[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠(遊技機用枠)3を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤2を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠3の下部表面には打球供給皿(上皿)83がある。打球供給皿83の下部には、打球供給皿83に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿84や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)85が設けられている。また、ガラス扉枠3の背面には、遊技盤2が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤2は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤2の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
余剰球受皿(下皿)84を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ142が取り付けられている。なお、スティックコントローラ142には、遊技者がスティックコントローラ142の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン141(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ142の操作桿の内部には、トリガボタン141に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ145(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ142の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット143(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ142には、スティックコントローラ142を振動動作させるためのバイブレータ用モータ146(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)83を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ142の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン140が設けられている。プッシュボタン140は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン140の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン140に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ144(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン140とスティックコントローラ142の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン140及びスティックコントローラ142の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン140とスティックコントローラ142の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域10の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、画像表示装置5は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、画像表示装置5の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。画像表示装置5は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示装置)4Aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示装置)4Bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、画像表示装置5における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、画像表示装置5で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
画像表示装置5の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ150側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、画像表示装置5を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、画像表示装置5上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、画像表示装置5の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されることはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器4Aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器4Bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器4Aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器4Bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を画像表示装置5の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、画像表示装置5とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を画像表示装置5の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤2における中央部の右側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器4Aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器4Aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。第1特別図柄表示器4Aの右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)4Bが設けられている。第2特別図柄表示器4Bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器4Bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aおよび第2特別図柄表示器4Bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口(普通入賞球装置)6Aまたは第2始動入賞口(普通可変入賞球装置)6Bを通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口6Aを有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口6Aに入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)6Aを有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口6Bを有する可変入賞球装置6Cが設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)6Bに入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第2始動口スイッチ22Bによって検出される。可変入賞球装置6Cは、ソレノイド81によって開状態とされる。可変入賞球装置6Cが開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口6Bに入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置6Cが開状態になっている状態では、第1始動入賞口6Aよりも、第2始動入賞口6Bに遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置6Cが閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口6Bに入賞しない。従って、可変入賞球装置6Cが閉状態になっている状態では、第2始動入賞口6Bよりも、第1始動入賞口6Aに遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置6Cが閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口6Aと第2始動入賞口6Bとを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置6Cが開放状態に制御されているときには可変入賞球装置6Cに向かう遊技球は第2始動入賞口6Bに極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口6Aは画像表示装置5の直下に設けられているが、画像表示装置5の下端と第1始動入賞口6Aとの間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口6Aの周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口6Aの周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口6Aに導きづらくして、第2始動入賞口6Bの入賞率の方を第1始動入賞口6Aの入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口6Bに対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置6Cが設けられているが、第1始動入賞口6Aおよび第2始動入賞口6Bのいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器4Aおよび第2特別図柄表示器4Bの上方には、第1始動入賞口6Aに入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器(第1保留表示器)25Aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器25Aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器4Aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第1特別図柄表示器4Aおよび第2特別図柄表示器4Bの上方には、第2始動入賞口6Bに入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器(第2保留表示器)25Bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器25Bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器4Bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、画像表示装置5の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。この実施の形態では、合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とが、遊技球を模した画像として第1始動入賞口6Aおよび第2始動入賞口6Bへの入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤枠で表示され、第2保留記憶は青枠で表示される)。
本実施の形態において、合算保留記憶表示部18cにおいて表示される保留表示の表示態様として、15R/8R確変大当りとなることに対する信頼度を示す通常表示態様と、所定の演出の実行を示唆する演出示唆表示態様とが設けられている。
通常表示態様には、白色で表示される「白」、赤色で表示される「赤」、および金色で表示される「金」が含まれており、15R/8R確変大当りとなることに対する信頼度は、金>赤>白となっている。
演出示唆表示態様には、「特殊」という文字を表示することにより特殊ゾーン演出の予告対象であることを示唆する第1特殊示唆態様と、「特殊?」という文字を表示することにより特殊ゾーン演出の予告対象であることを示唆する第2特殊示唆態様と、「NEXT」という文字を表示することにより擬似連を実行することを示唆する擬似連示唆態様と、「SP」という文字を表示することによりスーパーリーチに発展することを示唆するSP示唆態様とが含まれる。第1特殊示唆態様は、特殊ゾーン演出の予告対象である場合にのみ選択され得る表示態様である一方、第2特殊示唆態様は、特殊ゾーン演出の予告対象であるか否かにかかわらず選択され得る表示態様である。また、擬似連示唆態様は、擬似連を実行する場合にのみ選択され得る表示態様であり、SP示唆態様は、スーパーリーチに発展する場合にのみ選択され得る表示態様である。
なお、特殊ゾーン演出とは、1回の変動または複数回の連続した変動にて、通常の背景とは異なる特殊背景を表示する演出である。また、特殊ゾーン演出は、実行回数が多いほど15R/8R確変大当りに対する信頼度が高い構成となっている。以下、特殊ゾーン演出の実行を開始することを「特殊ゾーンに突入する」ということがある。特殊ゾーンに突入する直前には、突入成功演出が実行される。突入成功演出は、特殊ゾーンに突入することを示唆した後に、特殊ゾーンに突入することが確定した旨を示す演出(例えば、後述する図49(4)、(5)に示すように、「特殊ゾーンチャンス!」と表示した後に「成功!」と表示する演出)である。また、特殊ゾーンに突入しないときには、特殊ゾーンに突入することを示唆することにより遊技者に期待感を与える突入失敗演出が実行されることがある。例えば、突入成功演出と同様に特殊ゾーンに突入することを示唆した後に、特殊ゾーンに突入しない旨を示す演出(例えば、「特殊ゾーンチャンス!」と表示した後に「失敗・・・」と表示する演出)を突入失敗演出として実行可能である。以下、突入成功演出と突入失敗演出とを「突入予告演出」と総称することがある。突入予告演出は、変動開始時から3秒間に亘って行われる演出である。そして、特殊ゾーンに突入する場合には、変動開始から3秒後(突入成功演出の終了時)に特殊ゾーン演出が開始されるものである。なお、突入予告演出を実行する変動の変動時間が3秒より短い場合には、変動停止の1秒前に突入予告演出を強制的に終了するものとする。その際、特殊ゾーンに突入する場合には、突入成功演出を強制的に終了するとともに特殊ゾーン演出を開始するものとする。
また、本実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、未だ変動が行われていない保留記憶に対する保留表示が行われるとともに、該保留記憶に対する変動表示を開始してから終了するまでの間、該保留記憶に対する保留表示を、合算保留記憶表示部18cとは異なるアクティブ表示部18dにおいて継続して表示し続ける。すなわち、該アクティブ表示部18dにおいて、実行中の変動表示に対応したアクティブ表示(変動表示対応画像)が表示されることとなる。アクティブ表示は、実行中の変動にもとづいて大当りが発生することに対する信頼度を示す画像である。アクティブ表示の表示態様としては、上述した保留表示と同一の表示態様(通常表示態様である「白」、「赤」、「金」、演出示唆表示態様である第1特殊示唆態様および第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)が設けられている。
本実施の形態では、保留表示およびアクティブ表示を表示の表示態様ついては、対応する保留記憶が発生したとき(始動入賞時)に決定されるようになっている。具体的に、始動入賞が発生したときに、まず、通常表示態様の変化態様(後述する保留変化パターンおよび変化タイミング)を決定し、次に、演出示唆表示態様にて表示するか否かを決定する。演出示唆表示態様にて表示しないことが決定された場合には、始動入賞時のタイミングから通常表示態様にて保留表示が開始される。また、演出示唆表示態様にて表示することが決定された場合には、始動入賞時のタイミングから演出示唆表示態様にて保留表示の表示を開始し、示唆内容の演出を実行したとき(例えば、特殊ゾーン演出を開始してから5秒後、擬似連における再変動を行ってから5秒後、スーパーリーチを開始してから5秒後)、または実行しないことが確定したとき(例えば、突入失敗演出を実行したとき)に通常示唆表示態様に変化するようになっている。
画像表示装置5は、第1特別図柄表示器4Aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器4Bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器4Aにおける第1特別図柄の可変表示と、画像表示装置5における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特別図柄の可変表示と、画像表示装置5における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器4Aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器4Bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、画像表示装置5において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置6Cの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は開閉板を備え、第1特別図柄表示器4Aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド82によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤2の左側方には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器20の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器20における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置6Cが所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置6Cの状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口6Bに遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器20の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器(普図保留表示器)25Cが設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器25Cは点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器20の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である高確率状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。ただし、後述する高確率/低ベース状態を除く。)では、普通図柄表示器20における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置6Cの開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤2の遊技領域10の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域10の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域10の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル85を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域10に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域10を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域10に入り、その後、遊技領域10を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口6Aに入り第1始動口スイッチ22Aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器4Aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、画像表示装置5において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口6Aへの入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口6Bに入り第2始動口スイッチ22Bで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器4Bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、画像表示装置5において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口6Bへの入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、所定の種別の大当りとなった場合には、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや画像表示装置5における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置6Cが開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置6Cが開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。なお、この実施の形態では、大当りとなった場合には必ず高確率状態に移行されるのであるが、大当りとなった場合に、高確率状態以外にいわゆる時短状態(例えば、低確率状態、且つ、高ベース状態)に移行される場合もあるように遊技機を構成してもよい。
なお、可変入賞球装置6Cが開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器20における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器20における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置6Cが所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器20における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置6Cが開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置6Cの開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置6Cの開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器20における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置6Cが開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)11における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板12等も示されている。主基板11には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM101、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM102、プログラムに従って制御動作を行うCPU103およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM101およびRAM102は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU103のほかRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM102は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、高確率フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM102の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU103がROM101に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU103)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板11に搭載されている。また、可変入賞球装置6Cを開閉するソレノイド81、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7を開閉するソレノイド82を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板11に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器20、第1特別図柄保留記憶表示器25A、第2特別図柄保留記憶表示器25Bおよび普通図柄保留記憶表示器25Cの表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板11に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板12に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する画像表示装置5の表示制御を行う。
また、演出制御基板12に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板12、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板12のみを設けてもよい。
演出制御基板12は、演出制御用CPU120、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ150を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ150におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板12において、演出制御用CPU120は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板11からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ126および入力ポート127を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)129に画像表示装置5の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ150と共動して画像表示装置5の表示制御を行うVDP129が演出制御基板12に搭載されている。VDP129は、演出制御用マイクロコンピュータ150とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP129は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して画像表示装置5に出力する。
演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP129に出力する。CGROMは、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP129は、演出制御用CPU120の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP129は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板12において、まず、入力ドライバ126に入力する。入力ドライバ126は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板12の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板12の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板11から入力された信号を演出制御基板12に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板12から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板11から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板11の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板11の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU120は、スティックコントローラ142のトリガボタン141に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ145から、入力ポート127を介して入力する。また、演出制御用CPU120は、プッシュボタン140に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ144から、入力ポート127を介して入力する。また、演出制御用CPU120は、スティックコントローラ142の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット143から、入力ポート127を介して入力する。また、演出制御用CPU120は、出力ポート128を介してバイブレータ用モータ146に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ142を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU120は、出力ポート128を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU120は、出力ポート128を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板11における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU103)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU103が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU103は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU103は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU103は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU103は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU103は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM101に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM102内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、高ベースフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU103は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU103は、バックアップRAMに保存されている表示結果(15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板12に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU103は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ150は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU103は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU103は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU103は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU103は、サブ基板(主基板11以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ150は、初期化指定コマンドを受信すると、画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU103は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU103は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU103は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、画像表示装置5において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出が実行される。なお、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示されることとしてもよい。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ150である。
タイマ割込が発生すると、CPU103は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU103は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU103は、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1特別図柄保留記憶表示器25A、第2特別図柄保留記憶表示器25B、普通図柄保留記憶表示器25Cの表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4Bおよび普通図柄表示器20については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU103は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU103は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4Bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU103は、普通図柄表示器20の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU103は、演出制御用マイクロコンピュータ150に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU103は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU103は、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU103は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU103は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU103は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器20における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bおよび画像表示装置5にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」または「非リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bおよび画像表示装置5にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bに小当りである「5」が停止表示される場合には、画像表示装置5において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する画像表示装置5における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、大当り種別が全て確変大当りであるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、本実施の形態に示すように、高確率状態に移行されるのみで高ベース状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−5の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用される擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの所定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、15R確変大当り、8R確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも所定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが所定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも所定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
なお、この実施の形態では、確変状態には、大当り抽選において大当りと決定される確率を高めた高確率状態に移行されるとともに、高ベース状態にも移行された状態である場合と、高確率状態にのみ移行され高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)状態である場合との2つのケースがあるが、いずれのケースの場合であっても、確変状態である場合には確変時大当り判定テーブルが用いられ、それ以外の場合に通常時大当り判定テーブルが用いられる。なお、後述するように、この実施の形態では、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなると、大当り遊技終了後に高確率状態に移行されるとともに高ベース状態に移行される。そして、大当り終了後、変動表示を70回終了するまで確変状態および高ベース状態が継続する。また、突然確変大当りとなると、大当り遊技終了後に高ベース状態には移行されずに高確率状態に移行される。そして、大当り終了後、変動表示を70回終了するまで確変状態が継続する。従って、この実施の形態では、突然確変大当りの大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの間、高確率状態のみに移行され、高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)確変状態となる場合がある。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口6Aに始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口6Bに始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口6Aに入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口6Bに入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「15R確変大当り」、「8R確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口6Aに始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口6Bに始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての15ラウンドの確変大当り「15R確変大当り」および8ラウンドの確変大当り「8R確変大当り」とに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「15R確変大当り」、「8R確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンド、8ラウンドおよび2ラウンドの3種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りや、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「15R確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S170参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態および高確率状態が終了する(ステップS168,S144,ステップS170,S140参照)。
「8R確変大当り」とは、8ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S170参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態および高確率状態が終了する(ステップS168,S144,ステップS170,S140参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「15R確変大当り」や「8R確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「15R確変大当り」や、「8R確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、高ベース状態には移行されずに高確率状態のみに移行される。)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高確率状態が終了する。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。なお、この実施の形態で示すように大当り種別が全て確変大当り(この実施の形態では、15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り)であるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、この実施の形態のように大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、高確率状態に移行されるのみで高ベース状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすること(大入賞口の開放パターンも突然確変大当りと小当りの場合とで同じにすること)が好ましい。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「15R確変大当り」、「8R確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU103は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
なお、本実施の形態では、上述したように、高確率状態へ移行する大当り種別のみを有することとしたが、高確率状態へ移行しない大当り(いわゆる、通常大当り)を有することとしてもよい。また、高確率状態に移行した場合、所定回数の変動表示を行うことを契機に通常状態へ移行することにより高確率状態を終了するものとしたが、通常大当りを有する構成とした場合、高確率状態に回数制限を設けずに、通常大当りが発生することを契機に通常状態へ移行することで高確率状態を終了する構成としてもよい。
