[第1の実施の形態]
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、第1の実施の形態におけるパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されることはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における中央部の右側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。第1特別図柄表示器8aの右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。この実施の形態では、合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とが、遊技球を模した画像として第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤枠で表示され、第2保留記憶は青枠で表示される)。
この実施の形態において、合算保留記憶表示部18cにおいて表示される保留表示の表示態様として、15R/8R確変大当りとなることに対する信頼度を示す通常表示態様と、所定の演出の実行を示唆する演出示唆表示態様とが設けられている。
通常表示態様には、白色で表示される「白」、赤色で表示される「赤」、および金色で表示される「金」が含まれており、15R/8R確変大当りとなることに対する信頼度は、金>赤>白となっている。
演出示唆表示態様には、「特殊」という文字を表示することにより特殊ゾーン演出の予告対象であることを示唆する第1特殊示唆態様と、「特殊?」という文字を表示することにより特殊ゾーン演出の予告対象であることを示唆する第2特殊示唆態様と、「NEXT」という文字を表示することにより擬似連を実行することを示唆する擬似連示唆態様と、「SP」という文字を表示することによりスーパーリーチに発展することを示唆するSP示唆態様とが含まれる。第1特殊示唆態様は、特殊ゾーン演出の予告対象である場合にのみ選択され得る表示態様である一方、第2特殊示唆態様は、特殊ゾーン演出の予告対象であるか否かにかかわらず選択され得る表示態様である。また、擬似連示唆態様は、擬似連を実行する場合にのみ選択され得る表示態様であり、SP示唆態様は、スーパーリーチに発展する場合にのみ選択され得る表示態様である。
なお、特殊ゾーン演出とは、1回の変動または複数回の連続した変動にて、通常の背景とは異なる特殊背景を表示する演出である。また、特殊ゾーン演出は、実行回数が多いほど15R/8R確変大当りに対する信頼度が高い構成となっている。以下、特殊ゾーン演出の実行を開始することを「特殊ゾーンに突入する」ということがある。特殊ゾーンに突入する直前には、突入成功演出が実行される。突入成功演出は、特殊ゾーンに突入することを示唆した後に、特殊ゾーンに突入することが確定した旨を示す演出(例えば、後述する図49(4)、(5)に示すように、「特殊ゾーンチャンス!」と表示した後に「成功!」と表示する演出)である。また、特殊ゾーンに突入しないときには、特殊ゾーンに突入することを示唆することにより遊技者に期待感を与える突入失敗演出が実行されることがある。例えば、突入成功演出と同様に特殊ゾーンに突入することを示唆した後に、特殊ゾーンに突入しない旨を示す演出(例えば、「特殊ゾーンチャンス!」と表示した後に「失敗・・・」と表示する演出)を突入失敗演出として実行可能である。以下、突入成功演出と突入失敗演出とを「突入予告演出」と総称することがある。突入予告演出は、変動開始時から3秒間に亘って行われる演出である。そして、特殊ゾーンに突入する場合には、変動開始から3秒後(突入成功演出の終了時)に特殊ゾーン演出が開始されるものである。なお、突入予告演出を実行する変動の変動時間が3秒より短い場合には、変動停止の1秒前に突入予告演出を強制的に終了するものとする。その際、特殊ゾーンに突入する場合には、突入成功演出を強制的に終了するとともに特殊ゾーン演出を開始するものとする。
また、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、未だ変動が行われていない保留記憶に対する保留表示が行われるとともに、該保留記憶に対する変動表示を開始してから終了するまでの間、該保留記憶に対する保留表示を、合算保留記憶表示部18cとは異なるアクティブ表示部18dにおいて継続して表示し続ける。すなわち、該アクティブ表示部18dにおいて、実行中の変動表示に対応したアクティブ表示(変動表示対応画像)が表示されることとなる。アクティブ表示は、実行中の変動にもとづいて大当りが発生することに対する信頼度を示す画像である。アクティブ表示の表示態様としては、上述した保留表示と同一の表示態様(通常表示態様である「白」、「赤」、「金」、演出示唆表示態様である第1特殊示唆態様および第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)が設けられている。
この実施の形態では、保留表示およびアクティブ表示を表示の表示態様ついては、対応する保留記憶が発生したとき(始動入賞時)に決定されるようになっている。具体的に、始動入賞が発生したときに、まず、通常表示態様の変化態様(後述する保留変化パターンおよび変化タイミング)を決定し、次に、演出示唆表示態様にて表示するか否かを決定する。演出示唆表示態様にて表示しないことが決定された場合には、始動入賞時のタイミングから通常表示態様にて保留表示が開始される。また、演出示唆表示態様にて表示することが決定された場合には、始動入賞時のタイミングから演出示唆表示態様にて保留表示の表示を開始し、示唆内容の演出を実行したとき(例えば、特殊ゾーン演出を開始してから5秒後、擬似連における再変動を行ってから5秒後、スーパーリーチを開始してから5秒後)、または実行しないことが確定したとき(例えば、突入失敗演出を実行したとき)に通常示唆表示態様に変化するようになっている。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の左側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である高確率状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。ただし、後述する高確率/低ベース状態を除く。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、所定の種別の大当りとなった場合には、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。なお、この実施の形態では、大当りとなった場合には必ず高確率状態に移行されるのであるが、大当りとなった場合に、高確率状態以外にいわゆる時短状態(例えば、低確率状態、且つ、高ベース状態)に移行される場合もあるように遊技機を構成してもよい。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、高確率フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、高ベースフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出が実行される。なお、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示されることとしてもよい。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」または「非リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、大当り種別が全て確変大当りであるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、この実施の形態に示すように、高確率状態に移行されるのみで高ベース状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−5の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用される擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)。
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの所定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、15R確変大当り、8R確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも所定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが所定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも所定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
なお、この実施の形態では、確変状態には、大当り抽選において大当りと決定される確率を高めた高確率状態に移行されるとともに、高ベース状態にも移行された状態である場合と、高確率状態にのみ移行され高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)状態である場合との2つのケースがあるが、いずれのケースの場合であっても、確変状態である場合には確変時大当り判定テーブルが用いられ、それ以外の場合に通常時大当り判定テーブルが用いられる。なお、後述するように、この実施の形態では、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなると、大当り遊技終了後に高確率状態に移行されるとともに高ベース状態に移行される。そして、大当り終了後、変動表示を70回終了するまで確変状態および高ベース状態が継続する。また、突然確変大当りとなると、大当り遊技終了後に高ベース状態には移行されずに高確率状態に移行される。そして、大当り終了後、変動表示を70回終了するまで確変状態が継続する。従って、この実施の形態では、突然確変大当りの大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの間、高確率状態のみに移行され、高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)確変状態となる場合がある。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「15R確変大当り」、「8R確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての15ラウンドの確変大当り「15R確変大当り」および8ラウンドの確変大当り「8R確変大当り」とに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「15R確変大当り」、「8R確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンド、8ラウンドおよび2ラウンドの3種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りや、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「15R確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S170参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態および高確率状態が終了する(ステップS168,S144,ステップS170,S140参照)。
「8R確変大当り」とは、8ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S170参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態および高確率状態が終了する(ステップS168,S144,ステップS170,S140参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「15R確変大当り」や「8R確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「15R確変大当り」や、「8R確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、高ベース状態には移行されずに高確率状態のみに移行される。)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高確率状態が終了する。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。なお、この実施の形態で示すように大当り種別が全て確変大当り(この実施の形態では、15R確変大当り、8R確変大当り、突然確変大当り)であるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、この実施の形態のように大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、高確率状態に移行されるのみで高ベース状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすること(大入賞口の開放パターンも突然確変大当りと小当りの場合とで同じにすること)が好ましい。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「15R確変大当り」、「8R確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
なお、この実施の形態では、上述したように、高確率状態へ移行する大当り種別のみを有することとしたが、高確率状態へ移行しない大当り(いわゆる、通常大当り)を有することとしてもよい。また、高確率状態に移行した場合、所定回数の変動表示を行うことを契機に通常状態へ移行することにより高確率状態を終了するものとしたが、通常大当りを有する構成とした場合、高確率状態に回数制限を設けずに、通常大当りが発生することを契機に通常状態へ移行することで高確率状態を終了する構成としてもよい。
また、この実施の形態では、発生した大当りの大当り種別にもとづいて確変状態へ移行可能とするが、これに限るものではない。例えば、大入賞口内に遊技球が通過可能な特定領域が設けられており、大当り中に該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態へ移行する一方、大当り中に該特定領域を遊技球が通過しなかった場合に通常状態へ移行するようなものであってもよい。その場合、大当り種別によって特定領域への遊技球の通過しやすさを変化させることにより、実質的な確変大当りおよび非確変大当りを実現するものであってもよい。例えば、大当り種別によって大入賞口の開放時間を異ならせることにより、特定領域への遊技球の通過のしやすさを変化させることとしてもよい。具体的には、大入賞口の開放時間が長い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しやすい大当り(実質的な確変大当り)とし、大入賞口の開放時間が短い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しにくい大当り(実質的な非確変大当り)としてもよい。
なお、この実施の形態では、15R確変大当りまたは8R確変大当りが発生したときに高確率状態と高ベース状態とに移行するとともに、70回の変動表示を終了すると高確率状態と高ベース状態とを終了する構成としたが、各遊技状態に移行してから終了するまでの変動表示の回数は、高確率状態と高ベース状態とで同数でなくてもよい。例えば、大当り終了後に70回の変動表示を終了した際に高ベース状態を終了し、71回の変動表示を終了した際に高確率状態を終了することとしてもよい。
また、この実施の形態では、突然確変大当りが発生したときには、大当り終了後に高ベース状態には移行せずに高確率状態のみに移行することとしたが、これに限らず、15R確変大当りや8R確変大当りの発生時と同様に、確変状態と高ベース状態とに移行することとしてもよい。また、突然確変大当りが発生した際の遊技状態にもとづいて、高ベース状態に移行するか否かを決定することとしてもよい。例えば、高ベース状態において突然確変大当りが発生した場合は高ベース状態に移行する一方、低ベース状態において突然確変大当りが発生した場合は高ベース状態に移行しないこととすれば、突然確変大当りおよび小当りのいずれが発生したのかを遊技者に認識させにくくすることができる。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「8R確変大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「15R確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「15R確変大当り」または「8R確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、8R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび15R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、15R確変大当りや8R確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(D)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/高ベース状態(15R確変大当りや8R確変大当りによる大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。また、図10(D)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/低ベース状態(突然確変大当りによる大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10(C),(D)に示すように、この実施の形態では、確変状態である場合であっても、突然確変大当りによる大当り終了後の変動表示が行われる場合には、15R確変大当りや8R確変大当りによる大当り終了後の変動表示が行われる場合までと比較して、スーパーリーチを伴う変動パターンが選択される割合が高い。そのようにすることによって、この実施の形態では、突然確変大当りによる大当り終了後の高確率状態では高い確率でスーパーリーチの変動表示を行うようにすることによって、高確率状態であることに対する遊技者の期待感を高めている。
また、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示にわたってスーパーリーチとなる割合を高めるように構成することにより、確変状態の終了直前の大当りに対する遊技者の期待感を高めることとしてもよい。この場合、例えば、大当り終了時に後述する高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタに75回をセットするようにし(例えば、高確率回数カウンタおよび高ベース回数カウンタの両方に75をセットして、75回の変動表示を終了するまで高確率/高ベース状態が継続するようにしてもよく、高確率回数カウンタに75をセットし、高ベース回数カウンタに70をセットして、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御するようにしてもよい。なお、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御する場合には、この実施の形態で示したものと同様の制御に従い、高確率フラグや高ベースフラグを確認することによって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(ステップS95,S96,S100,S101参照)。)、変動表示の開始時に、高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタの値が残り所定数(例えば5)以内となっているか否か(確変状態の残り回数が所定回数以内となっているか否か)を確認し、所定数(例えば5)以内となっていれば、図10(D)に示すスーパーリーチの割合を高めたはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを選択するようにし、カウンタの値がまだ所定数(例えば5)より多ければ、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを選択するようにしてもよい。なお、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示からスーパーリーチとなる割合を高めるように構成する場合の制御方法は、この実施の形態に示したものにかぎらず、例えば、高確率回数カウンタには、この実施の形態と同様に71をセットし、逆に高ベース回数カウンタに66をセットすることによって、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御するようにし、高確率回数カウンタの値が残り5以内となっているか否かを確認することによって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい。また、大当り後の変動回数を高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタのカウント値にもとづいて判断するのではなく、他のカウンタを用いて判断するようにしてもよい。例えば、大当り遊技終了後の変動回数をカウントするカウンタを設けるようにし、そのカウンタのカウント値が所定範囲(例えば、71〜75または66〜71。)であるか否かを確認することによって、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までの間であるか否かを判定し、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい。また、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示が終了するまでを高確率/低ベース状態に制御するように構成する場合には、この実施の形態と同様に、変動パターン設定処理において高確率フラグや高ベースフラグの状態によって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(ステップS95,S96,S100,S101参照)。
なお、図10に示す例では、遊技状態が高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B〜135Dを用いる場合を示しているが、高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの所定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの所定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が高ベース状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの所定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、所定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、所定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「15R確変大当り」や、「8R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A20A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「15R確変大当り」や、「8R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が高確率/高ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/高ベース状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が高確率/低ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/低ベース状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する始動入賞指定コマンドを送信するとともに、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶情報として送信する演出制御コマンドは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留記憶数が増加したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図21参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「15R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「8R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「05(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
また、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値215〜229の範囲にはノーマルCA2−5およびノーマルCA2−6のいずれかの変動パターン種別が割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ7コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がノーマルCA2−5およびノーマルCA2−6のいずれかとなることを認識することができる。図12に示すように、変動パターン種別がノーマルCA2−5である場合には変動パターンとしてノーマルPB2−2が必ず選択される構成である一方、変動パターン種別がノーマルCA2−6である場合には変動パターンとしてノーマルPB2−1が必ず選択される構成であることから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ7コマンドを受信したことにもとづいて、擬似連を伴う変動パターンが選択されることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図10(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9〜12,21〜29についても同様であり、図9(A)〜(D)や図10(C),(D)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/高ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/低ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合(すなわち、非リーチCA2−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「0A(H)」を設定した変動カテゴリ11コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0B(H)」を設定した変動カテゴリ12コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態や高確率/低ベース状態)である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「8R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「15R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
なお、この実施の形態では、図12に示すように、変動パターン種別がノーマルCA3−2である場合には変動パターンとしてノーマルPB2−3またはノーマルPB2−4が選択される構成であることから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ22コマンドまたは変動カテゴリ25コマンドを受信したことにもとづいて、擬似連を伴う変動パターンが選択されることを認識することができる。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、または、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、高確率フラグや高ベースフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1214)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図20(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図20(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図20(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図20(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図20(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1216)。なお、ステップS1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図20(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図20(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1221)。
なお、ステップS1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS1226)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図20(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1227)。なお、ステップS1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1228)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1230)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1232)。
なお、ステップS1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1229〜S1232の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図21は、ステップS1217,S1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態。高確率/高ベース状態と高確率/低ベース状態とを含む。)であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。高確率フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否か(具体的には、高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、8R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/高ベース状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/低ベース状態であると判定した場合には閾値79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0A(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0B(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態(低確率/低ベース状態)における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「05(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「15R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「15R確変大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「8R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「8R確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「8R確変大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「15R確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1216,S1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」〜「0B(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、保留表示を表示するようにしてもよい。
図22および図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
なお、ステップS51において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認するのではなく、保留特定領域の1番目の領域にデータが設定されているか否かを確認し、設定されていれば保留記憶があると判定してステップS52に移行し、設定されていなければ保留記憶がないと判定してステップS51Aに移行してもよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図20(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、図21に示した入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(ランダムR)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、高確率状態における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には、ステップS220の処理のみを実行し、ステップS221,S222の処理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているとともに、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされている場合には、高確率高ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグのみがセットされ、高ベースフラグがセットされていない場合には、高確率低ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグも高ベースフラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に合算保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、高確率フラグがセットされているか否かにより行われる。高確率フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では70回)の変動表示を終了したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「15R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「8R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「8R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「15R確変大当り」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図24は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、高ベースフラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、高ベース状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」または「8R確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では70回)の変動表示を終了したときにリセットされる。
高ベースフラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS96)。高確率フラグもセットされていなければ(ステップS96のN)、すなわち、遊技状態が通常状態であれば、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS97)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS97のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS97のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
高確率フラグがセットされている場合(ステップS96のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/低ベース状態であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135D(図10(D)参照)を選択する(ステップS100)。そして、ステップS102に移行する。
高ベースフラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/高ベース状態であれば(この実施の形態では、低確率/高ベース状態に制御されることはないので、高ベースフラグがセットされていれば高確率/高ベース状態である)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS101)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S101の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、高確率/高ベース状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S98、S99、S100またはS101の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施の形態で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して保留表示の表示を行うように構成することが好ましい。
図25は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別に応じて、「15R確変大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行うとともに、「8R確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS112)。なお、「15R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定でき、「8R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、確変大当りでない場合、すなわち、突然確変大当りである場合、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS118)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS119)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS118のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS120)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に合算保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、合算保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率フラグ、および高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「15R確変大当り」または「8R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。なお、大当りの種別が「15R確変大当り」、「8R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「15R確変大当り」の場合には15回。「8R確変大当り」の場合には8回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、15R確変大当りや8R確変大当りの場合、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS137)。高確率フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態または高確率/低ベース状態)である場合には)、高確率状態における特別図柄の変動可能回数を示す高確率回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の高確率回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、高確率フラグをリセットする(ステップS140)。高確率フラグがセットされていなければ、ステップS141に移行する。
次いで、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。高ベースフラグがセットされている場合には(すなわち、高確率/高ベース状態である場合には)、高ベース状態における特別図柄の変動可能回数を示す高ベース回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の高ベース回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、高ベースフラグをリセットする(ステップS144)。そして、ステップS145に移行する。なお、高ベースフラグがセットされていなかった場合には、そのままステップS145に移行する。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する(ステップS146)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS147)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS148)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS149)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS145のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
図28は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、15R確変大当りまたは8R確変大当りであった場合には大当り終了指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS164)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が15R確変大当りまたは8R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、15R確変大当りまたは8R確変大当りや突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」、「02」または「04」であるか否かを確認することによって判定できる。15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)とともに、高ベース回数カウンタに70をセットする(ステップS168)。さらに、高確率フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、高確率回数カウンタに70をセットする(ステップS170)。そして、ステップS171に移行する。15R確変大当りまたは8R確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、突然確変大当りであれば)、CPU56は、ステップS169へ移行する。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図29は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図30は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図31および図32は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS652)。
図33は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図33に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、図19の始動口スイッチ通過処理のステップS1218〜S1221,S1229〜S1232で示したように、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドがセットで送信される。そのため、図33に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図33に示すように、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図33では、格納領域1〜5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図33に示す例では、前回の変動表示において7個までの保留記憶が発生して最新のコマンドが格納されている格納領域に合算保留記憶数7を指定する合算保留記憶数指定コマンド(C207(H))が格納され、その後、保留記憶が1つ消化されて2番目の保留記憶にもとづく変動表示が開始されている状況での始動入賞時コマンド格納領域の格納状態が示されている。
また、図33に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごと(合算保留記憶数減算指定コマンドを受信するごと)に、後述するステップS663で1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図33に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている各コマンドが格納領域4にシフトされる。なお、各コマンドが削除されるタイミングは、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する演出図柄変動開始処理中であってもよい。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図21参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
また、この実施の形態では、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、保留表示およびアクティブ表示の表示態様の変化パターン(以下、「保留変化パターン」という)を示すデータと、表示態様の変化タイミングを示すデータとを格納できるよう記憶領域が確保されている。保留変化パターンとしては、「白」から変化しないP01、「白」から「赤」に変化するP02、「赤」から変化しないP03、「白」から「赤」に変化し、さらに「金」に変化するP04、および「赤」から「金」に変化するP05が設けられている(図39(A)参照)。また、変化タイミングとしては、n個目(n=1,2,3,4,5,6,7)の保留表示にシフトしたタイミングである「n個目」と、アクティブ表示の表示を開始したタイミングである「アクティブ開始時」と、アクティブ表示を開始してから所定期間(13秒間)経過後のタイミングである「アクティブ中」とが設けられている(図40参照)。なお、変化タイミングとしてアクティブ中が決定されているものの、対応する変動の変動時間が13秒より短い場合には、変動が停止する1秒前にアクティブ表示の表示態様が変化するものである。保留変化パターンおよび変化タイミングは、始動入賞時に決定されて格納される。例えば、図33に示す例では、1つ目〜4つ目の保留記憶の保留変化パターンとしてP01が決定され、5つ目の保留記憶の保留変化パターンとしてP04が決定されており、5つ目の保留記憶の変化タイミングとしては「4個目」および「アクティブ中」が決定されたことが示されている。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS654A)。そして、変動カテゴリコマンドを受信したことを示す変動カテゴリコマンド受信フラグをセットする(ステップS654B)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS656B)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS658B)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび始動入賞指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS660)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS662)。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が点灯表示されていた場合に、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には、1つ目の保留表示を削除するとともに、2つ目に表示されていた保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた保留表示を2つ目の表示領域にシフトし、4つ目に表示されていた保留表示を3つ目の表示領域にシフトし、5つ目に表示されていた保留表示を4つ目の表示領域にシフトする。
このとき、変化タイミングに達した保留表示が存在する場合には、保留変化パターンに応じた表示態様に変化させる。具体的には、格納領域2の変化タイミングとして1個目が記憶されているか、格納領域3の変化タイミングとして2個目が記憶されているか、格納領域4の変化タイミングとして3個目が記憶されているか、格納領域5の変化タイミングとして4個目が記憶されているか、格納領域6の変化タイミングとして5個目が記憶されているか、格納領域7の変化タイミングとして6個目が記憶されているか、格納領域8の変化タイミングとして7個目が記憶されている場合に、対応する保留表示の表示態様を保留変化パターンに応じて変化させる。例えば、図33に例示する時点から次の変動が開始されてステップS662の処理を行う場合、格納領域5の変化タイミングとして4個目とアクティブ中とが記憶され、保留変化パターンとしてはP04が記憶されているため、5つ目に表示されていた保留表示を4つ目の表示領域にシフトするときに表示態様を「白」から「赤」に変化させる。
そして、演出制御用CPU101は、アクティブ表示の表示を開始する(ステップS662a)。例えば、1つ目の表示領域に表示されていた保留表示が演出態様表示態様の保留表示であれば、同様の演出態様表示態様にてアクティブ表示の表示を開始する。また、1つ目の表示領域に表示されていた保留表示が演出態様表示態様の保留表示でなければ、格納領域1の変化タイミングとしてアクティブ開始時が記憶されている場合には、保留変化パターンに応じた表示態様(保留変化パターンがP02またはP04であり1回目の変化より前であれば「赤」、P04であり1回目の変化より後またはP05であれば「金」)にてアクティブ表示の表示を開始し、格納領域1の変化タイミングとしてアクティブ開始時が記憶されていない場合には、合算保留記憶表示部18cの1つ目の表示領域に表示されていた保留表示と同様の表示態様にてアクティブ表示の表示を開始する。
また、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域における格納領域1のデータをRAMに形成されているアクティブ情報格納領域(不図示)に移動し(ステップS663A)、格納領域2〜8のデータをそれぞれ格納領域2〜7にシフトして格納する(ステップS663)。アクティブ情報格納領域は、始動入賞時コマンド格納領域と同じ種類の情報(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンド、保留変化パターン、変化タイミング1、変化タイミング2)を、アクティブ表示に対応する情報として記憶可能に構成されている。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS684)。そして、ステップS611に移行する。
図34は、図29に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、新たな始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定し(ステップS800A)、受信した場合には、特殊ゾーン演出に関する制御を行う特殊ゾーン制御処理(ステップS800B)と、保留表示に関する制御を行う保留表示制御処理(ステップS800C)とを実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S810のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理(ステップS808)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(ステップS808):変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り開放中処理(ステップS809)に対応した値に更新する。
小当り開放中処理(ステップS809):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残り開放がある場合には、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理(ステップS808)に対応した値に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(ステップS810)に対応した値に更新する。
小当り終了演出処理(ステップS810):演出表示装置9において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図35は、特殊ゾーン制御処理を示すフローチャートである。特殊ゾーン制御処理において、演出制御用CPU101は、特殊ゾーン演出の実行中であることを示す特殊ゾーン中フラグまたは特殊ゾーン演出の開始を待機していることを示す突入待ちフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3501,S3502)、いずれかがセットされている場合には、そのまま特殊ゾーン制御処理を終了する。これにより、複数の変動を予告対象とする特殊ゾーン演出が重複して実行されることを防止している。
特殊ゾーン中フラグおよび突入待ちフラグのいずれもセットされていない場合、演出制御用CPU101は、突入失敗演出の開始を待機していることを示す突入失敗待機フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3503)、セットされている場合には、そのまま特殊ゾーン制御処理を終了する。
突入失敗待機フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU101は、以前に記憶されている保留記憶が全て非リーチはずれに対応する保留記憶であるか否かを判定する(ステップS3504)。具体的には、新たに記憶された保留記憶に対応する格納領域より前の全ての格納領域において、変動カテゴリ1指定コマンド、変動カテゴリ9指定コマンドまたは変動カテゴリ11指定コマンドが格納されていれば、以前に記憶されている保留記憶が全て非リーチはずれに対応する保留記憶であると判定する。
以前に記憶されている保留記憶が全て非リーチはずれに対応する保留記憶である場合には、新たに発生した保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行するか否かを決定するための特殊ゾーン突入抽選処理を実行する(ステップS3505)。具体的には、図36(A)に示す特殊ゾーン突入抽選テーブルを用いて、特殊ゾーン演出を実行するか否かを決定する。
図36(A)は、特殊ゾーン突入抽選テーブルを示す説明図である。図36(A)に示す特殊ゾーン突入抽選テーブルには入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて特殊ゾーン演出の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図36(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、特殊ゾーン突入抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、60%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、40%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、30%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、70%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がその他である場合、100%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが決定される。すなわち、15R確変大当り、8R確変大当りまたはスーパーリーチはずれである場合のみ特殊ゾーン演出を実行可能な構成としているがこれに限るものではなく、入賞時判定結果が突然確変大当り、小当り、ノーマルリーチはずれ、または非リーチはずれであっても特殊ゾーン演出を実行可能であることとしてもよい。
特殊ゾーン演出を実行すること(特殊ゾーンに突入すること)が決定された場合(ステップS3506のY)、演出制御用CPU101は、突入待ちフラグをセットし(ステップS3507)、特殊ゾーン演出の実行回数を決定するための実行回数決定抽選を行う(ステップS3508)。具体的には、図36(B)に示す実行回数決定抽選テーブルを用いて、特殊ゾーン演出の実行回数を決定する。
図36(B)は、実行回数決定抽選テーブルを示す説明図である。図36(B)に示す実行回数決定抽選テーブルには、合算保留記憶数毎に、入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて特殊ゾーン演出の実行回数Kに対応する判定値が割り当てられているが、図36(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、実行回数決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
なお、図示するように、実行回数Kが「1」である場合は、予告対象の変動に対するアクティブ表示が表示されているとき(具体的には、該アクティブ表示を開始してから5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。実行回数Kが「2」である場合は、予告対象の変動に対する保留表示が1個目の保留表示であるとき(具体的には、1個目の保留表示になった5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。実行回数Kが「3」である場合は、予告対象の変動に対する保留表示が2個目の保留表示であるとき(具体的には、2個目の保留表示になった5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。実行回数Kが「4」である場合は、予告対象の変動に対する保留表示が3個目の保留表示であるとき(具体的には、3個目の保留表示になった5秒後)に特殊ゾーン演出の実行が開始される。なお、この実施の形態では、実行回数Kの最大値は「4」であることとするが、「5」以上の値を実行回数Kとして選択可能な構成としてもよい。
例えば、合算保留記憶数が1である場合、入賞時判定結果にかかわらず100%の割合で実行回数Kとして「1」が決定される。
例えば、合算保留記憶数が2である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「1」が、60%の割合で「2」が、実行回数Kとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、60%の割合で「1」が、40%の割合で「2」が、実行回数Kとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が3である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、20%の割合で「1」が、30%の割合で「2」が、50%の割合で「3」が、実行回数Kとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、50%の割合で「1」が、30%の割合で「2」が、20%の割合で「3」が、実行回数Kとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が4以上である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、10%の割合で「1」が、20%の割合で「2」が、30%の割合で「3」が、40%の割合で「4」が、実行回数Kとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「1」が、30%の割合で「2」が、20%の割合で「3」が、10%の割合で「4」が、実行回数Kとして決定される。
これにより、この実施の形態では、実行回数Kが多いほど、15R確変大当りおよび8R確変大当りとなることに対する信頼度が高くなっている。
演出制御用CPU101は、抽選結果を実行回数Kとしてセットし(ステップS3509)、特殊ゾーン演出の予告対象までの残余変動回数である残余回数Rに合算保留記憶数をセットする(ステップS3510)。この残余回数Rは、変動が実行される度に1ずつ減算され(ステップS4602,S4610参照)、残余回数Rに1加算した値と実行回数Kとが同値になった変動において突入成功演出が実行されるとともに特殊ゾーン演出が開始され(ステップS4603のY,S4605参照)、残余回数Rが「0」になった変動において該特殊ゾーン演出が終了するようになっている(ステップS4606のY,S4611のY参照)。
また、特殊ゾーン演出を実行しないこと(特殊ゾーンに突入しないこと)が決定された場合(ステップS3506のN)、新たな保留記憶を予告対象とする突入失敗演出の実行の有無を決定するための突入失敗演出実行抽選を行う(ステップS3511)。具体的には、図36(C)に示す突入失敗演出実行抽選テーブルを用いて、突入失敗演出の実行の有無を決定する。
図36(C)は、突入失敗演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図36(C)に示す突入失敗演出実行抽選テーブルには入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて特殊ゾーン演出の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図36(C)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、突入失敗演出実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、20%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、80%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、10%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、90%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
また、例えば、入賞時判定結果がその他である場合、1%の割合で特殊ゾーン演出を実行することが、99%の割合で特殊ゾーン演出を実行しないことが、決定される。
突入失敗演出を実行する場合(ステップS3512のY)、突入失敗演出の実行タイミングを決定するための実行タイミング決定抽選を行う(ステップS3513)。具体的には、図36(D)に示す実行タイミング決定抽選テーブルを用いて、突入失敗演出の実行タイミングを決定する。
図36(D)は、実行タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図36(D)に示す実行タイミング決定抽選テーブルには、合算保留記憶数毎に、入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて突入失敗演出の実行タイミングに対応する判定値が割り当てられているが、図36(D)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、実行タイミング決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
なお、図示するように、各実行タイミングには、実行タイミングを特定するためのタイミング特定数が対応づけられている。例えば、予告対象の変動に対するアクティブ表示が表示されているタイミングの「アクティブ」に対してタイミング特定数「0」が、予告対象の変動に対する保留表示が1個目の保留表示であるタイミングの「1個目」に対してタイミング特定数「1」が、予告対象の変動に対する保留表示が2個目の保留表示であるタイミングの「2個目」に対してタイミング特定数「2」が、予告対象の変動に対する保留表示が3個目の保留表示であるタイミングの「3個目」に対してタイミング特定数「3」が、それぞれ対応付けられておいる。
なお、この実施の形態では、特殊ゾーン演出の実行回数Kとして1〜4の値を選択可能な構成としたため(図36(B)参照)、予告対象の変動に対する保留表示が4個目以上の保留表示であるタイミングでは突入失敗演出を実行しないこととしたが、これに限るものではない。例えば、「5」以上の値を実行回数Kとして選択可能な構成とした場合、予告対象の変動に対する保留表示が4個目以上の保留表示であるタイミングであっても突入失敗演出を実行可能であることとしてもよい。
例えば、合算保留記憶数が1である場合、入賞時判定結果にかかわらず100%の割合で実行タイミングとして「アクティブ」が決定される。
例えば、合算保留記憶数が2である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、60%の割合で「アクティブ」が、40%の割合で「1個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「アクティブ」が、60%の割合で「1個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がその他であれば、20%の割合で「アクティブ」が、80%の割合で「1個目」が、実行タイミングとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が3である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、50%の割合で「アクティブ」が、30%の割合で「1個目」が、20%の割合で「2個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、20%の割合で「アクティブ」が、30%の割合で「1個目」が、50%の割合で「2個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がその他であれば、10%の割合で「アクティブ」が、20%の割合で「1個目」が、70%の割合で「2個目」が、実行タイミングとして決定される。
例えば、合算保留記憶数が4である場合、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りであれば(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信されていれば)、40%の割合で「アクティブ」が、30%の割合で「1個目」が、20%の割合で「2個目」が、10%の割合で「3個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されていれば)、10%の割合で「アクティブ」が、20%の割合で「1個目」が、30%の割合で「2個目」が、40%の割合で「3個目」が、実行タイミングとして決定される。また、入賞時判定結果がその他であれば、5%の割合で「アクティブ」が、10%の割合で「1個目」が、15%の割合で「2個目」が、70%の割合で「3個目」が、実行タイミングとして決定される。
その後、演出制御用CPU101は、突入失敗待機フラグをセットし(ステップS3514)、突入失敗演出を実行するまでの残余変動回数である残余待機数Pに、ステップ3513にて決定した実行タイミングに対応付けられているタイミング特定数を合算保留記憶数から減算した値をセットする(ステップS3515)。この残余待機数Pは変動が実行される度に1ずつ減算され(ステップS4614参照)、「0」になった変動において突入失敗演出が実行されるようになっている(ステップS4615のY,S4616参照)。
図37および図38は、保留表示制御処理を示すフローチャートである。保留表示制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、新たに発生した保留記憶に対する保留表示の保留変化パターンを決定するための保留変化パターン決定抽選を実行する(ステップS3701)。具体的には、図39(A)に示す保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定する。
図39(A)は、保留変化パターン決定テーブルを示す説明図である。図39(A)に示す各保留変化パターン決定テーブルには入賞時判定結果(15R確変大当りまたは8R確変大当り、スーパーリーチはずれ、その他)に応じて保留変化パターンに対応する判定値が割り当てられているが、図39(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、保留変化パターン決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、10%の割合でP01が、15%の割合でP02が、20%の割合でP03が、25%の割合でP04が、30%の割合でP05が、保留変化パターンとして決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、70%の割合でP01が、15%の割合でP02が、7%の割合でP03が、5%の割合でP04が、3%の割合でP05が、保留変化パターンとして決定される。
