JP6554772B2 - 転がり軸受用保持器 - Google Patents
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Description
(1) 円周方向に所定間隔で配置された複数の柱部と、
隣り合う前記柱部の間に形成され、それぞれ円筒ころを転動自在に保持するポケット部と、
を備える転がり軸受用保持器であって、
前記ポケット部は、隣り合う前記柱部のうち、一方の前記柱部の第1円周方向側面と、他方の前記柱部の第2円周方向側面と、を有し、
前記第1円周方向側面は、第1中心軸を有する円筒体の一部を成す第1部分円筒体と、前記第1部分円筒体に接続した第1平面形状体と、からなり、
前記第2円周方向側面は、第2中心軸を有する円筒体の一部を成す第2部分円筒体と、前記第2部分円筒体に接続した第2平面形状体と、からなり、
前記第1中心軸及び第2中心軸は、前記転がり軸受用保持器の軸方向に互いに平行に延びており、
前記第1中心軸及び第2中心軸に垂直な断面において、
前記第1円周方向側面は、前記第1部分円筒体の断面である第1円筒面と、前記第1円筒面と接続して直線状に延びる、前記第1平面形状体の断面である第1ストレート部と、からなり、
前記第2円周方向側面は、前記第2部分円筒体の断面である第2円筒面と、前記第2円筒面と接続して直線状に延びる、前記第2平面形状体の断面である第2ストレート部と、からなり、
前記第1円筒面の半径及び第2円筒面の半径は、前記円筒ころの半径より大きく、
前記第1中心軸及び第2中心軸は、径方向位置が同一であって、円周方向位置が不同であり、
前記第1中心軸は、前記第1円周方向側面と前記第2円周方向側面との円周方向の中間部分と前記転がり軸受用保持器の中心とを通って延びる中間線Mよりも前記第2円周方向側面の側に位置し、前記第2中心軸は、前記中間線Mよりも前記第1円周方向側面の側に位置し、
前記第1ストレート部及び第2ストレート部は、前記中間線Mと略平行に、又は、径方向外側に向かうに従って前記中間線Mから離間するように延び、
前記第1中心軸及び第2中心軸の径方向位置は、前記転がり軸受用保持器が前記円筒ころに対して径方向に相対移動していない状態での前記円筒ころのピッチ円直径(PCD)と一致し、
前記第1円筒面と前記第1ストレート部との接続位置、及び、前記第2円筒面と前記第2ストレート部との接続位置は、それぞれ、前記第1円周方向側面、及び、第2円周方向側面の径方向中間位置であって、前記ピッチ円直径(PCD)と一致している、
転がり軸受用保持器。
(2) 前記第1円筒面及び第2円筒面は、半径が同一である、(1)に記載の転がり軸受用保持器。
(3) 前記第1円筒面及び第2円筒面は、半径が不同である、(1)に記載の転がり軸受用保持器。
また、第1円筒面、第2円筒面は、それぞれ単一の円筒体の一部を成す円筒面であるので、転動体が保持器に対して円周方向に相対移動した場合には、転動体と保持器とは一点で接触する。
このように、接触面積が減少するので、転動体と保持器との間で発生する摺動摩擦を低減することが可能である。したがって、本発明の転がり軸受用保持器は、転動体と保持器との接触摩擦が大きい転動体案内形式の保持器に好適である。
図1に示すように、本実施形態の転がり軸受用保持器1(以下、単に保持器と呼ぶ。)は、円周方向に所定間隔で配置された複数の柱部10と、隣り合う柱部10の間に形成され、それぞれ転動体3(図2参照)を転動自在に保持するポケット部20と、複数の柱部10の軸方向両端部と接続する一対の円環部30と、を備える転動体案内形式のかご形状保持器である。
次に、本発明の第2実施形態に係る転がり軸受用保持器1について、図7を用いて説明する。本実施形態の保持器1において、第1及び第2円周方向側面11a、11bは、第1及び第2中心軸Oa、Obを有する第1及び第2円筒面12a、12bと、第1及び第2円筒面12a、12bの径方向外側端部と接続して平面形状である第1及び第2ストレート部13a、13bと、からなる。なお、第1及び第2円周方向側面11a、11bのうち、径方向内側の略半分が第1及び第2円筒面12a、12bとされ、径方向外側の略半分が第1及び第2ストレート部13a、13bとされる。また、本実施形態の第1及び第2ストレート部13a、13bは中間線Mと略平行となるように形成される。なお、第1及び第2ストレート部13a、13bは、径方向外側に向かうにしたがって、中間線Mから円周方向に離間するような形状としても構わない。
次に、本発明の第3実施形態に係る転がり軸受用保持器1について、図8を用いて説明する。本実施形態の保持器1において、第1及び第2円周方向側面11a、11bは、第1及び第2中心軸Oa、Obを有する第1及び第2円筒面12a、12bと、第1及び第2円筒面12a、12bの径方向内側端部と接続して平面形状である第1及び第2ストレート部13a、13bと、からなる。なお、第1及び第2円周方向側面11a、11bのうち、径方向外側の略半分が第1及び第2円筒面12a、12bとされ、径方向内側の略半分が第1及び第2ストレート部13a、13bとされる。また、本実施形態の第1及び第2ストレート部13a、13bは中間線Mと略平行となるように形成される。なお、第1及び第2ストレート部13a、13bは、径方向内側に向かうにしたがって、中間線Mから円周方向に離間するような形状としても構わない。
