JP6557586B2 - 攪拌反応カラムを用いたラテックスの調製 - Google Patents

攪拌反応カラムを用いたラテックスの調製 Download PDF

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Description

本開示は、攪拌反応カラムを用いて連続的に樹脂エマルションを生産するプロセスに関する。
トナーを調製するための従来の技術は、樹脂を粉砕して微粉末にすることを含み、これをふるい分けし、所望な粒径の粒子を回収する。このプロセスは、時間がかかり、形状または粒径という点で粒子が均一ではないトナー生成物が得られる。もっと最近では、トナーを生産するための乳化凝集(EA)方法が使用される。EA技術は、例えば、米国特許第5,853,943号に開示されるようなバッチ式または半バッチ式の乳化重合を含んでいてもよい。EA/融着プロセスの他の例は、米国特許第5,902,710号;第5,910,387号;第5,916,725号;第5,919,595号;第5,925,488号、第5,977,210号および第5,994,020号、および米国特許公開第2008/0107989号に示される。
トナーを製造するための樹脂粒子を製造するための転相乳化(PIE)の従来の一溶媒系または二溶媒系のプロセスは、粒径が約140〜約230nmのラテックス粒子を製造することが知られており(例えば、米国出願公開第20110200930号および第20110281215号)、例えば、カーボンブラック顔料粒子の有効な分散には適していない場合がある。有機溶媒(例えば、メチルエチルケトン(MEK)およびイソプロパノール(IPA))を使用し、樹脂を溶解し、溶解した樹脂を含有する有機相を調製し、溶解した樹脂混合物に塩基を加えることによって樹脂酸基を中和する任意の工程の後、水を加えることによって転相が誘発され、樹脂粒子を含む水中油(O/W)分散物またはエマルションを生成し、最後に、その後のPIE反応で再使用するために液体(すなわち、溶媒および水)を除去し、ラテックスを得る。
PIE反応から有機溶媒および水を除去し、有機を豊富に含むフラクションは、主に、有機溶媒と、少量の中和剤および水を含み、水を豊富に含むフラクションは、主に水を含み、少量の有機溶媒と中和剤を含む。溶媒を豊富に含むフラグメントに、無希釈の有機溶媒を補給し、これを使用し、その後のPIE反応で樹脂を溶解することができる。水を豊富に含むフラクションを、その後のPIE反応に使用し、転相を誘発することができる。
PIEプロセスは、一般的に、バッチ態様で実施され、時間およびエネルギーを消費する。このプロセスをもっと大きな反応器にスケールアップすると、体積に対する表面の比率が低くなり、溶媒を除去するための蒸留時間がもっと長くなり、全体的なプロセスの時間が長くなり、費用がかかるため、この方法のスケールによる経済性を達成するための企ては、通常はうまくいかない。高収率でトナーのためのラテックスを製造するための費用対効果の高い方法が有益であろう。
本開示は、トナーのための樹脂エマルションを調製するための攪拌反応カラム(ARC)を用いた連続的な転相乳化(PIE)プロセスを記載する。
いくつかの実施形態において、樹脂エマルションを作製するための方法は、樹脂、溶媒、任意要素の中和剤、任意要素の界面活性剤および水を合わせて混合物を作成することと、場合により、(場合によりARC中で)混合物中の樹脂を中和することと、水および混合物をARCに加え、転相を得て、水中油エマルションを得ることと、場合により、このエマルションまたは樹脂粒子を回収することとを含む。
いくつかの実施形態において、ARCは、フロースルー設計を有し、アジテーターが同軸状に回転し、流体がARC全体を流れる。1つ以上の投入口からエマルションをARCに流す前または流している間、エマルション相を転相させるための水を加えてもよい。ARCは、エマルションを混合または攪拌するための1つ以上のブレードを備えていてもよく、1つ以上のブレードは、その中に1つ以上の孔または空隙を備えていてもよい。
いくつかの実施形態において、連続的なプロセスは、少なくとも2つのポンプによって制御されてもよく、1つはエマルションの供給を制御し、1つは水の添加を制御し、場合により、1つは中和溶液の添加を制御する。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、大きなバッチタンクに依存することなく、大量の供給スラリーまたは樹脂エマルションまたは混合物を取り扱うことができる連続的なPIEプロセスを提供する。このプロセスは、産業的なバッチ反応機よりも大きさおよび体積が小さい1つ以上のARCを用いて得られ、これによって、大量の流体が通過し、処理することができる。
