1は、次に消化される保留表示である。保留等演出パターン「HP5」では保留表示の表示態様は白色であるため、図55(A)に示すように、保留表示HH1の表示態様は白色(丸)となっている。
図55(B)は、図55(A)に続く場面であり、今回表示エリア5Kに表示されている今回表示KH1に対応する可変表示が開始された場面を表している。今回表示KH1は、図55(A)において保留表示HH1として保留表示エリア5Hに表示されていたものである。なお、符号は省略したが、以下に説明する図55(C)〜図55(L)は、何れも今回表示KH1に対応する可変表示に関するものである。
なお、図55(B)の可変表示が開始される際(保留表示HH1が消化される際に)、保留表示HH1(今回表示KH1)に対応する可変表示の変動パターンとして「PB’3−3(ノーマルBからスーパーAに発展して救済大当り)」が決定されているものとする。つまり、保留等演出パターンが「HP5」であり、変動パターンが「PB’3−3」であるため、今回表示KH1のリーチ前の表示態様は図55(B)に示すように黄色(四角)となる。また、以下に順次説明するが、リーチ後の表示態様は赤色(二重丸)となり、仮はずれ後の表示態様は白色→黄色→赤色→虹色となる。
図55(C)は、図55(B)に続く場面であり、左図柄「7」、右図柄「7」のリーチ状態となる直前の場面を表している。図55(D)は、図55(C)に続く場面であり、「7」のリーチ状態となっている場面を表している。保留等演出パターン「HP5」ではリーチ後の表示態様は赤色であるため、図55(D)に示すように、今回表示KH1の表示態様は赤色(二重丸)となっている。
図55(E)は、図55(D)に続く場面であり、スーパーリーチに発展した場面を表している。図55(E)では、飾り図柄が拡大表示され、背景画像が通常背景画像(図55(D)迄の背景画像)から特別背景画像(図中は桜柄背景画像)に切り替わっている。飾り図柄の拡大表示と特別背景画像とにより、遊技者にスーパーリーチ中であると認識させている。
図55(F)は、図55(E)に続く場面であり、大当り組み合わせではない飾り図柄(「7」「6」「7」)が仮停止表示された場面を表している。なお、仮停止表示の表示態様は、最終停止図柄の停止表示の表示態様とは異なる。即ち、最終停止図柄の停止表示は完全に停止表示するが、仮停止表示の表示態様では完全に停止表示しない(図55(F)では図示を省略したが、例えば僅かに振動する)。仮停止表示では、左図柄、中図柄、右図柄のうちの少なくとも1つが完全に停止表示しなければよい(例えば、左図柄、中図柄、右図柄の全部が完全に停止表示しなくてもよいし、再び可変表示させる中図柄のみが完全に停止表示しなくてもよい)。なお、図55(G)〜図55(J)も仮停止表示である(図55(F)と同様、僅かに振動等している様子については図示を省略している)。
なお、図55(F)は、変動パターン「PB’3−3(ノーマルBからスーパーAに発展して救済大当り)」による仮はずれ(飾り図柄の仮停止表示)であるが、図55(F)では飾り図柄が完全に停止表示しない点を除いて、変動パターン「PA’3−1(ノーマルBからスーパーAに発展してはずれ)」による確定飾り図柄の停止表示と同一又は略同一の表示態様である。従って、遊技者にとって、仮はずれと確定飾り図柄の停止表示とが容易に区別し難くなり、図55(F)の表示が仮はずれであると容易に認識し難くなる。これにより、後に大当りとなることに意外性を与えることができる。なお、一部の遊技者(例えば、当該遊技機1に詳しい遊技者、注意深い遊技者等)にとっては仮はずれと確定飾り図柄の停止表示とが比較的容易に区別できるようにしてもよい。これにより、一部の遊技者に優越感を与えることができる。
図55(G)は、図55(F)に続く場面であり、飾り図柄の拡大表示が解消され(飾り図柄が可変表示開始の大きさに戻り)、背景画像が特別背景画像から通常背景画像に切り替わった場面を表している。また、仮はずれ後の最初の表示態様は白色であるが、図55(G)では今回表示KH1が白色(丸)となっている。なお、図55(G)では飾り図柄が完全に停止表示しない点を除いて、図55(G)に示した表示態様(図55(H)に続く表示態様)と、図55(A)に示した表示態様(次の変動が開始される前の表示態様)とは同一又は略同一の表示態様である。これにより、後に大当りとなることに意外性を与えることができる。なお、上記一部の遊技者にとっては、図55(G)に示した表示態様と図55(A)に示した表示態様とが比較的容易に区別できるようにしてもよい。これにより、一部の遊技者に優越感を与えることができる。
図55(H)は、図55(G)に続く場面を表している。図55(H)では、再び、仮停止表示された飾り図柄が拡大表示された場面を表している。図55(I)は、図55(H)に続く場面を表している。仮はずれ後の2番目の表示態様は黄色であるが、図55(I)では今回表示KH1が黄色(四角)となっている。図55(J)は、図55(I)に続く場面を表している。仮はずれ後の3番目の表示態様は赤色であるが、図55(J)では今回表示KH1が赤色(二重丸)となっている。図55(K)は、図55(J)に続く場面を表している。図55(K)では、再び、中図柄の可変表示が開始されている。また、仮はずれ後の4番目の表示態様は虹色であるが、図55(K)では今回表示KH1が虹色(星)となっている。図55(L)は、大当り組み合わせである確定飾り図柄(「7」「7」「7」)が停止表示された場面を表している。
なお、図55の表示動作例では、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消しているが(図55(G)参照)、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消しなくてもよい。例えば、図55(F)→図55(G)→図55(H)と推移せずに、図55(F)→図55(H)と推移してもよい。また、図55の表示動作例では、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消した後に再び拡大表示しているが(図55(G)、図55(H)参照)、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消した後には再び拡大表示しなくてもよい。
また、図55の表示動作例では、仮はずれ後に背景画像を特別背景画像から通常背景画像に一旦切り替えた後には再び特別背景画像に切り替えていないが(図55(G)、図55(H)参照)、仮はずれ後に背景画像を特別背景画像から通常背景画像に一旦切り替えた後に再び背景画像を通常背景画像から特別背景画像に切り替えてもよい。
なお、仮はずれ後に今回表示が変化するときには、今回表示が変化する旨を示唆するようにしてもよい。例えば、今回表示が変化する前に今回表示をスポットライトで照らす演出を実行してもよい。
また、図55の表示動作例によれば、保留等表示パターンが「HP8」(保留表示の表示態様を赤色とし、今回表示の表示態様(リーチ前)を赤色とし、今回表示の表示態様(リーチ後)を虹色とする保留等演出パターン)であって変動パターンが「PB’3−3」か「PB’3−4」のいずれかであった場合には、今回表示はリーチ後に虹色になるとともに仮はずれ後には変化(白色→黄色→赤色→虹色)が行われるが、リーチ後が虹色になる場合には仮はずれ後の変化を行わないようにしてもよい。具体的には、例えば、保留等表示パターンが「HP8」であって変動パターンが「PB’3−3」か「PB’3−4」のいずれかであった場合には、リーチ後の表示態様として虹色に代えて赤色をセットする(つまり、今回表示が、リーチ前は赤色、リーチ後は赤色、仮はずれ後は白色→黄色→赤色→虹色となる)ようにしてもよい。
以上、上記変形例2によれば、遊技機1は、可変表示を行い、遊技者とって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機であって、特定表示手段は、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度等)を表示態様によって示唆する特定表示(例えば、今回表示等)を表示し(例えば、今回表示エリア5Kに今回表示を表示させる)、有利状態に制御されるか否かを報知する報知手段(例えば、確定飾り図柄等。又は、確定飾り図柄を表示させる演出制御用CPU101等)を備え、一の可変表示の実行期間(図55(B)〜図55(L)に示すような期間等)において、有利状態に制御されない旨の所定報知(例えば、図55(F)に示すような飾り図柄による仮はずれの報知等)が行われた後に特定表示の表示態様が変化(例えば、図55(H)〜図55(K)に示すように白色(丸)→黄色(四角)→赤色(二重丸)→虹色(星)と今回表示の表示態様が変化)して有利状態に制御される旨の特定報知(例えば、図55(L)に示すような確定飾り図柄による大当りの報知等)が行われる。これにより、意外性を与えて興趣を向上させることができる。
また、遊技機1において、今回表示の表示態様は、リーチ前に比べ、仮はずれ報知後には変化し難いこととしてもよい。
また、遊技機1において、今回表示の表示態様は、リーチ後に比べ、仮はずれ報知後には変化し難いこととしてもよい。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて先読み予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。
また、上記の実施の形態では、発生した大当りの大当り種別にもとづいて確変状態へ移行可能とするが、これに限るものではない。例えば、大入賞口内に遊技球が通過可能な特定領域が設けられており、大当り中に該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態へ移行する一方、大当り中に該特定領域を遊技球が通過しなかった場合に通常状態へ移行するようなものであってもよい。その場合、大当り種別によって特定領域への遊技球の通過しやすさを変化させることにより、実質的な確変大当りおよび非確変大当りを実現するものであってもよい。例えば、大当り種別によって大入賞口の開放時間を異ならせることにより、特定領域への遊技球の通過のしやすさを変化させることとしてもよい。具体的には、大入賞口の開放時間が長い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しやすい大当り(実質的な確変大当り)とし、大入賞口の開放時間が短い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しにくい大当り(実質的な非確変大当り)としてもよい。
なお、上述した実施の形態について、特別図柄や演出図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機において適用することとしてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、この発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたがこの発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の実施形態に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を実行可能な遊技機(例えば、図1に記載のパチンコ遊技機1、図56に記載のパチンコ遊技機91など)であって、
画像を表示可能な表示手段(例えば、図1に記載の演出表示装置9、図56に記載の画像表示装置95など)と、
可変表示に対応する特定表示(例えば、図49に記載の保留表示、アクティブ表示など)を、少なくとも、通常態様(例えば、図49に記載の白で表示される保留表示またはアクティブ表示など)と、前記通常態様よりも期待度の高い第1特定態様(例えば、図49に記載の赤で表示される保留表示またはアクティブ表示など)と、演出内容を示唆する第2特定態様(例えば、演出示唆表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)など)とを含むいずれかの表示態様にて表示可能な特定表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における、図32に記載のステップS662,S662a,図38に記載のステップS3713,S3717,S3721,S3725,S3726,図47に記載のステップS4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行する部分などのことをいう。)と、
前記第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における、図43に記載のステップS8004において選択したプロセステーブルに応じて図43に記載のステップS8006,図47に記載のステップS8105を実行することにより、特殊ゾーン演出、擬似連、およびスーパーリーチ演出を実行可能な部分など)と、
オブジェクトが配置された仮想空間の画像をリアルタイムに生成可能な画像生成手段(例えば、図60に記載のステップS9161にて仮想空間表示処理を実行する演出制御用CPU9120など)と、
前記仮想空間における視界を移動可能な移動手段(例えば、図60に記載のステップS9345にて視点と視軸を設定する演出制御用CPU9120など)と、
特定画像データを用いた予告演出(例えば事前演出、報知用演出、結果報知演出など)を実行可能な予告演出手段(例えば、図61に記載のステップS9207にて事前演出制御処理を実行し、図67に記載のステップS9423、S9425にて制御を行う演出制御用CPU9120など)と、を備え、
前記予告演出が実行されることに基づいて、前記移動手段によって移動された視界を、前記仮想空間の特定視界に設定(例えば、図63に記載のステップS9323にて視点PT0と視軸DV0を設定)した後に、前記仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する移動(例えば、図63に記載のステップS9326、S9328によるズームインなど)に伴い、前記特定画像データを用いた表示に切り替え(例えば、図63に記載のステップS9333による表示制御など)、
前記特定表示手段は、前記第2特定態様にて特定表示を表示した後、前記第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき(例えば、示唆された内容の演出が実行された5秒後など)に該特定表示の表示態様を前記第2特定態様から前記第1特定態様に変化可能(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図47に記載のステップS4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行することにより、保留変化パターンとしてP02〜P05のいずれかが選択されていた場合には、第2表示態様である演出示唆表示態様にて表示していた保留表示またはアクティブ表示を、第1特定態様である「赤」に変化可能とすることなど)であることを特徴とする遊技機が挙げられる。このような構成によれば、特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行する期間、および、移動手段によって移動された視界を、前記仮想空間の特定視界に設定した後に、前記仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する移動に伴い、前記特定画像データを用いた表示に切り替える期間を重複するようにしてもよい。このようにすれば、両演出により遊技の興趣を相乗的に高めることができる。
また、特定表示の表示態様を第2特定態様で表示した後に、移動手段によって移動された視界を、前記仮想空間の特定視界に設定した後に、前記仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する移動に伴い、前記特定画像データを用いた表示に切り替えるようにしてもよい。このようにすれば、第2特定態様で特定表示が表示されることによって、前記特定画像データを用いた表示が実行されるかもしれないという期待度を遊技者に与えることができる。
また、移動手段によって移動された視界を、前記仮想空間の特定視界に設定した後に、前記仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する移動に伴い、前記特定画像データを用いた表示に切り替えるようにした後に、特定表示の表示態様が第2特定態様に変化するようにしてもよい。このようにすれば、特定画像データを用いた表示が、特定表示の表示態様が第2特定態様に変化するかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。
また、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出として、移動手段によって移動された視界を、前記仮想空間の特定視界に設定した後に、前記仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する移動に伴い、前記特定画像データを用いた表示に切り替えるようにしてもよい。このようにすれば、オブジェクトが配置された仮想空間の画像を使用した表現力の高い演出を行うことができるので、特定表示の態様が第2特定態様に変化するかもしれないという期待感を遊技者に遊技者に与えることができる。