例えば、入賞時判定結果がその他である場合、100%の割合でP01が保留変化パターンとして決定される。
このような割合にて保留変化パターンを決定することにより、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する保留表示またはアクティブ表示の表示態様が有する信頼度は、白<赤<金となっている。
また、この実施の形態における保留変化パターンは、「赤」にならない保留変化パターン(以下、「赤なし」ということがある。例えば、P01。)と、「赤」になる保留変化パターン(以下、「赤あり」ということがある。例えば、P01以外。)とに大別できる。そこで、赤ありおよび赤なしの選択割合を、図39(B)に示している。
図示するように、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合、90%の割合で赤ありを選択し、10%の割合で赤なしを選択する。入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、30%の割合で赤ありを選択し、70%の割合で赤なしを選択する。入賞時判定結果がその他である場合、100%の割合で赤なしを選択する。
ここで、図36(A)に示した特殊ゾーン演出の実行の選択割合と、図39(B)に示した赤ありの選択割合とを比較すると、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合、赤ありの選択割合の方が特殊ゾーン演出を実行する割合よりも高い一方、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、赤ありの選択割合の方が特殊ゾーン演出を実行する割合よりも低い。従って、赤ありが選択された場合の方が、特殊ゾーン演出を実行することが選択された場合よりも、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度が高い。すなわち、この実施の形態においては、表示態様が「赤」の保留表示またはアクティブ表示が表示されることは、特殊ゾーン演出よりも信頼度が高いよう構成されている。
なお、この実施の形態では、入賞時判定結果が15R確変大当り、8R確変大当りまたはスーパーリーチはずれである場合にのみP02〜P05を選択可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、入賞時判定結果が突然確変大当り、小当り、ノーマルリーチはずれまたは非リーチはずれであっても、P02〜P05を選択可能であることとしてもよい。
次に、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域における格納領域(合算保留記憶数に応じた格納領域)に、ステップS3701にて決定した保留変化パターンを示すデータを格納することにより保留変化パターンを記憶する(ステップS3702)。記憶した保留変化パターンが変化なしの保留変化パターン(P01またはP03)である場合、ステップS3710へ移行する。記憶した保留変化パターンが変化ありの保留変化パターン(P02,P04,P05のいずれか)である場合、変化タイミングを決定するための変化タイミング決定抽選を行う(ステップS3704)。具体的には、図40(A)に示す第1変化タイミング決定抽選テーブルまたは図40(B)に示す第2変化タイミング決定抽選テーブルを用いて変化タイミングを決定する。
図40(A)は、第1変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図40(B)は、第2変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図40(A),(B)に示す各変化タイミング決定抽選テーブルには合算保留記憶数毎に変化タイミングに対応する判定値が割り当てられているが、図40(A),(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、変化タイミング決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
まず、図40(A)に示す第1変化タイミング決定抽選テーブルを用いて変化タイミング決定抽選を行った場合について説明する。第1変化タイミング決定抽選テーブルは、入賞時判定結果が大当りである場合に用いられる変化タイミング決定抽選テーブルである。
例えば、合算保留記憶数が「1」である場合、60%の割合でアクティブ中を、40%の割合でアクティブ開始時を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「2」である場合、50%の割合でアクティブ中を、30%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「3」である場合、40%の割合でアクティブ中を、30%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、10%の割合で2個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「4」である場合、30%の割合でアクティブ中を、25%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、15%の割合で2個目を、10%の割合で3個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「5」である場合、22%の割合でアクティブ中を、20%の割合でアクティブ開始時を、18%の割合で1個目を、16%の割合で2個目を、14%の割合で3個目を、10%の割合で4個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「6」である場合、22%の割合でアクティブ中を、18%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、10%の割合で4個目を、8%の割合で5個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「7」である場合、20%の割合でアクティブ中を、18%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、10%の割合で4個目を、6%の割合で5個目を、4%の割合で6個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「8」である場合、20%の割合でアクティブ中を、18%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、8%の割合で4個目を、6%の割合で5個目を、4%の割合で6個目を、2%の割合で7個目を、変化タイミングとして決定する。
次に、図40(B)に示す第2変化タイミング決定抽選テーブルを用いて変化タイミング決定抽選を行った場合について説明する。第2変化タイミング決定抽選テーブルは、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合に用いられる変化タイミング決定抽選テーブルである。
例えば、合算保留記憶数が「1」である場合、40%の割合でアクティブ中を、60%の割合でアクティブ開始時を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「2」である場合、20%の割合でアクティブ中を、30%の割合でアクティブ開始時を、50%の割合で1個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「3」である場合、10%の割合でアクティブ中を、20%の割合でアクティブ開始時を、30%の割合で1個目を、40%の割合で2個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「4」である場合、10%の割合でアクティブ中を、15%の割合でアクティブ開始時を、20%の割合で1個目を、25%の割合で2個目を、30%の割合で3個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「5」である場合、10%の割合でアクティブ中を、14%の割合でアクティブ開始時を、16%の割合で1個目を、18%の割合で2個目を、20%の割合で3個目を、22%の割合で4個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「6」である場合、8%の割合でアクティブ中を、10%の割合でアクティブ開始時を、12%の割合で1個目を、14%の割合で2個目を、16%の割合で3個目を、18%の割合で4個目を、22%の割合で5個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「7」である場合、4%の割合でアクティブ中を、6%の割合でアクティブ開始時を、10%の割合で1個目を、12%の割合で2個目を、14%の割合で3個目を、16%の割合で4個目を、18%の割合で5個目を、20%の割合で6個目を、変化タイミングとして決定する。
例えば、合算保留記憶数が「8」である場合、2%の割合でアクティブ中を、4%の割合でアクティブ開始時を、6%の割合で1個目を、8%の割合で2個目を、12%の割合で3個目を、14%の割合で4個目を、16%の割合で5個目を、18%の割合で6個目を、20%の割合で7個目を、変化タイミングとして決定する。
このように、この実施の形態では、大当りである場合よりも、はずれである場合の方が保留表示を開始してから早い時期を変化タイミングとして決定しやすい構成になっている。従って、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化するタイミングとしては、保留表示を開始してから遅い時期であるほど大当りに対する信頼度が高い構成となっている。逆に、保留表示を開始してから早い時期であるほど大当りに対する信頼度が高い構成であってもよいし、変化タイミングは大当りに対する信頼度を示さないものであってもよい。
なお、この実施の形態では、入賞時判定結果が大当りでもスーパーリーチはずれでもない場合(その他である場合)には、保留変化パターンとしてP01のみが選択され得る構成としてあるため、その他用の変化タイミング決定抽選テーブルは設けられていないが、その他であっても表示態様が変化する保留変化パターンを選択可能な構成とするものであれば、その他用の変化タイミング決定抽選テーブルが設けられていることとしてもよい。
その後、演出制御用CPU101は、決定した変化タイミングを始動入賞時コマンド格納領域に記憶する(ステップS3705)。そして、ステップS3702にて記憶した保留変化パターンが、変化回数が2回の保留変化パターン(すなわち、P04)である場合(ステップS3706のY)、変化タイミング決定抽選を再度行い(ステップS3707)、決定された変化タイミングがステップS3705において記憶した変化タイミングと異なる場合には(ステップS3708のN)、ステップS3707にて決定した変化タイミングを始動入賞時コマンド格納領域に記憶する(ステップS3709)。ステップS3707において決定した変化タイミングが、ステップS3705において記憶した変化タイミングと同一であった場合(ステップS3708のY)、ステップS3705において記憶した変化タイミングと異なる変化タイミングが決定されるまで変化タイミング決定抽選(ステップS3707)を繰り返し実行する。これにより、2回の異なる変化タイミングを決定することとしている。なお、2つの変化タイミングの組み合わせパターンが複数設けられており、そのうちのいずれかを選択することにより、2回の変化タイミングを一括して決定することとしてもよい。
その後、演出制御用CPU101は、演出示唆表示態様にて保留表示を表示することに関する処理(ステップS3710〜S3725)を実行する。該処理には、具体的に、第1特殊示唆態様にて保留表示を表示することに関する第1処理(ステップS3710〜S3713)と、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示することに関する第2処理(ステップS3714〜S3717)と、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することに関する第3処理(ステップS3718〜S3721)と、SP示唆態様にて保留表示を表示することに関する第4処理(ステップS3722〜S3725)とが含まれる。
以下、第1特殊示唆態様における保留表示を「第1特殊示唆保留」、第2特殊示唆態様における保留表示を「第2特殊示唆保留」、擬似連示唆態様における保留表示を「擬似連示唆保留」、SP示唆態様における保留表示を「SP示唆保留」ということがある。
まず、演出制御用CPU101は、新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定であるか否かを判定する(ステップS3710)。例えば、上述した特殊ゾーン制御処理(図35参照)において、特殊ゾーンに突入することを決定したとき(例えば、ステップS3506のYの直後)にフラグをセットしておき、該フラグがセットされていれば、新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定であると判定するものである。
新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定である場合、第1特殊示唆保留の表示を実行するか否かを決定するための第1特殊示唆実行抽選を行う(ステップS3711)。具体的には、図41(A)に示す第1特殊示唆実行抽選テーブルを用いて第1特殊示唆保留を実行するか否かを決定する。
図41(A)は、第1特殊示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図41(A)に示す第1特殊示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎に第1特殊示唆保留の表示の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図41(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、第1特殊示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、40%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、60%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、80%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、20%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、30%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、60%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行することが、40%の割合で第1特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
第1特殊示唆保留の表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、第1特殊示唆保留の表示を開始する(ステップS3713)。
ステップS3710において新たな保留記憶が予告対象の特殊ゾーンに突入予定でない場合、またはステップS3712において第1特殊示唆保留の表示を実行ない場合、演出制御用CPU101は、新たな保留記憶が予告対象の突入予告演出を実行する(特殊ゾーンに移行する予定である場合(突入成功演出を実行する予定である場合)と、特殊ゾーンに移行しない予定であるものの、突入失敗演出を実行する予定である場合とを含む)か否かを判定する(ステップS3714)。例えば、上述した特殊ゾーン制御処理(図35参照)において、特殊ゾーンに突入することを決定したとき(例えば、ステップS3506のYの直後)にフラグをセットしておき、該フラグがセットされていれば、新たな保留記憶が予告対象の突入成功演出を実行する予定であると判定するものである。また、例えば、上述した特殊ゾーン制御処理(図35参照)において、突入失敗演出を実行することを決定したとき(例えば、ステップS3512のYの直後)にフラグをセットしておき、該フラグがセットされていれば、新たな保留記憶が予告対象の突入失敗演出を実行する予定であると判定するものである。
突入予告演出を実行する予定である場合、第2特殊示唆保留の表示を実行するか否かを決定するための第2特殊示唆実行抽選を行う(ステップS3715)。具体的には、図41(B)に示す第2特殊示唆実行抽選テーブルを用いて第2特殊示唆保留の表示を実行するか否かを決定する。
図41(B)は、第2特殊示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図40(B)に示す第2特殊示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎に第2特殊示唆保留の表示の実行の有無に対応する判定値として、突入成功演出を実行する場合と突入失敗演出を実行する場合とで異なる値が割り当てられているが、図41(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、第2特殊示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
まず、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合(図柄2指定コマンドまたは図柄3指定コマンドが受信された場合)について説明する。
例えば、突入成功演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行する予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、80%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、20%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、突入失敗演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行しない予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、80%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、20%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
次に、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれ(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信された場合)である場合について説明する。
例えば、突入成功演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行する予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、30%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、突入失敗演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行しない予定である場合)、保留変化パターンがP01であれば、60%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、40%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、30%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
最後に、入賞時判定結果がその他である場合について説明する。
例えば、突入失敗演出を実行する予定である場合(特殊ゾーンに移行しない予定である場合)、いずれの保留変化パターンであっても、100%の割合で第2特殊示唆保留の表示を実行しないことが決定される。なお、この実施の形態では、入賞時判定結果がその他である場合には、特殊ゾーンに突入しない構成であるため、突入成功演出を実行する場合における第2特殊示唆保留の表示の実行の有無を決定するための判定値は割り振られていない。
このように、この実施の形態では、入賞時判定結果が15R確変大当り、8R確変大当り、またはスーパーリーチはずれである場合に限り、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示可能であることとしたが、これに限るものではなく、入賞時判定結果が突然確変大当り、小当り、ノーマルリーチはずれ、または非リーチはずれである場合にも第2特殊示唆態様にて保留表示を表示可能であることとしてもよい。
また、このように、保留変化パターンがP01以外であるとき、突入成功演出を実行する場合の方が、突入失敗演出を実行する場合よりも高い割合で第2特殊示唆保留の表示を実行するよう構成されている。すなわち、第2特殊示唆保留の表示が実行されるとき、特殊ゾーンに突入した場合の方が、特殊ゾーンに突入しない場合よりも表示態様が「赤」に変化しやすい構成となっている。なお、特殊ゾーンに突入しない場合には表示態様が「赤」に変化しない構成であってもよい。
ここで、図41(B)に示した第2特殊示唆実行抽選テーブルと、図39(B)に示した赤保留の選択割合とを比較する。例えば、入賞時判定結果が15R確変大当りまたは8R確変大当りである場合には、赤ありの選択割合は90%である一方(図39(B)参照)、第2特殊示唆保留の実行割合は90%未満である(図41(B)参照)。また、例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合には、赤ありの選択割合は30%である一方(図39(B)参照)、第2特殊示唆保留の実行割合は30%以上である(図41(B)参照)。従って、15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度は、赤保留>第2特殊示唆保留となっている。
第2特殊示唆保留の表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、第2特殊示唆保留の表示を開始する(ステップS3717)。
ステップS3714において新たな保留記憶が予告対象の突入予告演出を実行しない場合、またはステップS3716において第2特殊示唆保留の表示を実行しない場合、演出制御用CPU101は、新たな保留記憶が擬似連を伴う擬似連保留であるか否かを判定する(ステップS3718)。例えば、変動カテゴリ7指定コマンド、変動カテゴリ22指定コマンド、または変動カテゴリ25指定コマンドが受信されていた場合に、擬似連保留であると判定する。擬似連保留である場合、擬似連示唆保留の表示を実行するか否かを決定するための擬似連示唆実行抽選を行う(ステップS3719)。具体的には、図41(C)に示す擬似連示唆実行抽選テーブルを用いて擬似連示唆保留の表示を実行するか否かを決定する。
図41(C)は、擬似連示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図41(C)に示す擬似連示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎に擬似連示唆保留の表示の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図41(C)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、擬似連示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が大当りである場合(変動カテゴリ22指定コマンドまたは変動カテゴリ25指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、20%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、80%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、30%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、70%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、入賞時判定結果がはずれである場合(変動カテゴリ7指定コマンドが受信された場合)、保留変化パターンがP01であれば、10%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、90%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、20%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行することが、80%の割合で擬似連示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
擬似連示唆保留の表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、擬似連示唆保留の表示を開始する(ステップS3721)。
ステップS3718において新たな保留記憶が擬似連保留でない場合、またはステップS3720において擬似連示唆保留の表示を実行しない場合、演出制御用CPU101は、新たな保留記憶がスーパーリーチに発展するSPリーチ保留であるか否かを判定する(ステップS3722)。例えば、変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンド、変動カテゴリ12指定コマンド、変動カテゴリ23指定コマンド、または変動カテゴリ26指定コマンドが受信されている場合に、SPリーチ保留であると判定する。SPリーチ保留である場合、SP示唆保留の表示を実行するか否かを決定するためのSP示唆実行抽選を行う(ステップS3723)。具体的には、図41(D)に示すSP示唆実行抽選テーブルを用いてSP示唆保留の表示を実行するか否かを決定する。
図41(D)は、SP示唆実行抽選テーブルを示す説明図である。図41(D)に示すSP示唆実行抽選テーブルには、入賞時判定結果および保留変化パターン毎にSP示唆保留の表示を実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図41(D)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、SP示唆実行抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、入賞時判定結果が大当りである場合(変動カテゴリ23指定コマンドまたは変動カテゴリ26指定コマンドが受信されている場合)、保留変化パターンがP01であれば、30%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、70%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、40%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、60%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
例えば、入賞時判定結果がはずれである場合(変動カテゴリ8指定コマンド、変動カテゴリ10指定コマンドまたは変動カテゴリ12指定コマンドが受信されている場合)、保留変化パターンがP01であれば、20%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、80%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。また、保留変化パターンがP01以外であれば、30%の割合でSP示唆保留の表示を実行することが、70%の割合でSP示唆保留の表示を実行しないことが、決定される。
SP示唆態様における保留表示を実行することが決定された場合、新たな保留記憶に対する保留表示として、SP示唆保留の表示を開始する(ステップS3725)。
ここで、図41(C)に示した擬似連示唆実行抽選テーブルと、図41(D)に示したSP示唆実行抽選テーブルとを比較すると、保留変化パターンがP01以外である場合において、擬似連示唆保留の表示の実行割合とSP示唆保留の表示の実行割合とが異なる。すなわち、演出示唆表示態様の種類にもとづいて異なる割合にて、演出示唆表示態様から「赤」に変化させる構成になっている。これにより、演出示唆表示態様の種類に注目させることができる。
ステップS3722において新たな保留記憶がSPリーチ保留でない場合、またはステップS3724においてSP示唆保留の表示を実行しない場合、演出制御用CPU101は、ステップS3702において記憶した保留変化パターンに応じた表示態様にて、新たな保留記憶に対する保留表示の表示を開始する(ステップS3726)。具体的に、P01,P02,P04のいずれかであれば「白」にて保留表示を開始し、P03またはP05であれば「赤」にて保留表示を開始する。
なお、この実施の形態では、ステップS3710〜S3725に示したように、演出示唆態様の保留表示の表示タイミングを始動入賞時としたが、これに限るものではない。例えば、保留表示のシフト時、変動表示中、またはアクティブ表示中など、いずれのタイミングに演出示唆態様の保留表示またはアクティブ表示を表示可能であることとしてもよい。
また、この実施の形態では、第1処理、第2処理、第3処理、第4処理の順に処理を実行することにより、実行優先度(すなわち、実行頻度)が第1特殊示唆態様>第2特殊示唆態様>擬似連示唆態様>SP示唆態様となってしまうことが考えられる。そこで、例えば、第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様およびSP示唆態様のうちのいずれの演出示唆表示態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示するかを一括して決定可能なテーブルを設けることにより、実行優先度(実行頻度)に偏りが生じるのを防ぐことができる。または、この実施の形態のように各演出示唆表示態様にて保留表示またはアクティブ表示を実行するか否かを順に抽選するものであっても、先に実行される抽選であるほど実行割合を低くする(後に実行される抽選であるほど実行割合を高くする)ことにより、実行優先度(実行頻度)に偏りが生じるのを防ぐことができる。
また、この実施の形態では、複数の演出示唆表示態様のうち単一の演出示唆表示態様でのみ保留表示を表示可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、複数の演出示唆表示態様にて保留表示を表示可能であることとしてもよい。例えば、第1特殊示唆表示態様およびSP示唆表示態様にて保留表示を実行することが決定された場合には、「特殊」という文字と「SP」という文字とを含む保留表示を表示することとしてもよい。具体的には、上述した第1処理〜第4処理をそれぞれ独立して実行することにより、複数の演出示唆表示態様にて保留表示を表示可能であることとしてもよい。なお、第1特殊示唆表示態様および第2特殊示唆表示態様が示唆する予告演出はいずれも特殊ゾーン演出であるため、第1特殊示唆表示態様および第2特殊示唆表示態様の両方にて保留表示を実行することはないよう構成してもよい。例えば、第1特殊示唆表示態様の保留表示の方が第2特殊示唆表示態様の保留表示よりも優先的に表示されることとすればよい。
図42は、図34に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図42に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図43は、図34に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8002で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせや、通常では表示されない特殊な画像(数字以外の画像であってもよい。)を含む図柄の組み合わせなど。「擬似連図柄」ともいう。)も決定する。また、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の連続演出を実行すると決定されている場合には、演出図柄の停止図柄として、いわゆるチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)を決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図44は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図44に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「15R確変大当り」または「8R確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。なお、「15R確変大当り」または「8R確変大当り」のいずれであるかに応じて停止図柄の決定割合を異ならせてもよい。例えば、「15R確変大当り」である場合には、3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くし、「8R確変大当り」である場合には、3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くするようにしてもよい。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(例えば、ステップアップ予告演出やミニキャラ予告演出、可動物予告演出、演出羽根役物予告演出などであってもよい。)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
その後、演出制御用CPU101は、特殊ゾーン演出を設定するための特殊ゾーン設定処理を実行する(ステップS8003A)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンや予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図45は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図45に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、演出制御用CPU101は、予告演出を実行することに決定され、予告演出を実行する場合には、ステップS8004において予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8006)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図46は、特殊ゾーン設定処理を示すフローチャートである。図46に示す特殊ゾーン設定処理において、演出制御用CPU101は、まず突入待ちフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4601)、セットされている場合には残余回数Rから「1」減算した値を新たな残余回数Rとしてセットする(ステップS4602)。そして、セットされた残余回数Rに「1」加算した値と実行回数Kとが同値であるか否かを判定し(ステップS4603)、同値でない場合にはそのまま特殊ゾーン設定処理を終了する。同値である場合には、突入待ちフラグをリセットし(ステップS4604)、突入成功演出および特殊ゾーン演出を設定する(ステップS4605)。そして、残余回数Rが0でない場合には、特殊ゾーン中フラグをセットする(ステップS4606のN,S4607)。なお、残余回数Rが0であるときには、次の変動では特殊ゾーン演出が終了していることとなるため、特殊ゾーン中フラグをセットしない。