簡単にいうと、ARCは、円柱形または管状の構造を備えていてもよく、円柱形は、規則的または均一な内部の細長い経路または空洞を有していてもよく、円柱形の経路は、円柱形の構造によって規定される内壁を備える。1つ以上の混合シャフトは、円柱形の経路の中央に配置されているか、または細長い空隙中に列になって存在しており、混合シャフトの長軸は、円柱形の長軸と平行である。いくつかの実施形態において、1つ以上のシャフトが、円柱形の経路の中央の外側の部位または領域に配置されている(すなわち、オフセットにある)。いくつかの実施形態において、1つ以上のシャフトは、円柱形の内側の周囲または長軸に平行な経路を記述してもよい。1つ以上のシャフトは、遊星型の動きで移動することができる。いくつかの実施形態において、シャフトは、円柱形の長さに沿って構成される。1つ以上のインペラは、混合シャフトに接続しており、1つ以上のインペラは、攪拌運動を向上させるためのブレード、プロペラまたは他のパドル様の構造に1つ以上の穴または空隙を有し、穴または空隙は、液体中のパドル様の構造の移動の抵抗を小さくする。穴または空隙は、周囲の移動から離れたさらなる流体の移動から、プロペラ様の構造またはこの構造付近の1つ以上の渦、1つ以上の渦巻きなどを含んでいてもよい流体の移動までを誘発することができる。任意のプロペラ様の構造を含む混合シャフトの直径は、内壁の直径の約15%〜約95%であってもよい。少なくとも2つのシャフトの場合には、複数の混合シャフトの並びは、インペラが、円柱形の内壁またはインペラと互いに衝突したり、接触したり、削り取ったりしないように並ぶが、隣接するシャフトからのプロペラ様の構造は、互いに組み合わさったメッシュなどであってもよい。
本明細書には、中空の容器を備え、中空の容器の長さが、中空の容器の幅より大きく、中空の容器の内側表面が円柱形であり、1つ以上の混合ロッドが、中心、中央部分、または中空の容器内に配置され、混合ロッドの長軸が、中空の容器の長軸に平行であり、1つ以上のインペラが混合ロッドに接続し、インペラに穴が開いていてもよい装置も記載される。
プロペラ様の構造は、任意の形状または配置であってもよく、例えば、設計上の1つの選択肢として、細長いブレード、異なる大きさまたは形状の複数のブレードなどであってもよく、目標は、最大混合または攪拌力によって樹脂混合物を十分に持ち上げることである。
ARCは、中空の管と、1つ以上の混合シャフトと、1つ以上のインペラとを備え、中空の管は、円柱形の内壁を有し、管の長さは、管の直径より大きく、混合シャフトは、中空の管と同軸であり、混合シャフトの長軸は、中空の管の長軸に平行し、混合シャフトは、混合シャフトの長軸に沿って回転可能であり、インペラは、混合シャフトに接続し、インペラは、混合シャフトから管の内壁に向かって放射線状に延び、インペラは、1つ以上の穴または空隙を含んでいてもよい。
一実施形態において、ARCは、カラムに対して同軸状に回転し、全体的な流体の流れに同軸状に回転するアジテーターを備えている。アジテーターは、エマルションに高い剪断力を付与してもよく、アジテーターは、高速で回転してもよく、1つ以上のブレードまたはインペラであってもよく、それぞれ1つ以上の穴または空隙を有する。ブレードは、カラムの長さにわたっていてもよい。カラムの中心から反応器の内壁まで測定されるブレードは、ブレードの遠位縁が、反応器の内壁にちょうど近づくまでを含め、任意の幅を有していてもよい。ブレードは、コアまたは中央の構造から放射状にカラムの長さ方向に延びていてもよい。中央の構造は、中央に設置されたブレードのドライブシャフト、アジテーターなどであってもよい。ARCは、エマルションがカラムを通り、プラグを流れる様式で通過するにつれて、均一の剪断速度分布を有する混合プロフィールを付与する。ARCは、軸方向の混合(軸に平行に対流する混合、バックミキシングと呼ばれる)を最低限にしつつ、平面での混合(対流が長軸に対して直交する面にあるような混合)が存在する。ARCの実際の構造は、設計上の選択である。
ARCは、内部のエマルションの移動によって生じる内圧(ARC中のエマルションの移動を促すような補助的な圧力、ARC内容物の高温を導入するか、または誘発する圧力)と、それによって、可能ならば、温度を上げることによって生じる内圧に耐え得る材料から作られていてもよい。従って、例えば、ARCは、金属、例えば、不活性な金属、例えば、ステンレス鋼から構築されていてもよい。
ARCの長さ全体で均一な混合を行い、プラグの流れと一貫した攪拌の組み合わせを与えてもよい。ARCの中心からインペラブレードを放射線状に並べてもよく、または、中央ではない位置から角度を付けられてもよい。それぞれの個々のブレードは、平らであってもよく、湾曲していてもよく、または曲がっていてもよい。個々のブレードは、インペラの中央の軸の周りのスパイラル状、例えば、らせん状の形態であってもよく、さらに、ARC全体に流体を流すように作用することができる。インペラブレードは、穴が開いていてもよく、穴または空隙は、任意の形状および任意の数であってもよく、ブレード全体に任意の様式で分布していてもよい。個々の穴または空隙は、ブレードに対して垂直であってもよく、ブレードに対して所定の角度を付けて開けられていてもよい。ARCは、1個より多いブレードを備えていてもよく、複数のブレードは、形状、大きさ、構造、空隙の数、空隙のパターンなどについて、同じであってもよく、または異なっていてもよい。ARCの実際の形状は、設計上の選択肢である。
内部の流体およびエマルションの温度を与え、維持するか、または調整するために、ARCは、例えば、ジャケットの外側にある内部加熱要素またはデバイス、またはARCの外側表面にあるインピンジ(impinge)を含む任意の温度制御手段を備えていてもよい。ジャケットおよび同様の覆いの場合には、ARCの温度に衝撃を与えるか、または影響を与えるための、従って、温度を変えるデバイス(例えば、加熱要素)を備えることによってその内容物の温度に衝撃を与えるか、または影響を与えるためのARCの外側表面に当接する層、膜、シートなど。または、外側のライニングまたは被覆は、ARCの表面を通過するか、または表面で加熱または冷却する流体の通過または流れを可能にし、ARCの温度を調節し、従って、その中の物質の温度を調節することができる。