さらに表示を切り替えることで、遊技者に対して与える違和感を抑える遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、画像を表示可能な表示手段(例えば画像表示装置5など)と、オブジェクトが配置された仮想空間の画像をリアルタイムに生成可能な画像生成手段(例えばステップS161にて仮想空間表示処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記仮想空間における視界を移動可能な移動手段(例えばステップS345にて視点と視軸を設定する演出制御用CPU120など)と、特定画像データを用いた予告演出(例えば事前演出、報知用演出、結果報知演出など)を実行可能な予告演出手段(例えばステップS207にて事前演出制御処理を実行し、ステップS423、S425にて制御を行う演出制御用CPU120など)とを備え、前記予告演出が実行されることに基づいて、前記移動手段によって移動された視界を、前記仮想空間の特定視界に設定(例えばステップS323にて視点PT0と視軸DV0を設定)した後に、前記仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する移動(例えばステップS326、S328によるズームイン)に伴い、前記特定画像データを用いた表示に切り替える(例えばステップS333による表示制御など)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照しつつ、この発明の一実施形態を詳細に説明する。図56は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)91は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)92と、遊技盤92を支持固定する遊技機用枠(台枠)93とから構成されている。遊技盤92には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技領域の内部または外部といった遊技盤92の所定位置には、第1特別図柄表示装置94A、第2特別図柄表示装置94B、画像表示装置95、普通入賞球装置96A、普通可変入賞球装置96B、特別可変入賞球装置97、普通図柄表示器920、第1保留表示器925A、第2保留表示器925B、普図保留表示器925C、通過ゲート941などが設けられている。遊技機用枠93の左右上部位置には、効果音等を再生出力可能なスピーカ98L、98Rが設けられ、遊技領域周辺部には遊技効果ランプ99が設けられている。遊技機用枠93の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられ、打球操作ハンドルの操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力が調整される。遊技領域の下方における遊技機用枠93の所定位置には、遊技球を保持(貯留)する上皿(打球供給皿)と、上皿からの余剰球などを保持(貯留)する下皿が設けられている。下皿を形成する部材にはスティックコントローラ931Aが取り付けられ、上皿を形成する部材にはプッシュボタン931Bが設けられている。
第1特別図柄表示装置94A、第2特別図柄表示装置94B、画像表示装置95の画面上などでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示が行われる。これらの可変表示は、始動入賞の発生に基づいて実行可能となる。始動入賞には、第1始動入賞と第2始動入賞とが含まれている。第1始動入賞は、普通入賞球装置96Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより発生する。第2始動入賞は、普通可変入賞球装置96Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより発生する。第1特別図柄表示装置94Aと第2特別図柄表示装置94Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。画像表示装置95は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置95の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置94Aによる特別図柄(「第1特図」ともいう)の可変表示や第2特別図柄表示装置94Bによる特別図柄(「第2特図」ともいう)の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
図56に示す画像表示装置95の画面上には、複数の可変表示部として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア95L、95C、95Rが配置されている。そして、特図ゲームとして第1特別図柄表示装置94Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置94Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア95L、95C、95Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示の表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置95における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア95L、95C、95Rにて、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。特別図柄や飾り図柄の可変表示における表示結果は、可変表示結果ともいう。特に、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果は、特図表示結果ともいう。このように、画像表示装置95の画面上では、第1特別図柄表示装置94Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置94Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものであってもよいし、特図ゲームにおける特別図柄の変動と対応して、画像表示装置95の画面上に任意の演出画像を表示可能としたものであってもよい。例えば画像表示装置95の画面上では、ストーリー性をもつ演出画像の表示により、特別図柄の可変表示結果などに応じたストーリーの結果を表示するような演出を実行可能にしてもよい。演出画像の表示による演出として、例えばプロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出が行われてもよい。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、試合やバトルに敗北する演出を行う。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、試合やバトルに勝利する演出を行う。あるいは、例えば画像表示装置95の画面上では、特定の表示部位における表示色の変更表示と停止表示とを繰り返す。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、所定の表示色(例えば白色)で停止表示した状態を維持すること、あるいは所定の表示色を非表示とした状態で維持することで、飾り図柄を導出表示する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、所定の表示色とは異なる表示色(例えば赤色)で停止表示した状態を維持することで、飾り図柄を導出表示する。こうして、飾り図柄の可変表示中には、所定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示(最終停止表示)されるものであってもよい。また、飾り図柄の可変表示中には、所定の図柄を示す演出画像の表示と非表示とを繰り返し、他の演出画像は表示されないようにしてもよい。そして、飾り図柄の可変表示結果としては、可変表示に用いられた所定の図柄を示す演出画像が停止表示されることはなく、所定の図柄とは異なる特定の数字や記号などを示す演出画像が表示されることで、飾り図柄を導出表示してもよい。
画像表示装置95の画面上には、飾り図柄表示エリアの他にも、保留表示部95Hが配置されている。保留表示部95Hでは、始動入賞の発生に基づいて実行可能となった可変表示に対応する保留表示が行われる。始動入賞の発生により可変表示の始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示が実行中であることやパチンコ遊技機91が大当り遊技状態に制御されていることなどの理由から、可変表示の開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。可変表示の保留数は、保留記憶数ともいう。第1特別図柄表示装置94Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数は、第1特図保留記憶数ともいう。第2特別図柄表示装置94Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数は、第2特図保留記憶数ともいう。
第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置94Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置94Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
普通入賞球装置96Aおよび普通可変入賞球装置96Bは、画像表示装置95の下方に設けられている。普通入賞球装置96Aは第1始動領域としての第1始動入賞口を形成し、普通可変入賞装置96Bは第2始動領域としての第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置96Bは、図57に示す普通電動役物用のソレノイド981によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備えている。一例として、普通可変入賞球装置96Bでは、普通電動役物用のソレノイド981がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置96Bでは、普通電動役物用のソレノイド981がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置96Bは、ソレノイド981がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド981がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置96Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置96Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図57に示す第1始動口スイッチ922Aによって検出される。普通可変入賞球装置96Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図57に示す第2始動口スイッチ922Bによって検出される。第1始動口スイッチ922Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ922Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
特別可変入賞球装置97は、普通入賞球装置96Aおよび普通可変入賞球装置96Bの下方に設けられている。特別可変入賞球装置97は、大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。特別可変入賞球装置97は、図57に示す大入賞口扉用となるソレノイド982によって開閉駆動される大入賞口扉を備えている。一例として、特別可変入賞球装置97では、大入賞口扉用のソレノイド982がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置97では、大入賞口扉用のソレノイド982がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図57に示すカウントスイッチ923によって検出される。カウントスイッチ923によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置97において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置97において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置97において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
普通図柄表示器920は、例えば図56に示す遊技領域の左側方といった、遊技盤92の所定位置に設けられている。普通図柄表示器920は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLEDあるいは小型の液晶表示装置といった、第1特別図柄表示装置94Aや第2特別図柄表示装置94Bと同様の発光部材または表示部材を用いて構成されていればよい。普通図柄表示器920は、普通図柄の可変表示を実行可能な表示器である。普通図柄の可変表示では、特別図柄とは異なる複数種類あるいは単一種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)が変動可能に表示される。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(あるいは「普通図ゲーム」)とも称される。普通図柄表示器920の上方には、普図保留表示器925Cが設けられている。普図保留表示器925Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート941を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤92の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口および大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
下皿の中央部分などに設けられたスティックコントローラ931Aは、遊技者が把持して傾倒操作などが可能に構成されている。スティックコントローラ931Aは、遊技者が把持して傾倒可能な操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、遊技者が人差し指などで押引可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ931Aを用いた遊技者の動作は、例えば図57に示すコントローラセンサユニット935Aによって検出される。一例として、コントローラセンサユニット935Aは、傾倒方向センサと、トリガセンサとを含んでいる。傾倒方向センサは、操作桿の傾倒方向を検知する。トリガセンサは、トリガボタンの押引有無を検知する。このように、コントローラセンサユニット935Aは、操作桿を用いた傾倒動作や、トリガボタンを用いた押引動作といった、スティックコントローラ931Aを用いた遊技者の動作を検出することができる。
スティックコントローラ931Aの上方にて上皿などに設けられたプッシュボタン931Bは、遊技者による押下操作などが可能に構成されている。プッシュボタン931Bを用いた遊技者の動作は、例えば図57に示すプッシュセンサ935Bによって検出される。すなわち、プッシュセンサ935Bは、プッシュボタン931Bに対する押下動作といった、プッシュボタン931Bを用いた遊技者の動作を検出することができる。
パチンコ遊技機91には、例えば図57に示すような主基板911、演出制御基板912、音声制御基板913、ランプ制御基板914といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機91には、主基板911と演出制御基板912との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板915なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機91における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板911は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機91における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。例えば遊技制御用マイクロコンピュータ9100やスイッチ回路9110、ソレノイド回路9111などが、主基板911に搭載されている。スイッチ回路9110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ9100に伝送する。ソレノイド回路9111は、遊技制御用マイクロコンピュータ9100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド981や大入賞口扉用のソレノイド982に伝送する。
演出制御基板912は、主基板911とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板915を介して主基板911から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置95、スピーカ98L、98Rおよび遊技効果ランプ99や他の装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。音声制御基板913は、演出制御基板912とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板912からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ98L、98Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板914は、演出制御基板912とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板912からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ99や他の装飾用LEDなどに駆動電流を供給するランプドライバ回路などが搭載されている。
