JP6557345B2 - パワーステアリング装置の制御装置及びパワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置の制御装置及びパワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両に適用されるパワーステアリング装置の制御装置及びパワーステアリング装置に関する。
従来のパワーステアリング装置の制御装置としては、以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
この制御装置は、ステアリングホイールの回転を転舵輪に伝達する操舵機構と、該操舵機構に操舵アシスト力を付与する電動モータと、該電動モータの回転子の回転位置である実軸位相を検出するモータ回転位置センサと、を有するパワーステアリング装置に用いられ、前記電動モータの巻線の抵抗やインダクタンス、電流検出値、電圧指令値及び操舵速度に基づき推定される制御位相と前記実軸位相との位相差を検出し、この位相差を補正することによって電動モータの駆動効率を向上させている。
特開2006−166677号公報
しかしながら、前記従来の制御装置においては、前述したように、前記実軸位相を前記モータ回転位置センサによって検出していることから、該モータ回転位置センサに故障等の異常が生じた場合に、前記位相差を正常に算出できなくなるおそれがある。
本発明は、前述した技術的課題に鑑みて案出されたもので、モータ回転位置センサの異常を検出し得るパワーステアリング装置の制御装置及びパワーステアリング装置を提供することを目的としている。
本発明は、とりわけ、ステアリングホイールの回転を転舵輪に伝達する操舵機構と、該操舵機構に操舵アシスト力を付与する電動モータと、前記操舵機構と前記電動モータの間に設けられ、前記電動モータの回転力を前記操舵機構に伝達する伝達機構と、前記電動モータの回転子の回転位置である実軸位相を検出するモータ回転位置センサと、を備えたパワーステアリング装置の制御装置であって、前記電動モータに流れる電流値の信号に基づき前記電動モータに発生する誘起電圧の位相である制御位相を推定する制御位相推定部と、前記実軸位相と前記制御位相の差に基づき前記モータ回転位置センサの異常の有無を判断するセンサ異常判断部と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、モータ回転位置センサの異常を検出することができる。
本発明の第1実施形態にかかるパワーステアリング装置を示す斜視図である。 同パワーステアリング装置の縦断面図である。 図2のA−A線断面図である。 本実施形態の制御装置に係る電気システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る制御装置の演算回路構成を示す制御ブロック図である。 実軸位相と制御位相との関係性及び位相差の定義を示す図である。 第1実施形態におけるモータ回転位置センサの異常判断処理制御を示すフローチャートである。 第2実施形態におけるモータ回転位置センサの異常判断処理制御を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるモータ回転位置センサの異常判断処理制御を示すフローチャートである。 第4実施形態におけるモータ回転位置センサの異常判断処理制御を示すフローチャートである。 第5実施形態に係る制御装置の演算回路構成を示す制御ブロック図である。 第5実施形態におけるモータ回転位置センサの異常判断処理制御を示すフローチャートである。 図12中のフローチャートにおいて、2つあるモータ回転位置センサのうち一方に異常が発生した場合における制御内容を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るパワーステアリング装置及びパワーステアリング装置の制御装置の各実施形態を図面に基づいて詳述する。
〔第1実施形態〕
前記パワーステアリング装置は、図1〜図3に示すように、図示外のステアリングホイールの回転を図示外の転舵輪に伝達する操舵機構1と、操舵情報等に基づき操舵機構1に操舵アシスト力を付与して運転者のステアリング操作を補助する操舵アシスト機構2と、を備えている。
前記操舵機構1は、一端側が前記ステアリングホイールと一体回転可能に連係された入力軸3と、一端側がトーションバー4を介して入力軸3に相対回転可能に連結された出力軸5と、外周に形成されたラック歯6aが出力軸5の他端部外周のピニオン歯5aと噛合して軸方向に移動するラックバー6と、から主として構成されている。そして、前記ラックバー6の両端部には、それぞれタイロッド7,7及び図示外のナックルアーム等を介して前記転舵輪が連係されており、運転者が前記ステアリングホイールを回転操作すると、ラックバー6の軸方向移動に伴い前記各ナックルアームが引っ張られることにより、前記各転舵輪の向きが変更されるようになっている。
また、前記入力軸3及び出力軸5を収容するセンサハウジングの内部には、運転者の操舵操作によって操舵機構1に発生する操舵トルクを検出するトルクセンサTSと、前記ステアリングホイールの中立位置からの回転量である舵角を検出する舵角センサASと、が設けられている。
前記トルクセンサTSは、トーションバー4の捩れによる入力軸3と出力軸5の相対回転角度差に基づき操舵トルクを演算するものであって、前記ステアリングホイールからラックバー6までの一連の操舵力伝達経路のうち、トーションバー4よりもステアリングホイール側となる入力軸3に一体回転可能に設けられている。また、前記トルクセンサTSは、メインとサブからなる一対のトルクセンサTS1,TS2を有し(図4参照)、該両トルクセンサTS1,TS2によってメイン及びサブの操舵トルクを検出した後、これら操舵トルクの信号であるメイン及びサブの操舵トルク信号Tr(Main),Tr(Sub)を後述する制御装置11内の操舵トルク信号受信部37a,37bに出力する。
前記舵角センサASは、メインとサブからなる一対の舵角センサAS1,AS2を有し(図4参照)、該両舵角センサAS1,AS2によってメイン及びサブの舵角を検出した後、これら舵角の信号であるメイン及びサブの舵角信号θs(Main),θs(Sub)を制御装置11内の舵角信号受信部40a,40bに出力する。
前記操舵アシスト機構2は、図2に示すように、トルクセンサTSや舵角センサASの検出結果等に基づき操舵アシスト力を出力するモータユニット8と、該モータユニット8が出力した操舵アシスト力(回転力)を減速しつつラックバー6の軸方向移動力に変換して該ラックバー6に伝達する伝達機構9と、を備えている。
前記モータユニット8は、後述する入力プーリ12を回転駆動することによって伝達機構9を介してラックバー6へ操舵アシスト力を付与する電動モータ10と、該電動モータ10に付設され、前記操舵トルクや車両速度等のパラメータに応じて電動モータ10を駆動制御する制御装置11と、が一体的に構成されたものである。
前記電動モータ10は、いわゆる永久磁石界磁式の3相ブラシレスモータであって、該電動モータ10を収容するハウジングには、電動モータ10の図示外の回転子の回転位置である実軸位相を検出する第1,第2のモータ回転位置センサであるメインとサブからなる一対のモータ回転位置センサPS1,PS2(図4参照)が付設されている。
ここで、図6に基づき実軸及び実軸位相の定義について説明する。