設計上の選択肢として位置する1つ以上の投入口を使用し、塩基および/または水を、ARCの1箇所または種々の位置でARCに注入または導入し、樹脂を中和し、および/またはエマルションを油中水(W/O)エマルションから転相するか、または、水中油(O/W)エマルションまたは分散物(つまり、樹脂ラテックスを含む)へ分散してもよい。複数の口を1つのユニットまたはデバイスの制御下においてもよく、または、任意の組み合わせで別個に制御してもよい。ARCに加える前に、塩基および/または水を加熱してもよい。
反応器の外側の設計は、任意の形状であってもよく、一方、中空の中心は、一般的に、設計上、均一で十分な混合を目標としつつ、円形または円柱形である。管の長さは、一般的に、管の直径より長く、その結果、管の長さアスペクト比(長さ/直径)は、約8〜約30、例えば、約10〜約28、または約12〜約24である。反応器の片方の末端は、密封されていてもよく、反応器の反対側の末端は、開放されていてもよい。それに加え、反応器の片方の末端は、投入端であってもよく、材料が反応器に投入されてもよく、反応器の反対側の末端は、出口端であってもよく、反応器に投入された材料が反応器を出る。例えば、反応器は、投入口と出口を備えていてもよい。
反応器の中心は、反応器が内側の内壁と外側の外壁とを有するように、中空である。壁の間の空隙内を通って流体または気体の移動または流れを可能にし、例えば、ARCに、従って、その内容物に熱を移動するか、または冷却を可能にするために、反応器の内壁と反応器の外壁との間に空間または空隙が存在していてもよい。
または、本明細書に記載されるように、反応器は、ジャケット、ライニング、鞘などによって囲まれていてもよい。加熱液または冷却液が、ジャケットの温度が、反応器の加熱または冷却を制御するように、従って反応器中の流体の加熱または冷却を制御するように、反応器を囲むジャケットに導入されてもよい。
反応器は、反応器の内側に熱を効率的に移動させ、反応器中の要素と反応しない任意の材料、例えば、加熱または冷却を容易に伝える材料、例えば、ステンレス鋼から作られてもよい。
反応器の開放端を介し、混合シャフトを反応器に挿入してもよい。混合シャフトは、混合シャフトの長さが混合シャフトの幅または直径より大きいように設計することができる。混合シャフトは、本質的に反応基の長さにわたっていてもよい。混合シャフトは、任意の形状または設計を有していてもよく、任意の数の側面を有していてもよい。例えば、混合シャフトは、円形、楕円形、四角形、長方形などであってもよい。混合シャフトの最大直径または幅(1つ以上のブレードまたはインペラを含む)は、内壁の直径の約15%〜約95%である。例えば、混合シャフトの直径または幅は、反応器の内壁の直径の約25%〜約75%であってもよく、または、反応器の内壁の直径の約30%〜約70%であってもよい。
混合シャフトに接続するのは、1つ以上のインペラまたはブレードである。例えば、インペラは、混合シャフトに直接接続していてもよい。インペラは、混合シャフトから反応器の内壁に向かって混合シャフトから放射線方向に延びる。インペラは、ちょうど反応器の内壁に接するように延びてもよいが、反応器の内壁に接触していない。例えば、インペラは、内壁の半径より短いいくらかの量で混合シャフトから放射線状に延びていてもよい。
混合シャフトは、混合シャフトの長軸に沿って回転することができるように配置される。例えば、混合シャフトの回転軸は、例えば、内壁の直径の約半分である位置で反応器の中心に配置されていてもよく、または反応器の内壁に同心円状に配置されていてもよい。それに加え、混合シャフトの長軸は、反応器の長軸に実質的に平行である。実質的に平行とは、例えば、反応器の内壁の長軸とは約10℃以下だけ異なる混合シャフトの長軸を指す。
混合シャフトの末端は、反応器の末端を超えて延びていてもよい。例えば、混合シャフトの両末端が開放されている場合、混合シャフトは、両端を超えて延びていてもよい。しかし、反応器の片方の末端のみが開放されている場合、混合シャフトの片方の末端のみが、反応器の開放端を超えて延びていてもよい。混合シャフトの末端は、ドライブまたはモーターに挿入され、混合シャフトを回転させてもよい。
インペラが互いにオフセットにあるように、インペラを混合シャフトに取り付けていてもよい。例えば、2個のインペラが存在する場合、片方のインペラは、他のインペラよりも回転方向にもっと前側の位置にあるように取り付けられてもよい。それに加え、インペラは、長手方向に、混合シャフトの実質的な長さに沿って伸びていてもよい。従って、ブレードは、シャフトまたはカラムのほぼ長さ全体にわたっていてもよい。実質的な長さとは、例えば、インペラに接続していないシャフトよりもインペラに接続したシャフトの方が多い、混合シャフトの長さを指す。混合シャフトの実質的な長さに沿って延びるインペラは、反応器の長さ全体の均一な混合を実施することができる。
