JP6554919B2 - センサホルダ部を有する保護カバーの製造方法 - Google Patents

センサホルダ部を有する保護カバーの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6554919B2
JP6554919B2 JP2015115407A JP2015115407A JP6554919B2 JP 6554919 B2 JP6554919 B2 JP 6554919B2 JP 2015115407 A JP2015115407 A JP 2015115407A JP 2015115407 A JP2015115407 A JP 2015115407A JP 6554919 B2 JP6554919 B2 JP 6554919B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic sensor
magnetic
raised
facing
bearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015115407A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016156493A (ja
Inventor
禎啓 伊藤
禎啓 伊藤
脩 福田
脩 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nakanishi Metal Works Co Ltd
Original Assignee
Nakanishi Metal Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nakanishi Metal Works Co Ltd filed Critical Nakanishi Metal Works Co Ltd
Publication of JP2016156493A publication Critical patent/JP2016156493A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6554919B2 publication Critical patent/JP6554919B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sealing Of Bearings (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Description

本発明は、軸受の外輪に圧入されて磁気エンコーダを被うカップ状の保護カバーに関わり、さらに詳しくは、前記磁気エンコーダに対向する磁気センサを保持するセンサホルダ部を有する保護カバーに関する。
自動車に広く普及している、車輪のロックを無くして効率良く安全に制動するアンチロックブレーキシステムは、例えば、回転速度検出装置(車輪速センサ)により各車輪の回転速度を検出し、制御装置により加速度及び減速度を演算するとともに車体速度とスリップ率を推定し、その結果に基づいてアクチュエータを駆動してブレーキ液圧の制御を行うものである。
このような回転速度検出装置を自動車のホイール支持用の転がり軸受(ハブベアリング)に備えた軸受装置も広く用いられており、N極とS極を一定間隔で周方向に交互に並べた磁気エンコーダを軸受の軸方向の一端部の内輪に取り付け、保護カバーを軸受の軸方向の一端部の外輪に圧入して密封するように構成するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された発明の保護カバーは、合成樹脂で有蓋円筒状に形成された保護カバーに、前記磁気エンコーダの回転を検知するための磁気センサを保持するセンサホルダ部を設けている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された発明の保護カバーの使用状態において、前記磁気センサは、前記保護カバーに一体形成された仕切壁を隔てて前記磁気エンコーダに対向する。
よって、このような保護カバーを用いることにより、厚み方向に貫通するセンサ取付穴が設けられたもの(特許文献1の従来技術の記載である図3(b)参照)のようにセンサ取付穴を形成する壁面及び磁気センサ間にOリング等のゴム製のシール部材を組み込む必要がない。
また、このようなセンサホルダ部を有する保護カバーを設けることにより、軸受の軸方向の一端部が密封されて前記磁気エンコーダに小石や泥水等が当たらないことから前記磁気エンコーダの破損を防止でき、前記磁気エンコーダのアウター側のシール部材が不要になることから摺動抵抗の低減により前記軸受装置の回転トルクを低減できとともに、前記磁気エンコーダと前記磁気センサとのエアギャップ調整作業の煩雑さを解消できる。
特開2004−354066号公報
特許文献1に記載された発明のようなセンサホルダ部を有する保護カバーは、前記特徴を有するものである。
