JP6554411B2 - ホログラム記録装置および方法 - Google Patents
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Description
このように、レーザー光源111から出射されたレーザー光は空間フィルターおよびコリメートレンズを通過することで、空間的なノイズ成分が除去され、ビーム径が拡大される。
0にはページデータ配列が表示されており、SLM120中の輝点領域(白領域)に照射された光は偏光の軸が回転してs偏光となり、第2のPBS119で反射され、フーリエ変換レンズ(FTL)121を経由して記録媒体109に照射される。一方、SLM120中の暗点領域(黒領域)に照射された光は、変調されずp偏光のまま反射され、第2のPBS119を透過するので、レーザー光源111へ戻る虞が高い。
レーザー光源111への戻り光が発生すると、レーザー発振が不安定になり出力変動等が生じるため、これを防ぐためにSLM120の反射角度を左右方向または上下方向に微小量ずらすように調整したり、光アイソレータを光路中に設けたりすることが行われていた。
また、このようにして記録媒体109に記録されたページデータを再生する場合、参照光のみを記録媒体109に照射する。参照光は記録媒体109中の屈折率の変化に応じて回折されるので、ページデータの信号情報を担持した再生光が得られる。再生光は、記録時の信号光と逆経路をたどり、カメラ130に入射することにより、この再生光に担持された信号情報が撮像される。
さらに、径を拡大した平行光束を生成するためのコリメートレンズ(図4におけるコリメートレンズ115)の光軸方向位置も微妙に変化するため、レーザー光のSLM(図4におけるSLM(反射型液晶表示板)120)表面上での照射領域が移動したり、レーザー光断面の強度分布が変化するなどの問題が生じ、これによりSLM(反射型液晶表示板120)で変調された光の強度分布も変化してしまう。
このうち、図5(A)はページデータの表示領域に正確に照射された場合を示している。これに対して、図5(B)はレーザー光の出射角度が変化したときの様子を示しており、レーザー光束の中心がページデータ(SLM)の中心からずれた状態となっている。そのため、図中の左端付近では輝度が低く、ページデータのSNRが低下する。
さらに、図5(D)はコリメートレンズを設置する位置がレーザー光の変動により光軸方向に移動したときの状態を示しており、面積の狭いエアリーディスクの中心の高輝度領域がページデータに照射されるため、ページデータ領域全般に光が照射されず、SNRが低下する。このように引き起こされるページデータのSNRの低下は、最終的にはデータの大容量記録やデータ転送速度の高速化の妨げとなる。
このような問題を解決するために、上記レーザー光源からの光束を調整する手法として下記特許文献1に記載されたものが提案されている。
上記従来技術においては、2つの異なるレーザー光束を用いる必要があるため、装置構成が煩雑となる。
特許庁に既に提示している。
しかしながら、この提案手法においては記録媒体に記録する前段階で測定及び光学調整を行うような構成とされているため、記録中に突発的にレーザー光の状態が変化した場合
には、リアルタイムでそれを補償することができず、早急な事態の変化に対応することが困難であった。また、このような構成でも、信号光の一部をビームスプリッタで取り出して測定に利用すれば、リアルタイムによる補償を可能にすることができるが、低下する信号光の光量を補うために、より高出力のレーザー光源を用いる必要があり、装置の大型化および製造コストの上昇を抑制することが困難であった。
レーザー光源と、
該レーザー光源から出射されたレーザー光のビーム状態を調整し原光束として出射する原光束生成手段と、
該原光束生成手段から出射された原光束から信号光用搬送光と参照光を分離生成する照射光生成手段と、
前記信号光用搬送光が照射され、該信号光用搬送光に信号情報を担持させて信号光とし、明暗ビット領域のうちの一方の領域からなる第1の領域からの第1の信号光は偏光軸を90度回転させ、明暗ビット領域のうちの他方の領域からなる第2の領域からの第2の信号光は偏光軸を回転させずに出射する空間光変調素子と、
該空間光変調素子からの前記第1および第2の信号光のうち、一方の信号光をホログラム記録媒体配設方向に出射するとともに他方の信号光を該一方の信号光とは異なる方向に出射する信号光分離手段と、
該信号光分離手段から出射された前記第1および第2の信号光のうち、前記他方の信号光に担持された情報を取得する信号情報取得手段と、
を備えたことを特徴とするものである。
また、前記信号情報取得手段により取得された他方の信号光の情報に基づき前記原光束のビーム状態を評価し、この評価が向上するように前記原光束の状態を校正する原光束校正手段を備えたものとすることができる。
前記第1の偏光分離手段と前記空間光変調素子との間の光路上に、半波長板とファラデー回転子の対、および前記第2の偏光分離手段が、該第1の偏光分離手段側からこの順に配列され、
前記ファラデー回転子は、前記第1の偏光分離手段から前記空間光変調素子方向に進む光束に対しては、前記半波長板とは逆方向に半波長分だけ偏光軸を回転させ、前記空間光変調素子から前記第1の偏光分離手段方向に進む光束に対しては、前記半波長板と同一方向に半波長分だけ偏光軸を回転させるように構成されたものとすることができる。