インペラは、1つ以上の穴または空隙も含み、このことは、インペラに穴が開いていてもよいことを意味する。インペラは、例えば、実質的に穴が開いていてもよい。実質的に穴が開いているとは、例えば、穴が開いていないインペラよりも穴が開いているインペラの方が多いインペラを指す。それに加え、穴は、穴がインペラの特定の領域にかたまらないように、インペラに沿って均一に分布していてもよい。
当業者は、混合シャフトが回転し、望ましい混合および転相を生じる速度を決定することができる。従って、1つ以上の混合シャフトを、約10rpm〜約300rpm、約15〜約275rpm、約20〜約250rpmの混合速度を生じるように操作することができる。
W/Oエマルションを、加圧下、ARCに導入し、望ましい速度のARCを通る流れを得てもよい。エマルションの滞留時間(すなわち、小分けしたエマルションが残るか、またはARCの中に含まれる合計時間)は、約0.5分〜約20分、約1〜約16分、約2〜約12分であってもよい。
特に示されない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される量、条件などを表現するあらゆる数字は、あらゆる場合に「約」という用語で修正されていると理解すべきである。「約」は、述べられている値の10%以下の変位を示すことを意味する。さらに、本明細書で使用する場合、「等価」、「同様」、「本質的に」、「実質的に」、「おおよそ」、「〜と合う」という用語またはこれらの文法的な変形語は、一般的に受け入れられる定義を有するか、または少なくとも「約」と同じ意味であると理解される。
樹脂
本開示のラテックスエマルションを作成するときに任意の樹脂を使用してもよい。いくつかの実施形態において、樹脂は、アモルファス樹脂、結晶性樹脂、および/またはこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態において、樹脂は、例えば、米国特許第6,593,049号および同第6,756,176号に記載される樹脂を含むポリエステル樹脂であってもよい。適切な樹脂は、米国特許第6,830,860号に記載されるようなアモルファスポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂の混合物も含んでいてもよい。適切な樹脂は、高分子量または低分子量のアモルファスポリエステル樹脂のいずれか、またはそれぞれの混合物を含んでいてもよい。
ポリエステル樹脂に加え、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリイソブチレート、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリプロピレン、これらの混合物などを含め、他のポリマー樹脂を使用してもよい。樹脂は、ポリエステル系、例えば、ポリ(エチレン−アジペート)、ポリ(プロピレン−アジペート)、ポリ(ブチレン−アジペート)、ポリ(ペンチレン−アジペート)、ポリ(ヘキシレン−アジペート)、ポリ(オクチレン−アジペート)、ポリ(エチレン−サクシネート)、ポリ(プロピレン−サクシネート)、ポリ(ブチレン−サクシネート)、ポリ(ペンチレン−サクシネート)、ポリ(ヘキシレン−サクシネート)、ポリ(オクチレン−サクシネート)、ポリ(エチレン−セバケート)、ポリ(プロピレン−セバケート)、ポリ(ブチレン−セバケート)、ポリ(ペンチレン−セバケート)、ポリ(ヘキシレン−セバケート)、ポリ(オクチレン−セバケート)、ポリ(デシレン−セバケート)、ポリ(デシレン−デカノエート)、ポリ(エチレン−デカノエート)、ポリ(エチレン−ドデカノエート)、ポリ(ノニレン−セバケート)、ポリ(ノニレン−デカノエート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−セバケート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−デカノエート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−ドデカノエート)、コポリ(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール−デカノエート)−コポリ(ノニレン−デカノエート)、ポリ(オクチレン−アジペート)であってもよい。ポリアミドの例としては、ポリ(エチレン−アジパミド)、ポリ(プロピレン−アジパミド)、ポリ(ブチレン−アジパミド)、ポリ(ペンチレン−アジパミド)、ポリ(ヘキシレン−アジパミド)、ポリ(オクチレン−アジパミド)、ポリ(エチレン−スクシンイミド)およびポリ(プロピレン−セバカミド)が挙げられる。ポリイミドの例としては、ポリ(エチレン−アジピミド)、ポリ(プロピレン−アジピミド)、ポリ(ブチレン−アジピミド)、ポリ(ペンチレン−アジピミド)、ポリ(ヘキシレン−アジピミド)、ポリ(オクチレン−アジピミド)、ポリ(エチレン−スクシンイミド)、ポリ(プロピレン−スクシンイミド)およびポリ(ブチレン−スクシンイミド)が挙げられる。
不飽和ポリエステル樹脂の例としては、米国特許第6,063,827号に開示されるものが挙げられる。例示的な樹脂としては、限定されないが、ポリ(1,2−プロピレンフマレート)、ポリ(1,2−プロピレンマレエート)、ポリ(1,2−プロピレンイタコネート)およびこれらの組み合わせが挙げられる。
