JP6555234B2 - 連続鋳造機の制御装置、連続鋳造機の制御方法、及び鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

連続鋳造機の制御装置、連続鋳造機の制御方法、及び鋼の連続鋳造方法 Download PDF

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Description

本発明は、連続鋳造機の制御装置、連続鋳造機の制御方法、及び鋼の連続鋳造方法に関する。
連続鋳造機において、モールド内の溶融金属(溶鋼)の湯面レベルの変動を抑制して湯面レベルが一定になるように制御することは、操業の安定上のみならず、鋳片の品質管理上からも極めて重要なことである。このような背景から、特許文献1,2には、溶鋼の湯面レベルの変動の原因の一つであるバルジング性湯面変動を抑制する方法が提案されている。具体的には、特許文献1には、湯面レベル信号から特定周波数のバルジング性湯面変動を抽出し、且つ、その位相特性を90度進ませて出力する特性を有する外乱補償器からの出力信号をPI制御器から出力される開度指示値に加算した開度指示値をスライディングノズルの最終的な開度指示値とする方法が提案されている。また、特許文献2には、特許文献1記載の方法を湯面レベルの変動周波数に応じて切り換えて使用することによって異なる周波数のバルジング性湯面変動を抑制する方法が提案されている。
なお、上述したバルジング性湯面変動とは、鋳片を引き抜く複数のピンチロールの間で鋳片が引き抜き方向に対し垂直な方向に膨らんだ状態で凝固し、膨らんだ部分が鋳片の引き抜きに伴ってピンチロールによって押し込まれることにより、モールド内の溶鋼のマスバランスが崩れて発生する溶鋼の湯面レベルの変動のことを意味する。バルジング性湯面変動は、ピンチロールの引き抜き速度(鋳造速度)とピッチとによって決まる強い周期性を有することが知られている。
特開平10−314911号公報 特開2012−170984号公報
実操業では、バルジング性湯面変動が複数箇所で同時に発生することによって、異なる複数の周波数のバルジング性湯面変動が同時に発生することがある。しかしながら、特許文献1,2に記載の方法は、一つの周波数のバルジング性湯面変動しか抑制することができない。このため、特許文献1,2に記載の方法によれば、異なる複数の周波数のバルジング性湯面変動が同時に発生した場合、全体として充分なバルジング性湯面変動の抑制効果を得ることができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、異なる複数の周波数のバルジング性湯面変動が同時に発生した場合であっても、バルジング性湯面変動を全体として充分に抑制可能な連続鋳造機の制御装置、連続鋳造機の制御方法、及び鋼の連続鋳造方法を提供することにある。
本発明に係る連続鋳造機の制御装置は、連続鋳造機のモールド内の溶融金属の湯面レベルを制御する連続鋳造機の制御装置であって、前記湯面レベルを測定する湯面レベル計と、前記湯面レベル計によって測定された湯面レベルに基づいて、モールドに溶融金属を供給するタンディッシュに配設され、前記タンディッシュから前記モールドへの溶融金属の供給量を調整するスライディングノズルの開度指示値を出力するPI制御器と、前記湯面レベル計によって測定された湯面レベルと該湯面レベルの目標値との偏差信号から所定周波数のバルジング性湯面変動を抽出し、抽出されたバルジング性湯面変動の位相特性を90度進ませた信号に所定のゲインを乗算した信号を前記スライディングノズルの開度指示値として出力する複数の外乱補償器と、前記PI制御器から出力された開度指示値と前記複数の外乱補償器から出力された開度指示値との和に従って前記スライディングノズルの開度を調整することによって、前記タンディッシュから前記モールドへの溶融金属の供給量を制御するスライディングノズル制御器と、前記湯面レベル計によって測定された湯面レベルから線形計画問題を解くことによってバルジング性湯面変動の抑制効果が最大になる各外乱補償器のゲインを算出し、算出されたゲインを各外乱補償器における前記所定のゲインに設定する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る連続鋳造機の制御方法は、連続鋳造機のモールド内の溶融金属の湯面レベルを制御する連続鋳造機の制御方法であって、湯面レベルを測定する測定ステップと、PI制御器が、前記測定ステップにおいて測定された湯面レベルに基づいて、モールドに溶融金属を供給するタンディッシュに配設され、前記タンディッシュから前記モールドへの溶融金属の供給量を調整するスライディングノズルの開度指示値を出力するステップと、複数の外乱補償器が、前記測定ステップにおいて測定された湯面レベルと該湯面レベルの目標値との偏差信号から所定周波数のバルジング性湯面変動を抽出し、抽出されたバルジング性湯面変動の位相特性を90度進ませた信号に所定のゲインを乗算した信号を前記スライディングノズルの開度指示値として出力するステップと、スライディングノズル制御器が、前記PI制御器から出力された開度指示値と前記複数の外乱補償器から出力された開度指示値との和に従って前記スライディングノズルの開度を調整することによって、前記タンディッシュから前記モールドへの溶融金属の供給量を制御するステップと、制御手段が、前記測定ステップにおいて測定された湯面レベルから線形計画問題を解くことによってバルジング性湯面変動の抑制効果が最大になる各外乱補償器のゲインを算出し、算出されたゲインを各外乱補償器における前記所定のゲインに設定するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る鋼の連続鋳造方法は、本発明に係る連続鋳造機の制御方法によってモールド内の溶融金属の湯面レベルを制御しつつ鋳片を製造するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る連続鋳造機の制御装置、連続鋳造機の制御方法、及び鋼の連続鋳造方法によれば、異なる複数の周波数のバルジング性湯面変動が同時に発生した場合であっても、バルジング性湯面変動を全体として充分に抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態である連続鋳造機の制御装置が適用される連続鋳造機の一構成例を示す模式図である。 図2は、本発明の一実施形態である連続鋳造機の制御装置におけるモールド湯面制御系の構成を示すブロック図である。 図3は、外乱から湯面変動までの周波数特性の変化の一例を示す図である。 図4は、外乱から湯面変動までの周波数特性の変化の一例を示す図である。 図5は、外乱補償器を用いない場合、単独の外乱補償器を用いた場合、及び本発明を用いた場合における湯面レベルのシミュレーション結果を示す図である。 図6は、図5に示す湯面レベルの周波数解析結果を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である連続鋳造機の制御装置について詳細に説明する。
〔連続鋳造機の構成〕
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態である連続鋳造機の制御装置が適用される連続鋳造機の一構成例について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である連続鋳造機の制御装置が適用される連続鋳造機の一構成例を示す模式図である。図1に示すように、本発明の一実施形態である連続鋳造機の制御装置が適用される連続鋳造機1では、モールド2の上部に溶鋼MSが満たされたタンディッシュ3が配置され、タンディッシュ3の底部にはスライディングノズル4が取り付けられている。また、スライディングノズル4の下面側には浸漬ノズル5が取り付けられており、タンディッシュ3内の溶鋼MSは、スライディングノズル4及び浸漬ノズル5を介してモールド2内に供給される。
モールド2内に注入された溶鋼MSは、モールド2の側面から冷却されることによって、表面から凝固してシェルSHを形成しつつ、ピンチロール6によって下方に引き抜かれ鋳片Sとなる。この引き抜き速度は、図示しないピンチロール制御装置によってほぼ一定に制御されている。モールド2内に供給される溶鋼MSの量は、スライディングノズル4の開度によって決まる。スライディングノズル4の開度の調整は、制御装置10が油圧シリンダ等の図示しないスライディングノズル制御器を制御することによって行われる。
なお、スライディングノズル4の開度は、モールド2内に供給される溶鋼MSの量と下方に引き抜かれる溶鋼MSの量とがバランスするように制御される。具体的には、スライディングノズル4の開度指示値は、モールド2内の溶鋼MSの湯面レベルが予め設定された湯面レベル目標値で一定となるように設定される。モールド2内の溶鋼MSの湯面レベルは湯面レベル計20によって測定され、測定値は制御装置10に入力される。
〔モールド湯面制御系の構成〕