に前記信号情報取得手段を設けることが好ましい。
前記第1の偏光分離手段と前記第2の偏光分離手段との間の光路上に、前記透過型液晶表示素子が配設されたものとすることができる。
前記他方の信号光に係る所定の評価情報に基づき前記原光束の状態を評価する原光束状態評価手段と、
該原光束状態評価手段による前記原光束の状態評価に基づき、前記原光束生成手段における所定の光学部材のアラインメント調整を行うアラインメント調整手段と、を有してなることが好ましい。
レーザー光源から出射されたレーザー光のビーム状態を調整し、ビーム状態が調整された原光束から信号光用搬送光と参照光を分離し、
前記信号光用搬送光を空間光変調素子に照射し、該信号光用搬送光に信号情報を担持させて信号光とし、該空間光変調素子に映出された明暗ビット領域のうちの一方の領域からなる第1の領域からの第1の信号光は偏光軸を90度回転させるとともに、明暗ビット領域のうちの他方の領域からなる第2の領域からの第2の信号光は偏光軸を回転させずに出射し、
前記空間光変調素子からの前記第1および第2の信号光のうち、一方の信号光をホログラム記録媒体方向に出射するとともに他方の信号光を他方向に出射させ、
出射された前記他方の信号光に担持された情報を、前記原光束の評価用に取得し、この原光束の評価が向上するように前記原光束のビーム状態を校正することを特徴とするものである。
可能であるから効率が良い。
図1に示すように、実施形態1に係るホログラム記録装置1(再生機能も併せ有するので、以下、ホログラム記録再生装置1と称する)は、例えばフォトポリマ材料からなるホログラム記録媒体9に対し、角度多重記録方式によりホログラムの記録・再生を行うように構成されている。
さらに、上記原光束校正部4は、原光束状態評価部43およびアラインメント制御部44を備えている。
旦集光される。そのレーザー光は、集光位置にピンホールを有する空間フィルター14により空間的なノイズが除去された後、拡散しながらコリメートレンズ15に入射し、そこで所定のビーム径を有するコリメート光(原光束)とされて出射される。
この入射した再生光をカメラ30によって取得(撮像)することにより、ページデータの再生画像を生成することができる。また、角度多重記録に対応するため、ガルバノミラー28の角度を変えて再生時参照光の記録媒体9への入射角度を変化させることにより、同一の記録領域に多重記録された複数のページデータから、所望のページデータを順次読み出すことができる。
ける強度分布等)が変化し、その結果、ホログラム記録再生装置1における情報の記録/再生性能が低下する虞がある。
型液晶表示板20に表示させ、ガルバノミラー12の角度および空間フィルター14の上下左右方向位置、コリメートレンズ15の位置を順次変化させつつ、このときのカメラ30で検出された被測定光のページデータのSNRを計算し、このSNRが大きくなるようにそれぞれの設定値を決定する。
次に、記録媒体9に信号記録するページデータを、順次反射型液晶表示板20に表示させ、その度に各ページデータにおけるSNR値を算出する。
[2]記録媒体9に信号記録を行いながら、カメラ30で取得した像からSNRの値を測定
する。記録作業前に得られたSNRの値と比較して劣化が見られる場合には、ガルバノミラー12の角度、上下左右方向位置、および空間フィルター14の上下左右方向位置、コリメートレンズ15の上下左右方向位置を順次変化させて、このときのカメラ30で検出された被測定光のページデータのSNRが、上記[1]のときのSNRに近づくように調整
を行う。この調整は手動で行ってもよいし、自動的に行うようにしてもよい。
全ページデータについて実施しても良いし、簡略化のため特定のページのみ実施しても良い。
〈A1〉まず、一のページデータ(記録するページデータとは異なるものを用いてもよい)を担持した第2の信号光をカメラ30により取り込み、第2の信号光に担持されたページデータを撮像する。
なお、原光束状態の評価情報として、SNRに代えてBER(符号誤り率)を用い、そのBERが低下するように、ガルバノミラー12等のアラインメント調整を行うようにしてもよい。
図3に示す実施形態2のホログラム記録再生装置1Aは、実施形態1と比べて、反射型液晶表示板20が透過型液晶表示板20Aとされている点、第1のPBS18および第2のPBS19の間に半波長板31およびファラデー回転子32が配設されていない点、および評価用のカメラ30が第2のPBS19により分離された第2の信号光を直接受光している点、等において相違するが、その余の点においては略同様であるので、同一の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、類似する機能を有する部材については、実施形態1の部材の符号にAを付した符号により表すものとする。
は横偏光(p偏光)の状態で透過型液晶表示板20Aに照射される。
透過型液晶表示板20Aの輝点画素からの第1の信号光は横偏光(p偏光)から縦偏光(s偏光)に変換された状態で第2のPBS19方向に出射されるため、PBS19によってFTL21に向かうように反射される。FTL21に向かう信号光が、FTL21を透過することにより光学的なフーリエ変換を受け、記録媒体9上に照射される点は、上記実施形態1と同様である。
これにより、記録媒体9に記録されるページデータの輝点と暗点が反転した像をカメラ30で観察することができる。