しかしながら、磁気センサの検出精度を向上する観点から仕切壁の厚みが0.3mm程度と薄く、本体部の厚みと仕切壁の厚みとの相対差が大きいとともに、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂等の繊維強化樹脂で成形されることが多いため、本体部を形成する成形空間内から仕切壁を形成する成形空間内に溶融樹脂を充填して成形した際に、成形品の仕切壁の中央あたりに充填末端ウェルドが発生する。
よって、気密性の低下や仕切壁の強度低下等の問題があるとともに、仕切壁の板厚が不均一になるという問題がある。
その上、前記のとおり仕切壁の厚みが薄いことから、充填不良が発生して、成形ができない場合もある。
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、磁気センサ及び磁気エンコーダ間の仕切壁の気密性の低下や強度低下を阻止できる、信頼性の高いセンサホルダ部を有する保護カバーを提供する点にある。
本発明に係るセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法は、前記課題解決のために、外周面に内輪軌道面が形成された内輪、及び内周面に外輪軌道面が形成された外輪、並びに、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面間を転動する転動体を有する軸受、前記軸受の軸方向の一端部に位置して前記内輪に固定された、N極とS極を一定間隔で周方向に交互に並べてなる磁気エンコーダ、並びに、前記磁気エンコーダの磁極に対向して前記磁気エンコーダの回転を検知するための磁気センサを備えた軸受装置において、前記軸受の軸方向の一端部を密封するように前記外輪に圧入される、前記磁気センサを保持するセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法であって、前記センサホルダ部の前記磁気センサに対向する部分の厚みを、射出成形時に充填末端ウェルドが発生しないように完成品よりも厚く設定してなる、前記磁気センサに対向する樹脂面を盛り上げた盛上げ部を有する形状の中間品を成形する射出成形工程、又は、前記センサホルダ部の前記磁気センサに対向する部分の樹脂面を盛り上げた盛上げ部を有する形状の中間品を成形する、前記盛上げ部を形成する部分にゲートを直接配置した金型を用いて行う射出成形工程と、前記射出成形工程により成形された前記中間品の前記盛上げ部を除去加工して平坦にする除去加工工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法は、前記課題解決のために、外周面に内輪軌道面が形成された内輪、及び内周面に外輪軌道面が形成された外輪、並びに、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面間を転動する転動体を有する軸受、前記軸受の軸方向の一端部に位置して前記内輪に固定された、N極とS極を一定間隔で周方向に交互に並べてなる磁気エンコーダ、並びに、前記磁気エンコーダの磁極に対向して前記磁気エンコーダの回転を検知するための磁気センサを備えた軸受装置において、前記軸受の軸方向の一端部を密封するように前記外輪に圧入される、前記磁気センサを保持するセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法であって、前記センサホルダ部の前記磁気センサに対向する部分の厚みを、射出成形時に充填末端ウェルドが発生しないように完成品よりも厚く設定してなる、前記磁気センサに対向する樹脂面の裏面を盛り上げた盛上げ部を有する形状の中間品を成形する射出成形工程、又は、前記センサホルダ部の前記磁気センサに対向する部分の樹脂面の裏面を盛り上げた盛上げ部を有する形状の中間品を成形する、前記盛上げ部を形成する部分にゲートを直接配置した金型を用いて行う射出成形工程と、前記射出成形工程により成形された前記中間品の前記盛上げ部を除去加工して平坦にする除去加工工程とを備えることを特徴とする。
これらのような製造方法によれば、射出成形工程で成形する保護カバーの中間品が、磁気センサに対向する部分の厚みを、射出成形時に充填末端ウェルドが発生しないように完成品よりも厚く設定してなる、磁気センサに対向する樹脂面又はその裏面を盛り上げた盛上げ部を有する形状であるので、前記中間品の本体部の厚みと盛上げ部が形成された部分の厚みとの相対差が小さくなり、射出成形の際に前記盛上げ部を形成する部分に充填末端ウェルドが発生しないため、強度や形状精度の低下が生じない。
あるいは、射出成形工程で用いる金型が、磁気センサに対向する樹脂面又はその裏面を盛り上げた盛上げ部を形成する部分にゲートを直接配置したものであるので、射出成形の際に前記盛上げ部を形成する部分に充填末端ウェルドが発生しないため、強度や形状精度の低下が生じない。
よって、除去加工工程により前記中間品の盛上げ部を除去加工して平坦にして得られる完成品において、磁気センサ及び磁気エンコーダ間の仕切壁の気密性の低下や強度低下を阻止できる。