主基板911には、図57に示すようなゲートスイッチ921、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ922Aおよび第2始動口スイッチ922B)、カウントスイッチ923といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板911には、第1特別図柄表示装置94A、第2特別図柄表示装置94B、普通図柄表示器920、第1保留表示器925A、第2保留表示器925B、普図保留表示器925Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板911から演出制御基板912などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドが、制御信号として出力され送信される。主基板911から演出制御基板912に向けて伝送される制御信号は、中継基板915によって中継される。中継基板915を介して主基板911から演出制御基板912に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置95における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンド、スピーカ98L、98Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ99や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板911に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ9100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)9101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)9102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)9103と、CPU9103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路9104と、I/O(Input/Output port)9105とを備えて構成される。ROM9101は、書込あるいは書換などが不能な不揮発性で読出専用の半導体メモリとして構成されたものであればよい。あるいは、ROM9101は、例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)あるいはNAND型フラッシュROMといった、電気的に消去や書込あるいは書換などが可能な不揮発性で読出専用の半導体メモリとして構成されたものであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ9100では、CPU9103がROM9101から読み出した遊技制御用のプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機91における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU9103がROM9101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU9103がRAM9102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU9103がRAM9102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU9103がI/O9105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ9100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU9103がI/O9105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ9100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。乱数回路9104は、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ9100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU9103の他にRAM9102が内蔵されていればよく、ROM9101や乱数回路9104、I/O9105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ9100では、例えば乱数回路9104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路9104などのハードウェアによって一部または全部が更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ9100のCPU9103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって一部または全部が更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ9100におけるRAM9102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM9102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU9103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ9100が備えるROM9101には、遊技制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM9101には、CPU9103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM9101には、CPU9103が主基板911から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、複数種類の変動パターンを格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ9100が備えるRAM9102には、パチンコ遊技機91における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板912には、演出制御用のプログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU9120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM9121と、演出制御用CPU9120のワークエリアを提供するRAM9122と、画像表示装置95における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部9123と、演出制御用CPU9120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路9124と、I/O9125とが搭載されている。演出制御用CPU9120、ROM9121、RAM9122は、演出制御基板912に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板912には、画像表示装置95に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板913に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板914に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板912には、スティックコントローラ931Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット935Aから伝送するための配線や、プッシュボタン931Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ935Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
演出制御基板912に搭載されたROM9121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM9121には、演出制御用CPU9120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなどの制御データ)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板912に搭載されたRAM9122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板912に搭載された表示制御部9123は、演出制御用CPU9120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置95における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部9123は、画像表示装置95の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部9123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)などの画像データメモリ、VRAM(Video RAM)、フレームバッファ、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。画像データメモリは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
表示制御部9123に設けられたVDPは、画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。VDPによる画像データ処理機能には、例えば画像表示装置95の画面上に各種画像を表示させるための高速描画機能や動画像デコード機能が含まれてもよい。表示制御部9123のVDPでは、演出制御用CPU9120からの表示制御指令に従って、例えば所定のマトリクス演算(ベクトル演算)といった、各種の画像データ処理が実行される。表示制御部9123のVDPには、ジオメトリプロセッサと描画プロセッサとが含まれていてもよい。ジオメトリプロセッサは、座標変換、透視変換、光源計算、基本図形生成などのジオメトリ処理を行う。描画プロセッサは、複数のポリゴンで構成されるオブジェクトなどの描画(レンダリング)処理を行う。
表示制御部9123に設けられた画像データメモリは、画像表示装置95における画像表示に用いられる各種の画像データ(画像要素データ)を予め記憶している。画像データメモリが記憶する画像データには、画像表示装置95において可変表示される複数種類の飾り図柄といった、複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像要素データが含まれていればよい。画像要素データは、ビットマップ形式で構成されてもよいし、ベクトル形式で構成されてもよい。ビットマップ形式の画像要素データは、主に平面画像の表示やオブジェクト(3次元形状モデル)のテクスチャ表示に用いられ、画素ごとの色情報(RGB値など)を含むものであればよい。ベクトル形式の画像要素データは、仮想空間(仮想3次元空間)に配置されるオブジェクト(3次元形状モデル)の表示に使用可能であり、ポイント、ライン、ポリゴン、立方体や直方体を含む多面体、球体などのワイヤーフレームを表現できればよい。表示制御部9123では、画像データメモリから読み出された画像要素データがVRAMに一時記憶され、VDPによる描画処理などで使用可能に提供される。描画処理などにより作成される演出画像の表示用データは、表示制御部9123のフレームバッファに展開記憶される。演出画像の表示用データは、画像表示装置95の表示領域を構成する各画素の階調データ(色信号データ)であればよい。フレームバッファから読み出された表示用データをLCD駆動回路へと供給し、階調データ(色信号データ)に応じた色信号とともに走査信号を生成して、画像表示装置95に出力することにより、画像表示装置95の表示領域に各種画像を表示させればよい。
オブジェクト(3次元形状モデル)は、人間が視覚により認識可能な表示対象として、位置、姿勢、輪郭、模様、色彩などの3次元幾何形態を示す形態情報により構成され、その3次元幾何形態を2次元平面(投影面)に投影したコンピュータグラフィックにより表現可能である。仮想空間は、オブジェクトや仮想カメラの配置を表現するために用いられる3次元座標系の座標を指定可能な空間として、コンピュータを用いて生成される仮想的な空間である。仮想カメラは、仮想空間に配置されたオブジェクトが2次元平面(投影面)に投影される範囲を特定可能にするものである。オブジェクトが投影される範囲は、仮想空間における視界(視野範囲)となり、仮想空間における仮想カメラの位置と視線方向とを用いて決めることができる。仮想空間における仮想カメラの位置は、視点と称される。仮想空間における仮想カメラの視線方向は、視軸と称される。なお、視点や視軸の他に、仮想カメラの傾き、拡縮率、視野角(画角)、アスペクト(表示画面の縦横比)などを用いて、仮想空間における視界が決められてもよい。仮想空間の画像は、2次元の平面画像を予め用意した場合とは異なり、3次元の空間内に配置したオブジェクトや仮想カメラを時間経過に伴い変化可能に設定して、2次元平面(投影面)に投影した場合の画像を実時間で表示可能に描画する画像データが生成される。
演出制御基板912に搭載されたI/O9125は、例えば主基板911などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板912の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O9125の出力ポートからは、画像表示装置95へと伝送される映像信号や、音声制御基板913へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板914へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機91においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機91における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図57に示す第1始動口スイッチ922Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置94Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置96Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図57に示す第2始動口スイッチ922Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置94Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置96Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート941を通過した遊技球が図57に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器920にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器920による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置96Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置94Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置94Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図57に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ9100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置94Aや第2特別図柄表示装置94Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置95の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア95L、95C、95Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア95L、95C、95Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置94Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置94Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置95において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な有利状態のうちで特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応している。可変表示結果は特図ゲームが開始されるときに決定(事前決定)されるので、大当り遊技状態に制御されるか否かについても、可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。
第1特別図柄表示装置94Aまたは第2特別図柄表示装置94Bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置95の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア95L、95C、95Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置97が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ923により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置97を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り種別が「突確」となった場合に、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置97を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行されてもよい。