また、本発明は、角度多重記録方式以外のホログラム装置に適用することも可能であり、ホログラムの記録のみを行うホログラム装置に適用することも可能である。
い、明ビット(輝点)情報に基づいて原光束の状態を評価するようにしてもよい。
2、2A 原光束生成部
3 照射光生成部
4,4A 原光束校正部
9、109 ホログラム記録媒体(記録媒体)
11、111 レーザ光源
12、25、28、112、125、128 ガルバノミラー(ガルバノメータミラー)
13、113 レンズ(発散レンズ)
14、114 空間フィルター
15、115 コリメートレンズ
16、22、31、116、122 半波長板
17、23、27、117、123、127 ミラー
18、19、24、118、119、124 偏光ビームスプリッタ(PBS)
20、120 反射型液晶表示板
20A 透過型液晶表示板
21、121 レンズ(FTL)
26、29、126、129 リレーレンズ
30、130 カメラ
32 ファラデー回転子
43 原光束状態評価部
44 アラインメント制御部
101 ホログラム装置
Claims (8)
- レーザー光源と、
該レーザー光源から出射されたレーザー光のビーム状態を調整し原光束として出射する原光束生成手段と、
該原光束生成手段から出射された原光束から信号光用搬送光と参照光を分離生成する照射光生成手段と、
前記信号光用搬送光が照射され、該信号光用搬送光に信号情報を担持させて信号光とし、明暗ビット領域のうちの一方の領域からなる第1の領域からの第1の信号光は偏光軸を90度回転させ、明暗ビット領域のうちの他方の領域からなる第2の領域からの第2の信号光は偏光軸を回転させずに出射する空間光変調素子と、
該空間光変調素子からの前記第1および第2の信号光のうち、一方の信号光をホログラム記録媒体配設方向に出射するとともに他方の信号光を該一方の信号光とは異なる方向に出射する信号光分離手段と、
該信号光分離手段から出射された前記第1および第2の信号光のうち、前記他方の信号光に担持された情報を取得する信号情報取得手段と、
を備えたことを特徴とするホログラム記録装置。 - 前記信号情報取得手段により取得された他方の信号光の情報に基づき前記原光束のビーム状態を評価し、この評価が向上するように前記原光束の状態を校正する原光束校正手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のホログラム記録装置。
- 前記照射光生成手段が第1の偏光分離手段を備え、前記信号光分離手段が第2の偏光分離手段を備え、前記空間光変調素子が反射型液晶表示素子により構成され、
前記第1の偏光分離手段と前記空間光変調素子との間の光路上に、半波長板とファラデー回転子の対、および前記第2の偏光分離手段が、該第1の偏光分離手段側からこの順に配列され、
前記ファラデー回転子は、前記第1の偏光分離手段から前記空間光変調素子方向に進む光束に対しては、前記半波長板とは逆方向に半波長分だけ偏光軸を回転させ、前記空間光変調素子から前記第1の偏光分離手段方向に進む光束に対しては、前記半波長板と同一方向に半波長分だけ偏光軸を回転させるように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のホログラム記録装置。 - 前記第1の偏光分離手段からの前記他方の信号光を受光し得る位置に前記信号情報取得手段を設けたことを特徴とする請求項3記載のホログラム記録装置。
- 前記照射光生成手段が第1の偏光分離手段を備え、前記信号光分離手段が第2の偏光分離手段を備え、前記空間光変調素子が透過型液晶表示素子により構成され、
前記第1の偏光分離手段と前記第2の偏光分離手段との間の光路上に、前記透過型液晶表示素子が配設されたことを特徴とする請求項1または2記載のホログラム記録装置。 - 前記第2の偏光分離手段からの前記他方の信号光を受光し得る位置に前記信号情報取得手段を設けたことを特徴とする請求項5記載のホログラム記録装置。
- 前記原光束校正手段は、
前記他方の信号光に係る所定の評価情報に基づき前記原光束の状態を評価する原光束状態評価手段と、
該原光束状態評価手段による前記原光束の状態評価に基づき、前記原光束生成手段における所定の光学部材のアラインメント調整を行うアラインメント調整手段と、を有してなることを特徴とする請求項2および請求項2を引用した請求項3〜6のうちのいずれか1項記載のホログラム記録装置。 - レーザー光源から出射されたレーザー光のビーム状態を調整し、ビーム状態が調整された原光束から信号光用搬送光と参照光を分離し、
前記信号光用搬送光を空間光変調素子に照射し、該信号光用搬送光に信号情報を担持させて信号光とし、該空間光変調素子に映出された明暗ビット領域のうちの一方の領域からなる第1の領域からの第1の信号光は偏光軸を90度回転させるとともに、明暗ビット領域のうちの他方の領域からなる第2の領域からの第2の信号光は偏光軸を回転させずに出射し、
前記空間光変調素子からの前記第1および第2の信号光のうち、一方の信号光をホログラム記録媒体方向に出射するとともに他方の信号光を他方向に出射させ、
出射された前記他方の信号光に担持された情報を、前記原光束の評価用に取得し、
この原光束の評価が向上するように前記原光束のビーム状態を校正することを特徴とするホログラム記録方法。
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