その上、除去加工工程において、磁気センサに対向する樹脂面の裏面(軸受内部側)を盛り上げた盛上げ部を除去加工するものにおいては、樹脂のスキン層が除去されて耐薬品性等の性能が低下する恐れがある除去加工部が外部暴露環境に晒されないため、保護カバーの信頼性を長期間にわたって維持できる。
ここで、前記製造方法において、前記中間品における前記磁気センサに対向する部分の壁の厚みを、0.8mm以上、4.0mm以下、より好ましくは1.0mm以上、3.0mm未満にしてなるのが好ましい。
このような製造方法によれば、盛上げ部を除去加工した後の薄肉の仕切壁における残留応力の緩和によるうねり量を低減できるため、センサホルダ部を有する保護カバーを所要の寸法精度内にすることが容易になる。
その上、盛上げ部におけるボイドの発生を抑制できるので、センサホルダ部を有する保護カバーの強度や気密性の低下を抑制できる。
以上のような本発明に係るセンサホルダ部を有する保護カバー製造方法によれば、センサホルダ部に厚み方向に貫通する貫通穴がなく、磁気センサ及び磁気エンコーダ間に合成樹脂製の仕切壁がある保護カバーにおいて、前記仕切壁の気密性の低下や強度低下を阻止できるため信頼性を大幅に向上できるという顕著な効果を奏する。
本発明の実施の形態に係るセンサホルダ部を有する保護カバーを備えた軸受装置の縦断面図である。 本発明の実施の形態に係るセンサホルダ部を有する保護カバーに磁気センサを装着した状態を示す要部拡大縦断面斜視図である。 同じく縦断面図である。 保護カバーの中間品の縦断面図である。 前記中間品を成形する射出成形金型の一例を示す縦断面図である。 前記中間品を成形する射出成形金型の別の例を示す縦断面図である。 前記中間品の別形態を示す縦断面図である。 前記中間品の盛上げ部を切削工具により除去加工する例を示す縦断面図であり、(a)は加工前の状態、(b)〜(d)は加工後の状態であり、(b)は切削工具により端面と同一面まで切削した場合、(c)は盛上げ部の一部が残った場合、(d)は加工し過ぎた場合を示している。 図4の中間品のセンサ取付穴まわりを拡大して示す縦断面図である。 盛上げ部が形成された部分の厚みと、磁気センサに対向する樹脂面の周縁部の内圧の平均と前記樹脂面の中央部の内圧との差との関係を示すグラフである。 盛上げ部が形成された部分の厚みと、充填完了時における盛上げ部が形成された部分の体積収縮率との関係を示すグラフである。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
図1の縦断面図に示すように、本発明の実施の形態に係る軸受装置11は、外周面に内輪軌道面12Aが形成された内輪12、及び内周面に外輪軌道面13Aが形成された外輪13、並びに、内輪軌道面12A及び外輪軌道面13A間を転動する転動体14,14,…等を有する軸受、この軸受の軸方向の一端部に位置して支持部材17により内輪12に固定された、N極とS極を一定間隔で周方向に交互に並べてなる磁気エンコーダ16、磁気エンコーダ16の磁極に対向して磁気エンコーダ16の回転を検知する磁気センサA、並びに、前記軸受の軸方向の他端部に配置したシール部材15等を備える。
また、軸受装置11は、前記軸受の軸方向の一端部を密封するように外輪13に取り付けられる保護カバー1を備え、保護カバー1は、磁気センサAを保持するセンサホルダ部3Bを有する。
図1の縦断面図、図2の要部拡大縦断面斜視図、及び図3の縦断面図に示すように、保護カバー1は、外輪13に圧入される、鋼板を円筒状に成形した円筒状部材2、及び合成樹脂製の円盤状部材3等からなり、円盤状部材3は、円筒状部材2と外周部が結合された本体部3A、及び磁気センサAを取り付けるための取付ボルトBが螺合するナット10を保持するとともに、磁気センサAが挿入されるセンサ取付穴4が形成されたセンサホルダ部3Bを有する。
また、保護カバー1は、図1及び図2のように磁気センサAを保持した状態で、磁気センサAに対向する樹脂面5及びその裏面6により形成される仕切壁Cを隔てて、磁気センサAが磁気エンコーダ16に対向し、磁気センサAに対向する樹脂面5の裏面6は、後述するように除去加工された除去加工部9である。
ここで、保護カバー1はインサート成形品であり、円筒状部材2及びナット10がインサート品である。
このような保護カバー1の構成によれば、磁気センサAに対向する樹脂面5及びその裏面6により形成される仕切壁Cを隔てて、磁気センサAが磁気エンコーダ16に対向し、センサホルダ部3Bに厚み方向に貫通する貫通穴がないので、Oリング等のシール部材を組み込む必要がない。
また、保護カバー1により軸受装置11の軸受の軸方向の一端部が密封されるので、磁気エンコーダ16に小石や泥水等が当たらないことから磁気エンコーダ16の破損を防止できる。
さらに、保護カバー1により軸受装置11の軸受の軸方向の一端部が密封されるので、磁気エンコーダ16のアウター側のシール部材が不要になるため、摺動抵抗の低減により軸受装置11の回転トルクを低減できる。
さらにまた、保護カバー1がセンサホルダ部3Bを備えているので、磁気エンコーダ16と磁気センサAとのエアギャップ調整作業の煩雑さを解消できる。