1種類、2種類またはそれより多い樹脂を使用してもよい。いくつかの実施形態において、2種類以上の樹脂を使用する場合、樹脂は、任意の適切な比率(例えば、重量比)、例えば、約1%(第1の樹脂)/99%(第2の樹脂)〜約99%(第1の樹脂)/1%(第2の樹脂)、いくつかの実施形態において、約10%(第1の樹脂)/90%(第2の樹脂)〜約90%(第1の樹脂)/10%(第2の樹脂)であってもよい。3種類以上の樹脂の組み合わせを使用してもよい。
溶媒
任意の適切な有機溶媒、例えば、樹脂の約30重量%〜約400重量%、樹脂の約40重量%〜約250重量%、樹脂の約50重量%〜約100重量%の量のアルコール、エステル、エーテル、ケトン、アミン、およびこれらの組み合わせを使用し、樹脂を溶解してもよい。
いくつかの実施形態において、適切な有機溶媒(本明細書では、いくつかの実施形態において、転相剤と呼ばれることがある)としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、IPA、ブタノール、酢酸エチル、MEKおよびこれらの組み合わせが挙げられる。そのように望ましい場合、共溶媒を加えてもよい。いくつかの実施形態において、有機溶媒は、水に混和性であってもよく、または水に不混和性であってもよく、比較的低い沸点(例えば、約30℃〜約120℃)を有していてもよい。もっと低い蒸発熱および/またはもっと低い沸点を有する溶媒は、例えば、蒸留または減圧蒸留によって、転相プロセス終了時の溶媒の除去を容易にしてもよい。
少なくとも2つの溶媒を使用する実施形態において、溶媒の比率は、約1:1〜約1:15、約1:2.5〜約1:12.5、約1:3〜約1:10であってもよい。従って、第1の溶媒がIPAであり、第2の溶媒がMEKである場合、IPAとMEKの比率は、例えば、約1:6であってもよい。
中和剤
いくつかの実施形態において、樹脂を塩基または中和剤と混合してもよい。いくつかの実施形態では、樹脂中の酸基を中和するために中和剤を使用してもよく、そのため、本明細書の中和剤は、「塩基性中和剤」またはその変形語で呼ばれることもある。任意の適切な塩基性中和試薬を本開示にしたがって使用してもよい。いくつかの実施形態において、適切な塩基性中和剤は、無機塩基性薬剤と有機塩基性薬剤を含んでいてもよい。適切な塩基性薬剤としては、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、これらの組み合わせなどを挙げることができる。このような適切な塩基性薬剤を生成する物質を、例えば、アンモニアガス、生石灰、ソーダなどを加えて使用してもよい。ルイス塩基およびブロンステッド塩基を使用してもよい。その後にプロセス中に中和剤が存在することが望ましくない場合、固定された中和剤を使用してもよい。もっと高いpHのバッファーを使用してもよい。
塩基性薬剤を樹脂の約0.001重量%〜50重量%、樹脂の約0.01重量%〜約25重量%、樹脂の約0.1重量%〜5重量%の量で利用してもよい。いくつかの実施形態において、中和剤を水溶液の形態で加えてもよい。いくつかの実施形態において、中和剤を固体の形態で加えてもよい。いくつかの実施形態において、複数の形態の塩基を目的のプロセスで使用することができる。従って、プロセスは、第1の塩基を含んでいてもよく、異なる工程または連続した工程で、第2の塩基を使用する。第1の塩基と第2の塩基は、同じであってもよく、または異なっていてもよい。
上の塩基性中和剤を、酸基を有する樹脂と組み合わせて利用し、約25%〜約500%、約50%〜約400%、約75%〜約300%の中和比率を達成してもよい。いくつかの実施形態において、中和比率は、塩基性中和剤と共に提供される塩基性基と、樹脂中に存在する酸基とのモル比に100%を掛け算して計算されてもよい。
塩基性中和剤の添加によって、酸基を有する樹脂を含むエマルションのpHを約5〜約12、約6〜約11まで上げてもよい。酸基の中和によって、いくつかの実施形態において、カルボキシレートイオンが生成し、エマルションの生成が促進されるだろう。
界面活性剤
いくつかの実施形態において、本開示のプロセスは、場合により、エマルション中、分散物中などで、場合により高温で、界面活性剤または乳化剤を樹脂に加えることを含んでいてもよい。
利用する場合、樹脂エマルションは、1種類、2種類、またはそれより多い界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は、イオン系界面活性剤および非イオン系界面活性剤から選択されてもよい。アニオン系界面活性剤およびカチオン系界面活性剤は、「イオン系界面活性剤」という用語に包含される。いくつかの実施形態において、界面活性剤を濃度が約1重量%〜約100重量%(純粋な界面活性剤)、いくつかの実施形態において、約5%重量〜約95重量%の固体または溶液として加えてもよい。いくつかの実施形態において、界面活性剤は、樹脂の約0.01重量%〜約20重量%、約0.1重量%〜約15重量%、樹脂の約1重量%〜約10重量%の量で存在するように利用されてもよい。