次に、図2を参照して、本発明の一実施形態である連続鋳造機の制御装置におけるモールド湯面制御系の構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態である連続鋳造機の制御装置におけるモールド湯面制御系の構成を示すブロック図である。図2に示すように、本発明の一実施形態である連続鋳造機の制御装置におけるモールド湯面制御系は、差分器11、PI制御器12、複数のゲイン乗算器13−n(n=1〜N)、複数の外乱補償器14−n(n=1〜N)、加算器15、スライディングノズル制御器16、及び湯面レベル計20を備えている。
差分器11は、制御装置10から入力された湯面レベル目標値と湯面レベル計20によって測定された湯面レベル実績値との差分値(偏差信号)を算出し、算出された差分値をPI制御器12及び複数のゲイン乗算器13−nに出力する。
PI制御器12は、湯面レベル目標値と湯面レベル実績値との差分値に基づいて、湯面レベル実績値を湯面レベル目標値に一致させるためのスライディングノズル4の開度指示値(SN開度指示値)をPI制御により算出し、算出されたSN開度指示値を加算器15に出力する。
複数のゲイン乗算器13−nはそれぞれ、湯面レベル目標値と湯面レベル実績値との差分値にそれぞれに制御装置10によって設定されたゲインk(n=1〜N)を乗算し、乗算値を対応する外乱補償器14−Nに出力する。各ゲイン乗算器13−nのゲインkの設定方法については後述する。
複数の外乱補償器14−n(伝達関数D(s))は、湯面レベルのバルジング性湯面レベル変動を外乱として補償するための装置である。具体的には、複数の外乱補償器14−nはそれぞれ、対応するゲイン乗算器13−nの出力信号から設定された所定周波数のバルジング性湯面変動を抽出し、抽出したバルジング性湯面変動の位相特性を90度進ませた信号を加算器15に出力する。換言すれば、複数の外乱補償器14−nはそれぞれ、湯面レベル実績値と湯面レベル目標値との偏差信号から所定周波数のバルジング性湯面変動を抽出し、抽出されたバルジング性湯面変動の位相特性を90度進ませた信号に対応するゲイン乗算器13−nのゲインkを乗算した信号をSN開度指示値として加算器15に出力する。
加算器15は、PI制御器12及び複数の外乱補償器14−nから入力されたSN開度指示値の和を最終的なSN開度指示値として算出し、算出されたSN開度指示値をスライディングノズル制御器16に出力する。
スライディングノズル制御器16(伝達関数Ga(s))は、加算器15から入力されたSN開度指示値に従ってスライディングノズル4の開度を制御する。スライディングノズル4の開度を制御することによって、所定の無駄時間17を経てモールド2への溶鋼MSの流入量が制御され、溶鋼MSの流入量に流入量外乱が加わった総流入量の溶鋼MSがモールド2に流入する。この時、モールド2への溶鋼MSの流入量を積分したもの(ブロック19(伝達関数Gp(s))がモールド2内の湯面レベルとなり、湯面レベルに湯面レベル外乱を加えた値が湯面レベル計20(伝達関数Gm(s))によって測定される。このようにして、湯面レベル実績値を湯面レベル目標値に一致させるべく作用するフィードバック制御ループが形成される。
なお、上述した無駄時間17(伝達関数Gt(s))は、湯面レベル計20、差分器11、PI制御器12、複数のゲイン乗算器13−n、複数の外乱補償器14−n、加算器15、スライディングノズル制御器16、及びスライディングノズル4によって構成されるフィードバック制御ループ内で生じる無駄時間である。モールド2内の溶鋼MSの湯面レベルの測定に要する湯面レベル計20の測定時間、スライディングノズル制御器16によってスライディングノズル4の開度を調整する際に要するスライディングノズル制御器16及びスライディングノズル4の動作時間等が無駄時間17に含まれる。
〔ゲイン設定方法〕
次に、図3,図4を参照して、ゲイン乗算器13−nのゲインknの設定方法について説明する。図3,図4は、外乱から湯面変動までの周波数特性の変化の一例を示す図である。
一般に、バルジング性湯面変動の周期Tは、その発生原理よりピンチロールのピッチa[m]及び鋳造速度v[m/s]を用いて以下に示す数式(1)のように表される。なお、鋳造速度vは、ピンチロールに取り付けられたPLG(Pulse Logic Generator)等を用いて測定できる。
Figure 0006555234
一方、ピンチロールのピッチaは連続鋳造機の設備によって決まり、一般的にはピンチロールの本数未満の複数の値(N個とする)を取る。そこで、各ピッチをa(n=1〜N)とすると、発生し得るバルジング性湯面変動の周波数fは以下に示す数式(2)のように表される。
Figure 0006555234