次に、保護カバー1の製造方法について説明する。
保護カバー1の製造においては、先ず、図4の縦断面図に示す中間品7をインサート成形により製造する。
図4に示す中間品7と図3に示す完成品である保護カバー1とは、磁気センサAに対向する壁(磁気センサAに対向する樹脂面5及びその裏面6により形成される壁)の厚みが異なっている。
すなわち、中間品7では裏面6に盛上げ部8が形成されており、この盛上げ部8が形成された部分の厚み、すなわち中間品7における磁気センサAに対向する部分の壁の厚みt0(図4)は、0.8mm〜4mm程度であり、盛上げ部8を除去加工した除去加工部9がある状態である仕切壁Cの厚みt(図3)は、0.3mm〜0.5mm程度である。
ここで、盛上げ部8が形成された部分の厚みt0(例えば、0.8mm〜4mm程度)は、射出成形時に、磁気センサAに対向する樹脂面5及びその裏面6により形成される壁(板状の部分)に充填末端ウェルドが発生しないように、また後述するうねり量の低減、及びボイド発生の抑制を考慮して、解析や実験に基づいて設定される。
(射出成形工程)
図4の縦断面図に示す中間品7のインサート成形を行う射出成形工程について、図5の縦断面図に示す射出成形金型を参照して説明する。
先ず、インサート品であるナット10を固定型18の支持軸21にセットし、インサート品である円筒状部材2を可動型19にセットする。
次に、射出成形機に取り付けられた固定型18及び可動型19を型締めした状態で、溶融したプラスチックをスプルーから注入してゲート20から固定型18及び可動型19間のキャビティ内に充填する。
次に、溶融したプラスチックを冷却・固化させた後、可動型19を開いてインサート成形品を取り出す。なお、可動型19はスライドコアであってもよい。
ここで、前記プラスチックは、例えば、ポリアミド(ナイロン6,ナイロン66,ナイロン612等)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又はポリブチレンテレフタレート(PBT)にガラス繊維を20〜70重量%含有したものを用いる。
このようにしてインサート成形された図4に示す中間品7において、ナット10の周溝10Aに合成樹脂が入り込んでいるので、ナット10の抜け止めがされる。
また、円筒状部材2の軸方向端の屈曲部に本体部3Aの外周部が回り込んでいるので、円筒状部材2と円盤状部材3は機械的に結合する。
さらに、図4のように中間品7におけるセンサホルダ部3Bの磁気センサAに対向する部分の壁の厚みt0は、射出成形時に充填末端ウェルドが発生しないように設定されているので、本体部3Aの厚み(例えば、1.5mm〜3.0mm程度)と盛上げ部8が形成された部分の厚みt0(例えば、0.8mm〜4mm程度)との相対差が小さくなり、射出成形の際に盛上げ部8を形成する部分(磁気センサAに対向する樹脂面5及びその裏面6により形成される壁の部分)に充填末端ウェルドが発生しないため、強度や形状精度の低下が生じない。
中間品7のインサート成形を行う射出成形工程は、図6の縦断面図のような盛上げ部を形成する部分にゲート20を直接配置する射出成形金型を用いて行ってもよい。
図6に示す射出成形金型を用いる場合、先ず、インサート品である円筒状部材2を固定型18にセットし、インサート品であるナット10を可動型19の支持軸21にセットする。
次に、射出成形機に取り付けられた固定型18及び可動型19を型締めした状態で、溶融したプラスチックをスプルーから注入し、盛上げ部を形成する部分の中央に配置したゲート20から固定型18及び可動型19間のキャビティ内に充填する。
次に、溶融したプラスチックを冷却・固化させた後、可動型19を開いてインサート成形品を取り出す。
このような射出成形金型を用いても、図5の射出成形金型を用いた場合と同様の中間品7を成形できる。図6のような盛上げ部8(図4)を形成する部分にゲート20を直接配置する射出成形金型を用いることにより、射出成形の際に盛上げ部8を形成する部分(磁気センサAに対向する樹脂面5及びその裏面6により形成される壁の部分)に充填末端ウェルドが発生することがなくなる。
なお、射出成形工程により成形する中間品7における磁気センサAに対向する樹脂面5及びその裏面6により形成される壁(盛上げ部8の形状)は、図4の縦断面図のような板状ではなく、図7の縦断面図のような中央部の厚みが大きい円錐台状等であってもよい。
(除去加工工程)
次に、前記射出成形工程により成形された図4に示す中間品7の盛上げ部8を除去加工して平坦にする除去加工工程を行うことにより、図3に示す完成品である保護カバー1(仕切壁Cの厚みtが0.3mm〜0.5mm程度のもの)を製造する。
このような盛上げ部8の除去加工は、フライス盤等による切削加工、熱可塑性樹脂を超音波振動ホーンの微細な超音波振動と加圧力によって瞬時に溶融し、超音波振動ホーンの先端部分で樹脂の除去を行う超音波溶融、又は、加熱した熱板で樹脂を溶融し、冷えて固まる前に治具を押し付けて樹脂の除去を行う熱板溶融等により行うことができる。