利用可能なアニオン系界面活性剤としては、サルフェートおよびスルホネート、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム、ジアルキルベンゼンアルキルサルフェートおよびスルホネート、酸、例えば、Aldrichから入手可能なアビエチン酸、第一工業製薬株式会社から入手可能なNEOGEN(登録商標)、NEOGEN(商標)、これらの組み合わせなどが挙げられる。他の適切なアニオン系界面活性剤としては、いくつかの実施形態において、Dow Chemical Company製のアルキルジフェニルオキシドジスルホネートDOWFAX(商標)2A1、および/またはテイカ株式会社(日本)製のTAYCA POWER BN2060(分枝鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムである)が挙げられる。いくつかの実施形態において、これらの界面活性剤と任意の上述のアニオン界面活性剤の組み合わせを使用してもよい。
通常は正に帯電しているカチオン系界面活性剤の例としては、例えば、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムブロミド、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリジニウムブロミド、C12,C15,C17トリメチルアンモニウムブロミド、四級化したポリオキシエチルアルキルアミンのハロゲン化物塩、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、MIRAPOL(商標)およびALKAQUAT(商標)(Alkaril Chemical Companyから入手可能)、Kao Chemicalから入手可能なSANIZOL(商標)(ベンザルコニウムクロリド)、およびこれらの混合物が挙げられる。
本明細書に示すプロセスに利用可能な非イオン系界面活性剤の例としては、例えば、ポリアクリル酸、メタロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール(Rhone−PoulencからIGEPAL CA−210(商標)、IGEPAL CA−520(商標)、IGEPAL CA−720(商標)、IGEPAL CO−890(商標)、IGEPAL CO−720(商標)、IGEPAL CO−290(商標)、IGEPAL CA−210(商標)、ANTAROX 890(商標)およびANTAROX 897(商標)として入手可能)が挙げられる。適切な非イオン系界面活性剤の他の例としては、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドのブロックコポリマーが挙げられ、SYNPERONIC PE/F、いくつかの実施形態において、SYNPERONIC(商標)PE/F 108として市販されているものが挙げられる。いくつかの実施形態において、これらの界面活性剤と、上述のいずれかの界面活性剤との組み合わせを利用してもよい。

樹脂W/Oエマルションは、場合により、樹脂を溶融し、軟化し、または溶解する約25℃〜約120℃、約35℃〜約95℃の温度で、エマルションに対して重量基準または体積基準で約5%〜約40%、約10%〜約30%の量の少量の水、いくつかの実施形態において、脱イオン水(DIW)を含んでいてもよい。さらなる水をARCに加え、混合物からO/Wエマルションへの転相を誘発し、ラテックスを生成する。
処理
ポリマー樹脂、溶媒、任意要素の中和塩基、任意要素の界面活性剤および水を混合することによって、初期のポリマー樹脂溶液を得る。この第1の工程は、バッチで行われてもよく、一方、このプロセスの残りは、連続的に生産される。W/Oエマルションは、連続的な反応器で調製することができ、この反応器は、ARCであってもよい。試薬を反応器に同時に、または連続して導入することができ、混合してW/Oエマルションを生成する前、生成中、または生成した後に試薬を加熱してもよい。混合物を加熱してもよく、これを混合などして安定なW/Oエマルションを生成してもよい。
いくつかの実施形態において、混合物に中和剤が含まれる。いくつかの実施形態において、W/Oエマルションに中和剤を加える。いくつかの実施形態において、第1のARC中のエマルションに中和剤を加える。いくつかの実施形態において、混合物およびW/Oエマルションに中和剤を加える。複数の中和剤の導入を使用する場合、同じ中和剤または異なる中和剤を使用してもよい。従って、目的の樹脂の酸価に依存して、樹脂混合物を第1のARCに通し、第1のARCにエマルションを加える前、加えるのと共に、または加えた後に、中和剤を加えることによって樹脂を中和することができる。
バッチ、連続または第1のARCからの出力は、ARC(PIEの場合、第1のARCが使用される場合には第2のARC)に向かって通過する。従って、樹脂の中和に第1のARCが必要ではない場合、W/OエマルションをARCに直接加える。第2のARC、または第1のARCが使用されない場合には、ARCは、PIE ARCとして特定することができる。転相を誘発するための第2のARCまたはPIE ARCの前に、またはこれと共に、または直接的に水を加える。ARCは、高い剪断力を与え、エマルションの混合および/または転相を容易にする。転相の場合には、得られる生成物はO/Wエマルションであり、ラテックスである。