また、本実施の形態では、発生した大当りの大当り種別にもとづいて確変状態へ移行可能とするが、これに限るものではない。例えば、大入賞口内に遊技球が通過可能な特定領域が設けられており、大当り中に該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態へ移行する一方、大当り中に該特定領域を遊技球が通過しなかった場合に通常状態へ移行するようなものであってもよい。その場合、大当り種別によって特定領域への遊技球の通過しやすさを変化させることにより、実質的な確変大当りおよび非確変大当りを実現するものであってもよい。例えば、大当り種別によって大入賞口の開放時間を異ならせることにより、特定領域への遊技球の通過のしやすさを変化させることとしてもよい。具体的には、大入賞口の開放時間が長い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しやすい大当り(実質的な確変大当り)とし、大入賞口の開放時間が短い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しにくい大当り(実質的な非確変大当り)としてもよい。
なお、本実施の形態では、15R確変大当りまたは8R確変大当りが発生したときに高確率状態と高ベース状態とに移行するとともに、70回の変動表示を終了すると高確率状態と高ベース状態とを終了する構成としたが、各遊技状態に移行してから終了するまでの変動表示の回数は、高確率状態と高ベース状態とで同数でなくてもよい。例えば、大当り終了後に70回の変動表示を終了した際に高ベース状態を終了し、71回の変動表示を終了した際に高確率状態を終了することとしてもよい。
また、本実施の形態では、突然確変大当りが発生したときには、大当り終了後に高ベース状態には移行せずに高確率状態のみに移行することとしたが、これに限らず、15R確変大当りや8R確変大当りの発生時と同様に、確変状態と高ベース状態とに移行することとしてもよい。また、突然確変大当りが発生した際の遊技状態にもとづいて、高ベース状態に移行するか否かを決定することとしてもよい。例えば、高ベース状態において突然確変大当りが発生した場合は高ベース状態に移行する一方、低ベース状態において突然確変大当りが発生した場合は高ベース状態に移行しないこととすれば、突然確変大当りおよび小当りのいずれが発生したのかを遊技者に認識させにくくすることができる。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「8R確変大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「15R確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「15R確変大当り」または「8R確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、8R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび15R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、15R確変大当りや8R確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(D)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/高ベース状態(15R確変大当りや8R確変大当りによる大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。また、図10(D)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/低ベース状態(突然確変大当りによる大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10(C),(D)に示すように、この実施の形態では、確変状態である場合であっても、突然確変大当りによる大当り終了後の変動表示が行われる場合には、15R確変大当りや8R確変大当りによる大当り終了後の変動表示が行われる場合までと比較して、スーパーリーチを伴う変動パターンが選択される割合が高い。そのようにすることによって、この実施の形態では、突然確変大当りによる大当り終了後の高確率状態では高い確率でスーパーリーチの変動表示を行うようにすることによって、高確率状態であることに対する遊技者の期待感を高めている。
また、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示にわたってスーパーリーチとなる割合を高めるように構成することにより、確変状態の終了直前の大当りに対する遊技者の期待感を高めることとしてもよい。この場合、例えば、大当り終了時に後述する高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタに75回をセットするようにし(例えば、高確率回数カウンタおよび高ベース回数カウンタの両方に75をセットして、75回の変動表示を終了するまで高確率/高ベース状態が継続するようにしてもよく、高確率回数カウンタに75をセットし、高ベース回数カウンタに70をセットして、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御するようにしてもよい。なお、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御する場合には、この実施の形態で示したものと同様の制御に従い、高確率フラグや高ベースフラグを確認することによって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(ステップS95,S96,S100,S101参照)。)、変動表示の開始時に、高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタの値が残り所定数(例えば5)以内となっているか否か(確変状態の残り回数が所定回数以内となっているか否か)を確認し、所定数(例えば5)以内となっていれば、図10(D)に示すスーパーリーチの割合を高めたはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを選択するようにし、カウンタの値がまだ所定数(例えば5)より多ければ、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを選択するようにしてもよい。なお、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示からスーパーリーチとなる割合を高めるように構成する場合の制御方法は、この実施の形態に示したものにかぎらず、例えば、高確率回数カウンタには、この実施の形態と同様に71をセットし、逆に高ベース回数カウンタに66をセットすることによって、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御するようにし、高確率回数カウンタの値が残り5以内となっているか否かを確認することによって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい。また、大当り後の変動回数を高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタのカウント値にもとづいて判断するのではなく、他のカウンタを用いて判断するようにしてもよい。例えば、大当り遊技終了後の変動回数をカウントするカウンタを設けるようにし、そのカウンタのカウント値が所定範囲(例えば、71〜75または66〜71。)であるか否かを確認することによって、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までの間であるか否かを判定し、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい。また、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示が終了するまでを高確率/低ベース状態に制御するように構成する場合には、この実施の形態と同様に、変動パターン設定処理において高確率フラグや高ベースフラグの状態によって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(ステップS95,S96,S100,S101参照)。
なお、図10に示す例では、遊技状態が高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B〜135Dを用いる場合を示しているが、高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ用変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ用変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ用変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ用変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ用変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの所定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの所定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が高ベース状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM101に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの所定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、所定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、所定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM101に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ150は、コマンド80XX(H)を受信すると、画像表示装置5において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ150は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ150は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「15R確変大当り」や、「8R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A20A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「15R確変大当り」や、「8R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が高確率/高ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/高ベース状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が高確率/低ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/低ベース状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口6Aと第2始動入賞口6Bとのいずれに始動入賞したかを指定する始動入賞指定コマンドを送信するとともに、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶情報として送信する演出制御コマンドは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留記憶数が増加したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図21参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ150に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ150に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ150は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「15R確変大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「8R確変大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「05(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU103は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ150は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ150は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
また、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値215〜229の範囲にはノーマルCA2−5およびノーマルCA2−6のいずれかの変動パターン種別が割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ150は、変動カテゴリ7コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がノーマルCA2−5およびノーマルCA2−6のいずれかとなることを認識することができる。図12に示すように、変動パターン種別がノーマルCA2−5である場合には変動パターンとしてノーマルPB2−2が必ず選択される構成である一方、変動パターン種別がノーマルCA2−6である場合には変動パターンとしてノーマルPB2−1が必ず選択される構成であることから、演出制御用マイクロコンピュータ150は、変動カテゴリ7コマンドを受信したことにもとづいて、擬似連を伴う変動パターンが選択されることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図10(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9〜12,21〜29についても同様であり、図9(A)〜(D)や図10(C),(D)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/高ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/低ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合(すなわち、非リーチCA2−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「0A(H)」を設定した変動カテゴリ11コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0B(H)」を設定した変動カテゴリ12コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態や高確率/低ベース状態)である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「8R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「15R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
なお、この実施の形態では、図12に示すように、変動パターン種別がノーマルCA3−2である場合には変動パターンとしてノーマルPB2−3またはノーマルPB2−4が選択される構成であることから、演出制御用マイクロコンピュータ150は、変動カテゴリ22コマンドまたは変動カテゴリ25コマンドを受信したことにもとづいて、擬似連を伴う変動パターンが選択されることを認識することができる。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU103は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ150(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板11から中継基板77を介して演出制御基板12に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板12に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ150は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器4Aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器4Bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置5などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ150に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図18は、主基板11に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU103)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU103は、第1始動入賞口6Aに遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ22Aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口6Aへの始動入賞が発生していたら、または、第2始動入賞口6Bに遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ22Bがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口6Bへの始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動口スイッチ22Aまたは第2始動口スイッチ22Bがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ150に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ150に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ150は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると画像表示装置5において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド82を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ150に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、高確率フラグや高ベースフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド82を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ150に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU103は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1211)。第1始動口スイッチ22Aがオン状態でなければ、ステップS1222に移行する。第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば、CPU103は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1214)。また、CPU103は、第1始動入賞口6Aおよび第2始動入賞口6Bへの入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口6Aに遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口6Bに遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図20(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図20(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図20(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図20(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口6Aまたは第2始動入賞口6Bへの入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口6Aおよび第2始動入賞口6Bへの入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図20(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1216)。なお、ステップS1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図20(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図20(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217)。そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS1219)。また、CPU103は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS1221)。
なお、ステップS1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU103は、第1始動入賞口6Aに始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ150に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口6Aへの始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU103は、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1222)。第2始動口スイッチ22Bがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1225)。また、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS1226)。
次いで、CPU103は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図20(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1227)。なお、ステップS1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1228)。そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS1230)。また、CPU103は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS1232)。
なお、ステップS1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU103は、第2始動入賞口6Bに始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ150に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1229〜S1232の処理が実行されることによって、第2始動入賞口6Bへの始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図21は、ステップS1217,S1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU103は、まず、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口6Aや第2始動入賞口6Bに始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU103は、遊技状態が高確率状態(確変状態。高確率/高ベース状態と高確率/低ベース状態とを含む。)であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。高確率フラグがセットされていれば、CPU103は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU103は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU103は、第1始動入賞口6Aへの始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口6Bへの始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU103は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU103は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU103は、ステップS225において、遊技状態が高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否か(具体的には、高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU103は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU103は、遊技状態が高確率/高ベース状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU103は、遊技状態が高確率/低ベース状態であると判定した場合には閾値79を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0A(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0B(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU103は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態(低確率/低ベース状態)における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU103は、「小当り」となることを示すEXTデータ「05(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU103は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU103は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU103は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU103は、第1始動入賞口6Aへの始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口6Bへの始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU103は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「15R確変大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「15R確変大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「8R確変大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「8R確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU103は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU103は、「8R確変大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU103は、「15R確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU103は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU103は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1216,S1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU103は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU103は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」〜「0B(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ150は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、保留表示を表示するようにしてもよい。
図22および図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ150に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU103は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
なお、ステップS51において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認するのではなく、保留特定領域の1番目の領域にデータが設定されているか否かを確認し、設定されていれば保留記憶があると判定してステップS52に移行し、設定されていなければ保留記憶がないと判定してステップS51Aに移行してもよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、保留特定領域(図20(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS52のN)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS52のY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口6Aと第2始動入賞口6Bとに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、この実施の形態では、第1始動入賞口6Aと第2始動入賞口6Bとに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置6Cが設けられた第2始動入賞口6Bに始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、図21に示した入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(ランダムR)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、高確率状態における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には、ステップS220の処理のみを実行し、ステップS221,S222の処理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU103は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU103は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているとともに、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされている場合には、高確率高ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU103は、高確率フラグのみがセットされ、高ベースフラグがセットされていない場合には、高確率低ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU103は、高確率フラグも高ベースフラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU103は、演出制御用マイクロコンピュータ150に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ150に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に合算保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ150に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口6Aを対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口6Bを対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU103は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM101における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM101における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU103は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU103は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、高確率フラグがセットされているか否かにより行われる。高確率フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では70回)の変動表示を終了したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU103は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU103は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU103は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aを選択する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bを選択する。
次いで、CPU103は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU103は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「15R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「8R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「8R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「15R確変大当り」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図24は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU103は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、高ベースフラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、高ベース状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」または「8R確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では70回)の変動表示を終了したときにリセットされる。
高ベースフラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU103は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS96)。高確率フラグもセットされていなければ(ステップS96のN)、すなわち、遊技状態が通常状態であれば、CPU103は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS97)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS97のN)、CPU103は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS97のY)には、CPU103は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
高確率フラグがセットされている場合(ステップS96のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/低ベース状態であれば、CPU103は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135D(図10(D)参照)を選択する(ステップS100)。そして、ステップS102に移行する。
高ベースフラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/高ベース状態であれば(この実施の形態では、低確率/高ベース状態に制御されることはないので、高ベースフラグがセットされていれば高確率/高ベース状態である)、CPU103は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS101)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S101の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、高確率/高ベース状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU103は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S98、S99、S100またはS101の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU103は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU103は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU103は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU103は、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU103は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施の形態で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して保留表示の表示を行うように構成することが好ましい。
図25は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU103は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU103は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別に応じて、「15R確変大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行うとともに、「8R確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS112)。なお、「15R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定でき、「8R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU103は、確変大当りでない場合、すなわち、突然確変大当りである場合、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。
一方、CPU103は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS118)。小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS119)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS118のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU103は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS120)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU103は、まず、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に合算保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU103は、合算保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する制御を行う(ステップS1122)。
次いで、CPU103は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ150に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率フラグ、および高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ150に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「15R確変大当り」または「8R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。なお、大当りの種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM102に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「15R確変大当り」の場合には15回。「8R確変大当り」の場合には8回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、15R確変大当りや8R確変大当りの場合、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU103は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS137)。高確率フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態または高確率/低ベース状態)である場合には)、高確率状態における特別図柄の変動可能回数を示す高確率回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU103は、減算後の高確率回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、高確率フラグをリセットする(ステップS140)。高確率フラグがセットされていなければ、ステップS141に移行する。
次いで、CPU103は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。高ベースフラグがセットされている場合には(すなわち、高確率/高ベース状態である場合には)、高ベース状態における特別図柄の変動可能回数を示す高ベース回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU103は、減算後の高ベース回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、高ベースフラグをリセットする(ステップS144)。そして、ステップS145に移行する。なお、高ベースフラグがセットされていなかった場合には、そのままステップS145に移行する。