すなわち、本実施形態では、前記回転子の永久磁石の磁極方向であるd軸と、該d軸に直交する軸であるq軸とからなるd−q軸を単に実軸と定義すると共に、電動モータ10の固定子(図示外)のU相巻線軸を基準とした場合におけるd軸の位相を実軸位相と定義する。なお、前記実軸位相の極性は、実軸が図6の反時計方向(正転方向)に回転している場合を正とし、時計方向(逆転方向)に回転している場合を負とする。
前記各モータ回転位置センサPS1,PS2は、それぞれ前述した実軸位相を検出可能に形成されており、これら検出した第1,第2の実軸位相の信号であるメインとサブからなる一対の実軸位相信号θd(Main),θd(Sub)を制御装置11内の後述する実軸位相信号受信部44a,44bにそれぞれ出力する。
前記伝達機構9は、図2に示すように、電動モータ10の出力軸10aの外周側に一体回転可能に設けられ、該出力軸10aの軸線を中心に回転する入力プーリ12と、ラックバー6の外周側に相対回転可能に設けられ、入力プーリ12の回転力に基づきラックバー6の軸線を中心に回転する出力プーリ13と、該出力プーリ13とラックバー6との間に介装され、出力プーリ13の回転を減速しつつラックバー6の軸方向運動へと変換する減速機構としてのボールねじ機構14と、両プーリ12,13間に跨って巻回され、該両プーリ12,13の同期回転に供するベルト15と、から主として構成されている。
次に、図4及び図5に基づいて、本実施形態に係る制御装置11の具体的な構成について説明する。
前記制御装置11は、図4に示すように、該制御装置11における電源の役割を有する電源回路21と、該電源回路21から電力が供給されることにより起動して種々の演算処理を行う演算装置(マイクロプロセッサユニット)22と、該演算装置22から指令信号が入力される集積回路(IC)であるプリドライバ23と、該プリドライバ23からの指令信号に基づいて駆動制御されるインバータ回路24と、を備えている。
前記電源回路21は、車両のイグニッションスイッチIGN−SWのオン動作に伴いバッテリVBから電力が供給されると、この電力を適宜降圧させつつ演算装置22や、各トルクセンサTS1,TS2、各舵角センサAS1,AS2,各モータ回転位置センサPS1,PS2及びプリドライバ23に供給する。
前記演算装置22には、図示外のディファレンシャルギア等に設置された車速センサ25が電気的に接続され、該車速センサ25から車速信号Vsが入力される。
また、前記演算装置22は、各トルクセンサTS1,TS2や、各舵角センサAS1,AS2及び各モータ回転位置センサPS1,PS2とも電気的に接続されている。そして、前記各トルクセンサTS1,TS2からメインとサブの操舵トルク信号Tr(Main),Tr(Sub)、各舵角センサAS1,AS2からメインとサブの舵角信号θs(Main),θs(Sub)、各モータ回転位置センサPS1,PS2からメインとサブの実軸位相信号θd(Main),θd(Sub)が入力されるようになっている。
前記インバータ回路24は、プリドライバ23から指令信号を受けると、該指令信号に応じてバッテリVBからの電力を直流から3相交流に変換して電動モータ10へ供給する。なお、バッテリVBとインバータ回路24との間には、前記パワーステアリング装置に故障等が生じた場合に演算装置22からの指令に基づきバッテリVBからインバータ回路24へ送られる電力を遮断するフェイルセーフ回路26が介装されている。
また、前記インバータ回路24の下流側には、電動モータ10に流れる実電流であるモータ実電流Idを検出するためのモータ電流センサ27が設けられている。このモータ電流センサ27が検出したモータ実電流Idは、制御装置11に設けられた電流監視回路28に入力された後、モータ制御用のメインとサブからなる一対の電流検出回路29a,29bによって高応答フィルタ処理が行われた状態で演算装置22にフィードバックされると共に、過電流検知用のメインとサブからなる一対の電流検出回路29c,29dによって低応答フィルタ処理が行われた状態で同じく演算装置22にフィードバックされる。
また、前記制御装置11は、図5に示すように、メインの操舵トルク信号Tr(Main)等に基づき、電動モータ10を駆動制御させるモータ指令信号Ioを演算するモータ指令信号演算部31と、モータ指令信号Io等に基づきインバータ回路24に指令電圧を出力し、もって電動モータ10を駆動制御するモータ駆動制御部32と、前記各種センサから出力されるメイン及びサブの検出信号の比較に基づきフェイルセーフ処理が必要か否かを判断するフェイルセーフ判断部33と、該フェイルセーフ判断部33等による判断結果に基づき、各種フェイルセーフ処理を行うフェイルセーフ処理部34と、を備えている。
前記モータ指令信号演算部31は、メインのトルクセンサTS1から操舵トルク信号受信部37aを介して入力されたメインの操舵トルク信号Tr(Main)と、車速センサ25から車速信号受信部38を介して入力された車速信号Vsとから、予め用意されたアシストMap39に基づき基本信号Ibを算出する。また、前記モータ指令信号演算部31は、これと併行してメインの舵角センサAS1から舵角信号受信部40aを介して入力されたメインの舵角信号θs(Main)に基づき、操舵補助制御部41で補正信号Icを算出しており、加算器42によって基本信号Ibに補正信号Icを加算することでモータ指令信号Ioを演算する。
さらに、前記モータ指令信号演算部31は、モータ指令信号Ioの上限値を可変制御するリミッタ処理部43を有しており、該リミッタ処理部43によって、例えば電動モータ10に過熱が生じた場合等にモータ指令信号Ioの上限値を通常時よりも低く設定するようになっている。
前記モータ駆動制御部32は、基本的にモータ指令信号演算部31(リミッタ処理部43)から入力されたモータ指令信号Ioと、メインのモータ回転位置センサPS1から実軸位相信号受信部44a及び後述する切り換え部47を介して入力されるメインの実軸位相信号θd(Main)と、インバータ回路24に設けられた電圧センサ45a〜45cが検出した3相の電圧値Vu,Vv,Vwと、に基づき電動モータ10を駆動制御する。
ここで、前記メインのモータ回転位置センサPS1が後述するセンサ異常判断部49により異常と判断された場合等にあっては、メインの実軸位相信号θd(Main)の代替信号としてサブのモータ回転位置センサPS2から実軸位相信号受信部44b及び後述する切り換え部47を介して入力されるサブの実軸位相信号θd(Sub)を用いて電動モータ10を制御する。
前記フェイルセーフ判断部33には、操舵トルク信号受信部37a,37bを介して入力されるメイン及びサブの操舵トルク信号Tr(Main),Tr(Sub)を監視する第1冗長監視部46aと、舵角信号受信部40a,40bを介して入力されるメイン及びサブの舵角信号θs(Main),θs(Sub)を監視する第2冗長監視部46bと、実軸位相信号受信部44a,44bを介して入力されるメイン及びサブの実軸位相信号θd(Main),θd(Sub)を監視する第3冗長監視部46cと、がそれぞれ接続されている。
前記各冗長監視部46a〜46cは、それぞれ入力されるメイン及びサブの信号の差を算出しており、この差が所定値以上になると、対応するセンサに異常が発生したものとして、フェイルセーフ判断部33に異常が発生したことを示す信号を出力する。
前記フェイルセーフ処理部34は、フェイルセーフ判断部33から入力される異常発生信号や後述するセンサ異常判断部49の判断結果に応じて、車両のインストルメントパネルに設けられた図示外の警告灯を点灯させることによる運転者への警告通知処理や、切り換え部47を作動させることによるモータ駆動制御部32に入力される実軸位相信号θd(Main),θd(Sub)の切り換え処理、操舵アシスト制御システムの遮断処理といったフェイルセーフ処理を適宜行う。