プロセス全体で、すべての液体流を液体のままに維持し、反応の生産性を高めるように温度が維持される。樹脂混合物を、例えば、約25℃〜約120℃、約30℃〜約110℃、約40℃〜約100℃の温度で加熱してもよい。加熱は、一定温度に維持する必要はないが、変動してもよい。例えば、望ましい温度に達するまで、ゆっくりと加熱してもよく、または段階的に増加させてもよい。試薬、例えば、中和剤、水なども加熱することができる。
転相の後、さらなる任意要素の界面活性剤、水または任意要素の中和剤を、場合により加え、転相したエマルションを希釈してもよいが、必須ではない。転相の後、転相したエマルションを室温(RT)、例えば、約20℃〜約25℃に冷却してもよい。
得られたラテックス混合物中の溶媒を除去し、またはストリッピングしてもよく、その後のPIEで再使用してもよく、溶媒を豊富にする部分を使用し、樹脂を溶解してW/Oエマルションにしてもよい。
PIEの水性部分をラテックスから除去してもよい。減圧蒸留の場合には、水フラクションを除去し、固体含有量が高いラテックスを得ることができる。転相を誘発するための第2のPIE ARCに加えることによって、得られた水フラクション(任意の界面活性剤、任意の中和剤、ある種の有機溶媒など)を再使用してもよい。
転相の後、さらなる任意要素の界面活性剤、水または任意要素の中和剤を、場合により加え、転相したエマルションを希釈してもよいが、必須ではない。転相の後、転相したエマルションを室温(RT)、例えば、約20℃〜約25℃まで冷却してもよい。
得られたラテックスを洗浄し、O/Wエマルションから樹脂粒子を分離し、得てもよい。樹脂粒子をDIWで1回以上洗浄し、乾燥し、保存してもよく、または、場合により、洗浄し、次いで、これを使用してトナーを製造してもよい。
トナー
次いで、得られたラテックスを利用し、当業者の技術常識の範囲内にある任意の方法によってトナーを作成してもよい。ラテックスエマルションを、任意要素の着色剤(場合により分散剤の状態で)、任意要素のワックスおよび他の試薬と接触させ、適切なプロセスによって、いくつかの実施形態では、乳化凝集(EA)および融着プロセスによってトナーを作成してもよい。例えば、米国特許第5,290,654号および同第5,302,486号に開示される懸濁およびカプセル化のプロセスのような化学プロセスを含む、トナー粒子を調製する任意の他の適切な方法を用いてトナー粒子を調製してもよい。
EAプロセスでは、任意要素の着色剤、任意要素のワックスおよび任意の他の望ましい試薬または必要な試薬と、本明細書に記載される樹脂粒子を、場合により上述の界面活性剤中で混合し、例えば、当該技術分野で既知の凝集剤または凝固剤存在下で粒子を作成する。粒子の成長を止め、任意要素のシェルを加え、次いで、場合により、粒子を融着させ、最終的なトナー粒子を得る。トナー粒子を洗浄してもよい。トナー粒子を表面添加剤と混合してもよい。トナー粒子を担体と合わせ、現像剤を作成してもよい。
トナーは、例えば、バッチ反応器または連続反応器またはミクロ反応器中で作られてもよい。
例えば、当該技術分野で知られているような任意の既知のゼログラフィーデバイスまたは電気写真式デバイスで、得られるトナーまたは現像剤を使用してもよい。
主題を以下の非限定的な例で例示する。部およびパーセントは、特に示されていない限り、重量基準である。
実施例1 ARC装置
ARCの設計は、標準的な大きさの管(内径が2インチ、ジャケットの外径が3インチの管)と、洗浄を容易にするための接続部から作られるカラムである。インペラは、ロッド表面に接線方向に溶接された標準的な穴が開けられた平板形状から製造された2つの平板に同軸状に取り付けられたロッドである。それぞれのプレートは、ロッドの対向する表面に取り付けられ、互いに平行である。それぞれのプレートの穴は、表面積の約半分に含まれる。反応器の上部に駆動部および密閉部が配置され、密閉部の一体性を維持するための潤滑性を与える典型的には付随的な装置を必要とする複雑なダブルメカニカルシールの必要性を防ぐ。ARCに流れ、ARCから出る流体(例えば、エマルション)のための投入口および出口は、対向する端部に存在する。水の投入口は、流体がARCに加えられる前のライン内に、またはARCの投入口に隣接して配置される。さらなる水の投入口は、ARCの中央の区画に存在していてもよい。温度制御された流体(例えば、水)のための投入口および出口は、管状のジャケットに配置される。
実施例2 ポリエステル樹脂溶液の調製
樹脂/MEK/IPA/10%NH/DIWの比率が重量で10/6/1/0.11/5のポリエステル樹脂溶液の混合物を、混合タンク中で調製する。ポリエステルの溶解を補助するために、ポリエステル樹脂、メチルエチルケトン(MEK)、イソプロピルアルコール(IPA)、DIWおよび10% NHを攪拌しつつ約40℃まで加熱する(約30分)。このサイクル終了時に、溶解した樹脂溶液を含む混合タンクを供給タンクに取り出す。さらなるポリエステル樹脂のバッチを製造し、供給タンクに加える。供給タンクを適切な温度で攪拌する。
均一な樹脂溶液を計量し、第1のARCの底部に供給し、樹脂の酸価に基づいて適切な量の10%アンモニア(例えば、重量比が0.21)をこのARCに加え、樹脂を中和する。第1のARC中の滞留時間は、供給速度およびARCの体積によって決定され、一例として、約5分の滞留時間を利用し、均一な中和されたポリエステル樹脂溶液を得て、これが第1のARCから出てもよい。混合タンク、供給タンクおよび第1のARC中の材料を約40℃に維持する。