次いで、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、演出制御用マイクロコンピュータ150に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する(ステップS146)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS147)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS148)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS149)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS145のN)、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
図28は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、15R確変大当りまたは8R確変大当りであった場合には大当り終了指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS164)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU103は、大当りの種別が15R確変大当りまたは8R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、15R確変大当りまたは8R確変大当りや突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」、「02」または「04」であるか否かを確認することによって判定できる。15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば、CPU103は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)とともに、高ベース回数カウンタに70をセットする(ステップS168)。さらに、高確率フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、高確率回数カウンタに70をセットする(ステップS170)。そして、ステップS171に移行する。15R確変大当りまたは8R確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、突然確変大当りであれば)、CPU103は、ステップS169へ移行する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図29は、演出制御基板12に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ150(具体的には、演出制御用CPU120)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して画像表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU120は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して画像表示装置5の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図30は、主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図31および図32は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU120は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS652)。
図33は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図33に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、図19の始動口スイッチ通過処理のステップS1218〜S1221,S1229〜S1232で示したように、第1始動入賞口6Aまたは第2始動入賞口6Bへの始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドがセットで送信される。そのため、図33に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図33に示すように、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図33では、格納領域1〜5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図33に示す例では、前回の変動表示において7個までの保留記憶が発生して最新のコマンドが格納されている格納領域に合算保留記憶数7を指定する合算保留記憶数指定コマンド(C207(H))が格納され、その後、保留記憶が1つ消化されて2番目の保留記憶にもとづく変動表示が開始されている状況での始動入賞時コマンド格納領域の格納状態が示されている。
また、図33に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごと(合算保留記憶数減算指定コマンドを受信するごと)に、後述するステップS663で1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図33に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている各コマンドが格納領域4にシフトされる。なお、各コマンドが削除されるタイミングは、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する演出図柄変動開始処理中であってもよい。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図21参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
また、この実施の形態では、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、保留表示およびアクティブ表示の表示態様の変化パターン(以下、「保留変化パターン」という)を示すデータと、表示態様の変化タイミングを示すデータとを格納できるよう記憶領域が確保されている。保留変化パターンとしては、「白」から変化しないP01、「白」から「赤」に変化するP02、「赤」から変化しないP03、「白」から「赤」に変化し、さらに「金」に変化するP04、および「赤」から「金」に変化するP05が設けられている(図39(A)参照)。また、変化タイミングとしては、n個目(n=1,2,3,4,5,6,7)の保留表示にシフトしたタイミングである「n個目」と、アクティブ表示の表示を開始したタイミングである「アクティブ開始時」と、アクティブ表示を開始してから所定期間(13秒間)経過後のタイミングである「アクティブ中」とが設けられている(図40参照)。なお、変化タイミングとしてアクティブ中が決定されているものの、対応する変動の変動時間が13秒より短い場合には、変動が停止する1秒前にアクティブ表示の表示態様が変化するものである。保留変化パターンおよび変化タイミングは、始動入賞時に決定されて格納される。例えば、図33に示す例では、1つ目〜4つ目の保留記憶の保留変化パターンとしてP01が決定され、5つ目の保留記憶の保留変化パターンとしてP04が決定されており、5つ目の保留記憶の変化タイミングとしては「4個目」および「アクティブ中」が決定されたことが示されている。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU120は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS654A)。そして、変動カテゴリコマンドを受信したことを示す変動カテゴリコマンド受信フラグをセットする(ステップS654B)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU120は、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS656B)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU120は、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS658B)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU120は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび始動入賞指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS660)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU120は、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS662)。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が点灯表示されていた場合に、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には、1つ目の保留表示を削除するとともに、2つ目に表示されていた保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた保留表示を2つ目の表示領域にシフトし、4つ目に表示されていた保留表示を3つ目の表示領域にシフトし、5つ目に表示されていた保留表示を4つ目の表示領域にシフトする。
このとき、変化タイミングに達した保留表示が存在する場合には、保留変化パターンに応じた表示態様に変化させる。具体的には、格納領域2の変化タイミングとして1個目が記憶されているか、格納領域3の変化タイミングとして2個目が記憶されているか、格納領域4の変化タイミングとして3個目が記憶されているか、格納領域5の変化タイミングとして4個目が記憶されているか、格納領域6の変化タイミングとして5個目が記憶されているか、格納領域7の変化タイミングとして6個目が記憶されているか、格納領域8の変化タイミングとして7個目が記憶されている場合に、対応する保留表示の表示態様を保留変化パターンに応じて変化させる。例えば、図33に例示する時点から次の変動が開始されてステップS662の処理を行う場合、格納領域5の変化タイミングとして4個目とアクティブ中とが記憶され、保留変化パターンとしてはP04が記憶されているため、5つ目に表示されていた保留表示を4つ目の表示領域にシフトするときに表示態様を「白」から「赤」に変化させる。
そして、演出制御用CPU120は、アクティブ表示の表示を開始する(ステップS662a)。例えば、1つ目の表示領域に表示されていた保留表示が演出態様表示態様の保留表示であれば、同様の演出態様表示態様にてアクティブ表示の表示を開始する。また、1つ目の表示領域に表示されていた保留表示が演出態様表示態様の保留表示でなければ、格納領域1の変化タイミングとしてアクティブ開始時が記憶されている場合には、保留変化パターンに応じた表示態様(保留変化パターンがP02またはP04であり1回目の変化より前であれば「赤」、P04であり1回目の変化より後またはP05であれば「金」)にてアクティブ表示の表示を開始し、格納領域1の変化タイミングとしてアクティブ開始時が記憶されていない場合には、合算保留記憶表示部18cの1つ目の表示領域に表示されていた保留表示と同様の表示態様にてアクティブ表示の表示を開始する。
また、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンド格納領域における格納領域1のデータをRAMに形成されているアクティブ情報格納領域(不図示)に移動し(ステップS663A)、格納領域2〜8のデータをそれぞれ格納領域2〜7にシフトして格納する(ステップS663)。アクティブ情報格納領域は、始動入賞時コマンド格納領域と同じ種類の情報(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンド、保留変化パターン、変化タイミング1、変化タイミング2)を、アクティブ表示に対応する情報として記憶可能に構成されている。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS684)。そして、ステップS611に移行する。
図34は、図29に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、新たな始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定し(ステップS800A)、受信した場合には、特殊ゾーン演出に関する制御を行う特殊ゾーン制御処理(ステップS800B)と、保留表示に関する制御を行う保留表示制御処理(ステップS800C)とを実行する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S810のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、画像表示装置5の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理(ステップS808)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、画像表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):画像表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(ステップS808):変動時間の終了後、画像表示装置5に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り開放中処理(ステップS809)に対応した値に更新する。
小当り開放中処理(ステップS809):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残り開放がある場合には、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理(ステップS808)に対応した値に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(ステップS810)に対応した値に更新する。
小当り終了演出処理(ステップS810):画像表示装置5において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図35は、特殊ゾーン制御処理を示すフローチャートである。特殊ゾーン制御処理において、演出制御用CPU120は、特殊ゾーン演出の実行中であることを示す特殊ゾーン中フラグまたは特殊ゾーン演出の開始を待機していることを示す突入待ちフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3501,S3502)、いずれかがセットされている場合には、そのまま特殊ゾーン制御処理を終了する。これにより、複数の変動を予告対象とする特殊ゾーン演出が重複して実行されることを防止している。
特殊ゾーン中フラグおよび突入待ちフラグのいずれもセットされていない場合、演出制御用CPU120は、突入失敗演出の開始を待機していることを示す突入失敗待機フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3503)、セットされている場合には、そのまま特殊ゾーン制御処理を終了する。
突入失敗待機フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU120は、以前に記憶されている保留記憶が全て非リーチはずれに対応する保留記憶であるか否かを判定する(ステップS3504)。具体的には、新たに記憶された保留記憶に対応する格納領域より前の全ての格納領域において、変動カテゴリ1指定コマンド、変動カテゴリ9指定コマンドまたは変動カテゴリ11指定コマンドが格納されていれば、以前に記憶されている保留記憶が全て非リーチはずれに対応する保留記憶であると判定する。
以前に記憶されている保留記憶が全て非リーチはずれに対応する保留記憶である場合には、新たに発生した保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行するか否かを決定するための特殊ゾーン突入抽選処理を実行する(ステップS3505)。具体的には、図36(A)に示す特殊ゾーン突入抽選テーブルを用いて、特殊ゾーン演出を実行するか否かを決定する。
図36(A)は、特殊ゾーン突入抽選テーブルを示す説明図である。図36(A)に示す特殊ゾーン突入抽選テーブルには入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて特殊ゾーン演出の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図36(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、特殊ゾーン突入抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、60%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、40%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、30%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、70%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がその他である場合、100%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが決定される。すなわち、15R確変大当り、8R確変大当りまたはスーパーリーチはずれである場合のみ特殊ゾーン演出を実行可能な構成としているがこれに限るものではなく、入賞時判定結果が突然確変大当り、小当り、ノーマルリーチはずれ、または非リーチはずれであっても特殊ゾーン演出を実行可能であることとしてもよい。
特殊ゾーン演出を実行すること(特殊ゾーンに突入すること)が決定された場合(ステップS3506のY)、演出制御用CPU120は、突入待ちフラグをセットし(ステップS3507)、特殊ゾーン演出の実行回数を決定するための実行回数決定抽選を行う(ステップS3508)。具体的には、図36(B)に示す実行回数決定抽選テーブルを用いて、特殊ゾーン演出の実行回数を決定する。
図36(B)は、実行回数決定抽選テーブルを示す説明図である。図36(B)に示す実行回数決定抽選テーブルには、合算保留記憶数毎に、入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて特殊ゾーン演出の実行回数Kに対応する判定値が割り当てられているが、図36(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、実行回数決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
なお、図示するように、実行回数Kが「1」である場合は、予告対象の変動に対するアクティブ表示が表示されているとき(具体的には、該アクティブ表示を開始してから5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。実行回数Kが「2」である場合は、予告対象の変動に対する保留表示が1個目の保留表示であるとき(具体的には、1個目の保留表示になった5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。実行回数Kが「3」である場合は、予告対象の変動に対する保留表示が2個目の保留表示であるとき(具体的には、2個目の保留表示になった5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。実行回数Kが「4」である場合は、予告対象の変動に対する保留表示が3個目の保留表示であるとき(具体的には、3個目の保留表示になった5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。なお、本実施の形態では、実行回数Kの最大値は「4」であることとするが、「5」以上の値を実行回数Kとして選択可能な構成としてもよい。
例えば、合算保留記憶数が1である場合、入賞時判定結果にかかわらず100%の割合で実行回数Kとして「1」が決定される。
例えば、合算保留記憶数が2である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「1」が、60%の割合で「2」が、実行回数Kとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、60%の割合で「1」が、40%の割合で「2」が、実行回数Kとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が3である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、20%の割合で「1」が、30%の割合で「2」が、50%の割合で「3」が、実行回数Kとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、50%の割合で「1」が、30%の割合で「2」が、20%の割合で「3」が、実行回数Kとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が4以上である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、10%の割合で「1」が、20%の割合で「2」が、30%の割合で「3」が、40%の割合で「4」が、実行回数Kとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「1」が、30%の割合で「2」が、20%の割合で「3」が、10%の割合で「4」が、実行回数Kとして決定される。
これにより、本実施の形態では、実行回数Kが多いほど、15R確変大当りおよび8R確変大当りとなることに対する信頼度が高くなっている。
演出制御用CPU120は、抽選結果を実行回数Kとしてセットし(ステップS3509)、特殊ゾーン演出の予告対象までの残余変動回数である残余回数Rに合算保留記憶数をセットする(ステップS3510)。この残余回数Rは、変動が実行される度に1ずつ減算され(ステップS4602,S4610参照)、残余回数Rに1加算した値と実行回数Kとが同値になった変動において突入成功演出が実行されるとともに特殊ゾーン演出が開始され(ステップS4603のY,S4605参照)、残余回数Rが「0」になった変動において該特殊ゾーン演出が終了するようになっている(ステップS4606のY,S4611のY参照)。
また、特殊ゾーン演出を実行しないこと(特殊ゾーンに突入しないこと)が決定された場合(ステップS3506のN)、新たな保留記憶を予告対象とする突入失敗演出の実行の有無を決定するための突入失敗演出実行抽選を行う(ステップS3511)。具体的には、図36(C)に示す突入失敗演出実行抽選テーブルを用いて、突入失敗演出の実行の有無を決定する。
図36(C)は、突入失敗演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図36(C)に示す突入失敗演出実行抽選テーブルには入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて特殊ゾーン演出の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図36(C)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、突入失敗演出実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、20%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、80%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、10%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、90%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がその他である場合、1%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、99%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
突入失敗演出を実行する場合(ステップS3512のY)、突入失敗演出の実行タイミングを決定するための実行タイミング決定抽選を行う(ステップS3513)。具体的には、図36(D)に示す実行タイミング決定抽選テーブルを用いて、突入失敗演出の実行タイミングを決定する。
図36(D)は、実行タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図36(D)に示す実行タイミング決定抽選テーブルには、合算保留記憶数毎に、入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて突入失敗演出の実行タイミングに対応する判定値が割り当てられているが、図36(D)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、実行タイミング決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
なお、図示するように、各実行タイミングには、実行タイミングを特定するためのタイミング特定数が対応づけられている。例えば、予告対象の変動に対するアクティブ表示が表示されているタイミングの「アクティブ」に対してタイミング特定数「0」が、予告対象の変動に対する保留表示が1個目の保留表示であるタイミングの「1個目」に対してタイミング特定数「1」が、予告対象の変動に対する保留表示が2個目の保留表示であるタイミングの「2個目」に対してタイミング特定数「2」が、予告対象の変動に対する保留表示が3個目の保留表示であるタイミングの「3個目」に対してタイミング特定数「3」が、それぞれ対応付けられておいる。
なお、本実施の形態では、特殊ゾーン演出の実行回数Kとして1〜4の値を選択可能な構成としたため(図36(B)参照)、予告対象の変動に対する保留表示が4個目以上の保留表示であるタイミングでは突入失敗演出を実行しないこととしたが、これに限るものではない。例えば、「5」以上の値を実行回数Kとして選択可能な構成とした場合、予告対象の変動に対する保留表示が4個目以上の保留表示であるタイミングであっても突入失敗演出を実行可能であることとしてもよい。
例えば、合算保留記憶数が1である場合、入賞時判定結果にかかわらず100%の割合で実行タイミングとして「アクティブ」が決定される。
例えば、合算保留記憶数が2である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、60%の割合で「アクティブ」が、40%の割合で「1個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「アクティブ」が、60%の割合で「1個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がその他であれば、20%の割合で「アクティブ」が、80%の割合で「1個目」が、実行タイミングとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が3である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、50%の割合で「アクティブ」が、30%の割合で「1個目」が、20%の割合で「2個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、20%の割合で「アクティブ」が、30%の割合で「1個目」が、50%の割合で「2個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がその他であれば、10%の割合で「アクティブ」が、20%の割合で「1個目」が、70%の割合で「2個目」が、実行タイミングとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が4である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「アクティブ」が、30%の割合で「1個目」が、20%の割合で「2個目」が、10%の割合で「3個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、10%の割合で「アクティブ」が、20%の割合で「1個目」が、30%の割合で「2個目」が、40%の割合で「3個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がその他であれば、5%の割合で「アクティブ」が、10%の割合で「1個目」が、15%の割合で「2個目」が、70%の割合で「3個目」が、実行タイミングとして決定される。
その後、演出制御用CPU120は、突入失敗待機フラグをセットし(ステップS3514)、突入失敗演出を実行するまでの残余変動回数である残余待機数Pに、ステップ3513にて決定した実行タイミングに対応付けられているタイミング特定数を合算保留記憶数から減算した値をセットする(ステップS3515)。この残余待機数Pは変動が実行される度に1ずつ減算され(ステップS4614参照)、「0」になった変動において突入失敗演出が実行されるようになっている(ステップS4615のY,S4616参照)。
図37および図38は、保留表示制御処理を示すフローチャートである。保留表示制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、新たに発生した保留記憶に対する保留表示の保留変化パターンを決定するための保留変化パターン決定抽選を実行する(ステップS3701)。具体的には、図39(A)に示す保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定する。
図39(A)は、保留変化パターン決定テーブルを示す説明図である。図39(A)に示す各保留変化パターン決定テーブルには入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて保留変化パターンに対応する判定値が割り当てられているが、図39(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、保留変化パターン決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、10%の割合でP01が、15%の割合でP02が、20%の割合でP03が、25%の割合でP04が、30%の割合でP05が、保留変化パターンとして決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、70%の割合でP01が、15%の割合でP02が、7%の割合でP03が、5%の割合でP04が、3%の割合でP05が、保留変化パターンとして決定される。
例えば、入賞時判定結果がその他である場合、100%の割合でP01が保留変化パターンとして決定される。
このような割合にて保留変化パターンを決定することにより、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する保留表示またはアクティブ表示の表示態様が有する信頼度は、白<赤<金となっている。
また、本実施の形態における保留変化パターンは、「赤」にならない保留変化パターン(以下、「赤なし」ということがある。例えば、P01。)と、「赤」になる保留変化パターン(以下、「赤あり」ということがある。例えば、P01以外。)とに大別できる。そこで、赤ありおよび赤なしの選択割合を、図39(B)に示している。
図示するように、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合、90%の割合で赤ありを選択し、10%の割合で赤なしを選択する。入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、30%の割合で赤ありを選択し、70%の割合で赤なしを選択する。入賞時判定結果がその他である場合、100%の割合で赤なしを選択する。
ここで、図36(A)に示した特殊ゾーン演出の実行の選択割合と、図39(B)に示した赤ありの選択割合とを比較すると、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合、赤ありの選択割合の方が特殊ゾーン演出を実行する割合よりも高い一方、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、赤ありの選択割合の方が特殊ゾーン演出を実行する割合よりも低い。従って、赤ありが選択された場合の方が、特殊ゾーン演出を実行することが選択された場合よりも、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度が高い。すなわち、本実施の形態においては、表示態様が「赤」の保留表示またはアクティブ表示が表示されることは、特殊ゾーン演出よりも信頼度が高いよう構成されている。
なお、本実施の形態では、入賞時判定結果が15R確変大当り、8R確変大当りまたはスーパーリーチはずれである場合にのみP02〜P05を選択可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、入賞時判定結果が突然確変大当り、小当り、ノーマルリーチはずれまたは非リーチはずれであっても、P02〜P05を選択可能であることとしてもよい。
次に、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンド格納領域における格納領域(合算保留記憶数に応じた格納領域)に、ステップS3701にて決定した保留変化パターンを示すデータを格納することにより保留変化パターンを記憶する(ステップS3702)。記憶した保留変化パターンが変化なしの保留変化パターン(P01またはP03)である場合、ステップS3710へ移行する。記憶した保留変化パターンが変化ありの保留変化パターン(P02,P04,P05のいずれか)である場合、変化タイミングを決定するための変化タイミング決定抽選を行う(ステップS3704)。具体的には、図40(A)に示す第1変化タイミング決定抽選テーブルまたは図40(B)に示す第2変化タイミング決定抽選テーブルを用いて変化タイミングを決定する。
図40(A)は、第1変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図40(B)は、第2変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図40(A),(B)に示す各変化タイミング決定抽選テーブルには合算保留記憶数毎に変化タイミングに対応する判定値が割り当てられているが、図40(A),(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、変化タイミング決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
まず、図40(A)に示す第1変化タイミング決定抽選テーブルを用いて変化タイミング決定抽選を行った場合について説明する。第1変化タイミング決定抽選テーブルは、入賞時判定結果が大当りである場合に用いられる変化タイミング決定抽選テーブルである。
例えば、合算保留記憶数が「1」である場合、60%の割合でアクティブ中を、40%の割合でアクティブ開始時を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「2」である場合、50%の割合でアクティブ中を、30%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「3」である場合、40%の割合でアクティブ中を、30%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、10%の割合で2個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「4」である場合、30%の割合でアクティブ中を、25%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、15%の割合で2個目を、10%の割合で3個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「5」である場合、22%の割合でアクティブ中を、20%の割合でアクティブ開始時を、18%の割合で1個目を、16%の割合で2個目を、14%の割合で3個目を、10%の割合で4個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「6」である場合、22%の割合でアクティブ中を、18%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、10%の割合で4個目を、8%の割合で5個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「7」である場合、20%の割合でアクティブ中を、18%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、10%の割合で4個目を、6%の割合で5個目を、4%の割合で6個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「8」である場合、20%の割合でアクティブ中を、18%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、8%の割合で4個目を、6%の割合で5個目を、4%の割合で6個目を、2%の割合で7個目を、変化タイミングとして決定する。
次に、図40(B)に示す第2変化タイミング決定抽選テーブルを用いて変化タイミング決定抽選を行った場合について説明する。第2変化タイミング決定抽選テーブルは、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合に用いられる変化タイミング決定抽選テーブルである。
例えば、合算保留記憶数が「1」である場合、40%の割合でアクティブ中を、60%の割合でアクティブ開始時を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「2」である場合、20%の割合でアクティブ中を、30%の割合でアクティブ開始時を、50%の割合で1個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「3」である場合、10%の割合でアクティブ中を、20%の割合でアクティブ開始時を、30%の割合で1個目を、40%の割合で2個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「4」である場合、10%の割合でアクティブ中を、15%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、25%の割合で2個目を、30%の割合で3個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「5」である場合、10%の割合でアクティブ中を、14%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、18%の割合で2個目を、20%の割合で3個目を、22%の割合で4個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「6」である場合、8%の割合でアクティブ中を、10%の割合でアクティブ開始時を、12%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、16%の割合で3個目を、18%の割合で4個目を、22%の割合で5個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「7」である場合、4%の割合でアクティブ中を、6%の割合でアクティブ開始時を、10%の割合で1個目を、12%の割合で2個目を、14%の割合で3個目を、16%の割合で4個目を、18%の割合で5個目を、20%の割合で6個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「8」である場合、2%の割合でアクティブ中を、4%の割合でアクティブ開始時を、6%の割合で1個目を、8%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、14%の割合で4個目を、16%の割合で5個目を、18%の割合で6個目を、20%の割合で7個目を、変化タイミングとして決定する。
このように、本実施の形態では、大当りである場合よりも、はずれである場合の方が保留表示を開始してから早い時期を変化タイミングとして決定しやすい構成になっている。従って、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化するタイミングとしては、保留表示を開始してから遅い時期であるほど大当りに対する信頼度が高い構成となっている。逆に、保留表示を開始してから早い時期であるほど大当りに対する信頼度が高い構成であってもよいし、変化タイミングは大当りに対する信頼度を示さないものであってもよい。
なお、本実施の形態では、入賞時判定結果が大当りでもスーパーリーチはずれでもない場合(その他である場合)には、保留変化パターンとしてP01のみが選択され得る構成としてあるため、その他用の変化タイミング決定抽選テーブルは設けられていないが、その他であっても表示態様が変化する保留変化パターンを選択可能な構成とするものであれば、その他用の変化タイミング決定抽選テーブルが設けられていることとしてもよい。
その後、演出制御用CPU120は、決定した変化タイミングを始動入賞時コマンド格納領域に記憶する(ステップS3705)。そして、ステップS3702にて記憶した保留変化パターンが、変化回数が2回の保留変化パターン(すなわち、P04)である場合(ステップS3706のY)、変化タイミング決定抽選を再度行い(ステップS3707)、決定された変化タイミングがステップS3705において記憶した変化タイミングと異なる場合には(ステップS3708のN)、ステップS3707にて決定した変化タイミングを始動入賞時コマンド格納領域に記憶する(ステップS3709)。ステップS3707において決定した変化タイミングが、ステップS3705において記憶した変化タイミングと同一であった場合(ステップS3708のY)、ステップS3705において記憶した変化タイミングと異なる変化タイミングが決定されるまで変化タイミング決定抽選(ステップS3707)を繰り返し実行する。これにより、2回の異なる変化タイミングを決定することとしている。なお、2つの変化タイミングの組み合わせパターンが複数設けられており、そのうちのいずれかを選択することにより、2回の変化タイミングを一括して決定することとしてもよい。
その後、演出制御用CPU120は、演出示唆表示態様にて保留表示を表示することに関する処理(ステップS3710〜S3725)を実行する。該処理には、具体的に、第1特殊示唆態様にて保留表示を表示することに関する第1処理(ステップS3710〜S3713)と、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示することに関する第2処理(ステップS3714〜S3717)と、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することに関する第3処理(ステップS3718〜S3721)と、SP示唆態様にて保留表示を表示することに関する第4処理(ステップS3722〜S3725)とが含まれる。
以下、第1特殊示唆態様における保留表示を「第1特殊示唆保留」、第2特殊示唆態様における保留表示を「第2特殊示唆保留」、擬似連示唆態様における保留表示を「擬似連示唆保留」、SP示唆態様における保留表示を「SP示唆保留」ということがある。
まず、演出制御用CPU120は、新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定であるか否かを判定する(ステップS3710)。例えば、上述した特殊ゾーン制御処理(図35参照)において、特殊ゾーンに突入することを決定したとき(例えば、ステップS3506のYの直後)にフラグをセットしておき、該フラグがセットされていれば、新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定であると判定するものである。
新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定である場合、第1特殊示唆保留の表示を実行するか否かを決定するための第1特殊示唆実行抽選を行う(ステップS3711)。具体的には、図41(A)に示す第1特殊示唆実行抽選テーブルを用いて第1特殊示唆保留を実行するか否かを決定する。
図41(A)は、第1特殊示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図41(A)に示す第1特殊示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎に第1特殊示唆保留の表示の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図41(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、第1特殊示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、40%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、60%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、80%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、20%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、30%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、60%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、40%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