このように除去加工された後の仕切壁Cの裏面6には、図2及び図3に示すように除去加工部9が形成される。
そして、前記射出成形工程により形成された中間品7(例えば、図4及び図7参照)の磁気センサAに対向する樹脂面5及びその裏面6により形成される壁の部分に充填末端ウェルドが発生しないため強度や形状精度の低下が生じない。
よって、前記射出成形工程後に前記除去加工工程を行って製造された完成品である保護カバー1において、磁気センサA及び磁気エンコーダ16間の仕切壁Cの気密性の低下や強度低下を阻止できる。
また、前記除去加工工程において、磁気センサAに対向する樹脂面5の裏面6(軸受内部側)を盛り上げた盛上げ部8を除去加工するので、樹脂のスキン層が除去されて耐薬品性等の性能が低下する恐れがある除去加工部9が外部暴露環境に晒されないため、保護カバー1の信頼性を長期間にわたって維持できる。
次に、前記除去加工工程で切削加工により盛上げ部8を除去加工する場合において、保護カバー1のセンサホルダ部3Bにおける仕切壁Cの破損を防止する方法について説明する。
図8(a)の縦断面図に示すように切削工具Tにより盛上げ部8を除去加工する構成において、盛上げ部8の根元部分には隅R部RAを形成し、切削工具Tの先端部分には角R部RBを形成している。
よって、図8(b)のように切削工具Tにより端面と同一面まで切削した場合だけでなく、切削工具Tの送りが小さくなって図8(c)のように盛上げ部8の一部が残った場合には隅R部RAがあることにより、応力集中が発生し難いため、薄肉である仕切壁Cの破損を防止できる。また、切削工具Tの送りが大きくなって図8(d)のように加工し過ぎた場合であっても仕切壁Cに切削工具Tの角R部RBが転写されて隅R部が形成されることから、応力集中が発生し難いため、薄肉である仕切壁Cの破損を防止できる。
次に、図4に示す盛上げ部8が形成された部分の厚みt0について、その適切な範囲を定めるために行った実験、及び解析の結果等について説明する。
<うねりの発生メカニズム等>
図4及び図9の縦断面図に示す前記射出成形工程で成形された中間品7において、センサ取付穴4内における磁気センサに対向する樹脂面5の中央部Dの内圧と、樹脂面5の周縁部E1,E2の内圧との差により残留応力が発生する。
図10は、横軸を図9における盛上げ部8が形成された部分の厚みt0、縦軸を図9における樹脂面5の周縁部E1,E2の内圧の平均と樹脂面5の中央部Dの内圧との差(内圧差ΔP)としたグラフであり、プラスチック射出成形用シミュレーションツールであるSimulation Moldflowを使用して溶融プラスチック材料(溶融樹脂)の流動解析を行って求めたものである。
図10から、盛上げ部8が形成された部分の厚みt0が0.6mm以下の場合、内圧差ΔPが大きく、厚みt0が0.6mmよりも大きくなると、内圧差ΔPが大幅に小さくなることが分かる。
内圧差ΔPが大きく、それにより大きな残留応力を持った状態で外部環境(吸水や温度変化)により応力が緩和すると、磁気エンコーダに接近する方向又は磁気エンコーダから離反する方向へうねり(面外方向への変形)が生じる。
例えば、除去加工工程を経た後に外部環境により残留応力が緩和して磁気エンコーダに接近する方向へうねりが生じた場合、そのうねり量が大きいと、仕切壁Cの中央部が図1に示す磁気エンコーダ16に向かって大きく突出するので、磁気エンコーダ16と干渉する不具合が生じてしまう。
<盛上げ部が形成された部分の厚みによるうねり量の変化>
前記射出成形工程により、盛上げ部が形成された部分の厚みt0が0.6mm、0.8mm、及び1.0mmの中間品7を製作した。
次に、これら3タイプの中間品7に対して前記除去加工工程を行い、図3に示す仕切壁Cの厚みtを0.3mmとした保護カバー1を製作した。
次に、これら3タイプの保護カバー1を、高温高湿環境に放置した(60℃,RH90%,12h)後、形状測定器を用いてうねり量(面外方向への変形量)を測定した。
この測定結果を、盛上げ部が形成された部分の充填末端ウェルドの有無とともに、表1に示す。
ここで、表1中の「うねり量(mm)」は、保護カバー1の中央から径方向へ向かう方向のうねり量と、前記方向と直交する方向のうねり量の平均を示している。
Figure 0006554919
例えば図3に示す保護カバー1において、磁気センサに対向する樹脂面5及びその裏面6の寸法精度は、嵌合基準面に対して一定の精度以上にすることが求められるので、うねり量は0.1mm以下であるのが望ましい。
よって、表1の結果から、図4及び図9に示す中間品7における盛上げ部8が形成された部分の厚みt0は、0.6mmよりも大きくするのが好ましく、0.8mm以上にするのがより好ましく、1.0mm以上にするのがさらに好ましいことが分かる。
<ボイドの発生メカニズム等>
成形品の厚みが厚いと、前記射出成形工程における冷却、固化の過程で発生する収縮により一部の範囲で樹脂の疎な部分が発生する。このように発生する樹脂の疎な部分がボイドであり、ボイドが発生すると強度や気密性の低下などが懸念される。
前記射出成形工程における充填完了の際に盛上げ部8が形成された部分の体積収縮率が大きいとボイドが発生しやすくなる。
<盛上げ部が形成された部分の厚みによる体積収縮率の変化>
図11は、横軸を図9における盛上げ部8が形成された部分の厚みt0、縦軸を充填完了時における盛上げ部8が形成された部分の体積収縮率としたグラフであり、前記Simulation Moldflowを使用して溶融プラスチック材料(溶融樹脂)の流動解析を行って求めたものである。
図11より、図4及び図9に示す盛上げ部8が形成された部分の厚みt0が4.0mmを超えると、体積収縮率が増進することが分かる。
また、盛上げ部8が形成された部分の厚みt0が3.0mm未満の領域では体積収縮率が低水準で安定し、3.0mm以上、4.0mm以下の間では、3.0mm未満よりも若干水準が高くなるが体積収縮率は安定することが分かる。
よって、図11の結果から、中間品7の盛上げ部8が形成された部分の厚みt0は、4.0mm以下にするのが好ましく、3.0mm未満にするのがより好ましいことが分かる。
以上の「盛上げ部が形成された部分の厚みによるうねり量の変化」、及び「盛上げ部が形成された部分の厚みによる体積収縮率の変化」の検討結果から、中間品7の盛上げ部8が形成された部分の厚みt0は、0.6mmよりも大きくするのが好ましく、うねり量の低減、及びボイド発生の抑制を考慮すると、0.8mm以上、4.0mm以下にするのがより好ましく、1.0mm以上、3.0mm未満にするのがさらに好ましい。
以上の説明においては、除去加工部9を磁気センサAに対向する樹脂面5の裏面6に形成する場合を示したが、射出成形工程により磁気センサAに対向する樹脂面5を盛り上げた盛上げ部を有する形状の中間品を成形した後、前記中間品の前記盛上げ部を除去加工して平坦にする除去加工工程を行うようにしてもよく、樹脂面5及び裏面6の両方に除去加工部を形成するようにしてもよい。
また、以上の説明においては、保護カバー1がインサート成形品である場合を示したが、保護カバー1はインサート成形品に限定されるものではなく、特許文献1のような合成樹脂製のものであってもよい。
1 保護カバー(インサート成形品)
2 円筒状部材(インサート品)
3 円盤状部材
3A 本体部
3B センサホルダ部
4 センサ取付穴
5 磁気センサに対向する樹脂面
6 裏面
7 中間品
8 盛上げ部
9 除去加工部
10 ナット(インサート品)
10A 周溝
11 軸受装置
12 内輪
12A 内輪軌道面
13 外輪
13A 外輪駆動面
14 転動体
15 シール部材
16 磁気エンコーダ
17 支持部材
18 固定型
19 可動型
20 ゲート
21 支持軸
A 磁気センサ
B 取付ボルト
C 仕切壁
D 磁気センサに対向する樹脂面の中央部
E1,E2 磁気センサに対向する樹脂面の周縁部
ΔP 内圧差
RA 隅R部
RB 角R部
T 切削工具
t 仕切壁の厚み
t0 盛上げ部が形成された部分の厚み(中間品における磁気センサに対向する部分の壁の厚み)

Claims (3)

  1. 外周面に内輪軌道面が形成された内輪、及び内周面に外輪軌道面が形成された外輪、並びに、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面間を転動する転動体を有する軸受、前記軸受の軸方向の一端部に位置して前記内輪に固定された、N極とS極を一定間隔で周方向に交互に並べてなる磁気エンコーダ、並びに、前記磁気エンコーダの磁極に対向して前記磁気エンコーダの回転を検知するための磁気センサを備えた軸受装置において、前記軸受の軸方向の一端部を密封するように前記外輪に圧入される、前記磁気センサを保持するセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法であって、
    前記センサホルダ部の前記磁気センサに対向する部分の厚みを、射出成形時に充填末端ウェルドが発生しないように完成品よりも厚く設定してなる、前記磁気センサに対向する樹脂面を盛り上げた盛上げ部を有する形状の中間品を成形する射出成形工程、
    又は、前記センサホルダ部の前記磁気センサに対向する部分の樹脂面を盛り上げた盛上げ部を有する形状の中間品を成形する、前記盛上げ部を形成する部分にゲートを直接配置した金型を用いて行う射出成形工程と、
    前記射出成形工程により成形された前記中間品の前記盛上げ部を除去加工して平坦にする除去加工工程と、
    を備えることを特徴とするセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法。
  2. 外周面に内輪軌道面が形成された内輪、及び内周面に外輪軌道面が形成された外輪、並びに、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面間を転動する転動体を有する軸受、前記軸受の軸方向の一端部に位置して前記内輪に固定された、N極とS極を一定間隔で周方向に交互に並べてなる磁気エンコーダ、並びに、前記磁気エンコーダの磁極に対向して前記磁気エンコーダの回転を検知するための磁気センサを備えた軸受装置において、前記軸受の軸方向の一端部を密封するように前記外輪に圧入される、前記磁気センサを保持するセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法であって、