また、ステップS4601において突入待ちフラグがセットされていない場合、演出制御用CPU101は、特殊ゾーン中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4608)、特殊ゾーン中フラグがセットされている場合、特殊ゾーン演出を設定し(ステップS4609)、残余回数Rから「1」減算した値を新たな残余回数Rとしてセットする(ステップS4610)。そして、残余回数Rが「0」になったときに特殊ゾーン中フラグをリセットする(ステップS4611のY,S4612)。
ステップS4608において、特殊ゾーン中フラグがセットされていない場合、突入失敗待機フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4613)、セットされている場合には、残余待機数Pから「1」減算した値を新たな残余待機数Pとしてセットする(ステップS4614)。そして、残余待機数Pが「0」になった場合(ステップS4615のY)、突入失敗演出を設定し(ステップS4616)、突入失敗待機フラグをリセットする(ステップS4617)。
図47は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、アクティブ表示の変化タイミングであるか否かを判定する(ステップS4701)。具体的に、上述したアクティブ情報格納領域において、変化タイミングとしてアクティブ中が格納されており、変動開始から所定時間(例えば、13秒)が経過したときに、アクティブ表示の変化タイミングであると判定する。なお、上述したように、変化タイミングとしてアクティブ中が格納されているものの、対応する変動の変動時間が13秒より短い場合には、変動が停止する1秒前をアクティブ表示の変化タイミングとして判定するものとする。アクティブ表示の変化タイミングである場合には、アクティブ情報格納領域における保留変化パターンを参照して、アクティブ表示の表示態様を変化させる(ステップS4702)。例えば、保留変化パターンがP02であれば「赤」に変化させ、P04またはP05であれば「金」に変化させる。
また、第1特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4703のY)、突入成功演出の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS4704)。具体的に、3秒以上の変動時間を有する変動において突入成功演出を開始した場合には、突入成功演出を開始してから3秒が経過したタイミングを突入成功演出の終了タイミングであると判定し、3秒未満の変動時間を有する変動中に突入成功演出を開始した場合には、変動停止の1秒前のタイミングを突入成功演出の終了タイミングであると判定する。突入成功演出の終了タイミングである場合、第1特殊示唆態様にて表示している保留表示またはアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4705)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には両方の変化タイミング以前であれば「白」に、一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、突入成功演出を実行した変動の変動時間が8秒未満である場合(突入成功演出を実行するための期間(3秒間)と、突入成功演出を終了してから保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させるまでの待機期間(5秒間)との合計期間よりも変動時間が短い場合)、変動停止の1秒前に保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させることとする。
また、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4706のY)、突入予告演出(突入成功演出または突入失敗演出)の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS4707)。具体的に、3秒以上の変動時間を有する変動において突入予告演出を開始した場合には、突入予告演出を開始してから3秒が経過したタイミングを突入予告演出の終了タイミングであると判定し、3秒未満の変動時間を有する変動中に突入予告演出を開始した場合には、変動停止の1秒前のタイミングを突入予告演出の終了タイミングであると判定する。突入予告演出の終了タイミングである場合、第2特殊示唆態様にて表示している保留表示またはアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4708)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には両方の変化タイミング以前であれば「白」に、一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、突入予告演出を実行した変動の変動時間が8秒未満である場合(突入予告演出を実行するための期間(3秒間)と、突入予告演出を終了してから保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させるまでの待機期間(5秒間)との合計期間よりも変動時間が短い場合)、変動停止の1秒前に保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させることとする。
また、擬似連示唆態様にてアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4709のY)、擬似連の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS4710)。具体的に、擬似連ではチャンス目図柄が停止表示された後に再変動が開始されるものが一般的であるが、ステップS4710においては、1回目の再変動タイミングを擬似連の開始タイミングとして判定する。なお、1回目のチャンス目図柄の停止タイミングを擬似連の開始タイミングとして判定するものであってもよい。
擬似連の開始タイミングである場合、擬似連示唆態様にて表示しているアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4711)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、擬似連の開始タイミングから5秒が経過する前に変動が終了する変動パターンが設けられており、該変動パターンの変動中にアクティブ表示の表示態様を変化させる場合には、変動停止の所定時間前(例えば、1秒前)にアクティブ表示の表示態様を変化させることとしてもよい。
また、SP示唆態様にてアクティブ表示を表示している場合には、(ステップS4712のY)、スーパーリーチ演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS4713)。具体的に、変動パターン毎に予め定められたタイミングをスーパーリーチ演出の開始タイミングとして判定する。スーパーリーチ演出の開始タイミングである場合、SP示唆態様にて表示しているアクティブ表示の表示態様を、5秒後に保留表示パターンに応じた表示態様に変化させる(ステップS4714)。具体的には、保留変化パターンがP01であれば「白」に、P02である場合には変化タイミング以前であれば「白」に、変化タイミング以降であれば「赤」に、保留変化パターンがP03であれば「赤」に、P04である場合には一方の変化タイミング以降であるが他方の変化タイミング以前である場合には「赤」に、両方の変化タイミング以降であれば「金」に、P05である場合には変化タイミング以前であれば「赤」に、変化タイミング以降であれば「金」に、変化させる。
なお、スーパーリーチ演出の開始タイミングから5秒が経過する前に変動が終了する変動パターンが設けられており、該変動パターンの変動中にアクティブ表示の表示態様を変化させる場合には、変動停止の所定時間前(例えば、1秒前)にアクティブ表示の表示態様を変化させることとしてもよい。
その後、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8111)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8112)。
図48は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8313に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8311)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図42のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8312)。
図49および図50は、第2特殊示唆態様にて保留表示を表示する場合における表示例を示す説明図である。まず、(1)アクティブ表示と2個の保留表示とが表示されている変動中に、(2)新たな保留記憶が発生して該保留記憶に対応する保留表示が第2特殊示唆態様(「特殊?」)にて表示される。このとき、該保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行することが決定されるとともに、実行回数Kとして「3」が、残余回数Rとして「3」がセットされたこととする。また、保留変化パターンとしてP04が決定され、変化タイミングとして1個目および2個目が決定されたこととする。
そして、(3)はずれ目で変動が終了し、(4)次の変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示が表示されるとともに、保留表示がシフトする。そして、残余回数Rが「2」となり(ステップS4601参照)、残余回数Rに「1」加算した値と実行回数Kが同値となることから、突入予告演出が実行される(ステップS4603のY,S4605参照)。それから3秒が経過すると、(5)突入成功演出であったことが報知され、特殊ゾーンに突入する。それから5秒後のタイミングで、(6)第2特殊示唆態様にて表示していた保留表示の表示態様が「赤」に変化する(ステップS4708参照)。
その後、(7)はずれ目で変動が終了し、(8)次の変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示が表示されるとともに、保留表示がシフトする。そして、「赤」にて表示していた保留表示の保留変化パターンはP04であるとともに、変化タイミングに1個目が含まれることから、表示態様が「金」に変化する(ステップS662参照)。
図51は、第2特殊示唆態様にてアクティブ表示を表示する場合における表示例を示す説明図である。まず、(1)アクティブ表示と2個の保留表示とが表示されている変動中に、(2)新たな保留記憶が発生して該保留記憶に対応する保留表示が第2特殊示唆態様(「特殊?」)にて表示される。このとき、該保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行することが決定されるとともに、実行回数Kとして「1」が、残余回数Rとして「3」がセットされたこととする。また、保留変化パターンとしてP04が決定され、変化タイミングとして2個目およびアクティブ中が決定されたこととする。
そして、変動が数回行われ、(3)第2特殊示唆態様にて表示されていた保留表示に対応する変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示が表示される。そして、残余回数Rが「0」となり(ステップS4602参照)、残余回数Rに「1」加算した値と実行回数Kが同値となることから、突入予告演出が実行される(ステップS4603のY,S4605参照)。それから3秒が経過すると、(4)突入成功演出であったことが報知され、特殊ゾーンに突入する。それから5秒後のタイミングで、(5)第2特殊示唆態様にて表示していたアクティブ表示の表示態様が「赤」に変化する(ステップS4708参照)。
その後、(6)アクティブ表示の保留変化パターンはP04であるとともに、変化タイミングにアクティブ中が含まれることから、アクティブ表示変化タイミングにおいて、表示態様が「金」に変化する(ステップS4702参照)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、可変表示を実行可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を、少なくとも、通常態様(本例では、「白」)と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様(本例では、「赤」)と、演出内容を示唆する第2特定態様(本例では、演出示唆表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様))とを含むいずれかの表示態様にて表示可能な特定表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS662,S662a,S3713,S3717,S3721,S3725,S3726,S4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行する部分)と、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS8004において選択したプロセステーブルに応じてステップS8006,S8105を実行することにより、特殊ゾーン演出、擬似連、およびスーパーリーチ演出を実行可能な部分)とを備え、特定表示手段は、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき(本例では、示唆された内容の演出が実行された5秒後)に該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行することにより、保留変化パターンとしてP02〜P05のいずれかが選択されていた場合には、第2表示態様である演出示唆表示態様にて表示していた保留表示またはアクティブ表示を、第1特定態様である「赤」に変化可能である)こととした。これにより、特定態様に対する期待感を高めることができる。
なお、この実施の形態では、「通常態様」および「第1特定態様」としてそれぞれ単一の表示態様(「白」、「赤」)が設けられていることとしたが、「通常態様」および「第1特定態様」のうち少なくとも一方として、複数の表示態様が設けられていることとしてもよい。また、「第2特定態様」として複数の表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)が設けられていることとしたが、「第2特定態様」として単一の表示態様が設けられていることとしてもよい。
また、「第2特定態様の特定表示」により示唆される演出は上述したものに限られず、段階的に発展していくステップアップ予告演出、キャラクタが登場するキャラクタ予告演出、セリフを表示するセリフ演出、遊技者に操作ボタン120への操作を促すボタン演出、保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させる作用演出など、いずれの演出であってもよい。
また、この実施の形態では、文字(「特殊」、「特殊?」、「NEXT」、「SP」)により演出を示唆する表示態様を「第2特定態様」としたが、キャラクタ、ボタンまたは模様により演出の内容を示唆するものであってもよい。
また、この実施の形態では、特殊ゾーン演出、擬似連演出、またはスーパーリーチ演出を開始してから5秒後を「第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき」としたが、これに限るものではない。例えば、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行された時点、または該時点の前後のタイミングであればよい。
また、この実施の形態では、「第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき」を、各演出が開始された5秒後に統一することとしたが、これに限るものではない。例えば、示唆内容の演出毎に異なるタイミングが予め設定されている(例えば、示唆内容の演出が擬似連であれば擬似連開始の3秒後、示唆内容の演出がスーパーリーチであればスーパーリーチ開始の4秒後)こととしてもよいし、または複数のタイミングからいずれかのタイミングを抽選によって決定することとしてもよい。抽選で決定する場合には、抽選割合が大当りであるか否かによって異なることとしてもよい。これにより、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が第2特定態様から第1特定態様に変化するタイミングによって期待感を与えることができる。
また、この実施の形態では、保留変化パターンと変化タイミングとをそれぞれ異なる抽選によって決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、保留変化パターンおよび変化タイミングの情報を含むデータ(すなわち、どのタイミングでどの表示態様に変化するかが予め定められたデータ)が複数設けられており、いずれかのデータに応じた保留変化を行うかを抽選により決定することとしてもよい。
また、保留表示またはアクティブ表示の表示態様の変化タイミングについては予め定められていないものであってもよく、例えば、変動を開始する度に、保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させるか否かを抽選によって決定することとしてもよい。また、変化後の表示態様についても予め定められていないものであってもよく、例えば、変化タイミングにて、いずれの表示態様に変化させるかを抽選によって決定することとしてもよい。
また、この実施の形態では、保留表示またはアクティブ表示の表示態様として、通常表示態様と演出示唆表示態様とをそれぞれ異なる抽選によって決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、通常表示態様おより演出示唆表示態様を含む表示態様の変化パターンが複数設けられており、いずれの変化パターンにて表示態様を変化させるかを決定することとしてもよい。
また、この実施の形態では、保留表示またはアクティブ表示を演出示唆表示態様にて表示しているときは、通常表示態様では表示していない構成としたが、これに限るものではない。例えば、通常表示態様の保留表示またはアクティブ表示の方が、演出示唆表示態様の保留表示またはアクティブ表示よりも、表示優先度の低い画像として表示することとすれば、演出示唆表示態様の保留表示またはアクティブ表示の表示中であっても、通常表示態様の表示制御(変化タイミングにおける表示態様の変化制御)を中断することなく、この実施の形態と同様の表示を行うことができる。
また、この実施の形態では、演出実行手段は、第2特定態様にて特定表示が表示されていても、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行しない場合があり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS3714のYの後にステップS3715を行うことにより、特殊ゾーン演出を実行しない場合であっても第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示可能である。すなわち、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示していたときには、示唆内容である特殊ゾーン演出を実行しない場合がある。)、特定表示手段は、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されない場合であっても、第2特定態様にて表示されている特定表示の表示態様を第1特定態様に変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4706〜S4708を実行することにより、第2特殊示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示していたにもかかわらず特殊ゾーン演出を実行しないときにも、第1特定態様である「赤」に変化可能である)こととした。これにより、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されなかったときの期待感を維持することができる。
また、この実施の形態では、特定表示手段は、第2特定態様よりも期待度の高い第1特定態様にて、特定表示を表示可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1特定態様である「赤」を表示する保留変化パターンを図39(B)に示す割合にて選択する(ステップS3701)一方、第2特定態様である第2特殊示唆態様の表示を図41(B)に示す割合にて決定する(ステップS3715)ことにより、第2特殊示唆態様よりも15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度の高い「赤」にて、保留表示またはアクティブ表示を表示可能である)こととした。これにより、第1特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、この実施の形態では、特定表示手段は、第2特定態様の特定表示により示唆される内容の演出よりも期待度の高い第1特定態様にて、特定表示を表示可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1特定態様である「赤」を表示する保留変化パターンを図39(B)に示す割合にて選択する(ステップS3701)一方、第2特定態様の示唆内容である特殊ゾーン演出の実行の有無を図36(A)に示す割合にて決定する(ステップS3505)ことにより、特殊ゾーン演出よりも15R確変大当りまたは8R確変大当りとなることに対する信頼度の高い「赤」にて、保留表示またはアクティブ表示を表示可能である)こととした。これにより、第1特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、この実施の形態では、特定表示手段は、第2特定態様から第1特定態様に変化した特定表示の表示態様をさらに変化可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留変化パターンとしてP04が選択され、変化タイミングとしてアクティブ中が選択されている場合、ステップS4705,S4708,S4711,S4714を実行した後にステップS4701,S4702を実行することにより、保留表示またはアクティブ表示の表示態様を、演出示唆表示態様から「赤」に変化し、さらに「金」に変化可能である)こととした。これにより、第1特定態様に変化した後の特定表示の表示態様に対する期待感を高めることができる。
また、この実施の形態では、特定表示手段は、示唆内容の異なる複数種類の第2特定態様(本例では、第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様)にて特定表示を表示可能であり、第2特定態様の種類にもとづいて異なる割合にて、特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化させる(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図41(A)〜(D)に示すテーブルを用いて各演出示唆表示態様にて表示するか否かを決定することにより、「赤」が含まれる保留変化パターン(P01以外)であるときにいずれの演出示唆表示態様にて表示するかの割合が異なる。従って、演出示唆表示態様の種類によって異なる割合にて、「赤」に変化させるようになっている。)こととした。これにより、特定表示の表示態様に注目させることができる。
この実施の形態では、擬似連示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示した場合には、対応する変動にて必ず擬似連演出を実行する構成としたが、これに限るものではなく、擬似連示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示したときに、擬似連演出を実行する場合と実行しない場合とが設けられていてもよい。同様に、SP示唆態様にて保留表示またはアクティブ表示を表示したときに、スーパーリーチ演出を実行する場合と実行しない場合とが設けられていてもよい。
なお、この実施の形態では、始動入賞時に受信する変動カテゴリコマンドにもとづいて、1回または2回の擬似連を伴う変動であることを認識(先読み)することができる構成であるため、1回または2回の擬似連を伴う変動を予告対象として擬似連示唆態様を実行可能であるが、3回の擬似連を伴う変動を予告対象としても擬似連示唆態様を実行可能であることとしてもよい。
また、保留変化パターンにおける変化態様としては、通常表示態様だけでなく演出示唆表示態様が含まれており、通常表示態様および演出示唆表示態様への変化態様を一括して決定可能であることとしてもよい。例えば、「白」から第1特殊示唆表示態様に変化する保留変化パターンや、第2特殊示唆表示態様から「赤」に変化する保留変化パターンや、「白」から擬似連示唆態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンや、「白」からSP示唆表示態様に変化する保留変化パターンなどの複数の保留変化パターンが設けられており、いずれの保留変化パターンとするかを選択することとしてもよい。
また、この実施の形態では、いずれの入賞時判定結果であっても共通の保留変化パターン決定テーブル(図39(A)参照)を用いて保留変化パターンを決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、複数の保留変化パターン決定テーブルが設けられており、受信した変動カテゴリコマンドに応じた保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよい。
例えば、擬似連を伴うはずれ変動である旨を示す変動カテゴリコマンドを受信した場合には、上述した保留変化パターンP01〜P05と、「白」から擬似連示唆態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンと、擬似連示唆態様から「赤」に変化する保留変化パターンとを含む保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよい。また、例えば、スーパーリーチを伴う大当り変動である旨を示す変動カテゴリコマンドを受信した場合には、上述した保留変化パターンP01〜P05と、「白」から第2特殊示唆表示態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンと、「白」からSP示唆表示態様に変化する保留変化パターンと、第1特殊示唆表示態様からSP示唆表示態様に変化し、さらに「赤」に変化する保留変化パターンとを含む保留変化パターン決定テーブルを用いて保留変化パターンを決定することとしてもよい。
また、この実施の形態では説明を省略したが、複数回の再変動を含む擬似連を伴う変動であることが始動入賞時に確定し、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することが決定された場合、いずれの再変動タイミングにて擬似連示唆態様から通常表示態様(例えば、「赤」、「金」)に変化するかを決定可能であることとしてもよい。例えば、1回目の再変動タイミングに表示態様を変化することを決定した場合には、1回の再変動を含む擬似連の実行を擬似連示唆態様により示唆することとなる一方、2回目の再変動タイミングに表示態様を変化することを決定した場合には、2回の再変動を含む擬似連の実行を擬似連示唆態様により示唆することとなる。すなわち、複数回の再変動を含む擬似連を伴う変動であることが始動入賞時に確定し、擬似連示唆態様にて保留表示を表示することが決定された場合、1回の再変動を含む擬似連の実行を示唆対象とするのか、または2回の再変動を含む擬似連の実行を示唆対象とするのかを決定可能であることとしてもよい。
また、擬似連示唆態様として複数の表示態様が設けられており、いずれの種類の擬似連示唆態様にて保留表示を表示するかによって、再変動の回数を示唆可能であることとしてもよい。例えば、擬似連示唆態様A〜Cが設けられており、1回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Aにて保留表示を表示しやすく、2回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Bにて保留表示を表示しやすく、3回の再変動を行う擬似連である場合には擬似連示唆態様Cにて保留表示を表示しやすいこととしてもよい。
また、この実施の形態では、変動を開始してから3秒後に特殊ゾーン演出を開始することとしたが、特殊ゾーン演出の開始タイミング(突入タイミング)についてはこれに限るものではない。例えば、変動を開始するタイミングや、所定演出(例えば、スーパーリーチ演出)の実行中の所定のタイミングにて特殊ゾーン演出を開始することとしてもよい。また、擬似連を伴う変動であれば、1回目の再変動タイミングや、2回目の再変動タイミングにて特殊ゾーン演出を開始することとしてもよい。また、複数のタイミングのうちいずれのタイミングにおいて特殊ゾーン演出を開始するかを抽選により決定することとしてもよい。
また、第1演出装置および第2演出装置を備え、第1演出装置を用いて特定表示を表示可能であり、特定表示の表示態様を変化可能な変化演出を実行可能であり、第1演出装置を用いて特定表示の表示態様を変化可能な第1変化演出と、第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により特定表示の表示態様を変化可能な第2変化演出とを実行可能であり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて特定表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なることとしてもよい。具体的には、以下の変形例1を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例1では、上述した演出表示装置9の下方には、演出表示装置9を構成する液晶表示装置(LCD)よりも小さいサイズの液晶表示装置(LCD)で構成された副表示装置9Sが設けられている。副表示装置9Sの表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)18cが設けられている。
また、副表示装置9Sの表示画面には、アクティブ表示が表示されるアクティブ表示領域9Aが設けられている。
この変形例1では、先読み予告演出として、保留変化予告演出を実行可能である。保留変化予告演出は、保留表示を通常態様(本例では、黒色の丸形表示)とは異なる特殊表示態様(本例では、青色や赤色の丸形表示)に変化させる演出である。なお、この変形例1では、保留変化予告演出を実行する場合、始動入賞が発生したタイミングで通常態様で保留表示の表示を開始し、その後、保留表示のシフトのタイミングで作用演出(後述する作用演出Aや作用演出B)が実行されて予告対象の保留表示がいずれかの特殊表示態様に変化する演出が実行される(従って、この変形例1では、保留変化予告演出には、少なくとも、作用演出を実行する部分と予告対象の保留表示が変化する部分との両方が含まれる)。なお、保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化すると、その後、予告対象の変動表示が開始されるタイミングで、予告対象の保留記憶が消化されて、予告対象の特殊表示態様の保留表示が消去されるとともに、アクティブ表示領域9Aにおいて特殊表示態様のアクティブ表示が表示される。そして、予告対象の変動表示を終了すると、その特殊表示態様のアクティブ表示が消去される。従って、この変形例1では、保留変化予告演出が実行されると、特殊表示態様の表示(保留表示、アクティブ表示)が予告対象の変動表示を終了するまで継続される。
変形例1では、始動入賞が発生したときに、演出制御用CPU101は、保留表示制御処理(ステップS800C)において、保留変化予告演出の有無および種類を決定するための保留変化予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留変化予告演出の有無および種類を決定する。また、演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理(ステップS801)において、設定した保留変化予告演出を実行する。
図52は、変形例1における保留変化予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図52に示すように、変形例1では、保留変化予告演出決定テーブルには、保留変化予告演出なし、保留変化予告演出1〜6に対して、それぞれ判定値が割り振られている。また、図52に示すように、この変形例1では、保留変化予告演出として、保留変化予告演出1〜6の6種類がある。
保留変化予告演出1は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するだけで、保留表示の表示態様を通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化させない保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出2は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するだけで、保留表示の表示態様を通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化させない保留変化予告演出である。従って、この変形例1では、保留変化予告演出1または保留変化予告演出2が実行される場合には、作用演出(作用演出Aまたは作用演出B)が実行されるだけで保留表示の表示態様は変化しないことから、いわゆるガセの保留変化予告演出に該当する。
保留変化予告演出3は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するとともに、保留表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出4は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するとともに、保留表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出5は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するとともに、保留表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出6は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するとともに、保留表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。
また、図52に示すように、この変形例1では、保留変化予告演出において実行される作用演出として、作用演出Aおよび作用演出Bの2種類がある。作用演出Aは、副表示装置9S(サブ表示装置)のみを用いて行われる作用演出である。また、作用演出Bは、演出表示装置9(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いて行われる作用演出である。なお、作用演出を行う際に液晶表示装置のみを用いて行うのではなく、例えば、保留表示やアクティブ表示が変化するタイミングでスピーカから所定の変化音を出力したり、ランプやLEDなどを発光させたりするなど、他の演出装置による演出を伴うようにしてもよい。
図52に示すように、この変形例1では、変動カテゴリコマンドで示される判定結果が非リーチはずれである場合や、スーパーリーチはずれである場合、変動カテゴリコマンドで示される判定結果がスーパーリーチ大当りである場合に、保留変化予告演出の実行が決定される場合がある。