第1特殊示唆保留の表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、第1特殊示唆保留の表示を開始する(ステップS3713)。
ステップS3710において新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定でない場合、またはステップS3712において第1特殊示唆保留の表示を実行ない場合、演出制御用CPU120は、新たな保留記憶が予告対象の突入予告演出を実行する(特殊ゾーンに移行する予定である場合(突入成功演出を実行する予定である場合)と、特殊ゾーンに移行しない予定であるものの、突入失敗演出を実行する予定である場合とを含む)か否かを判定する(ステップS3714)。例えば、上述した特殊ゾーン制御処理(図35参照)において、特殊ゾーンに突入することを決定したとき(例えば、ステップS3506のYの直後)にフラグをセットしておき、該フラグがセットされていれば、新たな保留記憶が予告対象の突入成功演出を実行する予定であると判定するものである。また、例えば、上述した特殊ゾーン制御処理(図35参照)において、突入失敗演出を実行することを決定したとき(例えば、ステップS3512のYの直後)にフラグをセットしておき、該フラグがセットされていれば、新たな保留記憶が予告対象の突入失敗演出を実行する予定であると判定するものである。
突入予告演出を実行する予定である場合、第2特殊示唆保留の表示を実行するか否かを決定するための第2特殊示唆実行抽選を行う(ステップS3715)。具体的には、図41(B)に示す第2特殊示唆実行抽選テーブルを用いて第2特殊示唆保留の表示を実行するか否かを決定する。
図41(B)は、第2特殊示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図40(B)に示す第2特殊示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎に第2特殊示唆保留の表示の実行の有無に対応する判定値として、突入成功演出を実行する場合と突入失敗演出を実行する場合とで異なる値が割り当てられているが、図41(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、第2特殊示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
まず、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)について説明する。
例えば、突入成功演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行する予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、80%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、20%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、突入失敗演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行しない予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、80%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、20%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
次に、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれ(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)である場合について説明する。
例えば、突入成功演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行する予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、30%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、突入失敗演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行しない予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、30%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
最後に、入賞時判定結果がその他である場合について説明する。
例えば、突入失敗演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行しない予定である場合)、いずれの保留変化パターンであっても、100%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが決定される。なお、本実施の形態では、入賞時判定結果がその他である場合には、特殊ゾーンに突入しない構成であるため、突入成功演出を実行する場合における第2特殊示唆保留の表示の実行の有無を決定するための判定値は割り振られていない。
このように、本実施の形態では、入賞時判定結果が15R確変大当り、8R確変大当り、またはスーパーリーチはずれである場合に限り、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示可能であることとしたが、これに限るものではなく、入賞時判定結果が突然確変大当り、小当り、ノーマルリーチはずれ、または非リーチはずれである場合にも第2特殊示唆態様にて保留表示を表示可能であることとしてもよい。
また、このように、保留変化パターンがP01以外であるとき、突入成功演出を実行する場合の方が、突入失敗演出を実行する場合よりも高い割合で第2特殊示唆保留の表示を実行するよう構成されている。すなわち、第2特殊示唆保留の表示が実行されるとき、特殊ゾーンに突入した場合の方が、特殊ゾーンに突入しない場合よりも表示態様が「赤」に変化しやすい構成となっている。なお、特殊ゾーンに突入しない場合には表示態様が「赤」に変化しない構成であってもよい。
ここで、図41(B)に示した第2特殊示唆実行抽選テーブルと、図39(B)に示した赤保留の選択割合とを比較する。例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合には、赤ありの選択割合は90%である一方(図39(B)参照)、第2特殊示唆保留の実行割合は90%未満である(図41(B)参照)。また、例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合には、赤ありの選択割合は30%である一方(図39(B)参照)、第2特殊示唆保留の実行割合は30%以上である(図41(B)参照)。従って、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度は、赤保留>第2特殊示唆保留となっている。
第2特殊示唆保留の表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、第2特殊示唆保留の表示を開始する(ステップS3717)。
ステップS3714において新たな保留記憶が予告対象の突入予告演出を実行しない場合、またはステップS3716において第2特殊示唆保留の表示を実行しない場合、演出制御用CPU120は、新たな保留記憶が擬似連を伴う擬似連保留であるか否かを判定する(ステップS3718)。例えば、変動カテゴリ7指定コマンド、変動カテゴリ22指定コマンド、または変動カテゴリ25指定コマンドが受信されていた場合に、擬似連保留であると判定する。擬似連保留である場合、擬似連示唆保留の表示を実行するか否かを決定するための擬似連示唆実行抽選を行う(ステップS3719)。具体的には、図41(C)に示す擬似連示唆実行抽選テーブルを用いて擬似連示唆保留の表示を実行するか否かを決定する。
図41(C)は、擬似連示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図41(C)に示す擬似連示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎に擬似連示唆保留の表示の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図41(C)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、擬似連示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が大当りである場合(変動カテゴリ22指定コマンドまたは変動カテゴリ25指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、20%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、80%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、30%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、入賞時判定結果がはずれである場合(変動カテゴリ7指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、10%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、90%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、20%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、80%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
擬似連示唆保留の表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、擬似連示唆保留の表示を開始する(ステップS3721)。
ステップS3718において新たな保留記憶が擬似連保留でない場合、またはステップS3720において擬似連示唆保留の表示を実行しない場合、演出制御用CPU120は、新たな保留記憶がスーパーリーチに発展するSPリーチ保留であるか否かを判定する(ステップS3722)。例えば、変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンド、変動カテゴリ12指定コマンド、変動カテゴリ23指定コマンド、または変動カテゴリ26指定コマンドが受信されている場合に、SPリーチ保留であると判定する。SPリーチ保留である場合、SP示唆保留の表示を実行するか否かを決定するためのSP示唆実行抽選を行う(ステップS3723)。具体的には、図41(D)に示すSP示唆実行抽選テーブルを用いてSP示唆保留の表示を実行するか否かを決定する。
図41(D)は、SP示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図41(D)に示すSP示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎にSP示唆保留の表示を実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図41(D)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、SP示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が大当りである場合(変動カテゴリ23指定コマンドまたは変動カテゴリ26指定コマンドが受信されている場合)、保留変化パターンがP01であれば、30%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、70%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、40%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、60%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、入賞時判定結果がはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されている場合)、保留変化パターンがP01であれば、20%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、80%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、30%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、70%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
SP示唆態様における保留表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、SP示唆保留の表示を開始する(ステップS3725)。
ここで、図41(C)に示した擬似連示唆実行抽選テーブルと、図41(D)に示したSP示唆実行抽選テーブルとを比較すると、保留変化パターンがP01以外である場合において、擬似連示唆保留の表示の実行割合とSP示唆保留の表示の実行割合とが異なる。すなわち、演出示唆表示態様の種類にもとづいて異なる割合にて、演出示唆表示態様から「赤」に変化させる構成になっている。これにより、演出示唆表示態様の種類に注目させることができる。
ステップS3722において新たな保留記憶がSPリーチ保留でない場合、またはステップS3724においてSP示唆保留の表示を実行しない場合、演出制御用CPU120は、ステップS3702において記憶した保留変化パターンに応じた表示態様にて、新たな保留記憶に対する保留表示の表示を開始する(ステップS3726)。具体的に、P01,P02,P04のいずれかであれば「白」にて保留表示を開始し、P03またはP05であれば「赤」にて保留表示を開始する。
なお、本実施の形態では、ステップS3710〜S3725に示したように、演出示唆態様の保留表示の表示タイミングを始動入賞時としたが、これに限るものではない。例えば、保留表示のシフト時、変動表示中、またはアクティブ表示中など、いずれのタイミングに演出示唆態様の保留表示またはアクティブ表示を表示可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、第1処理、第2処理、第3処理、第4処理の順に処理を実行することにより、実行優先度(すなわち、実行頻度)が第1特殊示唆態様>第2特殊示唆態様>擬似連示唆態様>SP示唆態様となってしまうことが考えられる。そこで、例えば、第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様およびSP示唆態様のうちのいずれの演出示唆表示態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示するかを一括して決定可能なテーブルを設けることにより、実行優先度(実行頻度)に偏りが生じるのを防ぐことができる。または、本実施の形態のように各演出示唆表示態様にて保留表示またはアクティブ表示を実行するか否かを順に抽選するものであっても、先に実行される抽選であるほど実行割合を低くする(後に実行される抽選であるほど実行割合を高くする)ことにより、実行優先度(実行頻度)に偏りが生じるのを防ぐことができる。
また、本実施の形態では、複数の演出示唆表示態様のうち単一の演出示唆表示態様でのみ保留表示を表示可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、複数の演出示唆表示態様にて保留表示を表示可能であることとしてもよい。例えば、第1特殊示唆表示態様およびSP示唆表示態様にて保留表示を実行することが決定された場合には、「特殊」という文字と「SP」という文字とを含む保留表示を表示することとしてもよい。具体的には、上述した第1処理〜第4処理をそれぞれ独立して実行することにより、複数の演出示唆表示態様にて保留表示を表示可能であることとしてもよい。なお、第1特殊示唆表示態様および第2特殊示唆表示態様が示唆する予告演出はいずれも特殊ゾーン演出であるため、第1特殊示唆表示態様および第2特殊示唆表示態様の両方にて保留表示を実行することはないよう構成してもよい。例えば、第1特殊示唆表示態様の保留表示の方が第2特殊示唆表示態様の保留表示よりも優先的に表示されることとすればよい。
図42は、図34に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図42に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図43は、図34に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップS8002で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせや、通常では表示されない特殊な画像(数字以外の画像であってもよい。)を含む図柄の組み合わせなど。「擬似連図柄」ともいう。)も決定する。また、演出制御用CPU120は、ステップS8002において、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の連続演出を実行すると決定されている場合には、演出図柄の停止図柄として、いわゆるチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)を決定する。なお、演出制御用CPU120は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図44は、画像表示装置5における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図44に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「15R確変大当り」または「8R確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。なお、「15R確変大当り」または「8R確変大当り」のいずれであるかに応じて停止図柄の決定割合を異ならせてもよい。例えば、「15R確変大当り」である場合には、3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くし、「8R確変大当り」である場合には、3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くするようにしてもよい。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、画像表示装置5に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU120は、演出図柄の変動表示中に画像表示装置5において予告演出(例えば、ステップアップ予告演出やミニキャラ予告演出、可動物予告演出、演出羽根役物予告演出などであってもよい。)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
その後、演出制御用CPU120は、特殊ゾーン演出を設定するための特殊ゾーン設定処理を実行する(ステップS8003A)。
次いで、演出制御用CPU120は、変動パターンや予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図45は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図45に示すプロセステーブルは、演出制御基板12におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、演出制御用CPU120は、予告演出を実行することに決定され、予告演出を実行する場合には、ステップS8004において予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8006)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP129に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。 そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図46は、特殊ゾーン設定処理を示すフローチャートである。図46に示す特殊ゾーン設定処理において、演出制御用CPU120は、まず突入待ちフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4601)、セットされている場合には残余回数Rから「1」減算した値を新たな残余回数Rとしてセットする(ステップS4602)。そして、セットされた残余回数Rに「1」加算した値と実行回数Kとが同値であるか否かを判定し(ステップS4603)、同値でない場合にはそのまま特殊ゾーン設定処理を終了する。同値である場合には、突入待ちフラグをリセットし(ステップS4604)、突入成功演出および特殊ゾーン演出を設定する(ステップS4605)。そして、残余回数Rが0でない場合には、特殊ゾーン中フラグをセットする(ステップS4606のN,S4607)。なお、残余回数Rが0であるときには、次の変動では特殊ゾーン演出が終了していることとなるため、特殊ゾーン中フラグをセットしない。
また、ステップS4601において突入待ちフラグがセットされていない場合、演出制御用CPU120は、特殊ゾーン中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4608)、特殊ゾーン中フラグがセットされている場合、特殊ゾーン演出を設定し(ステップS4609)、残余回数Rから「1」減算した値を新たな残余回数Rとしてセットする(ステップS4610)。そして、残余回数Rが「0」になったときに特殊ゾーン中フラグをリセットする(ステップS4611のY,S4612)。
ステップS4608において、特殊ゾーン中フラグがセットされていない場合、突入失敗待機フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4613)、セットされている場合には、残余待機数Pから「1」減算した値を新たな残余待機数Pとしてセットする(ステップS4614)。そして、残余待機数Pが「0」になった場合(ステップS4615のY)、突入失敗演出を設定し(ステップS4616)、突入失敗待機フラグをリセットする(ステップS4617)。
図47は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、アクティブ表示の変化タイミングであるか否かを判定する(ステップS4701)。具体的に、上述したアクティブ情報格納領域において、変化タイミングとしてアクティブ中が格納されており、変動開始から所定時間(例えば、13秒)が経過したときに、アクティブ表示の変化タイミングであると判定する。なお、上述したように、変化タイミングとしてアクティブ中が格納されているものの、対応する変動の変動時間が13秒より短い場合には、変動が停止する1秒前をアクティブ表示の変化タイミングとして判定するものとする。アクティブ表示の変化タイミングである場合には、アクティブ情報格納領域における保留変化パターンを参照して、アクティブ表示の表示態様を変化させる(ステップS4702)。例えば、保留変化パターンがP02であれば「赤」に変化させ、P04またはP05であれば「金」に変化させる。
また、第1特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4703のY)、突入成功演出の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS4704)。具体的に、3秒以上の変動時間を有する変動において突入成功演出を開始した場合には、突入成功演出を開始してから3秒が経過したタイミングを突入成功演出の終了タイミングであると判定し、3秒未満の変動時間を有する変動中に突入成功演出を開始した場合には、変動停止の1秒前のタイミングを突入成功演出の終了タイミングであると判定する。突入成功演出の終了タイミングである場合、第1特殊示唆態様にて表示している保留表示またはアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4705)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には両方の変化タイミング以前であれば「白」に、一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、突入成功演出を実行した変動の変動時間が8秒未満である場合(突入成功演出を実行するための期間(3秒間)と、突入成功演出を終了してから保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させるまでの待機期間(5秒間)との合計期間よりも変動時間が短い場合)、変動停止の1秒前に保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させることとする。
また、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4706のY)、突入予告演出(突入成功演出または突入失敗演出)の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS4707)。具体的に、3秒以上の変動時間を有する変動において突入予告演出を開始した場合には、突入予告演出を開始してから3秒が経過したタイミングを突入予告演出の終了タイミングであると判定し、3秒未満の変動時間を有する変動中に突入予告演出を開始した場合には、変動停止の1秒前のタイミングを突入予告演出の終了タイミングであると判定する。突入予告演出の終了タイミングである場合、第2特殊示唆態様にて表示している保留表示またはアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4708)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には両方の変化タイミング以前であれば「白」に、一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、突入予告演出を実行した変動の変動時間が8秒未満である場合(突入予告演出を実行するための期間(3秒間)と、突入予告演出を終了してから保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させるまでの待機期間(5秒間)との合計期間よりも変動時間が短い場合)、変動停止の1秒前に保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させることとする。
また、擬似連示唆態様にてアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4709のY)、擬似連の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS4710)。具体的に、擬似連ではチャンス目図柄が停止表示された後に再変動が開始されるものが一般的であるが、ステップS4710においては、1回目の再変動タイミングを擬似連の開始タイミングとして判定する。なお、1回目のチャンス目図柄の停止タイミングを擬似連の開始タイミングとして判定するものであってもよい。
擬似連の開始タイミングである場合、擬似連示唆態様にて表示しているアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4711)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、擬似連の開始タイミングから5秒が経過する前に変動が終了する変動パターンが設けられており、該変動パターンの変動中にアクティブ表示の表示態様を変化させる場合には、変動停止の所定時間前(例えば、1秒前)にアクティブ表示の表示態様を変化させることとしてもよい。
また、SP示唆態様にてアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4712のY)、スーパーリーチ演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS4713)。具体的に、変動パターン毎に予め定められたタイミングをスーパーリーチ演出の開始タイミングとして判定する。スーパーリーチ演出の開始タイミングである場合、SP示唆態様にて表示しているアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4714)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、スーパーリーチ演出の開始タイミングから5秒が経過する前に変動が終了する変動パターンが設けられており、該変動パターンの変動中にアクティブ表示の表示態様を変化させる場合には、変動停止の所定時間前(例えば、1秒前)にアクティブ表示の表示態様を変化させることとしてもよい。
その後、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
そして、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8111)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8112)。
図48は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU120は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU120は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。そして、演出制御用CPU120は、ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU120は、ステップS8313に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU120は、所定のフラグをリセットする(ステップS8311)。例えば、演出制御用CPU120は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU120は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図42のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8312)。
図49および図50は、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示する場合における表示例を示す説明図である。まず、(1)アクティブ表示と2個の保留表示とが表示されている変動中に、(2)新たな保留記憶が発生して該保留記憶に対応する保留表示が第2特殊示唆態様(「特殊?」)にて表示される。このとき、該保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行することが決定されるとともに、実行回数Kとして「3」が、残余回数Rとして「3」がセットされたこととする。また、保留変化パターンとしてP04が決定され、変化タイミングとして1個目および2個目が決定されたこととする。
そして、(3)はずれ目で変動が終了し、(4)次の変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示が表示されるとともに、保留表示がシフトする。そして、残余回数Rが「2」となり(ステップS4601参照)、残余回数Rに「1」加算した値と実行回数Kが同値となることから、突入予告演出が実行される(ステップS4603のY,S4605参照)。それから3秒が経過すると、(5)突入成功演出であったことが報知され、特殊ゾーンに突入する。それから5秒後のタイミングで、(6)第2特殊示唆態様にて表示していた保留表示の表示態様が「赤」に変化する(ステップS4708参照)。
その後、(7)はずれ目で変動が終了し、(8)次の変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示が表示されるとともに、保留表示がシフトする。そして、「赤」にて表示していた保留表示の保留変化パターンはP04であるとともに、変化タイミングに1個目が含まれることから、表示態様が「金」に変化する(ステップS662参照)。
図51は、第2特殊示唆態様にてアクティブ表示を表示する場合における表示例を示す説明図である。まず、(1)アクティブ表示と2個の保留表示とが表示されている変動中に、(2)新たな保留記憶が発生して該保留記憶に対応する保留表示が第2特殊示唆態様(「特殊?」)にて表示される。このとき、該保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行することが決定されるとともに、実行回数Kとして「1」が、残余回数Rとして「3」がセットされたこととする。また、保留変化パターンとしてP04が決定され、変化タイミングとして2個目およびアクティブ中が決定されたこととする。
そして、変動が数回行われ、(3)第2特殊示唆態様にて表示されていた保留表示に対応する変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示が表示される。そして、残余回数Rが「0」となり(ステップS4602参照)、残余回数Rに「1」加算した値と実行回数Kが同値となることから、突入予告演出が実行される(ステップS4603のY,S4605参照)。それから3秒が経過すると、(4)突入成功演出であったことが報知され、特殊ゾーンに突入する。それから5秒後のタイミングで、(5)第2特殊示唆態様にて表示していたアクティブ表示の表示態様が「赤」に変化する(ステップS4708参照)。
その後、(6)アクティブ表示の保留変化パターンはP04であるとともに、変化タイミングにアクティブ中が含まれることから、アクティブ表示変化タイミングにおいて、表示態様が「金」に変化する(ステップS4702参照)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、可変表示を実行可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を、少なくとも、通常態様(本例では、「白」)と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様(本例では、「赤」)と、演出内容を示唆する第2特定態様(本例では、演出示唆表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様))とを含むいずれかの表示態様にて表示可能な特定表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ150における、ステップS662,S662a,S3713,S3717,S3721,S3725,S3726,S4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行する部分)と、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ150における、ステップS8004において選択したプロセステーブルに応じてステップS8006,S8105を実行することにより、特殊ゾーン演出、擬似連、およびスーパーリーチ演出を実行可能な部分)とを備え、特定表示手段は、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき(本例では、示唆された内容の演出が実行された5秒後)に該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ150は、ステップS4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行することにより、保留変化パターンとしてP02〜P05のいずれかが選択されていた場合には、第2表示態様である演出示唆表示態様にて表示していた保留表示またはアクティブ表示を、第1特定態様である「赤」に変化可能である)こととした。これにより、特定態様に対する期待感を高めることができる。
なお、本実施の形態では、「通常態様」および「第1特定態様」としてそれぞれ単一の表示態様(「白」、「赤」)が設けられていることとしたが、「通常態様」および「第1特定態様」のうち少なくとも一方として、複数の表示態様が設けられていることとしてもよい。また、「第2特定態様」として複数の表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)が設けられていることとしたが、「第2特定態様」として単一の表示態様が設けられていることとしてもよい。
また、「第2特定態様の特定表示」により示唆される演出は上述したものに限られず、段階的に発展していくステップアップ予告演出、キャラクタが登場するキャラクタ予告演出、セリフを表示するセリフ演出、遊技者にプッシュボタン140への操作を促すボタン演出、保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させる作用演出など、いずれの演出であってもよい。
また、本実施の形態では、文字(「特殊」、「特殊?」、「NEXT」、「SP」)により演出を示唆する表示態様を「第2特定態様」としたが、キャラクタ、ボタンまたは模様により演出の内容を示唆するものであってもよい。
また、本実施の形態では、特殊ゾーン演出、擬似連演出、またはスーパーリーチ演出を開始してから5秒後を「第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき」としたが、これに限るものではない。例えば、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行された時点、または該時点の前後のタイミングであればよい。
また、本実施の形態では、「第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき」を、各演出が開始された5秒後に統一することとしたが、これに限るものではない。例えば、示唆内容の演出毎に異なるタイミングが予め設定されている(例えば、示唆内容の演出が擬似連であれば擬似連開始の3秒後、示唆内容の演出がスーパーリーチであればスーパーリーチ開始の4秒後)こととしてもよいし、または複数のタイミングからいずれかのタイミングを抽選によって決定することとしてもよい。抽選で決定する場合には、抽選割合が大当りであるか否かによって異なることとしてもよい。これにより、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が第2特定態様から第1特定態様に変化するタイミングによって期待感を与えることができる。
また、本実施の形態では、保留変化パターンと変化タイミングとをそれぞれ異なる抽選によって決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、保留変化パターンおよび変化タイミングの情報を含むデータ(すなわち、どのタイミングでどの表示態様に変化するかが予め定められたデータ)が複数設けられており、いずれかのデータに応じた保留変化を行うかを抽選により決定することとしてもよい。
また、保留表示またはアクティブ表示の表示態様の変化タイミングについては予め定められていないものであってもよく、例えば、変動を開始する度に、保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させるか否かを抽選によって決定することとしてもよい。また、変化後の表示態様についても予め定められていないものであってもよく、例えば、変化タイミングにて、いずれの表示態様に変化させるかを抽選によって決定することとしてもよい。
また、本実施の形態では、保留表示またはアクティブ表示の表示態様として、通常表示態様と演出示唆表示態様とをそれぞれ異なる抽選によって決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、通常表示態様おより演出示唆表示態様を含む表示態様の変化パターンが複数設けられており、いずれの変化パターンにて表示態様を変化させるかを決定することとしてもよい。
また、本実施の形態では、保留表示またはアクティブ表示を演出示唆表示態様にて表示しているときは、通常表示態様では表示していない構成としたが、これに限るものではない。例えば、通常表示態様の保留表示またはアクティブ表示の方が、演出示唆表示態様の保留表示またはアクティブ表示よりも、表示優先度の低い画像として表示することとすれば、演出示唆表示態様の保留表示またはアクティブ表示の表示中であっても、通常表示態様の表示制御(変化タイミングにおける表示態様の変化制御)を中断することなく、本実施の形態と同様の表示を行うことができる。
また、本実施の形態では、演出実行手段は、第2特定態様にて特定表示が表示されていても、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行しない場合があり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ150は、ステップS3714のYの後にステップS3715を行うことにより、特殊ゾーン演出を実行しない場合であっても第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示可能である。すなわち、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示していたときには、示唆内容である特殊ゾーン演出を実行しない場合がある。)、特定表示手段は、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されない場合であっても、第2特定態様にて表示されている特定表示の表示態様を第1特定態様に変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ150は、ステップS4706〜S4708を実行することにより、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示していたにもかかわらず特殊ゾーン演出を実行しないときにも、第1特定態様である「赤」に変化可能である)こととした。これにより、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されなかったときの期待感を維持することができる。
また、本実施の形態では、特定表示手段は、第2特定態様よりも期待度の高い第1特定態様にて、特定表示を表示可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ150は、第1特定態様である「赤」を表示する保留変化パターンを図39(B)に示す割合にて選択する(ステップS3701)一方、第2特定態様である第2特殊示唆態様の表示を図41(B)に示す割合にて決定する(ステップS3715)ことにより、第2特殊示唆態様よりも15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度の高い「赤」にて、保留表示またはアクティブ表示を表示可能である)こととした。これにより、第1特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、本実施の形態では、特定表示手段は、第2特定態様の特定表示により示唆される内容の演出よりも期待度の高い第1特定態様にて、特定表示を表示可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ150は、第1特定態様である「赤」を表示する保留変化パターンを図39(B)に示す割合にて選択する(ステップS3701)一方、第2特定態様の示唆内容である特殊ゾーン演出の実行の有無を図36(A)に示す割合にて決定する(ステップS3505)ことにより、特殊ゾーン演出よりも15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度の高い「赤」にて、保留表示またはアクティブ表示を表示可能である)こととした。これにより、第1特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、本実施の形態では、特定表示手段は、第2特定態様から第1特定態様に変化した特定表示の表示態様をさらに変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ150は、保留変化パターンとしてP04が選択され、変化タイミングとしてアクティブ中が選択されている場合、ステップS4705,S4708,S4711,S4714を実行した後にステップS4701,S4702を実行することにより、保留表示またはアクティブ表示の表示態様を、演出示唆表示態様から「赤」に変化し、さらに「金」に変化可能である)こととした。これにより、第1特定態様に変化した後の特定表示の表示態様に対する期待感を高めることができる。
また、本実施の形態では、特定表示手段は、示唆内容の異なる複数種類の第2特定態様(本例では、第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)にて特定表示を表示可能であり、第2特定態様の種類にもとづいて異なる割合にて、特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化させる(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ150は、図41(A)〜(D)に示すテーブルを用いて各演出示唆表示態様にて表示するか否かを決定することにより、「赤」が含まれる保留変化パターン(P01以外)であるときにいずれの演出示唆表示態様にて表示するかの割合が異なる。従って、演出示唆表示態様の種類によって異なる割合にて、「赤」に変化させるようになっている。)こととした。これにより、特定表示の表示態様に注目させることができる。