大当り遊技状態が終了した後には、予め定められた確変制御条件が成立したことに基づいて、通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態のうちで特別遊技状態に含まれる確変状態に制御されることがある。確変状態のときに可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)は、通常状態のときよりも高くなる。確変状態は、通常状態よりも大当り遊技状態に制御される確率が高くなることから、高確率状態とも称される。確変状態との対比において、通常状態などは低確率状態に含まれる。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、予め定められた確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、特別遊技状態に含まれて確変状態とは異なる時短状態に制御されることがある。時短状態のときには、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、予め定められた時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置96Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器920による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置96Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置96Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置96Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。高開放制御が行われる遊技状態は、高開放状態(あるいは有利開放状態)とも称される。高開放状態との対比において、通常状態などは低開放状態(あるいは通常開放状態)とも称される。確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置95において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置95の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置95における表示動作のみならず、スピーカ98L、98Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ99などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置95の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板911の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回)まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア95L、95C、95Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア95L、95C、95Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア95L、95Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み演出ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称される。
第1特別図柄表示装置94Aまたは第2特別図柄表示装置94Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
次に、この実施例におけるパチンコ遊技機91の動作(作用)を説明する。
主基板911では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ9100が起動し、CPU9103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU9103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM9102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ9100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU9103へ送出され、CPU9103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機91の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU9103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、遊技制御プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機91における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路9110を介してゲートスイッチ921、第1始動口スイッチ922A、第2始動口スイッチ922B、カウントスイッチ923といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機91の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機91の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板911の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる遊技制御プロセス処理では、RAM9102に設けられた遊技プロセスフラグの値をパチンコ遊技機91における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置94Aや第2特別図柄表示装置94Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置97における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器920における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置96Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板911から演出制御基板912などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM9102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O9105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板912に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図58は、遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図58に示す遊技制御プロセス処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ9100のCPU9103は、まず、始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップS911)。始動入賞が発生したと判定された場合には(ステップS911;Yes)、入賞時乱数を取得する(ステップS912)。入賞時乱数には、遊技用乱数のうちで、可変表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3とが含まれていればよい。
ステップS912に続いて、始動入賞時コマンドとなる演出制御コマンドを送信する(ステップS913)。始動入賞時コマンドには、始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドとが含まれていればよい。始動口入賞指定コマンドは、第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞の発生を特定可能に通知する演出制御コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数といった保留記憶数を特定可能に通知する演出制御コマンドである。
ステップS911にて始動入賞が発生していないと判定された場合や(ステップS911;No)、ステップS913によるコマンド送信が行われた後には、遊技プロセスフラグの値を判定する(ステップS921)。遊技プロセスフラグは、例えばRAM9102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられ、遊技制御の進行に応じて“0”〜“3”の値のいずれかが可変設定される。
ステップS921にて遊技プロセスフラグの値が“0”であると判定された場合には(ステップS921;“0”)、可変表示を開始可能であるか否かを判定する(ステップS9101)。ステップS9101では、例えば保留記憶数が「0」以外である場合に、可変表示を開始可能と判定される。可変表示を開始不可能と判定された場合には(ステップS9101;No)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対し、可変表示を開始可能と判定された場合には(ステップS9101;Yes)、可変表示結果を決定する(ステップS9102)。ステップS9102では、可変表示結果決定用の乱数値と可変表示結果決定テーブルとを用いて、可変表示結果を「ハズレ」とするか「大当り」とするかを所定割合で決定する。パチンコ遊技機91における遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で可変表示結果が「大当り」に決定されるように、可変表示結果決定テーブルにおける決定値が設定されていればよい。可変表示結果を「大当り」とすることが決定された場合には、大当り種別を「非確変」とするか「確変」とするかを所定割合で決定する。続いて、例えば大当りフラグといった、内部フラグなどの設定を行う(ステップS9103)。次に、遊技プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS9104)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS921にて遊技プロセスフラグの値が“1”であると判定された場合には(ステップS921;“1”)、変動パターンなどを決定する(ステップS9111)。ステップS9111では、各変動パターンの決定割合を、可変表示結果が「大当り」に決定されたか否かに応じて異ならせることにより、各変動パターンに対応して可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り期待度)を異ならせることができる。
図59は、この他の形態例における変動パターンを示している。この形態例では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとを含んでいればよい。図59に示すような複数の変動パターンに対応して、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間が予め定められている。したがって、ステップS9111で決定された変動パターンによる可変表示が実行される場合には、特図変動時間に対応する可変表示期間において、特別図柄などの可変表示が行われた後に、特図表示結果などの可変表示結果が導出表示される。
図58に示すステップS9111に続いて、可変表示開始時コマンドとなる演出制御コマンドを送信する(ステップS9112)。可変表示開始時コマンドには、変動開始コマンドと、可変表示結果通知コマンドと、変動パターン指定コマンドとが含まれていればよい。ステップS9112によるコマンド送信が行われた後には、遊技プロセスフラグを“2”に更新してから(ステップS9113)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS921にて遊技プロセスフラグの値が“2”であると判定された場合には(ステップS921;“2”)、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS9121)。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS9121;No)、特別図柄などを可変表示するための制御を行ってから(ステップS9122)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS9121にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップS9121;Yes)、特別図柄などを停止表示するための制御を行う(ステップS9123)。続いて、可変表示終了時コマンドを送信するとともに(ステップS9124)、可変表示終了時における遊技状態の設定を行う(ステップS9124A)。ステップS9124Aでは、例えば可変表示の実行回数が予め定められた時短終了判定値に達したときのように、予め定められた時短終了条件が成立したときに、時短制御が行われる時短状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われる。確変終了条件が成立したときに、確変制御が行われる確変状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われてもよい。その後、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定し(ステップS9125)、「大当り」である場合には(ステップS9125;Yes)、遊技プロセスフラグの値を“3”に更新する一方(ステップS9126)、「大当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS9125;No)、遊技プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)してから(ステップS9127)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS921にて遊技プロセスフラグの値が“3”であると判定された場合には(ステップS921;“3”)、大当り遊技状態が終了する大当り終了であるか否かを判定する(ステップS9131)。大当り終了ではないと判定された場合には(ステップS9131;No)、大当り遊技状態に制御される大当り時の制御を行ってから(ステップS9132)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対し、ステップS9131にて大当り終了であると判定された場合には(ステップS9131;Yes)、大当り終了後における遊技状態の設定を行う(ステップS9133)。ステップS9133では、例えば大当り種別に応じて、時短制御が行われる時短状態を開始するための設定や、確変制御が行われる確変状態を開始するための設定などが行われる。ステップS9133に続いて、遊技プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)してから(ステップS9134)、遊技制御プロセス処理を終了する。
次に、演出制御基板912における動作を説明する。演出制御基板912では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU9120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理では、初期化処理が実行されることなどにより、演出制御の初期設定が行われる。その後、予め定められた演出制御用割込み時間(例えば、2ミリ秒)が経過して演出制御用のタイマ割込みが発生するごとに、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理などが実行される。演出制御用のタイマ割込みとは別に、コマンド受信用の割込みが発生したときには、主基板911から伝送された演出制御コマンドとなる制御信号を取り込み、例えばRAM9122の所定領域(演出制御バッファ設定部)に設けられた演出制御コマンド受信用バッファなどに、演出制御コマンドを格納する。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。その判定結果に基づいて、受信した演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置95の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ98L、98Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ99および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板911から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM9122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図60は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図60に示す演出制御プロセス処理では、仮想空間表示処理(ステップS9161)を実行した後に、RAM9122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に記憶された演出プロセスフラグの値に応じて、演出制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から選択された処理を実行する。演出プロセスフラグの値に応じて実行される処理には、可変表示開始待ち処理(ステップS9170)、可変表示開始設定処理(ステップS9171)、可変表示中演出処理(ステップS9172)、特図当り待ち処理(ステップS9173)、アタッカー開放時演出処理(ステップS9174)、エンディング演出処理(ステップS9175)が含まれている。