実施例3 ポリエステル樹脂エマルションの調製
次いで、中和されたポリエステル樹脂溶液を、DIWの流れと共に、15:1(水:樹脂)の比率で、固定された速度で第2のARCに供給する。このDIWの流れは、場合により分けられ、回転軸に沿って1箇所より多い位置でARCに注入されてもよい。第2のARCも約40℃まで加熱し、均一な混合を与え、維持するのに十分なrpmで攪拌を維持する。樹脂/MEK/IPA/10%NH/DIWの合計比率は、10/6/1/0.32/20であった。第2のARC中の滞留時間は、約10分であってもよく、生成したポリエステルエマルションは、粒径が200nmであり、固体含有量が26.8%であった。
実施例4 ポリエステルラテックスの調製
溶媒を含むポリエステルエマルションを、減圧蒸留装置に供給し、ポリエステルエマルションから溶媒および水を除去する。2つの蒸留物を集め、1番目は、溶媒を豊富に含み、2番目は、本質的に水であり、この2つの蒸留物は、その後の樹脂溶解工程および転相工程に再使用され、すなわち、蒸留した溶媒を使用して樹脂を溶解し、バッチで、またはミクロ反応器で、第2のARCまたはPIE ARCに水を加える。
実施例5 プロセス制御
混合タンクおよび供給タンクの攪拌速度によって、反応条件およびプロセスを制御する。周期的な移動ポンプが混合タンクを空にして供給タンクに入れる。それぞれのARCの回転速度を別個に制御する。流体の処理は、3個以下のポンプによって制御することができるが、もっと多くのポンプを使用してもよく、供給ポンプは、ポリエステル樹脂溶液を中和する第1のARCに移動し、水酸化アンモニウムポンプは、第1のARCに対する水酸化アンモニウム溶液を制御し、DIWポンプは、第2のARCでの転相乳化にDIWを供給する。溶媒ストリッピング蒸留装置を別個に制御する。それぞれのタンクおよびARCの温度も別個に制御する。
汎用コンピュータによってプロセスを制御することができ、混合速度、ポンプ速度、攪拌速度および温度を標準に設定する。種々の制御標準を調整することによって、必要な場合、全PIEプロセスを最適化する。

Claims (18)

  1. 樹脂エマルションを調製するための方法であって、
    (a)樹脂、溶媒、任意要素の中和剤、任意要素の界面活性剤および水を合わせて混合物を作成することと;
    (b)さらなる水および前記混合物を連続式攪拌反応カラム(ARC)に加え、樹脂粒子を含む水中油(O/W)エマルションを連続的に作成することと;
    (c)前記O/Wエマルションから樹脂粒子を集めることとを含む、方法。
  2. 前記混合物中で前記中和剤を合わせることを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記合わせることが、別個のARC中で起こる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記溶媒が、2種類以上の溶媒を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記溶媒が、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、または両者を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記樹脂が、ポリエステルを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記中和剤が、アンモニア又は水酸化アンモニウムを含む、請求項2に記載の方法。
  8. 前記ARCが、10rpm〜300rpmの撹拌速度で運転される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記別個のARCが、10rpm〜300rpmの撹拌速度で運転される、請求項3に記載の方法。
  10. 前記O/Wエマルションから前記溶媒を除去する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記O/Wエマルションから前記さらなる水を除去する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記別個のARCは、25℃〜120℃の温度で運転される、請求項3に記載の方法。
  13. 前記ARCは、25℃〜120℃の温度で運転される、請求項1に記載の方法。
  14. 前記混合物は、0.5〜20分の範囲の滞留時間の間、前記ARCに収容される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記混合物は、0.5〜20分の範囲の滞留時間の間、前記別個のARCに収容されている、請求項3に記載の方法。
  16. 溶媒が、前記樹脂の10〜400重量%の量で存在する、請求項1に記載の方法。
  17. 前記中和剤が、25〜500%の中和比率を付与する量で存在する、請求項1に記載の方法。
  18. 請求項1に記載の方法により得られる前記樹脂粒子と、アモルファス樹脂、結晶性樹脂、着色剤、及びワックスのうちの1つ以上を組み合わせて、トナーを形成する、トナー形成方法。
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