本実施の形態では、擬似連示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示した場合には、対応する変動にて必ず擬似連演出を実行する構成としたが、これに限るものではなく、擬似連示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示したときに、擬似連演出を実行する場合と実行しない場合とが設けられていてもよい。同様に、SP示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示したときに、スーパーリーチ演出を実行する場合と実行しない場合とが設けられていてもよい。
なお、本実施の形態では、始動入賞時に受信する変動カテゴリコマンドにもとづいて、1回または2回の擬似連を伴う変動であることを認識(先読み)することができる構成であるため、1回または2回の擬似連を伴う変動を予告対象として擬似連示唆態様を実行可能であるが、3回の擬似連を伴う変動を予告対象としても擬似連示唆態様を実行可能であることとしてもよい。
また、保留変化パターンにおける変化態様としては、通常表示態様だけでなく演出示唆表示態様が含まれており、通常表示態様および演出示唆表示態様への変化態様を一括して決定可能であることとしてもよい。例えば、「白」から第1特殊示唆表示態様に変化する保留変化パターンや、第2特殊示唆表示態様から「赤」に変化する保留変化パターンや、「白」から擬似連示唆態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンや、「白」からSP示唆表示態様に変化する保留変化パターンなどの複数の保留変化パターンが設けられており、いずれの保留変化パターンとするかを選択することとしてもよい。
また、本実施の形態では、いずれの入賞時判定結果であっても共通の保留変化パターン決定テーブル(図39(A)参照)を用いて保留変化パターンを決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、複数の保留変化パターン決定テーブルが設けられており、受信した変動カテゴリコマンドに応じた保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよい。
例えば、擬似連を伴うはずれ変動である旨を示す変動カテゴリコマンドを受信した場合には、上述した保留変化パターンP01〜P05と、「白」から擬似連示唆態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンと、擬似連示唆態様から「赤」に変化する保留変化パターンとを含む保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよい。また、例えば、スーパーリーチを伴う大当り変動である旨を示す変動カテゴリコマンドを受信した場合には、上述した保留変化パターンP01〜P05と、「白」から第2特殊示唆表示態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンと、「白」からSP示唆表示態様に変化する保留変化パターンと、第1特殊示唆表示態様からSP示唆表示態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンとを含む保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよい。
また、本実施の形態では説明を省略したが、複数回の再変動を含む擬似連を伴う変動であることが始動入賞時に確定し、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することが決定された場合、いずれの再変動タイミングにて擬似連示唆態様から通常表示態様(例えば、「赤」、「金」)に変化するかを決定可能であることとしてもよい。例えば、1回目の再変動タイミングに表示態様を変化することを決定した場合には、1回の再変動を含む擬似連の実行を擬似連示唆態様により示唆することとなる一方、2回目の再変動タイミングに表示態様を変化することを決定した場合には、2回の再変動を含む擬似連の実行を擬似連示唆態様により示唆することとなる。すなわち、複数回の再変動を含む擬似連を伴う変動であることが始動入賞時に確定し、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することが決定された場合、1回の再変動を含む擬似連の実行を示唆対象とするのか、または2回の再変動を含む擬似連の実行を示唆対象とするのかを決定可能であることとしてもよい。
また、擬似連示唆態様として複数の表示態様が設けられており、いずれの種類の擬似連示唆態様にて保留表示を表示するかによって、再変動の回数を示唆可能であることとしてもよい。例えば、擬似連示唆態様A〜Cが設けられており、1回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Aにて保留表示を表示しやすく、2回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Bにて保留表示を表示しやすく、3回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Cにて保留表示を表示しやすいこととしてもよい。
また、本実施の形態では、変動を開始してから3秒後に特殊ゾーン演出を開始することとしたが、特殊ゾーン演出の開始タイミング(突入タイミング)についてはこれに限るものではない。例えば、変動を開始するタイミングや、所定演出(例えば、スーパーリーチ演出)の実行中の所定のタイミングにて特殊ゾーン演出を開始することとしてもよい。また、擬似連を伴う変動であれば、1回目の再変動タイミングや、2回目の再変動タイミングにて特殊ゾーン演出を開始することとしてもよい。また、複数のタイミングのうちいずれのタイミングにおいて特殊ゾーン演出を開始するかを抽選により決定することとしてもよい。
また、第1演出装置および第2演出装置を備え、第1演出装置を用いて特定表示を表示可能であり、特定表示の表示態様を変化可能な変化演出を実行可能であり、第1演出装置を用いて特定表示の表示態様を変化可能な第1変化演出と、第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により特定表示の表示態様を変化可能な第2変化演出とを実行可能であり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて特定表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なることとしてもよい。具体的には、以下の変形例1を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例1では、上述した画像表示装置5の下方には、画像表示装置5を構成する液晶表示装置(LCD)よりも小さいサイズの液晶表示装置(LCD)で構成された副表示装置9Sが設けられている。副表示装置9Sの表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)18cが設けられている。
また、副表示装置9Sの表示画面には、アクティブ表示が表示されるアクティブ表示領域9Aが設けられている。
この変形例1では、先読み予告演出として、保留変化予告演出を実行可能である。保留変化予告演出は、保留表示を通常態様(本例では、黒色の丸形表示)とは異なる特殊表示態様(本例では、青色や赤色の丸形表示)に変化させる演出である。なお、この変形例1では、保留変化予告演出を実行する場合、始動入賞が発生したタイミングで通常態様で保留表示の表示を開始し、その後、保留表示のシフトのタイミングで作用演出(後述する作用演出Aや作用演出B)が実行されて予告対象の保留表示がいずれかの特殊表示態様に変化する演出が実行される(従って、この変形例1では、保留変化予告演出には、少なくとも、作用演出を実行する部分と予告対象の保留表示が変化する部分との両方が含まれる)。なお、保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化すると、その後、予告対象の変動表示が開始されるタイミングで、予告対象の保留記憶が消化されて、予告対象の特殊表示態様の保留表示が消去されるとともに、アクティブ表示領域9Aにおいて特殊表示態様のアクティブ表示が表示される。そして、予告対象の変動表示を終了すると、その特殊表示態様のアクティブ表示が消去される。従って、この変形例1では、保留変化予告演出が実行されると、特殊表示態様の表示(保留表示、アクティブ表示)が予告対象の変動表示を終了するまで継続される。
変形例1では、始動入賞が発生したときに、演出制御用CPU120は、保留表示制御処理(ステップS800C)において、保留変化予告演出の有無および種類を決定するための保留変化予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留変化予告演出の有無および種類を決定する。また、演出制御用CPU120は、演出図柄変動開始処理(ステップS801)において、設定した保留変化予告演出を実行する。
図52は、変形例1における保留変化予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図52に示すように、変形例1では、保留変化予告演出決定テーブルには、保留変化予告演出なし、保留変化予告演出1〜6に対して、それぞれ判定値が割り振られている。また、図52に示すように、この変形例1では、保留変化予告演出として、保留変化予告演出1〜6の6種類がある。
保留変化予告演出1は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するだけで、保留表示の表示態様を通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化させない保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出2は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するだけで、保留表示の表示態様を通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化させない保留変化予告演出である。従って、この変形例1では、保留変化予告演出1または保留変化予告演出2が実行される場合には、作用演出(作用演出Aまたは作用演出B)が実行されるだけで保留表示の表示態様は変化しないことから、いわゆるガセの保留変化予告演出に該当する。
保留変化予告演出3は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するとともに、保留表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出4は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するとともに、保留表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出5は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するとともに、保留表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出6は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するとともに、保留表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。
また、図52に示すように、この変形例1では、保留変化予告演出において実行される作用演出として、作用演出Aおよび作用演出Bの2種類がある。作用演出Aは、副表示装置9S(サブ表示装置)のみを用いて行われる作用演出である。また、作用演出Bは、画像表示装置5(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いて行われる作用演出である。なお、作用演出を行う際に液晶表示装置のみを用いて行うのではなく、例えば、保留表示やアクティブ表示が変化するタイミングでスピーカから所定の変化音を出力したり、ランプやLEDなどを発光させたりするなど、他の演出装置による演出を伴うようにしてもよい。
図52に示すように、この変形例1では、変動カテゴリコマンドで示される判定結果が非リーチはずれである場合や、スーパーリーチはずれである場合、変動カテゴリコマンドで示される判定結果がスーパーリーチ大当りである場合に、保留変化予告演出の実行が決定される場合がある。
この変形例1では、保留変化予告演出は、副表示装置9Sを用いて保留表示の表示態様を変化可能な演出(本例では、作用演出Aを伴う保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、および保留変化予告演出5。以下、第1保留変化予告演出ともいう)と、画像表示装置5と副表示装置9Sとを連動させた態様により保留表示の表示態様を変化可能な演出(本例では、作用演出Bを伴う保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、および保留変化予告演出6。以下、第2保留変化予告演出ともいう)とに大別されるのであるが、図52に示すように、スーパーリーチ大当りとなる場合には、相対的に第2保留変化予告演出が実行される割合が第1保留変化予告演出が実行される割合よりも高くなっている。また、図52に示すように、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合には、相対的に第2保留変化予告演出が実行される割合が第1保留変化予告演出が実行される割合よりも低くなっている。従って、この変形例1では、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
また、この変形例1では、保留表示の表示態様の変化態様には、予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変化する場合と赤色の丸形表示に変化する場合とがあるのであるが、図52に示すように、第1保留変化予告演出が実行された場合には、相対的に青色の丸形表示に変化する割合が赤色の丸形表示に変化する割合よりも高くなっている。また、図52に示すように、第2保留変化予告演出が実行された場合には、相対的に赤色の丸形表示に変化する割合が青色の丸形表示に変化する割合よりも高くなっている。従って、この変形例1では、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて、予告対象の保留表示が青色の丸形表示と赤色の丸形表示とのいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる。
また、この変形例1では、保留変化予告演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない場合(すなわち、ガセの保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出2)を実行する場合)がある。また、図52に示すように、ガセの第1保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出1)が実行される割合の方が、ガセの第2保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出2)が実行される割合よりも高くなっている。従って、この変形例1では、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されるかに応じて、予告対象の保留表示の表示態様が変化する割合が異なる。具体的には、この変形例1では、ガセの第2保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出2)の方がガセの第1保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出1)よりも実行割合が低いので、相対的に第2保留変化予告演出が実行された場合の方が第1保留変化予告演出が実行された場合よりも、予告対象の保留表示が変化する割合が高い。なお、この変形例1で示した態様にかぎらず、逆に第1保留変化予告演出が実行された場合の方が第2保留変化予告演出が実行された場合よりも、相対的に予告対象の保留表示が変化する割合が高くなるように構成してもよい。
なお、保留変化予告演出の決定の割り振りの仕方は、この変形例1で示したものにかぎられない。例えば、保留表示が変化する前の段階で合算保留記憶表示部18cにおけるいずれの保留表示が予告対象であるかを認識できる場合と認識できない場合とがあるように構成されている場合、予告対象の保留表示を認識できる場合と認識できない場合とで、異なる割合で第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出の実行を決定するようにしてもよい。この場合、例えば、保留変化予告演出における最終変化態様(本例では、青色または赤色の丸形表示)とは異なるが、通常態様とは異なる表示態様(例えば、白色の丸形表示)の保留表示であって、さらに表示態様が変化することを示唆する保留表示(いわゆる白保留表示)を表示可能に構成した場合には、白保留表示が表示されているか否かによって、いずれの保留表示が予告対象となりうるかを類推できる。従って、白保留表示が表示されているか否かによって、異なる割合で第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出の実行を決定するようにしてもよい。
また、この変形例1では、保留変化予告演出において保留表示の表示態様を1回のみ変化させる場合を示しているが、保留表示の表示態様を複数回変化可能に構成してもよい(さらに、アクティブ表示となった後も含めて複数回変化可能に構成してもよい)。この場合、変化回数や、それぞれいずれのタイミングで変化させるか、それぞれいずれの表示態様(色など)に変化させるかの変化パターンを一括して決定するように構成してもよい。また、例えば、アクティブ表示となった後も含めて複数回変化可能に構成する場合には、保留変化予告演出決定処理において、アクティブ表示となった後の変化も含む変化パターンを一括して決定してもよいし、保留変化予告演出決定処理では保留表示の変化パターンのみを決定するようにし、アクティブ表示となった後の変化パターンについては変動開始時の演出図柄変動開始処理で決定するように構成してもよい。
また、この変形例1では、保留変化予告演出において必ず作用演出が実行される場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、作用演出を行わずに保留表示の表示態様が変化する場合があるように構成してもよい。また、そのような作用演出を伴わない保留変化予告演出を実行する場合であって、上記のように保留表示(アクティブ表示も含めてよい)の表示態様を複数回変化可能に構成する場合、その複数回の変化タイミングのうちのいずれのタイミングで作用演出を実行するかや、作用演出の実行回数も決定するように構成してもよい。
また、この変形例1では、作用演出Bが実行される場合の方が、作用演出Aが実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高かったり、いわゆるガセの保留変化予告演出となる割合が少ないなど、有利度合いが高くなる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、作用演出Bが実行される場合の方が、作用演出Aが実行される場合と比較して、有利度合いが低くなるように構成してもよい。
次に、保留変化予告演出の演出態様の具体例について説明する。図53および図54は、変形例1における保留変化予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図53は、第1保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、保留変化予告演出5)の演出態様の具体例を示している。また、図54は、第2保留変化予告演出(保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、保留変化予告演出6)の演出態様の具体例を示している。なお、図53および図54において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図53を用いて、第1保留変化予告演出の演出態様について説明する。図53(1)に示す例では、画像表示装置5(メイン表示装置)において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているものとし、副表示装置9S(サブ表示装置)では、アクティブ表示領域9Aに現在実行中に変動表示に対応して所定表示(アクティブ表示)が表示されているとともに、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が表示されている(すなわち、保留記憶が2つ溜まっている)ものとする。次いで、図53(2)に示すように、新たな始動入賞が発生し、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ増加して3つになったものとする。また、新たな始動入賞が発生したことにもとづいて、第1保留変化予告演出を実行することに決定したものとする。なお、図53に示す例では、保留変化予告演出3または保留変化予告演出5を実行することに決定したものとする。そして、図53(3)に示すように変動表示を終了し、保留記憶を1つ消化して、図53(4)に示すように次の変動表示を開始したものとする。また、図53(4)に示すように、保留記憶を1つ消化したことにより、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ減少して2つになったものとする。
次いで、作用演出Aの開始タイミング(例えば、変動開始1秒後)となると、図53(4)に示すように、副表示装置9S(サブ表示装置)において作用演出Aが開始される。本例では、図53(4)に示すように、作用演出Aとして、副表示装置9S(サブ表示装置)においてアクティブ表示領域9Aおよび合算保留記憶表示部18cの方向に向かって矢200が飛んでいくような態様の演出が実行される。そして、図53(5)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおいて、予告対象の保留表示に矢200が命中したような態様の演出が実行される。
そして、作用演出Aの終了タイミング(例えば、変動開始6秒後)となると、図53(6)に示すように、副表示装置9S(サブ表示装置)において作用演出Aが終了され、予告対象の保留表示の表示態様が変更される。例えば、保留変化予告演出3を実行した場合であれば、図53(6)において予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変更され、保留変化予告演出5を実行した場合であれば、図53(6)において予告対象の保留表示が赤色の丸形表示に変更される。
なお、図53に示す例では、第1保留変化予告演出として保留変化予告演出3または保留変化予告演出5を実行する場合が示されているが、保留変化予告演出1が実行される場合には、図53(4)(5)と同様の態様で作用演出Aが実行されるのみで、図53(6)では、保留表示は通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化しない(いわゆるガセの第1保留変化予告演出となる)ことになる。この場合、例えば、図53と同様の態様で矢が飛んでいくような演出を行うものの保留表示を反れて矢が命中しないような演出を実行してもよい。
次に、図54を用いて、第2保留変化予告演出の演出態様について説明する。図54(1)に示す例では、画像表示装置5(メイン表示装置)において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているものとし、副表示装置9S(サブ表示装置)では、アクティブ表示領域9Aに現在実行中に変動表示に対応して所定表示(アクティブ表示)が表示されているとともに、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が表示されている(すなわち、保留記憶が2つ溜まっている)ものとする。次いで、図54(2)に示すように、新たな始動入賞が発生し、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ増加して3つになったものとする。また、新たな始動入賞が発生したことにもとづいて、第2保留変化予告演出を実行することに決定したものとする。なお、図54に示す例では、保留変化予告演出4または保留変化予告演出6を実行することに決定したものとする。そして、図54(3)に示すように変動表示を終了し、保留記憶を1つ消化して、図54(4)に示すように次の変動表示を開始したものとする。また、図54(4)に示すように、保留記憶を1つ消化したことにより、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ減少して2つになったものとする。
次いで、作用演出Bの開始タイミング(例えば、変動開始1秒後)となると、図54(4)に示すように、画像表示装置5(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いた作用演出Bが開始される。本例では、図54(4)に示すように、作用演出Bとして、恰も、副表示装置9S(サブ表示装置)のアクティブ表示領域9Aおよび合算保留記憶表示部18cの方向に向かって、画像表示装置5(メイン表示装置)において矢201が飛んでいくような態様の演出が実行される。そして、図54(5)に示すように、恰も矢201が画像表示装置5(メン表示装置)から副表示装置9S(サブ表示装置)まで跨って飛んで行って、副表示装置9S(サブ表示装置)の合算保留記憶表示部18cにおいて、予告対象の保留表示に矢201が命中したような態様の演出が実行される。
そして、作用演出Bの終了タイミング(例えば、変動開始6秒後)となると、図54(6)に示すように、画像表示装置5(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いた作用演出Bが終了され、予告対象の保留表示の表示態様が変更される。例えば、保留変化予告演出4を実行した場合であれば、図54(6)において予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変更され、保留変化予告演出6を実行した場合であれば、図54(6)において予告対象の保留表示が赤色の丸形表示に変更される。
なお、図54に示す例では、第2保留変化予告演出として保留変化予告演出4または保留変化予告演出6を実行する場合が示されているが、保留変化予告演出2が実行される場合には、図54(4)(5)と同様の態様で作用演出Bが実行されるのみで、図54(6)では、保留表示は通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化しない(いわゆるガセの第2保留変化予告演出となる)ことになる。この場合、例えば、図54と同様の態様で矢が飛んでいくような演出を行うものの保留表示を反れて矢が命中しないような演出を実行してもよい。
以上に説明したように、この変形例1によれば、第1演出装置(本例では、副表示装置9S(サブ表示装置))および第2演出装置(本例では、画像表示装置5(メイン表示装置))を備え、第1演出装置を用いて特定表示(本例では、保留表示)を表示可能であり(本例では、副表示装置9Sに合算保留記憶表示部18cがある)、特定表示の表示態様を変化可能な変化演出(本例では、保留変化予告演出)を実行可能である。この場合、第1演出装置を用いて特定表示の表示態様を変化可能な第1変化演出(本例では、第1保留変化予告演出(作用演出Aを伴う保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、保留変化予告演出5))と、第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により特定表示の表示態様を変化可能な第2変化演出(本例では、第2保留変化予告演出(作用演出Bを伴う保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、保留変化予告演出6))とを実行可能である。そして、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて特定表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なる(本例では、図52に示すように、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する有利度(信頼度)が高い)。そのため、複数種類の変化演出を実行可能とすることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。また、いずれの変化演出が実行されるかによって期待度が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
なお、変形例1では、保留表示を「特定表示」として説明したが、これに限るものではない。例えば、可変表示に対応する対応表示(アクティブ表示)を「特定表示」とするものであってもよい。具体的には、可変表示の実行中に第1演出装置を用いて該可変表示に対応する対応表示(例えば、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示)を表示可能であり(例えば、副表示装置9Sにアクティブ表示が表示されるアクティブ表示領域がある)、対応表示の表示態様を変化可能な変化演出(例えば、アクティブ表示を通常態様(例えば、黒色の丸形表示)とは異なる特殊表示態様(例えば、青色や赤色の丸形表示)に変化させるアクティブ表示変化予告演出)を実行可能であり、第1演出装置を用いて対応表示の表示態様を変化可能な第1変化演出(例えば、副表示装置9Sを用いてアクティブ表示の表示態様を変化可能な演出第1アクティブ表示変化予告演出)と、第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により対応表示の表示態様を変化可能な第2変化演出(例えば、画像表示装置5と副表示装置9Sとを連動させた態様によりアクティブ表示の表示態様を変化可能な第2アクティブ表示変化予告演出)とを実行可能であり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて対応表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なる(例えば、第2アクティブ表示変化予告演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化した場合には、第1アクティブ表示変化予告演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い)こととしてもよい。そのため、複数種類の変化演出を実行可能とすることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。また、いずれの変化演出が実行されるかによって期待度が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
なお、変形例1では、変化演出として保留変化予告演出とアクティブ表示変化予告演出との両方を実行可能(ただし、1つの変動表示では保留変化予告演出とアクティブ表示変化予告演出とが重複して実行されないように制御)に構成してもよいし、変化演出として保留変化予告演出またはアクティブ表示変化予告演出のいずれか一方のみを実行可能(他方の演出は、一切実行しない)に遊技機を構成してもよい。
また、変形例1では、例えば、遊技状態や演出状態、遊技機における各種の設定状態が特定の状態である場合には、保留変化予告演出またはアクティブ表示変化予告演出のいずれか一方のみを実行するように構成し、特定の状態とは異なる状態では、他方の演出を実行するように構成してもよい。また、さらなる異なる状態では、保留変化予告演出とアクティブ表示変化予告演出との両方を実行可能に構成してもよく、様々な構成態様が考えられる。
また、変形例1では、第1演出装置が副表示装置9S(サブ表示装置)であり、第2演出装置が画像表示装置5(メイン表示装置)である場合を示したが、第1演出装置および第2演出装置は、そのような液晶表示装置である場合にかぎられない。例えば、第1演出装置や第2演出装置を可動可能な可動部材(演出用役物)で構成してもよい。また、例えば、液晶表示装置を可動可能に構成し、その可動可能に構成した液晶表示装置によって第1演出装置や第2演出装置を構成してもよい。さらに、演出装置として、液晶表示装置や可動部材(演出用役物)だけでなく、ランプやLEDなどの発光体や、スピーカなどの音出力装置を用いてもよい。
また、変形例1では、画像表示装置5(メイン表示装置)と副表示装置9S(サブ表示装置)との2つの演出装置を用いる場合を示したが、2つにかぎらず、3以上の演出装置を用いて、保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出を実行可能に構成してもよい。
3つの演出装置を用いる例として、例えば、3つの液晶表示装置を用いて作用演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、1つ目の液晶表示装置を可動可能に構成し、その1つ目の液晶表示装置を可動させながら矢を表示して、その矢がメイン表示装置を経由して、サブ表示装置のアクティブ表示や保留表示に方に向かって飛んでいくような態様で作用演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、3つの演出装置として、液晶表示装置とLEDと演出用役物とを用いて作用演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、演出用役物が可動すると、その可動した演出用役物の近辺に位置するLEDから順にLEDが発光していき、液晶表示装置の近辺に位置するLEDまで発光が達すると、液晶表示装置の表示画面上のアクティブ表示や保留表示の表示態様が変化するような態様で作用演出を実行するように構成してもよい。
また、上記のように3以上の演出装置を用いて作用演出を実行可能に構成する場合、より多くの数の演出装置が連動して作用演出が実行するに従って、有利度合いが高くなる(例えば、ガセの演出となる割合を低くしたり、有利な変化態様に変化する)ように構成してもよい。また、逆に、より多くの数の演出装置が連動して作用演出が実行するに従って、有利度合いが低くなるように構成してもよい。
また、変形例1では、「第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により対応表示の表示態様を変化可能な第2変化演出」とは、第1演出装置と第2演出装置とが何らかの態様で作用することにより第2変化演出を実行することである。例えば、「第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により対応表示の表示態様を変化可能な第2変化演出」とは、図54に示すように、画像表示装置5(メイン表示装置)の表示画面上において、恰も保留表示やアクティブ表示を表示する副表示装置9S(サブ表示装置)に向かって飛んでいくように矢などの画像を表示するなど、保留表示やアクティブ表示に作用するような演出表示を行うものであってもよい。また、例えば、メイン表示装置に代えて演出用役物を備えるように構成する場合に、保留表示やアクティブ表示に向かって演出用役物が可動することによって、物理的な動作により作用するように見せるものであってもよい。
また、変形例1では、保留表示が変化可能な表示態様は複数種類(例えば、青色の丸形表示と赤色の丸形表示)あり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて、保留表示がいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる(例えば、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて、予告対象の保留表示が青色の丸形表示と赤色の丸形表示とのいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって変化態様が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、対応表示が変化可能な表示態様は複数種類(例えば、青色の丸形表示と赤色の丸形表示)あり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて対応表示の表示態様が変化したかに応じて、対応表示がいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる(例えば、第1アクティブ表示変化予告演出または第2アクティブ表示変化予告演出のいずれが実行されてアクティブ表示の表示態様が変化したかに応じて、アクティブ表示が青色の丸形表示と赤色の丸形表示とのいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって変化態様が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、変形例1では、変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない場合(例えば、ガセの保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出2)が実行される場合)があり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されるかに応じて、保留表示の表示態様が変化する割合が異なる(例えば、相対的に第2保留変化予告演出が実行された場合の方が第1保留変化予告演出が実行された場合よりも、予告対象の保留表示が変化する割合が高い)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって保留表示の表示態様が変化する割合が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、変化演出が実行されても対応表示の表示態様が変化しない場合(例えば、ガセのアクティブ表示変化予告演出が実行される場合)があり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されるかに応じて、対応表示の表示態様が変化する割合が異なる(例えば、相対的に第2アクティブ表示変化予告演出が実行された場合の方が第1アクティブ表示変化予告演出が実行された場合よりも、アクティブ表示が変化する割合が高い)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって対応表示の表示態様が変化する割合が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、変形例1では、第2変化演出が実行されて表示態様が変化した場合には、第1変化演出が実行されて表示態様が変化した場合と比較して期待度が高くなる(例えば、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。また、第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。)こととしてもよい。そのため、第2変化演出が実行されることにより遊技者の期待感を向上させることができる。
なお、第2保留変化予告演出や第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合に、第1保留変化予告演出や第1アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなることとしてもよいし、逆に、第1保留変化予告演出や第1アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合に、第2保留変化予告演出や第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。
また、変形例1では、第2保留変化予告演出や第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合の方が大当り期待度が高くなることとしてもよいし、大当り期待度にかぎらず、例えば、確変大当りに対する期待度や、リーチ期待度、擬似連が発生することに対する期待度が高くなるようにしてもよい。また、例えば、保留表示やアクティブ表示が変化するか否かに対する期待度や、複数種類の変化態様がある場合に保留表示やアクティブ表示がいずれの態様に変化するかに対する期待度が高くなるようにしてもよい。
また、この変形例1によれば、第2演出装置は、主表示装置(本例では、画像表示装置5(メイン表示装置))であり、第1演出装置は、副表示装置(本例では、副表示装置9S(サブ表示装置))である。そのため、主表示装置と副表示装置とを用いることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。
また、保留表示の表示態様を変化させるときと対応表示の表示態様を変化させるときとで共通の変化演出を実行可能である(例えば、図53に示すように、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで、同様の演出態様で作用演出Aが実行される。また、図54に示すように、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで、同様の演出態様で作用演出Bが実行される。ただし、厳密には、いずれの保留表示またはアクティブ表示が予告対象であるかによって矢が命中する先が異なるので、一部が共通する演出となっている。)こととしてもよい。そのため、保留表示と対応表示とのいずれが変化するかに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、変形例1では、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで実行される作用演出Aと、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出とで実行される作用演出Bとの両方が同様の演出態様で実行されることとしてもよいし、いずれか一方のみが同様の態様で実行されるように構成してもよい。例えば、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで同様の演出態様で作用演出Aを実行する一方で、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出とでは異なる演出態様の作用演出Bを実行するように構成してもよい。また、逆に、例えば、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで同様の演出態様で作用演出Bを実行する一方で、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出とでは異なる演出態様の作用演出Aを実行するように構成してもよい。
また、作用演出を実行した後、大当りの信頼度を示す表示態様に特定表示を変化可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、作用演出を実行した後、演出内容を示唆する表示態様(例えば、上述した第2特定態様)に特定表示を変化可能であることとしてもよい。
また、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御される期待度を表示態様によって示唆する特定表示を表示し、有利状態に制御されるか否かを報知し、一の可変表示の実行期間において、有利状態に制御されない旨の所定報知が行われた後に特定表示の表示態様が変化して有利状態に制御される旨の特定報知が行われることとしてもよい。具体的には、以下の変形例2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例2においては、上述したアクティブ表示のことを「今回表示」ということがある。また、変形例2においては、上述した保留変化パターンのことを「保留等演出パターン」ということがある。また、変形例2において、保留表示の表示態様および今回表示の表示態様としては、白色、黄色、赤色および虹色が設けられている。なお、大当り期待度は、虹色>赤色>黄色>白色である。
また、変形例2においては、上述した画像表示装置5のことを「画像表示装置5」ということがある。画像表示装置5の表示領域には、例えば、保留表示エリア(始動入賞記憶エリア)5Hや今回表示エリア5Kが配置されている。
保留表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の保留数が特定可能に表示される。例えば、保留表示エリア5Hでは、入賞順(消化順)がわかるような態様で、飾り図柄の可変表示の保留数に応じた数の保留表示が表示される。具体的には、第1特図ゲーム(第1特別図柄変動)に対応する飾り図柄の保留表示と、第2特図ゲーム(第2特別図柄変動)に対応する飾り図柄の保留表示とが入賞順に従って並べられて保留表示エリア5Hに表示される。また、保留表示エリア5Hでは、当該特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示が開始される毎に、開始される可変表示に対応する保留表示が消去(消化)されるとともに、消去される保留表示の他に他の保留表示があるときには当該他の保留表示の表示位置が消去される保留表示の側(今回表示エリア5Kの側)に移動(シフト)される。
今回表示エリア5Kでは、今回表示(消化時表示、アクティブ表示などとも称される場合がある)が表示される。今回表示とは、消化された保留表示に対応する飾り図柄の可変表示に応じて表示されるもの(保留表示が消化されるときに消化される保留表示に代えて表示されるもの)である。
図55は、変形例2における画像表示装置の表示例を示す図である。なお、図55において、保留表示の表示態様及び今回表示の表示態様に関して、白色を丸、黄色を四角、赤色を二重丸、虹色を星にて図示している。また、図55(A)に示した保留表示HH1の入賞時には、保留表示HH1に対応する可変表示の変動カテゴリとして「PB3(スーパーリーチ(大当り))」が決定され、保留表示HH1に対応する保留等演出パターンとして「HP5」が決定されているものとする。
変動カテゴリ「PB3」は、スーパーリーチ(大当り)の変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB3」には、ノーマルBからスーパーリーチA(以下、スーパーAという)に発展して大当りとなる変動パターン「PB3−1」と、ノーマルBからスーパーリーチB(以下、スーパーBという)に発展して大当りとなる変動パターン「PB3−2」と、ノーマルBからスーパーAに発展して救済大当りとなる変動パターン「PB3−3」と、ノーマルBからスーパーBに発展して救済大当りとなる変動パターン「PB3−4」とが属している。なお、救済大当りとは、はずれの報知が一旦行われた後に大当りの報知が行われる大当りである。大当りの報知前に一旦報知されるはずれは仮はずれとも称される。従って、救済大当りは、仮はずれ後の大当りとも称される。他の変動パターンとしては、ノーマルBからスーパーAに発展してはずれとなる変動パターン「PA3−1」などが設けられている。
保留等演出パターン「HP5」は、保留表示の表示態様を白色とし、今回表示の表示態様(リーチ前)を黄色とし、今回表示の表示態様(リーチ後)を赤色とする保留等演出パターンである。
図55(A)は、今回表示エリア5Kに表示されている今回表示KH0に対応する可変表示において大当り組み合わせではない確定飾り図柄(「4」「1」「3」)が停止表示された場面を表している。今回表示KH0は、括弧内に「元HH0」と記載したように、1つ前の可変表示(非図示)において保留表示HH0(非図示)として保留表示エリア5Hに表示されていたものである。また、図55(A)において保留表示エリア5Hに表示されている保留表示HH1は、次に消化される保留表示である。保留等演出パターン「HP5」では保留表示の表示態様は白色であるため、図55(A)に示すように、保留表示HH1の表示態様は白色(丸)となっている。
図55(B)は、図55(A)に続く場面であり、今回表示エリア5Kに表示されている今回表示KH1に対応する可変表示が開始された場面を表している。今回表示KH1は、図55(A)において保留表示HH1として保留表示エリア5Hに表示されていたものである。なお、符号は省略したが、以下に説明する図55(C)〜図55(L)は、何れも今回表示KH1に対応する可変表示に関するものである。
なお、図55(B)の可変表示が開始される際(保留表示HH1が消化される際に)、保留表示HH1(今回表示KH1)に対応する可変表示の変動パターンとして「PB3−3(ノーマルBからスーパーAに発展して救済大当り)」が決定されているものとする。つまり、保留等演出パターンが「HP5」であり、変動パターンが「PB3−3」であるため、今回表示KH1のリーチ前の表示態様は図55(B)に示すように黄色(四角)となる。また、以下に順次説明するが、リーチ後の表示態様は赤色(二重丸)となり、仮はずれ後の表示態様は白色→黄色→赤色→虹色となる。
図55(C)は、図55(B)に続く場面であり、左図柄「7」、右図柄「7」のリーチ状態となる直前の場面を表している。図55(D)は、図55(C)に続く場面であり、「7」のリーチ状態となっている場面を表している。保留等演出パターン「HP5」ではリーチ後の表示態様は赤色であるため、図55(D)に示すように、今回表示KH1の表示態様は赤色(二重丸)となっている。
図55(E)は、図55(D)に続く場面であり、スーパーリーチに発展した場面を表している。図55(E)では、飾り図柄が拡大表示され、背景画像が通常背景画像(図55(D)迄の背景画像)から特別背景画像(図中は桜柄背景画像)に切り替わっている。飾り図柄の拡大表示と特別背景画像とにより、遊技者にスーパーリーチ中であると認識させている。
図55(F)は、図55(E)に続く場面であり、大当り組み合わせではない飾り図柄(「7」「6」「7」)が仮停止表示された場面を表している。なお、仮停止表示の表示態様は、最終停止図柄の停止表示の表示態様とは異なる。即ち、最終停止図柄の停止表示は完全に停止表示するが、仮停止表示の表示態様では完全に停止表示しない(図55(F)では図示を省略したが、例えば僅かに振動する)。仮停止表示では、左図柄、中図柄、右図柄のうちの少なくとも1つが完全に停止表示しなければよい(例えば、左図柄、中図柄、右図柄の全部が完全に停止表示しなくてもよいし、再び可変表示させる中図柄のみが完全に停止表示しなくてもよい)。なお、図55(G)〜図55(J)も仮停止表示である(図55(F)と同様、僅かに振動等している様子については図示を省略している)。
なお、図55(F)は、変動パターン「PB3−3(ノーマルBからスーパーAに発展して救済大当り)」による仮はずれ(飾り図柄の仮停止表示)であるが、図55(F)では飾り図柄が完全に停止表示しない点を除いて、変動パターン「PA3−1(ノーマルBからスーパーAに発展してはずれ)」による確定飾り図柄の停止表示と同一又は略同一の表示態様である。従って、遊技者にとって、仮はずれと確定飾り図柄の停止表示とが容易に区別し難くなり、図55(F)の表示が仮はずれであると容易に認識し難くなる。これにより、後に大当りとなることに意外性を与えることができる。なお、一部の遊技者(例えば、当該遊技機1に詳しい遊技者、注意深い遊技者等)にとっては仮はずれと確定飾り図柄の停止表示とが比較的容易に区別できるようにしてもよい。これにより、一部の遊技者に優越感を与えることができる。
図55(G)は、図55(F)に続く場面であり、飾り図柄の拡大表示が解消され(飾り図柄が可変表示開始の大きさに戻り)、背景画像が特別背景画像から通常背景画像に切り替わった場面を表している。また、仮はずれ後の最初の表示態様は白色であるが、図55(G)では今回表示KH1が白色(丸)となっている。なお、図55(G)では飾り図柄が完全に停止表示しない点を除いて、図55(G)に示した表示態様(図55(H)に続く表示態様)と、図55(A)に示した表示態様(次の変動が開始される前の表示態様)とは同一又は略同一の表示態様である。これにより、後に大当りとなることに意外性を与えることができる。なお、上記一部の遊技者にとっては、図55(G)に示した表示態様と図55(A)に示した表示態様とが比較的容易に区別できるようにしてもよい。これにより、一部の遊技者に優越感を与えることができる。
図55(H)は、図55(G)に続く場面を表している。図55(H)では、再び、仮停止表示された飾り図柄が拡大表示された場面を表している。図55(I)は、図55(H)に続く場面を表している。仮はずれ後の2番目の表示態様は黄色であるが、図55(I)では今回表示KH1が黄色(四角)となっている。図55(J)は、図55(I)に続く場面を表している。仮はずれ後の3番目の表示態様は赤色であるが、図55(J)では今回表示KH1が赤色(二重丸)となっている。図55(K)は、図55(J)に続く場面を表している。図55(K)では、再び、中図柄の可変表示が開始されている。また、仮はずれ後の4番目の表示態様は虹色であるが、図55(K)では今回表示KH1が虹色(星)となっている。図55(L)は、大当り組み合わせである確定飾り図柄(「7」「7」「7」)が停止表示された場面を表している。
なお、図55の表示動作例では、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消しているが(図55(G)参照)、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消しなくてもよい。例えば、図55(F)→図55(G)→図55(H)と推移せずに、図55(F)→図55(H)と推移してもよい。また、図55の表示動作例では、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消した後に再び拡大表示しているが(図55(G)、図55(H)参照)、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消した後には再び拡大表示しなくてもよい。
また、図55の表示動作例では、仮はずれ後に背景画像を特別背景画像から通常背景画像に一旦切り替えた後には再び特別背景画像に切り替えていないが(図55(G)、図55(H)参照)、仮はずれ後に背景画像を特別背景画像から通常背景画像に一旦切り替えた後に再び背景画像を通常背景画像から特別背景画像に切り替えてもよい。
なお、仮はずれ後に今回表示が変化するときには、今回表示が変化する旨を示唆するようにしてもよい。例えば、今回表示が変化する前に今回表示をスポットライトで照らす演出を実行してもよい。
また、図55の表示動作例によれば、保留等表示パターンが「HP8」(保留表示の表示態様を赤色とし、今回表示の表示態様(リーチ前)を赤色とし、今回表示の表示態様(リーチ後)を虹色とする保留等演出パターン)であって変動パターンが「PB3−3」か「PB3−4」のいずれかであった場合には、今回表示はリーチ後に虹色になるとともに仮はずれ後には変化(白色→黄色→赤色→虹色)が行われるが、リーチ後が虹色になる場合には仮はずれ後の変化を行わないようにしてもよい。具体的には、例えば、保留等表示パターンが「HP8」であって変動パターンが「PB3−3」か「PB3−4」のいずれかであった場合には、リーチ後の表示態様として虹色に代えて赤色をセットする(つまり、今回表示が、リーチ前は赤色、リーチ後は赤色、仮はずれ後は白色→黄色→赤色→虹色となる)ようにしてもよい。
以上、上記変形例2によれば、遊技機1は、可変表示を行い、遊技者とって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機であって、特定表示手段は、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度等)を表示態様によって示唆する特定表示(例えば、今回表示等)を表示し(例えば、今回表示エリア5Kに今回表示を表示させる)、有利状態に制御されるか否かを報知する報知手段(例えば、確定飾り図柄等。又は、確定飾り図柄を表示させる演出制御用CPU120等)を備え、一の可変表示の実行期間(図55(B)〜図55(L)に示すような期間等)において、有利状態に制御されない旨の所定報知(例えば、図55(F)に示すような飾り図柄による仮はずれの報知等)が行われた後に特定表示の表示態様が変化(例えば、図55(H)〜図55(K)に示すように白色(丸)→黄色(四角)→赤色(二重丸)→虹色(星)と今回表示の表示態様が変化)して有利状態に制御される旨の特定報知(例えば、図55(L)に示すような確定飾り図柄による大当りの報知等)が行われる。これにより、意外性を与えて興趣を向上させることができる。
また、遊技機1において、今回表示の表示態様は、リーチ前に比べ、仮はずれ報知後には変化し難いこととしてもよい。
また、遊技機1において、今回表示の表示態様は、リーチ後に比べ、仮はずれ報知後には変化し難いこととしてもよい。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ150側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて先読み予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ150側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ150側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。
また、上記の実施の形態では、発生した大当りの大当り種別にもとづいて確変状態へ移行可能とするが、これに限るものではない。例えば、大入賞口内に遊技球が通過可能な特定領域が設けられており、大当り中に該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態へ移行する一方、大当り中に該特定領域を遊技球が通過しなかった場合に通常状態へ移行するようなものであってもよい。その場合、大当り種別によって特定領域への遊技球の通過しやすさを変化させることにより、実質的な確変大当りおよび非確変大当りを実現するものであってもよい。例えば、大当り種別によって大入賞口の開放時間を異ならせることにより、特定領域への遊技球の通過のしやすさを変化させることとしてもよい。具体的には、大入賞口の開放時間が長い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しやすい大当り(実質的な確変大当り)とし、大入賞口の開放時間が短い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しにくい大当り(実質的な非確変大当り)としてもよい。
なお、上述した実施の形態について、特別図柄や演出図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機において適用することとしてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ150に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ150に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ150は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ150の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板12、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、画像表示装置5等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ150に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板12における演出制御用マイクロコンピュータ150に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、画像表示装置5を制御する演出制御用マイクロコンピュータ150に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ150は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
[第2実施形態]
以下、図面を参照しつつ、本発明の第2実施形態を詳細に説明する。図56は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図56に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の表示領域における所定縁部の近傍には、可動演出部材60が設けられている。可動演出部材60は、図57に示す可動演出部材用モータ61の回転駆動により、画像表示装置5側に下端部を支点として図56の左側に向かって傾動し、上端部が画像表示装置5における表示領域の前面に進出する演出用模型を構成する。即ち、可動演出部材60は、図57に示す可動演出部材用モータ61の回転駆動により、上下方向に延在する非傾動状態と、上記した傾動状態とに、変化可能である。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図57に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しない閉鎖状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入する開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。このように、遊技領域には、遊技球が進入可能な開放状態と、遊技球が進入不可能な又は進入困難な閉鎖状態とに変化する普通可変入賞球装置6Bが設けられている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図57に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図57に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図57に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉 鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図57に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態又は一部閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図57に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図57に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、可動演出部材60を動作させる可動演出部材用モータ61を駆動するためのモータ駆動回路16に対して所定の駆動指令信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図57に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令等が出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過すると、図57に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過すると、図57に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置6Bが第2状態としての閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難又は通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図57に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図57に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」や「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。また、数字や記号として特定の意味を有する点灯パターンの特別図柄を大当り図柄やハズレ図柄とするものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおける任意の点灯パターンの特別図柄を、大当り図柄やハズレ図柄としてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」又は「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「非確変」又は「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が比較的に長い時間となる通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態とする上限時間が比較的に短い時間となる短期開放ラウンドが実行される大当り種別を設けてもよい。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1状態と第2状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1状態と第2状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1状態と第2状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の可変表示態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の可変表示態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、スーパーリーチのリーチ演出のうちでも、スーパーBといった特定のリーチ演出が実行された場合には、スーパーAのリーチ演出が実行された場合に比べて、大当り期待度が高くなる。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等といった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。
この実施の形態では、特殊演出として特殊態様スーパーリーチ演出が実行可能に設定されている。特殊態様スーパーリーチ演出は、スーパーリーチ演出が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの一部又は全部の期間において、通常態様スーパーリーチ演出の演出態様とは一部又は全部の演出態様が異なる演出である。スーパーリーチ演出が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの一部の期間において特殊態様スーパーリーチ演出が実行される場合、その前後におけるスーパーリーチ演出の演出態様は通常態様となる。この実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出が実行された場合には、通常態様スーパーリーチ演出のみが実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
なお、この実施の形態では、一例として、特殊態様スーパーリーチ演出は、図81(B1)に示すように、キャラクタCGや特殊態様のメッセージSG4と共に、鯛や招き猫といったミニキャラMGが表示される態様である。また、通常態様スーパーリーチ演出は、図81(B2)に示すように、キャラクタCGや通常態様のメッセージSG5が表示される一方、ミニキャラMGが表示されない態様である。
この実施の形態では、メーター演出が実行可能に設定されている。メーター演出は、画像表示装置5に、所定表示としてメーターを表示し、メーターの表示態様を変化させる演出である。なお、メーター演出が実行されるか否かにかかわらず、画像表示装置5にメーターを常時表示しておいてもよい。メーターの表示態様は、一例として、レベル0〜レベル4の5段階に設定されている。メーター演出では、メーターの表示態様が、メーターが何も溜まっていない状態を示すレベル0、メーターが1つ溜まった状態を示すレベル1、メーターが2つ溜まった状態を示すレベル2、メーターが3つ溜まった状態を示すレベル3、メーターがMAXまで溜まった状態を示すレベル4の表示態様へ順次変化していく。
なお、メーター演出は、メーターの表示態様が、レベル0〜レベル4の表示態様へ順次変化していくもの、即ち、メーターの上限値へ向かって変化していくものに限定されない。例えば、メーター演出は、メーターの表示態様が、レベル4〜レベル0の表示態様へ順次変化していくもの、即ち、メーターの下限値へ向かって変化していくものであってもよい。
この実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される場合、メーター演出においてメーターの表示態様がレベル4の表示態様へ変化する。また、可変表示結果が「大当り」となる場合、可変表示結果が「ハズレ」となる場合と比べて高い割合で、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される。即ち、メーターの表示態様がレベル4の表示態様となった場合、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
なお、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される場合、メーター演出においてメーターの表示態様がレベル3といった特定のレベル以上の表示態様へ変化するようにしてもよい。メーターの表示態様がレベル3以上の表示態様となった場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるようにしてもよい。
この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出として、メーター演出が実行されることを報知する態様の演出画像、例えば、特定のキャラクタ画像を表示すると共に、例えば「溜めるぞ」といったメッセージ画像を、画像表示装置5の画面上に表示するメーター変化報知態様で実行される予告演出が用意されている。なお、この実施の形態では、メーター演出が実行される可変表示において、メーター変化報知態様での予告演出を実行可能となっている。なお、予告演出の演出態様は、メーター演出が実行されることを報知する態様以外の態様であってもよい。予告演出の演出態様は、例えば「LV1UP」といった画像を画像表示装置5の画面上に表示するといったように、メーターのレベルをいくつまで上げるかを示唆する態様であってもよい。また、予告演出の演出態様は、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する表示の一部を変化させてメーター演出が実行されることを報知する態様であってもよい。
また、この実施の形態では、あおり演出が実行可能に設定されている。あおり演出は、メーター変化報知態様での予告演出が実行されることをあおる態様の演出画像、例えば、特定のキャラクタ画像を表示すると共に、例えば「溜めるぞ」といったメッセージ画像を、画像表示装置5の画面上に表示する演出である。
なお、予告演出やあおり演出といった演出は、画像表示装置5の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。画像表示とはことなる予告演出やあおり演出の一例として、装飾用LEDの表示色が変化する演出であってもよいし、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力する演出であってもよい。こうした予告演出やあおり演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、可動演出部材60の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部又は全部を組み合わせた予告演出やあおり演出を実行するように制御されてもよい。また、1種類の演出態様のみで予告演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた予告演出が実行される期間を含んでいる場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性といった、所定の遊技価値が付与される可能性が高まるようにしてもよい。
更に、この実施の形態では、メーター演出にてメーターの表示態様が変化することに対応して可動演出部材演出が実行される。可動演出部材演出は、可動演出部材60が非傾動状態から傾動状態になり、その後に再び非傾動状態になることで、可動演出部材60の一部が画像表示装置5の表示領域前方に一旦進出する演出である。これによって、メーター演出にてメーターの表示態様が変化することが遊技者に分かり易く報知される。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR4とがあればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を、例えば「非確変」や「確変」といった複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込み処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図58は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS151)。始動入賞判定処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かが判定される。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数を更新するための第1始動入賞処理が行われる。一方、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数を更新するための第2始動入賞処理が行われる。
一例として、第1始動入賞処理では、第1特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する。このとき第1特図保留記憶数が上限値に達していれば、第1始動入賞処理を終了する。一方、第1特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域に保留データとして記憶させる。
第2始動入賞処理では、第2特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する。このとき第2特図保留記憶数が上限値に達していれば、第2始動入賞処理を終了する。一方、第2特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域に保留データとして記憶させる。
図58に示すステップS151にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS180〜S187の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS180の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS181の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。更に、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS182の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS183の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うと共に、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS184の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。なお、大当り種別に「突確」を設けた場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS185の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS186の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理等が含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS187の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理等が含まれている。例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われる。その後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図59は、特別図柄通常処理として、図58のステップS180にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図59に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS201)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS201にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS201;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS202)。これにより、図58に示すステップS151の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS202の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS203)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS203の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS204)。
ステップS201にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS201;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS205)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS205の処理は、ステップS201にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。即ち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを、保留データと共に、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS205にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS205;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS206)。これにより、図58に示すステップS151の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS206の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS207)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS207の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS208)。
ステップS204、S208の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図60(A)は、ステップS209の処理による特図表示結果の決定例を示している。このように、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや特図表示結果決定テーブルを用いて、所定割合で決定されればよい。図60(A)に示す決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた確変フラグがオンである場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
図60(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図58に示すステップS187の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、確変制御の有無に応じた所定割合で特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果に対する決定値の割り当てを異ならせてもよい。
その後、CPU103は、ステップS209の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS210)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS210;YES)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS211)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS212)。一例として、ステップS212の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図60(B)は、ステップS212の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、所定割合で大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれかに決定される。なお、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、決定可能な大当り種別を異ならせてもよいし、大当り種別の決定割合を異ならせてもよい。一例として、変動特図が第1特図である場合には所定割合で大当り種別が「突確」に決定可能とする一方、変動特図が第2特図である場合には大当り種別が「突確」には決定されないように設定してもよい。
ステップS212の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS213)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS210にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS210;NO)、ステップS213の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS214)。一例として、ステップS210にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定する。一方、ステップS210にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS212における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。より具体的には、大当り種別が「非確変」の場合には「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。大当り種別が「確変」の場合には「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS214の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS215)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS215の処理にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図58に示すステップS181の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS205にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS205;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS216)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図61(A)は、変動パターン設定処理として、図58のステップS181にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図61(A)に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;YES)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;NO)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
図61(B)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図61(A)に示すステップS262の処理では、例えば予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図61(A)に示すステップS263の処理では、遊技状態が通常状態である通常時の場合と、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意した複数のハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。複数のハズレ変動パターン決定テーブルでは、通常時であるか時短中であるかや、合計保留記憶数に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、通常時と時短中とに応じたハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
ハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数が所定数以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられていればよい。このように、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときよりも飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様に決定され難いように設定されていればよい。これにより、特図保留記憶数が比較的に多いときには、比較的に少ないときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。
図62(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA′3−1といった、ノーマルのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA′3−2、PA′3−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。
図62(B)は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA′2−1といった、ノーマルのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA′2−2、PA′2−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。
また、大当り時には、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも高くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められる。
図62(A)に示す決定例において、変動パターンPA′3−3といった、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA′3−2といった、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。一方、図62(B)に示す決定例において、変動パターンPA′2−3といった、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA′2−2といった、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、スーパーBのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
図61(B)に示すように、変動パターンPA′2−1〜PA′2−3と、変動パターンPA′3−1〜PA′3−3とでは、特図変動時間や内容が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。図62(A)及び(B)に示す決定割合の設定により、スーパーリーチのリーチ演出が実行されたときには、ノーマルのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。また、スーパーBのリーチ演出が実行されたときには、スーパーAのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図61(B)に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図58に示すステップS182の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LED等の発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図63は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図63に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS190〜S196の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS190の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS191の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS192の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS193の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果等に基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、特図表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS194の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したこと等に基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS195の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したこと等に対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS196の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図64(A)は、図63のステップS191にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図64(A)に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄等を決定する(ステップS401)。このとき、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、変動開始時決定内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。この実施の形態では、変動パターンや可変表示結果の組み合わせに応じた変動開始時決定内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