ステップS9161の仮想空間表示処理は、予め用意されたオブジェクトが配置された仮想空間の画像を、リアルタイムに生成可能とするための処理である。画像表示装置95の画面上では、予め定められた態様の仮想空間表示が行われる。仮想空間表示の一例として、コンサートのステージが配置された仮想空間を仮想カメラで撮像した画像を表示すればよい。仮想空間では、予め定められたパターンで仮想カメラが移動可能であり、仮想カメラの位置に応じた画像をリアルタイムに生成して、画像表示装置95の画面上に表示すればよい。
ステップS9170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板911から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置95の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置94Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置94Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS9171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置94Aや第2特別図柄表示装置94Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置95の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS9172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU9120は、RAM9122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板911から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板911からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板912の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS9173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板911から伝送された当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態に制御されるか否かを判定する処理を含んでいる。例えばステップS9172の可変表示中演出処理で設定された当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過するまでに、主基板911から伝送された当り開始指定コマンドを受信したか否かに応じて、大当り遊技状態に制御されるか否かを判定すればよい。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態に制御される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態に制御されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS9174のアタッカー開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。アタッカー開放時演出処理は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく各種演出の実行を制御する処理を含んでいる。より具体的に、演出画像を画像表示装置95の画面上に表示させることや、音声制御基板913に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ98L、98Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板914に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ99や装飾用LEDを点灯や消灯あるいは点滅させることといった、アタッカーとしての大入賞口扉が開放状態となる所定期間における演出を実行可能にする。アタッカー開放時演出処理では、例えば主基板911からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS9175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。エンディング演出処理は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく各種演出の実行を制御する処理を含んでいる。より具体的に、演出画像を画像表示装置95の画面上に表示させることや、音声制御基板913に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ98L、98Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板914に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ99や装飾用LEDを点灯や消灯あるいは点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における演出を実行可能にする。
図61は、仮想空間表示処理として、図60のステップS9161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図61に示す仮想空間表示処理では、まず、平面画像を表示中であるか否かを判定する(ステップS9201)。ステップS9201では、例えばRAM9122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に記憶された平面画像表示中フラグがオンである場合に、平面画像を表示中であると判定すればよい。平面画像を表示中と判定された場合には(ステップS9201;Yes)、仮想空間表示処理を終了する。
ステップS9201にて平面画像を表示中ではないと判定された場合には(ステップS9201;No)、空間表示の開始であるか否かを判定する(ステップS9202)。ステップS9202では、平面画像の表示を終了して仮想空間の画像表示を開始するときに、空間表示の開始であると判定すればよい。空間表示の開始と判定された場合には(ステップS9202;Yes)、仮想空間を生成する設定が行われる(ステップS9203)。ステップS9203では、仮想空間となる3次元シーンの初期設定が行われる。
ステップS9203に続いて、表示対象となるオブジェクトの初期配置を設定する(ステップS9204)。オブジェクトの初期配置は、ROM9121に予め記憶されている演出制御パターンの制御データによって指定されてもよい。あるいは、演出制御用CPU9120が表示制御部9123のVDPに対して仮想空間の初期表示を指定したときに、画像データメモリから読み出された仮想空間の初期設定情報によって指定されてもよい。その後、仮想空間における仮想カメラの初期設定が行われる(ステップS9205)。ステップS9205では、演出制御用CPU9120からの表示制御指令または画像データメモリから読み出された仮想空間の初期設定情報に基づいて、仮想空間の初期表示に用いる仮想カメラの初期設定情報が指定される。仮想カメラの初期設定情報は、仮想カメラの種類(透視投影または正射投影)、位置座標(仮想カメラの初期視点位置)、傾き、視軸(視野範囲の中心座標)、視野角(画角)、アスペクト(表示画面の縦横比)、クリッピング範囲(視体積の前方クリップ面および後方クリップ面)の全部または一部を示す情報であればよい。このような仮想カメラの初期設定により、仮想空間における視界(視野範囲)の初期設定を可能にする。ステップS9203〜S9205での設定にあわせて、例えば仮想空間における光源の配置や種類、明度といった、仮想空間の画像を表示するために必要な各種の設定が行われてもよい。
ステップS9202にて空間表示の開始ではないと判定された場合や(ステップS9202;No)、ステップS9205における設定の後には、ダンス表示制御処理(ステップS9206)、事前演出制御処理(ステップS9207)、通常表示制御処理(ステップS9208)が順次に実行される。その後、所定の投影変換を用いて仮想空間の描画を実行するための設定が行われた後に(ステップS9209)、仮想空間表示処理を終了する。ステップS9209では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、例えば各種の座標変換や隠面消去、シェーディング、ブレンディング、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせた画像データ処理が、表示制御部9123のVDPにて実行可能となればよい。
図62は、ダンス表示制御処理として、図61のステップS9206にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。画像表示装置95の保留表示部95Hでは、予め定められた動作や態様のダンス表示が行われる。ダンス表示の一例として、第1始動入賞口への入賞に対応する保留記憶数の上限値である「4」に応じた人数のダンサーCHaの画像を表示すればよい。ダンサーCHaの画像は、飾り図柄の可変表示が行われるときに、飾り図柄の画像よりも遊技者にとって奥側(後方側)のレイヤーに表示すればよい。ダンス表示は、変動中ダンス表示と、停止中ダンス表示とを含んでいる。変動中ダンス表示と停止中ダンス表示とでは、ダンサーCHaの画像表示における動作または態様が異なっていればよい。なお、動作が異なるダンサーCHaの画像を共通の態様で表示してもよいし、動作が共通するダンサーCHaの画像を異なる態様で表示してもよい。以下、動作や態様が異なる場合について、同様である。
図62に示すダンス表示制御処理では、変動中表示条件が成立したか否かを判定する(ステップS9301)。変動中表示条件は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に対応する動作や態様でダンス表示を行うための条件として、演出制御パターンの制御データなどを用いて予め設定されていればよい。演出制御用CPU9120が所定の条件判定プログラムを実行することにより、変動中表示条件が成立したか否かを判定してもよい。ステップS9301では、停止中ダンス表示の実行中にて、主基板911からの変動開始コマンドにより可変表示の開始が特定されたときに、変動中表示条件が成立したと判定すればよい。変動中表示条件が成立したと判定された場合には(ステップS9301;Yes)、変動中ダンス表示を開始させる制御を行う(ステップS9302)。ステップS9302では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、ダンサーCHaの画像を、可変表示の実行中に対応する動作や態様で表示するための画像データ処理を、表示制御部9123のVDPにて実行可能とすればよい。ステップS9302での制御により、可変表示の実行中に対応する楽曲や映像の出力が開始され、それらの楽曲や映像に応じて動作や態様が異なるダンサーCHaの画像を表示すればよい。
ステップS9301にて変動中開始条件が成立していないと判定された場合には(ステップS9301;No)、停止中表示条件が成立したか否かを判定する(ステップS9303)。停止中表示条件は、可変表示の停止中に対応する動作や態様でダンス表示を行うための条件として、演出制御パターンの制御データなどを用いて予め設定されていればよい。演出制御用CPU9120が所定の条件判定プログラムを実行することにより、停止中表示条件が成立したか否かを判定してもよい。ステップS9303では、変動中ダンス表示の実行中にて、主基板911からのデモ表示コマンド(客待ちデモコマンド)を受信した後、発射オンコマンドを最後に受信してからの経過時間が所定時間(例えば15秒間)に達したときに、停止中表示開始条件が成立したと判定すればよい。
デモ表示コマンドは、可変表示の終了に対応して主基板911から送信され、デモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンドである。デモンストレーション表示は、例えば画像表示装置95の画面上に所定の演出画像(デモ画像)を表示可能なものでもよい。発射オンコマンドは、発射球検出センサにて遊技球が発射されていると検出された場合に主基板911から送信され、遊技球が発射されていることを示す演出制御コマンドである。発射球検出センサは、遊技盤92の所定位置(例えば打球発射装置の近傍、または誘導レールの任意箇所など)にて、遊技球の発射が行われているか否かを検出可能な近接センサまたはフォトセンサなどであればよい。発射球検出センサにて遊技球の発射が検出されていない場合には、遊技球が発射されていないことを示す発射オフコマンドが送信されてもよい。
ステップS9303にて停止中表示条件が成立したと判定された場合には(ステップS9303;Yes)、停止中ダンス表示を開始させる制御を行う(ステップS9304)。ステップS9304では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、ダンサーCHaの画像を、可変表示の停止中に対応する動作や態様で表示するための画像データ処理を、表示制御部9123のVDPにて実行可能とすればよい。ステップS9304での制御により、変動中ダンス表示を終了するとともに、出力中の楽曲や映像の再生も終了して、停止中専用の楽曲や映像に応じた動作や態様で、ダンサーCHaの画像を表示すればよい。
ステップS9303にて停止中表示条件が成立していないと判定された場合には(ステップS9303;No)、実行中のダンス表示を継続させる制御を行う(ステップS9305)。これにより、変動中ダンス表示が実行されている場合には、ステップS9303にて停止中表示条件が成立したと判定されるまで、変動中ダンス表示を継続して実行する。これに対し、停止中ダンス表示が実行されている場合には、ステップS9301にて変動中表示条件が成立したと判定されるまで、停止中ダンス表示を継続して実行する。
ステップS9302、S9304、S9305のいずれかによる制御を行った後には、始動入賞ありか否かを判定する(ステップS9306)。ステップS9306では、主基板911からの始動口入賞指定コマンドにより第1始動入賞の発生が特定された場合に、始動入賞ありと判定すればよい。始動口入賞指定コマンドにより第2始動入賞の発生が特定された場合にも、始動入賞ありと判定してもよい。始動入賞なしと判定された場合には(ステップS9306;No)、ダンス表示制御処理を終了する。これに対し、始動入賞ありと判定された場合には(ステップS9306;Yes)、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップS9307)、ダンス表示制御処理を終了する。ステップS9307では、始動入賞の発生に応じた表示制御指令により、ダンサーCHaの画像を、目立たせるための画像データ処理が、表示制御部9123のVDPにて実行可能となればよい。例えば、保留表示としてスポットライト95hを表示し、ダンサーCHaにスポットライトを当てた画像を表示することで、ダンサーCHaの画像を目立たせるように表示できればよい。
図63は、事前演出制御処理として、図61のステップS9207にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機91では、予告演出として、事前演出、報知用演出、結果報知演出を含む演出が実行される場合がある。このうち、事前演出は、リアルタイムに生成された仮想空間の画像を用いた表示演出を含み、報知用演出と結果報知演出は、予め用意された平面画像を用いた表示演出を含む。事前演出が仮想空間の画像を用いた表示演出を含んでいるので、事前演出制御処理は、仮想空間表示処理において実行される。事前演出の終了に対応して、報知用演出の実行が開始される場合に、仮想空間の画像を用いた表示は、平面画像を用いた表示へと切り替えられる。
図63に示す事前演出制御処理では、予告演出の開始であるか否かを判定する(ステップS9321)。演出制御用CPU9120は、演出制御パターンの制御データに基づいて、予告演出の開始であるか否かを判定すればよい。予告演出の開始と判定された場合には(ステップS9321;Yes)、演出開始時に対応して仮想カメラを選択する設定を行う(ステップS9322)。また、演出開始時に対応して視点と視軸の設定を行う(ステップS9323)。
仮想空間内には、複数の仮想カメラに対応した移動経路が予め定められている。複数の仮想カメラは、仮想空間の画像を表示中にて予め定められたカメラ変更条件が成立したときに、使用する仮想カメラの選択を変更することができる。ステップS9322、S9323では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、仮想空間における特定視界を撮像できる仮想カメラが、表示制御部9123のVDPによって選択され、選択された仮想カメラの視点と視軸が設定されるようにすればよい。仮想空間における特定視界は、仮想空間に配置された特定オブジェクトを特定視点から特定視軸で撮像した場合の視界として、予め指定されていればよい。特定オブジェクトは、特定のキャラクタあるいは任意の物体を表現する形態(輪郭、模様、色彩など)の表示対象として、予め指定されたものであればよい。
ステップS9323の設定に続いて、ズームイン表示期間を設定する(ステップS9324)。ズームイン表示期間は、事前演出において仮想カメラの撮像による仮想空間の視界を特定視界に設定した後に、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する仮想カメラの移動を行う期間として、演出制御パターンの制御データなどにより予め指定されていればよい。事前演出が実行される期間は、全体がズームイン表示期間となるように指定されていればよい。特定オブジェクトに対する仮想カメラの移動は、例えば特定オブジェクトに向けて仮想カメラが直線的に接近するような移動であればよい。仮想カメラの移動に代えて、仮想カメラのズーム倍率を変更してもよい。すなわち、ズームイン表示期間は、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する仮想カメラのズーム倍率を変更する期間であってもよい。