そして、前記制御装置11は、電動モータ10に発生する誘起電圧(制御軸)の位相である制御位相を推定する制御位相推定部48と、実軸位相及び制御位相推定部48により推定された制御位相の差に基づきメイン及びサブのモータ回転位置センサPS1,PS2の異常の有無を判断するセンサ異常判断部49と、をさらに備えている。
ここで、図6に基づき制御軸及び制御位相の定義について説明する。
すなわち、本実施形態では、制御上の仮想回転子の磁極方向であるdc軸と、該dc軸に直交する軸であるqc軸とからなるdc−qc軸を制御軸と定義すると共に、電動モータ10の固定子(図示外)のU相巻線軸を基準とした場合におけるdc軸の位相を制御位相と定義する。なお、前記制御位相の極性は、制御軸が図6の反時計方向(正転方向)に回転している場合を正とし、時計方向(逆転方向)に回転している場合を負とする。
前記制御位相推定部48は、モータ駆動制御部32内で演算される指令電圧のdc軸成分及びqc軸成分である電圧Vdc,Vqcと、モータ電流信号受信部50を介して入力されたモータ実電流Imのdc軸成分及びqc軸成分である電流Idc,Iqc、電動モータ10に印加される電圧の周波数に基づき算出される制御位相の回転速度ω1、電動モータ10の巻線の抵抗r、及び電動モータ10のインダクタンスLqに基づき制御位相を推定し、この制御位相の信号である制御位相信号θdcをセンサ異常判断部49に出力する。
前記センサ異常判断部49は、モータ駆動制御部32がメインの実軸位相信号θd(Main)に基づいて電動モータ10を駆動制御している場合には、メインのモータ回転位置センサPS1の異常を判断する一方、サブの実軸位相信号θd(Sub)に基づいて電動モータ10を駆動制御している場合には、サブのモータ回転位置センサPS2の異常を判断する。
具体的には、前記センサ異常判断部49は、制御位相推定部48から入力される制御位相信号θdcと、モータ回転位置センサPS1,PS2が検出したメインの実軸位相信号θd(Main)あるいはサブの実軸位相信号θd(Sub)との差であるメイン及びサブの位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)を演算する機能を有し、具体的には以下の(1)式に基づいてメイン及びサブの位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)を算出する。
Figure 0006557345
なお、(1)式は、電動モータ10をセンサレスの状態で高精度に制御する場合等に用いられる周知の演算式であって、その導出方法は前述した特許文献1(特開2006−166677)にて具体的に開示されている。
また、(1)式は、厳密には電動モータ10の正転時におけるメイン及びサブの位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)の演算式であり、電動モータ10の逆転時においては以下の(2)式に基づき各位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)を演算することとなるが、演算結果は(1)式と同値となる。
Figure 0006557345
また、前記メイン及びサブの位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)は、以下の(3)式によっても算出することが可能である。
Figure 0006557345
このようにして演算されたメイン及びサブの位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)は、モータ回転位置センサPS1,PS2が電動モータ10に対して正常に取り付けられ、かつ正常に作動している場合においては、若干の演算誤差や取り付け誤差が生じたとしても、基本的に所定の角度範囲内に収まるようになっている。
前記センサ異常判断部49は、この演算した位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)が前記所定の角度範囲を超えた場合に、対応するモータ回転位置センサPS1,PS2に異常が発生したものと判断し、この判断結果をフェイルセーフ処理部34に出力する。そして、前記フェイルセーフ処理部34によって、状況に応じた各種フェイルセーフ処理が行われることとなるが、その内容はモータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断制御フローの項目で詳細に説明する。
ところで、前述した(1)〜(3)式のような計算式によって算出される位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)は、電動モータ10の回転速度ωr(以下、単に「モータ回転速度ωr」と呼ぶ)が低い、すなわち制御軸の回転速度ω1が低い場合において、演算誤差が大きくなることが一般に知られている。
これに鑑みて、前記センサ異常判断部49は、モータ回転速度ωrを推定するモータ回転速度推定部51からモータ回転速度ωrが入力され、このモータ回転速度ωrが所定値以下である場合には、前述した各モータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断を行わないようになっている。
前記モータ回転速度推定部51は、操舵速度演算部52から入力されたメインの舵角信号θs(Main)を時間微分して得られる操舵速度信号ωsに基づき、トーションバー4の捩れ量を考慮した上でモータ回転速度ωrを推定し、これをセンサ異常判断部49へ出力する。
次に、図7に示すフローチャートに基づき、本実施形態に係る制御装置11によるモータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断処理制御について具体的に説明する。
まず、操舵速度演算部52から操舵速度信号ωsを取り込み(ステップS101)、さらにメインのモータ回転位置センサPS1により検出された実軸位相信号θd(Main)を取り込む(ステップS102)。続いて、サブのモータ回転位置センサPS2により検出された実軸位相信号θd(Sub)を取り込んだ後(ステップS103)、後述するサブセンサ診断フラグFsがセットされているか否かを判断する(ステップS104)。
前記ステップS104においてNoと判断された場合には、メインのモータ回転位置センサPS1の異常判断を行うものとして、前述した(1)式などに基づいてメインの実軸位相信号θd(Main)と制御位相との間の位相差Δθ(Main)を演算し(ステップS105)、さらに操舵速度信号ωsから推定されるモータ回転速度ωrが所定値ωxよりも大きいか否かを判断する(ステップS106)。ここで、Noと判断された場合には、誤診断を抑制するために診断を行うことなく本プログラムが終了する一方、Yesと判断された場合には診断を継続するものとしてステップS107に移行する。
ステップS107では、ステップS105で演算された位相差Δθ(Main)が所定値Δθxよりも大きいか否かを判断する。ここで、Noと判断された場合には、メインのモータ回転位置センサPS1に異常は発生していないものとして、サブセンサ診断フラグFsをリセットした後(ステップS111)、本プログラムが終了する。
一方、前記ステップS107においてYesと判断された場合には、メインのモータ回転位置センサPS1に異常が発生したものとして、電動モータ10の制御に用いる実軸位相信号を、メインの実軸位相信号θd(Main)からサブの実軸位相信号θd(Sub)に切り換え(ステップS108)、サブのモータ回転位置センサPS2の異常判断に係るフラグであるサブセンサ診断フラグFsをセットし(ステップS109)、さらに運転者への警告出力、すなわち車両のインストルメントパネル上の警告灯を点灯させるといった注意喚起を行った後(ステップS110)、本プログラムが終了する。