図64(B)は、ステップS401の処理における最終停止図柄となる飾り図柄の決定例を示している。この例では、変動開始時決定内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124、又はRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
変動開始時決定内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否か等に応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、大当り種別が「確変」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、大当り種別が「確変」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップS401の処理では、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」又は「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄から成る非確変大当り組み合わせの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難又は認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示させて同一の確変図柄から成る確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。また、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることを報知できればよい。ステップS401の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組み合わせ等を決定すればよい。
ステップS401における最終停止図柄等の決定に続いて、演出制御用CPU120は、特殊態様スーパーリーチ演出決定処理を行う(ステップS402)。ステップS402では、一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特殊態様スーパーリーチ演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された特殊態様スーパーリーチ演出決定テーブルを参照すること等により、特殊態様スーパーリーチ演出の実行の有無を決定する。
図65は、特殊態様スーパーリーチ演出決定テーブルの構成例を示している。図65に示す特殊態様スーパーリーチ演出決定テーブルでは、例えば、変動パターンが、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3であるか、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3であるかに応じて、特殊態様スーパーリーチ演出決定用の乱数値と比較される数値が、特殊態様スーパーリーチ演出を実行する「実行あり」、特殊態様スーパーリーチ演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図65では、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。
図65に示す特殊態様スーパーリーチ演出決定テーブルでは、変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3であるか、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3であるかにかかわらず、「実行あり」又は「実行なし」に決定されるように設定されている。なお、変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3である場合、特殊態様スーパーリーチ演出を必ず実行するように設定してもよい。
図65に示す決定例において、変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3である場合には、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される「実行あり」の決定割合が、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されない「実行なし」の決定割合よりも高くなるように設定されている。一方、変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3である場合には、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される「実行あり」の決定割合が、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されない「実行なし」の決定割合よりも低くなるように設定されている。また、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3である場合には、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される「実行あり」の決定割合が、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3である場合よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
ステップS402の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、メーター演出決定処理を実行する(ステップS403)。図66は、メーター演出決定処理として、図64(A)のステップS403にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図66に示すメーター演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、特殊態様スーパーリーチ演出の実行があるか否かを判定する(ステップS501)。ステップS501では、一例として、演出制御用CPU120は、ステップS402にて「実行あり」に決定された場合、特殊態様スーパーリーチ演出の実行があると判定すればよい。
ステップS501にて特殊態様スーパーリーチ演出の実行があると判定された場合(ステップS501;YES)、演出制御用CPU120は、メーターをMAXまで変化させるタイミングを決定する(ステップS502)。ステップS502では、一例として、演出制御用CPU120は、メーターをMAXまで変化させるタイミングを決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意されたMAXタイミング決定テーブルを選択してセットする。MAXタイミング決定テーブルでは、例えば、変動パターンが、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3であるか、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3であるかに応じて、MAXタイミング決定用の乱数値と比較される数値が、高速変動中にメーターをMAXまで変化させる「高速変動中」、スーパーリーチのリーチ演出中にメーターをMAXまで変化させる「スーパーリーチ中」のいずれかの決定結果に、割り当てられていればよい。ここで、高速変動中とは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が一定速度にて高速変動しているときである。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出したMAXタイミング決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、MAXタイミング決定テーブルを参照することにより、メーターをMAXまで変化させるタイミングを決定すればよい。
図67は、MAXタイミング決定テーブルの構成例を示している。このMAXタイミング決定テーブルでは、変動パターンが、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3である場合、「高速変動中」に決定され得るように設定されている。一方、変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3である場合、「高速変動中」には決定されないように設定されている。したがって、高速変動中にメーターがMAXまで変化した場合には、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となることが確定的に告知される。
ステップS502の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS502にて「スーパーリーチ中」に決定されたか否かを判定する(ステップS503)。ステップS503にて「スーパーリーチ中」に決定されたと判定された場合(ステップS503;YES)、演出制御用CPU120は、高速変動中にメーターをどのレベルまで変化させるかを決定する(ステップS504)。ステップS504では、一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される高速変動中到達レベル決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された高速変動中到達レベル決定テーブルを参照すること等により、高速変動中到達レベルとして、レベル0〜レベル2のうちのいずれにするかを決定する。
図68は、ステップS504にて使用される高速変動中到達レベル決定テーブルの構成例を示している。図68に示す高速変動中到達レベル決定テーブルでは、高速変動中到達レベル決定用の乱数値と比較される数値が、レベル0〜レベル3のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図68は、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。この実施の形態では、一例として、特図変動時間にかかわらずレベル0〜レベル3の決定割合を設定している。しかし、上記決定割合を特図変動時間に応じて異なるように設定してもよい。例えば、レベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンであるか、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンであるかに応じて異なる割合で決定してもよい。また、レベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて異なる割合で決定してもよい。
ステップS504の処理を実行した後や、ステップS503にて「スーパーリーチ中」に決定されなかったと判定された場合(ステップS503;NO)、演出制御用CPU120は、メーター演出決定処理を終了する。
また、ステップS501にて特殊態様スーパーリーチ演出の実行がないと判定された場合(ステップS501;NO)、演出制御用CPU120は、メーターをMAXへ変化させないガセとなるメーター演出の実行の有無を決定する(ステップS505)。ステップS505では、一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるガセとなるメーター演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意されたガセとなるメーター演出決定テーブルを参照すること等により、ガセとなるメーター演出の実行の有無を決定する。
図69は、ガセとなるメーター演出決定テーブルの構成例を示している。図69に示すガセとなるメーター演出決定テーブルでは、ガセとなるメーター演出決定用の乱数値と比較される数値が、ガセとなるメーター演出を実行する「実行あり」、ガセとなるメーター演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図69では、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。
一例として、図69に示すガセとなるメーター演出決定テーブルでは、「実行あり」よりも「実行なし」に決定される割合が高くなるように設定されている。一方、この実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される場合には、メーター演出が必ず実行され、上述したように、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されるように設定されている。こうした設定により、メーター演出を実行したときに、遊技者に期待感を与えることができる。
ステップS505の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ガセとなるメーター演出の実行があるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にてガセとなるメーター演出の実行があると判定された場合(ステップS506;YES)、演出制御用CPU120は、最終的にメーターをどのレベルまで変化させるかを決定する(ステップS507)。
ステップS507では、一例として、演出制御用CPU120は、メーターの最終到達レベルを決定する場合、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される最終到達レベル決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された最終到達レベル決定テーブルを参照すること等により、最終到達レベルとして、レベル1〜レベル3のうちのいずれにするかを決定する。
図70は、ステップS507にて使用される最終到達レベル決定テーブルの構成例を示している。図70に示す最終到達レベル決定テーブルでは、最終到達レベル決定用の乱数値と比較される数値が、レベル1〜レベル3のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図70では、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。この実施の形態では、一例として、最終到達レベルが高くなるにつれて決定される割合が低くなるように設定されている。なお、例えば、レベル1〜レベル3のうちのいずれにするかを、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて異なる割合で決定してもよい。
ステップS507の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、MAXまで変化させないメーターを高速変動中にどのレベルまで変化させるかを決定する(ステップS508)。例えば、ステップS507にて最終到達レベルがレベル1に決定された場合、ステップS508では、演出制御用CPU120は、高速変動中到達レベルをレベル0、レベル1のいずれにするかに決定する。また、ステップS507にて最終到達レベルがレベル2に決定された場合、ステップS508では、演出制御用CPU120は、高速変動中到達レベルをレベル0〜レベル2のいずれにするかを決定する。また、ステップS507にて最終到達レベルがレベル3に決定された場合、ステップS508では、演出制御用CPU120は、高速変動中到達レベルをレベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを決定する。ステップS508では、一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される高速変動中到達レベル決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された高速変動中到達レベル決定テーブルを参照すること等により、高速変動中到達レベルとして、レベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを決定する。
なお、ステップS508の処理において、高速変動中到達レベルとして、ステップS507にて決定された最終到達レベルよりも低いレベルに決定された場合、スーパーリーチ中にメーター演出が再度実行されてメーターが最終到達レベルまで変化するようにすればよい。一方、ステップS508の処理において、高速変動中到達レベルとして、ステップS507にて決定された最終到達レベルに決定された場合、スーパーリーチ中にメーター演出が実行されてもメーターが変化しないようにするか、スーパーリーチ中にはメーター演出を実行しないようにすればよい。
図71は、ステップS508にて使用される高速変動中到達レベル決定テーブルの構成例を示している。図71に示す高速変動中到達レベル決定テーブルでは、例えば、ガセとなるメーター演出におけるメーターの最終到達レベルが、レベル1であるか、レベル2であるか、レベル3であるかに応じて、高速変動中到達レベル決定用の乱数値と比較される数値が、レベル0〜レベル3のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図71では、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。この実施の形態では、一例として、特図変動時間にかかわらずレベル0〜レベル3の決定割合を設定している。しかし、上記決定割合を特図変動時間に応じて異なるように設定してもよい。例えば、レベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンであるか、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンであるかに応じて異なる割合で決定してもよい。また、レベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて異なる割合で決定してもよい。
また、この実施の形態では、ガセとなるメーター演出が実行される場合、一例として、高速変動中到達レベルが高くなるにつれて決定される割合が高くなるように設定されている。一方、図68に示すように、メーターをMAXまで変化させるメーター演出が実行される場合、高速変動中到達レベルが高くなるにつれて決定される割合が低くなるように設定されている。そして、この実施の形態では、メーターがMAXまで変化した場合、特殊態様スーパーリーチ演出が必ず実行され、上述したように、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されるように設定されている。こうした設定により、高速変動中にメーターが変化しなかったとき、もしくは高速変動中に変化したメーターのレベルが小さいときには、高速変動中に変化したメーターのレベルが大きいときよりも大当り期待度が高められる。
ステップS508の処理を実行した後や、ステップS506にてガセとなるメーター演出の実行がないと判定された場合(ステップS506;NO)、演出制御用CPU120は、メーター演出決定処理を終了する。
ステップS403の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を実行する(ステップS404)。図72は、予告演出決定処理として、図64(A)のステップS404にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図72に示す予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、予告演出の実行の有無を決定する(ステップS521)。ステップS521では、一例として、演出制御用CPU120は、予告演出の実行の有無を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意された予告演出決定テーブルを選択してセットする。予告演出決定テーブルでは、例えば、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンド等により特定される可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかや、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量に応じて、予告演出決定用の乱数値と比較される数値が、予告演出を実行する「実行あり」、予告演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出した予告演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、予告演出決定テーブルを参照することにより、予告演出の実行の有無を決定すればよい。
図73(A)は、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行されない場合に使用テーブルとして選択される予告演出決定テーブルの構成例を示している。この予告演出決定テーブルでは、可変表示結果が「大当り」である場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも低くなるように設定されている。図73(A)に示す決定割合の設定により、予告演出が実行されたときには、予告演出が実行されなかったときよりも大当り期待度が高められる。なお、スーパーリーチ中に実行されるメーター演出にて変化させるメーターの量は、例えば、最終的に変化させるメーターのレベルから、変動中に変化させるメーターのレベルを減じることにより算出すればよい。
図73(B)は、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される場合に使用テーブルとして選択される予告演出決定テーブルの構成例を示している。この予告演出決定テーブルでは、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が1レベル又は2レベルである場合に、「実行なし」に必ず決定されるように設定されている。また、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が3レベル又は4レベルである場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、上述したように、メーター演出が実行される可変表示では、メーター変化報知態様での予告演出が実行される。したがって、図73(B)に示す決定割合の設定により、メーター変化報知態様での予告演出が実行されたときには、メーター変化報知態様での予告演出が実行されなかったときよりも、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が大きい。
ステップS521の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行があるか否かを判定する(ステップS522)。ステップS522にて予告演出の実行があると判定された場合(ステップS522;YES)、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出中におけるメーター演出の実行があるか否かを判定する(ステップS523)。ステップS523の処理では、例えば、図66に示すメーター演出決定処理におけるステップS502の処理にてスーパーリーチ演出中にメーターをMAXまで変化させることに決定された場合や、ステップS508にて高速変動中到達レベルとして最終到達レベルに決定されなかった場合、スーパーリーチ演出中におけるメーター演出の実行があると判定すればよい。
ステップS523にてスーパーリーチ演出中におけるメーター演出の実行があると判定された場合(ステップS523;YES)、演出制御用CPU120は、予告演出の演出態様を、メーター変化報知態様に決定する(ステップS524)。
ステップS524の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間を決定する(ステップS525)。ステップS525では、一例として、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ中に実行されるメーター演出にて変化させるメーターの量を算出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された予告演出実行期間決定テーブルを参照すること等により、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間として、4秒間、6秒間、8秒間、10秒間のうちのいずれにするかを決定する。なお、スーパーリーチ中に実行されるメーター演出にて変化させるメーターの量は、例えば、最終的に変化させるメーターのレベルから、変動中に変化させるメーターのレベルを減じることにより算出すればよい。
図74は、ステップS525にて使用される予告演出実行期間決定テーブルの構成例を示している。図74に示す予告演出実行期間決定テーブルでは、スーパーリーチ中に実行されるメーター演出にて変化させるメーターの量に対応して、4秒間、6秒間、8秒間、10秒間のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。この実施の形態では、一例として、スーパーリーチ中に実行されるメーター演出にて変化させるメーターの量が多くなるにつれてメーター変化報知態様での予告演出の実行期間が長くなるように設定されている。図74に示す設定により、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間が長いときには、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間が短いときよりも、メーターがMAXまで変化することについて、遊技者に期待感を与えることができる。
また、ステップS523にてメーター演出の実行がないと判定された場合(ステップS523;NO)、演出制御用CPU120は、予告演出の演出態様を、メーター変化報知態様以外の演出態様に決定する(ステップS526)。なお、ステップS526では、所定の決定割合でメーター変化報知態様に決定されてもよい。ステップS526にてメーター変化報知態様に決定されると、メーター演出が実行されないにもかかわらず、メーター変化報知態様の予告演出が実行される。このように、メーター演出が実行されないにもかかわらず、ガセとなるメーター変化報知態様の予告演出を実行してもよい。
ステップS525の処理を実行した後や、ステップS526の処理を実行した後、ステップS522にて予告演出の実行がないと判定された場合(ステップS522;NO)、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を終了する。
ステップS404の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、あおり演出決定処理を実行する(ステップS405)。ステップS405では、一例として、演出制御用CPU120は、あおり演出の実行を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意されたあおり演出決定テーブルを選択してセットする。あおり演出決定テーブルでは、例えば、メーター変化報知態様での予告演出が実行されるか否かに応じて、あおり演出決定用の乱数値と比較される数値が、あおり演出を実行する「実行あり」、あおり演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出したあおり演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、あおり演出決定テーブルを参照することにより、あおり演出の実行の有無を決定すればよい。
図75は、あおり演出決定テーブルの構成例を示している。このあおり演出決定テーブルは、メーター変化報知態様での予告演出が実行される場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、メーター変化報知態様での予告演出が実行されない場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも低くなるように設定されている。図75に示す決定割合の設定により、あおり演出が実行されたときには、あおり演出が実行されなかったときよりも、メーター変化報知態様での予告演出が実行される期待度が高められる。
なお、メーター変化報知態様での予告演出が実行される場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも低くなるように設定され、メーター変化報知態様での予告演出が実行されない場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも高くなるように設定されていてもよく、また、メーター変化報知態様での予告演出が実行されるか否かにかかわらず、「実行あり」に決定される割合と、「実行なし」に決定される割合とが同じになるように設定されていてもよい。
ステップS405の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS406)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターン、及びステップS402〜S405の処理で決定した各種演出等に対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS406の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS407)。そして、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS408)。このときには、例えばステップS406にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS408の処理に続き、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための設定を行う(ステップS409)。例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」に対応した表示部位を消去すると共に、全体の表示部位を1つずつ左方向に移動させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS410)、可変表示開始設定処理を終了する。
図76は、図63のステップS192にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図76に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS451)。一例として、ステップS451の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS451にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS451;NO)、演出制御用CPU120は、あおり演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS452)。あおり演出実行期間は、例えばステップS405の設定に応じて使用パターンに決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS452にてあおり演出実行期間であると判定された場合(ステップS452;YES)、演出制御用CPU120は、あおり演出を実行するためのあおり演出動作制御処理を実行する(ステップS453)。
ステップS453の処理を実行した後や、ステップS452にてあおり演出実行期間でないと判定された場合(ステップS452;NO)、演出制御用CPU120は、予告演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS454)。予告演出実行期間は、例えばステップS404の設定に応じて使用パターンに決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS454にて予告演出実行期間であると判定された場合(ステップS454;YES)、演出制御用CPU120は、予告演出を実行するための予告演出動作制御処理を実行する(ステップS455)。ステップS455では、演出制御用CPU120は、ステップS524にてメーター変化報知態様に決定された場合、メーター変化報知態様で予告演出を実行する。
ステップS455の処理を実行した後や、ステップS454にて予告演出実行期間でないと判定された場合(ステップS454;NO)、演出制御用CPU120は、メーター演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS456)。メーター演出実行期間は、例えばステップS403の設定に応じて使用パターンに決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS456にてメーター演出実行期間であると判定された場合(ステップS456;YES)、演出制御用CPU120は、メーター演出を実行するためのメーター演出動作制御処理を実行する(ステップS457)。
ステップS457の処理を実行した後や、ステップS456にてメーター演出実行期間でないと判定された場合(ステップS456;NO)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS458)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンやステップS402の設定に応じて使用パターンに決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS458にてリーチ演出実行期間であると判定された場合(ステップS458;YES)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS459)。例えば、ステップS459の処理では、演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、所定の演出態様によるリーチ演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14、モータ駆動回路16等に対して伝送させればよい。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDを点滅又は点灯させること、可動演出部材60を動作させること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることで、所定の演出装置にてリーチ演出を実行できればよい。
図77は、図76のステップS459にて実行されるリーチ演出動作制御処理の一例を示すフローチャートである。図77に示すリーチ演出動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、スーパーリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS601)。ステップS601にてスーパーリーチ演出実行期間でないと判定された場合(ステップS601;NO)、演出制御用CPU120は、ノーマルのリーチ演出を実行するためのノーマルリーチ演出動作制御処理を実行する(ステップS602)。
ステップS601にてスーパーリーチ演出実行期間であると判定された場合(ステップS601;YES)、演出制御用CPU120は、特殊態様スーパーリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS603)。ステップS603にて特殊態様スーパーリーチ演出実行期間でないと判定された場合(ステップS603;NO)、演出制御用CPU120は、通常態様スーパーリーチ演出を実行するための通常態様スーパーリーチ演出動作制御処理を実行する(ステップS604)。
ステップS603にて特殊態様スーパーリーチ演出実行期間であると判定された場合(ステップS603;YES)、演出制御用CPU120は、特殊態様スーパーリーチ演出を実行するための特殊態様スーパーリーチ演出動作制御処理を実行する(ステップS605)。
ステップS602の処理を実行した後や、ステップS604の処理を実行した後や、ステップS605の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、リーチ演出動作制御処理を終了する。
ステップS458にてリーチ演出実行期間でないと判定された場合や(ステップS458;NO)、ステップS459の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定等に基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS460)、可変表示中演出処理を終了する。
また、ステップS451にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS451;YES)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS461)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS461;NO)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS461にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS461;YES)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS462)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS463)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS464)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、メーター演出等の実行タイミングについて図78を参照して説明する。
図78(A)は、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチ演出が実行される変動パターンPA′2−2、PA′2−3、PA′3−2又はPA′3−3に基づく特別図柄の可変表示における、リーチ演出、あおり演出、メーター変化報知態様での予告演出、メーター演出、特殊態様スーパーリーチ演出の実行タイミングの例を示す。なお、変動パターンPA′2−2又はPA′3−2の特図変動時間は65秒に設定されている。また、変動パターンPA′2−3又はPA′3−3の特図変動時間は78秒に設定されている。
図78(A)に示す例では、タイミングT0(0秒)で特別図柄の可変表示を開始した後、タイミングT1(例えば、タイミングT0から4秒後)で高速変動中のメーター演出を開始する。この例では、高速変動中のメーター演出を開始すると、画像表示装置5に表示されたメーターの表示態様が所定のタイミングでレベル1まで変化していく。そして、タイミングT2(例えば、タイミングT0から8秒後)で高速変動中のメーター演出を終了する。そして、タイミングT3(例えば、タイミングT0から12秒後)でノーマルリーチ演出を開始した後、タイミングT4(例えば、タイミングT0から20秒後)で通常態様スーパーリーチ演出を開始する。そして、タイミングT5(例えば、タイミングT0から28秒後)であおり演出を開始する。そして、タイミングT6(例えば、タイミングT0から32秒後)であおり演出を終了すると共に、メーター変化報知態様での予告演出を開始する。そして、タイミングT7(例えば、タイミングT0から36秒後(タイミングT6から4秒後))でメーター変化報知態様での予告演出を終了すると共に、スーパーリーチ中のメーター演出を開始する。この例では、スーパーリーチ中のメーター演出を開始すると、画像表示装置5に表示されたメーターの表示態様が所定のタイミングでレベル1の表示態様からレベル4のMAXの表示態様までの3レベル分変化していく。そして、タイミングT8(例えば、タイミングT0から44秒後)でメーター演出を終了すると共に、スーパーリーチ演出が通常態様スーパーリーチ演出から特殊態様スーパーリーチ演出へ移行する。そして、タイミングT9(例えば、タイミングT0から52秒後)でスーパーリーチ演出が特殊態様スーパーリーチ演出から通常態様スーパーリーチ演出へ移行する。そして、タイミングT10(例えば、変動パターンPA′2−2又はPA′3−2に基づく特別図柄の可変表示ではタイミングT0から65秒後、変動パターンPA′2−3又はPA′3−3に基づく特別図柄の可変表示ではタイミングT0から78秒後)で特別図柄の可変表示が終了する。
図78(B)は、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチ演出が実行される変動パターンPA′2−2、PA′2−3、PA′3−2又はPA′3−3に基づく特別図柄の可変表示における、リーチ演出、メーター演出の実行タイミングの例を示す。なお、変動パターンPA′2−2又はPA′3−2の特図変動時間は65秒に設定されている。また、変動パターンPA′2−3又はPA′3−3の特図変動時間は78秒に設定されている。
図78(A)に示す例では、タイミングT0(0秒)で特別図柄の可変表示を開始した後、タイミングT1(例えば、タイミングT0から4秒後)で高速変動中のメーター演出を開始する。この例では、高速変動中のメーター演出を開始すると、画像表示装置5に表示されたメーターの表示態様が所定のタイミングでレベル1まで変化していく。そして、タイミングT2(例えば、タイミングT0から8秒後)で高速変動中のメーター演出を終了する。そして、タイミングT3(例えば、タイミングT0から12秒後)でノーマルリーチ演出を開始した後、タイミングT4(例えば、タイミングT0から20秒後)で通常態様スーパーリーチ演出を開始する。そして、タイミングT7(例えば、タイミングT0から36秒後)でスーパーリーチ中のメーター演出を開始する。この例では、スーパーリーチ中のメーター演出を開始すると、画像表示装置5に表示されたメーターの表示態様が所定のタイミングでレベル1の表示態様からレベル3の表示態様までの2レベル分変化していく。そして、タイミングT8(例えば、タイミングT0から44秒後)でメーター演出を終了する。そして、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当するタイミングT8からタイミングT9(例えば、タイミングT0から52秒後)の期間においても、通常態様スーパーリーチ演出を実行する。そして、タイミングT10(例えば、変動パターンPA′2−2又はPA′3−2に基づく特別図柄の可変表示ではタイミングT0から65秒後、変動パターンPA′2−3又はPA′3−3に基づく特別図柄の可変表示ではタイミングT0から78秒後)で特別図柄の可変表示が終了する。
なお、図78(A)、(B)に示すように、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されるか否かにかかわらず、タイミングT8からタイミングT9までの演出時間が同じ時間となるようにしている。このように、この実施の形態では、変動パターンが、スーパーAのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンであるか、スーパーBのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンであるかにかかわらず、スーパーリーチ演出が実行される変動パターンであれば、演出制御用CPU120にて、特殊態様スーパーリーチ演出の演出時間を確保して実行可能としている。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101において、特殊態様スーパーリーチ演出を実行するか否かに応じて異なる変動パターンを用意しておく必要がなく、変動パターンを格納するための容量を抑制することができる。
次に、メーター演出が実行されるときの主な演出画面について図79〜図81を参照して説明する。
図79は、スーパーリーチ演出が実行される可変表示において、あおり演出とメーター変化報知態様での予告演出が実行された後にメーター演出が実行される場合の演出画面と、あおり演出が実行されるもののメーター変化態様での予告演出が実行されずにメーター演出が実行される場合の演出画面と、あおり演出とメーター変化態様での予告演出のいずれも実行されずにメーター演出が実行される場合の演出画面を示す。
図79(A)は、スーパーリーチ演出が開始されたときの演出画面を示す。図79(A)に示すように、この実施の形態では、メーター演出の実行中であるか否かにかかわらず、所定表示としてメーターMTを常時表示している。なお、上述したように、この実施の形態では高速変動中にもメーター演出を実行可能であるが、図79(A)では、高速変動中のメーター演出にてメーターMTの表示態様が変化したことにより、メーターMTの表示態様がレベル1となっている状態を示している。また、この実施の形態では、メーターMTの表示態様を高レベルの表示態様へと変化させること、換言すれば、メーターMTの「レベル」を溜めることを、神仏等の加護となる「徳」を溜めることになぞらえている。そして、最終的に「徳」がどれだけ溜まるかに応じて、即ち、メーターMTの最終到達レベルに応じて、スーパーリーチ演出やスーパーリーチ演出中に実行される各種演出におけるキャラクタCGの行動等が異なる。例えば、キャラクタCGが「徳」を溜めるのに積極的な行動をとるような演出が実行されれば、最終的に多くの「徳」が溜まることについて、即ち、メーターMTの最終到達レベルが高レベルとなることについて、遊技者に期待感を与えることができる。