この変形例1では、保留変化予告演出は、副表示装置9Sを用いて保留表示の表示態様を変化可能な演出(本例では、作用演出Aを伴う保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、および保留変化予告演出5。以下、第1保留変化予告演出ともいう)と、演出表示装置9と副表示装置9Sとを連動させた態様により保留表示の表示態様を変化可能な演出(本例では、作用演出Bを伴う保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、および保留変化予告演出6。以下、第2保留変化予告演出ともいう)とに大別されるのであるが、図52に示すように、スーパーリーチ大当りとなる場合には、相対的に第2保留変化予告演出が実行される割合が第1保留変化予告演出が実行される割合よりも高くなっている。また、図52に示すように、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合には、相対的に第2保留変化予告演出が実行される割合が第1保留変化予告演出が実行される割合よりも低くなっている。従って、この変形例1では、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
また、この変形例1では、保留表示の表示態様の変化態様には、予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変化する場合と赤色の丸形表示に変化する場合とがあるのであるが、図52に示すように、第1保留変化予告演出が実行された場合には、相対的に青色の丸形表示に変化する割合が赤色の丸形表示に変化する割合よりも高くなっている。また、図52に示すように、第2保留変化予告演出が実行された場合には、相対的に赤色の丸形表示に変化する割合が青色の丸形表示に変化する割合よりも高くなっている。従って、この変形例1では、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて、予告対象の保留表示が青色の丸形表示と赤色の丸形表示とのいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる。
また、この変形例1では、保留変化予告演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない場合(すなわち、ガセの保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出2)を実行する場合)がある。また、図52に示すように、ガセの第1保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出1)が実行される割合の方が、ガセの第2保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出2)が実行される割合よりも高くなっている。従って、この変形例1では、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されるかに応じて、予告対象の保留表示の表示態様が変化する割合が異なる。具体的には、この変形例1では、ガセの第2保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出2)の方がガセの第1保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出1)よりも実行割合が低いので、相対的に第2保留変化予告演出が実行された場合の方が第1保留変化予告演出が実行された場合よりも、予告対象の保留表示が変化する割合が高い。なお、この変形例1で示した態様にかぎらず、逆に第1保留変化予告演出が実行された場合の方が第2保留変化予告演出が実行された場合よりも、相対的に予告対象の保留表示が変化する割合が高くなるように構成してもよい。
なお、保留変化予告演出の決定の割り振りの仕方は、この変形例1で示したものにかぎられない。例えば、保留表示が変化する前の段階で合算保留記憶表示部18cにおけるいずれの保留表示が予告対象であるかを認識できる場合と認識できない場合とがあるように構成されている場合、予告対象の保留表示を認識できる場合と認識できない場合とで、異なる割合で第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出の実行を決定するようにしてもよい。この場合、例えば、保留変化予告演出における最終変化態様(本例では、青色または赤色の丸形表示)とは異なるが、通常態様とは異なる表示態様(例えば、白色の丸形表示)の保留表示であって、さらに表示態様が変化することを示唆する保留表示(いわゆる白保留表示)を表示可能に構成した場合には、白保留表示が表示されているか否かによって、いずれの保留表示が予告対象となりうるかを類推できる。従って、白保留表示が表示されているか否かによって、異なる割合で第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出の実行を決定するようにしてもよい。
また、この変形例1では、保留変化予告演出において保留表示の表示態様を1回のみ変化させる場合を示しているが、保留表示の表示態様を複数回変化可能に構成してもよい(さらに、アクティブ表示となった後も含めて複数回変化可能に構成してもよい)。この場合、変化回数や、それぞれいずれのタイミングで変化させるか、それぞれいずれの表示態様(色など)に変化させるかの変化パターンを一括して決定するように構成してもよい。また、例えば、アクティブ表示となった後も含めて複数回変化可能に構成する場合には、保留変化予告演出決定処理において、アクティブ表示となった後の変化も含む変化パターンを一括して決定してもよいし、保留変化予告演出決定処理では保留表示の変化パターンのみを決定するようにし、アクティブ表示となった後の変化パターンについては変動開始時の演出図柄変動開始処理で決定するように構成してもよい。
また、この変形例1では、保留変化予告演出において必ず作用演出が実行される場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、作用演出を行わずに保留表示の表示態様が変化する場合があるように構成してもよい。また、そのような作用演出を伴わない保留変化予告演出を実行する場合であって、上記のように保留表示(アクティブ表示も含めてよい)の表示態様を複数回変化可能に構成する場合、その複数回の変化タイミングのうちのいずれのタイミングで作用演出を実行するかや、作用演出の実行回数も決定するように構成してもよい。
また、この変形例1では、作用演出Bが実行される場合の方が、作用演出Aが実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高かったり、いわゆるガセの保留変化予告演出となる割合が少ないなど、有利度合いが高くなる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、作用演出Bが実行される場合の方が、作用演出Aが実行される場合と比較して、有利度合いが低くなるように構成してもよい。
次に、保留変化予告演出の演出態様の具体例について説明する。図53および図54は、変形例1における保留変化予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図53は、第1保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、保留変化予告演出5)の演出態様の具体例を示している。また、図54は、第2保留変化予告演出(保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、保留変化予告演出6)の演出態様の具体例を示している。なお、図53および図54において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図53を用いて、第1保留変化予告演出の演出態様について説明する。図53(1)に示す例では、演出表示装置9(メイン表示装置)において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているものとし、副表示装置9S(サブ表示装置)では、アクティブ表示領域9Aに現在実行中に変動表示に対応して所定表示(アクティブ表示)が表示されているとともに、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が表示されている(すなわち、保留記憶が2つ溜まっている)ものとする。次いで、図53(2)に示すように、新たな始動入賞が発生し、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ増加して3つになったものとする。また、新たな始動入賞が発生したことにもとづいて、第1保留変化予告演出を実行することに決定したものとする。なお、図53に示す例では、保留変化予告演出3または保留変化予告演出5を実行することに決定したものとする。そして、図53(3)に示すように変動表示を終了し、保留記憶を1つ消化して、図53(4)に示すように次の変動表示を開始したものとする。また、図53(4)に示すように、保留記憶を1つ消化したことにより、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ減少して2つになったものとする。
次いで、作用演出Aの開始タイミング(例えば、変動開始1秒後)となると、図53(4)に示すように、副表示装置9S(サブ表示装置)において作用演出Aが開始される。本例では、図53(4)に示すように、作用演出Aとして、副表示装置9S(サブ表示装置)においてアクティブ表示領域9Aおよび合算保留記憶表示部18cの方向に向かって矢200が飛んでいくような態様の演出が実行される。そして、図53(5)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおいて、予告対象の保留表示に矢200が命中したような態様の演出が実行される。
そして、作用演出Aの終了タイミング(例えば、変動開始6秒後)となると、図53(6)に示すように、副表示装置9S(サブ表示装置)において作用演出Aが終了され、予告対象の保留表示の表示態様が変更される。例えば、保留変化予告演出3を実行した場合であれば、図53(6)において予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変更され、保留変化予告演出5を実行した場合であれば、図53(6)において予告対象の保留表示が赤色の丸形表示に変更される。
なお、図53に示す例では、第1保留変化予告演出として保留変化予告演出3または保留変化予告演出5を実行する場合が示されているが、保留変化予告演出1が実行される場合には、図53(4)(5)と同様の態様で作用演出Aが実行されるのみで、図53(6)では、保留表示は通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化しない(いわゆるガセの第1保留変化予告演出となる)ことになる。この場合、例えば、図53と同様の態様で矢が飛んでいくような演出を行うものの保留表示を反れて矢が命中しないような演出を実行してもよい。
次に、図54を用いて、第2保留変化予告演出の演出態様について説明する。図54(1)に示す例では、演出表示装置9(メイン表示装置)において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているものとし、副表示装置9S(サブ表示装置)では、アクティブ表示領域9Aに現在実行中に変動表示に対応して所定表示(アクティブ表示)が表示されているとともに、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が表示されている(すなわち、保留記憶が2つ溜まっている)ものとする。次いで、図54(2)に示すように、新たな始動入賞が発生し、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ増加して3つになったものとする。また、新たな始動入賞が発生したことにもとづいて、第2保留変化予告演出を実行することに決定したものとする。なお、図54に示す例では、保留変化予告演出4または保留変化予告演出6を実行することに決定したものとする。そして、図54(3)に示すように変動表示を終了し、保留記憶を1つ消化して、図54(4)に示すように次の変動表示を開始したものとする。また、図54(4)に示すように、保留記憶を1つ消化したことにより、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ減少して2つになったものとする。
次いで、作用演出Bの開始タイミング(例えば、変動開始1秒後)となると、図54(4)に示すように、演出表示装置9(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いた作用演出Bが開始される。本例では、図54(4)に示すように、作用演出Bとして、恰も、副表示装置9S(サブ表示装置)のアクティブ表示領域9Aおよび合算保留記憶表示部18cの方向に向かって、演出表示装置9(メイン表示装置)において矢201が飛んでいくような態様の演出が実行される。そして、図54(5)に示すように、恰も矢201が演出表示装置9(メン表示装置)から副表示装置9S(サブ表示装置)まで跨って飛んで行って、副表示装置9S(サブ表示装置)の合算保留記憶表示部18cにおいて、予告対象の保留表示に矢201が命中したような態様の演出が実行される。
そして、作用演出Bの終了タイミング(例えば、変動開始6秒後)となると、図54(6)に示すように、演出表示装置9(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いた作用演出Bが終了され、予告対象の保留表示の表示態様が変更される。例えば、保留変化予告演出4を実行した場合であれば、図54(6)において予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変更され、保留変化予告演出6を実行した場合であれば、図54(6)において予告対象の保留表示が赤色の丸形表示に変更される。
なお、図54に示す例では、第2保留変化予告演出として保留変化予告演出4または保留変化予告演出6を実行する場合が示されているが、保留変化予告演出2が実行される場合には、図54(4)(5)と同様の態様で作用演出Bが実行されるのみで、図54(6)では、保留表示は通常態様(本例では、黒色の丸形表示)のまま変化しない(いわゆるガセの第2保留変化予告演出となる)ことになる。この場合、例えば、図54と同様の態様で矢が飛んでいくような演出を行うものの保留表示を反れて矢が命中しないような演出を実行してもよい。
以上に説明したように、この変形例1によれば、第1演出装置(本例では、副表示装置9S(サブ表示装置))および第2演出装置(本例では、演出表示装置9(メイン表示装置))を備え、第1演出装置を用いて特定表示(本例では、保留表示)を表示可能であり(本例では、副表示装置9Sに合算保留記憶表示部18cがある)、特定表示の表示態様を変化可能な変化演出(本例では、保留変化予告演出)を実行可能である。この場合、第1演出装置を用いて特定表示の表示態様を変化可能な第1変化演出(本例では、第1保留変化予告演出(作用演出Aを伴う保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、保留変化予告演出5))と、第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により特定表示の表示態様を変化可能な第2変化演出(本例では、第2保留変化予告演出(作用演出Bを伴う保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、保留変化予告演出6))とを実行可能である。そして、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて特定表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なる(本例では、図52に示すように、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する有利度(信頼度)が高い)。そのため、複数種類の変化演出を実行可能とすることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。また、いずれの変化演出が実行されるかによって期待度が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
なお、変形例1では、保留表示を「特定表示」として説明したが、これに限るものではない。例えば、可変表示に対応する対応表示(アクティブ表示)を「特定表示」とするものであってもよい。具体的には、可変表示の実行中に第1演出装置を用いて該可変表示に対応する対応表示(例えば、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示)を表示可能であり(例えば、副表示装置9Sにアクティブ表示が表示されるアクティブ表示領域がある)、対応表示の表示態様を変化可能な変化演出(例えば、アクティブ表示を通常態様(例えば、黒色の丸形表示)とは異なる特殊表示態様(例えば、青色や赤色の丸形表示)に変化させるアクティブ表示変化予告演出)を実行可能であり、第1演出装置を用いて対応表示の表示態様を変化可能な第1変化演出(例えば、副表示装置9Sを用いてアクティブ表示の表示態様を変化可能な演出第1アクティブ表示変化予告演出)と、第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により対応表示の表示態様を変化可能な第2変化演出(例えば、演出表示装置9と副表示装置9Sとを連動させた態様によりアクティブ表示の表示態様を変化可能な第2アクティブ表示変化予告演出)とを実行可能であり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて対応表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なる(例えば、第2アクティブ表示変化予告演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化した場合には、第1アクティブ表示変化予告演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い)こととしてもよい。そのため、複数種類の変化演出を実行可能とすることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。また、いずれの変化演出が実行されるかによって期待度が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
なお、変形例1では、変化演出として保留変化予告演出とアクティブ表示変化予告演出との両方を実行可能(ただし、1つの変動表示では保留変化予告演出とアクティブ表示変化予告演出とが重複して実行されないように制御)に構成してもよいし、変化演出として保留変化予告演出またはアクティブ表示変化予告演出のいずれか一方のみを実行可能(他方の演出は、一切実行しない)に遊技機を構成してもよい。
また、変形例1では、例えば、遊技状態や演出状態、遊技機における各種の設定状態が特定の状態である場合には、保留変化予告演出またはアクティブ表示変化予告演出のいずれか一方のみを実行するように構成し、特定の状態とは異なる状態では、他方の演出を実行するように構成してもよい。また、さらなる異なる状態では、保留変化予告演出とアクティブ表示変化予告演出との両方を実行可能に構成してもよく、様々な構成態様が考えられる。
また、変形例1では、第1演出装置が副表示装置9S(サブ表示装置)であり、第2演出装置が演出表示装置9(メイン表示装置)である場合を示したが、第1演出装置および第2演出装置は、そのような液晶表示装置である場合にかぎられない。例えば、第1演出装置や第2演出装置を可動可能な可動部材(演出用役物)で構成してもよい。また、例えば、液晶表示装置を可動可能に構成し、その可動可能に構成した液晶表示装置によって第1演出装置や第2演出装置を構成してもよい。さらに、演出装置として、液晶表示装置や可動部材(演出用役物)だけでなく、ランプやLEDなどの発光体や、スピーカなどの音出力装置を用いてもよい。
また、変形例1では、演出表示装置9(メイン表示装置)と副表示装置9S(サブ表示装置)との2つの演出装置を用いる場合を示したが、2つにかぎらず、3以上の演出装置を用いて、保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出を実行可能に構成してもよい。
3つの演出装置を用いる例として、例えば、3つの液晶表示装置を用いて作用演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、1つ目の液晶表示装置を可動可能に構成し、その1つ目の液晶表示装置を可動させながら矢を表示して、その矢がメイン表示装置を経由して、サブ表示装置のアクティブ表示や保留表示に方に向かって飛んでいくような態様で作用演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、3つの演出装置として、液晶表示装置とLEDと演出用役物とを用いて作用演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、演出用役物が可動すると、その可動した演出用役物の近辺に位置するLEDから順にLEDが発光していき、液晶表示装置の近辺に位置するLEDまで発光が達すると、液晶表示装置の表示画面上のアクティブ表示や保留表示の表示態様が変化するような態様で作用演出を実行するように構成してもよい。
また、上記のように3以上の演出装置を用いて作用演出を実行可能に構成する場合、より多くの数の演出装置が連動して作用演出が実行するに従って、有利度合いが高くなる(例えば、ガセの演出となる割合を低くしたり、有利な変化態様に変化する)ように構成してもよい。また、逆に、より多くの数の演出装置が連動して作用演出が実行するに従って、有利度合いが低くなるように構成してもよい。
また、変形例1では、「第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により対応表示の表示態様を変化可能な第2変化演出」とは、第1演出装置と第2演出装置とが何らかの態様で作用することにより第2変化演出を実行することである。例えば、「第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により対応表示の表示態様を変化可能な第2変化演出」とは、図54に示すように、演出表示装置9(メイン表示装置)の表示画面上において、恰も保留表示やアクティブ表示を表示する副表示装置9S(サブ表示装置)に向かって飛んでいくように矢などの画像を表示するなど、保留表示やアクティブ表示に作用するような演出表示を行うものであってもよい。また、例えば、メイン表示装置に代えて演出用役物を備えるように構成する場合に、保留表示やアクティブ表示に向かって演出用役物が可動することによって、物理的な動作により作用するように見せるものであってもよい。
また、変形例1では、保留表示が変化可能な表示態様は複数種類(例えば、青色の丸形表示と赤色の丸形表示)あり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて、保留表示がいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる(例えば、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて、予告対象の保留表示が青色の丸形表示と赤色の丸形表示とのいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって変化態様が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、対応表示が変化可能な表示態様は複数種類(例えば、青色の丸形表示と赤色の丸形表示)あり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて対応表示の表示態様が変化したかに応じて、対応表示がいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる(例えば、第1アクティブ表示変化予告演出または第2アクティブ表示変化予告演出のいずれが実行されてアクティブ表示の表示態様が変化したかに応じて、アクティブ表示が青色の丸形表示と赤色の丸形表示とのいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって変化態様が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、変形例1では、変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない場合(例えば、ガセの保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出2)が実行される場合)があり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されるかに応じて、保留表示の表示態様が変化する割合が異なる(例えば、相対的に第2保留変化予告演出が実行された場合の方が第1保留変化予告演出が実行された場合よりも、予告対象の保留表示が変化する割合が高い)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって保留表示の表示態様が変化する割合が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、変化演出が実行されても対応表示の表示態様が変化しない場合(例えば、ガセのアクティブ表示変化予告演出が実行される場合)があり、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されるかに応じて、対応表示の表示態様が変化する割合が異なる(例えば、相対的に第2アクティブ表示変化予告演出が実行された場合の方が第1アクティブ表示変化予告演出が実行された場合よりも、アクティブ表示が変化する割合が高い)こととしてもよい。そのため、いずれの変化演出が実行されるかによって対応表示の表示態様が変化する割合が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、変形例1では、第2変化演出が実行されて表示態様が変化した場合には、第1変化演出が実行されて表示態様が変化した場合と比較して期待度が高くなる(例えば、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。また、第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。)こととしてもよい。そのため、第2変化演出が実行されることにより遊技者の期待感を向上させることができる。
なお、第2保留変化予告演出や第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合に、第1保留変化予告演出や第1アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなることとしてもよいし、逆に、第1保留変化予告演出や第1アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合に、第2保留変化予告演出や第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。
また、変形例1では、第2保留変化予告演出や第2アクティブ表示変化予告演出が実行されて保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合の方が大当り期待度が高くなることとしてもよいし、大当り期待度にかぎらず、例えば、確変大当りに対する期待度や、リーチ期待度、擬似連が発生することに対する期待度が高くなるようにしてもよい。また、例えば、保留表示やアクティブ表示が変化するか否かに対する期待度や、複数種類の変化態様がある場合に保留表示やアクティブ表示がいずれの態様に変化するかに対する期待度が高くなるようにしてもよい。
また、この変形例1によれば、第2演出装置は、主表示装置(本例では、演出表示装置9(メイン表示装置))であり、第1演出装置は、副表示装置(本例では、副表示装置9S(サブ表示装置))である。そのため、主表示装置と副表示装置とを用いることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。
また、保留表示の表示態様を変化させるときと対応表示の表示態様を変化させるときとで共通の変化演出を実行可能である(例えば、図53に示すように、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで、同様の演出態様で作用演出Aが実行される。また、図54に示すように、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで、同様の演出態様で作用演出Bが実行される。ただし、厳密には、いずれの保留表示またはアクティブ表示が予告対象であるかによって矢が命中する先が異なるので、一部が共通する演出となっている。)こととしてもよい。そのため、保留表示と対応表示とのいずれが変化するかに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、変形例1では、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで実行される作用演出Aと、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出とで実行される作用演出Bとの両方が同様の演出態様で実行されることとしてもよいし、いずれか一方のみが同様の態様で実行されるように構成してもよい。例えば、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで同様の演出態様で作用演出Aを実行する一方で、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出とでは異なる演出態様の作用演出Bを実行するように構成してもよい。また、逆に、例えば、第2保留変化予告演出を実行する場合と第2アクティブ表示変化予告演出を実行する場合とで同様の演出態様で作用演出Bを実行する一方で、第1保留変化予告演出を実行する場合と第1アクティブ表示変化予告演出とでは異なる演出態様の作用演出Aを実行するように構成してもよい。
また、作用演出を実行した後、大当りの信頼度を示す表示態様に特定表示を変化可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、作用演出を実行した後、演出内容を示唆する表示態様(例えば、上述した第2特定態様)に特定表示を変化可能であることとしてもよい。
また、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御される期待度を表示態様によって示唆する特定表示を表示し、有利状態に制御されるか否かを報知し、一の可変表示の実行期間において、有利状態に制御されない旨の所定報知が行われた後に特定表示の表示態様が変化して有利状態に制御される旨の特定報知が行われることとしてもよい。具体的には、以下の変形例2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例2においては、上述したアクティブ表示のことを「今回表示」ということがある。また、変形例2においては、上述した保留変化パターンのことを「保留等演出パターン」ということがある。また、変形例2において、保留表示の表示態様および今回表示の表示態様としては、白色、黄色、赤色および虹色が設けられている。なお、大当り期待度は、虹色>赤色>黄色>白色である。
また、変形例2においては、上述した演出表示装置9のことを「画像表示装置5」ということがある。画像表示装置5の表示領域には、例えば、保留表示エリア5Hや今回表示エリア5Kが配置されている。
保留表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の保留数が特定可能に表示される。例えば、保留表示エリア5Hでは、入賞順(消化順)がわかるような態様で、飾り図柄の可変表示の保留数に応じた数の保留表示が表示される。具体的には、第1特図ゲーム(第1特別図柄変動)に対応する飾り図柄の保留表示と、第2特図ゲーム(第2特別図柄変動)に対応する飾り図柄の保留表示とが入賞順に従って並べられて保留表示エリア5Hに表示される。また、保留表示エリア5Hでは、当該特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示が開始される毎に、開始される可変表示に対応する保留表示が消去(消化)されるとともに、消去される保留表示の他に他の保留表示があるときには当該他の保留表示の表示位置が消去される保留表示の側(今回表示エリア5Kの側)に移動(シフト)される。
今回表示エリア5Kでは、今回表示(消化時表示、アクティブ表示などとも称される場合がある)が表示される。今回表示とは、消化された保留表示に対応する飾り図柄の可変表示に応じて表示されるもの(保留表示が消化されるときに消化される保留表示に代えて表示されるもの)である。
図55は、変形例2における画像表示装置の表示例を示す図である。なお、図55において、保留表示の表示態様及び今回表示の表示態様に関して、白色を丸、黄色を四角、赤色を二重丸、虹色を星にて図示している。また、図55(A)に示した保留表示HH1の入賞時には、保留表示HH1に対応する可変表示の変動カテゴリとして「PB3(スーパーリーチ(大当り))」が決定され、保留表示HH1に対応する保留等演出パターンとして「HP5」が決定されているものとする。
変動カテゴリ「PB3」は、スーパーリーチ(大当り)の変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB3」には、ノーマルBからスーパーリーチA(以下、スーパーAという)に発展して大当りとなる変動パターン「PB3−1」と、ノーマルBからスーパーリーチB(以下、スーパーBという)に発展して大当りとなる変動パターン「PB3−2」と、ノーマルBからスーパーAに発展して救済大当りとなる変動パターン「PB3−3」と、ノーマルBからスーパーBに発展して救済大当りとなる変動パターン「PB3−4」とが属している。なお、救済大当りとは、はずれの報知が一旦行われた後に大当りの報知が行われる大当りである。大当りの報知前に一旦報知されるはずれは仮はずれとも称される。従って、救済大当りは、仮はずれ後の大当りとも称される。他の変動パターンとしては、ノーマルBからスーパーAに発展してはずれとなる変動パターン「PA3−1」などが設けられている。
保留等演出パターン「HP5」は、保留表示の表示態様を白色とし、今回表示の表示態様(リーチ前)を黄色とし、今回表示の表示態様(リーチ後)を赤色とする保留等演出パターンである。
図55(A)は、今回表示エリア5Kに表示されている今回表示KH0に対応する可変表示において大当り組み合わせではない確定飾り図柄(「4」「1」「3」)が停止表示された場面を表している。今回表示KH0は、括弧内に「元HH0」と記載したように、1つ前の可変表示(非図示)において保留表示HH0(非図示)として保留表示エリア5Hに表示されていたものである。また、図55(A)において保留表示エリア5Hに表示されている保留表示HH1は、次に消化される保留表示である。保留等演出パターン「HP5」では保留表示の表示態様は白色であるため、図55(A)に示すように、保留表示HH1の表示態様は白色(丸)となっている。
図55(B)は、図55(A)に続く場面であり、今回表示エリア5Kに表示されている今回表示KH1に対応する可変表示が開始された場面を表している。今回表示KH1は、図55(A)において保留表示HH1として保留表示エリア5Hに表示されていたものである。なお、符号は省略したが、以下に説明する図55(C)〜図55(L)は、何れも今回表示KH1に対応する可変表示に関するものである。
なお、図55(B)の可変表示が開始される際(保留表示HH1が消化される際に)、保留表示HH1(今回表示KH1)に対応する可変表示の変動パターンとして「PB3−3(ノーマルBからスーパーAに発展して救済大当り)」が決定されているものとする。つまり、保留等演出パターンが「HP5」であり、変動パターンが「PB3−3」であるため、今回表示KH1のリーチ前の表示態様は図55(B)に示すように黄色(四角)となる。また、以下に順次説明するが、リーチ後の表示態様は赤色(二重丸)となり、仮はずれ後の表示態様は白色→黄色→赤色→虹色となる。