また、前記ステップS104においてYes(サブセンサ診断フラグFsがセットされている)と判断された場合には、サブのモータ回転位置センサPS2の異常判断を行うものとして、前述した(1)式などに基づいてサブの実軸位相信号θd(Sub)と制御位相との間の位相差Δθ(Sub)を演算し(ステップS112)、さらにモータ回転速度ωrが所定値ωxよりも大きいか否かを判断する(ステップS113)。ここで、Noと判断された場合には、誤診断を抑制するために診断を行うことなく本プログラムが終了する一方、Yesと判断された場合には診断を継続するものとしてステップS114に移行する。
ステップS114では、ステップS112で演算された位相差Δθ(Sub)が所定値Δθxよりも大きいか否かを判断する。ここで、Noと判断された場合には、サブのモータ回転位置センサPS2に異常は発生していないものとして、本プログラムが終了する。
一方、前記ステップS114においてYesと判断された場合には、メイン及びサブのモータ回転位置センサPS1,PS2の両方に異常が発生したものとして、フェイルセーフ処理部34によって電動モータ10による操舵アシスト制御システムを遮断した後(ステップS115)、本プログラムが終了する。
〔第1実施形態の作用効果〕
したがって、以上のように構成されたパワーステアリング装置等によれば、センサ異常判断部49によって各モータ回転位置センサPS1,PS2の異常を判断することができる。この結果、各モータ回転位置センサPS1,PS2に基づいて電動モータ10を駆動制御する際の前記パワーステアリング装置の安全性を向上することができる。
また、本実施形態では、センサ異常判断部49による各モータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断に際して、位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)をセンサレス制御に用いるような演算式に基づいて演算していることから、高精度な異常判断を行うことができる。
特に、本実施形態で用いた(1)〜(3)式などにあっては、電動モータ10の特性値である抵抗rやインダクタンスLdといったモータパラメータを考慮していることから、異常判断の精度を更に向上することができる。
また、前述した特許文献1に記載の技術のようなセンサレス制御を用いて電動モータを駆動する構成に対しては、位相差Δθの算出に必要な各種パラメータを検出するセンサ等が既に設けられていることから、新たなセンサ等を設けることなく、演算装置22内の制御システム構成を変更するのみで本発明を容易に適用することができる。
また、本実施形態では、メインのモータ回転位置センサPS1に異常が発生した場合であっても、サブのモータ回転位置センサPS2によって検出された実軸位相信号θd(Sub)に基づきモータ駆動制御部32による電動モータ10の駆動制御を継続できることから、運転者の操舵負荷を継続的に軽減することができる。
さらに、本実施形態では、モータ駆動制御部32がサブの実軸位相信号θd(Sub)に基づいて電動モータ10を駆動制御している場合には、センサ異常判断部49によってサブのモータ回転位置センサPS2の異常を判断するようにしたことから、異常判断制御の継続性が確保されるため、前記パワーステアリング装置の安全性がより向上する。
また、本実施形態では、センサ異常判断部49を、操舵速度信号ωsから推定されるモータ回転速度ωrが所定値ωx以下である場合、すなわち位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)に大きな演算誤差が生じ得る場合においては各モータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断を行わないようにしたことから、演算誤差に基づく誤判断を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、モータ回転速度ωrを、異常判断の対象となるモータ回転位置センサPS1,PS2が出力した実軸位相信号θd(Main),θd(Sub)に基づいて推定するのではなく、他の信号に基づき推定するようにしたことから、異常判断を行うか否かを正しく判断することができる。
特に、本実施形態では、他の信号として歯車等を介して電動モータ10と連動するステアリングホイールの舵角である舵角信号θsを利用したことから、比較的容易にモータ回転速度ωrを推定することができる。また、この推定にあたってトーションバー4の捩れ量を考慮するようにしたことから、該トーションバー4の捩れに伴い舵角信号θsと電動モータ10の回転子の回転位置の相対関係にずれが生じた場合であっても、モータ回転速度ωrを精度良く推定することができる。
〔第2実施形態〕
図8は本発明の第2実施形態に係るモータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断制御のフローチャートであって、基本構成は第1実施形態と同様であるが、メインのモータ回転位置センサPS1が異常と判断されて、モータ制御に用いられるセンサがサブのモータ回転位置センサPS2に切り換えられた場合に、モータ駆動制御部32がインバータ回路24に出力する電圧指令値を減少させる等の手段により、電動モータ10の出力を制限するようになっている。
すなわち、本実施形態に係るモータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断制御フローでは、ステップS114においてNo、すなわちサブの実軸位相信号θd(Sub)と制御位相との間の位相差Δθ(Sub)が所定値Δθxよりも小さいと判断された場合、モータ駆動制御部32によって電動モータ10の出力が制限された後(ステップS116)、本プログラムが終了する。
このように、本実施形態では、メインのモータ回転位置センサPS1に異常が生じ、正常なモータ回転位置センサがサブのモータ回転位置センサPS2のみとなった場合には、電動モータ10の出力を常時制限することで、サブのモータ回転位置センサPS2が異常と判断されて操舵アシスト力が遮断された場合における操舵負荷の急激な上昇が緩和されることから、パワーステアリング装置の安全性を向上させることができる。
〔第3実施形態〕
図9は、本発明の第3実施形態に係るモータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断制御のフローチャートであって、第2実施形態の異常判断制御フローにおけるモータ出力制限処理(図8のステップS116)を、モータ駆動制御部32によってモータ出力を時間経過に伴い徐々に低下させるモータ出力漸減処理(ステップS117)に置き換えたものである。
したがって、本実施形態によれば、モータ出力を徐々に低下させることで、操舵アシスト力を制限する際に運転者に与えることとなる操舵違和感が大幅に緩和されることから、パワーステアリング装置の安全性をさらに向上させることができる。
〔第4実施形態〕
図10は、本発明の第4実施形態に係るモータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断制御のフローチャートであって、センサ異常判断部49による各モータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断を、位相差Δθ(Main)と位相差Δθ(Sub)との比較に基づいて行うようにしたものである。