図64(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS405の処理にて、あおり演出を実行することに決定された場合、スーパーリーチ演出中における所定タイミングにて、図79(B1)に示すように、あおり演出が実行される。この実施の形態では、あおり演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「お詣りして徳を溜めるぞ」といったメッセージSG1を表示する。なお、この実施の形態では、メーター変化報知態様での予告演出として、キャラクタCGが神社にお詣りして「徳」を溜めようとする態様の演出が実行される。したがって、あおり演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「お詣りして徳を溜めるぞ」といったメッセージSG1が表示されることにより、メーター変化報知態様での予告演出が実行されることについて、遊技者に期待感を与えることができる。
図64(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS404の処理にて、メーター変化報知態様での予告演出を実行することに決定された場合、あおり演出が実行された後の所定タイミングにて、図79(C1)に示すように、メーター変化報知態様での予告演出が実行される。この実施の形態では、メーター変化報知態様での予告演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「徳を溜めるぞ」といったメッセージCG2を表示する。なお、この実施の形態では、メーターMTの表示態様がMAXまで変化すれば、即ち、「徳」がMAXまで溜まれば、特殊態様スーパーリーチ演出が必ず実行される。そして、特殊態様スーパーリーチ演出が実行された場合には、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されなかった場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。したがって、メーター変化報知態様での予告演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「徳を溜めるぞ」といったメッセージCG2を表示することにより、「徳」がMAXまで溜まることについて、即ち、メーターMTの表示態様がMAXまで変化することについて、遊技者に期待感を与えることができる。
一方、図64(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS405の処理にて、あおり演出を実行しないことに決定され、図64(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS404の処理にて、メーター変化報知態様での予告演出を実行しないことに決定された場合、図79(B2)、(C2)に示すように、あおり演出やメーター変化報知態様での予告演出は実行されずに、通常態様スーパーリーチ演出が実行される。この実施の形態では、通常態様スーパーリーチ演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「良いことないな〜」といったメッセージCG3を表示する。ここで、通常態様スーパーリーチ演出にて表示されるメッセージCG3は、「徳」が溜まること、即ち、メーターMTの表示態様が変化することへの遊技者の期待感を過度にあおるような表現でなければよく、例えば「どうしたら良いこと起こるかな〜」や「良いこと起きて欲しいな〜」といった程度の表現のメッセージであってもよい。
また、図64(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS405の処理にて、あおり演出を実行することに決定され、図64(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS404の処理にて、メーター変化報知態様での予告演出を実行しないことに決定された場合、スーパーリーチ演出中における所定タイミングにて、図79(B1)に示すように、あおり演出が実行されるものの、その後には、図79(C2)に示すように、メーター変化報知態様での予告演出は実行されずに、通常態様スーパーリーチ演出が実行される。このように、この実施の形態では、ガセとなるあおり演出が実行されることもある。
この実施の形態では、図73の予告演出実行決定テーブルに示すように、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される場合に、そのスーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が3レベル又は4レベルであれば、メーター変化報知態様での予告演出が必ず実行される。したがって、図79(C1)に示すようなメーター変化報知態様での予告演出が実行されてスーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される場合には、メーター変化報知態様での予告演出が実行された後の所定タイミングにて、図79(D1)に示すように、メーターの変化量が大きい態様のメーター演出が実行される。
一方、図73の予告演出実行決定テーブルに示すように、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される場合に、そのスーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が1レベル又は2レベルであれば、メーター変化報知態様での予告演出は実行されない。したがって、メーター変化報知態様での予告演出が実行されずにスーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される場合には、スーパーリーチ演出中の所定タイミングにて、図79(D2)に示すように、メーターの変化量が小さい態様のメーター演出が実行される。
また、上述したように、この実施の形態では、メーター演出にてメーターの表示態様が変化することに対応して可動演出部材演出が実行される。可動演出部材演出が実行されると、図79(D1)や(D2)に示すように、可動演出部材60が非傾動状態から傾動状態になり、その後に再び非傾動状態になることで、可動演出部材60の一部が画像表示装置5の表示領域前方に一旦進出する演出が実行される。そして、可動演出部材演出が実行されたときには、可動演出部材60の動作に合わせて、画像表示装置5の画面上に所定のエフェクト画像が表示される。この実施の形態では、おとぎ話等に登場する「うちでのこづち」を模した可動演出部材60が非傾動状態から傾動状態になり、その後に再び非傾動状態になることで、あたかも「うちでのこづち」が振られたかのような演出が実行される。そして、例えば、「うちでのこづち」を模した可動演出部材60が傾動状態になったタイミングに合わせて、画像表示装置5の画面上には、所定のエフェクトとして、「うちでのこづち」を模した可動演出部材60から小判が出てくるような態様の演出画像が表示される。その際、図79(D1)に示すように、メーターの変化量が大きい態様のメーター演出が実行される場合には、大量の小判が出てくるような態様の演出画像を表示し、図79(D2)に示すように、メーターの変化量が小さい態様のメーター演出が実行される場合には、小量の小判しか出てこないような態様の演出画像を表示する。このように、メーター変化報知態様での予告演出が実行された場合と、メーター変化報知態様での予告演出が実行されなかった場合とで、メーターの変化量のみならず、演出態様をも異ならせることにより、メーター演出の興趣をより向上させることができる。
図80は、スーパーリーチ演出が実行される可変表示において、メーター変化報知態様での予告演出が実行された後にメーター演出が実行される場合の演出画面を示す。
図72に示す予告演出決定処理におけるステップS525の処理にて、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間を8秒間にすることが決定された場合、あおり演出が実行された後の所定タイミングにて、図80(A)〜(B)に示すように、メーター変化報知態様での予告演出が8秒間にわたり実行される。一方、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間を4秒間にすることが決定された場合、あおり演出が実行された後の所定タイミングにて、図80(A)に示すように、メーター変化報知態様での予告演出が4秒間にわたり実行される。
そして、メーター変化報知態様での予告演出が8秒間にわたり実行された場合には、その後に実行されるスーパーリーチ演出中のメーター演出にて、メーターMTが4レベル増加する。なお、この実施の形態では、メーターMTのレベルとして、レベル4をMAXとしているため、メーター変化報知態様での予告演出が8秒間にわたり実行された場合には、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される前のメーターMTのレベルにかかわらず、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行されることにより、図80(C1)に示すように、メーターMTは必ずMAXとなる。
一方、メーター変化報知態様での予告演出が4秒間しか実行されなかった場合には、その後に実行されるスーパーリーチ演出中のメーター演出にて、メーターMTは3レベルしか増加しない。したがって、この実施の形態では、図80(A)に示すように、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される前のメーターMTのレベルがレベル0であった場合、メーター変化報知態様での予告演出が実行されたとしても、その演出時間が4秒間であれば、図80(C2)に示すように、メーターMTの表示態様はMAXにはならない。
図81は、スーパーリーチ演出中のメーター演出にてメーターMTの表示態様がMAXまで変化して特殊態様スーパーリーチ演出が実行される場合の演出画面と、スーパーリーチ演出中のメーター演出にてメーターMTの表示態様がMAXまで変化せずに特殊態様スーパーリーチ演出が実行されることなく通常態様スーパーリーチ演出が実行される場合の演出画面を示す。
図81(A1)は、スーパーリーチ演出中のメーター演出にてメーターMTの表示態様がMAXまで変化したときの演出画面を示す。このように、メーターMTの表示態様がMAXまで変化した場合、その後の所定タイミングにて、図81(B1)に示すように、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される。この実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「ご利益があるかも」といった特殊態様のメッセージSG4や、鯛や招き猫といった縁起物の象徴となるようなミニキャラMGを表示する。なお、この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となる場合には、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出として、ご利益がありそうな演出が実行される。したがって、特殊態様スーパーリーチ演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「ご利益があるかも」といった特殊態様のメッセージSG4や、鯛や招き猫といった縁起物の象徴となるようなミニキャラMGを表示することにより、可変表示結果が「大当り」となることについて、遊技者に期待感を与えることができる。
図81(A2)は、スーパーリーチ演出中のメーター演出にてメーターMTの表示態様がMAXまで変化しなかったときの演出画面を示す。このように、メーターMTの表示態様がMAXまで変化しなかった場合、その後の所定タイミングが到来しても特殊態様スーパーリーチ演出が実行されることはなく、図81(B2)に示すように、通常態様スーパーリーチ演出が実行される。この実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出が実行され得る期間に対応して実行される通常態様スーパーリーチ演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「良いことが起きるかも」といった通常態様のメッセージSG5が表示される一方、鯛や招き猫といった縁起物の象徴となるようなミニキャラMGは表示されない。特殊態様スーパーリーチ演出が実行され得る期間に対応して実行される通常態様スーパーリーチ演出にて表示されるメッセージSG5は、可変表示結果が「大当り」となることへの遊技者の期待感を過度にあおるような表現でなければよく、例えば「チャンスかも」や「この変動は何かが起こるかも」といった程度の表現のメッセージであってもよい。
そして、特殊態様スーパーリーチ演出が実行され得る期間が終了すると、特殊態様スーパーリーチ演出と通常態様スーパーリーチ演出とのいずれが実行されていたかにかかわらず、通常態様スーパーリーチ演出が実行され、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出が実行される。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となる場合、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出として、図81(C1)に示すように、例えば、神様を模したキャラクタKGが宝船FGに乗って登場するといった、いかにもご利益がありそうな演出が実行される。一方、可変表示結果が「ハズレ」となる場合、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出として、図81(C2)に示すように、例えば、神様を模したキャラクタも乗っていないボロボロの船BGだけが登場するといった、いかにもご利益がなさそうな演出が実行される。
そして、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出として、図81(C1)に示すような、ご利益がありそうな演出が実行された場合には、図81(D1)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。
一方、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出として、図81(C2)に示すような、ご利益がなさそうな演出が実行された場合には、図81(D2)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
次に、このようなパチンコ遊技機1において、遊技者の調整操作により、演出効果としての音量が調整された場合の例について説明する。
この実施の形態では、遊技中や客待ちデモンストレーション表示中に、遊技者の調整操作により、遊技効果としての音量を調整可能となっている。また、演出制御用CPU120は、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像を、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示する。調整結果画像は、例えば、左右方向に増減するバーグラフ表示の態様にて表示される。なお、調整結果画像の態様は、遊技者等に現在の音量を認識させることができれば任意であり、音量に対応した数値や文字を表示する態様や、円グラフ態様等であってもよい。なお、この実施の形態では、メニューモード中において、メニュー画面から「音量調整」の項目が選択されて音量調整モード選択中となったときにのみ音量の調整が可能となっている。また、客待ちデモ表示中に所定操作を受け付けたことに応じて、客待ちデモ表示中からメニューモードへと移行する。
図82(A)は、遊技中における調整結果画像Rの表示例である。遊技中には、調整結果画像Rは画像表示装置5の右下端部に表示される。そして、この実施の形態では、調整結果画像Rの表示領域は、図82(A)に示すように、飾り図柄の表示領域Arの一部と重なるようになっている。
図82(B)は、デモ表示中における調整結果画像Rの表示例である。デモ表示中は、同図に示すように、例えば「デモ表示中」等の客待ちデモンストレーション中であることを示す画像が画像表示装置5に表示されると共に、調整操作が行われた場合には、デモ表示画像に調整結果画像Rが重畳表示される。
図82(C1)は、メニューモード中におけるメニュー画面の表示例である。この実施の形態では、メニューモード中において遊技者による音量調整モード選択操作があり、図82(C2)に表示例を示す音量調整モード選択中の画面に切り替わった際にのみ音量調整が可能となっている。メニューモードにおける項目の選択は、例えばスティックコントローラの傾倒操作により可能となっており、「音量調整」の項目を選択した状態でスティックコントローラのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタンを押下操作したりすることによって、図82(C2)に示すような音量調整モード選択中の画面に遷移する。なお、項目選択のための操作手段はスティックコントローラに限られず、十字キー等であってもよい。
図82(D1)、(D2)は、エラー報知処理において表示可能なエラー画像の例であり、この実施の形態では、エラー画像は、可変表示結果の導出表示中も消去されず、調整結果画像Rよりも優先して表示される。
ここで、可変表示結果の導出表示期間T2に調整結果画像Rが消去される場合の主な例を、図83(A)、(B)のタイミングチャートを参照して説明する。図83(A)、(B)に示すように、直近の調整操作があった時点から所定期間T1は調整結果画像Rの表示期間となるが、所定期間T1と導出表示期間T2の少なくとも一部が重なる場合には、調整結果画像Rは消去される。図83(A)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1の後端部と重なる場合であり、この場合は次回の調整操作があるまで調整結果画像Rは表示されない。一方で、図83(B)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1内にある場合であり、この場合は導出表示期間T2が終了すると、調整結果画像Rが再び表示され、所定期間T1が経過するまで表示が継続される。なお、図示しないが、導出表示期間T1が所定期間T1の前端部と重なる場合は、導出表示期間T2の終了を待って、調整結果画像Rが表示されることになる。このように、この実施の形態によれば、導出表示期間T2においては調整結果画像Rが消去されるため、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
次に、図84を参照して、所定の演出中に調整結果画像Rが表示される場合の一例を説明する。飾り図柄の可変表示が実行され、図84(A)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となると、ノーマルリーチにおける所定のリーチ演出が実行され、その後、図84(B)に示すような発展報知画像を画像表示装置5に表示することにより、スーパーリーチへの発展報知が行われる。変動中において、遊技者による調整操作が成されると、図84(B)に示すように画像表示装置5の右下端に調整結果画像Rが表示される。
このような発展報知に続いて、図84(C)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に操作促進画像Pが表示される。そして、プッシュボタンによる操作が成されると、図84(D)に示すように、所定のカットイン演出が実行される。なお、操作促進画像Pの表示期間中にプッシュボタンによる操作が成されない場合には、カットイン演出は実行されない。その後、図84(E)に示すように、例えば大当り組み合わせの最終停止図柄が導出表示される。
調整操作が成されてから所定時間T1が経過するまでは、図84(B)〜(D)に示すように、調整結果画像Rは画像表示装置5に表示されたままである。この場合、調整結果画像Rは、発展報知画像や操作促進画像Pとは重畳しない位置に表示される。しかし、可変表示結果の導出表示期間T2においては、所定期間T1が経過していなくとも、図84(E)に示すように調整結果画像Rは消去される。これにより、導出表示される可変表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
以上説明したように、上記実施の形態のパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、メーター変化報知態様での予告演出を実行可能である。また、演出制御用CPU120は、メーターMTの表示態様をMAXまで変化させ得るメーター演出を実行可能である。そして、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出中のメーター演出を実行するよりも前にメーター変化報知態様での予告演出が実行された場合と実行されなかった場合とで、スーパーリーチ演出中のメーター演出においてメーターMTの表示態様を変化させるときのメーターの変化量や、所定のエフェクトとして表示される小判の量を異ならせるので、メーターMTの表示態様を変化させるメーター演出の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出中のメーター演出を実行するよりも前にメーター変化報知態様での予告演出が実行された場合には、スーパーリーチ演出中のメーター演出においてメーターを3レベル又は4レベル変化させ、スーパーリーチ演出中のメーター演出を実行するよりも前にメーター変化報知態様での予告演出が実行されなかった場合には、スーパーリーチ演出中のメーター演出においてメーターを1レベル又は2レベルしか変化させないので、メーター変化報知態様での予告演出が実行されることへの期待感を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、メーター変化報知態様での予告演出として、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が4レベルである場合には8秒間の予告演出を実行し、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が3レベルである場合には4秒間の予告演出を実行するので、メーター変化報知態様での予告演出の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、メーター変化報知態様での予告演出が実行されるか否かをあおるあおり演出を実行可能であるので、メーター変化報知態様での予告演出が実行されることへの遊技者の期待感をあおることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、メーターMTの表示態様がMAXまで変化したことに対応して特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能であるので、メーターMTの表示態様がMAXまで変化することへの遊技者の期待感を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像を、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示する。そして、演出制御用CPU120は、可変表示結果の導出表示期間T2に調整結果画像Rを消去するので、可変表示結果の視認性が低下することを抑制することができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)上記実施の形態においては、メーターの表示態様を、レベル0〜レベル4の5段階に設定した。しかし、メーターの表示態様は5段階に限定されない。例えば、メーターの表示態様を、4段階以下又は6段階以上に設定してもよい。
(変形例2)上記実施の形態においては、メーターの表示態様を変化させるタイミングが、ステップS403の処理で設定された内容に対応して、ステップS406の処理で選択された演出制御パターンに基づいて、高速変動中やスーパーリーチ演出中となるように、メーターの表示態様を変化させた。しかし、例えば、可変表示の開始タイミングや、予告演出の開始タイミング、キャラクタ画像が表示されるタイミング、「擬似連」の可変表示演出が実行されるタイミングといった所定のタイミング毎に、どのレベルまで変化させるか、又は何段階変化させるかを決定して、メーターの表示態様を変化させてもよい。また、一回の可変表示中に予告演出やキャラクタ画像の表示等が複数回実行される場合には、予告演出、キャラクタ画像の表示、あるいは予告演出及びキャラクタ画像の表示等が実行されるタイミング毎に、メーターの表示態様を変化させてもよい。また、「擬似連」の可変表示演出において、複数回の擬似連変動が行われる場合には、擬似連変動が行われるタイミング毎に、メーターの表示態様を変化させてもよい。
(変形例3)上記実施の形態においては、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される可変表示においてメーター演出を実行してメーターの表示態様を変化させた。しかし、例えば、メーター演出を、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される可変表示の前に行われる可変表示において実行してもよい。具体的には、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な可変表示を予告対象の可変表示とし、予告対象の可変表示の前に行われる複数回の可変表示にわたってメーター演出を実行してもよく、また、予告対象の可変表示の直前に行われる可変表示においてメーター演出を実行してもよい。複数回の可変表示にわたってメーター演出を実行する場合、可変表示が実行される毎に、メーターの表示態様を1つずつ変化させてもよいし、また、可変表示が実行される毎に、メーターの表示態様を変化させる段階を決定し、決定結果に基づいてメーターの表示態様を変化させてもよい。
また、複数回の可変表示にわたってランダムにメーターの表示態様を、最大でレベル3まで変化させ、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される可変表示が開始される場合、当該特殊態様スーパーリーチ演出が実行される可変表示において、特殊態様スーパーリーチ演出に便乗してメーターの表示態様をMAXの表示態様へ変化させてもよい。
(変形例4)上記実施の形態においては、ステップS504にて、メーターの高速変動中到達レベルを抽選により決定した。しかし、メーターの高速変動中到達レベルは、抽選によるものに限られない。例えば、変動パターンに対応して1つの高速変動中到達レベルが予め設定されていてもよい。また、変動パターンに対応して複数の高速変動中到達レベルが設定されていてもよい。この場合には、複数の高速変動中到達レベルのうちのいずれにするかを抽選で決定すればよい。また、実行される予告演出の種類や実行時間等に基づいて、メーターの高速変動中到達レベルを決定してもよい。
(変形例5)上記実施の形態においては、ガセとなるメーター演出を実行する場合、ステップS507にて、メーターの最終到達レベルを抽選により決定し、ステップS508にて、メーターの高速変動中到達レベルを抽選により決定した。しかし、メーターの最終到達レベルや高速変動中到達レベルの決定は、抽選によるものに限られない。例えば、変動パターンに対応して1つの最終到達レベルや高速変動中到達レベルが予め設定されていてもよい。また、変動パターンに対応して複数の最終到達レベルや高速変動中到達レベルが設定されていてもよい。この場合には、複数の最終到達レベルや高速変動中到達レベルのうちのいずれにするかを抽選で決定すればよい。また、実行される予告演出の種類や実行時間等に基づいて、メーターの最終到達レベルや高速変動中到達レベルを決定してもよい。ガセとなるメーター演出を実行する場合には、メーターの表示態様をMAXの表示態様まで変化させないことが好ましい。
(変形例6)上記実施の形態においては、特殊態様スーパーリーチ演出は、可変表示が開始してから44秒後経過したタイミングで開始する、といったように、特殊態様スーパーリーチ演出の実行タイミングを予め定めておいた。しかし、特殊態様スーパーリーチ演出の実行タイミングは、予め定められたものに限定されない。例えば、特殊態様スーパーリーチ演出の実行タイミングを、複数の実行タイミングのうちから抽選によって決定してもよい。
(変形例7)上記実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出を、可変表示結果が「大当り」となることへの期待感を高めることができるような態様とし、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当する期間にて実行される通常態様スーパーリーチ演出を、可変表示結果が「大当り」となることへの期待感をあまり高めることができないような態様とした。しかし、特殊態様スーパーリーチ演出や、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当する期間にて実行される通常態様スーパーリーチ演出の演出態様は、上記態様に限定されない。例えば、特殊態様スーパーリーチ演出を、多くの出玉が得られる大当りを煽る演出態様とし、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当する期間にて実行される通常態様スーパーリーチ演出を、実質的には出玉が得られない大当りや小当りを煽る演出態様としてもよい。そして、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されてから出玉が得られる大当り遊技状態に制御される割合を、例えば6割とし、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当する期間にて通常態様スーパーリーチ演出が実行されてから出玉が得られない大当り遊技状態に制御される割合を、例えば4割とする等して、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されたときの大当り期待度と、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当する期間にて通常態様スーパーリーチ演出が実行されたときの大当り期待度とに、高低をつけてもよい。
(変形例8)上記実施の形態においては、メーター変化報知態様以外の演出態様の予告演出を、大当り遊技状態となる可能性があることを報知する演出とした。しかし、メーター変化報知態様以外の演出態様の予告演出は、大当り遊技状態となる可能性があることを報知する演出に限られない。例えば、メーター変化報知態様以外の演出態様の予告演出を、可変表示結果が「大当り」となった後に確変状態等の遊技状態になる可能性があることを報知する演出としてもよい。この場合には、例えば、確変判定装置を設けてもよい。確変判定装置は、例えば、遊技球が進入し易い進入容易状態と遊技球が進入し難い進入困難状態とに変化する領域を備える。確変判定装置の当該領域は、例えば、大当り遊技状態のラウンド遊技において、進入容易状態に変化するものであればよい。領域を通過した遊技球は確変判定装置内部に進入する。また、確変判定装置は、内部に、領域を通過した遊技球が進入可能な特定領域が設けられている。なお、賞球の払い出しは、入賞口、特定領域、非特定領域の少なくともいずれかに遊技球が進入したことに基づいて行われればよい。このようなパチンコ遊技機では、例えば、入賞口を通過した遊技球が特定領域に進入した場合には、大当り遊技状態の終了後に確変状態になる。そして、可変表示開始時には、大当り種別の代わりに、領域を進入容易状態に変化させる態様を複数種類の態様のうちから決定する。決定した態様に応じて進入容易状態にする時間が異なることになるので、結果的に、決定された態様に応じて、その後に確変状態になるか否かの可能性が変化することになる。
(変形例9)上記実施の形態においては、メーターを、所定表示とした。しかし、所定表示はメーターに限定されない。所定表示は、例えば、アイテムやキャラクタ、数字等であってもよい。所定表示がアイテムの場合には、例えばアイテムの種類や数が変化していけばよい。所定表示がキャラクタの場合には、例えばキャラクタの大きさや色、人数等が変化していけばよい。所定表示が数字の場合には、例えば数字が増えていったり減っていったりすればよい。このような所定表示を用いて、メーター演出に代わる演出を実行してもよい。即ち、所定表示は、例えば、メーターの値が段階的に変化して最終的に特定の値となること、アイテムの種類が段階的に変化して特定の種類となること、アイテムの数が段階的に変化して特定の数となること、キャラクタの大きさが段階的に変化して特定の大きさとなること、キャラクタの色が段階的に変化して特定の色となること、キャラクタの人数が段階的に変化して特定の人数となること、数字が段階的に変化して特定の数字となることといった、特定の段階まで段階的に変化するものであればよい。そして、段階的に変化することは、例えば、メーターの値が増減すること、アイテムの種類が予め設定された複数種類のいずれかに次々と変化すること、アイテムの数が増減すること、キャラクタの大きさが大きくなったり小さくなったりすること、キャラクタの色が予め設定された複数種類のいずれかに次々と変化すること、キャラクタの人数が増減すること、数字が増減することといった、所定表示が常に特定の段階へ向けて変化するものでなく、所定表示が特定の段階へ向けて変化したり(例えば、変化開始時の段階がレベル0で特定の段階がレベル4であれば、レベルが上がること)、特定の段階とは逆の段階へ向けて変化したりすること(例えば、変化開始時の段階がレベル0で特定の段階がレベル4であれば、レベルが下がること)を繰り返すものであってもよい。
(変形例10)上記実施の形態においては、メーター演出の実行中であるか否かにかかわらず、所定表示としてメーターMTを常時表示している。しかし、所定表示としてのメーターMTは、メーター演出が実行されるときにだけ表示されるものであってもよい。その場合、メーター演出が実行されないにもかかわらず、所定表示としてのメーターMTが表示されることがあってもよい。このような態様とすることにより、所定表示としてメーターMTが表示されれば、メーター演出が実行されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(変形例11)上記実施の形態では、スーパーリーチ演出中のメーター演出の直前にのみ、メーター変化報知態様での予告演出が実行されるようにしている。しかし、メーター変化報知態様での予告演出は、高速変動中のメーター演出といった、他のタイミングにて実行され得るメーター演出の演出期間の直前にも実行されるようにしてもよい。このような態様とすることにより、様々なタイミングにて、メーター演出が実行されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(変形例12)上記実施の形態では、変動パターンが、スーパーAのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンであるか、スーパーBのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンであるかにかかわらず、スーパーリーチ演出が実行される変動パターンであれば、演出制御用CPU120にて、特殊態様スーパーリーチ演出の演出時間を確保して実行可能としている。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101において、特殊態様スーパーリーチ演出を実行するか否かや、特殊態様スーパーリーチ演出を実行する場合における演出時間に応じて異なる変動パターンを用意しておき、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方から送信された変動パターン指定コマンドに従って、特殊態様スーパーリーチ演出の実行が指定されている変動パターンである場合にのみ、指定された演出時間となるように特殊態様スーパーリーチ演出を実行するようにしてもよい。このような態様とすることにより、演出制御用CPU120により特殊態様スーパーリーチ演出を実行するか否かや、特殊態様スーパーリーチ演出を実行する場合における演出時間等を決定するための処理を省略して、処理負荷を抑制することができる。
(変形例13)上記実施の形態では、メーター演出にてメーターの表示態様がMAXまで変化した場合、特殊態様スーパーリーチ演出が必ず実行される。しかし、メーター演出にてメーターの表示態様がMAXまで変化しても、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されないことがあってもよい。その場合、メーター演出にてメーターの表示態様がMAXまで変化しても、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されないことについて、可変表示結果が「大当り」となる場合にのみ、例えば十分に小さい割合で決定され得るようにしてもよい。このような態様とすることにより、メーター演出にてメーターの表示態様がMAXまで変化しても、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されない場合には、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを確定的に告知することができる。
(変形例14)上記実施の形態においては、飾り図柄の可変表示時間、及びリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、1つ目のコマンドとして、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出の有無等、リーチとなる以前の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
次に、以上説明した第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた構成例について説明する。第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた構成例は、例えば、以下のとおりである。なお、第1実施形態における変形例と第2実施形態における変形例についても、適宜組み合わせてもよい。
組合せの構成例に係る遊技機は、可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、可変表示に対応する特定表示(例えば、保留表示、アクティブ表示)を、少なくとも、通常態様(例えば、「白」)と、前記通常態様よりも期待度の高い第1特定態様(例えば、「赤」)と、演出内容を示唆する第2特定態様(例えば、演出示唆表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様))とを含むいずれかの表示態様にて表示可能な特定表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ150における、ステップS662,S662a,S3713,S3717,S3721,S3725,S3726,S4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行する部分)と、前記第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ150における、ステップS8004において選択したプロセステーブルに応じてステップS8006,S8105を実行することにより、特殊ゾーン演出、擬似連、およびスーパーリーチ演出を実行可能な部分)と、特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、メーター変化報知態様での予告演出を実行可能な演出制御用CPU120等)と、所定表示の表示態様を特定の段階まで変化させ得る変化演出を実行可能な変化演出実行手段(例えば、メーターMTの表示態様をメーターの上限値(レベル4(MAX))へ向かって変化させる演出や、メーターの表示態様をメーターの下限値(レベル0)へ向かって変化させる演出や、アイテムの種類や数を変化させる演出や、キャラクタの大きさや色、人数等を変化させる演出や、数字が増えていったり減っていったりする演出等を実行可能な演出制御用CPU120等)とを備え、前記特定表示手段は、前記第2特定態様にて特定表示を表示した後、前記第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき(例えば、示唆された内容の演出が実行された5秒後)に該特定表示の表示態様を前記第2特定態様から前記第1特定態様に変化可能(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ150は、ステップS4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行することにより、保留変化パターンとしてP02〜P05のいずれかが選択されていた場合には、第2表示態様である演出示唆表示態様にて表示していた保留表示またはアクティブ表示を、第1特定態様である「赤」に変化可能)であり、前記変化演出実行手段は、前記変化演出を実行するよりも前に前記特定演出が実行された場合と実行されなかった場合とで、前記変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様を異ならせる(例えば、スーパーリーチ演出中のメーター演出を実行するよりも前にメーター変化報知態様での予告演出が実行された場合と実行されなかった場合とで、スーパーリーチ演出中のメーター演出においてメーターMTの表示態様を変化させるときのメーターの変化量や、所定のエフェクトとして表示される小判の量を異ならせること等)ことを特徴とする。
このような構成例によれば、第2特定態様の特定表示により示唆された演出が実行されたときに、特定表示が通常態様よりも期待度の高い第1特定態様の変化可能である。このため、第2特定態様の特定表示により示唆された演出の実行によって、期待度の高さ変わるので、特定態様に対する期待感を高めることができる。また、変化演出を実行するよりも前に特定演出が実行された場合と実行されなかった場合とで、変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様を異ならせている。このため、変化演出の興趣を向上させることができる。
また、特定表示により示唆された演出が特定演出であるようにしてもよい。この場合、特定表示の表示内容によって特定演出の実行が示唆されるので、特定表示の内容によって、特定演出の実行に対する期待感を変動させることができる。また、特定演出の内容によって特定表示が第1特定態様に変化可能であるので、特定演出に対する注目を高めることができ、興趣の向上に寄与することができる。
また、例えば、特定表示により示唆された演出である特定演出が、メーター演出でレベル4に到達する演出である場合、第2特定態様の特定表示として、例えば「レベル4到達?」などが表示され、メーター演出においてレベル4に到達することが、この特定表示によって示唆される。なお、メーター演出は、特定演出の一部で実行される演出であり、いわば部分特定演出となる。続いて、部分特定演出としてメーター演出が実行され、このメーター演出でレベル4に到達して特定演出が実行された場合に、特定表示が第2特定態様の特定表示が第1特定態様の特定表示に変化する。こうして、特定演出に対する注目を高めることができる。この例において、特定演出において示唆された演出が実行されない例としては、メーター演出が実行されない場合と、メーター演出は実行されるが、レベル4には到達せず、レベル3以下でメーター演出が終了してしまう場合などがある。
また、特定演出が実行される場合に、特定表示が第2特定態様から第1特定態様に変化する割合が、特定演出に内容に応じて変わるようにしてもよい。例えば、特定演出が、メーター演出でレベル4に到達する第1特定演出と、メーター演出でレベル3に到達する第2特定演出である場合、到達するレベルが低い第2特定演出の方が、第1特定演出よりも特定演出が実行される(所定レベルに到達する)割合が高く、特定表示が第2特定態様から第1特定態様に変化する割合が高くなるようにしてもよい。この場合、特定演出の対する注目度をさらに高めることができる。
また、特定表示に示唆された演出の内容に応じて、特定演出が実行される割合が変わるようにしてもよい。例えば、特定演出が上記の第1特定演出と第2特定演出である場合、第1特定演出のメーター演出の方が第2特定演出のメーター演出よりも実行される割合が高くなるようにしてもよいし、低くなるようにしてもよい。この場合、特定表示の対する注目度をさらに高めることができる。また、特定演出が上記の第1特定演出と第2特定演出である場合、第1特定演出のメーター演出の方が第2特定演出のメーター演出よりも実行される割合が高くなる場合、メーター演出が実行された場合に特定演出が実行される割合が低い第1特定演出の方が、メーター演出が実行された場合に特定演出が実行される割合が高い第2特定演出よりも実行される割合が高くなるようにしてもよい。この場合、メーター演出が実行された場合に特定演出が実行される割合が高い第2特定演出が実行される機会が少なくなるので、第2特定演出が実行されることに対する期待感を高めることができる。
また、メーター演出が実行される場合に、エフェクトとして表示される小判の量等に基づいて、特定演出が実行される割合が変わるようにしてもよい。例えば、エフェクトとして表示される小判の量が多い方が、エフェクトとして表示される小判の量が少ない場合よりも、特定演出が実行される割合が高くなるようにしてもよい。この場合、特定演出の注目度をさらに高めることができる。
以上説明した遊技機は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシン等にも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数を設定することによりゲームが開始可能になると共に、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部又は一部を備えるように構成されていればよい。
スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、且つ、入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
こうしたスロットマシンにおいて実行可能な演出として、上記実施の形態におけるメーター変化報知態様での予告演出やメーター演出等が含まれていればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、予告演出等の所定演出を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
上記実施の形態において、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。