従って、バルジング性湯面変動を抑制するための外乱補償器も最大N種類の設定が必要となり、各外乱補償器の伝達関数D(s)は以下に示す数式(3)のように表すことができる。なお、数式(3)中、パラメータζ,ωはそれぞれ、帯域通過フィルタの通過帯域の幅及び中心周波数を決定するパラメータであり、パラメータζ,ωの値によって帯域通過フィルタの周波数特性は変化する。各外乱補償器は、設定された中心周波数(設定周波数)成分に関して、湯面レベル変動に対する外乱のゲインを低下させる機能を有している。
Figure 0006555234
ここで、複数の外乱補償器の出力信号を単純に重畳させると、各外乱補償器の出力信号が悪影響を及ぼしたり、フィードバック制御ループ全体のゲインが高くなりすぎたりして、フィードバック制御ループが不安定になる恐れがあるため、各外乱補償器のゲインを適切に決定する必要がある。このため、本実施形態では、各外乱補償器を起動にしたときのバルジング性湯面変動の抑制効果を定量的に評価し、最適なゲイン配分で各外乱補償器を起動にする。
具体的には、湯面レベル信号をFFT解析することにより得られたスペクトルの系列をS=(s,s,…,s)とする。但し、sは周波数fのバルジング性湯面変動のスペクトル強度を示す。また、各外乱補償器に乗算するゲインの組み合わせをK=(k,k,…,k)とする。そして、各外乱補償器のバルジング性湯面変動の抑制効果を以下の数式(4),(5)に示す関数の列を用いて評価する。
Figure 0006555234
Figure 0006555234
但し、数式(5)におけるパラメータG(ω,f)は設定周波数をω(m=1〜N)としたときの外乱補償器による周波数fのバルジング性湯面変動の抑制効果を示し、外乱から湯面変動までの周波数特性の変化によって定められる関数とする。例えば、設定周波数ωが0.1である場合、外乱から湯面変動までの周波数特性は図3に示すように変化することから、G(0.1,0.1)>0、且つ、G(0.1,0.08)<0と設定する。なお、図3において、曲線L1は外乱補償器を起動させないときの周波数特性を示し、曲線L2は外乱補償器を起動させたときの周波数特性を示している。
従って、m番目(m=1〜N)の外乱補償器によって抑制される周波数のスペクトルが大きい場合はh(S)の値は大きくなり、逆に増幅される周波数のスペクトルが大きい場合にはh(S)の値は小さくなる。複数の外乱補償器を動作させたときの外乱から湯面変動までの周波数特性の変化を図4に示す。ここでは、設定周波数0.07Hz及び設定周波数0.1Hzの外乱補償器を同時に適用している。
なお、図4中の曲線L3は外乱補償器を起動させていないときの周波数特性を示し、曲線L4は設定周波数0.07Hzの外乱補償器を起動させたときの周波数特性を示し、曲線L5は設定周波数0.1Hzの外乱補償器を起動させたときの周波数特性を示し、曲線L6は設定周波数0.07Hz及び設定周波数0.1Hzの外乱補償器を起動させたときの周波数特性を示している。
図4に示すように、各外乱補償器の効果が合わさっていることがわかる。よって、外乱抑制効果も重ね合わせられると考えられる。ここで、h(s)とこの外乱補償器にかけるゲインkをかけたものが、この外乱補償器を起動したときの湯面変動抑制効果を表すと考えられる。従って、ゲインの組み合わせをK=(k,k,…,k)とした場合の複数の外乱補償器による湯面変動抑制効果は以下に示す数式(6)のように表すことができる。
Figure 0006555234
そこで、本実施形態では、制御装置10が、以下の数式(7)に示す線形計画問題を解くことによって湯面変動抑制効果が最も高いゲインK=(k,k,…,k)を算出し、算出されたゲインK=(k,k,…,k)をゲイン乗算器13−nのゲインkに設定する。なお、数式(7)において、パラメータksumは外乱補償器全体の出力が大きくなりすぎることを防ぐために予め決めておいた定数である。これにより、異なる複数の周波数のバルジング性湯面変動が同時に発生した場合であっても、バルジング性湯面変動を全体として充分に抑制することができる。
Figure 0006555234
図5は、外乱補償器を用いない場合、単独の外乱補償器を用いた場合、及び本発明を用いた場合における湯面レベルのシミュレーション結果を示す図である。図6は、図5に示す湯面レベルの周波数解析結果を示す図である。図5において、曲線L7は外乱補償器を用いない場合の湯面レベル、曲線L8は単独の外乱補償器を用いた場合の湯面レベル、曲線L9は本発明を用いた場合の湯面レベルを示す。また、図6において、曲線L10は外乱補償器を用いない場合の湯面レベルの周波数解析結果、曲線L11は単独の外乱補償器を用いた場合の湯面レベルの周波数解析結果、曲線L12は本発明を用いた場合の湯面レベルの周波数解析結果を示す。