すなわち、本実施形態に係る異常判断制御フローでは、まず、ステップS201〜ステップS203において、第1実施形態のフローチャートにおけるステップS101〜S103と同様の処理を行う。
続いて、前述した(1)式などに基づいてメインの実軸位相信号θd(Main)と制御位相信号θdcとの位相差Δθ(Main)及びサブの実軸位相信号θd(Sub)と制御位相信号θdcとの位相差Δθ(Sub)を演算した後(ステップS204,S205)、操舵速度信号ωsから推定されるモータ回転速度ωrが所定値ωxよりも大きいか否かを判断する(ステップS206)。ここで、Noと判断された場合には、誤診断を抑制するべく診断を行わずに本プログラムが終了する一方、Yesと判断された場合には診断を継続するものとしてステップS207に移行する。
ステップS207では、ステップS204,S205で演算したメインの位相差Δθ(Main)とサブの位相差Δθ(Sub)との差が所定値Δθyよりも小さいか否かを判断する。ここで、Yesと判断された場合には、各モータ回転位置センサPS1,PS2に異常は発生していないものとして、モータ回転位置センサ異常カウンタCsをデクリメントした後(ステップS208)、本プログラムが終了する。
一方、前記ステップS207においてNoと判断された場合には、両モータ回転位置センサPS1,PS2の少なくともいずれか一方に異常が発生したものとして、ステップS209に移行する。このステップS209では、モータ回転位置センサ異常カウンタCsが所定値Cxよりも大きいか否かを判断し、Noと判断された場合には、異常判断を継続するものとしてモータ回転位置センサ異常カウンタCsをインクリメントした後(ステップS212)、本プログラムが終了する。
一方、ステップS209においてYesと判断された場合においては、各モータ回転位置センサPS1,PS2の少なくともいずれか一方に異常が発生したものと確定して、フェイルセーフ処理部34による操舵アシスト制御システムの遮断処理等の安全状態に移行するための処理を行い(ステップS210)、さらに運転者への警告出力、すなわち車両のインストルメントパネル上の警告灯を点灯させるといった注意喚起を行った後(ステップS211)、本プログラムが終了する。
このような構成から、本実施形態によっても、センサ異常判断部49によって各モータ回転位置センサPS1,PS2の異常を高精度に判断することができる。この結果、各モータ回転位置センサPS1,PS2に基づいて電動モータ10を駆動制御する際のパワーステアリング装置の安全性を向上させることができる。
〔第5実施形態〕
図11〜図13は、本発明に係るパワーステアリング装置等の第5実施形態を示し、前記第1実施形態の構成に加えて、センサ異常判断部49による各モータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断に際し、メインの実軸位相信号θm(Main)とサブの実軸位相信号θm(Sub)との差を考慮するようにしたものである。
第5実施形態に係る制御装置11には、図11に示すように、前記第1実施形態の構成に加えて、メインの実軸位相信号θd(Main)とサブの実軸位相信号θd(Sub)とを比較する実軸位相比較部53が設けられている。
この実軸位相比較部53は、各実軸位相信号受信部44a,44bから入力されたメインの実軸位相信号θd(Main)とサブの実軸位相信号θd(Sub)との差の絶対値を演算し、この演算結果(比較結果)をセンサ異常判断部49に出力する。
本実施形態におけるセンサ異常判断部49は、メインの実軸位相信号θd(Main)あるいはサブの実軸位相信号θd(Sub)と制御位相信号θdcとの差と、実軸位相比較部53から出力された比較結果と、に基づいてメイン及びサブのモータ回転位置センサPS1,PS2の異常の有無を判断する。
より具体的には、前記センサ異常判断部49は、実軸位相比較部53から出力されたメインの実軸位相信号θd(Main)とサブの実軸位相信号θd(Sub)との差の絶対値が所定値θzよりも大きく、かつ位相差Δθ(Main),Δθ(Sub)が所定値Δθxよりも大きい場合に、対応するモータ回転位置センサPS1(PS2)に異常が発生したものと判断する。
また、本実施形態に係るセンサ異常判断部49は、モータ駆動制御部32がメインの実軸位相信号θd(Main)に基づいて電動モータ10を駆動制御する状態から、サブの実軸位相信号θd(Sub)に基づいて電動モータ10を駆動制御する状態に切り換わった場合に、サブのモータ回転位置センサPS2の異常判断を行うことなく、所定の整定時間が経過した後に速やかに異常判断を開始するようになっている。
図12及び図13は、本実施形態に係るモータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断制御のフローチャートである。
すなわち、本実施形態では、図12に示すように、ステップS301〜ステップS303において、第1実施形態のフローチャートにおけるステップS101〜S103と同様の処理を行う。続いて、ステップS304において、後述するステップS314でセットされるメインセンサ診断フラグFmあるいはステップS317でセットされるサブセンサ診断フラグFsがセットされているか否かを判断し、No(どちらもセットされていない)と判断された場合にはステップS305に移行する。
ステップS305では、実軸位相比較部53が算出したメインの実軸位相信号θd(Main)とサブの実軸位相信号θd(Sub)との差の絶対値が所定値θzよりも大きいか否かを判断し、Noと判断された場合には、両モータ回転位置センサPS1,PS2が共に正常であると判断して、モータ回転位置センサ異常カウンタCsをクリアした後(ステップS321)、本プログラムが終了する。
また、前記ステップS305においてYesと判断された場合には、モータ回転位置センサ異常カウンタCsをインクリメントした後(ステップS306)、モータ回転位置センサ異常カウンタCsが所定値Cxより大きいか否かを判断し(ステップS307)、ここでNoと判断された場合には、異常の確定を行うことなく本プログラムが終了する。
一方、前記ステップS307においてYesと判断された場合には、各モータ回転位置センサPS1,PS2のうち少なくともいずれか一方に異常が発生したものと確定し、以後、各モータ回転位置センサPS1,PS2のどちらが故障しているかを確認するステップS308以降の処理を行う。
ここでは、メインの位相差Δθ(Main)を演算した後(ステップS308)、操舵速度信号ωsから推定されるモータ回転速度ωrが所定値ωxよりも大きいか否かを判断する(ステップS309)。
そして、このステップS309においてNoと判断された場合には、各モータ回転位置センサPS1,PS2のどちらが故障しているかの判別が困難であることから、フェイルセーフ処理部34によって操舵アシスト制御システムの遮断処理を行い(ステップS319)、さらに運転者への警告出力、すなわち車両のインストルメントパネル上の警告灯を点灯させるといった注意喚起を行った後(ステップS320)、本プログラムが終了する。
一方、前記ステップS309においてYesと判断された場合には、続いてメインの位相差Δθ(Main)が所定値Δθxよりも大きいか否かを判断する(ステップS310)。