例えば、本発明の保持器1は、図9に示すように、円筒ころ軸受のかご形状保持器に適用することが可能である。第1及び第2円周方向側面11a、11bの形状は、第1〜第3実施形態のうち、何れの構成を適用しても構わない。当該構成によれば、上述したように、転動体3としての円筒ころと、ポケット部20の半径方向端縁部(エッジ部)との接触を防止できるので、転動体3と保持器1との間の摩擦を低減することが可能である。
また、本発明の保持器1は、図10に示すように、玉軸受のかご形状保持器1に適用することが可能である。第1及び第2円周方向側面11a、11bの形状は、第1〜第3実施形態のうち、何れの構成を適用しても構わない。当該構成によれば、転動体3としての玉とポケット部20との接触箇所が、ポケット部20を構成する各壁面(第1及び第2円周方向側面11a、11b、並びに一対の円環部30の軸方向側面31。)に対して一点ずつとなるため、摺動面積を非常に小さくすることができ、摺動摩擦を大きく低減することが可能である。
また、本発明の保持器1は、図11に示すように、複列円筒ころ軸受のくし形状保持器に適用することが可能である。この保持器1は、円環部30の軸方向両側面31から軸方向両側に延在する複数の柱部10を備える。ポケット部20は、隣り合う柱部10のうち、一方の柱部10の第1円周方向側面11aと、他方の柱部10の第2円周方向側面11bと、円環部30の軸方向側面31と、から構成される。第1及び第2円周方向側面11a、11bの形状は、第1〜第3実施形態のうち、何れの構成を適用しても構わない。当該構成によれば、上述の第1変形例(図9参照)と比較して、1つの転動体3に対するポケット部20の壁面数を少なくできるので、摺動面積を小さくでき、摺動摩擦を低減することが可能である。
3 転動体
10 柱部
11a 第1円周方向側面
12a 第1円筒面
13a 第1ストレート部
11b 第2円周方向側面
12b 第2円筒面
13b 第2ストレート部
20 ポケット部
30 円環部
31 軸方向側面
La X軸方向ずれ量
M 中間線
Oa 第1中心軸
Ob 第2中心軸
PCD ピッチ円直径
Ra 第1半径
Rb 第2半径
W 転動体の直径
Claims (3)
- 円周方向に所定間隔で配置された複数の柱部と、
隣り合う前記柱部の間に形成され、それぞれ円筒ころを転動自在に保持するポケット部と、
を備える転がり軸受用保持器であって、
前記ポケット部は、隣り合う前記柱部のうち、一方の前記柱部の第1円周方向側面と、他方の前記柱部の第2円周方向側面と、を有し、
前記第1円周方向側面は、第1中心軸を有する円筒体の一部を成す第1部分円筒体と、前記第1部分円筒体に接続した第1平面形状体と、からなり、
前記第2円周方向側面は、第2中心軸を有する円筒体の一部を成す第2部分円筒体と、前記第2部分円筒体に接続した第2平面形状体と、からなり、
前記第1中心軸及び第2中心軸は、前記転がり軸受用保持器の軸方向に互いに平行に延びており、
前記第1中心軸及び第2中心軸に垂直な断面において、
前記第1円周方向側面は、前記第1部分円筒体の断面である第1円筒面と、前記第1円筒面と接続して直線状に延びる、前記第1平面形状体の断面である第1ストレート部と、からなり、
前記第2円周方向側面は、前記第2部分円筒体の断面である第2円筒面と、前記第2円筒面と接続して直線状に延びる、前記第2平面形状体の断面である第2ストレート部と、からなり、
前記第1円筒面の半径及び第2円筒面の半径は、前記円筒ころの半径より大きく、
前記第1中心軸及び第2中心軸は、径方向位置が同一であって、円周方向位置が不同であり、
前記第1中心軸は、前記第1円周方向側面と前記第2円周方向側面との円周方向の中間部分と前記転がり軸受用保持器の中心とを通って延びる中間線Mよりも前記第2円周方向側面の側に位置し、前記第2中心軸は、前記中間線Mよりも前記第1円周方向側面の側に位置し、
前記第1ストレート部及び第2ストレート部は、前記中間線Mと略平行に、又は、径方向外側に向かうに従って前記中間線Mから離間するように延び、
前記第1中心軸及び第2中心軸の径方向位置は、前記転がり軸受用保持器が前記円筒ころに対して径方向に相対移動していない状態での前記円筒ころのピッチ円直径(PCD)と一致し、
前記第1円筒面と前記第1ストレート部との接続位置、及び、前記第2円筒面と前記第2ストレート部との接続位置は、それぞれ、前記第1円周方向側面、及び、第2円周方向側面の径方向中間位置であって、前記ピッチ円直径(PCD)と一致している、
転がり軸受用保持器。 - 前記第1円筒面及び第2円筒面は、半径が同一である、請求項1に記載の転がり軸受用保持器。
- 前記第1円筒面及び第2円筒面は、半径が不同である、請求項1に記載の転がり軸受用保持器。
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JP2014201921A Active JP6554772B2 (ja) | 2014-09-30 | 2014-09-30 | 転がり軸受用保持器 |
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