図55(C)は、図55(B)に続く場面であり、左図柄「7」、右図柄「7」のリーチ状態となる直前の場面を表している。図55(D)は、図55(C)に続く場面であり、「7」のリーチ状態となっている場面を表している。保留等演出パターン「HP5」ではリーチ後の表示態様は赤色であるため、図55(D)に示すように、今回表示KH1の表示態様は赤色(二重丸)となっている。
図55(E)は、図55(D)に続く場面であり、スーパーリーチに発展した場面を表している。図55(E)では、飾り図柄が拡大表示され、背景画像が通常背景画像(図55(D)迄の背景画像)から特別背景画像(図中は桜柄背景画像)に切り替わっている。飾り図柄の拡大表示と特別背景画像とにより、遊技者にスーパーリーチ中であると認識させている。
図55(F)は、図55(E)に続く場面であり、大当り組み合わせではない飾り図柄(「7」「6」「7」)が仮停止表示された場面を表している。なお、仮停止表示の表示態様は、最終停止図柄の停止表示の表示態様とは異なる。即ち、最終停止図柄の停止表示は完全に停止表示するが、仮停止表示の表示態様では完全に停止表示しない(図55(F)では図示を省略したが、例えば僅かに振動する)。仮停止表示では、左図柄、中図柄、右図柄のうちの少なくとも1つが完全に停止表示しなければよい(例えば、左図柄、中図柄、右図柄の全部が完全に停止表示しなくてもよいし、再び可変表示させる中図柄のみが完全に停止表示しなくてもよい)。なお、図55(G)〜図55(J)も仮停止表示である(図55(F)と同様、僅かに振動等している様子については図示を省略している)。
なお、図55(F)は、変動パターン「PB3−3(ノーマルBからスーパーAに発展して救済大当り)」による仮はずれ(飾り図柄の仮停止表示)であるが、図55(F)では飾り図柄が完全に停止表示しない点を除いて、変動パターン「PA3−1(ノーマルBからスーパーAに発展してはずれ)」による確定飾り図柄の停止表示と同一又は略同一の表示態様である。従って、遊技者にとって、仮はずれと確定飾り図柄の停止表示とが容易に区別し難くなり、図55(F)の表示が仮はずれであると容易に認識し難くなる。これにより、後に大当りとなることに意外性を与えることができる。なお、一部の遊技者(例えば、当該遊技機1に詳しい遊技者、注意深い遊技者等)にとっては仮はずれと確定飾り図柄の停止表示とが比較的容易に区別できるようにしてもよい。これにより、一部の遊技者に優越感を与えることができる。
図55(G)は、図55(F)に続く場面であり、飾り図柄の拡大表示が解消され(飾り図柄が可変表示開始の大きさに戻り)、背景画像が特別背景画像から通常背景画像に切り替わった場面を表している。また、仮はずれ後の最初の表示態様は白色であるが、図55(G)では今回表示KH1が白色(丸)となっている。なお、図55(G)では飾り図柄が完全に停止表示しない点を除いて、図55(G)に示した表示態様(図55(H)に続く表示態様)と、図55(A)に示した表示態様(次の変動が開始される前の表示態様)とは同一又は略同一の表示態様である。これにより、後に大当りとなることに意外性を与えることができる。なお、上記一部の遊技者にとっては、図55(G)に示した表示態様と図55(A)に示した表示態様とが比較的容易に区別できるようにしてもよい。これにより、一部の遊技者に優越感を与えることができる。
図55(H)は、図55(G)に続く場面を表している。図55(H)では、再び、仮停止表示された飾り図柄が拡大表示された場面を表している。図55(I)は、図55(H)に続く場面を表している。仮はずれ後の2番目の表示態様は黄色であるが、図55(I)では今回表示KH1が黄色(四角)となっている。図55(J)は、図55(I)に続く場面を表している。仮はずれ後の3番目の表示態様は赤色であるが、図55(J)では今回表示KH1が赤色(二重丸)となっている。図55(K)は、図55(J)に続く場面を表している。図55(K)では、再び、中図柄の可変表示が開始されている。また、仮はずれ後の4番目の表示態様は虹色であるが、図55(K)では今回表示KH1が虹色(星)となっている。図55(L)は、大当り組み合わせである確定飾り図柄(「7」「7」「7」)が停止表示された場面を表している。
なお、図55の表示動作例では、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消しているが(図55(G)参照)、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消しなくてもよい。例えば、図55(F)→図55(G)→図55(H)と推移せずに、図55(F)→図55(H)と推移してもよい。また、図55の表示動作例では、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消した後に再び拡大表示しているが(図55(G)、図55(H)参照)、仮はずれ後に飾り図柄の拡大表示を一旦解消した後には再び拡大表示しなくてもよい。
また、図55の表示動作例では、仮はずれ後に背景画像を特別背景画像から通常背景画像に一旦切り替えた後には再び特別背景画像に切り替えていないが(図55(G)、図55(H)参照)、仮はずれ後に背景画像を特別背景画像から通常背景画像に一旦切り替えた後に再び背景画像を通常背景画像から特別背景画像に切り替えてもよい。
なお、仮はずれ後に今回表示が変化するときには、今回表示が変化する旨を示唆するようにしてもよい。例えば、今回表示が変化する前に今回表示をスポットライトで照らす演出を実行してもよい。
また、図55の表示動作例によれば、保留等表示パターンが「HP8」(保留表示の表示態様を赤色とし、今回表示の表示態様(リーチ前)を赤色とし、今回表示の表示態様(リーチ後)を虹色とする保留等演出パターン)であって変動パターンが「PB3−3」か「PB3−4」のいずれかであった場合には、今回表示はリーチ後に虹色になるとともに仮はずれ後には変化(白色→黄色→赤色→虹色)が行われるが、リーチ後が虹色になる場合には仮はずれ後の変化を行わないようにしてもよい。具体的には、例えば、保留等表示パターンが「HP8」であって変動パターンが「PB3−3」か「PB3−4」のいずれかであった場合には、リーチ後の表示態様として虹色に代えて赤色をセットする(つまり、今回表示が、リーチ前は赤色、リーチ後は赤色、仮はずれ後は白色→黄色→赤色→虹色となる)ようにしてもよい。
以上、上記変形例2によれば、遊技機1は、可変表示を行い、遊技者とって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機であって、特定表示手段は、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度等)を表示態様によって示唆する特定表示(例えば、今回表示等)を表示し(例えば、今回表示エリア5Kに今回表示を表示させる)、有利状態に制御されるか否かを報知する報知手段(例えば、確定飾り図柄等。又は、確定飾り図柄を表示させる演出制御用CPU101等)を備え、一の可変表示の実行期間(図55(B)〜図55(L)に示すような期間等)において、有利状態に制御されない旨の所定報知(例えば、図55(F)に示すような飾り図柄による仮はずれの報知等)が行われた後に特定表示の表示態様が変化(例えば、図55(H)〜図55(K)に示すように白色(丸)→黄色(四角)→赤色(二重丸)→虹色(星)と今回表示の表示態様が変化)して有利状態に制御される旨の特定報知(例えば、図55(L)に示すような確定飾り図柄による大当りの報知等)が行われる。これにより、意外性を与えて興趣を向上させることができる。
また、遊技機1において、今回表示の表示態様は、リーチ前に比べ、仮はずれ報知後には変化し難いこととしてもよい。
また、遊技機1において、今回表示の表示態様は、リーチ後に比べ、仮はずれ報知後には変化し難いこととしてもよい。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて先読み予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。
また、上記の実施の形態では、発生した大当りの大当り種別にもとづいて確変状態へ移行可能とするが、これに限るものではない。例えば、大入賞口内に遊技球が通過可能な特定領域が設けられており、大当り中に該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態へ移行する一方、大当り中に該特定領域を遊技球が通過しなかった場合に通常状態へ移行するようなものであってもよい。その場合、大当り種別によって特定領域への遊技球の通過しやすさを変化させることにより、実質的な確変大当りおよび非確変大当りを実現するものであってもよい。例えば、大当り種別によって大入賞口の開放時間を異ならせることにより、特定領域への遊技球の通過のしやすさを変化させることとしてもよい。具体的には、大入賞口の開放時間が長い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しやすい大当り(実質的な確変大当り)とし、大入賞口の開放時間が短い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しにくい大当り(実質的な非確変大当り)としてもよい。
なお、上述した実施の形態について、特別図柄や演出図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機において適用することとしてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、この発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたがこの発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
[第2の実施の形態]
以下、第2の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、この発明はパチンコ遊技機に限られず、所定の遊技を行なう遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図56は、第2の実施の形態におけるパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込むことにより、以下に説明するような所定の遊技が行なわれる。パチンコ遊技機1は、外枠と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられているガラス扉枠2を有する。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル5等が設けられている。パチンコ遊技機1の内部には、打球操作ハンドル5の操作に応じて遊技領域7に遊技球を打込む打球発射装置が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、操作手段として、プッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為がプッシュセンサ124(図57参照)により検出される。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、第1始動口スイッチ13aによって検出される。また、第1始動入賞口13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、第2始動口スイッチ14aによって検出される。
可変入賞球装置15は、左右一対の可動片を備え、遊技者にとって有利(遊技球が進入可能)な開状態(第1状態)と、遊技者にとって不利(遊技球が進入不可能)な閉状態(第2状態)とに変化可能な電動チューリップ(電チューとも呼ばれる)型の入賞手段であり、ソレノイド16によって駆動される。可変入賞球装置15が開状態のときには、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になる(始動入賞し易くなり)。可変入賞球装置15が閉状態のときには、遊技球が第2始動入賞口14に入賞不可能になる。なお、可変入賞球装置15は、閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(遊技球が入賞しにくい)ように構成されてもよい。可変入賞球装置15は、所定領域に遊技球が進入可能となる第1状態と、所定領域に遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化可能となる可変入賞手段により構成されていればよい。
可変入賞球装置15が閉状態のときには、可変入賞球装置15が遊技球を受入可能な領域がなくなるので、遊技球が第2始動入賞口14よりも第1始動入賞口13に入賞しやすい。一方、可変入賞球装置15が開状態のときには、第1始動入賞口13よりも、可変入賞球装置15が遊技球を受入可能な領域が広くなるので、第1始動入賞口13よりも第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の変動表示が開始される。普通図柄表示器10における変動表示結果による停止図柄が所定の図柄(当り図柄。)となったときに、可変入賞球装置15が所定回数および所定時間だけ開状態に制御される。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄の変動表示が保留記憶され、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。このような普通図柄の保留記憶に基づいて普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、普通図柄の保留記憶が消化され、点灯するLEDを1減らす。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、遊技球が、始動入賞領域としての第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に進入(通過、入賞を含む)して第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されることにより変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立する。その後、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態となる変動表示の開始条件が成立したことに基づいて開始される。第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示時間(変動時間)が経過すると、当該変動表示の表示結果(停止図柄)が導出表示されて終了する。また、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動入賞領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。第1始動入賞口13への遊技球の進入による保留記憶は、第1保留記憶と呼ばれる。第2始動入賞口14への遊技球の進入による保留記憶は、第2保留記憶と呼ばれる。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第1保留記憶の保留記憶数を表示する第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2保留記憶の保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bのそれぞれは、対応する有効な始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やし、対応する特別図柄表示器での変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときには、その変動表示に対応して演出表示装置9で演出図柄の変動表示等の演出表示が実行される。第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときには、その変動表示に対応して演出表示装置9で演出図柄の変動表示等の演出表示が実行される。
特別図柄および演出図柄の変動表示が実行され、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。リーチ演出としては、はずれ表示結果となるときに選択される割合が、大当り表示結果となるときに選択される割合よりも高いノーマルリーチ演出と、大当り表示結果となるときに選択される割合が、はずれ表示結果となるときに選択される割合よりも高いスーパーリーチ演出とが含まれる。スーパーリーチ演出が実行されたときは、ノーマルリーチ演出が実行されたときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、演出表示装置9の表示領域中における下端部には、発生した保留記憶情報を表示する画像(以下、保留画像または保留表示と呼ぶ)が保留記憶情報の数に対応して表示される保留表示エリアが形成される(図示省略)。
可変入賞球装置15の下方には、ソレノイド21によって駆動される開閉板を備え、遊技者にとって有利(遊技球が進入可能)な開状態(第1状態)と、遊技者にとって不利(遊技球が進入不可能)な閉状態(第2状態)とに変化可能な入賞手段として、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態において開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に進入した遊技球は、カウントスイッチ23により入賞球として検出される。なお、可変入賞球装置20は、閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(遊技球が入賞しにくい)ように構成されてもよい。特別可変入賞球装置20は、所定領域に遊技球が進入可能となる第1状態と、所定領域に遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化可能となる可変入賞手段により構成されていればよい。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。ラウンドにおいて繰返し継続制御により特別可変入賞球装置20が開放される遊技は、ラウンド遊技と呼ばれる。あるラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでの間には、所定期間(たとえば数秒間)に亘り特別可変入賞球装置20が閉鎖状態とされるインターバル期間が設けられている。大当り遊技状態において、ラウンド遊技は、インターバル期間を介して複数回繰返し継続制御されることとなる。大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定の上限個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる最終ラウンド(たとえば第15ラウンド等)に達するまで繰返される。
大当りについては、複数の種別が設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。「大当り」の種別のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。特別遊技状態としては、確変状態に付随し、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側には、効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図57は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。図57には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM112、RAM113、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM112は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM113は、ワークメモリとして使用される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU101を含む。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。演出制御用CPU101は、プッシュセンサ124の検出信号が、入力ポート106を介して入力される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出表示装置9等の各種演出装置の演出内容を指示する演出制御コマンドを、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なったり、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なったりすることで、各種の演出制御を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、遊技制御用の予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。第1特別図柄と第2特別図柄とのような特別図柄の変動表示、および、大当り遊技制御等の特定の遊技制御が、タイマ割込処理が実行されるときに付随して実行される遊技制御プロセス処理により、所定のプロセスにしたがって実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、乱数回路503および各種のランダムカウンタからデータを抽出し、その抽出データを用いて、大当り判定、大当り種別(種類)判定、変動パターン種別判定、変動パターン判定、普通当り判定、および、ランダムカウンタの初期値決定等を行なう。大当り判定用のデータ、大当り種別判定用のデータ、変動パターン種別判定用のデータ、および、変動パターン判定用のデータ等の所定のデータは、乱数回路503および各種のランダムカウンタの更新条件成立等の特定条件で更新(変化)可能な数値変化データである。そして、これらのデータは、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aによる遊技球の検出時(始動入賞検出時)に抽出され、第1保留記憶情報または第2保留記憶情報としてRAM55に記憶される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、そのような保留記憶情報に基づく変動表示の開始条件が成立したときに、RAM55に第1保留記憶情報または第2保留記憶情報として記憶された各種データが読出されて、前述のような各種判定に用いられ、その判定結果に基づいて、変動表示が実行される。大当り判定は、乱数回路503の抽出データを用いて行なわれる。大当り種別判定は、大当り種別判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。変動パターン種別判定は、変動パターン種別判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。変動パターン判定は、変動パターン判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。普通当り判定は、普通当り判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。ラウンダムカウンタの初期値決定は、ラウンダムカウンタの初期値決定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。遊技制御用マイクロコンピュータ560では、このような各種判定に基づいて、大当り遊技制御、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、および、普通図柄の変動表示等の各種遊技制御を実行する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、このような各種判定に基づいて、大当りの判定結果、大当り種類の判定結果、変動パターン種別の判定結果、および、変動パターンの判定結果等の予め定められた制御情報を、演出制御指示用のコマンドである演出制御コマンドとして、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100では、受信した演出制御コマンドに基づいて、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、および、大当り制御等の遊技制御に合せた演出を実行する。
演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御用の予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms,4ms等)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の演出制御が実行可能となる。演出図柄の変動表示に関する演出、および、大当り遊技状態に関する演出等の特定の演出制御が、タイマ割込処理が実行されるときに付随して実行される演出制御プロセス処理により、所定のプロセスにしたがって実行される。
[動作演出例]
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100により演出表示装置9において実行される操作演出の演出例を説明する。操作演出は、プッシュボタン120のような操作手段を対象とした遊技者の操作(動作)をプッシュセンサ124のような操作(動作)検出手段により検出し、その検出に基づいて所定の演出をする動作演出である。
動作演出としては、たとえば、遊技者によるプッシュボタン120の操作により演出が進行可能なバトル演出が実行される。バトル演出は、遊技者の味方である味方キャラクタと遊技者の敵である敵キャラクタとがバトル(戦い)を行ない、味方キャラクタが勝ったときに大当り表示結果が表示され、敵キャラクタが勝ったときにはずれ表示結果が表示される演出である。バトル演出においては、遊技者によるプッシュボタン120の操作に応じて、味方キャラクタが敵キャラクタを攻撃するという所定の作用をする作用演出が実行可能である。
パチンコ遊技機1では、動作演出として、第1動作演出と第2動作演出とのうちから選択した動作演出を実行可能である。第1動作演出は、プッシュボタン120を用いた操作演出であって、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更されない変更無操作演出である。第2動作演出は、プッシュボタン120を用いた操作演出であって、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更される変更有操作演出である。
第1動作演出においては、プッシュボタン120を連続的に操作すること(以下、連打と呼ぶ場合がある)により演出が段階的に進行可能な連打モード表示をする演出のみが実行されることにより、演出内容が変更されない。第2動作演出においては、連打モード表示をする演出(連打操作演出とも呼ぶ)が実行された後、演出内容が、プッシュボタン120を1回操作することにより演出が一気に最後まで実行可能な一撃モード表示をする演出(一撃操作演出とも呼ぶ)に変更される。
このような第1動作演出および第2動作演出は、スーパーリーチ演出のような特定のリーチ演出として実行される。第1動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1のスーパーリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに実行される。第2動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第2のスーパーリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに実行される。
なお、第1動作演出および第2動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、所定のリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに、演出制御用マイクロコンピュータ100において、どちらの動作演出を実行するかを選択して実行してもよい。
[第1動作演出例]
図58は、第1動作演出としての変更無操作演出例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図58(A)〜(D)に、変更無操作演出において演出表示装置9で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。
演出表示装置9において、変動表示が実行されるときに、左,中,右の演出図柄91〜93は、画面中央部で変動表示が開始される。変動表示において変更無操作演出が実行されるときには、図58(A)に示すように、演出図柄がリーチ表示態様(左,右演出図柄が同じ図柄で揃い、中演出図柄が変動中である表示態様)となったタイミングで、演出図柄91〜93が画面隅部に移動して縮小表示され、バトル演出が開始される。
バトル演出が実行されるときには、図58(A)に示すように、バトルの開始前に、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが登場し、「バトル」というような、バトル演出を特定する文字が表示される事前表示が所定期間(たとえば、2〜3秒間)に亘り行なわれる。事前表示としては、さらに、敵キャラクタ95のライフ(耐久力)をレベル表示するライフ表示領域99と、味方キャラクタ94の1回の攻撃時の攻撃力等の攻撃に関する情報を色および形状等により示唆する攻撃力アイコン96を表示する示唆表示領域960とが表示される。示唆表示領域960では、複数の攻撃力アイコン96が、攻撃順番に対応して、上下方向に複数連なって表示される。
バトル演出の連打モード表示が実行されるときは、図58(B),(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン120の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン120を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「連打」という文字よりなり連打を示唆する連打示唆画像98Aが表示される。「連打」は、遊技者がプッシュセンサ124等の動作検出手段が検出可能な複数回の動作を行なう連続動作である。より具体的に、「連打」は、遊技者がプッシュボタン120等の操作手段について複数回の操作を行なう連続動作である。
バトル演出の連打モード表示においては、予め定められた操作有効期間中において、図58(C1)に示すように、遊技者によりプッシュボタン120が操作されるごとに、示唆表示領域960内で最下部に表示された攻撃力アイコン96が消化(消去)され、それに応じて、図58(C)に示すように味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃する表示が操作対応表示として実行される。このような、操作対応表示は、連打操作表示と呼ばれる。バトル演出の連打モード表示において、示唆表示領域960では、攻撃時に攻撃力アイコン96が操作に応じて消化(消去)されるごとに、表示されている複数の攻撃力アイコン96が上から下の方向(図中の矢印方向)へスクロールする態様でシフトする表示がされ、最上部に新たな攻撃力アイコン96が出現表示(補充表示)される。
攻撃力アイコン96は、〇形状の基本攻撃力アイコン96Aと、☆形状の特定攻撃力アイコン(図59参照)とを含む。基本攻撃力アイコン96Aでは、1回の攻撃力の強さが「白<青<赤」という大小関係で色により示唆される。特定攻撃力アイコンでは、バトル演出の演出内容が連打操作演出から一撃操作演出に変化する契機となることが☆形の形状により示唆される。この実施の形態では、変更無操作演出が実行されるときにおいて基本攻撃力アイコン96Aのみが表示され、特定攻撃力アイコンが表示されない。なお、変更無操作演出が実行されるときにおいて特定攻撃力アイコンも表示可能とするが、操作により特定攻撃力アイコンが消化されてもバトル演出の演出内容が連打操作演出から一撃操作演出に変化しないようにすればよい。
事前表示においては、バトル演出が開始される前に、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれる。これにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。また、連打モード表示においても、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれる。これにより、連打モード表示中に、予定されている攻撃演出の種類を遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
ライフ表示領域99は、図58(A)に示すように、バトル演出の開始時には敵キャラクタ95のライフが最大レベルであることが示され、図58(C)に示すように、バトル演出の連打モード表示の実行中に、プッシュボタン120の操作に応じた味方キャラクタ94からの攻撃に応じて減少していく操作対応表示が行なわれる。たとえば、1回の攻撃でライフ表示領域99のライフ表示が減少する減少量は、「白<青<赤」という関係が定められている。たとえば、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルは、たとえば、0〜100の間のレベルゲージによりより表示される。
バトル演出が終了するまでに、図58(D)に示すように、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、バトル演出が終了するまでに、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならなければ、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(たとえば「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。このような勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定しておらず、左,中,右の演出図柄91〜93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91〜93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。
連打操作演出は、遊技者にプッシュボタン120を連打操作(連続操作)させる演出であり、図58(C)に示すように、プッシュボタン120が操作されるごとに、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃し、ライフ表示領域99でレベル表示される敵キャラクタ95のライフを減少させていくことが可能な演出である。連打操作演出においては、1回の攻撃時におけるライフの減少度合が、「白<青<赤」という大小関係となるような演出が行なわれる。これにより、連打操作演出では、プッシュボタン120が操作されるごとに、当該操作に対応した操作対応表示として連打操作対応表示が行なわれる。連打操作対応表示としては、示唆表示領域960の最下部に表示された攻撃力アイコン96が消化され、それに応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃する表示がされるとともに、消化された攻撃力アイコン96の種類に応じて異なる度合でライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる表示が行なわれる。
変更無操作演出では、操作演出の途中で演出パターンが変更されないので、たとえば、図58(A)〜(D)に示すように、連打操作演出のみが実行される。
[第2動作演出例]
図59は、第2動作演出としての変更有操作演出例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図59(A)〜(D)に、変更有操作演出において演出表示装置9で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。図59(A)〜(D)では、変更有操作演出において、先に連打操作演出が開始され、図58(C)に示すような連打モード表示と連打操作対応表示とが実行されているときに、特定攻撃力アイコン96Bが表示された状態からの演出が示されている。