ここで、Yesと判断された場合には、メインのモータ回転位置センサPS1が故障したものとして、モータ駆動制御に用いる実軸位相信号をメインの実軸位相信号θd(Main)からサブの実軸位相信号θd(Sub)に切り換え(ステップS311)、整定タイマカウンタTsetをクリアし(ステップS312)、さらにサブセンサ診断フラグFsをセットする一方(ステップS313)、メインセンサ診断フラグFmをリセットした後(ステップS314)、運転者への警告出力を行ったうえで(ステップS315)、本プログラムが終了する。
一方、前記ステップS310においてNoと判断された場合には、サブのモータ回転位置センサPS2が故障したものとして、サブセンサ診断フラグFsをリセットし(ステップS316)、メインセンサ診断フラグFmをセットした後(ステップS317)、運転者への警告出力を行ったうえで(ステップS318)、本プログラムが終了する。
また、前記ステップS304においてYes、すなわちメイン及びサブのモータ回転位置センサPS1,PS2のうち少なくともいずれか一方に異常が発生し、メインセンサ診断フラグFmまたはサブセンサ診断フラグFsがセットされている場合には、続いて図13に示すステップS322へ移行する。
このステップS322では、サブセンサ診断フラグFsがセットされているか否かを判断し、Yesと判断された場合には、続いて整定タイマカウンタTsetが所定値Txよりも大きいか否かを判断する(ステップS323)。ここで、Noと判断された場合には、整定タイマカウンタTsetをインクリメントした後(ステップS328)、本プログラムが終了する。
一方、前記ステップS323においてYes、すなわちモータ駆動制御に供されるモータ回転位置センサがメインのモータ回転位置センサPS1からサブのモータ回転位置センサPS2に変更されてから所定時間経過したと判断された場合には、サブの位相差Δθ(Sub)を演算し(ステップS324)、さらにモータ回転速度ωrが所定値ωxよりも大きいか否かを判断する(ステップS325)。ここで、Noと判断された場合には、誤診断を抑制するべく診断を行わずに本プログラムが終了する一方、Yesと判断された場合には診断を継続するものとしてステップS326に移行する。
ステップS326では、前記ステップS324で演算されたサブの位相差Δθ(Sub)が所定値Δθxよりも大きいか否かを判断する。ここで、Noと判断された場合には、サブのモータ回転位置センサPS2に異常は発生していないものとして、本プログラムが終了する。
一方、前記ステップS326においてYesと判断された場合には、メイン及びサブのモータ回転位置センサPS1,PS2の両方に異常が発生したものとして、フェイルセーフ処理部34によって電動モータ10による操舵アシスト制御システムを遮断した後(ステップS327)、本プログラムが終了する。
また、前記ステップS322においてNoと判断された場合には、メインの位相差Δθ(Main)を演算した後(ステップS329)、モータ回転速度ωrが所定値ωxよりも大きいか否かを判断する(ステップS330)。ここで、Noと判断された場合には、誤診断を抑制するべく診断を行わずに本プログラムが終了する一方、Yesと判断された場合には診断を継続するものとしてステップS331に移行する。
ステップS331では、前記ステップS329で演算されたメインの位相差Δθ(Main)が所定値Δθxよりも大きいか否かを判断する。ここで、Noと判断された場合には、メインのモータ回転位置センサPS1に異常は発生していないものとして、本プログラムが終了する。
一方、前記ステップS331においてYesと判断された場合には、メイン及びサブのモータ回転位置センサPS1,PS2の両方に異常が発生したものとして、フェイルセーフ処理部34によって電動モータ10による操舵アシスト制御システムを遮断した後(ステップS332)、本プログラムが終了する。
以上の構成から、本実施形態によっても、センサ異常判断部49によって各モータ回転位置センサPS1,PS2の異常を高精度に判断することができる。
また、本実施形態では、センサ異常判断部49による各モータ回転位置センサPS1,PS2の異常判断に際して、該両モータ回転位置センサPS1,PS2が出力するメイン及びサブの実軸位相信号θd(Main),θd(Sub)の比較結果も考慮していることから、異常判断の精度をより向上させることができる。
特に、本実施形態では、メインのモータ回転位置センサPS1を、該メインのモータ回転位置センサPS1の出力する実軸位相信号θd(Main)がサブのモータ回転位置センサPS2が出力する実軸位相信号θd(Sub)と制御位相信号θdcとの両方からかけ離れている場合に異常と判断するようにしたことから、モータ回転位置センサPS1の異常をより高精度に判断することができる。
また、この実施形態では、センサ異常判断部49を、電動モータ10の駆動制御に供されるモータ回転位置センサがメインのモータ回転位置センサPS1からサブのモータ回転位置センサPS2へ切り換わった直後は該モータ回転位置センサPS2の異常判断を行わないようにしたことから、サブのモータ回転位置センサPS2が完全に立ち上がっていない状態でのサブの実軸位相信号θd(Sub)に基づいて異常判断を行うことが回避できるため、誤判断のさらなる抑制を図ることができる。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で装置の仕様等に合わせて適宜構成を変更することが可能である。
以上説明した実施形態に基づくパワーステアリング装置の制御装置及びパワーステアリング装置としては、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
パワーステアリング装置の制御装置は、その一つの態様において、ステアリングホイールの回転を転舵輪に伝達する操舵機構と、該操舵機構に操舵アシスト力を付与する電動モータと、前記操舵機構と前記電動モータの間に設けられ、前記電動モータの回転力を前記操舵機構に伝達する伝達機構と、前記電動モータの回転子の回転位置である実軸位相を検出する第1のモータ回転位置センサと、を備えたパワーステアリング装置の制御装置であって、前記第1のモータ回転位置センサから出力された第1の実軸位相の信号を受信する実軸位相信号受信部と、前記電動モータに流れる電流値の信号を受信するモータ電流信号受信部と、前記電流値の信号に基づき前記電動モータに発生する誘起電圧の位相である制御位相を推定する制御位相推定部と、前記第1の実軸位相と前記制御位相の差に基づき前記第1のモータ回転位置センサの異常の有無を判断するセンサ異常判断部と、を有する。
前記パワーステアリング装置の制御装置の好ましい態様において、前記パワーステアリング装置は、前記電動モータの回転子の回転位置である実軸位相を検出する第2のモータ回転位置センサを有し、前記制御装置は、前記第1の実軸位相の信号に基づき前記電動モータを駆動制御するモータ駆動制御部を有し、該モータ駆動制御部は、前記第1のモータ回転位置センサが異常であると判断されたとき、前記第2のモータ回転位置センサの出力信号である第2の実軸位相の信号に基づき前記電動モータを駆動制御する。