ステップS9324にてズームイン表示期間を設定した後には、エフェクト表示を開始させる設定を行う(ステップS9325)。エフェクト表示は、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対するズームインに伴い、特定オブジェクトに対して付加されて装飾効果を高める表示である。ステップS9325では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、エフェクト表示を行うための画像データ処理が、表示制御部9123のVDPにて実行可能となればよい。ステップS9325の設定に続いて、ズームインを開始させる制御を行い(ステップS9326)、事前演出制御処理を終了する。ステップS9326では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する仮想カメラの移動にあわせた画像データ処理が、表示制御部9123のVDPにて実行可能となればよい。
ステップS9321にて予告演出の開始ではないと判定された場合には(ステップS9321;No)、ズームイン表示期間であるか否かを判定する(ステップS9327)。ズームイン表示期間ではないと判定された場合には(ステップS9327;No)、事前演出が実行されていないので、事前演出制御処理を終了する。これに対し、ズームイン表示期間と判定された場合には(ステップS9327;Yes)、ズームインを継続させる制御を行う(ステップS9328)。そして、ズームインの完了であるか否かを判定する(ステップS9329)。ステップS9329では、例えばズームインタイマを用いて計測した経過時間がズームイン表示期間に対応して予め定められた完了判定値に達したときに、ズームインの完了と判定すればよい。
ステップS9329にてズームインの完了ではないと判定された場合には(ステップS9329;No)、事前演出制御処理を終了する。これに対し、ズームインの完了と判定された場合には(ステップS9329;Yes)、予告演出パターンYPA0であるか否かを判定する(ステップS9330)。図66(C)に示すように、予告演出パターンYPA0の場合には、事前演出のみが実行されて、報知用演出および結果報知演出が実行されない。そのため、仮想空間の画像の表示が平面画像の表示に切り替えられることなく、予告演出が終了する。そこで、予告演出パターンYPA0と判定された場合には(ステップS9330;Yes)、ズームイン表示期間の終了に対応するズームインの完了に対応して、ズームインを終了させる制御を行う(ステップS9331)。ステップS9331では、例えばステップS9322、S9323にて設定した仮想カメラの選択や視点と視軸を再設定して、その位置から予告演出の実行中以外の通常時における視界の移動を可能にしてもよい。あるいは、ステップS9322、S9323での設定とは異なる仮想カメラの選択や視点と視軸の設定を行い、通常時における視界の移動を可能にしてもよい。ズームインの完了に対応する仮想カメラの選択や視点と視軸の設定は、演出制御パターンの制御データなどにより予め指定されてもよいし、通常時に視界を移動可能な設定範囲のうちから、所定割合で決定されてもよい。
ステップS9330にて予告演出パターンYPA0ではないと判定された場合には(ステップS9330;No)、仮想空間の画像の表示を平面画像の表示に切り替える場合に対応した制御や設定が行われる。図66(C)に示すように、予告演出パターンYPA0以外の予告演出パターンYPA1〜YPA4のいずれかである場合には、事前演出が実行された後に、報知用演出および結果報知演出が実行される。そのため、事前演出の終了に対応して、仮想空間の画像の表示が平面画像の表示に切り替えられる。これらの場合には、中間画像を表示する制御を行う(ステップS9332)。中間画像は、仮想空間の画像を平面画像に切り替えて表示するときに、表示の切替えに伴う違和感を防止するための演出画像として、予め用意されていればよい。ステップS9332では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、中間画像を表示するための画像データ処理が、表示制御部9123のVDPにて実行可能となればよい。
ステップS9332での制御に続いて、平面画像を表示する制御を行う(ステップS9333)。平面画像は、事前演出に続いて報知用演出を実行するために用いられる特定画像データとして、予め用意されていればよい。報知用演出や結果報知演出で表示される平面画像は、静止画像に対応する符号化方式(例えばGIF、PNG、BMP、JPEGなど)を用いてエンコードされた画像データを用いて、複数コマの静止画像を連続的に再生することでアニメーション表示が行われるようにしてもよい。あるいは、報知用演出や結果報知演出で表示される平面画像は、動画像に対応する符号化方式(例えばMOV、OGG、DivX、MPEGなど)を用いてエンコードされた画像データを用いて、動画像の表示が行われるようにしてもよい。このときには、平面画像の表示中に対応する設定を行ってから(ステップS9334)、事前演出制御処理を終了する。ステップS9334では、例えば平面画像表示中フラグをオン状態にセットすればよい。
図64は、通常表示制御処理として、図61のステップS9208にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図64に示す通常表示制御処理では、事前演出中であるか否かを判定する(ステップS9341)。ステップS9341では、例えばズームイン表示期間の設定があるときに、事前演出中であると判定すればよい。なお、予告演出のうちで、報知用演出や結果報知演出が実行されているときには、平面画像が表示されているので、図61のステップS9201にて平面画像の表示中と判定されることにより、通常表示制御処理そのものが実行されない。ステップS9341にて事前演出中と判定された場合には(ステップS9341;Yes)、通常表示制御処理を終了する。事前演出中ではないと判定された場合には(ステップS9341;No)、カメラ変更条件が成立したか否かを判定する(ステップS9342)。カメラ変更条件は、仮想空間を撮像する仮想カメラの選択を変更する条件として、例えば演出制御パターンの制御データなどにより、予め指定されていればよい。演出制御用CPU9120が所定の条件判定プログラムを実行することにより、カメラ変更条件が成立したか否かを判定してもよい。一例として、現在時刻が特定時刻となった場合に、カメラ変更条件が成立したと判定してもよい。可変表示の実行回数が特定回数となった場合に、カメラ変更条件が成立したと判定してもよい。特定の演出モードに移行した場合に、カメラ変更条件が成立したと判定してもよい。その他、遊技の進行または演出の進行にあわせて、あるいは遊技の進行や演出の進行にかかわらず、予め定められた任意のタイミングにて、所定割合でカメラ変更条件を成立させるか否かを決定してもよい。
ステップS9342にてカメラ変更条件が成立したと判定された場合には(ステップS9342;Yes)、仮想カメラの選択を変更する設定を行う(ステップS9343)。ステップS9343では、例えば演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、仮想空間を撮像する仮想カメラが、表示制御部9123のVDPによって変更され、変更後における仮想カメラの視点と視軸が設定されるようにすればよい。複数の仮想カメラは、予め定められた順番で選択が変更されてもよい。いずれの仮想カメラを選択するかは、所定割合で決定されてもよい。仮想カメラの選択割合は、割合変更条件が成立したときに、成立しないときとは異なる割合が設定されてもよい。複数の仮想カメラは、第1仮想カメラと、第1仮想カメラよりも選択割合が高い第2仮想カメラとを含んでもよい。可変表示結果が「大当り」となって有利状態である大当り遊技状態に制御される場合に、大当り遊技状態に制御されない場合とは異なる仮想カメラを選択可能としてもよいし、異なる選択割合で仮想カメラが選択されてもよい。例えば可変表示結果が「大当り」となって有利状態である大当り遊技状態に制御される場合に、他の仮想カメラよりも選択割合が高くなる特定仮想カメラを含んでもよい。大当り遊技状態に制御されるか否かは、始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果コマンドにより特定されてもよいし、可変表示開始時コマンドに含まれる可変表示結果通知コマンドにより特定されてもよい。すなわち、可変表示に関する情報に基づいて、異なる仮想カメラを選択可能としてもよいし、異なる選択割合で仮想カメラが選択されてもよい。パチンコ遊技機91における演出状態が、特定演出モードである場合には、通常演出モードである場合とは異なる仮想カメラを選択可能としてもよいし、異なる選択割合で仮想カメラが選択されてもよい。その他、遊技の進行または演出の進行に応じて異なる割合で、あるいは遊技の進行や演出の進行にかかわらず共通の割合で、いずれの仮想カメラを選択するかが決定されてもよい。
ステップS9342にてカメラ変更条件の成立ではないと判定された場合や(ステップS342;No)、ステップS9343にて設定を行った後には、オブジェクトの配置を更新する制御を行う(ステップS9344)。オブジェクトの配置情報は、ROM9101に予め記憶されている演出制御パターンの制御データにて示されてもよい。あるいは、演出制御用CPU9120が表示制御部9123のVDPに対してオブジェクトの配置更新を指定したときに、画像データメモリからオブジェクトの配置情報を示すデータが読み出されてもよい。その後、通常表示中における視点と視軸の設定が行われてから(ステップS9345)、通常表示制御処理を終了する。ステップS9345では、演出制御用CPU9120からの表示制御指令または画像データメモリから読み出された仮想カメラの更新情報に基づいて、仮想カメラの視点となる位置座標と、仮想カメラの視軸となる視野範囲の中心座標とを、時間経過に応じて変更可能に設定すればよい。これにより、仮想空間における視界(視野範囲)の更新設定を可能とすればよい。ステップS9343〜S9345での設定や制御にあわせて、例えば仮想空間における光源の配置や種類、明度といった、仮想空間の画像を表示するために必要な各種の設定が更新されてもよい。
図65は、可変表示開始設定処理として、図60のステップS9171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図65に示す可変表示開始設定処理では、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などが決定される(ステップS9401)。最終停止図柄は、主基板911から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて決定される。一例として、ステップS9401では、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」のいずれかを特定可能であればよい。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。非リーチ組合せの確定飾り図柄やリーチハズレ組合せの確定飾り図柄は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ組合せの確定飾り図柄に含まれる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、最終停止図柄は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア95L、95Rにて異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、最終停止図柄は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア95L、95Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、最終停止図柄は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア95L、95C、95Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。さらに、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。
ステップS9401における最終停止図柄などの決定に続いて、予告演出を決定する(ステップS9402)。例えば、ステップS9402の処理において、演出制御用CPU9120は、まず、予告演出を実行するか否かという予告演出の有無を決定する。このとき、予告演出ありに決定された場合には、予告演出パターンを決定する。演出制御用CPU9120は、乱数回路9124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される予告演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM9121に予め記憶して用意された予告演出決定テーブルを参照することなどにより、予告演出の有無を決定すればよい。演出制御用CPU9120は、乱数回路9124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される予告演出パターン決定用の乱数値を示す数値データを参照することなどにより、予め用意された複数の予告演出パターンのうちから、いずれかの予告演出パターンに決定すればよい。
ステップS9402にて予告演出を決定した後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS9403)。例えば、演出制御用CPU9120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU9120は、ステップS9402の処理による予告演出の決定結果に対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードの一部または全部を含んだプロセスデータから構成されていればよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、RAM9122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。表示制御データは、画像表示装置95の表示画面における演出画像の表示内容を指定するデータである。音声制御データは、スピーカ98L、98Rからの音声出力内容を指定するデータである。ランプ制御データは、発光体の点灯内容を指定するデータである。操作検出制御データは、遊技者の操作に対応する動作の検出結果に応じた演出内容を指定するデータである。
ステップS9403に続いて、演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS9404)。演出制御プロセスタイマは、RAM9122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられていればよい。ステップS9404では、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御プロセスタイマの初期値が設定されるようにすればよい。その後、画像表示装置95の画面上にて飾り図柄などの変動(可変表示)を開始させるための設定を行う(ステップS9405)。ステップS9405では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令が表示制御部9123のVDPに送信される。これにより、画像表示装置95の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア95L、95C、95Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
また、可変表示開始時における保留表示の更新設定を行う(ステップS9406)。ステップS9406では、可変表示の開始に応じた表示制御指令により、ダンサーCHaの画像を、目立たせないための画像データ処理が、表示制御部9123のVDPにて実行可能となればよい。例えば、保留表示としてスポットライト95hを表示した場合には、ダンサーCHaに当たっていたスポットライトを消灯した画像を表示することで、ダンサーCHaの画像を目立たせないように表示できればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS9407)、可変表示開始設定処理を終了する。
図66(A)は、予告演出の有無について、図65のステップS9402における決定例を示している。図65のステップS9402では、例えば図66(A)に示すような可変表示内容に応じた割合で、予告演出の有無が決定される。一例として、ステップS9402では、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマル(ハズレ)」、「スーパー(ハズレ)」、「大当り」のいずれかを特定可能であればよい。図66(A)に示す決定割合は、可変表示内容に応じて異なっている。これにより、予告演出の有無に応じて、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される期待度や、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる期待度を、異ならせることができる。すなわち、予告演出は、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることを示唆する演出となる。
可変表示内容が「ノーマル(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、ノーマルリーチ変動パターンによるリーチ演出が実行されてから、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。可変表示内容が「スーパー(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、スーパーリーチ変動パターンによるリーチ演出が実行されてから、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。可変表示内容が「大当り」の場合は、図65のステップS9401にて特定可能な可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合と可変表示内容が「確変(大当り)」の場合とを含んでいる。
図66(B)は、予告演出の実行区間の一例を示している。予告演出は、事前演出、報知用演出、結果報知演出の順に実行される。事前演出が実行される期間は第1期間となり、報知用演出および結果報知演出が実行される期間は第2期間となる。第1期間では、仮想空間の画像が表示される。第2期間では、予め用意された平面画像が表示される。第1期間が終了して第2期間となるタイミングでは、図63に示すステップS9332の制御などにより、中間画像が表示され、仮想空間の画像の表示が平面画像の表示へと切り替えられる。