図6に示すように、湯面レベルの周波数解析結果には変動のピークが2つあるが、従来技術である単独の外乱補償器を適用した場合は最も大きなスペクトル強度の変動のみが抑制され、次に大きなスペクトル強度の変動が増加している。これに対して、本発明を適用した場合には、バランスよく両方のスペクトル強度の変動を抑制できている。これにより、本発明によれば、異なる複数の周波数のバルジング性湯面変動が同時に発生した場合であっても、バルジング性湯面変動を全体として充分に抑制できることが確認された。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。例えば、このように、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 連続鋳造機
2 モールド
3 タンディッシュ
4 スライディングノズル
5 浸漬ノズル
6 ピンチロール
10 制御装置
11 差分器
12 PI制御器
13−n(n=1〜N) ゲイン乗算器
14−n(n=1〜N) 外乱補償器
15 加算器
16 スライディングノズル制御器
20 湯面レベル計
MS 溶鋼
S 鋳片
SH シェル

Claims (3)

  1. 連続鋳造機のモールド内の溶融金属の湯面レベルを制御する連続鋳造機の制御装置であって、
    前記湯面レベルを測定する湯面レベル計と、
    前記湯面レベル計によって測定された湯面レベルに基づいて、モールドに溶融金属を供給するタンディッシュに配設され、前記タンディッシュから前記モールドへの溶融金属の供給量を調整するスライディングノズルの開度指示値を出力するPI制御器と、
    前記湯面レベル計によって測定された湯面レベルと該湯面レベルの目標値との偏差信号から所定周波数のバルジング性湯面変動を抽出し、抽出されたバルジング性湯面変動の位相特性を90度進ませた信号に所定のゲインを乗算した信号を前記スライディングノズルの開度指示値として出力する複数の外乱補償器と、
    前記PI制御器から出力された開度指示値と前記複数の外乱補償器から出力された開度指示値との和に従って前記スライディングノズルの開度を調整することによって、前記タンディッシュから前記モールドへの溶融金属の供給量を制御するスライディングノズル制御器と、
    前記湯面レベル計によって測定された湯面レベルから線形計画問題を解くことによってバルジング性湯面変動の抑制効果が最大になる各外乱補償器のゲインを算出し、算出されたゲインを各外乱補償器における前記所定のゲインに設定する制御手段と、
    を備えることを特徴とする連続鋳造機の制御装置。
  2. 連続鋳造機のモールド内の溶融金属の湯面レベルを制御する連続鋳造機の制御方法であって、
    湯面レベルを測定する測定ステップと、
    PI制御器が、前記測定ステップにおいて測定された湯面レベルに基づいて、モールドに溶融金属を供給するタンディッシュに配設され、前記タンディッシュから前記モールドへの溶融金属の供給量を調整するスライディングノズルの開度指示値を出力するステップと、
    複数の外乱補償器が、前記測定ステップにおいて測定された湯面レベルと該湯面レベルの目標値との偏差信号から所定周波数のバルジング性湯面変動を抽出し、抽出されたバルジング性湯面変動の位相特性を90度進ませた信号に所定のゲインを乗算した信号を前記スライディングノズルの開度指示値として出力するステップと、
    スライディングノズル制御器が、前記PI制御器から出力された開度指示値と前記複数の外乱補償器から出力された開度指示値との和に従って前記スライディングノズルの開度を調整することによって、前記タンディッシュから前記モールドへの溶融金属の供給量を制御するステップと、
    制御手段が、前記測定ステップにおいて測定された湯面レベルから線形計画問題を解くことによってバルジング性湯面変動の抑制効果が最大になる各外乱補償器のゲインを算出し、算出されたゲインを各外乱補償器における前記所定のゲインに設定するステップと、
    を含むことを特徴とする連続鋳造機の制御方法。
  3. 請求項2に記載の連続鋳造機の制御方法によってモールド内の溶融金属の湯面レベルを制御しつつ鋳片を製造するステップを含むことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
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