別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、該制御装置は、前記第1の実軸位相の信号と前記第2の実軸位相の信号とを比較する実軸位相比較部を備え、前記センサ異常判断部は、前記第1の実軸位相と前記制御位相の差および前記実軸位相比較部の比較結果に基づき前記第1のモータ回転位置センサの異常の有無を判断する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記センサ異常判断部は、前記第1の実軸位相の信号と前記第2の実軸位相の信号の差が所定値よりも大きく、かつ前記第1の実軸位相と前記制御位相の差が所定値よりも大きいとき、前記第1のモータ回転位置センサの異常と判断する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記センサ異常判断部は、前記モータ駆動制御部が前記第2の実軸位相の信号に基づき前記電動モータを駆動制御するとき、前記第2の実軸位相と前記制御位相の差に基づき前記第2のモータ回転位置センサの異常の有無を判断する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記センサ異常判断部は、前記モータ駆動制御部が前記第1の実軸位相の信号による前記電動モータの駆動制御から前記第2の実軸位相の信号による前記電動モータの駆動制御に切り替えてから所定時間が経過した後に、前記第2のモータ回転位置センサの異常の有無の判断を開始する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記センサ異常判断部は、前記モータ駆動制御部が前記第2の実軸位相の信号に基づき前記電動モータを駆動制御するとき、前記第2の実軸位相と前記制御位相の差に基づき前記第2のモータ回転位置センサの異常の有無を判断する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記モータ駆動制御部は、前記第1の実軸位相の信号に基づく前記電動モータの駆動制御から前記第2の実軸位相の信号に基づく前記電動モータの駆動制御に切り替えた後、前記電動モータの出力が減少するように前記電動モータを駆動制御する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記モータ駆動制御部は、前記第1の実軸位相の信号に基づく前記電動モータの駆動制御から前記第2の実軸位相の信号に基づく前記電動モータの駆動制御に切り替えた後、前記電動モータの出力が漸減するように前記電動モータを駆動制御する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記センサ異常判断部は、前記第1の実軸位相と前記制御位相の差、および前記第2の実軸位相と前記制御位相の差の比較に基づき前記第1のモータ回転位置センサの異常の有無を判断する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記センサ異常判断部は、前記電動モータの回転速度が所定値以下のとき、前記第1のモータ回転位置センサの異常判断を行わない。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記電動モータの回転速度は、前記第1のモータ回転位置センサの出力信号以外の信号に基づき推定される。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、該制御装置は、前記ステアリングホイールの回転角である舵角の信号を受信する舵角信号受信部を備え、前記電動モータの回転速度は、前記舵角の信号に基づき推定される。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記パワーステアリング装置は、前記操舵機構に設けられたトーションバーと、該トーションバーよりも前記ステアリングホイール側に設けられ、前記舵角を検出する舵角センサと、を備え、前記電動モータの回転速度は、前記トーションバーの捩れ量を考慮して推定される。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記センサ異常判断部は、前記電動モータの回転子の磁極方向であるd軸の電圧Vdc、前記d軸と直交するq軸の電圧Vqc、前記d軸の検出電流Idc、前記q軸の検出電流Iqc、および前記制御位相の回転速度ω1に基づき前記第1の実軸位相と前記制御位相の差を演算し、この演算結果に基づいて前記第1のモータ回転位置センサの異常の有無を判断する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記センサ異常判断部は、前記電動モータの巻線の抵抗rおよび前記電動モータのインダクタンスLqを更に考慮して前記第1の実軸位相と前記制御位相の差を演算する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記センサ異常判断部は、式
Figure 0006557345
に基づき前記第1の実軸位相と前記制御位相の差を演算する。
さらに別の好ましい態様では、前記パワーステアリング装置の制御装置の態様のいずれかにおいて、前記センサ異常判断部は、式
Figure 0006557345
に基づき前記第1の実軸位相と前記制御位相の差を演算する。
パワーステアリング装置は、その一つの態様において、ステアリングホイールの回転を転舵輪に伝達する操舵機構と、前記操舵機構に操舵アシスト力を付与する電動モータと、前記操舵機構と前記電動モータの間に設けられ、前記電動モータの回転力を前記操舵機構に伝達する伝達機構と、前記電動モータの回転子の回転位置である実軸位相を検出する第1のモータ回転位置センサと、前記電動モータを駆動制御する制御装置と、を備えたパワーステアリング装置であって、前記制御装置は、前記第1のモータ回転位置センサから出力された第1の実軸位相の信号を受信する実軸位相信号受信部と、前記電動モータに流れる電流値の信号を受信するモータ電流信号受信部と、前記電流値の信号に基づき前記電動モータに発生する誘起電圧の位相である制御位相を推定する制御位相推定部と、前記第1の実軸位相と前記制御位相の差に基づき前記第1のモータ回転位置センサの異常の有無を判断するセンサ異常判断部と、を有する。
前記パワーステアリング装置の好ましい態様において、該パワーステアリング装置は、前記電動モータの回転子の回転位置である実軸位相を検出する第2のモータ回転位置センサを有し、前記制御装置は、前記第1の実軸位相の信号に基づき前記電動モータを駆動制御するモータ駆動制御部を有すると共に、該モータ駆動制御部は、前記第1のモータ回転位置センサが異常であると判断されたとき、前記第2のモータ回転位置センサの出力信号である第2の実軸位相の信号に基づき前記電動モータを駆動制御する。

Claims (16)

  1. ステアリングホイールの回転を転舵輪に伝達する操舵機構と、
    該操舵機構に操舵アシスト力を付与する電動モータと、
    前記操舵機構と前記電動モータの間に設けられ、前記電動モータの回転力を前記操舵機構に伝達する伝達機構と、
    前記電動モータの回転子の回転位置である実軸位相を検出する第1のモータ回転位置センサと、
    前記電動モータの回転子の回転位置である実軸位相を検出する第2のモータ回転位置センサと、
    を備えたパワーステアリング装置の制御装置であって、
    前記第1のモータ回転位置センサから出力された第1の実軸位相の信号を受信する実軸位相信号受信部と、
    前記電動モータに流れる電流値の信号を受信するモータ電流信号受信部と、
    前記電流値の信号に基づき前記電動モータに発生する誘起電圧の位相である制御位相を推定する制御位相推定部と、
    前記第1の実軸位相と前記制御位相の差に基づき前記第1のモータ回転位置センサの異常の有無を判断するセンサ異常判断部と、
    前記第1の実軸位相の信号に基づき前記電動モータを駆動制御するモータ駆動制御部と、
    前記第1の実軸位相の信号と前記第2の実軸位相の信号とを比較する実軸位相比較部と、
    を有し、
    前記センサ異常判断部は、前記第1の実軸位相と前記制御位相の差および前記実軸位相比較部の比較結果に基づき前記第1のモータ回転位置センサの異常の有無を判断し、