事前演出は、遊技者に予告演出が開始されることを想起させる態様の演出である。報知用演出は、予告演出が開始されて演出結果が報知されることを遊技者に認識させる演出である。結果報知演出は、予告演出の演出結果として、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを示唆したり、大当り遊技状態に制御される可能性を示唆したりするための演出である。
図66(C)は、予告演出パターンに応じた予告演出の内容設定例を示している。図66(C)に示すように、複数の予告演出パターンとして、予告演出パターンYPA0〜YPA4が、予め用意されている。ROM9121の所定領域には、予告演出パターンYPA0〜YPA4を格納するための予告演出パターンテーブルが設けられていればよい。予告演出パターンYPA0では、事前演出を実行した後に、報知用演出や結果報知演出といった第2期間の演出を実行せずに、予告演出が終了する。すなわち、事前演出のみが実行されて、仮想空間の画像の表示が平面画像の表示に切り替えられることなく、予告演出が終了する。予告演出パターンYPA1では、事前演出および報知用演出を実行した後に、「20%」のメッセージを報知する結果報知演出が実行される。予告演出パターンYPA2では、事前演出および報知用演出を実行した後に、「チャンス」のメッセージを報知する結果報知演出が実行される。予告演出パターンYPA3では、事前演出および報知用演出を実行した後に、「激熱」のメッセージを報知する結果報知演出が実行される。予告演出パターンYPA4では、事前演出および報知用演出を実行した後に、「大当り」のメッセージを報知する結果報知演出が実行される。
第1の期間にて事前演出を実行した後に第2の期間における報知用演出や結果報知演出を実行せずに予告演出が終了した場合(予告演出パターンYPA0の場合)や、第2の期間における報知用演出や結果報知演出を実行して予告演出が終了した場合(予告演出パターンYPA0以外の場合)には、仮想カメラの選択や視点と視軸を再設定して、その位置から予告演出の実行中以外である通常時における視界の移動を可能にしてもよい。一例として、予告演出が終了したことに対応して、事前演出の実行前に選択されていた仮想カメラを再び選択し、各仮想カメラに対応して予め定められた初期位置から仮想カメラの移動を開始させ、仮想空間における視界(視野範囲)の更新設定を可能にすればよい。あるいは、事前演出の実行前に選択されていた仮想カメラとは異なるカメラを所定割合で選択し、各仮想カメラに対応して予め定められた初期位置から仮想カメラの移動を開始させてもよい。事前演出の実行前に選択されていた仮想カメラを再び選択した場合には、事前演出の実行前と同様に仮想カメラの視点と視軸を設定して、予告演出の実行前における視界(視野範囲)に戻して更新設定を可能にしてもよい。予告演出の実行が終了した場合に、その予告演出における予告演出パターンに応じて、異なる仮想カメラの選択や視点および視軸の再設定を可能にしてもよいし、異なる割合で仮想カメラの選択や視点および視軸の再設定を可能にしてもよい。予告演出の実行が終了した場合に、可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かに応じて、異なる仮想カメラの選択や視点および視軸の再設定を可能にしてもよいし、異なる割合で仮想カメラの選択や視点および視軸の再設定を可能にしてもよい。
図66(D)は、図65のステップS9402にて予告演出パターンを決定する場合の決定割合を示している。図65のステップS9402では、予告演出を実行する予告演出ありの場合に、図66(D)に示すような可変表示内容に応じた割合で、予告演出パターンが決定される。図66(D)に示す決定割合は、可変表示内容に応じて異なっている。これにより、予告演出パターンに応じて、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される期待度や、飾り図柄がリーチ状態となった後にスーパーリーチ変動パターンによるリーチ演出といった特定演出が実行される期待度を、異ならせることができる。すなわち、予告演出の演出態様に応じて、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合を異ならせたり、特定演出が実行される割合を異ならせたりすることができる。
図67は、可変表示中演出処理として、図60のステップS9172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図67に示す可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS9421)。ステップS9421では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS9421にて可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS9421;No)、報知用演出期間であるか否かを判定する(ステップS422)。報知用演出期間は、例えば図65のステップS9403にて決定された演出制御パターン(予告演出制御パターンなど)において、予め指定されていればよい。報知用演出期間と判定された場合には(ステップS9422;Yes)、報知用演出を実行するための制御が行われる(ステップS9423)。ステップS9423では、予告演出制御パターンの制御データなどに基づいて、表示制御部9123や音声制御基板913、ランプ制御基板914などに対して各種指令を伝送させる。これにより、画像表示装置95の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ98L、98Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ99および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて報知用演出を実行できればよい。このとき画像表示装置95の画面上では、特定画像データを用いた平面画像の表示が行われる。
ステップS9422にて報知用演出期間ではないと判定された場合や(ステップS9422;No)、ステップS9423による制御を行った後には、結果報知演出期間であるか否かを判定する(ステップS9424)。結果報知演出期間は、例えば図65のステップS9403にて決定された演出制御パターン(予告演出制御パターンなど)において、予め指定されていればよい。結果報知演出期間と判定された場合には(ステップS9424;Yes)、結果報知演出を実行するための制御を行う(ステップS9425)。結果報知演出期間ではないと判定された場合や(ステップS9424;No)、ステップS9425による制御を行った後には、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS9426)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間と判定された場合には(ステップS9426;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップS9427)。リーチ演出期間ではないと判定された場合や(ステップS9426;No)、ステップS9427による制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップS9428)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS9421にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS9421;Yes)、主基板911から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS9429)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS9429;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS9429にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS9429;Yes)、例えば表示制御部9123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS9430)。続いて、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS9431)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS9432)、可変表示中演出処理を終了する。
図68は、変動中ダンス表示と停止中ダンス表示の第1実行例として、ダンサーCHaの動作を変更する場合を示している。なお、背景画像として、出力中の楽曲に応じた映像が表示されてもよい。図62に示すステップS9301にて変動中表示条件が成立したと判定された場合には、ステップS9302の制御などにより、図68(A)に示すような変動中ダンス表示が行われる。図68(A)の変動中ダンス表示は、出力中の楽曲Cに応じて、ダンサーCHaがダンスを行う場面を示している。また、保留記憶数が「1」であることに対応して、保留表示となるスポットライト95hがダンサーCHaに対応して表示されている。その後、可変表示が終了しても、図62に示すステップS9303にて停止中表示条件が成立したと判定されるまではステップS9305の制御により、図68(B)に示すように、変動中ダンス表示が継続して行われる。ダンサーCHaの画像は、飾り図柄よりも遊技者にとって奥側(後方側)のレイヤーに表示されるようにすればよい。
図68(B)に示すような変動中ダンス表示が行われているときに、図62に示すステップS9303にて停止中表示条件が成立したと判定された場合には、ステップS9304の制御などにより、図68(C)に示すような停止中ダンス表示が開始される。このときには、出力中の楽曲や映像の表示が一旦停止され、停止中専用の楽曲が出力され、それに応じた映像が表示されてもよい。図68(C)に示す例では、表示中のダンサーを遊技者から遠ざかった位置に表示するとともに、一列で表示され、かつ可変表示中よりも動作がゆっくりしたダンスを行うようにすればよい。これに対し、ダンサーの表示位置は変更せず、楽曲とダンスを変更してもよい。また、可変表示中と同様のダンスを行い、出力する楽曲とダンサーの表示位置を変更してもよい。飾り図柄は、待機用の専用位置として、画像表示装置95の画面上における左下の位置に待避させてもよい。待機用の専用位置は、ダンサーの視認を妨げず、かつ、可変表示中以外の大当り遊技中や遊技球の発射中、および可変表示中などの遊技中には表示されない任意の位置であってもよい。そして、遊技球が第1始動入賞口に入賞して第1始動入賞が発生した場合などに、再び図68(A)の変動中ダンス表示に戻ればよい。
図69は、変動中ダンス表示と停止中ダンス表示の第2例として、ダンサーCHaの表示態様を変更する場合を示している。この例では、図69(A)に示すように、保留表示としてスポットライト95hがダンサーCHaに対応して表示されたときに、ダンサーCHaの画像自体の態様も変更する。停止中表示条件が成立しない場合には、図69(B)に示すように、変動中ダンス表示が継続して行われる。その後、停止中表示条件が成立した場合には、図69(C)に示すように、ダンサーCHaの画像をシルエット画像に切り替え、飾り図柄を待機用の専用位置に待避させればよい。
図70は、仮想空間の画像を表示するために使用可能な複数の仮想カメラについて、仮想空間の上方から見た視点と視軸の移動例を示している。この仮想空間には、特定オブジェクトとして、キャラクタPM1に対応するオブジェクトが配置されている。図70に示す例では、複数の仮想カメラとして、3つの仮想カメラCA1〜CA3のいずれかを選択することができる。第1の仮想カメラCA1は、端点TA11と端点TA12とを結ぶ円弧状の経路LT1に沿って移動可能であり、視軸DV1がキャラクタPM1のオブジェクトに向けられている。第2の仮想カメラCA2は、端点TA21と端点TA22とを結ぶ円弧状の経路LT2に沿って移動可能であり、視軸DV2がキャラクタPM1のオブジェクトに向けられている。第3の仮想カメラCA3は、端点TA31と端点TA32とを結ぶ直線状の経路LT3に沿って移動可能であり、視軸DV3がキャラクタPM1のオブジェクトに向けられている。
図61に示すステップS9202にて空間表示の開始と判定された場合には、ステップS9205にて仮想カメラの初期設定が行われる。このときには、例えば第1の仮想カメラCA1が選択され、初期設定情報に基づく視点と視軸が設定されてもよい。図64に示すステップS9342にてカメラ変更条件が成立したと判定された場合には、ステップS9343の設定により、仮想カメラの選択が切り替えられる。例えば第1の仮想カメラCA1が使用されている場合には、第2の仮想カメラCA2が選択されるように変更してもよい。第2の仮想カメラCA2が使用されている場合には、第3の仮想カメラCA3が選択されるように変更してもよい。第3の仮想カメラCA3が使用されている場合には、第1の仮想カメラCA1が選択されるように変更してもよい。
図71は、仮想カメラを用いて仮想空間を撮像する場合について、より具体的な実行例を示している。仮想カメラは、図70に示すような水平方向(左右前後方向)だけではなく、図71の矢印AR1で示すような垂直方向(上下方向)にも移動可能であればよい。仮想カメラによって撮像される仮想空間VSでは、例えばステージ上にダンサーCHaが配置され、ステージの奥側(後方側)に特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトが配置されている。仮想カメラは、ステージを客席側から見る方向で、仮想空間VSを撮像することができればよい。なお、ステージを横方向(舞台袖側)から見る方向で、仮想空間VSを撮像可能な仮想カメラを設け、図64に示すステップS9343の設定により選択を変更可能としてもよい。通常表示中には、仮想カメラが滑らかに経路上を移動しながらキャラクタPM1のオブジェクトが視界の範囲内に入るように、図64に示すステップS9345にて視点と視軸とが設定されるようにすればよい。なお、通常表示中には、ダンサーCHaの表示が認識容易に行われるように視点や視軸が設定され、キャラクタPM1のオブジェクトが視界の範囲内に入らない場合があってもよい。
図72は、仮想空間の表示例を示している。図61に示すステップS9205にて図15に示す第1の仮想カメラCA1が選択されたときには、例えば図72(A)に示すように、ステージを正面から撮像した場面が表示される。その後、図64に示すステップS9345の設定により、第1の仮想カメラCA1が図70に示す端点TA11の方向に移動した場合には、例えば図72(B)に示すように、ステージに向かって左側から撮像した場面が表示される。これに対し、図64に示すステップS9345の設定により、第1の仮想カメラCA1が図70に示す端点TA12の方向に移動した場合には、例えば図72(C)に示すように、ステージに向かって右側から撮像した場面が表示される。図72(B)の表示が行われた後に、図72(A)の表示に戻り、図72(C)の表示が行われ、再び図72(A)の表示に戻るようにしてもよい。あるいは、図64に示すステップS9343の設定により、第1〜第3の仮想カメラCA1〜CA3のうちで選択を変更することにより、図72(A)〜(C)に示す表示が行われるようにしてもよい。
図72(A)〜(C)に示す表示が行われているときに、図63に示すステップS9321にて事前演出の開始と判定された場合には、ステップS9322、S9323にて、予告演出に含まれる事前演出の開始時に対応する仮想カメラの選択や視点および視軸の設定が行われる。例えばステップS9322では、図70に示す第1の仮想カメラCA1が選択され、ステップS9323では、図70に示す視点PT0および視軸DV0が設定される。これにより、移動する仮想カメラの撮像における視界を、仮想空間の特定視界に設定する。したがって、事前演出の開始に対応して、例えば図72(D)に示すように、ステージを正面から撮像した場面が表示される。その後、図63に示すステップS9325の設定によりエフェクト表示を開始させ、ステップS9326の制御によりズームインを開始させる。例えば図72(E)に示すように、特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトに付加されるエフェクトEG1の画像を表示させ、キャラクタPM1のオブジェクトに対するズームインとなるような仮想カメラの移動が行われる。
図72(E)に示すようなズームインによる表示が行われた後、図63のステップS9329にてズームインの完了と判定された場合には、予告演出パターンYPA0以外であれば、ステップS9332の制御により、中間画像の表示が行われる。例えば図72(F)に示すように、キャラクタPM1などの表示を被覆するフラッシュFG1の画像を、中間画像として表示させる。また、図63に示すステップS9333の制御により、仮想空間の画像を平面画像に切り替えて表示する。例えば図72(G)に示すように、特定オブジェクトとなるキャラクタPM1に対応する演出画像の表示を含めて、報知用演出での平面画像を表示させる。その後、報知用演出や結果報知演出に対応する演出画像の表示が進行すればよい。報知用演出や結果報知演出に対応する演出画像は、仮想空間の画像とは異なり、リアルタイムに生成する必要がなく、予め用意した特定画像データを用いて表示可能である。これにより、仮想空間の画像を表示する場合に比べて、平面画像を用いた報知用演出や結果報知演出における表示を、高い解像度で行うことができ、予告演出における装飾性を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、特定画像データを用いた平面画像の表示は、仮想空間の画像から切り替えられたときの初期表示として、特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトにおける表示との違和感が生じないように、初期表示以外の演出表示に比べて画質を低下させた平面画像を表示可能としてもよい。このように、表示を好適に切り替えることができればよい。また、特定画像データを用いた表示は、平面画像の表示に限定されず、仮想空間の画像よりも画質を向上させた3次元コンピュータグラフィックによる画像を表示可能としてもよい。このように、仮想空間の画像よりも画質を向上させた画像に切り替えることにより、予告演出における装飾性を高めることができればよい。