    前記センサホルダ部の前記磁気センサに対向する部分の厚みを、射出成形時に充填末端ウェルドが発生しないように完成品よりも厚く設定してなる、前記磁気センサに対向する樹脂面の裏面を盛り上げた盛上げ部を有する形状の中間品を成形する射出成形工程、
    又は、前記センサホルダ部の前記磁気センサに対向する部分の樹脂面の裏面を盛り上げた盛上げ部を有する形状の中間品を成形する、前記盛上げ部を形成する部分にゲートを直接配置した金型を用いて行う射出成形工程と、
    前記射出成形工程により成形された前記中間品の前記盛上げ部を除去加工して平坦にする除去加工工程と、
    を備えることを特徴とするセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法。
  3. 前記中間品における前記磁気センサに対向する部分の壁の厚みを、0.8mm以上、4.0mm以下、より好ましくは1.0mm以上、3.0mm未満にしてなる請求項又は記載の保護カバーの製造方法。
JP2015115407A 2015-02-25 2015-06-08 センサホルダ部を有する保護カバーの製造方法 Active JP6554919B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015035747 2015-02-25
JP2015035747 2015-02-25

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016156493A JP2016156493A (ja) 2016-09-01
JP6554919B2 true JP6554919B2 (ja) 2019-08-07

Family

ID=56825738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015115407A Active JP6554919B2 (ja) 2015-02-25 2015-06-08 センサホルダ部を有する保護カバーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6554919B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7044029B2 (ja) 2017-12-19 2022-03-30 中西金属工業株式会社 センサホルダ部を有する保護カバー、及び前記保護カバーを備えた軸受装置
US10539189B2 (en) * 2018-03-26 2020-01-21 Nakanishi Metal Works Co., Ltd. Protective cover having sensor holder part, bearing device including the protective cover, and method for manufacturing the protective cover having the sensor holder part
JP7040210B2 (ja) * 2018-03-28 2022-03-23 中西金属工業株式会社 センサホルダ部を有する保護カバー、及び前記保護カバーを備えた軸受装置、並びにセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法
JP7230681B2 (ja) 2019-05-20 2023-03-01 中西金属工業株式会社 センサホルダ部を有する保護カバー、及び前記保護カバーを備えた軸受装置、並びにセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19635984A1 (de) * 1996-09-05 1998-03-12 Braun Ag Verfahren zur Herstellung einer Einweg-Schutzkappe für ein Infrarot-Strahlungsthermometer
JP2004354066A (ja) * 2003-05-27 2004-12-16 Ntn Corp 回転速度センサ内蔵軸受装置
JP4677934B2 (ja) * 2005-07-19 2011-04-27 日本精工株式会社 軸受装置
JP5334699B2 (ja) * 2009-06-18 2013-11-06 Ntn株式会社 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置
JP2011089633A (ja) * 2009-09-25 2011-05-06 Ntn Corp 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置