    前記モータ駆動制御部は、前記第1のモータ回転位置センサが異常であると判断されたとき、前記第2のモータ回転位置センサの出力信号である第2の実軸位相の信号に基づき前記電動モータを駆動制御することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  2. 請求項に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記センサ異常判断部は、前記第1の実軸位相の信号と前記第2の実軸位相の信号の差が所定値よりも大きく、かつ前記第1の実軸位相と前記制御位相の差が所定値よりも大きいとき、前記第1のモータ回転位置センサの異常と判断することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  3. 請求項に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記センサ異常判断部は、前記モータ駆動制御部が前記第2の実軸位相の信号に基づき前記電動モータを駆動制御するとき、前記第2の実軸位相と前記制御位相の差に基づき前記第2のモータ回転位置センサの異常の有無を判断することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  4. 請求項に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記センサ異常判断部は、前記モータ駆動制御部が前記第1の実軸位相の信号による前記電動モータの駆動制御から前記第2の実軸位相の信号による前記電動モータの駆動制御に切り替えてから所定時間が経過した後に、前記第2のモータ回転位置センサの異常の有無の判断を開始することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  5. 請求項に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記センサ異常判断部は、前記モータ駆動制御部が前記第2の実軸位相の信号に基づき前記電動モータを駆動制御するとき、前記第2の実軸位相と前記制御位相の差に基づき前記第2のモータ回転位置センサの異常の有無を判断することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  6. 請求項に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記モータ駆動制御部は、前記第1の実軸位相の信号に基づく前記電動モータの駆動制御から前記第2の実軸位相の信号に基づく前記電動モータの駆動制御に切り替えた後、前記電動モータの出力が減少するように前記電動モータを駆動制御することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  7. 請求項に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記モータ駆動制御部は、前記第1の実軸位相の信号に基づく前記電動モータの駆動制御から前記第2の実軸位相の信号に基づく前記電動モータの駆動制御に切り替えた後、前記電動モータの出力が漸減するように前記電動モータを駆動制御することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  8. 請求項に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記センサ異常判断部は、前記第1の実軸位相と前記制御位相の差、および前記第2の実軸位相と前記制御位相の差の比較に基づき前記第1のモータ回転位置センサの異常の有無を判断することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  9. 請求項1に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記センサ異常判断部は、前記電動モータの回転速度が所定値以下のとき、前記第1のモータ回転位置センサの異常判断を行わないことを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  10. 請求項に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記電動モータの回転速度は、前記第1のモータ回転位置センサの出力信号以外の信号に基づき推定されることを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  11. 請求項10に記載のパワーステアリング装置の制御装置は、前記ステアリングホイールの回転角である舵角の信号を受信する舵角信号受信部を備え、
    前記電動モータの回転速度は、前記舵角の信号に基づき推定されることを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  12. 請求項11に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記パワーステアリング装置は、前記操舵機構に設けられたトーションバーと、該トーションバーよりも前記ステアリングホイール側に設けられ、前記舵角を検出する舵角センサと、を備え、
    前記電動モータの回転速度は、前記トーションバーの捩れ量を考慮して推定されることを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  13. 請求項1に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記センサ異常判断部は、前記電動モータの回転子の磁極方向であるd軸の電圧Vdc、前記d軸と直交するq軸の電圧Vqc、前記d軸の検出電流Idc、前記q軸の検出電流Iqc、および前記制御位相の回転速度ω1に基づき前記第1の実軸位相と前記制御位相の差を演算し、この演算結果に基づいて前記第1のモータ回転位置センサの異常の有無を判断することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  14. 請求項13に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記センサ異常判断部は、前記電動モータの巻線の抵抗rおよび前記電動モータのインダクタンスLqを更に考慮して前記第1の実軸位相と前記制御位相の差を演算することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  15. 請求項14に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記センサ異常判断部は、式
    Figure 0006557345
    に基づき前記第1の実軸位相と前記制御位相の差を演算することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
  16. 請求項15に記載のパワーステアリング装置の制御装置において、
    前記センサ異常判断部は、式
    Figure 0006557345
    に基づき前記第1の実軸位相と前記制御位相の差を演算することを特徴とするパワーステアリング装置の制御装置。
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