図72の表示例では、図71に示す仮想空間VSに配置された特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトに対するズームインが行われるように、仮想カメラの選択や視点および視軸の設定が行われた後に移動が行われる。これに対し、図71に示す仮想空間VSに配置された複数のキャラクタといった、複数の特定オブジェクトからいずれかを選択して、選択された特定オブジェクトに対するズームインが行われるようにしてもよい。複数の特定オブジェクトが配置された場合に、予告演出における予告演出パターンに応じて、異なる特定オブジェクトに対するズームインを可能にしてもよいし、異なる割合で複数の特定オブジェクトのいずれかを選択してズームインを可能にしてもよい。複数の特定オブジェクトが配置された場合に、可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かに応じて、異なる特定オブジェクトに対するズームインを可能にしてもよいし、異なる割合で複数の特定オブジェクトのいずれかを選択してズームインを可能にしてもよい。
図72(E)に示すようなエフェクトEG1の画像は、輪郭、色彩、模様といった形態の一部または全部が異なる複数の演出画像が予め用意され、いずれかの演出画像をエフェクトEG1の画像として選択してもよい。エフェクト用に複数の演出画像が用意された場合に、予告演出における予告演出パターンに応じて、異なるエフェクトEG1の画像を表示可能にしてもよいし、異なる割合で複数の演出画像のいずれかを選択してエフェクトEG1の画像を表示可能にしてもよい。エフェクト用に複数の演出画像が用意された場合に、可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かに応じて、異なるエフェクトEG1の画像を表示可能にしてもよいし、異なる割合で複数の演出画像のいずれかを選択してエフェクトEG1の画像を表示可能にしてもよい。
図72(E)に示すようなエフェクトEG1の画像を表示した後に、図72(F)に示すようなフラッシュFG1の画像を表示させるまでには、エフェクトEG1の画像について表示態様を変化させてもよい。例えば、キャラクタPM1のオブジェクトに対するズームインの進行に伴い、エフェクトEG1の表示色を濃く(透明度が低下)したり、エフェクトEG1が表示される領域を拡張したりすることで、エフェクトEG1の表示が強調されるようにしてもよい。また、エフェクトEG1の画像がフラッシュFG1の画像に変化してもよいし、エフェクトEG1の画像とは異なる演出画像がフラッシュFG1の画像として表示されてもよい。
図72(F)に示すような中間画像となるフラッシュFG1の画像は、輪郭、色彩、模様といった形態の一部または全部が異なる複数の演出画像が予め用意され、いずれかの演出画像をフラッシュFG1の画像として選択してもよい。中間画像として複数の演出画像が予め用意された場合に、予告演出における予告演出パターンに応じて、異なる中間画像を表示可能にしてもよいし、異なる割合で複数の演出画像のいずれかを選択して中間画像を表示可能にしてもよい。中間画像として複数の演出画像が予め用意された場合に、可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かに応じて、異なる中間画像を表示可能にしてもよいし、異なる割合で複数の演出画像のいずれかを選択して中間画像を表示可能にしてもよい。
この発明は上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機91は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、仮想空間における視界を移動可能にするために、図64のステップS9345にて、通常表示中における仮想カメラの視点(位置座標)と視軸(視野範囲の中心座標)とを、時間経過に応じて変更可能に設定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば図64のステップS9345では、仮想カメラの視点となる位置座標と、仮想カメラの視軸となる視野範囲の中心座標とのうち、いずれか一方のみを時間経過に応じて変更可能に設定してもよい。あるいは、ステップS9345にて視点と視軸を設定することにより仮想空間における視界を移動可能にするものに限定されず、ステップS9343にて仮想カメラの選択を変更する設定を行うことにより、仮想空間における視界を移動可能としてもよい。
上記実施の形態では、複数の仮想カメラを設け、図64のステップS9343にて仮想カメラの選択を変更する設定を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、単一の仮想カメラを用いて、仮想空間における視界を任意の方向に移動可能としてもよい。複数の仮想カメラは、例えば図70に示す第1〜第3の仮想カメラCA1〜CA3のように、移動可能な経路が異なるものであってもよいし、投影変換の方式(透視投影あるいは正射投影など)が異なるものであってもよいし、傾き、視野角(画角)、アスペクト(表示画面の縦横比)、クリッピング範囲(視体積の前方クリップ面および後方クリップ面)の一部または全部が異なるものであってもよい。複数の仮想カメラは、例えば図71に示す仮想空間VSのように、単一(共通)の仮想空間を撮像するものに限定されず、複数の仮想カメラに応じて異なる仮想空間を撮像可能としてもよい。この場合、図63のステップS9321にて事前演出の開始と判定された場合には、ステップS9322での設定により演出開始時に対応する仮想カメラが選択され、複数の仮想空間のうちで、特定の仮想空間を撮像することによる画像の表示が行われるようにすればよい。
上記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、確変状態などの特別遊技状態を有利状態としてもよいし、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態を有利状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態を有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態を有利状態としてもよい。その他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、例えば図58に示すステップS912にて入賞時乱数の判定が行われる。これにより、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU9103が乱数値を用いて可変表示内容の判定を行い、その判定結果を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果コマンド)が演出制御基板912の側に送信されて、演出制御基板912に搭載された演出制御用CPU9120などにより先読み予告演出を実行可能にしてもよい。あるいは、例えば主基板911の側では、遊技制御用マイクロコンピュータ9100のCPU9103が乱数値を示す演出制御コマンドを演出制御基板912に対して送信するための設定を行い、演出制御基板912の側では、主基板911からの演出制御コマンドに示された乱数値を用いて大当り判定などを行い、その判定結果に基づいて先読み予告演出が実行できるようにしてもよい。このように、始動入賞が発生した始動入賞時などのように、大当り遊技状態などの有利状態に制御するか否かを決定するより前に有利状態に制御されるか否かを判定する処理は、主基板911の側で実行されるものに限定されず、演出制御基板912の側で実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターンを演出制御基板912の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板912の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ9100のCPU9103は、1つ目のコマンドでは擬似連変動の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止表示の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止表示の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御基板912では、例えば演出制御用CPU9120が2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ9100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU9120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記実施の形態では、図58に示すステップS9102により決定される大当り種別に「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御可能になるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた確変アタッカーにおいて大入賞口(第2大入賞口)に入賞(進入)した遊技球が確変検出スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口(第2大入賞口)は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数(例えば「16」)であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい。このように、パチンコ遊技機91は、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置の一例となるアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立させることが可能となるように構成されてもよい。
予告演出は、有利状態である大当り遊技状態に制御されることを示唆可能な任意の演出であればよく、実行中の可変表示において可変表示結果が「大当り」になることを示唆するものであってもよいし、保留表示に対応する可変表示において可変表示結果が「大当り」になることを示唆するものであってもよい。また、飾り図柄の可変表示がリーチ状態となった後に実行されるリーチ演出も、大当り遊技状態に制御されることを示唆可能な演出となり得る。その他、可変表示中に実行される演出に限定されず、大当り遊技状態となっている大当り中に実行される演出のうちに、その大当り遊技状態の終了後にさらに大当り遊技状態に制御されることを示唆可能な演出が含まれてもよい。
パチンコ遊技機91としては、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行わないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるものであってもよい。可変入賞装置の内部に進入した遊技球が検出されるまでは、仮想空間の画像をリアルタイムに生成して画像表示装置の画面上に表示可能であり、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が検出されたときに、遊技球の検出に対応する演出の開始に伴い、仮想空間において移動可能な視界を特定視界に設定した後に、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対して移動させ、特定画像データを用いた表示に切り替えるようにしてもよい。
この発明は、パチンコ遊技機91に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機91が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。具体的には、仮想空間の画像をリアルタイムに生成して画像表示装置の画面上に表示可能であり、予め定められた特定演出の開始に伴い、仮想空間において移動可能な視界を特定視界に設定した後に、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対して移動させ、特定画像データを用いた表示に切り替えるようにしてもよい。
パチンコ遊技機91やスロットマシンにおける遊技をシミュレーションにより実行可能なコンピュータにおいて、画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機91が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。具体的には、仮想空間の画像をリアルタイムに生成して画像表示装置の画面上に表示可能であり、予め定められた特定演出の開始に伴い、仮想空間において移動可能な視界を特定視界に設定した後に、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対して移動させ、特定画像データを用いた表示に切り替えるようにしてもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプおよび装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、この発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機91やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、この発明に係るパチンコ遊技機91では、予告演出が実行されることに基づいて、仮想空間にて特定視界に設定された視界を、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対して移動させる場合に、特定画像データを用いた表示に切り替える。これにより、演出の実行に伴い好適に表示を切り替えて、遊技興趣を向上させることができる。
図70に示す第1〜第3の仮想カメラCA1〜CA3のように、複数の仮想カメラからの視界を移動可能であり、予告演出が実行されることに対応して、例えば第1の仮想カメラCA1といった、特定仮想カメラを用いて仮想空間の特定視界を設定してもよい。このように特定視界を設定してから特定画像データを用いた表示に切り替えることにより、演出の実行に伴い好適に表示を切り替えて、遊技興趣を向上させることができる。
エフェクト表示として、例えば図72(E)に示すようなエフェクトEG1の画像表示を、特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトに付加してもよい。これにより、特定オブジェクトの装飾性を高めて、特定オブジェクトに対して遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
特定画像データを用いた平面画像の表示は、例えば図72(G)に示すように、特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトに対応する演出画像の表示を含んでいる。これにより、遊技者に違和感を与えることなく好適に表示を切り替えて、遊技興趣を向上させることができる。
特定画像データを用いた平面画像の表示に切り替えるときには、中間画像の表示として、例えば図72(F)に示すようなフラッシュFG1の画像表示を行ってもよい。これにより、遊技者に違和感を与えることなく好適に表示を切り替えて、遊技興趣を向上させることができる。
図65に示すステップS402では、例えば図66(A)に示すような可変表示内容に応じて異なる割合で予告演出を実行するか否かを決定することで、予告演出の有無に応じて有利状態である大当り遊技状態に制御される割合が変化する。こうして、予告演出により有利状態に制御されることを示唆可能となり、表示の切替えを伴う予告演出に対する期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図65に示すステップS402では、例えば図66(C)に示すような複数の演出態様に対応する複数の予告演出パターンについて、例えば図66(D)に示すような可変表示内容に応じて異なる割合で決定することで、予告演出の演出態様に応じて有利状態である大当り遊技状態に制御される割合が変化する。このように、予告演出の演出態様として、複数種類の演出態様を設定可能とすることにより、表示の切替えを伴う予告演出の演出態様に対する期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
例えば図66(C)に示す予告演出パターンYPA0のように、事前演出のみが実行されて、報知用演出および結果報知演出が実行されない場合には、図63に示すステップS9322、S9323にて仮想空間の特定視界に設定した視界の移動を開始した後に、ステップS9331の制御によりズームインを終了させることで、特定画像データを用いた表示に切り替えない演出を実行可能である。このように、表示を切り替えない場合を設けることで、表示が切り替わるか否かに対して遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
図62に示すダンス表示制御処理では、ステップS9307の設定に基づいて、例えば図68(A)に示すように、保留表示として、ダンサーCHaの画像にスポットライト95hを当てることで所定表示となるダンサーCHaを目立たせる表示を行い、ステップS9302、S9304の制御に応じて、図68(A)および図68(B)に示すような変動中ダンス表示と図68(C)に示すような停止中ダンス表示とでは、ダンサーCHaの画像を異なる動作で表示する。これにより、所定表示に対して遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
図62に示すダンス表示制御処理では、ステップS9307の設定に基づいて、例えば図69(A)に示すように、保留表示として、ダンサーCHaの画像にスポットライト95hを当てることで所定表示となるダンサーCHaを目立たせる表示を行い、ステップS9302、S9304の制御に応じて、図69(A)および図69(B)に示すような変動中ダンス表示と図69(C)に示すような停止中ダンス表示とでは、ダンサーCHaの画像を異なる態様で表示する。これにより、所定表示に対して遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。