変更有操作演出においては、リーチ表示態様となってから所定期間が経過するまでは、図58(A)〜(C)に示す変更無操作演出と同様の演出、すなわち連打操作演出が演出表示装置9において実行される。そして、リーチ表示態様となってから所定期間が経過したときに、図59(A)に示すように、特定攻撃力アイコン96Bが表示される。
図59(A1)に示すように、予め定められた操作有効期間中において、遊技者によるプッシュボタン120の操作に応じて特定攻撃力アイコン96Bが消化(消去)されると、それに応じて、図59(B)に示すように、「大チャンス」というような文字画像と、略楕円形状の文字枠画像とを含む大型の報知画像110を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出が行なわれる。
操作変更準備表示は、遊技者によるプッシュボタン120の操作態様を、連打操作演出における連打操作から、以後に実行される一撃操作演出における一撃操作に変更する準備期間を担保することを可能とする表示であり、「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する報知画像110を用いて行なわれる。
図59(B)に示す操作変更準備表示が予め定められた期間(たとえば1〜2秒間等)に亘り実行された後、図59(C)に示す一撃モード表示が実行される。一撃モード表示が実行されるときは、図59(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン120の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン120を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「一撃で決めろ」という文字よりなり一撃操作を示唆する一撃示唆画像98Bが表示される。
一撃操作演出は、予め定められた操作有効期間中において遊技者にプッシュボタン120を1回だけ操作(一撃操作)させる演出であり、図59(C),(D)に示すように、操作有効期間中においてプッシュボタン120が1回操作されると、当該操作に対応した操作対応表示として一撃操作対応表示が行なわれる。一撃操作対応表示としては、一撃で、ライフ表示領域99においてレベル表示される敵キャラクタ95のライフを「0」に減少させる表示と、当該ライフを「0」に減少させない表示とのいずれかの表示が行なわれる。変動表示結果が大当り表示結果となるときには、ライフを「0」に減少させる表示が実行され、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、ライフを「0」に減少させない表示が実行される。
一撃操作演出においては、一撃動作対応表示により図59(D)に示すように、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、一撃操作演出においては、一撃動作対応表示によりライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならなければ、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。このような勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定しておらず、左,中,右の演出図柄91〜93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91〜93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。
変更有操作演出では、操作演出の途中で演出パターンが、連打操作演出から一撃操作演出に変更されるので、たとえば、図59(A)〜(D)に示すように、連打操作演出が実行された後、一撃操作演出が実行される。変更有操作演出では、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から第2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出について遊技の興趣を向上させることができる。
また、図59(A),(A1),(B),(C)に示すように、遊技者の操作が検出されたことに応じて、操作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるように、動作演出が第1動作演出から第2動作演出に変更可能であることにより、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、図59(A)(B),(C)に示すように、報知画像110を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出を実行した後に、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出に変化に遊技者が戸惑うことを抑制することができる。
また、動作演出として、図59のような変更有操作演出に加え、図58のような変更無操作演出が実行可能であるので、動作演出を変更せずに動作演出を終了するパターンが実行可能であることにより、動作演出が実行されるときに、動作演出の実行期間の最後まで、動作演出が変更される可能性に期待を持たせることができる。
[第1,第2動作演出タイミング例]
図60は、変更有操作演出と変更無操作演出との演出内容を比較して示すタイミングチャートである。図60(A)には、変動表示の進行状態が示されている。図60(B)には、変更有操作演出の進行状態が示されている。図60(C)には、変更無操作演出の進行状態が示されている。
図60(B),(C)に示すように、変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、リーチ表示態様での表示開始時に、事前表示が期間T1に亘り実行される。そして、期間T1が終了すると、図60(B),(C)に示すように、変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、図58(C)および図59(A)に示すように、連打操作演出(第1動作演出)として、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が開始される。
図60(C)に示すように、変更無操作演出の場合は、変動表示が終了するまでの期間T5に亘り、操作有効期間が設定されて連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続された後、図58(D)のような勝利表示または敗北表示が実行される。一方、図60(B)に示すように、変更有操作演出の場合は、変更無操作演出での期間T5よりも短い期間T2に亘り、操作有効期間が設定されて連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続可能である。変更無操作演出の場合は、リーチ表示態様となってから所定期間が経過すると、図59(A)に示すように特定攻撃力アイコン96Bの表示が開始され、特定攻撃力アイコン96Bを消化するプッシュボタン120の操作がされたときに、図59(B)に示すように操作変更準備表示が期間T3に亘り実行される。
図60(B)に示すように、操作変更準備表示の期間T3が終了すると、変更有操作演出の場合は、一撃操作演出(第2動作演出)として、一撃モード表示と一撃操作対応表示の実行が開始される。そして、変動表示が終了するまでの期間T4に亘り、操作有効期間が設定されて、一撃操作演出(第2動作演出)として、一撃モード表示と一撃操作対応表示との実行が継続された後、図59(D)のような勝利表示または敗北表示が実行される。
[第1,第2動作演出用操作演出処理]
次に、図58〜図60に示す変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出をするために演出制御用マイクロコンピュータ100で実行される操作演出処理について説明する。図61は、操作演出処理を示すフローチャートである。図61の操作演出処理は、前述の演出制御プロセス処理に含まれる処理である。
操作演出処理においては、まず、現在が変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出の実行期間中であるか否かを判定する(S901)。S901においては、変動表示の開始時に受信した演出制御コマンドと、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値とを確認することに基づいて、現在が、図60に示すような変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出の実行期間であるか否かを判定する。
S901で操作演出の実行期間中ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が図60の期間T1のような操作演出の開始期間(連打操作演出の実行開始前の期間)であるか否かを判定する(S902)。S902で操作演出の開始期間であると判定されたときは、図58(A)のような事前表示を実行し(S903)、処理を終了する。これにより、図60の期間T1において事前表示が行なわれる。一方、S902で操作演出の開始期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が図60の期間T2または期間T5の連打モード表示の実行期間であるか否かを判定する(S904)。
S904で連打モード表示の実行期間であると判定されたときは、現在実行中の操作演出が、変更有操作演出であるか否かを判定する(S905)。S905で変更有操作演出であると判定されたときは、図59(A)のような連打モード表示を実行し(S906)、S912に進む。これにより、変更有操作演出において、図60(B)の期間T2に連打モード表示が行なわれる。S906で実行される連打モード表示においては、図59(A),(A1)および図60(B)のように、連打操作演出の開始時から所定時間後に示唆表示領域960において特定攻撃力アイコン96Bが表示される。S906において、連打操作演出開始時から所定時間後に特定攻撃力アイコン表示が実行可能であることにより、連打操作演出の実行開始時から所定期間を置いて動作演出を連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるので、動作演出の変更時期に面白みが生じ、変更の意外性も生じるので、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
一方、S905で変更有操作演出ではないと判定されたとき、すなわち、変更無操作演出であるときは、図58(B),(C)のような連打モード表示を実行し(S907)、S912に進む。これにより、変更無操作演出において、図60(C)の期間T5に連打モード表示が行なわれる。
S912では、プッシュセンサ124から入力される検出信号に基づいて、プッシュボタン120の操作が検出されたか否かを判定する(S912)。S912で操作が検出されていないと判定されたときは、S916に進む。一方、S912で操作が検出されたと判定されたときは、実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)に応じた操作対応表示をする処理が行なわれる(S913)。
S906からS912に進んだときは、変更有操作演出における連打モード表示の実行中であるので、操作検出に応じて、図59(A)に示すような連打操作対応表示がS912において実行される。これにより、変更有操作演出においては、当初に、たとえば、プッシュボタン120の連打操作に応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃してライフ表示領域99のライフ表示を変化させる連打操作対応表示が実行される。
また、S907からS912に進んだときは、変更無操作演出における連打モード表示の実行中であるので、操作検出に応じて、図58(C)に示すような連打操作対応表示がS913において実行される。これにより、変更無操作演出においては、たとえば、プッシュボタン120の連打操作に応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃してライフ表示領域99のライフ表示を変化させる連打操作対応表示が実行される。そして、変更無操作演出が実行される変動表示の終了直前の所定タイミングにおいては、大当り表示結果となるときに連打操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を最低レベル(0)にする表示が行なわれ、はずれ表示結果となるときに連打操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を最低レベル(0)にする表示が行なわれない。
S913の後に、直前のS913において特定攻撃力アイコン96Bの消化に応じた操作対応表示が実行されたか否かを判定することにより、S912で判定された操作検出が変更有操作演出において特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出であるか否かを判定する(S914)。S914で特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出ではないと判定されたときは、S916に進む。一方、S914で特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出であると判定されたときは、変更有操作演出における連打モード表示の実行期間T2を終了し(S915)、S916に進む。これにより、図59(A1),(B)および図60(B)に示すように、変更有操作演出における連打モード表示が終了する。
前述のS904で連打モード表示の実行期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が図60(B)の期間T3の操作変更準備表示の実行期間であるか否かを判定する(S908)。S908で操作変更準備表示の実行期間であると判定されたときは、図59(B)のような操作変更準備表示が行なわれ(S909)、S910に進む。これにより、変更有操作演出において、図60(B)の期間T3に操作変更準備表示が行なわれる。
前述のS908で操作変更準備表示の実行期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が図60(B)の期間T4の一撃モード表示の実行期間であるか否かを判定する(S910)。S910で一撃モード表示の実行期間であると判定されたときは、図59(C)のような一撃モード表示が行なわれ(S911)、S912に進む。これにより、変更有操作演出において、図60(B)の期間T4に一撃モード表示が行なわれる。
S911からS912に進んだときは、S912で操作が検出されたと判定されたときにS913で実行される操作対応表示として、大当り表示結果となるときに一撃操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を一気に最低レベル(0)にする表示が行なわれ、はずれ表示結果となるときに一撃操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を一気に最低レベル(0)にする表示が行なわれない。
前述のS910で一撃モード表示の実行期間ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づき、現在が、操作演出の終了時であるか否かを判定する(S916)。S916で操作演出の終了時ではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、S916で操作演出の終了時であると判定されたときは、操作演出終了時処理を実行し(S917)、処理を終了する。S917の操作演出終了時処理においては、たとえば、大当り表示結果となるときに、図58(D)および図59(D)のような勝利表示を実行し、はずれ表示結果となるときに前述のような敗北表示を実行する処理等の操作演出の終了時に表示する画像として定められた画像を、変動表示結果に応じて表示する処理が行なわれる。
前述した実施の形態では、遊技者の操作(動作)を検出可能な検出手段として、プッシュボタン120のような遊技者により操作可能な操作手段の操作を検出可能なプッシュセンサ124のような検出手段を一例として示した。しかし、これに限らず、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては遊技者によるスティックコントローラの操作を検出する傾倒方向センサユニットのようなその他の検出手段を用いてもよい。また、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては、操作手段の操作を検出する手段ではなく、赤外線センサ、および、モーションセンサ等のような遊技者の動作を直接的に検出可能な検出手段を用いてもよい。
以下に、前述したリーチ状態での動作演出に関する演出制御における遊技者動作の検出に関する変形例を列挙する。具体的には、プッシュセンサ124のような動作検出手段によって検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合にも、連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとして、バトル演出における攻撃表示のような動作演出を実行可能なオート連打機能(自動連打機能)を設けた場合の各種構成を説明する。
オート連打機能とは、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100の機能として、プッシュボタン120の長押し操作が、たとえば4秒間のような第1期間に亘り継続されたことにもとづいてオート連打の機能による操作の検出が開始され、1.0秒のような第2期間が経過するごとに操作回数を1つずつカウントして、あたかもプッシュボタン120の連打が行なわれているものとして検出が行なわれる機能である。
[遊技者動作の検出に関する第1変形例]
第1変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、検出有効期間よりも前から動作検出手段が遊技者の一の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする無効手段をさらに備える例を説明する。
第1変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を設けた場合において、検出有効期間よりも前から動作検出手段が遊技者のプッシュボタン120の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする制御を実行する無効化処理を実行する。このような制御を行なえば、適切に遊技者の所定演出への参加を促すことができる。
[遊技者動作の検出に関する第2変形例]
第2変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出を行なうか否かを設定可能(設定メニュー画面での設定等)な設定手段をさらに備える例を説明する。
第2変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を設けた場合において、たとえば、客待ちデモンストレーション表示中である期間のような演出図柄の変動表示中でない期間に、オート連打の機能を有効とするか無効とするかの設定を可能とする設定処理を実行可能とする。このような設定を可能とすれば、意図しないタイミングで連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出が行なわれてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを抑止することができる。
[遊技者動作の検出に関する第3変形例]
第3変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合に、状況に応じて異なる間隔により連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとする例を説明する。
第3変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を用いる場合において、たとえば、演出内容が異なる動作演出Aと動作演出Bとが選択的に実行可能なときに、動作演出Aの実行中に、オート連打による検出中は1.0秒が経過するごとにプッシュボタン120による操作回数が1回ずつ増加したものとして扱い、動作演出Bの実行中に、オート連打による検出中は0.5秒が経過するごとにプッシュボタン120による操作回数が1回ずつ増加したものとして扱う処理を実行する。このような処理を行なえば、状況に合せた動作演出を行なうことができる。
[遊技者動作の検出に関する第4変形例]
第4変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、変動表示中でないときに、動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたか否かを判定する判定手段をさらに備え、判定手段が、遊技者の一の動作が継続して行なわれているときであっても、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての判定を行なわない例を説明する。
第4変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を用いる場合に、オート連打の機能の有効または無効の設定が可能な構成において、たとえば、オート連打の機能の有効または無効の再度の設定を行なう際に、プッシュボタン120を一旦操作してオート連打の機能の有効または無効を切り替えた後、プッシュボタン120の操作を一旦止めて、改めてプッシュボタン120を操作しなければ、再度オート連打の機能の有効または無効の切り替えを行なえないように制限する制御を実行する。このような制御を行なえば、意図しない動作の検出が行なわれてしまうことを防止することができる。
[オート連打演出の演出制御例]
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100により、オート連打動作を含む連打動作が遊技者により実行されたことに応じて特定演出を実行可能な特定連打演出の演出制御例について説明する。以下に示す特定連打演出は、前述した実施の形態に説明した各種演出制御と組合せて実行可能である。
特定連打演出は、遊技者による特定動作を検出可能な動作検出手段の検出有効期間中において、たとえば連打のように、遊技者が複数回の動作を行なう連続動作が実行されたことに応じて実行される演出である。
[特定連打演出例]
図62は、特定連打演出例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図62(A)〜(D)に、特定連打演出において演出表示装置9で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。特定連打演出は、特定の変動パターンでの変動表示が実行されるときにおいて、変動表示の開始時から所定期間経過時からに、たとえばバトル演出のような特定の演出が実行されるときに、実行可能である。
特定連打演出が行なわれるバトル演出が実行されるときには、図62(A)に示すように、バトルの開始前の事前表示として、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが登場し、「シンプルバトル」というような、シンプルバトル演出を特定する文字が表示される事前表示が所定期間(たとえば、2〜3秒間)に亘り行なわれる。事前表示としては、さらに、敵キャラクタ95のライフ(耐久力)をレベル表示するライフ表示領域99が表示される。
シンプルバトル演出は、パチンコ遊技機1で実行可能なバトル演出のうち、比較的簡素な演出が実行されるバトル演出である。シンプルバトル演出においては、図62(B),(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン120の連打操作に応じて、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが対戦するバトル演出が進行する。シンプルバトル演出においては、連打操作に応じ、特定演出として、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃し、その攻撃に対応して敵キャラクタ95に対応するライフ表示領域99でのライフのレベル表示が減少する。このように、シンプルバトル演出においては、連打操作に応じた特定演出として、連打操作の実行がライフ表示領域99でのライフのレベル表示に作用する作用演出が行なわれる。
シンプルバトル演出においては、演出図柄(特別図柄)の変動表示結果が大当り表示結果となることが決定されているときに、図62(D)に示すように、バトル演出においてライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になり、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、シンプルバトル演出においては、演出図柄(特別図柄)の変動表示結果がはずれ表示結果となることが決定されているときに、バトル演出においてライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならず、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(たとえば「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。
シンプルバトル演出では、遊技者によるプッシュボタン120の連打操作に応じて演出が進行する。連打操作としては、遊技者がプッシュボタン120を自力で連打することにより実行される自力連打の操作と、遊技者がプッシュボタン120を特定時間(たとえば1秒間以上等)長押し操作(継続押し操作)することにより実行されるオート連打の操作とのいずれが実行可能である。連打操作に応じた演出が実行されるときの演出モードとして、自力連打の操作に応じた演出が実行されているときの演出モードが自力連打モードと呼ばれ、オート連打の操作に応じた演出が実行されているときの演出モードがオート連打モードと呼ばれる。
シンプルバトル演出における連打操作の操作(検出)有効期間は、予め定められた期間(たとえば、10秒間等)に設定されている。オート連打は、前述したように、プッシュボタン120を特定時間(たとえば、1.0秒間等)に亘り長押し操作したことに基づいて、実行条件が成立してオート連打の機能による操作の検出が開始され、長押し操作の継続期間として0.5秒間等のような期間が経過するごとに操作回数を1つずつカウントして、あたかもプッシュボタン120の連打が実行されたとみなして操作検出が行なわれる機能である。このようなオート連打の操作(検出)有効期間としては、特定期間(たとえば、4.5秒間等)が設定されている。
シンプルバトル演出が実行される演出期間においては、オート連打が開始可能な期間と、オート連打が開始不可能な期間とが設けられている。オート連打開始可能期間においては、図62(B)に示すように、「連打!!長押しでオート連打」というようなメッセージ画像を表示するオート連打開始可能期間であることを報知する演出が行なわれる。一方、オート連打開始不可能期間においては、図62(C)に示すように、「連打!!自力連打」というようなメッセージ画像を表示するオート連打開始不可能期間であることを報知する演出が行なわれる。
[オート連打演出の演出制御タイミング例]
次に、特定連打演出における自力連打およびオート連打に関する操作演出制御タイミングの一例を説明する。図63は、特定連打演出における自力連打およびオート連打に関する操作演出制御タイミングを示すタイミングチャートである。
図63に示すように、特定連打演出においては、連打操作の有効期間が、たとえばリーチ状態の開始時のような第1タイミングから、変動表示終了直前時のような第2タイミングまでのような所定期間(たとえば、10秒間等)に設定されている。
自力連打開始可能期間は、連打操作の有効期間の全期間に対応して設定されている。オート連打開始可能期間としては、連打操作の有効期間中における期間開始時から予め定められた期間(たとえば、0.5秒間)経過時から開始され、特定期間(たとえば、連打操作の有効期間における前半期間)経過時までの期間が設定されている。なお、オート連打開始可能期間としては、連打操作の有効期間中における期間開始時から開始されてもよい。オート連打開始不可能期間としては、連打操作の有効期間中におけるオート連打開始可能期間の経過後の期間が設定されている。
自力連打開始可能期間中においては、自力連打の実行に応じたライフ表示領域99への作用演出の作用態様(ライフ減少態様)の度合が所定度合以下の度合に制御される自力連打低作用設定期間と、自力連打の実行に応じたライフ表示領域99への作用演出の作用態様(ライフ減少態様)の度合が所定度合よりも高い度合に制御される自力連打高作用設定期間とが含まれている。これにより、同じ自力連打開始可能期間中でも、自力連打低作用設定期間と、自力連打高作用設定期間とで、自力連打に対応して実行される作用演出の作用態様(作用度合)が異なる。このように、自力連打開始可能期間は、操作有効期間の残期間に応じて、作用演出の作用態様が異なるように設定されている。
自力連打開始可能期間と連打操作有効期間とが同じであるので、連打操作有効期間中は、基本的にいつでも自力連打操作をすることが可能であり、その自力連打操作に応じて、前述した作用演出が実行可能である。自力連打開始可能期間中における自力連打低作用設定期間には、自力連打に基づいて低作用の作用演出が実行可能である。自力連打開始可能期間中における自力連打高作用設定期間には、自力連打に基づいて高作用の作用演出が実行可能である。
このように自力連打開始可能期間が、前半部を自力連打低作用設定期間とし、後半部を自力連打高作用設定期間とすることにより、自力連打に応じた作用演出が変動表示結果の導出表示タイミングに対応するように、演出を連携させることができる。たとえば、自力連打開始可能期間中において、自力連打の開始タイミングが自力連打低作用設定期間中のタイミングであるときは、自力連打に応じて、自力連打低作用設定によるゆっくりとした作用演出が進行し、その後、期間経過により自力連打高作用設定期間となったときは、自力連打に応じて、早急な作用演出が進行し、変動表示結果の導出表示前のタイミングで、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルを変動表示結果に応じた値にする演出が行なわれる。たとえば、大当り表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のライフ表示のレベルを導出表示前に「0」にし、はずれ表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のライフ表示のレベルを導出表示直前に「1」以上の特定のレベルにする演出が行なわれる。
また、自力連打開始可能期間中において、自力連打の開始タイミングが自力連打高作用設定期間中のタイミングであるときは、自力連打高作用設定により、自力連打開始当初から、自力連打に応じて、早急な作用演出が進行し、変動表示結果の導出表示前のタイミングで、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルを変動表示結果に応じた値にする演出をすることが可能とされている。
連打操作有効期間中におけるオート連打開始可能期間中では、オート連打の実行に応じたライフ表示領域99への作用演出の作用態様(ライフ減少)の度合が、一定の度合に制御される。これにより、オート連打開始可能期間は、操作有効期間の残期間によらず、作用演出の作用態様が一定となるように設定されている。
オート連打開始可能期間には、プッシュボタン120の予め定められた時間(たとえば、1秒間)以上の長押し操作に基づいて連打操作が実行されたとみなされてオート連打が開始可能であり、そのオート連打操作に応じて、前述した作用演出が実行可能である。連打操作有効期間中におけるオート連打開始不可能期間には、プッシュボタン120の予め定められた時間以上の長押し操作が開始されても連打操作が実行されたとみなされず、オート連打が開始不可能である。オート連打開始可能期間中においては、オート連打に基づいて、自力連打開始可能期間中とは異なり、一定の作用態様での作用演出が実行可能である。
このようにオート連打開始可能期間に開始可能なオート連打が実行されるときには、オート連打の開始当初から終了までの間において一定の作用態様での作用演出が実行可能であることにより、オート連打に応じて、オート連打作用設定による一定の作用演出が進行し、変動表示結果の導出表示前のタイミングで、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルを前述したような変動表示結果に応じた値にする演出が行なわれる。
なお、オート連打開始可能期間と自力連打低作用設定期間とが同一期間として設定され、オート連打開始不可能期間と自力連打高作用設定期間とが同一期間として設定されてもよい。また、図63のように、オート連打開始可能期間と自力連打低作用設定期間とを異なる期間に設定する場合には、たとえば、期間の始まりと期間の終りとのうち少なくとも一方が異なる期間に設定されてもよい。また、オート連打開始不可能期間と自力連打高作用設定期間とが異なる期間に設定されてもよく、その場合には、たとえば、期間の始まりと期間の終りとのうち少なくとも一方が異なる期間に設定されてもよい。
次に、特定連打演出における各種連打の実行に応じた作用演出の演出態様の関係を説明する。図64は、特定連打演出の作用設定テーブルを示す図である。図64の特定連打演出の作用設定テーブルは、ROM112に記憶されており、自力連打低作用設定期間内の自力連打の実行に応じた作用演出、自力連打高作用設定期間内の自力連打の実行に応じた作用演出、または、オート連打開始可能期間内のオート連打の実行に応じた作用演出が実行されるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100により参照され、設定されているデータが作用演出に用いられる。
図64に示すように、自力連打低作用設定期間内の自力連打の実行時には、自力連打における1打(1自力打)に対応する演出ごとにライフ表示領域99において5レベル分のライフ表示を減少させる作用演出態様が設定される。自力連打高作用設定期間内の自力連打の実行時には、自力連打における1打(1自力打)に対応する演出ごとにライフ表示領域99において20レベル分のライフ表示を減少させる作用演出態様が設定される。オート連打開始可能期間内のオート連打の実行時には、長押し操作に基づくオート連打における1打(1オート打)に対応する演出ごとにライフ表示領域99において10レベル分のライフ表示を減少させる作用演出態様が設定される。このように、特定連打演出においては、自力連打の実行に応じた作用演出をする第1作用演出と、オート連打の実行に応じた作用演出をする第2作用演出とが含まれる。
図64に示すように、自力連打については、2つの設定期間のうち、プッシュボタン120が操作されたときにおける連打操作有効期間の残り時間が短い方の自力連打高作用設定期間が、プッシュボタン120が操作されたときにおける連打操作有効期間の残り時間が長い方の自力連打低作用設定期間中と比べて、作用演出での作用規模、すなわち、ライフ表示の減少量が大きくなるように設定されている。このように、連打操作有効期間の残り期間に応じて、作用演出の作用態様が異なることにより、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。さらに、連打操作有効期間の残り期間が少なくなるにしたがって作用演出の作用規模が大きくなることにより、残り期間が少なくても連打操作演出の面白みを担保することが可能となるので、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