IT1396763B1 (it) * 2009-10-21 2012-12-14 Skf Ab Coperchio porta-sensore per un cuscinetto volvente
JP2011117476A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Ntn Corp 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置
JP2012232708A (ja) * 2011-05-09 2012-11-29 Nsk Ltd 車輪支持用転がり軸受ユニット
JP2013044350A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Nsk Ltd 軸受キャップとその製造方法及び回転速度検出装置付車輪用軸受ユニット
JP6019560B2 (ja) * 2011-10-13 2016-11-02 日本精工株式会社 ハブユニット軸受
DE102012019505A1 (de) * 2012-10-05 2014-04-10 GM Global Technology Operations LLC (n. d. Gesetzen des Staates Delaware) Befestigungssystem zum Befestigen einer Sensorvorrichtung an einer Radlagervorrichtung eines Fahrzeugs, Radlagervorrichtung und Fahrzeug
JP6256122B2 (ja) * 2014-03-12 2018-01-10 日本精工株式会社 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016156493A (ja) 2016-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6554919B2 (ja) センサホルダ部を有する保護カバーの製造方法
CN106321650B (zh) 具有传感器保持部的保护罩、具备上述保护罩的轴承装置以及上述保护罩的制造方法
JP7040210B2 (ja) センサホルダ部を有する保護カバー、及び前記保護カバーを備えた軸受装置、並びにセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法
JP6665641B2 (ja) センサホルダ部を有する保護カバーの製造方法
WO2020235151A1 (ja) センサホルダ部を有する保護カバー、及び前記保護カバーを備えた軸受装置、並びにセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法
JP7206880B2 (ja) センサホルダ部を有する保護カバー、及び前記保護カバーを備えた軸受装置、並びにセンサホルダ部を有する保護カバーの製造方法
JP2007192383A (ja) 転がり軸受装置用センサ付きシール装置の固定側シール部材とその製造方法
EP3546774B1 (en) Protective cover having sensor holder part, bearing device including the protective cover, and method for manufacturing the protective cover having the sensor holder part
JP7192390B2 (ja) センサホルダ部を有する保護カバー、及び前記保護カバーを備えた軸受装置
JP5265219B2 (ja) インサート成形方法
JP7110906B2 (ja) センサホルダ部を有する保護カバー、及び前記保護カバーを備えた軸受装置
KR100969117B1 (ko) 자동차용 톤휠의 제조방법 및 장치
JP6665511B2 (ja) センサホルダ部を有する保護カバーの製造方法、及び前記保護カバーを備えた軸受装置の製造方法
WO2008146998A1 (en) Automobile abs tone wheel sensor and manufacture method
JP7044029B2 (ja) センサホルダ部を有する保護カバー、及び前記保護カバーを備えた軸受装置
CN105026778B (zh) 旋转体轴、旋转体结构以及车轮
KR100879027B1 (ko) Abs 브레이크 시스템용 펄스링 제조 금형
JP2016183773A (ja) 保護カバー、及び保護カバーを備えた軸受装置、並びに保護カバーの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190624

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6554919

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250