図64に示すように、自力連打の実行時と、オート連打の実行時とで作用演出の作用度合が異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて演出の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。また、オート連打の実行時には、作用演出の作用度合が一定であり、作用演出の作用度合が自力連打低作用設定期間と自力連打高作用設定期間とで相違するような自力連打の実行時と比べて、演出パターンが異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、自力連打高作用設定期間内の自力連打の実行時には、連打に応じた作用演出の作用度合が、自力連打低作用設定期間内の自力連打の実行時と比べて高いので、自力連打を開始したタイミングが遅くなっても、自力連打による作用演出の進行が変動表示の表示結果を導出表示する前のタイミングまでに間に合う(たとえば、大当り表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のレベルを導出表示前に「0」にし、大当り表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のレベルを導出表示前に「1」以上の特定のレベルにする。)ようにすることができる。
オート連打は、オート連打開始可能期間の経過後、オート連打開始不可能期間において、連打操作が開始されても実行されない。しかし、連打操作有効期間の全期間に亘り自力連打が実行可能であり、オート連打開始不可能期間においては、自力連打高作用設定により作用演出の作用規模が大きくなるので、遊技者がオート連打を開始させ損ねてオート連打開始可能期間が経過したときであっても、その後に遊技者が自力連打をすれば、高作用設定演出により面白みがある演出を遊技者に提供することができる。
[連打演出処理]
次に、図62〜図64を用いて説明した特定連打演出をするために演出制御用マイクロコンピュータ100で実行される連打演出処理について説明する。図65は、連打演出処理を示すフローチャートである。図65の連打演出処理は、前述の演出制御プロセス処理に含まれる処理である。
操作演出処理においては、まず、現在が図63に示す特定操作演出における連打演出有効期間中であるか否かを判定する(SA1)。SA1においては、変動表示の開始時に受信した演出制御コマンドと、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値とを確認することに基づいて、現在が、特定操作演出における連打演出有効期間中であるか否かを判定する。このような判定が可能であるのは、特定操作演出が、特定の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したときに実行され、連打演出有効期間が当該変動パターンの開始時から所定の期間に設定されるからである。
SA1で連打演出有効期間中ではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、SA1で連打演出有効期間中であると判定されたときは、現在が図63に示すオート連打モード演出の実行中であるか否かを判定する(SA2)。SA2の判定がされる連打操作有効期間中においては、演出制御プロセス処理に含まれる特定の処理により、変動表示の開始時からの時間経過に応じて、図62(B)に示すようなオート連打開始可能期間であることを報知する演出、または、図62(C)に示すようなオート連打開始不可能期間であることを報知する演出が実行される。オート連打モードでの演出の実行中には、オート連打モードであることを示すフラグがセットされる(SA12で説明)ので、SA2においては、そのようなフラグのデータを確認することにより、オート連打モードでの演出の実行中であるか否かが判定される。
SA2でオート連打モード演出中であると判定されたときは、後述するSA18に進む。一方、SA2でオート連打モード演出中ではないと判定されたときは、プッシュセンサ124からの検出信号の入力の有無に基づいて、プッシュボタン120が操作されているか否かを判定する(SA3)。SA3でプッシュボタン120が操作されていないと判定されたときは、処理を終了する。一方、SA3でプッシュボタン120が操作されていると判定されたときは、プッシュボタン120が長押し操作されているか否かを判定する(SA4)。SA4で長押し操作されているか否かは、たとえば演出制御用マイクロコンピュータ100でのタイマ割込み処理の所定ルーチンにおいてプッシュセンサ124からの操作検出信号の入力が所定処理回数(所定期間)以上継続していることが確認されたか否かに基づいて判定される。
SA4で長押し操作がされていないと判定されたときは、後述するSA13に進む。一方、SA4で長押し操作がされていると判定されたときは、オート連打の実行条件を満たす長押し操作(たとえば、1秒間以上の長押し操作)がされているか否かの判定中であるときにセットされるオート連打判定中フラグがセットされているか否かを判定する(SA5)。
SA5でオート連打判定中フラグがセットされていないと判定されたときは、現在が図63に示すオート連打開始可能期間の終了前のタイミング(オート連打開始可能期間の開始前における連打操作有効期間も含む)であるか否かを判定する(SA6)。SA6では、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値を確認することに基づいて、現在がオート連打開始可能期間の終了前のタイミングであるか否かが判定される。SA6でオート連打開始可能期間の終了前のタイミングであると判定されたときは、現在実行されている長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かを判定(確認)するために、オート連打判定中フラグをセットし(SA7)、処理を終了する。一方、SA6でオート連打開始可能期間の終了前のタイミングではないと判定されたときは、オート連打判定中フラグをセットせずに処理を終了する。
また、SA5でオート連打判定中フラグがセットされていると判定されたときは、現在が図63に示すオート連打開始可能期間の終了後のタイミングであるか否かを判定する(SA8)。SA8では、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値を確認することに基づいて、現在がオート連打開始可能期間の終了後のタイミングであるか否かが判定される。SA8でオート連打開始可能期間の終了後のタイミングであると判定されたときは、オート連打判定中フラグをリセットし(SA9)、処理を終了する。これにより、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の終了タイミングを跨ぐ場合は、長押し操作がされてもオート連打が実行されない。つまり、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間の終了タイミングとなる場合は、長押し操作がされてもオート連打が実行されない。
なお、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の終了タイミングを跨ぐような長押し操作がされた場合に、オート連打の実行条件が成立し、オート連打が実行されるようにしてもよい。つまり、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間の終了タイミングとなる場合でも、1秒間以上の長押し操作がされたときに、オート連打が実行されるようにしてもよい。
一方、SA8でオート連打開始可能期間の終了後のタイミングではないと判定されたときは、1秒間以上の長押し操作がされているというオート連打条件が成立したか否かを判定する(SA10)。SA10でオート連打条件が成立したか否かは、たとえば演出制御用マイクロコンピュータ100でのタイマ割込み処理の所定ルーチンにおいてプッシュセンサ124からの操作検出信号の入力が継続している時間を計時し、その計時時間がオート連打の実行条件を満たしたか否かに基づいて判定される。
SA10でオート連打の実行条件が成立していないと判定されたときは、処理を終了する。一方、SA10でオート連打の実行条件が成立したと判定されたときは、オート連打判定中フラグをリセットし(SA11)する。そして、図64に示すような作用演出の設定がされるオート連打作用演出態様設定を選択して、オート連打作用演出態様設定によるオート連打モードでの演出を開始し(SA12)、処理を終了する。これにより、一定の作用演出が行なわれるオート連打演出が実行される。SA12において、オート連打モードでの演出を開始するときには、オート連打モードでの演出の実行中であることを示すフラグがセットされる。
SA6〜SA12に示すように、連打演出処理では、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間内のタイミングとなる場合は、長押し操作が連打操作とみなされて、オート連打が実行される。
連打演出処理においては、SA6,SA7,SA10〜SA12に示すように、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間内のタイミングとなる場合に長押し操作が連打操作とみなされて、オート連打が実行されるので、たとえば、オート連打開始可能期間の開始前の連打操作有効期間中から長押し操作を開始した場合でも、長押し操作の期間が1秒間以上となったときは、オート連打の演出が実行される。つまり、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の開始タイミングの前後を跨ぐ場合は、長押し操作に応じてオート連打が実行可能である。なお、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の開始タイミングの前後を跨ぐ場合は、長押し操作に応じてオート連打が実行されないようにしてもよい。
前述したSA2でオート連打モード演出中であると判定されてSA18に進んだときは、プッシュボタン120の長押し操作中であるか否かが判定される(SA18)。SA18での判定は、SA4での判定と同様に行なわれる。SA18により長押し操作中であると判定されたときは、SA12により設定されて実行中のオート連打モードでの演出を実行(実行継続)し(SA19)、処理を終了する。一方、SA18により長押し操作中ではないと判定されたときは、実行中のオート連打モードでの演出を終了し(SA20)、処理を終了する。SA20によりオート連打モードでの演出を終了するときには、前述したオート連打モードであることを示すフラグがリセットされる。
また、前述したSA4で長押し操作がされていないと判定されてSA13に進んだときは、オート連打判定中フラグがセットされているか否かを判定する(SA13)。SA13でオート連打判定中フラグがセットされているときは、長押し操作がされていないことに応じて、オート連打判定中フラグをリセットし(SA14)、SA15に進む。これにより、長押し操作が1秒間に満たないタイミングでオート連打判定中であるときに、単押し操作(長押しとはことなる短い期間の操作)がされたときは、オート連打の判定が終了し、オート連打が実行されない。一方、SA13でオート連打判定中フラグがセットされていないときは、そのままSA15に進む。
SA15では、現在が図63に示す自力連打低作用設定期間中であるか否かを判定する(SA15)。SA15では、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値を確認することに基づいて、現在が自力連打低作用設定期間中であるか否かが判定される。
SA15で自力連打低作用設定期間中であると判定されたときは、図64に示すような低作用演出の設定がされる自力連打低作用演出態様設定を選択して、自力連打低作用演出態様設定による自力連打モードでの1打に対応する演出を実行し(SA16)、処理を終了する。これにより、低作用演出が行なわれる自力連打演出が実行される。一方、SA15で自力連打低作用設定期間中でないと判定されたとき、すなわち、自力連打高作用設定期間中であるときは、図64に示すような高作用演出の設定がされる自力連打高作用演出態様設定を選択して、自力連打高作用演出態様設定による自力連打モードでの1打に対応する演出を実行し(SA17)、処理を終了する。これにより、高作用演出が行なわれる自力連打演出が実行される。
以上に説明した連打演出処理においては、SA6Y,SA10〜SA12に示すように、オート連打開始可能期間のような所定期間が経過するまではプッシュボタン120の特定期間の長押し操作に基づいて連打操作が実行されたとみなし、SA6Nに示すように、オート連打開始可能期間が経過した後のオート連打開始不可能期間にプッシュボタン120の長押し操作が開始されても連打操作が実行されたとみなされない。これにより、連打操作有効期間において所定期間が経過するか否かに基づいて、連打操作が実行されたとみなすか、連打操作が実行されたとみなさないかとすることにより、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
[特定連打演出の変形例]
次に、特定連打演出の変形例を説明する。
(1) 図65の連打演出処理では、オート連打開始可能期間の残り期間に関係なく、SA6,SA7によりオート連打の判定を開始させる例を示したが、これに限らず、オート連打開始可能期間の残り期間を確認し、確認した残り時間がオート連打の実行条件となる操作時間に満たないときは、オート連打の判定することなく、オート連打をしないようにしてもよい。
(2) 図64に示すように、オート連打については、一定の作用演出態様とする例を示した。しかし、これに限らず、オート連打は、図64に示す自力連打の作用演出態様のように、演出開始からの経過時間に応じて、低作用設定期間と、高作用設定期間とが設定されるようにしてもよい。
(3) 図64に示すように、自力連打については、演出開始からの経過時間に応じて、低作用設定期間と、高作用設定期間とが設定される例を示した。しかし、これに限らず、自力連打は、一定の作用演出態様がされるようにしてもよい。
(4) 図62に示したオート連打開始可能期間であることを報知する演出は、実行されないようにしてもよい。また、図62に示した連打開始不可能期間であることを報知する演出は、実行されないようにしてもよい。
(5) 特定連打演出としては、図62に示したようなバトル演出以外の各種演出(たとえば、連打に応じて、大当りとなる期待度を数値により「0%」〜「100%未満」または「100%」に変化させる演出等)として実行してもよい。
(6) 図63に示すように、オート連打演出開始可能期間は、連打操作有効期間中の中程に設定されたタイミングの経過時に終了する例を示した。しかし、これに限らず、オート連打演出開始可能期間は、連打操作有効期間における開始時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよく、連打操作有効期間における終了時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよい。
(7) 図63に示すように、自力連打低作用演出設定期間と、自力連打高作用演出設定期間とが切り替わるタイミングは、連打操作有効期間中の中程に設定されたタイミングの経過時に終了する例を示した。しかし、これに限らず、このような自力連打低作用演出設定期間と、自力連打高作用演出設定期間とが切り替わるタイミングは、連打操作有効期間における開始時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよく、連打操作有効期間における終了時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよい。
(8) オート連打の実行条件となる操作としては、操作手段の長押し操作を一例として説明したが、自力連打操作以外の所定操作であれば、どのような操作でもよい。たとえば、オート連打の実行条件となる操作としては、連打操作が可能な操作手段以外の操作手段(レバースイッチ、ジョグダイアル、ロータリースイッチ、タッチパネル等)が操作されたことをオート連打の実行条件としてもよい。
(9) 図62等においては、連打操作に応じた特定演出として、連打操作の実行がライフ表示領域99でのライフのレベル表示に作用する作用演出を一例として説明したが、連打操作に応じた特定演出としては、連打に応じて特定のエフェクトの色が変化する作用演出、連打に応じて特定の物体画像が破壊されて破壊度が変化する作用、連打に応じて特定のキャラクタの集合数が変化する作用演出、および、連打に応じて特定の第1のキャラクタ画像が第2のキャラクタ画像に変化する作用演出等のその他の演出を行なってもよい。
[第2の実施の形態の効果]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) SA6Y,SA10〜SA12に示すように、オート連打開始可能期間のような所定期間が経過するまではプッシュボタン120の特定期間の長押し操作に基づいて連打操作が実行されたとみなし、SA6Nに示すように、オート連打開始可能期間が経過した後のオート連打開始不可能期間にプッシュボタン120の長押し操作が開始されても連打操作が実行されたとみなされない。これにより、連打操作有効期間において所定期間が経過するか否かに基づいて、連打操作が実行されたとみなすか、連打操作が実行されたとみなさないかとすることにより、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(2) 図64に示すように、自力連打の実行時と、オート連打の実行時とで作用演出の作用度合が異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて演出の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)図64に示すように、連打操作有効期間の残り期間に応じて、作用演出の作用態様が異なることにより、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(4) 図64に示すように、連打操作有効期間の残り期間が少なくなるにしたがって作用演出の作用規模が大きくなることにより、残り期間が少なくても連打操作演出の面白みを担保することが可能となるので、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(5) オート連打の実行時には、作用演出の作用度合が一定であり、作用演出の作用度合が自力連打低作用設定期間と自力連打高作用設定期間とで相違するような自力連打の実行時と比べて、演出パターンが異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(6) 図59(A)〜(D)に示すように、変更有操作演出では、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から第2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出について遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 図58および図59の示唆表示領域960に示すように、事前表示および連打モード表示において、示唆表示領域960で攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれることにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(8) 図58(A)の事前表示等において、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれることにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となり、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(9)図59(A),(A1),(B),(C)に示すように、遊技者の操作が検出されたことに応じて、操作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるように、動作演出が第1動作演出から第2動作演出に変更可能であることにより、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(10) 図60(B)のように、図61のS906により、連打操作演出開始時から所定時間後に特定攻撃力アイコン表示が実行可能であることにより、連打操作演出の実行開始時から所定期間を置いて動作演出を連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるので、動作演出の変更時期に面白みが生じ、変更の意外性も生じるので、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(11) また、図59(A)(B),(C)に示すように、報知画像110を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出を実行した後に、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出に変化に遊技者が戸惑うことを抑制することができる。
(12) また、動作演出として、図59のような変更有操作演出に加え、図58のような変更無操作演出が実行可能であるので、動作演出を変更せずに動作演出を終了するパターンが実行可能であることにより、動作演出が実行されるときに、動作演出の実行期間の最後まで、動作演出が変更される可能性に期待を持たせることが可能となる。
(13) 遊技者動作の検出に関する第1変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、検出有効期間よりも前から遊技者のプッシュボタン120の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする制御を実行することにより、適切に遊技者の所定演出への参加を促すことができる。
(14) 遊技者動作の検出に関する第2変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、演出図柄の変動表示中でない期間に、オート連打の機能を有効とするか無効とするかの設定を可能とすることにより、意図しないタイミングで連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出が行なわれてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを抑止することができる。
(15) 遊技者動作の検出に関する第3変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、状況に応じて異なる間隔により連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとすることにより、状況に合せた動作演出を行なうことができる。
(16) 遊技者動作の検出に関する第4変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、オート連打の機能の有効または無効を切り替えた後、プッシュボタン120の操作を一旦止めて、改めてプッシュボタン120を操作しなければ、再度オート連打の機能の有効または無効の切り替えを行なえないように制限することにより、意図しない動作の検出が行なわれてしまうことを防止することができる。
[第2の実施の形態のその他の変形例]
次に、その他の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96においては、大当りとなることが確定したことが特定可能な情報を示唆するアイコンとしての大当り確定アイコンが表示可能であってもよい。そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、前述の変更無操作演出および変更有操作演出とは演出に用いる操作パターンが異なる演出に発展(分岐)し、発展した演出が実行されるようにしてもよい。また、そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、大当り確定アイコンが操作により消化された時点で連打操作演出が終了してもよいし、大当り確定アイコンが操作により消化された後に連打操作演出の期間が終了するまで連打操作演出を継続させてもよい。
(2) 前述した実施の形態では、1つの特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更される例を示したが、これに限らず、複数の特定攻撃力アイコン96Bを表示可能とし、複数の特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更されるようにしてもよい。
(3) 前述した実施形態では、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」というような最初に表示された状態での色および形状を変化させる演出をしてもよい。たとえば、最初に「白」で表示されていたアイコンを途中で「赤」に変化させたり、最初に「白」等の円形で表示されていた基本攻撃力アイコン96Aを途中で「☆」形状の特別攻撃力アイコン96Bに変化させたりしてもよい。
(4) 前述した実施形態では、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」が操作に応じて消化されるときに、プッシュボタン120を振動させる(振動機能を付加する)ことにより、振動するか否かにより大当り期待度の大きさを示唆するようにしてもよい。たとえば、プッシュボタン120が振動したときには、振動しないときよりも大当りとなる期待度が高くなるようにすればよい。また、プッシュボタン120を振動させるときの振動の強さを複数段階で切替えられるようにしておき、たとえば、「赤」の基本攻撃力アイコン96Aであれば弱振動で振動させ、「☆」形状の特別攻撃力アイコン96Bであれば強振動で振動させるようにしてもよい。
(5) 前述した実施形態では、プッシュボタン120を複数色のいずれかの色で発光可能な構造(発光装置を内蔵した構造)とし、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」が操作に応じて消化されるときに、プッシュボタン120の色を、アイコンの色と同じ色に変化させるようにしてもよい。また、「☆」形状の特別攻撃力アイコン96Bについては、プッシュボタン120の色を虹色のような特別色に変化させるようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態では、1つの特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、1回変更される例を示したが、これに限らず、複数の特定攻撃力アイコン96Bを表示可能とし、複数の特定攻撃力アイコン96のうち、1つの特定攻撃力アイコン96が操作により消化されるごとに、異なる種類(異なる操作パターン)の動作演出に変更されるようにしてもよい。
(7) 前述した実施の形態では、基本攻撃力アイコン96Aとして複数種類の攻撃力のアイコンが設けられた例を示した。しかし、これに限らず、基本攻撃力アイコン96Aとしては、攻撃力が同じ1種類のアイコンのみを用いるようにしてもよい。
(8) 遊技者の操作が検出されるごとに所定の作用をする作用演出としては、前述した攻撃演出ではなく、自動車レースの演出(味方キャラクタが乗った自動車が1着となれば大当りとなる演出等)において、味方キャラクタAが乗った自動車の速度を加速する演出等のその他の演出を実行してもよい。つまり、作用演出は、動作検出手段により遊技者の動作が検出されるごとに、当該動作に応じて所定の作用をする演出であればどのような演出であってもよい。このような自動者レースの演出において作用演出の種類を示唆する示唆表示は、加速度を示すアイコン等が用いられればよい。
(9) 示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96においては、大当りとなることが確定したことが特定可能な情報を示唆するアイコンとしての大当り確定アイコンが表示可能であってもよい。そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、前述の変更無操作演出および変更有操作演出とは演出に用いる操作パターンが異なる演出に発展(分岐)し、発展した演出が実行されるようにしてもよい。また、そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、大当り確定アイコンが操作により消化された時点で連打操作演出が終了してもよいし、大当り確定アイコンが操作により消化された後に連打操作演出の期間が終了するまで連打操作演出を継続させてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたときに必ず操作演出の種類が変更される例を示した。しかし、これに限らず、特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたときに、所定割合(たとえば、10%等)で操作演出の種類が変更されないようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態では、第1動作演出として連打操作演出を示し、第2動作演出として一撃操作演出を示したが、これに限らず、第1動作演出として一撃操作演出を用い、その一撃操作演出ではずれたときに、第2動作演出として連打操作演出を実行するように、動作演出を変更するようにしてもよい。
(12) 前述の実施形態では、リーチ状態において実行される動作演出を対象として、遊技者の操作(動作)検出に応じて、動作演出の種類を変更する例を示した。しかし、これに限らず、リーチ状態以外の状態において実行される動作演出を対象として、遊技者の操作(動作)検出に応じて、動作演出の種類を変更するようにしてもよい。
(13) 前述の実施形態では、図60に示したように、変更有操作演出と、変更無操作演出とで演出期間の長さが同じである例を示した。しかし、これに限らず、変更有操作演出と、変更無操作演出とでは、演出期間が異なるようにしてもよい(たとえば、変更有操作演出の方が変更無操作演出よりも演出期間が長くなるようにしてもよい)。
(14) 前述の実施形態では、図60に示したように、変更有操作演出を1種類のみ設けた例を示したが、これに限らず、変更有操作演出は、複数種類設け、演出の種類により大当りとなる期待度が異なるように選択割合を設定してもよい。その場合においては、基本的に、大当りとなる期待度によらず、演出期間の長さを同じとしてもよく、大当りとなる期待度により演出期間の長さが異なるようにしてもよい(たとえば、大当りとなる期待度が高くなるにしたがって演出期間が長くする等)。
(15) 前述の実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、前述した実施形態はこれに限定されるものではなく、たとえば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にもこの発明を適用可能である。また、前述した実施形態は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロットマシンに適用してもよい。このように、前述した実施形態は、遊技が可能な遊技機であれば、どのような遊技機に適用してもよい。
(16) 前述した実施の形態では、図58および図59に示すように、攻撃力アイコン96として、色により攻撃力の強さを示唆する例を示したが、これに限らず、攻撃力アイコン96の代わりに、ナイフ、ピストル、ライフル銃等の攻撃用の複数種類のアイテムを表示してもよい。その場合には、アイテムの種類により攻撃力の強さが示唆される。
(17) 遊技者にとって有利な有利状態としては、大当り遊技状態を一例として説明したが、これに限らず、前述した大当り遊技状態の他に、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
[他の実施の形態]
前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態のうち、全部または一部の構成を任意に組合せるようにしてもよい。たとえば、以下のような遊技機が考えられる。
可変表示を実行可能な遊技機であって、
可変表示に対応する特定表示(例えば、保留表示、アクティブ表示)を、少なくとも、通常態様(例えば、「白」)と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様(例えば、「赤」)と、演出内容を示唆する第2特定態様(例えば、演出示唆表示態様(第1特殊示唆態様、第2特殊示唆態様、擬似連示唆態様、SP示唆態様))とを含むいずれかの表示態様にて表示可能な特定表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS662,S662a,S3713,S3717,S3721,S3725,S3726,S4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行する部分)と、
第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS8004において選択したプロセステーブルに応じてステップS8006,S8105を実行することにより、特殊ゾーン演出、擬似連、およびスーパーリーチ演出を実行可能な部分)と、
遊技者による動作(プッシュボタン120の操作等)を検出可能な動作検出手段(プッシュセンサ124等)と、
前記動作検出手段により検出有効期間において遊技者が複数回の動作を行なう連続動作(プッシュボタン120の連打操作)が実行されたことに応じて特定演出(図62のような連打操作演出)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図65の連打演出処理等)とを備え、
特定表示手段は、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたとき(例えば、示唆された内容の演出が実行された5秒後)に該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4702,S4705,S4708,S4711,S4714を実行することにより、保留変化パターンとしてP02〜P05のいずれかが選択されていた場合には、第2表示態様である演出示唆表示態様にて表示していた保留表示またはアクティブ表示を、第1特定態様である「赤」に変化可能である)、
前記特定演出実行手段は、
遊技者による前記連続動作とは異なる所定動作(プッシュボタン120の長押し操作)に基づいて、前記連続動作が検出されたとしてみなして前記特定演出を実行可能であり(図65のSA10〜SA12、SA18,SA19)、
前記検出有効期間において、所定期間(図63のオート連打開始可能期間)が経過するまでは前記所定動作に基づいて前記連続動作が実行されたとみなし(図65のSA6Y,SA7〜SA12)、当該所定期間が経過した後(図63のオート連打開始不可能期間)に前記所定動作が開始されても前記連続動作が実行されたとみなさない(図65のSA6N)。
このような構成によれば、特定態様に対する期待感を高めることができる。また、第1作用演出と第2作用演出とで作用演出の作用態様が異なることにより、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
たとえば、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行する期間、および、連続動作が実行されたことに応じて実行される特定演出を実行する期間が、重複するようにしてもよい。このようにすれば、両演出により遊技の興趣を相乗的に高めることができる。
また、特定表示の表示態様を第2特定態様で表示した後に、連続動作を促す促進演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、第2特定態様で特定表示が表示されることによって、遊技者にとって有利な状態となる期待度を高めることができるので、遊技者に対して連続動作の動機付けを与えることができ、連続動作を遊技者により強く促すことができる。
また、連続動作が実行されたことを条件として、特定表示の表示態様が第2特定態様に変化するようにしてもよい。このようにすれば、連続動作をすれば特定表示が第2特定態様に変化するかも知れないという期待感を遊技者に与えることができるため、遊技者に対して連続動作の動機付けを与えることができ、連続動作を遊技者により強く促すことができる。
また、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が、連続動作が実行されたことに応じて実行される特定演出であることとしてもよい。このようにすれば、連続動作が実行されたことに応じて、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されるので、遊技者に対して連続動作の動機付けを与えることができ、連続動作を遊技者により強く促すことができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。